JP2001513651A - モチリン相同体 - Google Patents

モチリン相同体

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Abstract

(57)【要約】 本発明はモチリンに対する相同性を有するポリヌクレオチド、ポリペプチド及びそのペプチドフラグメント、並びに新規cDNA配列のためのその利用に関する。この新規ポリペプチドのmRNAの組織分布は胃、小腸及び膵臓に特異的である。本発明は更に作動因子、拮抗因子、抗体、新規モチリン相同体をコードするcDNAを発現する宿主細胞、及びこの新規分子を利用して胃の運動を増大させる方法を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 モチリン相同体 発明の背景 栄養ホメオスタシスを維持するうえで重要である多数の調節ペプチドが胃腸環 境の中で見つかっている。これらのペプチドは消化系の中で合成されることがあ り、そして局部的に作用するが、脳の中においても同定されることがある。更に 、その逆も見い出されている。即ち、ペプチドが脳の中で合成されるが、胃腸管 内の細胞を調節することが見い出されている。この現象は「脳−腸管軸」と呼ば れており、そして飽満の信号を送る、体温を調節する、及び脳と腸管との間のフ ィードバックを必要とするその他の生理学的過程を調節するのに重要である。 腸管ペプチドホルモンにはガストリン、コレシストキニン(CCK)、セクレチン 、ガストリックインヒビトリーペプチド(GIP)、バソアクティブ・インテスティ ナル・ポリペプチド(VIP)、モチリン、ソマトスタチン、膵臓ペプチド(PP)、 サブスタンスP及びニューロペプチドY(NPY)が挙げられ、そしていく通りかの作 用メカニズムを利用する。例えば、ガストリン、モチリン及びCCKはエンドクリ ン型及びニューロクリン型ホルモンとして機能する。その他、例えばガストリン 及びGIPはもっぱら内分泌式に作用するものと考えられている。その他の作用態 様には、エンドクリン、ニューロクリン及びパラクリン作用の組合せ(ソマトス タムン);排他的ニューロクリン作用(NPY);及びニューロクリン及びパラクリ ン作用の組合せ(VIP及びサブスタンスP)が挙げられる。ほとんどの腸管ホルモ ン作用は膜結合型レセプターにより媒介され、そして二次メッセ ンジャー系を活性化する。腸管ペプチドについては、Mulvihillら、Basic and C linical Endocrinology ,pp.551-570,第2版、Greenspan F.S.and Baxter,J .D.編、Appleton & Lange:Norwalk,Connecticut,1994を参照のこと。 多数のこのような腸管ペプチドは活性化のために多重ペプチド切断を要する不 活性な前駆体分子として合成される。VIP、ガストリン、セクレチン、モチリン 、グルカゴン及びガラニンを含む「グルカゴン−セクレチン」ファミリーとして 知られるファミリーは多重切断及び後翻訳修飾により調節されるペプチドを代表 する。 モチリンは哺乳動物種の腸管組織内で見い出せる22個のアミノ酸である(Domsc hke,W.,Digestive Diseases 22(5):454-464,1977)。ブタプレプロモチリン のDNA及びアミノ酸配列が同定されている(米国特許第5,006,469号)。モチリン は胃の運動を増大させる、ペプシン分泌を刺激することにより胃の分泌機能を左 右する(Brownら、Canadian J .of Physiol.Pharmacol. 49:399-405,1971)こ とができる因子として同定されており、そして最近の証拠は胃及び小腸の筋電気 調節における役割を示唆している。モチリンのサイクリック式増大は第三期消化 系間筋電気コンプレックス(interdigestive myoelectric complex)及び十二指 腸の飢餓収縮に関係することが示唆されている(Cheyら、Gut Hormones,(編)Bloo m,S.R.,pp.355-358,Edinburgh,Churchill Livingstone,1978;Leeら、Am .J.Digestive Diseases, 23:789-795,1978;及びItohら、Am .J.Digestive Diseases, 23:929-935,1978)。モチリン及びモチリン類似体は胃腸平滑筋の 収縮を供することが実証されているが、その他のタイプの平滑筋細胞は収縮しな い(Strunzら、Gastoenterology 68:1485-1491,1975)。 本発明は胃腸系の中で転写されることの見い出されたモチリンに 対する相同性を有する新規の分泌タンパク質に関する。この新規のペプチドの発 見は身体がどのようにしてその栄養ホメオスタシスを維持するかを更に推論する ため及びそのような過程に介在する治療薬の開発、並びに本明細書における教示 から明らかとなるその他の用途のために重要である。 発明の概要 一の観点において、本発明は(a)SEQ ID NO:1に示すヌクレオチド配列のヌ クレオチド70〜ヌクレオチド111を含んで成るポリヌクレオチド分子;(b)(a) のアレル変異体;(c)(a)及び(b)のオルソログ(ortholog);並びに(d)( a),(b)又は(c)の縮重ヌクレオチド配列;から成る群より選ばれたポリペ プチドをコードする単離されたポリヌクレオチド分子を提供する。 別の観点において、本発明は(a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24 〜残基37を含んで成るポリペプチド分子;(b)(a)のアレル変異体;及び(c)( a)又は(b)のオルソログ;から成る群より選ばれる単離されたポリペプチド を提供する。 別の観点において、本発明は下記の作用可能式に連結された要素、即ち、転写 プロモーター;下記の群から選ばれるDNAセグメント:(a)SEQ ID NO:1に示 すヌクレオチド配列のヌクレオチド70〜ヌクレオチド111を含んで成るポリヌク レオチド分子、(b)(a)のアレル変異体(c)(a)又は(b)のオルソログ、並び に(d)(a),(b)又は(c)の縮重ヌクレオチド配列;転写ターミネーター;を 含んで成る発現ベクターを提供する。 別の観点において、本発明は下記の作用可能式に連結された要素、即ち、転写 プロモーター;下記の群から選ばれるDNAセグメント:(a)SEQ ID NO:1に示 すヌクレオチド配列のヌクレオチド70〜 ヌクレオチド111を含んで成るポリヌクレオチド分子、(b)(a)のアレル変異体 、(c)(a)又は(b)のオルソログ、並びに(d)(a),(b)又は(c)の縮重ヌ クレオチド配列;転写プロモーター;を含んで成る発現ベクターの導入された培 養細胞を提供し、ここで当該細胞は当該DNAセグメントによりコードされるポリ ペプチドを発現する。 別の観点において、本発明は(a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24 〜残基37を含んで成るポリペプチド分子;(b)(a)のアレル変異体;及び(c)( a)又は(b)のオルソログ;から成る群より選ばれる精製されたポリペプチド を薬理学的に許容されるビヒクルとの組合せにおいて含んで成る薬理組成物を提 供する。 別の観点において、本発明は抗体であって、(a)SEQ ID NO:2に示すアミノ 酸配列の残基24〜残基117を含んで成るポリペプチド分子;(b)(a)のアレル変 異体;及び(c)(a)又は(b)のオルソログから成る群より選ばれたポリペプチ ドのエピトープに結合する抗体を提供する。 別の観点において、本発明はzsig33ポリペプチドを生産する方法を提供し、こ の方法は下記の作用可能式に連結された要素、即ち、転写プロモーター;下記の 群から選ばれるDNAセグメント:(a)SEQ ID NO:1に示すヌクレオチド配列の ヌクレオチド70〜ヌクレオチド111を含んで成るポリヌクレオチド分子、(b)(a )のアレル変異体、(c)(a)又は(b)のオルソログ、及び(d)(a),(b)又は (c)の縮重ヌクレオチド配列;転写ターミネーター;を含んで成る発現ベクタ ーの導入された細胞を培養し、ここで当該細胞は当該DNAセグメントによりコー ドされるポリペプチドを発現するものであり;そして当該ポリペプチドを回収す ることを含んで成る。 別の観点において、本発明は胃の運動を刺激する方法を提供し、この方法はそ れを必要とする哺乳動物に(a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24〜残 基37を含んで成るポリペプチド分子;(b)(a)のアレル変異体;及び(c)(a)又 は(b)のオルソログ;から成る群より選ばれる単離されたポリペプチドを薬理 学的に許容されるビヒクルの中に含んで成る組成物を、摂取した物質の通過時間 又は胃空洞化を増大させるのに十分な量で投与することを含んで成る。 発明の詳細な説明 本発明を詳細に説明する前に、本明細書において使用する一定の用語を定義す ることが有用でありうる: 「オルソログ」なる語は一の種から得られるポリペプチド又はタンパク質であ って、別の種由来のポリペプチド又はタンパク質の機能的対応物であるものを意 味する。オルソログ間の配列相違は種形成の結果である。 「パラログ」とは、異なりはするが、一の生体により作られる構造的に近縁す るタンパク質をいう。パラログは遺伝子重複により発生するものと信じられてい る。例えば、α−グロビン、β−グロビン及びミオグロビンが互い同志パラログ である。 「アレル変異体」なる用語は、同一の染色座を占める遺伝子の2種以上の別々 の形態のいずれかを意味する。アレル変異は突然変異により自然に発生し、そし て集団内での表現型多形態をもたらしうる。遺伝子突然変異はサイレントである か(コードポリペプチドにおいて変化なし)、又は改変されたアミノ酸配列を有 するポリペプチドをコードしうる。アレル変異体なる語は本明細書において遺伝 子のアレル変異体によりコードされるタンパク質を意味するために も用いている。 「発現ベクター」なる語は線形又は環状のDNA分子であって、注目のポリペプ チドをその転写を司る追加のセグメントに作用可能式に連結されて含んで成るも のを意味する。かかる追加のセグメントにはプロモーター及びターミネーター配 列が含まれ、そして任意的に1又は複数の複製起点、1又は複数の選択マーカー 、ポリアデニル化シグナル等が挙げられる。発現ベクターは一般にプラスミドも しくはウィルスDNAに由来するか、又は双方の要素を含みうる。 ポリヌクレオチド分子に適用したときの語「単離された」とは、そのポリヌク レオチドがその天然の環境から取り出され、それ故その他の外生もしくは不要な コード配列を含まず、そして遺伝子操作されたタンパク質生産系において利用す るのに適当な形態にあることを意味する。かかる単離された分子はその天然の環 境から分離されたものであり、そしてcDNA及びゲノムクローンを含む。本発明の 単離されたDNA分子はそれらが通常一体化しているその他の遺伝子を含まないが 、天然の5’及び3’非翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターは含 みうる。一体化領域の同定は当業者にとって自明であろう(例えば、Dynan and Tijan,Nature 316:774-78,1985を参照のこと)。タンパク質に適用した場合 、「単離された」なる語はそのタンパク質がその天然環境以外の条件、例えば血 液及び動物組織から隔離された条件において見い出せることを意味する。好適な 態様において、この単離されたタンパク質は実質的にその他のタンパク質、特に 動物起源のその他のタンパク質を含まない。タンパク質を高度に純粋な形態、即 ち、純度95%超、より好ましくは純度99%超で供することが好ましい。 「作用可能式に連結された」なる語は、DNAセグメントについて言及した場合 、セグメントがその意図する目的のため、例えば転写 がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを経てターミネーター に至るようにその機能を協奏するように並んでいることを意味する。 「ポリヌクレオチド」なる語は5’から3’末端へと解読されるデオキシリボ ヌクレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーを意味する 。ポリヌクレオチドにはRNA及びDNAが含まれ、そして天然起源から単離されうる か、in vitroで合成されうるか、又は天然及び合成分子の組合せから調製されう る。 「ポリヌクレオチド分子の相補体」なる語は、相補性塩基配列を有し、且つ対 照の配列と対比して逆方向であるポリヌクレオチド分子を意味する。例えば、配 列5’ATGCACGGG3’は5’CCCGTGCAT3’に対して相補性である。 「縮重ヌクレオチド配列」なる語は1又は複数の縮重コドン(ポリペプチドを コードする対照ポリヌクレオチド分子との対比において)を含むヌクレオチドの 配列を意味する。縮重コドンは異なるヌクレオチドトリプレットを含むが、同一 のアミノ酸残基をコードする(即ち、GAU及びGACトリプレットは各々Aspをコー ドする)。 「プロモーター」なる語はRNAポリメラーゼの結合及び転写の開始を司るDNA配 列を含む遺伝子の部分を意味する。プロモーター配列は、常にではないが、一般 に遺伝子の5’非コード領域において見い出せる。 「分泌シグナル配列」なる語は、大型ポリペプチドの成分として、その大型ポ リペプチドをそれが合成される細胞の分泌経路へと導くポリペプチド(「分泌ポ リペプチド」)をコードするDNA配列を意味する。この大型ペプチドは一般に、 分泌経路を通過する際に切断されて分泌ペプチドが除去される。 「レセプター」なる語は生体分子(即ち、リガンド)に結合し、 そして細胞上のリガンドの作用を媒介する細胞結合型タンパク質を意味する。膜 結合型レセプターは細胞外リガンド結合ドメインと、一般にシグナル変換に関与 する細胞内エフェクタードメインとを含んで成る多重ドメイン構造を特徴とする 。リガンドのレセプターに対する結合は、細胞内のエフェクタードメインとその 他の分子との間での相互作用を引き起こすレセプターにおけるコンホメーション 変化をもたらす。この相互作用はその後細胞の代謝における変化に結びつく。レ セプター−リガンド相互作用に結びつく代謝現象には遺伝子転写、リン酸化、脱 リン酸化、サイクリックAMP産生の増大、細胞カルシウムの移動、膜脂質の移動 、細胞接着、イノシトール脂質の加水分解及びリン脂質の加水分解が挙げられる 。ほとんどの核レセプターは、アミノ末端、トランス作用ドメイン、DNA結合ド メイン及びリガンド結合ドメインを含む多重ドメイン構造も示す。一般に、レセ プターは膜結合型、細胞質ゾル型又は核型;モノマー型(例えば甲状腺刺激ホル モンレセプター、ベーターアドレナリン作用性レセプター)又は多量型(例えば PDGFレセプター、成長ホルモンレセプター、IL−3レセプター、CM−CSFレセプ ター、G−CSFレセプター、エリトロポイエチンレセプター及びIL−6レセプタ ー)であってよい。 「相補性/抗相補性ペアー」なる語は適当な条件下で非共有式に結合した安定 なペアーを形成する同一でない複数の成分を意味する。例えば、ビオチン及びア ビジン(又はストレプトアビジン)が相補性/抗相補性ペアーの典型的な構成員 である。その他の典型的な相補性/抗相補性ペアーにはレセプター/リガンドペ アー、抗体/抗原(又はハプテンもしくはエピトープ)ペアー、センス/アンチ センスポリヌクレオチドペアー等が挙げられる。相補性/抗相補性ペアーのその 後の解離が所望される場合、相補性/抗相補性ペアー は好ましくは<109-1の結合親和力を有する。 本明細書において引用する文献は全てその全体を本明細書の中に組込む。 本発明はモチリンに対する相同性を有する新規の分泌ポリペプチドをコードす る新規のヒトDNA配列の発見にある程度基づき、そのうちの最も近縁な相同体は ブタモチリンである(SEQ ID NO:3及び4に示す)。モチリンは胃腸生理を調節 するポリペプチドのファミリーの構成員である。モチリンが属している胃腸調節 において重要なポリペプチドのファミリーはグリカゴン、ガストリン、ガラニン 及びバソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド(VIP)を含む。これらの ポリペプチドは前駆体の形態で合成され、活性形態に至る多段階プロセシングを 要する。本発明のポリペプチドに特に関連するのはモチリン、VIP及びガラニン であり、その場合プロセシングはシグナル配列の除去、しかる後の活性ペプチド の遊離のための1又は複数のアクセサリーペプチドの切断を含む。得られる活性 ペプチドは一般に小さく(10〜30個のアミノ酸)、そして更なる後翻訳修飾、例 えばアミド化、硫酸化又はグルタミン残基のピロリダンカルボニル酸修飾を要し うる。 この新規のDNAに対応するmRNAの組織分布の分析は、発現が胃の中で最高であ り、続いて有意ではあるが減少した発現レベルで小腸及び膵臓であった。ESTは 肺cDNAライブラリーにも存在した。このポリペプチドをzsig33と命名した。 本発明のこの新規のzsig33のポリヌクレオチド及びポリペプチドが推定分泌シ グナルを有する配列についてのESTデーターベースを質疑することによりまだ同 定される。EST配列はモチリンファミリーに関連すると発見及び推定された。EST 配列は胎児膵臓ライブラリーに由来する。 全長cDNAによりコードされるこの新規のポリペプチドは117個のアミノ酸であ る。その推定シグナル配列は23個のアミノ酸残数である(SEQ ID NO:2のアミノ 酸残基1〜23)。活性ペプチドは16個のアミノ酸残基と推定され(SEQ ID NO:2 のアミノ酸残基24〜41)、SEQ ID NO:2のアミノ酸残基41(Ser)の後方のC末端 が切断される。しかしながら、多くの腸管−脳ペプチドは多重切断を要する。例 えば、プロガストリンペプチドは101個のアミノ酸であり、そしてN末端で切断 され、連続的に小さくなるペプチドを供する(G34,G17及びG14)(Suganoら、J Biol .Chem. 260:11724-11729,1985)。多重プロセシング工程を要するその他 のペプチドにはグルカゴン(そのC末端切断はグルカゴン様ペプチド1及びグル カゴン様ペプチド2をもたらす)及びガラニン(そのプロセシングはGMAPとして 知られるC末端ペプチドの切断を包含する)が含まれる。従って、SEQ ID NO:2 のアミノ酸(Gln)の後方の切断に基づく追加のペプチドが合成され、そして生物 活性を有する14個のアミノ酸のペプチドがもたらされる(SEQ ID NO:2のアミノ 酸残基24(Gly)からアミノ酸残酸37(Gln))。 C末端ペプチド(SEQ ID NO:2のアミノ酸42〜117)もある程度特殊な活性を有 しうる。モチリンについての活性ペプチドのプロセシング(SEQ ID NO:4に示す )はモチリン結合型ペプチド(MAP)として知られるアミノ酸残基50(Ser)からアミ ノ酸残基119(Lys)に至る70個のアミノ酸のC末端ペプチドの遊離をもたらす。 Adelmanら(米国特許第5,006,469号)はMAPが消化、飲欲及び栄養吸収の調節に おいて一役買うことと仮定している。 ポリペプチドzsig33における高度に保存されたアミノ酸は新しいファミリー構 成員を同定するための手段として利用できる。例えば、逆転写ポリメラーゼ連鎖 反応(RT−PCR)が、様々な組織起源から 得られるmRNA由来の保存モチーフをコードする配列を増幅するために利用できる 。本発明由来の配列を用いて2種類のかかる保存ドメインが同定された。第一ド メインはSEQ ID NO:2のアミノ酸残基31〜36に見い出され、ここで同定されたそ のモチーフはGlu X Gln Arg X Gln(式中、Xは任意のアミノ酸残基である)であ り(SEQ ID NO:5に示す)、そして第二ドメインはSEQ ID NO:2のアミノ酸残基 78〜84に見い出され、ここで同定されたそのモチーフはAla Pro X Asp X Gly Il e(式中、Xは任意のアミノ酸残基である)である(SEQ ID NO:6に示す)。特に 、これらの配列からデザインした高度縮重プライマーがこの目的のために有用で ある。 当業者は遺伝子コードの縮重性の観点において、SEQ ID NO:2をコードするこ れらのポリヌクレオチド分子間で、例えばUをTで置換することにより全てのRN A配列間での相当な配列変更が可能であることを容易に認識できるであろう。か くして、zsig33ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド及びそのRNA均等物 は本発明により考慮される。表1には縮重ヌクレオチド位置を示すのに用いる1 文字コードを記載する。「解明」はコード文字により示されるヌクレオチドであ る。「相補」は相補性ヌクレオチドについてのコードを示す。例えば、コードY はC又はTのいずれかを示し、そしてその相補体RはA又はGを示し、AはTに 対して相補性であり、そしてGはCに対して相補性である。 所定のアミノ酸について考えられる全てのコドンを包括する縮重コドンを表2 に記載する。 当業者は各アミノ酸をコードする全ての考えられるコドンを代表する縮重コド ンの決定において多少のあいまいさが導入されることを理解するであろう。例え ば、セリン(WSN)についての縮重コドンはある状況においてはアルギニン(AGR)を コードし、そしてアルギニン(MGN)についての縮重コドンはある状況においては セリンをコードする(AGY)。フェニルアラニン及びロイシンをコードするコドン 間でも似たような関係が存在する。かくして、縮重配列により包 括されるいくつかのポリヌクレオチドは変異アミノ酸配列をコードし得るが、当 業者はかかる変異配列がSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を参照することにより容易 に同定することができる。変異配列は本明細書に記載の通りにして機能について 容易に試験できる。 本発明の好適な態様において、この単離されたポリヌクレオチドはストリンジ ェンシー条件下でSEQ ID NO:1の類似のサイズの領域又はそれに対して相補性の 配列にハイブリダイズするであろう。一般に、ストリンジェンシー条件は規定の イオン強度及びpHにおいて特定の配列に関して熱融点(Tm)よりも約5℃低くな るように選定される。Tmは(規定のイオン強度及びpH下で)完全に対合したプロ ーブに対して標的配列の50%がハイブリダイズする温度である。典型的なストリ ンジェンシー条件は塩濃度がpH7において少なくとも約0.02Mであり、そして温 度が少なくとも約60℃である。 前述の通り、本発明の単離されたポリヌクレオチドにはDNA及びRNAが含まれる 。DNA及びRNAを単離するための方法は当業界において周知である。一般に胃から RNAを単離するのが好ましいが、DNAはその他の組織由来のRNAを用いて調製する こともでき、又はゲノムDNAとしても単離されうる。総RNAはグアニジンHCl抽出 、それに続くCsCl勾配の中での遠心分離による単離を利用して調製できる(Chirg winら、Biochemistry 18:52-94,1979)。ポリ(A)+RNAはAviv and Lederの方法(Proc .Natl.Acad.Sci.USA 69:1408-1412,1972)を利用して総RNAから調製さ れる。相補性cDNA(cDNA)は既知の方法を利用してポリ(A)+RNAから調製される 。zsig33ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドをかくして同定でき、そし て例えばハイブリダイゼーション又はPCRにより単離される。 本発明は更にその他の種由来の対応のポリペプチド及びポリヌク レオチドを提供する(オルソログ)。特に注目されるのはその他の哺乳動物種、 由来のzsig33ポリペプチド、例えばマウス、ラット、ブタ、ヒツジ、ウシ、イヌ 、ネコ、ウマ及びその他の霊長類タンパク質である。ヒトタンパク質のオルソロ グは本発明により供される情報及び組成を、慣用のクローニング技術と組合せて 利用してクローニングできる。例えば、cDNAはこのタンパク質を発現する組織又 は細胞タイプから得られるmRNAを用いてクローニングできる。mRNAの適当な起源 はノーザンブロットを本明細書に開示する配列からデザインしたプローブでプロ ービングすることにより同定できる。次いでライブラリーを細胞系の陽性組織の mRNAから調製する。そしてzsig33オルソログコード配列を様々な方法、例えば完 全もしくは部分ヒトcDNAにより、又は開示した配列を基礎とする1又は複数の縮 重プローブセットによりプロービングすることによって単離できる。cDNAは本明 細書に開示の配列からデザインしたプライマーを用い、ポリメラーゼ連鎖反応又 はPCR(Mullis、米国特許第4,683,202号)を利用してもクローニングできる。更な る方法において、cDNAライブラリーは宿主細胞を形質転換又はトランスフェクシ ョンするために利用でき、そして注目のcDNAの発現はzsig33に対する抗体により 検出できる。類似の技術がゲノムクローンの単離にも適用できる。 当業者はSEQ ID NO:1に開示する配列及びそれによりコードされるポリペプチ ドがヒトzsig33遺伝子及びポリペプチドの単独アレルを表わし、そしてアレル変 異及び別のスプライシングを想到できることを理解するであろう。アレル変異体 は標準の手順に従って様々な個体からcDNA又はゲノムライブラリーをプロービン グすることによりクローニングできる。サイレント突然変異を含むもの及びアミ ノ酸配列変化をもたらす突然変異を含むもの等のSEQ ID NO:1に示 すDNA配列のアレル変異体は、SEQ ID NO:2のアレル変異体の産物であるタンパ ク質と同様、本発明の範囲に属する。 本発明は更にSEQ ID NO:2のポリペプチド及びそのオルソログに対して実質的 に相同性である単離されたzsig33ポリペプチドも提供する。本明細書において用 いる用語「実質的に相同性」とはSEQ ID NO:2に示す配列又はそのオルソログに 対して50%、好ましくは60%、より好ましくは少なくとも80%の配列同一性を有 するポリペプチドを意味する。かかるポリペプチドはSEQ ID NO:2又はそのオル ソログに対してより好ましくは少なくとも90%の同一性、そして最も好ましくは 95%以上同一であろう。%配列同一性は慣用の方法により決定される。例えば、 Altschulら、Bull .Math.Bio. 48:603-616,1986及びHenikoff and Henikoff Proc .Natl.Acad.Sci.USA 89:10915-10919,1992を参照のこと。簡単には、 2本のアミノ酸配列をアライニングし、10のギャップオープニングペナルティー 、1のギャップ伸長ペナルティー及び表3に示すHenikoff and Henikoff(前掲) の「ブロッサム62」評点マトリックスを利用してアライメントを最適化する。 %同一性は下記の通りに計算する: ポリヌクレオチド分子の配列同一性は上記の比を利用する類似の方法により決 定する。 実質的に相同なタンパク質及びポリペプチドは1又は複数のアミノ酸の置換、 欠失又は付加を有することを特徴とする。これらの変化は好ましくはささいなも の、即ち、保存性アミノ酸置換(表4参照)及びタンパク質又はポリペプチドの フォルディング又は活性に有意な影響を及ぼさないその他の置換;典型的には1 〜約30個のアミノ酸のわずかな欠失;並びにわずかなアミノ−又はカルボキシル −末端伸長、例えばアミノ末端メチオニン残基、約20〜25残基までの小リンカー ペプチド、又は精製を促進する小伸長(アフィニティータグ)、例えばポリヒス チジントラクト、プロテインA(Nilssonら、EMBO J. 4:1075,1985;Nilsson らMethods Enzymol. 198:3,1991)、グルタチオンSトランスフェラーゼ(Smit h and Johnson,Gene 67:31,1988)、マルトース結合タンパク質(Kellerman an d Ferenci,Methods Enzymol. 90:459-463,1982;GuanらGene 67:21-30,198 7)、チオレドキシン、ユビキノン、セルロース結合タンパク質、T7ポリメラー ゼ又はその他の抗原性エピトープもしくは結合ドメイン伸長である。一般的には 、FordらProtein Expression and Purification 2:95-107,1991を参照のこと (引用するとで本明細書に組入れる)。アフィニティータグをコードするDNAは 商業的供給者から入手できる(例えば、Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ:N ew England Biolabs,Beverly,MA)。 20種の標準アミノ酸に加えて、非標準アミノ酸(例えば4−ヒドロキシプロリ ン、6−N−メチルリジン、2−アミノイソ酪酸、イソバリン及びα−メチルセ リン)がzsig33のアミノ酸残基を置換しうる。一定数の非保存性アミノ酸、遺伝 子コードによりコードされないアミノ酸、及び非天然アミノ酸がzsig33アミノ酸 残基を置換しうる。「非天然アミノ酸」はタンパク質合成の後に修飾されるか、 及び/又は標準のアミノ酸のそれとは異なる化学構造をその側鎖に おいて有する。非天然アミノ酸は化学合成されたもの、又は好ましくは市販のも のであり、そしてピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、 3−及び4−メチルプロリン、並びに3,3−ジメチルプロリンが挙げられる。 本発明のzsig33ポリペプチド中の不可欠なアミノ酸を、当業界で既知の方法、 例えば部位特異的変異誘発又はアラニンスキャニングによる変異誘発(Cunningha m and Wells,Science 244:1081-1085,1989)に従って同定することができる。 後者の技術では、本分子内の全ての残基を単一のアラニンで置換し、そしてこれ らの変異分子の生物活性(例えば、胃腸細胞収縮の刺激、栄養素取り込みの調節 、及び/又は消化酵素の分泌)を検査し、本分子の活性に必須なアミノ酸残基を 同定する。Hilton et al.,J.Biol.Chem.271:4699-4708,1996を参照するこ と。リガンド−レセプター相互作用部位を、核磁気共鳴、結晶学、電子回析又は 光親和性標識などの技術による構造の物理的分析から、推定した接触部位のアミ ノ酸の変異解析と合わせて、同定することができる。例えば、de VosらScience 255 :306-312,1992;SmithらJ .Mol.Biol. 224:899-904,1992;WlodaverらF EBS Lett. 309:59-64,1992を参照すること。腸−脳ペプチドホルモンのグルカ ゴン−セクレチンファミリーに属する関連構成分子間の相同分析からも不可欠な アミノ酸を推定することができる。 既知の変異誘発法及びスクリーニング法、例えばReidhaar-Olson and Sauer(S cience 241:53-57,1988)又はBowie and Sauer(Proc .Natl.Acad.Sci.USA 86 :2152-2156,1989)に記載された方法を用いて複数のアミノ酸置換を行い、 そして検査することができる。簡単に述べると、前記著者らは、ポリペプチド内 の2つ以上の位置を同時にランダムに置換し、機能的なポリペプチドを選択し 、そして変異ポリペプチドの配列を決定することによって、各位置の置換許容性 を決定する方法を明らかにしている。利用できる他の方法には、ファージによる 表示(例えばLowmanらBiochem. 30:10832-10837,1991;Ladnerら米国特許第5,2 23,409号;Huse,WIPO公開WO92/06204)及び領域特異的変異誘発(DerbyshireらG ene 46:145,1986;NerらDNA 7:127,1988)がある。 前記の変異誘発法を、宿主細胞中のクローン化された変異ポリペプチドの活性 を検出するための高処理量の自動スクリーニング法と組み合わせることができる 。活性(例えば胃腸細胞収縮の刺激、栄養素取り込みの調節、及び/又は消化酵 素の分泌)を有するポリペプチドをコードする変異したDNA分子を宿主細胞から 回収し、そして最新機器を用いて短時間にその配列を決定することができる。こ れらの方法によって、注目するポリペプチド内の各アミノ酸残基の重要度を短時 間に決定することができ、しかも、これらの方法は、構造が未知のポリペプチド に用いることができる。 前記の方法を用いれば、当業者は、SEQ ID NO:2又はそのアレル変異体の残基 24〜37に実質的に相同で、しかもその野生型タンパク質の特性を保持した種々の ポリペプチド、を同定及び/又は調節することができる。この様なポリペプチド には、上に一般的に記載された様な追加のポリペプチドセグメントも含まれる。 全長タンパク質及びそのフラグメントを含む本発明のポリペプチドを、従来技 術によって一般的に細胞工学的に処理した宿主細胞中で生産することができる。 適切な宿主細胞は、外来DNAによって形質転換又は形質導入することができ、そ して培養によって増やすことができるタイプの細胞であり、細菌、真菌細胞及び 培養された高等真核細胞などである。真核細胞、特に多細胞生物体に由来する培 養細胞が好ましい。クローン化されたDNA分子を操作する技術及び 外来DNAを種々の宿主細胞に導入する技術が、SambrookらMolecular Cloning :A Laboratory Manual ,2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Sp ring Harbor,NY,1989、及びAusubelら(eds.),Current Protocols in Molecul ar Biology ,John Wiley and Sons,Inc.,NY,1987、に記載されている。これ らを引用して本明細書に組み込む。 一般的には、本発明のzsig33ポリペプチドをコードするDNA配列を、発現ベク ター内で、その発現のために必要な他の遺伝的要素、例えば、一般的に転写プロ モーター及びターミネーターに作用可能に連結する。このベクターは、一般的に は1つ以上の選択マーカー及び1つ以上の複製起点も有する。当業者に明らかな 様に、他の発現系では、選択マーカーが、別のベクターによって供給されてもよ く、そして宿主細胞のゲノムに組み込まれることによって、外来DNAが複製され てもよい。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクター及びその他 の要素は、当業者によって通常通りに選択される。多くのこの様な要素は、文献 に記載されていて、商業者を介して入取できる。 zsig33ポリペプチドを宿主細胞の分泌経路に組み入れるために、発現ベクター 内に分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列とも称する) を供給する。この分泌シグナル配列は、zsig33ポリペプチドに固有のものでも、 他の分泌タンパク質(例えばt−pA)に由来するものでも、又は新たに合成した ものでもよい。この分泌シグナル配列を、正しい読み枠で、zsig33 DNA配列に接 続する。一般的に、分泌シグナル配列は、注目するポリペプチドをコードするDN A配列の5’に位置するが、ある種のシグナル配列は、注目するDNA配列のほかの 位置にある(例えばWelchら、米国特許第5,037,743号;Hollandら、米国特許第5 ,143,830号参照)。 本発明では、培養哺乳動物細胞も宿主として好ましい。哺乳動物の宿主細胞内 に外来DNAを導入する方法には、リン酸カルシウム法(WiglerらCell 14:725,19 78;Corsaro and Pearson,Somatic Cell Genetics 7:603,1981:Graham and Van der Eb,Virology 52:456,1973)、エレクトロポレーション(NeumannらEMB O J. 1:841-845,1982)、DEAEデキストラン媒介形質導入(Ausubelらeds.,Curr ent Protocols in Molecular Biology ,John Wiley and Sons,Inc.,NY,1987) 、リポソーム媒介形質導入(Hawley-NelsonらFocus 15:73,1993;CiccaroneらFOCUS 15:80,1993)、及びウィルスベクター(A.Miller and G.Rosman,Bio Techniques 7:980-90,1989;Q.Wang and M.Finer,Nature Med. 2:714-16 ,1996)、によるトランスフェクションがあり、これらの文献を引用して本明細 書に組み込む。培養哺乳動物細胞における組換えポリペプチドの生産は、例えば 、Levinsonら米国特許第4,713,339号;Hagenら、米国特許第4,784,950号;Palmi terら米国特許第4,579,821号;及びRingold米国特許第4,656,134号に開示されて いて、これらを引用して本明細書に組み込む。好ましい培養哺乳動物細胞には、 COS-1(ATCC No.CRL 1650),COS-7(ATCC No.CRL 1651),BHK 570(ATCC No.CRL 10314),293(ATCC No.CRL 1573;GrahamらJ .Gen.Virol. 36:59-72,1977) 及びチャイニーズハムスター卵巣細胞(e.g.CHO-K1;ATCC No.CCL 61)の細 胞株がある。その他の適切な宿主細胞が当業界に知られていて、それらを公的な 寄託機関、例えばAmerican Type Culture Collection,Rockville,Marylandか ら入取することができる。一般的には、強力な転写プロモーター、例えばSV40又 はサイトメガロウィルスのプロモーターが好ましい。例えば、米国特許第4,956, 288号参照。他の適切なプロモーターには、メタロチオネイン遺伝子(米国特許 第4,5 79,821号及び4,601,978号、これらを引用して本明細書に組み込む)由来のもの 、及びアデノウィルスの主要後期プロモーターがある。 外来DNAが挿入された培養哺乳動物細胞を選択するためには、一般的に薬物選 択が用いられる。この様な細胞を一般的には「形質転換体」と称する。 選択性薬剤の存在下に培養され、そして注目遺伝子を子孫細胞に伝えることが できる細胞を、「安定な形質転換体」と称する。好ましい選択マーカーは、抗生 物質ネオマイシン耐性をコードする遺伝子である。ネオマイシン型の薬剤、例え ばG418などの存在下で選択を行う。注目遺伝子の発現レベルを上げるために選択 システムを用いることができ、この工程のことを「増幅」と称する。この増幅は 、導入遺伝子の産物を高レベルに発現する細胞を選択するために、低レベルの選 択性薬剤の存在下で形質転換体を培養し、次に選択性薬剤の量を増やすことによ って行われる。好ましい増幅性の選択マーカーは、メトトレキセート耐性を付与 するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他の薬剤耐性遺伝子(例えば、ハイグロ マイシン耐性遺伝子、多剤耐性遺伝子、ピューロマイシンアセチルトランスフェ ラーゼ)を用いることもできる。表現型の変化を誘導する代替マーカー、例えば 緑色蛍光タンパク質、又は細胞表面タンパク質、例えばCD4,CD8,MHCクラスI 、胎盤アルカリホスファターゼを用いて、例えば、FACSによる分別又は磁気ビー ズによる分別などの方法によって、未形質転換細胞から形質転換細胞を分別する ことができる。 他の高等真核細胞;例えば植物細胞、昆虫細胞及び鳥類細胞も、宿主として用 いることができる。植物細胞における遺伝子発現用のベクターとしてAgrobacter ium rhizogenesを用いることが、Sinkar et al.,J .Biosci. (Bangalore)11:47-58,1987に概説されている。昆虫細胞 の形質転換及びそれによる外来ポリペプチドの生産が、Guarinoら米国特許第5,1 62,222号及びWO94/06463に開示されている。一般的にはAutographa california 核多角体病ウィルス(AcNPV)に由来する組み換えバキュロウィルスを昆虫細胞 に感染させることができる。以下の2つの方法のいずれかを用いて、zsig33ポリ ペプチドをコードするDNAを、AcNPVのpolyhedrinをコードする遺伝子配列の代り に、バキュロウィルスゲノム中に挿入する。1つ目の方法は、野生型AcNPVと、A cNPV配列に挟まれたzsig33を有する転移ベクターとの間で、相同DNA組換えを行 う伝統的な方法である。適切な昆虫細胞、例えばSE9細胞に、野生型AcNPVを感 染させ、そしてAcNPVのpolyhedrin遺伝子のプロモーター、ターミネーター、及 びフランキング配列に作用可能に連結されたzsig33ポリヌクレオチドをトランス フェクションする。King,L.A.and Possee,R.D.,The Baculovirus Express ion System :A Laboratory Guide, London,Chapman & Hall;O'Reilly,D.R. et al.,Baculovirus Expression Vectors :A Laboratory Manual,New York,O xford University Press.,1994;and,Richardson,C.D.,Ed.,Baculovirus Expression Protocols .Methods in Molecular Biology ,Totowa,NJ,Humana P ress,1995を参照すること。昆虫細胞内の天然の組換えによって、polyhedrinの プロモーターの支配下にあるzsig33を有する組換えバキュロウィルスが生じるだ ろう。当業界の通常の方法で、組換えウィルスの保存液を作る。 組換えバキュロウィルスを作る2つ目の方法は、Luckow,V.A.,et al.,J Virol. 67:4566-79,1993に記載されたトランスポゾンを基にしたシステムを利 用するものである。このシステムは、Bac-to-Bac kit(Life Technologies,Roc kville,MD)として販売 されている。このシステムでは、大腸菌内に巨大プラスミド「bacmid」として保 持されているバキュロウィルスゲノム中に、zsig33ポリペプチドをコードするDN Aを移すために、Tn7トランスポゾンを有する転移ベクターpFastBac1TM(Life T echnologies)を利用する。この転移ベクターpFastBac1TMは、注目する遺伝子発 現、この場合zsig33、を支配するためにAcNPVのpolyhedrinのプロモーターを用 いている。しかし、pFastBac1TMをかなりの程度改修することもできる。polyhe drinプロモーターを除いて、バキュロウィルス塩基性タンパク質プロモーター( Pcor,p6.9又はMPプロモーターとも呼ばれる)に置換することができる。このプ ロモーターは、バキュロウィルスの感染初期に発現させるためのもので、分泌タ ンパク質の発現に有利であることが示されている。Hill-Perkins,M.S.and Po ssee,R.D.,J Gen Virol 71:971-6,1990;Bonning,B.C.らJ Gen Virol 7 5 :1551-6,1994;及びChazenbalk,G.D.,and Rapoport,B.,J Biol Chem 27 0 :1543-9,1995を参照すること。この様な転移ベクター構成体では、前記塩基 性タンパク質プロモーターの短い型又は長い型のものを用いることができる。更 に、zsig33の固有の分泌シグナル配列を、昆虫タンパク質由来の分泌シグナル配 列に置換した転移ベクターを作ることもできる。例えば、当構成体中でzsig33の 固有の分泌シグナル配列を置換するために、エクジステロイドグリコシルトラン スフェラーゼ(EGT)、ミツバチのメリチン(Invitrogen,Carlsbad,CA)又はバ キュロウィルスgp67(PharMingen,San Diego,CA)由来の分泌シグナル配列を 用いることができる。更に、この転移ベクターは、発現されるzsig33ポリペプチ ドのC末端又はN末端に位置するエピトープタグ、例えばGlu-Gluエピトープタ グ、をコードするDNAを読み枠に合わせて有することができる(Grussenmeyer,T .et al.,Proc Natl Acad Sci. 8 2 :7952-4,1985)。当業界に既知の方法で、zsig33を有する当転移ベクターに よって大腸菌を形質転換し、組換えバキュロウィルスを表すlacZ遺伝子の破壊さ れたbacmidを得るためにスクリーニングする。当組換えバキュロウィルスゲノム を有するbacurid DNAを通常の方法で単離し、そしてこれをSpodoptera frugiper da細胞、例えばSf9細胞にトランスフェクションする。続いて、zsig33を発現す る組換えウィルスが生産される。当業界の通常の方法で、組換えウィルス保存液 を作る。 この組換えウィルスを、宿主細胞、典型的には、夜蛾(fall armyworm)の一種 、Spodoptera frugiperda由来の細胞株に感染させる。一般的に、Glick and Pas ternak,Molecular BiotechnologyPrinciples and Applications of Recombin ant DNA ,ASM Press,Washington,D.C.,1994を参照すること。別の適切な細 胞株は、Trichoplusia ni由来の細胞株High FiveOTM(Invitrogen)である(米 国特許第5,300,435号)。前記細胞を増殖及び維持するために、市販の無血清培 地を用いる。適切な培地は、Sf9細胞のためにはSf900 IITM(Life Technologies )又はESF 921TM(Expression,Systems);及びT.ni細胞のためにはEx-cellO405T M (JRH Biosciences,Lenexa,KS)又はExpress FiveOTM(Life Technologies)であ る。当細胞を、接種密度約2−5×105細胞から、1−2×106細胞密度まで増殖 させ、この時点で、組換えウィルス保存液を、0.1〜10、より典型的には3程度 の感染多重度で加える。組換えウィルスを感染させた当細胞は、典型的には、感 染後12−72時間で組換えzsig33ポリペプチドを生産し、そして種々の効率でこれ を培地中に分泌する。普通は、感染後48時間で当培養液を集める。遠心によって 培地から細胞を分離し、上清を得る。zsig33ポリペプチドを含んでいる当上清を 、微小孔フィルター、普通は孔サイズ0.45μmのフィ ルターに通して濾過する。これらの方法は一般的に研究手引書(King,L.A.an d Possee,R.D.,ibid.;O'Rcilly,D.R.et al.,ibid.;Richardson,C.D. ,ibid.)に記載されている。続いて、本明細書に記載した方法で、上清からzsi g33ポリペプチドを精製することができる。 本発明では、例えば、zsig33フラグメント又はポリペプチド融合体を生産する ために、真菌細胞、例えば酵母細胞、特にはSaccharomyces及びPichia属の細胞 を用いることもできる。外来DNAで酵母細胞を形質転換し、そこから組換えポリ ペプチドを生産する方法が、例えばKawasaki、米国特許第4,599,311号;Kawasak iら、米国特許第4,931,373号;Brake、米国特許第4,870,008号;Welchら米国特 許第5,037,743号;及びMurrayら米国特許第4,845,075号、に記載されている。こ れらの文献を引用して本明細書に組み込む。形質転換された細胞を、選択性マー カーで規定される表現型、普通は薬剤耐性又は特定栄養素(例えばロイシン)非 存在下での増殖性によって選択する。酵母用の好ましいベクター系は、Kawasaki et al.,米国特許第4,931,373号で開示されたPOT1ベクター系であり、これによ って、グルコース含有培地中での増殖性によって形質転換細胞を選択することが できる。酵母での使用に適するプロモーター及びターミネーターには、解糖系酵 素の遺伝子に由来するもの(例えばKawasaki、米国特許第4,599,311号;Kingsma nら米国特許第4,615,974号;及びBitter、米国特許第4,977,092号、これらを引 用して本明細書に組み込む)及び、アルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子に由来す るものがある。米国特許第4,990,446;5,063,154;5,139,936及び4,661,454号を 参照すること。これらを引用して本明細書に組み込む。その他の酵母、例えばHa nsenula polymorpha,Schizosaccharomyces pombe,Kluyveromyces lactis,Klu yveromyces f ragilis,Ustilago maydis,Pichia pastoris,Pichia guillermondii,Pichia methanolica及びCandida maltosaのための形質転換系が当業界に周知である。例 えばGleesonらJ .Gen.Microbiol. 132:3459-3465,1986及びCregg、米国特許 第4,882,279号を参照すること。Aspergillus属の細胞を、McKnightら、米国特許 第4,935,349号(これを引用して本文に組込む)に記載の方法に従って用いても よい。Acremonium chrysogenumを形質転換する方法がSuminoら米国特許第5,162, 228号(これを引用して本文に組込む)に開示されている。Neurosporaを形質転 換する方法が、Lambowitz、米国特許第4,486,533号(これを引用して本文に組込 む)に開示されている。 選択した宿主細胞の増殖に必要な栄養素及びその他の成分を含んでいる培地中 で、通常の方法で、形質転換又は形質導入された細胞を培養する。当業界では、 種々の適当な培地、例えば限定培地及び複合培地が周知であり、これは、普通、 炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミン及びミネラルを含んでいる。培地には 、必要に応じて増殖因子又は血清などの成分も含まれる。 当培地は、一般的には、外来DNAを有する細胞のために、例えば、発現ベクタ ー上の又は宿主細胞に同時トランスフェクションされた選択性マーカーによって 補完される必須栄養素の欠失あるいは薬剤選択性に応じて選択される。P.metha nolica細胞を、適当な炭素源、窒素源及び微量栄養素を含有する培地中で、約25 −35℃の温度で培養する。通常の方法、例えば小フラスコの振とう、又は発酵槽 内の散布によって、十分な給気を液体培養に施す。好ましいP.methanolicaの培 地は、YEPD(2%D−グルコース、2%BactoTMペプトン(Difco Laboratories, Detroit,MI),1%BactoTMイーストエキス(Difco Laboratories),0.004%アデ ニン及び0.006%L− ロイシン)である。 発現された組換えzsig33ポリペプチドを、分画法及び/又は通常の精製法及び 媒体を用いて精製することができる。サンプルを分画するために、硫酸アンモニ ウム沈殿、及び酸又はカオトロープ抽出を用いることができる。代表的な精製工 程には、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフ ィー、FPLC及び逆相高性能液体クロマトグラフィーがある。適当な陰イオン交換 用媒体には、デキストラン、アガロース、セルロース、ポリアクリルアミド、特 異シリカなどの誘導体がある。PEI,DEAE,QAE及びQ誘導体が好ましく、DEAE F ast-Flow Sepharose(Pharmacia,Piscataway,NJ)が特に好ましい。代表的なク ロマトグラフィー媒体には、フェニル、ブチル又はオクチル基を有する前記媒体 の誘導体、例えばPhenyl-Sepharose FF(Pharmacia),Toyopearl butyl 650(Tos o Haas,Montgomeryville,PA)、及びOctyl-Sepharose(Pharmacia)など;又 は、ポリアクリル樹脂、例えばAmberchrom CG71(Toso Haas)などがある。適当 な固体支持体には、使用条件下で不溶性であるガラスビーズ、シリカベースの樹 脂、セルロース性樹脂、アガロースビーズ、及び架橋されたアガロースビーズな どがある。これらの支持体を、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、 ヒドロキシル基及び/又は炭水化物部分を介してタンパク質と結合することがで きる反応基によって修飾することができる。化学的連結の例には、臭化シアン活 性化、N−ヒドロキシスクシンイミド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリ ル活性化、ヒドラジド活性化、並びに、カルボジイミド連結のためのカルボキシ ル及びアミノ誘導体によるものがある。これら及びその他の固体媒体は、当業界 で周知であり、広く利用されており、そして商業的に入取できる。支持媒体に受 容体ポリペプチドを結合する方法が当業界に周知であ る。特定の方法を日常的に選択することができ、部分的には、選ばれた支持体の 特性に応じて決める。例えば、Affinity Chromatography :Principles & Method s ,Pharmacia LKB Biotechnology,Uppsala,Sweden,1988を参照すること。 本発明のポリペプチドを、低分子量及び低p1であることを利用して単離するこ とができる。例えば、本発明のポリペプチドを、低pH値で、陰イオン交換体に結 合させることができる。他の精製方法には、レクチン親和性クロマトグラフィー 及びイオン交換クロマトグラフィーによるグリコシル化タンパク質の精製法があ る(Methods in Enzymol.,Vol.182,“Guide to Protein Purification”,M .Deutscher,(ed.),Acad.Press,San Diego,1990,pp.529-39)。あるいは 、精製を容易にするために、注目のポリペプチドと親和性タグ(例えば、ポリヒ スチジン、マルトース結合タンパク質、イムノグロブリンドメイン)との融合体 を作成することができる。 タンパク質の再折りたたみ(及び場合によっては再酸化)の工程を行うことも 有益であるだろう。本タンパク質を、好ましくは純度80%超、より好ましくは純 度90%超、さらにより好ましくは95%超まで精製する。医薬上純粋である状態、 すなわち高分子、特には他のタンパク質及び核酸に関して99.9%超の純度で、且 つ感染性及び発熱性物質が含まれない状態が特に好ましい。 好ましくは、精製されたタンパク質は、他のタンパク質、特に動物由来の他の タンパク質を実質的に含まない。 zsig33ポリペプチド又はこのフラグメントを、化学合成によって調製すること もできる。zsig33ポリペプチドは、単量体又は多量体;グリコシル化又は非グリ コシル化体;PEG化又は非PEG化体;アミド化又は非アミド化体;硫酸化又は非硫 酸化体であってよく;そして、最初のメチオニン残基を含んでも含まなくてもよ い。例えば 、zsig33ポリペプチドを、完全固相合成、部分固相合成、断片の縮合、又は古典 的溶液系合成によって合成することもできる。本ポリペプチドを、好ましくは、 固相ペプチド合成、例えばMerrifield,J .Am.Chem.Soc. 85:2149,1963に記 載の方法によって調製する。この合成は、アルファーアミノ末端を保護したアミ ノ酸を用いて行われる。更に、不安定な側鎖を有する三官能性のアミノ酸を、本 ポリペプチドの合成中に希望しない化学反応が起きることを防ぐために適した基 によって保護する。アルファーアミノ保護基を選択的に除いて、そのアミノ末端 に次の反応を起こさせる。アルファーアミノ保護基の除去は、側鎖の保護基が除 去されない条件で行う。 このアルファーアミノ保護基は、段階的ポリペプチド合成の技術分野で有用で あることが知られているものである。これには、アシル型の保護基(例えばホル ミル、トリフルオロアセチル、アセチル)、アリール型の保護基(例えばビオチ ニル)、芳香族ウレタン型の保護基〔例えばベンジルオキシカルボニル(Cbz)、 置換ベンジルオキシカルボニル及び9−フルオレニルメチルオキシカルボニル( Fmoc)〕、脂肪族ウレタン型の保護基〔例えばt−ブチルオキシカルボニル(tB oc)、イソプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル〕、及 びアルキル型の保護基(例えばベンジル、トリフェニルメチル)がある。好まし い当保護基はtBoc及びFmocである。 選択された側鎖保護基は、連結中に不変でなければならず、そして、アミノ末 端保護基の脱保護中又は連結中に除かれてはならない。更に、この側鎖保護基は 、合成完了時に、完成したポリペプチドを変更しない反応条件によって除かれ得 るものでなければならない。tBocの化学方法では、三官能性アミノ酸の側鎖保護 基は大抵ベンジルを基にしたものである。Fmocの化学方法では、それらは大抵te rt−ブチル又はトリチルを基にしたものである。 tBocの化学方法では、好ましい側鎖保護基は、アルギニン用のトシル、アスパ ラギン酸用のシクロヘキシル、システイン用の4−メチルベンジル(及びアセト アミドメチル)、グルタミン酸、セリン及びスレオニン用のベンジル、ヒスチジ ン用のベンジルオキシメチル(及びジニトロフェニル)、リシン用の2−CL−ベ ンジルオキシカルボニル、トリプトファン用のホルミル、そしてチロシン用の2 −ブロモベンジルである。Fmocの化学方法では、好ましい側鎖保護基は、アルギ ニン用の2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル(Pmc)又 は2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(P bf)、アスパラギン、システイン、グルタミン及びヒスチジン用のトリチル、ア スパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン及びチロシン用のtert−ブチ ル、リシン及びトリプトファン用のtBocである。 ホスホペプチドを合成するためには、リン酸基の直接又は合成後の組込みが用 いられる。直接組込み法では、セリン、スレオニン又はチロシン上のリン酸基を 、Fmocの化学方法ではメチル、ベンジル又はtert−ブチルによって、あるいはtB ocの化学方法では、メチル、ベンジル又はフェニルによって保護することができ る。Fmocの化学方法では、リン酸基の保護なしに、ホスホチロシンの直接組込み を行うこともできる。合成後の組込み方法では、セリン、スレオニン又はチロシ ンの未保護ヒドロキシル基を、固相上で、ジ−tert−ブチル−、ジベンジル−又 はジメチル−N,N’−ジイソプロピルホスホルアミダイトによって誘導体化し て、そして次にtert−ブチルヒドロペルオキシドによって酸化する。 固相合成は、普通、適当な固体支持体に、アルファーアミノが保護された(側 鎖が保護された)アミノ酸を連結して、カルボキシ末 端から行う。クロロメチル、クロロトリチル又はヒドロキシメチル樹脂に付加さ れた場合、エステル結合が形成され、生成したポリペプチドは、C末端に遊離の カルボキシル基を有する。あるいは、アミド樹脂、例えばベンズヒドリルアミン 又はp−メチルベンズヒドリルアミン樹脂(tBoc化学法の場合)、及びRinkアミ ド又はPAL樹脂(Fmoc化学法の場合)を用いる場合、アミド結合が形成され、生 成したポリペプチドは、C末端にカルボキシアミド基を有する。これらの樹脂は 、ポリスチレン−もしくはポリアミド−ベースのもの又はポリエチレングリコー ル−グラフトのもの、ハンドル又はリンカーが付いたもの又は付いていないもの 、最初のアミノ酸が連結されたもの又は連結されていないものとして市販されて いる。これらの調製は、Stewartら“Solid Phase Peptide Synthesis”(2nd Edi tion),(Pierce Chemical Co.,Rockford,IL,1984)and Bayer & Rapp Chem .Pept.Prot.3:3(1986);及びAthertonらSolid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach ,IRL Press,Oxford,1989に記載されている。 アルファーアミノ基、及び必要がある場合には側鎖が保護されているC末端の アミノ酸を、種々の活性化剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、 N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCDI)及びカルボニルジイミダゾ ール(CDI)を用いて、ヒドロキシルメチル樹脂に付加する。前記アミノ酸を、ク ロロメチル又はクロロトリチル樹脂に直接に、そのセシウムテトラメチルアンモ ニウム塩の形で、又はトリエチルアミン(TEA)もしくはジイソプロピルエチルア ミン(DIEA)の存在下に付加することができる。アミド樹脂への最初のアミノ酸 の付加は、連結反応中のアミド結合形成と同じである。 樹脂支持体への付加後に、アルファーアミノ保護基を、保護の化 学法(例えばtBoc,Fmoc)に応じて、種々の薬品によって取り除く。Fmoc除去の 程度は、300−320nmの吸光又は導電率によって観察することができる。アルファ ーアミノ保護基の除去後、残りの保護アミノ酸を、希望する酸列順に段階に連結 する。 連結反応のために、種々の活性化剤、例えば、DCC,DIPCDI、2−クロロ−1 ,3−ジメチルイミジウム ヘキサフルオロホスフェート(CIP)、ベンゾトリア ソール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウム ヘキ サフルオロ−ホスフェート(BOP)及びそのピロリジン アナログ(PyBOP)、ブロ モ−トリス−ピロリジン−ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBroP ),O−(ベンゾトリアソール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル− ウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)及びそのテトラフルオロボレ ートアナログ(TBTU)又はそのピロリジン アナログ(HBPyU),O−(7−アザ ベンゾトリアソール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル−ウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)及びそのテトラフルオロボレート アナ ログ(TATU)又はそのピロリジン アナログ(HAPyU)を用いることができる。連 結反応に用いられる最も一般的な触媒性添加剤には、4−ジメチルアミノピリジ ン(DMAP)、3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベ ンゾトリアジン(HODhbt),N−ヒドロキシベンゾトリアソール(HOBt)及び1 −ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアソール(HOAt)がある。過剰(>2.0当量 )の各保護アミノ酸を用い、そして連結は普通、N−メチルピロリドン(NMP)中 で、あるいは、DMF,CH2Cl2又はこれらの混合液中で行う。各段階で、連結反応 の完成度を、例えばニンヒドリン反応(Kaiser et al.,Anal .Biochem. 34:59 5,1970)で観察することができる。 希望するペプチドが完全に合成された後に、適当なスカベンジャーと共に試薬 によって、ペプチド−樹脂を切断する。普通は、Fmocペプチドを、スカベンジャ ー(例えばH2O、エタンジチオール、フェノール及びチオアニソール)と共にTFA によって切断及び脱保護する。tBocペプチドを、普通は、液体HFによって−5〜 0℃で1〜2時間処理して切断及び脱保護する。これによって、樹脂からポリペ プチドを切断し、そしてほとんどの側鎖保護基を除去する。ポリペプチド中に存 在するアミノ酸残基が、切断中に形成されたカチオンによってアルキル化及びア シル化されることを防ぐために、普通は、アニソール、ジメチルスルフィド及び p−チオクレソールなどのスカベンジャーを、液体HFと共に用いる。HF切断の前 に、トリプトファンのホルミル基及びヒスチジンのジニトロフェニル基を、DMF 中で、各々ピペリジン及びチオフェニルによって取り除く必要がある。システイ ンのアセトアミドメチル基を、酢酸第二水銀によって、あるいは、ヨウ素、トリ フルオロ酢酸第三タリウム又はテトラフルオロホウ酸銀によって取り除くことが でき、そしてこれらによって同時にシステインをシスチンに酸化する。tBocペプ チドの切断及び脱保護に用いるその他の強酸には、トリフルオロメタンスルホン 酸(TFMSA)及びトリメチルシリルトリフルオロ酢酸(TMSOTf)がある。 本発明の分子の活性は、胃腸細胞の収縮性、栄養素取り込みの調節及び/又は 消化酵素の分泌を測定する種々の検査を用いて測定できる。特に注目するのは、 平滑節細胞の収縮性の変化である。例えば、哺乳動物の十二指腸又は他の胃腸平 滑筋組織の部分における収縮応答である(Depoortere et al.,J .Gastrointest inal Motility 1:150-159,1989、これを引用して本文に組込む)。代表的なイ ンビボ検査では、超音波ミクロメーターを用いて、交連間で放射 状に、そして弁底面に縦方向に、寸法変化を測定する(Hansen et al.,Society of Thoracic Surgeons 60:S384-390,1995)。 胃の運動性は、一般に、胃空洞化に必要な時間及び次の胃腸管を通る通過時間 として臨床セッティングにおいて測定される。胃空洞化スキャンは当業者に公知 であり、要約すると、経口造影剤、例えばバリウム、又は放射能標識化した食事 の使用を含む。固体及び液体は独立して測定することができる。テスト食物又は 液体は、アイソトープ(例えば99mTc)で放射能標識され、摂取又は投与の後、 胃腸管の通過時間及び胃内容排出が、ガンマカメラを用いる視覚化により測定さ れる(Meyerら.,Am .J.Diq.Dis. 21:296,1976;Collinsら.,Gut 24:1117 ,1983;Maughanら.,Diabet .Med. 13 9 Suop. 5:S6-10,1996 and Horowitz ら,Arch .Intern.Med. 145:1467-1472,1985)。これらの研究は、薬剤の効 能を定量するためのプロモティリティー剤の投与の前又は後に行うことができる 。 細胞増殖又は分化に作用するzsig33ポリペプチドの能力を測定するアッセイは 当該技術分野で公知である。例えば、増殖を測定するアッセイには、ニュートラ ルレッドに対する化学的感受性(引用により本明細書に組み込まれるCavanaugh ら、Investigational New Drugs 8:347-354,1990)、放射能標識ヌクレオチド の組込み(引用により本明細書に組み込まれるCookら、Analytical Biochem 179 :1-7,1989)、増殖中の細胞のDNAにおける5−ブロモ−2’−ジオキシウリジ ン(BrdU)の組込み(引用により本明細書に組み込まれるPorstmannら、J .Immu nol.Methods 82:169-179,1985)、及びテトラゾリウム塩の使用(引用により 本明細書に組み込まれるMosmann,J .Immunol.Methods 65:55-63,1983;Alle yら、Cancer Res. 48:589-601,1988;Marshallら.,Growth Req 5 :69-84,1995;and Scudieroら.,Cancer Res. 48:4827-4833,1986)がある 。分化を測定するアッセイには、例えば、組織の段階特異的発現に関連する細胞 表面マーカー、酵素活性、機能活性又は形態変化の測定がある(引用により本明 細書に組み込まれるWatt,FASEB5:281-284,1991;Francis,Differentiatio n 57:63-75,1994;Raes,Adv .Anim.Cell Biol.Technol.Bioprocesses,16 1-171,1989)。 他の細胞応答、例えば走化性、接着性、イオンチャンネル流入の変化、第二メ ッセンジャーレベルの調節及び神経伝達物質の放出を測定するためにアッセイを 用いることができる。このようなアッセイは、当該技術分野において公知である 。例えば、“Basic & Clinical Endocrinology Ser.,Vol.Vol.3,”Cytochem ical Bioassays :Techniques & Applications ,Chayen;Chayen,Bitensky,eds .,Dekker,New York,1983を参照のこと。 zsig33について観察される組織分布の観点において、(天然のリガンド/基質 /補因子等も含む)アゴニスト及びアンタゴニストは、試験管内及び生体内適用 の両方において多くの能力を有する。zsig33アゴニストとして同定された化合物 は胃腸細胞収縮性の刺激、栄養摂取の調節及び/又は消化酵素の分泌を全体内及 び試験管内で促進するために役立つ。例えば、アゴニスト化合物は、規定細胞培 養培地の成分として役立ち、栄養素の摂取を調節し、これにより、胃腸細胞、例 えばG細胞、腸クロム親和細胞並びに胃、十二指腸、近位の空腸、洞及び基底部 の上皮粘膜の成長及び/又は発達を特異的に促進するのに役立つ。 消化管−脳ペプチドのファミリーは神経及びCNS機能に関連している。例えば 、脳及び消化管の両方におけるレセプターを伴うペプチドNPYは、中枢神経系に 投与した時に食欲を刺激することが示さ れている(Gehlert,Life Science 55(6):551-562,1994)。モチリン免疫反応 性は、脳の異なる領域、特に小脳において、及び下垂体において同定されている (Gaspariniら、Hum .Genetics 94(6):671-674,1994)。モチリンは、小脳内で 神経伝達物質γ−アミノ酪酸と共存することが見い出されている(Chan-Patay,P roc .Sym.Soth Anniv.Meet.Br.Pharmalog.Soc. :1-24,1982)。生理学的 研究は、モチリンが、食物摂取挙動(Rosefieldら、Phys .Behav. 39(6):735-7 36,1987)、膀胱の制御、下垂体成長ホルモン放出に作用するいくつかの証拠を 供している。他の消化管−脳ペプチド、例えばCCK、エンケファリン、VIP及びセ クレチンは、消化系において活性であることに加えて、血圧、心拍数、挙動、及 び痛みの調節に関連することが示されている。それゆえ、zsig33、又はその特定 の部分は、特定の神経学的関連性を有すると予想することができよう。 本発明のアミノ酸及びDNA配列の部位特異的変換を用いて、アンタゴニスト、 アゴニス又は部分的アゴニストのいずれかであるアナログを作ることができる( Macielayら、Peptides :Chem.Struct.Biol. pp.659,1996)。アンタゴニス トは、胃腸の運動過剰に関連する臨床的状態、例えば下痢及びクローン病のため に役立つ。アンタゴニストは、リガンド−レセプター相互作用の部位をキャラク タライズするための調査試薬としても役立つ。 zsig33リガンド結合ポリペプチドは、リガンドの精製にも用いることができる 。そのポリペプチドは、固体支持体、例えばアガロース、架橋アガロース、ガラ ス、セルロース樹脂、シリカベースの樹脂、ポリスチレン、架橋ポリアクリルア ミド、又は使用条件下で安定である同様の材料のビーズに固定化される−ポリペ プチドを固体支持体に結合させるための方法は当該技術分野において周知であり 、アミン化学、シアノーゲンブロマイド活性化、N−ヒドロキシスクシニミド活 性化、エポキシ活性化、スルフヒドリル活性化、及びヒドラジド活性化がある。 生じた媒体は、一般に、カラムの形態に形づくられ、リガンドを含む流体が、リ ガンドがレセプターポリペプチドに結合するように1回又は複数回、カラムを通 過させられる。次にリガンドは、リガンド−レセプター結合を破壊するために、 塩濃度の変化、カオトロピック剤(グアニジンHCl)、又はpHを用いて溶出される 。 リガンド結合レセプター(又は補足物/抗補足物対の一員である抗体)又はそ の結合フラグメント、及び市販のバイオセンサー装置(BIAcoreTM,Pharmacia Bi osensor,Piscataway,NJ)を用いるアッセイを有利に用いることができる。この ようなレセプター、抗体、補足物/抗補足物対のメンバー又はフラグメントはレ セプターチップの表面に固定化される。この装置の使用は、Karlsson,J .Immun ol.Methods 145:229-40,1991及びCunningham及びUells,J .Mol.Biol. 234 :554-63,1993により開示される。レセプター、抗体、メンバー又はフラグメン トは、アミン又はスルフヒドリル化学を用いて、フローセル内の金フィルムに結 合したデキストラン繊維に共有結合される。テストサンプルはそのセル内を通過 させられる。リガンド、エピトープ、又は補足物/抗補足物対の反対のメンバー がサンプル中に存在するなら、それは固定化レセプター、抗体又はメンバーに結 合し、その媒体の屈折率を変化させ、それは金フィルムの表面プラズモン共鳴の 変化として検出されるであろう。このシステムにより、結合アフィニティーを計 算することができるオン及びオフ比の決定、並びに結合の化学量論の評価が可能 になる。 リガンド結合レセプターポリペプチドは、当該技術分野において周知の他のア ッセイ系に用いることもできる。このような系には、 結合アフィニティーの決定のためのScatchard分析(Scatchard,Ann .NY Acad.S ci. 51:660-72,1949)及び比色アッセイ(Cunninghamら、Science 253:545-48 ,1991:Cunninghamら、Science 245:821-25,1991)がある。 zsig33ポリペプチドは、zsig33エピトープ、ペプチド又はポリペプチドに特異 的に結合する抗体を調製するためにも用いることができる。ポリクローナル及び モノクローナル抗体を調製するための方法は当該技術分野において公知である( 例えば、引用により本明細書に組み込まれる、Sambrookら;Molecular Cloning :A Laboratory ManualSecond Edition,Cold Spring Harbor,NY,1989;及 びHurrell,J.G.R.,Ed.,Monoclonal Hybridoma Antibodies :Techniques an d Applications ,CRC Press,Inc.,Boca Raton,FL,1982を参照のこと)。当 業者に明らかであろうように、ポリクローナル抗体は、種々の温血動物、例えば ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、イヌ、トリ、ウサギ、マウス、及びラットから作り 出すことができる。 zsig33ポリペプチドの免疫原性は、アジュバント、例えばアルム(酸化アルミ ニウム)又はフロイントの完全もしくは不完全アジュバントの使用により増加さ せることができる。免疫化のために役立つポリペプチドは、融合ポリペプチド、 例えばzsig33又はその一部の、イムノグロブリンポリペプチド又はマルトース結 合タンパク質との融合物も含む。そのポリペプチド免疫原は、全長の分子又はそ の一部であり得る。そのポリペプチド部分が“ハプテン様”であるなら、このよ うなタンパク質は、有利には、免疫化のための高分子担体(例えばキーホールソ ンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)又は破傷風毒素)に連結 又は結合させることができる。 本明細書に用いる場合、用語“抗体”には、ポリクローナル抗体、アフィニテ ィー精製したポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及び抗原結合フラグメ ント、例えばF(ab’)2及びFabタンパク質分解フラグメントが含まれる。遺伝子 操作された完全な抗体又はフラグメント、例えばキメラ抗体、Fvフラグメント、 及び一本鎖抗体等、並びに合成抗原結合ペプチド及びポリペプチドも含まれる。 非ヒト抗体は、非ヒトCDRのみをヒト骨格及び定常領域に移植することにより、 又は完全な非ヒト可変ドメインを組み込む(任意に、それらを露出した残基の置 換によりヒト様表面で“おおう”ことにより“ベニヤ化”抗体にする)ことによ りヒトに適合させることができる。特定の例において、ヒト適合化抗体は、正確 な結合特性を増強するためにヒト可変領域骨格ドメイン内に非ヒト残基を保持し 得る。抗体をヒトに適合させることにより、生物学的半減期を増加させることが でき、そしてヒトへの投与による逆免疫反応の可能性が減少する。本明細書で役 立つ抗体を生産し又は選択するための別の技術には、zsig33タンパク質又はペプ チドへのリンパ球の試験管内露出、及び(固定化又は標識化zsig33タンパク質又 はペプチドの使用による)ファージ又は同様のベクターにおける抗体提示ライブ ラリーの選択がある。 抗体化、それらがzsig33ポリペプチドに、106-1又はそれ超、好ましくは107 -1又はそれ超、より好ましくは108-1又はそれ超、最も好ましくは109-1又 はそれ超の結合アフィニティー(Ka)で結合する場合に、特異的に結合するとし て定義される。抗体の結合アフィニティーは、(例えばScatchard分析により) 当業者が直ちに決定することができる。 zsig33タンパク質又はペプチドに特異的に結合する抗体を検出するために、当 業者に周知である種々のアッセイを利用することがで きる。典型的なアッセイは、Antibodies :A Laboratory Manual,Harlou and La ne(Eds.),Cold Spring Harbor Laboratory Press,1988に詳細に記載される。 このようなアッセイの代表例には、同時免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ、 ラジオイムノ−沈降法、酵素連結イムノソルベントアッセイ(ELISA)、ドットブ ロット又はウエスタンブロットアッセイ、阻害又は競合アッセイ、及びサンドイ ッチアッセイがある。更に、抗体は、野生型対変異体zsign33タンパク質又はペ プチドへの結合についてスクリーニングすることができる。 zsig3に対する抗体は、アフィニティー精製によりzsig33を単離するためにzsi g33を発現する細胞を標識するため;zsig33ポリペプチドの循環レベルを決定す るための診断アッセイのため;潜在的な病理又は病気のマーカーとして可溶性zs ig33を検出又は定量するため;FACSを用いる分析法において;発現ライブラリー をスクリーニングするため;抗イディオタイプ抗体を作り出すため;及び中和性 抗体として又は試験管内及び生体内においてzsig33活性をブロックするためのア ンタゴニストとして用いることができる。適切な直接的タグ又はラベル(標識) には、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビター、蛍光マーカー、ケミル ミネセンスマーカー、磁気粒子等があり;間接的タグ又はラベル(標識)は、中 間体としてのビオチン−アビジン又は他の補足物/抗補足物対の使用を特徴とす る。本明細書の抗体は、直接的にも間接的にも薬剤、毒素、放射性接種等に接合 させることができ、これらのユンジュゲートは、生体内診断又は治療適用のため に用いることができる。 本発明の分子は、zsig33の機能を媒介するレセプターを同定し、及び単離する のに用いることができる。例えば、本発明のタンパク質及びペプチドは、カラム に固定化することができ、そのカラムに 膜調製物を流すことができる(Immobilized Affinity Ligand Techniques,Herm ansonら.,eds.,Academic Press,San Diego,CA,1992,pp.195-202)。タン パク質及びペプチドは放射能標識することも、(Methods in Enzymol.,vol.18 2,“Guide to Protein Purification”,M.Deutscher,ed.,Acad.Press,Sa n Diego,1990,721-737)、フォトアフィニティー標識することも(Brunner et al.,Ann .Rev.Biochem. 62:483-514,1993 and Fedan et al.,Biochem .Ph armacol. 33:1167-1180,1984)でき、特定の細胞表面タンパク質を同定するこ とができる。 本発明のポリペプチド、核酸及び/又は抗体は、胃腸細胞収縮性、消化酵素及 び酸の分泌、胃腸の運動性、消化酵素の補給に関連する異常;炎症、特に胃腸系 に作用するもの;逆流疾患及び栄養吸収の調節の治療に用いることができる。本 発明の分子での治療で有益であろう特定の状態には、これらに限らないが、糖尿 病性胃不全麻痺、術後胃不全麻痺、迷走神経切断、慢性特発性腸偽閉塞症及び胃 食道逆流疾患がある。更なる使用には、放射線学的研究のための胃内容排出、胆 のう収縮の刺激及び洞切除術がある。 本発明の分子の運動及び神経効果は、肥満症及び神経学的フィードバックが栄 養吸収を調節する他の代謝異常の治療に役立つ。本発明の分子は、満腹、グルコ ース吸収及び代謝、並びにニューロパシー関連の胃腸の障害を調節するために役 立つ。 本発明の分子は、グルコースを含む、抗低血糖症調製物への添加物として及び 迅速な栄養作用を必要とする経口剤のための吸収増強剤としても役立つ。更に、 本発明の分子は、グルコース誘導性インスリン放出を刺激するために用いること ができる。 医薬的使用のため、本発明のタンパク質は、非経口、鼻内吸入、特に静脈内又 は皮下デリバリーのために、慣用的な方法に従って調 剤される。静脈内投与は、1〜数時間の典型的な期間にわたるボーラス注射又は 注入によるであろう。一般に、医薬製剤は、医薬として許容されるビヒクル、例 えば塩類溶液、緩衝塩類溶液、水中の5%デキストロース等と組み合わせてzsig 33タンパク質を含むであろう。製剤は、更に、1又は複数の賦形剤、防腐剤、可 溶化剤、緩衝剤、容器表面上のタンパク質の損失を防ぐためのアルブミン等を含 み得る。調剤の方法は当該技術分野において公知であり、引用により本明細書に 組み込まれるRemignton's Pharmaceutical Sciences,Gennaro,ed.,Mack Publ ishing Co.,Easton PA,1990に開示される。治療投与量は、一般に、1日当り 患者の体重1kg当り0.1〜100μg、好ましくは0.5〜20μgであるが、正確な投 与量は、治療すべき状態の性質及び激しさ、患者の特性等を考慮して容認された 基準に従って医師により決定されよう。投与量の決定は当業者のレベル内にある 。本タンパク質は、急性治療のために、1週間又はそれ未満にわたって、しばし ば1〜3日の期間にわたって投与しても、慢性治療において、数ヶ月又は数年に わたって用いてもよい。例えば、zsig33の治療に有効な量は、胃の運動性及び栄 養吸収の変化を測定するために用いられるパラメータに臨床的に大きな変化を与 えるのに十分な量である。このような測定を行うための特定のテストは当業者に 周知である。 実施例 実施例1 分泌配列を含むcDNAについてのcDNAデータベースの調査は、モチリンと相同性 を有する発現される配列タグ(EST)を示した。そのcDNAはヒト胎児膵臓cDNAライ ブラリー由来である。 EST配列の確認を、ESTの起源であるcDNAの配列分析により行った。このcDNAは プラスミド内に含まれており、それをクローニング 部位を用いて切り出した。その分析は、そのcDNAが、zsig33をコードするDNAの 完全なコーディング配列を包含していることを示した。 実施例2 Clonetech(Palo Alto,CA)からのHuman Multiple Tissue Blots及びHuman R NA Masterドットブロットを用いてノーザン分析を行った。そのプローブは約40b pオリゴヌクレオチドのZC12,494(配列番号:7)であった。そのプローブを、T 4 Polynucleotide Kinase(Life Technologies,Inc,Gaithersburg,MD)及びT 4 Polynucleotide Kinase Forward Buffer(Life Technologies,Inc.)を用い て端を標識した。そのプローブを、NUCTRAPプッシュカラム(Stratagene,La Jo lla,CA)を用いて精製した。プレハイブリダイゼーションのため及びノーザン ブロットのためのハイブリダイズ溶液としてEXPRESSHYB(Clonetech)溶液を用い た。ハイブリダイゼーションを42℃で行い、そのブロットをRTで2×SSC及び0.0 5%SDSで洗い、次に71℃で1×SSC及び0.1%SDSで洗った。約600bpの転写物が、 膵臓及び小腸で見られた弱いシグナルと共に、胃内の強力なシグナルとして観察 された。 実施例3 2匹の雄のSprague-Dauleyラット約12週令(Harlan,Indianapolis,IN)をウ レタンで麻酔し、それらの胃を小さな膜の切開により露出させた。2つの2.4mm 変換用結晶を、円形の収縮が2つの結晶間の距離の変化としてモニターできるよ うに、胃の洞部分においた。その結晶は、VETBOND TISSVE ADHESIVE(3M,St.Pa ul,MN)で接着した。 1μMのアセチルコリン10μlを、2つの結晶の間に胃に局所的に適用し、2 つの結晶間の距離を迅速であるが一時的に増加させた 。1μMのノルエピネフリン(NE)10μlにより2つの結晶間の距離を減少させ た。NEで誘導した減少の大きさは、アセチルコリンで誘導した増加の約50%の距 離であった。両方の応答は一時的であった。 リン酸緩衝液(PBS)10μlの陰性対照を結晶間に局所的に適用した場合に効果 はなかった。 (配列番号:2のアミノ酸残基24(Gly)〜アミノ酸残基37(Gln)までの)14アミ ノ酸zsig33ペプチドをPBSに溶かし、最終濃度1μg,10μg又は100μgについ て局所的に適用した。1μgのzsig33は結晶の距離の持続的な周期的な増加及び 減少を誘導した。この効果は、濃度10μg及び100μgでテストした場合に速度 及び振幅の両方の応答が増加し、投与量に依存するようである。 実施例4 8匹の雌のob/obマウス約6週令(Jackson Labs,Bar Harbor,ME)を、2週 間、1日4時間の摂食スケジュールに順応させた。摂食スケジュールで2週間後 、マウスに、それらの食事時間の直後(食事後)に、経口強制栄養法により、10 0μlの滅菌0.1%BSA中14アミノ酸zsig33ペプチド(配列番号:2のアミノ酸残 基24(Gly)〜アミノ酸残基37(Gln))100μgを与えた。30分後に、マウスを0.5ml 容量の25%グルコースで経口的に刺激した。血清グルコースレベルを測定するた めに、眼窩後方の採血を行った。zsig33投与の前、経口グルコース刺激の前、並 びにグルコース刺激後1,2,4、及び20時間に血液を採取した。 zsig33ペプチドを経口グルコース刺激前30分に100μgで経口的に与えた場合 に、食事後グルコース吸収の増加が見られた。 実施例5 配列番号:2のアミノ酸残基24(Gly)〜アミノ酸残基37(Gln)に 相当するペプチドであるzsig33−1を、モデル431A Peptide Synthesizer(Appli ed Biosystems/Perkin Elmer,Foster City,CA)を用いて、固相ペプチド合成に より合成した。Fmoc-Glutamine樹脂(0.63mmol/g;Advanced Chemtech,Louisv ille,NY)を、最初の支持体樹脂として用いた。1mmolアミノ酸カートリッジ(A naspec,Inc.San Jose,CA)を合成のために用いた。2(1−Hベンゾトリア ゾール−1−イル1,1,3,3−テトラメチルメルロニウムヘキサフルオロホ スフェート(HBTU)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HoBt)、2m N, N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピロリドン、ジクロロメタン(全 てApplied Biosystem/Perkin Elmer)及びピペリジン(Aldrich Chemical Co.,S t.Louis,MO)の混合物を合成試薬のために用いた。 zsig33−1ペプチドの合成についての凝集可能性及び困難性のレベルを予想す るためにPeptide Companionソフトウェア(Peptides International,Louisvill e,KY)を用いた。製造元の説明に従ってシングルカップリングプログラムを用 いて合成を行った。 ペプチドを、(Peptide Cleave manual,Applied Biosystems/Perkin Elmerに 従って)標準TFA開裂法に従って固相から開裂させた。ペプチドの精製を、C18 ,10μm半調製用カラム(Lydac,Hesperial,CA)を用いてRP−HPLCにより行っ た。そのカラムから溶出した画分を収集し、エレクトロスプレー質量分析により 、量及び純度について分析した。その溶出された材料の2つのプールを収集した 。質量分析は、両方のプールが、1600ダルトンの分子量のzsig33の精製形態を含 んでいることを示した。これは予想通りの分子量であり、従ってそれらのプール を組み合わせ、凍結し、そして凍結乾燥した。 実施例6 zsig33を市販の“GeneBridge 4 Radiation Hybrid Panel”(Research Geneti cs,Inc.,Huntsville,AL)を用いて染色体3にマッピングした。そのGeneBrid ge 4 Radiatson Hybrid Panelは、93の放射ハイブリッドクローンの各々からのD NA及び2つの対照DNA(HFLドナー及びA23受容体)を含む。公衆が利用できるww wサーバー(http://www-genome.wi.mit.edu/cgi-bin/contig/rhmapper.pl) により、GeneBridge 4 Radiation Hybrid Panelで作製されたヒトゲノムのGenom e Researchの放射ハイブリッドマップ(“WICGR”放射ハイブリッドマップ)に ついてWhitehead Institute/MIT Centerに対してマッピングすることができる。 zsig33の“GeneBridge 4 RH Panel”でのマッピングのために、20μlの反応 物を96ウェルマイクロタイタープレート(Stratagene,La Jolla,CA)にセット し、“Robocycler Gradient 96”サーマルサイクラー(Stratagene)に用いた。 95のPCR反応物の各々は、2μlの10×KlenTaq PCR反応緩衝液(CLONTECH Labora tories,Inc.,Palo Alto,CA),1.6μlのdNTP混合物(各々2.5mM,Perkin-Elmer ,Foster City,CA),1μlのセンスプライマー、ZC13,166(配列番号:8)、 1μlのアンチセンスプライマー、ZC13,167(配列番号:9)、2μlの“Redi Load”(Research Genetics,Inc.,Huntsville,AL),0.4μlの50×Advantage KlenTaq Polymerase Mix(Clontech Laboratories,Inc.)、個々のハイブリッド クローン又は対照からのDNA 25μg及び総量20μlになるようなddH2Oからなっ ている。その反応物に等量の鉱油を重層し、密封した。PCRサイクラーの条件は 次の通りであった:95℃で5分の変性の最初の1サイクル、95℃で1分の変性、 64℃で1分のアニーリング及び72℃で1.5分の伸長の35サイクル、次に72℃で7 分の伸長の最後の1サイクル。その反応物を3%NuSieve GTGアガロースゲル(FM C Bio products,Rockland,ME)での電気泳動により分離した。 その結果は、zsig33は、WICGR染色体3放射ハイブリッドマップ上のフレーム ワークマーカーAFMA216ZG1から10.43cR_3000に位置することを示した。近位及び 遠位フレームワークマーカーは各々AFMA216ZG1及びD3S1263であった。取り囲む マーカーの使用は、zsig33を一体化したCDB染色体3マップ上の3p26.1領域内に 置く(The Genetic Location Database,University of Southhampton,wwwサー バー:http://cedar.genetics.soton.ac.uk/public_html/)。 実施例7 局所的に適用されたzsig33ペプチド(配列番号:2のアミノ酸24〜37)の、断 食させた雄のSprague-Dawleyラット(Harlan,Indianapolis,IN)の胃を通して のフェノールレッドの変化への効果を評価した。ラット(6の動物、8週令)を 、ウレタン(0.5ml/25%溶液100グラム)で麻酔する前24時間、断食させた。麻酔 した後、その動物に1mlのフェノールレッド溶液(2%メチルセルロース溶液中 50mg/ml)1mlを経口的に強制摂食させた。 各々の動物の胃を、小さく腹に切り込みを入れて露出させ、1μgのzsig33ペ プチド又はスクランブル配列ペプチドのアミノ酸対照を、強制摂食後5分に、胃 に局所的に適用した。胃に残ったフェノールレッドの量を、強制摂食後30分に抽 出した胃の内容物の光字密度を測定することにより決定した。 zsig33ペプチドはスクランブルペプチドと比較して、約25%だけ、胃内に残っ たフェノールレッドの量を減少させ、このことは、zsig33ペプチドが、これらの ラット内の胃内容排出も促進することを示す。 実施例8 16の雌のob/obマウス8週令(Jackson Labs,Bar Harbor,ME)に、2週間、 特別1日に4時間の摂食スケジュールを行った。マウスには、1日の午前7:30 〜11:30分に無制限に摂食させた。摂食スケジュールを2週間行った後、マウス を8匹の2つのグループに分けた。1つのグループには、食事を与える直前及び 4時間の摂食時間の終りに、経口強制摂食により、100μl滅菌0.1%BSQA中1.0 μg/マウスのzsig33−1(14アミノ酸ペプチド)及び他のビヒクル(14アミノ 酸スクランブル配列ペプチド)を与えた。そのマウスに、14日間、1日に2回、 注入し、その間、食事を与え、毎日、体重を測定した。14日目に、zsig33−1ペ プチドの2回目の経口強制摂食の直後、マウスを0.5ml容量の25%グルコースで 刺激した。眼窩後方の採血を、zsig33−1ペプチド又はビヒクルの投与の直前( t=30分)、並びにグルコース刺激後0,1,2、及び4時間に、血清グルコー スレベルを決定するために行った。 結果は、zsig33−1を1μg/マウスで経口的に与えた場合、毎日の体重又は 食物摂取測定に、又は14日目に測定したグルコースクリアランスに影響はないこ とを示した。 実施例9 A.消化管ノーザン組織ブロット ノーザンブロットを、以下のソースからのmRNAを用いて調製した: 1.ヒト結腸直腸腺癌細胞系SW480からのRNA(Clontech,Palo Alto,CA) 2.ヒト小腸組織からのRNA(Clontech) 3.ヒト胃組織からのRNA(Clontech) 4.ヒト腸平滑筋細胞系(Hism;ATCC No.CRL-1692;American Type Culture Collection,12301 Parklawn Drive,Rockville, MD) 5.正常なヒト結腸細胞系(FHC;ATCC No.CRL-1831;American Type Cultur e collection) 6.ヒトの正常な胎児小腸細胞系(FHs74 Int.;ATCC No.CCL241;American Type Culture Collection) 全体のRNAを、酸グアニジウム法(Chomczynskiら、Anal .Biochem.162:156-1 59,1989)により、Hism,FHC及びFHs74 Int.から単離した。ポリA+RNAを、全RNA を、ポリA+RNAを保持するカラム(Avivら、Proc .Nat.Acad.Sci.69:1408-14 12,1972)を通して溶出することにより選択した。各々のサンプルからのポリA+ RNA2μgを、2.2Mホルムアルデヒド及びリン酸緩衝液中に分離した。そのRNA を一晩、20×SSC中のNytran膜(Schleicher及びSchuell,Keene,NH)に移した 。そのブロットを、0.12ジュールでUV Stratalinker 2400(Stratagene,La Jol la,CA)中に処理した。次にそのブロットを1時間、80℃に熱した。 PCRにより増幅した(配列番号:1に示される)全長のcDNAを用いて、50ngのz sig33 DNA及び42.5μlの水を、製造元の説明に従ってRediprimeペレットキット (Amersham,Arlington Heights,IL)を用いて32P dCTPで放射能標識した。その ブロットを55℃で一晩、EXPRESSHYB(Clontech)中でハイブリダイズさせた。そ のブロットを室温で2×SSC及び0.1%SDSで、次に65℃で2×SSC及び0.1%SDSで 、そして最後に65℃で0.1×SSC及び0.1%SDSで洗った結果は、zsig33は胃RNAと ハイブリダイズするが、他の組織源からのRNAとはハイブリダイズしないことを 示した。 B.腫瘍ノーザンブロット Northern TerritoryTM-Human Tumor Panel Blot II(Invitrogen,San Diego, CA)及びNorthern TerritoryTMHuman Stomach Tumor Panel Blot(Invitrogen)を、zsig33 RNAの発現パターンについて分析した。 Human Tumor Panel Blotは、レーン当り20μgの全RNAを含んでおり、それを 、2%変性ホルムアルデヒドゲル上に走らせた。そのブロットは、食道腫瘍、正 常な食道、胃腫瘍、正常な胃、結腸腫瘍、正常な結腸、直腸腫瘍及び正常な直腸 からのRNAを含んでいた。Stomach Tumor Panel Blotは、4つの別個のドナーの ヒトの正常な組織から単離された全RNAを含んでいた。20μgのRNAを各々のサン プルレーンに用い、各々のドナーからの正常及び腫瘍セットをレーンに交互にお いた。 約40bpオリゴヌクレオチドZC12,494(配列番号:7)であるプローブを調製し た。そのプローブを、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(Life Technologies,Inc .,Gaithersburg,MD)及びT4ポリヌクレオチドキナーゼフォワードバッファ ー(Life Technologies,Inc.)を用いて端を標識した。それらのプローブを、NU CTRAPプッシュカラム(Stratagene,La Jolla,CA)を用いて精製した。その腫 瘍ブロット及び胃ブロットを、両方とも、同じ方法で処理した。EXPRESSHYB(Cl ontech)溶液を、プレハイブリダイゼーションのため及びノーザンブロットのた めのハイブリダイジング溶液として用いた。ハイブリダイゼーションを42℃で行 い、そのブロットを60℃で0.2×SSC及び0.01%SDS中で洗い、次に70℃で0.1×SS C及び0.1%SDS中で洗った。結果は、zsig33は、Human Tumor Panel及びHuman St omach Tumor Panelの両方において正常な胃組織において排他的に発現されるこ とを明らかに示す。 以上の記載から、本発明の特定の実施形態が詳述する目的のため本明細書に記 載されているが、本発明の精神及び範囲から離れることなく種々の改良を行うこ とができることが認められるであろう。 従って、本発明は、添付の請求の範囲以外では限定されない。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年4月3日(1999.4.3) 【補正内容】 請求の範囲 15.抗体であって、 (a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24〜残基117を含んで成るポリ ペプチド分子; (b)(a)のアレル変異体;及び (c)(a)又は(b)のオルソログ; から成る群より選ばれるポリペプチドのエピトープに特異的に結合する抗体。 明細書 本発明はモチリンに対する相同性を有する新規の分泌ポリペプチドをコードす る新規のヒトDNA配列の発見にある程度基づき、そのうちの最も近縁な相同体は ブタモチリンである(SEQ ID NO:3及び4に示す)。モチリンは胃腸生理を調節 するポリペプチドのファミリーの構成員である。モチリンが属している胃腸調節 において重要なポリペプチドのファミリーはグリカゴン、ガストリン、ガラニン 及びバソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド(VIP)を含む。これらの ポリペプチドは前駆体の形態で合成され、活性形態に至る多段階プロセシングを 要する。本発明のポリペプチドに特に関連するのはモチリン、VIP及びガラニン であり、その場合プロセシングはシグナル配列の除去、しかる後の活性ペプチド の遊離のための1又は複数のアクセサリーペプチドの切断を含む。得られる活性 ペプチドは一般に小さく(10〜30個のアミノ酸)、そして更なる後翻訳修飾、例 えばアミド化、硫酸化又はグルタミン残基のピロリダンカルボニル酸修飾を要し うる。 この新規のDNAに対応するmRNAの組織分布の分析は、発現が胃の中で最高であ り、続いて有意ではあるが減少した発現レベルで小腸及び膵臓であった。ESTは 肺cDNAライブラリーにも存在した。このポリペプチドをzsig33と命名した。 本発明のこの新規のzsig33のポリヌクレオチド及びポリペプチドが推定分泌シ グナルを有する配列についてのESTデーターベースを質疑することによりまだ同 定される。EST配列はモチリンファミリーに関連すると発見及び推定された。EST 配列は胎児膵臓ライブラリーに由来する。 全長cDNAによりコードされるこの新規のポリペプチドは117個のアミノ酸であ る。その推定シグナル配列は23個のアミノ酸残数である(SEQ ID NO:2のアミノ 酸残基1〜23)。活性ペプチドは18個の アミノ酸残基と推定され(SEQ ID NO:2のアミノ酸残基24〜41)、SEQ ID NO:2 のアミノ酸残基41(Ser)の後方のC末端が切断される。しかしながら、多くの腸 管−脳ペプチドは多重切断を要する。例えば、プロガストリンペプチドは101個 のアミノ酸であり、そしてN末端で切断され、連続的に小さくなるペプチドを供 する(G34,G17及びG14)(Suganoら、J .Biol.Chem. 260:11724-11729,1985 )。多重プロセシング工程を要するその他のペプチドにはグルカゴン(そのC末 端切断はグルカゴン様ペプチド1及びグルカゴン様ペプチド2をもたらす)及び ガラニン(そのプロセシングはGMAPとして知られるC末端ペプチドの切断を包含 する)が含まれる。従って、SEQ ID NO:2のアミノ酸(Gln)の後方の切断に基づ く追加のペプチドが合成され、そして生物活性を有する14個のアミノ酸のペプチ ドがもたらされる(SEQ ID NO:2のアミノ酸残基24(Gly)からアミノ酸残酸37(Gln ))。 C末端ペプチド(SEQ ID NO:2のアミノ酸42〜117)もある程度特殊な活性を有 しうる。モチリンについての活性ペプチドのプロセシング(SEQ ID NO:4に示す )はモチリン結合型ペプチド(MAP)として知られるアミノ酸残基50(Ser)からアミ ノ酸残基119(Lys)に至る70個のアミノ酸のC末端ペプチドの遊離をもたらす。 Adelmanら(米国特許第5,006,469号)はMAPが消化、飲欲及び栄養吸収の調節に おいて一役買うことと仮定している。 ポリペプチドzsig33における高度に保存されたアミノ酸は新しいファミリー構 成員を同定するための手段として利用できる。例えば、逆転写ポリメラーゼ連鎖 反応(RT−PCR)が、様々な組織起源から得られるmRNA由来の保存モチーフをコー ドする配列を増幅するために利用できる。本発明由来の配列を用いて2種類のか かる保存ドメインが同定された。第一ドメインはSEQ ID NO:2のアミノ酸残基31 〜36に見い出され、ここで同定されたそのモチーフはGlu X Gln Arg X Gln(式中 、Xは任意のアミノ酸残基である)であり、そして第二ドメインはSEQ ID NO:2 のアミノ酸残基78〜84に見い出され、ここで同定されたそのモチーフはAla Pro X Asp X Gly Ile(式中、Xは任意のアミノ酸残基である)である。特に、これら の配列からデザインした高度縮重プライマーがこの目的のために有用である。 医薬的使用のため、本発明のタンパク質は、非経口、鼻内吸入、特に静脈内又 は皮下デリバリーのために、慣用的な方法に従って調剤される。静脈内投与は、 1〜数時間の典型的な期間にわたるボーラス注射又は注入によるであろう。一般 に、医薬製剤は、医薬として許容されるビヒクル、例えば塩類溶液、緩衝塩類溶 液、水中の5%デキストロース等と組み合わせてzsig33タンパク質を含むであろ う。製剤は、更に、1又は複数の賦形剤、防腐剤、可溶化剤、緩衝剤、容器表面 上のタンパク質の損失を防ぐためのアルブミン等を含み得る。調剤の方法は当該 技術分野において公知であり、引用により本明細書に組み込まれるRemignton's Pharmaceutical Sciences ,Gennaro,ed.,Mack Publishing Co.,Easton PA,1 990に開示される。治療投与量は、一般に、1日当り患者の体重1kg当り0.1〜10 0μg、好ましくは0.5〜20μgであるが、正確な投与量は、治療すべき状態の性 質及び激しさ、患者の特性等を考慮して容認された基準に従って医師により決定 されよう。投与量の決定は当業者のレベル内にある。本タンパク質は、急性治療 のために、1週間又はそれ未満にわたって、しばしば1〜3日の期間にわたって 投与しても、慢性治療において、数ヶ月又は数年にわたって用いてもよい。例え ば、zsig33の治療に有効な量は、胃の運動性及び栄養吸収の変化を測定するため に用いられるパラメータに臨床的に大きな変化を与えるのに十分な量である。こ のような測定を行うための特定のテストは当業者に周知である。 実施例 実施例1 分泌配列を含むcDNAについてのcDNAデータベースの調査は、モチリンとを相同 性を有する発現される配列タグ(EST)を示した。そのcDNAはヒト胎児膵臓cDNAラ イブラリー由来である。 EST配列の確認を、ESTの起源であるcDNAの配列分析により行った。このcDNAは プラスミド内に含まれており、それをクローニング部位を用いて切り出した。そ の分析は、そのcDNAが、zsig33をコードするDNAの完全なコーディング配列を包 含していることを示した。 実施例2 Clonetech(Palo Alto,CA)からのHuman Multiple Tissue Blots及びHuman R NA Masterドットブロットを用いてノーザン分析を行った。そのプローブは約40b pオリゴヌクレオチドのZC12,494(配列番号:5)であった。そのプローブを、T 4 Polynucleotide Kinase(Life Technologies,Inc,Gaithersburg,MD)及びT 4 Polynucleotide Kinase Forward Buffer(Life Technologies,Inc.)を用い て端を標識した。そのプローブを、NUCTRAPプッシュカラム(Stratagene,La Jo lla,CA)を用いて精製した。プレハイブリダイゼーションのため及びノーザン ブロットのためのハイブリダイズ溶液としてEXPRESSHYB(Clonetech)溶液を用い た。ハイブリダイゼーションを42℃で行い、そのブロットをRTで2×SSC及び0.0 5%SDSで洗い、次に71℃で1×SSC及び0.1%SDSで洗った。約600bpの転写物が、 膵臓及び小腸で見られた弱いシグナルと共に、胃内の強力なシグナルとして観察 された。 zsig33の“GeneBridge 4 RH Panel”でのマッピングのために、20μlの反応 物を96ウェルマイクロタイタープレート(Stratagene,La Jolla,CA)にセット し、“Robocycler Gradient 96”サーマルサイクラー(Stratagene)に用いた。 95のPCR反応物の各々は、2μlの10×KlenTaq PCR反応緩衝液(CLONTECH Labora tories,Inc.,Palo Alto,CA),1.6μlのdNTP混合物(各々2.5mM,Perkin-Elme r,Foster City,CA),1μlのセンスプライマー、1μlのアンチセンスプラ イマー、2μlの“RediLoad”(Research Genetics,Inc.,Huntsville,AL),0 .4μlの50×Advantage KlenTaq Polymerase Mix(Clontech Laboratories,Inc. )、個々のハイブリッドクローン又は対照からのDNA 25μg及び総量20μlにな るようなddH2Oからなっている。その反応物に等量の鉱油を重層し、密封した。P CRサイクラーの条件は次の通りであった:95℃で5分の変性の最初の1サイクル 、95℃で1分の変性、64℃で1分のアニーリング及び72℃で1.5分の伸長の35サ イクル、次に72℃で7分の伸長の最後の1サイクル。その反応物を3%NuSieve GTGアガロースゲル(FMC Bioproducts,Rockland,ME)での電気泳動により分離 した。 その結果は、zsig33は、WICGR染色体3放射ハイブリッドマップ上のフレーム ワークマーカーAFMA216ZG1から10.43cR_3000に位置することを示した。近位及び 遠位フレームワークマーカーは各々AFMA216ZG1及びD3S1263であった。取り囲む マーカーの使用は、zsig33を一体化したCDB染色体3マップ上の3p26.1領域内に 置く(The Genetic Location Database,University of Southhampton,wwwサー バー:http://cedar.genetics.soton.ac.uk/public_html/)。 実施例7 局所的に適用されたzsig33ペプチド(配列番号:2のアミノ酸24 〜37)の、断食させた雄のSprague-Dawleyラット(Harlan,Indianapolis,IN) の胃を通してのフェノールレッドの変化への効果を評価した。ラット(6の動物 、8週令)を、ウレタン(0.5ml/25%溶液100グラム)で麻酔する前24時間、断 食させた。麻酔した後、その動物に1mlのフェノールレッド溶液(2%メチルセ ルロース溶液中50mg/ml)1mlを経口的に強制摂食させた。 PCRにより増幅した(配列番号:1に示される)全長のcDNAを用いて、50ngのz sig33 DNA及び42.5μlの水を、製造元の説明に従ってRediprimeペレットキット (Amersham,Arlington Heights,IL)を用いて32P dCTPで放射能標識した。そ のブロットを55℃で一晩、EXPRESSHYB(Clontech)中でハイブリダイズさせた。 そのブロットを室温で2×SSC及び0.1%SDSで、次に65℃で2×SSC及び0.1%SDS で、そして最後に65℃で0.1×SSC及び0.1%SDSで洗った結果は、zsig33は胃RNA とハイブリダイズするが、他の組織源からのRNAとはハイブリダイズしないこと を示した。 B.腫瘍ノーザンブロット Northern TerritoryTM-Human Tumor Panel Blot II(Invitrogen,San Diego, CA)及びNorthern TerritoryTMHuman Stomach Tumor Panel Blot(Invitrogen)を 、zsig33 RNAの発現パターンについて分析した。 Human Tumor Panel Blotは、レーン当り20μgの全RNAを含んでおり、それを 、2%変性ホルムアルデヒドゲル上に走らせた。そのブロットは、食道腫瘍、正 常な食道、胃腫瘍、正常な胃、結腸腫瘍、正常な結腸、直腸腫瘍及び正常な直腸 からのRNAを含んでいた。Stomach Tumor Panel Blotは、4つの別個のドナーの ヒトの正常な組織から単離された全RNAを含んでいた。20μgのRNAを各々のサン プルレーンに用い、各々のドナーからの正常及び腫瘍セットをレーンに交互にお いた。 約40bpオリゴヌクレオチドZC12,494(配列番号:5)であるプローブを調製し た。そのプローブを、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(Life Technologies,Inc .,Gaithersburg,MD)及びT4ポリヌクレオチドキナーゼフォワードバッファ ー(Life Technologies,Inc.)を用いて端を標識した。それらのプローブを、NU CTRAPプッシュ カラム(Stratagene,La Jolla,CA)を用いて精製した。その腫瘍ブロット及び 胃ブロットを、両方とも、同じ方法で処理した。EXPRESSHYB(Clontech)溶液を 、プレハイブリダイゼーションのため及びノーザンブロットのためのハイブリダ イジング溶液として用いた。ハイブリダイゼーションを42℃で行い、そのブロッ トを60℃で0.2×SSC及び0.01%SDS中で洗い、次に70℃で0.1×SSC及び0.1%SDS 中で洗った。結果は、zsig33は、Human Tumor Panel及びHuman Stomach Tumor P anelの両方において正常な胃組織において排他的に発現されることを明らかに示 す。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド分子であって: (a)SEQ ID NO:1に示すヌクレオチド配列のヌクレオチド70〜ヌクレオチド 111を含んで成るポリヌクレオチド分子; (b)(a)のアレル変異体; (c)(a)及び(b)のオルソログ;並びに (d)(a),(b)又は(c)の縮重ヌクレオチド配列; から成る群より選ばれる、ポリヌクレオチド分子。 2. ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド分子であって: (a)SEQ ID NO:1に示すヌクレオチド配列のヌクレオチド70〜ヌクレオチド 120を含んで成るポリヌクレオチド分子; (b)(a)のアレル変異体; (c)(a)又は(b)のオルソログ;及び (d)(a),(b)又は(c)の縮重ヌクレオチド配列; から成る群より選ばれる、ポリヌクレオチド分子。 3. ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド分子であって: (a)SEQ ID NO:1に示すヌクレオチド配列のヌクレオチド70〜ヌクレオチド 351を含んで成るポリヌクレオチド分子; (b)(a)のアレル変異体; (c)(a)又は(c)のオルソログ;及び (d)(a),(b)又は(c)の縮重ヌクレオチド配列; から成る群より選ばれる、ポリヌクレオチド分子。 4. ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド分子 であって: (a)SEQ ID NO:1に示すヌクレオチド配列のヌクレオチド1〜ヌクレオチド 111を含んで成るポリヌクレオチド分子; (b)(a)のアレル変異体; (c)(a)又は(b)のオルソログ;及び (d)(a),(b)又は(c)の縮重ヌクレオチド配列; から成る群より選ばれる、ポリヌクレオチド分子。 5. 前記ポリヌクレオチド分子がSEQ ID NO:1に示すヌクレオチド配列のヌク レオチド1〜ヌクレオチド351を更に含んで成る、請求項4記載の単離されたポ リヌクレオチド分子。 6. 前記ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1記載の単離されたポリヌク レオチド分子。 7. 下記の作用可能式に連結された要素を含んで成る発現ベクター: 転写プロモーター; (a)SEQ ID NO:1に示すアミノ酸配列のヌクレオチド70〜ヌクレオチド111 を含んで成るポリヌクレオチド分子、 (b)(a)のアレル変異体、 (c)(a)又は(b)のオルソログ、及び (d)(a),(b)又は(c)の縮重ヌクレオチド配列、 から成る群より選ばれるDNAセグメント; 転写ラーミネーター。 8. 請求項7記載の発現ベクターが導入され、前記DNAセグメントによりコー ドされるポリペプチドを発現する培養細胞。 9. 単離されたポリペプチドであって: (a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24〜残基37を含んで成るポリペ プチド分子; (b)(a)のアレル変異体;及び (c)(a)又は(b)のオルソログ; から成る群より選ばれるポリペプチド。 10.単離されたポリペプチドであって: (a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24〜残基41を含んで成るポリペ プチド分子; (b)(a)のアレル変異体;及び (c)(a)又は(b)のオルソログ; から成る群より選ばれるポリペプチド。 11.単離されたポリペプチドであって: (a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24〜残基117を含んで成るポリ ペプチド分子; (b)(a)のアレル変異体;及び (c)(a)又は(c)のオルソログ; から成る群より選ばれるポリペプチド。 12.単離されたポリペプチドであって: (a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基1〜残基37を含んで成るポリペ プチド分子; (b)(a)のアレル変異体;及び (c)(a)又は(b)のオルソログ; から成る群より選ばれるポリペプチド。 13.前記ポリペプチド分子がSEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基1〜残 基117を更に含んで成る、請求項9記載の単離されたポリペプチド。 14.精製された請求項9記載のポリペプチドを、薬理学的に許容されるビヒク ルとの組合せにおいて含んで成る、薬理組成物。 15.抗体であって、 (a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24〜残基117を含んで成るポリ ペプチド分子; (b)(a)のアレル変異体;及び (c)(a)又は(b)のオルソログ; から成る群より選ばれるポリペプチドのエピトープに結合する抗体。 16.zsig33ポリペプチドを製造する方法であって: 請求項7記載の発現ベクターが導入され、これにより前記DNAセグメントによ りコードされるポリペプチドを発現する細胞を培養する;そして 当該ポリペプチドを回収する; ことを含んで成る方法。 17.胃の運動を刺激する方法であって、それを必要とする哺乳動物: (a)SEQ ID NO:2に示すアミノ酸配列の残基24〜残基37を含んで成るポリペ プチド分子; (b)(a)のアレル変異体;及び (c)(a)又は(b)のオルソログ; から成る群より選ばれる単離されたポリペプチドを含んで成る薬理組成物を摂 取した物質の通過時間又は胃の空洞化を増大するのに十分な量で投与することを 含んで成る方法。 18.前記通過時間又は胃の空洞化を放射能ラベル化物質を利用して測定する、 請求項17記載の方法。
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