JP2001513396A

JP2001513396A - 排泄物の貯蔵を改良した使い捨て吸収体

Info

Publication number: JP2001513396A
Application number: JP2000507316A
Authority: JP
Inventors: ロー、ドナルド・キャロル
Original assignee: Procter and Gamble Co
Current assignee: Procter and Gamble Co
Priority date: 1997-08-26
Filing date: 1998-08-06
Publication date: 2001-09-04
Also published as: HUP0003426A3; AU8457798A; MY117962A; SA98190556B1; WO1999009922A1; PE110399A1; CA2301509C; ID24880A; BR9811416A; AR016642A1; US5941864A; CO5060472A1; HUP0003426A2; IL134614A0; TR200000509T2; HU223457B1; CA2301509A1; ZA987433B; EP1011578A1; KR20010023339A

Abstract

(57)【要約】【課題】排泄物の貯蔵を改良した使い捨て吸収体【解決手段】おむつ等の使い捨て吸収体。使い捨て吸収体は便物質貯蔵要素へと通過させるために低粘度の便物質用に充分な大きさの開口を備えた第１のトップシートを有する。便物質貯蔵要素は脱水用の位置に便物質を固定し、便物質の液体成分がコアによって吸収され、便物質の固体成分が液体成分から分離される。この配置は汚れた使い捨て吸収体を取り外す時に、着用者を容易に清潔にすることができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明はおむつや大人用失禁製品等の使い捨て吸収体に関し、より具体的には
、漏れを減少させ、汚れた使い捨て吸収体を取り外す時に、着用者を容易に清潔
にすることができるようにするために、低粘度の便物質を着用者の皮膚から離し
て保持するための収容力を有する使い捨て吸収体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

おむつや大人用失禁製品等の使い捨て吸収体は当業界で公知である。このよう
な使い捨て吸収体は着用者によって吸収体の上に置かれた尿や便物質を集めて保
持する。

【０００３】今まで当業界において、使い捨て吸収体に集められ保持された尿や便物質を処
理しようとするほとんどの試みは尿の処理に向けられていた。使い捨て吸収体に
より集められた便物質の処理は、低粘度の便物質の複雑なレオロジーのために、
尿の処理より困難である。

【０００４】先行技術の尿処理の例は、着用者の身体に面し、身体と接触する第１のトップ
シートと、尿を吸収するか、または使い捨て吸収体を着用者から取り外すまで貯
蔵するために尿を下にあるコアへと輸送する第１のトップシートの下にある二次
的トップシートとを有する使い捨て吸収体を提供するための幾つかの試みである
。

【０００５】典型的に、第１のトップシートと二次的トップシートは異なる材料特性を有し
ている。二次的トップシートはトップシートを通る尿の輸送を助けるために、第
１のトップシートより小さな開口径を有していてよい。流体を第１のトップシー
トを通り二次的トップシートへと通過させるために、第１のトップシートは疎水
性であり、濡れた時には二次的トップシートより弾力的であってよい。

【０００６】先行技術の別の試みでは、使い捨て吸収体が第１のトップシートと二次的トッ
プシートとコアとを有している。二次的トップシートは基本的にメルトブロウン
親水性繊維で構成され、コアの開口径より大きな開口径を有している。その主張
によると、この配置は二次的トップシートが急速に多数の液体の攻撃（ｉｎｓｕ
ｌｔｓ）を受け入れ、液体がコアによって吸収される前に、液体をＸ−Ｙ平面に
分配することができるようにする。更に別の試みでは、その主張によると、表面
仕上げされていないか、あるいは互いに架橋された膨張セルロース繊維を使用し
て、尿に対する垂直吸い上げ（ｗｉｃｋｉｎｇ）能力の改良が達成される。

【０００７】先行技術における別の試みでは、特に効果的かつ効率的な方法で尿等の液体を
捕捉し、包含するのに適した吸収性コアが多層を備える。着用者に最も近い第１
の層は親水性の繊維状材料を備え、排出された液体を急速に捕捉するために、こ
の層の他の部分より相対的に低い平均密度を有する捕捉ゾーンを有する。第１の
層の下には、捕捉ゾーンを通して急速に液体の攻撃をその中に捕捉し、これらの
液体を液体処理層を通して貯蔵層へと分配するために、弾力的で低密度で高空隙
容量の不感湿である材料を備える液体処理層がある。貯蔵層は繊維状材料と吸収
性ゲル化材料の離散粒子の組合わせを備え、液体処理層がそれが捕捉した液体を
排水できるようにするので、液体処理層は次に続く液体のローディングを捕捉し
分配するのに充分な容量を有することができる。

【０００８】先行技術におけるこのような試みの例としては、１９７７年９月１３日にＫａ
ｒａｍｉに対して発行された米国特許第４，０４７，５３１号；１９８９年１月
１７日にＭｅｙｅｒらに対して発行された米国特許第４，７９８，６０３号；１
９９１年８月６日にＣｈｅｎらに対して発行された米国特許第５，０３７，４０
９号；１９９２年６月２３日にＢｅｒｎａｒｄｉｎらに対して発行された米国特
許第５，１２４，１９７号；及び１９９２年７月２８日にＲｅｉｓｉｎｇらに対
して発行された米国特許第５，１３４，００７号が挙げられる。

【０００９】もちろん、先行技術において吸収性ゲル化材料もその尿処理能力が公知である
。吸収性ゲル化材料は尿等の多量の流体を吸収し、このように吸収した流体を適
度の圧力の下に保持することができる重合材料である。吸収性ゲル化材料の効果
は使い捨て吸収体のコアに組込まれる吸収性ゲル化材料の形態や位置、重量％に
依存する。

【００１０】当業界において最近では、圧力に対して膨張する能力を有する吸収性ゲル化材
料を提供するための試みがなされている。これらの教示は吸収性ゲル化材料が使
用中に身体によって及ぼされる実際の圧力の下で流体を吸収するという利点を提
供すると主張している。更に当業界における他の教示は、負荷の下で特定の自由
な膨張率と吸収性を有する吸収性ゲル化材料を提供する。このような吸収性ゲル
化材料の主張される利点は、ほぼ同じ吸収容量で小さな体積と嵩、使用中に典型
的に遭遇する圧力の下で排出される液体を急速に吸収する能力、及び使用中に典
型的に遭遇する圧力の下で吸収される液体を保持する能力である。

【００１１】先行技術におけるこのような試みの例としては、１９９２年９月１５日にＫｅ
ｌｌｅｎｂｅｒｇｅｒに対して発行された米国特許第５，１４７，３４３号及び
１９９２年９月２２日にＫｅｌｌｅｎｂｅｒｇｅｒらに対して発行された米国特
許第５，１４９，３３５号が挙げられる。

【００１２】しかしながら、尿を処理しようとするこれらの試みの全ては、使い捨て吸収体
に同様に存在するかもしれない低粘度の便物質の処理の改良に対しては、何かす
るにしても、ほとんど何もしない。便物質を処理しようとする試みは、着用者に
密接に従い、開口を有する第１のトップシートの提供を含む。便物質がそこを通
って空所へと通過するように、願わくば開口は肛門の開口部と整合する。第１の
トップシートは着用者の皮膚に密接に従うために様々な弾力性のあるパネルを備
えていてもよいし、及び／または線形の弾性ストランドを有していてもよい。先
行技術のこの領域において、第１のトップシートの材料特性を最適にする等の改
良が為されてきた。この最適化は第１のトップシートが着用者にとって更に快適
であるようにし、一枚の使い捨て吸収体が大きな範囲の着用者のサイズに適合す
るようにする。

【００１３】先行技術のこの領域において、便物質を受け入れるために吸収性コアに穴を設
けようとする更に別の試みが為されている。この穴は第１のトップシートの開口
より長くまた狭いように偏平な形状であってもよいし、あるいはダイヤモンド形
状であってもよい。コア内の穴はその縁のまわりに弾性ストリップを有する開口
の下に位置付けられてよい。

【００１４】先行技術の使い捨て吸収体のこのジャンルに対する改良はスペーサーの付加を
含む。スペーサーは便物質を受け入れるために空所が存在するのを保証するため
に、第１のトップシートとコアとの間に挿入されてよい。

【００１５】先行技術の使い捨て吸収体のこのジャンルに対して、使い捨て吸収体の特定の
部分に便物質の動きを制限する障壁を提供しようとする他の試みが為されている
。障壁は障壁を有していない匹敵する使い捨て吸収体より少ない着用者の皮膚の
部分だけに排泄物の接触を制限する。

【００１６】先行技術における更に別の試みは、トップシートの平面から立ち上がる障壁脚
カフを提供する。障壁脚カフは便物質が使い捨て吸収体の外辺部を破るのを防止
する。

【００１７】このような試みの例としては、１９９０年１月９日にＤｅｓＭａｒａｉｓらに
対して発行された米国特許第４，８９２，５３６号；１９９０年３月２０日にＡ
ｚｉｚらに対して発行された米国特許第４，９０９，８０３号；１９９０年１１
月６日にＫｈａｎに対して発行された米国特許第４，９６８，３１２号；１９９
１年２月５日にＦｒｅｅｌａｎｄに対して発行され、共に譲渡された米国特許第
４，９９０，１４７号；１９９１年８月６日にＡｌｌｅｎらに対して発行され、
共に譲渡された米国特許第５，０３７，４１６号；１９９１年１１月５日にＨｏ
ｌｔらに対して発行された米国特許第５，０６２，８４０号；１９９２年１２月
１５日にＤｒｅｉｅｒらに対して発行され、共に譲渡された米国特許第５，１７
１，２３６号；及びＥｎｌｏｅに対して１９９０年２月２８日に公開された欧州
特許出願０、３５５、７４０Ａ２号が挙げられる。

【００１８】しかしながら、便物質を処理しようとするこれらの試みのいずれも、特に母乳
で育てられている幼い子供に優勢である低粘度の便物質という問題を解決しない
。低粘度の便物質は、比重や着用者による動きまたは圧力の影響下に、使い捨て
吸収体内を容易に移動する。

【００１９】便物質の移動はしばしば、使い捨て吸収体の周縁に向かって起こり、漏れの可
能性を増大する。便物質の移動はまた、着用者の皮膚に対してそれをこすり付け
てしまい、清潔にするのをより困難にする。着用者を清潔にするために、世話を
する人は、排泄物と接触する皮膚の全領域をぬぐわなければならないし、典型的
に比較的大きな汚れた領域を処理しなければならない。

【００２０】業界において低粘度の便物質を処理しようとする１つの重大な試みは、Ｒｏｅ
の名前で１９９３年６月１１日に出願された米国特許出願番号０８／０７６，７
１３号に見い出される。この出願は低い横断トップシート透過を有する二次トッ
プシートの上にある高い横断トップシート透過を有する第１のトップシートを有
する使い捨て吸収体である。

【００２１】

【発明が解決しようとする課題】

従って、本発明の目的は、使い捨て吸収体からの便物質の漏れを減少させ、使
い捨て吸収体を取り外した後、着用者の皮膚に残る低粘度便物質の量を最小にす
る使い捨て吸収体を提供することである。更に本発明の目的は、便物質を成分間
に分離させる使い捨て吸収体を提供することである。

【００２２】

【課題を解決するための手段】発明はおむつ等の使い捨て吸収体である。使い捨て吸収体は液体透過性の第１
のトップシートと、第１のトップシートに周縁で少なくとも部分的に接合される
液体不透過性のバックシートと、第１のトップシートとバックシート間にある便
物質貯蔵要素とを備える。便物質貯蔵要素は吸収性であっても非吸収性であって
もよく、吸収性コアに組み込まれてもよいし、あるいは吸収性コアから分離され
てもよい。便物質貯蔵要素は好ましくは第１のトップシートの表面積の５０％未
満で接合される。

【００２３】使い捨て吸収体は、少なくとも約３０平方インチの表面積、好ましくは少なく
とも約４５平方インチの表面積にわたって、平方インチあたり０．０７１ポンド
の圧力差で平方インチあたり少なくとも０．２０グラムの横断トップシート容量
を有する。最低かつ好ましい表面積は横断トップシート容量が増大するにつれて
逆関係で減少する。

【００２４】使い捨て吸収体が更に吸収性コアを備える場合、吸収性コアは第１のトップシ
ートとバックシートの間にあってよく、好ましくは便物質貯蔵要素とバックシー
トの中間にある。

【００２５】本明細書において使用する用語「吸収体」は身体の排泄物を吸収し包含する装
置、特に、身体から排出される様々な排泄物を吸収し、包含するために、着用者
の身体に向けて、あるいは近接して置かれる装置を意味する。ここで使用する用
語「使い捨て」は、吸収体として洗濯する、あるいはそうではなくて復元または
再使用することが意図されていない吸収体（つまり、それらは１回の使用後に捨
てる、そして好ましくはリサイクルする、腐らせて堆肥にする、あるいはそうで
ない場合は環境に影響を及ぼさない方法で処分することが意図されている）を説
明するためである。「一体型」吸収体とは、別々のホルダーとかライナー等の別
々の手で扱う部品を必要としないように、共に結合されて統合体を形成する別々
の部品で形成される吸収体を指す。本発明の吸収体の好ましい実施形態は図１に
示されている一体型使い捨て吸収体であるおむつ２０である。ここで使用する、
用語「おむつ」は一般に幼児や失禁に悩む人に着用され、着用者の下部胴部あた
りに着用される吸収体を指す。

【００２６】

【発明の実施の形態】

図１は平らに伸ばされた収縮していない（つまり、弾性ゴムで誘発される収縮
が引き延ばされた）状態の本発明のおむつ２０の平面図であり、おむつ２０の構
造をより明確に示すために構造の一部が破断されており、着用者に面するまたは
接触するおむつ２０の部分、内面が見る人の方に向けられている。図１に示すよ
うに、おむつ２０は好ましくは液体透過性の第１のトップシート２４と、第１の
トップシート２４に接合される液体不透過性のバックシート２６と、第１のトッ
プシート２４とバックシート２６の中間の液体透過性の便物質貯蔵要素２５およ
び任意に便物質貯蔵要素２５とバックシート２６の中間の吸収性コア２８を備え
る。おむつ２０が後述する横断トップシート容量を有するように、コア２８、別
の成分またはそれらの組合わせが便物質貯蔵要素２５として機能してもよい。お
むつ２０は更に弾性サイドパネル（図示せず）や弾性腰部材（ｆｅａｔｕｒｅ）
（図示せず）や、一般的に多くは３６で示されるテープタブを備えた固定システ
ムを備えていてもよい。

【００２７】図１に示したおむつ２０は、おむつ２０を着用している間着用者の前部と並置
される第１の腰部２７と、第１の腰部２７に対向し、おむつ２０を着用している
間着用者の後部と並置される第２の腰部２９と、第１の腰部２７と第２の腰部２
９との間に位置付けられる股部３１と、長手方向の縁が３３と示され、端縁が３
５と示されるおむつ２０の外縁によって限定される周縁とを有する。おむつ２０
の内面は使用中に着用者の身体に隣接するおむつ２０の部分を備える（つまり、
概して内面は第１のトップシート２４の少なくとも一部と第１のトップシート２
４に接合される他の成分によって形成される）。外面は使用中に、着用者の身体
から離れて位置付けられるおむつ２０の部分を備える（つまり、外面は概してバ
ックシート２６の少なくとも一部とバックシート２６に接合される他の成分によ
って形成される）。

【００２８】図２は第１のトップシート２４とバックシート２６が吸収性コア２８の長さと
幅寸法より概して大きな長さと幅寸法を有するおむつ２０の実施形態を示してい
る。第１のトップシート２４とバックシート２６は吸収性コア２８の縁を超えて
伸び、それによっておむつ２０の周縁を形成する。あるいは、おむつ２０の周縁
を形成するために、便物質貯蔵要素２５がコア２８の縁を超えて伸び、バックシ
ート２６に接合され、第１のトップシート２４がコア２８より小さいか、あるい
は同一の広がりを有していてもよいが、それは必ずしも必要ではない。第１のト
ップシート２４、便物質貯蔵要素２５、バックシート２６およびコア２８は種々
の公知の輪郭に組立てられてよいが、好ましいおむつの輪郭は１９７５年１月１
４日にＫｅｎｎｅｔｈＢ．Ｂｕｅｌｌに対して発行され、「使い捨ておむつ用
の収縮できる側部（ＣｏｎｔｒａｃｔａｂｌｅＳｉｄｅＰｏｒｔｉｏｎｓ
ｆｏｒＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐｅｒ）」と題された、米国特許第３，
８６０，００３号；及び１９９２年９月２９日にＫｅｎｎｅｔｈＢ．Ｂｕｅ
ｌｌらに対して発行され、「前処理された弾力的な曲げヒンジを有する動的弾性
ゴム状腰部材を備えた吸収体（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＷｉｔｈ
ＤｙｎａｍｉｃＥｌａｓｔｉｃＷａｉｓｔＦｅａｔｕｒｅＨａｖｉｎ
ｇＡＰｒｅｄｉｓｐｏｓｅｄＲｅｓｉｌｉｅｎｔＦｌｅｘｕｒａｌＨ
ｉｎｇｅ）」と題された米国特許第５，１５１，０９２号において記載されてお
り、これら特許の各々は参照してここに組み込まれる。

【００２９】吸収性コア２８は概して圧縮でき、従順で、着用者の皮膚に対して刺激的では
ないものであり、尿とか他の特定の身体の排泄物を吸収して保持することができ
るどのような吸収手段であってもよい。図１に示すように、吸収性コア２８は衣
類表面、身体表面、側縁および腰縁とを有する。吸収性コア２８は、エアフェル
トと一般に称される微粉砕木材パルプ等の使い捨ておむつや他の吸収体において
一般に使用される多種多様な液体吸収材料から、種々のサイズと形状（例えば、
矩形、漏刻形、Ｔ字形、非対称形等）に製造されてよい。他の適切な吸収性材料
の例としては、クレープルロースワッディング；コフォームを含むメルトブロウ
ンポリマー；化学的補剛、変性または架橋セルロース繊維；ティシューラップと
ティシューラミネートを含むティシュー；吸収性フォーム；吸収性スポンジ；高
吸収性ポリマー；吸収性ゲル化材料；もしくは同等の材料またはこれらの材料の
組み合わせまたは混合物が挙げられる。

【００３０】吸収性コア２８の輪郭及び構成も変化してよい（例えば、吸収性コア２８は変
化するキャリパーゾーンまたは親水性勾配、高吸収性勾配、低い平均濃度及び低
い平均坪量取得ゾーンを持っていてよいし、あるいは１つ以上の層または構造を
備えていてよい）。しかしながら、吸収性コア２８の全吸収容量はおむつ２０の
設計負荷及び使用目的と矛盾があってはならない。更に、吸収性コア２８のサイ
ズと吸収容量は、幼児から大人までの範囲の着用者を収容するように変化してよ
い。

【００３１】吸収体２８として使用される例示的な吸収構造は、１９８６年９月９日にＷｅ
ｉｓｍａｎらに対して発行され、「高密度吸収構造（Ｈｉｇｈ−Ｄｅｎｓｉｔｙ
ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＳｔｒｕｃｔｕｒｅｓ）」と題された米国特許第４，６
１０，６７８号；１９８７年６月１６日にＷｅｉｓｍａｎらに対して発行され、
「二重層になったコアを備えた吸収体（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓ
ＷｉｔｈＤｕａｌ−ＬａｙｅｒｅｄＣｏｒｅｓ）」と題された米国特許第
４，６７３，４０２号；１９８９年１２月１９日にＡｎｇｓｔａｄｔに対して発
行され、「粉付け層を有する吸収性コア（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＣｏｒｅＨａ
ｖｉｎｇＡＤｕｓｔｉｎｇＬａｙｅｒ）」と題された米国特許第４，８８
８，２３１号；及び１９８９年５月３０日にＡｌｅｍａｎｙらに対して発行され
、「低い密度と低い坪量捕捉ゾーンを有する高密度吸収部材（ＨｉｇｈＤｅｎ
ｓｉｔｙＡｂｓｏｒｂｅｎｔＭｅｍｂｅｒｓＨａｖｉｎｇＬｏｗｅｒ
ＤｅｎｓｉｔｙａｎｄＬｏｗｅｒＢａｓｉｓＷｅｉｇｈｔＡｃｑｕｉ
ｓｉｔｉｏｎＺｏｎｅｓ）」と題された米国特許第４，８３４，７３５号に記
載されている。これらの特許の各々が参照してここに組み込まれる。

【００３２】バックシート２６は吸収性コア２８の衣類表面に隣接して位置付けられ、好ま
しくは当業界で公知のもの等の接着手段（図示せず）によってそこに接合される
。ここで使用する用語「接合される」は、１つの成分を他の成分に直接添付する
ことによって、成分を直接別の成分に固定する構成；及び１つの成分を中間部材
に添付し、それを次に他の成分に添付することによって、成分を間接的に他の成
分に固定する構成を含む。

【００３３】例えば、バックシート２６は接着剤の均一連続層、パターン接着剤層、もしく
は一列の別々の接着剤線またはらせん、スポットの配列によって、吸収性コア２
８に固定されてよい。満足できると解っている接着剤はミネソタ州、セントポー
ル（Ｓｔ．Ｐａｕｌ，Ｍｉｎｎｅｓｏｔａ）のＨ．Ｂ．フラー社（Ｈ．Ｂ．Ｆｕ
ｌｌｅｒＣｏｍｐａｎｙ）によって製造され、ＨＬ−１２５８として販売され
ているものである。接着手段は好ましくは、１９８６年３月４日にＭｉｎｅｔｏ
ｌａらに対して発行され、「使い捨て排泄物包含衣類（Ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ
Ｗａｓｔｅ−ＣｏｎｔａｉｎｍｅｎｔＧａｒｍｅｎｔ）」と題された米国特許
第４，５７３，９８６号に開示されているような、接着剤フィラメントのオープ
ンパターンネットワークを備え、より好ましくは、１９７５年１０月７日にＳｐ
ｒａｇｕｅ，Ｊｒ．に対して発行された米国特許第３，９１１，１７３号；１９
７８年１１月２２日にＺｉｅｋｅｒらに対して発行された米国特許第４，７８５
，９９６号；及び１９８９年６月２７日にＷｅｒｅｎｉｃｚに対して発行された
米国特許第４，８４２，６６６号に示された装置及び方法によって説明されるよ
うな、渦巻き状に螺旋パターンにされたいくつかの接着剤フィラメント線を備え
るであろう。これら各々の特許の開示は参照してここに組み込まれる。あるいは
、接着手段は熱接着か圧力接着、超音波接着、動的機械的接着あるいはその他の
適切な接着手段、当業界で公知のこれらの接着手段の組み合わせで構成されてよ
い。

【００３４】バックシート２６は液体（例えば尿）に対して不透過性であり、好ましくは薄
いプラスチックフィルムから作られるが、他の柔軟な液体不透過性の材料も使用
できる。本明細書において使用する、「柔軟な」という言葉は、従順であって、
人間の身体の全般的な形状及び輪郭に容易に従う材料を意味する。

【００３５】バックシート２６は吸収性コア２８に吸収され包含された排泄物が、ベッドシ
ーツや下着等のおむつ２０と接触する品物を湿らせるのを防止する。このように
、バックシート２６は織布または不織布材料、ポリエチレンまたはポリプロピレ
ンの熱可塑性フィルム等のポリマーフィルム、あるいはフィルム被覆不織布材料
等の複合材料を含んでよい。好ましくは、バックシートは約０．０１２ｍｍ（０
．５ミル）から約０．０５１ｍｍ（２．０ミル）の厚さの熱可塑性フィルムであ
る。特にバックシート２６として好ましい材料は、インディアナ州テールオート
（ＴｅｒｒｅＨａｕｔｅ，Ｉｎｄｉａｎａ）のトレデガー社（Ｔｒｅｄｅｇａ
ｒＩｎｄｕｓｔｒｉｅｓ，Ｉｎｃ．）により製造されているＲＲ８２２０ブロ
ウンフィルム及びＲＲ５４７４キャストフィルムである。バックシート２６は好
ましくはより布様の外観を与えるために、エンボス加工を施されたもの、および
／またはつや消し仕上げされたものである。更に、バックシート２６は排泄物が
バックシート２６を通過するのを防止する一方で、蒸気を吸収性コア２８から逃
すことができる（つまり、通気性がある）。

【００３６】第１のトップシート２４と便物質貯蔵要素２５とは各々２つの主な面を有する
。第１のトップシート２４は着用者に向けられた第１の主な面と、便物質貯蔵要
素２５に向けられた対向する第２の主な面とを有する。便物質貯蔵要素２５は第
１のトップシート２４に向けられた第１の主な面と、コアが便物質貯蔵要素２５
と分離されている場合は、コア２８に向けられた対向する第２の主な面とを有す
る。

【００３７】第１のトップシート２４は便物質貯蔵要素２５の身体表面と並置されるが、必
ずしも隣接している必要はなく、好ましくは当業界で公知のもの等の手段によっ
てバックシート２６または便物質貯蔵要素２５に接合される。適切な接着手段は
バックシート２６を吸収性コア２８に接合することに関して上述したものである
。本発明の好ましい実施形態では、第１のトップシート２４とバックシート２６
とはおむつの周縁において互いに直接接合される。

【００３８】第１のトップシート２４は従順で、柔らかな感触のものであり、着用者の皮膚
に対して刺激的ではないものである。更に、第１のトップシート２４はその厚み
を通して容易に透過するように、液体（例えば尿）を通す液体透過性である。適
切な第１のトップシート２４は、多開口性フォーム、網状化フォーム、開口プラ
スチックフィルム、天然繊維（例えば木材または綿繊維）の織布または不織布ウ
ェブ、合成繊維（例えばポリエステルまたはポリプロピレン繊維）または天然繊
維と合成繊維の組み合わせ等の広範囲の材料から作ることができる。好ましくは
第１のトップシート２４は吸収性コア２８に包含された液体から着用者の皮膚を
隔離するために疎水性材料で作られる。あるいは、トップシート２４はそれ自体
を親水性にするように界面活性剤で処理されていてもよい。

【００３９】第１のトップシート２４を製造するために使用できる多数の製造技術がある。
例えば、第１のトップシート２４はスパンボンド、カード、ウェットレイ、メル
トブロウン、またはハイドロエンタングル繊維の不織布ウェブ、あるいは上述の
複合ラミネート等であってよい。好ましい第１のトップシート２４は、ワイヤ形
成スクリーンの上でハイドロエンタングルされ、不織布業界の当業者に公知の手
段によって熱的エアスルー接着されたカード／カード複合物（ｃａｒｄｅｄ／ｃ
ａｒｄｅｄｃｏｍｐｏｓｉｔｅ）、及び繊維状ウェブのハイドロエンタングル
を含む。あるいは、開口成形フィルムも適している。

【００４０】おむつ２０は最小の横断トップシート容量を有する第１のトップシート２４の
表面積に応じて、最小の横断トップシート容量を有する。もちろん、横断トップ
シート容量は必ずしもおむつ２０の全面積を通じて同じである必要はない。例え
ば、肛門の開口部と整合するおむつ２０の領域が、おむつ２０の広がる領域より
相対的に高い横断トップシート容量を有していてもよい。

【００４１】低粘度の便物質を処理するために必要な最小の横断トップシート容量と、この
最小容量を有するおむつ２０の表面積との間には逆の関係がある。大きな割合の
おむつ２０の表面積が低粘度の便物質を処理するのに充分な横断トップシート容
量を有するにつれて、必要な横断トップシート容量が減少する。

【００４２】いずれの場合にも、おむつ２０の少なくとも３０平方インチがこのような横断
トップシート容量を有し、好ましくはおむつ２０の少なくとも４５平方インチが
このような横断トップシート容量を有するという条件で、おむつ２０は平方イン
チあたり少なくとも約０．２０グラムの横断トップシート容量を有するべきであ
る。低粘度の便物質を処理するために、肛門の開口部と密接に整合する最低でも
４平方インチのおむつ２０の部分が必要であると考えられる。このような比較的
小さなおむつ２０の部分が提供された場合、おむつ２０のこの部分は平方インチ
あたり少なくとも約０．５０、好ましくは約０．６０グラムの横断トップシート
容量を有しているべきである。

【００４３】低粘度の便物質を処理するのに必要である、本発明によるおむつ２０に対する
横断トップシート容量と最小の表面積との間のトレードオフ、及び本発明による
おむつ２０に対する好ましい表面積を下記の表１に示す。表１横断トップシート容量は以下の試験によって測定される。この測定に使用され
る装置３９を図３に示す。

【００４４】プレート４２に装着された中空のステンレス鋼シリンダー４０が設けられる。
ステンレス鋼シリンダー４０は７．５ｃｍ（２．９５インチ）の高さと、５．０
８ｃｍ（２．００インチ）の内径と、６．３ｃｍ（２．４８インチ）の外径とを
有する。シリンダー４０の底は３．５ｍｍの距離だけプレートの下に伸び、環厚
みが３．５ｍｍのリップを有する。リップ４３は後述する便物質類似物がサンプ
ルの指定された試験範囲の外部に漏れるのを防止する。

【００４５】更に設けられているのは１００．６グラムのおもり４４である。おもり４４も
やはり円筒形の形状で、おもり４４がシリンダー４０内にしっかりと嵌合するが
、シリンダー４０内の穴を通って自由に滑動できるように、５．０８ｃｍ（２．
０インチ）の直径を有する。この配置は平方メートルあたり４９．５７ｋｇ（平
方インチあたり０．０７１ポンド）の圧力と、３．１４２平方インチの試験範囲
を提供する。所望であれば、おもり４４はシリンダー４０に容易に挿入し、シリ
ンダー４０から容易に取り出せるようにするために取っ手４５を有していてもよ
い。

【００４６】被試験サンプル４６を提供する。サンプル４６は好ましくは既存のおむつ２０
から切断するが、予言的におむつ２０の様々な成分のラミネートとして原材料形
態で供給されてもよい。サンプル４６を１０．１６ｃｍ×１０．１６ｃｍ（４×
４インチ）の正方形サイズに切断する。サンプル４６は、サンプル４６を限定す
る正方形内部に吸収性コア２８を有するおむつ２０のどの部分から取ってもよい
。

【００４７】サンプル４６をおむつ２０から切断した場合、サンプルは第１のトップシート
２４からバックシート２６を通ってかつバックシート２６を含むおむつ２０の全
ての層と成分を含んでいるべきである。サンプル４６をおむつ２０から取り出す
時に、サンプル４６を破壊しないように、あるいは第１のトップシート２４の故
意でない全体の変形を生じさせないように注意しなければならない。第１のトッ
プシート２４またはおむつ２０の同等物をサンプル４６の残りから取り出す。（
第１のトップシート２４を除いた）サンプル４６の重さを０．０１グラム単位で
計る。次に第１のトップシート２４を接合せずに、サンプル４６の元の位置へと
注意深く戻す。サンプル４６をおむつ２０から取り除くのが困難である場合、あ
るいはサンプル４６から第１のトップシート２４を取り除くのが困難である場合
、サンプル４６とおむつ２０の周囲部分を切断前後に凍らせてもよい。冷凍はマ
サチューセッツ州ウォルサム（Ｗａｌｔｈａｍ，Ｍａｓｓａｃｈｕｓｅｔｔｓ）
のフィリップスＥＣＧ，Ｉｎｃ．（ＰｈｉｌｉｐｓＥＣＧ，Ｉｎｃ．）により
製造されているＰＨ１００−１５回路冷却剤を使用して実施できる。

【００４８】シリンダー４０をサンプル４６の中心に置く。５〜６ｍｍの開口部を有するシ
リンジがシリンダー４０内の穴を通してサンプル４６の上部に１０ｃｍ３の試験
液を分配する。試験液は下記に説明するように処方された類似物である。１００
．６グラムのおもり４４をシリンダー４０内の穴を通して挿入し、２分間試験液
の上にそっと置く。

【００４９】２分後におもり４４とシリンダー４０をサンプル４６から取り除く。第１のト
ップシート２４をサンプル４６に平行にひきずることによって、第１のトップシ
ート２４をサンプル４６から取り除いて捨てる。サンプル４６の残りの重さを再
度測定する。横断トップシート容量は、３．１４２平方インチのサンプル４６試
験範囲によって分割された第１のトップシート２４の下にあるサンプル４６の全
ての層の重量の増加分である。

【００５０】試験液はオハイオ州ブレックスヴィル（Ｂｒｅｃｋｓｖｉｌｌｅ，Ｏｈｉｏ）
のＢ．Ｆ．グッドリッチ社（Ｂ．Ｆ．ＧｏｏｄｒｉｃｈＣｏｒｐｏｒａｔｉｏ
ｎ）から入手できるカーボポル（Ｃａｒｂｏｐｏｌ）９４１または同等のアクリ
ルポリマー、３重量％を、手で保持する電動ミキサーを使用して５分間蒸留水に
混合することによって作られる類似物である。混合物を少なくとも１２時間平衡
させ、７２時間以内に横断トップシート容量試験に使用する。

【００５１】特許を請求する発明の方法を確認するために、先行技術による４つのおむつ２
０と本発明による６つのおむつ２０を試験した。先行技術によるおむつ２０は平
方インチあたり０．０９グラム以下の横断トップシート容量を達成した。他方、
本発明によるおむつ２０は平方インチあたり０．２０グラムの横断トップシート
容量を達成した。本発明によるおむつ２０は様々なトップシートと便物質貯蔵要
素２５を利用し、ペンシルバニア州マウントホリースプリングス（Ｍｏｕｎｔ
ＨｏｌｌｙＳｐｒｉｎｇｓ，Ｐｅｎｎｓｙｌｖａｎｉａ）のノールトンブラザ
ーズの事業部、イートンダイクマン（Ｅａｔｏｎ−Ｄｉｋｅｍａｎ，Ｄｉｖｉｓ
ｉｏｎｏｆＫｎｏｗｌｔｏｎＢｒｏｔｈｅｒｓ）からのイートンダイクマ
ンＮｏ．９８９（Ｅａｔｏｎ−Ｄｉｋｅｍａｎｎｕｍｂｅｒ９８９）フィル
ター紙の一片を下に置いて、別の吸収性コア２８を表した。フィルター紙は試験
液として使用した類似物の流れを妨げ、本発明によるおむつ２０に対する試験を
一層厳しくしたと感じられた。

【００５２】その結果を下記の表２に示す。表２の最初の縦列は先行技術によるおむつ２０
のタイプ、またはその代わりに本発明によるおむつ２０の第１のトップシート２
４／便物質貯蔵要素２５のタイプを示す。表２の二番目の縦列は平方インチあた
りのグラムによる横断トップシート容量を示す。表２の最初の４つの記載事項（
エントリ）は先行技術により現在入手できるおむつ２０を表す。最後の６つのエ
ントリは本発明によるおむつ２０の試作品を表す。第１のトップシート２４の構
成は最後の６つのエントリにおいて、”／”によって便物質貯蔵要素２５の構成
から分離している。フィルター紙は本発明によるおむつ２０内のコア２８を表す
。エントリ５〜６の便物質貯蔵要素２５は吸収性である。エントリ７〜１０の便
物質貯蔵要素２５は非吸収性である。６番目のエントリに記載したフォーム吸収
性材料は、ＬａＶｏｎらの名前で１９９３年６月２５日に出願され、共に譲渡さ
れた米国特許出願番号０８／０８２，８６１号の実施例２Ａにより作成した。こ
の特許の開示は参照してここに組み込まれる。表２本発明によるおむつ２０は、前述の試験により測定して、好ましくは平方イン
チあたり少なくとも０．２０グラム、より好ましくは平方インチあたり少なくと
も０．３０グラム、更に好ましくは平方インチあたり少なくとも０．４０グラム
、更になお好ましくは平方インチあたり少なくとも０．５０グラム、最も好まし
くは平方インチあたり少なくとも０．６０グラムの横断トップシート容量を提供
する。

【００５３】第１のトップシート２４は少なくとも０．２平方ミリメートル、好ましくは少
なくとも０．３平方ミリメートルの効果的開口５８サイズの開口５８を有するこ
とにより、排泄物の透過を許容し、表１に記載した横断トップシート容量を達成
することができる。効果的開口５８とは、下記の画像捕捉パラメーターの下で、
０−２５５の基準グレイレベル規模で１８以下のグレイレベルを有するものであ
る。

【００５４】効果的開口５８サイズとパーセンテージ解放領域（ｐｅｒｃｅｎｔａｇｅｏ
ｐｅｎａｒｅａ）は、下記の画像分析システムを使用して以下の手順により決
定される。この手順は３つの主なステップ：画像捕捉、つまり、第１のトップシ
ート２４の表面の領域の代表的な画像を得る；画像測定、つまり、画像と個々の
開口５８とそれらの外辺部のパーセンテージ解放領域を測定する；及びデータ分
析、つまり、パーセンテージ解放領域、個々の開口５８の面積、及び外辺部の測
定をスプレッドシートへエクスポートし、そこで頻度分布、面積分布の合計及び
水力半径の計算を行うステップを有する。

【００５５】フレームグラバーボード（ｆｒａｍｅｇｒａｂｂｅｒｂｏａｒｄ）、顕微
鏡、カメラ、画像分析ソフトウエアとを有する画像分析システムを利用する。マ
サチューセッツ州マールボロのデータ・トランスレーション（ＤａｔａＴｒａ
ｎｓｌａｔｉｏｎ，Ｍａｒｌｂｏｒｏ，Ｍａｓｓａｃｈｕｓｅｔｔｓ）から入手
できるモデルＤＴ２８５５フレームグラバーボードが提供される。ＶＨ５９００
モニター顕微鏡、ニュージャージー州フェアローンのキーエンス社（Ｋｅｙｅｎ
ｃｅＣｏｍｐａｎｙ，ＦａｉｒＬａｗｎ，ＮｅｗＪｅｒｓｅｙ）から入手
できる接触タイプの照明ヘッドを備えたＶＨ５０レンズを有するビデオカメラも
提供され、コンピューターファイルに保管される画像を取得するために使用され
る。キーエンス（Ｋｅｙｅｎｃｅ）顕微鏡が画像を捕捉し、フレームグラバーボ
ードがこの画像のアナログ信号をコンピューターが読み取れるディジタルフォー
マットに変換する。画像をコンピューターファイルに保管し、ワシントン州エド
モンドのバイオスキャン社（ＢｉｏＳｃａｎＣｏｍｐａｎｙ，Ｅｄｍｏｎｄｓ
，Ｗａｓｈｉｎｇｔｏｎ）から入手できるオプティマスイメージ分析（Ｏｐｔｉ
ｍａｓＩｍａｇｅＡｎａｌｙｓｉｓ）ソフトウエア、バージョン３．１等の
適切なソフトウエアを使用して測定する。オプティマスイメージ分析ソフトウエ
アを使用するために、コンピューターはワシントン州レッドモンドのマイクロソ
フト社（ＭｉｃｒｏｓｏｆｔＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ，Ｒｅｄｍｏｎｄ，Ｗａ
ｓｈｉｎｇｔｏｎ）から入手できるウインドーズ（Ｗｉｎｄｏｗｓ）ソフトウエ
ア、バージョン３．０またはより最新のものと、また少なくともインテル（Ｉｎ
ｔｅｌ）８０３８６と同等のＣＰＵを有しているべきである。どのような適切な
デスクトップＰＣも使用でき、４８６ＤＸ３３タイプのＰＣが特に適しているこ
とが見い出された。ファイルに保管され、ファイルからリコールされる画像は、
約５０Ｘの最終表示倍率でソニートリニトロン（ＳｏｎｙＴｒｉｎｉｔｒｏｎ
）モニター、モデルＰＶＭ−１３４３ＭＯに表示される。

【００５６】上述の画像捕捉ステップは特定のタイプのおむつ２０の第１のトップシート２
４の代表的なサンプルから、あるいは試験すべきサンプル材料から１０個の異な
る領域を必要とする。各々の領域は約５．８ｍｍ×４．２ｍｍの矩型である。開
口５８と開口５８を限定するサンプル部分との間のコントラストを強くするため
に、サンプルを黒のマットボードに置く。平均グレイレベルと黒のマットボード
の標準偏差は各々１６と４であった。

【００５７】サンプルの真上にあるコピースタンドに装着されたキーエンスモニター顕微鏡
を使用して、室内の電気を切って画像を捕捉する。ニューヨーク州ロチェスター
のイーストマン・コダック社（ＥａｓｔｍａｎＫｏｄａｋＣｏｍｐａｎｙ，
Ｒｏｃｈｅｓｔｅｒ，ＮｅｗＹｏｒｋ）から入手できるコダック・グレイス
ケール（ＫｏｄａｋＧｒａｙＳｃａｌｅ）上で０．３濃度ウエッジの平均グ
レイレベルと標準偏差を測定するために、サンプルを照明するキーエンス光源を
調整して、オプティマス（Ｏｐｔｉｍａｓ）ソフトウエアでモニターする。キー
エンス光源の制御は、照明されたウエッジの平均グレイレベルが１１１±１であ
り、標準偏差が１０±１であるように調整する。１回の期間の間に全ての画像を
捕捉し、画像捕捉プロセスの間中ウエッジの平均グレイレベルと標準偏差を測定
することによって、キーエンス光源をモニターする。

【００５８】個々の開口５８を測定する際に、効果的な開口５８サイズだけが問題である。
効果的な開口５８サイズ測定は、第１のトップシート２４の多孔度に貢献するた
めのものである開口５８サイズを定量化し、開口５８であることが意図されてい
る範囲を横切る繊維及び繊維束の貢献度を説明する。効果的な開口５８は、ここ
で説明するように、画像捕捉パラメーターを使用して、１８以下のグレイレベル
を有する第１のトップシート２４を通る穴である。このように、目的とする開口
５８は横切る繊維によって複数の効果的な開口５８に分割されてもよい。

【００５９】サンプル画像から取得される定規イメージによって、画像分析ソフトウエアを
ミリメートル単位で較正する。オプティマス（Ｏｐｔｉｍａｓ）３．１イメージ
メニューに見い出される３×３ピクセルの平均化フィルターを各々の保管された
画像に適用して雑音を減少させる。０〜１８のグレイレベル範囲で開口５８を検
出する。５．８×４．２のビューイングエリア内に含まれない開口５８は、個々
の領域及び外辺部測定値には考慮しない。従って、視界内に完全には含まれない
開口５８は領域と外辺部の平均及び分布に影響を及ぼさない。

【００６０】しかしながら、画像において完全に見ることができないであろう個々の開口５
８はパーセンテージ解放領域の計算に含まれる。パーセント解放領域は単に画像
内の全ピクセル数に対する０〜１８のピクセル比の画像であるので、この違いが
発生する。１９以上のグレイレベルを有する領域は解放領域の計算にはカウント
しなかった。

【００６１】各々第１のトップシート２４に対する１０個の画像の平均に対するパーセンテ
ージ解放領域は、オプティマスイメージ分析（ＯｐｔｉｍａｓＩｍａｇｅＡ
ｎａｌｙｓｉｓ）ソフトウエアを使用して測定する。パーセンテージ解放領域と
は、画像の全ピクセル数に対する０から１８までのグレイレベルを有するピクセ
ル数の比であると定義される。第１のトップシート２４からの特定の領域を表す
各々の画像に対してパーセンテージ解放領域を測定する。１０個の個々の画像の
各々からのパーセンテージ解放領域を平均して、全体のサンプルに対するパーセ
ンテージ解放領域を生じる。

【００６２】データ分析は、やはりワシントン州レッドモンドのマイクロソフト社（Ｍｉｃ
ｒｏｓｏｆｔＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ，Ｒｅｄｍｏｎｄ，Ｗａｓｈｉｎｇｔｏ
ｎ）から入手できるエクセル（Ｅｘｃｅｌ）スプレッドシートにより行う。エク
セルスプレッドシートはオプティマスソフトウエアから得られたパーセンテージ
解放領域、開口５８の面積、及び開口５８の外辺部の測定を系統立てて整理した
。サンプル平均及び標準偏差、個々の開口５８の面積サイズと頻度分布、個々の
開口５８に対する水力半径計算（外辺部により分割される範囲）をスプレッドシ
ートを使用して得る。

【００６３】個々の開口５８の面積分布を、エクセルスプレッドシートにより計算する。開
口５８を特定のサイズ範囲の容器（ｂｉｎ）に分類する。問題の特定のサイズ範
囲に入る開口５８面積の数及び各々の範囲内の面積の合計を決定する。この範囲
は０．０５平方ミリメートルの増分で設定する。これらの面積をサンプルの全解
放領域のパーセンテージとして表す。各々のサンプルに対する１０個全ての画像
からの個々の開口５８の測定値を組合わせて、頻度及び面積分布の合計を得る。

【００６４】上記のように、本発明によるおむつ２０は負荷の下で三次元の輪郭を維持する
。この輪郭はおむつ２０を使用中に低粘度の便物質に対する空隙容量を提供する
。三次元の輪郭は便物質貯蔵要素２５及び／またはコア２８のセル深さにより特
徴付けられてよい。便物質貯蔵要素２５及び／またはコア２８は、このような成
分が低粘度の便物質が第１のトップシート２４を通過した後、着用者から離れて
保持されるために、おむつ２０の収容力に貢献する場合にのみ、三次元の輪郭を
有するものと考えられる。

【００６５】便物質貯蔵要素２５は吸収性であっても非吸収性であってもよい。便物質貯蔵
要素２５が吸収性である場合、それは吸収性コア２８として機能してもよい。吸
収性便物質貯蔵要素２５に適した材料は、紙等のセルロース繊維構造である。図
４に示すように、セルロース繊維構造は低い坪量の離散領域５８、あるいはゼロ
坪量の離散開口５８を備えた連続した高い坪量の網状組織５６を有することによ
って作られてよい。このような便物質貯蔵要素２５を有するおむつ２０において
、低粘度の便物質は第１のトップシート２４を通過して、便物質貯蔵要素２５の
中に留まる。低い坪量の離散領域５８または開口５８は低粘度の便物質を動けな
いようにするセルを形成する。

【００６６】一旦低粘度の便物質がこの位置で動けなくなると、それが戻って着用者の皮膚
を汚す、または刺激することがなくなる。更に、便物質貯蔵要素２５のセルロー
スの繊維状材料への低粘度の便物質の液体分の多い成分の毛管作用により、低粘
度の便物質を別々の成分内へと脱水させることができる。

【００６７】図５において、便物質貯蔵要素２５内の離散領域５８はブラインドホール（図
示）またはスルーホールとして設計されてよい。離散領域５８は約１．０〜約４
．０のアスペクト比を有するべきである。離散領域５８はいずれの方向にも少な
くとも約１．５ｍｍ（０．０８インチ）で約１５ｍｍ（０．５９インチ）以下の
大きい方の寸法を有するべきである。便物質貯蔵要素２５が平方センチメートル
あたり３１．６グラム（０．４５ｐｓｉ）の負荷の下にある間に測定して、離散
領域５８は少なくとも約０．７５ｍｍ（０．０３インチ）の、好ましくは少なく
とも約１．５ｍｍ（０．０６インチ）の深さを有しているべきである。Ｘ−Ｙ平
面内の大きい方の寸法に対する深さの比は約０．１から約２．０であるべきであ
る。

【００６８】連続する高坪量のネットワーク５６と平方メートル当たり約９８グラム（３０
００平方フィートあたり６０ポンド）の離散領域５８を考慮すると、適切な吸収
性セルロース繊維状の便物質貯蔵要素２５は、おむつ２０の長手方向の軸と整列
する約４〜５ｍｍの大きい方の寸法と、おむつ２０の横方向の軸と整列する約２
〜４ｍｍの小さい方の寸法と、約０．７５ｍｍの深さと、全体の坪量とを有する
長円形の低坪量の離散領域５８を有していてよい。本発明による便物質貯蔵要素
２５として使用するのに適したセルロース繊維構造は、Ｐｈａｎらの名前で１９
９１年６月２８日に出願され、共に譲渡された米国特許出願番号０７／７２４，
５５１号、発行バッチ番号Ｌ８７により作成されてよい。

【００６９】第２の実施形態では、非吸収性の便物質貯蔵要素２５を提供することができる
。非吸収性の便物質貯蔵要素２５を選んだ場合、それは上述のキャリパーの要件
を満たす開口成形フィルムの形態で提供されてよい。同様に、成形フィルムの開
口５８は上述の離散領域５８のために記載したサイズと深さの要件を満たすべき
である。適切な成形フィルムは、インディアナ州テールオート（ＴｅｒｒｅＨ
ａｕｔｅ，Ｉｎｄｉａｎａ）のトレデガー社（ＴｒｅｄｅｇａｒＣｏｒｐｏｒ
ａｔｉｏｎ）からＸ５７９０の名称で入手できる。

【００７０】もちろん、便物質貯蔵要素２５が非吸収性である場合、それはその上に置かれ
る流体を吸収し保持するために適切な収容力を有するコア２８と連合しなければ
ならない。

【００７１】好ましくは便物質貯蔵要素２５は第１のトップシート２４に周縁のみで接合さ
れるか、あるいはその代わりに、離散場所で第１のトップシート２４と局部的に
接合される。小さい方の周縁領域内の便物質貯蔵要素２５のせいぜい５０％が第
１のトップシート２４に接合されるべきである。便物質貯蔵要素２５は周縁領域
内の離散した局部的領域においてのみ第１のトップシート２４に接合され、低粘
度の便物質の透過を最大にし、再濡れを最小にする。便物質貯蔵要素２５とコア
２８に詰め込まれた後、便物質の液体成分が第１のトップシート２４の身体に面
する側（つまり、第１の主な面）に戻る時に、再濡れが発生する。

【００７２】所望であれば、第１のトップシート２４と便物質貯蔵要素２５はおむつ２０の
周縁内の場所で共に接着されてもよい。このような接着が発生する場合、好まし
くは接着を離散場所で行う。このような接着は第１のトップシート２４を便物質
貯蔵要素２５から約０．５〜７．６ｃｍ（０．２０〜３．０インチ）のＺ−方向
の距離だけ分離できるようにするパターンであるべきである。接着場所が互いに
近接しすぎていると、それらは抑制効果を発揮し、第１のトップシート２４と便
物質貯蔵要素２５の間に捕えられた低粘度の便物質がＸ−Ｙ方向に移動するのを
妨げるであろう。極端な場合、互いに近づきすぎた接着場所は低粘度の便物質が
第１のトップシート２４を通って透過するのを妨げる、または実質的に最小にす
るであろう。あるいは、接着場所が離れすぎている場合は、第１のトップシート
２４と便物質貯蔵要素２５間の過度のＺ−方向の分離が発生し、おむつ２０が不
安定になり、着用者の臀部の溝にひっかかるようになるであろう。

【００７３】特に好ましい実施形態は２つの長手方向に向けられた離散超音波接着または接
着剤接着のストライプを利用する。離散接着は約２ｍｍの直径を有する。各々の
超音波接着は隣接する超音波接着から約０．３ｃｍ（０．１２インチ）のピッチ
で長手方向に間隔をあけて配置され、曲がりくねったパターンに配列される。こ
こで説明する実施形態に対して、横断方向の寸法が約１４ｃｍ（５．５１インチ
）のコア２８を有するおむつ２０の上で、長手方向に向けられたストライプは約
４ｃｍ（１．５インチ）の距離だけ横断方向に分離されてよい。

【００７４】選択される接着パターンに関わらず、好ましくは５０％未満の、より好ましく
は２５％未満の第１のトップシート２４の表面積が、脚カフ間で、あるいはおむ
つ２０が二重脚カフを有する場合は内部脚カフ間で便物質貯蔵要素２５に接合さ
れる。

【００７５】コア２８が別の成分である場合、好ましくはそれより高い割合の便物質貯蔵要
素２５の表面積が吸収性コア２８に接合される。便物質貯蔵要素２５が吸収性コ
ア２８に接合される場合、一旦便物質が動けなくなってから、便物質の最大脱水
が発生し得る。好ましくは、網状の狭いビードのホットメルト接着剤としての接
着パターンによって、便物質貯蔵要素２５は少なくともその表面積の５０％に亙
って吸収性コア２８に接合される。

【００７６】更におむつ２０は液体やその他の身体の排泄物の閉じ込めを改良する弾性脚カ
フ（図示せず）を備えていてよい。各々の弾性脚カフは、脚部における体内から
の排泄物の漏れを減少させるために幾つかの異なる実施形態を備えていてよい。
（脚カフは脚バンド、サイドフラップ、バリヤーカフ、または弾性カフとも称す
ことができる。）米国特許第３，８６０，００３号は、伸縮性脚カフ（ガスケッ
トカフ）を提供するために、サイドフラップと１つ以上の弾性部材を有する収縮
できる脚開口部を提供する使い捨ておむつを開示している。１９９０年３月２０
日にＡｚｉｚらに対して発行され、「伸縮性を持たせたフラップを有する使い捨
て吸収体（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａ
ｖｉｎｇＥｌａｓｔｉｃｉｚｅｄＦｌａｐｓ）」と題された、米国特許第４
，９０９，８０３号は脚部の包含を改善するために、「直立した」弾性フラップ
（バリヤーカフ）を有する使い捨ておむつ２０を開示している。１９８７年９月
２２日にＬａｗｓｏｎに対して発行され、「二重カフを有する吸収体（Ａｂｓｏ
ｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＤｕａｌＣｕｆｆｓ）」と題さ
れた、米国特許第４，６９５，２７８号は、ガスケットカフとバリヤーカフを含
む二重カフを有する使い捨ておむつを開示している。

【００７７】好ましくは、おむつ２０は更に、改良されたフィットと包含を提供する弾性腰
部材（図示せず）を備える。弾性腰部材とは、動的に着用者の腰とフィットする
ために弾性的に拡大及び収縮するためのものであるおむつ２０の部分またはゾー
ンである。弾性腰部材は吸収性コア２８の少なくとも一方の腰縁から少なくとも
外向きに長手方向に伸び、概しておむつ２０の端縁の少なくとも一部を形成する
。おむつは１つの弾性腰部材を備えて構成することもできるが、一般に使い捨て
おむつは２つの弾性腰部材を有し、その１方が第１の腰部２７に位置付けられ、
他方が第２の腰部２９に位置付けられるように構成される。更に、弾性腰部材ま
たはその構成要素のいずれもがおむつ２０に取付けられる別の成分を構成するこ
ともできる一方、弾性腰部材は好ましくはバックシート２６または第１のトップ
シート２４、好ましくはバックシート２６と第１のトップシート２４の両方等の
おむつ２０の他の要素の延長部として構成される。弾性腰バンド３４が、１９８
５年５月７日にＫｉｅｖｉｔらに対して発行された米国特許第４，５１５，５９
５号、及び上記において参照した米国特許出願番号０７／７１５，１５２号に記
載されているものを含む多数の異なる輪郭に構成されてよい。これらの特許の各
々は参照してここに組み込まれる。

【００７８】更に、おむつ２０はおむつ２０を着用者のまわりに維持するために、おむつ２
０の円周まわりに横方向の緊張状態を維持するように、第１の腰部２７と第２の
腰部２９を重なり合った構成に維持する側部閉鎖を形成する固定システム３６を
含む。固定システムの例は、１９８９年７月１１日にＳｃｒｉｐｐｓに対して発
行され、「改良された固定システムを有する使い捨ておむつ（Ｄｉｓｐｏｓａｂ
ｌｅＤｉａｐｅｒＨａｖｉｎｇＡｎＩｍｐｒｏｖｅｄＦａｓｔｅｎｉ
ｎｇＤｅｖｉｃｅ）」と題された米国特許第４，８４６，８１５号；１９９０
年１月１６日にＮｅｓｔｅｇａｒｄに対して発行され、「改良されたフックファ
スナー部分を備えた使い捨ておむつ（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐｅｒＷ
ｉｔｈＩｍｐｒｏｖｅｄＨｏｏｋＦａｓｔｅｎｅｒＰｏｒｔｉｏｎ）」
と題された米国特許第４，８９４，０６０号；１９９０年８月７日にＢａｔｔｒ
ｅｌｌ対して発行され、共に譲渡された、「感圧接着剤ファスナー及びその製造
方法（Ｐｒｅｓｓｕｒｅ−ＳｅｎｓｉｔｉｖｅＡｄｈｅｓｉｖｅＦａｓｔｅ
ｎｅｒＡｎｄＭｅｔｈｏｄｏｆＭａｋｉｎｇＳａｍｅ）」と題された
米国特許第４，９４６，５２７号；１９７４年１１月１９日にＢｕｅｌｌに対し
て発行され、共に譲渡された、「使い捨ておむつ用のテープ固定システム（Ｔａ
ｐｅＦａｓｔｅｎｉｎｇＳｙｓｔｅｍｆｏｒＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤ
ｉａｐｅｒ）」と題された米国特許第３，８４８，５９４号；１９８７年５月５
日にＨｉｒｏｔｓｕらに対して発行され、共に譲渡された、「吸収体（Ａｂｓｏ
ｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅ）」と題された米国特許第Ｂ１４，６６２，８７
５号；及び上記において参照した米国特許出願番号０７／７１５，１５２号に
開示されている。これらの特許の各々は参照してここに組み込まれる。

【００７９】好ましくは一方の腰部、好ましくは第２の腰部２９を着用者の後部の下に位置
付け、他方の腰部、好ましくは第１の腰部２７が着用者の前部を横切って位置付
けられるように、おむつ２０の残りを着用者の脚の間に引っ張ることによって、
おむつ２０を着用者に付ける。固定システムのテープタブ３６を剥離部分から解
放する。次におむつを着用させる人はタブ部分をつかんだまま、着用者のまわり
を弾性サイドパネルで包み込む。固定システムをおむつ２０の外面に固定し、こ
うして２箇所の側部閉鎖をもたらす。

【００８０】本発明の特定の態様について図示し説明してきたが、発明の精神及び範囲から
逸脱することなく、様々な他の変更及び修正を行えることが当業者には自明であ
ろう。従って、本発明の範囲内にあるこのような変更及び修正を全て添付クレー
ムにおいて包含することが意図されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による使い捨て吸収体の、一部を破断して示した平面図である。

【図２】図１の線２−２に沿って取った垂直断面図であり、第１のトップシートと便物
質貯蔵要素とコアの関係を示している。

【図３】使い捨て吸収体の容量を測定するために使用することができる装置の概略的な
側正面図である。

【図４】本発明によるおむつにおいて使用するための吸収性便物質貯蔵要素の上平面図
である。

【図５】図４の線５−５に沿って取った垂直断面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (71)出願人ＯＮＥＰＲＯＣＴＥＲ＆ＧＡＮＢＬＥＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴＩ, ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤＳＴＡＴＥＳＯＦＡＭＥＲＩＣＡＦターム(参考） 3B029 BA03 BA12 BA17 BD18 BD19 4C098 AA09 CC15 CC16 DD05

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】着用者によって着用される使い捨て吸収体であって、前記使
い捨て吸収体は：液体透過性のトップシートと；前記トップシートに周縁で少なくとも部分的に接合される液体不透過性のバッ
クシートと；前記トップシートと前記バックシート間に置かれる吸収性コアとを備え、使い捨て吸収体は：前記トップシートと前記吸収性コアの中間の非吸収性の便物質貯蔵要素によっ
て特徴付けられ、トップシートに置かれる低粘度の便物質が前記便物質貯蔵要素
に貯蔵されるように、前記便物質貯蔵要素は前記トップシートの少なくとも一部
と前記吸収性コアから間隔をあけて配置されることを特徴とする使い捨て吸収体
。
【請求項２】前記便物質貯蔵要素が前記トップシートに置かれる低粘度の
便物質の少なくとも一部分を前記トップシートから離して動けなくする、請求項
１に記載の使い捨て吸収体。
【請求項３】前記便物質貯蔵要素が前記トップシートに置かれる低粘度の
便物質を脱水する、前記請求項のいずれか１項に記載の使い捨て吸収体。
【請求項４】前記便物質貯蔵要素が開口成形フィルムを含む、前記請求項
のいずれか１項に記載の使い捨て吸収体。
【請求項５】トップシートの少なくとも一部が少なくとも０．２ｍｍ２の
効果的な開口サイズを有する、前記請求項のいずれか１項に記載の使い捨て吸収
体。
【請求項６】約０．２ｍｍ２以上の効果的な開口サイズを有する前記トッ
プシートの前記部分が前記便物質貯蔵要素に隣接して配置される、請求項５に記
載の使い捨て吸収体。
【請求項７】トップシートが前記便物質貯蔵要素に隣接して配置される表
面積を有し、前記トップシートの前記表面積の５０％未満が前記便物質貯蔵要素
に接合される、前記請求項のいずれか１項に記載の使い捨て吸収体。
【請求項８】便物質貯蔵要素が前記吸収性コアに隣接して配置される第２
の表面積を有し、前記第２の表面積の領域の少なくとも５０％が前記吸収性コア
に接合される、前記請求項のいずれか１項に記載の使い捨て吸収体。
【請求項９】前記便物質貯蔵要素が低粘度の便物質を着用者から離して保
持することができる三次元の輪郭を有する、前記請求項のいずれか１項に記載の
使い捨て吸収体。
【請求項１０】平方インチあたり約０．２０グラム、好ましくは平方イン
チあたり約０．４０グラム、より好ましくは平方インチあたり約０．６０グラム
より大きな横断トップシート容量を有する、前記請求項のいずれか１項に記載の
使い捨て吸収体。