JP2001512663A - 改良特性を有する新規ヒドロラーゼの調製および同定方法 - Google Patents

改良特性を有する新規ヒドロラーゼの調製および同定方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、立体―または位置選択性、化学反応における触媒活性または安定性特性を改良したヒドロラーゼ変異体の製造および同定方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (背景技術) 本発明は、立体または位置選択性、化学反応における触媒活性または安定性の
点で改良された特性を有するヒドロラーゼ変異体の調製および同定方法に関する
【0002】 ヒドロラーゼ類は有機合成において最も広く用いられている酵素である。ヒド
ロラーゼのサブグループとして、特に、エステラーゼおよびリパーゼは、カルボ
ン酸エステルの加水分解、または有機溶媒中でのエステル合成またはエステル交
換など、多様な反応を触媒する。それらは高い立体選択性、安定性、および入手
容易さにより、非常に多種の産業工的プロセスで有益である。従って、例えばリ
パーゼ類は、光学的に純粋な医薬、天然物質、植物保護剤または高品質脂肪およ
びオイルの製造のために、キラルなアルコール、酸、またはアミンの光学分割で
工業的に採用されている(K. Faber, Biotransformations in Organic Chemistr
y, Springer-Verlag, Berlin, 2nd Ed. 1995)。それにもかかわらず、個々のリ
パーゼまたはエステラーゼの与えられた基質に関するエナンチオ選択性は、確信
を持って予測することができず、かつ、多くの場合、ある程度の光学収率までし
かこの反応は進行しない。それゆえに、所望生成物のエナンチオ選択性、および
温度、溶媒などのプロセス特定条件に関する的確な最適化を可能とするヒドロラ
ーゼの調製方法が必要とされていた。リパーゼのエナンチオ選択性への効果は、
インビトロの変異誘発の分子生物学的方法を使用して研究し得るし、それは今日
では通例であるが(K. Hult, M. Holmpuist, M. Martinelle, European Symposi
um on Biocatalysis, Garz, 1993, Abstract, L-4)、ある酵素を有機合成で有 用なものとする、ある特定の基質に関する最適化は、いまだ成し得ていない。
【0003】 遺伝子工学で最も重要な可能性のある出願は、タンパク質設計を含むものであ
り、それはインビトロ変異誘発に使用する既知構造データに基づいて変異を塩基
−特異的に、対応するタンパク質の遺伝子配列中へ導入するものである。アミノ
酸を選択的に置換することにより、触媒活性または安定性を改良した酵素は、既
に本方法で調製されている(A. Shaw, R. Bott, Curent Opinion in Structural
Biology, 1996, 6, 546)。この技術は、いわゆるオリゴヌクレオチド一指向性
または部位一指向性変異誘発といわれるもので、天然に存在する酵素(野生型)
をコードする遺伝子の短い配列セグメントを、合成的に変異誘発させたオリゴヌ
クレオチドによって置換することに基づく。続いての遺伝子発現により、有利な
特性を有す酵素変異体を生成させ得る。このような、いわゆるカセット変異誘発
、から得られる方法では、部分的に無作為化した配列を有するオリゴヌクレオチ
ドを使用する。かくしてサイズが限定された変異体のライブラリーを提供し、そ
れらの特性に関する試験を行なうことができる。
【0004】 これらの確立された方法の有利点にもかかわらず、酵素の逐次最適化または新
規特性を有する酵素の産生には到底適切とならない。タンパク質折り畳みおよび
タンパク質の構造-機能相関を支配する法則の理解がまだ不完全であるという事 実が、いわゆる合理的なタンパク質設計分野でのたくさんの研究を失敗させた主
な原因である。加えて、古典的な方法による逐次最適化プロセスは、比較的労力
を消耗するが、確実な酵素特性それ自体の有意な改良は得られない。
【0005】 さらに最近では、新規な分子生物学的変異誘発方法が記載されており(D. W.
Leung, E. Chem, D. V. Goeddle, Technique, 1989, 1, 11, W. P. C. Stemmer,
A. Crameri, PCT WO 95/22625)、これは文献(R. K. Saiki, S. J. Scharf,
F. Faloona, K. B. Mullis, G. T. Forn, H. A. Erich, N. Arnheim, Science,
1985, 230, 1350)で知られているポリメラーゼ連鎖反応に基づくものである。 部位指向性変異誘発に代えて、これらの方法は、大量の変異体ライブラリー、そ
れは続いて適切なスクリーニング方法を使用して陽性な特性を有する変異体をス
クリーンされる、を生成させるための、複合方法を採用するものである。これは
、天然に存在する、複製と組換えの進化した過程および、分子レベルでの変異お
よび選択を模倣したものである。この方法は、インビトロの進化(または指向性
進化)と叙述されており、既に、いくつかの事例で、新しいバイオ触媒を取得す
るのに適した方法として有用と立証されている(W. P. C. Stemmer, Nature, 19
94, 370, 389 および F. H. Arnold, Chemical Engineering Science, 1996, 51
, 5091)。
【0006】 本技術分野でなされた進化にもかかわらず、この方法は、未だ全種類の酵素に
一般的に伝わるに至っていないが、それは、多くの場合、陽性の特性をもつ変異
体を同定する適当な試験方法がないためである。しかしながら、この方法は、複
合変異体ライブラリーの産生においては、多種の変異させた酵素変異体が予期さ
れるという見地からすると、必須の条件である。特に、産業的各プロセスで有益
なリパーゼの場合は、インビトロ進化の方法による立体選択性が改良された変異
体の産生は、今日に至るも成功していないが、それはエナンチオ選択性試験に有
効なスクリーニング方法がまだ存在しないためである。リパーゼ、または、エス
テラーゼ触媒反応のエナンチオ選択性を測定する古典的方法は、キラル修飾した
定着相を使用する、液体またはガスクロマトグラフィーによる反応生成物および
抽出物の分離に基づいている。しかし大量の変異体ライブラリーのスクリーニン
グで非常に多くのサンプルが処理されるため、キラル修飾したカラムでのクロマ
トグラフィー分離は時間がかかり、本方法に適しておらず、逐次進行ができると
きのみ有用である。他の未解決問題は、宿主生物体中でしばしば観察される機能
的リパーゼまたはエステラーゼの発現を、十分高い活性収量で得ることの困難性
である。しかしながら、これは、エナンチオ選択性の測定では、低すぎる酵素活
性は試験システムの感度が限られているため検出が困難となるので、高性能スク
リーニングシステムには欠くことができない。
【0007】 (発明の目的) 従って、改良された立体または位置選択性、触媒活性、および特定の基質(例
えばカルボン酸、アルコール、アミン、またはそれらの誘導体)に対する安定性
を有する変異ヒドロラーゼ、特にリパーゼおよびエステラーゼの簡潔な調製方法
、それは、さらに、大量の変異体ライブラリーから陽性変異体を迅速に同定をも
可能とするプロセスである、を提供すること、並びに、このようにして得た酵素
をキラルなアルコール、酸およびアミン、およびそれらの誘導体の光学分割にお
いて使用すること、が本発明の目的である。
【0008】 (発明の記述) 新たなバイオ触媒の調製は、たいてい、生物体由来のリパーゼまたはエステラ
ーゼ遺伝子の単離からはじまる。これは、リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子を
保持するものであれば、微生物、植物、および動物などどんな生物体のものでも
よい。これらの遺伝子の単離は、文献(J. Sambrook, E. F. Fritsch, T. Mania
tis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laborato
ry Press, 1989, New York)で知られている方法により、効果的に実施できる。
通常、ゲノムDNAを、制限エンドヌクレアーゼを使用して断片化し、得られた
各遺伝子フラグメントを宿主生物体(例えば大腸菌)中でクローン化する。次い
で、リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子のセグメントと相同する配列のオリゴヌ
クレオチドを使用して、ハイブリッド化実験および続いての単離により、遺伝子
ライブラリー内で遺伝子を同定する。
【0009】 驚くべきことに、本発明によれば、天然に存在するヒドロラーゼ遺伝子が、修
飾ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって変異誘発され、ある種の反応パラメ
ーター類を変化させた大量の変異体ライブラリーが得られること、それを新規な
試験方法を使用してスクリーンするとエナンチオ選択性を改良させた変異体を取
得し得る、ことが判明した。
【0010】 この方法の新規性は、天然に存在するリパーゼまたはエステラーゼ遺伝子(い
わゆる野生型遺伝子)から出発し、修飾PCR(本明細書では以下変異誘発PC
Rという)を使用して、大量の無作為化変異体ライブラリーを確立できることで
ある。PCR中の変異割合を、PCRの成分を変えることにより、ねらいどおり
に調節できることが判明した。問題のリパーゼ遺伝子の変異数(変異割合)は、
Mg2+および/またはデオキシオリゴヌクレオチドの濃度および/またはMn2+
イオンの添加を変えることにより制御できる。採用したDNAポリメラーゼに応
じて下記の濃度とするが好ましい。 Mg2+:1.5mM−8.0mM dNTP:0.05mM−1.0mM Mn2+:0.0mM−3.0mM
【0011】 加えて、PCRのサイクル数は、変異数と相関することが判明した:選択した
サイクル数が多くなると、総変異数も多くなる。このパラメーターの手段により
、変異体ライブラリーの多様性を調節し得る。
【0012】 変異割合を測定するために、精製したPCR生成物を配列決定する。変異割合
は、得られた配列を野生型遺伝子の配列と比較することにより測定し得る。
【0013】 表1に、P.aeruginosa(lipA)由来リパーゼ遺伝子の増幅におけるPCRの上
記成分濃度の関数として、変異割合を示す。
【0014】
【表1】 1)bp:塩基対
【0015】 配列決定の結果より、さらに、ほぼ同様の統計学的頻度で、過渡的および移行
型の変異が起こることが判明した。対照的に、欠失および挿入はほとんど観察さ
れない。加えて、この変異は、リパーゼ遺伝子の全体に一様に分布する。従って
、変異が統計的に均一分布した変異体ライブラリーを、上述方法で調製できる。
1-2変異/ヒドロラーゼ遺伝子の変異割合が有利であることがわかった。そう すれば、ヒドロラーゼ遺伝子1個当り数個の変異が起こるような場合、ネガティ
ブ変異がポジティブ効果の変異を覆い隠すことを防げる。各酵素分子当り一つの
アミノ酸置換の変異体ライブラリー全部を入手すると、285アミノ酸からなる
リパーゼ(ここではP.aeruginosaからのリパーゼ)では、理論的に5415変異
体を生じるはずである。この値は次の式から得られる: N=19×M×285!/[(285−M!)×M!] ここでNは変異体数、そしてMは1酵素分子当りのアミノ酸置換数である。本発
明によれば、1−2の変異割合を採用すると、驚くべきことに、ポジティブ変異
体が、実質的にサイズが小さくなったライブラリー中にさえ、見出されることが
わかる。
【0016】 上述の方法で得られる、変異させたリパーゼまたはエステラーゼ遺伝子を、適
当な発現ベクター中にライゲートし、次いで例えば大腸菌などの宿主生物体中で
形質転換する。それから、形質転換体細胞を寒天プレート上にいれて培養する。
発現速度が十分に高いと、得られるコロニーを、液体培地を入れたマイクロタイ
トレーションプレートへ移すことができ、培養開始後、スクリーニング試験に直
接用いることができる。リパーゼ遺伝子発現でわずかな酵素しか形成しないか、
または遺伝子生成物が使用した宿主生物体(封入体)中で正確に折り畳まないか
、または培地中に不完全にしか分泌しない場合、他の宿主生物体、好ましくはも
との生物体、中で、変異遺伝子を再クローンするのが有利である。
【0017】 十分に高い酵素活性を得るために、変異リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子を
含有する各細菌クローンを、寒天培地から市販されているマイクロタイトレーシ
ョンプレートのウエルに移し、液体培地中で培養した。プレート毎に96ウエル
あるマイクロタイトレーションを使用するのが好ましい。細菌の成長は、細胞密
度(OD600値)を測定することにより監視できる。後でポジティブクローン
を同定するときの対照とするため、同様の方法で並行して第二マイクロタイトレ
ーションプレートへ植え付けるのが有利である。細菌の成長が始まった後、都合
のよいよう対照プレートにグリセロールを加え、同定に用いるときまで−80℃
で保存する。細菌が酵素を細胞外部分中へ分泌する(P.aerugionsaのリパーゼと
ともに)ときは、マイクロタイトレーションプレート中の細胞を遠心分離で取り
除き、リパーゼまたはエステラーゼ活性を有する上澄み液をスクリーニング試験
に使用する。細菌(例えば大腸菌)が酵素を外質中に蓄積する場合は、細胞壁溶
解を予備的に行なわなければならず、それはリゾチーム処理などの文献で既知の
方法で行ない得る。
【0018】 対照プレートから対応するクローンを培養することにより、十分なプラスミド
DNAを単離でき、それは変異したリパーゼまたはエステラーゼ遺伝子の特徴づ
けに使用できる。変異は遺伝子中、配列決定によって位置決定される。本発明の
有利点の一つは、変異の正確な位置がわからなくても、ポジティブクローン中の
変異遺伝子を上述方法のさらなる変異サイクルで、その特性に関してさらに最適
化し得ることである。従って、単離したリパーゼまたはエステラーゼ遺伝子を、
上述条件(変異誘発PCR)で再びPCR修飾で使用する。この操作は、リパー
ゼまたはエステラーゼ変異体の特性が位置選択的反応の要求を滴定するまで繰り
返し得る。
【0019】 同定したポジティブ変異体をさらに最適にするために、数種のポジティブ変異
体のDNAを最初にフラグメント化し、次いで、W.P.C.Stemmer(Nature, 1994,
370,389)の結合操作で機能的リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子に再集合させ
、上述方法を拡大させる。こうして得られたインビトロ組換え体ライブラリーを
続いて発現させ、組換え体遺伝子生成物を、本発明の試験方法を使用して改良エ
ナンチオマー選択性について試験する。本方法の有利点は、異なるリパーゼまた
はエステラーゼ変異体のポジティブ特性を、組換えにより、新たな組換え体遺伝
子に加えることができ、最終的に、リパーゼまたはエステラーゼのさらなる改良
をもたらし得ることである。上述方法の手順は次のとおりである。
【0020】 酵素DNase Iを使用して(例えばウシすい臓由来のもの)、最初にリパーゼま たはエステラーゼ遺伝子を、好ましくは25〜100塩基対の間の長さのフラグ
メントに開裂させる。フラグメントの大きさは、寒天電気泳動法でそれらを分離
し、対応するDNA長さのマーカーと比較することにより確認できる。得られた
DNAフラグメントを、付着したDNaseからはずし遊離させて精製する。インビ トロ組換えを、通常使用するPCRの条件(ただしPCRプライマーは加えない
)で行なう。通常使用するPCRと同様に、1サイクルは、a)変性、b)アニ
ーリング、およびc)伸長、の3段階を含む。アニーリング中、ハイブリッド化
が、異なる変異リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子由来であり得る配列相同性フ
ラグメントとでおこる。次の伸長段階で、ストランドはDNAポリメラーゼによ
って完全体になり、最終的には新しい組換え体リパーゼ遺伝子を得る。最適なサ
イクル数を予備実験で決定する。このようにして、5サイクル毎に、反応混合物
のサンプルを少量、寒天ゲル電気泳動で分離し、組換え体の大きさ分布の最大値
が酵素遺伝子の大きさ程になるよう設定する。30〜45の間のサイクル数が好
ましく選択される。リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子の大きさに相当する、寒
天ゲルから得られたバンドを、精製し、通常使用するPCRで増幅する。PCR
生成物を精製し、次いで適当なベクター(プラスミド)でライゲーションし、大
腸菌中で形質転換する。変異誘発PCR関係の節で既に述べたとおり、リパーゼ
活性が大腸菌中での発現後も低すぎるときは、他の宿主生物体で再クローンする
とよい。得られた組換え体を、エナンチオ選択性の試験用にマイクロタイトレー
ションプレート中で成長させる。
【0021】 本発明の別の態様では、上述の変異誘発PCR法、および変異体または組換え
体ライブラリー生成用のインビトロ組換えを、順次に、または順序を適当に変え
て、リパーゼまたはエステラーゼのエナンチオ選択性を最適化するのに必要な頻
度で繰返し実施することができる。最初に変異誘発PCRを使用して、少なくと
も一回の変異サイクルを実施するのが好ましい。この後に、インビトロ組換えサ
イクルを続け、その中で最も良いポジティブ変異体クローンをそれぞれ採用する
。得られた酵素変異体のエナンチオ選択性をモニターすることにより、最適化工
程を続ける
【0022】 本発明の別の態様では、変異体または組換え体ライブラリーのスクリーニング
で同定したポジティブなリパーゼまたはエステラーゼ変異体を、標準の直接変異
誘発またはカセット変異誘発を使用して、さらに最適化することができる。かく
して、リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子中の変異を、配列決定で最初に特定す
る。該遺伝子を、ポジティブ変異体をコード化するコドンの“揺らいだ”プライ
マーを使用して、続いて再び変異誘発する。得られた、制限された大きさの変異
体ライブラリーを、発現させ、改良エナンチオ選択性をスクリーンする。
【0023】 変異体または組換え体ライブラリーをスクリーンして同定したポジティブリガ
ーゼまたはエステラーゼ変異体を、部位指向性飽和変異誘発を使用してさらに最
適化できる。このようにして、リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子中の該ポジテ
ィブ変異は、最初に配列決定によって特定する。次いで、複数の塩基を入れ変え
る部位指向性変異誘発方法を使用して、可能なコドンすべてが最適化した位置を
コードする遺伝子部位に形成させる方法で、この遺伝子を変える。これは、この
変異体中の最適化するアミノ酸位置で当初に存在したアミノ酸を残りの19アミ
ノ酸残基で置換した、制限された大きさの変異体ライブラリーを提供する。得ら
れた、制限された大きさの変異体ライブラリーを発現させ、改良エナンチオ選択
性をスクリーンすることができる。
【0024】 本発明の別の態様では、野生型酵素のリパーゼまたはエステラーゼ遺伝子を、
見出したポジティブ変異体と共にインビトロ組換えに用いる。これは、中立のま
たはネガティブな特性を除去する変異の戻し交配をもたらし得る。発現させたの
ち、得られた組換え体ライブラリーを、改良エナンチオ選択性として試験し得る
【0025】 本発明の他の異なる態様では、当初使用したヒドロラーゼ遺伝子と十分な配列
相同性を有することを条件として、異なる生物体由来のヒドロラーゼ遺伝子をイ
ンビトロ組換えに使用する。
【0026】 本発明の異なる態様として、インビトロ組換えを、上述の修飾PCRの条件で
行なう。従って、Mg2+またはMn2+イオンおよびデオキシヌクレオチド(dN
TP)の濃度を変えて、ねらいどおりの方法でインビトロ組換え中の変異割合を
調節する。
【0027】 本発明はさらに、大量の変異体ライブラリーから、改良された立体選択性また
は位置選択性を有する酵素変異体の同定を行なうことができる、試験方法に関す
る。従って、細菌細胞を遠心分離して取り除いた後、酵素を含む上澄みの二つの
画分を、新しいマイクロタイトレーションプレートの隣接ウエルに移す。二つの
ウエルに2つのエナンチオ異性基質をそれぞれ加えた後、分光光度計でリパーゼ
またはエステラーゼ活性を測定する。市販のマイクロタイトレーションプレート
用スペクトル光度計で測定を行なう。これは高いサンプル処理能力である。リパ
ーゼまたはエステラーゼの最適化を行なう、キラル化合物の型に応じて基質の選
択を行なう。本方法はキラルなカルボン酸、アルコールおよびアミンに特に適し
ている。
【0028】 キラルなカルボン酸またはキラルなCOOH官能性化合物の場合、(R)−お
よび(S)−酸に対応する2種のp−ニトロフェニルエステルを、試験基質とし
て用いる。式1は試験方法の原理を示し、ここでRは、少なくとも一つの不斉中
心を有する有機残基を表わす。
【0029】 式1 キラルなカルボン酸またはCOOH官能基化合物用の立体選択的試験方
法の図式
【0030】
【式1】
【0031】 ヒドロラーゼ触媒エステル加水分解で放出されるp−ニトロフェノラートアニ
オンの高い吸光度のため(λmax=405nm、Emax=14、000)、低い基質
濃度であっても、活性測定の高感度試験方法を行ない得る。ヒドロラーゼ変異体
のエナンチオ選択性を、各(R)−および(S)−エステルの加水分解速度Vap
p(R)およびVapp(S)比率から、十分な精度で測定し得る。両試験反応は一つのエ
ナンチオマーのみ(R−またはS−エステルのどちらか)を含有するので、エナ
ンチオ選択性を測定するときに、他方のエナンチオマーとの競合反応の不在を考
慮しなくてはならない。該動態学的効果は、不正確なエナンチオ選択性の計算を
出し得るが、本方法(Eapp)で得られるみかけのエナンチオ選択性は、変異体 リパーゼのエナンチオ選択性について十分に有効である。Eappは、Vapp(R)/ Vapp(S)として得られる。他の有利点は、試験の単純な作業性および良い再現性
であり、高いサンプル処理能力を有するスクリーニングにも適している。
【0032】 キラルなアルコールまたはキラルなOH官能性化合物の場合、2種の光学的に
純粋なアルコールの脂肪酸エステルを、立体選択性の試験用に用いる。脂肪酸エ
ステル鎖の長さはC2からの範囲である。アルコール成分としては、少なくとも
一つの不斉中心を有する第一、第二、および第三アルコールおよびそれらの誘導
体を使用し得る。(R)−および(S)−アルコールのエステル溶媒を、マイク
ロタイトレーションプレートの隣接ウエル中の、ヒドロラーゼ変異体の培養上澄
みで加水分解する。(R)−および(S)−エステルの各加水分解速度Vapp(R)
およびVapp(S)は、それぞれ試験した酵素変異体のエナンチオ選択性の尺度であ
る。検出は、脂肪酸の連続放出をモニターする組合せ酵素反応(H.U. Bergmeyer,
Grundlagen der enzymati-schen Analyse, Verlag Chemie, Weinheim, 1977)で
行なう。生成する染料を543nmでの比色定量でアッセイする(ε=19.3 1mmol-1.cm-1)。補助反応2および3(式2参照)の酵素、補助因子および補酵
素濃度、および反応4の指示薬濃度は、測定するリパーゼ−またはエステラーゼ
−触媒反応が律速である方法で選択すべきである。(R)−および(S)−エス
テルの各加水分解速度の比率は、見かけのエナンチオ選択性(Eapp)に対応す る。ある態様では、キラルなアミンの脂肪酸アミドまたはNH2−またはNHR −官能性化合物を、光学的に純粋なエステルの代わりに用いる。式2に本試験シ
ステムのスキームを示す。
【0033】 式2 キラルなアルコールの立体選択性試験方法のスキーム;Rは、少なくとも一つの
不斉中心を有する有機残基を表わす;略語:CoA(補酵素A)、ATP(アデ
ノシン−5’−トリホスフェート)、AMP(アデノシン−5’−モノホスフェ
ート)
【0034】
【式2】
【0035】 本方法のある態様では、コハク酸の対応するエステルおよびアミドを、脂肪酸
エステルまたはアミドの代わりに用いることができる。後者には、脂肪酸より、
水性溶液または水性−有機溶媒に多く溶解するという利点がある。測定は、34
0nm(ε=6.31mmol-1・cm-1)でのUV分光分析で行なう。本試験方法でも
、ヒドロラーゼ触媒反応1が律速となるように留意すべきである。(R)−およ
び(S)−エステルの各加水分解速度Vapp(R)およびVapp(S)の比率は、それぞ
れEappで得られるみかけのエナンチオ選択性に対応する。ある態様では、キラ ルなアミンの脂肪酸アミドを、光学的に純粋なエステルの代わりに用いる。第一
および第二アミンの両方ともアミン成分として用い得る。本試験システムのスキ
ームを式3に示す。
【0036】 式3 キラルなアルコールの立体選択性試験方法のスキーム;Rは、少なくとも一つの
不斉中心を有する有機残基を表わす;略語:CoA(補酵素A)、ITP(イノ
シン−5’−トリホスフェート)、IDP(イノシン−5’−ジホスフェート)
、NADH/NAD+(還元/酸化 ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)
【0037】
【式3】
【0038】 改良された立体選択性を有するヒドロラーゼ変異体の同定試験は、両方の位置
異性体を試験反応に含む方法でも行なうことができる。このようにすると、(R
)−および(S)−エナンチオマーを別々に測定しなくてもよくなる。この試験
の原理は、キラルな基質のラセミ混合物の固相への結合から始まる。このキラル
な化合物へのエステルまたはアミド結合を介して、放射能標識化有機残基を結合
する。2種の場合に区別できる: a)キラルなカルボン酸が結合した固相:カルボキシ官能基が放射能で標識した
アルコールでエステル化されている。 b)キラルなアルコールまたはキラルなアミン、またはOH−またはNH2−官 能性(またはNHR−官能性)化合物が結合した固相:ヒドロキシまたはアミン官
能基が放射能標識化アルコールで標識化されている。
【0039】 固相に結合したラセミ混合物の2種のエナンチオマーが、異なる同位元素で標
識化されていることが不可欠である。好ましくは、3Hおよび14C標識化化合物 を使用する。固相としては、無機官能化支持体と同様に、常用の有機官能化ポリ
マーを用いることができる。好ましくは、ポリスチレンとシリカゲル担体をベー
スとする固相を用いる。キラルな放射能標識化化合物を次いで固相に結合させる
が、固相への結合はキラルな基質の化学的性質に適合させなければならない。式
4に修飾固相のスキームと試験方法の原理を示す。
【0040】 式4 二重に放射能標識化した基質についての、立体選択性固相スクリーニング試験の
スキーム;X=O、NH;Rが放射能標識化有機残基である
【0041】
【式4】
【0042】 このように修飾した担体のほぼ等量を、小型の反応容器(例えばマイクロタイ トレーションプレートの各ウエル)へ移し、次いでヒドロラーゼ変異体の培養上 澄みと混合することができる。次の反応で、放射能標識化した成分(カルボン酸
またはアルコール)を、加水分解して固相から切り離し、液体媒体中に放出させ
る。媒体の画分を取り出し、シンチレーションカウンターで放射能量を測定する
。2つの異なる同位元素のee率から、エナンチオ過剰率および反応の転換そし
てこのようにして変異エステラーゼまたはリパーゼのエナンチオ選択性を、算出
し得る。位置選択性試験化合物を使用して、上述試験を、改良された位置選択性
を有するヒドロラーゼ変異体の同定に使用することもできる。ヒドロラーゼ変異
体に代えて、他の触媒も立体または位置選択性の決定に用い得る。
【0043】 上述の方法で調製されるヒドロラーゼ変異体のエナンチオ選択性試験も、エナ
ンチオマー性基質またはヒドロラーゼ触媒試験反応生成物を直接分離可能とする
、キラル修飾したキャピラリーを用いるキャピラリー電気泳動分離で実施できる
。この場合、試験基質はラセミ化合物で使用できる。分離は、電気泳動分離を可
能とするキャピラリー中で、および高、およびサンプル処理のための分析の調製
したマイクロチップ使用の両方で並列処理実施し得る。いずれの場合も、エナン
チオマーをキャピラリー電気泳動で分離し得ることが前提条件である。
【0044】 本発明を、以下の実施態様および図でさらに例示説明する。
【0045】 図1は、リパーゼ異性体 PIB 01-E4、P2B 08-H3、P3B 13-D10、P4B 04-H3、P5
B 14-C11、P4BSF 03-G10、およびP.aeruginosaの野生型リパーゼ(スロープの単
位[mOD/min]である)の培養上澄み液を使用した、(R)−および(S)−2− メチルデカン酸p−ニトロフェニルエステルの加水分解における、見かけのエナ
ンチオ選択性(Eapp)測定用の、実験的に得た測定曲線を示す。
【0046】 図2:リパーゼ異性体 P1B Ol-H1、P1B 01-E4、P2B 08-H3、P3B 13-D10、P4B 04
-H3、P5B 14-C11 および P4BSF 03-G10 S155FのDNA配列と、P.aeruginosaの 野生型配列との比較(野生型が変異した塩基は箱枠囲いした。各成熟リパーゼ変
異体の起源は野生型の163塩基または162塩基においてである)。
【0047】 (実施例) 実施例1 以下の実施例において、P. aeruginosa由来のリパーゼの遺伝子(K.-E. Jaeger
, Ruhr-Universitaet Bochumに従って単離)を最適化に使用している。リパーゼ のエナンチオ選択性が改善された基質は、(R,S)−2−メチルデカン酸であっ た。(S)−エナンチオマーに選択性を有するリパーゼ変異体を開発した。スクリ
ーニング試験を(R)−および(S)−2−メチル−デカン酸p−ニトロフェニルエ
ステルで行った。
【0048】 式5
【式5】
【0049】 細菌株 E. coli JM109: e14-(McrA)、recA1、endA1、gyrA96、thi-1、hsdR17(rK-mK+)、supE44、relA1、
Δ(lac-proAB)、[F'traΔ36 proAB lacIq ZΔM15](Stratagene) P. aeruginosa PABST7.1: 株P. aeruginosa PABSの染色体に安定に統合されたLacUV5/lacIq制御T7−ポリメ
ラーゼ遺伝子、これはリパーゼlipAの構造遺伝子に欠失を有する(K.-E. Jaeger
et al., J. Mol. Cat, Part B, 1997, 投稿中) プラスミド: pMut5:ベクターpBluescript KSII中のP. aeruginosaリパーゼ遺伝子lipAのBamH
I/ApaIフラグメント(1046bp)(Stratagene) pUCPL6A:ベクターpUCPKS(Watson et al., Gene 1996, 172, 163)中のP. aerugi
nosaリパーゼオペロンをT7プロモーター制御下に含むBamHI/HindIIIフラグメン ト(2.8kb)
【0050】 細菌の培養 E. coli JM109を一晩(16時間)、試験管ローラー上で37℃で5mlのLB培地 中で生育させる。P. aeruginosa PABST7.1に関しては、1mM IPTGを培地に添加
する。スクリーニング試験に関して、P. aeruginosa PABST7.1を回転シェーカー
上のマイクロタイタープレートで生育させ、培養容量は200μlであり、イン キュベーションは36−48時間である。抗生物質を以下の濃度で添加する: E. coli JM109:アンピシリン100μg/ml;P. aeruginosa PABST7.1:カルベ
ニシリン200μg/ml、テトラサイクリン50μg/ml。
【0051】 変異誘発性PCR リパーゼ遺伝子lipAを、鋳型としてエンドヌクレアーゼXmnIで直線化したプラ
スミドpMut5および以下のPCRプライマー使用して増幅する: A:5'-GCGCAATTAACCCTCACTAAAGGGAACAAA-3'; B:5'-GCGTAATACGACTCACTATAGGGCGAA-3' Quiagen Qiaquick Columnョを使用したPCR産物の精製後、それは変異誘発性PCR の鋳型として働く。反応条件は下記の通りである:100μlの反応容量は、1 6.6mM (NH4)2SO4;67mMトリス−HCl(pH8.8);6.1mM MgCl2;6.7μM
EDTA(pH8.0);0.2mM dNTPs;10mMメルカプトエタノール;10μlのDM
SO;各プライマー10pmol;鋳型DNA 0.1ng;および1UのTaqポリメラーゼ(
Goldstar, Eurogentec)を含む。反応容量を100μlのパラフィンの層に移す(c
onvered)。10個の並行反応を行い、それを反応完了後に合わせた。サイクリン
グプロトコールは以下の通りである:98℃で2分の変性、続いてRobocyclar 4
0(Stratagene)上での94℃で1分、64℃で2分、72℃で1分の25サイク ル、続いて72℃で7分のインキュベーション。Taqポリメラーゼを第1のサイ クルの変性後に添加する。PCR産物の配列決定は、1000bp当り約1−2塩基 置換のエラー率を生じた。
【0052】 PCR産物のクローニング PCR産物をエタノールで沈殿させ、蒸留水に再懸濁させた。ApaIおよびBamHIで
の制限後、形成した1046bpフラグメントを、Qiagen Qiaquick Columnョを使
用して精製し、対応して製造したベクターpUCPL6Aに、T4 DNAリガーゼ(MBI Ferm
entas)を使用して、2時間室温でライゲートした。反応容量を1:5に希釈し、
Hanahan(J. Mol. Biol. 1983, 166, 557)の方法に従って製造した200μlのE.
coli JM109のコンピテント細胞に形質転換した。この目的で、DNAおよび細胞を
氷上に1時間貯蔵し、振盪しながら42℃で2分および、700μlのLB培地添 加後、37℃で45分インキュベートする。細胞懸濁液を続いてLB(アンピシリ ン100μg/ml)プレートに撒く。ライゲーション反応に使用した60ナノグラ
ムのPCR産物は、約1500コロニーを産生する。全てのコロニーを滅菌LB培地 に再懸濁し、プラスミドDNAを精製し、FarinhaおよびKropinsi(FEMS Microbiol.
Lett. 1990, 70, 221)の方法に従って、エレクトロポレーションにより P. aer
uginosa PABST7.1に形質転換する。96ウェルマイクロタイタープレーに、各々
1コロニーを接種し、細菌の培養で記載したように処理する。続いて立体選択性
の試験に使用する培養上清を得るために、マイクロタイタープレートを400rp
mで30分遠心する。
【0053】 立体選択性の試験 遠心により得たリパーゼ−含有培養上清を、マイクロタイタープレートの隣接
ウェルに2等分してピペットで入れる。試験容量は100μlであり、以下の成 分から成る(第2表):
【0054】 第2表 リパーゼ変異体の改善されたエナンチオ選択性の試験のための反応混合物の組成
【表2】
【0055】 上清へのトリス/HCl緩衝液の添加後、マイクロタイタープレートを30℃で 約5分インキュベートする。基質溶液の添加後、反応を10分、410nm、30
℃で分光測光法により連続して追跡する。加水分解の一定初期速度の目盛りであ
る吸収曲線の直線立ちあがりから、見かけのエナンチオ選択性(Eapp)を決定す る。このように、エナンチオマーの対の反応の初期速度の直線領域において測定
した傾斜は、互いに割って、対応するリパーゼ変異体の見かけのエナンチオ選択
性の値を得る。
【0056】 ガスクロマトグラフィーによる立体選択性の測定 選択した陽性クローンを5ml液体培養(LB培地)で生育させ、遠心および細菌ペ
レットの除去後、リパーゼ含有上清を反応に用いる。基質として、ラセミ体(R,
S)−2−メチルデカン酸p−ニトロフェニルエステル(ジメチルホルムアミド中
10mg/ml)の100μl溶液を使用する。本溶液を700μlの10mMトリス/H
Cl緩衝液、pH7.5と混合する。反応を100μlの培養上清の添加により開始さ
せ、30℃、1000rpmでエッペンドルフ反応容器中で行なう。2.5時間後、
各200μlのサンプルを取りだし、ジクロロメタン200μl入りエッペンドル
フ容器に移す。25μlの20%塩酸水溶液添加後、生産物および遊離体を抽出 する(ボルテックスシェーカー、1分)。最後に、有機相をガスクロマトグラフィ
ー分析(GC)に使用する。遊離2−メチルデカン酸のエナンチオマーの分離がそれ
により達成される。 GCの分離条件: 装置: Hewlett Packard 5890 カラム: 25m 2.6 DM 3 Pentβ−CD/80% SE54 検出器: FID 温度: 230℃挿入;2℃/分で80−190℃ ガス: 0.6バールH2 サンプル量: 0.1ml
【0057】 結果(第1サイクル) DNA(P. aeruginosaの野性型遺伝子)から出発して変異誘発性PCRで得た試験し た約1000コロニーのうち、12個が、対応する野性型酵素よりも改善された
エナンチオ選択性を有すると同定された。最後に、3個のコロニーを選択し、そ
のエナンチオ選択性をGC分析で決定した。
【0058】 第3表 改善されたエナンチオ選択性の選択されたリパーゼ変異体(第1サイクル)
【表3】 1)Eapp=Vapp(S)/Vapp(R) 2)E=In[1−c(1+eep)]/In[1−c(1−eep)]、c=変換、eep=生産物の
ee値
【0059】 クローンP1B 01-E4のDNAは、PCR変異誘発の新規サイクルの開始点として働い た。従って、上記のようにプラスミドpUCPL6Aをクローンから単離し、E. coli J
M109に形質転換した。プラスミドDNAの製造後、1046bpフラグメントをApaI およびBamHIの制限および続く精製より得、対応して製造したプラスミドpMut5に
ライゲートした。形質転換およびプラスミド単離後、本プラスミドは上記の条件
下の変異誘発性PCRにおける鋳型DNAとして働いた。変異誘発性PCRから得たDNAは
、新規変異ライブラリーの製造に働いた(第2世代)。
【0060】 結果(第2サイクル) 第2世代の変異ライブラリーから、約2200クローンをスクリーニング試験
に使用した。変異体P1B 01-E4よりも改善されたエナンチオ選択性の10個の変 異体を同定した。2個の変異体(P2B 04-G11およびP2B 08-H3)をGC分析により更 に綿密に試験した。
【0061】 第4表 改善されたエナンチオ選択性の選択されたリパーゼ変異体(第2サイクル)
【表4】 1)Eapp=Vapp(S)/Vapp(R) 2)E=In[1−c(1+eep)]/In[1−c(1−eep)]、c=変換、eep=生産物の
ee値 クローンP2B 08-H3を次ぎの変異サイクルに使用した(第3世代)。
【0062】 結果(第3サイクル) 第3世代の変異体ライブラリーから、約2400クローンをスクリーニング試
験に使用した。P2B 08-H3よりも改善されたエナンチオ選択性の一つの変異体(P3
B 13-D10)を同定した。これを更にGC分析により試験した。
【0063】 第5表 改善されたエナンチオ選択性の選択されたリパーゼ変異体(第3サイクル)
【表5】 1)Eapp=Vapp(S)/Vapp(R) 2)E=In[1−c(1+eep)]/In[1−c(1−eep)]、c=変換、eep=生産物の
ee値
【0064】 結果(第4サイクル) 第4世代の変異体ライブラリーから、約2000クローンをスクリーニング試
験に使用した。P3B 13-D10よりも改善されたエナンチオ選択性の4個の変異体を
同定した。これらを更にGC分析により試験した。
【0065】 第6表 改善されたエナンチオ選択性の選択されたリパーゼ変異体(第4サイクル)
【表6】 1)Eapp=Vapp(S)/Vapp(R) 2)E=In[1−c(1+eep)]/In[1−c(1−eep)]、c=変換、eep=生産物の
ee値 クローンp4B04-H3を次ぎの変異サイクルに挿入した(第5世代)。
【0066】 結果(第5サイクル) 第5世代の変異体ライブラリーから、約5200クローンをスクリーニング試
験に使用した。P4B 04-H3よりも改善されたエナンチオ選択性の2個の変異体を 同定した。これを更にGC分析により試験した。
【0067】 第7表 改善されたエナンチオ選択性の選択されたリパーゼ変異体(第5サイクル)
【表7】 1)Eapp=Vapp(S)/Vapp(R) 2)E=In[1−c(1+eep)]/In[1−c(1−eep)]、c=変換、eep=生産物の
ee値
【0068】 陽性変異体のスクリーニング 陽性変異体の配列決定から、変異はリパーゼ遺伝子内に局在する(図2参照)。
3個の塩基を対応するアミノ酸に割り当てた後、以下のアミノ酸置換がP. aerug
inosa由来の野性型リパーゼに関してもたらされる: P1B 01-H1:T103I(Thr103→Ile103)、S149G(Ser149→Gly149) P1B 01-E4:S149G(Ser149→Gly149) P2B 08-H3:S149G(Ser149→Gly149)、S155L(Ser155→Leu155) P3B 13-D10:S149G(Ser149→Gly149)、S155L(Ser155→Leu155)、V47G(Val47→Gl
y47) P4B 04-H3:S149G(Ser149→Gly149)、S155L(Ser155→Leu155)、V47G(Val47→Gly
47)、S33N(Ser33→Asn33)、F259L(Phe259→Leu259) P5B 14-C11:S149G(Ser149→Gly149)、S155L(Ser155→Leu155)、V47G(Val47→Gl
y47)、S33N(Ser33→Asn33)、F259L(Phe259→Leu259)、K110R(Lys110→Arg110)
【0069】 変異体P1B 01-E4、P2B 08-H3およびP3B 13-D10は、1997年7月16日に、
DSMZ−Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, D-381
24 Braunschweig, Mascheroder Weg 1bに、各々受託番号DSM 11 658、DMS 11 65
9およびDSM 11 659で寄託された。 変異体P5B 14-C11およびP4B 04-H3は、1998年7月20日に、DSMZ−Deuts
che Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, D-38124 Braunsch
weig, Mascheroder Weg 1bに、各々受託番号DSM 12 320およびDSM 12 322で寄託
された。
【0070】 実施例2 細菌培養、変異誘発性PCRおよびエナンチオ選択性の試験法のプロトコールは 、実施例1のものと同様である。しかし、本実施例において、広範囲の変異体ラ
イブラリーの製造を、インビトロ組換えにより行う。
【0071】 インビトロ組換えに使用するDNAは、変異誘発性PCRで産生するか、または反復
変異誘発性PCRにより形成した1またはそれ以上のクローン世代由来の任意の数 のクローンとDNAを組合わせて得る。変異誘発性PCR産物が、インビトロ組換えの
ためのDNAを得る出発点である場合、方法は下記の通りである:変異誘発性PCRの
PCR産物(実施例1参照)を精製し、制限エンドヌクレアーゼApaIおよびBamHIで開
裂し、対応して開裂したベクターpMUTSにライゲートし、次いでE. coli JM109に
形質転換する。全形質転換クローン由来のプラスミドDNAを単離する。変異コロ ニーの1またはそれ以上の世代由来の選択したクローンのいくつかが、インビト
ロ組換えのためのDNAを得る出発点である場合、ベクターpMUT5のプラスミドDNA を単離し、P. aeruginosaのリパーゼ遺伝子の各々の変異体と組合わせる。両方 の場合、更なる方法は下記の通りである:エンドヌクレアーゼPvuIIでの制限は 、1430bpフラグメントを産生し、これは、P. aeruginosa由来のリパーゼの 構造遺伝子に加えて、既に変異誘発性PCRに使用したプライマーAおよびBの結 合部位を含む。本フラグメントを精製し、デオキシリボヌクレアーゼI(ウシ膵 臓由来のDNaseI)とのインキュベーションにより、無作為に産生したフラグメン トに開裂する。フラグメントのサイズおよび続く再集合でのエラー率は、インキ
ュベーション条件の選択に影響され得る。
【0072】 DNase I処理 100μlの全量において、50mM トリス/HCl、pH7.5、各々10mM MgC
l2または10mM MnCl2および50μg/mlBSA中のPvu IIフラグメントの
3μgを23℃で、0.075U DNase Iと23℃で、10−25分、または1 −10分、各々インキュベートする。反応を93℃で10分のインキュベーショ
ンにより停止させる。反応時間に依存して、500bpより小さいものから10bp
より小さいフラグメントが得られる。特定のサイズの範囲のみを使用する場合、
これらのフラグメントを、DEAE膜への選択的電気ブロッティングによりアガロー
スゲルから得ることができる(F. M. Ausubel et al., eds., Current Protocols
in Molecular Biology, John Wiley and Sons, 1989に従って)。Qiagen Nucleo
tide Removal Kitョ(Qiagen)でのフラグメントの精製後、以下の再集合反応を行 う。
【0073】 再集合反応 DNase I制限由来の10−30ngのフラグメントを、全量50μlの75mM ト
リス/HCl、pH 9.0、20mM (NH4)2SO4、0.01%(w/v)トゥインョ20、1
.5mM MgCl2、0.2mM dNTPsと、2U Goldstar Taqポリメラーゼ(Eurogente
c)中で、以下のPCRサイクルに付す:94℃で2分、94℃で1分の40サイク ル、52℃で2分および72℃で1分、最後に72℃で7分。Taqポリメラーゼ を第1サイクルの1分変性段階後に添加する。
【0074】 PCR 再集合反応由来の1μlを、続くPCR反応に付し、これは以下のものが違うが、
再集合反応で記載のように構成される:DNase I産生フラグメントの代わりに、 1μlの再集合反応を鋳型DNAとして使用する。加えて、0.2mMの濃度のプライ マーAおよびBおよび10%ジメチルスルフオキシドを添加する。サイクリング
プロトコールは以下の通りである: 98℃で2分、94℃で1分の30サイクル、64℃で2分、72℃で1分およ
び最後に72℃で7分;並行した操作を行う。これらの反応で形成されたPCR産 物を精製し、制限エンドヌクレアーゼApaIおよびBamHIで制限し、実施例1の変 異誘発性PCRの段落で記載のようにクローン化する。
【0075】 結果(インビトロ組換え): 変異誘発性PCR(実施例1参照)で得た変異体ライブラリーの第1世代の12個 のクローンを、インビトロ組換えに使用する。スクリーニング試験で改善された
エナンチオ選択性を示した以下のクローンを使用した: P1B 01-A2、P1B 01-A6、P1B 01-D2、P1B 01-D5、P1B 01-E1、P1B 01-E4、P1B 01
-F3、P1B 01-F11、P1B 01-H1、P1B 01-H3、P1B 01-F12。
【0076】 上記の方法に従って組換えたこれらのクローンのDNAは、変異誘発性PCRの段落
で記載したようなクローンであり、培養上清をエナンチオ選択性の試験に用いる
。約1000個の組換えクローンを試験した。二つの同定された組換え体S2A 01
-E11およびS2A 02-G3は、実施例1の第1世代の最良の変異体(P1B 01-E4)よりも
有意に改善されたエナンチオ選択性を示す。
【0077】 第8表 改善されたエナンチオ選択性の選択されたリパーゼ変異体(インビトロ組換え)
【表8】 1)Eapp=Vapp(S)/Vapp(R) 2)E=In[1−c(1+eep)]/In[1−c(1−eep)]、c=変換、eep=生産物の
ee値
【0078】 実施例3 リパーゼ変異体P3B 13-D10のアミノ酸位置155におけるサイド特異的飽和変
異誘発 プラスミド: pMut5 13D10:pBluescript KSII中のP. aeruginosa由来の変異体P3B 13D10の遺 伝子のBamHI/ApaIフラグメント(1046bp) pMut5ΔAK 13D10:pMut5 13D10におけるAflIII/KpnIフラグメントの欠失 変異体P3B 13D10由来のリパーゼの遺伝子のフラグメントを、プラスミドpMut5
13D10を使用して増幅し、エンドヌクレアーゼXmnIおよび以下のPCRプライマー により直線化する: A:5'-GCGCAATTAACCCTCACTAAAGGGAACAAA-3' M:5'-GGTACGCAGAATNNNCTGGGCTCGC-3' (ここで、NはAまたはCまたはGまたはTを意味する)。
【0079】 反応条件は下記の通りである:50μl反応容量は、75mM トリス/HCl、pH
9.0(25℃で);20mM (NH4)2SO4;1.5mM MgCl2;0.01%(w/v)トゥイ
ンョ20;10%(v/v)DMSO;各プライマー10pmol;鋳型DNA 0.1nm;および
2UのTaqポリメラーゼ(Goldstar, Eurogentec)を含む。サイクリングプロトコ ールは下記の通りである:98℃で2分の変性、続いてRobocycler 40(Stratage
ne)上での94℃で1分の30サイクル、64℃で2分、72℃で1分、続いて 72℃で7分のインキュベーション。Taqポリメラーゼは、第1サイクルの変性 後に添加する。PCR産物のアガロースゲル電気泳動での精製およびNucleopsin Ex
tract Kit(Macherey & Nagel)を使用したアガロースゲルからのDNAの溶出の後、
それを続くPCRでプライマー(いわゆるメガプライマー)として使用した。従って 、リパーゼ遺伝子をプラスミドpMut5ΔAK 13D10上で増幅し、以下のPCRプライマ
ーおよび上記の反応条件を使用して、エンドヌクレアーゼXmnIで直線化する: A:5'-GCGCAATTAACCCTCACTAAAGGGAACAAA-3' B(メガプライマー):5'-GCGTAATACGACTCACTATAGGGCGAA-3' 1−10ngのメガプライマーを反応混合物に添加する以外、反応条件およびサ
イクリングプロトコールは上記の通りである。PCR産物のクローニングは、PCR産
物のクローニングに記載の通りに行う。
【0080】 結果(飽和変異誘発、第3世代、P3B13-D10) 飽和変異誘発の変異体ライブラリー(第3世代、P3B 13-D10)から、約900ク
ローンをスクリーニング試験に使用した。変異体P3B 13-D10よりも改善されたエ
ナンチオ選択性を有する一つの変異体(P4BSF 03-G10)を同定した。それを更にGC
分析で試験した。
【0081】 第9表 改善されたエナンチオ選択性の選択されたリパーゼ変異体(第3世代、P3B 13-D1
0)
【表9】 1)Eapp=Vapp(S)/Vapp(R) 2)E=In[1−c(1+eep)]/In[1−c(1−eep)]、c=変換、eep=生産物の
ee値
【0082】 陽性変異体の配列決定 陽性変異体の配列決定から、変異はリパーゼ遺伝子内に局在化する(図2参照)
。3個の塩基を対応するアミノ酸に割り当てた後、以下のアミノ酸置換が変異体
P3B 13-D10に関してもたらされる: P4BSF 03-G10: L155F(Leu155→Phe155) 変異体P4BSF 03-G10は、1998年7月20日に、DSMZ−Deutsche Sammlung
von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, D-38124 Braunschweig, Mascher
oder Weg 1bに、受託番号DSM 12 321で寄託された。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、リパーゼ異性体 PIB 01-E4、P2B 08-H3、P3B 13-D10、P
4B 04-H3、P5B 14-C11、P4BSF 03-G10、およびP.aeruginosaの野生型リパーゼ(
スロープの単位[mOD/min]である)の培養上澄み液を使用した、(R)−および (S)−2−メチルデカン酸p−ニトロフェニルエステルの加水分解における、
見かけのエナンチオ選択性(Eapp)測定用の、実験的に得た測定曲線を示す。
【図2】 図2:リパーゼ異性体 P1B Ol-H1、P1B 01-E4、P2B 08-H3、P3B
13-D10、P4B 04-H3、P5B 14-C11 および P4BSF 03-G10 S155FのDNA配列と、P
.aeruginosaの野生型配列との比較(野生型が変異した塩基は箱枠囲いした。各 成熟リパーゼ変異体の起源は野生型の163塩基または162塩基においてであ
る)。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月25日(2000.1.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 (発明の記述) 本発明は (1)立体―または位置―選択性、触媒活性または安定性が改良された特性を有 するヒドロラーゼ変異体の調製並びに同定方法であって、 a)出発ヒドロラーゼ遺伝子を、修飾ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって 変異誘発させ、但し、増殖させたDNA中の変異割合および総変異数がMg2+ Mn2+およびデオキシヌクレオチド類の濃度を調節することによりおよびサイク ル数を調節することにより調節されるものである;および/または、 b)一つもしくはそれ以上の出発ヒドロラーゼ遺伝子、一つもしくはそれ以上の 、段階a)に従って変異させたヒドロラーゼ遺伝子、または、一つもしくはそれ 以上の出発ヒドロラーゼ遺伝子と一つもしくはそれ以上の、段階a)に従って変 異させたヒドロラーゼ遺伝子との混合物を、酵素的に変異誘発させて該遺伝子を フラグメント化し、次いで、生成した各フラグメントを酵素的に再集合させて完 全組換え体ヒドロラーゼ遺伝子とし; c)段階a)または段階b)に従って得られた変異ヒドロラーゼ遺伝子を、宿主 生物体中に形質転換させ;さらに、 d)特性を改良した、段階c)で得られた形質転換体により発現されたヒドロラ ーゼ変異体を試験方法で同定する、 ことを特徴とする方法; (2)(1)で定義する方法で取得し得る、ヒドロラーゼ変異体; (3)(2)で定義するヒドロラーゼ変異体をコードする、DNA配列; (4)(3)で定義するDNA配列からなる、ベクター; (5)(3)で定義するDNA配列および/または(4)で定義するベクターを 含んでなる、形質転換体; (6)(5)の形質転換体を培養することを含んでなる、最適化した特性を有す るヒドロラーゼ変異体の調製方法;および (7)等量の触媒を試験基質および試験基質の純粋な立体−または位置異性体に 加え、触媒による開裂があると分光測定的に測定される吸収または放射の変化を 生じる発色団基を有する試験基質を提供し、別の試験容器中、得られた直線的当 初反応速度の比率から立体―または位置異性体を測定し得る、立体−または位置 選択性用の触媒を試験する方法。 新たなバイオ触媒の調製は、たいてい、生物体由来のリパーゼまたはエステラ
ーゼ遺伝子の単離からはじまる。これは、リパーゼまたはエステラーゼ遺伝子を
保持するものであれば、微生物、植物、および動物などどんな生物体のものでも
よい。これらの遺伝子の単離は、文献(J. Sambrook, E. F. Fritsch, T. Mania
tis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laborato
ry Press, 1989, New York)で知られている方法により、効果的に実施できる。
通常、ゲノムDNAを、制限エンドヌクレアーゼを使用して断片化し、得られた
各遺伝子断片を宿主生物体(例えば大腸菌)中でクローン化する。次いで、リパ
ーゼまたはエステラーゼ遺伝子のセグメントと相同する配列のオリゴヌクレオチ
ドを使用して、ハイブリッド化実験および続いての単離により、遺伝子ライブラ
リー内で遺伝子を同定する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/44 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 マンフレート・テー・レーツ ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 (72)発明者 アルビン・ツォンタ ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 (72)発明者 クラウス・シモセック ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 (72)発明者 クラウス・リーベトン ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 (72)発明者 カール−エリッヒ・イェーガー ドイツ連邦共和国デー−44790ボーフム、 ウニフェルジテーツシュトラーセ150番、 ファクルテート・エフ・ビオロギー、ルー ル・ウニフェルジテート・ボーフム Fターム(参考) 4B024 AA03 BA11 CA05 DA06 EA04 GA11 GA25 HA01 4B050 CC04 CC05 DD02 LL01 LL02 4B063 QA01 QA08 QA18 QQ13 QQ32 QR57 4B064 CA02 CA19 CC24 DA16 4B065 AA42X AA42Y AB01 AC14 BA02 CA31 CA60

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体―または位置―選択性、触媒活性または安定性が改良さ
    れた特性を有するヒドロラーゼ変異体の調製並びに同定方法であって、 a)出発ヒドロラーゼ遺伝子を、修飾ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって
    変異誘発させ、但し、増殖させたDNA中の変異割合および総変異数がMg2+
    Mn2+およびデオキシヌクレオチド類の濃度を調節することによりおよびサイク
    ル数を調節することにより調節されるものである;および/または、 b)一つもしくはそれ以上の出発ヒドロラーゼ遺伝子、一つもしくはそれ以上の
    、段階a)に従って変異させたヒドロラーゼ遺伝子、または、一つもしくはそれ
    以上の出発ヒドロラーゼ遺伝子と一つもしくはそれ以上の、段階a)に従って変
    異させたヒドロラーゼ遺伝子との混合物を、酵素的に変異誘発させて該遺伝子を
    フラグメント化し、次いで、生成した各フラグメントを酵素的に再集合させて完
    全組換え体ヒドロラーゼ遺伝子とし; c)段階a)または段階b)に従って得られた変異ヒドロラーゼ遺伝子を、宿主
    生物体中に形質転換させ;さらに、 d)特性を改良した、段階c)で得られた形質転換体により発現されたヒドロラ
    ーゼ変異体を試験方法で同定する、 ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 変異させるヒドロラーゼ遺伝子1個当たり1−2塩基置換の
    平均変異割合を、段階a)のPCRにおいて、Mg2+、Mn2+およびデオキシヌ
    クレオチド類の濃度を調節することにより調節する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に従い先立って実施されるPCRで変異誘発させた
    ヒドロラーゼ遺伝子を、段階a)において出発ヒドロラーゼ遺伝子として用いる
    、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 段階b)におけるヒドロラーゼ遺伝子の酵素的フラグメント
    化を、デオキシリボヌクレアーゼを用いて実施する、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 段階b)における各フラグメントの再集合を、温度パラメー
    ターおよびサイクル周期が調節される温度サイクルを用いる熱安定性DNAポリ
    メラーゼの手段により酵素的に実施する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 変異割合を、段階b)における酵素的再集合中、Mg2+、M
    2+およびデオキシヌクレオチド類の濃度を調節することにより調節する、請求
    項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 完全に再結合されたヒドロラーゼ遺伝子を、再集合反応完了
    後段階b)におけるポリメラーゼ連鎖反応により増殖させる、請求項1に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に従って段階a)で得た修飾ヒドロラーゼ
    遺伝子、または、請求項3に従って変異誘発させた数種のヒドロラーゼ遺伝子、
    のいずれかを、段階b)におけるフラグメント化および再集合に供する、請求項
    1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 合成的に調製した遺伝子フラグメントを、段階b)における
    再集合に付加的に使用する、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 互いに少なくとも60%の相同性ある配列を有する他の生
    物体由来のヒドロラーゼ遺伝子フラグメントを、段階b)における再集合に使用
    し得る、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 ヒドロラーゼ変異体がリパーゼまたはエステラーゼ変異体
    であり、マグネシウムイオンの濃度が1.5ないし8.0mM、好ましくは5.
    8ないし6.4mMであり、マンガンイオンの濃度が0.0ないし3.0mM、
    好ましくは<0.3mMである、請求項2または6に記載の方法。
  12. 【請求項12】 ヒドロラーゼ変異体がリパーゼまたはエステラーゼ変異体
    であり、デオキシヌクレオチドトリホスフェート類の濃度が0.05ないし1.
    0mM、好ましくは0.2mMである、請求項2または6に記載の方法。
  13. 【請求項13】 段階d)におけるヒドロラーゼ変異体の立体―または位置
    選択性の試験に、触媒による開裂があると分光測定的に測定される吸収または放
    射の変化を生じる発色団基を有する試験基質を提供し、そして、別の試験容器中
    に等量のヒドロラーゼ変異体を試験基質の純粋な立体―または位置異性体に加え
    、さらに、得られた直線的当初反応速度の比率から立体―または位置選択性を測
    定し得る、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 カルボン酸エステルまたはカルボン酸アミド結合を介して
    結合している、UV/VIS−活性または蛍光―活性分子基を有する化合物の立
    体―または位置異性体を試験基質として用いる、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 該UV/VIS−活性分子基がp−ニトロフェニル残基で
    ある、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 段階d)における立体―または位置選択性試験を遊離脂肪
    酸またはコハク酸濃度の時間的変化の測定により遂行し、別の容器中で対応する
    立体―または位置異性カルボン酸エステルまたはアミドをヒドロラーゼ変異体の
    手段により加水分解して遊離脂肪酸またはコハク酸を生成させる、請求項1に記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 段階d)における立体―または位置選択性試験を放射能測
    定により遂行し、ヒドロラーゼ変異体を、一つの官能性基において異なる放射能
    レベルを有する立体―または位置異性体と反応させ、そして、立体―または位置
    異性体の混合物を支持体上に固定させる、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 支持体―結合異性体混合物のうちの一種の立体―または位
    置異性体が放射性同位元素3Hで標識されており、他の立体―または位置異性体 が放射性同位元素14Cで標識されている、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 段階d)における立体選択性試験を、試験反応の反応生成
    物および排出物のキャピラリー―電子泳動測定により遂行し、立体異性反応生成
    物および排出物の分離をキラル修飾したキャピラリー中で実施する、請求項1に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 数種の反応を複数のマイクロタイタープレート内で並行的
    に遂行させる、請求項13ないし19のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 変化したアミノ酸をコードするコドンの位置を、段階d)
    で同定した改良特性の変異体中での配列決定により決定し、続いてこの位置の全
    ての可能性あるコドンを有するヒドロラーゼ遺伝子の1セットを部位―指向性飽
    和変異誘発の手段により生成させ、そして、このようにして得た変異ヒドロラー
    ゼ遺伝子をさらに請求項1の段階c)および段階d)と同様に処理する、請求項
    1に記載の方法。
  22. 【請求項22】 変化したアミノ酸をコードするコドンの位置決定を、DN
    A配列決定により遂行する、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 請求項1ないし22のいずれか1またはそれ以上に記載の
    方法により取得し得るヒドロラーゼ変異体。
  24. 【請求項24】 リパーゼ変異体である、請求項23に記載のヒドロラーゼ
    変異体。
  25. 【請求項25】 エステラーゼ変異体である、請求項23に記載のヒドロラ
    ーゼ変異体。
  26. 【請求項26】 P.エルギノーザ株由来の出発リパーゼのリパーゼ変異体
    である、請求項24に記載のヒドロラーゼ変異体。
  27. 【請求項27】 形質転換体P1B 01−E4(DSM11658)、P
    2B08−H3(DSM11659)、P3B13−D10(DSM11660
    )、P4B 04−H3(DSM12322)、P5B14−C11(DSM1
    2320)またはP4BSF 03−G10(DSM12321)からの発現に
    より取得し得る、請求項26に記載のヒドロラーゼ変異体。
  28. 【請求項28】 配列表4、6、8、12、14または18に示す完熟たん
    ぱく質のアミノ酸配列を有する、請求項24に記載のヒドロラーゼ変異体。
  29. 【請求項29】 請求項23ないし28のいずれか1またはそれ以上に記載
    のヒドロラーゼ変異体をコードするDNA配列。
  30. 【請求項30】 配列表3、5、7、11、13、15または17に示すD
    NA配列を含んでなる、請求項29に記載のDNA配列。
  31. 【請求項31】 請求項29または30に記載のDNA配列を含んでなるベ
    クター。
  32. 【請求項32】 請求項29または30に記載のDNA配列および/または
    請求項31に記載のベクターを含んでなる形質転換体。
  33. 【請求項33】 形質転換体P1B 01−E4(DSM11658)、P
    2B08−H3(DSM11659)、P3B13−D10(DSM11660
    )、P4B 04−H3(DSM12322)、P5B14−C11(DSM1
    2320)またはP4BSF 03−G10(DSM12321)である、請求
    項32に記載の形質転換体。
  34. 【請求項34】 請求項32または33に記載の形質転換体を培養すること
    を含む、特性を改良したヒドロラーゼ変異体の製法。
  35. 【請求項35】 等量の触媒を、試験基質、および、試験基質の純粋の立体
    ―または位置異性体に加え、別の試験容器中に、触媒による開裂があると分光測
    定的に測定され得る吸収または放射の変化を生じる発色団基を有する試験基質を
    提供し、さらに、得られた直線的当初反応速度の比率から立体―または位置選択
    性を測定する、触媒の立体―または位置選択性試験方法。
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