JP2001511086A - 空圧作動式の車用ブレーキ装置用の供給放出弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 供給放出弁は、ハウジング（３）の段付き穴（２）内で作用し得るようにされた実質的に異なる外形のピストン（１）を備えている。駐車ブレーキを掛けると、ピストン（１）が駐車ブレーキの作動に応答して作動する。

Description

【発明の詳細な説明】 空圧作動式の車用ブレーキ装置用の供給放出弁 本発明は、車用の空圧作動式のブレーキ装置、特に、トラクタ−トレーラ組合 せ体にて使用される型式の装置用の供給放出弁（supply dump valve）に関する 。 トラクタ−トレーラ組合せ体用の公知の空圧作動式のブレーキ装置は、典型的 に、「供給放出弁」と称される安全面の特徴を具体化するものであり、トラクタ とトレーラとの間の空圧制御管が破断し又はその他の損傷を受けたとき、車の空 気リザーバ内に蓄えられた空気圧力の損失を制限するように作用可能である。供 給空気の損失を制限することにより、トレーラの非常リレー弁が作動する。供給 放出弁自体は、通常、トレーラに取り付けられたトレーラ制御弁内に一体化させ ることができる。電子式ブレーキ装置（ＥＢＳ）の制御の下、トレーラのブレー キの作動を制御するトレーラ制御弁は、通常、「スージーズ(suzies)」として公知 の撓み継手を介してトレーラに接続されている。この供給放出弁は、実質的にト レーラの非常リレー弁を作動させ、従って、トレーラブレーキを作動させるよう に機能する。 従来から、供給放出弁は、該弁に差圧が作用したときにのみ動く差圧作動弁を 備えている。公知の弁は、従来形式にて作動される空圧ブレーキ装置及び電子制 御式ブレーキ装置の双方に取り付けられている。供給放出弁は、トレーラ制御管 が破損したときにのみ作動するため、この供給放出弁は、重複機能部として分類 される。このことは、弁内の不良が検出されたとき、弁が実際に機能することが 必要とされる前の段階にて装置がそのことを操作者に知らせることが確実となる ように、何らかの手段により放出弁の完全性を点検しなければならないことを意 味する。これと代替的に、弁が実際には、「働く」ために通常の作動中に部分的に しか作動せず、これにより、放出弁が目的とする機能を放出弁が果たすことが必 要とされるとき、弁要素が固着したり、又は焼き付く可能性を少なくするように 弁を配置することも可能である。 １つの公知の構造において、供給放出弁は、各ブレーキをかけるとき作動ピス トンに対してブレーキ圧力を付与することにより、作動力が発生するように、ば ねによって支持された作動領域から形成されている。このことは、ピストンを作 動させ、また、ピストンと該ピストンが作用する穴との間で機能するシールを作 動させる。この配置に伴う問題点は、典型的に、多分、２乃至３バールの実質的 なブレーキ圧力が付与される迄、弁が動かないことである。殆どの車は、３バー ル以下、典型的に、0.5乃至１バールしか必要としない０乃至0.2ｇの範囲に減少 して停止するため、弁は動かず、このため、確実に作動しない。実際には、略連 続的な自動車路での運転中に経験されるように、実質的なブレーキ作用が加わら ない車において、極く僅かな場合を除いて、供給放出弁を作動させるのに必要と される十分な力を発生させる可能性はない。 本発明によれば、車用の空圧作動式のブレーキの装置に対する供給放出弁は、 ハウジングの段付き穴内にて作動し得るようにされた異なる外形のピストンを備 えており、ピストン及びハウジングは、駐車ブレーキの作動によって、ピストン が駐車ブレーキの作動に応答して作動するような構造及び配置とされている。 このことは、どのような走行においても少なくとも１回、ピストンが作動する ことを確実にする。ピストンの直径は異なることが好ましい。 １つの構造において、供給圧力は、異なる領域に作用することによって、ピス トンが小さい組み合せ隙間を有し、これにより、ピストンをばねに抗して押し出 す方向に動かすことを確実にする。 駐車ブレーキを付与すると、供給管内の圧力は上昇し、例えば、穴の端部に対 してプラグにより画成されたストッパと係合する迄、ピストンを反対方向に動か す。 駐車ブレーキを解放した後、ピストンはばねに着座し、また、駐車ブレーキを 掛けると、供給管内の圧力が供給ピストンを駆動してストッパと係合させる。 トレーラの制御管内にて漏洩が生ずると、弁制御チャンバ内の圧力が降下して ピストンをリザーバと弁との間の管の流量を絞る方向に動かす。 本発明の１つの実施の形態がトラクタ−トレーラ組合せ型の車用の空圧作動式 のブレーキ装置に対する供給放出弁の断面図である添付図面に図示されている。 供給放出弁は、ハウジング３の段付き穴２内にて作動する実質的に異なる外形 のピストン１を備えている。この異なるピストン１は、穴２の相補的な部分５内 にて作動する、より大径の比較的短い部分４と、より小径の部分を画成し且つ中 間径の穴部分８によって部分２から分離された穴の相補的部分７内にて作動する 長い軸部分６とを備えている。また、部分６を画成する軸部分は、ハウジング３ の端部を密封可能に閉じ得るようにプラグ１１の穴１０内にて作動するガイド９ を画成し得るように、部分４の上方に突き出している。穴１０は、プラグの半径 方向通路１２、及びハウジングの通路１３を介して、典型的に、ＥＢＳ入口ソレ ノイド弁に接続される一方、これらの通路は、ピストン１の両端の間にて長手方 向に伸長する軸方向通路１５を介してハウジングのリザーバポート１４に接続さ れている。 圧縮ばね１６が摺動可能なカラー１７と、より大径のピストン部分４の隣接面 との間にて作用する。カラー１７は、より大径の部分２と中間の穴部分８との間 の直径段部分における肩部１８、及びピストン部分６により支持されたサークリ ップ又は同様の部分１９と同時に又は交互に協働し得るようにされている。 空圧制御圧力は、プラグ１１とピストンの面との間に配置された通路２０を通 じて、より大径のピストン部分４の面に作用する。吐出圧力が通路２１を通じて より大径の部分４の下側に作用する。通路２２を通じて弁への流体の供給は、ピ ストン１が端部プラグ１１から相対的に離れるときに制限され又は閉じられ得る ようにされ、また、穴２の隣接する端部にて端ぐり穴２３内に受け入れられる。 供給放出弁が図面に図示した休止位置にあるとき、ピストン１は、サークリッ プ１９に作用するばね１６の力によって中立位置に保持される。リザーバポート １４からの空気は、ポート２２及びピストン１の頂部まで直接、流れる。この空 気圧は、ピストン１に正味力を加え、この正味力は、ピストン１の部分９、６の 間の異なる領域に作用する等しい圧力により、ピストン１を付勢して相対的に端 部プラグ１１から離れさせる。ピストン１は、カラー１７が肩部１８と協働し且 つばね１６の力が更なる動きに抵抗する迄、下方に動く。ピストン１のこの方向 への動きは、実質的に２ｍｍの小さい組み込み隙間を介して行われる。 通常のブレーキ状態下にて、通路２０に付与された制御圧力及び吐出空気圧力 は、実質的に等しく、このため、ピストン１の位置が更に変化することはない。 トレーラとの継手又は配管が破損するならば、部分４の下側に作用する吐出圧 力は、降下して、端ぐり穴２３に入る迄、ピストン１が端部プラグ１１から相対 的に離れるように動く。このことは、弁への空気の供給を遮断し且つ空気の損失 を防止する。 ブレーキを掛けたとき、通路２１を通じて作用する吐出管内の圧力は上昇する が、通路２０内の圧力は上昇しない。これにより、ピストンがストッパとして機 能する端部プラグ１１に接触する迄、ピストンが相対的に端部プラグ１１に向け た方向に動くようにする力がピストンに加わる。 端部プラグ１１に向けたピストン１の動きは、駐車ブレーキを掛ける毎に生ず る。このことは、ピストン１がその穴内にて固着せず、このため、配管の接続が 破損した状態の間、ビストンが動かない可能性を少なくすることを確実にする。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ハウジング（３）の段付き穴（２）内で作動し得るようにされた異なる外 形のピストン（１）を備える、車用の空圧作動式のブレーキ装置に対する供給放 出弁において、ピストン（１）が駐車ブレーキの作動により、駐車ブレーキの作 動に応答して作動するようなピストン（１）及びハウジング（３）の構造及び配 置とされることを特徴とする、供給放出弁。 ２．請求項１に記載の供給放出弁において、異なる領域に作用する供給圧力に よりピストン（１）が、小さい組み込み隙間となる方向に動き、これにより、ピ ストン（１）をばね（１６）に抗して押し出し、吐出管内の圧力の上昇によりス トッパ（１１）に係合する迄、ピストン（１１）が反対方向に動くようにする、 供給放出弁。 ３．請求項２に記載の供給放出弁において、ピストンが、より大径のピストン 部分（４）と、ピストン部分（６）を画成するより小径のより長い軸部と、部分 （４）の両面から突き出すガイド（９）とを備え、空圧制御圧力が、ガイド（９ ）に達する部分（４）の上面に作用し、吐出圧力が、部分（６）に達する部分（ ４）の下側に作用し、ばね（１６）が、部分（４）の下側と摺動可能なカラー（ １７）との間に作用し、該カラーが、直径の段差部分におけるハウジング（３） の肩部（１８）と、休止位置にてばね力を取り出す部分（６）により支持された 部材（１９）とに同時に又は交互に協働し得るようにされ、駐車ブレーキを掛け たときの吐出圧力の上昇により、ピストンがより大径の穴の端部に向けて相対的 に付勢されるようにした、供給放出弁。 ４．請求項３に記載の供給放出弁において、部分（４）の下側に作用する吐出 圧力の降下により、ピストン部分（６）がチャンバ（２３）に入って、弁への空 気の供給を遮断し且つ空気の損失を防止する迄、ピストン（１）が、より大径の 穴の端部から相対的に動いて離れるようにする、供給放出弁。 ５．請求項１乃至４の何れかによる供給フート弁を内蔵する、トラクタートレ ーラ組合せ体用の空圧作動式のブレーキ装置。