JP2001513985A - プレセニリン1遺伝子プロモーター - Google Patents

プレセニリン1遺伝子プロモーター

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JP2001513985A JP2000507694A JP2000507694A JP2001513985A JP 2001513985 A JP2001513985 A JP 2001513985A JP 2000507694 A JP2000507694 A JP 2000507694A JP 2000507694 A JP2000507694 A JP 2000507694A JP 2001513985 A JP2001513985 A JP 2001513985A
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ヴィテク,ピー・マイケル
ミツダ,ノリアキ
ローズィズ,アレン・ディー
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デューク・ユニヴァーシティ
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Abstract

(57)【要約】 哺乳動物細胞における下流異種DNAセグメント(プロモーターセグメント)のニューロン特異的転写を指令する単離されたDNA分子を開示する。この単離されたDNA分子は、マウスのゲノムプレセニリン1DNAからのプロモーターセグメント、またはこのようなDNAにハイブリダイズするDNA配列を含有し、哺乳動物細胞において下流異種DNAセグメントのニューロン特異的転写を指令する。このようなプロモーターセグメントを含むDNA構築物およびその種々の用途も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、国立予防衛生研究所からの補助金RO1 AG−13839の下で
政府の支持によりなされた。政府は本発明の権利を有している。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、ゲノムのプレセニリン1(Presenilin-1)遺伝子構築物、およびその
調節領域、および該プレセニリン1遺伝子構築物を用いる組換えDNA構築物に
関する。
【0003】 (発明の背景) アルツハイマー病(Alzheimer's disease; AD)は破壊的な神経学的疾患で あって、痴呆症の最も通常の原因である。この障害の遺伝学的解析により、複数
遺伝子が関与していることが示唆されている。現在、第21染色体上のアミロイ
ド前駆体タンパク質(Amyloid Precursor Protein; APP)(Citron, M.ら、Nature 360、672−674(1992);Suzuki,
N.ら、Science 264、1336−1340(1994))、第19
染色体上のアポリポタンパク質E(Apolipoprotein-E: APOE)遺伝子(Co
rder,E.H.ら、Science 261、921−923(1993)
;Corder,E.H.ら、Nat.Genet.7、180−184(19
94);Strittmatter,W.J.ら、Proc.Natl.Aca
d.Sci.U.S.A.90、1977−81(1993))、第14染色体
上のプレセニリン1(PS−1)遺伝子(Sherrington,R.ら、N
ature 375、754−760(1995))および第1染色体上のプレ
セニリン−2(PS−2)遺伝子(Levy−Lahad,E.ら、Scien
ce 269、973−977(1995))を含む、4つの遺伝子の突然変異
がアルツハイマー病表現型に関連することが見いだされている。第12染色体上
の未知の遺伝子が、後期開始AD患者の大きな割合に関連しているように見える
(Stephanson,J.、J.Am.Med.Asoc.277、775
(1997))。家系性アルツハイマー病の大部分はPS−1における突然変異
に関連付けられている。現在、30を超える独立したPS−1遺伝子における突
然変異が、若年性表現型を呈する非関連アルツハイマー病家族に記載されている
。これらの突然変異のほとんどは、その結果、単一のアミノ酸変化が起こるミス
センス突然変異である(Wasco,W.ら、Nat.Med.1、848(1
995);Alzheimer's Disease Collaborati ve Group,Nat.Genet.11、219−222(1995);
Campion,D.ら、Hum.Mol.Genet.4、2373−237
7(1995);Cruts,M.ら、Hum.Mol.Genet.4、23
63−2371(1995);Boteva,K.ら、Lancet 347、
130−131(1996);Rossor,M.ら、Lancet 347、
1560(1996);Kamino,K.ら、Neurosci.Let.2
08、195−198(1996))。
【0004】 エクソン4およびエクソン9で見いだされる欠失は、異なるスプライシングに
よって生起するRNA転写物のいくつかの先端欠損を行うのでさらなる突然変異
を引き起こす(Perez−Tur,J.ら、Neuroreport.7、2
97−301(1995))。当該タンパク質内のこれらの突然変異のクラスタ
リングは、機能的に重要なドメインの位置を示唆するが、プレセニリンタンパク
質の正確な機能は活動的に調査されている事項である。
【0005】 遺伝子機能を見いだすための1つのプローチは、PS−1遺伝子発現の調節を
研究することである。in situハイブリダイゼーションを用い、我々及び他野研 究者は、PS−1mRNAが脳のニューロンにおいて非常に高度に発現されるこ
とを示した(Koracs,D.M.ら、Nat.Med.2、224−229
(1996))。免疫組織化学により、PS−1タンパク質がニューロンで豊富
であるが、アミロイドプラークおよびいくつかの膠細胞タイプにも関連すること
が明らかとなった(Scheuner,D.ら、Nat.Med.2、864−
870(1996);Lah,J.ら、J.Neurosci.17、1971
−1980(1997))。対照的に、Sherringtonらは、PS−1
のmRNAが体全体の種々の器官で広く発現されることを報告した(Natur
e 375、754−760(1995))。これは、何故PS−1遺伝子産物
における突然変異が、その末梢器官に対する明らかな影響を及ぼすことなく、家
系性アルツハイマー病患者において病気状態を付与するように見えるという疑問
を生起する。この状況は、さらに、複雑化する。なぜならば、PS−1のmRN
AおよびFAD患者および年齢にあった健康な対照からのタンパク質レベルは報
告されておらず、PS−1遺伝子発現の異常調節がこのような病気状態にさらに
寄与する可能性を開くからである。
【0006】 PS−1遺伝子のプロモーターおよび非タンパク質コーディング領域における
突然変異は知られておらず、遺伝子の野生型配列に関する報告が欠けている。同
様に、転写を促進する遺伝子の能力の機能的解析は報告されていない。PS−1
ノックアウトマウスが胚致死的であるという最近の報告(Shen,J.ら、C
ell 89、629−639(1997))と組み合わせて、PS−1遺伝子
配列およびその転写調節の知識は、正常および病気状態双方におけるPS−1機
能を同定するのを助ける重要な手掛かりなはずである。
【0007】 (発明の概要) 我々は、本明細書にマウスのプレセニリン1遺伝子の完全な配列を記載する。
この配列は、2つの独立した転写開始部位があることを示した。これらの開始部
位を囲むDNA領域の機能的テストは、それらが、共に、エクソン1Aの+1位
を含む単一の主要プロモーターによって明らかに制御されることを示した。この
プロモーターは、また、かなり興味深い。なぜならば、それはニューロン様細胞
で非常に活性が高いからである。今や、さらなる特徴付けは、陽性および陰性D
NAエレメントおよびプレセニリン1遺伝子の発現を制御するように機能する転
写因子を完全に記載できる状態まで進行することができる。
【0008】 従って、本発明の第1の態様は、哺乳動物細胞において下流の異種DNAセグ
メントのニューロン特異的転写を指令する単離されたDNA分子であって、 (a)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−327位から−206位に
わたる配列(+1位はエクソン1Aの転写開始部位を示す)、 (b)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−449位から+1171位
にわたる配列、 (c)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−9位から+16位にわたる
配列(配列AGGCCGGAAGTTGCGACACCGGTGA(配列番号1))、および (d)前記(a)、(b)または(c)の配列を有する単離されたDNAにハ
イブリダイズし、哺乳動物細胞において下流の異種DNAセグメントのニューロ
ン特異的転写を指令するDNA配列 からなる群から選択される配列を有する前記単離されたDNA分子である。
【0009】 「ニューロン特異的」とは、下流異種DNAがニューロンにおいて優先的に転
写されまたは発現される限り、任意のレベルの特異性を意味する。「ニューロン
」とは、当業者によく知られているように、シグナルを送る刺激可能な細胞を意
味する(例えば、脳皮質のニューロン)。
【0010】 本発明の第2の態様は、5’から3’の方向に、上述のDNA配列からなるプ
ロモーターセグメントと、該プロモーターセグメントから下流に位置し、それに
作動可能に結合した異種DNAセグメントとを含む、発現カセットを含むDNA
構築物である。
【0011】 本発明の第3の態様は、前記したDNA構築物を含有する神経細胞である。 本発明の第4の態様は、トランスジェニック非ヒト動物を作出する方法である
。この方法は、動物細胞を前述の発現カセットにより形質転換し、次いで、この
形質転換動物細胞から動物を再生することを含む。
【0012】 本発明の第5の態様はトランスジェニック非ヒト動物であって、動物の全細胞
又は細胞のいくつかが前述の異種発現カセットを含有する。 本発明の前記および他の目的および態様は、図面および以下の明細書で詳細に
説明する。
【0013】 (図面の簡単な説明) 図1.マウス脳からの3つの異なるプレセニリン1転写物の構造。マウス脳c
DNAの5’RACEのクローン化産物およびDNA配列決定により、垂直矢印
によってマークされた2つのユニークな転写開始部位に由来するように見える3
つの独立した転写物(A、BおよびC)の存在が明らかにされた。2つの転写開
始部位の間の距離は410bpである。エクソン1A、1Bおよび1Cのサイズ
は、各々、141bp、371bpおよび139bpである。
【0014】 図2.クローニングおよび配列決定戦略はマウスのプレセニリン1遺伝子のエ
クソン−イントロン構造を解明する。
【0015】 図2A.スクリーニング戦略。「スクリーニングA」は、プローブA(塗りつ
ぶした四角)としてマウスPS−1cDNAの断片を利用して、マウスPS−1
ゲノムDNA(二本線として表す)のラムダファージクローンを同定した。「ス
クリーニングB」はPCRプライマーを利用して、ハッチングを施した水平の四
角によって表されるように、マウスPS−1遺伝子、P1−10809のP1ク
ローンを同定した。
【0016】 図2B.配列決定戦略。ラムダファージクローンおよびP1−10809を制
限酵素処理し、pBluescript II KS(+)ベクターにサブクロ
ーニングした。濃い線はP1−10809で見出されるPS−1ゲノムDNAの
対応する領域からの個々のプラスミドサブクローンに対応する。二重矢印は、直
接的に配列決定したP1−10809鋳型からのPCR産物を表す。制限エンド
ヌクレアーゼは、HはHindIII、EはEcoRI、NはNotI、XはX
hoIを略したものである。
【0017】 図2C.マウスPS−1遺伝子のエクソン−イントロン構造。エクソンは四角
で囲まれ、二重線はイントロンを表す。塗りつぶした四角および塗りつぶさない
四角は、各々、タンパク質コーディング領域および非翻訳領域に対応する。翻訳
開始コドンATGは、位置+11,420で開始し、翻訳終止コドンTAGは+
45,627にあり、推定ポリアデニル化シグナル(AATTAA)は位置+4
6,612にある。
【0018】 図3.マウスおよびヒトのプレセニリン1プロモーターの比較。マウスPS−
1の転写は、エクソン1Aの位置+1の「G」で開始し、ヒトPS−1の転写は
、「A」で開始する(データは示さず)。ナショナルセンターバイオテクノロジ
ーインフォメーション(National Center Biotechno
logy Information)から入手可能なBLASTネットワークサ
ービスによるDNA配列類似性検索によって、マウス/ヒト相同性の領域が両遺
伝子についての転写開始の周りで見出される。転写因子ETS1およびSP1に
ついてのコンセンサス結合部位には下線を施され、これらはマウスおよびヒト遺
伝子双方で保存されている。
【0019】 図4.マウスPS−1プロモーター領域のヌクレオチド配列。垂直矢印でマー
クされた2つの転写開始部位の近傍のマウスPS−1遺伝子の配列が示されてい
る。いくつかの制限エンドヌクレアーゼ部位に下線を施し、種々のプロモーター
エレメントは四角で囲み、ラベルを付す。エクソン1Aおよびエクソン1Bは二
重に下線を施す。
【0020】 図5.マウスのプレセニリン1のプロモーター−レポーター構築物およびそれ
らの相対的ルシフェラーゼ活性(%RLA)。
【0021】 図5A.PS−1プロモーターの構造組織。頂部の線は、プロモーター活性に
ついて分析されたPS−1遺伝子の領域を表し、エクソン1Aおよびエクソン1
Bについての四角にラベルを付した。塗りつぶしていない四角は、プラスミドp
GL3−Basic(Promega)中のホタルのルシフェラーゼレポーター
遺伝子の上流にクローニングされたマウスPS−1遺伝子(頂部線)に対応する
ゲノムDNA断片を表す。四角は、左側に、LUC番号としてプロモーター−レ
ポータープラスミドの名称と、エクソン1Aの開始における「G」である+1に
基づいた断片の5’末端のヌクレオチド数とによるラベルを付けた。四角上方の
文字は、制限酵素切断部位を指す。四角のすぐ右の番号は、プロモーター断片の
3’末端を指す。右側の番号は、材料および方法に記載されたように計算された
相対的ルシフェラーゼ活性(%RLA)のパーセントであり、かっこ内に構築物
が細胞にトランスフェクトされその活性が測定された回数が続く。
【0022】 図5B.PS−1プロモーターの微細構造マップおよびプロモーター−レポー
ター構築物活性戦略。頂部線は、推定プロモーターエレメント、エクソン1A、
エクソン1Bおよびラベルの付けられた制限酵素部位の位置と共にPS−1遺伝
子の領域を表す。プロモーター−レポーター構築物の四角は、(A)と同様であ
る。四角の上方の文字は、図3に示したプロモーター断片の末端をいう。
【0023】 図6.細胞型特異的PS−1プロモーター活性。PS−1プロモーター−レポ
ーター構築物LUC29、LUC27、LUC4、LUC3およびLUC1を、
Neuro2a神経芽細胞腫(N2a)、未分化P19(P19)、レチノイン
酸で分化したニューロン様P19(P19N)、ジメチルスルホキシドで分化し
た筋肉様P19(P19M)およびNIH/3T3繊維芽細胞に一過的にトラン
スフェクトした。pGL3−Basicプラスミド(Promega)における
SV40プロモーター駆動ホタル・ルシフェラーゼおよびpRL−TK(チミジ
ンキナーゼプロモーター駆動Renillaルシフェラーゼ遺伝子)もまた、各
々、外部および内部対照として各細胞系に一過的にトランスェクトした。プラス
ミドの全ての組合せからのルシフェラーゼ活性を測定した後、相対的ルシフェラ
ーゼ活性の指標(IRLA)をRLA/RLASV40として計算した(ここに、R
LASV40は外部対照におけるホタルのルシフェラーゼのシグナルを内部対照にお
けるRenillaルシフェラーゼのシグナルで割った比率であり、異なる細胞
系における異なるプロモーター断片の活性を比較するためである)。N2a細胞
にトランスェクトしたプラスミドLUC29は、我々が100%活性と定義した
最大IRLA値を示した。
【0024】 (発明の詳細な記載) ヌクレオチド配列は、5’から3’の方向に、左から右に、一本鎖のみによっ
て明細書に示される。ヌクレオチドは、IUPAC−IUB生化学命名委員会に
よって推奨される方法で表される。
【0025】 本発明のニューロン特異的プロモーターの特別の例は、以下ののマウスのプレ
セニリン1遺伝子プロモーターセグメントを含むDNA分子を含んでなるが、こ
れらに、限定されるものではない。 −440位から+91位、 −352位から+91位、 −327位から+91位、 −276位から+91位、 −261位から+91位、 −215位から+91位、 −192位から+91位、 −124位から+91位、 −87位から+91位、 −32位から+91位 のマウスのプレセニリン1遺伝子。
【0026】 −276位から+519位、 −276位から+206位、 −276位から+148位、 −276位から+41位 のマウスのプレセニリン1遺伝子。
【0027】 −87位から+41位、 −9位から+16位、 −327位から+206位 のマウスのプレセニリン1遺伝子。
【0028】 また、ラット、ネコ、イヌ、サル、またはヒトのような他の哺乳動物種のプレ
セニリン1遺伝子からの対応する断片を使用して、下記に詳細に記載するように
本発明を実施することができる。
【0029】 本発明のプロモーターはいずれかの動物種起源であってよいが、好ましくは哺
乳動物起源(例えば、マウス、ラット、ネコ、イヌ、サル、ヒト)である。本発
明を実施するのに使用されるプロモーターは、一般に、前記したマウスのセグメ
ントに実質的に相同である。本明細書で用いるように、プロモーター機能に必要
なそれらのDNA結合能が本明細書に記載された種々のマウスのプロモーターセ
グメントに相同である場合、このような領域は「実質的に相同」である。一般に
、このような領域は本明細書に記載された種々のマウスのプロモーターセグメン
トに少なくとも75%、より好ましくは80%、85%、90%または95%相
同である。前記配列に近傍の領域の他の配列断片、またはそれに対する少しの付
加、欠失または置換を調整することは可能であり、それらは、プレセニリン1遺
伝子プロモーターの機能を実行するであろうことは明らかであろう。また、それ
らは、特異的転写因子タンパク質へのそれらの結合および/または転写を促進す
るそれらの機能によって同定することもできる。
【0030】 ニューロン特異的遺伝子プロモーターをコードする天然DNAセグメントまた
は哺乳動物DNAセグメントのような他のDNAセグメントは、前記した断片へ
のそれらの結合またはハイブリダイゼーションによって同定することができる。
このようなDNA配列が、本明細書に示したDNA配列にハイブリダイズするで
あろうハイブリダイゼーション条件は当該分野で公知である。例えば、このよう
な配列の本明細書で開示されたDNAへのハイブリダイゼーションは、42℃で
15分間の25%ホルムアミド、5×SSC、0.1%SDSの洗浄条件にて、
42℃で、100μg/mlの一本鎖DNAおよび5%デキストラン硫酸を含む
、25%ホルムアミド、5XSSC、5×デンハルトの溶液中で行って、約60
%相同性の配列のハイブリダイゼーションを可能とすることができる。より厳格
な条件は、標準的なハイブリダイゼーションアッセイを用いる60℃または70
℃における0.3MのNaCl、0.03Mクエン酸ナトリウム、0.1%SD
Sの洗浄ストリンジェンシー(厳密性)によって表される(Sambrookら
Molecular Cloning,A Laboratory Manu al (第2版、1989)(Cold Spring Harbor Labo
ratory)参照)。
【0031】 本明細書で用いる「作動可能に結合した」という用語は、一方の機能が他方に
よって影響されるように連結された単一のDNA分子内に含有されるDNA配列
をいう。かくして、プロモーターは、遺伝子の発現に影響できる(すなわち、該
遺伝子がプロモーターの転写制御下にある)場合には、その遺伝子(または注目
する他のDNA)に作動可能に結合している。このようなプロモーターは、遺伝
子(または注目する他のDNA)から「上流」にあると言われ、該遺伝子は該プ
ロモーターから「下流」にあると言われる。
【0032】 本発明のDNA構築物、または「発現カセット」は、転写の5’から3’の方
向に、本発明のプロモーター、該プロモーターに作動可能に結合した異種DNA
セグメント、および任意選択的に、終止シグナルおよびポリアデニル化シグナル
のような転写および翻訳終止領域を含む。これらの調節領域の全ては形質転換細
胞において作動することができるはずである。3’終止領域は、転写開始領域と
同一の遺伝子に、または異なる遺伝子に由来し得る。発現カセットは、少なくと
も1つのレプリコン系も有するDNA構築物中に設けることができる。
【0033】 本明細書で用いる「異種遺伝子」または「異種DNAセグメント」という用語
は、遺伝子工学技術によって細胞を形質転換するのに用いられ、細胞中で天然に
生じ得ない遺伝子(またはDNAセグメント)を意味する。構造遺伝子は、タン
パク質、ポリペプチド、またはその一部を、恐らくは、リボソーム結合部位およ
び/または翻訳開始コドンをもコードするが、プロモーターを欠くDNAセグメ
ントを含む遺伝子の部分である。この用語は、細胞内で天然に見いだされるが、
人工的に導入された構造遺伝子のコピーも言うことができる。構造遺伝子は、当
該遺伝子が導入される細胞タイプで通常は見いだされないタンパク質をコードす
ることができ、あるいはそれが作動可能に結合するプロモーターと組み合わせる
ことができる。本明細書で用いるように、異種DNAセグメントという用語は、
リボソームまたはアンチセンスRNAのような非タンパク質産物をコードするD
NAセグメントも包含する(例えば、米国特許第4,801,540号参照)。
【0034】 種々の構築物、発現カセット、マーカー等を含む種々の断片は、適当なレプリ
コン系の制限酵素切断および特定の構築物もしくは断片の利用可能な部位への挿
入によって順次に導入することができる。連結およびクローニングの後に、該D
NA構築物はさらなる操作のために単離することができる。これらの技術の全て
は文献で豊富に例示されている。例えば、Maniatisら、Molecul
ar Cloning:A Laboratory Manual(Cold
Spring Harbor Laboratory,Cold Spring
Harbor,NY 1982)参照。
【0035】 本発明のプロモーターおよび種々の構築物は種々の異なる用途を有する。培養
で増殖した神経細胞は、本発明の構築物およびそこで発現された異種DNAで形
質転換して、タンパク質またはペプチドを生産することができ、次いで、このよ
うなタンパク質またはペプチドを引き続いての使用のために収集する(例えば、
このようなタンパク質またはペプチドは抗原をコードすることができ、これは、
診断アッセイで直接使用され、あるいは動物に注射されて抗原に対する抗体が生
産され、その抗体は診断アッセイで使用される)。トランスジェニック動物は、
後記で詳細に議論するように、本発明の構築物で生産することができる。該プロ
モーターは遺伝子治療ベクター(例えば、ヘルペスウイルスベクターのようなウ
イルスベクターおよびレトロウイルスのようなRNAウイルス。この場合、プロ
モーターセグメントおよび異種セグメントは、DNA転写物として宿主細胞に挿
入されたDNAのRNA転写物として、あるいはレトロウイルスの場合はプロウ
イルスとして存在する)を含むベクターで使用することができる。異種DNAは
、治療剤(例えば、ApoE2またはApoE3:神経成長因子、繊毛神経栄養
因子等)をコードする。神経細胞における異種DNAの優先的発現が望まれる。
本発明のプロモーターについての多数の他の使用は当業者に明らかであろう。 前記したように、トランスジェニック動物を作出する方法も本発明の態様であ
る。この方法はいずれの適当な動物対象に対しても行うことができるが、好まし
くは、非ヒト哺乳動物で行う。ネズミ種または齧歯類(例えば、マウス、ラット
)が特に好ましい。
【0036】 この方法は、動物形質転換ベクター中の前記した発現カセットで動物細胞を形
質転換し、次いで、形質転換動物細胞からトランスジェニック動物を再生するこ
とを含む。形質転換ステップは、後記で詳細に記載するいずれかの適当な手段に
よって行うことができ、再生ステップもやはり後記にて詳細に記載するいずれか
の適当な手段によって行うことができる。該プロセスによってキメラ動物が生産
される場合、全ての細胞(例えば、体細胞および生殖細胞を含む)が形質転換さ
れた動物(前記した発現カセットは細胞のゲノムに安定に組み込まれている)は
、当該分野で公知のように、形質転換された生殖細胞を有するキメラ動物から再
生することができる。
【0037】 トランスジェニック動物の生産は、試験管内受精と組み合わせた、前核マイク
ロインジェクション、レトロウイルスによる胚の感染、胚幹細胞媒介技術、全染
色体セグメントの導入および生殖細胞トランスフェクションのようないかなる適
当な技術によっても行うことができる。例えば、一般には、Charles R
iver Laboratories,Transgenic Animal
Science:Principles and Methods(Summe
r 1991)。
【0038】 本発明の発現カセットを担持するトランスジェニック動物は、T.Wagne
rら、米国特許第4,873,191号に記載されているように、接合体の遺伝
的形質転換によって生産することができる(出願人は、ここに引用された米国特
許文献の開示を引用することによって本明細書の一部とすることを意図する)。
【0039】 さらなる技術において、形質転換されるべき種からの多能性胚幹細胞を誘導し
、発現カセットを幹細胞に挿入し、1以上の幹細胞を形質転換すべき動物の胚盤
胞のような初期胚に挿入することができ、動物を適当な雌宿主中で誕生まで育て
ることができる(例えば、M.Evans、PCT出願WO90/03432)
。DNAおよび胚の混合物を電気放電に付すことによってトランスジェニック動
物を生産する方法は、X.Zhaoらに対する米国特許第5,567,607号
に記載されている。哺乳動物発現ベクターは、J.Simithらに対する米国
特許第5,627,033号に記載されている。
【0040】 本発明の動物はプレセニリン1遺伝子の機能を研究するため、アルツハイマー
病の病因を研究するため、およびアルツハイマー病を治療する際に種々の薬物お
よび薬物候補の活性を研究するために実験室モデルとして有用である。このよう
な動物において、内因性プレセニリン1遺伝子は活性でも不活性でもよい。内因
性プレセニリン1遺伝子は、相同組換えのような公知の技術に従ってプレセニリ
ン1遺伝子の「ノックアウト」によって不活化することができる。例えば、O.
Smithes,Nature 317、320(1985)参照。
【0041】 後述の実施例において、略語を用いる。Bpは塩基対、PEA−3はポリオー
マウイルスエンハンサーアクチベーター3(polyoma virus enhancer activator-
3)、PS−1はプレセニリン1(presenilin-1)、5’−RACEは5’−cDN
A末端の迅速増幅技術(rapid amplification of 5'-cDNA ends)、N2aはNe uro2a細胞、P19Nはニューロン様分化P19細胞、P19Mは筋肉様分
化P19細胞、RLAは相対的ルシフェラーゼ活性、IRLAは相対的ルシフェ
ラーゼ活性の指標である。
【0042】 (実験手法) ゲノムクローンの単離および特徴付け−−標識オリゴヌクレオチドおよびマウ
スPS−1cDNAのPCR産物を、ゲノムPS−1クローンについてのマウス
ライブラリーをスクリーニングするのにプローブとして用いた。マウスPS−1
cDNA(Genbank受入番号L42177)に基づき、次の配列、 5'- CGGAGAGAGAAGGAACCAAC-3'(配列番号2) の上流プライマーおよび次の配列、 5'-TCAGCTCTTCGTCTTCCTCCTCATC-3'(配列番号3) の下流プライマーが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってマウスPS−1
cDNAの一部を増幅するための鋳型として、Quick Clone Mou
se Brain cDNA(Clontech)と共に用いられた。増幅反応
は、1×PCR緩衝液II(Perkin Elmer)、MgCl2(1.5 mM)、dATP、gGTP、dCTPおよびdTTP(各々0.2mM、Pe
rkin Elmer)、0.5μMのDNAプライマー、1μlcDNA鋳型
(0.1ng)およびAmpli−Taq DNAポリメラーゼ(5ユニット、
Perkin Elmer)を含有する100μl中で行った。反応サイクルは
、95℃で1分間、50℃で1分間および72℃で2分間を合計30サイクル行
った。このPCR産物をゲル精製し、アルファ−32P−dCTPおよびランダム
プライマーDNAラベリングシステム(Random Primers DNA
Labelling System)(Gibco)で標識した。標識プロー
ブを用いて、記載されているように(Sambrook,J.Fritsch,
E.F.およびManiatis,T.,Molecular Cloning
:A Laboratory Manual,Cold Spring Har
bor Laboraroty Press,Cold Spring Har
bor,NY(1989))、Lambda Fix−IIベクター(Stra
tagene)中のマウス株129/SVJゲノムライブラリーを通常にスクリ
ーニングした。スクリーニングは、4つのPh−1、Ph−2、Ph−3および
Ph−4と命名される独立したファージクローンを同定した(図2)。NotI
および/またはEcoRIでの消化に続き、DNA連結キット(Stratag
ene)を用い、制限酵素断片をpBluescript−II−KS(+)フ
ァジミドベクター(Stratagene)にサブクローンした。DNA配列は
、製造業者によって推奨される染色ターミネーター化学およびプロトコルにてA
pplied BioSystemsモデル373A自動DNA配列合成器を用
いて決定した。マウスPS−1cDNAの5’非翻訳領域からのさらなるオリゴ
ヌクレオチドプローブを32P−ATPおよびT4ポリヌクレオチドキナーゼで標
識し、それを用いて、ハイブリダイゼーションによってプラスミドサブクローン
を同定した。ファージクローンPh−2の部分配列に基づいて、 GATCACAGTCTAGGTTGCTGGTGTG(配列番号4) についてのPCRプライマー1C−USおよび TGGGGCAAGGG ACACAAATAAG(配列番号5) についての1C−US−revを用いて、PCRによってP1ベクター(Gen
ome Systems Inc.)においてマウスES−129/SVJゲノ
ムライブラリーをスクリーニングした。3つの同定されているP1クローンのう
ち、P1−10809をEcoRIまたはHindIIIで消化し、これらの制
限酵素断片をサブクローニングし、前記したように配列決定した。
【0043】 cDNA末端の5’迅速増幅、すなわちRACE:−−マウス−脳Marat
hon−Ready cDNA(雄BALB/c、9−11週齢、Clonte
ch)を用い、PS−1cDNAの5’末端を同定した。略言すれば、0.2μ
MのPS−1−特異的逆方向プライマーである TGGCTCAGGGTTGTCAAGTC(配列番号6)、 0.2μMのClontech AP1アダプタープライマーである CCATCCTAATACGACTCACTATAGGGC(配列番号7)、 2.5ngのMarathon−Ready cDNA、1×PCR緩衝液(G
ibco)、MgCl2(1.5mM)、DMSO(5%)、dATP、dGT P、dCTPおよびdTTP(各々0.2mM)、およびTaq DNAポリメ
ラーゼ(5ユニット、Gibco)を含有する50μlのPCR反応を、45秒
間の95℃、30秒間の55℃および90秒間の72℃の反応サイクルに最初の
増幅工程において合計30サイクルとして用いた。100μlの第2のPCR増
幅工程は、151〜130位の逆方向の0.5μMのマウスPS−1特異的逆方
向プライマーである CAAACCTCTTGGGATTCTTTC(配列番号8) および0.5μMのネストされたClontechアダプタープライマーAP2
ACTCACTATAGGGCTCGAGCGGC(配列番号9) および0.01μlの第1のPCR増幅、1×PCR緩衝液(Gibco)、M
gCl2(1.5mM)、DMSO(5%)、dATP、dGTP、dCTPお よびdTTP(各々0.2mM)およびTaq DNAポリメラーゼ(5ユニッ
ト、Gibco)を含有し、第1の増幅工程と同一のサイクリングパラメーター
を持つものであった。いくつかの第2のPCR反応において、PS−1逆方向プ
ライマー101〜80位の逆方向の AAGACCTCGAAGGGCTGCTGTC(配列番号10) を用いた。RACE増幅産物を、TAEにて実行する2%アガロースゲル上の電
気泳動に付し、臭化エチジウムおよび紫外線で可視化し、ウィザードPCRプレ
ップスDNA浄化システム(Wizard PCR Preps DNA Pu
rification System)(Promega)でゲルマトリックス
から抽出し、pGEM−Tベクター(Promega)に連結し、コンピテント
DH5−アルファ細胞(Gibco)に形質転換した。アンピシリン耐性クロー
ンを、上記のように制限酵素で消化し、種々のプライマー組合せでのPCR増幅
およびDNA配列決定によって特徴付けた。
【0044】 配列類似性の計算−−マウスPS−1プロモーターと他の真核生物プロモータ
ー配列との比較は、BLASTネットワークサービスおよびバイオテクノロジー
情報についてのナショナル・センターから入手可能なEukaryotic P
romoterデータベース(EPD)Release 45を用いて行った。
【0045】 PS−1プロモーター−ホタルルシフェラーゼのレポーターの構築:−−推定
PS−1プロモーターの一部を含有するマウスのゲノムDNA断片を、ホタルの
ルシフェラーゼ遺伝子の上流のプロモーターを持たないpGL3基本ベクター(
Promega)にサブクローニングした。ゲノムDNAの配列に基づき、Xh
oI部位を順方向プライマーに、HindIII部位を逆方向プライマーに組み
込むようにPCRプライマーを設計した。ゲノムDNA(図2参照)における異
なる位置に対応するこれらのプライマーを用いて、上記のように断片をPCR増
幅し、これをWizard Purification System(Pro
mega)で精製し、適当な制限酵素で消化し、Wizardキットで再度精製
した。切断されたPCR産物を同一制限酵素で切断したpGL3プラスミドに連
結し、コンピテント細菌に形質転換し、挿入断片を持つプラスミドを含有するク
ローンをDNA配列決定によって確認した。
【0046】 真核生物細胞培養およびトランスフェクション:−−マウスNeuro2a−
神経芽細胞腫細胞、マウスP19胚カルシノーマおよびマウスNIH/3T3繊
維芽細胞はAmerican Type Culture Collectio
n(ATCC)から得た。Neuro2a細胞は、Earleの塩(Gibco
)+10%胎児ウシ血清(Hyclone)+0.1mM非必須アミノ酸(Gi
bco)を含む最小必須培地でルーチン的に増殖させた。P19細胞はアルファ
−MEM(Gibco)+2.5%胎児ウシ血清+7.5%ウシ血清(Hycl
one)中でルーチン的に増殖させた。0.5μMトランスレチノイン酸による
処理に続き、P19細胞はニューロン様細胞に分化した(Jones−Vill
eneuve,E.ら、Mol.Cell.Biol.3、2271−2279
(1983))。1%ジメチルスルホキシドでの処理に続き、P19細胞は筋肉
様細胞に分化した(Edwards,M.ら、Mol.Cell.Biol.3
、2280−2286(1983))。NIH/3T3細胞はDMEM(Gib
co)+10%胎児ウシ血清中でルーチン的に増殖させた。
【0047】 一過性トランスフェクションでは、Neuro2a、P19、レチノイン酸処
理−P19、DMSO−処理P19およびNIH/3T3細胞をウェル当たり9
×104細胞にて6ウェル組織培養皿中で平板培養し、1日間回収させた。次い で、製造業者のプロトコルに記載されているLipofectin手法(Gib
co)を用い、PS−1−プロモーター−レポーター構築物を含有する細胞を、
0.3ピコモルのプロモーター−ホタルのルシフェラーゼプラスミドのうちの1
つであるホタル・ルシフェラーゼ遺伝子の上流にSV40プロモーターを含有す
るpGL3基本的ベクター、またはpGL3プロモータープラスミド(Prom
ega)、およびRenillaルシフェラーゼ遺伝子の上流に単純疱疹ウイル
スチミジンキナーゼプロモーターを含有する0.3ピコモルのpRL−TKプラ
スミド(Promega)で共トランスフェクトした。
【0048】 相対的ルシフェラーゼ活性尺度−−トランスフェクトした細胞を24時間培養
し、2mlのCa2+およびMg2+を含まないPBSで2回洗浄し、Passiv
e溶解緩衝液(Promega)で溶解させた。デュアル−ルシフェラーゼレポ
ーターアッセイシステム(Dual−Luciferase Reporter
Assay System)(Promega)およびモデルTD−20E
Luminometer(Turner Design)を用いて、ホタルルシ
フェラーゼおよびRenilla(sea pansy)ルシフェラーゼ活性を
順次測定した。ホタルルシフェラーゼのシグナル(LAF)およびRenill a(sea pansy)ルシフェラーゼのシグナル(LAF)を測定した後、 相対的ルシフェラーゼ活性(RLA)を以下のように計算した:RLA=LAF /LAR(ここに、相対的RLAはパーセントとして計算した、すなわち、%R LA=RLA/(RLA)max)。ある細胞系における相対的ルシフェラーゼ活 性をもう1つの細胞系におけるものと比較するために、相対的ルシフェラーゼ活
性の指標を以下のように計算した:IRLA=RLA/RLASV40(ここに、R
LASV40はpGL3におけるSV40プロモーターでホタル・ルシフェラーゼの
シグナルをpRL−TKにおけるRenillaルシフェラーゼのシグナルで割
った比率である。
【0049】 (結果) RACEは複数の転写物を検出する:−−PS−1プロモーターのクローニン
グに先駆けて、cDNA末端(RACE)技術の迅速増幅によってマウス脳PS
−1mRNAの正確な5’末端を同定した。マウスPS−1のエクソン2で見い
だされるアンチセンスオリゴヌクレオチド「101−80−reverse」を
持つ5’−RACEは、マウス脳mRNAと相補的な一本鎖cDNA鋳型210
bpの主たる広いバンドおよび430bpの小さい方のバンドを与える(Mar
athon Ready cDNA, Clontech,データは示さず)。
これらのバンドの各々をアガロースゲルから単離し、pGEM−Tベクター(P
romega)にサブクローニングし、配列決定した。配列決定は、2つのユニ
ークな転写開始部位に由来するようである3つの異なるPS−1転写物の存在を
明らかとした(図1)。この情報は、PS−1遺伝子が2つのプロモーターを含
有し得ること、および異なるスプライシングが複数の転写物を生じることを示唆
する。
【0050】 マウスPS−1遺伝子の単離−プローブA、ネズミPS−1cDNAクローン
のエクソン2、3および4に対応する32P−標識PCRプローブで、Lambd
a−FIX II中のマウスゲノムDNAライブラリーをスクリーニングした(
図2A)。ポジティブにハイブリダイズするファージクローンのうち、4つが図
2Bに示したEcoRIおよびNotIでの制限マッピングのため選択された。
1つのファージクローン、Ph−2(図2B)のみが、マウスPS−1cDNA
の5’非翻訳領域からのオリゴヌクレオチドにハイブリダイズした。ファージア
ームからのプライマーは、ゲノムDNA挿入断片への配列決定を可能とした。図
2Aに示すように、インサートの配列は、PCRプライマー対「1C−US−順
方向および1C−US−逆方向」が、マウスPS−1ゲノムDNAのP1クロー
ンを同定するのに選択され使用されるのを可能とする。クローンP1−1080
9は、これらのプライマーでの陽性PCR反応生成物およびPS−1cDNA断
片プローブAに対するハイブリダイゼーションを介して同定した(図2)。次い
で、P1−10809を制限酵素処理し、マップを作成し、図2Bにおける濃い
線によって示されるように、この全配列を複数のpBluescript−II
−KS−(+)プラスミドベクターにサブクローニングした。製造業者によって
供給されたプロトコルを用い、Applied Biosystems373A
自動DNA配列決定器で各サブクローンを配列決定した。
【0051】 PS−1遺伝子のエクソン−イントロン構造の特徴付け−−P1−10809
クローンのほとんど50kBpの配列を、マウスPS−1cDNA配列およびM
acVector DNA分析プログラム(IBI、New Haven,CT
)で整列させた相同性の領域と比較した。RNA転写物の5’末端の最初のヌク
レオチドは、通常、遺伝子のエクソン1のヌクレオチド+1と命名される。我々
の場合、PS−1は、我々が転写物A、転写物Bおよび転写物Cと命名した3つ
の異なる長さのRNA転写物と会合した2つの異なる5’末端配列を有するよう
に見える。転写物Aとゲノム配列との整列は、エクソン1における位置+1とし
て慣用的に命名される「G」は転写開始部位に相当することを示す。プレセニリ
ン遺伝子のエクソン1Aは位置+1から+141まで伸び、これは、その5’末
端が位置+11,210で開始して転写物Aを与えるエクソン2にスプランシン
グされる。転写物BとゲノムDNAとの整列は、位置+141における「C」が
別の転写開始部位に対応することを示す。我々は、この第2の開始部位を、位置
+411から+781に伸び、エクソン2にスプライシングされて(位置+11
,210)転写物Bを与えるエクソン1Bで始まるものと定義する。転写物Cと
ゲノムDNAとの整列は、別の転写開始部位と同一の位置+411における「C
」を示す。我々は、エクソン1Cを、位置+11,210においてエクソン2に
スプランシングされて転写物Cを与える位置+411から+549に伸びるもの
と定義する。図2Cに示し、表1にまとめるように、エクソン3の一部と共に、
エクソン1A、エクソン1B、エクソン1Cおよびエクソン2はPS−1RNA
転写物の5’非翻訳領域を含む。
【0052】
【表1】
【0053】 1各エクソンの5’末端および3’末端の位置は、位置+1と定義されるエク ソン1Aの転写開始部位から計算した。これは配列番号17の番号付とは異なる
ことに注意されたい。 遺伝子のタンパク質コーディング部分は、エクソン3において翻訳が開始され
る位置+11,420のATGコドンで開始され、エクソン12においてTAG
コドン(位置+45,627)で終わるまでタンパク質の残りをコードするエク
ソンが続く。このTAG停止コドンから983bp下流に、位置+46,612
における推定ポリアデニル化シグナルAATTAAがある。興味深いことには、
エクソン1およびエクソン2の間のイントロンは約10kbpであり、エクソン
3およびエクソン4の間は約12kbpであり、エクソン5およびエクソン6の
間は約8kbpである。全マウスPS−1遺伝子配列はここに配列番号17とし
て記載されるが、エクソン1Aはヌクレオチド2234で開始する。配列番号1
7において、全ての転写物についての開始コドンのA、すなわち、A、Bおよび
Cはエクソン番号における位置13653であり、全ての転写物についての停止
コドンのTはエクソン12における同一位置47860にあり、全ての転写物に
ついてのポリアデニル化シグナルは同一位置48845にある。従って、全ての
転写物についての翻訳は同一である。
【0054】 マウス・プレセニリン1プロモーターの特徴付け−−転写物Aについての転写
部位の+1位置の上流に位置するDNA配列の2300bpを、そのヒトPS−
1ゲノムDNA対応物と比較した(図3)。ヒトとの最大類似性の領域は、マウ
ス配列において位置−39から+117に伸びる。この領域はグアノシン(G)
およびシトシン(C)残基が豊富であり、Ets1−3エレメント(Fishe
r,R.ら、Oncogene 6、2249−2254(1991))に似た
配列モチーフGCCGGAAGT(配列番号11)および通常は他の遺伝子のプロモータ ーで見いだされるSp−1ヘキサヌクレオチドエレメントに似たGGGCGGG(配列 番号12)モチーフを含有する。この領域の上流のマウス配列はヒト配列と類似
性を有さず、あるいは最も通常の真核生物プロモーターエレメントTATAボッ
クスも含有しない(図4)。代わりに、このユニークなマウス配列は、他の真核
生物プロモーターで見いだされるCAATボックスに似た位置−365および−
281における2つのCAAATAモチーフを含有する。このユニークな領域は
、位置−80におけるAp−2結合エレメント(CCCAGCCC)(配列番号13)お
よび位置−220における熱ショック誘導性エレメント(CTCGAATCGCAG)(配列
番号14)に似た配列も含有する。配列GGGCGG(配列番号15)またはCCGCCC(
配列番号16)を有する推定Sp−1ヘキサヌクレオチド結合部位は、1つのS
p1モチーフを含有するエクソン1Aおよび5つのモチーフを含有するイントロ
ン1Aでの転写開始の+1部位から下流で見出される。また、Cap(転写開始
)の下流には、2つのさらなるAp−2およびもう1つのEts1−3モチーフ
がある。
【0055】 これらのエレメントが転写を促進するように機能するか否かをテストするため
に、我々は、デュアル−ルシフェラーゼレポーターアッセイシステム(Dual
−Luciferase Reporter Assey System)(P
romega)を使用した。一般に、我々は、これらのDNA断片を、プラスミ
ドpGL3中の基本的なプロモーターを有さないホタル・ルシフェラーゼ・レポ
ーター遺伝子の前に挿入することによって、PS−1の転写開始部位の近傍のD
NAのプロモーター活性を検定した。ウミシイタケ(sea pansy)ルシフェラーゼ の発現を駆動する一定量のPS−1プロモーター断片を含有するpGL3および
一定量の単純疱疹ウイルスチミジンキナーゼ(HSV−TK)プロモーターを含
有するpRL−TKプラスミドを一定数の細胞に共トランスフェクトした。24
時間後、トランスフェクトされた溶解物を引き続いてホタル・ルシフェラーゼ(
LAF)およびウミシイタケルシフェラーゼ活性(LAR)を、ウミシイタケ活性
に対するホタルの比がその相対的ルシフェラーゼ活性またはRLAとして各PS
−1プロモーター断片につき計算できるように検定した。テストした全ての断片
のうち、断片−327ないし+206を持つプラスミドLUC29は、我々が1
00%として定義するウミシイタケ活性に対するホタルの最大比を示した(図5
および表2)。LUC1(−2232ないし+1436)、LUC3(−499
ないし+1171)およびLUC16(−276ないし+519)におけるより
大きい断片は、LUC29活性の小パーセントを呈するに過ぎず、これは、見か
け上それらの活性を低下させる陰性エレメントの存在を示唆する。興味深いこと
には、LUC29の高活性は、共に有意なプロモーター活性を欠くLUC2(−
2232ないし−496)およびLUC23(+188ないし+519)のよう
なそのフランキング断片では見出されない。LUC23の結果は特に興味深い。
なぜならば、別の転写開始部位はエクソン1B/エクソン1Cの位置+411で
始まり、明らかに、有意義なプロモーター活性を欠くからである。
【0056】
【表2】
【0057】 2LUC29およびLUC27を一過的に細胞系にトランスフェクトして、各 々、プロモーター全体およびコアプロモーターの活性を測定した。pGL−3基
本的プラスミド(Promega)中のホタルルシフェラーゼを駆動するSV4
0プロモーターもまた対照としてトランスフェクトした。相対的ルシフェラーゼ
活性(IRLA)の指標を、IRLA=RLA/RLASV40としてプロモーター
全体およびコアプロモーターにつき計算した。
【0058】 プロモーター活性を付与する最小またはコア領域をより正確に定義するために
、我々は、非常に詳細にPS−1遺伝子の−327ないし+206領域を研究し
た。配列比較は、この領域がCAATボックス(−281)、熱ショックエレメ
ント(−220)、AP2部位(−80)、PEA−3部位(−53)、Ets
1−3部位(−7)およびSp1部位(+25、+119および+161)を含
有することを示した。これらのエレメントおよび/または新しいエレメントのう
ちのいずれが機能的に活性であるかを見出すために、我々は、切除実験を行って
プロモーター活性につき、この領域内のより小さい断片をテストした。LUC2
4およびLUC23は有意な活性を欠くので、我々は、最初に、図4に示された
−440から+91の断片に焦点を当てた。−281におけるCAATボックス
はPS−1プロモーターにおいて活性役割を演じる。なぜならば、LUC8(−
261ないし+91)はこのCAATボックスを含有するLUC6(−327な
いし+91)よりも小さい活性を有するからである。陰性エレメントはこのCA
ATボックスの上流になければならない。なぜならば、LUC4(−440ない
し+91)の活性はLUC6(−327ないし+91)の約半分だからである。
−220における熱ショックエレメントはPS−1プロモーター活性において役
割を演じないかも知れない。というのは、このエレメントを含有する(LUC8
、−261ないし+91)および欠く(LUC10、−192ないし+91)断
片は同様の活性を有するからである。−80におけるAP2部位および/または
−53におけるPEA−3部位は、PS−1プロモーター機能において積極的な
役割を演じるように見える。というのは、LUC12(−87ないし+91)は
これらの部位を欠くLUC13(−32ないし+91)の4倍大きい活性を有す
るからである。同様に、位置−7におけるEts1−3は、7.9%におけるL
UC14(−9ないし+91)および0.7%におけるLUC15(+42ない
し+91)のRLA活性によって判断されるように、積極的な役割を演じる。L
UC17(−276ないし+206)をLUC18(−276ないし+148)
と比較すると、位置+161におけるSp1部位は寄与するようには見えない一
方で、+25および+119におけるSp1部位は、LUC26(−9ないし+
41)をLUC27(−9ないし+16)と比較し、およびLUC7(−276
ないし+91)をLUC18(−276ないし+148)に比較すると、各々、
陰性および陽性エレメントとしてPS−1プロモーターにおいて非常に活性であ
るように見える。
【0059】 これらの実験に基づき、我々は、−87ないし+41の領域がコアプロモータ
ー活性を含有するか否かを2つの方法でテストした。まず、LUC25(−87
ないし+41)は28%のRLAプロモーター活性を有した。第2に、LUC3
0を与えるこの領域の欠失(−327ないし+206から−87ないし+41を
欠失)は、活性を100%(LUC29)から0.2%(LUC30)まで減少
させた。一緒にすると、これらの結果は、Ap2、PEA−3、Ets1−3お
よびSp1エレメントは領域−87ないし+41におけるPS−1プロモーター
の主要な機能的エレメントを含むことを強く示唆する。
【0060】 細胞特異的転写:−−ヒト脳スライスに対するin situハイブリダイゼーショ ンを用い、我々は、PS−1RNAがニューロンで最も豊富であり、他の脳細胞
における検出の限界未満であることを見出した。この結果は、PS−1プロモー
ターがニューロンで優先的に機能し得ることを示唆する。この考えをさらにテス
トするために、我々は、異なる細胞タイプにおいて、プロモーター断片/レポー
タープラスミドLUC1、LUC3、LUC4、LUC27およびLUC29の
活性を比較した。前記で報告したように、神経外胚葉系列のNeuro−2A細
胞系はLUC27、LUC3およびLUC1からよりもLUC29およびLUC
4からのより大きなRLAプロモーター活性を支持する(図6および表2)。対
照的に、マウスNIH/3T3繊維芽細胞系は、これらのプロモーター/レポー
ター構築物(LUC29、LUC27、LUC4、LUC3およびLUC1)の
各々を持つ最小プロモーター活性を支持するに過ぎない。PS−1プロモーター
活性はニューロンで大きいという考えをさらにテストするために、我々は、これ
らのレポーター構築物で胚性カルシノーマ細胞系P19をトランスフェクトした
。P19細胞は、レチノイン酸処理でニューロン様表現型に(Jones−Vi
lleneuve,E.ら、Mol.Cell.Biol.3、2271−22
79(1983))あるいはジメチルスルホキシド処理によって筋肉様表現型(
Edwards,M.ら、Mol.Cell.Biol.3、2280−228
6(1983))にユニークに分化する。レチノイン酸処理したP19細胞は、
未処理P19細胞と比較して、プラスミドLUC29よりも2.5倍大きい相対
的ルシフェラーゼ活性を支持する。未処理P19細胞は、ジメチルスルホキシド
処理P19細胞と比較して、1.3倍大きい相対的ルシフェラーゼ活性を支持す
る。
【0061】 (考察) プロモーターからポリアデニル化シグナルにかけて、マウスのプレセニリン1
遺伝子およびそのエクソン−イントロン構造の全配列は、そのユニークな機能の
記載する段階をセットする。報告されたPS−1cDNA配列とは対照的に、5
’RACE(cDNA末端の迅速な増幅(Rapid Amplification of cDNA Ends) は、2つのユニークな転写開始部位を保有する3つの異なるmRNA転写物を増
幅することによって我々を驚かせた。配列解析は、転写物Aはエクソン1Aで開
始し、他方、転写物Bおよび転写物Cはエクソン1Bで開始することを示した。
エクソン1Cは位置+411においてその5’末端を保有するが、位置+549
まで伸びるに過ぎないエクソン1Bの断片である。複数のRNA転写物を生じる
エクソン1B対エクソン1Cにおける択一的スプライシングのこの例は、当該分
野でよく知られており、ヒトPS−1遺伝子においてエクソン9につき記載され
てきた(Perez−Tur,J.ら、Neuroreport.7、297−
301(1995))。しかしながら、2つの区別される転写開始部位は、ヒト
のカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(Tenhunen,J.ら、E
ur.J.Biochem.223、1049−1059(1994))、マウ
スのニューロトロフィン3(Leingartner,A.ら、Eur.J.N
eurosci.223、1149−1159(1994))およびラット芳香
族Lアミノ酸デカルボキシラーゼ(Albert,V.ら、Proc.Natl
.Acad.Sci.U.S.A.89、2053−12057(1992))
を含めた数個の遺伝子について報告されているに過ぎない。これらの場合、転写
開始部位当たり1つのプロモーターの化学量論が観察されるように、各転写開始
部位を別個のプロモーターと組み合わせた。
【0062】 しかしながら、PS−1遺伝子についてのプロモーター活性の我々の特徴付け
は、多くの異る状況を明らかとした。内部標準としてウミシイタケRenill
aルシフェラーゼと共にホタルルシフェラーゼレポーターにカップリングプロモ
ーター断片を用い、我々は、−327から+206の断片(LUC29)がPS
−1プロモーター活性のほとんどを含有することを見出した。この活性を明らか
に含有する公知の配列モチーフはCAATボックス(−281)、Ap2部位(
−80)、PEA−3部位(−53)、Ets1−3部位(−7)およびSp1
部位(+25)である。この領域はエクソン1Aのいくつかと重複する一方で、
LUC30における−87から+41の領域の欠失はプロモーター活性を50倍
減少させる。エクソン1Bおよびエクソン1C中の位置+410における別の転
写開始部位については、我々は、Sp1、Ap2およびEts1〜3部位を含有
するLUC23(+118から+519)をテストし、それが、エクソン1Aプ
ロモーター付近の活性の約1%を呈することを見出した。これらの結果は、エク
ソン1Aの+1位置の付近の領域が転写物A、転写物Bおよび転写物Cの発現を
促進し得ることを我々に示唆した。あるいは、エクソン1B/エクソン1C中の
位置+410における転写開始を制御する弱いプロモーターは、位置+1におけ
る転写開始の1%に達するに過ぎない。5’RACEの産物の全てをプラスミド
ベクターにクローニングし、エクソン1Cを担うクローンの数を数えることによ
って、我々は、PS−1転写物の全ての30%に近づく転写物Cの豊富さを見積
もり、これは、さらに、+1における主要プロモーターは+1および+410の
両方の部位からの転写開始を制御するように機能することを支持する。転写物A
、転写物Bおよび転写物Cの定量的測定は、この論点をさらに解決するのを助け
るであろう。マウスPS−1遺伝子についての複数の開始部位および択一的スプ
ライシングの我々の記載と組み合わせて、ヒトおよびマウスプロモーター間の高
い相同性は、合理的に、いかにヒトPS−1プロモーターが機能し得るかを示唆
する(図6)。
【0063】 最近、PS−1は中枢神経系のニューロンで支配的に発現されると報告されて
いる(Kovacs,D.ら、Nat.Mad.2、224−229(1996
))。この結果は、in situハイブリダイゼーションによって、PS−1RNA がニューロンにおいて強く発現され、他の細胞型では検出不可能なレベルで発現
されるという我々のデータと合致する。同様に、いくつかの免疫組織化学的研究
は、主として、アミロイドプラークの弱い染色を持つPS−1タンパク質および
それらのプラークの回りのいくつかの神経膠のニューロンの位置を報告する。他
方、Sherringtonらは、異なる器官からのRNAのノーザンブロット
が全てPS−1cDNAプローブにハイブリダイズしたことを示しており、これ
は、PS−1RNAが普遍的に発現されることを示唆する。現在、これらの研究
は容易には受け入れられない。
【0064】 我々のデータは、PS−1発現の細胞型特異的パターンを支持するニューロン
様細胞における優先的プロモーター活性を示す。我々は、マウスNeuro2a
神経芽細胞腫細胞系においてPS−1プロモーター活性の最大量を見出し、続い
てP19胚性カルシノーマ細胞系であり、マウスNIH/3T3繊維芽細胞系で
はほとんど活性はなかった(表2)。この知見をさらに確認するために、我々は
、ジメチルスルホキシド処理に続く筋肉様表現型(aka.P19−DMSO筋
肉)、または全てのトランスレチノイン酸処理に続くニューロン様表現型(ak
a.P19−RAニューロン)に分化するそのユニークな能力のため、P19マ
ウス胚性カルシノーマ細胞系を使用した(Jones−Villeneuve,
E.ら、Mol.Cell.Biol.3、2271−2279(1983);
Edwards,M.ら、Mol.Cell.Biol.3、2280−228
6(1983))。PS−1プロモーター活性はニューロン様細胞で好ましいと
いう我々の仮説を前提とすると、我々は、レチノイン酸でニューロン様細胞に分
化したP19細胞はジメチルスルホキシドで筋肉様細胞に分化したP19細胞よ
りも大きいPS−1プロモーター活性を呈するであろうと予測する。図5および
表2に明瞭に示されるように、P19−RA−ニューロン細胞は最大のPS−1
プロモーター活性を呈し、続いて未処理P19細胞であり、P19−DMSO筋
肉細胞では最低の活性である。Neuro2aおよびNIH/3T3結果と組み
合わせたこれらの結果は、ニューロンで好ましいPS−1プロモーター活性の明
瞭なパターンを示す。
【0065】 ニューロン特異的プロモーター活性を制御するメカニズムは余り理解されてい
ない。最も直接的なメカニズムは、ニューロン特異的プロモーターを単一に活性
化する、ニューロン細胞にだけ存在するポジティブレギュレーターについてであ
ろう。あるいは、非ニューロン細胞にのみ存在するネガティブレギュレーターは
、ニューロン細胞を除く全ての細胞においてニューロン特異的プロモーターを全
体的に抑制できるであろう。プロモーター内の正確なDNAエレメントに依存し
て、転写活性のポジティブおよびネガティブな制御のいくつかの組合せもまたニ
ューロンで好ましいプロモーター機能を生じるであろう。Neuro2a細胞に
おいてPS−1プロモーター活性を付与する領域の我々の特徴付けを超えて、我
々は、今や、DNAエレメントのいずれがニューロンに好ましいプロモーター機
能を付与し得るかを示唆するデータを見ることができる。Neuro2aニュー
ロン様細胞において最高の活性を示す領域は、−329位から+206位まで(
LUC29)、−281位におけるCAATボックス、−218位における熱シ
ョック誘導性エレメント、−80位におけるAp2部位、−53位におけるPE
A−3部位、−7位におけるEts1−3部位、および+25位におけるSp1
部位を含有する。CAATボックスは、恐らくは、ニューロン特異的活性の陽性
制御の1/3を支持する。というのは、その欠失は、LUC6(−327ないし
+91)をLUC8(−261ないし+91、図4)と比較した場合に約1/3
だけプロモーター活性を減少させるからである。熱ショックエレメントは、恐ら
くは、正常条件下で(ストレスがない条件下)ニューロン特異的活性に寄与しな
い。というのは、その欠失は、LUC8(−261位から+91位)をLUC1
0(−192位から+91位、図4)と比較した場合にプロモーター活性に影響
しないからである。LUC13(−32位から+91位)と比較したLUC12
(−87位から+91位)の4倍大きい活性に基づき、Ap2部位およびPEA
−3部位は共にニューロン特異的プロモーター機能のポジティブな制御について
の良好な候補であるように見える。Ap2部位は神経提系列の細胞において活性
なプロモーターで最も頻繁に見出され、ニューロン特異的活性と関連するいくつ
かの例が存在する(Sato,T.ら、J.Biol.Chem.270、10
314−10322(1995);Petersohn,D.ら、J.Biol
.Chem.270、24361−24369(1995);Chin,L.ら
、J.Biol.Chem.269、18507−18513(1994))。
対照的に、LUC27(−9位から+16位)と比較してLUC26(−9位か
ら+41位)が活性が5倍低いのは、ニューロン特異的プロモーター機能のネガ
ティブレギュレーターとしての+25位におけるSp1部位を意味する。また、
これらの同一データは、恐らくは、−9位から+16位のコアプロモーターエレ
メントの一部としての、ポジティブな機能を有するEts1−3部位と解釈し得
る。LUC27(−9位から+16位)の直接的測定は、Neuro2aおよび
P19−RAニューロン細胞がP19−DMSO筋肉またはNIH/3T3非ニ
ューロン細胞よりも大きい活性をすることを示し、これは、この25bp領域が
ニューロンに好ましいプロモーター活性に寄与するという考えを支持する。位置
+1における主要な転写開始部位は、この提案されたコアプロモーターエレメン
ト中に位置する。ETS−1転写因子は、PEA−3結合部位よりも、5/1の
比率だけ、このコアで見出されるEts1−3結合部位への結合を好む(Fis
her,R.ら、Oncogene6、2249−2254(1991))。こ
の知見は特に興味深い。というのは、ETS−1転写因子は、B細胞および免疫
系の休止T細胞につき特異的であると考えられ、これはニューロン細胞では従前
には記載されていなかった。Sp1結合部位は、全ての細胞型の全てのプロモー
ターで普遍的に分布しているように見え、陰性エレメントとして機能するそれら
の能力は新規であるように見える。
【0066】 前記したのは本発明の例示であり、それを制限するものと解釈されるべきでは
ない。本発明は、前記特許請求の範囲に含まれる同等のものと共に、特許請求の
範囲によって規定される。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ミツダ,ノリアキ アメリカ合衆国ノースカロライナ州27707, ダーラム,スノウクレスト・トレイル 1411 (72)発明者 ローズィズ,アレン・ディー アメリカ合衆国ノースカロライナ州27707, ダーラム,ストリンリー・コート 10 Fターム(参考) 4B024 BA21 CA04 DA02 EA04 FA02 GA11 HA01 HA17 4B065 AA91X AA91Y AA93Y AB01 BA02 CA44

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−327位
    から−206位にわたる配列、 (b)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−449位から+1171位
    にわたる配列、 (c)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−9位から+16位にわたる
    配列、および (d)前記(a)、(b)または(c)の配列を有する単離されたDNAにハ
    イブリダイズし、哺乳動物細胞において下流の異種DNAセグメントのニューロ
    ン特異的転写を指令するDNA配列 からなる群から選択される配列を有する哺乳動物細胞において下流の異種DNA
    セグメントのニューロン特異的転写を指令する単離されたDNA分子。
  2. 【請求項2】 −440位から+91位、 −352位から+91位、 −327位から+91位、 −276位から+91位、 −261位から+91位、 −215位から+91位、 −192位から+91位、 −124位から+91位、 −87位から+91位、 −32位から+91位 の哺乳動物のプレセニリン1遺伝子プロモーターの配列を有する請求項1に記載
    の単離されたDNA。
  3. 【請求項3】 −276位から+519位、 −276位から+206位、 −276位から+148位、 −276位から+41位 の哺乳動物のプレセニリン1遺伝子プロモーターの配列を有する請求項1に記載
    の単離されたDNA。
  4. 【請求項4】 −87位から+41位、 −9位から+16位、 −327位から+206 の哺乳動物のプレセニリン1遺伝子プロモーターの配列を有する請求項1に記載
    の単離されたDNA。
  5. 【請求項5】 −327位から+206位のマウスのプレセニリン1遺伝子
    プロモーターの配列を有する請求項1に記載の単離されたDNA。
  6. 【請求項6】 5’から3’の方向に、請求項1に記載のDNAからなるプ
    ロモーターセグメントと、該プロモーターセグメントから下流に位置し、それに
    作動可能に結合した異種DNAセグメントとを含んでなる、発現カセットを含む
    DNA構築物。
  7. 【請求項7】 プラスミドを含む請求項6に記載のDNA構築物。
  8. 【請求項8】 前記異種DNAセグメントが、タンパク質をコードする請求
    項6に記載のDNA構築物。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載のDNA構築物を含有する細胞。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載のDNA構築物を含む遺伝子伝達ベクター
  11. 【請求項11】 発現カセットを含むDNA構築物を含有する細胞を含むト
    ランスジェニック非ヒト哺乳動物であって、前記DNA構築物が、5’から3’
    の方向に、ニューロン特異的プロモーターセグメントと、該プロモーターセグメ
    ントから下流に位置し、それに作動可能に結合した異種DNAセグメントとを含
    み、 前記ニューロン特異的プロモーターが、 (a)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−327位から−206位に
    わたる配列、 (b)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−449位から+1171位
    にわたる配列、 (c)マウスのゲノムのプレセニリン1遺伝子の−9位から+16位にわたる
    配列、および (d)前記(a)、(b)または(c)の配列を有する単離されたDNAにハ
    イブリダイズし、哺乳動物細胞において下流の異種DNAセグメントのニューロ
    ン特異的転写を指令するDNA配列 からなる群から選択される配列を有することを特徴とする非ヒト哺乳動物。
  12. 【請求項12】 前記哺乳動物が、マウスである請求項11に記載のトラン
    スジェニック非ヒト哺乳動物。
  13. 【請求項13】 前記発現カセットが、それを含有する該細胞のゲノムに安
    定に組み込まれる請求項11に記載のトランスジェニック非ヒト哺乳動物。
  14. 【請求項14】 前記発現カセットが、その体細胞および生殖細胞によって
    担持される請求項11に記載のトランスジェニック非ヒト哺乳動物。
  15. 【請求項15】 前記異種DNAセグメントが、タンパク質をコードする請
    求項11に記載のトランスジェニック非ヒト哺乳動物。
  16. 【請求項16】 前記異種DNAセグメントが、その細胞中で転写される請
    求項11に記載のトランスジェニック非ヒト哺乳動物。
  17. 【請求項17】 前記異種DNAセグメントが、その神経細胞中で優先的に
    転写される請求項11に記載のトランスジェニック非ヒト哺乳動物。
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