JP2001515388A - 経口挿管ガイド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 経口気管チューブ６０がガイド１０を通って前進するにつれ、このようなチューブ６０が引っかかるのを防止するよう、喉頭蓋９０に効果的に張り出したチューブ支持樋５０を伴い、チューブを受ける空間４６を含む盲目挿管ガイド１０。ガイド壁４２は、チューブ６０を喉頭口８２内に向け、ガイドの樋５０と後部材１６と支持部材３０との接合部のレベル９３より下に上縁９２を有し、樋５０の自由縁５２と協力して、チューブ６０を、喉頭口８２および気管９６内へと前進させるための位置に回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】 経口挿管ガイド関連出願 本出願は、１９９７年３月１８日に出願され「Orotracheal Intubation Guide 」と題した出願人の米国特許出願第08/819,289号の部分継続であり、その開示は 、全体が参照により本明細書に組み込まれる。発明の背景 Ｉ．発明の分野 本発明は経口挿管ガイド、特に患者の気管に経口気管チューブを挿入するブラ インド（盲目）挿管ガイドに関する。 II．先行技術の説明 患者の呼吸が停止したら、可能な限り迅速に有効な換気を開始することが肝要 である。換気は、口および喉頭口を通して挿入する経口気管チューブで空気を気 管に強制的に送ることによって、最もよく実行される。経口挿管で一般に用いら れる方法は、チューブの挿入が容易になるよう喉頭口を見えるようにする喉頭鏡 ブレードを利用する。喉頭鏡ブレードを使用して挿管すると、重大な困難および 危険が生じる。喉頭鏡ブレードの使用時に患者に傷害または外傷を与える可能性 があることに加えて、すぐ隣の食道など、喉頭を取り巻く解剖学的空間に経口気 管チューブを誤って挿入してしまうことも珍しくない。 挿管の別の方法は、いわゆる盲目挿管で、ガイド装置を喉に挿入し、喉頭口を 見えるようにする必要なく、経口気管チューブを喉頭口に案内する。このような 装置は、喉頭鏡ブレードの使用で生じる患者の傷害および外傷を軽減するかもし れないが、通常、誤った挿管を防止するものではない。出願人は、使用時に傷害 および外傷を最小限に抑えるばかりでなく、誤挿管の危険も大幅に低下させる盲 目挿管ガイドを幾つか開発した。特に有利な盲目挿管ガイドの一つが、米国特許 第5,339,805号に記載され、その開示は全体が参照により本明細書に組み込まれ る。 第'805号特許のガイドは、口を通過する間に経口気管チューブを支持する、床 を備えた後部分または部材を有する。後部分は、概ね水平の向きであり、床は舌 の弧を辿る弧を有する。床は、舌の後部および喉頭蓋の前部で喉頭蓋谷と合うよ う設計された、概ね垂直の支持部分へと下り続ける。後部材の下側は舌圧子とし て機能して舌を下げ、口底に当てる。第'805号特許でも示したように、ガイドは 上壁または蓋を有してもよく、これは床と平行で、支持部分から前方に間隔をあ けた概ね垂直方向のガイド壁に合流し、喉頭口の後縁に下縁が隣接する状態で、 喉の後部に配置されるよう設計される。経口気管チューブは、蓋と床との間に画 定された通路を辿り、したがって経口気管チューブはガイド壁にもたれ、それに 沿って喉頭口および気管へと摺動する。そのため、ガイド壁の下縁は、喉頭口の 後壁と効果的に連続して、チューブが辿る上方向の延長部を効果的に画定するよ う、喉頭口の後壁に隣接する。その結果、ガイド壁によって、チューブはチュー ブを喉頭口へと導く軌道から外れることができない。したがって、挿管を容易か つ安全に実行することができ、喉頭鏡ブレードや以前の盲目挿管ガイド装置の使 用時に非常によく発生する障害や誤挿管の危険がほぼなくなる。 第'805号特許の挿管ガイドは、喉頭鏡ブレードおよび以前の盲目挿管での試み より大幅に改善されたが、場合によっては、経口気管チューブは、チューブがガ イドの支持部分を越えてガイド壁へと前進するにつれ、喉頭蓋に引っかかること がある。それが生じると、チューブは喉頭口上で喉頭蓋を押すか引きずり、これ によってその口を遮断し、チューブを喉頭口中へと向ける努力を妨害する。発明の概要 本発明は、経口気管チューブが経口蓋に引っかかるのを防止する改良型の盲目 挿管ガイドを提供する。そのため、および本発明の原理により、挿管ガイドには 、床の口または延長部など、延長チューブ支持面を設け、これは支持部分を越え てガイド壁に向かって概ね水平方向で続き、したがって支持部分とガイド壁との 間の空間の少なくとも一部に張り出す。このように、支持部材が舌の後部にある 状態でガイドを喉に入れると、樋が効果的に喉頭蓋に張り出し、したがって経口 気管チューブを後部分から樋に沿ってガイド壁へと前進させると、チューブは喉 頭蓋を通過して、これを越えるので、喉頭蓋に引っかかったり、これを押したり 、 引きずったりしない。 後部材からガイド壁まで喉頭蓋から自由なチューブの軌道を提供するよう、樋 の状面に沿って前進するチューブが喉頭蓋の頂部上を通過して、これを越えるよ う、樋が喉頭縁のレベルより上に延在し、機能的に喉頭蓋に張り出す限り、樋は 、必ずしも実際に喉頭蓋に張り出す必要はない。 ガイド部材は、概ね水平方向の後部舌圧部分と、概ね垂直に配置された支持部 分または部材とを含み、これは、例えば舌の背後にある喉頭蓋谷の窪みと合い、 その遠位端で後部材と接続される。ガイド壁は、同様に概ね垂直の向きであり、 間にチューブを受ける空間を画定するよう、支持部材から固定距離だけ間隔をあ ける。樋は、後部材の遠位端からチューブを受ける空間内へと延在し、樋の前縁 が、チューブを受ける空間を通って前進するよう意図された最大チューブのカフ (そで口状部)の外径ほど、ガイド壁に近づかないので有利である。樋は、後部材 の床の連続体として見ることができ、これは自由縁で終了する張り出した軒を生 成し、自由縁の上で経口気管チューブは、チューブの先端がガイド壁に沿って通 過するにつれ、比較的水平な姿勢から、より垂直な姿勢へと回転することができ る。樋は、わずかに下方向に突き出してもよく、概ね凹状の断面を有してチュー ブの周辺の輪郭と協力し、ガイド壁に向かうその軌道を制限すると有利である。 ガイド壁は、１本のサイド・アームによって支持部材および後部材に保持するこ とができ、サイド・アームと反対側の口を通してチューブを横方向に通すことに より、ガイドをチューブから取り出すことができる。樋の横縁または側縁は、サ イド・アームに隣接し、これと相互接続すると有利である。 チューブは、喉頭口中へと容易に摺動させるため、喉頭蓋上を通過した後、先 行技術の幾つかの装置で達成できるより垂直な方向へと、素早く回転する必要が あるようである。例えば、第'805号特許のガイドの蓋は、チューブを制御された 弓形の通路に制限する傾向があり、これは水平すぎて、チューブが所望に応じて 装置の床から上方向に弓なりになる能力を制限する。本発明のガイドは、この問 題を２つの方法で克服する。第１に、少なくともガイド壁の区域およびガイド壁 と支持部材との間のチューブを受ける空間で、ガイドの上壁または壁を削除する 。そのため、および本発明のさらなる態様によると、ガイド壁は、後部材、支持 部 材および樋の接合部のレベルより下の上縁を有し、したがってチューブを受ける 空間の上には、チューブの上方向の屈曲または垂直方向を制限する蓋がない。第 ２に、ガイド壁および樋の自由縁が組み合わされて、所望の方向に前進するチュ ーブを部分的に回転させる。チューブの遠位先端がガイド壁に沿って前進するに つれ、チューブの中間部分および近位部分は、樋の自由縁の周囲で強制的に部分 回転し、そのため、チューブのこれらの部分が後部材の概ね水平な床から上昇し 、より垂直な方向になって、チューブは、ガイド壁と樋の自由縁との間の比較的 垂直な通路に沿って、より簡単に摺動し、喉頭口へ入ることができる。樋の自由 縁は、この回転を容易にするため、丸まっている。 支持部材、樋およびガイド壁は、装置およびそれを通るチューブの挿入を高速 化し、容易にするため、表面に共有結合された潤滑コーティングで予め潤滑して おくと有利である。 上記により、食道にひっかかったり、それを押したり引きずったりせずに、チ ューブの効果的な軌道で患者の気管に経口気管チューブを確実かつ安全に配置す るのに使用できる盲目挿管ガイドが提供される。本発明の上記および他の目的お よび利点は、添付の図面およびその記述から明白になるはずである。 添付図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を 示して、以上の本発明の一般的記述および以下の実施形態の詳細な記述とともに 、本発明の原理を説明する働きをする。図面の簡単な説明 図１は、本発明の原理による盲目挿管ガイドの左側立面図である。 図２は、図１の線２−２に沿って得た図である。 図３は、図１のガイドの部分上面図である。 図４は、経口気管チューブと一緒での使用を示す、図１のガイドの部分破断左 側立面図である。 図５は、本発明の原理を説明するためにガイド壁に沿って経口気管チューブが 前進した状態で、喉に配置された図１のガイドを示す、部分的に切り取った略図 である。 図６Ａは、図１の線６−６に沿って切り取った断面図である。 図６Ｂは、本発明のオフセット(片寄り)・ガイド壁の代替実施形態を示す図６ Ａと同様の図である。 図６Ｃは、図２と同様の図であるが、標準的な経口気管チューブが所定の位置 にあり、オフセット支持部材を含む本発明の代替実施形態を示す。 図７は、図１に示したのと同様の挿管ガイドのガイド先端部分を変形した前端 面図である。 図８は、図７に示した変形ガイド先端部分を備えた挿管ガイドの部分上面図で ある。図面の詳細な説明 図１を参照すると、単一部片のプラスチック（ポリエチレン、ポリプロピレン 、またはＡＢＳなど）として射出成形され、本発明の原理により構築された盲目 挿管ガイド１０が図示されている。ガイド１０は、近位柄部分１４および後舌圧 部分または部材１６を有する主部材１２を含む。図２でさらに詳しく見えるよう に、後部分１６は概ねＵ字形の断面、または左右の側壁１８および２０および床 ２２を有する溝２４を有し、床は多少弓形ではあるが、図１に示す方向で概ね水 平に延在する。側壁１８，２０および床２２は、所望に応じて柄部分１４まで延 在するか、それに合流することができる。後部材１６の遠位端２８から概ね垂直 方向に、支持部分または部材３０が垂下する。支持部分３０は、間に中間切欠き ３４を有する１対の間隔をあけた脚部３２，３３で終了する。後部材１６の下側 表面３６は、支持部分３０の後側３８へと連続的に合流し、ガイド１０の舌圧表 面を画定する。支持部分３０の前側３９は、断面がわずかに凹形でもよい。 支持部分３０の前方に、これから間隔をあけてチューブ先端ガイド部分４０が ある。チューブ先端ガイド部分４０は、概ね垂直に配置された内部ガイド壁表面 ４２があり、これは図３で上から見えるように、概ね凹形の断面を有し、部分４ ０は約２から５ｍｍの厚さである。チューブ先端ガイド部分４０は、アーチ形の 下縁４５を有する１本のサイド・アーム４４によって支持部分３０および後部材 １６に接続される。アーム４４は、支持部分３０とガイド壁４２との間隔をあけ て、その間にチューブを受ける空間４６を画定する。チューブ先端ガイド部分４ ０の自由垂直縁４８は、支持部分３０の反対側の脚部３３から間隔があき、その 間にチューブ取り出しスロット４９を画定する。スロット４９の幅は、経口気管 チューブを空間４６からスロット４９を通って横方向に取り外せるため、このス ロットを通過するよう意図された経口気管チューブ６０の最大外径（図４参照） より２〜３ｍｍ以内小さくなければならない。 ガイド１０は、さらに、後部材１６の床２２の概ね水平であるが多少下方向に 傾斜した継続部を効果的に形成するよう、支持部分３０とガイド壁４２との間の 空間４６へと延在する、自由遠位縁５２で終了する延長チューブ支持部５０を含 む。縁５２とガイド壁４２との間の距離は、この間をチューブが簡単に摺動でき るため、これを通過するよう意図された最大経口気管チューブ６０のカフ６１（ 図４）の外径より少なくともわずかに大きくなければならない。チューブ支持表 面５０は、空間４６に張り出す軒を生成する樋のように見える。図２で見えるよ うに、樋５０は概ね凹状の断面を有する。樋５０の横の左側縁５４は、サイド・ アーム４４に隣接し、これと相互接続すると有利であり（図３参照）、右側縁５ ６はスロット４９を通って露出する。 部材１２の上面は、図４で見えるように、気管内チューブ６０（本明細書で意 図されているように口を通して挿入する場合は経口気管チューブと呼ぶ）を受け 、これを支持するようになっている。そのため、チューブ６０は部材１２のＵ字 形断面２４に合い、したがってチューブ６０の遠位先端６２は樋５０および自由 縁５２を越えてガイド壁４２へと前進し、それに衝突してもたれることができる 。チューブ６０を部材１２に予め装填した状態で、（または所望に応じて、チュ ーブ６０を部材１２に入れる前に）、ガイド１０を、患者の口７０を通して喉７ ２に挿入することができる。そのため、図５を参照すると、舌７４を押したり、 それを口７０から引き出しながら、脚部３２，３３が舌７４の背後の喉頭蓋谷７ ６に落ち着いた状態で、支持部分３０が舌７４の後部７５に当たるまで、支持部 分３０の脚部３２および３３が舌７４の上に載るよう、ガイド１０を挿入する。 この位置で、後部材１６は支持部材３０によって舌７４の上に支持され、舌７４ を押し下げて口７０の床７８に当てておく働きもする。また、支持部分３０が上 述したように喉７２の解剖学的構造に対合すると、ガイド壁４２が、喉頭口８２ の後縁８０の上方向連続部を効果的に規定する方向で、喉７２の後部に配置され る。 特に、ガイド壁４２の最下縁８４は、チューブ先端６２がガイド壁４２と後縁８ ０との間を通過して、食道８０または喉頭口以外の解剖学的空間に入るのを防止 するよう、概ね喉頭口８２の後縁８０に隣接するか、これと接触する。図５で見 られるように、チューブを受ける空間４６から専ら喉頭口８２および気管９５へ の通路を提供するよう、ギャップ８６が寸法的および／または角度的にチューブ 先端６２に近接不能なよう、機能的に接触している限り、ガイド壁４２の下縁８ ４は、必ずしも喉頭口８２の後縁８０と接触する必要はない。 ガイド１０が人間または動物の患者の喉にある状態で、患者の喉頭縁９０は支 持部分３０の前側３９に沿って概ね上方向に突き出し、これは、樋５０によって 形成される張り出した軒のレベルより下である。脚部３２，３３および中間切欠 き３４を介して後部材１６から喉頭蓋谷にかかる下方向への圧力および／または 後部材１６を介して舌の後部にかかる牽引力により、喉頭蓋９０は、より直立し た姿勢をとり、樋５０の下の表面３９に近づく。その結果、経口気管チューブ６ ０は、喉頭蓋９０に遭遇することなく、樋５０の自由縁５２を通過してガイド壁 ４２に向かうことができる。先端６２がガイド壁４２に接触し、それに沿って下 方向に摺動し始めると、樋縁５２の上のチューブ６０の中間部分９４が、その周 囲で強制的に回転し、（図５に図示するように）床２２および樋５０に沿って概 ね水平方向から上方向に弓なりになる。これによって、空間４６にあるチューブ の部分が、より垂直方向になり、ギャップ８６を通過して喉頭口８２に入り、そ れを通過するのが容易になる。チューブ６０がこのようにより垂直姿勢になるの に対応して、ガイド壁４２と支持部材３０との間の空間４６は、（樋５０以外で は）上記から妨げられず、チューブ先端ガイド部分４０の上縁９２は、後部材１ ６と支持部分３０と樋５０との接合部２８のレベルより下（図１）、つまり喉に よって規定された水平面９３より下になるので有利である。 支持部材３０、樋５０および／またはチューブ・ガイド部分４０（そのガイド 壁４２を含む）のうち１つまたは複数、または全部が、米国特許第5,637,460号 および関連特許で開示された技術に基づきミネソタ州Eden PrairieのSurModics ，Inc.が販売しているコーティングなど、その表面に共有結合された生物学的適 合性の潤滑コーティングを有すると有利である。潤滑コーティングは、コーティ ン グされた表面と、これが当たるか通過する解剖学的構造との間、およびコーティ ングされた表面とチューブ６０との間の摩擦を軽減する。ガイド１０を使用する 直前に、表面の潤滑コーティングを水または塩水に浸漬するか、これを噴霧して 濡らすことにより、これを活性化させる。使用する直前にガイドを潤滑する代替 方法は、ニューヨーク州MelvilleのAltana，Inc.から販売されているSURGILUBE のような無菌で水溶性の生物学的適合性潤滑剤のフィルムを上記の表面に手で塗 布することである。 ガイド１０は、それぞれ図６Ａ、図６Ｂおよび図６Ｃに関して述べるように、 非オフセット・ガイド壁４２および支持部材４０、オフセット・ガイド壁４２、 またはオフセット支持部材３０を有することができる。図６Ａで見られるように 、ガイド壁４２および支持部材３０は互いから（または後部材１６の中線から） 横方向にオフセットしていない。代わりに、ガイド壁４２と部材３０とは対面す る関係であり、したがってガイド壁４２を二分する概ね垂直の面１００が支持部 分３０も二分することになる。この変形例では、面１００がチューブ６０も二分 する。典型的な横向きで斜角をつけたチューブ６０’はガイド１０とともに使用 する場合、チューブのチゼル・ポイント（のみ状尖端）(図示せず)が喉頭口８２ の前後中線と整列するよう、ガイド壁４２を支持部材３０に対して横方向にオフ セットさせることが望ましいことがある。そのため、ガイド壁４２をガイド装置 １０の残りの部分に対してシフト（変移）させるか支持部材３０をシフトさせて もよい。前者が図６Ｂに図示され、ここでアーム４４および樋５０（図６Ｂでは 図示せず）は、ガイド壁４２が図６Ａに示した位置から右にオフセットするよう シフトされるか、そのような外形にされる。オフセットした状態で、ガイド壁４ ２を二分する概ね垂直な第１面１０２は支持部材３０を二分しない。代わりに、 部材３０を二分する（および部材１６の中線と一致する）概ね垂直な第２面１０ ４は、面１０２とほぼ平行であるが、それから距離Ｄだけ間隔をあける。距離Ｄ は、面１０２がチューブ６０’も二分する状態で、チューブ６０’の外径の約半 分と等しいと有利である。あるいは、垂直面１０が後部材１６（図６Ａでは図示 せず）と一致するよう、ガイド壁４２を後部材１６に対して（図６Ａに示すよう に）所定の位置に保持した状態で、図６Ｃに示すように、支持部材３０をガイド 壁４２および延び部材１６の中線に対してシフトすることができる。図６Ｃに示 す実施形態では、チューブ６０’のチゼル・ポイント１１２が面１１０と一致す るよう、支持部材の面３０’を二分する概ね垂直の面１１０が、ガイド壁４２を 二分する垂直面とほぼ平行になるが、少なくとも距離Ｄだけそれから間隔をあけ るよう、アーム４４のアーチ状の下縁４８の上縁１０８と交差する水平面より下 の支持部材３０の下面３０’をシフトする。図６Ｂおよび図６Ｃでは右横方向に シフトするよう図示されているが、ガイド壁４２および／または支持部材３０は 、所望に応じて左横方向にシフトできることも理解される。 図６Ａで示す例のように、ガイド壁および支持部材をオフセットしない場合、 ガイド先端部分４０は、その形状を下縁８４に向かって変更することによって変 形することができる。そのため、および図７および図８に関して、ガイド先端部 分４０’がガイド先端部分４０と異なるのは、下縁８４’を、支持部３０の中間 切欠き３４の高さより上で横方向に間隔をあけた最下端尖１５０によって画定さ れ、上方向にテーパを付けた縁１５２に限定された尖形を有するよう形成するこ とである。したがって、尖１５０を後縁８０の披裂軟骨間切痕１５４の外形と合 わせたり、それに填るように設計した状態で、下縁８４’の尖形は、喉頭口８２ の後縁８０（図５）の形状と合致する。また、側壁１８および２０は、１６０で 狭い樋の通路１６２を画定するよう、樋５０に近づくにつれ径が小さくなるか、 内側に湾曲してもよい。 使用時に、潤滑コーティングを支持部材３０、ガイド部分４０および樋５０上 で活性化させるか、それに塗布する。経口気管チューブ６０は、これも潤滑する ことができ、先端６２が樋５０の自由縁５２より先に延在し、壁４２に当たる状 態で、部材１２内に配置される。（図示しない別個の舌圧子などで）舌７４を押 下したり、これを口７０から引き出したりし、脚部３２，３３が喉頭蓋谷７６に 入るなど、支持部材３０が舌７４の背後に落ち着くまで、脚部３２，３３を舌７ ４上に摺動させた状態で、ガイド１０を喉７２に挿入する。次に、喉頭蓋９０を 、対の脚部３２，３３および前側３９付近で、より直立の姿勢に立て、ガイド壁 ４２が喉頭口８２の後縁８０と機能的に連続するよう、ガイド１０を少々牽引す る。これで、チューブが摺動して喉頭蓋９０の頂部上で樋を離れ、ガイド壁４２ に沿 って下るよう、チューブ６０の近位端９８を押すことにより、チューブ６０を喉 頭口８２内へと容易に案内することができる。チューブ６０を押し続けると、チ ューブ６０の中間部分９４が樋５０の自由縁５２上で回転し、より垂直な姿勢に なって、次に上述したように喉頭口８２および気管に入る。チューブ６０の遠位 端６２が気管９６内の所望の深さまで進んだら、ガイド１０をチューブ６上で引 き戻し、次にスロット４９を通してチューブ６０から横方向に外すことができる 。これで、チューブ６０を従来通りの方法で患者に固定する。 上記により、出願人の以前のガイドの特徴を有利に用いた盲目挿管ガイドが提 供され、これによって喉頭蓋に引っかかる問題なく、患者に安全かつ容易に挿管 される。 本発明を、その実施形態を説明することによって例証し、実施形態を非常に詳 細に説明してきたが、添付の請求の範囲は、このような詳細に決して制限される ものではない。当業者にはさらに利点および変形が容易に理解される。例えば、 喉頭蓋谷７６間の中間正中舌喉頭蓋ひだ（数は示さず）の上に載る概ね直線の表 面を提供するよう、支持部分の脚部３２，３３を削除することができる。さらに 、ガイド１０を通って１つまたは複数の通路（図示せず）を配置し、第'805号特 許に記述されているようにガイド壁４２に１つまたは複数の口（これも図示せず ）で終了することにより、ガイド１０に内視鏡（つまり喉頭鏡）の観察システム を設けるか、参照により開示の全体が本明細書に組み込まれる、１９９７年３月 １８日に出願され「Endoscope Viewing System with Orotracheal Introducing Guide」と題した米国特許出願第08/819,782号に記載されているような内視鏡観 察システムを設けることができる。また、チューブ６０を使用しやすくするため 、遠位先端６２に、参照により開示の全体が本明細書に組み込まれる、１９９７ 年３月１８日に出願され「Endotracheal Tube」と題した米国特許出願第08/819, 783号に記載されているように、後方に部分的に斜角をつけ、前方に湾曲したリ ップ（くちびる状部）を設けると有利である。したがって、本発明は、そのより 広い態様では、図示し、記載された特定の詳細、代表的装置および方法、および 例証的な例に制限されるものではない。したがって、本発明の全体的な概念の精 神または範囲から逸脱することなく、このような詳細から離れることがで きる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 概ね水平の後部分（１６）と、後部材（１６）の遠位端（２８）から垂下 する概ね垂直の支持部材（３０）と、支持部材（３０）から前方に間隔をあけた 概ね垂直のガイド壁（４２）とを備える挿管ガイドにおいて、樋（５０）が後部 材（１６）から支持部材（３０）を越えてガイド壁（４２）へと延在することを 特徴とする挿管ガイド。 2. 後舌圧部材（１６）と、後部材（１６）から垂下し、それに対して横方向 に延在する支持部材（３０）と、後部材（１６）から間隔をあけ、支持部材（３ ０）と対面するガイド壁（４２）とを備えた挿管ガイドにおいて、延長したチュ ーブ支持部（５０）が、後部材（１６）から支持部材（３０）を越え、ガイド壁 （４２）に向かい、支持部材（３０）とガイド壁（４２）との両方から間隔をあ けた自由遠位縁（５２）まで延在することを特徴とする挿管ガイド。 3. 支持部材（３０）およびガイド壁（４２）が、その間にチューブを受ける 空間（４６）を画定し、経口気管チューブ（６０）によって回転できる自由遠位 縁（５２）上の延長したチューブ支持部（５０）または樋を除いて、上から遮ら れない、請求項１または請求項２に記載の挿管ガイド。 4. 後部材（１６）、支持部材（３０）および樋または延長チューブ支持部（ ５０）が接合部（２８）で合い、ガイド壁（４２）が接合部（２８）のレベルよ り下に間隔をあけた上縁（９２）を有する、請求項１から請求項３のいずれか一 項に記載の挿管ガイド。 5. さらに、ガイド壁（４２）と後部材（１６）とを相互接続するサイド・ア ーム（４４）を備える、請求項１から請求項４のいずれか一項に記載の挿管ガイ ド。 6. さらに、ガイド壁（４２）と支持部材（３０）とを相互接続するサイド・ アーム（４４）を備える、請求項１から請求項５のいずれか一項に記載の挿管ガ イド。 7. サイド・アーム（４４）がアーチ形の下縁（４５）を有する、請求項５ま たは請求項６に記載の挿管ガイド。 8. 樋または延長チューブ支持部（５０）が、サイド・アーム（４４）に隣接 する側縁（５４）を有する、請求項５から請求項７のいずれか一項に記載の挿管 ガイド。 9. 側縁（５４）がサイド・アーム（４４）と相互接続される、請求項８に記 載の挿管ガイド。 10．樋または延長チューブ支持部（５０）が凹状断面を有する、請求１から請 求項９のいずれか一項に記載の挿管ガイド。 11．ガイド壁（４２）が凹状断面を有する、請求項１から請求項１０のいずれ か一項に記載の挿管ガイド。 12．ガイド壁（４２）と支持部材（３０）とが対面する関係にある、請求項１ から請求項１１のいずれか一項に記載の挿管ガイド。 13．概ね垂直な面（１００）がガイド壁（４２）と支持部材（３０）を二分す る、請求項１から請求項１２のいずれか一項に記載の挿管ガイド。 14．概ね垂直な第１面（１０２）がガイド壁（４２）を二分し、概ね垂直で概 ね平行な第２面（１０４）が支持部材（３０）を二分して、ガイド壁（４２）と 支持部材（４２）が互いに対して横方向にオフセットし、したがって第１および 第２面（１０２，１０４）の間に間隔があいた、請求項１から請求項１３のいず れか一項に記載の挿管ガイド。 15．概ね垂直な面（１００）が後部材（１６）の中線軸と一致し、概ね垂直で 概ね平行な第２面（１１０）が支持部材（３０）を二分し、支持部材（３０）が 後部材（１６）に対して横方向にオフセットし、したがって第１および第２面（ １００，１１０）の間に間隔があいた、請求項１から請求項１４のいずれか一項 に記載の挿管ガイド。 16．ガイド壁が、尖形を有する下縁を有する、請求項１から請求項１５のいず れか一項に記載の挿管ガイド。 17．さらに、支持部材（３０）、ガイド壁（４２）および樋または延長チューブ 支持部（５０）のうちの１つ以上と共有結合された潤滑コーティングを備える、 請求項１から請求項１６のいずれか一項に記載の挿管ガイド。