JP2001514857A - Rna呼吸合包体ウイルスワクチン - Google Patents
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Abstract
Description
の融合(F)蛋白をコードしたRNAからなるワクチンの分野に関する。 (発明の背景) ヒト呼吸合包体ウイルス(RSV)は、乳幼児、幼児および施設入居老人にお
ける重度な気道感染の主要病原体であるとされている(参考文献1,2,3,4
−本特許出願では本発明に関係する技術水準を十分に記載するため、参考文献を
括弧内に引用する。引用した文献の詳細は詳細な説明と請求項の間に記載する。
これら引用文献で開示されている技術内容は、参考例として本発明の開示と比較
する)。世界的な死亡率および罹患率は、有効なRSVワクチンが早急に必要で
あることを示している(参考文献5,6)。米国だけでも、年間約100,00
0人の幼児がRSV感染による重度の肺炎および細気管支炎で入院している。R
SV感染幼児の入院および通院医療費は、米国で毎年3億4千万ドル以上である
と推定されている。世界保健機構(WHO)および米国国立アレルギー・伝染病
研究所(NIAID)のワクチン諮問委員会は、ワクチンの開発が必要な疾病と
してRSVをHIVについで二番目に指定している。年間罹患率および死亡率な
らびにRSV感染管理の莫大な健康管理経費は、有効なRSVワクチンの開発を
積極的に進める上で刺激になっている。しかし、ワクチンは依然として得られて
いない。
験で有効性が認められていない(参考文献7,8,9,10)。さらに、ホルマ
リン不活性化RSVワクチンは、野生型のRSVに暴露した一部の幼児で疾病を
促進する(参考文献7,8,9,10)。RSV発病の相乗作用にかかわる作用
機構の解明は、特に血清学的に陰性の患者を対象とした安全なRSVワクチンの
設計に有用である。最近の実験データから、細胞介在反応の平衡失調が免疫増強
に関与していると考えられている。FI−RSVを免疫投与し、ウイルスを抗原
投与したマウスで認められた病理組織学的変化の進行は、CD4+細胞またはイ
ンターロイキン−4(IL−4)およびIL−10の枯渇によって消失する。
の外被糖蛋白は、ウイルスと宿主細胞膜の癒合およびウイルスの細胞から細胞へ
の広がりを仲介する(参考文献1)。F蛋白は、前駆体(F0)分子として合成 し、それを蛋白加水分解によって解裂し、N−末端F2とC−末端F1部分からな
るジスルフイッド結合ダイマーを形成させる(参考文献11)。F蛋白のアミノ
酸配列は、RSVサブグループAとBの間で高度に保全されており、干渉効果を
有する抗原である(参考文献6,12)。バキュロウイルス表現系では、RSV
蛋白のトランケート分泌型が昆虫のTrichoplusia niの細胞に表
現されている(参考文献13)。この遺伝子組み換え蛋白は、コットンラットで
保護効果を有することが実証されている(参考文献13)。
蛋白サブユニットワクチンの開発が行われている。ホルマリン不活性化PIV1
,2,3型ワクチンを用いた臨床試験で、このワクチンの効果は認められていな
い(参考文献14,15,16)。ホルマリン不活性化RSVワクチンを用いた
臨床試験で当該ワクチンはRSV感染に対して効果がないのみならず、ワクチン
の接種を受けた者の多くが後にRSVに感染するとさらに重度の発症を示すこと
が確認されて以来化学的に不活性化したワクチンの開発は中止された。パライン
フルエンザワクチン研究の殆どはPIV−3ワクチンを中心に行われており(参
考文献17)、PIV−1およびPIV−2に関する研究報告はきわめて少ない
。PIV−3ワクチンに対する最近のアプローチとして、近縁のウシパラインフ
ルエンザウイルス3型およびウイルスの低温適応によって弱毒化したウイルスの
使用が試みられている(参考文献18,19,20,21)。
糖蛋白血球凝集素−ノイラミニダーゼ(HN)および融合(F)蛋白に注目した
サブユニットアプローチが行われている(参考文献22,23,24)。典型的
なII型糖蛋白であるHN抗原は血球凝集およびノイラミニダーゼ活性を有し、
宿主細胞受容体に含まれるシアル酸に対するウイルスの結合に関与する。I型F
糖蛋白はウイルス外被と細胞膜の融合ならびにウイルスの細胞から細胞への広が
りを仲介する。最近になって、膜融合にはNHおよびF糖蛋白を要求することが
実証されている。F糖蛋白は不活性前駆体(F)として合成し、それを蛋白加水
分解によってジスルフイッド結合F2およびF1部分に解裂する。PIV−1、
−2および−3のHNおよびF蛋白は構造的に相似であるが、抗原としては識別
される。PIVのいずれかの型のHNおよびF蛋白に対する抗体を中和すると、
干渉効果がなくなる。したがって、有効なPIVサブユニットワクチンは、パラ
インフルエンザウイルスの3種類の型からのHNおよびF糖蛋白を含む必要があ
る。いずれかの糖蛋白に対する抗体をin vitroで中和する。中和抗体力 価と乳幼児におけるPIV−3感染抵抗性の間に、直接的な相関が認められてい
る。パラインフルエンザウイルス3型の未変性サブユニットワクチンを用い、2
種類の表面糖蛋白保護作用が試験されている。典型的に、非イオン性界面活性剤
でウイルスから糖蛋白を抽出し、レクチンアフィニティーまたは免疫アフィニテ
ィークロマトグラフ法でさらに精製する。しかし、これらの方法は、あらゆる状
況下で、ワクチンの大量生産には適切ではない。小型動物モデル(ハムスターお
よびコットンラット)では、糖蛋白の免疫投与によって生PIV−3感染の防止
が実証されている(参考文献25,26,27,28,29)。PIV−3のH
NおよびF糖蛋白の製造は、DNA組み換え技術によっても行われている。バキ
ュロウイルス表現系、およびワクシニアウイルスおよびアデノウイルス遺伝子組
み換え株を用い、昆虫の細胞でHNおよびF糖蛋白が生産されている(参考文献
30,31,32,33,34)。バキュロウイルス表現系では、PIV−3糖
蛋白の完全長およびトランケート型ならびにキメラF−HN融合蛋白が表現され
ている。遺伝子組み換え蛋白は、小型動物モデルで保護作用を有することが実証
されている(W091/00104、1991年11月29日出願、当出願人に 譲渡された米国特許出願第07/773,949号参照)。
のウイルスである。成熟したウイルス粒子は、ssRNAゲノムの単一コピーを
含み、5′−末端にキャップ構造および3′−末端にポリアデニル酸が付加され
た陽性極性を有する。それはmRNAとしての機能を有し、細胞に導入すると裸
のRNAが感染を開始する。感染が起こると、ゲノムの5′2/3がポリ蛋白に 翻訳され、自己解裂によって4種類の非構造蛋白(nsP1から4)にまで翻訳
が進行する。一旦ns蛋白が合成されると、正鎖(42S)ゲノムの完全長負鎖
への複製に関与する(参考文献35)。ついで、これらの負鎖は新しい正鎖(4
2S)ゲノムおよび26SサブゲノムmRNAの合成のテンプレートとして作用
する(参考文献35)。このサブゲノムmRNAはゲノムの最終1/3と共直線 性であり、SFV構造蛋白をコードしている。LiljestromおよびGa
roff(参考文献36)は、1991年にSFV cDNA複製単位に基づい
て一連の表現ベクターを命名した。これらのアルファウイルスベクターはWO 92/10578にも記載されており、その開示内容を参考例としてここで比較 する。これらのベクターは非相同的に挿入できるようにウイルスの構造蛋白遺伝
子が除去されているが、nsP1〜4レプリカーゼ複合体を産生するための非構
造的コード領域は保存されている。RNAの複製に必要な短い5′および3′配
列要素も保存されている。3枠すべての翻訳停止部位の近くの26Sプロモータ
ーの下流に、ポリリンカー部位を挿入した。SpeI部位は、in vitro 転写反応に使用するプラスミドの直線化のために、SFV cDNAの3′末端
のすぐ後に挿入した。
白の表現および抗体の誘導が認められている(参考文献37,38)。免疫投与
を目的とした外因性蛋白の表現にSFV RNA接種を用いると、プラスミドD
NA免疫投与に関連したいくつかの利点がある。例えば、ウイルス抗原をコード
したSFV RNAは、ウイルスに対する抗体による中和によって活性を失うこ
となく、抗体の存在下でそのウイルスに導入することができる。また、蛋白はi
n vivoで表現されるので、蛋白はウイルス自体によって表現される蛋白と 同じ立体配置を有している。したがって、核酸免疫投与を用いると、蛋白の精製
の過程で起こり、免疫原性、防御エピトープの喪失および場合によっては免疫活
性化につながるおそれのある立体配置の変化を避けることができる。
つかの利点がある。SFVは、現在知られている最も複写効率の高いウイルスの
一つである。数時間で、単一細胞内に最高200,000個の正RNAのコピー
ができる。これらのSFV RNAはこのように豊富であり、細胞リボソームほ
とんど全てがSFVコード蛋白の合成に動員され、したがって宿主細胞の蛋白合
成を圧倒する(参考文献36)。したがって、プラスミドDNA免疫投与と比較
して、SFV RNAの用量が少なくても、短時間で保護効果を上げることがで
きる。第二に、DNAとは異なって、RNAは細胞ゲノムに取りこまれる恐れが
ない。第三に、SFV RNAの複製および表現は細胞の細胞質でのみ起こる。
したがって、核に基づく表現系(DNA免疫投与)でみられるような核の移動お
よびスプライシングの問題は起こらない。第四に、SFV RNAの複製は一過
性であり、RNAはきわめて不安定であり、SFV RNAはDNAプラスミド
のように免疫投与後長時間持続しない。
RNA配列に補足的なcDNAに基づくアルファウイルスcDNAベクターの利
用が開示されている。非相同性プロモーターの転写制御の下でcDNAから転写
されると、アルファウイルスのRNAは自身のレプリカーゼによって自己複製を
起こすことができ、それによって転写された遺伝子組み換えRNA分子のコピー
数が増幅する。
投与に用いたRSV F遺伝子の形態を含むある種のプラスミド構築物が開示さ
れている。この開示で明らかなように、1種類のプラスミドpXL2はマウスに
鼻腔内投与したとき、生RSVの攻撃投与に対して完全な防御を示した。このプ
ラスミドは蛋白の膜透過性部分を欠くトランケートRSV F蛋白をコードした
遺伝子、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)の即初期プロモーターエンハンサ
ーおよびイントロン配列、および異常スプライシングを防止するためのウサギβ
−グロビンのイントロンII配列を含む。ウサギのβ−グロビンのイントロンI
I配列を含まない同じプラスミド構築物、すなわちpXL1は、部分的な防御を
示したに過ぎなかった。同様に、完全長RSV蛋白をコードしたRSV F遺伝
子を除きpXL2と同じプラスミド構築物pXL4も部分的な防御を示したに過
ぎなかったが、ウサギβ−グロビンのイントロンII配列を欠く対応する構築物
、すなわちpXL3は防御を示さなかった。
ドの防御能に悪影響があると考えられる。異常スプライシングは、DNAからR
NAへの核の転写の過程で起こる。免疫投与にRNA転写物を用いると、核の処
理が不要になり、異常スプライシングが起こらない。これにより、ヒト以外のイ
ントロンII配列を使用しなくてすむ。
転写物を用いると、免疫投与した宿主におけるDNAの残留および取り込みを避
けることができる。
型を免疫投与するとRSVに起因する疾病に対して免疫効果があることは本発明
以前には知られておらず、従来の技術に基づいて予測することはできなかった。
RSVに感染すると、重度の疾病が起こる。RSVによって起こる疾病を防御す
るためにワクチンを含む免疫原性調製物をin vivo投与するための改良ベ クターの提供は有用であり、望まれている。特に、老人および血清陰性乳幼児を
含む幼児に免疫を誘導し、防御効果があり、疾病を増強(免疫増強)しないワク
チンの提供が望まれている。 (発明の要約) 本発明は、呼吸合包体ウイルスおよびパラインフルエンザウイルスを含むパラ
ミクソイルスによる疾病に対して免疫を与えるための新規な免疫原性物質および
当該新規物質を用いた免疫投与手順を提供するものである。特に、本発明は、パ
ラミクソイルス科の感染によって起こる疾病に対して有効なRNAワクチンを提
供することを目的とするものである。
を補い、完全なアルファウイルスのDNAゲノム複製領域の補体を有する第一の
DNA配列と、パラミクソウイルス蛋白、またはパラミクソイルス蛋白と特異的
に反応する抗体を生成する蛋白フラグメントをコードした第二のDNA配列とか
らなり、第二のDNA配列を複製に必須ではない第一のDNA配列の領域に挿入
し、第一および第二のDNA配列がプロモーターの複写制御のもとにあるベクタ
ーを提供する。
合包体ウイルス(RSV)からなる群から選ぶことができる。PIV蛋白は、P
IV−1、PIV−2、PIV−3またはPIV−4、特にPIV−3のHNま
たはF糖蛋白である。RSV蛋白は、特にRSVのFまたはG糖蛋白であっても
よい。
ーおよび細胞質テールを欠くRSV F蛋白をコードしていてもよい。膜透過ア
ンカーおよび細胞質テール領域のコードを欠くことによって、RSV F蛋白の
分泌型が得られる。
とが望ましく、膜透過アンカーおよび細胞質テールコード領域を欠いていてもよ
い。SpeI制限部位の欠失は、RSV F遺伝子のヌクレオチド194(T)
のCへの突然変異によって、アミノ酸配列を変化させることなく、SpeIを除
去して調製する。突然変異を起こさせたトランケートRSV F遺伝子のヌクレ
オチド配列(配列識別番号1)およびコードアミノ酸配列(配列識別番号2)は
、図2に示す。
はプラスミドpSFV1に含まれるセムリキ森林ウイルス配列である。用いるプ
ロモーターは、SP6プロモーターであることが好ましい。
御のもとで第一および第二のヌクレオチド配列を維持しながら、ベクターの直線
化が可能なように独特な制限部位を含んでいてもよい。独特な制限部位は、Sp
eIであることが好ましく、特にpSFV1に由来することが好ましい。ベクタ
ーの直線型は、実施例で述べる。
MP37(ATCC 97905)の識別特性を有するものであることが好まし
く、プラスミドpMP37が特に好ましい。
RSV F蛋白と特異的に反応する抗体を誘導し、本来のDNA配列に存在する
SpeI制限部位を欠き、本発明の別の側面を構成する。本来の配列のSpeI
部位を欠く当該突然変異DNA配列は、図2(配列識別番号1)に示すもの、あ
るいは図2(配列識別番号2)に示すアミノ酸配列をコードしたものが望ましい
。
線とし、RNA転写に転写する。本発明の別の側面によると、ここで直線化およ
び転写により製造して提供したようにベクターのRNA転写物を提供する。
る抗体を誘導するために宿主にin vivoで投与するための免疫原性組成物 の形態で提供することができる。当該免疫原性組成物は、その有効成分として、
ここで提供するRNA転写物からなる。本発明の別の側面にしたがっ
て提供される当該免疫原性組成物は、in vivoで投与するに適した薬理学 的に許容される担体を用いて製剤することができ、防御免疫応答を誘導する。
主に投与することからなるパラミクソウイルス感染疾病に対する免疫を宿主に賦
与する方法を提供する。
ドし、呼吸合包体ウイルスの感染による疾病に対して宿主を防御するためにRS
V F蛋白と特異的に反応する抗体を誘導する遺伝子を用いる新規な方法であっ
て、前記遺伝子を単離し、アルファウイルスのRNAゲノムの少なくとも一部を
補い、プラスミドベクターを形成するための複製には必須でない前記DNA配列
の部位におけるアルファウイルスの完全なRNAゲノムの複写領域の補体を有す
るDNA配列に前記遺伝子を効果的に結合させることからなり、前記遺伝子およ
びDNA配列がプロモーターの転写制御のもとにあり、プラスミドベクターは直
線化されるが、前記遺伝子およびDNA配列は依然として前記プロモーターの転
写制御のもとにあり、前記直線化ベクターのRNA転写物を形成し、前記RNA
転写物を前記の宿主に導入することを特徴とする方法を含む。
なわち遺伝子およびDNA配列がプロモーターの転写制御のもとに保たれるよう
な位置で除去することによって行う。特異的制限部位は、プラスミドpSFV1
に由来するようなSpeI部位であってもよい。
線化段階はプラスミドpMP37のSpeI部位で解裂させることによって行う
(図1C参照)。
ら宿主を防御するためのワクチンの製造法であって、膜透過アンカーおよび細胞
質テールが存在せず、あらゆるSpeI制限部位を欠くRSV F蛋白をコード
した第一のDNA配列を単離し、アルファウイルスのRNAゲノムの少なくとも
一部を補い、プラスミドベクターを形成するための複製には必須でない第二のD
NA配列の領域におけるアルファウイルスの完全なRNAゲノムの複写領域の補
体を有する前記第二のDNA配列に前記第一のDNA配列を効果的に結合させる
ことからなり、前記第一および第二のDNA配列がプロモーターの転写制御のも
とにあり、プラスミドベクターは直線化されるが、前記第一および第二のDNA
配列は依然として前記プロモーターの転写制御のもとにあり、前記直線化ベクタ
ーのRNA転写物を形成し、in vivo投与のためのワクチンとして前記R NA転写物を製剤することを特徴とする方法を含む。
なわち遺伝子およびDNA配列がプロモーターの転写制御のもとに保たれるよう
な位置で除去することによって行う。特異的制限部位は、プラスミドpSFV1
に由来するようなSpeI部位であってもよい。
線化段階はプラスミドpMP37のSpeI部位で解裂させることによって行う
。 本発明の利点は、in vivo投与によって免疫反応を誘導する上で有用なR NA転写物を提供することを含む。
てDNAベクターから形成させたRNA転写物を用いてRNA免疫投与を行うこ
とによるパラミクソウイルス感染に起因する疾病から宿主を防御することに関す
る。特に、本発明は呼吸合包体ウイルス(RSV)の感染による疾病から宿主を
防御することに関するが、特にこれに限るものではない。以下の説明は、特にR
SV F蛋白およびそのフラグメントをコードし、RSV F蛋白と特異的に反
応する抗体を誘導するDNA配列およびRNA転写物について行う。
ード遺伝子のPCR増幅を行い、免疫原性を維持しているものを含むアミノ酸配
列の異なる蛋白、膜透過アンカーおよび細胞質テールを欠くRSV F蛋白の分
泌型、ならびにRSV F蛋白と特異的に反応する抗体を誘導し、RSV F蛋
白と同様な機能を有するRSV F蛋白のフラグメントを含む完全長RSV F
蛋白を規定するために用いる。本願で、第一の蛋白が第二の蛋白と免疫学的に関
連があるか、または同じ機能を有する限り、第一の蛋白は第二の蛋白と“機能的
に同じ”である。機能的相同体は、例えば蛋白のフラグメント、置換体、または
その付加または欠失変異体である。
なくとも一部を補い、完全なアルファウイルスのRNAゲノム複写領域の補体を
有する第一のDNA配列を含むように構築する。第二のDNA配列はRSV F
蛋白をコードし、第一のDNA配列の複写には必須でない領域に挿入する。第一
および第二のDNA配列は、プロモーターの転写制御下にある。得られたベクタ
ーは直線であり、この直線化ベクターからRNA転写物を形成させる。
に特異的な抗体反応で明らかなように、ヒトを含む動物に投与すると、急速に複
写され、in vivoでRSV F蛋白の表現が起こる。当該抗体は、必要で あれば、試料中のRSV蛋白の検出に使用することができる。
IgG抗体力価を提供し、IgG1/IgG2a比は生のウイルスで免疫化し
た場合に得られる比に近い。RNA転写物を免疫投与すると、生のRSVを攻撃
投与した動物を保護する。
診断および治療の分野に適用できることを想定することは容易なことである。こ
のような用途の非限定的な考察を以下に示す。 ワクチンの調製および使用 ワクチンとして適当な免疫原性組成物は、ここで開示したRSV F遺伝子お
よびベクターから調製することができる。当該ワクチンは、被験者に抗−RSV
F抗体の生産を含む免疫反応を示す。ワクチンを含む免疫原性組成物は、RNA
転写物を含み、ポリヌクレオチドを投与するための注射剤、生理学的に許容され
る液剤または乳剤として調製することができる。RNA転写物はレシチンリボソ
ームまたは従来知られている核酸リボソーム等その他のリボソーム(例えば、W
O 93/24640、参考文献38)等のリボソームと混合するか、または以 下に詳しく述べるようにアジュバントと混合してもよい。カチオン性脂質からな
るリポソームは、DNAおよびRNA等のポリアニオンと自然に、容易に相互作
用してリポソーム/核酸複合体を形成し、ポリヌクレオチドを略奪する。さらに
、ポリアニオン性複合体は細胞膜と融合してポリヌクレオチドの細胞内供給が起
こり、ポリヌクレオチドがリポソームコンパートメントの分解酵素を迂回する。
PCT公開公報WO 94/27435には、カチオン性脂質とポリヌクレオチ ドからなる遺伝子免疫投与組成物が記載されている。細胞による核酸の取り込み
を助けるカルシウムイオン、ウイルス蛋白およびその他のトランスフェクション
助長剤等を使用すると有利である。
クロカプセルとして製剤することができる。例えば、米国特許第5,151,2
64号には、Bio Vecteurs Supra Moleculaire
s(BVSM)と呼ばれるリン脂質/糖脂質/多糖類の性質を有する粒状担体が
記載されている。当該粒状担体は、生物活性を有する多くの分子をその層の一つ
に運ぶことを目的としている。
)を用い、抗体のトリニトロフェニル化キーホールリンペットヘモシアニンとス
タフィロコッカス腸炎毒Bを50:50の比でカプセル化する方法が開示されて
いる。カプセル化に用いるその他のポリマーとしては、ポリ(グリコライド)、
ポリ(DL−ラクチド−コグリコライド)、コポリオキサレート、ポリカプロラ
クトン、ポリ(ラクチド−コカプロラクトン)、ポリ(エステルアミド)、ポリ
オルソエステル、ポリ(8−ヒドロキシ酪酸)およびポリアンハイドライド等が
ある。
ラチン、デキストリン、コラーゲンまたはアルブミンである。この運搬担体は、
特に鼻粘膜によるワクチンの取り込みを目的にしている。運搬担体は、さらに吸
着促進剤を含んでいてもよい。
。当該添加物は、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノール
およびそれらの混合物である。免疫原性組成物およびワクチンは、さらに湿展剤
または乳化剤、pH緩衝剤、またはアジュバント等効果を増強するための補助剤
を含んでいてもよい。免疫原性組成物およびワクチンは、注射部位を局所麻酔剤
で前処置した後、皮下注射、静脈内注射、皮内注射または筋肉内注射等非経口的
に投与してもよい。さもなくば、本発明にしたがって調製した免疫原性組成物は
、粘膜表面に免疫反応を起こさせるように製剤化し、処置してもよい。すなわち
、免疫組成物を例えば経鼻的または経口的(胃内)経路で、粘膜表面に投与して
もよい。さもなくば、坐薬および経口製剤を含むその他の投与モードが望ましい
。坐薬のバインダーおよび担体としては、例えばポリアルカレングリコールまた
はトリグリセリドが含まれる。経口製剤は、通常用いられる添加剤、例えば医薬
品級のサッカリン、セルロースおよび炭酸マグネシウム等が含まれる。
で、防御効果があり、免疫原性が得られる量で投与する。投与量は、例えば個人
のRSV F蛋白およびそれに対する抗体を合成する免疫系の能力、および必要
であれば細胞仲介免疫反応を誘導する免疫系の能力を含み、治療対象患者によっ
て異なる。投与する有効成分の正確な量は、医師の判断による。しかし、適切な
用量範囲は当該技術分野の専門家であれば容易に決定することができ、RSV
F RNAとして約1μg〜約10mgである。1回目投与およびブースター投
与の投与方法も固定的ではなく、1回目投与後さらに数回投与してもよい。また
、用量は投与経路に依存するが、宿主の体重によっても異なる。1種類の病原菌
のみを防御するワクチンは、単価ワクチンである。数種類の病原菌に対して抗原
性を有するワクチンは複合ワクチンであり、本発明のワクチンもこれに属する。
当該複合ワクチンは、例えば各種病原菌、または同じ病原菌の各種系統、または
各種病原菌の組み合わせから得られた物質を含む。
で使用)と一緒に投与すると、免疫原性は著しく改善される。アジュバントは抗
原の免疫原性を増強するが、それ自体は必ずしも免疫原性を有さない。アジュバ
ントは、投与部位の近くの局部に抗原を保持し、デポー効果によって免疫系の細
胞に抗原を徐々に、長時間放出する作用がある。また、アジュバントは免疫系の
細胞を抗原デポーに誘引し、これらの細胞を刺激して免疫応答を高める。
高めるために長年使用されている。このように、アジュバントは抗原に対する免
疫応答を高めることが知られている。しかし、これらのアジュバントの一部は毒
性があり、望ましくない副作用を起こし、したがってヒトおよび多くの動物への
使用に適さないものがある。事実、水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウ
ム(これらを包括して、アルムと呼ばれている)のみがヒトおよび家畜用ワクチ
ンのアジュバントとして定常的に使用されているに過ぎない。
い免疫応答を刺激する。これらには、サポニンと膜蛋白抗原を複合化した免疫刺
激複合体(ISCOMS)、鉱物油の深成ポリマー、マイコバクテリア死菌の鉱
物油懸濁液、フロイントの完全アジュバント、ムラミルジペプチド(MDP)お
よびリポ多糖類(LPS)等の細菌産物、ならびにモノホリルリピドA、QS
21およびポリホスファゼンが含まれる。
配列からなるRNA転写物を、ベクターを標的とした標的分子とともに、免疫系
の細胞を含む特定の細胞に供給することもできる。
gら(参考文献39)は、仔ウシの成長ホルモン(BGH)をコードしたDNA
をコーティングした金の微放出体をマウスの皮膚に植入すると、マウスで抗−B
GH抗体が生産されることを開示している。一方、Furthら(参考文献40
)は、生きた動物の皮膚、筋肉、脂肪および乳腺組織の形質移入にジェットイン
ジェクターが使用できることを認めている。
は、本発明の出願前に、ブタペスト条約にしたがってアメリカン・タイプカルチ
ャー・コレクション(ATCC)(10801 University Boulevard, Manassas, Ve
rginia 20110-2209,米国)に供託した。
公開され、その時点で入手制限が解除される。ATCCが同一物を分与できない
場合は、変化のないもので交換する。供託した実施例は発明を説明するためのも
のであり、ここで開示し、請求する発明は供託したプラスミドによってその範囲
を制限されるものではない。本願で開示したものと同等または相同な抗原をコー
ドした相同または同等のプラスミドは、本発明の範囲に含まれる。 (供託の要約) プラスミド ATCC番号 供託日 pMP37 97905 1997年2月27日 (実施例) 上記の開示は、本発明の一般的な説明である。以下の実施例を引用し、本発明
をさらに詳細に説明する。これらの実施例は説明のためのみであり、発明の範囲
を限定するためのものではない。態様の変更および同等なものとの置換は、状況
から容易に予想できるものとみなす。ここでは特殊な用語を用いるが、このよう
な用語は説明のために用いたものであり、発明を限定するためのものではない。
記載されていない。また、これらの実施例は科学文献に広く報告されており、当
該技術分野の専門家にとっては容易に実施できることである。実施例1 この実施例では、RSV F遺伝子のトランケート型を含むセムリキ森林ウイ
ルス(SFV)表現ベクターの構築を記載する。
ベクターpSFV1に挿入する(Gibco BRL、Gaithersbur
g、MD、米国)。RSV F遺伝子は、その開示内容を参考例としてここに引
用した関連米国特許出願第08/001,554号(1993年1月6日出願、 本出願人に譲渡)(参考文献41、WO 93/14207号)で詳細に記載さ れているように、臨床的に単離したRSVサブタイプAをプラスミドpRSV
Fにクローン化したものであった。BspHIおよびEcoRIでプラスミドを
消化し、RSV F遺伝子フラグメントをプラスミドRSV Fから切断した。
制限酵素BspHIでRSV F遺伝子のコード領域を切断し、F蛋白のC−末
端から48アミノ酸を除去した。これらのアミノ酸は膜透過ドメインのほとんど
および細胞質テール全体を構成している。得られた1.6KbのトランケートR
SV F遺伝子フラグメントを、上記USAN第08/001,554号(WO 93/14207)に記載されているように、以下の配列に基づくリンカーを 用いた三段階結紮でブルースクリプトベース哺乳類細胞表現ベクターpMCR2
0のEcoRI−BamHI部位にクローニングし、プラスミドpES13Aを
得た。
白のC−末端に付加し、トランケート遺伝子の末端に連続した3つのストップコ
ドンを挿入する。
ランケートRSV F遺伝子フラグメントをプラスミドpES13Aから切除し
た。さらに3段階結紮を行い、以下の配列に基づいた別のリンカーによって1.
6KbのEcoRI−BamHI RSV F遺伝子フラグメントをSFV表現
ベクターpSFV1のBamHI部位にクローニングし、プラスミドpMP35
を得た。
コピー2つを有する。このとき、SpeI部位がRSV F遺伝子フラグメント
のBamHI部位から193bp上流に存在していることを発見した。pSFV
1に基づくプラスミドは、以下に記載するin vitro転写反応に使用する 前にSpeIで直線化する必要がある。したがって、RSV F遺伝子のSpe
I部位を除去する必要があり、これは以下のように行った。
ンケートRSV F遺伝子フラグメントを切除し、pUC19のBamHI部位
に結紮してプラスミドpMP36を得た。トランスホーマーTM部位−指向突然変
異キット(Clonetech、Palo Alto、CA、米国)およびプラ
イマー5′−TGGTTGGTATACCAGTGTTATAACT(配列識別
番号7)を製造業者の指針にしたがって使用し、ヌクレオチド194をTからC
に変更した。この変更によって、コードしたRSV F蛋白のアミノ酸配列に影
響をおよぼすことなく、RSV F遺伝子のSpeI部位を除去した。修正RS
V F遺伝子を含むプラスミドpMP36Aの配列を、DNA配列分析で測定し
た。BamHIで消化して1.6KbトランケートRSV F遺伝子フラグメン
トをプラスミドpMP36Aから切除し、pSFV1のBamHI部位に結紮し
、プラスミドpMP37を得た(ATCC 97905)。トランケートRSV
F遺伝子が適切に定位していることは、制限マップの作成およびDNA配列分
析によって確認した。図2は、SpeI部位が除去され、分泌RSV F蛋白の
アミノ酸配列がコードされたトランケートRSV F遺伝子のBamHIフラグ
メントのヌクレオチド配列(配列識別番号1)を示す。
キットを用い、製造業者の指針にしたがってプラスミドDNAを精製した。実施例2 この実施例では、in vitro転写反応でSFV−RSVF RNAの生 成に必要とするSpeI直線化pMP37の調製およびSFV−RSVF RN
Aの調製を記載する。
urg、MD、米国)を含む反応液100μL中で、実施例1に記載したように
調製したプラスミドpMP37 20μgをSpeIで切断した。
nt.、カナダ)360単位のRNasinR酵素阻害剤(Promega、M adison、WI、米国)270単位のSP6 RNAポリメラーゼ(Gib
co BRL、Gaithersburg、MD、米国) 反応混合液を、37℃で50分間インキュベーションした。CHROMA S
PINTM−200 DEPC−H2Oカラム(Clonetech、Palo Alto、CA、米国)に反応混合液を通し(75μL/カラム)、製造業者の
指針にしたがって、このようにして調製したSFV−RSVF RNAを精製し
た。
得られた免疫原性結果を記載する。
であることがすでに明らかにされている。実施例2に記載したように調製したS
FV−RSVF RNAを、筋肉内(i.m.)経路によりマウスに免疫投与し
た。BALB/c系マウス5匹(雌、6〜8週齢)(Jackson Lab.
,Bar Harbour、ME、米国)の前脛骨筋の両側に、PBS−指向性
SFV−RSVF RNAを2x25μg(0.5μg/μL)の用量で注射し た。RNA免疫投与の5日前に、カージオトキシン(PBS中10μM)(La
toxan、フランス)2x50μLを筋肉に処置した。カージオトキシンを筋
肉に処置するとDNAの吸収が促進され、免疫応答が高くなるが知られている(
参考文献43)。4週間後に、これらのマウスに同様な方法でブースター投与し
た(下表1)。対照群には、(1)SFV RNA表現β−ガラクトシダーゼ(
SFV−LacZ RNA)、(2)ここで調製したSFV−RSVF RNA
、(3)RSV生菌、(4)アルム含有PBSおよびアルム含有RSVサブユニ
ット調製物を免疫投与した。また、これらのマウスには、4週間後に同様にブー
スター投与した(表1)。RSV F、GおよびM蛋白からなるRSVサブユニ
ット調製物は、その開示内容をここで参考例として引用した関連米国特許出願第
08/679,060号(1996年7月12日出願、本出願人に譲渡)に記載 されている(WO 98/02457)。
菌的に肺を摘出し、重量を測定し、完全培養培地2mLとともにホモジナイズし
た。すでに報告されている方法(参考文献44)にしたがい、ベロ細胞を用い、
3反復で肺ホモジネート中のウイルス力価を測定した。
結合免疫吸着法(ELISA)でこれら血清中の抗−RSV F抗体力価(Ig
G、IgG1およびIgG2a)を測定した。すでに報告されている方法(参考
文献44)にしたがい、これら血清のRSV−特異性プラーク減数力価を測定し
た。
抗体反応を図3に要約する。SFV−RSVF RNA、RSV生菌、またはR
SVサブユニット調製物+アルムを免疫投与した動物では、4および6週で血清
中の総抗−RSV F IgG抗体力価が高かった(図3,パネルA)。しかし
、図3のパネルBおよびCから明らかなように、IgG1/IgG2aの比には
顕著な差が認められた。RSV生菌を免疫投与した動物の血清では、6週間後の
抗−F IgG1/IgG2a比が約0.69であった。この値は、アルム−ア
ジュバント添加RSVサブユニット調製物を一次およびブースター投与したマウ
スから6週間後に得られた抗−RSV F IgG1/IgG2a比と対称的で
あった。この場合、抗−RSV F IgG1/IgG2a比は約4.3であっ
た。SFV−RSVF RNAを免疫投与したマウスから6週間後に得られた抗
−RSV F IgG1/IgG2a比は、0.79であった。これらの結果は
、SFV−RSVF RNAをマウスに免疫投与すると、アルム−アジュバント
添加RSVサブユニット調製物で認められるTh−2型の反応よりも、RSウイ
ルス生菌で得られる反応と同様にTh−1型の反応が高くなることを示唆してい
る。
投与したマウスの血清では、いずれも顕著な濃度のRSV−特異性中和抗体が認
められた(群2、3および5)。プラセボ対照動物とは対称的に、SFV−RS
VF RNA、RSV生菌またはアルム−アジュバント添加RSVサブユニット
調製物を免疫投与したマウスでは、表2に示すようにRSウイルス生菌の攻撃投
与に対する下気道の完全な防御が認められた。
に対するマウスの防御が認められた。このSFVレプリコンの防御能は、RSV
生菌またはアルム−アジュバントRSVサブユニットの接種で誘導される防御能
と同等であった。得られた免疫反応の型は、RSV生菌で発現する免疫反応の型
と同様にTh−1様反応が高かった。実施例4 この実施例では、抗−RSV F抗体力価の測定を記載する。
緩衝液(pH 9.6)で希釈し、室温で一夜Nunc−MaxiSorpプレ
ートのウエルをコーティングした。PBS中0.1%のBSAを室温で30分間
ウエルに添加した後、0.1%BSA/PBS+0.1%ツイン20洗浄用緩衝
液で2回洗浄し、ウエルの非特異的結合をブロックした。マウス血清を2倍また
は4倍に連続希釈し、ウエルに添加した。室温で1時間インキュベーションした
後、洗浄用緩衝液でプレートを5回洗浄し、洗浄用緩衝液で最適濃度にきしゃく
したホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)標識抱合体を添加した。
総IgG検定には、Jackson Immuno Research Lab
oratory Inc.(Baltimore MD、米国)製F(ab′) 2 ヤギ抗マウスIgG(H+L特異性)−HRPを用いた。IgG1のけんてい にはSerotec(Toronto、Ontario、カナダ)製ヒツジ抗マ
ウスIgG1−HRPを用い、IgG2aの検定にはCaltag Labor
atories(San Francisco、CA、米国)製ヤギ抗マウスI
gG2aを用いた。室温で1時間インキュベーションした後、洗浄用緩衝液でプ
レートを5回洗浄し、テトラメチルベンズイミドの存在下で過酸化水素(基質)
を添加した。反応は、2Mの硫酸を添加して停止させた。Multiscan
Titertekプレートリーダーを用い、吸光度(OD)450nmで比色し
た。力価は、ODが約2倍になる最終希釈率の逆数とした。このODは、最初の
希釈時に検定の陰性対照よりも高くなければならない。陰性対照には、各動物の
免疫投与前の血清を用いた。
したDNA配列を含み、in vivo投与のために直線化し、RNAに転写さ れたベクターであって、パラミクソイルス、特に呼吸合包体ウイルスの感染によ
って起こる疾病に対する防御免疫反応を誘導する新規なベクターを提供する。本
発明の範囲で、改良が可能である。
SpeI制限部位を除去するためにヌクレオチド194で突然変異を起こさせた
トランケートRSV F遺伝子のヌクレオチド配列(配列識別番号1)および推
定アミノ酸配列(配列識別番号2)を示す。
週間後およびブースター投与2週間後にマウスから採取した血清における抗−R
SV F力価を示す。パネルA、BおよびCは、それぞれ総IgG反応、IgG
1反応およびIgG2a反応を示す。
特異性中和抗体力価を示す。
−3のHNまたはF糖蛋白のいずれかであるパラミクソウイルス科蛋白をコード
していることを特徴とする請求項29に記載のRNA転写物。
の分野に関する。 (発明の背景) ヒト呼吸合包体ウイルス(RSV:Respiratory Syncytial Virus)は、乳幼 児、幼児および施設入居老人における重度な気道感染の主要病原体であるとされ
ている(参考文献1,2,3,4−本特許出願では本発明に関係する技術水準を
十分に記載するため、参考文献を括弧内に引用する。引用した文献の詳細は、詳 細な説明の項の最後に 記載する。これら引用文献で開示されている技術内容は、
参考例として本発明の開示と比較する)。世界的な死亡率および罹患率は、有効
なRSVワクチンが早急に必要であることを示している(参考文献5,6)。米
国だけでも、年間約100,000人の幼児がRSV感染による重度の肺炎およ
び細気管支炎で入院している。RSV感染幼児の入院および通院医療費は、米国
で毎年3億4千万ドル以上であると推定されている。世界保健機構(WHO)お
よび米国国立アレルギー・伝染病研究所(NIAID)のワクチン諮問委員会は
、ワクチンの開発が必要な疾病としてRSVをHIVについで二番目に指定して
いる。年間罹患率および死亡率ならびにRSV感染管理の莫大な健康管理経費は
、有効なRSVワクチンの開発を積極的に進める上で刺激になっている。しかし
、ワクチンは依然として得られていない。
験で有効性が認められていない(参考文献7,8,9,10)。さらに、ホルマ
リン不活性化RSVワクチンは、野生型のRSVに暴露した一部の幼児で疾病を
促進する(参考文献7,8,9,10)。RSV発病の相乗作用にかかわる作用
機構の解明は、特に血清学的に陰性の患者を対象とした安全なRSVワクチンの
設計に有用である。最近の実験データから、細胞介在反応の平衡失調が免疫増強
に関与していると考えられている。FI−RSVを免疫投与し、ウイルスを抗原
投与したマウスで認められた病理組織学的変化の進行は、CD4+細胞またはイ
ンターロイキン−4(IL−4)およびIL−10の枯渇によって消失する。
の外被糖蛋白は、ウイルスと宿主細胞膜の癒合およびウイルスの細胞から細胞へ
の広がりを仲介する(参考文献1)。F蛋白は、前駆体(F0)分子として合成 し、それを蛋白加水分解によって解裂し、N−末端F2とC−末端F1部分からな
るジスルフイッド結合ダイマーを形成させる(参考文献11)。F蛋白のアミノ
酸配列は、RSVサブグループAとBの間で高度に保全されており、干渉効果を
有する抗原である(参考文献6,12)。バキュロウイルス発現系では、RSV
蛋白のトランケート(末端領域削除型のもの)分泌型が昆虫のTrichopl
usia niの細胞に発現されている(参考文献13)。この遺伝子組み換え
蛋白は、コットンラットで保護効果を有することが実証されている(参考文献1
3)。
いる。ホルマリン不活性化PIV1,2,3型ワクチンを用いた臨床試験で、こ
のワクチンの効果は認められていない(参考文献14,15,16)。ホルマリ
ン不活性化RSVワクチンを用いた臨床試験で当該ワクチンはRSV感染に対し
て効果がないのみならず、ワクチンの接種を受けた者の多くが後にRSVに感染
するとさらに重度の発症を示すことが確認されて以来化学的に不活性化したワク
チンの開発は中止された。パラインフルエンザワクチン研究の殆どはPIV−3
ワクチンを中心に行われており(参考文献17)、PIV−1およびPIV−2
に関する研究報告はきわめて少ない。PIV−3ワクチンに対する最近のアプロ
ーチとして、近縁のウシパラインフルエンザウイルス3型およびウイルスの低温
適応によって弱毒化したウイルスの使用が試みられている(参考文献18,19
,20,21)。
糖蛋白血球凝集素−ノイラミニダーゼ(HN)および融合(F)蛋白に注目した
サブユニットアプローチが行われている(参考文献22,23,24)。典型的
なII型糖蛋白であるHN抗原は血球凝集およびノイラミニダーゼ活性を有し、
宿主細胞受容体に含まれるシアル酸に対するウイルスの結合に関与する。I型F
糖蛋白はウイルス外被と細胞膜の融合ならびにウイルスの細胞から細胞への広が
りを仲介する。最近になって、膜融合にはNHおよびF糖蛋白を要求することが
実証されている。F糖蛋白は不活性前駆体(F)として合成し、それを蛋白加水
分解によってジスルフイッド結合F2およびF1部分に解裂する。PIV−1、
−2および−3のHNおよびF蛋白は構造的に相似であるが、抗原としては識別
される。PIVのいずれかの型のHNおよびF蛋白に対する抗体を中和すると、
干渉効果がなくなる。したがって、有効なPIVサブユニットワクチンは、パラ
インフルエンザウイルスの3種類の型からのHNおよびF糖蛋白を含む必要があ
る。いずれかの糖蛋白に対する抗体をin vitroで中和する。中和抗体力 価と乳幼児におけるPIV−3感染抵抗性の間に、直接的な相関が認められてい
る。パラインフルエンザウイルス3型の未変性サブユニットワクチンを用い、2
種類の表面糖蛋白保護作用が試験されている。典型的に、非イオン性界面活性剤
でウイルスから糖蛋白を抽出し、レクチンアフィニティーまたは免疫アフィニテ
ィークロマトグラフ法でさらに精製する。しかし、これらの方法は、あらゆる状
況下で、ワクチンの大量生産には適切ではない。小型動物モデル(ハムスターお
よびコットンラット)では、糖蛋白の免疫投与によって生PIV−3感染の防止
が実証されている(参考文献25,26,27,28,29)。PIV−3のH
NおよびF糖蛋白の製造は、DNA組み換え技術によっても行われている。バキ
ュロウイルス発現系、およびワクシニアウイルスおよびアデノウイルス遺伝子組
み換え株を用い、昆虫の細胞でHNおよびF糖蛋白が生産されている(参考文献
30,31,32,33,34)。バキュロウイルス発現系では、PIV−3糖
蛋白の完全長およびトランケート型(末端領域削除型)ならびにキメラF−HN
融合蛋白が発現されている。遺伝子組み換え蛋白は、小型動物モデルで保護作用
を有することが実証されている(W091/00104、1991年11月29
日出願、当出願人に譲渡された米国特許出願第07/773,949号参照)。
科のアルファウイルス属のウイルスである。成熟したウイルス粒子は、ssRN
Aゲノムの単一コピーを含み、5′−末端にキャップ構造および3′−末端にポ
リアデニル酸が付加された陽性極性を有する。それはmRNAとしての機能を有
し、細胞に導入すると裸のRNAが感染を開始する。感染が起こると、ゲノムの
5′2/3がポリ蛋白に翻訳され、自己解裂によって4種類の非構造蛋白(ns P1から4)にまで翻訳が進行する。一旦ns蛋白が合成されると、正鎖(42
S)ゲノムの完全長負鎖への複製に関与する(参考文献35)。ついで、これら
の負鎖は新しい正鎖(42S)ゲノムおよび26SサブゲノムmRNAの合成の
テンプレートとして作用する(参考文献35)。このサブゲノムmRNAはゲノ
ムの最終1/3と共直線性であり、SFV構造蛋白をコードしている。Lilj estromおよびGaroff(参考文献36)は、1991年にSFV c
DNA複製単位に基づいて一連の発現ベクターを命名した。これらのアルファウ
イルスベクターはWO 92/10578にも記載されており、その開示内容を
参考例としてここで比較 する。これらのベクターは非相同的に挿入できるようにウイルスの構造蛋白遺伝
子が除去されているが、nsP1〜4レプリカーゼ複合体を産生するための非構
造的コード領域は保存されている。RNAの複製に必要な短い5′および3′配
列要素も保存されている。3枠すべての翻訳停止部位の近くの26Sプロモータ
ーの下流に、ポリリンカー部位を挿入した。SpeI部位は、in vitro 転写反応に使用するプラスミドの直線化のために、SFV cDNAの3′末端
のすぐ後に挿入した。
白の発現および抗体の誘導が認められている(参考文献37,38)。免疫投与
を目的とした外因性蛋白の発現にSFV RNA接種を用いると、プラスミドD
NA免疫投与に関連したいくつかの利点がある。例えば、ウイルス抗原をコード
したSFV RNAは、ウイルスに対する抗体による中和によって活性を失うこ
となく、抗体の存在下でそのウイルスに導入することができる。また、蛋白はi
n vivoで発現されるので、蛋白はウイルス自体によって発現される蛋白と 同じ立体配置を有している。したがって、核酸免疫投与を用いると、蛋白の精製
の過程で起こり、免疫原性、防御エピトープの喪失および場合によっては免疫活
性化につながるおそれのある立体配置の変化を避けることができる。
つかの利点がある。SFVは、現在知られている最も複写効率の高いウイルスの
一つである。数時間で、単一細胞内に最高200,000個の正RNAのコピー
ができる。これらのSFV RNAはこのように豊富であり、細胞リボソームほ
とんど全てがSFVコード蛋白の合成に動員され、したがって宿主細胞の蛋白合
成を圧倒する(参考文献36)。したがって、プラスミドDNA免疫投与と比較
して、SFV RNAの用量が少なくても、短時間で保護効果を上げることがで
きる。第二に、DNAとは異なって、RNAは細胞ゲノムに取りこまれる恐れが
ない。第三に、SFV RNAの複製および発現は細胞の細胞質でのみ起こる。
したがって、核に基づく発現系(DNA免疫投与)でみられるような核の移動お
よびスプライシングの問題は起こらない。第四に、SFV RNAの複製は一過
性であり、RNAはきわめて不安定であり、SFV RNAはDNAプラスミド
のように免疫投与後長時間持続しない。
のRNA配列に補足的なcDNAに基づくアルファウイルスcDNAベクターの
利用が開示されている。非相同性プロモーターの転写制御の下でcDNAから転
写されると、アルファウイルスのRNAは自身のレプリカーゼによって自己複製
を起こすことができ、それによって転写された遺伝子組み換えRNA分子のコピ
ー数が増幅する。
5年6月7日出願、(WO 96/40945)、本出願人に譲渡、でDNA免
疫投与に用いたRSV F遺伝子の形態を含むある種のプラスミド構築物が開示
されている。この開示で明らかなように、1種類のプラスミドpXL2はマウス
に鼻腔内投与したとき、生RSVの攻撃投与に対して完全な防御を示した。この
プラスミドは蛋白の膜透過性部分を欠くトランケートRSV F蛋白をコードし
た遺伝子、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)の即初期プロモーターエンハン
サーおよびイントロン配列、および異常スプライシングを防止するためのウサギ
β−グロビンのイントロンII配列を含む。ウサギのβ−グロビンのイントロン
II配列を含まない同じプラスミド構築物、すなわちpXL1は、部分的な防御
を示したに過ぎなかった。同様に、完全長RSV蛋白をコードしたRSV F遺
伝子を除きpXL2と同じプラスミド構築物pXL4も部分的な防御を示したに
過ぎなかったが、ウサギβ−グロビンのイントロンII配列を欠く対応する構築
物、すなわちpXL3は防御を示さなかった。
ドの防御能に悪影響があると考えられる。異常スプライシングは、DNAからR
NAへの核の転写の過程で起こる。免疫投与にRNA転写物を用いると、核の処
理が不要になり、異常スプライシングが起こらない。これにより、ヒト以外のイ
ントロンII配列を使用しなくてすむ。
転写物を用いると、免疫投与した宿主におけるDNAの残留および取り込みを避
けることができる。
型を免疫投与するとRSVに起因する疾病に対して免疫効果があることは本発明
以前には知られておらず、従来の技術に基づいて予測することはできなかった。
RSVに感染すると、重度の疾病が起こる。RSVによって起こる疾病を防御す
るためにワクチンを含む免疫原性調製物をin vivo投与するための改良ベ クターの提供は有用であり、望まれている。特に、老人および血清陰性乳幼児を
含む幼児に免疫を誘導し、防御効果があり、疾病を増強(免疫増強)しないワク
チンの提供が望まれている。 (発明の要約) 本発明は、呼吸合包体ウイルスおよびパラインフルエンザウイルスを含むパラ ミクソウイルス による疾病に対して免疫を与えるための新規な免疫原性物質およ
び当該新規物質を用いた免疫投与手順を提供するものである。特に、本発明は、 パラミクソウイルス科 の感染によって起こる疾病に対して有効なRNAワクチン
を提供することを目的とするものである。
を相補性を有する部分と、完全なアルファウイルスのDNAゲノム複製領域の相 補性を有する部分を 有する第一のDNA配列と、パラミクソウイルス蛋白、また
はパラミクソウイルス蛋白と特異的に反応する抗体を生成する蛋白フラグメント (蛋白断片) をコードした第二のDNA配列とからなり、第二のDNA配列を複
製に必須ではない第一のDNA配列の領域に挿入し、第一および第二のDNA配
列がプロモーターの複写制御のもとにあるベクターを提供する。
吸合包体ウイルス(RSV)からなる群から選ぶことができる。PIV蛋白は、
PIV−1、PIV−2、PIV−3またはPIV−4、特にPIV−3のHN
またはF糖蛋白である。RSV蛋白は、特にRSVのFまたはG糖蛋白であって
もよい。
ー(transmembrane anchor)および細胞質テール(cytoplasmic tail)を欠くR
SV F蛋白をコードしていてもよい。膜透過アンカーおよび細胞質テール領域
のコードを欠くことによって、RSV F蛋白の分泌型が得られる。
ーおよび細胞質テールコード領域を欠いていてもよい。SpeI制限部位の欠失
は、RSV F遺伝子のヌクレオチド194(T)のCへの突然変異によって、
アミノ酸配列を変化させることなく、SpeIを除去して調製する。突然変異を
起こさせたトランケートRSV F遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号:1、 以下「配列識別番号1」と表記し、他の配列識別番号も同様に表記する。) およ
びコードアミノ酸配列(配列識別番号2)は、図2に示す。
ルス配列である。用いるプロモーターは、SP6プロモーターであることが好ま
しい。
御のもとで第一および第二のヌクレオチド配列を維持しながら、ベクターの直線
化が可能なように独特な制限部位を含んでいてもよい。独特な制限部位は、Sp
eIであることが好ましく、特にpSFV1に由来することが好ましい。ベクタ
ーの直線型は、実施例で述べる。
MP37(ATCC 97905)の識別特性を有するものであることが好まし
く、プラスミドpMP37が特に好ましい。
RSV F蛋白と特異的に反応する抗体を誘導し、本来のDNA配列に存在する
SpeI制限部位を欠き、本発明の別の側面を構成する。本来の配列のSpeI
部位を欠く当該突然変異DNA配列は、図2(配列識別番号1)に示すもの、あ
るいは図2(配列識別番号2)に示すアミノ酸配列をコードしたものが望ましい
。
線とし、RNA転写に転写する。本発明の別の側面によると、ここで直線化およ
び転写により製造して提供したようにベクターのRNA転写物を提供する。
る抗体を誘導するために宿主にin vivoで投与するための免疫原性組成物 の形態で提供することができる。当該免疫原性組成物は、その有効成分として、
ここで提供するRNA転写物からなる。本発明の別の側面にしたがって提供され
る当該免疫原性組成物は、in vivoで投与するに適した薬理学的に許容さ れる担体を用いて製剤することができ、防御免疫応答を誘導する。
主に投与することからなるパラミクソウイルス感染疾病に対する免疫を宿主に賦
与する方法を提供する。
ドし、呼吸合包体ウイルスの感染による疾病に対して宿主を防御するためにRS
V F蛋白と特異的に反応する抗体を誘導する遺伝子を用いる新規な方法であっ
て、前記遺伝子を単離し、アルファウイルスのRNAゲノムの少なくとも一部に 相補性を有し、 プラスミドベクターを形成するための複製には必須でない前記D
NA配列の部位におけるアルファウイルスの完全なRNAゲノムの複写領域の相 補体 を有するDNA配列に前記遺伝子を効果的に結合させることからなり、前記
遺伝子およびDNA配列がプロモーターの転写制御のもとにあり、プラスミドベ
クターは直線化されるが、前記遺伝子およびDNA配列は依然として前記プロモ
ーターの転写制御のもとにあり、前記直線化ベクターのRNA転写物を形成し、
前記RNA転写物を前記の宿主に導入することを特徴とする方法を含む。
なわち遺伝子およびDNA配列がプロモーターの転写制御のもとに保たれるよう
な位置で除去することによって行う。特異的制限部位は、プラスミドpSFV1
に由来するようなSpeI部位であってもよい。
線化段階はプラスミドpMP37のSpeI部位で解裂させることによって行う
(図1C参照)。
ら宿主を防御するためのワクチンの製造法であって、膜透過アンカーおよび細胞
質テールが存在せず、あらゆるSpeI制限部位を欠くRSV F蛋白をコード
した第一のDNA配列を単離し、アルファウイルスのRNAゲノムの少なくとも
一部に相補性を有し、プラスミドベクターを形成するための複製には必須でない
第二のDNA配列の領域におけるアルファウイルスの完全なRNAゲノムの複写
領域の相補体を有する前記第二のDNA配列に前記第一のDNA配列を効果的に
結合させることからなり、前記第一および第二のDNA配列がプロモーターの転
写制御のもとにあり、プラスミドベクターは直線化されるが、前記第一および第
二のDNA配列は依然として前記プロモーターの転写制御のもとにあり、前記直
線化ベクターのRNA転写物を形成し、in vivo投与のためのワクチンと して前記RNA転写物を製剤することを特徴とする方法を含む。
なわち遺伝子およびDNA配列がプロモーターの転写制御のもとに保たれるよう
な位置で除去することによって行う。特異的制限部位は、プラスミドpSFV1
に由来するようなSpeI部位であってもよい。
線化段階はプラスミドpMP37のSpeI部位で解裂させることによって行う
。本発明の利点は、in vivo投与によって免疫反応を誘導する上で有用な RNA転写物を提供することを含む。
てDNAベクターから形成させたRNA転写物を用いてRNA免疫投与を行うこ
とによるパラミクソウイルス感染に起因する疾病から宿主を防御することに関す
る。特に、本発明は呼吸合包体ウイルス(RSV)の感染による疾病から宿主を
防御することに関するが、特にこれに限るものではない。以下の説明は、特にR
SV F蛋白およびそのフラグメントをコードし、RSV F蛋白と特異的に反
応する抗体を誘導するDNA配列およびRNA転写物について行う。
ード遺伝子のPCR増幅を行い、免疫原性を維持しているものを含むアミノ酸配
列の異なる蛋白、膜透過アンカーおよび細胞質テールを欠くRSV F蛋白の分
泌型、ならびにRSV F蛋白と特異的に反応する抗体を誘導し、RSV F蛋
白と同様な機能を有するRSV F蛋白のフラグメントを含む完全長RSV F
蛋白を規定するために用いる。本願で、第一の蛋白が第二の蛋白と免疫学的に関
連があるか、または同じ機能を有する限り、第一の蛋白は第二の蛋白と“機能的
に同じ”である。機能的相同体は、例えば蛋白のフラグメント、置換体、または
その付加または欠失変異体である。
なくとも一部と相補性を有する部分と、完全なアルファウイルスのRNAゲノム
複写領域に相補性を有する部分を有する第一のDNA配列を含むように構築する
。第二のDNA配列はRSV F蛋白をコードし、第一のDNA配列の複写には
必須でない領域に挿入する。第一および第二のDNA配列は、プロモーターの転
写制御下にある。得られたベクターは直線であり、この直線化ベクターからRN
A転写物を形成させる。
に特異的な抗体反応で明らかなように、ヒトを含む動物に投与すると、急速に複
写され、in vivoでRSV F蛋白の発現が起こる。当該抗体は、必要で あれば、試料中のRSV蛋白の検出に使用することができる。
IgG抗体力価を提供し、IgG1/IgG2a比は生のウイルスで免疫化し
た場合に得られる比に近い。RNA転写物を免疫投与すると、生のRSVを攻撃
投与した動物を保護する。
診断および治療の分野に適用できることを想定することは容易なことである。こ
のような用途の非限定的な考察を以下に示す。 ワクチンの調製および使用 ワクチンとして適当な免疫原性組成物は、ここで開示したRSV F遺伝子お
よびベクターから調製することができる。当該ワクチンは、被験者に抗−RSV
F抗体の生産を含む免疫反応を示す。ワクチンを含む免疫原性組成物は、RNA
転写物を含み、ポリヌクレオチドを投与するための注射剤、生理学的に許容され
る液剤または乳剤として調製することができる。RNA転写物はレシチンリボソ
ームまたは従来知られている核酸リボソーム等その他のリボソーム(例えば、W
O 93/24640、参考文献38)等のリボソームと混合するか、または以
下に詳しく述べるようにアジュバントと混合してもよい。カチオン性脂質からな
るリポソームは、DNAおよびRNA等のポリアニオンと自然に、容易に相互作
用してリポソーム/核酸複合体を形成し、ポリヌクレオチドを略奪する。さらに
、ポリアニオン性複合体は細胞膜と融合してポリヌクレオチドの細胞内供給が起
こり、ポリヌクレオチドがリポソームコンパートメントの分解酵素を迂回する。
PCT公開公報WO 94/27435には、カチオン性脂質とポリヌクレオチ
ドからなる遺伝子免疫投与組成物が記載されている。細胞による核酸の取り込み
を助けるカルシウムイオン、ウイルス蛋白およびその他のトランスフェクション
助長剤等を使用すると有利である。
クロカプセルとして製剤することができる。例えば、米国特許第5,151,2
64号には、Bio Vecteurs Supra Moleculaire
s(BVSM)と呼ばれるリン脂質/糖脂質/多糖類の性質を有する粒状担体が
記載されている。当該粒状担体は、生物活性を有する多くの分子をその層の一つ
に運ぶことを目的としている。
)を用い、抗体のトリニトロフェニル化キーホールリンペットヘモシアニンとス
タフィロコッカス腸炎毒Bを50:50の比でカプセル化する方法が開示されて
いる。カプセル化に用いるその他のポリマーとしては、ポリ(グリコライド)、
ポリ(DL−ラクチド−コグリコライド)、コポリオキサレート、ポリカプロラ
クトン、ポリ(ラクチド−コカプロラクトン)、ポリ(エステルアミド)、ポリ
オルソエステル、ポリ(8−ヒドロキシ酪酸)およびポリアンハイドライド等が
ある。
ェアと抗原とからなる運搬担体が記載されている。ミクロスフェアは、澱粉、ゼ
ラチン、デキストリン、コラーゲンまたはアルブミンである。この運搬担体は、
特に鼻粘膜によるワクチンの取り込みを目的にしている。運搬担体は、さらに吸
着促進剤を含んでいてもよい。
。当該添加物は、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノール
およびそれらの混合物である。免疫原性組成物およびワクチンは、さらに湿展剤
または乳化剤、pH緩衝剤、またはアジュバント等効果を増強するための補助剤
を含んでいてもよい。免疫原性組成物およびワクチンは、注射部位を局所麻酔剤
で前処置した後、皮下注射、静脈内注射、皮内注射または筋肉内注射等非経口的
に投与してもよい。さもなくば、本発明にしたがって調製した免疫原性組成物は
、粘膜表面に免疫反応を起こさせるように製剤化し、処置してもよい。すなわち
、免疫組成物を例えば経鼻的または経口的(胃内)経路で、粘膜表面に投与して
もよい。さもなくば、坐薬および経口製剤を含むその他の投与モードが望ましい
。坐薬のバインダーおよび担体としては、例えばポリアルカレングリコールまた
はトリグリセリドが含まれる。経口製剤は、通常用いられる添加剤、例えば医薬
品級のサッカリン、セルロースおよび炭酸マグネシウム等が含まれる。
で、防御効果があり、免疫原性が得られる量で投与する。投与量は、例えば個人
のRSV F蛋白およびそれに対する抗体を合成する免疫系の能力、および必要
であれば細胞仲介免疫反応を誘導する免疫系の能力を含み、治療対象患者によっ
て異なる。投与する有効成分の正確な量は、医師の判断による。しかし、適切な
用量範囲は当該技術分野の専門家であれば容易に決定することができ、RSV
F RNAとして約1μg〜約10mgである。1回目投与およびブースター投
与の投与方法も固定的ではなく、1回目投与後さらに数回投与してもよい。また
、用量は投与経路に依存するが、宿主の体重によっても異なる。1種類の病原菌
のみを防御するワクチンは、単価ワクチンである。数種類の病原菌に対して抗原
性を有するワクチンは複合ワクチンであり、本発明のワクチンもこれに属する。
当該複合ワクチンは、例えば各種病原菌、または同じ病原菌の各種系統、または
各種病原菌の組み合わせから得られた物質を含む。
で使用)と一緒に投与すると、免疫原性は著しく改善される。アジュバントは抗
原の免疫原性を増強するが、それ自体は必ずしも免疫原性を有さない。アジュバ
ントは、投与部位の近くの局部に抗原を保持し、デポー効果によって免疫系の細
胞に抗原を徐々に、長時間放出する作用がある。また、アジュバントは免疫系の
細胞を抗原デポーに誘引し、これらの細胞を刺激して免疫応答を高める。
高めるために長年使用されている。このように、アジュバントは抗原に対する免
疫応答を高めることが知られている。しかし、これらのアジュバントの一部は毒
性があり、望ましくない副作用を起こし、したがってヒトおよび多くの動物への
使用に適さないものがある。事実、水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウ
ム(これらは包括して、アルムと呼ばれている)のみがヒトおよび家畜用ワクチ
ンのアジュバントとして定常的に使用されているに過ぎない。
い免疫応答を刺激する。これらには、サポニンと膜蛋白抗原を複合化した免疫刺
激複合体(ISCOMS)、鉱物油の深成ポリマー、マイコバクテリア死菌の鉱
物油懸濁液、フロイントの完全アジュバント、ムラミルジペプチド(MDP)お
よびリポ多糖類(LPS)等の細菌産物、ならびにモノホリルリピドA、QS
21およびポリホスファゼンが含まれる。
配列からなるRNA転写物を、ベクターを標的とした標的分子とともに、免疫系
の細胞を含む特定の細胞に供給することもできる。
gら(参考文献39)は、仔ウシの成長ホルモン(BGH)をコードしたDNA
をコーティングした金の微放出体をマウスの皮膚に植入すると、マウスで抗−B
GH抗体が生産されることを開示している。一方、Furthら(参考文献40
)は、生きた動物の皮膚、筋肉、脂肪および乳腺組織の形質移入にジェットイン
ジェクターが使用できることを認めている。
は、本発明の出願前に、ブタペスト条約にしたがってアメリカン・タイプカルチ
ャー・コレクション(ATCC)(10801 University Boulevard, Manassas, Ve
rginia 20110-2209,米国)に供託した。
公開され、その時点で入手制限が解除される。ATCCが同一物を分与できない
場合は、変化のないもので交換する。供託した実施例は発明を説明するためのも
のであり、ここで開示し、請求する発明は供託したプラスミドによってその範囲
を制限されるものではない。本願で開示したものと同等または相同な抗原をコー
ドした相同または同等のプラスミドは、本発明の範囲に含まれる。 (供託の要約) プラスミド ATCC番号 供託日 pMP37 97905 1997年2月27日 (実施例) 上記の開示は、本発明の一般的な説明である。以下の実施例を引用し、本発明
をさらに詳細に説明する。これらの実施例は説明のためのみであり、発明の範囲
を限定するためのものではない。態様の変更および同等なものとの置換は、状況
から容易に予想できるものとみなす。ここでは特殊な用語を用いるが、このよう
な用語は説明のために用いたものであり、発明を限定するためのものではない。
記載されていない。また、これらの実施例は科学文献に広く報告されており、当
該技術分野の専門家にとっては容易に実施できることである。 実施例1 この実施例では、RSV F遺伝子のトランケート型を含むセムリキ森林ウイ
ルス(SFV)発現ベクターの構築を記載する。
g、MD、米国)。RSV F遺伝子は、その開示内容を参考例としてここに引
用した関連米国特許出願第08/001,554号(1993年1月6日出願、
本出願人に譲渡)(参考文献41、WO 93/14207号)で詳細に記載さ れているように、臨床的に単離したRSVサブタイプAをプラスミドpRSV
Fにクローン化したものであった。BspHIおよびEcoRIでプラスミドを
消化し、RSV F遺伝子フラグメントをプラスミドRSV Fから切断した。
制限酵素BspHIでRSV F遺伝子のコード領域を切断し、F蛋白のC−末
端から48アミノ酸を除去した。これらのアミノ酸は膜透過ドメインのほとんど
および細胞質テール全体を構成している。得られた1.6KbのトランケートR
SV F遺伝子フラグメントを、上記USAN第08/001,554号(WO
93/14207)に記載されているように、以下の配列に基づくリンカーを
用いた三段階結紮でブルースクリプトベース哺乳類細胞発現ベクターpMCR2
0のEcoRI−BamHI部位にクローニングし、プラスミドpES13Aを
得た。
3′ TGAACTATTACTCCTAG5′(配列識別番号4)
このリンカーは、非テンプレートコードスレオニンをトランケートRSV F蛋
白のC−末端に付加し、トランケート遺伝子の末端に連続した3つのストップコ
ドンを挿入する。
ランケートRSV F遺伝子フラグメントをプラスミドpES13Aから切除し
た。さらに3段階結紮を行い、以下の配列に基づいた別のリンカーによって1.
6KbのEcoRI−BamHI RSV F遺伝子フラグメントをSFV発現 ベクターpSFV1のBamHI部位にクローニングし、プラスミドpMP35
を得た。
3′ GCGCGCGCGCTTAA 5′(配列識別番号6)
このプラスミドは、1.6KbのBamHI RSV F遺伝子フラグメント
のコピー2つを有する。このとき、SpeI部位がRSV F遺伝子フラグメン
トのBamHI部位から193bp上流に存在していることを発見した。pSF
V1に基づくプラスミドは、以下に記載するin vitro転写反応に使用す る前にSpeIで直線化する必要がある。したがって、RSV F遺伝子のSp
eI部位を除去する必要があり、これは以下のように行った。
ンケートRSV F遺伝子フラグメントを切除し、pUC19のBamHI部位
に結紮してプラスミドpMP36を得た。トランスホーマーTM部位−指向突然変
異キット(Clonetech、Palo Alto、CA、米国)およびプラ
イマー 5′−TGGTTGGTATACCAGTGTTATAACT(配列識
別番号7)を製造業者の指針にしたがって使用し、ヌクレオチド194をTから
Cに変更した。この変更によって、コードしたRSV F蛋白のアミノ酸配列に
影響をおよぼすことなく、RSV F遺伝子のSpeI部位を除去した。修正R
SV F遺伝子を含むプラスミドpMP36Aの配列を、DNA配列分析で測定
した。BamHIで消化して1.6KbトランケートRSV F遺伝子フラグメ
ントをプラスミドpMP36Aから切除し、pSFV1のBamHI部位に結紮
し、プラスミドpMP37を得た(ATCC 97905)。トランケートRS
V F遺伝子が適切に定位していることは、制限マップの作成およびDNA配列
分析によって確認した。図2は、SpeI部位が除去され、分泌RSV F蛋白
のアミノ酸配列がコードされたトランケートRSV F遺伝子のBamHIフラ
グメントのヌクレオチド配列(配列識別番号1)を示す。
キットを用い、製造業者の指針にしたがってプラスミドDNAを精製した。 実施例2 この実施例では、in vitro転写反応でSFV−RSVF RNAの生 成に必要とするSpeI直線化pMP37の調製およびSFV−RSVF RN
Aの調製を記載する。
urg、MD、米国)を含む反応液100μL中で、実施例1に記載したように
調製したプラスミドpMP37 20μgをSpeIで切断した。
ラスミドからSFV−RNAを調製した。
カナダ)360単位のRNasinR酵素阻害剤(Promega、Madis on、WI、米国)270単位のSP6 RNAポリメラーゼ(Gibco B
RL、Gaithersburg、MD、米国) 反応混合液を、37℃で50分間インキュベーションした。CHROMA S
PINTM−200 DEPC−H2Oカラム(Clonetech、Palo Alto、CA、米国)に反応混合液を通し(75μL/カラム)、製造業者の
指針にしたがって、このようにして調製したSFV−RSVF RNAを精製し
た。
得られた免疫原性結果を記載する。
であることがすでに明らかにされている。実施例2に記載したように調製したS
FV−RSVF RNAを、筋肉内(i.m.)経路によりマウスに免疫投与し
た。BALB/c系マウス5匹(雌、6〜8週齢)(Jackson Lab.
,Bar Harbour、ME、米国)の前脛骨筋の両側に、PBS−指向性
SFV−RSVF RNAを2x25μg(0.5μg/μL)の用量で注射し た。RNA免疫投与の5日前に、カージオトキシン(PBS中10μM)(La
toxan、フランス)2x50μLを筋肉に処置した。カージオトキシンを筋
肉に処置するとDNAの吸収が促進され、免疫応答が高くなるが知られている(
参考文献43)。4週間後に、これらのマウスに同様な方法でブースター投与し
た(下表1)。対照群には、(1)SFV RNA発現β−ガラクトシダーゼ(
SFV−LacZ RNA)、(2)ここで調製したSFV−RSVF RNA
、(3)RSV生菌、(4)アルム含有PBSおよびアルム含有RSVサブユニ
ット調製物を免疫投与した。また、これらのマウスには、4週間後に同様にブー
スター投与した(表1)。RSV F、GおよびM蛋白からなるRSVサブユニ
ット調製物は、その開示内容をここで参考例として引用した関連米国特許出願第
08/679,060号(1996年7月12日出願、本出願人に譲渡)に記載
されている(WO 98/02457)。
菌的に肺を摘出し、重量を測定し、完全培養培地2mLとともにホモジナイズし
た。すでに報告されている方法(参考文献44)にしたがい、ベロ細胞を用い、
3反復で肺ホモジネート中のウイルス力価を測定した。
結合免疫吸着法(ELISA)でこれら血清中の抗−RSV F抗体力価(Ig
G、IgG1およびIgG2a)を測定した。すでに報告されている方法(参考
文献44)にしたがい、これら血清のRSV−特異性プラーク減数力価を測定し
た。
抗体反応を図3に要約する。SFV−RSVF RNA、RSV生菌、またはR
SVサブユニット調製物+アルムを免疫投与した動物では、4および6週で血清
中の総抗−RSV F IgG抗体力価が高かった(図3,パネルA)。しかし
、図3のパネルBおよびCから明らかなように、IgG1/IgG2aの比には
顕著な差が認められた。RSV生菌を免疫投与した動物の血清では、6週間後の
抗−F IgG1/IgG2a比が約0.69であった。この値は、アルム−ア
ジュバント添加RSVサブユニット調製物を一次およびブースター投与したマウ
スから6週間後に得られた抗−RSV F IgG1/IgG2a比と対称的で
あった。この場合、抗−RSV F IgG1/IgG2a比は約4.3であっ
た。SFV−RSVF RNAを免疫投与したマウスから6週間後に得られた抗
−RSV F IgG1/IgG2a比は、0.79であった。これらの結果は
、SFV−RSVF RNAをマウスに免疫投与すると、アルム−アジュバント
添加RSVサブユニット調製物で認められるTh−2型の反応よりも、RSウイ
ルス生菌で得られる反応と同様にTh−1型の反応が高くなることを示唆してい
る。
投与したマウスの血清では、いずれも顕著な濃度のRSV−特異性中和抗体が認
められた(群2、3および5)。プラセボ対照動物とは対称的に、SFV−RS
VF RNA、RSV生菌またはアルム−アジュバント添加RSVサブユニット
調製物を免疫投与したマウスでは、表2に示すようにRSウイルス生菌の攻撃投
与に対する下気道の完全な防御が認められた。
に対するマウスの防御が認められた。このSFVレプリコンの防御能は、RSV
生菌またはアルム−アジュバントRSVサブユニットの接種で誘導される防御能
と同等であった。得られた免疫反応の型は、RSV生菌で発現する免疫反応の型
と同様にTh−1様反応が高かった。 実施例4 この実施例では、抗−RSV F抗体力価の測定を記載する。
緩衝液(pH 9.6)で希釈し、室温で一夜Nunc−MaxiSorpプレ
ートのウエルをコーティングした。PBS中0.1%のBSAを室温で30分間
ウエルに添加した後、0.1%BSA/PBS+0.1%ツイン20洗浄用緩衝
液で2回洗浄し、ウエルの非特異的結合をブロックした。マウス血清を2倍また
は4倍に連続希釈し、ウエルに添加した。室温で1時間インキュベーションした
後、洗浄用緩衝液でプレートを5回洗浄し、洗浄用緩衝液で最適濃度に希釈した
ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)標識抱合体を添加した。総I
gG検定には、Jackson Immuno Research Labor
atory Inc.(Baltimore MD、米国)製F(ab′)2ヤ ギ抗マウスIgG(H+L特異性)−HRPを用いた。IgG1の検定にはSe
rotec(Toronto、Ontario、カナダ)製ヒツジ抗マウスIg
G1−HRPを用い、IgG2aの検定にはCaltag Laborator
ies(San Francisco、CA、米国)製ヤギ抗マウスIgG2a
を用いた。室温で1時間インキュベーションした後、洗浄用緩衝液でプレートを
5回洗浄し、テトラメチルベンズイミドの存在下で過酸化水素(基質)を添加し
た。反応は、2Mの硫酸を添加して停止させた。Multiscan Tite
rtekプレートリーダーを用い、吸光度(OD)450nmで比色した。力価
は、ODが約2倍になる最終希釈率の逆数とした。このODは、最初の希釈時に
検定の陰性対照よりも高くなければならない。陰性対照には、各動物の免疫投与
前の血清を用いた。
ドしたDNA配列を含み、in vivo投与のために直線化し、RNAに転写 されたベクターであって、パラミクソウイルス、特に呼吸合包体ウイルスの感染
によって起こる疾病に対する防御免疫反応を誘導する新規なベクターを提供する
。本発明の範囲で、改良が可能である。
SpeI制限部位を除去するためにヌクレオチド194で突然変異を起こさせた
トランケートRSV F遺伝子のヌクレオチド配列(配列識別番号1)および推
定アミノ酸配列(配列識別番号2)を示す。
週間後およびブースター投与2週間後にマウスから採取した血清における抗−R
SV F力価を示す。パネルA、BおよびCは、それぞれ総IgG反応、IgG
1反応およびIgG2a反応を示す。
特異性中和抗体力価を示す。
Claims (53)
- 【請求項1】 アルファウイルスRNAゲノムの少なくとも一部を補い、ア
ルファウイルスRNAゲノムの完全な複製領域の補体を有する第一のDNA配列
と、パラミクソイルス蛋白またはパラミクソイルス蛋白と特異的に反応する抗体
を誘導する蛋白フラグメントをコードした第二のDNA配列とからなり、前記第
二のDNA配列が前記第一のDNA配列の複製には必須でない領域に挿入されて
おり、前記の第一および第二のDNA配列がプロモーターの転写制御のもとにあ
るベクター。 - 【請求項2】 前記のパラミクソイルス蛋白がパラインフルエンザウイルス
(PIV)蛋白または呼吸合包ウイルス(RSV)蛋白であることを特徴とする
請求項1に記載のベクター。 - 【請求項3】 前記のパラミクソイルス科の蛋白がPIV−1、PIV−2
、PIV−3、またはPIV−4蛋白から選んだPIV蛋白であることを特徴と
する請求項2に記載のベクター。 - 【請求項4】 PIV蛋白がPIV−3のHNまたはF糖蛋白であることを
特徴とする請求項3に記載のベクター。 - 【請求項5】 前記のパラミクソイルス科の蛋白がRSV蛋白であることを
特徴とする請求項2に記載のベクター。 - 【請求項6】 前記のRSV蛋白がRSVのFまたはG糖蛋白であることを
特徴とする請求項5に記載のベクター。 - 【請求項7】 前記の第二のDNA配列が完全長RSVF蛋白をコードして
いることを特徴とする請求項1に記載のベクター。 - 【請求項8】 前記の第二のDNA配列が膜透過アンカーおよび細胞質テー
ルを欠くRSV F蛋白をコードしていることを特徴とする請求項1に記載のベ
クター。 - 【請求項9】 前記の第二のDNA配列がRSV F蛋白をコードし、Sp
eI制限領域を欠くことを特徴とする請求項1に記載のベクター。 - 【請求項10】 前記の第二のDNA配列がRSV F蛋白をコードし、S
peI制限領域を欠き、膜透過アンカーおよび細胞質テールコード領域を欠くこ
とを特徴とする請求項1に記載のベクター。 - 【請求項11】 RSV F遺伝子のSpeI部位を除去するためにRSV
F遺伝子のヌクレオチド194(T)がCに突然変異していることを特徴とす
る請求項10に記載のベクター。 - 【請求項12】 前記のアルファウイルスがセムリキ森林ウイルスであるこ
とを特徴とする請求項1に記載のベクター。 - 【請求項13】 前記の第一のDNA配列がプラスミドpSFV1に含まれ
るセムリキ森林ウイルス配列であることを特徴とする請求項12に記載のベクタ
ー。 - 【請求項14】 前記のプロモーターがSP6プロモーターであることを特
徴とする請求項12に記載のベクター。 - 【請求項15】 プラスミドベクターが第二のDNA配列を除去することな
くベクターの直線化を可能にする独特な制限部位を有することを特徴とする請求
項1に記載のベクター。 - 【請求項16】 独特な制限部位がSpeI部位であることを特徴とする請
求項15に記載のベクター。 - 【請求項17】 SpeI部位がプラスミドpSFV1に由来することを特
徴とする請求項16に記載のベクター。 - 【請求項18】 ベクターが直線型である請求項1に記載のベクター。
- 【請求項19】 図1Cに示すプラスミドpMP37(ATCC 9790
5)の特徴を有する請求項1に記載のベクター。 - 【請求項20】 ベクターがプラスミドpMP37(ATCC 97905
)である請求項1に記載のベクター。 - 【請求項21】 RSV F蛋白またはRSV F蛋白と特異的に反応する
抗体を誘導することができるそのフラグメントをコードし、非突然変異配列に存
在するSpeI制限部位がaboutである突然変異DNA配列。 - 【請求項22】 膜透過アンカーおよび細胞質テールコード領域を欠く請求
項21に記載の突然変異DNA配列。 - 【請求項23】 非突然変異RSV F遺伝子のSpeI部位を除去するた
めに非突然変異RSV F遺伝子のヌクレオチド194(T)がCに突然変異し
ていることを特徴とする請求項21に記載の突然変異体。 - 【請求項24】 非突然変異配列に存在するSpeI部位を欠き、トランケ
ートRSV F蛋白をコードし、図2に示すDNA配列(配列識別番号1(SE
Q ID NO:1))または図2に示すアミノ酸配列(配列識別番号2)をコ
ードしたDNA配列を有する突然変異DNA分子の配列。 - 【請求項25】 請求項1に記載するベクターのRNA転写物。
- 【請求項26】 請求項1に記載するプラスミドベクターをベクターに存在
する独特な制限部位で直線化することに由来し、第二のDNA配列を除去するこ
となくベクターの直線化を可能にし、直線化ベクターの転写を行う請求項25に
記載のRNA転写物。 - 【請求項27】 独特な制限部位がSpeI部位であることを特徴とする請
求項26に記載のRNA転写物。 - 【請求項28】 前記ベクターにおいて、前記の第二のDNA配列がパライ
ンフルエンザウイルス(PIV)蛋白または呼吸合包体ウイルス(RSV)蛋白
のいずれかをコードしていることを特徴とする請求項25に記載のRNA転写物
。 - 【請求項29】 前記ベクターにおいて、前記の第二のDNA配列がPIV
−1、PIV−2、PIV−3またはPIV−4のいずれかであるパラミクソイ
ルス科蛋白をコードしていることを特徴とする請求項28に記載のRNA転写物
。 - 【請求項30】 前記ベクターにおいて、前記の第二のDNA配列がPIV
−3のHNまたはF糖蛋白のいずれかであるパラミクソイルス科蛋白をコードし
ていることを特徴とする請求項29に記載のRNA転写物。 - 【請求項31】 前記ベクターにおいて、前記の第二のDNA配列がRSV
蛋白をコードしていることを特徴とする請求項28に記載のRNA転写物。 - 【請求項32】 前記ベクターにおいて、RSV蛋白がRSVのFまたはG
糖蛋白であることを特徴とする請求項31に記載のRNA転写物。 - 【請求項33】 前記ベクターにおいて、前記第二のDNA配列が完全長R
SV F蛋白をコードしていることを特徴とする請求項25に記載のRNA転写
物。 - 【請求項34】 前記ベクターにおいて、前記第二のDNA配列が膜透過ア
ンカーおよび細胞質テールを欠くRSV F蛋白をコードしていることを特徴と
する請求項25に記載のRNA転写物。 - 【請求項35】 前記ベクターにおいて、前記第二のDNA配列がRSV
F蛋白をコードし、SpeI制限部位を欠くことを特徴とする請求項25に記載
のRNA転写物。 - 【請求項36】 前記ベクターにおいて、前記第二のDNA配列がRSV
F蛋白をコードし、SpeI制限部位を欠き、膜透過アンカーおよび細胞質テー
ルのコード領域を欠くことを特徴とする請求項25に記載のRNA転写物。 - 【請求項37】 前記ベクターにおいて、在来RSV F遺伝子のSpeI
部位を除去するためにRSV F遺伝子のヌクレオチド194(T)がCに突然
変異していることを特徴とする請求項36に記載のRNA転写物。 - 【請求項38】 前記ベクターにおいて、前記のアルファウイルスがセムリ
キ森林ウイルスであることを特徴とする請求項25に記載のRNA転写物。 - 【請求項39】 前記ベクターにおいて、前記の第一のDNA配列がプラス
ミドpSFV1に含まれるセムリキ森林ウイルス配列であることを特徴とする請
求項38に記載のRNA転写物。 - 【請求項40】 前記ベクターにおいて、前記のプロモーターがSP6プロ
モーターであることを特徴とする請求項38に記載のRNA転写物。 - 【請求項41】 前記ベクターが図1Cに示すプラスミドpMP37(AT
CC 97905)の特徴を有することを特徴とする請求項25に記載のRNA
転写物。 - 【請求項42】 前記ベクターがプラスミドpMP37(ATCC 979
05)であることを特徴とする請求項25に記載のRNA転写物。 - 【請求項43】 宿主にパラミクソイルス科蛋白に対する抗体を誘導するた
めに宿主にin vivo投与するための免疫原性組成物であって、その有効成 分として請求項25に記載したRNA転写物からなる組成物。 - 【請求項44】 宿主に防護抗体を誘導するための請求項43に記載の免疫
原性組成物。 - 【請求項45】 パラミクソイルスの感染によって起こる疾病に対する免疫
を宿主に賦与する方法であって、請求項25に記載したRNA転写物の有効量を
宿主に投与することからなる方法。 - 【請求項46】 RSV F蛋白をコードした遺伝子を用いる方法であって
、前記遺伝子を単離し、アルファウイルスRNAゲノムの少なくとも一部を補い
、プラスミドベクター形成の複写には必須でない前記DNA配列の領域にアルフ
ァウイルスRNAゲノムの完全な複製領域の補体を有するDNA配列と前記遺伝
子をプロモーターの転写制御下にあるように結合させ、前記遺伝子とDNA配列
をプロモーターの転写制御下に保ちながらプラスミドベクターを直線化し、前記
直線化ベクターのRNA転写物を形成させ、前記RNA転写物を前記宿主に導入
することからなる方法。 - 【請求項47】 遺伝子およびDNA配列をプロモーターの転写制御下に保
たれるような独特の制限部位でプラスミドベクターを除去することによって、前
記プラスミドベクターの直線化を行うことを特徴とする請求項46に記載の方法
。 - 【請求項48】 独特な制限部位がSpeI部位であることを特徴とする請
求項47に記載の方法。 - 【請求項49】 前記ベクターがプラスミドpMP37(ATCC 979
05)であそのSpeI部位で解裂することにより直線化を行うことを特徴とす
る請求項46に記載の方法。 - 【請求項50】 呼吸合包体ウイルス(RSV)感染によって起こる疾病か
ら宿主を防御するためのワクチンの製造法であって、RSV F蛋白をコードし
、膜透過アンカーおよび細胞質テールを含まず、SpeI制限部位を欠く第一の
DNA配列を単離し、アルファウイルスRNAゲノムの少なくとも一部を補い、
プラスミドベクター形成の複写には必須でない前記DNA配列の領域にアルファ
ウイルスRNAゲノムの完全な複製領域の補体を有するDNA配列と前記遺伝子
をプロモーターの転写制御下にあるように結合させ、前記遺伝子とDNA配列を
プロモーターの転写制御下に保ちながらプラスミドベクターを直線化し、前記直
線化ベクターのRNA転写物を形成させ、前記RNA転写物をin vivo投 与用ワクチンに製剤することからなる方法。 - 【請求項51】 遺伝子およびDNA配列をプロモーターの転写制御下に保た
れるような独特の制限部位でプラスミドベクターを除去することによって、前記
プラスミドベクターの直線化を行うことを特徴とする請求項50に記載の方法。 - 【請求項52】 独特な制限部位がSpeI部位であることを特徴とする請求
項51に記載の方法。 - 【請求項53】 前記ベクターがプラスミドpMP37(ATCC 9790
5)であり、SpeI部位で解裂することにより直線化を行うことを特徴とする
請求項50に記載の方法。
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