JP2001515720A - β−デフェンシン - Google Patents

β−デフェンシン

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JP2001515720A JP2000510865A JP2000510865A JP2001515720A JP 2001515720 A JP2001515720 A JP 2001515720A JP 2000510865 A JP2000510865 A JP 2000510865A JP 2000510865 A JP2000510865 A JP 2000510865A JP 2001515720 A JP2001515720 A JP 2001515720A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、β−デフェンシンのファミリーの1メンバーであるzamp1のポリヌクレオチドおよびポリペプチド分子に関する。ポリペプチドおよびそれらをコードするポリヌクレオチドは抗微生物活性を示し、そして微生物の感染の研究または処置において使用することができる。本発明は、また、zamp1ポリペプチドに対する抗体を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 他の種による侵襲から生物を保護するために、生物学的防御戦略が発展した。
微生物の感染の応答系は、酸化的および非酸化的メカニズムを含み、細胞中で酵
素的に合成される化合物および単一の遺伝子産物であるペプチドを利用する。
【0002】 抗微生物性ペプチドは、多数の分類学的ファミリーを包含する生物において見
出される、酸素独立の宿主防御系を構築する。抗微生物性ペプチドの1つの主要
なクラスは、保存されたシステイン残基のパターンにより定められる配列である
ことができ、そしてデフェンシン(defensins)と命名される。哺乳動
物のデフェンシンは、皮膚、肺および腸から誘導され、グラム陽性細菌およびグ
ラム陰性細菌、菌類(例えば、カンジダ(Candida)種)およびウイルス
を包含する、広範な種類の病原体に対して抗生活性を示す。例えば、Poter
et al.、Infec.Immun. 65(6):2396−401、
1997、参照。
【0003】 デフェンシンペプチドの両親媒特性は、微生物の攻撃、すなわち、細胞壁を通
る孔の形成、または「せん孔」による、の一般的メカニズムに対する手掛かりで
あるように思われる。さらに、Daher et al.、J.Virol. 60(3) :1068−74、1986は、なかでも、単純ヘルペスウイルス1
型および2型、サイトメガロウイルスおよびインフルエンザウイルス(A/WS
N)を包含する、エンベロープドウイルスがヒト好中球ペプチド(HNP−1)
とのインキュベーションにより不活性化されることを報告し、そしてウイルスに
対するデフェンシン分子の結合が細胞を感染するウイルスの能力を障害すると推
測した。
【0004】 抗微生物性ペプチドのデフェンシンのファミリーは、2つの明確なコンセンサ
ス配列に基づいて2つの主要なサブクラスに分割することができる。例えば、M
artin et al.、Journal of Leukocyte Bi ology 58:128−36、1995、参照。第1のデフェンシンのサブ
クラスは、古典的デフェンシンであり、HNPにより表され、好中球およびマク
ロファージのいわゆる大きいアズール顆粒の中に貯蔵され、そしてこれらの細胞
により食作用を受けた微生物を攻撃する。HNPのアミノ酸配列は、β−デフェ
ンシンのサブクラスのそれと区別される、予測されるジサルファイド架橋と一致
する。大腸菌(Escherichia coli)もまたデフェンシン源であ
ることができ、そしてこれらの細胞は外部の、余分の細胞の環境の中にこれらの
ペプチドを分泌するように思われる。例えば、マウスにおいて、小腸および近接
結腸のパネート細胞は、クリプチジンと呼ばれるデフェンシン様ペプチドをルー
メンの中に分泌する。例えば、OuelletteおよびSelsted、Th e FASEB Journal 10:1280−9、1996、参照。
【0005】 β−デフェンシン、第2の主要なデフェンシンのサブクラスは、ウシ肺の中に
見出されるペプチド(例えば、BNBD−ウシ好中球のβ−デフェンシン)なら
びに分泌された形態(TAP−気管の抗微生物性ペプチド)を包含する。例えば
、Selsted et al.、J.Biol.Chem. 268(9)
6641−8、1993、参照。2つのβ−デフェンシンが報告された。SAP
−1はヒト乾癬性皮膚から単離され、そしてhBD−1はヒト血液濾液の中に低
い濃度で見出された。例えば、Bensch et al.、FEBS Let t. 368(2):331−5、1995、参照。これらのヒトβ−デフェン
シンのアミノ酸配列は、ウシBNBDおよびTAPに最も類似する。例えば、H
arder et al.、Nature 387:861、1997、参照、
ここにはSAP−1がhBD−2と表示されている。
【0006】 保存されたシステイン残基以外において、デフェンシンのファミリーは非常に
配列発散性である。変異型のアミノ酸配列の位置は活性の部位または条件に、ま
たは特定のデフェンシンにより攻撃される病原体のスペクトルに関係づけること
ができるであろう。 抗微生物活性に加えて、特定のデフェンシンは代謝的に感受性の細胞障害活性
を示し(Lichtenstei et al.、Blood 68:1407
−10、1986およびSheu et al.、Antimicrob.Ag ents Chemother. 28:629−9、1993)、ACTHに
対する副腎皮質細胞の応答を変更し(Zhu et al.、Proc.Nat l.Acad.Sci.(USA) 85(2):592−6、1988)そし
てヒト単球に対して特異的な走化活性を有する(Territo et al.
J.Clin.Invest. 84(6):2017−20、1989)。
好中球による単球の漸増は、一部分、好中球のデフェンシンにより仲介されるこ
とができ、そしてそれらの抗微生物作用に加えてこれらのペプチドについての前
炎症活性を示唆する。また、デフェンシンmRNAレベルの減少はSPG(特異
顆粒性疾患)において証明された。例えば、Tamura et al.、Ja pan Int.J.Hematol. 59(2):137−42、1994
、参照。Higazi et al.、J.Biol.Chem. 271(3 :17650−5、1996は、デフェンシンの存在下にフィブリンに結合し
たプラスミノゲンがtPAによる活性化に対する感受性が低いことを示唆してい
る。
【0007】 デフェンシンの抗微生物、免疫刺激、前炎症および他の性質を有する部分が探
求された。本発明は、これらの用途および本明細書における教示から当業者にと
って明らかな他の用途のためのポリペプチドを提供する。 発明の要約 1つの面において、本発明は、下記のポリペプチドから成る群より選択される
ポリペプチドに対して少なくとも80%同一であるポリペプチドからなる単離さ
れたタンパク質を提供する:a)配列番号:2のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基
65の配列を有するポリペプチド;b)配列番号:2のアミノ酸残基19〜アミ
ノ酸残基65の配列を有するポリペプチド;c)配列番号:2のアミノ酸残基2
1〜アミノ酸残基65の配列を有するポリペプチド;d)配列番号:10のアミ
ノ酸残基1〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペプチド;e)配列番号:1
0のアミノ酸残基21〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペプチド;および
f)配列番号:2のアミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペ
プチド;ここで前記ポリペプチドは配列番号:2または10のアミノ酸残基33
、40、45、55、62および63に対応するシステイン残基を有する。1つ
の態様において、タンパク質は、a)配列番号:10のアミノ酸残基1〜アミノ
酸残基67の配列を有するポリペプチド;e)配列番号:10のアミノ酸残基2
1〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペプチド;およびc)配列番号:10
のアミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペプチド;から成る
群より選択される配列を有するポリペプチドを含む。
【0008】 他の面において、アミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列番号:10の配
列を有する単離されたタンパク質が提供される。 なお他の面において、前述のタンパク質と、医薬として許容されるビヒクルと
を含んでなる医薬組成物が提供される。 なお他の面において、前述のタンパク質に特異的に結合する抗体が提供される
【0009】 それ以上の面において、前述のタンパク質に特異的に結合する抗体の抗イディ
オタイプ抗体が提供される。 他の面において、タンパク質をコードする単離されたポリヌクレオチド分子が
提供され、ポリヌクレオチド分子はコーディング鎖および相補的非コーディング
鎖から成り、ポリヌクレオチド分子は下記のポリペプチドから成る群より選択さ
れるポリペプチドに対してアミノ酸配列が少なくとも80%同一であるポリペプ
チドをコードする:a)配列番号:2のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基65の配
列を有するポリペプチド;b)配列番号:2のアミノ酸残基19〜アミノ酸残基
65の配列を有するポリペプチド;c)配列番号:2のアミノ酸残基21〜アミ
ノ酸残基65の配列を有するポリペプチド;d)配列番号:10のアミノ酸残基
1〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペプチド;e)配列番号:10のアミ
ノ酸残基21〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペプチド;およびf)配列
番号:2のアミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列を有するポリペプチド;
ここでポリペプチドは配列番号:2または10のアミノ酸残基33、40、45
、55、62および63に対応するシステイン残基を有する。
【0010】 他の面において、配列番号:10のアミノ酸残基33、40、45、55、6
2および63に対応するシステイン残基を有するタンパク質をコードする単離さ
れたポリヌクレオチド分子が提供され、ポリヌクレオチド分子はコーディング鎖
および相補的非コーディング鎖から成り、ポリヌクレオチドは下記のポリヌクレ
オチドから成る群より選択されるポリヌクレオチドの配列と少なくとも80%同
一であるヌクレオチド配列を含む:a)ヌクレオチド220〜ヌクレオチド42
0の配列番号:9に示すポリヌクレオチド;b)ヌクレオチド280〜ヌクレオ
チド420の配列番号:9に示すポリヌクレオチド;およびc)ヌクレオチド2
86〜ヌクレオチド420の配列番号:9に示すポリヌクレオチド。
【0011】 なお他の面において、配列番号:10のアミノ酸残基33、40、45、55
、62および63に対応するシステイン残基を有するタンパク質をコードする単
離されたポリヌクレオチド分子が提供され、ポリヌクレオチド分子はコーディン
グ鎖および相補的非コーディング鎖から成り、ポリヌクレオチドは配列番号:1
1に示すヌクレオチド配列を含む。
【0012】 なお他の面において、下記の作用可能に連鎖された因子からなる発現ベクター
が提供される:転写プロモーター;前述のタンパク質をコードするDNAセグメ
ント;および転写ターミネーター。1つの態様において、DNAセグメントはタ
ンパク質に作用可能に連結された分泌シグナル配列をさらにコードする。関係す
る態様において、分泌シグナル配列は、a)配列番号:2のアミノ酸残基1〜ア
ミノ酸残基18の配列を有するポリペプチド;b)配列番号:2のアミノ酸残基
1〜アミノ酸残基20の配列を有するポリペプチド;c)配列番号:10のアミ
ノ酸残基1〜アミノ酸残基20の配列を有するポリペプチド;およびd)配列番
号:10のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基22の配列を有するポリペプチド;か
ら成る群より選択される。
【0013】 他の面において、本発明は、下記の作用可能に連結された因子からなる発現ベ
クターが導入された培養された細胞を提供する:転写プロモーター;前述のタン
パク質をコードするDNAセグメント;および転写ターミネーター;ここで細胞
は前記DNAセグメントによりコードされる前記タンパク質を発現する。 それ以上の面において、下記の作用可能に連結された因子からなる発現ベクタ
ーが導入された細胞を培養し:転写プロモーター;前述のタンパク質をコードす
るDNAセグメント;および転写ターミネーター;これにより細胞は前記DNA
セグメントによりコードされる前記タンパク質を発現する;そして発現されたタ
ンパク質を回収する、ことからなる、タンパク質を製造する方法が提供される。
【0014】 本発明は、また、配列番号:11のポリヌクレオチドまたは配列番号:11に
対して相補的な配列の少なくとも14の隣接ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオ
チドプローブまたはプライマーを提供する。 発明の詳細な記載 本発明を詳細に説明する前に、下記の用語を定義することはそれらの理解の助
けとなるであろう: 用語「親和標識(アフィニティータグ)」は、本明細書において、ポリペプチ
ドの精製または検出を提供するか、あるいは基質への第2ポリペプチドの結合部
位を提供するために、第2ポリペプチドに結合させることができるポリペプチド
のセグメントを表すために使用される。原理的には、抗体または他の特異的な結
合因子が利用可能な任意のペプチドまたはタンパク質を親和標識として使用する
ことができる。親和標識は下記のものを包含する:ポリヒスチジントラクト、プ
ロテインA(Nilsson et al.、EMBO J. :1075、
1985;Nilsson et al.、Methods Enzymol. 198:3、1991)、グルタチオンSトランスフェラーゼ(Smithお
よびJohnson、Gene 67:31、1988)、サブスタンスP、F
lagTMペプチド(Hopp et al.、Biotechnology :1204−1210、1988)、Eastman Kodak Compa
ny、コネチカット州ニューヘブン、から入手可能である)、ストレプチアビジ
ン結合ペプチド、または他の抗原性エピトープまたは結合ドメイン。一般に、F
ord et al.、Protein Expression and Pu rification :95−107、1991、参照。親和標識をコード
するDNAは、商業的供給会社から入手可能である(例えば、Pharmaci
a Biotech、ニュージャージイ州ピスカタウェイ)。
【0015】 用語「アレレ変異型」は、本明細書において、同一染色体遺伝子座を占有する
遺伝子の2またはそれ以上のオールタネイト形態の任意のものを表すために使用
される。アレレの変動は突然変異により天然に起こり、そして集団内に表現型の
多形性を生じさせることがある。遺伝子の突然変異はサイレント(コードされた
ポリペプチドの非変化)であるか、あるいは変更されたアミノ酸配列を有するポ
リペプチドをコードすることができる。アレレ変異型という用語は、また、本明
細書において遺伝子のアレレ変異型によりコードされるタンパク質を表すために
使用される。
【0016】 用語「アミノ末端」または「カルボキシル末端」は、本明細書において、ポリ
ペプチド内の位置を表すために使用される。この関係が許す場合、これらの用語
は近接性または相対的位置を表すためにポリペプチドの特定の配列または部分を
参照して使用される。例えば、ペプチド内の参照配列に対してカルボキシル末端
に位置するある種の配列は、参照配列のカルボキシル末端に対して近接して位置
するが、完全なポリペプチドのカルボキシル末端に必ずしも存在しない。
【0017】 用語「相補/抗相補の対」は、適当な条件下に非共有結合的にアソシエートし
た安定な対を形成する、非同一部分を表す。例えば、ビオチンおよびアビジン(
またはストレプトアビジン)は、相補/抗相補の対のプロトタイプのメンバーで
ある。他の典型的な相補/抗相補の対は、レセプター/リガンドの対、抗体/抗
原(またはハプテンまたはエピトープ)の対、センス/アンチセンスポリヌクレ
オチドの対、およびその他を包含する。相補/抗相補の対の引き続く解離を望む
場合、相補/抗相補の対は好ましくは<109 /Mの結合アフィニティーを有す
る。
【0018】 用語「ポリヌクレオチド分子の相補」は、相補的塩基配列を有しかつ参照配列
に比較して逆の向きを有するポリヌクレオチド分子である。例えば、配列5’A
TGCACGGG3’は5’CCCGTGCAT3’に対して相補的である。 用語「縮重ヌクレオチド配列」は、1またはそれ以上の縮重コドンを含むヌク
レオチド配列(ポリペプチドをコードする参照ポリヌクレオチド分子に比較して
)を表す。縮重コドンはヌクレオチドの異なるトリプレットを含有するが、同一
アミノ酸残基をコードする(すなわち、GAUおよびGACのトリプレットの各
々はAspをコードする)。
【0019】 用語「発現ベクター」は、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能に
連鎖された、問題のポリペプチドをコードするセグメントからなる、線状または
円形のDNA分子を表すために使用される。このような追加のセグメントは、プ
ロモーターおよびターミネーターの配列を包含し、そして必要に応じて1または
それ以上の複製起点、1またはそれ以上の選択可能なマーカー、エンハンサー、
ポリアデニル化シグナル、およびその他を含むことができる。発現ベクターは、
一般に、プラスミドまたはウイルスDNAから誘導されるか、あるいは双方の因
子を含有するすることができる。
【0020】 用語「単離された」は、ポリヌクレオチドに適用されるとき、ポリヌクレオチ
ドがその自然の遺伝的環境から取出され、こうして、他の余分または望ましくな
いコーディング配列を含まず、そして遺伝子操作されたタンパク質の産生系内で
使用するために適当な形態であることを表す。このような単離された分子は、そ
れらの自然の環境から分離されたものであり、そしてcDNAおよびゲノムのク
ローンを包含する。本発明の単離されたDNA分子は、それらが通常アソシエー
トされる他の遺伝子を含まないが、天然に存在する5’および3’の非翻訳領域
、例えば、プロモーターおよびターミネーター、およびその他を包含することが
できる。アソシエートされた領域の同定は、当業者にとって明らかであろう(例
えば、DynanおよびTijan、Nature 316:774−78、1
985、参照)。タンパク質に適用するとき、「単離された」は、その自然環境
、例えば、血液および動物の組織、以外の条件において、タンパク質が見出され
ることを示す。好ましい形態において、単離されたタンパク質は他のタンパク質
、特に動物由来の他のタンパク質を実質的に含まない。高度に精製された形態、
すなわち、95%より大きい純度、より好ましくは99%より大きい純度のタン
パク質を提供することが好ましい。
【0021】 用語「作用可能に連結された」は、DNAセグメントについて言及するとき、
セグメントがそれらの意図する目的のために調和して機能するように、例えば、
転写がプロモーターにおいて開始し、コーディングセグメントを通してターミネ
ーターに進行するように、セグメントが配置されていることを示す。 用語「オーソログ」は、異なる種からのポリペプチドまたはタンパク質の機能
的対応物である、1つの種から得られたポリペプチドまたはタンパク質を表す。
オーソログの間の配列の差は種形成の結果である。
【0022】 用語「オーソログ」は、異なる種からのポリペプチドまたはタンパク質の機能
的対応物である、1つの種から得られたポリペプチドまたはタンパク質を表す。
オーソログの間の配列の差は種形成の結果である。 用語「ポリヌクレオチド」は、5’→3’末端の方向に読んだ、デオキシリボ
ヌクレオチドまたはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖のポリマーを意
味する。ポリヌクレオチドはRNAおよびDNAを包含し、天然源から単離され
、in vitroで合成されるか、あるいは天然の分子と合成の分子との組合
わせから製造することができる。ポリヌクレオチドは、塩基対(略号「bp」)
、ヌクレオチド(「nt」)、またはキロ塩基(「kb」)として表される。こ
の関係が許す場合、後者の2つの用語は一本鎖または二本鎖であるポリヌクレオ
チドを記載することができる。この用語を二本鎖の分子に適用するとき、それは
全体の長さを表すために使用され、そして用語「塩基対」に等しいと理解される
であろう。当業者は認識するように、二本鎖ポリヌクレオチドの2つの鎖は長さ
が異なることがあり、そして酵素の切断の結果その末端は食い違うことがある;
こうして、二本鎖ポリヌクレオチド内のすべてのヌクレオチドは対合していなこ
とがある。このような不対末端は、一般に、20ntを超えない長さであろう。
【0023】 「ポリペプチド」は、自然にまたは合成的に生産された、ペプチド結合により
結合されたアミノ酸残基のポリマーである。約10アミノ酸残基より小さいポリ
ペプチドは普通に「ペプチド」と呼ばれる。 用語「プロモーター」は、本明細書において、RNAポリメラーゼを結合しか
つ転写を開始するDNA配列を含有する遺伝子の部分を表す、この分野において
認識されている意味において使用される。プロモーター配列は普通に、しかし常
にではないが、遺伝子の5’非コーディング領域の中に見出される。
【0024】 「レセプター」は、生物活性分子(すなわち、リガンド)に結合し、細胞上の
リガンドの作用を伝達する、細胞関連タンパク質を表す。膜に結合したレセプタ
ーは、細胞外リガンド結合ドメインと、典型的にはシグナルトランスダクション
に関係する細胞内エフェクタードメインとからなる、多ドメイン構造物により特
徴づけられる。レセプターへのリガンドの結合は、エフェクタードメインと、細
胞中の1またはそれ以上の他の分子との間の相互作用を引き起こす、レセプター
におけるコンフォメーションの変化を生ずる。この相互作用は、引き続いて、細
胞の代謝の変更に導く。レセプター−リガンドの相互作用に関係する代謝の事象
は、遺伝子の転写、リン酸化、脱リン酸化、サイクル的AMP産生の増加、細胞
のカルシウムの移動化、膜脂質の移動化、細胞の接着、イノシトール脂質の加水
分解、およびリン脂質の加水分解を包含する。大部分の核レセプターは、また、
多ドメインの構造を示し、この構造はアミノ末端、トランス作用性ドメイン、D
NA結合ドメイン、およびリガンド結合ドメインを含む。一般に、レセプターは
、膜結合、細胞質ゾルまたは核レセプター;モノマーのレセプター(例えば、甲
状腺刺激ホルモンのレセプター、ベータ−アドレナリン作動性レセプター)また
はマルチマーのレセプター(例えば、PDGFレセプター、G−CSFレセプタ
ー、エリトロポイエチンレセプターおよびIL−6レセプター)であることがで
きる。
【0025】 用語「分泌シグナル配列」は、ポリペプチド(「分泌ペプチド」)をコードす
るDNA配列を表し、それは、より大きいポリペプチドの1成分として、より大
きいポリペプチドが合成される細胞の分泌経路を通してそのポリペプチドを向け
る。通常、より大きいポリペプチドは、分泌経路を通る移行の間に切断されて、
分泌ペプチドを除去する。
【0026】 「可溶性レセプター」は、細胞膜に結合しないレセプターのポリペプチドであ
る。可溶性レセプターは、膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを欠如する、最
も普通にリガンド結合性のレセプターのポリペプチドである。可溶性レセプター
は、追加のアミノ酸残基、例えば、ポリペプチドの精製を提供するか、あるいは
基質、または免疫グロブリンの定常部の配列へのポリペプチドの結合部位を提供
する、親和標識を含むことができる。多数の細胞表面のレセプターは、タンパク
質分解により産生されるか、あるいは交互にスプライスされたmRNAから翻訳
された、天然に存在する、可溶性対応物を有する。レセプターのポリペプチドが
、それぞれ、膜の定着またはシグナルのトランスダクションを提供するために十
分な、膜貫通および細胞内のポリペプチドのセグメントの部分を欠如するとき、
レセプターのポリペプチドはこれらのセグメントを実質的に含まないと言われる
【0027】 不正確な分析法(例えば、ゲル電気泳動)により決定されたポリマーの分子量
および長さは、近似値であると理解されるであろう。このような値を「約」Xま
たは「ほぼ」Xとして表すとき、Xの記載する値は±10%の正確さであると理
解されるであろう。 本明細書において引用するすべての参考文献の教示は、それらの全体において
引用することによって本明細書の一部とされる。
【0028】 本発明は、一部分、β−デフェンシンのファミリーのタンパク質に対する相同
性を有するポリペプチドをコードする、新規なDNA配列の発見に基づく。すな
わち、本発明のzamp1ポリペプチドは配列番号:3および本明細書において
に示す保存されたモチーフを表す:C(X)6 C(X)4 C(X)7 GXC(X
6 CC、ここで「(X)」は特定のアミノ酸の間の好ましくは非システインの
アミノ酸残基のメンバーである。システインの位置および間隔はβ−デフェンシ
ンのファミリーの特徴を示す。さらに、配列番号:3に示す保存されたモチーフ
の中に埋め込まれたQIGトリペプチドのモチーフは、β−デフェンシンのファ
ミリーのいくつかのメンバー(例えば、SAP−1/hBD−2、BNBD、T
APおよびその他)において起こる。このモチーフは、β−デフェンシン構造の
中の3つのジサルファイド結合の存在を示すと解釈される。それらのジサルファ
イド結合は第1図に示されている。さらに、ほぼ900塩基対のイントロン配列
はzamp1ポリペプチドをコードするゲノムDNA配列の中に見出される。こ
のイントロン配列は、配列番号:10中のアミノ酸位置20におけるグリシン残
基をコードするコドン中の2つのグアニン残基の間で挿入されている。シグナル
配列と成熟タンパク質の間の区域における、このようなイントロンの配置は、β
−デフェンシンのファミリーの他のメンバーにおいて起こる。
【0029】 この新規なDNAに対応するmRNAの標準的ノザンブロットの組織の分布は
発現を明らかにしなかった。こうして、zamp1ポリペプチドのmRNAの正
常の組織のレベルはノザンブロットの検出感度より低いように思われる。このよ
うな観測は、デフェンシンに関する分野における知識、すなわち、デフェンシン
が低いレベルにおける構成的に発現されるが、感染時に高度に誘導可能であると
いう知識、と一致する。配列が見出されるライブラリーに基づく、組織分布の電
子の分析は、zamp1ポリペプチドが気管支上皮において発現されることを示
す。
【0030】 本発明の新規なzamp1ポリペプチドは、ヒト乾癬性皮膚から単離されたS
AP−1ヒトデフェンシンに対して相同な配列についてESTデータベースを検
索することによって、最初に同定された。単一のEST配列が気管支の上皮cD
NAライブラリーの中に発見され、そしてβ−デフェンシンのファミリーに関係
すると予測された。また、β−デフェンシンのコンセンサスモチーフに基づく第
2の検索はESTを同定した。こうして、コンセンサスモチーフはzamp1ポ
リペプチドならびにSAP−1タンパク質の中に見出される;しかしながら、2
つのタンパク質の残りの配列は発散し、アミノ酸レベルにおいてほぼ43%の同
一性により特徴づけられる。例えば、第2図に示す多重アラインメントを参照の
こと。
【0031】 zamp1ポリペプチドのヌクレオチド配列は配列番号:1および配列番号:
9に記載されており、そしてその推定されたアミノ酸配列は、それぞれ、配列番
号:2および配列番号:10に記載されている。zamp1ポリペプチドは、配
列の分析により、2つのヒトβ−デフェンシン、hBD−1およびhBD−2(
SAP−1)でグループ化することができるが、それはhBD−2およびウシB
NBDに最も密接に配列が関係し、そしてhBD−1に対する類似性が低い。
【0032】 zamp1ポリペプチドについての三次元のモデルの構造を構築する、コンピ
ューターによりモデルを予備的に構成する努力は、鋳型としてBNBD_12(
Zimmermann et al.、Biochemistry 34(41 :13663−13671、1995)を使用して物理的に合理的なモデルの
構造を発生できることを示す。これらのペプチドの間に比較的低い配列の同一性
が存在するが、それらの全体の二次構造は非常に類似する。ループ領域に大部分
の変動性が観察される。ループのセグメントは各ループについて多数の可能なコ
ンフォメーションの1つを表すので、これは驚くべきことではない。双方の構造
は抗平行ベータシートのコア、BNBD_12モデルの4本の鎖およびzamp
1ポリペプチドにおける3本の鎖から主として構成されている。BNBD_12
鎖におけるベータ鎖の2本の間で形成された回転は、また、2つのベータ鎖を接
続するzamp1ポリペプチドのモデルにおいて見出される。BNBD_12の
全体のフォルディングは、ベータ鎖/短いベータ鎖/短いベータ鎖/ターン/ベ
ータ鎖のパターンに従う。zamp1ポリペプチドのフォルディングは、ベータ
鎖/ベータ鎖/ターン/ベータ鎖から成る。これらの普通の構造因子は高度に重
ねることができる。こうして、2つのポリペプチドは同一のまたは類似する生物
学的プロセスに十分に関係することができる。
【0033】 本発明の他の面は、zamp1ポリペプチドのフラグメントを含む。好ましい
フラグメントは、配列番号:2のアミノ酸1(Ile)からアミノ酸18(Gl
y)または20(Gly)までの範囲および配列番号:10のアミノ酸1(Me
t)からアミノ酸(Gly)または22(Gly)までの範囲の、リーダー配列
を含む。このようなリーダー配列を使用して、他のポリペプチドの分泌を指令す
ることができる。このような本発明のフラグメントは、次のようにして使用する
ことができる:分泌のために選択的したオールタネイト(alternate)
タンパク質との融合物として、オールタネイト分泌リーダー配列を形成する;融
合タンパク質の発現を指令することができる調節領域を有するプラスミドを被験
細胞の中に導入する;そしてタンパク質の分泌をモニターする。
【0034】 本発明は、また、下記のポリペプチドから成る群より選択されるzamp1ポ
リペプチドを組込んだ融合構築物を提供する:(a)アミノ酸残基1(Ile)
、19(His)または21(Gly)からアミノ酸残基65(Lys)までの
配列番号:2に示すアミノ酸残基の配列、またはアミノ酸残基1(Met)、2
1(His)または23(Gly)からアミノ酸残基67(Lys)までの配列
番号:10に示すアミノ酸残基の配列;あるいは(b)(a)の哺乳動物種の相
同体またはヒトパラログ;他のデフェンシン分子の少なくとも成熟ポリペプチド
領域;および、必要に応じて、それらの間のポリペプチドのリンカー。デフェン
シン分子が病原体の異なるスペクトルを有するとき、それらを含有する融合構築
物はより広い範囲の抗微生物作用を示すことが期待される。必要に応じてポリペ
プチドのリンカーを使用して、融合物の成分のポリペプチドを分離するか、ある
いは融合タンパク質の柔軟性を可能とし、これにより融合タンパク質の各デフェ
ンシン成分の抗微生物活性を保存する。当業者はこのようなリンカーを設計する
ことができる。
【0035】 zamp1ポリペプチドのコンセンサスデフェンシン分子において高度に保存
されたアミノ酸は、新しいファミリーのメンバーを同定する道具として使用する
ことができる。例えば、逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)を使用
して、種々の組織源から得られたRNAから保存されたモチーフをコードする配
列を増幅することができる。さらに詳しくは、下記のプローブを使用して他のヒ
トまたはzamp1様β−デフェンシンを同定することができる。本発明のこの
面の好ましい態様は、配列番号:2のアミノ酸残基31および61の間の範囲で
ある(配列番号:1のヌクレオチド91〜183に対応する)。特に、前述の配
列から設計された、高度にデジェネレイトのプライマーはこの目的に適当である
【0036】 配列番号:4は、配列番号:2のzamp1ポリペプチド(アミノ酸1〜65
)をコードする、すべてのポリヌクレオチドを包含するデジェネレイトポリヌク
レオチド配列である。配列番号:11は、配列番号:10のzamp1ポリペプ
チドをコードする、すべてのポリヌクレオチドを包含する縮重ポリヌクレオチド
配列である。こうして、配列番号:4のヌクレオチド1、61または67からヌ
クレオチド195または213までの範囲および配列番号:11のヌクレオチド
1、61または67からヌクレオチド201または219までの範囲のzamp
1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、本発明に包含される。また、
配列番号:4および配列番号:11の類似領域から形成される、配列番号:1お
よび配列番号:10に関して前述した、フラグメントおよび融合物は本発明に包
含される。配列番号:4中の記号を下記表1に要約する。
【0037】
【表1】
【0038】 所定のアミノ酸についてすべての可能なコドンを包含する、配列番号:4およ
び配列番号:11において使用するデジェネレイトコドンを、下記表2に記載す
る。
【0039】
【表2】
【0040】 当業者は理解するように、各アミノ酸をコードするすべての可能なコドンを代
表する、縮重コドンを決定するとき、多少の不明確さが導入される。例えば、セ
リン(WSN)の縮重コドンは、ある環境において、アルギニン(AGR)をコ
ードすることができ、そしてアルギニン(MGN)の縮重コドンは、ある環境に
おいて、セリン(AGY)をコードするすることができる。同様な関係はフェニ
ルアラニンおよびロイシンをコードするコドンの間に存在する。したがって、縮
重配列に包含される、いくつかのポリヌクレオチドは変異型アミノ酸配列をコー
ドすることができるが、当業者は、配列番号:2および配列番号:10のアミノ
酸配列を参照することによって、このような変異型配列を容易に同定することが
できる。変異型配列は、本明細書において記載するように、機能性について容易
に試験することができる。
【0041】 本発明の他の面において、精製したzamp1ポリペプチドと、薬学上許容さ
れるビヒクルとを含んでなる医薬組成物が提供される。このような医薬組成物は
、病理学微生物、例えば、細菌、真菌およびウイルスの感染に関連する症状の治
療において使用することができる。zamp1ポリペプチドの抗菌的応用は、病
原体が標準的治療に対する耐性となった状況を包含する。例えば、病院の敗血症
は増加する問題である。なぜなら、スタヒロコッカス(Staphylococ cus )株は普通に使用される抗生物質に対して耐性となるからである。
【0042】 一般に、zamp1ポリペプチド、フラグメント、融合物、抗体、アゴニスト
およびアンタゴニストをこの分野において知られている技術により評価すること
ができる。さらに詳しくは、被験因子に対する微生物細胞培養物の感受性を評価
し、そして感染したマウスに対する被験因子の保護作用を評価することによって
、抗微生物活性を評価することができる。例えば、Musiek et al.
Antimicrob.Agents Chemothr. :40、19
73、参照。抗微生物活性を評価する既知の技術は、例えば、Barsum e
t al.、Eur.Respir.J. 8(5):709−14、1995
;Sandovsky−Losica et al.、J.Med.Vet.M ycol.(England) 28(4):279−87、1990;Meh
entee et al.、J.Gen.Microbiol.(Englan d) 135(Pt.8):2181−8、1989;SegalおよびSav
ag、Journal of Medical and Veterinary Mycology 24:477−479、1986およびその他を包含する
。抗ウイルス活性に対して特異的な既知のアッセイは、例えば、Daher e
t al.、J.Virol. 60(3):1068−74、1986、に記
載されている。
【0043】 さらに、契約研究所は抗微生物性質を評価するサービスを提供する。例えば、
パンラブス・インコーポレーテッド(Panlabs,Inc.of Bath
ell、Washington)は、下記の微生物のin vitroまたはi
n vivoの試験を提供する:細菌、グラム陰性細菌(エンテロバクター・ク
ロア(Enterobactor cloacae)、大腸菌(Escheri chia coli )、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae )、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulg aris )、シュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aer uginosa )、ネズミチフス菌(Salmonella typhimur ium )およびセラチア・マルセカンス(Serratia marcseca ns ))、グラム陽性細菌(バシラス・サチリス(Bacillus subt ilis )、ブレベバクテリウム・アンモニアゲネス(Brevebactei um ammoniagenes )、コリネバクテリウム・ミヌチシムム(Co rynebacterium minutissimum )、ミクロコッカス・
ルテウス(Micrococcus luteus)、マイコバクテリウム・ラ
ネ(Mycobacterium ranae)、スタヒロコッカス(Stap hylococcus )株およびストレプトコッカス(Streptococc us )株)および嫌気性生物(アクチノマイセス・ビスコーサス(Actino myces viscosus )、バクテロイデス・フラジリス(Bacter oides fragilis )、クロストリジウム・スポロゲネス(Clos tidium sporogenes )、コリネバクテリウム・アクネス(Co rynebacterium acnes )、ヘリコバクター・ピロリ(Hel icobacter pylori )およびポルフィロモナス・ジンジバリス( Porphyromonas gingivalis )、ならびに原生動物(ト
リコモナズ・フェツス(Trichomonas foetus))および真菌
(例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、エ
ピデルモフィトン・フロッコーサム(Epidermophyton floc cosum )、エキソフィアラ・ジェンセルメイ(Exophiala jea nselmei )、ミクロウポルム(Microsporum)株、トリコフィ
トン(Trchophton)株およびその他)。モレキュラー・プローブス・
オブ・オレゴン(Molecular Probes of Oregon)は
、細菌学において使用するための商業的に入手可能な蛍光技術を有する。
【0044】 所望ならば、これに関するzamp1ポリペプチド、フラグメント、融合タン
パク質、アゴニスト、アンタゴニストまたは抗体の性能をこれに関して機能的で
あることが知られているタンパク質、例えば、プロリンに富んだタンパク質、リ
ゾチーム、ヒスタチン、ラクトペルオキシダーゼおよびその他と比較することが
できる。さらに、zamp1ポリペプチド、フラグメント、融合タンパク質、抗
体、アゴニストまたはアンタゴニストを1またはそれ以上の抗微生物因子と組合
わせて評価して、相乗作用を同定することができる。
【0045】 本発明の医薬組成物は、また、前炎症活性を望むとき、使用することができる
。このような前炎症活性のための応用は、特に制限されたまたは損傷された血管
系を有する区域における、慢性の組織の損傷、例えば、糖尿病に関連する四肢に
おける損傷における損傷、の治療を包含する。対照的に、zamp1ポリペプチ
ドは抗炎症剤として役立ち得る。
【0046】 本発明のzamp1ポリペプチドの医薬組成物は、また、免疫応答の刺激を望
む症状の治療において使用することができる。このような症状は、機能不全の免
疫系を有する患者、特に後天性免疫不全症候群の患者または化学療法、放射線治
療またはその他を受けている個体の治療を包含する。 気管支上皮のライブラリーおよび膵嚢胞性繊維症の中に見出されたzamp1
ポリペプチドは頻繁な微生物の感染により特徴づけられるので、zamp1ポリ
ペプチドを含有する医薬組成物は、また、膵嚢胞性繊維症に関連する肺の感染の
処理において使用することができる。また、塩濃度に対する感受性の減少により
特徴づけられる、操作されたzamp1ポリペプチドは本発明に包含される。高
い塩濃度に対する感受性の減少は、高い塩濃度の環境、例えば、膵嚢胞性繊維症
を患う患者の肺の気道において、操作されたzamp1ポリペプチドの抗微生物
活性を保存するであろう。このようにして、肺への送出のために配合された、操
作されたzamp1ポリペプチドを含有する医薬組成物は、膵嚢胞性繊維症に関
連する肺の感染を処理するために使用することができる。
【0047】 放射性ハイブリッドマッピングは、哺乳動物の染色体の高い分解能の、隣接す
る地図を構築するために開発された、幹細胞の遺伝的技術である(Cox et
al.、Science 250:245−50、1990)。遺伝子の配列
の部分的または完全な知識は、染色体の放射性ハイブリッドマッピングパネルと
ともに使用するために適当なPCRプライマーの設計を可能とする。全体のヒト
ゲノムをカバーする、放射性ハイブリッドマッピングパネル、例えば、Stan
ford G3 PanelおよびGeneBridge 4 RH Pane
lは商業的に入手可能である(Research Genetics,Inc.
、アラバマ州ハンツヴィレ)。これらのパネルは、急速な、PCRをベースとす
る染色体の局在化および遺伝子、配列標識化部位(STSs)、および問題の領
域内の他の非多形性および多形性マーカーの順序決定を可能とする。これは、問
題の新しく発見された遺伝子と前にマッピングされたマーカーとの間の、直接的
に比例する物理的距離の確立を包含する。遺伝子の位置の正確な知識は、下記の
目的を包含する、多数の目的に有用である:1)配列が存在するcontigの
一部分であるかどうかを決定し、そして追加の取り囲む遺伝的配列を種々の形態
、例えば、YACs、BACsまたはcDNAクローンで得ること;2)同一染
色体領域に対する連鎖を示す、遺伝性疾患の可能な候補の遺伝子を準備すること
;および3)特定の遺伝子がどんな機能を有することができるかの決定を促進す
ることができる、交差参照モデルの生物、例えば、マウス。
【0048】 結果が示すように、zamp1遺伝子はWICGR放射線ハイブリッド地図上
のヒト染色体8連鎖基の上部から33.5cR_3000マッピングされた。近
接および遠位のフレームワークのマーカーは、それぞれ、CHLC.GATA6
2D10およびWI−3823(D8S1511)であった。取り囲むマーカー
を使用すると、8p23.3−p23.2領域中のzamp1遺伝子は統合され
たLDB染色体8地図上に位置決定される(The Genetic Loca
tion Database、Universty of Southhamp
ton、WWW server:http://cedar.genetics
.soton.ac.uk/public_html/)。
【0049】 以前において、双方の造血由来(例えば、HD−1、Sparkes et
al.、Genomics 5(2):240−4、1989、に記載されてい
る)および上皮由来(例えば、HD−5およびHD−6、Bevins et
al.、Genomics 31(1):95−106、1996、に記載され
ている)のヒトデフェンシン遺伝子は、ヒト染色体8(8p23)の短いアーム
上に局在化される。いくつかのデフェンシン遺伝子、すなわち、クリプイジン、
は、マウスゲノム中にマッピングされ、そしてマウス染色体8上のヒトとともに
保存されたシンテニーの領域の中に見出される。例えば、Ouellette
et al.、Genomics 5(2):233−9、1989、参照。最
近、Liu et al.、Genomics 43(3):316−20、1
997は、染色体8上のデフェンシンの同一クラスターへのhBD_1遺伝子の
マッピングを報告した。α−およびβ−デフェンシン遺伝子は哺乳動物のダイバ
ージェンス前に共通の祖先の遺伝子から発生することを、これらの著者らは提案
している。こうして、染色体8のこの領域へのzamp1ポリペプチドをコード
する遺伝子の局在化は、ヒトの古典的デフェンシンと同一染色体の位置に第2ヒ
トβ−デフェンシンを付加し、そしてデフェンシンの進化についての仮説を支持
する。
【0050】 本発明は、また、診断用途において使用する試薬を提供する。例えば、zam
p1遺伝子、zamp1 DNAまたはRNAからなるプローブ、またはそれら
のサブ配列を使用して、zamp1遺伝子が染色体19上に存在するかどうか、
あるいは突然変異が起こったかどうかを決定することができる。zamp1遺伝
子座における検出可能な染色体の異常は、異数性、遺伝子コピー数の変化、挿入
、欠失、制限部位の変化および再配列を包含するが、これらに限定されない。こ
のような異常は、分子遺伝的技術、例えば、制限フラグメントの長さの多形性(
RFLP)分析、PCR技術を用いる短い直列反復(STR)分析、およびこの
分野において知られている他の遺伝的連鎖分析技術(Sambrook et
al.、ibid.;Ausubel、et al.、ibid.;Maria
n、Chest 108:255−265、1995)を使用することによって
、検出することができる。
【0051】 本発明の他の面は、細胞培養物中の、あるいはSPG、チェディアック−東症
候群またはデフェンシン濃度の変更により特徴づけられる他の症状について評価
を行っている患者の血清試料または組織のバイオプシー中の、zamp1ポリペ
プチドの検出を包含する。zamp1ポリペプチドは、イムノアッセイ技術およ
びzamp1ポリペプチドのエピトープを認識することができる抗体を使用して
検出することができる。さらに詳しくは、本発明は、下記の工程からなるzam
p1ポリペプチドを検出する方法を包含する: zamp1ポリペプチドを含有する可能性がある溶液または試料または細胞培
養物のライゼイトまたは上清を、固体の支持体に結合させた抗体に暴露し、ここ
で前記抗体はzamp1ポリペプチドの第1エピトープに結合し; 前記固定化された抗体−ポリペプチドを洗浄して、非結合汚染物質を除去し; 固定化された抗体−ポリペプチドをzamp1ポリペプチドの第2エピトープ
に対して向けられた第2抗体に暴露し;ここで第2抗体は検出可能な標識とアソ
シエートしており;そして 検出可能な標識を検出する。対照のそれと異なるzamp1ポリペプチド濃度
は、SPG、チェディアック−東症候群またはデフェンシン濃度の変更により特
徴づけられる他の症状を指示することができる。さらに、zamp1の発現は、
感染の危機の開示の予測として、膵嚢胞性繊維症の患者においてモニターするこ
とができる。また、高いデフェンシン、例えば、zamp1ポリペプチド、のレ
ベルは細胞障害性作用に関係づけられ、このような細胞障害性を防ぎまたは処理
する治療を方向づけるためにzamp1ポリペプチドのレベルを使用できること
を示す。例えば、治療の理学療法において、zamp1ポリペプチドに対して向
けられた抗体を投与して、zamp1ポリペプチドを不活性化することができる
【0052】 本発明の追加の面において、前述のzamp1ポリペプチドに特異的に結合す
る抗体または合成された結合性タンパク質(例えば、ファージディスプレイによ
り発生されたもの、大腸菌(E.coli)Fab、およびその他)が提供され
る。このような抗体は、本明細書に記載する他の使用のなかで、抗イディオタイ
プ抗体の製造に有用である。合成された結合性タンパク質は、商業的に入手可能
なキット、例えば、Ph.DTMファージ・ディスプレイ・ペプチド・ライブラリ
ー・キット(Phage Disply Peptide Library K
its)(New England Biolabs,Inc.、マサチュセッ
ツ州ベバーリイ)、から入手可能である)を使用して、ファージディスプレイに
より製造することができる。ファージディスプレイ技術は、例えば、米国特許第
5,223,409号、米国特許第5,403,484号および米国特許第5,
571,698号に記載されている。
【0053】 本発明の追加の面は、前述のzamp1ポリペプチドのアゴニストまたはアン
タゴニストを同定する方法を提供する。このようなアゴニストまたはアンタゴニ
ストは、本明細書においてさらに議論するように、価値ある性質を有することが
ある。1つの態様において、zamp1ポリペプチドのアゴニストに対して応答
性の細胞を準備し、被検化合物の存在において細胞を培養し、細胞の応答をza
mp1ポリペプチドの存在において培養した細胞と比較し、そして細胞の応答が
同一の型である被検化合物を選択することからなる、zamp1ポリペプチドの
アゴニストを同定する方法が提供される。
【0054】 他の態様において、zamp1ポリペプチドに対して応答性の細胞を準備し、
zamp1ポリペプチドの存在において細胞の第1部分を培養し、zamp1ポ
リペプチドおよび被検化合物の存在において細胞の第2部分を培養し、そして細
胞の第1部分に比較して、細胞の第2部分の細胞の応答の減少を検出することか
らなる、zamp1ポリペプチドのアンタゴニストを同定する方法が提供される
【0055】 本発明のそれ以上の面は、細胞培養において単球の化学誘引を研究する方法を
提供し、この方法は、zamp1ポリペプチド、フラグメント、融合タンパク質
、抗体、アゴニストまたはアンタゴニストからなる培地中で単球をインキュベー
トして、単球の化学誘引を研究または評価することからなる。このような評価は
、この分野において知られている方法、例えば、上に言及したTerrito
et al.が記載する方法を使用して、実施することができる。
【0056】 メラノコルチンのレセプターは、アデニレートシクラーゼを活性化し、カルシ
ウムのフラックスを引き起こす、G結合タンパク質のレセプターである。アゴウ
チ(agouti)タンパク質(これはトキシン様である36アミノ酸のドメイ
ンを含有する)は、MC1およびMC4へのMSH−アルファの結合を阻害する
と考えられる。さらに、アゴウチタンパク質はカルシウムチャンネルのアンタゴ
ニストであると考えられ、そしてある種のトキシンはイオンフラックスをモジュ
レートすると考えられる。デフェンシンがカルシウムチャンネルをブロックでき
ることを示唆する、実験の証拠が発生された。
【0057】 本発明のそれ以上の面は、細胞培養においてレセプターのメラノコルチンのフ
ァミリーの活性を研究する方法を提供する。この方法は、このようなレセプター
(例えば、ACTHレセプターまたはその他)を内因的に有する細胞またはこの
ようなレセプターを有するように操作された細胞を、リガンドまたは推定上のリ
ガンドおよびzamp1ポリペプチド、フラグメント、融合タンパク質、抗体、
アゴニストまたはアンタゴニストからなる培地中でインキュベートして、リガン
ドまたは推定上のリガンドの結合および/またはイオンフラックスの調節または
モジュレーションを研究または評価することからなる。このような評価は、この
分野において知られている方法、例えば、上に言及したZhu et al.が
記載する方法を使用して、実施することができる。
【0058】 本発明のそれ以上の面は、細胞培養においてイオンフラックスを研究する方法
を提供する。この方法は、イオンフラックス、例えば、カルシウムフラックス、
ナトリウムフラックス、カリウムフラックスまたはその他を調節またはモジュレ
ートできる細胞を、zamp1ポリペプチド、フラグメント、融合タンパク質、
抗体、アゴニストまたはアンタゴニストからなる培地中でインキュベートして、
イオンフラックスの調節またはモジュレートを研究または評価することからなる
【0059】 本発明のそれ以上の面は、細胞培養において、哺乳動物細胞、例えば、腫瘍細
胞に対する細胞致死性活性を研究する方法を提供する。この方法は、このような
細胞を、zamp1ポリペプチド、フラグメント、融合タンパク質、抗体、アゴ
ニストまたはアンタゴニストからなる培地中で、高い被験因子および低い細胞の
濃度においてインキュベートして、細胞致死性活性を研究または評価することか
らなる。このような評価は、この分野において知られている方法、例えば、Li
chtenstein et al.、Blood 68:1407−10、1
986およびSheu et al.、Antimicrob.Agents Chemother. 28:626−9、1993、に記載されている方法に
より実施することができる。
【0060】 本発明の他の面は、外因的微生物の感染、例えば、細菌、ウイルスまたは真菌
の感染のin vitro研究において、zamp1ポリペプチド、フラグメン
ト、融合タンパク質またはアゴニストを細胞培養試薬として使用することを包含
する。このような成分は、また、感染のin vivo動物モデルにおいて使用
することができる。
【0061】 本発明の追加の面は、細胞培養において上皮細胞のデフェンシンを研究するこ
とである。本発明のこの面において、上皮細胞を培養し、病原性刺激因子に対し
て暴露する。次いで、上皮細胞によるzamp1ポリペプチドの産生の誘導を測
定する。 本発明の好ましい態様において、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号:
2、配列番号:3、配列番号:10の同様な大きさの領域、本明細書に特別に記
載する他のプローブ、またはそれに対して相補的配列に、ストリンジェント条件
下にハイブリダイゼーションするであろう。一般に、ストリンジェント条件は、
規定されたイオン強度およびpHにおいて特定の配列について熱的融点よりも約
5℃低い(Tm)ように選択される。Tmは、ターゲット配列の50%が完全に
合致するプローブにハイブリダイゼーションする温度(規定されたイオン強度お
よびpH下に)である。典型的なストリンジェント条件は、塩濃度がpH7にお
いて約0.03Mまででありかつ温度が少なくとも約60℃である条件である。
【0062】 前述したように、本発明の単離されたポリヌクレオチドはDNAおよびRNA
を包含する。DNAおよびRNAを製造する方法は、この分野においてよく知ら
れている。一般に、RNAは気管支上皮から単離することが好ましいが、DNA
は、また、他の組織からのRNAを使用して製造することができるか、あるいは
ゲノムDNAから単離することができる。全体のRNAは、グアニジンHCl抽
出および引き続くCsCl勾配における遠心による単離により製造することがで
きる(Chirgwin et al.、Biochemistry 18:5
2−94、1979)。ポリ(A)+ RNAは、AvivおよびLeder、 roc.Natl.Acad.Sci.USA 69:1408−12、197
2)の方法に従い、全体のRNAから製造される。相補的DNA(cDNA)は
、既知の方法により、ポリ(A)+ RNAから製造される。別法において、ゲノ
ムDNAを単離することができる。次いで、zamp1ポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチドを、例えば、ハイブリダイゼーションまたはPCRにより、
同定および単離する。
【0063】 本発明は、さらに、他の種からの対応物のポリペプチドおよびポリヌクレオチ
ド(オーソログ)を提供する。これらの種は下記のものを包含するが、これらに
限定されない:哺乳動物、トリ、両生類、爬虫類、魚類、昆虫および他の脊椎動
物および無脊椎動物。特に興味あるものは、他の哺乳動物種、例えば、ネズミ、
ブタ、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウマ、および他の霊長類からのzamp1ポリペプ
チドである。ヒトタンパク質の種相同体は、本発明により提供される情報および
組成物を慣用のクローニング技術と組み合わせて使用して、クローニングするこ
とができる。例えば、タンパク質を発現する組織および細胞のタイプから得られ
るmRNAを使用して、cDNAをクローニングすることができる。本明細書に
おいて開示する配列から設計されたプローブでノザンブロットをプロービングす
ることによって、mRNAの適当な源を同定することができる。次いで、陽性の
組織または細胞系統のmRNAからライブラリーを調製する。次いで、種々の方
法により、例えば、完全なまたは部分的ヒトcDNAでプロービングするか、あ
るいは開示された配列をベースとするデジェネレイトプローブの1またはそれ以
上の組でプロービングすることによって、zamp1をコードするcDNAを単
離することができる。また、ポリメラーゼ連鎖反応、すなわち、PCR(Mul
lis、米国特許第4,683,202号)により、本明細書において開示する
、配列から設計されたプライマーを使用して、cDNAをクローニングすること
ができる。追加の方法において、cDNAライブラリーを使用して宿主細胞を形
質転換またはトランスフェクトすることができ、そして問題のcDNAの発現を
zamp1ポリペプチドに対する抗体で検出することができる。また、同様な技
術をゲノムのクローンの単離に適用することができる。
【0064】 当業者は認識するように、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:9および
配列番号:10に開示する配列はヒトzamp1遺伝子およびポリペプチドの単
一のアレレを表し、そしてアレレの変動およびオールタネイトスプライシングが
起こることが期待される。アレレ変異型は、標準的手順に従い、異なる個体から
cDNAまたはゲノムのライブラリーをプロービングすることによって、クロー
ニングすることができる。配列番号:2および配列番号:10に示すDNA配列
のアレレ変異型は、サイレント突然変異体を含有するものおよび突然変異がアミ
ノ酸配列を変化させるものを包含し、本発明の範囲内に入る。
【0065】 本発明は、また、配列番号:2および配列番号:10のポリペプチドおよびそ
れらの種相同体/オーソログノポリペプチドに対して実質的に相同である、単離
されたzamp1ポリペプチドを提供する。用語「実質的に相同」は、本明細書
において、配列番号:2または配列番号:10に示す配列またはそれらのオーソ
ログまたはパラログに対して50%、好ましくは60%、より好ましくは少なく
とも80%の配列の同一性を有するポリペプチドを表すために使用される。この
ようなポリペプチドは配列番号:21または配列番号:10に示す配列またはそ
れらのオーソログまたはパラログに対して少なくとも90%の同一性、より好ま
しくは95%またはそれ以上の同一性を有する。配列の同一性の百分率は慣用法
により決定される。例えば、下記の文献を参照のこと:Altschul et
al.、Bull.Math.Bio. 48:603−616、1986お
よびHenikoffおよびHenikoff、Proc.Natl.Acad .Sci.USA 89:10915−10919、1992。簡単に述べると
、表3(アミノ酸は標準的1文字コードにより示されている)に示すように10
のギャップオープニングペナルティー、1のギャップエクステンションペナルテ
ィー、およびHenikoffおよびHenikoff(ibid.)の「ブロ
サム62」スコアリングマトリックスを使用して、2つのアミノ酸配列を整列さ
せて整列スコアを最適化する。次いで、最適な整列の同一百分率は、次のように
して計算される: 同一の整合(matches)の総数)/(より長い配列の長さ+2つの配列 を整列させるために、より長い配列の中に導入されたギャップの数)×100
【0066】
【表3】
【0067】 ポリヌクレオチド分子の配列の同一性は、前述した比を使用する同様な方法に
より決定される。 実質的に相同性のタンパク質およびポリペプチドは、1またはそれ以上のアミ
ノ酸の置換、欠失または付加を有するとして特性決定される。これらの変化は好
ましくは小さい特質を有する、すなわち、このような小さい特質は次の通りであ
る:保存的アミノ酸置換(表4参照)およびタンパク質またはポリペプチドのフ
ォルディングまたは活性に影響を実質的に与えない他の置換;小さい欠失、典型
的には1〜約30アミノ酸の欠失;および小さいアミノ末端およびカルボキシル
末端のエクステンション、例えば、アミノ末端のメチオニン残基、約20〜25
残基までの小さいリンカーペプチド、または精製を促進する小さいエクステンシ
ョン(親和標識)(アフィニティーラベル)、例えば、ポリ−ヒスチジントラク
ト、プロテインA(Nilsson et al.、EMBO J.:10
75、1985;Nilsson et al.、Methods Enzym ol. 198:3、1991)、グルタチオン S トランスフェラーゼ(S
mithおよびJohnson、Gene 67:31、1988)、マルトー
ス結合性タンパク質(KellermanおよびFerenci、Method s Enzymol. 90:459−463、1982;Guan et a
l.、Gene 90:459−463、1982;Guan et al.、 Gene 67:21−30、1987)、チオレドキシン、ユビクイチン、セ
ルロース結合性タンパク質、T7ポリメラーゼ、または他の抗原性エピトープま
たは結合性ドメイン。一般に、Ford et al.、Protein Ex pression and Purification :95−107、1
991、を参照のこと。親和標識をコードするDNAは商業的供給会社(例えば
、Pharmacia Biotech、ニュージャージイ州ピスカタウェイ;
New England Biolabs、マサチュセッツ州ベバーリイ)から
入手可能である。親和標識を含むポリペプチドは、zamp1ポリペプチドと親
和標識との間にタンパク質分解切断部位をさらに含むことができる。好ましいこ
のような部位は、トロンビン切断部位および因子Xa切断部位を包含する。
【0068】
【表4】
【0069】 本発明のタンパク質は、また、天然に存在しないアミノ酸残基を含むことがで
きる。天然に存在しないアミノ酸は、限定されずに、下記のものを包含する:ト
ランス−3−メチルプロリン、2,4−メタノプロリン、シス−4−ヒドロキシ
プロリン、トランス−4−ヒドロキシプロリン、N−メチルグリシン、アロ−ス
レオニン、メチルスレオニン、ヒドロキシエチルシステイン、ヒドロキシエチル
ホモシステイン、ニトログルタミン、ホモグルタミン、ピペコリン酸、tert
−ロイシン、ノルバリン、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニ
ン、4−アザフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、4−ヒドロキ
シプロリン、6−N−メチルリジン、2−アミノイソ酪酸、イソバリンおよびα
−メチルセリン。天然に存在しないアミノ酸残基をタンパク質の中に組込む、い
くつかの方法はこの分野において知られている。例えば、化学的にアミノアシル
化されたサプレッサーtRNAを使用してナンセンス突然変異を抑制する、in
vitro系を使用することができる。アミノ酸を合成し、tRNAをアミノ
アシル化する方法はこの分野において知られている。大腸菌(E.coli)S
30抽出物および商業的に入手可能な酵素および他の試薬からなる、無細胞系に
おいて、ナンセンス突然変異を含有するプラスミドの転写および翻訳は実施され
る。タンパク質をクロマトグラフィーにより精製する。例えば、下記の文献を参
照のこと:Robertson et al.、J.Am.Chem.Soc. 113:2722、1991;Ellman et al.、Methods Enzymol. 202:301、1991;Chung et al.、 Science 259:806−809、1993;およびChung et
al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:10145
−10149、1993)。第2の方法において、突然変異されたmRNAおよ
び化学的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNAのマイクロインジェクシ
ョンにより、キセノプス・オオサイト(Xenopus oocytes)中で
翻訳を実施する(Turcatti et al.、J.Biol.Chem. 271:19991−19998、1996)。第3の方法において、置換す
べき天然のアミノ酸(例えば、フェニルアラニン)の非存在においてかつ所望の
天然に存在しない1またはそれ以上のアミノ酸(例えば、2−アザフェニルアラ
ニン、3−アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニンまたは4−フルオ
ロフェニルアラニン)の存在において、大腸菌(E.coli)細胞を培養する
。天然に存在しないアミノ酸をその天然の対応物の代わりにタンパク質の中に組
込む。Koide et al.、Biochem. 33:7470−747
6、1994、参照。in vitro化学的修飾により、天然に存在するアミ
ノ酸残基を天然に存在しない種に変換することができる。化学的修飾を部位特異
的突然変異誘発と組合わせて、置換の範囲をさらに拡張することができる(Wy
nnおよびRichards、Protein Sci. :395−403
、1993)。
【0070】 制限された数の非保存的アミノ酸、遺伝暗号によりコードされないアミノ酸、
天然に存在しないアミノ酸、および非天然のアミノ酸をzamp1ペプチドのア
ミノ酸残基と置換することができる。「非天然のアミノ酸」はタンパク質合成後
に修飾されてきており、および/または標準的アミノ酸のそれと異なる化学的構
造をそれらの側鎖の中に有する。非天然のアミノ酸は化学的に合成することがで
きるか、あるいは、好ましくは、商業的に入手可能であり、そしてピペコリン酸
、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−および4−メチルプロリン
、および3,3−ジメチルプロリンを包含する。
【0071】 本発明のzamp1ポリペプチドにおける必須アミノ酸は、この分野において
知られている手順、例えば、部位特異的突然変異誘発またはアラニン走査突然変
異誘発に従い同定することができる(CunninghamおよびWells、 Science 244:1081−1085、1989)。後者の技術におい
て、単一のアラニンの突然変異を分子中のすべての残基において導入し、そして
、後述するように、生ずる突然変異体分子を生物学的活性(例えば、抗微生物活
性)について試験して、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定す
る。また、Hilton et al.、J.Biol.Chem. 271
4699−4708、1996。また、核磁気共鳴、結晶学、電子回折またはホ
トアフィニティーラベリングのような技術と、推定上の接触部位のアミノ酸の突
然変異との組合わせにより決定した、構造の物理的分析により、リガンド−レセ
プターの相互作用の部位を決定することができる。例えば、下記の文献を参照の
こと:de Vos et al.、Science 255:306−312
、1992;Smith et al.、J.Mol.Biol. 224:8
99−904、1992;Wlodaver et al.、FEBS Let t. 309:59−64、1992。必須アミノ酸の同一性を、また、関係す
るβ−デフェンシンとの相同性の分析から推定することができる。
【0072】 既知の突然変異誘発およびスクリーニングの方法、例えば、下記の文献に記載
されている方法により、多数のアミノ酸の置換を行い、試験することができる:
Reidhaar−OlsonおよびSauer、Science 241:5
3−57、1988またはBowieおよびSauer、Proc.Natl. Acad.Sci.USA 86:2152−2156、1989。簡単に述べ
ると、これらの著者らは、ポリペプチド中の2またはそれ以上の位置を同時にラ
ンダム化し、機能的ポリペプチドについて選択し、次いで突然変異したポリペプ
チドを配列決定して、各位置において許容可能な置換のスペクトルを決定する方
法を開示している。使用できる他の方法は、ファージディスプレイ(例えば、L
owman et al.、Biochem. 30:10832−10837
、1991;Ladner et al.、米国特許第5,223,409号;
Huse、WIPO公開WO92/06204号)および領域特異的突然変異誘
発(Derbyshire et al.、Gene 46:145、1986
;Ner et al.、DNA :127、1988)を包含する。
【0073】 開示されたzamp1 DNAおよびポリペプチド配列の変異型は、下記の文
献に開示されているように、DNAシャフリングにより発生させることができる
:Stemmer、Nature 370:389−91、1994;Stem
mer、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:10747−
51、1994;およびWIPO公開WO97/20078号。簡単に述べると
、親DNAのランダムフラグメント化によるin vitro相同組換えおよび
引き続くPCRを使用するリアセンブリーによって、ランダムに導入された点突
然変異を生成することによって、変異型DNAを発生させる。1ファミリーの親
DNA、例えば、異なる種からのアレレ変異型またはDNAを使用して、追加の
変動性をこの方法に導入することによって、この技術を変更することができる。
所望の活性についての選択またはスクリーニング、および引き続く突然変異誘発
の追加の反復およびアッセイは、所望の突然変異体についての選択および同時の
有害な変化に対する選択により、配列の急速な「進化」を提供する。
【0074】 本明細書において開示するような突然変異誘発法を、高い処理量の、自動化さ
れたスクリーニング法と組合わせて、宿主細胞におけるクローニングされた、突
然変異化されたポリペプチドの活性を検出することができる。活性ポリペプチド
をコードする突然変異化DNA分子を宿主細胞から回収し、そして現代的装置に
より急速に配列決定することができる。これらの方法は問題のポリペプチド中の
個々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定を可能とし、そして未知の構造のポリ
ペプチドに適用することができる。
【0075】 前述の方法を使用して、当業者は、配列番号:2の残基1〜65または配列番
号:10の残基1〜67またはそれらのアレレ変異型に対して実質的に相同性で
ありかつ野生型タンパク質の抗微生物を保持する、種々のポリペプチドを同定お
よび/または製造することができる。このようなポリペプチドは、また、一般に
上に開示した、追加のポリペプチドのセグメントを含むことができる。
【0076】 本発明のポリペプチドは、全長のタンパク質、それらのフラグメントおよび融
合タンパク質を包含し、慣用技術に従い遺伝子操作された宿主細胞において産生
することができる。宿主細胞は、本発明の分子の抗微生物活性の結果として、多
少注意して選択しなくてはならない。例えば、zamp1ポリペプチド、フラグ
メント、融合タンパク質、抗体、アゴニストまたはアンタゴニストは、抗微生物
機能の一部分として、宿主細胞を殺すことがあるので、細胞培養物をベースとす
る系を評価しなくてはならない。zamp1ポリペプチドは、潜在的な宿主細胞
の毒性の問題を回避するために、PCRまたは他のタンパク質の化学的技術によ
る製造を可能とするために十分に小さい大きさを有する。あるいは、天然の、ま
たは操作された前駆体のタンパク質は、成熟zamp1ポリペプチドを生ずる翻
訳後の切断の前に、不活性であり、これによりリソソームのパッケージングの前
に宿主細胞の細胞障害性を制限する。例えば、Lehrer et al.、 ell 64:229−30、1991、参照。こうして、zamp1ポリペプ
チドに対する前駆体のタンパク質は微生物の細胞培養において産生することがで
きる。
【0077】 適当な宿主細胞は、外因的DNAで形質転換またはトランスフェクトすること
ができ、培養により増殖させることができる細胞の型であり、そして細菌、真菌
細胞、および培養された高等真核細胞を包含する。真核細胞、特に多細胞の微生
物の培養された細胞は好ましい。クローニングされたDNA分子を操作し、外因
的DNAを種々の宿主細胞の中に導入する技術は、下記の文献に記載されている
:Sambrook et al.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual 、第2版、Cold Spring H
arbor Laboratory Press、Cold Spring H
arbor、NY、1989、およびAusubel et al.編、Cur rent Protocols in Molecular Biology
John Wiley and Sons,Inc.、NY、1987。
【0078】 一般に、zamp1ポリペプチドをコードするDNA配列は、発現ベクター内
に一般に転写プロモーターおよびターミネーターを含む、その発現のための必要
な他の遺伝因子に、作用可能に連鎖される。ベクターは、また、1またはそれ以
上の選択可能なマーカーおよび1またはそれ以上の複製起点を普通に含有するが
、当業者は認識するように、ある種の系内で選択可能なマーカーを別々のベクタ
ー上に提供し、そして宿主細胞のゲノムの中への組込みにより外因的DNAの複
製を得ることができる。プロモーター、ターミネーター、選択可能なマーカー、
ベクターおよび他の因子の選択は、当業者のレベル内の日常的設計事項である。
多数のこのような因子は文献に記載されており、そして商業的供給会社から入手
可能である。
【0079】 zamp1ポリペプチドを宿主細胞の分泌経路の中に向けるために、分泌シグ
ナル配列(また、リーダー配列、プレプロ配列または前配列として知られている
)を発現ベクターの中に準備する。分泌シグナル配列はzamp1のそれである
ことができるか、あるいは他の分泌されたタンパク質(例えば、t−PA)から
誘導するか、あるいは新規に合成することができる。分泌シグナル配列をzam
p1ポリペプチドをコードするDNA配列に正しいリーディングフレームで結合
する。分泌シグナル配列は普通に問題のポリペプチドをコードするDNA配列に
対して5’に配置されるが、ある種の分泌シグナル配列は問題のDNA配列の中
のどこかに位置決定することができる(例えば、Welch et al.、米
国特許第5,037,743号;Holland et al.、米国特許第5
,143,830号、参照)。
【0080】 また、本発明のポリペプチドの中に含有される分泌シグナル配列を使用して、
他のポリペプチドを分泌経路の中に向けることができる。本発明は、このような
融合ポリペプチドを提供する。配列番号:2のアミノ酸残基1〜18または12
または配列番号:10のアミノ酸残基1〜20または22から誘導された分泌シ
グナル配列が他のポリペプチドに作用可能に連結された、シグナル融合ポリペプ
チドを、この分野において知られておりかつ本明細書に開示されている方法によ
り、作ることができる。好ましくは、本発明の融合ポリペプチドの中に含有され
る分泌シグナル配列を追加のペプチドに対してアミノ末端的に融合させて、追加
のペプチドを分泌経路の中に向ける。このような構築物はこの分野において知ら
れている多数の用途を有する。例えば、これらの新規な分泌シグナル配列の融合
構築物は、例えば、常態で分泌されないタンパク質の活性成分、例えば、レセプ
ターの分泌を指令することができる。このような融合をin vivoまたはi
n vitroにおいて使用して、ペプチドを分泌経路を通して向けることがで
きる。
【0081】 培養された哺乳動物細胞は、本発明において適当な宿主である。外因的DNA
を哺乳動物の宿主細胞の中に導入する方法は下記の方法を包含する:リン酸カル
シウム仲介トランスフェクション(Wigler et al.、Cell :725、1978;CorsaroおよびPearson、Somatic Cell Genetics :603、1981;GrahamおよびV
an der Eb、Virology 52:456、1973)、エレクト
ロポレーション(Neumann et al.、EMBO J. :841
−845、1982)、DEAE−デキストリン仲介トランスフェクション(A
usubel et al.、編、Current Protocols in Molecular Biology 、John Wiley & Sons
,Inc.、NY、1987)、リポソーム仲介トランスフェクション(Haw
ley−Nelson et al.、Focus 15:73、1993;C
iccarone et al.、Focus 15:80、1993)、およ
びウイルスベクター(A.MillerおよびG.Rosman、BioTec hniques :980−90、1989;Q.WangおよびM.Fin
er、Nature Med. :714−16、1996)。培養された哺
乳動物細胞における組換えポリペプチドの産生は、例えば、下記の特許文献に記
載されている:Levinson et al.、米国特許第4,713,33
9号;Hagen et al.、米国特許第4,784,950号;Palm
iter et al.、米国特許第4,579,821号;およびRingo
ld、米国特許第4,656,134号。適当な培養された哺乳動物細胞は下記
のものを包含する:COS−1(ATCC No.CRL 1650)、COS
−7(ATCC No.CRL 1651)、BHK570(ATCC No.
CRL 10314)、293(ATCC No.CRL 1573;Grah
am et al.、J.Gen.Virol. 36:59−72、1977
)およびチャイニーズハムスター卵巣(例えば、CHO−K1;ATCC No
.CRL 61)細胞系統。追加の適当な細胞系統はこの分野において知られて
おり、そして公衆の寄託機関、例えば、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレ
クション(マリイランド州ロックビレ)から入手可能である。一般に、強い転写
プロモーター、例えば、SV−40またはサイトメガロウイルスからのプロモー
ターは好ましい。例えば、米国特許第4,956,288号参照。他の適当なプ
ロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からプロモーター(米国特許第4,57
9,821号および米国特許第4,601,978号)およびアデノウイルスの
主要な後期プロモーターを包含する。
【0082】 薬剤選択を一般に使用して、外来DNAが挿入された、培養された哺乳動物細
胞について選択する。このようなは普通に「トランスフェクタント」と呼ばれる
。選択因子の存在において培養され、問題の遺伝子をそれらの子孫に移行させる
ことができる細胞は、「安定なトランスフェクタント」と呼ばれる。好ましい選
択可能なマーカーは、抗生物質のネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝子
である。選択はネオマイシン型薬剤、例えば、G−418またはその他の存在に
おいて実施される。また、選択系を使用して、問題の遺伝子の発現レベルを増加
することができる、「増幅」と呼ぶ方法。低いレベルの選択因子の存在において
トランスフェクタントを培養し、次いで選択因子の量を増加して、導入された遺
伝子の産物を高いレベルで産生する細胞について選択することによって、増幅は
実施される。好ましい増幅可能な選択可能なマーカーは、メトトレキセートに対
する耐性を付与する、ジヒドロフォレートリダクターゼである。他の薬剤耐性遺
伝子(例えば、ヒグロマイシン耐性、多薬剤耐性、プロマイシンアセチルトラン
スフェラーゼ)を使用することもできる。変更された表現型を導入するオールタ
ネイティブマーカー、例えば、緑色蛍光タンパク質、または細胞表面のタンパク
質、例えば、CD4、CD8、クラスIのMHC、胎盤アルカリ性ホスファター
ゼを使用して、FACSソーティングまたは磁気ビーズ分離技術のような手段に
より、非形質転換細胞からトランスフェクテッド細胞を選別することができる。
【0083】 植物細胞、昆虫細胞およびトリの細胞を包含する、他の高等真核細胞を宿主細
胞として使用することもできる。植物細胞中で遺伝子を発現するのためのベクタ
ーとしてアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rh
izogenes)を使用することは、Sinkar et al.、J.Bi osci.Bangalore11:47−58、1987、において概観
されている。昆虫細胞の形質転換およびその中の外来ポリペプチドの産生は、G
uarino et al.、米国特許第5,162,222号およびWIPO
公開WO94/06463号に記載されている。オートグラファト・カリフォル
ニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(
AcNPV)から普通に誘導される、組換えバキュロウイルスで、昆虫細胞を感
染させることができる。2つの方法の1つにより、zamp1ポリペプチドをコ
ードするDNAをAcNPVポリヘドリン遺伝子のコーディング配列の代わりに
。バキュロウイルスのゲノムの中に挿入する。第1は、野生型AcNPVとAc
NPV配列によりフランクされたzamp1を含有する転移ベクターとの間の相
同的DNA組換えの伝統的方法である。適当な昆虫細胞、例えば、SF9細胞を
野生型AcNPVで感染させ、そしてAcNPVポリヘドリン遺伝子プロモータ
ー、ターミネーター、およびフランキング配列に作用可能に連鎖されたzamp
1ポリペプチドからなる転移ベクターでトランスフェクトする。下記の文献を参
照のこと:KingおよびPossee、The Baculovirus E xpression System:A Laboratory Guide
London、Chapman & Hall、O’Reilly et al
.、Baculovirus Expression Vectors:A L aboratory Manual 、New York、Oxford Uni
versity Press、1994;およびRichardson、C.D
.編、Baculovirus Expression Protocols. Methods in Molecular Biology 、Totowa、
NJ、Humana Press、1995。昆虫細胞内の自然の組換えは、ポ
リヘドリンプロモーターにより推進されたzamp1を含有する組換えバキュロ
ウイルスを生ずるであろう。組換えウイルスの系統は、この分野において普通に
使用されている方法により作られる。
【0084】 組換えバキュロウイルスを作る第2の方法は、Luckowが記載するトラン
スポゾンをベースとする系を利用する(Luckow et al.、J.Vi rol. 67:4566−79、1993)。この系はBac−to−Bac
キット(Life Technologies、マリイランド州ロックビレ)で
販売されている。この系は転移ベクター、pFastBac1TM(Life T
echnologies)を利用し、ここでpFastBac1TMは「バクミド
(bacmid)」と呼ばれる大きいプラスミドとして大腸菌(E.coli)
の中に維持されたバキュロウイルスのゲノムの中にzamp1ポリペプチドをコ
ードするDNAを動かすために、Tn7トランスポゾンを含有する。pFast
Bac1TM転移ベクターは、AcNPVポリヘドリンプロモーターを利用して、
問題の遺伝子、この場合においてzamp1、の発現を推進する。しかしながら
、pFastBac1TMはかなりな程度に修飾可能である。ポリヘドリンプロモ
ーターを除去し、バキュロウイルスをベースとするタンパク質プロモーター(ま
た、Pcor、p6.9またはMPプロモーターとして知られている)で置換し
、ここでこのプロモーターは以前にバキュロウイルスの感染において発現され、
そして分泌されたタンパク質の発現に好都合であることが示されている。下記の
文献を参照のこと:Hill−PerkinsおよびPossee、J.Gen .Virol. 71:971−6、1990;Bonning et al.
J.Gen.Virol. 75:1551−6、1994;および、Cha
zenbalkおよびRapoport、J.Biol.Chem. 270
1543−9、1995。このような転移ベクター構築物において、基本的タン
パク質プロモーターの短いまたは長いバージョンを使用することができる。その
うえ、自然zamp1分泌シグナル配列を昆虫タンパク質から誘導された分泌シ
グナル配列で置換する、転移ベクターを構築することができる。例えば、エクジ
ステロイドグルコシルトランスフェラーゼ(EGT)、蜜蜂のメリチン(Inv
itrogen、カリフォルニア州カールスバッド)、またはバキュロウイルス
gp67(PharMingen、カリフォルニア州サンディエゴ)からの分泌
シグナル配列を構築物において使用して、自然zamp1分泌シグナル配列を置
換することができる。さらに、転移ベクターは、発現されたzamp1ポリペプ
チドのC末端またはN末端におけるエピトープ標識、例えば、Glu−Gluエ
ピトープ標識をコードするDNAとのインフレーム融合物を含むことができる(
Grussenmeyer et al.、Proc.Natl.Acad.S ci. 82:7952−4、1985)。この分野において知られている技術
を使用して、zamp1を含有する転移ベクターを大腸菌(E.coli)の中
に形質転換し、そして組換えバキュロウイルスを示す中断されたlacZ遺伝子
を含有するバクミドについてスクリーニングする。組換えバキュロウイルスのゲ
ノムを含有するバクミドDNAを普通の技術に従い単離し、そしてスポドプテラ
・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞、例えば
、Sf9細胞をトランスフェクトする。zamp1を発現する組換えベクターを
引き続いて生成させる。この分野において普通に使用されている方法により、組
換えウイルスの系統を作る。
【0085】 宿主細胞、典型的にはヨトウガ、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodop tera frugiperda )から誘導された細胞系統を感染させるために
、組換えウイルスを使用する。一般に、下記の文献を参照のこと:Glickお
よびPasternak、Molecular Biotechnology: Principle and Applications of Recomb inant DNA 、ASM Press、Washington、D.C.、
1994。他の適当な細胞系統は、トリコデルマ・ニ(Trichoderma
ni)から誘導されたHigh FiveOTM細胞系統(Invitroge
n)である(米国特許第5,300,435号)。商業的に入手可能な無血清培
地を使用して、細胞を増殖させかつ維持する。適当な培地はSf9細胞について
Sf900 IITM(Life Technologies)またはESF 9
21TM(Expression System);およびトリコデルマ・ニ(T
.ni)細胞についてEx−cellO450TM(JRH Bioscienc
e、カンサス州レネクサ)またはExpress FiveOTM(Life T
echnologies)である。細胞をほぼ2〜5×105 細胞の接種密度か
ら1〜2×106 細胞の密度に増殖させ、この時組換えウイルスの系統を0.1
〜10、より典型的には約3の感染の多重度で添加する。組換えウイルスが感染
した細胞は典型的には感染後12〜75時間で組換えzamp1ポリペプチドを
産生し、そしてそれを変化する効率で培地の中に分泌する。培養物を通常感染後
48時間に収集する。遠心を使用して培地(上清)から細胞を分離する。zam
p1ポリペプチドを含有する上清を、微小孔フィルター、通常0.45μmの孔
大きさのフィルターを通して濾過する。使用する手順は一般に入手可能な実験室
のマニュアルに記載されている(KingおよびPossee、ibid.;O
’Reilly et al.、ibid.;Richardson、ibid )。本明細書に記載する方法に従い、上清からのzamp1ポリペプチドの引
き続く精製を実施する。
【0086】 酵母細胞を包含する真菌細胞を本発明において使用することもできる。これに
関して特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharo myces cerevisiae )、ピキア・パストリス(Pichia p astoris )、およびピキア・メタノリカ(Pichia metanol ica )を包含する。外因的DNAでサッカロミセス・セレビシエ(S.cer
evisiae)を形質転換し、それから組換えポリペプチドを生産する方法は
、例えば、下記の特許文献に記載されている:Kawasaki、米国特許第4
,599,311号;Kawasaki et al.、米国特許第4,931
,373号;Brake、米国特許第4,870,008号;Welch et
al.、米国特許第5,037,743号;およびMurry et al.
、米国特許第4,845,075号。選択可能なマーカーにより決定された表現
型、普通の薬剤耐性または特定の栄養(例えば、ロイシン)の非存在において増
殖する能力により、形質転換された細胞を選択する。サッカロミセス・セレビシ
エ(Saccharomyces cerevisiae)において使用するた
めに好ましいベクター系は、Kawasaki et al.(米国特許第4,
931,373号)により開示されているPOT1ベクター系であり、これによ
りグルコース含有培地中の増殖により形質転換細胞を選択することができる。酵
母において使用するために適当なプロモーターおよびターミネーターは、解糖酵
素遺伝子(例えば、Kawasaki、米国特許第4,599,311号;In
gsman et al.、米国特許第4,615,974号;およびBitt
er、米国特許第4,977,092号、参照)およびアルコールデヒドロゲナ
ーゼ遺伝子からのものを包含する。また、米国特許第4,990,446号;米
国特許第5,063,154号;米国特許第5,139,936号および米国特
許第4,661,454号、参照。ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenu la polymorpha )、シゾサッカラロミセス・ポンベ(Schizo saccharomyces pombe )、クルイベロマイセス・ラクチス( Kluyveromyces lactis )、クルイベロマイセス・フラギリ
ス(Kluyveromyces frgilis)、ウスチラゴ・マイディス
Ustilago maydis)、ピキア・パストリス(Pichia p astoris )、ピキア・メタノリカ(Pichia metanolica )、ピキア・グイレルモンディイ(Pichia guillermondii )およびカンジダ・マルトサ(Candida maltosa)を包含する、
他の酵母のための形質転換系はこの分野において知られている。例えば、Gle
eson et al.、J.Gen.Microbiol. 132:345
9−65、1986およびCregg、米国特許第4,882,279号、参照
。McKnight et al.、米国特許第4,935,349号の方法に
従い、アスペルギルス(Aspergillus)細胞を利用することができる
。アクレモニウム・クリソゲヌム(Acremonium chrysogen um )は、Sumino et al.、米国特許第5,162,228号に開
示されている。ニューロスポラ(Neurospora)を形質転換する方法は
、Lambowitz、米国特許第4,486,533号に開示されている。
【0087】 組換えタンパク質の生産のための宿主としてピキア・メタノリカ(Pichi a metanolica )を使用することは、WIPO公開WO97/174
50号、WO97/17451号、WO98/02536号、およびWO98/
02565号に開示されている。ピキア・メタノリカ(P.metanolic )の形質転換において使用するためのDNA分子は二本鎖、円形のプラスミド
として普通に製造され、これらは好ましくは形質転換の前に線状化される。ピキ
ア・メタノリカ(P.metanolica)におけるタンパク質の生産のため
に、プラスミド中のプロモーターおよびターミネーターはピキア・メタノリカ( P.metanolica )の遺伝子、例えば、ピキア・メタノリカ(P.me tanolica )のアルコール利用遺伝子(AUG1またはAUG2)のそれ
であることが好ましい。他の有用なプロモーターは、ジヒドロキシアセトンシン
ターゼ(DHAS)、ホルメートデヒドロゲナーゼ(FMD)、およびカタラー
ゼ(CAT)遺伝子のプロモーターを包含する。宿主染色体の中へのDNAの組
込みを促進するために、宿主DNA配列により双方の末端においてフランクされ
たプラスミドの全体の発現セグメントを有することが好ましい。ピキア・メタノ
リカ(Pichia metanolica)において使用するために好ましい
選択可能なマーカーはピキア・メタノリカ(P.metanolica)のAD
E2遺伝子であり、これはホスホリボシル−5−アミノイミダゾールカルボキシ
ラーゼ(AIRC;EC4.1.1.21)であり、これはアデニンの非存在に
おいてade2宿主細胞を増殖させる。メタノールの使用を最小としようとする
、大規模の工業的方法のために、双方のメタノール利用遺伝子(AUG1および
AUG2)が欠失されている、宿主細胞を使用することが好ましい。分泌された
タンパク質の生産のために、液胞プロテアーゼ遺伝子(PEP4およびPRB1
)を欠如する宿主細胞は好ましい。問題のポリペプチドをコードするDNAを含
有するプラスミドをピキア・メタノリカ(P.metanolica)細胞の中
に導入することを促進するために、エレクトロポレーションを使用する。2.5
〜4.5kV/cm、好ましくは約3.75kV/cmの電界強度を有する、指
数的に減衰する、パルス電界、および1〜40ミリセカント、最も好ましくは約
20ミリセカントの時間定数(τ)を使用する、エレクトロポレーションにより
、ピキア・メタノリカ(P.metanolica)細胞を形質転換することが
好ましい。
【0088】 細菌大腸菌(Escherichia coli)、バシラス(Bacill us )および他の属の株を包含する、原核宿主細胞は、また、本発明において有
用である。これらの宿主を発現し、その中にクローニングされた外来DNA配列
を発現する技術はこの分野においてよく知られている(例えば、Sambroo
k et al.、ibid.)。大腸菌(E.coli)のような細菌におい
てzamp1ポリペプチドを発現させるとき、ポリペプチドを、典型的には不溶
性粒子として、細胞質の中に保持させることができるか、あるいは細菌の分泌配
列によりペリプラスミック空間の中に向けることができる。前者の場合において
、細胞を溶解し、粒子を回収し、例えば、グアニジンイソチオシアネートまたは
尿素を使用して、変性する。次いで変性されたポリペプチドをリフォルディング
させ、変性物の希釈により、例えば、尿素の溶液および還元されたグルタチオン
および酸化されたグルタチオンとの組合わせに対する透析、および引き続く緩衝
化生理食塩水に対する透析により、二量体化させることができる。後者の場合に
おいて、細胞を崩壊させて(例えば、超音波処理または浸透圧ショックにより)
ペリプラスミック空間の含量を解放し、これにより変性およびリフォルディング
の必要性を排除することによって、ポリペプチドをペリプラスミック空間から可
溶性の、機能的形態で回収することができる。
【0089】 形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を、慣用手順に従い、栄養素
および選択した宿主細胞の成長に必要な培地中で培養する。規定された培地およ
び複合培地を包含する、種々の適当な培地は、この分野において知られており、
そして一般に炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミンおよび無機質を含む。培
地は、また、必要に応じて、成長因子のような成分を含有することができる。一
般に、外因的に添加されたDNAを含有する細胞について成長培地を選択する。
この選択は、例えば、薬剤選択または必須栄養素の欠如により実施され、必須栄
養素は発現ベクター上に担体されるか、あるいは宿主細胞の中に共トランスフェ
クトされた選択可能なマーカーにより補足される。炭素、窒素および微量栄養素
の適切な源を含む培地中で約25℃〜35℃の温度において、ピキア・メタノリ
カ(P.metanolica)細胞を培養する。慣用の手段、例えば、小さい
フラスコの震盪または発酵槽のスパージにより、液体培地を十分にエアレーショ
ンする。ピキア・メタノリカ(P.metanolica)のために好ましい培
地は、YEPD(2%のD−グルコース、2%のBactoTMペプトン(Dif
co Laboratories、ミシガン州デトロイト)、1%のBacto TM 酵母エキス(Difco Laboratories)、0.004%のアデ
ニンおよび0.006%のL−ロイシン)である。
【0090】 分画および/または慣用の精製方法および培地を使用して、発現された組換え
zamp1ポリペプチド(またはキメラzamp1ポリペプチド)を精製するこ
とができる。試料の分画のために、硫酸アンモニウム沈降および酸またはカオト
ロープ抽出を使用することができる。典型的な精製工程は、ヒドロキシアパタイ
ト、サイズ排除クロマトグラフィー、FPLCおよび逆相高性能液体クロマトグ
ラフィーを包含することができる。適当なクロマトグラフィーの媒質は、誘導化
デキストラン、アガロース、セルロース、ポリアクリルアミド、特製のシリカ、
およびその他を包含する。PEI、DEAE、QAEおよびQ誘導体は好ましく
、DEAEファスト−フロー・セファローズ(Fast−Flow Sepha
rose(Pharmacia、ニュージャージイ州ピスカタウェイ)は特に好
ましい。典型的なクロマトグラフィー媒質は、フェニル、ブチル、またはオクチ
ル基で誘導化された媒質、例えば、フェニル−セファローズFF(Pharma
cia)、トヨパールブチル650(Toso Haas、ペンシルベニア州モ
ントゴメリヴィレ)、オクチル−セファローズ(Pharmacia)およびそ
の他;またはポリアクリル樹脂、例えば、Amberchrom CG 71(
Toso Haas)およびその他を包含する。適当な固体の支持体は、ガラス
ビーズ、シリカをベースとする樹脂、セルロース樹脂、アガロースビーズ、架橋
アガロースビーズ、ポリスチレンビーズ、架橋ポリアクリルアミド樹脂、および
その他を包含し、これらはこれらを使用する条件下に不溶性である。これらの支
持体は、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基および
/または炭水化物部分によるタンパク質の結合を可能とする反応性基で修飾する
ことができる。化学的カップリングの例は、臭化シアンの活性化、N−ヒドロキ
シスクシンイミドの活性化、エポキシドの活性化、スルフヒドリルの活性化、ヒ
ドラジドの活性化、およびカーボジイミドの化学的カップリングのためのカルボ
キシルおよびアミノ誘導体を包含する。これらおよび他の固体の媒質はこの分野
においてよく知られており、かつ広く使用されており、そして商業的供給会社か
ら入手可能である。レセプターのポリペプチドを固体の媒質に結合する方法は、
この分野においてよく知られている。特定の方法の選択は日常的設計事項であり
、そして一部分選択した支持体の性質により決定される。例えば、Affini ty Chromatography:Principle & Method 、Pharmacia LKB Biotechnology、スイス国ウッ
プサラ、1988、参照。
【0091】 本発明のポリペプチドは、それらの構造および結合の性質を利用することによ
って、単離することができる。例えば、固定化金属イオン吸着(IMAC)クロ
マトグラフィーを使用して、ヒスチジンに富んだタンパク質またはHis標識を
有するタンパク質を精製することができる。簡単に述べると、ゲルにまず2価の
金属イオンを負荷してキレート化剤を形成する(Sulkowsiki、Tre nds in Biochem. :1−7、1985)。ヒスチジンに富ん
だタンパクは、使用する金属イオンに依存して、このマトリックスに異なるアフ
ィニティーで吸着され、そして競合溶離、pHの低下、または強いキレート化剤
の使用により溶離されるであろう。他の精製法は、レクチンアフィニティークロ
マトグラフィーおよびイオン交換クロマトグラフィーによるグリコシル化タンパ
ク質の精製を包含する(Methods in Enzymol.、Vol.1
82、″Guide to Protein Purification″、M
.Deutscher(編)、Academic Press、サンディエゴ、
1990、pp.529−39)。本発明の追加の好ましい態様の範囲内におい
て、問題のポリペプチドと親和標識(例えば、マルトース結合タンパク質、FL
AG、Glu−Glu、免疫グロブリンドメイン)との融合物を構築して、精製
を促進することができる。
【0092】 タンパク質のリフォルディング(および、必要に応じて、再酸化)手順を好都
合に使用することができる。タンパク質を>80%の純度、より好ましくは>9
0%の純度、なおより好ましくは>95%の純度に精製することが好ましく、そ
して特に好ましくはタンパク質は薬学的に純粋な形態である、すなわち、汚染す
る高分子、特に他のタンパク質および核酸に関して99.9%より高い純度であ
り、そして感染因子または発熱因子を含有しない。好ましくは、精製されたタン
パク質は他のタンパク質、特に動物由来の他のタンパク質を実質的に含まない。
【0093】 zamp1ポリペプチドまたはそのフラグメントを、また、化学的合成により
製造することができる。zamp1ポリペプチドは、モノマーまたはマルチマー
であり、グリコシル化されているか、あるいはされていないことができ、ペキル
化(pegylate)されているか、あるいはされていないことができ、そし
て初期のメチオニンアミノ酸残基を含むか、あるいは含まないことができる。例
えば、zamp1ポリペプチドは、独占的固相合成、部分的固相法、フラグメン
ト縮合または古典的溶液合成により合成することができる。ポリペプチドは好ま
しくは、例えば、Merrifield、J.Am.Chem.Soc. 85 :2149、1963、に記載されているように、固相ペプチド合成により製造
される。アルファ−アミノ末端が保護されたアミノ酸を使用して、この合成は実
施される。不安定性側鎖を有する3官能性アミノ酸を、また、適当な基で保護し
て、ポリペプチドの組立ての間に望ましくない化学的反応が起こるのを防止する
。アルファ−アミノ保護基を選択的に除去して、引き続いてアミノ末端において
反応が起こるようにする。アルファ−アミノ保護基を除去する条件は、側鎖の保
護基を除去しない。
【0094】 アルファ−アミノ保護基は、段階的ポリペプチド合成の分野において有用であ
ることが知られている基である。アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフル
オロアセチル、アセチル)、アリール型保護基(例えば、ビオチニル)、芳香族
ウレタン型保護基[例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、置換ベンジ
ルオキシカルボニルおよび9−フルオレニルメチルオキシ−カルボニル(Fmo
c)]、脂肪族ウレタン保護基[例えば、t−ブトキシカルボニル(tBco)
、イソプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル]およびア
ルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリフェニルメチル)が包含される。好ま
しい保護基はtBocおよびFmocである。
【0095】 選択される側鎖の保護基はカップリングの間に無傷に止まらなくてはならず、
そしてアミノ末端の保護基の脱保護の間に、またはカップリング条件の間に除去
されてはならない。側鎖の保護基は、また、合成の完結後に、仕上げられたポリ
ペプチドを変更しなであろう反応条件を使用して除去されなくてはならない。t
Boc化学において、3官能性アミノ酸のための側鎖の保護基は大部分ベンジル
に基づく。Fmoc化学において、側鎖の保護基は大部分ブチルまたはトリチル
に基づく。
【0096】 tBoc化学において、好ましい側鎖の保護基はアルギニンについてトシル、
アスパラギン酸についてシクロヘキシル、システインについて4−メチルベンジ
ル(およびアセトアミドメチル)、グルタミン酸、セリンおよびスレオニンにつ
いてベンジル、ヒスチジンについてベンジルオキシメチル(およびジニトロフェ
ニル)、リジンについて2−Cl−ベンジルオキシカルボニル、トリプトファン
についてホルミルそしてチロシンホルミル2−ブロモベンジルである。Fmoc
化学において、好ましい側鎖の保護基は、アルギニンについて2,2,5,7,
8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル(Pmc)または2,2,4,6,
7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(Pbf)、アスパラ
ギン、システイン、グルタミンおよびヒスチジンについてトリチル、アスパラギ
ン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニンおよびチロシンについてt−ブチル、
リジンおよびトリプトファンについてtBocである。
【0097】 ホスホペプチドの合成のために、ホスフェート基の直接的または組立て後の組
込みを使用する。直接的組込みの戦略において、セリン、スレオニンまたはチロ
シン上のホスフェート基は、Fmoc化学においてメチル、ベンジル、またはt
−ブチルにより保護するか、あるいはtBoc化学においてメチル、ベンジルま
たはフェニルにより保護することができる。ホスフェート保護なしのホスホチロ
シンの直接的組込みをFmoc化学において使用することができる。組立て後の
組込みの戦略において、セリン、スレオニンまたはチロシンの非保護のヒドロキ
シル基を固相上でジ−t−ブチル−、ジベンジル−またはジメチル−N,N’−
ジイソプロピル−ホスホアミダイトで誘導化し、次いでt−ブチルヒドロ−ペル
オキシドで酸化する。
【0098】 固相合成は、通常、アルファ−アミノ保護(側鎖保護)アミノ酸を適当な固体
の支持体にカップリングさせることによってカルボキシル末端から実施される。
クロロメチル、クロロトリチルまたはヒドロキシメチル樹脂に結合させるとき、
エステル結合が形成し、そして生ずるポリペプチドはC末端に遊離のカルボキシ
ル基を有するであろう。あるいは、アミド樹脂、例えば、ベンズヒドリルアミン
またはp−メチルベンズヒドリルアミン樹脂(tBoc化学について)およびリ
ンク(Rink)アミドまたはPAL樹脂(Fmoc化学について)を使用する
とき、アミド結合が形成し、そして生ずるポリペプチドはC末端にカルボキシア
ミド基を有するであろう。これらの樹脂は、ハンドルまたはリンカーを含むか、
あるいは含まない、結合した第1アミノ酸を含むか、あるいは含まない、ポリス
チレン−またはポリアミド−をベースとするか、あるいはポリエチレングリコー
ル−グラフト化されているかどうかにかかわらず、商業的に入手可能であり、そ
してそれらの製造は下記の文献に記載されている:Stewart、et al
.、″Solid Phase Peptide Synthesis″(第2
版)、(Pierce Chemical Co.、イリノイ州ロックフォード
、1984)およびBayerおよびRapp、Chem.Pept.Prot :3、1986;およびAtherton、et al.、Solid
Phase Peptide Synthesis;A Practical Approach 、IRL Press、Oxford、1989。
【0099】 必要に応じて側鎖において、およびアルファ−アミノ基において保護された、
C末端のアミノ酸を、種々の活性化剤、例えば、ジシクロヘキシルカーボジイミ
ド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカーボジイミド(DIPCDI)およ
びカルボニルジイミダゾール(CDI)を使用して、ヒドロキシメチル樹脂に結
合させる。それはクロロメチルまたはクロロトリチル樹脂に直接的にそのセシウ
ムテトラメチルアンモニウム塩の形態で、あるいはトリエチルアミン(TEA)
またはジイソプロピルエチルアミン(DIEA)の存在において結合させること
ができる。アミド樹脂への第1アミノ酸の結合は、カップリング反応の間のアミ
ド結合の形成と同一である。
【0100】 樹脂の支持体への結合後、保護化学(例えば、tBoc、Fmoc)に依存し
て種々のの試薬を使用して、アルファ−アミノ保護基を除去する。Fmoc除去
の程度は、300〜320nmにおいて、あるいは導電性セルによりモニターす
ることができる。アルファ−アミノ保護基を除去した後、残りの保護されたアミ
ノ酸を要求される順序で段階的にカップリングして、所望の配列を得る。
【0101】 種々の活性化剤、例えば、下記のものをカップリング反応に使用することがで
きる:DCC、DIPCDI、2−クロロ−1,3−ジメチルイミジウムヘキサ
フルオロホスフェート(CIP)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−ト
リス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP
)およびそのピロリジン類似体(PyBOP)、ブロモ−トリス−ピロリジノ−
ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBrOP)、O−(ベンゾトリ
アゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル−ウロニムヘキサフルオ
ロホスフェート(HBTU)およびそのテトラフルオロボレート類似体(TBT
U)またはそのピロリジン類似体(HBPyU)、O−(7−アザベンゾトリア
ゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル−ウロニムヘキサフルオロ
ホスフェート(HATU)およびそのテトラフルオロボレート類似体(TATU
)またはそのピロリジン類似体(HAPyU)。カップリング反応において使用
する最も普通の触媒添加剤は、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、3−
ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン(
HODhbt)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(BOBt)および1−ヒ
ドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)を包含する。各保護された
アミノ酸は過剰量(>2.0当量)で使用し、そしてカップリングは通常N−メ
チルピロリドン(NMP)中で、あるいはDMF、CH2Cl2またはそれらの
混合物中で実施する。各段階において、例えば、Kaiser、et al.、 Anal.Biochem. 34:595、1970、に記載されているよう
に、ニンヒドリン反応により、カップリング反応の完結の程度をモニターするこ
とができる。
【0102】 所望のペプチドが完全に組立てられた後、適切な掃去剤とともに試薬を使用し
てペプチド−樹脂を切り放す。掃去剤(例えば、H2O、エタンジチオール、フ
ェノールおよびチオアニソール)とともにTFAにより、Fmocペプチドは通
常切り放し、脱保護される。tBocペプチドは通常液状HFで1〜2時間−5
〜0℃において切り放し、脱保護され、これはポリペプチドを樹脂から切り放し
、側鎖の保護基の大部分を除去する。掃去剤、例えば、アニソール、ジメチルサ
ルファイドおよびp−チオクレゾールを通常液状HFとともに使用して、切り放
しの間にポリペプチドの中に存在するアミノ酸残基のアルキル化およびアシル化
からカチオンが形成するのを防止する。トリプトファンのホルミル基およびヒス
チジンのジニトロフェニル基を、HFの切り放し前にDMF中で、それぞれ、ピ
ペリジンおよびチオフェニルにより、除去することが必要である。システインの
アセトアミドメチル基は、酢酸水銀(II)により除去するか、あるいはヨウ素
、トリフルオロ酢酸タリウム(III)またはテトラフルオロホウ酸銀(これは
同時にシステインをシスチンに酸化する)により除去することができる。tBo
cペプチドの切り放しおよび脱保護のために使用される他の強酸は、トリフルオ
ロメタンスルホン酸(TFMSA)およびトリメチルシリルトリフルオロアセテ
ート(TMSOTf)を包含する。
【0103】 zamp1ポリペプチドのリガンド結合性ポリペプチドをリガンドの精製に使
用することもできる。ポリペプチドを、使用条件下に安定である、固体の支持体
、例えば、アガロース、架橋アガロー、ガラス、セルロース樹脂、シリカをベー
スとする樹脂、ポリスチレン、架橋ポリアクリルアミド樹脂、およびその他の材
料のビーズ上に固定化する。固体の支持体にポリペプチドを結合する方法は、こ
の分野において知られており、そしてアミン化学、臭化シアンの活性化、N−ヒ
ドロキシスクシンイミドの活性化、エポキシドの活性化、スルフヒドリルの活性
化およびヒドラジドの活性化を包含する。得られる媒質は一般にカラムの形態に
形造られ、そしてリガンドを含有する流体をカラムに1回またはそれ以上の回数
通過させて、リガンドをリガンド結合性ポリペプチドに結合させる。次いで塩濃
度の変化、カオトロープ剤(グアニジンHCl)、またはリガンド−レセプター
の結合を崩壊させるpHを使用して、リガンドを溶離する。
【0104】 リガンド結合性レセプター(または抗体、補体/抗補体の対の一方のメンバー
)またはその結合性フラグメント、および商業的に入手可能なバイオセンサー計
器(BIAcoreTM、Pharmacia Biosensor、ニュージャ
ージイ州ピスカタウェイ)を使用してアッセイシステムを好都合に使用すること
ができる。このようなレセプター、抗体、補体/抗補体の対のメンバーまたはフ
ラグメントをレセプターのチップの表面上に固定化する。このフラグメントの使
用は、Karlsson、J.Immunol.Methods 145:22
9−40、1991およびCunninghamおよびWells、J.Mol .Biol. 234:554−63、1993、に開示されている。レセプタ
ー、抗体、メンバーまたはフラグメントを、アミンまたはスルフヒドリルの化学
を使用して、フローセル内の金薄膜に結合させたデキストラン繊維に共有結合さ
せる。被験試料をセルに通過させる。リガンド、エピトープ、または補体/抗補
体の反対のメンバーが試料の中に存在する場合、それは、それぞれ、固定化され
たレセプター、抗体またはメンバーに結合し、媒質の屈折率を変化させ、これは
金薄膜の表面のプラズモンの共鳴の変化として検出される。このシステムは、オ
ンおよびオフの割合の測定(これから結合アフィニティーを計算することができ
る)および結合の化学量論的評価を可能とする。
【0105】 リガンド結合性レセプターポリペプチドを、また、この分野において知られて
いる他のアッセイシステムにおいて使用することができる。このようなシステム
は、結合アフィニティーを測定するスキャッチャード分析(Scatchard
Ann.NY Acad.Sci. 51:660−72、1949、参照)
および比色アッセイ(Cunningham et al.、Science 253 :545−48、1991;Cunningham et al.、Sc ience 245:821−25、1991、参照)を包含する。
【0106】 zamp1ポリペプチドを、また、使用して、zamp1ポリペプチドのエピ
トープ、ペプチドまたはポリペプチドに特異的に結合する抗体を製造することが
できる。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を製造する方法は、この
分野においてよく知られている(例えば、下記の文献を参照のこと:Sambr
ook et al.、Molecular CloningA Labor atory Manual第2版、Cold Spring Harbor、
NY、1989;およびHurrel、J.G.R.編、Monoclonal Hybridoma Antibodies:Techniques and Applications 、CRC Press,Inc.、フロリダ州ボカ
レイトン、1982)。当業者にとって明らかなように、種々の温血動物、例え
ば、ウマ、雌牛、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ニワトリ、ウサギ、マウス、およびラッ
トから、ポリクローナル抗体を発生させることができる。
【0107】 アジュバント、例えば、明礬(水酸化アルミニウム)またはフロインド完全ア
ジュバントまたはフロインド不完全アジュバントを使用して、zamp1ポリペ
プチドの免疫原性を増加させることができる。免疫化に有用なポリペプチドは、
また、融合ポリペプチド、例えば、zamp1またはその一部分と免疫グロブリ
ンポリペプチドまたはマルトース結合性タンパク質との融合物を包含する。ポリ
ペプチドの免疫原は全長の分子またはその一部分であることができる。ポリペプ
チドの一部分が「ハプテン様」である場合、このような一部分は好都合には免疫
化のために高分子の担体(例えば、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH
)、ウシ血清アルブミン(BSA)または破傷風トキソイド)に結合させること
ができる。
【0108】 本明細書において使用するとき、用語「抗体」はポリクローナル抗体、アフィ
ニティー精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、および抗原結合
性フラグメント、例えば、F(ab’)2 およびFab’タンパク質分解フラグ
メントを包含する。遺伝子操作された無傷の抗体またはフラグメント、例えば、
キメラ抗体、Fvフラグメント、一本鎖抗体およびその他、ならびに合成抗原結
合性ペプチドおよびポリペプチドもまた包含される。非ヒトCDRのみをヒトフ
レームワークおよび定常領域の上にグラフト化するか、あるいは全体の非ヒト可
変ドメインを組込む(必要に応じて暴露した残基を置換することによって、前記
ドメインをヒト様表面で「クローキング(cloaking)」する、ここで「
ベニヤ化された」抗体が生ずる)ことによって、非ヒト抗体をヒト化することが
できる。いくつかの例において、ヒト化抗体はヒト可変領域のフレームワークド
メイン内に非ヒト残基を保持して、適切な結合特性を増強することができる。抗
体をヒト化することによって、生物学的半減期を増加することができ、そしてヒ
トへの投与のときの悪い免疫反応の可能性が減少させる。本発明において有用な
抗体を発生させるか、あるいは選択する別の技術は、zamp1タンパク質また
はペプチドに対するリンパ球のin vitro暴露、およびファージまたは同
様なベクター中の抗体ディスプレイライブラリーの選択(例えば、固定化または
標識化されたzamp1タンパク質またはペプチドの使用による)を包含する。
【0109】 抗体は、1)それらが限界のレベルの結合活性を示す場合、および/または2
)それらが関係するポリペプチド分子と有意に交差反応しない場合、特異的に結
合すると決定される。第1に、本発明における抗体がzamp1ポリペプチド、
ペプチドまたはエピトープと、106 /molまたはそれより大きい、好ましく
は107 /molまたはそれより大きい、より好ましくは108 /molまたは
それより大きい、最も好ましくは109 /molまたはそれより大きい、結合ア
フィニティー(Ka)で結合する場合、特異的に結合する。抗体の結合アフィニ
ティーは、当業者により、例えば、スキャッチャード分析(Scatchard
、G.、Ann.NY Acad.Sci. 51:660−672、1949
)により容易に測定することができる。
【0110】 第2に、抗体が関係するポリペプチドと有意に交差反応しない場合、抗体は特
異的に結合すると決定される。例えば、標準的ウェスタンブロット分析を使用し
て、抗体がzamp1ポリペプチドを検出するが、既知の関係するポリペプチド
を検出しない場合、抗体は関係するポリペプチド分子と有意に交差反応しない(
Ausubel et al.、ibid.)。既知の関係するポリペプチドの
例は、オーソログ、すなわち、タンパク質のファミリーのメンバーである同一種
からのタンパク質、例えば、他の既知のヒトβ−デフェンシン、例えば、hBD
−1およびhBD−2)、突然変異のヒトβ−デフェンシン、および非ヒトβ−
デフェンシンである。
【0111】 そのうえ、抗体を既知の関係するポリペプチド「に対してスクリーニング」し
て、本発明のポリペプチドに特異的に結合する集団を単離することができる。例
えば、ヒトzamp1ポリペプチドに対して発生させた抗体は不溶性マトリック
スに付着した関係するポリペプチドに吸着される;ヒトzamp1ポリペプチド
に対して特異的な抗体は適切な緩衝条件下にマトリックスを通して流れるであろ
う。このようなスクリーニングは、密接に関係するポリペプチドに対して非交差
反応性のポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の単離を可能とする(下
記の文献を参照のこと:Antibodies:A Laboratory M anual 、HarlowおよびLane(編)、Cold Spring H
arbor Laboratory Press、1988;Current Protocols in Imunology 、Cooligan、et a
l.、(編)、National Institutes of Health
、John Wiley & Sons,Inc.、1995)。特異的抗体の
スクリーニングおよび単離は、この分野においてよく知られている(下記の文献
を参照のこと:Fundamental Immunology、Paul(編
)、Raven Press、1993;Getzoff et al.、Ad v.in Immunol.43:1−98、1988;Monoclona l Antibodies:Principle and Practice
Goding、J.W.(編)、Academic Press Ltd.、1
996;Benjamin et al.、Ann.Rev.Immunol. :67−101、1984)。
【0112】 この分野において知られている種々のアッセイを利用して、zamp1タンパ
ク質またはペプチドに特異的に結合する抗体を検出し、精製することができる。
典型的なアッセイは、Antibodies:A Laboratory Ma nual 、HarlowおよびLane(編)、Cold Spring Ha
rbor Laboratory Press、1988、に詳細に記載されて
いる。このようなアッセイの代表的な例は下記のものを包含する:並流免疫電気
泳動、ラジオイムノアッセイ、放射線免疫沈降、酵素結合イムノアッセイ(EL
ISA)、ドットブロットまたはウェスタンブロットアッセイ、阻害または競合
アッセイ、およびサンドイッチアッセイ。さらに、抗体を野生型/突然変異のz
amp1タンパク質またはペプチドに対する結合についてスクリーニングするこ
とができる。
【0113】 zamp1ポリペプチドを発現する細胞の標識化;アフィニティー精製による
zamp1ポリペプチドの単離;zamp1ポリペプチドの循環レベルを測定す
る診断アッセイ;根元的な病理学または疾患のマーカーとしてのzamp1ポリ
ペプチドの検出または定量;FACSを使用する分析方法;発現ライブラリーの
スクリーニング;抗イディオタイプ抗体の発生;のために、そして中和性抗体;
またはin vitroおよびin vivoにおいて抗微生物活性をブロック
するアンタゴニスト;として、zamp1ポリペプチドに対する抗体を使用する
ことができる。
【0114】 医薬的に使用するために、本発明のタンパク質は、慣用法に従い、非経口的、
特に静脈内または皮下の送出のために処方される。静脈内投与は、1〜数時間の
典型的な期間にわたる、ボーラス注射または注入によるであろう。一般に、医薬
処方物はzamp1タンパク質と、薬学上許容されるビヒクル、例えば、生理食
塩水、緩衝化生理食塩水、水中の5%デキストロースまたはその他との組合わせ
を包含するであろう。処方物は、さらに、1または2以上の賦形剤、保存剤、可
溶化剤、緩衝化剤、バイアル表面上のタンパク質の損失を防止するためのアルブ
ミン、およびその他を含むことができる。処方法はこの分野においてよく知られ
ており、そして、例えば、下記の文献に開示されている:The Scienc e and Practice of Pharmacy 、Gennaro、編
、Mack Publshing Company、ペンシルベニア州イースト
ン、第19版、1995。治療的投与量は一般に承認された標準に従い、治療す
べき症状の特質および苛酷性、患者の体質、およびその他を考慮して、臨床医に
より決定される。投与量の決定は当業者のレベルの範囲内である。タンパク質は
、急性治療のために、1週またはそれより短い期間にわたって、しばしば1〜3
日の期間にわたって投与することができるか、あるいは慢性的治療において、数
カ月または数年間にわたって使用することができる。
【0115】 下記の非限定的実施例により、本発明をさらに例示する。 実施例1 EST配列のエクステンション ヒト乾癬性皮膚から単離されたSAP−1ヒトデフェンシンに対する相同的配
列についてESTデータベースを検索することによって、本発明の新規なzam
p1ポリペプチドを最初に同定した。単一のEST配列が気管支上皮cDNAラ
イブラリーの中に発見され、そしてこれはβ−デフェンシンのファミリーに関係
すると予測された。β−デフェンシンのコンセンサスモチーフに基づく第2検索
もまたESTを同定した。
【0116】 対応するcDNAを同定するために、ESTを含有するクローンを探したが、
見出されなかった。オリゴヌクレオチドZC14741(配列番号:5)、ZC
14740(配列番号:6)をPCR反応において使用して、ヒトゲノムDNA
からzamp1ポリペプチドをコードする配列を単離した。反応条件次の通りで
あった:94℃、1分30秒間、次いで35サイクルの94℃、10秒間、58
℃、20秒間および72℃、20秒間、次いで72℃、10分間。鋳型として、
100ngのヒトゲノムDNAを使用し、そしてクロンテク・アドバンテイジ(
Clontech Advantage)PCRミックス(Clontech、
カリフォルニア州パロアルト)をポリメラーゼ混合物として使用した。次いで生
ずる113bpのフラグメントを3.2%のNuSieve(FMC Biop
roducts、メイン州ロックランド)ゲル上でQiaexIIゲル抽出キッ
ト(Qiagen,Inc.、カリフォルニア州チャツワース)を製造業者の使
用説明書に従い使用して精製した。精製した物質を配列決定のための鋳型として
使用した。ABIPRISMTMモデル377DNA配列決定装置(Perkin
Elmer Cetus、コネチカット州ノーウォーク)でABIPRISM TM 色素ターミネーターサイクル配列決定レディー反応キット(Perkin E
lmer Corp.)を製造業者のインストラクションに従い使用して、鋳型
を配列決定した。オリゴヌクレオチドZC14741(配列番号:5)、ZC1
4740(配列番号:6)をクローンの配列決定のためのプライマーとして使用
した。配列決定反応をハイバイド・オムニジーン温度サイクリングシステム(H
ybaid OmniGene Temperature Cycling S
ystem)(National Labnet Co.、ニューヨーク州ウッ
ドブリッジ)中で実施した。SEQUENCHERTM3.1配列解析ソフトウェ
ア(Gene Codes Corporation、ミシガン州アンアーバー
)をデータの解析に使用した。生ずる113bpの配列を配列番号:1に開示す
る。本来誘導されたEST配列を配列番号:1に表す配列と比較すると、推定さ
れたアミノ酸配列の間で1アミノ酸の差を生ずる2塩基対の差が存在することが
示された。塩基対の差の1つは、配列番号:1中の既知の残基に対するEST配
列中の未知の「N」残基からものであったことに注意すべきである。
【0117】 一般に、いくつかの技術の1つまたは組合わせを使用して、zamp1ポリペ
プチドをコードするポリヌクレオチドの全長の配列を得ることができた。第1に
、前述の配列決定されたクローンに対してコンティグ(contig)である1
またはそれ以上の追加のESTが同定される場合、このようなESTに対応する
クローンを、前述したように、順序決定し、配列決定し、そしてもとの配列と一
緒にスプライスして全長の配列を形成することができる。全長の配列の小さい部
分が存在しない場合、5’RACD反応を実施し、前述したように、生ずるフラ
グメントを配列決定し、もとの配列と一緒にスプライスして全長の配列を形成す
ることができる。また、1またはそれ以上のcDNAライブラリーを配列番号:
1のすべてまたは一部分でプローブして、推定上の全長のクローンを同定するこ
とができる。前述したように、このような全長のクローンを配列決定することが
できる。
【0118】 実施例2 組織の分布 クロンテク(Clontech)(カリフォルニア州パロアルト)からのヒト
の多数の組織ブロットを使用して、ノザンを実施した。クロンテク・アドバンテ
イジ・クレンタク・ポリメラーゼ(Clontech Advantage K
lenTaq Polymerase)ミックス(Clontech、カリフォ
ルニア州パロアルト)を使用して、58℃のアニーリング温度において、同定さ
れたESTを直接ベースとする、ほぼ113bpのDNAプローブを発生させた
。REDIPRIMER DNA標識化システム(Amersham、イリノイ州
アーリントンハイツ)を製造業者の使用説明書に従いを使用して、DNAプロー
ブを32Pで放射能標識化した。NUCTRAPプッシュカラム(Stratag
ene Cloning Systems、カリフォルニア州ラジョラ)を使用
して、プローブを精製した。EXPRESSHYB(Clontech、カリフ
ォルニア州パロアルト)溶液をハイブリダイゼーションのために、ノザンブロッ
トのためのハイブリダイジング溶液として使用した。ハイブリダイゼーションを
55℃において一夜実施し、次いでブロットを2×SSCおよび0.1%のSD
S中で室温において洗浄し、次いで0.1×SSCおよび0.1%のSDS中で
50℃において洗浄した。発現は観測されなかった。こうして、zamp1ポリ
ペプチドのmRNAの正常組織のレベルはノザンブロットの検出感度より低いよ
うに思われる。このような観測は、デフェンシンに関する知識、すなわち、デフ
ェンシンは低いレベルで構成的に発現されるが、感染時において高度に誘導可能
であるという知識、と一致する。
【0119】 実施例3 zamp1遺伝子の染色体のマッピング 商業的に入手可能な「ジーンブリッジ 4 ラディエイション・ハイブリッド
・パネル(GeneBridge 4 Radiation Hybrid P
anel)」(Research Genetics,Inc.、アラバマ州ハ
ンツヴィレ)を使用して、zamp1遺伝子は染色体8にマッピングされた。ジ
ーンブリッジ 4 ラディエイション・ハイブリッド・パネルは、93の放射線
ハイブリッドパネルの各々からのPCRable DNAと、2つの対照DNA
(HFLドナーおよびA23レシピエント)とを含有する。公衆に入手可能なW
WWサーバー(http.//www−genome.wi.mit.edu/
cgibin/contig/rhmapper.pl)は、ジーンブリッジ
4 ラディエイション・ハイブリッド・パネルで構築されたヒトゲノム(「WI
CGR」放射線ハイブリッド地図)のゲノム・リサーチ(Genome Res
earch’s)放射線ハイブリッド地図について、ホワイトヘッド・インスチ
チュート/MITセンター(Whitehead Institute/MIT
Center)に関するマッピングを可能とする。
【0120】 「ジーンブリッジ 4 RHパネル」を使用するzamp1遺伝子のマッピン
グのために、20μlの反応物をPCRable 96ウェルのマイクロタイタ
ープレート(Stratagene、カリフォルニア州ラジョラ)中で構成し、
「ロボサイクラー・グラディエント(RoboCycler Gradient
)96」サーマルサークラー(Stratagene)において使用した。95
のPCR反応物の各々は下記の成分から成っていた:2μlの10×KlenT
aq PCR反応緩衝液(CLONTECH Laboratories,In
c.、カリフォルニア州パロアルト)、1.6μlのdNTPミックス(2.5
mMの各々、PERKIN−ELMER、フォスターシティー、カリフォルニア
州)、1μlのセンスプライマー、ZC14,780(配列番号:7)、1μl
のアンチセンスプライマー、ZC14,776(配列番号:8)、2μlの「レ
ディロード(RediLoad)」(Research Genetics,I
nc.、アラバマ州ハンツヴィレ)、0.4μlの50×クロンテク・アドバン
テイジ・クレンタク・ポリメラーゼ・ミックス(Clontech、カリフォル
ニア州パロアルト)、25ngの個々のハイブリッドクローンまたは対照からの
DNAおよび総体積を20μlとするためのxμlのddH2O。反応物に等し
い量の鉱油をオーバーレイし、密閉した。PCRサイクラーの条件は次の通りで
あった:1サイクルの初期の95℃における5分の変性、35サイクルの95℃
における1分の変性、52℃における1分のアニーリングおよび72℃における
1.5分のエクステンション、次いで最終の1サイクルの72℃における7分の
エクステンション。反応物を2%のアガロースゲル(Life Technol
ogies、マリイランド州ガイサースバーグ)上の電気泳動により分離した。
【0121】 zamp1遺伝子はWICGR放射線ハイブリッド地図上でヒト染色体8の連
鎖グループの上部から33.5cR_3000にマッピングされることを結果は
示した。近接および遠位のフレームワークのマーカーは、それぞれ、CHLC.
GATA62D10およびWI−3823(D8S1511)であった。取り囲
むマーカーを使用すると、8p23.3−p23.2領域中のzamp1遺伝子
は統合されたLDB染色体8地図上に位置決定される(The Genetic
Location Database、Universty of Sout
hhampton、WWW server:http://cedar.gen
etics.soton.ac.uk/public_html/)。
【0122】 実施例4 全長のzamp1ポリペプチドをコードするDNAの同定およびその配列決定 ゲノムウォーカー(GenomeWalkerR )試薬(Clontech)
をzamp1ポリペプチド特異的アンチセンスプライマーZC15591(配列
番号:12)と組合わせてを使用し、次いでZC15589(配列番号:13)
を製造業者の使用説明書に従いを使用してネステッドPCRを実施し、ただし示
唆される67℃の代わりに64℃を一次反応において使用することによってPC
Rにより、zamp1のコーディング配列の5’末端を得た。PCR生成物を2
%のアガロースゲル(Gibco)上で展開し、クイアエックス(Qiaex)
(Qiagen)を製造業者のインストラクションに従いを使用してゲル精製し
た。配列決定プライマーとしてZC15589(配列番号:13)を使用して生
成物を配列決定すると、推定上の開始メチオニン(配列番号:9のヌクレオチド
1〜201または1〜219)および5’非翻訳配列の約250塩基対にコード
されるzamp1ポリペプチドのエクステンションが明らかにされた。
【0123】 実施例5 zamp1合成 固相ペプチド合成によりモデル431Aペプチド合成装置(Applied
Biosystems/Perkin Elmer、フォスターシティー、カリ
フォルニア州)を使用して、45アミノ酸残基のzamp1ペプチド(配列番号
:2の残基23〜67)を合成した。初期の支持体樹脂として、Fmoc−リジ
ン(Boc)樹脂(0.52mmol/g;Anaspec Inc.、カリフ
ォルニア州サンジョーズ)を使用した。合成のために、1mmolのアミノ酸カ
ートリッジ(Anaspec Inc.、カリフォルニア州サンジョーズおよび
Applied Biosystems/Perkin Elmer、フォスタ
ーシティー、カリフォルニア州)を使用した。2−(1−H−ベンゾトリアゾー
ル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホス
フェート(HBTU)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、2M
のN,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピロリドン、ジクロロメタ
ン(すべてはApplied Biosystems/Perkin Elme
r、フォスターシティー、カリフォルニア州、から)ならびにピペリジン(Al
drich Chemical Co.、ミゾリー州セントルイス))および0
.5Mの無水酢酸キャッピング溶液(Advanced ChemTech、ケ
ンタッキー州ルイスヴィレ)を合成試薬として使用した。
【0124】 ペプチド・コンパニオン・ソフトウェア(Peptides Interna
tional、ケンタッキー州ルイスヴィレ)を使用して、zamp1の合成の
ための凝集の可能性の予測を促進した。単一および二重の双方のカップリングサ
イクルを使用して、合成を実施した。また、カップリングの困難が予測される場
合、アセチル化を使用した。
【0125】 標準的TFA切断手順(ペプチド切断マニュアルに従う、Applied B
iosystems/Perkin Elmer)により、ペプチドを固相から
切断した。RP−HPLCによりC18、52mm×250mmの調製用カラム
(Vydac、カリフォルニア州ヘスペリア)を使用して、ペプチドの精製を実
施した。カラムから画分を収集し、エレクトロスプレー質量分析により正しい質
量について分析した;分析用RP−HPLCによりC18、4.6mm×250
mmのカラム(Vydac、カリフォルニア州ヘスペリア)を使用して、純度を
分析した。質量分析により、zamp1の還元された形態の所望の分子量、すな
わち、5158が確証された。精製した画分を凍結し、次いで凍結乾燥した。
【0126】 還元したペプチドを6MのグアニジンHCl(Aldrich Chemic
al Co.)中に2mg/mlの初期濃度で溶解した。次いでこの溶液を2.
1体積当量の1MのグアニジンHClに0.52体積当量のDMSO(Aldr
ich Chemical Co.)と一緒にゆっくり添加した。同一分析用C
18カラムを使用する分析用RP−HPLCにより、酸化をモニターした;酸化
は48時間に完結した。固相抽出C18カートリッジ(Waters、マサチュ
セッツ州ミルフォード)を使用して、塩を反応混合物から除去した。酸化された
ペプチドを含有する溶出液を濃縮し、次いでRP−HPLCセミ−プレプC18
カラム(Vydac、カリフォルニア州ヘスペリア)を使用して精製した。4つ
の明確なピークは、エレクトロスプレーLCMSによりzamp1の完全に酸化
形態に対応すると決定された。ピーク2と呼ぶピーク(それはRP−HPLCに
より溶離される第2ピークであった)は、部分的デフェンシン遺伝子を使用する
排除プロセスおよびすべての4つのピークのペプチドのマッピングにより、保存
されたデフェンシンジサルファイドパターンを含有することが見出された。この
ピークを単離し、凍結し、そして凍結乾燥した。
【0127】 以上から理解されるように、本発明の特定の態様を例示の目的で説明したが、
本発明の精神および範囲から逸脱しないで種々の変更が可能である。したがって
、本発明は添付された請求の範囲による以外限定されない。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 Figure1は、保存されたβ−デフェンシンのモチーフの3つのジサルフ
ァイド結合の構造を図解する。
【図2】 Figure2は、成熟した、プロセッシングされたヒトSAP−1の多重ア
ラインメント(例えば、Bensch et al.、FEBS Lett. 368 (2):331−5、1995)および本発明のzamp1ポリペプチド
を図解する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/42 A61P 29/00 C12Q 1/68 C12N 15/00 ZNAA // A61P 29/00 A61K 37/02 (31)優先権主張番号 60/064,294 (32)優先日 平成9年11月5日(1997.11.5) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/964,687 (32)優先日 平成9年11月5日(1997.11.5) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ホロウェイ,ジェイムス エル. アメリカ合衆国,ワシントン 98115,シ アトル,ノースイースト エイティーナイ ンス ストリート 835 (72)発明者 ベインデューア,ナンド アメリカ合衆国,ワシントン 98026,エ ドモンズ,フィフティーセブンス プレイ ス ウエスト 13919 (72)発明者 ベイゲル,ステファニー アメリカ合衆国,ワシントン 98112,シ アトル,トゥエンティーシックスス アベ ニュ イースト 2039 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 AA13 BA80 CA03 CA09 CA20 DA01 DA02 DA05 DA11 FA02 FA07 FA18 GA11 HA13 HA14 4B063 QA01 QA19 QQ02 QQ08 QQ43 QQ53 QR08 QR32 QR40 QR42 QR56 QR62 QS25 QS34 QX02 4C084 AA02 AA06 AA07 BA01 BA08 BA19 BA20 CA18 CA25 DA42 MA01 NA01 NA14 ZB092 ZB112 ZB321 ZB332 ZB352 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA20 CA40 DA75 EA29 EA52 FA74

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a) 配列番号:2のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基65の
    配列を有するポリペプチド; b) 配列番号:2のアミノ酸残基19〜アミノ酸残基65の配列を有するポ
    リペプチド; c) 配列番号:2のアミノ酸残基21〜アミノ酸残基65の配列を有するポ
    リペプチド; d) 配列番号:10のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基67の配列を有するポ
    リペプチド; e) 配列番号:10のアミノ酸残基21〜アミノ酸残基67の配列を有する
    ポリペプチド;および f) 配列番号:2のアミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列を有するポ
    リペプチド; から成る群より選択されるポリペプチドに対して少なくとも80%同一であるポ
    リペプチドを含む単離されたタンパク質であって、 前記ポリペプチドは配列番号:2または10のアミノ酸残基33、40、45
    、55、62および63に対応するシステイン残基を有することを特徴とする単
    離されたタンパク質。
  2. 【請求項2】 前記タンパク質が、 a) 配列番号:10のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基67の配列を有するポ
    リペプチド; b) 配列番号:10のアミノ酸残基21〜アミノ酸残基67の配列を有する
    ポリペプチド;および c) 配列番号:10のアミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列を有する
    ポリペプチド; から成る群より選択される配列を有するポリペプチドを含むことを特徴とする請
    求項1に記載の単離されたタンパク質。
  3. 【請求項3】 アミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列番号:10の配
    列を有する単離されたタンパク質。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のタンパク質と、医薬として許容されるビヒ
    クルとを含んでなる医薬組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のタンパク質に特異的に結合する抗体。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のタンパク質に特異的に結合する抗体の抗イ
    ディオタイプ抗体。
  7. 【請求項7】 タンパク質をコードする単離されたポリヌクレオチド分子で
    あって、該ポリヌクレオチド分子はコーディング鎖および相補的非コーディング
    鎖から成り、該ポリヌクレオチド分子は、 a) 配列番号:2のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基65の配列を有するポリ
    ペプチド; b) 配列番号:2のアミノ酸残基19〜アミノ酸残基65の配列を有するポ
    リペプチド; c) 配列番号:2のアミノ酸残基21〜アミノ酸残基65の配列を有するポ
    リペプチド; d) 配列番号:10のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基67の配列を有するポ
    リペプチド; e) 配列番号:10のアミノ酸残基21〜アミノ酸残基67の配列を有する
    ポリペプチド;および f) 配列番号:2のアミノ酸残基23〜アミノ酸残基67の配列を有するポ
    リペプチド; から成る群より選択されるポリペプチドに対してアミノ酸配列が少なくとも80
    %同一であるポリペプチドをコードし、 ここで前記ポリペプチドは配列番号:2または10のアミノ酸残基33、40
    、45、55、62および63に対応するシステイン残基を有することを特徴と
    する単離されたポリヌクレオチド分子。
  8. 【請求項8】 配列番号:10のアミノ酸残基33、40、45、55、6
    2および63に対応するシステイン残基を有するタンパク質をコードする単離さ
    れたポリヌクレオチド分子であって、該ポリヌクレオチド分子はコーディング鎖
    および相補的非コーディング鎖から成り、該ポリヌクレオチドは、 a) ヌクレオチド220〜ヌクレオチド420の配列番号:9に示すポリヌ
    クレオチド; b) ヌクレオチド280〜ヌクレオチド420の配列番号:9に示すポリヌ
    クレオチド;および c) ヌクレオチド286〜ヌクレオチド420の配列番号:9に示すポリヌ
    クレオチド から成る群より選択されるポリヌクレオチドの配列と少なくとも80%同一であ
    るヌクレオチド配列を含むことを特徴とする単離されたポリヌクレオチド分子。
  9. 【請求項9】 配列番号:10のアミノ酸残基33、40、45、55、6
    2および63に対応するシステイン残基を有するタンパク質をコードする単離さ
    れたポリヌクレオチド分子であって、該ポリヌクレオチド分子はコーディング鎖
    および相補的非コーディング鎖から成り、該ポリヌクレオチドは配列番号:11
    に示すヌクレオチド配列を含むことを特徴とする単離されたポリヌクレオチド分
    子。
  10. 【請求項10】 次の作用可能に連結された要素: 転写プロモーター; 請求項1に記載のタンパク質をコードするDNAセグメント;および 転写ターミネーター を含む発現ベクター。
  11. 【請求項11】 前記DNAセグメントが前記タンパク質に作用可能に連結
    された分泌シグナル配列をさらにコードする、請求項10に記載の発現ベクター
  12. 【請求項12】 前記分泌シグナル配列が、 a) 配列番号:2のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基18の配列を有するポリ
    ペプチド; b) 配列番号:2のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基20の配列を有するポリ
    ペプチド; c) 配列番号:10のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基20の配列を有するポ
    リペプチド;および d) 配列番号:10のアミノ酸残基1〜アミノ酸残基22の配列を有するポ
    リペプチド; から成る群より選択される、請求項11に記載の発現ベクター。
  13. 【請求項13】 次の作用可能に連結された要素: 転写プロモーター; 請求項1に記載のタンパク質をコードするDNAセグメント;および 転写ターミネーター; を含む発現ベクターが導入されている培養された細胞であって、 前記細胞が前記DNAセグメントによりコードされる前記タンパク質を発現す
    ることを特徴とする培養された細胞。
  14. 【請求項14】 次の作用可能に連結された要素: 転写プロモーター; 請求項1に記載のタンパク質をコードするDNAセグメント;および 転写ターミネーター; を含む発現ベクターが導入されている細胞を培養し; これにより前記細胞は前記DNAセグメントによりコードされる前記タンパク
    質を発現し;そして 前記発現されたタンパク質を回収する、 ことを含む、タンパク質を製造する方法。
  15. 【請求項15】 配列番号:11のポリヌクレオチドまたは配列番号:11
    に対して相補的な配列の少くとも14隣接ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチ
    ドプローブまたはプライマー。
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