JP2001516491A - 光学ディスクのための特別注文グラフィック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 情報領域（２５）内に高コントラスト画像（２２）を有する光学ディスク（２０）と、そのような画像の形成方法。光学ディスクは、情報領域を含み、該情報領域は、光学ディスクプレーヤーによって読み取り可能なデータを含みうる領域で定義される。データは、情報領域に含まれる。光学的に可視の高コントラスト画像は、情報領域内に形成される。前記方法は、基板（６２）と基板上の感光層（６４）を含む、予め記録されたマスターディスクを提供する工程を含む。感光層の一部を、マスキングプロセス（６７）を用いてマスターディスクの情報領域内において基板の位置まで除去することにより、高コントラスト画像を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 光学ディスクのための特別注文グラフィック 技術分野 本発明は、一般に光学ディスクに関する。特に、本発明は、高コントラスト画 像を光学ディスクの情報領域内に有する光学ディスク、およびそのようなディス クの形成方法を包含する。前記方法は、予め記録されたマスター光学ディスクの リードアウト領域に、画像マスクを用いて高コントラスト画像を回折格子状に形 成することを含む。 発明の背景 ＣＤ−ＲＯＭ（コンパクトディスク読み取り専用メモリー）またはＤＶＤ（デ ジタル多目的ディスクまたはデジタルビデオディスク）媒体のような光学ディス クは、高い方の「ランド」平面内に形成された、一連の低い方の「ピット（pit ）」として蓄積される情報を有する。ピットは、ディスク中心のハブを始点とし 、ディスク外側のリムを終点とする螺旋トラック状に配置されている。データは 、中心ハブから放射線状に区切られた連続するトラック内にあると考えられ得る 。 前記トラックは、通常、中心ハブ付近の「先ユーザーデータ」領域で始まる。 先ユーザー領域は、ディスク自身の記述子情報を含んでいる。「ユーザーデータ 」領域は、先ユーザー領域の後に続いており、ディスクのデータを含む。「リー ドアウト」領域は、ユーザーデータ領域に後続し、ディスクの外側エッジ近くま で存在する。リードアウト領域にはユーザーデータは含まないが、データ読み取 り価値または情報目録のない繰り返しパターンまたはランダムパターンであり得 るピットパターンを含むことがある。先ユーザーデータ領域、ユーザーデータ領 域およびリードアウト領域は合わせて、ディスクの「情報領域」を構成する。 情報目録は、わずかに弓形の円周状のピットの長さの中に暗号化されている。 微視的には、前記トラックは連続したピットから構成されている。裸眼で見ると 、整列したピットは、回折格子を形成する螺旋状の溝を有する、連続した溝を形 成 しているように見える。回折格子は、ブラッグの法則に述べられているように、 様々な色の光を反射する。 リードアウト領域において、螺旋状トラックは、連続した螺旋状の溝であって よく、非常に長いピットを有し、情報目録用ではなく外観用に形成され得る。す なわち、光学ディスクは、外側リムまで螺旋状のパターンを含むと同時に、非常 に小さなユーザーデータを含んでいてよく、リードアウト領域は、密度の薄いデ ィスクにではディスク表面の大部分を構成している。十分な密度のディスクでさ え、リードアウト領域は、より外側のリムに近い数ｍｍを構成する。 マスター光学ディスクは、通常、ガラス基板を感光層（例えば、フォトレジス ト）で塗装した後、塗装された基板を焼き付けることにより製造される。その後 、レーザを使用して、フォトレジスト部分を、後で形成されるピットに対応する 様々な長さの円周状の弓形の螺旋パターンで露光する。マスターディスクは、そ の後、露光部を洗い去ることにより現像して、ピットを形成する。未露光部は残 存して、高い方の平坦な「ランド」を形成する。マスターディスクは、それ自体 、「予め記録された」光学ディスクであると言える。例えば、予め記録された光 学媒体としては、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ、レーザビジョン等が挙げられる。 マスターディスクは、鋳型として使用されて、１種以上のより硬い金属製の「 スタンパー」を形成する。マスターディスク中にはピットに対応する隆起がある 。スタンパーは、射出成形により光学ディスクを形成するのに使用される。最終 製品のディスクは、マスターディスクのピットに対応するスタンパーの隆起に対 応したピットを有している。 ＣＤ−ＲＯＭにおいて、読み取り可能な面は、上に反射層を有する透明なポリ カーボネート下地層を含んでおり、次に、その上に保護用「ラッカー」層を有し ており、ラベルを含むこともある。読み取り可能な面は、通常、ピットを有する 単一の反射層に透明層を貫通させるレーザリーダーと向かい合う下方の面に配置 される。例として、予め記録された媒体において、ピットは、ランドと関連して 、高コントラストの信号を与えるように形成される。 ＤＶＤは、ＣＤ−ＲＯＭに比べて高い容量を有する光学ディスクである。ある 例では、このことは、両面ディスクであることによって幾分、達成されている。 両面ＤＶＤは、２つの反射層を有し、それぞれが外側を向いており、各面を読み 取るためにディスクを裏返すこと、または２番目の面を読み取るための別の装置 を必要とする。ＤＶＤのような両面媒体は、各面が透明である必要があるため、 一方の面をラッカーで被覆するとラベルが貼れないというような、特別のラベリ ング要求を有している。ディスク上のラベルまたは画像はいずれも、見えなけれ ばならず、かつデータを含む区分ではレーザに対し透明でなければならない。 上述の光学ディスクのラベリングは重要である。ラベリングは、侵害防止とし て機能する。光学ディスク上のデータは、デジタル方式であって、完全に読み取 られ、かつ無制限に完全に再生され得る。ＣＤ−ＲＯＭのラッカー面上に標準印 刷されたラベルは、元のラベルを製造するのに用いられるのと同様の技術を用い て容易に再生され得る。マスターディスクまたはスタンパー自体の上でのアート ワークの創造を要するラベリングは、元のディスクとして通用し得る複製を製造 するのにかなり多くの努力および／または特殊な要求を要することがある。 光学ディスクにラベリングする、ある既知の方法は、１９９７年３月４日発行 の米国特許第5,607,188号公報：発明の名称「特別注文の証明用の光学ディスク の製造」に記載されている。上記公報は、「透かし模様」のような低コントラス ト画像を光学ディスク基板に組み込むことによりラベルされた光学ディスクを包 含する。画像は、前記ディスクのユーザーデータ領域に配置される低コントラス ト画像であって、その中に暗号化された光学的に読み取り可能なデータが含まれ ている。 ディスクが本物であること、すなわち、正当な供給元によって製造されたこと を確認できるようにディスクに印を付けるのが望ましい。ロゴ、英数字または記 号のような高コントラストの画像をディスクの情報領域内に含む光学ディスクを 与えることが望ましい。さらに、マスターディスク基準で達成され、レーザ技術 の使用を要しない、高コントラストラベリング方法または高コントラスト画像を ディスクの情報領域内に組み込む方法を与えることが望ましい。 発明の要旨 本発明は、高コントラスト画像をディスクの情報領域に有する光学ディスク、 および光学ディスクの情報領域中に高コントラスト画像を作成する方法である。 本発明は、高コントラスト画像をマスター光学ディスクのリードアウト領域内に 作成する方法を含み、画像マスクと光源を用いることを含んでいてよい。 ある好ましい態様において、本発明は、中に形成された高コントラスト画像を 有する光学ディスクを包含する。光学ディスクは、情報領域を含んでおり、情報 領域は、光学ディスクプレーヤーで読み取り可能なデータを含み得る領域と定義 される。光学的に可視の高コントラスト画像は、情報領域内に形成される。情報 領域は、複数のランドとピットを含んでいてよく、光学的に可視の高コントラス ト画像は、ランドとピットを含む領域内に配置されるランドを含まない部分で定 義される。ユーザーデータも、情報領域内に含まれていることがある。ある態様 では、ユーザーデータは、高コントラスト画像と隣接して配置される。 情報領域は、データ目録領域とリードアウト領域を包含してよく、光学的に可 視の高コントラスト画像は、前記リードアウト領域内に配置される。情報領域は 、先ユーザーデータ領域も含んでいてよい。ある態様では、ユーザーデータは、 データ目録領域内に配置される。 本発明の方法は、感光層で被覆されたガラス基板を提供することを包含し得る 。ある態様では、螺旋パターンまたは同心円パターンを有する回折パターンマス クをパターンマスクとして使用する。別の態様では、ドットのランダムパターン をパターンマスクとして用いる。パターンマスクをマスターディスクと光源の間 に挿入して、感光層を所望の時間露光して、マスターディスク上に次のパターン を導く。すべてまたはほぼすべての感光層を基板の位置まで除去することを導く のに十分な時間の間、光を画像マスクを介して感光層に投影する。露光されたマ スターディスクを現像して、前記パターンと画像マスクに対応する部分の感光層 を除去する。ある態様では、前記パターンと画像マスクは結合されている。 得られたマスターディスクは、単層態様では、内側の先ユーザーデータ領域、 ユーザーデータ領域および外側のリードアウト領域を含む情報領域を有し得る。 画像は、情報領域内に配置されてよく、特に、リードアウト領域内に配置されて よい。ユーザーデータは、感光層内の円周状のピットから構成されており、螺旋 パスに沿って存在して、連続な螺旋に似ている。高コントラスト画像は、回折パ ターン格子が実質上ガラス基板の位置までおよび／またはマスターデータピット の底部まで取り除かれた回折パターン状の領域から構成され得る。 得られた高コントラスト画像は、ユーザーデータ領域内の上記低コントラスト 画像領域よりも、肉眼でより容易に読み取られる。高コントラスト画像は、ディ スク内容の目録を作るために、両面ディスクの密度の薄い面に使用されることが ある。画像は、偽造をより困難にするための、再生が困難なオリジナルの印とし て使用されることもある。情報領域内に配置された高コントラスト画像を有する マスターディスクの製造方法は、画像を中に焼き付けるための時間のかかるレー ザプロセスの使用を要しない。 図面の詳細な説明 本発明の他の目的および本発明のもたらす多くの利点は、添付する図面と関連 して考慮される際に以下の詳細な説明によってより十分に理解されると同時に、 容易に認識されよう。ここで、引用する数字は、以下の図中の各部分を表すもの であって、 図１は、前記ディスクの情報領域中に高コントラスト画像を有する光学ディ スクの読み取り可能な面の平面図であり、 図２は、図１の線２−２に沿った部分断面図であり、 図２Ａは、図１の線２−２に沿った部分断面図であって、情報領域内に高コ ントラスト画像を有する、本発明の両面光学ディスクを表し、 図３は、本発明のマスターディスクを作成する方法における一工程を表す図 解であり、 図４は、本発明のマスターディスクを作成する方法における別の工程を表す 図解であり、 図５は、現像後の図３および４のマスターディスクの断面図であり、および 図６は、本発明のマスターディスクを作成する別の方法を表す図解である。 好ましい態様の詳細な説明 ＣＤ−ＲＯＭ光学ディスクは、ここで述べる例示的な態様において使用される が、本発明が属する分野は、データ特徴としてその中のデータ構造内に含まれる 情報およびデータ特徴のための参照される方式を有するあらゆる種類の光学デー タディスクを包含するとみなされる。光学データディスクの様々な様式において 、 データ特徴は、その間に、データピット、溝、隆起またはリッジ、およびランド またはランド領域を含んでいてよい。このことは、最新の様式のオーディオＣＤ 、ＣＤ−Ｒ、ＣＤ−ＲＯＭおよびビデオディスク、ＤＶＤ、並びにここに述べる データ特徴を使用する将来の様式をも包含する。光学ディスクの定義は、データ がその後、磁気光学的に記録されるとしても、トラッキングやアドレス確認のた めに溝またはピットのようなデータ特徴を通常使用する、様々な種類の磁気光学 ディスクも包含する。 上述のごとく、光学データディスクの製造は、通常、マスター、スタンパーお よび複製が最終製品である複製を製造する３つの一般的な工程を含む。製造工程 の細部には変化があるが、これら３工程はほとんど常に必要である。マスターは 、フォトレジストを塗布したガラスディスク上に作成され、フォトレジスト部分 を選択露光することによってマスターにデータを書き込む変調レーザビームで露 光し、現像した後、未露光部で形成され得る基準平面に関して、光学的に暗号化 されたデータ特徴となる。データ特徴の鏡面画像パターンを有するスタンパーが その後、マスターから作成される。ついで、スタンパーを用い、種々の射出成形 または押し出し法により、複製を大量生産する。各複製ディスクは、マスターデ ィスク上に元来作成されていたのと同じデータパターン（またはその逆のパター ン、すなわち、読み取られるべきディスクの面に依存して、ピットの代わりに隆 起）を有する。 本発明は、ここに述べる特別な加工工程により、マスターディスク上（のディ スクの情報領域内）に、ラベル、画像または本物確認用のマーキングを含む、高 コントラストのマーキングを作成する。このことは、マスター基準で行われるた め、スタンパーや複製を作成する工程を変更する必要はなく、この方法では、予 め存在するスタンパーやレプリカ製造操作を用いて、光学ディスクの情報領域内 に高コントラスト画像を有する、複製光学データディスクを製造することができ る。 本発明のある好ましい態様は、マスターディスクの情報領域内のディスク表面 上に高コントラストの可視の回折効果を用いて画像を作成するものであり、その 後、複製中に、最終光学データディスクへ転写される。ディスク上のデータ特徴 は、裸眼で見える、高コントラストの周期的な回折格子の外観を与える。本発明 のこの態様は、データ特徴に起因して、通常またはバックグラウンド回折格子効 果と対照して観察され得る光学ディスク上の情報領域内に、新規な画像、パター ンまたは複数のパターンをもたらし、選ばれた領域に画像外観を与える。 図１は、本発明の高コントラスト画像２２を有する光学ディスク２０の読み取 り可能な面を表している。「ＩＭＡＴＩＯＮ」のロゴが示されているが、ほとん どどのような画像または特徴でもディスク基板内に製造され得ると考えられる。 示されている面は、レーザ照射して読み取り可能である。ディスク２０は、ＣＤ −ＲＯＭまたはＤＶＤ光学ディスクのような光学ディスクであり得る。（図１に は示されていない）反対の面は、不透明であっても、ラベルされていても、ラッ カー塗装面でも、または第２の読み取り可能な面であってもよい。ディスク２０ は、内側のリム２３、内側の環状リング２４、情報領域２５、外側の環状リング ３２および外側のリム３４を含んでいる。 情報領域２５は、ユーザーデータを含み得るディスク上の部分で定義される。 情報領域２５は、先ユーザー領域２６、ユーザーデータ領域２８およびリードア ウト領域３０を包含する。先ユーザー領域２６は、通常、記述子情報のようなデ ィスク内容についての情報を含んでいる。ユーザーデータ領域２８は、ユーザー がアクセス可能なディスク内容を含んでいる。リードアウト領域３０は、通常、 ユーザーデータ領域と同様の螺旋状トラックのように見えるが、光学ディスクプ レーヤーで読み取り可能な情報は含んでいない。 情報領域２５は、ディスクが暗号化されたユーザーデータをほとんど有してい ない場合に、その大部分がリードアウト領域３０で占められていても、情報蓄積 が可能な部分である。情報領域２５は、意匠および英数字から成る、図示された 「ＩＭＡＴＩＯＮ」のロゴのような高コントラスト画像２２を含んでいる。図示 されているように、高コントラスト画像２２は、情報領域２５のリードアウト領 域３０内に配置されている。 図２には、図１の２−２における（画像２２を含む）光学ディスク２０の部分 断面図が示されている。ディスク２０は、データ基板４０、反射層４１および保 護用基板４２を含んで成る。反射層４１は、データ基板４０と保護用基板４２に 挟まれている。 データ基板４０は、一般に透明であり、連続するランド５０とピット５２を含 んでいる。ランド５０とピット５２は、データ領域５４内に配置されている。デ ータ基板４０は、画像の部分２２を形成する画像区分５６も含んでいる。画像区 分５６は、画像部を含み、中にランド５２を配置していない。画像区分５６にお けるランド５２の不存在は、光学的に可視の高コントラスト画像２２をもたらす 。 区分５６には回折パターンが全くないので、区分５４および５６は違って見え る。区分５４はピット５２から構成され、区分５６がランド５０を持たない、す なわちランド５０が、完全にではなくても実質上存在しないことから、区分５４ に比べて、区分５６で形成された画像２２は、「高コントラスト」画像となる。 反射層４１は、データ基板４０上に伸びている。特に、反射層４１は、ランド ５０およびピット５２を含むデータ区分５４と画像区分５６の上に析出している 。保護層４２は、反射層４１を被覆している。 光学ディスク３０は、読み取り面の矢印５８で示されるように、データ基板４ ０を介して読み取られる。単層ディスクにおいて、非読み取り面５９を表す反対 の面は、透明であっても、ディスクラベルを含んでいてもよい。一つの好ましい 態様において、データ基板４０は、透明で、ポリカーボネートから形成される。 反射層４１は、アルミニウムまたは金のような反射性物質から形成され、反射率 は約７０％である。保護用基板４２は、不透明または透明であってよいラッカー から形成さる。ラッカーが透明で、ラベルが非読み取り面５９に含まれていない と、画像２２の裏は非読み取り面５９から見えることがある。 ピット５２のような基準平面は、ディスクを通して定義されてよい。基準平面 に対するランド５０とピット５２との高さの違いは、ユーザーデータ領域５４の データが光学的に読み取りできるのに十分に高いデータ特徴パターンを形成する 。画像領域５６では、ランド５０とピット５２は、もはや光学的に読み取ること ができないが、高コントラスト画像２２を形成するランド５０が実質上存在しな いことから、光学的には可視である。ある好ましい態様において、ランド５０は 、少なくともピット５２の高さまで除去される。 図２Ａには、本発明の両面光学ディスク２０の部分断面図が一般的に示されて いる。両面光学ディスク２０は、２つの単層の光学ディスクを互いに固定するこ とによって形成されるものであって、各単層の光学ディスクは、前記単層の光学 ディスクと同じである。図示するように、２つの単層の光学ディスクは接着剤層 ５７を用いて互いに固定されている。両面光学ディスク２０は、２番目の読み取 り面５８ａおよび２枚目のデータ基板４０ａを包含する。データ基板４０と同様 に、データ基板４０ａもランド５０ａとピット５２ａを包含する。更に２番目の 面５８ａは、２番目のデータ区分５４ａと、その中に高コントラスト画像を形成 する２番目の画像区分５６ａを含んでいる。この態様により、高コントラスト画 像は、両面光学ディスク２０のそれぞれの面上の情報領域内に設けられてよい。 例えば、両面光学ディスク２０の第一の面は、ユーザーデータおよびディスク名 を情報領域内に包含され、第二の面は、別のユーザーデータとディスク２０の内 容の目録を表す高コントラスト画像を包含することがある。 前述のごとく、複製光学ディスクは、金属製スタンパーディスクを介してマス ターディスクから作成される。図３〜６は、本発明のマスターディスク６０と、 ディスク２０の情報領域２５内に高コントラスト画像２２を有する複製ディスク ２０を製造するための回折パターンを有するマスターディスク６０の作成方法を 表している。 図３において、マスターディスク６０を作成する方法は、感光層６４を塗布し たガラス基板６２を提供することを包含する。一つの例示的な態様では、感光層 ６４は、プライマー層（図示せず）を用いて基板６２に固定され得る。感光層６ ４は、光源に感応する。一態様において、基板６２は、ガラスまたは石英から形 成され、感光層６４は、フォトレジストから形成される。 パターンマスク６６は、感光層６４の面上に平行に配置される。ある態様では 、パターンマスク６６は、ガラス基板上にクロムパターンを含むことがある。ガ ラス基板は、所望のパターンに対応してクロムの存在しない部分を有する。好ま しい態様では、パターンマスク６６は、回折パターンマスクである。得られる螺 旋状トラックは、ユーザーデータ領域内のピットの螺旋状トラックと同じものと なるが、連続な溝である。別の態様では、パターンマスク６６は、ランダムパタ ーンマスクである。ある態様のランダムパターンマスクは、見かけ上はランダム な ドットのパターンである。 光源６８は、マスク６６パターンをマスターディスク６０へ転写するのに使用 される。一態様において、ＵＶ光源としては、水銀灯またはレーザ光源が挙げら れる。パターンマスク６６は、マスターディスク６０と光源６８の間に配置され る。操作上、光７１を放射する光源６８はパターンマスク６６の上に配置され、 感光層６４は、所望の反応を起こすのに十分な時間、光７１に暴露される。露光 反応量は、光源と、光源への露光時間に依存する。 一つの好ましい態様において、マスターディスク６０は、予め記録されたマス ターであって、すでにディスク上に暗号化されたユーザーデータを有することを 意味する。ある方法において、マスターディスク６０は、レーザビーム書きこみ 装置を用いて予め記録され、予定されているデータピットに対応する区分のフォ トレジストを当該分野において公知のごとく露光することによって、データを記 録する。本発明のマスターディスク６０を更に露光すると、ユーザーデータ回折 パターンと画像が共に、現像工程で現像され得る。 マスターディスク６０は、予め記録されずに、パターンマスク６６と同じマス クと同じであるが単に恣意的な回折パターンよりむしろデータピットを暗号化す るマスクを用いて暗号化された先ユーザーデータとユーザーデータ部位を有する とみなされる。本態様において、レーザビームは、ディスク上にデータを書き込 んだり、画像を形成するのには必要ではない。 図４は、マスターディスク６０中に、高コントラスト画像２２に対応する画像 を形成するためのマスターディスク６０の更なる加工を表している。画像マスク ６７は、感光層６４の平面の上に平行に配置される。光７１を用いて、更に感光 層６４を露光する。画像マスク６７は、図１の画像２２のような画像をマスター ディスク６０上に形成するのに使用される。ある態様において、画像マスク６７ は、ＵＶ光に不透明な材料で画像の形状に形成される。基板は、所望の画像パタ ーンに対応する材料を含まない。露光時間と強度は、ランドがないかまたは非常 に小さな高さのランドを、（開口マスク領域６５のような）露光部に残すこと十 分に保証する。示されている好ましい態様では、マスク６７の開口部の下の感光 層６４が、ガラス基板の位置まで完全に除去される。すなわち、パターンマスク からの先の露光量が、領域６５に加えられる。領域６３のように閉じたマスク領 域では、光が感光層６４に到達せず、先のパターンマスク６６露光を変化させ図 に残している。 図５によれば、マスターディスク６０は、感光層６４の部位だけを残して現像 される。感光層６４は、マスク領域６３に対応するパターン区分７４と、透明マ スク区分６５に対応する低く平坦な区分７５を含んでいる。ある態様では、パタ ーン区分７４は、上述の一連のマスターランド７２とマスターピット７０を含む 回折パターンである。 マスターディスク６０は、スタンパー／ディスク成形工程においてマスターデ ィスク６０から形成される（光学ディスク２０のような）複製ディスクのマスタ ーである。区分７５は、複製光学ディスク２０上の画像２２の部位に対応してい る。平面は、通常、マスターピット７０の底面で表される。区分７５内で、マス ターランド７２は、上記の画像マスクプロセスを用い、ピット７０の底面で表さ れる平面の位置まで全て除去されている。ある好ましい態様において、マスター ランド７２は、区分７５内では全て除去され、基板６２（および／または感光層 ６４と基板６２の間の接着剤層）を露出する。マスターランド７２を所望の画像 ２２に対応するパターンで除去することにより、マスターディスク６０を用いて 形成される複製ディスク２０は、中に配置された高コントラスト画像を有するで あろう。 マスターディスク６０を使用して上述のように金属製スタンパーを形成する。 スタンパーは、マスターピット７０に対応するリッジまたはスタンパー隆起を有 する。スタンパーは、図１中のディスク２０のような複製ディスクを製造するの に使用でき、図５中のマスターピット７０に対応するピット５２を有する。両面 光学ディスクを形成するためには、２つの別個に打ち抜かれた単層の光学ディス クを、（図２Ａに示すように）接着剤を使用して、それらの非読み取り面で互い に固定してよい。 図６によれば、本発明のマスターディスク６０を形成する代替法が示されてい る。本発明は、パターンマスク６６（図３）と画像マスク６７（図４）の機能を 一つの結合マスク７３に結合することを包含する。結合マスク７３は、先に述べ た２つの光露光工程のうちの一方を排除するために用いることができる。 形成される画像は、高いランド表面と、ピットの底面を含む低い表面位置との 間に差が生じることから高コントラストであり、画像領域内にはピットが存在し ない。画像を含むディスクの領域では、光学ディスクプレーヤーによるユーザー データの読み取りができない。形成された高コントラスト画像は、光学的に読み 取り可能な、単一露光から製造される画像に比べて、読み取りがより容易なラベ ルや画像を光学ディスク上のディスク情報領域内に製造するのに使用できる。高 コントラスト画像は、ランドの高さを無くすかまたはほぼ無くなるまで、少なく ともピットの底面の位置まで減らすことによって形成される。このことは、デー タがピットを分離するランド内に属することから、ユーザーデータを含む領域で は不可能である。このために、本発明の方法は、通常、回折パターンを有する、 情報領域内のリードアウト領域に適しているが、ユーザーデータには適さない。 本発明は、ユーザーデータを含みかつ光学ディスク読み取り機によって読み取り できない領域を除く、ディスクの情報領域において実施可能である。 高コントラスト画像は、本物であることを証明するためとディスク内容を示す ための両者に使用できる。片面にデータがほとんどないか全くない、両面光学デ ィスクの態様では、高コントラスト画像は、密度の薄い面に、ラベルやディスク 内容のリストとして使用できる。画像は、周期的な回折パターンまたはランダム なパターン領域内に配置されてよい。 光学ディスク２０の前記表面構造内の高コントラスト画像２２は、ヒトの目で 見ることができる。これは、高コントラスト画像２２が、配置情報をも含むラン ド表面構造の全区分を被覆しているためである。 ディスクの情報領域内に高コントラスト画像を形成する上記方法は、時間のか かるレーザビーム記録プロセスの使用を要しない。さらに、形成されるリードア ウト領域は、高コントラスト画像であることから、ディスク上のリードアウト領 域は、ディスク内容目録、ロゴ、または他の情報のような重要な情報をその中に 含ませるのに有用であることがある。画像マスクプロセスから得られるマスター ディスクは、複製ディスクを形成するのに用いられる従来のディスク成形法を使 用することができる。 本明細書内で記載した方法は、「ポジ型」画像形成法に関するが、ネガ型画像 を有するマスターディスクも、同様のマスキング法を用いて形成できるものとみ なされる。具体的には、マスクの画像部位は、光を感光層へ通すことができない ので、マスターディスクを現像すると、感光層が画像の形状で残り、その他の部 分はマスターディスク基板の位置まで洗い流される。 本明細書により網羅されている本発明の多数の特徴や利点を以下に記載してい る。しかしながら、この開示は、多くの点で、単なる例示であると解されよう。 細部、特に形状、寸法およびパーツの配置の事項における変更は、本発明の範囲 を逸脱しないならば可能である。発明者の視野は、当然、添付したクレームに表 される用語で表されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，Ｙ Ｕ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．中に形成された高コントラスト画像（２２）を有する光学ディスク（２０ ）であって、 光学ディスクプレーヤーによって読み取り可能なデータを含みうる領域 で定義される、情報領域（２５）、 前記情報領域内に含まれるデータ、および マスキングプロセス（６７）を用いて前記情報領域内に形成される光学 的に可視の高コントラスト画像（２２）であって、情報領域が複数のラ ンド（５０）とピット（５２）を含み、かつ前記光学的に可視の高コン トラスト画像が、ランドとピットを含む領域（５４）で取り囲まれたラ ンドを含まない部分（５６）で定義されるもの を含む光学ディスク。 ２．ユーザーデータが、高コントラスト画像と隣接して配置される請求項１記 載の光学ディスク。 ３．情報領域が、データ目録領域（２８）とリードアウト領域（３０）を包含 し、光学的に可視の高コントラスト画像がリードアウト領域内に配置される請求 項１記載の光学ディスク。 ４．情報領域が、先ユーザーデータ領域（２６）を更に含む請求項３記載の光 学ディスク。 ５．情報領域内に分散されたユーザーデータを更に含み、該ユーザーデータが データ目録領域内に配置されている請求項３記載の光学ディスク。 ６． ａ．上に感光層（６４）を有する基板（６２）表面を含む、予め記録さ れたマスターディスクを提供する工程、および ｂ．上に画像を有する画像マスク（６７）を設けること、光源（６８） を提供すること、感光層と光源の間に画像マスクを配置すること、およ び画像マスクを介して光源を感光層上に投影すること（７１）を含む、 基板表面に最も近い位置まで前記感光層部分を除去する工程 を含む、光学ディスクマスター（６０）の中に高コントラスト画像（２２）を作 成する方法。 ７．画像マスクが回折パターンまたはランダムパターンを更に含む請求項６記 載の方法。 ８．前記光学ディスクマスターが感光層中にピットを含み、該ピットは最も深 い位置にあり、前記ピットの位置とほぼ等しい位置までフォトレジストを除去す ることによって高コントラスト画像を形成する、請求項６記載の方法。 ９．フォトレジスト層を基板の位置とほぼ等しい位置まで除去することによっ て高コントラスト画像を現像し、それにより、基板表面を露出する請求項６記載 の方法。 10．前記光学ディスクマスターが感光層中にピットを含み、該ピットは最も深 い位置にあり、前記高コントラスト画像が、フォトレジストをピットの最も深い 位置と十分に近い位置まで除去して、画像区分内のデータを読み取りできなくす ることによって形成される請求項６記載の方法。