JP2001518781A - マイコバクテリウム組換えワクチン - Google Patents

マイコバクテリウム組換えワクチン

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Abstract

(57)【要約】 Mycobacterium株の形態の抗原送達系、非病原性のクローニングおよび発現ベクターの形態の遺伝子導入系、並びに関連技術を利用して、細胞内疾患を治療するためのMycobacterium組換えワクチンを開発し、非毒性の免疫調節Mycobacteriumアジュバント、様々な疾患に特異的な非毒性の免疫刺激外来性抗原、およびTH-1経路を追加免疫する毒性を示さない量のサイトカインを組み合わせた生成物を提供する。クローニングおよび発現Mycobacteriumベクターには、核外ベクターと組み込みベクターの両者が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】 マイコバクテリウム組換えワクチン 発明の技術分野 本発明は、クローニングのためのDNA構築物およびmycohacterium遺伝子のクロ ーニング方法に関する。 発明の背景 哺乳動物の免疫系には、互いに関連しているが、役割の異なる体液性成分と細 胞性成分の両者が含まれる。免疫系の両成分ともヘルパーT細胞を必要とするが 、免疫反応の結果はT細胞のどのサブクラスが関与しているかに依る。ヘルパーT リンパ球は2つの成熟経路(TH-1およびTH-2)によって産生され、クラスター分 化(CD4およびCD8)に従って分類され、異なるサイトカインを分泌する。 免疫系の両成分は、細胞表面に主要組織適合遺伝子複合体(MHC)の分子と共に何 が展示されているか絶えず走査し、調査を行っている。 体液性免疫応答は、T細胞成熟経路TH-2で産生されるヘルパーTリンパ球を必要 とする。この経路の細胞は、インターロイキン4(IL-4)、IL-5、IL-6、IL-9、IL- 10および腫瘍壊死因子(TNF)等のサイトカインを分泌する。これらのサイトカイ ンは、マクロファージの増殖を不活化し、TH-1応答のダウンレギュレーションに 寄与する。TNFは、高レベルで放出されると組織炎症と壊死を引き起こし、多く の疾患において免疫系全体の不全の指標となる。CD4+Tリンパ球は、マクロファ ージや抗原提示細胞の表面において、MHCクラスII分子(MHC II)と共に展示され た抗原と接触することによって活性化される。抗体は、B細胞がこれらの活性化C D4+Tリンパ球と接触した際にB細胞で産生される。MHC II分子は、細胞外物質を 包み込んで破壊する小胞に存在する。従って、細胞内におけるその位置のため、 これらの小胞の内容物を監視する特定の機能が与えられている。MHC II分子は、 貴食作用後に免疫細胞のライソソーム中で酵素処理された抗原に特異的に結合す る。体液性免疫応答は、細胞外抗原および寄生生物から細胞外環境を防 御するのに必要であり、感染因子を中和するのに有効な抗体を介する。しかしな がら、体液性免疫応答は、疾患につながる細胞を完全に排除することはできず、 組織破壊と壊死を引き起こし、細胞内疾患に対しては有効ではない。 従って、身体は、細胞内環境から生じる病理の防御については細胞性免疫応答 に依存している。細胞性免疫応答は、疾患状態の細胞を死滅させることのできる 細胞傷害性免疫細胞によって行われる。細胞性免疫応答は、T細胞成熟経路TH-1 によって産生されるヘルパーTリンパ球を必要とする。この経路の細胞は、IL-2 、IL-12、IL-15、γ-インターフェロン(IFN)、リンホトキシン、および顆粒球マ クロファージコロニー刺激因子(GMCSF)等のサイトカインを分泌する。これらの サイトカインはマクロファージを活性化する。細胞傷害性Tリンパ球は、MHCクラ スI分子(MHC I)に付随する抗原との接触によって活性化されるCD8+T細胞である 。MHC I分子は、小胞体等のタンパク質工場の周囲に存在する。従って、細胞内 におけるその位置のため、細胞内部で産生された物質の排出と輸送を監視する特 定の機能が与えられている。MHC I分子は、癌や細胞内疾患の場合のように細胞 内環境で合成された抗原に特異的に結合する。細胞性免疫応答は、マクロファー ジを活性化させて疾患状態の細胞の検出と溶解を促進することにより、細胞内感 染症、寄生生物症および癌等の慢性の細胞内疾患を防御する。その結果、細胞内 疾患における防御免疫の典型である肉芽腫が形成される。 免疫系は、免疫応答をもたらす標的抗原の選択効率を上げるように進化してき たが、疾患を阻止または排除するのに必要な体液性免疫成分と細胞性免疫成分の 適切な組み合わせを常に正しく選択しているわけではない。例えば、遺伝子障害 、癌、感染症、アレルギーおよび自己免疫反応から生じる細胞内疾患は特に治療 が困難であり、検出、診断および治療が進歩しているにもかかわらず生命を脅か す病気が持続する。これらの疾患の多くは免疫系を回避し、攻撃を受けることな く進行することができる。他の潜伏期の長いものは診断が遅れる場合が多い。薬 物治療に対して複数の耐性プロフィールを示すものもあり、既存薬物を高用量で 用いないと感受性を示さない環境に由来する疾患過程を有するものもある。これ らの薬物治療の多くは、毒性の高い副作用を有する。化学療法による治療は費用 が高く、病理過程が有意に進行した後か、または感染の伝播や宿主に損傷がある 場 合にのみしか実施できない。これらの疾患は免疫応答を誘導し得るものの、通常 、MHC分子の抑制または模倣によってその有効性が弱められてしまう。この種の 病気では、TH-1経路のダウンレギュレーション、疾患の慢性経過時のTH-2への転 換、またはTH-2経路のアップレギュレーションが宿主にとって有害である一方、 TH-1免疫応答は防御に有利である。従って、TH-1応答へのシフトまたはTH-1経路 のアップレギュレーションはそれ自体有益なはずであり、適切な化学療法と組み 合わせれば、耐性、慢性、および疾患への有効な応答を開始するであろう。従っ て、TH-2免疫応答よりもTH-1免疫応答に有利な、細胞内疾患の治療方法が必要で ある。 癌は、細胞の代謝活性を崩壊させる遺伝子改変によって引き起こされる。これ らの遺伝子変化は、病原性ウイルスによる感染を含む遺伝要因および/または環 境要因から発生し得る。他の細胞内疾患と同様、細胞性免疫は、癌に対する宿主 防御において主要な役割を果たす。従来では、癌の免疫療法は、特異的および非 特異的な刺激を用いて細胞性免疫応答を追加免疫するように設計されており、例 えば、以下のものが挙げられる:1)抗体を患者に投与する癌の受動免疫療法(但 し、ごく希にしか成功しない)、2)癌抗原を発現する物質を患者に投与する癌の 能動免疫療法(例えば、照射、化学的修飾、または遺伝子工学的修飾を予め施し ておいた癌細胞の全体または画分の注入;但し、実験的な腫瘍モデルではほとん ど効果を示さない)、並びに3)養子免疫に用いるリンパ球とIL-2の組み合わせ(マ ウスの腫瘍およびヒトの転移性黒色腫で退縮を招いた)。腫瘍の退縮を媒介する ことのできる腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)は、IL-2と共にインキュベートした腫瘍 の単一細胞懸濁液から増殖し得るリンパ球系細胞である。従つて、TILによって 認識される抗原は、in vivoで抗癌免疫応答に関与している可能性が高く、これ らの抗原にはcDNAとアミノ酸の配列が同定されているものもある。これらの所見 は、癌の特異的な免疫療法の開発に新しい機会を開いたものの、一方で、癌抗原 またはこれらの抗原をコードする遺伝子のクローニングおよび発現を、これらの 抗原に対するTH-2応答よりもTH-1応答に有利な送達系と組み合わせた治療方法が 必要である。 細胞内感染症は、細菌、ウイルス、寄生生物、および真菌によって引き起こさ れる。これらの感染性抗原は、環境中に漂っているか、未治療の宿主によって運 ばれる。ヒト、動物および植物は宿主として働き、治療しなければ、このような 因子を他者へさらに拡散させる病原体保有者として作用する。M.tuberculosis、 M.leprae等の細胞内病原体および腫瘍ウイルスは、毎年世界中で何百万人もの人 々に疾患を引き起こしている。M.tuberculosisは少なくとも毎年3000万人に感染 し、ここ10年間で平均して毎年300万人が亡くなっており、結核(TB)は単一感染 因子による死因の第一位になっていると推測される(世界保健機構、1996)。TBは 最も一般的には発展途上国で発生しているが、HIV感染によって免疫力が低下し た個人の数が増えているため、発展途上国の以外にも最近米国でTBの罹患率が増 加している。TB感染の危険性は、糖尿病、血友病、リンパ腫、白血病、および他 の悪性新生物を有する個人でも増加している。その理由は、これらの個人の免疫 力が低下しているためである。新生物を引き起こすライ病およびウイルスも、世 界的には重要な細胞内病原体である。ライ病は現在、1200万人を超える人々に疾 患を引き起こしており、ヒト癌の少なくとも15%はウイルスによる細胞の悪性形 質転換によって引き起こされると考えられる。 病原性の高い株による細胞内感染はすぐに決着がついて、患者は亡くなるか治 癒する。しかしながら、病原性の低い生物は、宿主中で存続し、慢性疾患を発症 する。Mycobacterium感染は、細胞性免疫に関連する耐性の高い状態から体液性 免疫に関連する耐性の低い逆の極端までのスペクトルにわたって発症する。例え ば、ライ病は、未だに培養不可能なMycobacterium lepraeによって起こる。この 疾患は、6つのグループを有する免疫組織学的スペクトルを示す。スペクトルの 一方の端では、極結核性ライ病(polar tuberculous leprosy;TT)、即ち、肉芽腫 形成を導いてM.lepraeの増殖を抑制する強力なTH-1免疫応答と溶菌作用を特徴と する小型杆菌形態の疾患が見られる。スペクトルの他方の端では、極ライ腫ライ (polar lepromatous leprosy:LL)、即ち、強力であるが効率の悪いTH-2免疫応答 とTH-1経路のダウンレギュレーションを特徴とする多杆菌形態の疾患が見られる 。疾患の慢性経過時には、IL-2のレベルとIL-2受容体を有する細胞が減少し、T 細胞はその機能が不完全になり、M.lepraeがマクロファージとシュヴァン細胞内 で無制限に増殖する。この免疫不全状態では、細菌のクリアランスは 顕著に妨害され、長期間薬物療法を行った後でも患者は組織に杆菌を保有し続け る。抗体は血中抗原と反応し、組織損傷、壊死および器官不全をもたらす免疫複 合体を形成する。これらの2つの極端の間には、TH-1とTH-2の免疫応答間で身体 によって達成される様々なバランスを反映するライ病の4つの境界形態がある。 同様に、Mycobacterium tuberculosisによって起こる結核も、複数(4つ)のグ ルーブを有する免疫臨床スペクトルを示す。反応性の極グループ(RR)はTH-1免疫 応答と関連し、反対の極(UU)は反応性ではなく、かつTH-2免疫応答に関連してい る。従って、TH-1免疫応答が、ライ病および結核の主要な防御機構であることは 明白である。従って、これらの疾患に対する治療と免疫学的予防は、TH-1経路の 増強を目標とすべきである。 アレルギー疾患は、通常の環境抗原に対するIgE分子の持続的な産生を特徴と する。この産生はIL-4に依存し、γ-インターフェロンによって抑制される。従 って、アレルギー反応は、アレルゲンによる低レベルの刺激を必要とするTH-2免 疫応答に関与する。従って、アレルギーの好ましい治療には、以下のことが含ま れる:高レベルの刺激を必要とするTH-1免疫応答へ切り替え、CD8+T細胞とγ-イ ンターフェロンの産生を活性化し、IgEの産生と好酸球および肥満細胞の動員を 低減し、反応を誘発するアレルゲンの閾値濃度を上昇させる。 Mycobacterium遺伝子産物、特に熱ショックタンパク質は、細菌抗原、ウイル ス抗原、寄生生物抗原、真菌抗原、および腫瘍抗原と相同性を示し、これらの類 似部分は、異なる疾患に対して交差免疫の潜在的な誘発因子として作用し得るMy cobacterium抗原の領域を反映している可能性が示唆される。熱ショックタンパ ク質は、感染、癌、および自己免疫疾患を含む多くの病理においてストレスを受 けた細胞によって過剰発現される。従って、感受性の宿主中で推定自己免疫抗原 ドメインが発現することで免疫応答の抑制と疾患の慢性化が誘導される一方、ワ クチンを接種された個体は、ストレスを受けた細胞と相互作用して溶解し得る血 中細胞傷害性T細胞(CTL)を有するであろう(Labidiら,1992,“Cloning and DNA sequencing of the Mycobacterium fortuitum var.fortuitum plasmid,pAL5000, "Plasmid 27:130-140)。 細胞内疾患の予防と治療に利用可能な方法には、抗生物質、化学療法、および ワクチンが含まれる。マイコバクテリアの脂質に富む細胞壁は抗生物質に対して 不透過性のため、抗生物質はM.tuherculosisまたはM.lepmeで引き起こされる疾 患の治療においては有効ではなかった。同様に、抗生物質はウイルス病原体に対 しても効果を持たない。危険度の高い個人に対する予防手段としての化学療法は 、M.tuberculosisまたはM.lepraeに対して有効であるが、欠点を有する。化学療 法剤は、患者にとって望ましくない副作用を有し、コストが高く、多剤耐性Myco bacterium株を誘導する可能性がある。これらの欠点の他に、進行性のTB、ライ 病およびウイルス誘発性の新生物を治療する手段としての化学療法は、有意に疾 患が進行した後でないと使用されないため、効果が最小となる。従って、最低コ ストで、望ましくない副作用の数が最も少ない、最も優れた防御を提供するワク チン接種が最上の療法である。 急性感染症に対する防御として投与された初期のワクチンは抗原を用いて開発 され、その性質または機構にかかわらず免疫応答を開始させるものである。目的 は、TH-2免疫応答が有効な急性感染症を防御することであつた。これらのワクチ ンは、不活化または弱毒化した完全細胞、毒素、および病原体由来の他の構造成 分を含む様々な粗抗原から作製された。ペプチドグリカン、リポタンパク質、リ ポ多糖、およびミコール酸等の細菌産生物を、複数の疾患において治療剤および 予防剤として使用した。Corynebacterium parvum、Streptococci、rratia marce scensおよびMycobacteriumから誘導した非特異的な刺激剤を癌患者へ投与するこ とで、いくらかの有効性が認められ、同時に疾患に対する免疫応答が増強された 。抗原物質に対する免疫応答を刺激するようにアジュバントが開発された。この ようなアジュバントの一つは、完全フロイントアジュバントであり、油中に懸濁 させて水溶性抗原溶液で乳化させた不活化Mycobacterium tuberculosisからなる ものであった。この調製物は、ヒトに使用するには毒性が高すぎることが判明し た(Riottら,Immunology,第5版,Mosby,Philadelphia,pp.332,370(1998))。 これらの第一段階に続いて、単一抗原を単離して開発を行い、単一エピトープ をワクチンにする努力が払われてきた。ここ20年間では分子技術を使用して遺伝 子をクローニングし、対応するタンパク質のドメインをマッピングしている。 しかしながら、個々の抗原またはサイトカインは、完全な細菌アジュバントと同 様、同一の生理学的作用を再現することはなかった。例えば、M.tuherculosis、 M.lepraeおよび他の細胞内寄生生物に対する抗原の開発は、特異的な防御抗原ま たはエピトープの定説ではこれらの疾患に対する防御抗原を正確に規定できない ため、実を結ばなかった。さらにこの定説は、病原体に対する免疫応答が、防御 をもたらすエピトープと病原性および免疫病理を媒介する他のエピトープとを有 する病原体によって展示されるエピトープのモザイク複合体に対する一貫した応 答であるという事実を無視していた。これらのワクチンは、TH-2応答よりも有利 なTH-1応答の確立には成功していない。 初期のワクチンは、細胞内疾患に対しても効力を示さなかった。このワクチン は効率が低い上、寿命が短く、アレルギー疾患における超過敏反応と同様の壊死 をもたらす不適切な免疫応答を誘発し、結核およびライ病等の多くの慢性感染症 において病理過程の結果を悪化させた。例えば、BCG(カルメット-ゲラン杆菌) は、TB予防とライ病予防に使用されているワクチンであるが、有効性が疑わしい 。BCGは、M.bovis、即ち、M.tuberculosisに密接に関連しているMycobacterium 株から誘導した弱毒化生ワクチンである。BCGは、ライ病に対してはごくわずか しか有効でなく、現在はライ病予防には推奨されていない。TB予防に対するBCG ワクチンの有効性を判定する管理化試験の結果は矛盾し続けてきた。プラシーボ 管理化試験によりBCGの有効性を評価すると、0〜80%の有効性である。インドで の大規模なBCG試験(n=360,000人)からは、BCGでは肺TBの発症に対しては防御 作用を提供できないことが判明した。他の試験からは、BCGが一貫しない変動す る免疫をもたらすことが判明している。ライ病またはウイルス誘発癌の防御に有 効なワクチンが開発されていないため、また、BCGはTB予防に対して信頼性がな いため、より有効なワクチンが必要である。このような新規なワクチンの例は、 選択抗原と効力を有するアジュバントとを組み合わせ、細胞性免疫応答を刺激し て永続性の防御免疫原を送達するものである。 米国特許第3,956,481号(Jollesら)には、アジュバントとして適切なマイコ バクテリアの水溶性抽出物が開示されており、脱脂した(delipidated)細菌残余 物を温和な抽出工程またはピリジン処理のいずれかにかけ、次いでエタノールま た は水で処理している。これらの抽出物はヒトに対して有毒であることが判明し、 ワクチンとしての使用は認められなかった。 米国特許第4,036,953号(Adamら)には、ワクチンの効果を増強させるための アジュバントが開示されており、マイコバクテリアまたはノカルジア細胞を破砕 し、ワックス、遊離脂質、タンパク質、および核酸を分離除去し、細胞壁由来の 脱脂物質を細胞壁分解酵素(murolytic enzyme)で消化し、可溶性タンパク質を回 収することによりアジュバントを調製している。この種のアジュバントも、ヒト に対して有毒であった。 米国特許第4,724,144号(Rookら)には、結核およびライ病等の疾患の治療に 有用な不活化Mycobacterium vaccae細胞由来の抗原物質を含んでなる免疫療法剤 が開示されている。このワクチンは、化学療法剤に長時間曝されても生き延びる 永続型の微生物に対して有効であることが判明している。このワクチンは、免疫 応答の向上を示すものの、Mycobacterium vaccaeに内在する抗原に限定される。 米国特許第5,599,545号(Stanfordら)には、不活化Mycobacterium vaccae細 胞をマイコバクテリアに対して外来性の抗原と組み合わせた免疫療法剤が開示さ れており、この免疫療法剤はTH-1応答を促進する。外来性抗原は、混合、化学的 な複合体化または吸着によって不活化Mycobacterium vaccaeと組み合わせること ができ、あるいは、プラスミド、コスミド、ウイルスもしくは他の発現ベクター を介して、即ちゲノムに挿入してMycobacterium vaccae中で外来性遺伝子を発現 させることにより産生することもできる。これらの組成物はTH-1免疫応答を促進 するものの、不活化Mycobacterium vaccae細胞のみに限定された。さらに、この 特許では、Mycobacterium発現ベクターの作製、またはこの発現ベクターのプラ スミド、コスミド、もしくはウイルス発現ベクターへの組込み、またはこの発現 ベクターのゲノムへの組込みについては何ら記載していない。 Mycobacterium疾患については、遺伝子ツールとワクチン戦略の領域の進歩と しては、以下のものが挙げられる:MycobacteriumプラスミドpAL5000の単離、特 性決定および配列決定;Mycobacteriumに対する選択マーカーとしてのカナマイシ ン耐性遺伝子の同定;大腸菌(E.coli)/Mycobacteriumの第1シャトルベク ターの開発;M.tuberculosisおよびM.lepraeのゲノムライブラリーの構築;並び にMycobacterium DNAの大腸菌内での発現(Labidiら,1984,“Plasmid profiles o f Mycobacterium fortuitum complex isolates,”Curr.Microbiol.11,235-240;L abidiら,1985,“Cloning and expression of mycobacterial plasmid DNA in Es cherichia coli,”FEMS Microbiol Lett.30,221-225;Labidiら,1985,“Restrict ion endonuclease mapping and cloning of Mycobacterium fortuitum var.fort uitum plasmid pAL 5000,”Ann.Insti.Pasteur/Microbiol.136B,209-215;Labidi ら,May 8-13,1988,“Nucleotide sequence analysis of a 5.0 kilobase plasm id from Mycobacterium fortuitum,”Abstract U6 of the 88th Annual Meeting of the American Society for Microbiology,Miami,Florida,USA;Labidiら,199 2,“Cloning and DNA sequencing of the Mycobacterium fortuitum var.fortu itum plasmid,pAL 5000,”Plasmid 27,130-140;Labidi,A.January,1986,“Contr ibution to a plan of action for research in molecular biology and immuno logy of mycobacteria,”Ph.D.Thesis.University of Paris and Pasteur Insti tute,Paris,France)。このような進歩は、組換えDNA技術のMycobacteriumへの適 用に道を開いた(Lazraqら,1990,Conjugative transfer of a shuttle plasmid f rom Escherichia coli to Mycobacterium smegmatis.FEMS Microbiol.Lett.69,1 35-138;Konicekら,1991,Gene manipulation in mycobacteria.Folia Microbiol. 36(5),411-422;並びにFalkinham,III,J.O.およびJ.T.Crawford,1994,Plasmids,p .185-198,Barry Bloom(編)収録,Tuberculosis:Pathogenesis,protection and co ntrol.American Society for Microbiology,Washington,D.C.)。 このような進歩から得られたMycobacterium発現ベクターは、ワクチン開発に 適していない。その理由としては、1)発現ベクターが大きいためベクターのクロ ーニング容量に限界があり、形質転換効率が低い(ベクターDNA1μg当たりで得 られる形質転換体の数として計算)、2)ベクターが複数のクローニング部位を持 っていない、3)これらの発現プラスミドを有するマイコバクテリアの形質転換の プロトコールでは、形質転換の効率が悪い、4)形質転換が宿主依存性であるため 、ベクターで形質転換されるマイコバクテリアのスペクトルが制限される、並 びに5)現在の発現プラスミドでは、マイコバクテリアを安定して形質転換できな いことが挙げられる。従って、効率の良い形質転換とマイコバクテリアにおける 複数の防御免疫原の安定な発現とを提供し得る適切なMycobacterium発現ベクタ ーが必要である。 今回、非病原性のMycobacterium株、クローニングベクター、およびMycobacte rium発現ベクターを用いる適切な抗原送達系を見出した。この送達系は、TH-1細 胞、または細胞傷害性Tリンパ球の誘導によって細胞性免疫応答を特異的に刺激 する防御免疫原を含有し、細胞内病原体に対して一貫して長期間にわたる免疫を 提供するものである。 図面の簡単な説明 図1は、大腸菌の複製起点の配列を示す(695bp)。下線を引いた塩基は複製点 を示す。 図2は、カナマイシン遺伝子の配列を示す(932bp)。下線を引いた配列は5'か ら3'の順に、遺伝子の(-35)領域、遺伝子の(-10)領域、遺伝子のリボソーム結合 部位領域、開始コドン(ATG)、および終結コドン(TAA)である。 図3Aは、制限酵素分析で得られたpAL5000の複製起点の配列を示す(1463bp)。 上付きの数字は、発表されたpAL5000の配列のヌクレオチドの位置を示す(Labidi ら,1992,“Cloning and DNA sequencing of the Mycobacterium fortuitum var. fortuitum plasmid,pAL5000,”Plasmid 27:130-140)。下線を引いた配列は5'か ら3'の順に、それぞれPCR分析に使用する順方向プライマー(Fc、F1、F2およびF3 )並びに逆方向プライマー(R4、R3、R2、R1およびRc)の位置を示す。 図3Bは、PCR分析後に得られたpAL5000の複製起点の配列を示す(1382bp)。上付 きの数字は、発表されたpAL5000の配列のヌクレオチドの位置を示す(Labidiら,1 992,Plasmid 27:130-140)。下線を引いた配列は5'から3'の順に、それぞれPCR分 析に使用する順方向プライマー(F1、F2およびF3)並びに逆方向プライマー(R4 、R3、R2およびR1)の位置を示す。 図4Aは、制限酵素分析によって得られたマイコバクテリオファージD29の付 着部位(attP)とインテグラーゼ遺伝子(int)の配列を示す(1631bp)。上付きの数 字は配列中のヌクレオチドの位置を示す。番号を付したヌクレオチドによって規 定される下線を引いた配列は、5'から3'の順に、それぞれPCR分析に使用する順 方向プライマー(Fc、F1、F2、F3およびF4)並びに逆方向プライマー(R4、R3、 R2、R1およびRc)の位置を示す。番号を付したヌクレオチドによって規定されて いない下線を引いた配列は、5'から3'の順に、付着部位(attP)、遺伝子(int)の( -35)領域、インテグラーゼ遺伝子(int)の(-10)領域、インテグラーゼ遺伝子(int )のリボソーム結合部位領域、およびインテグラーゼ遺伝子(int)の開始コドン(A TG)を示す。 インテグラーゼ遺伝子(int)の終結コドンはTGA1531である。 図4Bは、PCR分析後に得られたマイコバクテリオファージD29の付着部位(attP) とインテグラーゼ遺伝子(int)の配列を示す(1413bp)。上付きの数字は配列中の ヌクレオチドの位置を示す。番号を付したヌクレオチドによって規定される下線 を引いた配列は、5'から3'の順に、それぞれPCR分析に使用する順方向プライマ ー(F3およびF4)並びに逆方向プライマー(R4、R3およびR2)の位置を示す。番 号を付したヌクレオチドによって規定されていない下線を引いた配列は、5'から 3'の順に、付着部位(attP)、遺伝子(int)の(-35)領域、インテグラーゼ遺伝子(i nt)の(-10)領域、インテグラーゼ遺伝子(int)のリボソーム結合部位領域、およ びインテグラーゼ遺伝子(int)の開始コドン(ATG)を示す。インテグラーゼ遺伝子 (int)の終結コドンはTGA1531である。 図4Cは、PCR分析後に得られたマイコバクテリオファージD29の付着部位(attP) とインテグラーゼ遺伝子(int)の配列を示す(1374bp)。上付きの数字は配列中の ヌクレオチドの位置を示す。番号を付したヌクレオチドによって規定される下線 を引いた配列は、5'から3'の順に、それぞれPCR分析に使用する順方向プライマ ー(F4)並びに逆方向プライマー(R4、R3およびR2)の位置を示す。番号を付し たヌクレオチドによって規定されていない下線を引いた配列は、5'から3'の順に 、付着部位(attP)、遺伝子(int)の(-35)領域、インテグラーゼ遺伝子(int)の(-1 0)領域、ィンテグラーゼ遺伝子(int)のリボソーム結合部位領域、およびインテ グラーゼ遺伝子(int)の開始コドン(ATG)を示す。インテグラーゼ遺伝子(int)の 終結コドンはTGA1531である。 図5は、カナマイシン遺伝子プロモーター(102bp)と第1ATGコドンの配列を示 す。下線を引いた配列は5'から3'の順に、遺伝子の(-35)領域、遺伝子の(-10)領 域、遺伝子のリボソーム結合部位領域、および開始コドン(ATG)である。 図6は、オープンリーディングフレームORF2を含むpAL5000断片の配列を示す( 2096bp)。上付きの数字は、発表されたpAL5000の配列のヌクレオチドの位置を示 す(Labidiら,1992,Plasmid 27:130-140)。下線を引いた配列(GGATCC)は、ORF2プ ロモーターがまたがる唯一のBamHI部位である。 図7は、代表的な遺伝子導入系の遺伝子地図である。C-ter/anch/seq.=C末端 固定配列、MCS/express=発現のための多重クローニング部位、N-ter/lead/seq. =N末端リーディング配列、Myco/Prom.=Mycobacteriumプロモーター、Rep/Inte g/Myco=Mycobacteriumの複製起点またはファージ付着部位およびインテグラー ゼ遺伝子(所定のベクター中にはいずれか一方が存在し、両方ともは含まれない) 、MCS/gen/clon.=一般的なクローニングのための多重クローニング部位、univ/ select/mark.=普遍選択マーカー、ori/E.coli=大腸菌複製起点。 発明の詳細な説明 本発明の治療ワクチンまたは予防ワクチンは、好ましくは、サイトカインおよ び適切な化学療法に加えて、防御免疫原と、送達系およびアジュバントとして作 用する1種以上のMycobacterium株とを組み合わせるものである。その原理は、M ycobacterium細胞をマクロファージに取り込ませてマクロファージ内に滞留させ 、防御免疫原を合成する一方でマクロファージの殺菌機構を阻止する、というも のである。免疫原は処理されてマクロファージの細胞表面上でT細胞に提示され 、TH-1細胞の活性化と、細胞内疾患を防御する細胞性免疫応答が誘導される。 本発明の一態様では、非病原性Mycobacterium株の形態の抗原送達系を使用し て、非毒性の免疫調節Mycobacteriumアジュバント、様々な疾患に特異的な非毒 性の免疫刺激防御免疫原、およびTH-1経路を追加免疫する毒性を示さない量のサ イトカインを組み合わせた生成物を提供する。好ましくは、本発明では、非病原 性Mycobacterium株の形態の防御免疫原送達系、クローニングベクターの形態の 遺伝子導入系、および選択遺伝子を送達系に保持して発現させる発現ベ クターを使用する。防御免疫原の送達系 本発明の防御免疫原は、純粋な非壊死性完全肉芽腫を形成する。このような免 疫原はタンパク質抗原または他の免疫原性産物であり、疾患状態の細胞もしくは 感染性微生物を培養して不活化させるか、天然もしくは組換え供給源から免疫原 を分離精製するか、またはこれらのタンパク質抗原をコードする遺伝子または内 在性脂質を免疫原性もしくは特異性を示す状態へ改変するのに必要な酵素をコー ドする遺伝子をMycobacterium送達系へクローニングして発現させることにより 得られる。本発明の防御免疫原としては、以下のものに関連する抗原が挙げられ る:1)肺癌、結腸直腸癌、乳癌、胃癌、前立腺癌、膵臓癌、膀胱癌、肝臓癌、卵 巣癌、食道癌、口腔および咽頭癌、腎臓癌、非ホジキン腫瘍、脳腫瘍、子宮頚癌 、喉頭癌、骨髄腫、子宮体癌、黒色腫、甲状腺癌、ホジキン腫瘍、および精巣癌 を含むが、これらに限定されない癌;2)抗酸菌症(例えば、結核およびライ病)、 ナイセリア感染症(例えば、淋病および髄膜炎)、ブルセラ症、ペスト、スピロヘ ータ症(例えば、トリパノソーマ症、ライム病およびツラレミア)、リケッチア症 (例えば、発疹チフス、リケッチア痘およびアナプラスマ症)、クラミジア症(例 えば、トラコーマ、肺炎、アテローム性動脈硬化症および尿道炎)、およびウィ ップル病を含むが、これらに限定されない細菌感染症;3)マラリア、リーシュマ ニア、トリパノソーマ症、およびトキソプラズマ症を含むが、これらに限定され ない寄生生物疾患;4)麻疹、肝炎、T細胞白血病、デング熱、AIDS、リンパ腫、 疱疹、および疣贅を含むが、これらに限定されないウイルス疾患;5)リウマチ性 関節炎、強直性脊椎炎、およびライター症候群を含むが、これらに限定されない 自己免疫疾患;6)喘息、枯草熱、アトピー性皮膚炎、および食物アレルギーを含 むが、これらに限定されないアレルギー疾患;7)ネコの免疫不全、ウマの感染性 貧血、トリのインフルエンザ(flue)、心糸状虫症、およびイヌのノミアレルギー を含むが、これらに限定されない家畜疾患;並びに8)白血病、多発性硬化症、ウ シの海綿状脳症(bovine spongiform;BSE)、およびミオ脳炎(myoencephalitis;ME )を含むが、これらに限定されない他の疾患。これらの抗原は、1つのワクチン 中 で単独でまたは組み合わせて使用することができる。抗原を組み合わせて用いる 場合には、一度に投与することも可能であり、別々に時間を変えて投与すること も可能である。 結核、ライ病および他の抗酸菌症の治療に好適な内在性脂質防御免疫原として は、フェノール性糖脂質PGLIおよびPGL Tb1,硫脂質SLI、ジアシル-トレハロー スDATおよびリポ-オリゴ糖LOS等の複合脂質ヘテロポリマーが挙げられるが、こ れらに限定されない。これらの脂質免疫原は合成されるものではなく、即ち、全 てのMycobacterium種によって最終形態へ改変されるものである。従って、宿主 株は、必要な前駆体を提供して所望の最終免疫原性産物を合成するものでなけれ ばならない。発現ベクターを用いる場合は、発現系は、必要な酵素をコードする 必要な遺伝子を提供して脂質を免疫原性を示す状態へ改変するものでなければな らない。 本発明のマイコバクテリア・アジュバントは、TH-1免疫応答を追加免疫するも のであり、好ましくはTH-2応答をダウンレギュレートするものである。 Mycobacterium株は、哺乳動物に対して病原性を示さないことと、哺乳動物のマ クロファージに取り込まれる能力とを特徴とする。本発明のMycobacterium株は 投与に応じて生でも不活化されていてもよい。本発明のワクチンを免疫無防備状 態の患者に投与する場合には、不活化したMycobacterium株のみを使用する。好 ましくは、Mycobacterium株はAmerican Type Culture Collection(Rockville,MD )から得ることができる。ワクチンの調製にはMycobacterium種の1種以上を用い ることができる。例としては、非病原性のMycobacterium vaccae、Mycobacteriu m gastri、Mycobacterium triviale、Mycobacterium aurum、Mycobacterium the rmoresistible、Mycohacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacteriu m flavescens、Mycobacterium nonchromogenicum、Mycobacterium neoaurum、お よびMycobacterium bovis BCGが挙げられるが、これらに限定されない。M.tuber culosisおよびM.leprae脂質を産生する前駆体を有するMycobacterium種としては 、M.bovis BCGおよびM.gastriが唯一知られている。従って、TBまたはライ病用 のワクチン中で外来性脂質の前駆体を発現させる場合には、M.gastriを用いなけ ればならない。M.gastriおよびM. trivialeは胃腸管で見られるため、経口ワクチンの用途に重要である。本発明の Mycobacteriumアジュバントは、Mycobacterium株を1種または複数種用いること ができるが、不活化Mycobacterium vaccaeを用いる場合には、好ましくは他のMy cobacterium種と組み合わせて投与する。 好ましくは、本発明のワクチンには、TH-1経路に関与するサイトカインも含ま れる。このようなサイトカインの例としては、γ-インターフェロン(IFN)、イン ターロイキン(IL)-2、IL-12、IL-15および顆粒球マクロファージコロニー刺激因 子(GMCSF)が挙げられるが、これらに限定されない。 さらに、本発明のワクチンは、進行性の疾患を有する患者を治療するための適 切な化学療法と併用して投与してもよい。生Mycobacterium株をアジュバントと して使用する場合には、生Mycobacteriumのアジュバント機能を妨害しない適切 な化学療法を選択しなければならない。適切な併用化学療法の例は、癌治療用の Taxol-RまたはAIDS治療用のタンパク質阻害剤である。 防御免疫原、サイトカイン、および併用化学療法は、合成または組換え形態で 別々に製造し、任意の慣用技術で精製することができる。これらは、目的の生も しくは不活化Mycobacterium細胞と平行して使用するか、混合するか、または複 合体化させることができる。遺伝子導入系 本発明の遺伝子導入系は、目的の遺伝子をクローニングするクローニングベク ターを含んでなり、形質転換技術を使用して組換え分子を送達系へ導入して発現 させる。Mycobacterium種で使用されてきた既存のクローニングベクターとして は、染色体外で複製する染色体外M.fortuitumプラスミドpAL5000(Labidiら,199 2,“Cloning and DNA sequencing of the Mycobacterium for tuitum var.fortu itum plasmid,pAL 5000,”Plasmid 27:130-140)およびマイコバクテリオファー ジD29(Formanら,1954,“Bacteriophage active against virulent Mycobacteri um tuberculossis.isolation and activity,”Am J Public Health 44:1326-133 3)が挙げられる。マイコバクテリオファージD29は、スペクトルの広いビルレン トファージであり、培養Mycobacterium種へ感染して効率よく自己 を複製し、未培養M.lepraeへ付着することができる。 今回、新規なクローニングベクターを開発した。このクローニングベクターは 、通常、複製起点または組込み系のいずれか、選択マーカー、および多重クロー ニング部位(MCS)から作製される。このクローニングベクターは、以下の各種成 分の最小機能サイズから構成される:大腸菌レプリコン、カナマイシン選択マー カー、pAL5000複製起点、およびD29付着部位(attP)とインテグラーゼ遺伝子(int )。従来の欠失技術を使用して、塩基対をさらに減らして機能が失われる点まで 各成分のコード領域を縮小させておく(従って、最小機能サイズという)。各最小 機能成分の配列は以下の通りである:配列番号1および図1の大腸菌の複製起点 (695bp)、配列番号2および図2のカナマイシン遺伝子(932bp)、配列番号3およ び図3Aの制限酵素分析によって得られるpAL5000の複製起点(1463bp)、配列番号 4および図3BのPCR分析後に得られるpAL5000の複製起点(1382bp)、配列番号5お よび図4Aの制限酵素分析によって得られるマイコバクテリオファージD29の付着 部位とインテグラーゼ遺伝子(1631bp)、配列番号6および図4BのPCR分析後に得 られるマイコバクテリオファージD29の付着部位とインテグラーゼ遺伝子(1413bp )、並びに配列番号7および図4CのPCR分析後に得られるマイコバクテリオファー ジD29の付着部位とインテグラーゼ遺伝子(1374bp)。欠失技術の分野では、上述 の配列によって各最小機能成分のコード領域が提供されるが、さらに2、3の塩 基対がこの最小機能成分から失われても本発明の機能成分となり得ることは充分 明白である。 多くの大腸菌の複製起点は市販されており、本発明に利用できる。例えば、大 腸菌の複製起点ColE1は、大腸菌用に設計された最も広く市販されているプラス ミドベクターに見られる。複製点は通常これらのベクターに必要であるが、大腸 菌中での効率的な複製を支持し得る最小断片は今まで特定されていない。今回、 市販のプラスミドベクターpNEB193(Guan C.,New England Biolabs Inc.,USA,199 3)を出発材料として使用し、制限エンドヌクレアーゼ欠失、クローニングおよび 形質転換分析によって、大腸菌中での効率的なColE1複製を支持し得る最小DNA断 片が配列番号1および図1に記載の695bp配列に限られると判定した。最小機能 サイズを有するこの大腸菌の複製起点を利用して、本発明の大腸菌クロ ーニングベクターと大腸菌-Mycobacteriumシャトルベクターの構築に成功した。 様々な選択マーカーを形質転換細胞の選択に利用することができ、本発明に使 用できるが、カナマイシンに対する耐性をコードするStreptcoccous faecalis 1 489bp遺伝子がMycobacteriumの代表的な選択マーカーとして選ばれている(Labid iら,1992,“Cloning and DNA sequencing of the Mycobacterium fortuitum va r.fortuitum plasmid,pAL5000,”Plasmid 27:130-140;Labidiら,1985,“Restric tion endonuclease mapping and cloning of Mycobacterium fortuitum var.for tuitum plasmid pAL5000,”Ann.Insti.Pasteur/Microbiol.136B,209-215)。この 遺伝子は、Mycobacterium用の選択マーカーとして充分に確立されているが(Koni cekら,1991,Folia Microbiol.36(5),411-422)、Mycobacteriumにおけるカナマ イシン選択を支持し得る最小断片は、今まで確立されていない。今回、この遺伝 子の最小機能配列が配列番号2および図2に示すような約932bpであることを見 出した。本明細書に記載の最小機能サイズを有するカナマイシン遺伝子を利用し て、本発明の大腸菌クローニングベクターと大腸菌-Mycobacteriumシャトルベク ターの構築に成功した。 プラスミドの複製起点を含むベクターは、通常は宿主株の染色体に組み込まれ ない。従って、これらは染色体外ベクターである。本研究で開発した染色体外ベ クターのMycobacterium株中での複製および維持は、Mycobacterium fortuinumプ ラスミドpAL5000の複製起点によって支持される。Labidiら,1984,“Plasmid pro files of Mycobacterium fortuitum complex isolates,”Curr.Microbiol.11,23 5-240。pAL5000プラスミドは最も詳細に研究されているMycobacteriumプラスミ ドであり、Mycobacteriumの遺伝子導入用のベクターを開発するのに世界中で使 用されている(Falkinham,III,J.O.およびJ.T.Crawford,1994,Plasmids,p.185-19 8,Barry Bloom(編)収録,Tuberculosis:Pathogenesis,protection and control.A merican Society for Microbiology,Washington,D.C.)。pAL5000プラスミドの機 能分析より、20KDaと65KDaのタンパク質をそれぞれコードする2つのオープンリ ーディングフレームの位置とその複製起点を含有する2579bp断片が判明している (Labidiら,1992,Plasmid 27:130-140)。本発明では、2579bp断片を制限酵素で 欠失させ、その機能を失わせることなく、ヌクレオチド4439 〜ヌクレオチド1079の1463bp断片まで縮小させた(配列番号3および図3A)。ヌク レオチド4439〜ヌクレオチド863の1247bp断片とヌクレオチド4587〜ヌクレオチ ド1079の1315bp断片は、Mycobacteriumでの複製を支持しないことが見出された( 配列番号3および図3A)。従って、今回、ヌクレオチド4439〜ヌクレオチド4587 の配列とヌクレオチド863〜ヌクレオチド1079の配列の役割を調査した。pAL5000 配列のこれら2つの領域には有用な制限部位が存在しないため、これら2つの領 域にまたがる順方向プライマーと逆方向ブライマーのセットを設計した。次いで PCRを使用して様々な断片を増幅し、続けてカナマイシン遺伝子を含有する大腸 菌レプリコンへクローニングした。PCR分析技術を使用して、最小機能pAL5000複 製起点を、配列番号4および図3Bに記載のヌクレオチド4468〜ヌクレオチド1027 の1382bp断片まで縮小させた。ヌクレオチド4519〜ヌクレオチド1079の1383bp断 片とヌクレオチド4439〜ヌクレオチド972の1356bp断片は、Mycobacteriumでの複 製を支持しないものと判定されているが、ヌクレオチド4468〜ヌクレオチド4518 の51bp配列とヌクレオチド973〜ヌクレオチド1027の55bp配列は、複製には必要 でない場合もさらに考えられる。本明細書に記載の最小機能サイズを有するこの pAL5000複製起点を利用して、本発明のMycobacteriumクローニングベクターと大 腸菌-Mycobacteriumシャトルベクターの構築に成功した。 ベクターは、ファージ付着部位(attP)とそれに付随するインテグラーゼ遺伝子 を含むこともできる。本発明の好適な実施形態は、マイコバクテリオファージD2 9の付着部位(attP)とインテグラーゼ遺伝子(int)を含む(Formanら,1954,Am J Pu blic Health 44:1326-1333)。ファージD29は、スペクトルの広いビルレントファ ージであり、培養Mycobacterium種へ感染して効率よく自己を複製することがで きる。組込みベクター(integrative vector)を開発するためには、D29ゲノムの 重複断片を含有するハイブリッドプラスミドのセットを構築することにより、そ の付着部位(attP)とインテグラーゼ遺伝子(int)の地図を決定しておく。次いで 、組換えプラスミドをMycobacterium株へエレクトロポレーションし、50μg/ml のカナマイシンを含むLB培地上で培養した。2589bp断片を含むプラスミドでMyco bacterium形質転換体を作製した。2589bp断片を単離し、さらに分析した。 その制限地図を確定した後、2589bp断片の重複セグメントを含むハイブリッドプ ラスミドの別のセットを構築した。これらの組換えプラスミドをMycobacterium 株へエレクトロポレーションし、次いで選択培地上で培養した。カナマイシン耐 性Mycobacterium形質転換体を作製し得る能力を維持する最小断片を単離し、二 本鎖プラスミド鋳型とシークエナーゼ・バージョン2(USB,Cleveland,Ohio,USA )を用いて配列決定した。配列分析より断片サイズが1631bpであることが判明し 、5'から3'方向にファージ付着部位(attP)、インテグラーゼ遺伝子プロモーター およびインテグラーゼ遺伝子(int)を含んでいた(配列番号5および図4A)。続け て1631bpについて欠失試験を行った。塩基対119〜1531由来の1413bp(図4Bに例 示)は高形質転換効率をもたらした。さらに欠失試験を行ったところ、塩基対15 8〜1531由来の1374bp断片(図4Cに例示)が得られた。1374bp断片からMycobacte rium形質転換体を作製したが、形質転換効率は100倍低く、インキュベーション 時間は著しく長くなった。これはおそらく、組込み効率と安定性が低いことに起 因する。ヌクレオチド119〜ヌクレオチド157の39bp配列は、組込みに必要でない 場合もあると考えられる。これらのD29(AttP)、(int)および上述したような上流 配列は、Mycobacterium組込み発現ベクターと大腸菌/Mycobacterium組込みシャ トルベクターの構築に使用する限りは、最小ファージDNA断片である。 MCSは、ベクター配列を切断しないある種の制限酵素に対する認識部位を含有 するDNAの合成断片である。MCSに含ませる酵素の選択は、クローニングにおける その使用頻度と有用性に基づく。代表的な酵素としては、BamHI、EcoRVおよびPs tIが挙げられる。 これらの最小機能成分から、多重クローニング部位の容量を最大にするクロー ニングベクターを開発した。好ましくは、クローニングベクターは、各成分をそ の最小機能サイズで含む。例えば、大腸菌の複製起点、pAL5000の複製起点、カ ナマイシン遺伝子、およびMCSに対する最小機能断片を組み立てることにより、 染色体外クローニングベクターを構築した。典型的な組込みクローニングベクタ ーは、pAL5000の起点がD29のattPとインテグラーゼ遺伝子で置換わっている以外 は、同じ構造を有する。クローニングベクターの各成分をその最小機能サイ ズまで縮小させる場合には、ベクターのサイズは約3Kbであり、形質転換効率は 約108である。各ベクターは理論的には無制限のクローニング容量を有し、Mycob acterium種を形質転換できる。各クローニングベクターを表1に示す。 図7は、典型的なクローニングおよび発現ベクターの遺伝子地図を示す。本発 明では、クローニングベクター内の機能成分の順番を特定のものにする必要はな い。 さらに、本発明のクローニングベクターは、ベクターに含まれる各成分をその 最小機能サイズまで縮小する必要はない。最小機能成分が各クローニングベクタ ーに利用される度合いは、ワクチンの用途と最大形質転換サイズによって最終的 に決まる。例えば、組込みクローニングベクターは、付着部位とインテグラーゼ 遺伝子については最小機能成分を含むことが可能であるが、選択マーカーは最小 機能サイズよりも大きい。クローニングベクターは、防御免疫原をクローニング するための部位を唯一つ含有し、ベクターがMycobacterium細胞へ効率的に形質 転換されるのに充分小さいサイズである限りは、ベクターの他の成分のサイズを 変えることができるため、このような配置を取り得る。 好ましくは、本発明では、各種の組換えDNA技術を適用して構築した大腸菌-My cobacteriumシャトルベクターを使用する。構築されたベクターを大腸菌またはM ycobacterium宿主のいずれかへ効率よく形質転換させ、選択したマイコバクテリ ア遺伝子を指数関数的にクローニングおよび発現させることができる。好ましく は、大腸菌-Mycobacteriumシャトルベクターには、両方の属で発現し得る選択マ ーカーを使用する。一つのシャトルベクターは、カナマイシン選択マーカー、大 腸菌の複製起点、およびMycobacteriumプラスミドpAL5000の複製起点からなる。 別のシャトルベクターは、カナマイシン選択マーカー、大腸菌の複製起点、およ びバクテリオファージD29の付着部位とインテグラーゼ遺伝子からなる。構築さ れたシャトルベクターの各成分は、その最小機能サイズまで縮小させておき、そ のクローニングおよび形質転換の効率を増強させる。 ベクター成分をその最小機能サイズまで縮小させることにより、クローニング ベクターは多数の制限部位を含む多重クローニング部位に対する容量を確保する 。従って、本発明の遺伝子導入系は、好ましくは2つ以上の防御免疫原に対する ク ローニングベクターを含む。2種以上のMycobacterium株をワクチンに使用する 場合には、各Mycobacterium株の遺伝子導入系は1つ以上の防御免疫原に対する クローニングベクターを含む。形質転換 Mycobacterium株の形質転換はエレクトロポレーションで成功している(Labidi ら,1992,“Cloning and DNA sequencing of the Mycobacterium fortuitum var. fortuitum plasmid,pAL 5000,”Plasmid 27:130-140)。Mycobacterium用に開発 された他の形質転換技術が本発明に有用であることは明らかである。本発明のエ レクトロポレーション技術を実施例3に記載し、結果を表1に示す。ベクターの 設計、培養培地、および記載の形質転換技術は、Mycobacterium種の形質転換効 率を著しく改善しており、大腸菌を用いた場合に匹敵するレベルが初めて達成さ れた。 ファージD29の付着部位(attP)とインテグラーゼ遺伝子(int)を含有する組込み ベクターは、領域(attP)に相補的な領域で宿主の染色体に組み込まれることが判 明した。この領域は、細菌付着部位(attB)であり、プロリン転移RNA(tRNAPro)と グリシン転移RNA(tRNAGly)をコードする遺伝子の間に位置する。 発現ベクター 本発明の発現ベクターは、プラスミドまたば染色体起源(chromosomal origin) 由来の機能プロモーターを、骨格として機能するクローニングベクターに挿入す ることによって作製される。発現ベクターは、送達系中の選択された遺伝子を運 搬および発現するように調製される。発現ベクターはその構造内に、細胞質中で の自己複製または宿主の染色体への組込みに必要な遺伝子情報を含んでいる。こ れらは1)遺伝子を発現するために、および必要であれば2)細胞質から細胞膜構造 または細胞外環境へ遺伝子産物を分泌するために必要なプロモーターおよび調節 配列を提供する。 カナマイシン遺伝子は本発明において好ましい選択マーカーであるが、これは Mycobacterium種および大腸菌種などを含む広範な宿主においても良好に発現さ れ、従って、この遺伝子のプロモーターを含むベクターは、大腸菌株またはMyco bacterium株のそれぞれにおいて外来遺伝子を発現できる。このプロモーターの 最小機能成分を従来のPCR技術を用いて決定した。これは配列番号8および図5 に示す。大腸菌-Mycobacterium発現シャトルベクターを構築するためにカナマイ シンプロモーターを使用することが報告されるのは初めてである。 本発明において別の好ましい発現ベクターでは、pAL 5000オープンリーディン グフレーム(ORF)2のプロモーターを使用した。大腸菌ミニ細胞中の60〜65KDaタ ンパク質をコードするオープンリーディングフレーム(ORF 2)をプラスミドpAL 5 000中で同定した。このORFのプロモーター領域をマッピングするために、このオ ープンリーディングフレーム(配列番号9および図6)を含む2096bp断片を単離し た。制限エンドヌクレアーゼ欠失、クローニング、および形質転換分析により、 2096bp断片の重複セグメントを含むハイブリッドプラスミドのセットを構築した 。これらの組換えプラスミドを大腸菌DS410に電気穿孔した。形質転換体からミ ニ細胞を調製し、プラスミドがコードするタンパク質を実施例4に示すように分 析した。ORFのプロモーターは、図6に示す断片中のユニークなBamHI部位にまた がる配列に見出された。 本発明の生成物は、所定量の外因性抗原、サイトカインおよび/もしくは薬剤 と混合もしくは接合された、107〜1011の組換えMycobacterium生存細胞もしくは 死滅細胞、または同量の非組換えMycobacterium細胞を含有する約100マイクロリ ットルの容量で、皮内または他の経路(例えば、経口、鼻腔、皮下、腹腔内、筋 内)を介した注射で投与される。該生成物を活性疾患を患っている患者に使用す るのであれば、生形態のワクチンを使用する場合にそれを干渉しない薬剤治療と 併用しなければならない。本発明の生成物を別々に使用する場合、同じまたは異 なる部位において、同じまたは異なる経路を用いて、どのような順序で投与され てもよい。本発明においては、生成物がヒトまたは動物において使用されるよう に設計されること、つまり別の成分が追加されるかもしれないさらなる医薬製剤 を伴うにしろ伴わないにしろ生成物は有効且つ安全でなければならないことを考 慮する。 要約すると、本発明の好ましいクローニングベクターおよび発現ベクターは、 以下を含む大腸菌-Mycobacteriumシャトルベクターを含む:大腸菌(大腸菌レプ リコン)およびMycobacterium(pAL 5000複製起点)の両方についての1つの複製起 点、カナマイシン耐性マーカー、マルチプルクローニング部位、細菌から遺伝子 産物を分泌し、細胞膜に挿入するためのプロモーターおよび調節配列、ならびに ファージD29の付着部位(att P)およびインテグラーゼ遺伝子(jnt)。他の種類の 好ましいクローニングベクターおよび発現ベクターは、ファージD29付着部位お よびインテグラーゼ遺伝子を除く上記一覧した全てのエレメントを含む。マルチ プルクローニング部位は、種々のDNA断片のクローニングを可能にする。大腸菌 レプリコン、pAL 5000複製起点、カナマイシン耐性マーカー、およびD29 attP部 位およびint遺伝子は、マッピングされ、最小機能サイズにまで縮小されてベク ターのクローニング容量を最大化し、転写効率を上げる。上記ベクターのMycoba terium株を形質転換する効率(108Mycobaterium形質転換体/μg DNA)が、大腸菌 の形質転換効率に近づくように、新規の形質転換プロトコールを開発した。 本発明のワクチン系は、現在のワクチンを上回る利点をいくつか有している。 このような系が現在のワクチンを上回る主な利点としては、一貫した、防御免疫 応答(即ち、マクロファージの活性化を伴うTH-1細胞の持続延長された活性化)を 導く免疫原を特異的に発現する能力がある。別の利点には、1)2つ以上の細胞内 疾患のための防御免疫原を1つのワクチンに組み込むことができること、2)その ような遺伝子操作されたワクチンは順応性を有するので、新規の技術を容易に取 り込んでワクチンを改善することができること、3)大量の免疫原を遺伝子操作さ れた発現ベクターを用いて合成し、防御免疫を誘導できること、4)Mycobacteriu m自体が、免疫原と共に注射されて免疫を誘導できるアジュバントとして作用す ること、5)Mycobacteriumはマクロファージに感染するので、ワクチンは本来マ クロファージを標的指向すること、および6)Mycobacterium株はマクロファージ 中で長期の間生存するので持続延長された免疫が得られること、が挙げられる。 本発明の種々の態様を実施する方法体系を以下に示す。DNA 、RNA、およびオリゴヌクレオチドプライマー Cytoclonal Pharmaceutics,Inc.,Dallas,Texasにおいて、DNAおよびRNAを 抽出および精製した。オリゴヌクレオチドプライマーは、National Biosciences Inc.,Plymouth,MN.、またはIntegrated DNA Technologies Inc.,Coralville ,IAより購入した。酵素 制限エンドヌクレアーゼはUnited States Biochemical Inc.,Cleveland,OH. ;New England Biolabs Inc.,Beverly,MA.;Promega Inc.,Madison,WI.;Strat agene Inc.,La Jolla,CA.;MBI Fermantas Inc.,Lithuania.;およびTaKaRa Bi omedicals Inc.,Kyoto,Japanより購入した。DNAリガーゼはBoehringer Mannhe im Biochemica Inc.,Indianapolis,IN.;Gibco-BRL Inc.,Gaithersburg,MD. ,およびNew England Biolabsより購入した。RNaseは5 Prime→3 Prime Inc.,B oulder,CO.より購入した。デオキシリボヌクレオチドおよびDNAポリメラーゼI( クレノウ断片)はNew England Biolabsより購入した。アルカリホスファターゼは 、Boehringer Mannheim BiochemicaおよびNew England Biolabsより購入した。T aqポリメラーゼはQiagen Inc.,Chatsworth,CA.より購入した。AMV逆転写酵素 はPromega Inc.より購入した。DNaseを含有しないRNaseおよびRNaseを含有しな いDNaseはAmbion Inc.,Austin,TX.より購入 した。コンピュータソフトウェア コンピュータソフトウェアOligo(National Biosciences Inc,Plymouth,MN) およびMac Vector(Oxford Molecular Group Inc.,Campbell,CA)を使用して、 プライマーを設計し、核酸配列およびタンパク質配列を分析した。微生物の調製 Cytoclonal Pharmaceutics Inc.,Dallas,TXのVaccine Programのコレクショ ンから細菌株およびバクテリオファージを使用した。 アンピシリン、カナマイシンおよびテトラサイクリンなどの抗生物質を、Sigm a Chemical Co.,Inc.(Saint Louis,MO)より購入した。 通常、Mycobacterium種の成長要件は、大腸菌株のそれと比べて複雑且つ多様 性に富んでいる。従って、全てのMycobacterium種の成長を維持し、本発明の形 質転換率を高めるのを助ける一般培養培地(以下、ラビディ(Labidi)培地と称す る)を開発した。ラビディ培地の1リットル当たりの組成には:約0.25%のプロ テオースペプトンNo.3;約0.2%の栄養ブロス;約0.075%のピルビン酸、約0.05% のグルタミン酸ナトリウム、約0.5%アルブミン画分V、約0.7%のデキストロース 、約0.0004%カタラーゼ、約0.005%オレイン酸、L(-)アミノ酸複合体(約0.126%ア ラニン、約0.097%ロイシン、約0.089%グリシン、約0.086%バリン、約0.074%アル ギニン、約0.06%スレオニン、約0.059%アスパラギン酸、約0.057%のセリン、約0 .056%のプロリン、約0.05%のグルタミン酸、約0.044%のイソロイシン、約0.033% のグルタミン、約0.029%のフェニルアラニン、約0.025%アスパラギン、約0.024% のリシン、約0.023%のヒスチジン、約0.021%のチロシン、約0.02%のメチオニン 、約0.014%のトリプトファン、および約0.01%のシステイン)、約0.306%のNa2HPO4 、約0.055%のKH2PO4、約0.05%のNH4Cl、約0.335%のNaCl、約0.0001%のZnSO4、 約0.0001%のCuSO4、約0.0001%のFeCl3、約0.012%のMgSO4、約0.05%のTween 80、 ならびに約0.8%Glycerol(M.bovisの場合以外)(pH7.0)が含まれる。この培地の固 体形態は、2.0%の寒天を添加することによって得られる。必要であ ればいつでも、この培地に、好ましい選択マーカー、および/または特定の種の 成長に必要な特定の因子(例えば、M.paratuberculosisの場合にはマイコバクチ ン(mycobactin)およびM.haemophiliumの場合にはヘミンX因子など)で補っても よい。 形質転換のために、培養物をラビディ培地上で培養した。それぞれの株につい て培養物を適温にてインキュベートした。液体培地中の培養物を、回転振盪器Gy romax 703(Amerex Instruments Inc.,Hercules.CA)中150rpmで振盪した。 ワクチン用にMycobacterium細胞を培養するにあたって、培養物はタンパク質 を含まない培地[1リットル当たり:6.0%グリセロール、0.75%グルコース、0.4% アスパラギン、0.25%Na2HPO4、0.2%クエン酸、0.1%KH2PO4、0.05%クエン酸鉄ア ンモニウム、0.05%MgSO4、0.02%Tween 80、0.0005%CaCl2、0.0001%ZnSO4、およ び0.0001%CuSO4、最終pH7]上で培養した。必要に応じていつでも、上記培地は 、必要な選択マーカーおよび/または成長因子で補うことができる。 大腸菌株を慣例通りに培養するために、細菌をルリアブロス(LB)培地[培地1 リットル当たり:蒸留水または脱イオン水中に1%トリプトン、1%NaCl、およ び0.5%酵母抽出物を含有]上で培養した。LB培地の固体形態は、2.0%寒天を上 記調合物に添加することによって得られる。必要に応じて、上記培地は選択マー カーで補った。インキュベートが不要である場合を除いては、培養物を37℃にて インキュベートした。液体培地中の培養物を、回転振盪器Gyromax 703(Amerex I nstruments Inc.,Hercules,CA)中で280rpmにて振盪した。 先に記載したように(Labidiら、1984、Curr.Microbiol.11,235-240)Mycoba cterium培養物からスフェロプラストを調製した。簡単に言うと、スフェロプラ スト溶液[Mycobacterium培養物1ml当たり(l4mgのグリシン、60μgのD-シクロセ リン、1mgの塩化リチウム、200μgのリシザイム(lysizyme)および2mgのEDTA)] を対数増殖期のMycobacterium培養物に添加し、インキュベーションを3世代に わたって継続してスフェロプラスト形成を誘導した。その後スフェロプラストを 3000rpm、4℃にて、20分間の遠心分離によって回収し、洗浄し、スフェロプラ スト保存溶液中[1リットル当たり、(6.05gmのtris、18.5gmのEDTA、250gmのス クロース、pHは7に調節)]に再懸濁した。アジュバントを得るためにMycobacteriumを培養する アジュバントはMycobacterium細胞から作製するが、この細胞は好ましくは該 当するMycobacterium株をタンパク質を含有しない液体培地中で成長させてから 収穫する。培地を接種し、適温にてインキュベートした。培養物を適切な通気下 で150rpmで振盪した。培養物のOD600を毎日観察し、培養物が定常期に達するま での時間を決定した。定常期において、1ミリリットル当たりの細胞数を、連続 希釈して、それぞれの希釈物を3つずつ培養して決定した。培養物を5000rpm、 4℃にて30分間無菌状態で遠心分離した。ペレット化された細胞を氷冷滅菌蒸留 水で2度洗浄し、前述のようにペレット化した。ペレットを、発熱物質を含有し ない食塩水に再懸濁し(唯一注射の目的で)、108〜1012細胞/mlの細胞懸濁液を作 る。Mycobacterium細胞懸濁液を、適切なマルチ用量バイアルに分注し、生存ま たは死滅状態で使用する。Mycobacterium細胞を死滅させる方法として好ましい ものには、化学物質、放射線、または極端な熱(15〜18psig(104〜124kPa)、120 〜122℃で30分間オートクレーブする)を利用することが挙げられる。DNA およびRNA調製物 先行文献(Labidiら、1984.“Plasmid profiles of Mycobacterium fortuitum complex isolates,”Curr.Microbiol.11,235-240)に記載の通りにプラスミ ドDNAを大腸菌株から調製した。本発明の別の好適な方法において、300lLlのス フエロプラストを、マイクロ遠心分離にかけた。ペレットを、360μlの新しく調 製したSI溶液[250mM tris(pH7)、50mM EDTA(pH8)、50mMグルコース、および2.5 μg/mlロソザイム(losozyme)]に再懸濁した。240μlのS II[10%SDS(pH7)]を添 加し、ペレットを65℃にて15分間インキュベートした。続いて、300μlのS III[ 7.5酢酸アンモニウム(pH7.5)、または5M NaCl、または3M酢酸カリウム(pH5.2)、 または3M酢酸ナトリウム(pH5.2)]を添加し、ペレットを氷上で15分間インキュベ ートし、0℃、14Krpmにて15分間マイクロ遠心分離にかけた。2.5μlのプロテイ ナーゼK(20mg/ml)を添加し、37℃にて15分間インキュベートした。250μlの緩衝 化フェノールおよび250μlのクロロホルム/イソア ミル-アルコール(24:1、v/v)を毎回添加して、水相を3回抽出した。ペレット を攪拌し、室温、14Krpmにて、15分間のマイクロ遠心分離にかけ、水相を回収し た。最終的な水相に、1mlのイソプロパノールを添加し、短時間攪拌し、室温、 14Krpmにて10分間マイクロ遠心分離にかける。ペレットを37℃で5分間乾燥し、 DNAを50μlの滅菌蒸留水中に溶解する。 前述(Labidi,A.,1986)のように総DNAをMycobacterium株から調製した。別の 好適な方法は、20mlのスフェロプラストから得たペレットに滅菌ガラスビーズを 加えることである。ペレットを激しく攪拌して均質な懸濁液を得た。懸濁液を、 20mlのSl、8mlのSII、および14mlのSIIIで処理した。水相を、毎回10.5mlの緩衝 化フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール溶液で数回抽出した。総DNA を0.6容量のイソプロパノールで沈殿させ、次いで塩化セシウム勾配およびエチ ジウムブロミドに溶解した。勾配を遠心分離し、当該分野において十分に確立さ れている技術によって処理した。次いで、プラスミドDNAを染色体DNAから分離す る。 総RNAを、好ましい2段階プロトコールを適用して、適切なプラスミドを含む 大腸菌株から調製する。"Ultraspec RNA Isolation System"キット(Biotex Labo ratories Inc.,Houston,TX)によるプロトコールを用いて、合計RNAの粗調製物 を作製した。その後のものは常にプラスミドDNAが混入するので、"Qiagen Total RNA Isolation"キット(Qiagen Inc.,Chatsworth,CA)によるプロトコールを用 いて合計RNAをさらに精製した。これら2つの系を組合わせることにより、合計R NAを他の混入核酸から効率的に分離した。エレクトロコンピテント(electro-competent)細胞の調製 Mycobacterium株は、電気穿孔法(Labidi,A.,1986)によってしか形質転換で きない。従って、細菌細胞は、この処置に供される前に、エレクトロコンピテン トにされる必要がある。大腸菌株を、BRL Cell Porator装置(BRL Life Technolo gies,Gaithersburg,MD)により得られるプロトコールによりエレクトロコンピ テントにした。 Mycobacterium株については、Mycobacterium培養物の単一コロニーを、250ml スクリュー蓋付きフラスコ中の25mlのラビディ培地中に接種した。培養物を、適 温、150rpmにて、OD600が0.7に到達するまで振盪した。染色により混入について 培養物を確認した。混入がなければ、初代培養物の50μlを2000mlスクリュー蓋 付きフラスコ中の200mlのラビディ培地中に接種して、二次培養を始めた。培養 物を、150rpm、室温にて、0D600が0.7に到達するまで振盪した。培養物を氷/水 で2時間冷却し、次いで細菌細胞を4℃にて10分間の遠心分離(7.5Krpm)により 収穫した。第1のペレットを31mlの冷たい3.5%滅菌グリセロールに懸濁し、4℃ にて10分間の遠心分離(5Krpm)にかけた。第2のペレットは12mlの冷たい7%滅菌 グリセロールに懸濁し、4℃にて10分間の遠心分離(3Krpm)にかけた。第3のペ レットは、6mlの冷たい10%滅菌グリセロールに懸濁し、4℃にて10分間の遠心分 離(3Krpm)にかけた。第4のペレットは約2.0mlの最小容量の冷たい10.0%滅菌グ リセロールに懸濁し、25.0μl画分にアリコートし、すぐに使用またはマイナス8 0℃にて保存した。形質転換 大腸菌およびMycobacterium株に対して電気穿孔法を適用した。大腸菌またはM ycobacteriumエレクトロコンピテント細胞(25μl)をベクターDNA(1μl中10ng) と混合し、氷/水上で1分間インキュベートし、電気穿孔用キュベット(ギャップ 0.15cm)に移した。電気穿孔は、昇圧ユニット(Voltage Booster Unit)Cat.seri es 1612(BRL Life Technologies,Gaithersburg,MD)を装備したBRL Cell Porat or装置Cat.series 1600で行った。昇圧ユニットの抵抗を4キロオームに設定し 、給電ユニットの静電容量を330マイクロファラッドに設定した。高速充電速度 および低オームのモードにより余計な抵抗を無くした。一旦キュベットを安全チ ャンバに入れると、「充電/印加用意(arm)ボタン」を「充電」に設定し、給電ユニッ トに表示されるコンデンサ電圧が、大腸菌株の場合には410ボルト、Mycobacteri um株の場合には330ボルトに到達するまで「アップボタン」を下げたままにした。「 充電/印加用意ボタン」を「印加用意」に設定して、コンデンサ電圧を、大腸菌株の 場合には400ボルト、Mycobacterium株の場合には316ボルトまで下降させた。「ト リガーボタン」を押し、大腸菌株およびMycobacterium株のそれぞれ に対して約2.5キロボルト印加した。電圧値は、昇圧ユニットに表示された。そ れぞれの電圧値は、大腸菌のキュベットギャップについては2.5キロボルトを0.1 5cmで割って求められる16.66キロボルト/cm、Mycobacterium株のキュベットギャ ップについては1.9キロボルトを0.15cmで割って求められる12.66キロボルト/cm であった。各サンプルについて電気穿孔された細胞は、1mlのラビディ培地で即 時に回収され、丸底の15mlファルコンチューブ(Becton Dickenson Inc.,Lincol n Park,NJ)に移され、適温および振盪条件下にて1世代の間インキュベートし た。培養物を滅菌蒸留水に1:102〜1:105で希釈した。希釈培養物をそれぞれ、カ ナマイシン含有LBおよびラビディ培地上で3つずつ培養(100μl)した。プレート を、コロニーが見えてカウントし易くなるまで適温にてインキュベートした。カ ウントした数を平均化して、形質転換効率を計算するために用いた。それぞれの 種およびそれぞれの実験について、陰性および陽性対照を含めた。DNA 配列決定 DNAを、2本鎖のプラスミド鋳型、および“Sequenase Version 2.0”キット(U SB,Cleveland,Ohio,USA)のプロトコールを用いて配列決定した。該配列を、M acVectorプログラム(Oxford Molecular Group Inc.,Campbell,CA)を使用して コンピュータ分析した。ベクター安定性についてのin vitro分析 単一Mycobacterium形質転換体コロニーを、カナマイシンを含有するラビディ 培地(50μg/ml)上で飽和状態まで成長させた。飽和状態に達するために必要とな る世代数は、成長の遅いマイコバクテリアと成長の速いマイコバクテリアとの間 で有意に異なる。飽和状態の培養物を、抗生物質を含有しないラビディ培地で1: 102および1:106まで希釈した。1:106希釈液は直ちに、抗生物質を含有するラビ ディ培地上で培養(プレート当たり0.1ml)して、実験開始時の培養物1ml当たりの カナマイシン耐性コロニーの数を決定した。計算の都合上、この培養物の1ml当 たりのカナマイシン耐性コロニーの数を100%とした。1:102希釈液の0.1mlの画 分は、抗生物質を含まない新鮮なラビディ培地に接種し、飽和状態まで成長さ せた。この処置を6ヶ月繰り返した。毎回カナマイシン耐性コロニーの数を決定 した。6ヶ月後の培養物中の抗生物質耐性コロニーの割合は96%であった。DNA およびRNA処理 DNAおよびRNAをそれぞれ適切な酵素によって製造元の推奨するように処理した 。組込み分析 マイコバクテリオファージD29の付着部位(attP)およびインテグラーゼ遺伝子( int)を含むベクターの、Mycobacterium宿主株の染色体への組込みを、プラスミ ドDNA調製、およびD29ゲノム由来のクローニングされた断片をプローブとして使 用したハイブリダイゼーションにより分析した。ミニ細胞分析 変異型大腸菌株(MinAおよびMinB)である大腸菌DS410を使用してミニ細胞分析 を行った。この変異型は、非対称に分割し、正常細胞およびミニ細胞と称される 無核小細胞を作る。ミニ細胞は、スクロース勾配に対する沈降の差異により、正 常細胞から容易に分離することができる。ミニ細胞を作る株が多コピープラスミ ドを含有する場合、そのミニ細胞はそれぞれ染色体を持たないが少なくとも1コ ピーのプラスミドを保持する。ミニ細胞はDNA、RNA、およびタンパク質合成を数 時間に渡り支持することができるため、原核生物用のin vivo遺伝子発現系とし て使用される。発現産物は、S35メチオニンで標識し、タンパク質ゲル電気泳動 により分析する。この方法で使用する培地は、栄養ブロスである。 ミニ細胞の調製は、適切な組換えプラスミドを有する大腸菌DS410のエレクト ロコンピテント細胞を調製することから始める。プラスミド含有クローンをそれ ぞれ、適切な選択マーカーを有する400mlNB中で一晩成長させる。形質転換され ていないDS410のクローンの1つを、対照として400ml NBのみで成長させた。 1クローン当たり3つの35mlスクロース勾配(10〜30%w/v)を、M9-mm-S[培地 1リットル当たり:200gmのスクロース、100mlの滅菌10X I-M9-mm、10mlの滅菌 10mM CaCl2、および10mlの滅菌100mM MgSO4]を使用して調製した。次いで、勾配 を少なくとも1時間、または勾配が完全に凍結するまで-70℃に放置する。次い で、勾配を4℃にて一晩放置し、勾配を解凍させ確立させる。細菌培養物を2Kr pm、4℃にて5分間遠心分離する。上清を8Krpm、4℃にて15分間遠心分離する 。続いて、各ペレットを、6mlのM9-mm[培地10Xリットル当たり:400mM NaH2PO4 、200mM KH2PO4、80mM NaCl、および200mM NH4Cl]に再懸濁する。3mlの細胞懸 濁液をそれぞれ、スクロース勾配に重層した。次いで、勾配を、5Krpm、4℃に て18分間遠心分離する。白色透明ミニ細胞バンドの上層三分の一をそれぞれの勾 配から回収した。等容量のM9-mmを、それぞれのチューブに添加し、10Krpm、4 ℃にて10分間遠心分離した。続いて、それぞれのペレットを、3mlのM9-mmに再 懸濁し、懸濁液を最後の勾配に重層し、5Krpm、4℃にて18分間遠心分離する。 白色透明ミニ細胞バンドの上層三分の一を回収し、600nmで光学密度を読み取っ た。ミニ細胞調製物中の細胞数を、2OD600の等式を用いて計算すると、1ml当た り1010ミニ細胞である。好ましくは、ミニ細胞調製物における合計細胞混入レベ ルを決定する。ミニ細胞懸濁液を10Krpm、4℃にて、10分間遠心分離し、M9-mm- G「培地100ml当たり:30mlの滅菌(100%)グリセロール、1mlの滅菌10mM CaCl2、 1mlの滅菌100mM MgSO4、および10mlの滅菌10X I/M9-mm」中で再懸濁する。 100μlのミニ細胞をマイクロ遠心分離器に4℃にて3分間入れることによって 、プラスミドがコードするタンパク質をS35メチオニンで標識する。ペレットを 、200μlのM9-mmおよび3μlのMAM「培地100ml当たり10.5gmのメチオニンアッセ イ培地」中に再懸濁する。ペレットを37℃にて90分間インキュベートし、25μCi のS35メチオニンを添加する。ペレットを37℃にて60分間インキュベートする。1 0μlの非標識MS(100mlの蒸留水中の0.8gmのL(-)メチオニン)を添加し、37℃にて 5分間インキュベートし、室温にて3分間マイクロ遠心分離にかける。ペレット を、50μlのBB[溶液100ml当たり:0.71gmのNa2HPO4、0.27gmのKH2PO4、0.41gmの NaCl、および400μlの滅菌100mM MgSO4]、ならびに50μlのSDS-SB[溶液10ml当た り(12.5mlの滅菌1M Tris(pH6.8)、20mlの滅菌(100%)グリセロール、10mlの20%SD S(pH7.2)、5mlのメルカプトエタノール、および250μlの0.4%ブロモフェノー ルブルー)]中に再懸濁する。ペレットを3分間煮沸し、遠心分離して、サンプル の上層25μlを12%SDS-ポリアクリルアミドスラブゲルに適用する。プライマー伸長分析 プライマー伸長分析を、"Primer Extension System"キット(Promega Inc.,Ma dison,WI)によるプロトコールに従って行った。リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ分析 リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ(RPA)を、“Ambion HypSpeed RPA K it"(Ambion Inc.Austin,TX)によるプロトコールに従って行った。ポリメラーゼ連鎖反応によるDNA増殖 マイコバクテリオファージD29ゲノムおよびMycobacteriumプラスミド由来のDN A断片、ならびに染色体DNAを、Progene Programmable Dri-Block Cycler(Techne Inc.,Princeton,NJ)を用いてポリメラーゼ連鎖反応により増幅した。反応混 合物を変性(94℃で3分間)、次いで10サイクルの増幅(94℃で2分間、55℃で2 分間、72℃で2分間)、次いで30サイクルの増幅(94℃で2分間、63℃で2分間、 72℃で2分間)に供した。上記プログラミングが開示されるのは、今回の報告が 始めてである。 実施例1〜3は、様々な疾患の治療における特定の抗原の使用に関して本発明 を実証する。下記実施例は、例示であり、選択抗原およびMycobacterium株につ いて、ならびに大腸菌-Mycobacteriumシャトルの適用について限定することを意 図したものではない。 実施例1:代表的なAIDSワクチン 本生成物をAIDSに対するワクチン接種のために使用する場合、HIV env、rev、 およびgag/polタンパク質をコードする遺伝子(National Institutes of Health ,Bethtesda MD)、ならびにIL-2、γINF、およびGMCSFをコードする遺伝子(Cyt oclonal Pharmaceutics,Inc.,Dallas,Texas)を含む大腸菌‐ Mycobacterium発現ベクターを、電気穿孔でレシピエント株M.aurum中に入れる。 形質転換体を、プラスミド含量について確認する。目的のハイブリッドプラスミ ドを含むクローンを、タンパク質を含有しない液体培地中で成長させた。接種し た培地を、35〜37℃の温度にてインキュベートした。培養物を、適した通気下で 150rpmにて振盪した。培養物のOD600を毎日測定し、光学密度対時間からなる成 長曲線を確立した。定常期において、1ミリリットル当たりの細胞数を、連続希 釈(1:10〜1:1010)、およびラビディ培地上に各希釈物を3つずつ培養することに より決定する。培養物を無菌状態で、5000rpm、4℃にて30分間遠心分離する。 ペレット化した細胞を、氷冷滅菌蒸留水で2回洗浄し、上記したようにペレット 化した。ペレットを、唯一注射の目的で発熱物質を含有しない食塩水に懸濁して 1ml当たり108〜1012細胞の懸濁液を得た。Mycobacterium細胞懸濁液を、適切な マルチ用量バイアルに分注する。組換えMycobacteriumを107〜1011細胞含有する 約100μlの容量で、生成物を皮内注射により投与する。不活化形態のワクチンが 好ましい場合、細胞を、化学的に、放射線により、または15〜18psig(104〜124k Pa)、120〜122℃にて30分間のオートクレーブにより不活化させる。不活化した 形態のワクチンを使用する場合、生成物に、プロセスの途中で不活性化できる抗 原またはサイトカインを別に加える、または放射線により組換え細胞を不活化さ せる。 実施例2:代表的な癌ワクチン 本生成物を前立腺癌などの癌に対するワクチンとして使用する場合、前立腺癌 抗原PSAなどの癌抗原をコードする遺伝子(National Institutes of Health,Bet hesda,MD)を、実施例1に記載の方法によりクローニングする。実施例1に記載 の方法により、生成物を調製し、投与する。 実施例3:代表的なアレルギーワクチン 本生成物を樺花粉の主要アレルゲンに対する反応などのアレルギーのワクチン として使用する場合、樺花粉アレルゲンBetVla等のアレルゲンをコードする遺伝 子(Universition of Vienna,Austria)を実施例1に記載の方法によりクロー ニングする。実施例1に記載の方法により生成物を調製し、投与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 C12R 1:32) A61P 35/00 C12N 15/00 ZNAA //(C12N 15/09 ZNA A61K 37/02 C12R 1:32) C12R 1:32) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.動物へ投与するための医薬組成物であって、投与によって前記動物へ目的の タンパク質の連続的な供給源を提供し、投与によって前記動物の細胞性免疫 を刺激するものであり、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係(commensial symbiotic relationship)を持続することができ る少なくとも1種の生Mycobacterium株の接種材料を、前記Mycobacteri um株の増殖に充分な栄養を供給し得る液体培養培地中で適切な温度にて 培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を約4℃に冷却し、 (c) 冷却した前記培養物を約4℃で遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレ ットと上清を得、 (d) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (e) 滅菌冷グリセロールに懸濁させて前記ペレットを洗浄し、約4℃で遠心 分離してエレクトロコンピテント(electro-competent)Mycobacterium細 胞を得、 (f) 前記エレクトロコンピテントMycobacterium細胞をベクターDNAと混合し て形質転換混合物を形成し、前記ベクターDNAは、目的のタンパク質に 対する第1コード領域、Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位 およびインテグラーゼ遺伝子に対する第2コード領域、並びに前記Myco bacterium株に適した選択マーカーに対する第3コード領域を含んでな るものであり、 (g) 前記形質転換混合物にエレクトロポレーションを実施して形質転換Myco bacterium細胞を含んでなるエレクトロポレーション培養物を形成し、 前記形質転換Mycobacterium細胞は、前記Mycobacterium株のゲノムへ組 み込まれた前記ベクターDNAを有し、かつ前記動物へ投与した後に前記 目的のタンパク質を発現することができ、 (h) 前記エレクトロポレーション培養物を、前記選択マーカーによって形質 転換Mycobacterium細胞は生き残れるが非形質転換Mycobacterium細胞は 生き残れない物質の存在下で増殖させて、前記形質転換Mycobacterium 細胞を非形質転換Mycobacterium細胞から単離する 工程に従って作製される前記組成物。 2.工程(b)の培養物を前記培養培地からタンパク質不含液体培養培地へ移し、 工程(c)の前に、前記Mycobacterium株を前記タンパク質不含液体培養培地中 で適切な条件下にて培養する工程をさらに含んでなる方法によって作製され る、請求項1記載の組成物。 3.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子に対する前記第2コード領域が、配列番号5に記載の配列から実質的に なる、請求項1記載の組成物。 4.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子に対する前記第2コード領域が、配列番号6に記載の配列から実質的に なる、請求項1記載の組成物。 5.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子に対する前記第2コード領域が、配列番号7に記載の配列から実質的に なる、請求項1記載の組成物。 6.前記Mycobacterium株に適した選択マーカーに対する前記第3コード領域が 、配列番号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マーカーを含 んでなる、請求項1記載の組成物。 7.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項1 記載の組成物。 8.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii Mycobacterium flavescens、Mycobacteriu m nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、Mycobacterium neoaurum およびMycobacterium vaccaeからなる群より選択される、請求項1記載の組 成物。 9.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項1記載の組 成物。 10.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項1記載の組成物。 11.動物へ投与するための医薬組成物であって、投与によって前記動物へ目的の タンパク質の連続的な供給源を提供し、投与によって前記動物の細胞性免疫 を刺激するものであり、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係を持続することができる少なくとも1種の生Mycobacterium株 の接種材料を、前記Mycobacterium株の増殖に充分な栄養を供給し得る 液体培養培地中で適切な温度にて培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を約4℃に冷却し、 (c) 冷却した前記培養物を約4℃で遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレ ットと上清を得、 (d) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (e) 滅菌冷グリセロールに懸濁させて前記ペレットを洗浄し、約4℃で遠心 分離してエレクトロコンピテントMycobacterium細胞を得、 (f) 前記エレクトロコンピテントMycobacterium細胞をベクターDNAと混合し て形質転換混合物を形成し、前記ベクターDNAは、目的のタンパク質に 対する第1コード領域、Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位 およびインテグラーゼ遺伝子の最小機能成分に対する第2コード領域、 並びに前記Mycobacterium株に適した選択マーカーに対する第3コード 領域を含んでなるものであり、 (g) 前記形質転換混合物にエレクトロポレーションを実施して形質転換ycob aMcterium細胞を含んでなるエレクトロポレーション培養物を形成し、 前記形質転換Mycobacterium細胞は、前記Mycobacterium株のゲノムへ組 み込まれた前記ベクターDNAを有し、かつ前記動物へ投与した後に前記 目的のタンパク質を発現することができ、 (h) 前記エレクトロポレーション培養物を、前記選択マーカーによって形質 転換Mycobacterium細胞は生き残れるが非形質転換Mycobacterium細胞は 生き残れない物質の存在下で増殖させて、前記形質転換 Mycobacterium細胞を非形質転換Mycobacterium細胞から単離する 工程に従って作製される前記組成物。 12.工程(b)の培養物を前記培養培地からタンパク質不含液体培養培地へ移し、 工程(c)の前に、前記Mycobacterium株を前記タンパク質不含液体培養培地中 で適切な条件下にて培養する工程をさらに含んでなる方法によって作製され る、請求項11記載の組成物。 13.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の最小機能成分に対する前記第2コード領域が、配列番号5に記載の配 列から実質的になる、請求項11記載の組成物。 14.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の最小機能成分に対する前記第2コード領域が、配列番号6に記載の配 列から実質的になる、請求項11記載の組成物。 15.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の最小機能成分に対する前記第2コード領域が、配列番号7に記載の配 列から実質的になる、請求項11記載の組成物。 16.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項11 記載の組成物。 17.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacterium flavescens、Mycobacteri um nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、Mycobacterium neoaurum およびMycobacterium vacaeからなる群より選択される、請求項11記載の組 成物。 18.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項11記載の組 成物。 19.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項11記載の組成物。 20.動物へ投与するための医薬組成物であって、投与によって前記動物へ目的の タンパク質の連続的な供給源を提供し、投与によって前記動物の細胞性免疫 を刺激するものであり、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係を持続することができる少なくとも1種の生Mycobacterium株 の接種材料を、前記Mycobacterium株の増殖に充分な栄養を供給し得る 液体培養培地中で適切な温度にて培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を約4℃に冷却し、 (c) 冷却した前記培養物を約4℃で遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレ ットと上清を得、 (d) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (e) 滅菌冷グリセロールに懸濁させて前記ペレットを洗浄し、約4℃で遠心 分離してエレクトロコンピテントMycobacterium細胞を得、 (f) 前記エレクトロコンピテントMycobacterium細胞をベクターDNAと混合し て形質転換混合物を形成し、前記ベクターDNAは、目的のタンパク質に 対する第1コード領域、Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位 およびインテグラーゼ遺伝子に対する第2コード領域、並びに前記Myco bacterium株に適した選択マーカーに対する第3コード領域の最小機能 成分を含んでなるものであり、 (g) 前記形質転換混合物にエレクトロポレーションを実施して形質転換Myco bacterium細胞を含んでなるエレクトロポレーション培養物を形成し、 前記形質転換Mycobacterium細胞は、前記Mycobacterium株のゲノムへ組 み込まれた前記ベクターDNAを有し、かつ前記動物へ投与した後に前記 目的のタンパク質を発現することができ、 (h) 前記エレクトロポレーション培養物を、前記選択マーカーによって形質 転換Mycobacterium細胞は生き残れるが非形質転換Mycobacterium細胞は 生き残れない物質の存在下で増殖させて、前記形質転換Mycobacterium 細胞を非形質転換Mycobacterium細胞から単離する 工程に従って作製される前記組成物。 21.工程(b)の培養物を前記培養培地からタンパク質不含液体培養培地へ移し、 工程(c)の前に、前記Mycobacterium株を前記タンパク質不含液体培養培地中 で適切な条件下にて培養する工程をさらに含んでなる方法によって作製され る、請求項20記載の組成物。 22.前記Mycobacterium株に適した選択マーカーの最小機能成分に対する前記第 3コード領域が、配列番号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選 択マーカーを含んでなる、請求項20記載の組成物。 23.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項20 記載の組成物。 24.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacterium flavescens、Mycobacteri um nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、Mycobacterium neoaurum およびMycobacterium vaccaeからなる群より選択される、請求項20記載の組 成物。 25.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項20記載の組 成物。 26.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項20記載の組成物。 27.動物へ投与するための医薬組成物であって、投与によって前記動物へ目的の タンパク質の連続的な供給源を提供し、投与によって前記動物の細胞性免疫 を刺激するものであり、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係を持続することができる少なくとも1種の生Mycobacterium株 の接種材料を、前記Mycobacterium株の増殖に充分な栄養を供給し得る 液体培養培地中で適切な温度にて培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を約4℃に冷却し、 (c) 冷却した前記培養物を約4℃で遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレ ットと上清を得、 (d) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (e) 滅菌冷グリセロールに懸濁させて前記ペレットを洗浄し、約4℃で遠心 分離してエレクトロコンピテントMycobacterium細胞を得、 (f) 前記エレクトロコンピテントMycobacterium細胞を染色体外DNAベク ターと混合して形質転換混合物を形成し、前記染色体外DNAベクターは 、目的のタンパク質に対する第1コード領域、Mycobacteriumの複製起 点に対する第2コード領域、および前記Mycobacterium株に適した選択 マーカーに対する第3コード領域を含んでなるものであり、 (g) 前記形質転換混合物にエレクトロポレーションを実施して形質転換Myco bacterium細胞を含んでなるエレクトロポレーション培養物を形成し、 前記形質転換Mycobacterium細胞は前記染色体外DNAベクターを含んでな り、かつ前記動物へ投与した後に前記目的のタンパク質を発現すること ができ、 (h) 前記エレクトロポレーション培養物を、前記選択マーカーによって形質 転換Mycobacterium細胞は生き残れるが非形質転換Mycobacterium細胞は 生き残れない物質の存在下で増殖させて、前記形質転換Mycobacterium 細胞を非形質転換Mycobacterium細胞から単離する 工程に従って作製される前記組成物。 28.工程(b)の培養物を前記培養培地からタンパク質不含液体培養培地へ移し、 工程(c)の前に、前記Mycobacterium株を前記タンパク質不含液体培養培地中 で適切な条件下にて培養する工程をさらに含んでなる方法によって作製され る、請求項27記載の組成物。 29.Mycobacteriumの複製起点に対する前記第2コード領域が、配列番号3に記 載のMycobacteriumプラスミドの複製起点の配列から実質的になる、請求項 27記載の組成物。 30.Mycobacteriumの複製起点に対する前記第2コード領域が、配列番号4に記 載のMycobacteriumプラスミドの複製起点の配列から実質的になる、請求項2 7記載の組成物。 31.前記Mycobacterium株に適した選択マーカーに対する前記コード領域が、配 列番号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マーカーを含んで なる、請求項27記載の組成物。 32.前記MycobacteriumプラスミドがpAL5000である、請求項27記載の組成物。 33.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacterium flavescens、Mycobacteri um nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、Mycobacterium neoaurum およびMycobacterium vaccaeからなる群より選択される、請求項27記載の組 成物。 34.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項27記載の組 成物。 35.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項27記載の組成物。 36.動物へ投与するための医薬組成物であって、投与によって前記動物へ目的の タンパク質の連続的な供給源を提供し、投与によって前記動物の細胞性免疫 を刺激するものであり、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係を持続することができる少なくとも1種の生Mycobacterium株 の接種材料を、前記Mycobacterium株の増殖に充分な栄養を供給し得る 液体培養培地中で適切な温度にて培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を約4℃に冷却し、 (c) 冷却した前記培養物を約4℃で遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレ ットと上清を得、 (d) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (e) 滅菌冷グリセロールに懸濁させて前記ペレットを洗浄し、約4℃で遠心 分離してエレクトロコンピテントMycobacterium細胞を得、 (f) 前記エレクトロコンピテントMycobacterium細胞を染色体外DNAベクター と混合して形質転換混合物を形成し、前記染色体外DNAベクターは、目 的のタンパク質に対する第1コード領域、Mycobacteriumの複製起点の 最小機能成分に対する第2コード領域、および前記Mycobacterium株に 適した選択マーカーに対する第3コード領域を含んでなるものであり、 (g) 前記形質転換混合物にエレクトロポレーションを実施して形質転換 Mycobacterium細胞を含んでなるエレクトロポレーション培養物を形成 し、前記形質転換Mycobacterium細胞は前記染色体外DNAベクターを含ん でなり、かつ前記動物へ投与した後に前記目的のタンパク質を発現する ことができ、 (h) 前記エレクトロポレーション培養物を、前記選択マーカーによって形質 転換Mycobacterium細胞は生き残れるが非形質転換Mycobacterium細胞は 生き残れない物質の存在下で増殖させて、前記形質転換Mycobacterium 細胞を非形質転換Mycobacterium細胞から単離する 工程に従って作製される前記組成物。 37.工程(b)の培養物を前記培養培地からタンパク質不含液体培養培地へ移し、 工程(c)の前に、前記Mycobacterium株を前記タンパク質不含液体培養培地中 で適切な条件下にて培養する工程をさらに含んでなる方法によって作製され る、請求項36記載の組成物。 38.前記Mycobacteriumの複製起点の最小機能成分に対する前記第2コード領域 が、配列番号3に記載のMycobacteriumプラスミドの複製起点の配列から実 質的になる、請求項36記載の組成物。 39.前記Mycobacteriumの複製起点の最小機能成分に対する前記第2コード領域 が、配列番号4に記載のMycobacteriumプラスミドの複製起点の配列から実 質的になる、請求項36記載の組成物。 40.前記MycobacteriumプラスミドがpAL5000である、請求項36記載の組成物。 41.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacterium flavescens、Mycobacteri um nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、Mycobacterium neoaurum およびMycobacterium vaccaeからなる群より選択される、請求項36記載の組 成物。 42.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項36記載の組 成物。 43.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項36記載の組成物。 44.動物へ投与するための医薬組成物であって、投与によって前記動物へ目的の タンパク質の連続的な供給源を提供し、投与によって前記動物の細胞性免疫 を刺激するものであり、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係を持続することができる少なくとも1種の生Mycobacterium株 の接種材料を、前記Mycobacterium株の増殖に充分な栄養を供給し得る 液体培養培地中で適切な温度にて培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を約4℃に冷却し、 (c) 冷却した前記培養物を約4℃で遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレ ットと上清を得、 (d) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (e) 滅菌冷グリセロールに懸濁させて前記ペレットを洗浄し、約4℃で遠心 分離してエレクトロコンピテントMyobacterium細胞を得、 (f) 前記エレクトロコンピテントMycohacterium細胞を染色体外DNAベクター と混合して形質転換混合物を形成し、前記染色体外DNAベクターは、目 的のタンパク質に対する第1コード領域、Mycobacteriumの複製起点に 対する第2コード領域、および前記Mycobacterium株に適した選択マー カーの最小機能成分に対する第3コード領域を含んでなるものであり、 (g) 前記形質転換混合物にエレクトロポレーションを実施して形質転換Myco bacterium細胞を含んでなるエレクトロポレーション培養物を形成し、 前記形質転換Mycobacterium細胞は前記染色体外DNAベクターを含んでな り、かつ前記動物へ投与した後に前記目的のタンパク質を発現すること ができ、 (h) 前記エレクトロポレーション培養物を、前記選択マーカーによって形質 転換Mycobacterium細胞は生き残れるが非形質転換Mycobacterium細胞は 生き残れない物質の存在下で増殖させて、前記形質転換Mycobacterium 細胞を非形質転換Mycobacterium細胞から単離する 工程に従って作製される前記組成物。 45.工程(b)の培養物を前記培養培地からタンパク質不含液体培養培地へ移し、 工程(c)の前に、前記Mycobacterium株を前記タンパク質不含液体培養培地中 で適切な条件下にて培養する工程をさらに含んでなる方法によって作製され る、請求項44記載の組成物。 46.前記Mycobacterium株に適した選択マーカーの最小機能成分に対する前記コ ード領域が、配列番号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マ ーカーを含んでなる、請求項44記載の組成物。 47.前記MycobacteriumプラスミドがpAL5000である、請求項44記載の組成物。 48.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacterium flavescens、Mycobacteri um nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、Mycobacterium neoaurum およびMycobacterium vaccaeからなる群より選択される、請求項44記載の組 成物。 49.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項44記載の組 成物。 50.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項44記載の組成物。 51.動物へ投与するための医薬組成物であって、前記動物へ投与することによっ て前記動物の細胞性免疫を刺激することができ、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係を持続することができる少なくとも1種の生Mycobacterium株 の接種材料を、前記Mycobactenrium株の増殖に充分な栄養を供給し得る 液体培養培地中で適切な温度にて培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を約4℃に冷却し、 (c) 冷却した前記培養物を遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレットと 上清を得、 (d) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (e) 滅菌冷生理食塩水に懸濁させて前記ペレットを洗浄し、約4℃で遠心分 離 して洗浄した生Mycobacterium細胞を得、 (f) 前記生Mycobacterium細胞を目的のタンパク質と混合する 工程を含んでなる前記組成物。 52.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacterium flavescens、Mycobacteri um nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、Mycobacterium neoaurum およびMycobacterium vaccaeからなる群より選択される、請求項51記載の組 成物。 53.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項51記載の組 成物。 54.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項51記載の組成物。 55.動物へ投与するための医薬組成物であって、前記動物へ投与することによっ て前記動物の細胞性免疫を刺激することができ、 (a) 前記動物に対して非病原性であって、前記動物のマクロファージと片利 共生関係を持続することができる2種以上の生Mycobacterium株の接種 材料を、前記Mycobacterium株の増殖に充分な栄養を供給し得る液体培 養培地中で適切な温度にて培養して液体細胞培養物を得、 (b) 前記培養物を遠心分離して生Mycobacterium細胞のペレットと上清を得 、 (c) 前記ペレットを前記上清から分離し、 (d) 前記ペレットを洗浄して遠心分離し、洗浄した生Mycobacterium細胞を 得、 (e) 前記洗浄したMycobacterium細胞を不活化してMycobacteriumアジュバン トを得、 (f) 前記Mycobacteriumアジュバントを目的のタンパク質と混合する 工程を含んでなる前記組成物。 56.前記Mycobacterium株が、Mycobacterium gastri、Mycobacterium triviale 、 Mycobacterium aurum、Mycobacterium thermoresistible、Mycobacterium chitae、Mycobacterium duvalii、Mycobacterium flavescens、 Mycobacterium nonchromogenicum、Mycobacterium bovis BCG、 Mycobacterium vaccaeおよびMycobacterium neoaurumからなる群より選択さ れる、請求項55記載の組成物。 57.細胞性免疫に関与するサイトカインをさらに含んでなる、請求項55記載の組 成物。 58.化学療法剤をさらに含んでなる、請求項55記載の組成物。 59.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域、Mycobacteriumバクテリオファ ージの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子に対する第2コード領域、並び に大腸菌とMycobacteriumの両者に適した選択マーカーに対する第3コード 領域を含んでなるシャトルベクターであって、前記大腸菌の複製起点に対す る前記第1コード領域が、前記大腸菌の複製起点の最小機能成分を含んでな るものである前記シャトルベクター。 60.前記大腸菌の複製起点の前記最小機能成分が、配列番号1に記載の配列から 実質的になる、請求項59記載のシャトルベクター。 61.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項59 記載のシャトルベクター。 62.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域、Mycobacteriumバクテリオファ ージの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子に対する第2コード領域、並び に大腸菌とMycobacteriumの両者に適した選択マーカーに対する第3コード 領域を含んでなるシャトルベクターであって、前記Mycobacteriumバクテリ オファージの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子に対する前記第2コード 領域が、前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグ ラーゼ遺伝子の最小機能成分を含んでなるものである前記シャトルベクター 。 63.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の最小機能成分が、配列番号5に記載の配列から実質的になる、請求項 62記載のシャトルベクター。 64.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の最小機能成分が、配列番号6に記載の配列から実質的になる、請求項 62記載のシャトルベクター。 65.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の最小機能成分が、配列番号7に記載の配列から実質的になる、請求項 62記載のシャトルベクター。 66.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項62 記載のシャトルベクター。 67.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域、Mycobacteriumバクテリオファ ージの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子に対する第2コード領域、並び に大腸菌とMycobacteriumの両者に適した選択マーカーに対する第3コード 領域を含んでなるシャトルベクターであって、大腸菌とMycobacteriumの両 者に適した前記選択マーカーに対する前記第3コード領域が、大腸菌とMyco bacteriumの両者に適した前記選択マーカーの最小機能成分を含んでなるも のである前記シャトルベクター。 68.大腸菌とMycobacteriumの両者に適した前記選択マーカーの前記最小機能成 分が、配列番号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マーカー を含んでなる、請求項67記載のシャトルベクター。 69.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項67 記載のシャトルベクター。 70.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域、Mycobacteriumの複製起点に対 する第2コード領域、および大腸菌とMycobacteriumの両者に適した選択マ ーカーに対する第3コード領域を含んでなるシャトルベクターであって、前 記大腸菌の複製起点に対する前記第1コード領域が、前記大腸菌の複製起点 の最小機能成分を含んでなるものである前記シャトルベクター。 71.前記大腸菌の複製起点の前記最小機能成分が、配列番号1に記載の配列から 実質的になる、請求項70記載のシャトルベクター。 72.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域、Mycobacteriumの複製起点に対 する第2コード領域、および大腸菌とMycobacteriumの両者に適した選 択マーカーに対する第3コード領域を含んでなるシャトルベクターであって 、Mycobacteriumの複製起点に対する前記第2コード領域が、前記Mycobacte riumプラスミドの複製起点の最小機能成分を含んでなるものである前記シャ トルベクター。 73.前記Mycobacteriumプラスミドの複製起点の前記最小機能成分が、配列番号 3に記載の配列から実質的になる、請求項72記載のシャトルベクター。 74.前記Mycobacteriumプラスミドの複製起点の前記最小機能成分が、配列番号 4に記載の配列から実質的になる、請求項72記載のシャトルベクター。 75.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域、Mycobacteriumの複製起点に対 する第2コード領域、および大腸菌とMycobacteriumの両者に適した選択マ ーカーに対する第3コード領域を含んでなるシャトルベクターであって、前 記大腸菌とMycobacteriumの両者に適した選択マーカーに対する前記第3コ ード領域が、大腸菌とMycobacteriumの両者に適した前記選択マーカーの最 小機能成分を含んでなるものである前記シャトルベクター。 76.大腸菌とMycobacteriumの両者に適した前記選択マーカーの前記最小機能成 分が、配列番号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マーカー を含んでなる、請求項75記載のシャトルベクター。 77.Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子 に対する第1コード領域並びにMycobacteriumに適した選択マーカーに対す る第2コード領域を含んでなるベクターであって、前記Mycobacteriumバク バテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子に対する前記第1 コード領域が、前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびイ ンテグラーゼ遺伝子の最小機能成分を含んでなるものである前記ベクター。 78.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の前記最小機能成分が、配列番号5に記載の配列から実質的になる、請 求項77記載のベクター。 79.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の前記最小機能成分が、配列番号6に記載の配列から実質的になる、請 求項77記載のベクター。 80.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の前記最小機能成分が、配列番号7に記載の配列から実質的になる、請 求項77記載のベクター。 81.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項77 記載のベクター。 82.Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子 に対する第1コード領域並びにMycobacteriumに適した選択マーカーに対す る第2コード領域を含んでなるベクターであって、前記Mycobacterium株に 適した選択マーカーに対する前記第2コード領域が、前記Mycobacterium株 に適した選択マーカーの最小機能成分を含んでなるものである前記ベクター 。 83.前記Mycobacterium株に適した選択マーカーの前記最小機能成分が、配列番 号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マーカーを含んでなる 、請求項82記載のベクター。 84.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項82 記載のベクター。 85.Mycobacterium株の選択された遺伝子を保有および発現するベクターであっ て、Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子に対する第1コード領域並びにMycobacteriumに適した選択マーカーに 対する第2コード領域を含んでなり、前記Mycobacteriumバクテリオファー ジの付着部位およびインテグラーゼ遺伝子に対する前記第1コード領域が、 前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の最小機能成分を含んでなるものである前記ベクター。 86.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の前記最小機能成分が、配列番号5に記載の配列から実質的になる、請 求項85記載のベクター。 87.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の前記最小機能成分が、配列番号6に記載の配列から実質的になる、請 求項85記載のベクター。 88.前記Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子の前記最小機能成分が、配列番号7に記載の配列から実質的になる、請 求項85記載のベクター。 89.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項85 記載のベクター。 90.Mycobacterium株の選択された遺伝子を保有および発現するベクターであっ て、Mycobacteriumバクテリオファージの付着部位およびインテグラーゼ遺 伝子に対する第1コード領域並びにMycobacteriumに適した選択マーカーに 対する第2コード領域を含んでなり、前記Mycobacterium株に適した選択マ ーカーに対する前記第2コード領域が、前記Mycobacterium株に適した選択 マーカーの最小機能成分を含んでなるものである前記ベクター。 91.前記Mycobacterium株に適した選択マーカーの前記最小機能成分が、配列番 号2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マーカーを含んでなる 、請求項90記載のベクター。 92.前記バクテリオファージがマイコバクテリオファージD29である、請求項90 記載のベクター。 93.Mycobacteriumの複製起点に対する第1コード領域およびMycobacteriumに適 した選択マーカーに対する第2コード領域を含んでなるベクターであって、 前記Mycobacteriumの複製起点に対する前記第1コード領域が、前記Mycoba cteriumプラスミドの複製起点の最小機能成分を含んでなるものである前記 ベクター。 94.前記Mycobacteriumプラスミドの複製起点の前記最小機能成分が、配列番号 3に記載の配列から実質的になる、請求項93記載のベクター。 95.前記Mycobacteriumプラスミドの複製起点の前記最小機能成分が、配列番号 4に記載の配列から実質的になる、請求項93記載のベクター。 96.Mycobacteriumの複製起点に対する第1コード領域およびMycobacteriumに適 した選択マーカーに対する第2コード領域を含んでなるベクターであって、 前記Mycobacteriumに適した選択マーカーに対する前記第2コード領域が、 前記Mycobacteriumに適した選択マーカーの最小機能成分を含んで なるものである前記ベクター。 97.前記Mycobacteriumに適した選択マーカーの前記最小機能成分が、配列番号 2に記載の配列から実質的になるカナマイシン選択マーカーを含んでなる、 請求項96記載のベクター。 98.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域および前記大腸菌に適した選択マ ーカーに対する第2コード領域を含んでなるベクターであって、大腸菌の複 製起点に対する前記第1コード領域が、前記大腸菌の複製起点の最小機能成 分を含んでなるものである前記ベクター。 99.前記大腸菌の複製起点の前記最小機能成分が、配列番号1に記載の配列から 実質的になる、請求項98記載のベクター。 100.大腸菌の複製起点に対する第1コード領域および前記大腸菌に適した選択 マーカーに対する第2コード領域を含んでなるベクターであって、前記大腸 菌に適した選択マーカーに対する前記第2コード領域が、前記大腸菌に適し た選択マーカーの最小機能成分を含んでなるものである前記ベクター。 101.前記大腸菌に適した選択マーカーの前記最小機能成分が、配列番号2に記 載の配列から実質的になる前記大腸菌に対するカナマイシン選択マーカーを 含んでなる、請求項100記載のベクター。 102.大腸菌の選択された遺伝子を保有および発現するベクターであって、大腸 菌の複製起点に対する第1コード領域および前記大腸菌に適した選択マーカ ーに対する第2コード領域を含んでなり、大腸菌の複製起点に対する前記第 1コード領域が、前記大腸菌の複製起点の最小機能成分を含んでなるもので ある前記ベクター。 103.前記大腸菌の複製起点の前記最小機能成分が、配列番号1に記載の配列か ら実質的になる、請求項102記載のベクター。 104.大腸菌の選択された遺伝子を保有および発現するベクターであって、大腸 菌の複製起点に対する第1コード領域および前記大腸菌株に適した選択マー カーに対する第2コード領域を含んでなり、前記大腸菌に適した選択マーカ ーに対する前記第2コード領域が、前記大腸菌に適した選択マーカーの最小 機能成分を含んでなるものである前記ベクター。 105.前記大腸菌に適した選択マーカーの前記最小機能成分が、配列番号2に記 載の配列から実質的になる前記大腸菌に対するカナマイシン選択マーカーを 含んでなる、請求項104記載のベクター。 106.請求項1記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 107.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項106 記載の方法。 108.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項106記載の方法。 109.請求項11記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 110.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項109 記載の方法。 111.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項109記載の方法。 112.請求項20記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 113.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項112 記載の方法。 114.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項112記載の方法。 115.請求項27記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 116.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項115 記載の方法。 117.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項115記載の方法。 118.請求項36記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 119.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項118 記載の方法。 120.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項118記載の方法。 121.請求項44記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 122.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項121 記載の方法。 123.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項121記載の方法。 124.請求項51記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 125.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項124 記載の方法。 126.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項124記載の方法。 127.請求項55記載の医薬組成物の有効量を動物に投与して前記動物の細胞性免 疫を刺激する方法。 128.細胞性免疫に関与するサイトカインの投与をさらに含んでなる、請求項127 記載の方法。 129.化学療法剤の投与をさらに含んでなる、請求項127記載の方法。 130.約0.25%のプロテオースペプトン、約0.2%の栄養ブロス、約0.075%のピ ルビン酸、約0.05%のグルタミン酸ナトリウム、約0.5%のアルブミン画分 V、約0.7%のデキストロース、約0.0004%のカタラーゼ、約0.005%のオレ イン酸、L(-)アミノ酸複合体(約0.126%のアラニン、約0.097%のロイシン 、約0.089%のグリシン、約0.086%のバリン、約0.074%のアルギニン、約0 .06%のトレオニン、約0.059%のアスパラギン酸、約0.057%のセリン、約0 .056%のプロリン、約0.05%のグルタミン酸、約0.04%のイソロイシン、約 0.033%のグルタミン、0.029%のフェニルアラニン、約0.025%のアスパラ ギン、約0.024%のリシン、約0.023%のヒスチジン、約0.021%のチロシン 、約0.02%のメチオニン、約0.014%のトリプトファン、および約0.01%の システイン)、約0.306%のNa2HPO4、約0.055%のKH2PO4、約0.05%のNH4Cl 、約0.335%のNaCl、約0.0001%のZnSO4、約0.0001%のCuSO4、約0.0001% のFeCl3、約0.012%のMgSO4、並びに約0.05%のTween 80を含んでなる培養 培地であって、pHが約7である前記培養培地。 131.約0.8%のグリセロールをさらに含んでなる、請求項130記載の培養培地。
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