JP2001516594A - 電気泳動用のdnaブラケティング遺伝子座適合標準 - Google Patents

電気泳動用のdnaブラケティング遺伝子座適合標準

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JP2001516594A
JP2001516594A JP2000511909A JP2000511909A JP2001516594A JP 2001516594 A JP2001516594 A JP 2001516594A JP 2000511909 A JP2000511909 A JP 2000511909A JP 2000511909 A JP2000511909 A JP 2000511909A JP 2001516594 A JP2001516594 A JP 2001516594A
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シー. ダウ、ピーター
リウ、デバング
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オリゴトレール、エルエルシー.
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TCR・AおよびTCR・B遺伝子多型CDR3領域の測定を含む様々な用途に使用可能な、既知の長さと配列のブラケティング、遺伝子座適合、あるいは特異DNAの標準を製造するための方法を提供することである。 【解決の手段】遺伝子座の断片長さ多型の適合性のある配列あるいは特異DNAマーカは、電気泳動分離の際にその座のいくつかの対立遺伝子、あるいは全て既知の対立遺伝子の長さを重複することのない、密接なブラケティングを目標として作られる。ターゲットの遺伝子座の対立遺伝子に関係した近似の配列と断片長さのために、その座からのサンプル対立遺伝子と同じレーンで共電気泳動をおこなわれたブラケティング座適合性マーカはサンプル断片の長さ決定のための正確な換算標準を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気泳動システムを使用して未知のデオキシリボ核酸(DNA)の長
さの測定に関し、特に、測定対象のDNA座から由来の配列に密接に関連づけた
DNA標準のブラケティング・ペアの製造および利用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
米国特許USP5,364,759、発明者キャスキイ(Caskey)、は
特に短い縦列反復多型現象に関係する生物工学で使われる技術用語の定義を提供
している。米国特許USP5,364,759の全内容は引例として提示する。
以下の定義は本発明を明確かつ混乱なく理解するための助けとなるように示すも
のである。
【0003】 対立遺伝子:DNAの一切片に関連した遺伝的な変異、つまり、同じ多型領域
の遺伝子座を有するDNA配列の二つ以上の別な形態の一つである。
【0004】 対立遺伝子ラダー:多型領域から増幅した対立遺伝子から成る標準サイズのマ
ーカ。
【0005】 生化学的命名:標準的な生化学命名法をここでは使用する。つまり、ヌクレオ
チド塩基はアデニンA、チミンT、グアニンG、シトシンCとする。対応するヌ
クレオチドは、例えばデオキシグアノシン−5’三燐酸(dGTP)などである
【0006】 偏差:多型DNA断片の分かっている長さ(予測値)と、種々のDNA標準マ
ーカの共電気泳動により換算したゲル電気泳動で測定した長さとの差。
【0007】 区別して標識したもの:これは各延長生成物は全ての他の生成物とは区別でき
ることを示す。つまり、異なった標識を有し、また/あるいは異なったサイズで
あり、また/あるいは、特に標識したオリゴヌクレオチドに結合することによる
。当業者は様々な標識があることを理解できるであろう。様々な要因が標識の選
択に影響する。すなわち、あるDNAへのプライマ結合やハイブリッド形成の率
についての標識の効果や、標識の感度や、標識をつけたプライマやプローブや延
長生成物の作り易さや、自動化する能力や、市販の器具、設備等である。
【0008】 延長生成物:オリゴヌクレオチド・プライマの3’末端から合成されるヌクレ
オチド配列、およびオリゴヌクレオチド・プライマが結合するストランドに相補
的なヌクレオチド配列を示す。
【0009】 側面配列:増幅対象の遺伝子座の多型領域の部分の片側にあるヌクレオチド配
列を示す。「固有側面配列」はゲノム内のある位置にだけ見られる側面配列であ
る。
【0010】 座(あるいは遺伝子座):染色体のある位置。座の対立遺伝子は相同染色体の
同じ場所に位置している。
【0011】 座適合マーカ:多型遺伝子座のDNA断片長さのゲル電気泳動測定で使用する
ために作られたDNA標準マーカで、多型遺伝子座からその真の対立遺伝子ある
いは無効の対立遺伝子から側面配列の長さの変異を通じて誘導される。座適合マ
ーカは本発明の一部を構成している。
【0012】 座特異STRマーカ:全ての判明した真の対立遺伝子より短い、あるいは、全
ての判明した真の対立遺伝子より長い、新規な対立遺伝子を生成するため縦列反
復ユニットを減らしたり、加えたりすることによる多型遺伝子座のDNA断片長
さのゲル電気泳動測定で使用するために作られたDNA標準マーカ。
【0013】 座特異プライマ:規定された座、あるいはその相補的ストランドの固有側面配
列の一部と特異にハイブリッド形成し、かつ増幅法で使用する条件下で他のDN
A配列と効率よくハイブリッド形成することのないプライマ。
【0014】 多重ポリメラーゼ鎖反応(mPCR):2つ以上の異なった配列で同時に起き
るポリメラーゼ鎖反応(PCR)についての処置を含むPCRの一バリエーショ
ンである。mPCRでは、2つの単一ストランドになった相補的ストランドの形
成後、標識を付けたペアになった複数のオリゴヌクレオチド・プライマが加えら
れる。このペアの各々は異なった配列に特異である。各ペアの一方のプライマは
センス・ストランドの配列の一部に実質的に相補的であり、各ペアの他のプライ
マは相補的なアンチセンス・ストランドの同じ配列の異なった部分に実質的に相
補的である。複数のプライマ・ペアはその相補的配列にアニールされ、また各ペ
アの各プライマから同時に延長される。この延長生成物は各ペアの他方のプライ
マに対する鋳型として働く。
【0015】 多型現象:増幅対象の遺伝子座の一部に見られる遺伝子変異を示す。
【0016】 ポリメラーゼ鎖反応(PCR):変性、プライマでのアニール、およびDNA
ポリメラーゼというサイクルがターゲットDNA配列のコピー回数を>106回
まで増幅するために使用される技術。PCRプロセスは米国特許USP4,68
3,195およびUSP4,683,202に詳細に記載されており、これらは
本願に引例として示す。
【0017】 プライマ:複数のプライマの3’末端が極めて近接しているような座の、対向
するストランドをハイブリッド形成する2つの単一ストランドになったオリゴヌ
クレオチドあるいはDNA断片。
【0018】 プライマ・ペア:増幅対象のDNA配列の5’末端とハイブリッド形成する5
’前進プライマと、増幅対象のDNA配列の3’末端の補体とハイブリッド形成
する3’復帰プライマとを有する一組のプライマ。
【0019】 プライマ部位:プライマがハイブリッド形成するターゲットDNAの範囲。
【0020】 泳動時間:ゲルあるいは他のマトリックスの一定長さを介して電界内で移動し
検出器に到達するためDNA断片に必要な時間。
【0021】 変異対立遺伝子:多型現象の反復ユニットあるいはコア反復ユニットと結合し
、および反復ユニットの変異体数による全ての対立遺伝子あるいはその遺伝子座
の通常の対立遺伝子より短い、あるいは長い、遺伝子座の製造したSTR対立遺
伝子。
【0022】 電気泳動のサイズ決定の旧来からの方法は、未知のサンプルDNA断片を長さ
が判明している全く別の配列のDNA断片と比較するものである。サイズ決めの
標準は、一般的に、プラスミドあるいはバクテリオファージDNAの制限消化に
より、あるいは良く特徴をつかんだ鋳型のPCR増幅により作られる。効果的に
用いられているが、これらの方法は異なったDNA配列が独特なDNAコンホメ
ーション力学が生じ、これが同一長さの断片の異なった移動度となる。従って、
標準および同一長さのサンプルDNA断片はゲル電気泳動では異なったサイズと
して出現する。
【0023】 変性DNAの電気泳動の移動度は主に、断片の長さと相関関係がある。しかし
、様々な要因が移動度に影響を与える。つまり、電気泳動の媒体の種類(溶液対
ゲル)、濃度、遅延分子の重合と架橋、バッファ、電界強度、温度などである。
同じ見かけの移動条件下での移動レーンによる、また移動のたびの変動と同じよ
うに、異なった運転条件下でのDNAの変化しうる移動度のために、判明した長
さの標準DNA断片は、不明の長さのサンプルDNAの基準計測を提供するため
に各移動の部分として共電気泳動に掛けられる。
【0024】 ある目的では、共電気泳動で得た標準断片による電気泳動後の染色サンプル・
バンドの簡単な視覚的比較が未知のサンプルを識別するために適している。自動
DNAシーケンサの出現は、1つのヌクレオチド(1nt)の程度までDNA断
片の違いを解析することを可能としており、こうした装置は換算曲線を作り出し
、サンプル断片の長さを自動的に読み取るために外部および内部DNAストラン
ドの両者を同時に用いることが可能である。
【0025】 局所的サザン換算式、あるいは関連式が電気泳動移動度を断片長さに変換する
ために一般的につかわれている。(エルダーとサザンによる「一次元制限断片ゲ
ルのコンピュータ解析」、ビショップ、 M.J.、ロウリングス、C.J.編
纂、「核酸とタンパク質配列の分析」、米国オックスフォード、IRL出版、1
987を参照)(”Computer−aided analysis of
one−dimensional restriction fragment
gels”、Bishop, M.J., Rawlings、C.J. N
ucleic Acid and Protein Sequence Ana
lysis)。それは換算曲線の局所部分を使用し、未知のサンプルをブラケッ
トする最も隣接する標準マーカにより決められるようにして、全体の曲線から分
かるものより数段正確な測定を得る。エルダーとサザンもDNA関連配列が非対
応配列のDNAよりはるかに正確な換算を提供したことを報告している。
【0026】 米国特許USP5,599,666、発明者シュッム(Schumm)等、で
は一般に対立遺伝子ラダー、そして特に短い縦列反復(STR)座に対する対立
遺伝子ラダーについて説明しており、その発明の全内容は引例として示す。上記
発明で説明されているように、対立遺伝子ラダーでの早期の仕事は個々のもの(
つまり、個別のゲノムDNAサンプル)から増幅した対立遺伝子を混合し、電気
泳動にかけ分離することであった。分離した対立遺伝子は蛍光プライマを封入す
ることにより標識をつけ、蛍光検出器により識別した。この発明では、特定の座
でのDNAからのSTR配列は、その座について2つ以上の既知の対立遺伝子と
同じ長さのヌクレオチド断片を含むSTR対立遺伝子ラダーを使用して識別して
いる。さらに、その発明では、対立遺伝子ラダー成分は配列解析により特徴づけ
られている。対立遺伝子ラダーを構成する断片は、サンプル物質から識別する増
幅した対立遺伝子とサイズおよび配列が同じであり、それ故に、電気泳動分離に
使用したゲル・システムに関わりなく解析対象の断片と同じサイズと配列に応じ
た電気泳動移動度を有する。
【0027】 T細胞レセプタ(TCR)は免疫系による微生物の認識において重要な役割を
演じる。そのための能力の分子ベースは、そのアルファ(A)およびベータ(B
)鎖の多型CDR3領域により形成されたループ内にあり、主たる組織適合分子
により形成された溝に結合した抗原断片に直接接する。TCR遺伝子は微生物免
疫ばかりでなく、腫瘍免疫、自己免疫、同種免疫、免疫不全においても中心的役
割を果たす。従って、これらの免疫状態に関わるTCR遺伝子の識別は生命現象
上重要である。
【0028】 TCR・CDR3領域は配列と長さの両方が超可変であり、TCR遺伝子の5
’可変部分Vと3’不変部分Cの間にあり、B鎖と結合部分J内のNヌクレオチ
ドおよびA鎖内のNヌクレオチドと同様に、分岐部分Dと結合部分Jからのヌク
レオチドにより形成される。50以上の既知A鎖と45の既知B鎖TCRV部分
遺伝子がある。それらはV遺伝子部分内の相同配列に基づき、32のA鎖ファミ
リ(モス著、Eur.J.Immunol.23:1153−1159,199
2年を参照)および25のB鎖ファミリあるいはサブファミリ(ローエン著、サ
イエンス ”Science”272:1755−1762、1996年を参照
)にグループ分けされる。
【0029】 多クローンのTリンパ球集団からの遺伝子ファミリが、CDR3領域に渡って
TCR遺伝子を増幅するためにV部分およびC部分でハイブリッドする側面プラ
イマを使用するPCRで増幅される際に、0から60nt長さのCDR3の多型
系列を産出することが分かる(リュウ著、J.Immun.Meth.、187
:139−150,1995年を参照)。変性条件下でポリアクリルアミド配列
化ゲルでの電気泳動で、異なった遺伝子断片がCDR3長さにおける単一のアミ
ノ酸の差に対応した3ntの倍数により異なるピークとして解析される。従って
、分離し、クローン化したTCR・AとB鎖遺伝子断片を起源集団に正確に関連
づけるためには、電気泳動測定の誤差は1.5nt未満(<1.5nt)でなけ
ればならない。この目的は現在使用されている異種由来のDNA標準によっては
、一般的に得ることはできない。
【0030】 DNA断片長さの精密な電気泳動識別は、STR配列を含む多型遺伝子座の測
定に必要である。STR座は、反復モティーフの多数の複製の変異から得られる
安定した遺伝性の多型マーカの豊富な源を提供する長さが2−7塩基ペア(bp
)の縦列反復配列成分を含む。200,000個の個別の遺伝子座を作る人間の
ゲノムでは、15000塩基の頻度で三量体および四量体STRが発生する(ベ
ックマンとウェーバ著、ゲノム学、12:627−631,1992年参照)。
STRは人間の識別、実夫確定テスト、リンケージ分析などに有用であることを
証明しており、また、使いやすさと再現性という点からこれらの用途に望ましい
。例えば、シェフィールド著、Hum.Mol.Gen.4:1837−184
4,1991年では、ゲノム全域の人間のリンケージ地図を構成する2000を
超える座の使用について説明されている。大きな反復ユニットを有する小衛星座
と2bp反復ユニットを有するSTR座は、他のSTR座との類似を示すが、技
術的な理由から分析するにはかなり困難である。ある種のSTR座、特に、テト
ラヌクレオチド反復を含むものは、サイズが1ないし2nt異なる不完全体の対
立遺伝子を示す(プエル著、サイエンス、272:1755−1762,199
3年を参照)。対立遺伝子の指定は最も近くのヌクレオチド(nt)を巡るもの
なので、STR対立遺伝子検出について0.5nt未満の誤差が望ましい。
【0031】 STR多型はPCRによってゲノムDNAから増幅される。このPCRは、多
型CDR3領域を増幅するためTCR遺伝子の側面V部分およびC部分特異プラ
イマを使用することに類似した方法で、5’および3’側面配列とハイブリッド
する特異プライマ配列を使用する。異なったSTR座にたいするプライマ・ペア
、通常、4から8が複合PCR内で互いに結合させられる。
【0032】 STR座の対立遺伝子の形は、電気泳動の際に断片長さにより判定したように
、増幅した範囲に含まれた反復配列の複製の数により区別され、また反復ユニッ
トの数に応じで番号がつけられる。対立遺伝子のPCR断片の識別は、内部レー
ン、あるいは内部と外部の両方において換算標準として非対応のDNA断片マー
カを用いた粘着性ゲル上で電気泳動により行われている(内部標準はサンプルと
してサンプル・レーンで一標準を移動させることにより行われ、外部標準はサン
プル・レーンに隣接したレーンで一標準を移動させることにより行われる)。毛
細管電気泳動の標準を未知のサンプルの前後のどちらかで異なった移動の際に、
同じゲル上を移動させる。非座特異DNAから成る信頼性のたかい標準は、1ユ
ニットごとに長さが変化する20から50ユニットのコンカテマであり、最近開
発されたものである(ヴァニール”Vanier”著、ゲノム”Genomic
s”41:1−9,1997年を参照)。これらホモポリマは電気泳動移動度か
ら得た配列では、それらの間には最小の差しかない。
【0033】 外部レーン・マーカの、最も信頼性のあるラダーはそれら自体の対立遺伝子か
ら合成したものであり(スプレッチャ”Sprecher”著、バイオテクニッ
ク”BioTechniques”20:266−277,1996年参照)、
それを用いて測定対象のDNAサンプル対立遺伝子断片の配列を分ける。しかし
、対立遺伝子ラダーは、未知のDNA断片とゲルでの位置が同じように移動する
ので検出を妨害することになり、内レーン標準として利用することが困難である
。この問題にもかかわらず、モセッティ”Moscetti”著、電気泳動”E
lectrophoresis”16:1875−1880,1995年では未
知のサンプルの検出方法と同じ蛍光体によって標識した対立遺伝子を重複させる
ことによるサンプルのピーク信号の増強を用いた。スミス ”Smith”著、
バイオテクニック18:122−128,1995年では、単一のSTR座内で
3種の異なった蛍光体を使用して、レーン内の対立遺伝子ラダーが非対応DNA
標準より優れていたことを示す。エネルギ転移蛍光体が、対立遺伝子および非座
特異標準と未知のサンプルと共に使用するため開発された。それらは通常のレー
ザにより励起されるが、重複しない検出可能な放射を作る(ワン ”Wang”
著、分析化学 ”Anal. Chem.”、67:1197−1203,19
95年、またワン ”Wang”著、電気泳動 ”Electrophores
is”、17:1485−1490,1996年を参照)。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特にTCR・AおよびTCR・B遺伝子多型CDR3領域の
測定を含む様々な用途に使用可能な、既知の長さと配列のブラケティング、遺伝
子座適合、あるいは特異DNA標準を製造するための方法を提供することである
【0035】 本発明の別な目的は、内的にあるいは外的に、ブラケティング、座適合、ある
いは特異DNA標準として、多型DNAサンプルを用いた共電気泳動をかけられ
る測定対象の座から導かれるDNA標準を生成する方法を提供することである。
【0036】 本発明のさらに別な目的は、DNA断片の長さを決定するため座特異STRマ
ーカを作り、使用する方法を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、遺伝子座の断片長さ多型の適合性のある配列あるいは特異D
NAマーカは、電気泳動分離の際に座のいくつかの対立遺伝子、あるいは全て既
知の対立遺伝子の長さを重複することのない、密接なブラケティングを目標とし
て作られる。ターゲットの遺伝子座の対立遺伝子に関係した近似の配列と断片長
さのために、その座からのサンプル対立遺伝子と同じレーンで共電気泳動をおこ
なわれたブラケティング座適合マーカはサンプル断片の長さ決定のための正確な
換算標準を提供する。側面配列の充分な長さのブラケティング座特異標準に対し
てPCR鋳型断片ペアを提供することが本発明の別な目標である。これらの鋳型
ペアは、その座に使用されたPCRプライマによりゲノム・サンプルDNAと共
に増幅させることができる。共増幅はその座に対するブラケティング内部標準に
加え、PCR反応に対する積極的な制御を作り出す。また、共増幅はブラケティ
ング・マーカとTaq DNAポリメラーゼを3’末端に付加したエキストラ・
ヌクレオチドを有するサンプルDNAに対して機会均等を提供する。
【0038】 さらに、本発明の別な特徴では、多型遺伝子座の座特異STRマーカは、全て
の既知の真の対立遺伝子より長いか、短い新規な対立遺伝子を作るために縦列反
復ユニットを加減することにより作られる。これら座特異STRマーカは電気泳
動に使われ、多型遺伝子座に対するDNA断片の長さを決定することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明のシステムは極めて微量(例えば、1ng)の人間のDNAを判定する
ため使用できる、迅速で非同位体の方法を提供する。望ましいプロセスは変性媒
体の電気泳動による分離の際、蛍光標識し、増幅し、座適合の、長さ多型DNA
生成物を使用するものである。入手可能なゲルあるいはビスコース・マトリック
スあるいは他のサイズ分離法を使用する変性あるいは非変性DNA電気泳動と共
に、放射能や種々の染色剤を使用して、これらDNA断片を検出することも可能
である。
【0040】 遺伝子座の断片長多型に対する配列適合DNAマーカは、電気泳動分離の際に
その座のいくつか、あるいは全ての既知の対立遺伝子の長さと重複せず、密接な
ブラケティングを目標として作られる。ターゲットの遺伝子座の対立遺伝子への
近い配列と断片の長さの関係のため、その座からのサンプル対立遺伝子と同じレ
ーンで共電気泳動したブラケティング座適合マーカは、サンプル断片長さの決定
用に正確な換算標準を提供する。
【0041】 座適合密接ブラケティング・マーカの製作は、DNAサンプルの入手、クロー
ニング、および配列決め、増幅、分離および検査等のいくつかの導入ステップを
含む。これらのステップにより、座適合ブラケティング・マーカが製作できる。
この導入ステップの各々は下記に説明する。
【0042】 DNAサンプルの入手:数人の個人をDNA分離用に選ぶ。DNAは標準的な
方法(ピュアジェーン、ジェンタシステム ”Puregene、Genta
Systems”製、ミシガン州ミネアポリス在)を用いて血液、組織、あるい
は組織培養細胞から直接抽出する。DNA濃度は分光測光法により決定する。K
562コントロールDNAはプロメガ製(Promega、ウィスコンシン州マ
ディソン在)である。
【0043】 RNAは、本発明者の研究所(RNAzol B、 Tel−Test、テキ
サス州フレンドウッド在)で育成した全血液あるいは人間のリンパ球クローンの
10mlの密度沈降法(LSM、オーガノン・テクニカ ”Organon T
eknika”製、ノースカロライナ州ダーラム在)によって得た2−3×10
6の末梢血液の単核細胞(PBMC)から抽出する。RNA密度はDNAと同じ
機器で測定できる。第一ストランドcDNA(33μl)は第一ストランドcD
NAキット(ファーマシア ”Pharmacia”、ニュージャージ州ピスキ
ャタウェイ在)を使用して1.0μgの全RNAから合成した。
【0044】 クローニングと配列決め:T細胞クローンは養育細胞としてPHA、IL−2
、および105自己由来照射(5000rads)PBMCの存在で、限定した
希釈条件(0.7細胞/ウェル)下で、マイクロタイタ・ウェル内での一次培養
によりPBMCから得る。ブラント末端のあるTCR PCR生成物の分子クロ
ーニングはPCR−Script Amp SK(+)クローニング・キット(
ストラッタジェーン ”Stratagene”製、カリフォルニア州ラジョラ
在)で行った。クローンのTCR断片のサイクル配列決めがfmol(商標)D
NAサイクル配列決めシステム(プロメガ ”Promega”製)とA.L.
F.自動DNAシーケンサ(ファーマシア ”Pharmacia”製)で行わ
れた。
【0045】 増幅:DNAサンプルはプライマと各座に対して特異な熱循環条件を使用して
PCR増幅にかけられる。以下の表1は遺伝子座特異プライマ・ペアの配列を示
す。
【0046】
【表1】
【0047】 表1内の肩番号の説明。 1 プライマの5’末端はCy5で標識をつけられる。 2 プライマの5’末端はCy5あるいはフルオレセインで標識をつけられる。 3 プライマの5’末端はフルオレセインで標識をつけられる。 4 下線をつけたヌクレオチドはゲノム配列に相補的である。 a 配列参照:CSF−1レセプタに対する人c−fmsプロト潰瘍遺伝子。遺
伝子バンクのアクセスはX14720NID。 b 配列参照:人間の凝固因子XIIIサブユニット遺伝子、5’側面。遺伝子
バンクのアクセスはM21986 J03834 NID g 182293。 c 配列参照:人c−fes/fpsプロト潰瘍遺伝子。遺伝子バンクのアクセ
スはX06292M14209M14589NID。
【0048】 表1内の参考の詳細は下記のとおりである。 Liu et al(リュウ等):本明細書中に提示したデータ。 Genevee、C(ジェネビイ、C):Eur.J.Immun.22:1
261−1269(1992)。 Choi,Y.(チョイ、Y):Proc.Natl.Acad.Sci.8
6:8941−8945(1989)。 Robinson,M.(ロビンソン、M):J.Immunol.146(
12):4392−4397(1991)。 Hammond,H.(ハモンド,H):J.Hum.Genet.、55:
175−189(1994)。 Puers,C.(プエル,C):Genomics23:260−264(
1994)。
【0049】 以下の例は各座に関連の特異処置の詳細を示す。座特異プライマは、ハイブリ
ッド形成で使用された条件下で、増幅対象の座の対立遺伝子とハイブリッドを形
成し、他の座の対立遺伝子とのハイブリッドから解放されたいくつかのヌクレオ
チドを有する。オリゴヌクレオチド・プライマはオペロン・テクノロジ製(Op
eron Technologies、カリフォルニア州アラメダ在)である。
米国特許USP.5,192,659、発明者サイモン(Simon)、は遺伝
子座特異プライマについて詳しく記述しており、この特許は本明細書に引例とし
て示す。
【0050】 本発明の一実施例では、TCR・AおよびB遺伝子CDR3多型をDNA断片
長さ判定用に選んだ。5’側面可変(VA)あるいは(VB)部分のファミリ特
異領域とハイブリッド形成するPCRプライマが前進プライマとして働き、3’
側面コンスタント(CA)あるいは(CB)部分とハイブリッド形成するプライ
マが復帰プライマとして働く(著者リュウ、 ”Liu et al.”,J.
Immuno.Meth.187:139−150,1995を参照)。各PC
R反応は1.0μlの前進、復帰プライマ(各々3μM)と、0.15μlのT
aqDNAポリメラーゼと、0.15μl、10μM dNTPs、1.0μl
のcDNAと、最終容量を10.0μlとするための水から構成した。30サイ
クルのPCRが94℃で45秒間の変性、55℃で45秒間のアニーリング、7
2℃で45秒間の延長、そして、最後のサイクルの後に72℃で10分間の延長
が行われた。
【0051】 別の実施例では、フルオレセイン標識をした対立遺伝子ラダーと3つの個々の
座からのプライマを含む3つのSTRキットをプロメガ;Promega(遺伝
子プリント蛍光STRシステム、ウィスコンシン州マディソン)から購入した。
すなわち、CSF1PO、FESFPS、F13AO1。TaqDNAポリメラ
ーゼおよび10Xバッファはボエリンガ・マンハイム製(Boehringer
Mannheim、インディアナ州インディアナポリス在)である。1996
年2月の技術マニュアルのプロメガ・プロトコル8を使用するPCR増幅に、パ
ーキン・エルマ(Perkin−Elmer)480DNAサーモサイクラを使
った。遺伝子座特異側面配列5’と3’にハイブリッドし、縦列反復領域(表1
)を形成するSTR遺伝子座特異プライマ(プロメガ製)でSTRサンプルDN
Aを増幅した。50から500bpの間隔のDNA標準ラダーはファーマシア製
(Pharmacia)である。
【0052】 DNA断片の分離と検出:増幅生成物は電気泳動、例えば、変性ポリアクリル
アミド・ゲル電気泳動により分離する。電気泳動は自動DNAシーケンサA.L
.F.およびA.L.F.エクスプレス(ファーマシア製)上で0.5mm厚の
6%変性ポリアクリルアミド事前混合ゲルとTBEバッファ(ゲルミックス6と
ゲルミックス・ランニング・メイト;Gel−Mix6 & Gel−Mix
Running Mate、GIBCOBRL、メリーランド州ガイザーズバー
グ在)内で行われる。製造元の推薦に基づき、A.L.F./A.L.F.エク
スプレスの操作条件は電圧1500V/1500V、電流38mA/60mA、
出力3mW/3mW、温度42℃/55℃である。
【0053】 分析対象の全てのDNAの一本のストランドに標識をつけるため、各PCRプ
ライマ・ペアの片方を適切な蛍光体(A.L.F.用フルオレセイン、A.L.
F.エクスプレス用Cy5)で標識する。データは以下の設定を用いてフラグメ
ント・マネージャ ”Fragment Manager”(登録商標)1.2
ソフトウェア(ファーマシア製)で分析する。すなわち、ピーク幅10、ピーク
高さ0.5、クラスター感度0である。このソフトウェアはゲル内のサンプルの
電気泳動移動度に基づき、同じレーン(内部マーカ)および/あるいは別のレー
ン(外部マーカ)における既知のサイズ・マーカとの比較により自動的に断片長
さを決める。各ゲル・レーンに乗せるPCR生成物の量は、各断片が隣接するピ
ークから区別できる単独ピークを作るように調節する。
【0054】 遺伝子座適合ブラケティング・マーカの作製:座適合ブラケティング・マーカ
の作製は、増幅のためターゲットにした遺伝子座の多型領域の固有側面配列に特
異なPCRプライマの使用を伴う。望ましい実施例では、このプライマは誘導物
質の存在で特異配列から延長生成物の合成を開始するに充分な長さの単一ストラ
ンドのオリゴ・デオキシリボ・ヌクレオチドである。そのオリゴヌクレオチド・
プライマの感度と特異性は、鋳型DNAの与えられたサンプルでプライマ長さと
配列の固有性により決められる。本発明では、オリゴヌクレオチド・プライマは
通常15merより大きく、望ましい実施例では約20−30mer以上の長さ
である。
【0055】 プライマの各ペアを異なった遺伝子座の部分を検出するために選択する。ここ
での各ペアの各プライマは、増幅対象の各特異遺伝配列の側面配列内の異なった
ストランドと実質的に相補的となるように選択する。こうして、各ペアの一方の
プライマはセンス・ストランドの配列の一部とハイブリッドするに充分相補的で
あり、各ペアの他方のプライマはアンチセンス・ストランドの同じ配列の別な部
分とハイブリッドするに充分相補的である。プライマ配列は鋳型の正確な配列を
反映する必要はないが、3’末端が正確な配列を反映するほどアニーリング段階
での結合がよくなる。
【0056】 一実施例では、プライマは側面配列位置5’と3’を古典的位置へ向けられ、
PCR反応の他の古典的な側面配列プライマと結合した時に、古典的生成物より
短い、または長い増幅生成物を作る。新しい増幅生成物は電気泳動フィールドで
古典的生成物より速く、あるいは遅く移動することになり、古典的生成物の位置
に対するブラケティング・マーカとして働く。
【0057】 別の実施例では、与えられた多型領域を増幅するため使用した古典的プライマ
・ペアと部分的に一致し、その長短のみ異なる位置で新たに設計したプライマが
結合できる。短いプライマは、短い増幅生成物を作るようにターゲットの多型座
から最も離れた末端で短くされる。長いプライマは、長くした増幅生成物を作る
ようにターゲットの座から最遠い末端で長くされる。対向する固有側面配列から
の古典的な座特異プライマとペアとなったなら、短、長それぞれのDNA断片を
増幅することになり、それらは電気泳動による断片長さの分析の際に従来の方法
で増幅した生成物とブラケティングすることになる。
【0058】 望ましい実施例では、この修正した座特異プライマを使用し、多型領域からの
所望長さの選択対立遺伝子を増幅することにより標準電気泳動マーカを作る。短
くされたプライマは、遺伝子座の多型領域の対立遺伝子あるいは普通の対立遺伝
子より大きな電気泳動移動度を有する短いブラケティング・マーカを作るために
、その多型領域から最も短い対立遺伝子あるいは、短い希な対立遺伝子を短くす
るため使用される。長くされたプライマは、遺伝子座の多型領域の対立遺伝子あ
るいは通常の対立遺伝子より小さな電気泳動移動度を有する長いブラケティング
・マーカを作るために、その多型領域から最も長い対立遺伝子あるいは、長い希
な対立遺伝子を増幅するため使用される。
【0059】 別の実施例では、自然に存在する対立遺伝子あるいは通常の対立遺伝子より短
い、あるいは長い変異対立遺伝子を作るために、多型領域の固有側面配列より多
型領域そのものを変えるように数組のプライマ・ペアを設計する。本願では、多
型領域を増幅するため古典的に使用された同じ側面配列特異プライマを使って変
異対立遺伝子を増幅し、多型遺伝子座の対立遺伝子あるいは通常の対立遺伝子よ
りも小さな電気泳動移動度あるいは大きな移動度を有する密接にブラケティング
する増幅生成物のペアを、それぞれ作る。従って、ブラケティングする変異対立
遺伝子は、分析下のサンプル対立遺伝子と同じPCR反応で増幅可能である。
【0060】 図1は本発明の一実施例の概略を示しており、5’末端での開始で識別された
センス・ストランドおよび3’末端での終了で識別されたアンチセンス・ストラ
ンドを従来より有する分析対象の遺伝子座からのデオキシリボ核酸(DNA)断
片である。その多型領域Pは側面配列とハイブリッド形成する前進プライマ1と
復帰プライマ2によりPCRで増幅される。プライマ3と4はプライマ2からの
位置5’と3’で復帰プライマと同じセンス・ストランドと、それぞれハイブリ
ッド形成するように作られる。プライマ3と4はプライマ1からの同等位置5’
と3’でプライマ1と同じアンチセンス・ストランドとハイブリッド形成するよ
うに、同じように作られる。
【0061】 望ましい実施例では、復帰プライマ2、3、4の各々はマーカ、例えば蛍光体
、放射線マーカ、または検出識別可能な他の適切なもので標識される。あるいは
、前進プライマ1は標識可能で、プライマ2、3、4は標識不可能であり、また
は全てのプライマが標識可能である。図1に示した実施例では、プライマ2、3
、4を使用して長さを変えた延長生成物を作る。PCRを行う際に、プライマ1
で開始しプライマ2、3、4で終結する断片が作られる。これらの断片は電気泳
動を使用して分離可能であり、復帰プライマ3と4でそれぞれ作られた長短延長
生成物が復帰プライマ2で作られた延長生成物とブラケティングする。ブラケテ
ィング延長生成物が、その5’と3’末端でプライマ1とプライマ2を有する古
典的断片で分けられた領域内で同じ配列を有する範囲では、電気泳動媒体(例え
ば、ゲル)内で同様の移動度を有することになる。さらに、プライマ3と4で既
知の鋳型から増幅したブラケティング延長生成物の長さが、その配列から正確に
分かるので、プライマ1と2で増幅された未知のサンプルの対立遺伝子領域の長
さは、長さ換算マーカとしてブラケティング延長生成物を使用して容易に決定で
きる。さらに、プライマ3と4は増幅した多型領域と重複しないように選択する
ので、そのブラケティング延長生成物は容易に識別できる。
【0062】 図2は図1に示した方法のバリエーションである。特に、遺伝子座の多型領域
はアンチセンス・ストランドの前進プライマ5とセンス・ストランドの復帰プラ
イマ6’、6”、あるいは6”’で結合している。復帰プライマは蛍光体あるい
は放射分析標識で標識されるのが望ましく、ヌクレオチド配列6から選択する。
しかし、プライマ5は本発明の方法で標識可能であることが分かる。最も長いプ
ライマ6’は配列6のヌクレオチドの全部、あるいはほとんどを構成する。プラ
イマ6”は遺伝子座に対する古典的な既知のプライマが望ましく、6’にあるヌ
クレオチドの別な既知数を除いてプライマ6’と等しい。プライマ6”’は最も
短いプライマである。プライマ6”’はプライマ6”の5’末端に見られるもの
と同じヌクレオチドを有するが、3’末端の二、三のヌクレオチドを欠いている
【0063】 PCRの際に、標識した断片を作り、各々は5’末端でプライマ5と、3’末
端で標識したプライマ6’、6”、あるいは6”’を有する。電気泳動の際、各
々の断片は同じコンホメーションを有するので同じ相対移動度を持ち、6’ある
いは6”で終了する断片は6”で終了する断片をブラケティングする。ブラケテ
ィングした断片のヌクレオチドの数は分かるので、プライマ6”で増幅した未知
の断片の長さはプライマ6’と6”で増幅した既知の断片を参照して容易に決定
できる。
【0064】 図3は、短い縦列反復(STR)座に対する座適合ブラケティング・マーカの
製造に適用できる本発明の一実施例を示す。異なった長さのN対立遺伝子を含む
対立遺伝子ラダーを、側面配列プライマP1とP2を使用して、STR座を含む
ゲノムDNAの複数サンプルから作る。PCR増幅対立遺伝子はプラスミド・ベ
クタへとクローニングを行い、そしてバクテリアへと転換させた。最も短い対立
遺伝子、および最も長い対立遺伝子、あるいは通常の対立遺伝子を分離する。こ
れらの対立遺伝子はおのおの、5’末端のプライマP1と同一で、3’末端のプ
ライマP2と同一のヌクレオチド側面配列で終了する。
【0065】 プライマP1は蛍光マーカ、放射能マーカあるいは他の適当なマーカで標識を
する。従って、センス・ストランドおよびアンチセンス・ストランドを分離した
時、センス・ストランドを標識することになる。
【0066】 プライマP2はSTR座の復帰プライマである。プライマP2はある数(X)
のヌクレオチドを付加することにより変異させて長いP2プライマを形成するか
、あるいは、ある数(Y)のヌクレオチドを削ることにより短いP2プライマを
形成する。付加あるいは削除したヌクレオチドの数は、のぞましくは同数である
。さらに、STR座の反復ユニットに含まれるヌクレオチドの数を付加、あるい
は削除し、生成したブラケティング・マーカがSTR領域より長さが短いか、長
いヌクレオチドの固定反復数となるようにすることが最も望ましい。
【0067】 図3に示したように、短いP2プライマは最も短い対立遺伝子にハイブリッド
され、長いP2プライマは最も長い対立遺伝子にハイブリッドされる。鋳型とし
て短い対立遺伝子と長い対立遺伝子を使用することで、標識したP1前進プライ
マと各々結合した短いP2プライマおよび長いP2プライマからの延長生成物が
増幅される。図3から分かるように、短いP2プライマとの延長生成物は変異前
のプライマP2にあったY部分を欠落しており、長いP2プライマとの延長生成
物は変異前のプライマP2では無かったX部分を有する。従って延長生成物は、
変異前のプライマP1とP2で作ったPCR生成物より大きいあるいは小さい既
知の数のヌクレオチドを有し、またこれら生成物は変異前のプライマP1とP2
で作ったPCR生成物にしっかりとブラケティングすることになる。
【0068】 ブラケティング・マーカの長さは正確に分かり(X加算とY減算から)、また
変異前のプライマP1とP2で作ったPCR対立遺伝子生成物と同様な電気泳動
の移動度を有し、遺伝子座の既知あるいは共通の対立遺伝子領域と重複しないの
で、これらの座適合ブラケティング・マーカはSTR座の長さを正確に決定でき
る。
【0069】 図4は、自然にある対立遺伝子または共通の対立遺伝子より短い、あるいは長
い変異対立遺伝子を作るために、多型領域そのものの反復ユニットを削除したり
挿入したりする構成を示す。一対の古典的STRプライマ、前進プライマ5およ
び復帰プライマ6”によりゲノムDNAから増幅した古典的PCR生成物は、反
復領域から2つの部分に分割される。古典的生成物の5’部分は、反復領域から
復帰プライマ7’と7”それぞれ対になった古典的前進プライマ5により増幅さ
れる。復帰プライマ7’は短い変異対立遺伝子の反復ユニットの半分を有する。
復帰プライマ7”は長い変異対立遺伝子を作るため必要な反復ユニットの半分を
有する。古典的生成物の3’部分は、反復領域からの前進プライマ8’と8”と
それぞれペアを組んだ古典的復帰プライマ6”により増幅される。前進プライマ
8’は短い対立遺伝子を作るための反復ユニットの半分を含む。前進プライマ8
”は長い対立遺伝子を作るための反復ユニットの残り半分を含む。反復領域から
の4つのプライマの各々はその5’末端のエキストラ・ヌクレオチドで始まり、
それは例えばEam1104Iシームレス制限酵素により認識され、反復ユニッ
ト・ヌクレオチドで連続し、3’末端の側面配列ヌクレオチドで終わる。PCR
の後、4つの断片の各々はシームレス制限酵素(例えば、Eam1104I)に
より消化され、T4DNAリガーゼにより連結されて2つの断片になる。プライ
マ・ペア7’と5により増幅した断片はプライマ・ペア8’と6”により増幅し
た断片により連結されて短い対立遺伝子あるいは最短の通常対立遺伝子を形成す
る。プライマ・ペア7”と5により増幅された断片はプライマ・ペア8”と6”
により増幅された断片と連結させて長い対立遺伝子あるいは最長の通常対立遺伝
子を形成する。電気泳動分離の際、最短、最長通常対立遺伝子は自然にある対立
遺伝子あるいは「通常の」対立遺伝子をブラケティングし、正確な長さ決定が可
能となる。
【0070】
【実施例】
本発明の利点を説明し、当業者が同じものを使用できるように以下に例を提示
する。しかし、これらの例は添付の請求の範囲に記載されている請求項を限定す
るものではない。
【0071】 例 1 TCRA遺伝子座由来のV7ファミリ遺伝子の多型CDR3領域長さ測定用の
遺伝子座適合ブラケティング・マーカの製造
【0072】 リンパ球生成の間、各TCRA遺伝子は50以上のAV部分遺伝子、63以上
のAJ部分遺伝子、および単一のAC部分遺伝子の各一種よりの生体組み換えを
通じて得る(デービス ”Davis”著:ネーチャ334:394−402,
1988;およびモス ”Moss”著:Eur.J.Immunol.23:
1153−1159,1993等を参照)。AV部分とAC部分間の多型CDR
3領域の長さおよび配列はヌクレオチド削除およびNヌクレオチド付加によりA
J部分の変異性の部分から作られる。TCRA CDR3領域長さの範囲は0−
17aaである。(発明者リュウ、D.,ダウ,P.等の米国特許出願No.0
8/559,205を参照。なお、これは本願の引例として示す。)配列相同に
基づき、TCRA遺伝子は32ファミリにグループ分けされ、それらの多型CD
R3領域は、共通AC部分復帰プライマとの組み合わせでファミリ特異AV部分
前進プライマにより増幅される。これら遺伝子部分は各TCRAV遺伝子ファミ
リのCDR3断片長さ多型に対する側面配列として働く。
【0073】 共通AC部分プライマを使用して、全てのTCRAVファミリのCDR3断片
長さ多型の増幅における下流の側面配列とハイブリッドするので、電気泳動の際
に短いDNA断片および長いDNA断片を増幅し、古典的に増幅した断片をブラ
ケティングするために、2つの追加AC部分プライマが作られ古典的AC部分プ
ライマ結合位置からの5’と3’に位置したAC配列とハイブリッドする。
【0074】 この方法の原理は全てのAVファミリに適用できる。なぜなら、各ファミリに
特異の異なったAV上流側面プライマと関連して、同じ下流側面のAC部分プラ
イマを多型CDR3領域の増幅用に使用するからである。しかし、新たに作った
ACプライマは熱的に、かつ、ペアを作るファミリ特異AVプライマの各々と適
合する配列でなければならない。均質のPCR鋳型を用いたので、熱適合性は因
子とはならず、以下に説明する同じ新しい作りのAC部分プライマをどのペア間
とも不適合な配列を除外する全ての28AV部分プライマとうまくペアを組める
ようにする。不適合プライマ・ペアは、各AVファミリに対する適合ペアが見つ
かるまで、別のAVあるいはAC特異配列とハイブリッド形成するように再構成
することが可能である。
【0075】 T細胞クローンNo.263からのcDNAは分離PCR反応で増幅した。各
反応は、側面AC部分の5’末端の初めの129ntを増幅する共通AC129
復帰プライマと共に29のTCRAVファミリ(ジェネビ ”Genevee”
著、Eur.J.Immonol.22:1261−1269,1993年参照
)の一つに対して特異な前進プライマを使用している。T細胞クローンは一方だ
けの反応から特異生成物を作り出した。非特異生成物は配列決めのゲル電気泳動
の際の断片長さ決め又は、配列決めにより排除された。AV7−AC129プラ
イマ・ペアで増幅したcDNAは、単クローンで、27ntのCDR3領域長さ
を有し、ntのAJ26遺伝部分を表し、349ntの全断片長さを有すること
が分かった。さらに、分子クローン(No.147)がPBMC由来のAV7−
AC129増幅の多クローンcDNAの分子クローニングから得られた。ブラン
トエンドのPCR生成物のクローニングはpCR−Script SK(+)ク
ローニング・キット(ストラータジェーン:”Stratagene”製、カリ
フォルニア州ラジョラ在)で行った。配列決めの際、M147は30ntのCD
R3長さを有し、AJ5遺伝子部分を表し、352ntの断片長さを有した。
【0076】 古典的AC部分復帰プライマはAC部分の5’57ntを増幅するので、古典
的生成物よりも30nt短いあるいは長い生成物を生み出すAC部分の5’27
および87ntをそれぞれ増幅するように、長短復帰AC部分プライマは作られ
た。このように、鋳型としてクローンNo.147DNAで、これらブラケティ
ング・マーカが0から60ntのCDR3領域を取り囲み、それによりサンプル
TCRA DNAの予測CDR長さ範囲を取り囲むことになる。
【0077】 3つのTCRAC部分プライマ全ては、蛍光検出用にCy5で5’標識した。
図5A−Bは3AC部分プライマが分離PCR反応でAV7部分プライマと結合
したことを示しており、これらACプライマは60nt離れたPCR生成物を生
成した。図5AはクローンNo.147が対応の断片長さ250,280および
310bpを有することを示す。図5BはクローンNo.263がその3nt短
いCDR3領域と関係のある長さ247,277,307の断片を有することを
示す。
【0078】 これらのクローンからのDNAプラスAV7/AC57プライマ・ペアで増幅
し、配列決めした別の15クローンからのPCR増幅したAV7ファミリ特異D
NAは、上記したようにブラケティング標準として、遺伝子座無作用100/3
50bpおよび200/350bpマーカとCA27とCA87遺伝子座適合マ
ーカを使用して電気泳動断片解析により測定した。結果は配列により決定した長
さと比較した。247−307bpブラケティング・マーカ・ペアをA.L.F
.エクスプレスで用いた時、測定した最大偏差は0.3nt(平均0.10±0
.13nt)で、これは1.5nt未満の望ましい値の内にある。250/31
0bpブラケティング・マーカ・ペアに対して、偏差は0.6nt(平均0.2
5±0.15nt)で高く、AV7ファミリ特異ブラケティング・マーカの2ペ
ア間のCDR3領域配列の不均一性を反映している。真の断片長さからの最も大
きな偏差(4.25±0.23nt)は100/350bp遺伝子座無作用マー
カで判明した。200/350bp無作用の標準マーカを使用した時、平均偏差
は1.08±0.11ntに減少した。これは100と200bp標準マーカ間
の配列不均一性の効果、およびサンプルDNAに対するブラケティング標準の窮
屈さを示している。
【0079】 例2 TCRA遺伝子座由来のV16ファミリ遺伝子の多型CDR3領域長さ測定用
の遺伝子座適合ブラケティング・マーカの製造
【0080】 リンパ球生成の間、各TCRB遺伝子は45TRCBV部分遺伝子、2BD部
分遺伝子、13BJ部分遺伝子、および2BC部分遺伝子の各々よりの生体組み
換えを通じて得る(デービス ”Davis”著:ネーチャ334:394−4
02,1988;およびローウェン ”Rowen”著:サイエンス272:1
755−1762,1996等を参照)。BV部分とBC部分間の多型CDR3
領域の長さおよび配列はヌクレオチド削除およびNヌクレオチド付加によりBD
およびBJ部分の変異性部分から作られる。配列相同に基づき、TCRB遺伝子
は25のファミリあるいはサブファミリにグループ分けし、それらの多型CDR
3領域は、共通BC部分の復帰プライマとの組み合わせで異なったファミリ特異
BV前進プライマにより増幅される。これら遺伝子部分は各TCRBV遺伝子フ
ァミリのCDR3多型に対する側面配列として働く。
【0081】 共通BC部分プライマをブラケティングするため、2つの別なBC部分プライ
マを作り、BVファミリ特異プライマとの組み合わせで短いDNA断片および長
いDNA断片を増幅するために古典的BC部分プライマから5’および3’に位
置したBC配列とハイブリッドした。増幅したDNA断片長さは電気泳動の際に
古典的に増幅した断片をブラケティングした。原理では、この技術は全てのBV
ファミリに適用できる。なぜなら、それらの同一あるいは高度に類似したBC部
分が、それらの5’側面ファミリ特異BVプライマと関連して、共通3’側面B
Cプライマを全てのBV遺伝子の多型CDR3領域の増幅に使用できるからであ
る。しかし、新たに作ったBCプライマは熱的に、かつ、ペアを作るファミリ特
異BVプライマの各々と適合する配列でなければならない。高度に均質のPCR
鋳型を用いたので、熱適合性はさほど重要ではなく、以下に説明する同じ新しい
作りのBC部分プライマをどのペア間とも不適合な配列を除外する全ての25B
V部分プライマとうまくペアを組めるようにする。不適合プライマ・ペアは、各
BVファミリに対する適合ペアが見つかるまで、別のBVあるいはBC特異配列
とハイブリッド形成するように再構成することが可能である。
【0082】 T細胞クローンNo.296用のcDNAは25分離PCR反応用の鋳型とし
て作用した。各々は、側面BC部分の5’末端の初めの54ntを増幅した共通
BC54復帰プライマに関連して、25のTCRBVファミリ(リュウ著、J.
Immunol.Meth.187:139−150,1995参照)の一つに
対し特異な前進プライマを用いた。このT細胞クローンは、BV16ファミリ特
異プライマのみ有する特異生成物を生成した。非特異増幅生成物は、この生成物
が同じ機器でDNAサイクル配列決めによる適切な配列の、あるいは自動ポリア
クリルアミド配列ゲル電気泳動の際にBVファミリに対する適切な長さ範囲内に
あると決めることにより除外された。
【0083】 BV16−BC168プライマ・ペアで増幅したcDNAは、その配列により
決定したように363bpの長さを有する単クローン性であった。そのCDR3
領域は30ntであり、BJ1.2遺伝子部分を用いた。古典的BC部分復帰プ
ライマはBC部分の5’末端の54ntを増幅するので、BC部分の5’24n
t増幅の短い復帰プライマおよびBC部分の5’92ntを増幅する長い復帰プ
ライマが構成された。この3つのBC部分プライマの一組がフルオレセイン標識
して生成され、別の物はCy5で標識した。
【0084】 古典的BC54復帰プライマと組み合わせたファミリ特異BV16プライマは
、V部分の3’末端領域と、CDR3領域全体と、J領域全体と、C遺伝子部分
の5’末端から位置54を取り囲むTCR特異断片を発生した。この断片の配列
は249bpであった。別のDNA断片を、CB54プライマの代わりにBC2
4プライマあるいはBC92プライマでPCR反応を繰り返すことにより生成し
た。このようにして、BC部分3’延長の長さを除いて249bp断片と同一の
遺伝子座特異配列の219bpおよび287bpのTCRBV16特異断片が作
られた。
【0085】 図6は、古典的249bp生成物とブラケティングする219bpおよび28
7bp遺伝子座特異生成物の分離を示す。A.L.F.機器での電気泳動を行っ
た時、249bp断片はこれらの遺伝子座適合マーカで測定して−0.3ntの
偏差を記録した。同じレーンで共電気泳動をおこなった100/300bp遺伝
子座無作用標準は、−1.5ntの偏差で測定するので249bp生成物を信頼
をもって識別できなかった。12の別なBV16特異T細胞クローンが識別され
、これらTCR3 CDR3領域はクローンNo.296と共に測定された。2
19/287bp遺伝子座特異ブラケティング・ペアで記録された平均絶対偏差
は0.52±0.38ntであった。偏差の範囲は−0.3から+0.8ntで
あり、BC部分の長さの違いに加え、CDR3領域と個別のクローンを有するブ
ラケティング座適合マーカのJ部分との間での部分配列不適合を反映している。
同じレーンでの共電気泳動した100/300bpブラケティング無作用標準ペ
アでの測定では、平均絶対偏差は0.81±0.49ntであった。
【0086】 異なった運転条件での影響、主に温度上昇などでのこれらの結果についての影
響を知るために、この実験をA.L.F.エクスプレスで繰り返した。そして、
測定した絶対偏差は遺伝子座適合ブラケティング標準を用いて0.17±0.2
1ntに低下したが、同じレーンで遺伝子座共電気泳動によるものは3.31±
0.74に増加した。この結果は、無作用標準と比較した遺伝子座適合標準の、
運転条件の変化での偏差の変化に対する相対抵抗を示している。遺伝子座無作用
標準と遺伝子座特異DNA間の大きな配列および長さの不適合は、異なった運転
条件が異なった移動度を増大させることになり、それが大きな測定誤差を生み出
す。ゲル・ポリマ、電気泳動バッファ、移動路の長さ等はA.L.F機器および
A.L.F.エクスプレス機器と同一である。
【0087】 全体的に、これらの結果は、TCR遺伝子の電気泳動測定がブラケティング座
無作用内部標準に比べてブラケティング座適合内部レーン標準で実施する時に、
偏差の量が1.5nt未満の必要値内で信頼できるように改善されたことを示す
。これらの測定誤差の差は、CDR3領域でアミノ酸の追加あるいは削除により
3ntの倍数だけ長さが違うのでTCR断片長さを電気泳動により決める時に深
刻となる。従って、多型CDR3断片は誤差が1.5nt未満なら互いに確実に
区別することができる。
【0088】 例 3 側面配列の変異によりSTR遺伝子座CSF1PO、FESFPS、F13A
01用の遺伝子座適合ブラケティング・マーカの製造
【0089】 3つのSTR遺伝子座用の遺伝子座適合ブラケティング・マーカは、各遺伝子
座から長い対立遺伝子あるいは短い対立遺伝子の末端に複数のヌクレオチドを加
えたり、削除したりすることにより作製した。STR分子を測定するのと同様の
電気泳動移動度を有するブラケティング・マーカを作るため、4つのヌクレオチ
ドを以下に示す手順でプロメガ製の対立遺伝子ラダー最長の対立遺伝子の末端に
加えるか、最短の対立遺伝子から削除した。
【0090】 初めに、各ラダー(ストラッタジェーン ”Stratagene”製のPC
R−Script amp SK(+)クローニングキット)内にある最短およ
び最長対立遺伝子を分離するためにプロメガ社製の3種の対立遺伝子ラダー、C
SF1PO、FESFPS、F13AO1をプラスミド・ベクタにクローンし、
バクテリアに形質転換させた。
【0091】 二番目に、3種のSTR遺伝子座の各々に対して2種の復帰プライマを作製し
た。これらの復帰プライマは表1に示してあり、オリジナルのプライマ配列の5
’末端でゲノム配列の4ntを削除するか、あるいは反復またはゲノムDNA配
列の4ntを加えることにより作製した。
【0092】 三番目に、公知のプライマ配列(表1)に基づき配列の変更なしで前進プライ
マをその5’末端でフルオレセインで標識した。
【0093】 四番目に、3種の遺伝子座の各々から分離した最短対立遺伝子を、フルオレセ
インで標識した前進プライマとペアにした最短復帰プライマを有するPCR内の
鋳型として使用した。最長の対立遺伝子はフルオレセイン標識前進プライマとペ
アにした、それ自体の長化復帰プライマにより増幅させた。
【0094】 各遺伝子座について作製したブラケティング・マーカを遺伝子座特異対立遺伝
子ラダーとしてポリアクリルアミド・ゲルの同じレーンに乗せ、A.L.F.自
動DNAシーケンサで電気泳動を行った。図7A−CはSTR Loci CS
F1PO、FESFPS、およびF13AO1用の遺伝子座適合ブラケティング
・マーカがそれらの起源の対立遺伝子にしっかりとブラケティングすることを示
している。
【0095】 例 4 電気泳動移動度の換算における遺伝子座適合ブラケティングSTRマーカの確
【0096】 遺伝子座適合ブラケティングSTRマーカをそれらの遺伝子座の対立遺伝子の
電気泳動測定を換算するために外部あるいは内部標準として電気泳動を行い、標
準遺伝子座無作用ブラケティング・マーカと各遺伝子座からの対立遺伝子ラダー
の最短および最長の真の対立遺伝子をマーカとして使用した時と比較した。各デ
ータ・ポイントに対し、決定は5種のポリアクリルアミド配列決めゲルの各々の
少なくとも3本の分散レーンで泳動した3種のSTR遺伝子座全てについて行っ
た。比較対象の外部マーカあるいは内部マーカの異なったセットを常に同じゲル
・レーンで共電気泳動した。そして、予期値からの各測定値の絶対偏差を算出し
た。結果は表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】 遺伝子座無作用標準ラダーあるいは対立遺伝子ラダーのどちらかで成る外部標
準マーカは等しく劣っていた。四量体縦列反復対立遺伝子の区別は測定誤差が2
nt未満でなくてはならないので、これらは3種の遺伝子座のどの対立遺伝子間
も確実に区別できなかった。
【0099】 内部ブラケティング標準として適用した時、標準遺伝子座無作用マーカは良好
な働きをしたが、一緒に用いた3種のSTR遺伝子座全てに対しては、遺伝子座
適合ブラケティング標準よりも5.6倍も高い偏差を作った。短い真の対立遺伝
子および長い真の対立遺伝子はブラケティング標準として用いた時に、それらの
配列が製造した遺伝子座適合ブラケティング標準より測定した対立遺伝子と適合
性があったので、変異対立遺伝子より少ない偏差であった。
【0100】 標準遺伝子座無作用のブラケティング・マーカと組み合わせた標準遺伝子座無
作用外部ラダーは、それ自体による標準遺伝子座無作用内部ブラケティング・マ
ーカと比べて偏差について向上はなかった。対立遺伝子外部標準プラス外部ブラ
ケティング遺伝子座適合マーカは、内部ブラケティング遺伝子座適合マーカによ
る偏差をブラケティング・マーカとしての内部対立遺伝子のレベルに下方修正し
た。
【0101】 そして遺伝子座適合ブラケティング標準を、2つの核ファミリの7つの個体か
ら誘導されたサンプルDNA対立遺伝子とK562対照サンプルの長さを測定す
るために使用した。測定偏差は、表2に示したSTR対立遺伝子ラダーについて
得た値にほぼ同じであった:CSF1PO 0.28±0.12nt;FESF
PS 0.26±0.15nt; およびF13AO1 0.22±0.18n
t。
【0102】 内部遺伝子座適合ブラケティング標準は真の対立遺伝子の測定で低い標準偏差
を示した。この発見は、移動度がそれらを誘導した対立遺伝子と同様に高いので
異なったレーン毎およびゲル毎の泳動条件で、それらの移動度が測定している対
立遺伝子と見当のあった変化をし、それにより測定した偏差が比較的一定に維持
されることを表す。
【0103】 例 5 DNA断片長さを測定するための泳動時間の使用
【0104】 短いブラケティング(sb)および長いブラケティング(lb)遺伝子座適合
あるいは特異マーカ、およびブラケティングした未知の(u)サンプル対立遺伝
子の泳動時間(RT)は未知の(u)断片長さを算出するために使用できる。等
式1および2はA.L.F.製の機器で得た泳動時間(RT)からCSF1PO
、FESFPS、F13A01遺伝子座の未知の(u)サンプル対立遺伝子全て
の長さ(L)を算出するため使用する。各遺伝子座に対するsbマーカおよびl
bマーカは、各遺伝子座の側面復帰PCRプライマへのゲノムDNA配列の4n
tの減算あるいは加算の条件の下に作られた。
【0105】 等式1 Rate(分/nt)= RTlb−RTsb/Llb−Lsb 等式2 Lu=RTu−RTsb/Rate+Lsb
【0106】 各遺伝子座に対する測定断片のSDおよび算出した平均偏差は以下のように小
さい:CSF1PO 0.09±0.07nt、FESFPS 0.18±0.
18nt、F13A01 0.17±0.20nt。
【0107】 F13AO1由来遺伝子座適合標準のブラケティング、およびフラグメント・
マネージャ(商標;Fragment Manager)ソフトウェア(0.1
6および0.14nt)あるいはRTs(0.16および0.12nt)のどち
らかによる断片長さの計算により測定したA.L.F.システムおよびA.L.
F.エクスプレス・システムとの間の低い平均対立遺伝子偏差では極めてわずか
な差しかない。しかし、遺伝子座無作用標準マーカを使用する時、2つのシステ
ム間の平均偏差は両装置で高くなり、A.L.F.による偏差がA.L.F.エ
クスプレスによる偏差とくらべ2倍を超える大きさである(1.25と0.60
nt、1.25と0.60nt)。
【0108】 この観測は、異なった操作条件に曝されたサンプル対立遺伝子と遺伝子座適合
標準の相対移動度の変化にたいする抵抗を示す。これらの計算をおこなう中で泳
動速度RTの有用性は、サンプル対立遺伝子を識別するために適切に設計したコ
ンピュータ・ソフトウェアにより使用可能となる。泳動速度を使用するよりも固
定時間でのバンド移動距離を比較するという他の電気泳動システムでは、移動距
離も適切に設計されたコンピュータ・プログラムの使用で泳動時間の時と類似方
法で遺伝子座適合あるいは特異マーカにより換算可能である。
【0109】 例 6 増幅対象のSTR多型領域内の縦列反復ユニットの数の修正を通じた遺伝子座
特異ブラケティング・マーカの作成および電気泳動換算用のブラケティング標準
マーカの確認
【0110】 対立遺伝子DNA断片の3’あるいは5’末端でntを加えたり、あるいは削
除したりすることにより作られた遺伝子座適合マーカよりはるかに「遺伝子座特
異」的であるブラケティング・マーカとして使用するための変異対立遺伝子を作
るために、STR対立遺伝子の多型(反復)領域の縦列反復ユニットの加減を使
用することができる。一元ではない反復配列の場合では、コア反復ユニットの加
減が通常行われる。短縮した側面配列による3.2対立遺伝子を有する4−16
反復ユニットの対立遺伝子範囲を持つ遺伝子座F13A01が、どのようにこれ
らのマーカが作られるか説明するために一例として使われる。
【0111】 初めに、2つの(長短)復帰プライマと2つの(長短)前進プライマを反復領
域(表1,F13A01 rev 251−Eam−1、F13A01 rev 275−Eam−9、 F13A01 fwd 268−Eam−2、および
F13A01 fwd248−Eam−9)から設計する。各プライマは、制限
酵素Eam1104で認識可能で、所望の数の反復ヌクレオチドを続け、また3
’末端で特異側面配列で終了することのできる5’末端で6ntを組み込む。
【0112】 二番目に、反復領域から2つの復帰プライマが分離PCR内で古典的F13A
01前進プライマとそれぞれペアを組み、例3のステップ1でのクーロンニング
した長い対立遺伝子あるいは、プライマ・ハイブリッド形成用の反復ユニットを
適切な数含む遺伝子座F13A01からの対立遺伝子を増幅する。反復領域から
の2つの前進プライマの各々は分離したPCR内で古典的F13A01復帰プラ
イマとそれぞれペアを組み、クーロニングした同じ長い対立遺伝子あるいは、プ
ライマ・ハイブリッド形成用の反復ユニットを適切な数含む遺伝子座F13A0
1からの対立遺伝子を増幅する。
【0113】 三番目に、第二ステップからの各PCR生成物をEam1104(ストラータ
ジェーン製)で消化させ、2%NuSieve(FMCバイオプロダクト製)ミ
ニゲル上で電気泳動させる。所望長さの消化PCR生成物をNuSieveゲル
から回収してQIAEXII(キアジェン;Qiagen社、カリフォルニア州
チャツワース在)で精製する。
【0114】 四番目に、F13A01fwd190前進プライマとペアになったF13A0
1rev251−Eam−1復帰プライマと、F13A01rev484復帰プ
ライマとペアになったF13A01fwd268−Eam−2前進プライマから
作った2種の消化した短いPCR生成物は、製品の指示書に従ってT4DNAリ
ガーゼ(ボーリンガー・マンハイム製)によって連結されて、2つの反復ユニッ
トを有する短い遺伝子座特異ブラケティング・マーカを形成する。F13A01
fws190前進プライマとペアになったF13A01rev275−Eam−
9復帰プライマと、F13A01rev484復帰プライマとペアになったF1
3A01fwd248−Eam−9前進プライマから作った2種の消化した長い
PCR生成物は、T4DNAリガーゼによって連結されて、17の反復ユニット
を有する長い遺伝子座特異ブラケティング・マーカを形成する。
【0115】 五番目に、この長短の遺伝子座特異ブラケティング・マーカを遺伝子座特異プ
ライマによって増幅し、複製用のPCR−Script amp(SK+)クロ
ーニングキット(ストラータジェーン製)で直接プラスミドDNAにクローニン
グする。
【0116】 他にも、遺伝子座特異変異対立遺伝子を作るために有用な公知の突然変異生成
技術があり、それらは当分野での研究者に公知である。
【0117】 市販の変異対立遺伝子は1−2の反復ユニットの存在、あるいは不在によって
のみ隣接する対立遺伝子からDNA配列を選択的に区別する。従って、真の対立
遺伝子どうしと同じ関係をそれらの隣接する対立遺伝子に与えることになる。別
の状況、例えば不完全な対立遺伝子の存在などでは、変異対立遺伝子の反復数は
反復ユニットを割ったり、倍数をかけたりすることにより最も近い隣接対立遺伝
子から選択的に区別できる。そして、真の対立遺伝子のRTは換算マーカとして
の変異対立遺伝子により識別用に使用できる。なぜなら、ブラケティングした多
型領域の一画分としての長さが、短い変異対立遺伝子から長い変異対立遺伝子の
全体泳動時間間隔によって分けられた短いマーカからのRT間隔の画分に比例す
ることになるのからである。
【0118】 市販の変異対立遺伝子ブラケティング・マーカの別な重要な利点は、同じ側面
領域(flanking region)に結合することにより多型ゲノム遺伝子座を増幅する ように設計されたPCRプライマ・キットによる鋳型DNAの増幅である。変異
対立遺伝子マーカが真の対立遺伝子と同じあるいは長い側面配列(flanking sequ
ence)と結合し鋳型となるので、それらはPCRで使用された遺伝子座特異プラ イマにより共増幅され、その遺伝子座からの未知のゲノムDNA対立遺伝子を増
幅する。
【0119】 共増幅したマーカとサンプルDNAを共に電気泳動の同じレーンに乗せる。マ
ーカとサンプルDNAは同じ区別標識を共有し重複せずに泳動するので容易に検
出される。ブラケティング・マーカは未知のDNA断片長さを正確に測定するば
かりでなく、サンプル分析におけるPCRステップにたいする積極的な制御の役
目も果たす。
【0120】 図8A−CはゲノムDNAサンプルSTR103(8A)、対照DNA K5
62(8B)、F13A01対立遺伝子ラダー(8C)をそれぞれ用いて、同じ
PCR管内で共増幅されたF13A01特異の長短ブラケティング・マーカの電
気泳動スキャンを示す。3つの非遺伝子座適合標準マーカ(250,300,3
50nt)を比較のために各レーンに乗せた。長短の変異対立遺伝子と真の対立
遺伝子が各対立遺伝子の反復ユニットの数に基づいた対立遺伝子数によって設計
される。300nt標準マーカは図8Cの対立遺伝子8を重複することで不明瞭
にする。PCR生成物の各グループは3本の異なったレーンで電気泳動を行う。
ブラケティング標準マーカ(250/350、ファーマシア製)とブラケティン
グ遺伝子座特異マーカ(275/335、短および長)により測定した平均分散
量と標準偏差は、サンプルDNAからの対立遺伝子3.2と6に対して1.32
±0.39nt対−0.20±0.05ntであり、対照DNA K562から
の対立遺伝子4および5に対して−1.17±0.40nt対−0.05±0.
07ntであり、対立遺伝子ラダーの全ての対立遺伝子に対して−0.47±0
.31nt対−0.02±0.08ntである。
【0121】 遺伝子座特異ブラケティング・マーカと同じPCR管内のDNAサンプルとの
共増幅の別な利点は、ブラケティング・マーカとサンプルDNAの両方からのP
CR生成物はTaqDNAポリメラーゼにより3’末端に付加したエキストラ・
ヌクレオチドと同じ部分を有することである。測定対象のサンプルDNAの部分
へのTaqDNAポリメラーゼによるエキストラ・ヌクレオチドの付加は、換算
標準DNAの別な部分が別なPCR増幅でエキストラ・ヌクレオチドを受け取っ
たり、換算標準DNAがPCR生成物でなかったり、Taq関連PCR生成物で
なかったりするなら、測定誤差の原因となる。さらに、共増幅条件下では、Ta
qDNAポリメラーゼがゲノムDNAからスタッタ・ピークを含む非特異生成物
をほとんど生成しないように見える。
【0122】 図9は、各レーンの200と300ntの標準DNAマーカが明らかなエキス
トラ・ヌクレオチド付加なしで対称的なピークを有することを示す。ゲノムDN
AサンプルK562からのF13AO1遺伝子座特異プライマで増幅した短い変
異対立遺伝子および2つの真の対立遺伝子が、断片の多数部にエキストラ・ヌク
レオチドが付加したこのによりピークが右よりにずれることを示す。ゲノムDN
Aサンプル108から増幅した短い変異対立遺伝子と2つの真の対立遺伝子はピ
ークをずらすには不十分な断片の少数部へのエキストラ・ヌクレオチドの付加を
示す。ゲノムサンプル109から増幅した短い変異対立遺伝子と2つの真の対立
遺伝子は、TaqDNAポリメラーゼによるDNA断片の約二分の一へのエキス
トラ・ヌクレオチドの付加による二相ピークを示す。
【0123】 ブラケティング遺伝子座特異マーカは、何らかの理由で古典的プライマ・ペア
の修正の必要がある場合に、PCR用延長鋳型を作るため古典的プライマ・ペア
結合位置を超えて側面領域に延長可能である。例えば、古典的プライマ・ペアの
一方とペアを組む代わりに、反復領域ペアからの復帰プライマF13A01re
v251−Eam−1は前進プライマF13A01fwd1(表1)とペアを組
み、PCR増幅の際に古典的前進プライマより上流にエキストラ189ntを産
する。同様に、反復領域ペアからの前進プライマF13A01fwd248−E
am−2は復帰プライマF13A01rev628(表1)とペアを組み、古典
的復帰プライマより下流にエキストラ146ntを産する。
【0124】 図10はfwd1とEam−1のプライマ・ペアからの260bp(レーン2
)PCR生成物と、Eam−2とrev628プライマ・ペアからの369bp
(レーン3)PCR生成物を示す。Eam1104により消化された後、2DN
A断片はT4DNAリガーゼにより互いに連結され、古典的プライマ・ペアによ
り再度増幅された。図10のレーン4は延長鋳型からの増幅した275bpの短
いブラケティング・マーカを示す。図10に示された全てのサンプルDNA生成
物は配列決めにより検証された。それ故、延長した連結DNA断片(F13A0
1fwd1−rev628)は、5’および3’側面配列を有するように設計さ
れたプライマ・ペアにより未知のDNAサンプルを用いた共増幅用の鋳型として
使用できる。
【0125】 遺伝子座適合ブラケティング・マーカ、遺伝子座特異STRマーカ、および遺
伝子座特異変異対立遺伝子の共電気泳動およびPCRまたはmPCR共増幅用の
キットは次に示すもののどれか、あるいは全てを含む。1)測定対象の各遺伝子
座用の長短遺伝子座特異ブラケティング・マーカ用DNA鋳型、2)各遺伝子座
に対する特異5’と3’側面配列に結合するPCRプライマ・ペア、3)PCR
に適したデオキシリボース・ヌクレオチド三燐酸(dNTPs)とバッファ、4
)PCRに適した熱安定のDNAポリメラーゼ、5)一定量のサンプルDNAが
予め調製した鋳型DNAと適合するようにしたサンプルDNAの抽出と計量用の
指示および試薬。全血液からゲノムDNAを抽出するため使用した典型的な試薬
はNH4Cl、酢酸カリウム、RNアーゼ A、イソプロパノール、エタノール
、EDTA、SDS、NaOHである。ブラケティング遺伝子座適合マーカある
いはブラケティング遺伝子座特異マーカを用いる換算によってDNAサンプル断
片の長さを測定するためにコンピュータ・ソフトウェアを設計することが可能で
ある。未知の遺伝子座の対立遺伝子を含むサンプルDNAを用いて、遺伝子座適
合ブラケティング・マーカあるいは遺伝子座特異STRマーカのPCRおよびm
PCRでの共増幅および共電気泳動を識別(遺伝子型)の目的に使用でき、特に
、2−20の遺伝子座で行う時に強力となる。
【0126】 上記のように本発明は望ましい実施例について説明したが、本発明は請求の範
囲に記載の精神および範囲内で改良、変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実行で使用される一方策を示す概略図。
【図2】 本発明の実行で使用される別の方策を示す概略図。
【図3】 本発明の実行で使用される別の方策を示す概略図。
【図4】 本発明の実行で使用される更に別な方策を示す概略図。
【図5】 例1によるポリアクリルアミド電気泳動ゲル・レーンのコンピュータ処理され
たフラグメント・マネージャ(Fragment Manager、商標)スキ
ャンであり、TCRAV7遺伝子の多型CDR3領域に対する座適合ブラケティ
ング・マーカを示す。
【図6】 例2によるポリアクリルアミド電気泳動ゲル・レーンのフラグメント・マネー
ジャ(Fragment Manager、商標)スキャンであり、TCRBV
16遺伝子の多型CDR3領域に対する座適合ブラケティング・マーカを示す。
【図7】 例3によるポリアクリルアミド電気泳動ゲルのレーンのフラグメント・マネー
ジャ(Fragment Manager、商標)スキャンであり、側面配列の
変異によるSTR Loci CSF10PO、FESFPS、およびF13A
O1に対する座適合ブラケティング・マーカを示す。
【図8】 例6によるポリアクリルアミド電気泳動ゲルのレーンのフラグメント・マネー
ジャ(Fragment Manager、商標)スキャンであり、多型領域内
の縦列反復ユニットの数を増減することにより作られたSTR座F13AO1に
対する座適合ブラケティング・マーカと、Taq DNAポリメラーゼによるエ
キストラ・ヌクレオチドの差異付加のDNA断片ピークへの効果を示す。
【図9】 例6によるポリアクリルアミド電気泳動ゲルのレーンのフラグメント・マネー
ジャ(Fragment Manager、商標)スキャンであり、各々が短い
変異体対立遺伝子ブラケティング・マーカと一緒の、3つの異なったゲノムDN
AサンプルからF13A01座のPCR共増幅後に視覚化したDNA断片ピーク
へのTaq DNAポリメラーゼによるエキストラ・ヌクレオチド付加の効果を
示す。
【図10】 レーン1におけるDNA換算標準マーカを示すアガローズ・ゲル電気泳動スキ
ャンの写真であり、5’側面配列(レーン2)からの前進プライマF13A01
と組み合わせた復帰プライマF13A01rev251−Eam−1によりゲノ
ムDNAのF13A01座から増幅された延長側面領域;および連結生成物(レ
ーン2+3)からの古典的なF13A01座特異プライマ・ペアによる275b
p短F13A01変異体対立遺伝子のレーン4増幅。
【符号の説明】
1,5,8’、8” 前進プライマ 2,3,4,6,7’7”復帰プライマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA11 CA20 EA04 HA08 HA11 HA14 HA19 4B029 AA07 FA15 4B063 QA12 QQ03 QQ42 QQ52 QR08 QR62 QS16 QS25 QS34

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遺伝子座の多型領域のDNA断片長さを決めるための遺伝子
    座適合マーカを生成するプライマ・セットにおいて、 DNAサンプルの遺伝子座の多型領域の側面に並ぶ上流側面配列および下流側
    面配列に、それぞれハイブリッド形成する一次前進プライマおよび一次復帰プラ
    イマであり、該一次前進プライマおよび復帰プライマの少なくとも一つが第一検
    出標識を有し、該一次前進プライマは該DNAサンプルのDNAのアンチセンス
    ・ストランドにハイブリッドし、該一次復帰プライマは該DNAサンプルのDN
    Aのセンス・ストランドにハイブリッドし、該一次前進プライマおよび復帰プラ
    イマは該多型領域を含む該DNAサンプルの第一部分の側面に位置し、 初めに、該DNAのセンス・ストランドおよび該多型領域の下流にある第一、
    第二位置にそれぞれハイブリッドする第一および第二の二次復帰プライマであり
    、該第一位置は該DNAサンプルの該第一部分内に位置し、該第二位置は該第一
    部分の下流に位置したことを特徴とする、プライマ・セット。
  2. 【請求項2】 該第一、第二復帰プライマ用の第二および第三検出標識をさ
    らに有することを特徴とする請求項1に記載のプライマ・セット。
  3. 【請求項3】 該第一、第二の二次復帰プライマは該一次復帰プライマより
    、それぞれ短いあるいは長いヌクレオチドの数であることを特徴とする請求項1
    に記載のプライマ・セット。
  4. 【請求項4】 遺伝子座の多型領域のDNA断片長さを決めるための遺伝子
    座適合マーカを生成するプライマ・セットにおいて、 DNAサンプルの遺伝子座の多型領域の側面に並ぶ上流側面配列および下流側
    面配列に、それぞれハイブリッド形成する一次前進プライマおよび一次復帰プラ
    イマであり、該一次前進プライマおよび復帰プライマの少なくとも一つが第一検
    出標識を有し、該一次前進プライマは該DNAサンプルのDNAのアンチセンス
    ・ストランドにハイブリッドし、該一次復帰プライマは該DNAサンプルのDN
    Aのセンス・ストランドにハイブリッドし、該一次前進プライマおよび復帰プラ
    イマは該多型領域を含む該DNAサンプルの第一部分の側面に位置し、 初めに、該DNAのアンチセンス・ストランドおよび該多型領域の上流にある
    第一、第二位置にそれぞれハイブリッドする第一および第二の二次前進プライマ
    であり、該第一位置は該DNAサンプルの該第一部分内に位置し、該第二位置は
    該第一部分の上流に位置したことを特徴とする、プライマ・セット。 該第一、第二復帰プライマ用の第二および第三検出標識をさらに有することを
    特徴とする請求項1に記載のプライマ・セット。
  5. 【請求項5】 該第一、第二前進プライマ用の第二および第三検出標識をさ
    らに有することを特徴とする請求項4に記載のプライマ・セット。
  6. 【請求項6】 該第一、第二の二次復帰プライマは該一次前進プライマより
    、それぞれ短いあるいは長いヌクレオチドの数であることを特徴とする請求項4
    に記載のプライマ・セット。
  7. 【請求項7】 遺伝子座の多型領域のDNA断片長さを決める方法は、 遺伝子座の多型領域の下流にある第一位置および第二位置でDNAのセンス・
    ストランドとハイブリッド形成する第一および第二二次復帰プライマを調製する
    ステップと、 該多型領域の上流および下流側面配列にそれぞれハイブリッド形成する該第一
    、第二二次復帰プライマと一次前進プライマと一次復帰プライマとの組み合わせ
    を用いて、該多型領域の対立遺伝子に対する短い、また長い遺伝子座適合ブラケ
    ティング・マーカをポリメラーゼ連鎖反応により増幅するステップであり、該一
    次前進プライマはDNAのアンチセンス・ストランドにハイブリッド形成し、該
    一次復帰プライマはDNAのセンス・ストランドにハイブリッド形成し、該一次
    前進プライマおよび一次復帰プライマは該多型領域を有する該DNAの第一部分
    の側面に位置し、該第一二次復帰プライマは該第一部分にある位置でハイブリッ
    ド形成し、該第二二次復帰プライマは該第一部分の下流の位置でハイブリッド形
    成し、 各対立遺伝子用の短いおよび長い遺伝子座適合マーカを検出するステップを有
    することを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 該検出ステップは、電気泳動により短いおよび長い遺伝子座
    適合マーカを分離するステップを有することを特徴とする請求項7に記載の方法
  9. 【請求項9】 DNAサンプルの多型領域の上流および下流側面配列にそれ
    ぞれハイブリッド形成する一次前進プライマと一次復帰プライマを増幅するステ
    ップであり、該一次前進プライマと一次復帰プライマの少なくとも一方が第一検
    出標識を有し、該一次前進プライマは該DNAサンプルのDNAのアンチセンス
    ・ストランドにハイブリッド形成し、該一次復帰プライマは該DNAサンプルの
    DNAのセンス・ストランドにハイブリッド形成し、該一次前進プライマおよび
    一次復帰プライマは該多型領域を有する該DNAの第一部分の側面に位置し、 該多型領域の下流にある第一、第二位置でDNAの該センス・ストランドにそ
    れぞれハイブリッド形成する第一、第二二次復帰プライマで、該第一位置は該D
    NAサンプルの該第一部分内にあり、該第二位置は該第一部分の下流に位置し、 該第一部分より、それぞれ短い、および長い遺伝子座適合ブラケティング・マ
    ーカを該増幅ステップより得るステップを有するプロセスより生成することを特
    徴とする多型遺伝子座のDNA断片長さを決めるための遺伝子座適合マーカ。
  10. 【請求項10】 多型遺伝子座のDNA断片長さを決めるための遺伝子座適
    合マーカの製造方法において、 DNAサンプルの多型領域の上流および下流側面配列にそれぞれハイブリッド
    形成する一次前進プライマと一次復帰プライマを増幅するステップであり、該一
    次前進プライマと一次復帰プライマの少なくとも一方が第一検出標識を有し、該
    一次前進プライマは該DNAサンプルのDNAのアンチセンス・ストランドにハ
    イブリッド形成し、該一次復帰プライマは該DNAサンプルのDNAのセンス・
    ストランドにハイブリッド形成し、該一次前進プライマおよび一次復帰プライマ
    は該多型領域を有する該DNAの第一部分の側面に位置し、 該多型領域の下流にある第一、第二位置でDNAの該センス・ストランドにそ
    れぞれハイブリッド形成する第一、第二二次復帰プライマで、該第一位置は該D
    NAサンプルの該第一部分内にあり、該第二位置は該第一部分の下流に位置し、 該第一部分より、それぞれ短い、および長い遺伝子座適合ブラケティング・マ
    ーカを該増幅ステップより得るステップを有することを特徴とする遺伝子座適合
    マーカの製造方法。
  11. 【請求項11】 DNAサンプルの多型領域の上流および下流側面配列にそ
    れぞれハイブリッド形成する一次前進プライマと一次復帰プライマを増幅するス
    テップであり、該一次前進プライマと一次復帰プライマの少なくとも一方が第一
    検出標識を有し、該一次前進プライマは該DNAサンプルのDNAのアンチセン
    ス・ストランドにハイブリッド形成し、該一次復帰プライマは該DNAサンプル
    のDNAのセンス・ストランドにハイブリッド形成し、該一次前進プライマおよ
    び一次復帰プライマは該多型領域を有する該DNAの第一部分の側面に位置し、 該多型領域の上流にある第一、第二位置でDNAの該アンチセンス・ストラン
    ドにそれぞれハイブリッド形成する第一、第二二次復帰プライマで、該第一位置
    は該DNAサンプルの該第一部分内にあり、該第二位置は該第一部分の上流に位
    置し、 該第一部分より、それぞれ短い、および長い遺伝子座適合ブラケティング・マ
    ーカを該増幅ステップより得るステップを有するプロセスより生成することを特
    徴とする、多型遺伝子座のDNA断片長さを決めるための遺伝子座適合マーカ。
  12. 【請求項12】 遺伝子座の多型領域の上流にある第一位置および第二位置
    でDNAのアンチセンス・ストランドとハイブリッド形成する第一および第二二
    次前進プライマを調製するステップと、 該多型領域の上流および下流側面配列にそれぞれハイブリッド形成する該第一
    、第二二次前進プライマと一次前進プライマと一次復帰プライマとの組み合わせ
    を用いて、該多型領域の対立遺伝子に対する短い、また長い遺伝子座適合ブラケ
    ティング・マーカをポリメラーゼ連鎖反応により増幅するステップであり、該一
    次前進プライマはDNAのアンチセンス・ストランドにハイブリッド形成し、該
    一次復帰プライマはDNAのセンス・ストランドにハイブリッド形成し、該一次
    前進プライマおよび一次復帰プライマは該多型領域を有する該DNAの第一部分
    の側面に位置し、該第一二次復帰プライマは該第一部分にある位置でハイブリッ
    ド形成し、該第二二次復帰プライマは該第一部分の上流の位置でハイブリッド形
    成し、 各対立遺伝子用の短いおよび長い遺伝子座適合マーカを検出するステップを有
    することを特徴とする、遺伝子座の多型領域のDNA断片長さを決めるための方
    法。
  13. 【請求項13】 遺伝子座を含む短い縦列反復(STR)にたいする遺伝子
    座適合マーカを調製する方法において、 遺伝子座を含むSTRから増幅した対立遺伝子ラダーあるいはゲノムDNAを
    プラスミド・ベクタにクローニングするステップで、該対立遺伝子ラダーは該S
    TR遺伝子座を有するゲノム配列用の一次前進プライマおよび一次復帰プライマ
    から作られ、 プラスミド・ベクタをホストに転換するステップと、 該対立遺伝子ラダーあるいはゲノムDNA内の短い対立遺伝子および長い対立
    遺伝子を分離するステップと、 標識した一次前進プライマを作るため一次前進プライマを標識するステップと
    、 該一次復帰プライマから第一の既知数のヌクレオチドを削除し、また、該一次
    復帰プライマに第二の既知数のヌクレオチドを付加することにより、STR遺伝
    子座にたいする短い二次復帰プライマおよび長い二次復帰プライマを調製するス
    テップと、 該標識した一次前進プライマと該短い二次復帰プライマと共にPCRの鋳型と
    して該短い対立遺伝子を使用するステップと、 該標識した一次前進プライマと該長い二次復帰プライマと共にPCRの鋳型と
    して該長い対立遺伝子を使用するステップとを有する方法。
  14. 【請求項14】 ヌクレオチドのSTR配列を含むDNAサンプルの多型領
    域の上流側面配列および下流側面配列とそれぞれハイブリッド形成する一次前進
    プライマと一次復帰プライマと、 該DNAサンプルのDNAのセンス・ストランドとハイブリッド形成する2つ
    の二次復帰プライマと、 該DNAサンプルの該DNAのアンチセンス・ストランドにハイブリッド形成
    する2つの二次前進プライマとを有し、該2つの二次復帰プライマと2つの二次
    前進プライマは該多型領域内のオリゴヌクレオチド配列とハイブリッド形成する
    ことを特徴とする、短い縦列反復(STR)を含む多型遺伝子座の対立遺伝子の
    DNA断片長さを決定するための遺伝子座特異短い縦列反復マーカを作るプライ
    マ・セット。
  15. 【請求項15】 短い縦列反復(STR)配列を有する多型遺伝子座の対立
    遺伝子のDNA断片長さを決める方法において、 DNAのセンス・ストランドとハイブリッド形成する2つの二次復帰プライマ
    とヌクレオチドのSTR配列を含むDNAのアンチセンス・ストランドとハイブ
    リッド形成する2つの二次前進プライマを調製するステップであり、該2つの二
    次復帰プライマと該2つの二次前進プライマが該STR配列を含む該DNAの多
    型領域内のオリゴヌクレオチド配列にハイブリッド形成し、 該多型領域の上流側面配列とハイブリッド形成する第一前進プライマと組み合
    わせて該2つの二次復帰プライマと、該多型領域の下流側面配列とハイブリッド
    形成する一次復帰プライマと組み合わせて該2つの二次前進プライマを使用して
    、ポリメラーゼ連鎖反応により該多型領域からのPCR生成物を増幅するステッ
    プであり、 該増幅ステップは2つの短いPCR生成物と2つの長いPCR生成物を作り、
    該2つの短いPCR生成物の第一生成物は一端に該2つの二次復帰プライマの第
    一プライマを有し、もう一端に該一次前進プライマを有し、該2つの短いPCR
    生成物の第二生成物は一端に該二次前進プライマの第一プライマを有し、もう一
    端に該一次復帰プライマを有し、該2つの長いPCR生成物の第一生成物は一端
    に該2つの二次復帰プライマの第二プライマを有し、もう一端に該一次前進プラ
    イマを有し、該2つの長いPCR生成物の第二生成物は一端に該二次前進プライ
    マの第二プライマを有し、もう一端に該一次復帰プライマを有する、 短い変異対立遺伝子マーカを形成するため該2つの短いPCR生成物を結合す
    るステップと、 長い変異対立遺伝子マーカを形成するため該2つの長いPCR生成物を結合す
    るステップと、 該短い変異対立遺伝子マーカと長い変異対立遺伝子マーカを検出するステップ
    を有することを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 DNAサンプルの短縦列反復(STR)多型現象の上流側
    面配列および下流側面配列とハイブリッド形成する一次前進プライマおよび一次
    復帰プライマを用いて、該DNAサンプルのDNAのセンス・ストランドとハイ
    ブリッド形成する2つの二次復帰プライマと該DNAサンプルのDNAのアンチ
    センス・ストランドとハイブリッド形成する2つの二次前進プライマとを増幅す
    るステップで、該2つの二次復帰プライマと該2つの二次前進プライマが該多型
    領域内でヌクレオチドとハイブリッド形成して、少なくとも2つの短いDNA生
    成物と2つの長いDNA生成物を作り、 該2つの短いDNA生成物を結合して短い変異対立遺伝子マーカを作るステッ
    プと、 該2つの長いDNA生成物を結合して長い変異対立遺伝子マーカを作るステッ
    プとを有するプロセスにより作られることを特徴とする、遺伝子座のSTR多型
    現象のDNA配列長さを決定するための遺伝子座特異STRマーカ。
  17. 【請求項17】 DNAサンプルの短い縦列反復(STR)多型現象の上流
    側面配列および下流側面配列とハイブリッド形成する一次前進プライマおよび一
    次復帰プライマを用いて、該DNAサンプルのDNAのセンス・ストランドとハ
    イブリッド形成する2つの二次復帰プライマと該DNAサンプルのDNAのアン
    チセンス・ストランドとハイブリッド形成する2つの二次前進プライマとを増幅
    するステップで、該2つの二次復帰プライマと該2つの二次前進プライマが該多
    型領域内でヌクレオチドとハイブリッド形成して、少なくとも2つの短いDNA
    生成物と2つの長いDNA生成物を作り、 該2つの短いDNA生成物を結合して短い変異対立遺伝子マーカを作る短DN
    A生成物結合ステップと、 該2つの長いDNA生成物を結合して長い変異対立遺伝子マーカを作る長DN
    A生成物結合ステップとを有することを特徴とする、短縦列反復(STR)配列
    を含む多型遺伝子座のDNA断片長さを決定するための遺伝子座特異短縦列反復
    マーカを製造する方法。
  18. 【請求項18】 少なくとも1つの測定対象遺伝子座に対する短および長遺
    伝子座特異ブラケティング・マーカ用のDNA鋳型を有することを特徴とする、
    遺伝子座適合ブラケティング・マーカ、遺伝子座特異STRマーカ、および遺伝
    子座特異変異対立遺伝子のPCRあるいは複数PCR共増幅および共電気泳動用
    キット。
  19. 【請求項19】 測定対象の複数の遺伝子座に対するDNA鋳型を有するこ
    とを特徴とする、請求項18に記載のキット。
  20. 【請求項20】 PCRに適したdNTPおよびバッファと、 PCRに適した熱安定DNAポリメラーゼと、 一定量のサンプルDNAが予め調剤した鋳型DNAに適合するようにサンプル
    DNA抽出および計量用の指示および試薬の、少なくとも1つを有することを特
    徴とする請求項18に記載のキット。
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