JP2001510453A - 相補的組み合わせライブラリーを使用する薬剤の同定 - Google Patents

相補的組み合わせライブラリーを使用する薬剤の同定

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Abstract

(57)【要約】 本発明は受容体への結合によって活性を仲介するリガンドがまだ知られていないときにも、標的受容体タンパク質の生物活性を仲介できる化合物ライブラリー中の化合物を同定することに向けられている。その方法は3工程からなる。(1)標的タンパク質(TP)に結合し、従って工程(2)と(3)において未知のリガンドにの対する代用物として使用できるメンバー(好ましくはペプチドまたは核酸)に対し少なくとも1個の可能な代用物組み合わせライブラリーをスクリーニングする。(2)少なくとも1個の相補的ライブラリー、好ましくは組み合わせライブラリー(これはペプチドまたは核酸に制限されず、また含まなくてもよい、従って「化合物ライブラリー」と時折呼ばれる)を、工程(1)からの1またはそれ以上の代用物のTPへの結合を阻害する化合物に対しスクリーニングする、そして、任意に、(3)前記TPの生物活性を仲介するかどうかを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】 相補的組み合わせライブラリーを使用する薬剤の同定 本発明はその全体を参照してここに組み込まれる1996年10月31日に出願した出 願番号08/740,671号の一部継続出願である。 発明の背景発明の技術分野 本発明は、標的タンパク質の生物活性を仲介することができる薬剤を同定する 方法に関する。タンパク質結合および生物活性 タンパク質の生物活性の多くは、それ自身タンパク質である1またはそれ以上 の結合パートナー(リガンド)または他の生体分子に結合するそれらの能力に帰 する事ができる。 タンパク質の結合パートナーが既知であるとき、結合タンパク質及びそのパー トナーの相互作用が生物活性にいかに影響しているかを研究することは比較的簡 単なことである。さらに、コンプレックスの形成を拮抗的に阻害し、あるいは既 に形成されたコンプレックスを分離するための化合物の能力について化合物をふ るい分けることができる。このような阻害剤はタンパク質の生物活性に、少なく ともインヴィヴオで相互作用の場所に供給できる場合に、影響を与えるようだ。 結合タンパク質が受容体であり、結合パートナーが生物活性のエフェクターで ある場合、そのときは阻害剤は生物活性を弱めるであろう。結合パートナーが、 結合によって、生物活性をブロックするものである場合、そのときはその相互作 用の阻害剤は、実質的に、アゴニストである。 官能基が互いにリガンド結合相互作用に関係する残基はタンパク質のリガンド 結合部位またはパラトープを形成する。同様に、互いにこれらの相互作用に関係 するリガンドの官能基はリガンドのエピトープを形成する。 タンパク質の場合には、結合部位は一般に比較的小さい表面パッチである。タ ンパク質の結合特性は、タンパク質を変質することなく、これらの部位で局部的 変更によって変えられる場合が多い。 タンパク質の官能基とリガンドのそれとの間に化学反応が起きることが可能で あり、共役結合となり、通常タンパク質リガンド結合はいくつかの非共役相互 作用の集合効果の結果として生じる。静電的相互作用は塩架橋、水素結合、およ びヴァンデルワールス力を含む。 疎水性相互作用と呼ばれているものは実際には、非極性基とそれ自身との間の 有利な相互作用よりはむしろ無極性基と水との間の水素結合の不在である。疎水 性相互作用はタンパク質の配座を安定にする際に重要であり、疎水性残基は通常 かくされており、従って結合部位部分ではないが、間接的にリガンド結合に影響 する。 ペプチドは、タンパク質が他のタンパク質、マクロ分子および、生物学的に重 要な物質、例えば核酸、脂質および酵素基質と相互作用する物と同じ部位にてタ ンパク質を結合することが見出された。この性質の第一の例は、ビオチン結合タ ンパク質ストレプタヴィジンの単一のペプチド結合部位であることが示されたい くつかのグループの刊行物にあった。これは、ビオチン結合の原因である同じ部 位であり、これらのペプチドはこの部位に結合するためのビオチンに匹敵する( Biochemistry 34:15430-15435(1955)環状ペプチドファージライブラリーのス リーニングは高親和性でストレプタヴィジンを結合するリガンドを同定する、L. B.Giebel,R.T.Cass,D.L.Milligan,D.C.Young,R.Arze & C.R.Johnson;Gene 128:5 9-65(1993)選択された標的に親和性をもつ新規の配列源としてランダム38−ア ミノ酸ペプチドを示すM13ファージライブラリー、b.K.Kay,N.B.Adey,Y.S.He ,J.P.Manfredi,A.H.Mataragon & D.M.Fowlkes;Nature 354:82-4(1991)リガ ンド結合活性を同定するための合成ペプチドライブラリーの新しいタイプK.S.La m,S.E.Salmon,E.M.Hersh,V.J.Hruby,W.M.Kazmierski & R.J.Knapp;Proc.Nad .Acad.Sci.U.S.A.92:5426-5430(1995)ライブラリーのライブラリー:合成組み合 わせライブラリーデザインおよび"pharmacophore"モチーフのスクリーニング、N .F.Sepetov,V.Krchnak,M.Stankova,S.Wade,K.S.Lam & M.Lebl;Biochem J 29 3(Pt 3):613-6(1993)ファージに発現したランダムペプチドライブラリーから選 択されたビオチン結合、I.Saggio & R.Laufer)。多くの他の例があり、例えば スミスはリボヌクレアーゼSに結合したファージに示されたペプチドが特異的共 通モチーフをもち、これらのPLsがリボヌクレアーゼ活性に拮抗し、これはペプ チドとRNAが同じリガンド結合部位 によって結合したことを意味することを示した(Gene 128:37-42(1993)バクテリ オファージ表示ライブラリーで発見されたリボヌクレアーゼSペプチドアンタゴ ニスト、G.P.Smith,D.A.Schultz & J.E.Ladbury)。他の例は細胞表面インテグリ ンへのペプチドリガンドの結合からである(Biochemistry 34,:3948-3955(1995 )ランダムファージ表示ライブラリーから選ばれたインテグリンアルファvベー ター3のためのペプチドリガンド、J.M.Healy,O.Murayama,T.Maeda,K.Yoshin o,K.Sekiguchi & M.Kikuchi;J.Cell Biol.124:373-80(1994)ファージ表示 ライブラリーからアルファ5ベーター1のための高度に特異的リガンドの単離、 E.Koviunen,B.Wang & E.Ruoslahti)。この方法で得られたペプチドは明らか に模擬天然タンパク質であった:タンパク質MDM2およびp53に対する場合のよう なタンパク質相互作用(Bottgar et al.ファージ表示による新規のmdm2結合ペプ チドの同定、Oncogene,13:2141-7(1996))。しかし、これまで、この現象が充分 に普通であり、未知の結合パートナーとタンパク質の相互作用の阻害物質を同定 する際に活用されることは評価されていなかった。また、そのためにこの現象の 利点をどのようにして利用するか誰も説明していなかった。伝統的薬剤スクリーニング 伝統的薬剤スクリーニングにおいて、天然製晶品(特に民間療法に使用される もの)は生物活性について試験された。これら製品の活性成分は精製し特性を調 べて、これら"drug leads"の合成類似体を設計し、調製し、活性を試験した。こ れら類似体の最良のものは"drug leads"の次の世代となり、新規の類似体を作成 し評価した。 天然製品と合成化合物の両者は単一活性を条件に試験し、テスターへの関心の ある任意の生物活性について徹底的に試験できた。試験は先ず動物で行い、次に 単離器官、組織、または細胞培養物、膜抽出物または精製受容体を用い、高価で ないさらに入手しやすいモデル系を、薬理学的評価について明らかにした。 これら方法には多くの利点がある。これらアプローチの多くは、特にすべての 動物と単離器官の試験では、試験に大量の化学的化合物を必要とする。可能性の ある薬品化合物のコレクションの中の所定の化合物の量が限られ、これは実行 されるスクリーン数を制限する必要がある。 また、全動物、単離器官および培養細胞を用いて試験した化合物の中、構造/ 活性関係(SAR)を確立することが本質的に困難である。これは、任意所定の 化合物の活動の実際の分子標的が、アッセイでポジティブに採点する他の化合物 のそれとは全く異なるためである。非常に特異的標的の一連の化合物を試験して 、量的活性と種々の化学残基の作用を算定し、その情報を化合物の一定のクラス 中の活性化合物のためのサーチに使用し、試験した活性化合物によってシェアー された性質の複合物をもつ新規の化合物の合成に向けさえもする。 すべての動物、器官および細胞に基づくスクリーニングの他の欠点は、一定の 制限により活性化合物がそのように算定されることを妨げられることである。例 えば、細胞膜通過の不能は、試験化合物ライブラリーの中で、有力なインヒビタ ーが、活性化したオンコジーンラスに作用することを妨げ、細胞増殖アッセイで 疑似の負のスコアを与えることを妨げることができる。しかし、単離した系のラ スを試験することか可能な場合、有力なインヒビターは正の化合物として数えら れ、適切なSARを確立するために貢献する。次の、化学修飾は膜透過性に対し 化合物の構造を最適にするため行うことができる。 化合物のスクリーニング法に基づく受容体への抗しがたい欠点は、受容体とそ の生物リガンドの活性について優先的知識を要することである。病気の場合の遺 伝子マップによって、特定の遺伝子製品が病気の原因であることを決定する場合 、既知の受容体または酵素ではないので、遺伝子生化学官能基について知識が不 足し、既知の方法を用いてアッセイを確立することは難しい。 本発明はこれら問題点をすべて回避する。 組み合わせライブラリー 数千、数万の、ランダムオリゴペプチドのライブラリーは、化学合成(Houghte n et al.,nature,354:84-6(1991))、または遺伝子発現(Marks et al.,JMol Biol ,222:581-97(1991))、によって調製され、クロマトグラフ支持体(Lam et al., nature,354:82-4(1991))に、バクテリア細胞(Colas et al.,Nature,380:54 8-550(1996))内で、バウテリアピリ(Lu,Bio/Technology,13:366-372(1990) で、またはファージ(Smith,Science,228:1315-7(1985))で示され、そ して抗体(Valadon et al.,J Mol Biol,261:11-22(1996))、細胞質タンパク質( Schmitz et al.,J Mol Biol,260:664-677(1996))、ウイルス性タンパク質(Hong and Boulanger,Embo J,14:4714-4727(1995))、バクテリア性タンパク質(Jacob sson and frykberg,Biotechniques,18:878-885(1995))、核酸(Cheng et al.,Ge ne,171:1-8(1996))、およびプラスチック(Siani et al.,J Chem Inf Comput Sci,34:588-593(1994))を含む多数の標的に結合するためスクリーニングした 。 タンパク質のライブラリー(Ladner,USP 4,664,989)、ペプチド(Simon et al. ,Proc Natl Acad Sci USA,89:9367-71(1992))、核酸(Ellington and JW,Nature ,246:818(1990))、炭水化物、および小有機分子(Eichler et al.,Med Res Re v,15:481-96(1995))はまた薬剤スクリーニング目的に調製または示唆された。 スパークスらは(Nature Biotechnology,14:741(1996年6月))SH3−ドメ インを用いてタンパク質につき16日マウス胚cDNA発現ライブラリーをスクリ ーニングするファージ表示ランダムペプチドライブラリーから単離したSH3ド メイン結合ペプチドを用いた。このプロセスは"COLT"と呼ばれる(cloning o f hgand targets)。これらのタンパク質、先に知られていなかったものいくつか を、つぎに追加のSH3−ドメイン結合リガンドに対しペプチドライブラリーを スクリーニングする際に結合標的として使用できる。 ペプチドライブラリーの化学は生物学的プロセスに含まれる天然マクロ分子の 多くに完全に類似であり、従ってこれらのライブラリーは標的タンパク質と相互 作用する天然のものに似た構造で豊富である。さらに、変異体は各実際に多くの 異なる化学的構成分の滑走ウインドウを示すような線形ポリマーからなる。たと えば、所定のマクロ分子の相互作用が結合ペプチド内の4個のアミノ酸の側鎖に 基づく場合、13個のアミノ酸ペプチドは結合できる残基の10個の潜在的組み合 わせをもつ;従って、108個の膜のライブラリーは約109個の4量体順列をも つ。これは、例外的に大きな異なったペプチドライブラリーを生成しスクリーニ ングすることが容易な組み合わせで、初期同定およびタンパク質官能ドメインを 調べるためにペプチド組み合わせライブラリーを用いるため刺激を与える。 不幸にも、ペプチドそれ自体は治療実体として用いるために限られたユーテイ リテイをもつ。合成には費用がかかり、プロテアーゼの存在で不安定であり、一 般に細胞質の膜を通過しない。化合物の他のクラスは薬剤の候補に対しより良い 性質をもつ。しかし、歴史的に、薬剤発見領域への、より小さいファームのエン トリーに対し、化学化合物ライブラリーを獲得することはバリアーであった。全 動物および細胞さえも試験するために必要な大量の化学品によって、化合物を合 成したときはいつも、かなり大量で行われなければならないことは既知の事実で あった。従って、1年につき化学者1人につき50個以下の化合物の合成および 精製処理量であった。大会社は取引バリアーとしておびただしい高価な収集物を 保持していた。しかし、分子レベルへの標的の小型化とスクリーンの自動化で、 アッセイに必要な所定の化合物の分量は、非常に小さい量に減少した。これらの 変化は伝統的化学ライブラリーの代わりに所謂組み合わせ化学ライブラリーの利 用のためのドアーを開いた。組み合わせ化学は、分子標的に向けられた自動化ア ッセイに適した少量の化合物の大多数につき迅速な比較的安価な合成を可能にす る。多数の小会社と大学の研究室はかなりの範囲の多様性を用いて巧みに処理す ることに成功した(Doyle,1995,Gorden et al.,1994a,Gorden et al.,1994bで 検討)。 われわれは、多数の標的に対し薬剤発見スクリーンを開発する系統的手段を開 発した。このシステムの特別な利点は、高処理量スクリーンが類似と非類似の標 的と基本的に同一であり、生化学的に多様な標的のための独特なアッセイを発現 するための要求を回避することである。これはいくつかの理由から望ましい。第 一の主要な一つは特異的標的が治療上の介入にいかに有用であるかが確実でない 。活性化合物を単離し試験するまで、本当に分子標的を“確認する”ことができ ることではない。したがって、これは実際と同じ多くの標的を選び、各々に対す るスクリーンを確立し、つぎに同定した化合物を薬理学的に用いて各標的を確認 する意味をなす。第二に、多くの可能な標的に対し、分子アッセイを確立に使用 できる生化学活性を気付かない。多くの可能な標的は生化学データよりはむしろ 遺伝的実験の結果に基づき提案できる。これはサブクローニングと突然変異原性 の分析が容易なためのビールスの場合であり、現在、ヒト遺伝子データの流 出で、多くの他の病気分野で真実であろう。そのチャレンジは遺伝子データから 有用な薬剤スクリーンの開発まで行くことである。 特許または特許出願を含めて、この明細書に引用したすべての参考文献は、こ こに参照のため組み込まれる。いずれの参考文献も従来技術を構成することを承 認するものではない。参考文献の議論は著者らが主張することを述べ、出願人は 引用書類の正確性と適切性を吟味する権利を保有する。 発明の概要 本発明は、結合パートナーへの標的タンパク質の結合の抑制によって標的タン パク質の生物活性を介在できる薬剤を同定する方法に関する。従来法とは違って 、天然結合パートナーは標的として用いられことは必要なく、また特性を与える 必要さえもない。天然結合パートナーは相補的組み合わせライブラリーを用いて 回避される。 「ライブラリー」の語は関心のある性質につき同時にスクリーニングできる化 学的または生物学的実体のコレクションを意味する。(それらは、所望により、 連続してスクリーニングできるが、同時にスクリーニングすることがさらに有効 である。)一般に、それらはもとの構造および/または機能に関係する。 「組み合わせライブラリー」の語は各メンバーが、基礎要素の制限されたセッ トの系統的またはランダムな組み合わせであり、各メンバーの性質がそれに組み 込まれた要素の選択と位置に依存することを意味する。代表的には、ライブラリ ーのメンバーが少なくとも同時にスクリーニングすることができる。ランダム化 は全体または部分的である;いくつかの位置はランダム化でき、他は予定でき、 そしてランダムな位置で、予定された方法で選択を制限できる。組み合わせライ ブラリーのメンバーはある種のオリゴマーまたはポリマーであり、異体はオリゴ マーまたはポリマーの1またはそれ以上の位置で、可能なものとしては結合する 連鎖によって、またはオリゴマーまたはポリマーの長さによって、単量体構築ブ ロックを選択して生じる。あるいは、メンバーは、1,4−ベンゾジアゼピン構 造のような標準のコア構造をもつ非オリゴマー分子であってもよく、その変更は コア構造の特定の可変部位にて置換体を選択して導入される。 標的分子を認識するためそのようなライブラリーの1またはそれ以上のメン バーの能力は「組み合わせ認識」と呼ばれる。 「簡単な組み合わせライブラリー」では、メンバー全部が化合物(例えば、ペ プチド)の同じクラスに属し、同時に合成することができる。「複合組み合わせ ライブラリー」は2個またはそれ以上の簡単なライブラリー、例えばDNAsと ペプチドの混合物である。複合ライブラリーの簡単なライブラリーの成分数は、 勿論、通常は、各単一ライブラリーのメンバーの平均数よりも小さい、あるいは 各合成に比較してライブラリーの利点は小さい。 偏した組み合わせライブラリーは、ライブラリーメンバーの1またはそれ以上 の位置にて、可能な基本要素の1だけを、ライブラリーの全メンバーに対し許容 する、すなわち、偏した位置が変化しない。 「増幅できる組み合わせライブラリー」の語は各メンバーが、標的に結合する ことを見出した後、出発物質としてライブラリーに既に存在する要素を用いて、 インヴィヴォまたはインヴィトロで増幅できるライブラリーを意味する。2種類 の増幅できるメンバーがある。第一に、核酸は天然複製プロセスによってインヴ ィヴォで、またはポリメラーゼ鎖反応(PCR)のような技術によってインヴィト ロで増幅できる。第二に、ペプチドは、ファージに存在するとき、またはコード 化する核酸と結合するとき、ペプチドを符号化する結合した核酸のインヴィヴオ またはインヴィトロ増幅によって直接増幅でき、増幅した核酸はペプチドを生成 するように発現する。 「バイオポリマーライブラリー」の語は、ペプチド(ペプトイドと共に)、核酸 、および/またはオリゴ糖からなるライブラリーを意味する。(それぞれ、天然 産のアミノ酸、塩基、または糖からなる必要はない。)しかし、炭化水素合成の 更に大きい複雑さのため、ペプチドと核酸は更に関心がもたれる。 「組み合わせライブラリーのパネル」は異なる(オーバーラップの可能性があ るが)そして別々のスクリーニングできる簡単なまたは複合した組み合わせライ ブラリーのコレクションである。「パネル」は成分簡単ライブラリーが共に混合 されず、すなわち、まだ別々にスクリーニングされている複合ライブラリーとは 異なる。 「構造パネル」は上記のようなパネルであり、メンバーライブラリー間に、 ある構造関係がある。例えば、20個の偏したペプチドライブラリーのパネルを もち、各ライブラリーでは、中央残基が所定のアミノ酸として不変であるが、各 ライブラリーでは不変の残基が異なり、そこで、集合的に、全部の20個の可能 な遺伝子的に符号化するアミノ酸が本特許により探査されている。 「走査残基ライブラリー」は不変残基の位置が1のライブラリーから次のライ ブラリーへシフトするように、偏した組み合わせペプチドライブラリーのパネル の調製を意味する。例えば、ライブラリー1では、残基1は特定の残基AAとして 一定であり、ライブラリー2では、残基2が、そして2またはそれ以上の(通常 全部の)位置を通してこのように示される。 また、サブパネルを定義できるライブラリーのパネルを構築できる。例えば、 1のサブパネルでは、中央残基AA1は全ライブラリーに対し同じであるが、ライ ブラリーはまた、全部の他の残基位置を通じて走査される不変残基AA2を持つ。 ライブラリー走査プログラムは1またはそれ以上のライブラリー(例えば、偏 したペプチドライブラリーの構築パネル)が活性のためにスクリーニングされる 。ライブラリーは平行に、連続して、または両方で、スクリーニングされる。連 続スクリーニングでは、1のスクリーニングの結果を用いて、その系列の次のラ イブラリーの設計を案内する。 出願人は、最初の組み合わせ(相補的)ライブラリー(好ましくは自然におけ る組み合わせ)を、標的タンパク質に最初のライブラリーのリガンドを結合する 1またはそれ以上の標的を阻害する能力に対し、スクリーニングする。 成功したインヒビターは標的タンパク質の1またはそれ以上の生物活性の候補 アンタゴニストである。 出願人は組み合わせライブラリー、特にバイオポリマーライブラリーのこれら メンバーは、生物学的に重要な結合活性をもつ標的タンパク質に結合し、標的タ ンパク質が、ランダムに向かい合うように、標的タンパク質の全面にわたり、等 しい可能性をその生物学的活性に仲介する天然結合パートナーと相互作用する部 位に好適に結合すると信じている。そうならば問題のライブラリーの標的結合メ ンバーは、その天然結合パートナーへの標的タンパク質の複合化を阻害できる メンバーに対し、バイオポリマーライブラリーである必要のない第二の組み合わ せライブラリー(「相補的ライブラリー」をスクリーニングする際に、未知または 入手できない天然結合パートナーのために代用物として使用できる。代用物ライ ブラリーは好ましくはペプチドまたは核酸ライブラリーである、 ライブラリーのサイズはその中の異なる分子の数としてのライブラリーの多様 。「多様性」はライブラリーの構造がどのくらい異なるかは評価しない。2個 の構造の間の相違度をここでは「不均衡」または「ばらつき」と呼ぶ。「不均衡 」はいくつかの点で、例えば、サイズ、親水性、極性、熱安定性等で量を計るこ とができる。ライブラリーの平均サンプリング頻度は、サイズ対多様性の比であ る。サンプリング頻度は全メンバーがスクリーニングされることを確かめるため にアッセイの検出リミットを超える必要がある。 組み合わせライブラリーは通常少なくとも103個の異なる構造の多様性をも つ。好ましくは、初期の代用物発生ライブラリーは高多様性、例えば少なくとも 約106、さらに好ましくは少なくとも約109個の異なるメンバーである。ペプ チドライブラリーが好ましいが、異なるクラスの化合物(例えば、ペプトイドま たは核酸)からなるライブラリーは標的タンパク質の活性仲介結合部位を結合す るために検出できる選択物出あるならば受容できる。 相補的ライブラリーは、ペプチドライブラリーである必要はなく、好ましくは そうではなく、さらに低い包括的多様性であっても良い。代用物ペプチドの全部 に対して;または選択されたものに対してスクリーニングできる。スクリーニン グは個々にまたは集合的である。しばしば、相補的ライブラリーのメンバーは、 最初のライブラリーのメンバーよりも標的タンパク質のパラトープに対し結合が あまり特異的ではなく、これは多分それらの表面積がさらに小さく、他の分子と の有利な(または不利な)相互作用に対し更に少ない機会を提供するためであろ う。好ましい相補的ライブラリーはベンゾジアゼピンライブラリーである。 相補的ライブラリーのメンバーの複合阻害活性の度合いは標識をつけた代用物 および不溶化した標的タンパク質によって量を計られる。標識をつけた代用物ペ プチドの分量を固定し、相補的化合物の量を変えるか、または、さらに好ましく は標識をつけた代用物ペプチドの量を変えて、相補的化合物の量を一定に保持 する。相補的化合物の活性が大きくなるほど、固相において標識代用物ペプチド は小さくなり(すなわち、標的タンパク質に複合化し)、液相では一層大きくなる (すなわち、複合化しない)。いずれの相でも標識の量を計り、可変成分の量で相 関関係を算定する。結合分子に対しスクリーニングライブラリーの従来法はそれ 自体、親和度の定量化を与えない。 最初のライブラリーの標的タンパク質のいくつかは、関心のある生物活性を仲 介する天然結合パートナーによって結合した部位にて標的タンパク質を結合しな いこと、またはそれをその部位に結合するが天然結合パートナーのそれに似た効 果を持たないことが可能である、すなわち、これら名目上の代用物が天然結合パ ートナーに対し真の代用物ではないことが可能である。しかし、同定したメンバ ーの1またはそれ以上が真の代用物であるかぎり、名目上の代用物の全部が相補 的ライブラリーをスクリーニングする際に用いられる場合、また、そのときは必 然的に標的タンパク質に対し真の代用物の結合の阻害剤のためにスクリーニング するだろう。 生成した「虚偽のヒット」(すなわち、標的タンパク質はの虚偽の代用物の結 合を阻害する、または真の代用物の結合を阻害するが悪い部位で阻害する化合物 )の数を減らすため、関心のあるその生物活性を仲介するように標的タンパク質 で相互作用する能力(あるいは生物系で評価できる少なくとも関連した活性)に 対し、まず適当な生物系で名目上の代用物を試験する。次に、このモデル系で活 性なこれら名目上の代用物のみを相補的ライブラリーをスクリーニングする際に 用いる。標的タンパク質への代用物ペプリドの複合化を阻害する相補的ライブラ リーのたいていの化合物は、その相互作用を代用物ペプチドを用いてブロックす るような方法で標的タンパク質に結合することによって、この阻害を達成する。 相補的化合物が標的タンパク質の代わりに代用物ペプチドに結合することが理論 的に可能であるが、たいていのオリゴペプチドは安定なコンホメーションをもた ないので、この相互作用は弱いようである。 勿論、標的タンパク質または代用物ペプチド単独を用いて代用物ペプチドを結 合するものから、標的タンパク質を結合する阻害性化合物を、標識をつけたまた は固定化した形で、アッセイまたはアフィニティ分離剤として、区別すること は簡単な方法である。 図面の簡単な説明 図1.組み合わせライブラリーを作るため使用したベンゾジアゼピン骨格、お よびその構造に導く合成経路。 図2. バクテリアアルカリ性ホスファターゼに融合したペプチドリガンドの発現のた めのベクターpFLAG-ATS-BAP。このベクターはシグナルタンパク質の大小両方を うまく発現するために用いた。たいていの場合、タンパク質は分泌し、媒体から のアンモニウム硫酸化沈殿によって融合タンパク質を簡単に濃縮する。まれな場 合には、タンパク質は分泌しないが、細胞内に蓄積する。この場合、トリス緩衝 液で細胞を洗浄し、活性な融合タンパク質を遊離するように音波処理する。いず れの場合も、十分な量の物質が100mlの培養液から得られる。FLAGエピトープは 、Grihalde et al.,Gene,166:187-95(1995)に、融合タンパク質のための標識 として開示されている。 図3.ファージ表示ライブラリーからスクリーニングによって同定した結合ペ プチドのアミノ酸の出現。 16個の標的に対し、ファージ表示ライブラリーをスクリーニングして同定した 結合ペプチドの配列を分析した。まず、所定の標的を結合するペプチドに対し、 共通配列を決定し、これから、コア結合領域を決定した。その標的を結合するペ プチド全部のコア領域でのアミノ酸を記録し、記録したものを問題のペプチドの 数によって分け、各標的に対し小計を得た。標的小計を加え、次に標的の数によ って分けた。最終計をパーセンテージに変えた。残基の全部は値が5%に等しい ことを示した。 図4. コドン使用のために修正後、ファージ表示ライブラリーをスクリーニングして 同定したペプチドを結合する際のアミノ酸残基の出現。図3の数は、NNK符号化 図に対し得られるコドンの数によって分けられ、得られた数は100%に標準化し た。 図5.CMV UL44に結合するファージの精製。UL44に結合するファージの 割合をテキストに記載されたように選択の2と3ラウンド後にモニターした。そ の割合は青いプラクの数/白いプラクの#を示す。ライブラリー文字は各ライブ ラリーにおいて一定に保持された残基を示す。 図6.CMV UL44に対する各ファージELIAs。各クローンを、UL55を3ラウンド 選択後に拾い、ファージELISAフォーマットで結合について試験した。グラフの 下の文字は、書くクローンが単離されたライブラリーを示す。凡例中の文字A-H はマイクロ力価プレートの列名称を示す。 図7.ファージと基質との間の結合に対する競合。競合結合実験を、標的とし てプレートに固定化したGSTUL44を用いてテキストに記載されているように実施 した。種々の濃度の(a)グルタチオン(図7a)または(b)DNA(図7b )を書くウェルに添加し、ファージの結合をファージELISAを用いてモニターし た。四角の箱は融合のGST位置に結合するファージを示し、ダイアモンド形は融 合タンパク質のUL44位置に結合するファージを示す。 図8.UL44 BioKeyのELSアッセイ(代用物リガンド)。UL44に対しアフィニティ 選択から単離したペプチドを合成しテキストに記載されたように特異的結合につ いて試験した。(ELS=Enzyme Linked Spectrophometric)。試験した標的はストレ プトアビジン、GST-UL44、GST、およびGST-src SH3であった。ビオチニル化ペプ チド結合の量はストレプトアビジン-HRP共役体を用いてモニターした。 図9.GST-UL44に結合する50pmol UL44 BioKeyの時間コース。UL44代用物リガ ンドの結合を時間の関数としてモニターした。シグナルは少なくとも4時間、線 状融合で増加する。 図10.GST-UL44へのUL44 BioKey(代用物リガンド)の結合のための滴定曲 線。ビオチニル化ペプチドの結合はプレートに固定化した標的濃度の関数(0.12 5マイクログラムから2マイクログラムまで)として、ペプチド濃度の関数(0.1 ないし0.5マイクログラム)としてモニターした。 図11.UL44 BioKey(代用物リガンド):ビオチニル化UL44代用物リガンドと 非ビオチニル化代用物リガンドとの間の自己拮抗を決定した。拮抗物は添加した 非ビオチニル化UL44ペプチドの濃度である。シグナルは阻害剤を添加し ていないものと比較した結合のパーセントとして示される。 図12.PKC結合ファージの滴定。ファージの一連の希釈は固定化したPKCを用 いてインキュベートし、ファージ結合量をファージELISAを用いてモニターした 。 図13a. ProRS BioKEY(代用物リガンド)の特異的結合。(a)ProRSに対しアフィニ ティ選択から単離したペプチドを合成しテキストに記載されたように特異的結合 を試験した。試験した標的は、ProRS、GST-src SH3、GST、GST-UL44、TyRSおよ びGST-MDM2であった。ビオチニル化ペプチド結合の量はストレプトアビジン-HRP 共役体を用いてモニターした。図13b他の標的に対するBioKeys(代用物リガ ンド)はProRSに結合しない。src SH3、UL44、およびMDM2に対する代用物リガン ドはテキストに記載されたようにProRSへの結合を試験した。 図14.ProRS BioKEYに対する自己拮抗。ビオチニル化ProRS代用物リガンド と非ビオチニル化代用物リガンドとの間の自己拮抗を決定した。拮抗者は添加し た非ビオチニル化ProRSペプチドの濃度である。BioKey濃度は使用したビオチニ ル化ProRS代用物リガンドの濃度である。シグナルは添加した阻害剤のないもの と比較した結合のパーセントとして示され、2つのフォーマットでグラフにした :拮抗者濃度の(a)線形(図14a)とlog(図14b)のスケール。 図15. ProRS代用物リガンド結合に依存する濃度と時間。(a)ビオチニル化したペ プチドの結合はペプチド濃度(0.1ないし0.5マイクログラム)の関数としてモニ ターした(図15a)。(b)ビオチニル化ペプチドの結合は時間の関数としてモ ニターした(図15b)。 図16.他の標的に対するBioKeys(代用物リガンド)はTyrRSに結合しない。 src SH3、UL44、MDM2およびProRSに対する代用物リガンドはテキストに記載され たようにProRSへの結合を試験した。 図17.TryRS BioKey(代用物リガンド)の結合特異性。TyrRSに対しアフ ィニテイ選択から単離したペプチドを合成し、テキストに記載されているように 特異的結合を試験した。試験した標的はTyrRS、GST-src SH3、GST、GST-UL44、GS T-MDM2およびProRSであった。ビオチニル化ペプチド結合の量はストレプトアビ ジン-HRP共役体を用いてモニターした。 図18.TryRS BioKey(代用物リガンド)の濃度依存結合。ビオチニル化ペプ チドの結合をペプチド濃度(0.1ないし0.5マイクログラム)の関数としてモニタ ーした。 図19.TryRS BioKey(ビオチニル化ペプチド)の結合に対する時間経過。 図20.代用物リガンドと阻害剤との間の結合に対するHiTryRs BioKeyとCB23 9とCB16914との間の拮抗。拮抗結合実験を、標的としてプレートに固定化したTy rRSを用いて、テキストに記載されているように行った。種々の濃度の阻害剤CB2 39を各ウェルに添加し、代用物リガンドの結合をELSAを用いてモニターした。ダ イアモンド形は酵素の活性部位に結合する特異的阻害剤(CB239)を用いた拮抗 を示す。四角の箱は、TyrRS活性に影響しない関連した阻害剤を用いた拮抗を示 す。 図21. ファージと阻害剤との間の結合に対する拮抗。拮抗結合実験を、標的としてプ レートに固定化したベーターグルコシダーゼを用いてテキストに記載されている ように行った。ファージの結合はファージELISAを用いてモニターした。黒棒は 阻害剤不在のファージ結合を示し、斜線棒は阻害剤存在のファージ結合を示す。 好適例の詳細な記述 本発明は、受容体に結合することによりその活性を仲介するリガンドが既に知 られていないときでも、標的受容体タンパク質の生物活性を仲介できる化合物ラ イブラリー中の化合物の同定に向けられる。このような化合物を次に「薬剤リー ド」として使用できる、すなわち順に活性について試験できる類似物の設計のた めの出発点として使用できる。 本発明の方法は3工程からなる: (1)標的タンパク質(TP)に結合し、従って工程(2)と(3)において 末知のリガンドにの対する代用物として使用できるメンバー(好ましくはペプチ ドまたは核酸)に対し少なくとも1個の可能な代用物組み合わせライブラリーを スクリーニングする。 (2)少なくとも1個の相補的ライブラリー、好ましくは組み合わせライブラ リー(これはペプチド核酸に制限されず、また含まなくてもよい、従って「化合 物ライブラリー」と時折呼ばれる)を、1以上の代用物(TPをTPに結合するペプ チドまたは核酸)の結合を阻害する化合物に対しスクリーニングする。 (3)前記TPの生物活性を仲介するかどうかを決定する。 ライブラリースクリーニングプログラムは、代用物ライブラリースクリーニン グの多数のラウンドを含むことができ、第一のライブラリーは広い「配列空間」を サンプリングし、そして後のライブラリーは標的を結合することが先に発見され たものに関連した配列に焦点を合わせる。あるいは、異なるライブラリーは、ペ プチドおよび核酸、または異なる長さまたは組成物のペプチドのような異なる配 列空間の見本になる。同様に、多数のラウンドの相補的ライブラリーのスクリー ニングを含むことができる。後者のラウンドは同じクラスの化合物、異なるクラ スの化合物、または先にスクリーニングしたもののサブクラスの見本となること ができる。異なるラウンドはスクリーニングにおいて異なる代用物を使用できる 。スクリーニングは任意の合理的順位で、例えば、代用物/相補的/代用物/相 補的、または代用物/代用物/相補的/相補的である。相補的ライブラリーの化 合物は同時にまたは連続してスクリーニングできる。 以下、本発明はペプチド代用物を参照して記載される場合、そのような記述は 核酸にもまた必要な変更を加えて応用する。 実際に、受容体タンパク質の天然リガンドが知られていない(またはいくつか の他の理由でスクリーニングでの使用には望ましくない)ので、ペプチドライブ ラリーをサーチして代用物リガンドを同定する。勿論、所定のペプチドが受容体 タンパク質を結合するとしても、それを正しい部位に結合する保証はない。しか し、別種のペプチドライブラリーをスクリーニングして、多くのTP−結合ペプチ ドを同定できる。これら少なくとも1個のペプチドは天然リガンドにより結合さ れると同じ部位にTPを結合するらしい。ペプチドライブラリーは高相互 作用可能性をもつ部位に対しTPの表面を「試す」。1またはそれ以上のそのような 部位を提供するためにTPは引き出され、そのような部位は天然リガンドによって 結合できるように引き出される(あるいは、天然リガンドはTPのそのような部位 を結合するように引き出される)ようである。好ましくは、ペプチドライブラリ ーは以下に定義されるような偏したライブラリーである。 所望により、TP結合ペプチドが同定されると、天然リガンドに対し代用物とし て働く、すなわち、TPの生物活性を仲介するための能力をスクリーニングするこ とができる。その場合、この仲介性質をもつTP結合ペプチドのみが第二工程で用 いる必要がある。 第二工程では、TPで工程(1)のTP結合ペプチドの結合を阻害するように化合 物の納涼区をスクリーニングする。化合物はペプチドである必要はなく、連続し てまたは同時にスクリーニングできる。 TPのためのTP結合(代用物)ペプチドのアフィニティ範囲はけ継ごうが検出で き、発見すべく調べた化合物によりそのような結合の阻害もまた検出できるよう なものでなければならない。先ず、スクリーニングする化合物は阻害活性が低い ようだ。最適プログレスを導くと、さらに高い阻害活性の化合物がさらに存在す るようだ。異なる代用物ペプチドは初期および次のラウンドのライブラリー構築 およびスクリーニングには好ましい。一般的に言えば、10-5ないし10-11の範囲 のアフィニティが望ましい。TPのための代用物リガンドのアフィニテイおよび第 一ラウンドのために調べた化合物のアフィニティ範囲は代用物リガンドとスクリ ーニングに用いた薬剤の濃度を決定する。代用物リガンドのうどを結合一定値以 下に、薬剤リードのうどを結合一定値以上に保持することが好ましい。例えば、 ペプチド代用物リガンドが1×10-7の結合定数を持つ場合、アッセイではこれ以 下の濃度で用いる必要がある。逆に、約1×10-6のアフィニティでTPに結合した 化合物を見出したい場合、化合物はアッセイでこれよりも高い濃度で存在する必 要がある。これはリガンドおよび化合物の利用の場所が制限される。リガンドは その結合がまだ検出できる濃度で用いなければならない。このように、本検出法 では、1×10-12Mより(大きいアフィニティ)小さい結合定数をもつ代用物リ ガンド、1×10-6Mより(小さいアフィニティ)大きい結合 定数をもつ化合物を用いようとすることは望ましくない。検出限度が改善すると 、望ましいアフィニティが変化する。 前述のことは特定のアフィニティ範囲に本発明を制限するように解釈されるも のではない。 化合物はペプチドに、またはTPに結合することによりTPへのTP結合ペプチドの 結合を阻害できる。TP結合ペプチド単独に結合するものは、TP結合ペプチドが天 然リガンドに対し真の代用物でない、即ち、化合物が天然リガンドを交差阻害し ない場合、あまり有用ではないらしい。 最後に、阻害性化合物が実際にTPの生物活性を仲介するかどうか決定する。理 論では、TPと相互作用する能力に対し直接化合物ライブラリーをスクリーニング することが可能である。例えば、直接(以下参照)に標識をつけ、ピン(Proc N atl Acad Sci USA 91:4708-12(1994)1,4-benzojiazepinライブラリーの組み合わ せ合成と化学生物学評価、B.A.Bunin,M.J.Plunkett & J.A.Ellman)またはビー ス(Proc Natl Acad Sci USA 90:10922-6(1993)にそれ自体を固定化した異なった 化合物のライブラリーへの直接結合を試験することができる。分子タグで指標と した複合合成化学ライブラリー、M.H.Ohlmeyer,R.N.Swanson,L.W.Dillard,J.C .Reader,G.Asouhne,R.Kobayashi,M.Wigler & W.C.Still)。しかしこのような直 接結合によるスクリーニングは厳格にスクリーニングされる化合物ライブラリー の選択を制限する。例えば、多くの大製薬会社は何年にもわたり数千の化合物を 蓄積している。そのような化合物は乾燥粉末または溶液で貯蔵され、したがって 、任意の種類の固体マトリックスに固定化されていないので、推定のタンパク質 薬剤標的で直接相互作用をアッセイできない。 さらに、固定化した化合物へのTPの結合はピンまたはビーズマトリックスへの その配向によって直接妨げられる。従って、溶液中で行われるスクリーニングア ッセイは、本発明の相補的ライブラリーの好ましいスクリーニング法のように、 好ましい。 この方法の別の利点は生物学的に意味のあるTPの部位へのに薬剤リードに焦点 が合う。標的への化合物結合を要する場合にのみアッセイはTPの活性、例えばTP と生物学的リガンド(例えば他のタンパク質)の相後作用(例えば、酵素 による)に影響する化合物を選択しない。 別の観点では、本発明は生物学的作用が知られていない、多分直接決定できな い、標的タンパク質の生物学的を同定するために用いる。 この方法では、既知の(または決定できる)生物活性の化合物は、標的タンパ ク質を結合するペプチドの結合を阻害する能力をスクリーニングする。そのよう な化合物がそのような結合を阻害するならば、標的タンパク質は化合物の1また はそれ以上の生物活性を仲介すると仮定される。 相補的ライブラリーは、事実上の(例えば、100個の化合物)構造多様性のラ イブラリー、例えば、種々の植物または動物源からの単離天然生成物、または種 々の薬剤は継げんプログラムで先に作られた類似物のライブラリーであるとすれ ば、組み合わせライブラリーである必要はない。 標的タンパク質 標的タンパク質は天然に生じるタンパク質、またはサブユニットまたはそれら のドメインであり、任意の天然源由来であり、ビールス、微生物(バクテリア、 菌、藻、および原生動物を含む)、無脊椎動物(昆虫および寄生虫を含む)、また は脊椎動物(特に哺乳動物、鳥または魚および、哺乳動物のうち、特にヒト、サ ル、モンキー、ウシ、ブタ、ヤギ、ラマ、ヒツジ、マウス、ウサギ、ギニアピッ グ、ネコおよびイヌ)の通常のまたは癌に罹った細胞を含む。 あるいは、標的タンパク質は天然タンパク質の突然変異体である。標的タンパ ク質の標識化または固定化を容易にするため、またはその生物活性を変更するた め突然変異体を導入することができる。(突然変異のタンパク質の阻害剤は突然 変異体タンパク質の望まない活性を選択的に阻害するために有用である)。 標的タンパク質は、なかんずく、グリコー、リポー、ホスフォー、または金属 タンパク質出ある。細胞核の、細胞質の、膜の、または分泌タンパク質である。 必須ではないが、酵素でもよい。標的タンパク質の既知の結合パートナー(たと えあるにしても)は、なかんずく、他のタンパク質、オリゴーまたはポリペプチ ド、核酸、炭化水素、脂質、または小有機または無機分子またはイオンである。 標的タンパク質の生物活性または機能は、制限されないが、以下のものである。 キナーゼ タンパク質キナーゼ チロシンキナーゼ トレオニンキナーゼ セリンキナーゼ ヌクレオチドキナーゼ ポリヌクレオチドキナーゼ フォスファターゼ タンパク質フォスファターゼ ヌクレオチドフォスファターゼ 酸フォスファターゼ アルカリフォスファターゼ ピロフォスファターゼ デアミナーゼ プロテアーゼ エンドプロテアーゼ エキソプロテアーゼ メタロプロテアーゼ セリンプロテアーゼ システインプロテアーゼ ヌクレアーゼ デオキシリボヌクレアーゼ リボヌクレアーゼ エンドヌクレアーゼ エキソヌクレアーゼ ポリメラーゼ DNA依存RNAポリメラーゼ DNA依存DNAポリメラーゼ テロメラーゼ プリマーゼ ヘリカーゼ デヒドロゲナーゼ トランスフェラーゼ ペプチジルトランスフェラーゼ トランスアミナーゼ グリコシルトランスフェラーゼ リボシルトランスフェラーゼ アセチルトランスフェラーゼ 加水分解酵素 ウレアーゼ カルボキシリアーゼ イソメラーゼ ヂスムターゼ ロターゼ トポイソメラーゼ グリコシダーゼ エンドグリコシダーゼ エキソグリコシダーゼ デアミナーゼ リパーゼ エステラーゼ スルファターゼ セルラーゼ リアーゼ レダクターゼ シンテターゼ イオン チャンネル DNA結合 RNA結合 リガーゼ RNAリガーゼ DNAリガーゼ アダプターまたはスカホールドタンパク質 構造タンパク質 フィブリン(オーゲン) コラーゲン エラスチン タリン 腫瘍サプレッサー 付着分子 オキシゲナーゼ オキシダーゼ ペルオキシダーゼ チャペロニン 輸送体 電子輸送体 タンパク質輸送体 ペプチド輸送体 ホルモン輸送体 セロトニン DOPA 核酸輸送体 シグナル導入 神経伝達物質 構造成分 ウイルスの 細胞の 器官の 生物の 情報担体/貯蔵 抗原認識タンパク質 MHC Iコンプレックス MHC IIコンプレックス 受容体 TNfα受容体 TNFβ受容体 β−アドレナリン性受容体 α−アドレナリン性受容体 IL-8受容体 IL-3受容体 CSF受容体 エリトロポエイチン受容体 FASリガンド受容体 T-細胞受容体 B-細胞抗原受容体 Fエピシロン受容体 成長ホルモン受容体 核受容体 グルココルチコイド エストロゲン テストステロン 結合タンパク質は1個以上のパラトープをもち、同じかまたは異なる。異なる パラトープは異なる結合パートナーのエピトープと相互作用する。各パラトープ は特定の結合パートナーに特異的であり、またはいくつかの異なる結合パートナ ーと相互作用することができる。タンパク質はいくつかの異なる結合部位によっ て特定の結合パートナーを結合できる。結合部位は連続または非連続である(タ ンパク質の一次配列に関して)。 ペプチドライブラリー ペプチドライブラリーは組み合わせライブラリーであり、少なくともそのメン バーのいくつかはペプチドボンドによって結合した3またはそれ以上のアミノ酸 をもつペプチドである。ペプチドは、直線、分枝、または環状であり、非ペプチ ジル部分を含む。アミノ酸は天然に生じるアミノ酸に限られない。 偏向したペプチドライブラリーは1またはそれ以上の(しかし全部ではない) ペプチド残基が一定の残基である。各メンバーはペプチドリガンド(PL)と呼 ばれる。1好適例では、内部残基が一定であり、その結果ペプチド配列は次のよ うに書ける。 (Xaam−AA1−(Xaan 式中、Xaaは任意の天然に生じるアミノ酸、またはシステインを除く任意のア ミノ酸であり、mとnは独立して2ないし20の範囲から選択され、Xaaは同じか 異なり、AA1はライブラリー中の全ペプチドに対し同じ天然産のアミノ酸であ るが、任意のアミノ酸である。好ましくは、mとnは独立して4ないし9の範囲 から選択される。 好ましくは、AA1はペプチドの中央またはその近辺に位置する。さらに好ま しくは、AA1は(a)ペプチドの両端からの少なくとも5個の残基、または(b) ペプチドの中央50%にある。さらに好ましくは、mとnは2以上によって異なら ない。もっとも好ましくはmとnは等しい。選択されたAA1がTP結合活性を 要する(または少なくとも許される)場合にも、確かに配置されていることを確 認するように特定の側面に位置する残基を必要とする。AA1が多少中央に位置 する場合、ライブラリーはソクメンに位置する残基について多くの代わりの選択 を示す。AA1が端部にある場合、この順応性は減る。 最も好ましいライブラリーはAA1がトリプトファン、プロリンまたはチロシ ンである。第二の最も好ましいものはAA1がフェニルアラニン、アルギニン、 アスパレート、ロイシンまたはイソロイシンである。第三の最も好ましいものは AA1がアスパラギン、セリン、アラニンまたはメチオニンである。最も好まし くない選択はシステインとグリシンである。これらの好適なものは多くの異なる TPsに結合するためランダムペプチドライブラリーをスクリーニングした結果 の評価に基づく。ライブラリー内の1位置を固定する効果は、20中1ないし20中 20の特定の残基の発生を増加し、20倍の増加となる。従って、理論では、特定の 残基がペプチドの中央で結合するために必要である場合、クローンを発見する割 合はランダム残基を用いた場合よりも20倍大きい。従って1個の固定残基をもつ 20ライブラリーを用いて、標的タンパク質にを結合する膜を発見する機会が、完 全にランダムなライブラリーを用いるのと比較したとき、増加する[20x(結合の ために保存した残基の#)]。これら20ライブラリー(または少なくともそれらの サブセット)が任意の標的に対し影響し、ペプチドリガンドに対する配列の従来 の知識が必要とされない。 官能ドメインに結合するリガンドは一定の独特の特徴を両方もつ傾向にある。 従って、「偏向した」ペプチドライブラリーを用いて、リガンドを発見する負担 を軽くできる。 例えば、HPQはたいていのストレプトアビジン結合ペプチドに生じ、HPQ 側鎖は内部に配向しTPストレプトアビジンのビオチン結合部位と相互作用する 。残基の若干はビオチンを結合する際に関係しペプチドと相互作用する;しかし 、ペプチドは結合決定子を用いる代わりの方法を採用する(Biochemistry 31:935 0-4(1992)[93003082]、ストレプトアビジンと複合したスクリーニングペプチド の結晶構造とリガンド結合の研究、P.C.weber,M.W.Pantohano & L.D.Thompson )。従って、偏向したライブラリー、例えばX(6)-H-X(6)で始める場合、ライブラ リーが同種の結合部位をもつペプチドでライブラリーがリッチなので、非常に短 期間でおおくの結合ペプチドを発見する。 上記例は一定に保持された1個の残基をもつ偏向したライブラリーを示した 。この真の効果はその位置で一定の残基をもつペプチドの数を増加することに なる。この位置でのこの残基が結合に役立つ場合、標的タンパク質に結合するラ イブラリーに対し個々の数が増加する。全アミノ酸が等しく示される場合、その ときには可能な結合ペプチドの数が、20の天然産アミノ酸を作ったライブラリー で20倍増加する。異なる割合のアミノ酸を用いるライブラリーは出発ライブラリ ーでの各残基の割合に従って豊かになる。 勿論、ライブラリーが結合をたまたま破壊する一定の残基で偏向する。従って 、平行で異なる偏向したペプチドライブラリーの複数をスクリーニングする利点 かある。一定のTrp、もう一つの、一定のGlu等をもつことができた。 2個の残基を一定に保持し、両方が結合に必要な場合、結合剤の範囲は大量の 増加となる。発生の範囲は各位置で独立しており、したがって、2個の残基を保 持して定数を倍数的に増加する:等しい表示の簡単な場合には、各一では20倍、 または全体では400倍である。これを支持する証拠は2個の残基の偏向したライ ブラリーを用いて発見され、srcホモロジイ3ドメイン(SH3)に結合するペプチ ドを豊富にする(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.93:1540-1544(1996)Distinct ligand preferences of Src homology 3 domains from Src,Yes,Abl,Cortac tin,p53bp2,PLCgamma,Crk,and Grb2.A.Sparks,J.Rider,N.Hoffinan,D .Fowlkes,L.Quilliam,and B.Kay)。著者は同じサイズと複合性のランダムライブ ラリーの約100倍以上のSH3結合ファージの力価の増加を見出した。これはこれら ライブラリーの理論量に近い((31の可能なコドンによって割ったPに対する2コ ドン)2=240倍の増加)。 結合に必要なことが知られている2位置での偏向したライブラリーの使用は極 端に強力な道具である。しかし、集合して全部の11個のアミノ酸ペプチドを含む 平行な偏向したライブラリーを、各偏向したライブラリーにおいて、2個の一定 の残基を用いて作ることは、44,000のライブラリーを要する。(固定した残基1 につき11位置×20アミノ酸×固定した残基2につき10位置×20アミノ酸)。一定 の残基の1が常に中央残基であった場合にも、4,000のライブラリーがある。こ のライブラリーの数をスクリーニングしながら、結合ペプチドの数の増加は多分 仕事の複雑さを正当化するものではないであろう。しかし、ライブラリーの数が 100以下に制限される場合、これらを比較的容易にスクリーニング できる。次の仮定およびアプローチを用いる場合、この実際のレベルに仕事を減 らすことができる。先ず、いくつかの残基はる維持した官能基をもち、ペプチド 標的相互作用に対し相互変換できる場合が多い。さらに、遺伝子コードでの縮重 によって、多くのアミノ酸が縮重されるべきコドンにおいて1個の塩基を許して 符号化できる。アミノ酸をグループにして、次の方法でコード化することができ る。 これは13まで変化する数を減らし、しかしこれは未だ、1690(13×13×10) ライブラリーを要し、中央残基をもつ11量体における可能な組み合わせ全部と、 残りの10位置を走査する1の追加の一定残基を示す。この数は、次の方法で混合 したオリゴヌクレオチドを用いるライブラリーを構築して10倍に減らすことがで きる。この例では、中央残基がWとして一定に保持される(TTGにより符号化され る)、D、E(GAXにより符号化される)は残り10位置によって走査される。ライ ブラリーを構築するため、10オリゴヌクレオチドが合成される。 これらは、2本鎖オリゴヌクレオチドに変換され、共に混合され、ファージ表示 ベクターに従来法によりグループとしてクローン化される。最終結果は中央W残 基をもち、10側面位置のおのおのにDまたはEに富んだペプチドを表示するライ ブラリーである。側面残基に富んでいることはペプチドにつき一度だけ起こり、 これによりペプチドの残りがランダムになる。このようにして、豊富になった残 基(この場合DまたはE)が位置1の結合を増加するが、他の位置の結合を削除 する場合に、これらライブラリーはなお更に高い数のペプチドに対し、標的タン パク質を結合する能力でコード化する。これはトリプレットコドンサブユニット からのライブラリーを構築し各位置に示される各コドンの割合を変化させ、単一 コドンからライブラリーを構築する利点がある。 この計算に加えられた追加の複雑なものの1つは、全20アミノ酸を示すための NNKコーディング図の使用である。残基L、R、およびSはこの図では3倍の表 示過多を示しているが、V、T、A、G、およびPは2倍の表示過多示している 。これらの残基はNNKコーディング図を用いて更に高く、これら残基に富むこと によって単離された代用物リガンドの数の増加は、1回だけコードされるこれら 残基よりも小さい。表示過多/表示不足の程度は各位置での塩基の非等モル混合 物を用いて減らすことができる。この問題は核酸がトリプレットによるトリプレ ットを合成した場合、塩基による塩基よりも、全体的に避けられ、各段階でそれ ぞれ異なるアミノ酸を符号化する20個の可能なトリヌクレオチドから1っ加える 。 タンパク質−ペプチド相互作用に重要である残基が豊富なことが望ましい。これ ら残基は他のアミノ酸と相互作用できあまりきつく詰められていない側鎖を含み 、他のリガンドとの相互作用の自由度を大きくする。タンパク質結合部位での残 基の研究はR、H、W、およびYの過多表示を示した(Villar and Kauvar,FEBS Letters 349:125-130(1994)タンパク質結合部位でのアミノ酸優先)。一連の タンパク質に対しファージ表示から引き出したペプチド配列の編集は、アミノ酸 が等量で見出されない、すなわち、いくつかのアミノ酸は他のアミノ酸よりも頻 度多く種々の標的に結合することがペプチドにおいて現れることを示している。 16タンパク質のいずれかに結合するペプチドにおいて残基発生の生の範囲を示 すグラフは図3である;図4はコドン利用のため修正する効果を示す。芳香族残 基、プロリン、システィンおよびアスパラギン酸の明確な過多表示がある。固定 した残基をもちまたは表示したペプチドにより走査する偏向したライブラリーは 好ましいが、過少表示される残基(例えばアラニン、メチオニン、およびリジン )をもつ偏向したライブラリーは、残りの固定した残基を含みまたは中間物有用 性を走査するライブラリーではあまり好ましくない。新規ペプチドは追加の標的 について記載されているが、このデータセットが更新され再評価される必要があ るが、その傾向は全く明らかである。 残基が好ましいと決定する経験的方法はタンパク質の代表的混合物を見つけラ ンダム合成ペプチドライブラリーに結合する。結合しなかったペプチドを洗浄し た後、残りのペプチドを溶出し、結合した残りの残基のモル比を決定できた。概 略は残基がタンパク質の元の混合物に結合するペプチドとなることを語っている 。このアプローチはまた各標的に働き、結合に重要な残基の初期情報を与える。 残基が好ましいことを決定するための代わりの方法は、タンパク質の混合物を見 つけ、表示したペプチドの1残基を固定し結合ファージを選択する1組のファー ジ表示ライブラリーを用いる。アフィニティ選択の数ラウンド後に、最大数の結 合ファージをもつライブラリーは固定した残基が表示ペプチドの結合に寄与する ものである。 上記の情報を用いて、ライブラリーの数を、一定に保持された中央残基がグル ープ1から7および13である場合に、大きく減らすことができる。C残基は一定 に保持されたCがペプチドの端部に置かれる特別の場合である。しかしループを 含んだシステインをもつライブラリーのための特別な用途があり(実施例1、2 、および4参照)、この方法は特にこれらライブラリーから結合ペプチドの数を 増加するために特に有用である。これら8個の一定残基はグループ1−7からの 残基と一緒にすることができ、56ライブラリーの構造パネルに、構成し操作する ための実際の数を与える。 一定の合成戦略は上で議論したが、本発明は一定に保持された1またはそれ以 上の予定した組み合わせまたは所定の位置でアミノ酸の特定の混合物をもつペプ チドライブラリーを合成する任意の特定方法に制限されない。 偏向したライブラリーについて考慮する他の方法は、複合性を生じる更に充分 な方法を示すことである。TPの結合部位の構造的性質は一定の残基をもつPLs のみ、Wが結合できるようなものである場合、単一の固定した中央に配置したW は、独特のメンバーの同じ数を持つ全体にランダムなライブラリーよりも、可能 な結合モチーフをもつであろう。しかし、固定したWをもつライブラリーの使用 は実際に、WとTPsを結合しない(そして特にそれらができない)場合、障害と なることが容易に明らかである。 従って、特異的TPに結合する同定された異なったPLs間で普通に分かつ任意の 明白なモチーフに注目することが重要である。これは2つの目的がある。先ず、 TPが1以上の官能ドメイン(FD)をもつ場合、PLsの2つの明確な母集団に結合で きる。それ自体薬剤スクリーニングを実際に企画する前にこれを識別することが 望ましい。TPに単一FD以上のものがある場合、スクリーニングおよび全FDsにス クリーニングを行うことによって導かれた適当な薬剤を見出す見込みは増加する 。可能な薬剤に対する標的のドメインが相互作用すればそれだけ、特定のTPに働 く化合物を同定することが多くなる。しかし、実際に存在する場合、多数のFDs を検出できる保証はない。例えば、TPは2つの非常に似たFDsを持ち(例えばアダ プタータンパク質Grb-2内の2個のSH3ドメイン)、従ってPLsはTpが2個のFDsを 持ったとしても単一クラスである。 二番目に、モチーフを公正する残基側鎖の化学的性質はLP/FD相互作用の性質 について非常に有用な情報を与える。この情報は特定の化合物ライブラリーに、 またはスクリーニングプロセスのための化合物ライブラリーの一定のサブセット に注意を向ける際に役立つ。各アミノ酸は、サイズ、チャージおよび親水性との 特定の特徴と、特徴ある側鎖をもつ。特定のアミノ酸がペプチドライブラリーの 一定の位置に有利である場合、どの置換体が化合物ライブラリーに有利であるか を示唆する。いくつかの例を以下に示す: 残基 考慮する置換体 Ser、Thr ヒドロキシル化種、特に天然で脂肪族のもの。 またチオール化した種。 Asp、Glu カルボキシル化種、特に天然で脂肪族のもの。 エステルおよびアルコール Asn、Gln カルボキシル化種;アミド Lys、Arg アミン化種;デルターグアニドグループの誘導体。 His 脂環式チッソ特にイミダゾール誘導体をもつ芳香族化合物 Phe 芳香族化合物、置換したまたは置換していない。 Tyr Pheに関する限り、しかしまたヒドロキシル化種。 Trp 芳香族構造、特に2または3個の縮合環をもつ; 環は脂環式チッソを含む;インドール誘導体は 特に関心がある。 Cys チオール化およびヒドロキシル化種。 Met チオール化種;スルフォニウム塩;スルフォキシド; スルフォン。 Ala、Val、 脂肪族炭化水素 Leu、Ile Pro ピロリジン誘導体 これらは示唆するものであり、必須ではないことを強調する。 最も「ヒット」を与えるらしいライブラリーに優先権を与えることをここでは 「合理的ライブラリー選択」と呼んだ方がいい。 1個以上のペプチドリガンドを同定する場合、それぞれについて試験できる。 拮抗的阻害はそれらが同じ部位に結合することを意味する;それがないと、異な る部位に結合する。TPの官能ドメインが知られている場合、これらのドメインは リガンドがどのドメインを結合するかを同定するスクリーニング標的として別々 に使用できる。 ペプチドライブラリーは生物学的または非生物学的な合成法で調製できる。生 物学的方法では、関心のあるペプチドを符号化する遺伝子は、ペプチドが細胞の 表面または細胞により生成したファージの外殻のいずれかに表示されるように、 ホスト細胞に発現する。勿論、多様性を達成するため、遺伝子をペプチドの可変 残基に対応するコドンにてランダム化しなければならない。従って、単一DNA ではなく、むしろDNA混合物であり、ホスト細胞培養基に導入され、その結果、 各細胞はDNAが受けるものによって、ライブラリーの多くの可能な任意のペプチ ド配列を発現する可能性もつ。(平均では、各細胞は混合物の配列の1のみを発 現する)。遺伝子は、合成過程で、適当な合成サイクル中に純ヌクレオチドより はむしろヌクレオチドの混合物を用いてランダム化できる。合成サイクルは一度 に1個の塩基を、または全コドンを添加できる。 ペプチドライブラリーはまたアミノ酸を徐々に添加して非生物学的に調製でき る。種々の残基を組み込むサイクルの間に、活性化したAAはAA混合物からランダ ムに選択される。好ましくは、合成は固体、例えばピンまたはビーズ表面で行わ れる。参照(Proc Natl Acad Sci USA 81:3998-4002(1984)[84248046]、単一ア ミノ酸の分解に対しエピトープ用ウイルス抗原をプローブするペプチド合成の使 用、H.M.Geysen,R.H.Meloen & S.J.Barteling)またはビーズ(Nature 354:82-4 (1991)[92049760]リガンド結合活性を同定するための合成ペプチドライブラリー の新しいタイプ、K.S.Lam,S.E.Salmon,E.M.Hersh,V.J.Hruby,W.M.Kazmiers ki & R.J.Knapp)。ペプチドライブラリーが固相であるなら、標識を付けるべき 標的タンパク質に有用である。標識をつけたTPによりマークされたペプチドは配 列される。 好ましくは、標識は最少数のステップのみが必要であるようなものであり、ラ ジオアイソトープの使用に要求されるような特定の取り扱いを最小にできるもの である。適当なエピトープ、例えば、cMycまたはインフルエンザヘマグルチニン 、または酵素、例えばベーターガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、またはグル タチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、またはフルオロクロマチックタンパ ク質(例えば、藻類の緑蛍光タンパク質)が、組替えDNA技術を用いてTPの一次 構造に組み込まれる。このようなエピトープは手軽に抗体を共役する適当な酵素 (アルカリ性ホスファターゼはセイヨウワサビパーオキシダーゼが好ましい)を 用いて検出される。組替え技術によって組み込まれる他の標識は、32PでのTPの 迅速充分な標識付けを可能にするタンパク質キナーゼAのような酵素に対し基質 部位を含む。あまり好ましくないが、実行できるが、インヴィヴォで14Cまたは3 H標識のアミノ酸またはインヴィトロで125Iのような組替え タンパク質のラヂオ標識がある。 ペプチドライブラリーが液相である場合、Tpは固定化でき、以下に参照される Cantryの方法で、ライブラリーはスクリーニングされる。標的はクロマトグラフ 媒体であるいは直接、例えばAffigel(BioRad)を用い、または間接に固定化で きる。間接の固定化では、TPはアフィニティ試薬によって支持体に非共有的に結 合される。例えば、6個のヒスチジンで標識を付けた標的タンパク質はQiagenニ ッケル結合樹脂、またはグルタチオンセファローズ(Pharmacia)に固定化した GST標識を付けた標的、またはマルトース(New Ingland Biolabs)またはデ キストラン媒体に固定化したマルトース結合タンパク質/標的タンパク質融合で 固定化できる。続いて、Cantleyらの方法によって所望の活性をもつペプチドを 分離するように固定化した標的を用いる(Trends Biochem Sci.20:470-475(199 5)[96108162]Recognition and specificity in protein tyrosine kinase-medi ated signalling.S.Zhou & L.C.Cantley and Methods Enzymol 254:523-535 (1995)[96052729]SH2 domain specificity determination using oriented ph ospho-peptide library S.Zhou & L.C.Cantley and Cell 72:767-78(1993) 93201599 SH2 domains recognize specific phosphopeptide sequ-ences.S.Zh ou,S.E.Shoelson,M.Chaudhuri,G.Gish,T.Pawson,W.G.Haser,F.Kin g,T.Roberts,S.Ratnofsky,R.J.Lechleider & ...).この方法では、ペプ チドの混合物はTPから溶出し全混合物は自動化技術で配列される。有用な情報は 、固有の1のアミノ酸が、例えば「固定した」x-x-x-x-Y-x-x-x-x-xである偏向 したペプチドライブラリープールを用いて最も容易に達成される。チロシン(Y )が実際にTP内に含まれるドメインに対し結合モチーフに含まれる場合、モチー フ内の他の残基はチロシンに記録される。従って、同種の結合ペプチドがチロシ ンに続くロイシンをもたなければならない場合、プールの配列決定はx-x-x-x-Y- L-x-x-x-xの配列を生じる。自然結合パートナーの前の知識なしで、19までの( システインを除く全アミノ酸)ライブラリープールを用いることが好ましい。こ れはランダムペプチドプールのコストがひどく高いので実際に非常に当惑させら れる。好ましくは、奇数のシステインとペプチドが良 く結合しないような成分としてシステインを避ける。 ファージライブラリーをスクリーニングする際に、また結合しないファージを 除去できるので、固体支持体にTPを固定化するようにする。(Science 249:404-6 (1990)[90333257],Random peptide Iibrarles:a source of specific protei n binding molecules,J.J.Devlin,L.C.Panganiban & P.E.Devlin;Scien ce 249:386-90(1990)[90333256],Searching for peptide ligands with an e pitope library,J.K.Scott & G.P.Smith;Gene 128:59-65(1993)93285470 ,An M13 phage library displaying random 38-amino-acid peptides as a sou rce of novel seguences with affinity to selected targets,B.K.Kay,N. B.Adey,Y.S.He,J.P.Manfredi,A.H.Mataragnon & D.M.Fowlkes). ファージ表示ライブラリーからのペプチドと比較して支持体(例えば、ピンま たはビーズ)上の化学合成アプローチを用いるペプチドを同定する利点は、多様 性の重要な追加源を与えるペプチドを含むDアミノ酸の同定が容易であることに よる。逆に言えば、ファージ表示ライブラリーを用いる利点はピン(多分104ま たは105)または可能性のあるビーズ(多分106)よりも大きい数をスクリーニン グできることである。 ペプトイドライブラリー ペプトイドは、ペプチドに似たオリゴマーであり、ペプチド結合(−NHCO−) が類似している結合で置換されている。例えば、−NH−は−NR−で置換でき、こ こでRはHとは別の官能基である。これは、例えば、−O−、−S−、または− CH=CH−のような等電子配置のものと置換できる。−CO−は例えば、−SiO−、 −CS−、−SO2−、−PO(OH)−、または−COR−と置換できる。 ペプトイド中の結合が同一であることは必要ない;たとえば、多様性の追加の (または代替)源として、各−NRCO−のRが異なる。ユニット間の主鎖結合の少 なくとも1がペプチジルボンドでないとすれば、ペプトイドは1またはそれ以上 のペプチジルボンドを含むことができる。 ペプトイドライブラリーを生物学的に調製できないことを除き、ペプトイド はスクリーニング工程のためのペプチドのそれに似ている利点を楽しむであろう 。 化合物ライブラリー 化合物ライブラリーは組み合わせライブラリーであり、実際に、標的タンパク 質の生物活性を仲介する能力を持つ場合にメンバーが薬剤として使用するに適し ている。 ペプチドは薬剤として一定の欠点をもつ。これらは血清プロテアーゼによって 分解を受けやすく、細胞膜を貫通することが難しい。好ましくは、化合物ライブ ラリーの化合物の全部または殆どが、1またはそれ以上の製薬学的ペプチドの欠 点を避ける、または少なくとも同じ程度で欠点をもつことがない。 化合物ライブラリーを設計する際に、新しい薬剤を得るために一般に使用した 分子修飾の方法を覚えておく助けになる。これらの基本的な種類の修飾は同定で きる:分離、リード薬剤はその成分薬傾向部分を同定するため簡単にされる; 、同じか異なる2またはそれ以上の既知の薬傾向部分が共役的にまたは非共役 的に会合させ新しい薬剤を生成する;そして改変、1の部分が同じか異なるが、 事実上、離段または分離する他の部分と置換される。「分離」、「結合」および「 改変」の語の使用は元のリードへの最終製品の構造的関係を意味するだけのもの であり、どのように新しい薬剤が実際に合成されるかではない、もっとも2つが 同じであることは可能であるが。 分離の工程はフィソスチグミン(1925)からのネオスチグミン(1931)および エンドロフォニウム(1952)の考案によって示される。次の結合はデメカリウム (1956)およびアンベノニウム(1956)によって示される。 改変はサイズ、極性、またはもとの部分の電子分布を変えられる。改変は環閉 鎖または開放、更に低いまたは高い同族体の形成、二重結合の導入または飽和、 光学的に活性な中心の導入、嵩高基の導入、除去または置換、等配電子または生 命等配電子置換、基の位置または配向の変化、アルキル基の導入、および阻害ま たは促進、誘導(静電気または共役(共鳴)効果への考察での基の導入、除去ま たは置換を含む。 このように、置換基は電子受容体および/または電子供与体を含む。代表的な でんし供与体(+I)は−CH3、−CH2R、−CHR2、−CR3および−COO-を 含む。代用的な電子受容体(−I)は−NH3+、−NR3+、−NO2、−CN、−COOH、−C OOR、−CHO、−COR、−COR、−F、−Cl、−Br、−OH、−OR、−SH、−SR、−CH =CH2、−CR=CR2および−C=CH−を含む。 置換体はまた共役系において電子密度の増加または減少するものを含む。前者 (+R)基は−CH3、CR3、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、−OR、−OCOR、−SH 、−SR、−NH2、−NR2、および−NHCORを含む。後者(−R)基、−NO2、CN、− CHC、−COR、−COOH、−COOR、−CONH2、−SO2Rおよび−CF3を含む。 合成的には、修飾は種々のユニットプロセスにより達成され、求核および親電 子置換、還元および酸化、添加除去、二重バンド開裂、および環化を含む。 ライブラリーを構築するため、1またはそれ以上の製薬活性(これは標的タン パク質の既知のまたは疑われる活性に関連する必要はない)をもつ化合物、また は化合物の族は、2またはそれ以上の既知または可能な薬傾向部分に分離できる 。これら部分の各類似体は同定でき、これら類似体の混合物はリード化合物への いくらかの類似性をもつ化合物を再集合するように反応させる。ライブラリーの 全メンバーがリード化合物の部分全部に類似の部分を持つ必要はない。 ライブラリーの設計はベンゾジアゼピンの例で説明することができる。クロロ ジアゾエポキシド、ジアゼパンおよびオキサゼパンを含むいくつかのベンゾジア ゼピン薬剤は、抗不安剤に用いられた。ベンゾジアゼピン誘導体は広く行きわた った生物活性をもつ;誘導体は抗olyticsとしてだけでなく、抗convalsants、コ レシストキン(CCK)受容体サブタイプAまたはB、カッパオピオイド受容体、 血小板活性因子、およびHIVトランスアクチベイターTat拮抗薬、およびGPIIb IIa、転換転写酵素およびラスfarnesyltransferase阻害剤として作用することが 報告された。ベンゾジアゼピン構造は2−アミノベンゾフェノン、アミノ酸、お よびアルキル化剤に分離された。参照bunin,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,9 1:4708(1994)。少ない2−アミノベンゾフェノン誘導体のみが市販されているの で、後に2−アミノアリールスタンネート、酸クロリド、アミノ酸、およびアル キル化剤に分離された。Bunin et al.,Meth.Enzymol.,267:448(1996)。アリール スタンナンは他の部分が置換されている、または全4個が各ライブラリ ーメンバーを作るように結合するものが等しいと考えられているコア構造を考慮 することができる。 基本ライブラリー合成プランおよびメンバー構造は図1に示される。酸クロラ イド構築ブロックはR1部位で変異制を導入する。R2部位はアミノ酸によって導 入され、R3部位はアルキル化剤によって導入される。R4部位はアリルスタンナ ンに固有である。Buninらは20の酸クロライド、35のアミノ酸、および16のアル キル化剤から調製された11,200の異なる誘導体の1,4−ベンゾジアゼピンを生 成した。(R4には多様性は導入されなかった;このグループは固相に文しを結 合するために用いた。)Availabl Chemicals Directory(HDL Information Syst ems,San Leandro CA)によれば、300以上の酸クロライド、80のFmoc保護アミノ 酸および800アルキル化剤が市販されていた(さらに、勿論、合成できた)。用い た特定部分は構造分散を最大にするように選択されるが、マイクロ力価プレート のウェルで手軽に合成されるように数を制限した。構造が類似している化合物間 の選択では、置換化合物が少ないものが好ましい。 可変要素は脂肪族および芳香族の基を含む。脂肪族の基は、非環式および環式 (モノ−またはポリ−)構造、置換したまたは置換していないものを試験した。( 非環式基の全部が線状であり、分枝脂肪族を導入することは容易であった)。芳 香族の基は単環および複環、融合または融合していない、置換または置換してい ない、ヘテロ原子を持つまたは持たない。二次置換体は−NH2、−OH、−OMe、− CN、−Cl、−F、および−COOHを含んでいた。使用しないが、スペーサー部位、 たとえば−O−、−S−、−OO−、−CS−、−NH−、および−NR−を組み込むこ とができた。 Buninらは1,4−ベンゾジアゼピンをコア構造として用いるかわりに、代わり に1,4−ベンゾジアゼピン−2,5−ジオン構造を用いることを示唆した。 Buninらが注目したように、必ずしも必要ではないが、さらに異なったライブ ラリーの構築ができるように、結合機能性の跡を残さない結合戦略を用いると有 利である。 当該分野で既知または示唆されている他の組み合わせ非オリゴマー化合物ライ ブラリーは、カルバメート、メルカプトアシル化ピロリジン、フェノール剤、 アミンイミド、N−アシルアミノエーテル(アミノアルコール、芳香族ヒドロキ シ酸、およびカルボン酸から作られた)、N−アルキルアミノエーテル(芳香族 ヒドロキシ酸、アミノアルコールおよびアルデヒドから作られた)1,4−ピペ ラジン、および1,4−ピペラジン−6−オンを基礎とした。 Dwittet al.,Proc.Nat.Acad.Sci.(USA),90:6909-13(1993)は、40の別々のヒダ ントインと40の別々のベンゾジアゼピンの同時であるが分離の合成を記載してい る。かれらは合成を、配列フォーマットで、他の従来の同時合成技法(例えば、 ウェルまたはピン)とは違って、固体支持体(ガス分散チューブ内)で行った。 ヒダントインは先ず同時脱保護で次に各5つのアミノ酸樹脂を8つのイソシアネ ートで処理して合成した。ベンゾジアゼピンは5つの脱保護アミノ酸樹脂のおの おのを8つの2−アミノベンゾフェノンイミンのおのおので処理して合成した。 Chenetal.,J.Am.Chem.Soc.,116:2661-62(1994)はホルメートエステルの パイロット(9メンバー)組み合わせライブラリーを記載している。ポリマービ ーズ結合アルデヒド調製は3つのアリコートに「分割」し、各々は3つの異なる イリド試薬の1つで反応させた。反応生成物は一緒にして、3つの新しいアリコ ートに分け、その各々は異なるマイケルドーナーで反応させた。化合物同定はガ スクロマトグラフィー/マススペクトロスコピー分析によって単一ビーズ主薬で 検出できることが見出された。 Holmes,USP 5,549,974(1996)はチアゾリジノンおよびメタチアザノンのライ ブラリーの組み合わせ合成のための方法論を示している。これらライブラリーは アミン、カルボニル化合物、および環化条件でのチオールを組み合わせて作られ る。 Ellman,USP 5,545,568(1996)はベンゾジアゼピン、プロスタグランジン、 ベーターターンミメチクス、およびグリセロール基礎の化合物の組み合わせ合成 を記載している。参照Ellman,USP 5,288,514。 Summerton,USP 5,506,337(1996)はモルフォリノサブユニット構造を優勢的 に形成した組み合わせライブラリーを調製する方法を開示している。 複素環式組み合わせライブラリーは一般にNezi et al.,Chem.Rev.97:449-72 (1997)を再検討する。 評価される候補の簡単なライブラリーの例は次の誘導体を含む。 1個のヘテロ原子を含む環状化合物 ヘテロチッソ ピロール ペンタ置換ピロール ピロリジン ピロリン ピロリン インドール ベーターカルボリン ピリジン ジヒドロピリジン 1,4−ジヒドロピリジン ピリド[2,3−d]ピリミジン テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン イソキノリン テトライソキノリン キノロン ベーターラクタム アザビシクロ[4.3.0]ノネン−8−オンアミノ酸 ヘテロオキシゲン フラン テトラヒドロフラン 2,5−二置換テトラヒドロフラン ピラン ヒドロピラノン テトラヒドロピラノン ガンマーブチロラクトン ヘテロ硫黄 スルフォン 2またはそれ以上のヘテロ原子を含む環状化合物 多重ヘテロチッソ イミダゾール ピラゾール ピペリジン ジケトピペラジン アリールピペラジン ベンジルピペラジン ベンゾジアゼピン 1,4−ベンゾジアゼピン−2,5−ジオン ヒダントイン 5−アルコキシヒダントイン ジヒドロピリミジン 1,3−二置換−5,6−ジヒドロピリミジン−2,4−ジオン 環状ウレア 環状チオウレア キナゾリン キラル3−置換−キナゾリン−2,4−ジオン トリアゾート 1,2,3−トリアゾート プリン ヘテロチッソおよびヘテロ酸素 ジケロモルフォリン イソキサゾール イソキサゾリン ヘテロチッソおよびヘテロ硫黄 チアゾチジン N−アキシルチアゾリジン ジヒドロチアゾール 2−メチレン−2,3−ジヒドロチアゼート 2−アミノチアゾール チオフェン 3−アミノチオフェン 4−チアゾリジノン ベンズイソチアゾロン ライブラリーの合成の詳細は、参照Nefzi,et al.,Chem.Rev,97:449-72( 1997)、ここに引用した参考文献も参照。 次のタイプの1またはそれ以上の部分をライブラリーの化合物に組み込むこと ができ、多くの薬剤は1またはそれ以上の次のカテゴリーに含まれる。 アセタール 酸 アルコール アミド アミジン アミン アミノ酸 アミノアルコール アミノエーテル アミノケテン アンモニウム化合物 エノール エステル エーテル グリコシド グアニジン ハロゲン化化合物 炭化水素 ケトン ラクタム ラクトン マスタード チッソ化合物 ニトロソ化合物 有機ミネラル フェノール キノン セミカルバゾン スチルベン スルフォンアミド スルフォン チオール チオアミド チオウレア ウレア ウレイド ウレタン 全製薬学クラスの薬剤、または薬剤構造を徹底的に列挙することなく、下記 の化学構造の1またはそれ以上の化合物は支持された製薬活性を示すことが見出 されており、これら構造、または誘導体は、同じまたは異なる活性の化合物に対 しスクリーニングする際にデザイン原子として用いることができる。(いくつか の場合には、そのクラスの1またはそれ以上のリード薬剤が指示される。) 催眠薬 高級アルコール(クロメチアゾール) アルデヒド(水化クロラール) 非環式ウレイド(アセチルカルブロマール) バルビツレート(バルビタール) ベンゾジアゼピン(ジアゼパム) 抗痙攣剤 バルビツレート(フェノバルビタール) ヒダントイン(フェニトイン) オキサゾリジンジオン(トリメタジオン) スクシンイミド(フェンスクシニミド) アシルウレイド(フェナセミド) 麻酔鎮痛剤 モルフィネ フェニルピペリジン(メペリジン) ジフェニルプロピルアミン(メソトリメプラジン) 鎮痛、抗発熱、抗リューマチ剤 サリチレート(アセチルサリチル酸) p−アミノフェノール(アセトアミノフェン) 5−ピラゾロン(ジピロン) 3,5−ピラゾリジンピオン(フェニルブタゾン) アリール酢酸(インドメタシン) 副腎皮質ステロイド(コーチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾン、トリアム シロン) athranilic acids 神経弛緩剤 フェノチアジン(クロロプロマジン) チオキサンテン(クロロプロチキセン) レセルピン ブチロフェノン(ハロペンドール) 不安緩解剤 プロパンジオールカルバメート(メプロバメート) ベンゾジアゼピン(クロロジアゾエポキシド、ジアゼパム、オキサゼパム) antidipressant トリサイクリック(イミプラミン) 筋肉/弛緩剤 プロパンジオール及びカルバメート(メフェネシン) CNS興奮剤 キサンチン(カフェイン、テオフィリン) フェニルアルキルアミン(アンフェタミン) (フェネチリンはフェオフィリンとアンフェタミンの結合物) オキザゾリジノン(ペモリン) コリン作用薬 コリンエステル(アセチルコリン)N,N−ジメチルカルバメート アドレナリン作用薬 芳香族アミン(エピネフリン、イソプテレノール、フェニルエフリン) 脂環式アミン(シクロペンタミン) 脂肪族アミン(メチルヘキサンアミン) イミダゾリン(ナファゾリン) 抗−アドレナリン作用薬 インドールエチルアミンアルカロイド(ジヒドロエルゴタミン) イミダゾール(トラゾリン) ベンゾジオキサン(ピペロキサン) β−ハロアルキルアミン(フェノキシベンズアミン) ジベンズアゼピン(アザペチン) ヒロラジノフサラジン(ヒドララジン) 抗ヒスタミン剤 エタノールアミン(diphenhydramine) エチレンジアミン(トリペレンナミン) アルキルアミン(クロルフェニルアミン) ピペラジン(シクリジン) フェノチアジン(プロメタジン) 局所麻酔剤 安息香酸 エステル(プロカイン、イソブカイン、シクロメチカイン) 塩基アミド(ジブカイン) アニリド、トルイジン、2,6、−キシリジド(ライドカイン) 三級アミド(オキセタカイン) 血管拡張剤 ポリオールナイトレート(ニトログリセリン) 利尿剤 キサンチン チアジド(クロロチアジド) スルホンアミド(chlorthalidone) 抗駆虫薬 シアニン染料 抗マラリア薬 4−アミノキノリン 8−アミノキノリン ピリミジン ビグアニド アクリジン ジヒドロトリアジン スルホンアミド スルフォン 抗バクテリア薬 抗生物質 ペニシリン セファロスポリン オクタヒドロナフサセン(テトラサイクリン) スルホンアミド ニトロフラン 環状アミン ナフチリジン キシレノール 抗腫瘍剤 アルキル化剤 ナイトロジェンマスタード アジリジン メタンスルフォナートエステル エポキシド アミノ酸拮抗剤 葉酸拮抗剤 ピリミジン拮抗剤 プリン拮抗剤 抗ビールス剤 アダマンタン ヌクレオシド チオセミカルバゾン イノシン アミジン及びグアニジン イソキノリン ベンズイミダゾール ピペラジン 薬理学的クラスについては、参照、例えば、Medical Pharmacology:Principle s and Concepts (C.V.Mosby Co.:8thed.1976);Korolkovas and Burckhalter,E ssentials of Medicinal Chemistry(John Wiley & Sons,Inc.:1976)。合成法に ついては、参照、例えば、Warren,Organic Synthesis:The DisconnectionAppro ach (John Wiley & Sons,Inc.:1982);Fuson,Reactions of Organic Compounds (John Wiley & Sons,Inc.:1966);Payne and Payne,How to doan Organ ic Synthesis (Allyn and Bacon,Inc.:1969);Greene,Protective Groups in Orga nic Synthesis (Wiley-Interscience)。置換基の選択については、参照、例えば 、Hansch and Leo,Substituent Constants for Correlation Analysis in Chemi stry and Biology (John Wiley & Sons,Inc.:1979)。 ライブラリーは好ましくは各メンバーが同定できるように合成することが好ま しく、メンバーが活性であることが示される場合、それを分析する必要がない。 いくつかの同定法が提案されている。 (1)符号化、すなわち、メンバーそのものよりも容易に同定される同定部分 の各メンバーへの付着。これは標識がそれ自体共役体の活性に影響でき る利点をもつ。 (2)空間的アドレッシング、すなわち、各メンバーはマトリックス上または 中で特定の座標でのみ合成される。これは例えば、特定のピンの位置、 またはマイクロ力価プレートの特定のウェルで良い。 本発明は同定の任意特定の形をに制限されない。 しかし、種々の構築ブロックの特徴あるスペクトル証拠に基づき、活性であ ると見出されるライブラリーのこれらメンバーを簡単に特徴付けることは容易で ある。 固相合成は誘導体が形成されるよりも大きいコントロールを可能にする。しか し、固相は活性を妨げることができた。この問題を解決するため、合成後、スク リーニング前に、各メンバーの分子の若干または全部を遊離させることができた 。 化合物ライブラリーのスクリーニング 充分なスクリーニングを行うには多くの適当なフォーマットがある。フォーマ ットの選択は、一部、スクリーニングされる化合物ライブラリーの性質に依存す る。ピンまたはビーズに固定化した化合物からなる固相ライブラリーは、可溶性 化合物からなる化合物ライブラリーとは異なってスクリーニングしなければなら ない。 一般に、可溶性化合物のアッセイは、1)固定化標的および2)可溶性標識 リガンドからなる。アッセイの設計はPL/TPコンプレックスの形成を測定す るようにする。PLの同種のものにTP結合部位(すなわち、そのFD)を結合 しPLの結合、およびPL/TPコンプレックスの形成を妨げる化合物。このよ うな相互作用は一次速度論に従う、すなわち、形成されたコンプレックスの量は 化合物の増加量とともに減少する。可能なユーティリティをもつ化合物は特異性 の要素を示すだろう。これは有用な化合物は1または若干のみのPL/TPコン プレックスの形成を阻害するであろうが、全部ではない。 それ自体読み出しの阻害のためのコントロールを含むアッセイキットを確立す る必要がある。例えば、形成したPL/TPコンプレックスの量の読み出しがア ルカリ性フォスファターゼを用いるエリサアッセイによる場合、LP/TPコン プレックスの阻害に対するフォスファターゼの試験化合物の阻害間を区別するこ とができることが必要である。注:本発明を用いて確立される全スクリーニング が同じ試薬、すなわち、PLとタンパク質標的を一般的に含むので、主題のプロ セスの固有の利点がある。その理由は、多くの機能的に同じおよび同じでないP L/TPコンプレックスが仮想により同時に試験できるので、所定の化合物の活 性が非常に容易に決定できるからである。 本発明の特定の自励では、標的は関心あるTPとその同種のPLである。PL がペプチドであるから、PLを標識付ける手段が多い。ペプチドの標識付けの非 常に手軽な方法はそのアミノまたはカルボキシ末端に結合したビオチン部分を用 いて科学的に合成することである。好ましくは、ビオチン部分は、タンパク質ル ープ(逆回転)で、または天然マルチドメインタンパク質、例えば、グリシンと セリン残基のインタードメイン空間で、1またはそれ以上の残基を付加して上記 のペプチド配列から分離される。しかし多くの変更が例えば2個のグリシン、G −S−G、S−G−S等に良く働く。TP内のFDに結合するペプチドの残基か らいくらか離れた距離に柔軟に結合したビオチンを持つことがその目的である。 PL/TPコンプレックスが形成すると、市販されているアルカリ性フォスファ ターゼ共役ストレプトアビジンを用いる方法によって、第三のコンプレックスを 形成し次いでアルカリ性フォスファターゼに対し可溶性比色計基質を用いて検出 する方法によって検出することができる。時間単位当たり加水分解された基質の 量は最初の存在するPL/TPコンプレックスの量を直接反映しているので、速 度諭的容量のマイクロ力価プレートリーダーを手軽に用い、最初のスクリーニン グの化合物の多数の希釈を試験する必要がなく、所定の化合物によるコンプレッ クス形成の阻害を評価できる。 ストレプトアビジンコンプレックスヘビオチニル化ペプチドをプリコンプレッ クスすることが好ましい。これはそれ自体でそしてPL試薬の結合価を増加して アッセイで要求される工程の数を減らし、従って更に強いシグナル対ノイズ比に 導く明らかな親和力を増加する。PL/TPコンプレックスの親和力が特に低い 場合、更に大きい親和力をもつコンプレックスを使用することが好ましく、例え ば、ペプチドはDwyer(Nature Biotechnology,14:348-351,Detection of Low Ff inity Inteactions between Peptides and heat Shock Proteins by Chemilumin escence of Enhanced Avidity Reactions(CLEAR),Leshe D.Causey and Donard s.Dwyer)によって記載されたようにビオチンを用い予め標識を付けたデキスト ランポリマー(DEX)にコンプレックスすることができる。これはTPに対し高 い親和力のPLを苦労して探す必要を非常にうまく回避する。 期待される結果の例を以下に示す。この実験では、DEX(5:1ないし10:1 のモル比、1.0μg/mlに希釈)に共役結合したペプチド約100μlを、抗体を結合 するための標準法を用いて標準低バックグラウンド「ELISA」グレードマイクロ 力価プレートにコーティングした標的タンパク質の組替えGST融合体と接触させ る。15分後、100μlの希釈したテスト化合物(PBS中5%DMSO中10ミクロモル、 pH7.4)を各プレートの同じ位置でウェルに添加する。15分後、ウェルを数回 PBSで洗浄し生成したコンプレックスの量を比色計試薬を用いて評価する。以 下の過程の例では、マイクロ力価プレートリーダーからの数字による出力は、完 全に結合(+++)、少ない結合(++)、若干結合(+)、そして結合を検出できな い(−)として数えた。 表I. 18化合物につき試験したペプチド結合1/タンパク質標的1 +++:完全コンプレックスが生成した。ウェルA1とD5は化合物希釈体を含む が試験化合物ではない。PLリガンドをD5に添加しない、従ってここに生成した任 意のシグナルは非特異的バックグラウンドの結果であり、全ウェルに対する値か ら減する。 表II.18化合物につき試験したペプチド結合2/タンパク質標的2 +++:完全コンプレックスが生成した。ウェルAlとD5は化合物希釈体を含む が試験化合物ではない。PLリガンドをD5に添加しない、従ってここに生成した任 意のシグナルは非特異的バックグラウンドの結果であり、全ウェルに対する値か ら減する。 表III.18化合物につき試験したペプチド結合3/タンパク質標的3 +++:完全コンプレックスが生成した。ウェルA1とD5は化合物希釈体を含む が試験化合物ではない。PLリガンドをD5に添加しない、従ってここに生成した任 意のシグナルは非特異的バックグラウンドの結果であり、全ウェルに対する値か ら減する。 結果の解釈:全部の場合において、ウェル2に添加した化合物はコンプレック ス形成および/またはブロックしたフォスファターゼ標識を妨げたので、非特異 的効果をもつことが明らかである。ウェル3に添加した化合物は特異的にPL1/T P1コンプレックスの形成をブロックする;従って、化合物B3はPL1に結合するた めに応答できるTP1のFDにおける結合部位の特異的阻害剤であることが明らかで ある。同様に、ウェルC4の化合物はTP2のその同種の結合部位にPL2の結合を特異 的にブロックする。このアッセイでは、PL3とPT3の間の 相互作用を化合物が特異的にブロックすることは観察されなかった。 PTsのFDsと相互作用する化合物は直接、ピンまたはビーズに固定化した化合物 に結合する直接PTに対し試験して同定される。しかし、これは有利ではない。先 ず、「付着」タンパク質に対しうまく働かない。関心あるタンパク質が基層、例 えば、高バックグラウンドとプラスチックまたはアミド樹脂に結合する場合、特 異的結合を検出することは難しい。更に重要なことは、化合物がむしろ高密度で ピンまたはビーズで合成されるので、タンパク質標的は化合物とPT間の非常に高 いみかけの親和力により結合でき、従って、シグナルバックグラウンドは適当な リード化合物の確かな検出に対し高すぎる。最後に、固定化した化合物とPT間の 親和力を評価する手軽な手段はない。 標識を付けた(ビーズまたはピンへの結合を検出するため)TPを用いて、直接 結合アッセイを有意義に改善し、適当なPLによって特異的阻害によって所定の化 合物とTPの相互作用の特異性と親和力を試験できる。ここで、デキストランとペ プチドをコンプレックスすることが望ましい(平均分子量約6,000−8000)(約10 個のペプチド/モル)。デキストラン/PLコンプレックスは共に固定化した化合 物と接触させる標識を付けたPTと予め混合する。デキストラン自体の存在は、化 合物のプラスチック支持体との非と悔いてきコンプレックスの生成を最小にし、 デキストラン/PLコンプレックスは固定化した化合物への標識を付けたTPの特異 的高親和力結合を調整する。 化合物は合成され評価されマトリックスに固定化され、それらの最終的使用は 溶液中である。従って、PTに対しPL同種のものを調製して、最初の上記例で述べ たような選択性と特異性に対し推定される阻害化合物を評価できる。 化合物はまたマトリックスのシート、例えば、誘導体プラスチック、ナイロン またはニトロセルロースのシートで、デキストラン/PLコンプレックスの混合物 中で合成後に評価できる。この方法の利点は、1枚のシートに多くの試料をもた せて小型化し簡単な記録を保持することである。推定の阻害化合物が同定される と、上記のような研究に基づく解決のために大量に合成できる。 実施例 以下、実施例を示すが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるも のではない。 参照例A 結合ペプチドの選択の単一残基偏向ファージ表示ライブラリーの効果 概論 ファージライブラリーはペプチドの大コレクションを表示し、同時にそれらを 符号化する遺伝子情報を伝える手段として用いた。これは種々の分子に対しペプ チドリガンドの発見のために強力な道具であるが、若干の制限がある。現在、1 −5×109クローンのオーダーの複雑さでライブラリーを作ることが可能である 。25残基のランダム範囲でライブラリーを作ことは技術的に容易であるが、アミ ノ酸のすべての可能な組み合わせを示すために、表示したペプチドの長さは約7 個のアミノ酸(207または1.28×109の可能性)に限られる。これはいくつかの相 互作用に充分であるが、若干のタンパク質:ペプチドの相互作用が、2個のタン パク質の相互作用を正確に模倣するには7個のアミノ酸ペプチドよりも多くを要 する。従って、どの結合ペプチドも示さなかったコストで更に最適なペプチドを 表示する可能性をもつライブラリーを用いまたは結合するために、やや最適であ る。 この問題を回避するために、我々は新しいアプローチをとった。リガンドのた めの共通配列は高く維持される少なくとも1個のアミノ酸残基を持つ。共通リガ ンド配列に基づく目的構造ライブラリー(すなわち、X-X-X-P-P-X-X-P-X-Xライ ブラリー(Yu H,Chen JK,Feng S,Dalgarno DC,Brauer AW and Schreiber SL (1994)Cell 76:933-945))をうまく用いて、同じ族中のタンパク質を用いてファ ージ表示結合ペプチドの大多数を単離した。我々は、ランダムペプチドに対しコ ードする領域によって迂回した単一の固定残基をもつライブラリーが、そのため にペプチドリガンドの情報が何も得られない標的に対し類似のやり方で働かねば ならないことを、理論化した。固定した残基がリガンドの形成で重要である場合 、結合特性でペプチドを表示するファージの数は、豊富である。逆に、固定した 残基が結合ペプチドの生成のために有害である場合、結合特性を示すこのライブ ラリーのファージな数は、減ずるであろう。 我々は、結合するであろうペプチドに情報の本体が存在する2個のドメイン、 標的としてAb1およびSrcからのSH3ドメインを用いてこの仮定を試験した。 リガンドは次に表示するライブラリーでスクリーニングした。 1)相補的ランダム12アミノ酸ペプチド(ランダムライブラリー)、 2)1の固定化したアミノ酸がランダム5mer(偏向したライブラリー)によ って各サイドに位置するペプチドをもつ4個のライブラリー、そして 3)タンパク質を含むSH3ドメインを結合するリガンドのための同意に対し適 合させるX6PXPPXPX2モチーフ(クラスI SH3目的構造ライブラリー)。 用いた4種の偏向したライブラリーは固定したプロリン、アルギニン、アスパ ラギン酸塩またはフェニルアラニン残基を含んでいた。こちしたプロリンの予測 した効果は有益であり、アルギニンとアスパラギン酸塩残基は中位であり、フェ ニルアラニンは有害であった。結果は、偏向したプロリンが、ランダムライブラ リーよりもはるかに難しく、特異的に結合するファージを単離するために目的構 造ライブラリーとほぼ同じに良好であった。偏向したアルギニンライブラリーは 更に効率が良く、ランダムライブラリーと偏向したアスパラギン酸塩とフェニル アラニンのライブラリーとはランダムライブラリーよりも有効性が小さかった。 方法 ファージを選り分けた。簡単に、SrcとAbl GST融解タンパク質をELISAプレー トで固定化し、BSAでブロックした。各ライブラリーからの約2×1011個のファ ージを各ウェルに添加し結合させた。ファージを洗浄後、E.coli DH5αF'中で終 夜溶離し増幅ささた。次に増幅したファージを何も増幅しないで結合と溶離の追 加の2ラウンドに委ねた。DH5αF'の菌そうに一連の希釈物を配置して力価を概 算した。次に各希釈物を培養し、クローンファージを、プラークを分離したウェ ルをピックアップして単離した。先に述べたように抗−ファージELISAを用いて 特異性を確立した。特異的融解タンパク質またはGST単独を用いてプレートをコ ーティングし、上記のようにファージを結合した。結合したファージはセイヨウ ワサビパーオキシダーゼに結合した抗−ファージ抗体を用いて検出した。 結果 各ファージは両タンパク質のための各ライブラリーから単離し、結合の特異性 を抗−ファージELISAによって決定した。結果は以下に示して検討する。 Abl 結合ファージ 特異的に結合したファージを単離するために最も有効であったライブラリーは 、クラスISH3目的構造であった:12のうち10は特異的で8は親和力が非常に高 いらしいことを示す非常に強いシグナルを与えた。プロリン偏向ライブラリーは 12のうち7が特異的でほぼ有効であった。アルギニン偏向ライブラリーは12のう ち6が特異的シグナルを与えたが、そのうち2は中位の強度であった。アスパラ ギン酸塩偏向ライブラリーは1個のシグナルのみを与え、中位の強度であった。 フェニルアラニンライブラリーはバックグラウンドと感知できるほどの相違はな かった。ランダムライブラリーは12のシグナルのうち12が低い強度であり、これ は非常に高い親和力がないらしいことを示している。 表A-1:Abl SH3ドメインデータ一で単離されたファージ 表A-2:SrcSH3ドメインで単離されたファージ 結論 単一残基偏向ライブラリーの使用は望ましい結合特性をもつペプチドを表示し たファージの単離を大いに高める。両者の場合に、単一残基偏向ライブラリーは ランダムライブラリーよりも大きい数の高親和力結合を生成した。この増加は単 離したファージの数と、ファージが標的に対しもつ親和力の両方にある。さらに 、各場合に、偏向ライブラリーは所謂目的構造ライブラリーと同じく良好であっ た。目的構造ライブラリーは、標的を含むSH3ドメインのリガンド親和力に必要 な残基の従来の知識を用いて作られた。 相互作用する分子に関する情報は少ないかないため、この手法はタンパク質へ のペプチドリガンドの単離において極めて価値がある。実施例1 ヒトサイトメガロウィルス感染症治療薬の同定 ヒトサイトメガロウィルス関連疾病:ヒトサイトメガルウィルス(HCMV)は遍在 するヒト病原体である(最新の知見に関してはHuang & Kowalik,1993;Britt & Alford,1993参照)。HCMVは高度に特異的な種である。ヒトはそのウィルスの唯 一の宿主であり、伝播は個人間の直接または間接接触によって成立する。HCMVに 感染しても健康な子供と成人では一般的に無症状である。しかしながら、HCMVは 単核症の症例の起炎菌の約8%を占めており(Klemola et al.,1970;Horwitz et a l.,1979)、個人によってはHCMVに汚染された血液製剤を輸血された場合、輸血 病(Reyman,1996)をも引き起こす。HCMVは胎児や免疫不全患者に重大な病気をも たらしうる。 HCMVはヒトにおいてもっともありふれた先天性感染症であり(Britt & Alford ,1996)、アメリカでは毎年約4万人の感染した子供が生まれる。これらの感染 した子供達の約10-15%が長期的な神経学的病状を示すと仮定すると、HCMVは新生 児の中枢神経系発達不全の主要な感染性原因となる(Fowler et al.,1993)。感 覚器損傷が子宮内感染の最も頻度の高い結果であるが、先天性HCMV感染がアメリ カで最も頻度の高い小児期難聴の非遺伝的原因であるようだ(Hicks et al.,1993 )。 HCMV感染症は、充実臓器の同種異型移植片のレシピエントにおいてよくみられ る移植後合併症である。一般的には、同種異型移植片のレシピエントの免疫抑制 の度合いは臨床的に重要なHCMV感染症の可能性と相関がある。心臓、腎臓、肝臓 の同種異型移植片レシピエントの60%以上が顕性HCIMV感染症を呈する(Pollard ,1988;Brltt & Alford,1996参照)。充実臓器同種移植片レシピエントは遷延 熱、白血球数減少、血小板数減少、非典型的リンパ球増加症、肝トランスアミナ ーゼ上昇といったHCMV感染に由来するさまざまな臨床症状を呈し(Hofflin et al .,1987;Singh et al.,1988;Smyth et al.,1991)、腹部内臓穿孔を伴う消化管 の重症感染症、肝炎、肺炎といった生命にかかわる合併症を発症する(Dummer,1 990;Smyth et al.,1991参照)。真菌、原生動物、病原性バクテリアによる複合 感染は、おそらくHCMVがナチュラルキラー細胞活性とT細胞の増殖を抑制する能 力の獲得する結果(Schrier et al.,1986)として、HCMV感染の進行後期に発症す る(Chatterjee et al.,1978;Rand et al.,1978)。 HCMV感染症は、異質遺伝子型の骨髄移植レシピエントの約40-50%にみられ、結果 として肺炎が最も頻度の高い臨床症状である(Wingard et al.,1990)。ガンシク ロヴィルを使用してもHCMV肺炎を伴う骨髄移植後の患者の死亡率は10-20%に留ま っている(Goodrich et al.,1991;Schmidt et al.,1991;Yau et al.,1991;Enr ight et al.,1993;Winston et al.,1993)。 HCMVは、HIVの病理発生におけるコファクターであるかもしれない。疫学的研 究によると、HCMV感染はHIV感染者においてAIDS発症のリスクを高めることと関 連があることを示唆している(Webster et al.,1989;Webster,1991;Webster et al.,1992)。そのような役割について直接の証拠は得られていないが、培養細 胞においては、HCMVがHIVの遺伝子発現と成長に影響を与えうるということは明 らかに示されている(Barry et al.,1990;Rando et al.,1990;Biegalke et al. ,1991;Koval et al.,1991;Peterson et al.,1992)。HIVの成長過程における コファクターとしてのよくわかっていない役割に加えて、HCMVはAIDSにおける主 要な生命を脅かす日和見感染症でもある。AIDSにおけるHCMV感染症はほとんど全 ての臓器系を侵すと報告されているが、臨床的に重要なHCMV感染症は中枢神経系 (主として、経過の長いAIDS患者の20-25%にみられる網膜症)、消化器系、そし て肺に最も多くの報告がなされている(Britt & Alford,1996)。 ヒトサイトメガロウィルス感染症に対する予防と治療法 最近のいくつかの論評によってHCMV感染症に対する異なった予防法と治療法が 距述されている(Coen,1992;Britt & Alford,1996)。 HCMVに特異的な免疫グロブリンを用いた受動的免疫予防法は一般的には確立さ れたHCMV感染症に対する治療法としては成功しておらず(Britt & Alford,1996) 、能動的免疫予防法にもまた課題が残っている。弱毒HCMVワクチンは人間に対す る試みにおいて保護的効果がなかった(Stern,1984;Plotkin et al.,1989)。さ らに生ウイルスワクチンの使用にあたっては、HCMVの病原性と毒性決定要素にた いしての理解が限られていることによる安全性の問題と、出産年齢の女性への奇 形を誘発するかもしれないウイルスの接種についての問題につきあたった(Plotk in et al.,1990)。最近、gBといった個人のHCMVタンパクを使ったワクチンサブ ユニッ トの開発に関心が寄せられている(Plotkin et al.,1990;Spaete,1991)。 二種類のよく研究された薬剤がHCMV感染症の治療に有効であることが証明され ている。アシクロヴィルの同種であるガンシクロヴィルとフォスカーネットは細 胞培養アッセイにおいてともに強力な抗HCMV作用を示す。ガンシクロヴィルはウ イルスの遺伝子産物であるUL97によってHCMV感染細胞のなかで選択的にリン酸化 され、それに続くウイルスDNAポリメラーゼによる成長しているDNA鎖への合体は 鎖の停止を促す(Frank et al.,1984;Reid et al.,1988)。ウイルスポリメラー ゼやUL97の突然変異はガンシクロヴィルに抵抗性である(Sullivan et al.,1993 ;Baldanti et al.,1995;Hanson et al.,1995)。フォスカーネットはHCMVのDNA ポリメラーゼを直接阻害する(Snoeck et al.,1993)。多くの研究がガンシクロ ヴィルとフォスカーネットの同種移植片レシピエントとAIDS患者両者のHCMV感染 症のコントロールに対する有効性を証明している(Britt & Alford,1996)が、フ ォスカーネットの長期的な使用はしばしば網膜毒性につながることから(Chrisp & Clissold,1991;Reusser et al,1992)、フォスカーネットの使用は限定され ている。AIDSの症例では、抗HCMV薬療法はたいてい長期的に続けられなくてはな らない。なぜならウイルスの複製が薬の中止からまもなくして再開し、その結果 、一方あるいは双方の薬に耐性のウイルス変異株が飛躍的に一般的になってきて おり(Drew et al.,1991;Baifour,1992)、抗HCMV活性を有する他の薬剤の必要 性が強調されてきている。近年、AIDS患者の網膜症にたいする治療薬として抗HC MV活性を有する新しい薬がFDAによって承認された。ヴィスチドは臨床試験にお いてよい成績をあげたヌクレオチドアナログであるが、腎障害を引き起こす可能 性がある。 抗ウイルス薬の進歩のターゲットとなるかもしれないHCMV遺伝子産物は数多い。 しかし、二つのHCMVタンパクが有力なターゲットとしてよく引き合いにだされる 。第一番目は、HCMVUL80のオープンリーディングフレームにコードされているプ ロテイナーゼで、アッセンブリンと命名されている(Welch etal.,1991a & b)。 このプロテイナーゼはビリオン分子の集合の間に機能する。類ヘルペスシンプレ ックスウイルス遺伝子の温度感受性の対立遺伝子は、ある温度下ではウイルスの 組立には役に立たない(peterson et al.,1983)。これは、アッセンブリン活性 を阻害す る薬剤はウイルスの組立と増殖を阻止することを意味する。二番目のターゲット はUL-44にコードされたポリメラーゼ補助タンパクである。このタンパクはUL-54 にコードされたポリメーラーゼとともにこの実施例のトピックである。 新薬の発見のターゲットとしてのヒトサイトメガロウイルスDNA複製 現在使用されている抗HCMV薬は直接あるいは間接的にウイルスポリメラーゼを ターゲットとしており、HCMVのDNA複製が薬の阻害のターゲットであることを確 証した。我々は直接HCMVにコードされているDNAポリメラーゼの進行的な機能を 妨げる薬剤に対する強力なスクリーニングアッセイを開発することを提案するも のである。 約230,000塩基対のHCMVゲノムは単位長さ、直線的、二本鎖DNA分子としてビリ オンのなかに詰め込まれる(Mocarski,1996)。ウイルスDNAが新しく感染した細 胞に入ると、それは回転し(LaFemina & Hayward,1983)、それから核の中で複製 し巨大な連鎖状分子を生成する。HCMVDNA複製にはoriLytとよばれるシス活性型 のDNA複製開始点と(Hamzeh et al.,1990;Anders et al.,1992;Masse et al., 1992)一連のトランス活性型ウイルスタンパクが必要である。11のトランス活 性型ウイルス複製タンパクがもともとヘルペスシンプレックスウイルスDNA複製 の研究のために開発されたトランジエント複製アッセイを用いて(Challberg,19 86)同定されている(Pari & Anders,1993;Pari et al.,1993)。このアッセイで は、細胞は、oriLytシークエンスと必要なトランス活性型ウイルス複製タンパク を供給するプラスミドかコスミドとの結合を含むリポータープラスミドとともに トランスフェクトされている。DpnIに耐性の複製されたリポータープラスミドDN AはそれからDNAブロットアッセイによってモニターされる。リポーター複製に必 要な11のHCMV産物は表101に記載されている。HCMV複製タンパクのうち5つは もともと既知の1型ヘルペスシンプレックスウイルス(HSV-1)複製タンパク類似 のシークエンスと予想された機能を確認した生化学的研究をもとにして同定され 。これらはUL54HCMVオープンリーディングフレームにコードされたDNAポリメラ ーゼ(Huang et al.,1975;Ye & Huang et al.,1993)とポリメラーゼ補助タンパ クUL44(Ertl et al.,1991;Ertl & Powell,1992);一本鎖DNA結合タンパクUL57( Anders et al.,1986;Kemble et al.,1987;Anders & Gibson,1988);それから ヘリカーゼ/プ ライマーゼと推定されるタンパクUL105とUL70(Martinetti & Barrell,1991;Che eet al.,1990)。さらに、HCMVUL102は、プライマーゼ関連因子をコードするHSV -1UL8遺伝子と似た場所に、他のウイルス遺伝子と関連したウイルスクロモゾー ムに位置していることは注目すべきである(Chee et al.,1990)。すなわち、こ れらの遺伝子は位置的なホモログである。これらのタンパクはおそらく、HCMVDN A複製を仲介するために複製フォークに直接働いている。今日までにシークエン スされたすべてのヘルペスウイルスからこの一連のタンパクのホモログ候補がみ つかっており(EBV;Bear et al.,1984;VZV:Davidson & Scott,1986;HSV-1:Mcge och et al.,1988;HCMV:Chee et al.,1990;HVS:Albrecht et al.,1992;冊V6:) 、それらは特徴的な一連のヘルペスウイルス複製機械タンパクを表しているのか もしれないことを示唆するものである。 表101.Challberg(1986)のトランスフェクションアッセイによるHCMVDNA複製に 必要な遺伝子 Pari & Anders(1993)に修正を加えたもの。示された遺伝子産物はもともとのプ ロモーターの調節のもとで発現された。表の下の部分に提示された5つの調節成 分は全て直接DNA複製に機能する表の上の部分の5つの成分の発現を活性化する 役割を果たしているかもしれない(Iskenderian et al.,1996)。表中の遺伝子の いくつかは多数のポリペプチドをコードしている。たとえば、UL112-113は4つ のポリペプチドをコードしているが(Wright et al.,1988)、一連のものの中の どの成分が複製機能に重要なのかはいまだ知られていない。表中のエプスタイン -バーウイルス(EBV)ホモログも溶菌性EBV複製の補助に重要であることが示され ている(Fixman et al.,1992)。 HCMV遺伝子がコードする直接的初期遺伝子産物IEI/IE2,UL36-38,IRSI-TRSI は転写レベルでウイルスと細胞の遺伝子発現を調節していることが示されている (Pizzorno et al.,1988;Cherrington & Mocarski,1989;Depto & Sternberg,1 989;Sternberg et al.,1990;Colberg-Poley et al.,1992;Stasiak & Mocarski ,1992)。 UL84と112-113遺伝子は未知の機能をもった初期ウイルスタンパクをコードして いる(Wright et al.,1988;He et al.,1992)。転写調節に関しては何の影響も 観察されていないが、UL84タンパクはIE2タンパクに結合することが示されてお り(Spector & Tevethia,1994)、それゆえその転写調節機能をいくらか調節して いるのかもしれない。最近、Iskenderian et al.,(1996)はIEI/IE2,UL36-38 ,IRSI,ULI12-113の組み合わせがHCMV複製タンパクを調節しているいくつかのH CMVプロモーターからより効果的に発現を活性化する集団として協力しているこ とを示した。このようにしてUL84と同様これらのタンパクも複製フォークで働く 一連のHCMVタンパク発現を促進するのに役立っているのかもしれない。 HCMV複製の研究によってHSV-1 DNA複製に必要なHSV−1 UL9タンパクホモログ を同定することはできなかった。このタンパクはHSV−1 DNA複製開始点にシーク エンス特異的に結合するため、このことは驚くことではない(Elias et al.,198 6;Koff & Tegtmeyer,1988)。HSV-1 UL9タンパクは表101中の6つのHSVタン パクとともに、上述のトランスフェクションアッセイ(Challberg,1986)でHSV -1 DNA複製を再構成するのに必要にして十分である。それゆえ、開始点結合タン パクの例外をのぞいてはウイル又複製に直接携わっているすべてのHCMVタンパク が同定されたといって良さそうである。もしHCMVが開始点結合タンパクを使って いるとしたら、それはおそらく表101のなかの11のタンパクのなかの1つであ る。 この実施例のなかでも特に興味をひかれるのはHCMV UL44タンパクである。上 述のように、このタンパクは一般的にはDNAポリメラーゼ補助タンパクと呼ばれ ている。HCMV UL44タンパクは、HSV-1 UL42タンパクにやや類似している(デー タは示されていない)。これらのタンパクは両方ともウイルスDNAポリメラーゼ と1:1のコンプレックスで存材している(UL42:Powell & Purifoy,1977;Gallo et al.,1988,Crute & Lehman,1989;UL44:Huang,E.-s.,1975;Ertl & Powell, 1992)。ウイルスミュータントの分析によりHSV-1 UL42タンパクがウイルスDNA複 製に重要であることが示され(Johnson et al.,1991;Digard et al.,1993)、ア ンチセンス実験によりHCMV UL44タンパクがウイルスDNA複製に重要であることが 示された(Ripalti et al.,1995)。HSV-1ポリメラーゼ進行因子相互作用を妨げ る突然変異はウイルスDNA複製を阻止するため(Digard et al.,1993a&b;Redding et al.,1994)、相互作用がDNA複製に必要だという主張になり、ポリメラー ゼ進行因子 相互作用はウイルスの増殖に重要であるという結論を支持するものである。ポリ メラーゼC末端におけるアミノ酸(Digard & Coen,1990;Digard et al.,1993a; Stow,1993;Tenny et al.,1993;Digard et al.,1995)とHSV-1進行因子内の2 つの異なった部位(Monahan et al.,1993)が相互作用に重要であることが示され た。 生化学的研究によって、HSV-1 UL42とHCMV UL44タンパクは、伸長するDNA 鎖末端からの酵素の解離を阻止することによってウイルスポリメラーゼの進行を 劇的に高めることを確立した(Gottlieb et al.,1990;Hernandez & Lehman,199 0;Weiland et al.,1994)。それゆえ、進行因子とポリメラーゼとの相互作用を 妨げる、あるいは進行因子とDNAとの相互作用(進行因子ははじめDNA結合 タンパクとして同定された)を妨げる、あるいは進行因子の機能を妨害するよう なものはおそらくウイルスDNA複製をも妨げるだろう。結果として、そのよう な媒介はウイルスの複製を妨げており、それゆえ抗ウイルス剤の候補たりうる。 この実施例の目的はウイルスUL44進行因子をターゲットとする小分子抗HCMV剤 候補の同定のための高度情報処理選別の開発である。DNA合成進行因子UL44に 焦点を当てるが、組み合わせ認識法が他のウイルスタンパクにも即応用できる。 この薬剤発見法は、特に調節因子のような生化学アッセイにすぐには置けないよ うなタンパクにとって有効である。我々が組み合わせ認識法のターゲットとして UL44を選んだのは、それはウイルスの複製と試験館内でのCMV DNA合成に必要だ からである。このようにして、われわれは生化学的アッセイ、ウイルス複製アッ セイ両方からUL44に作用するどのポテンシャルの複合物でもその活性を迅速に評 価することができる。 HCMV複製の抑制因子を同定するために組み合わせ認識法を使用することによっ てどんな有利な点があるのか。UL44進行因子のようなウイルス因子のためのアッ セイは自動化が難しく、高価である。現在のところ、進行因子の作用はアガロー スゲルの上にサンプルをそれぞれの時点で流すことによって測定している。他の ウイルス調節タンパクのための大量情報処理アッセイは実質的にデザインするの か不可能である。しかし、以下に述べる過程は多くのウイルスタンパクのために 大量情報処理選別を行うことができる。実験計画と方法 UL 材のクローニングと発現 はじめに分子親和選択道具として使うためにリコンビナントタンパクを産生す る。われわれは、グルタチオン-S-トランスフェレース(GST)溶解物は組み 立てやすく、効率的に希望通りのタンパク産物を産生するということを発見した 。 大部分のHCMVのmRNAがそうであるように、UL44をコードしているmRNAはスプラ イスされていない。それゆえ、精製されたビリオンから準備されたHCMVゲノムD NAからの機能的単位としてのシークエンスをコードしているUL44を完全に単離 することができる。われわれは次のオリゴヌクレオチドプライマーとCMV DNAか らUL4のコードしている領域を増殖するためのPCRを使った:5'-CTGTGCGGATCC ATGGATCGCAAGACG-3'と5'-CTGTGCGAATTCCTAGCCGCACTTTTG-3'。結果の1.3kbの産物 はT4 DNAポリメラーゼ(NEB)で鈍くしたウィザードPCRプレップスクリーンア ップレジンを用いて精製され、アガロースゲル上で再精製されたBamHIで切られ 、BamHIとSmaIで消化されたベクターpGex2Tにクローンされた。個々のクローン は制限酵素によって正しく挿入されているか試され、2つのクローンは、正しい タンパクがそのクローンによってコードされていたということを完全に保証する ように配列された。プラスミドを有する大腸菌DH5aF'がIPTGとともに誘導され、 融合タンパクをつくり、産物は生産者(Pharmacia)が推奨するグルタチオンセフ ァロースを用いてアフィニティークロマトグラフィーによって精製された。結果 のタンパクは融合タンパクとして用いられるか、プロテアーゼトロンビン(融合 のGST部分とUL44タンパクのあいだを切る)を用いて、ビーズ上の融合タンパ ク1mgをトロンビン(Pharmacia)50単位を2時間室温で反応させることによって、 グルタチオンセファロースから切り出された。結果のUL44タンパクはSDSゲル 電気穿孔法によって分析され、2つの主な切り出し産物を含んでいた。十分な長 さのものとおよそ5キロダルトン短いものである。ファージライブラリー 公表されたブロトコール(ペプチドとタンパクのファージ表示のなかのバクテ リオファージM13のなかのランダムペプチドライブラリーの構成:B.Kay,J . Winter & J.McCaffertyの編集によるAcademic Press出版の実験の手引き)を用 いてファージライブラリーが作成された。簡潔に言うと、1つの固定残基ととも にランダムなペプチドをコードしているオリゴヌクレオチドが相補的なプライマ ーをシークエナーゼ(USB)を用いて拡張することにより二本鎖DNAに変えられ た。結果の断片はXhoI & XbaIとともに消化され、ゲルは精製されはじめに消化 されたmBAXベクターに結びつけられた。その結紮は10の連続した電気穿孔によ ってバクテリアのなかに誘導され、変形したバクテリアは一晩増幅させた。ファ ージを含む上澄みが得られ、PEG/NaClを用いてファージを沈殿させ、10%グリセ ロールを含む1X PBS中で再沈澱させ、-80度で凍らせた。オリゴヌクレオチド のうち10個は次の構造をもつペプチドをコードしていた:X5UX5,Xは任意のア ミノ酸でUは固定残基である。次の残基は固定されており、それぞれのライブラ リーに1つずつ:D(GAT),F(TTC),H(CAC),K(AAA),L(CTG),M(ATG),N(AAT), P(CCG),R(CGT),W(TGG)。簡便のため、X5DX5ライブラリーは"D"ライブラリーと 呼ばれ、X5FX5は"F"ライブラリーなどと呼ぶ。それぞれに対するオリゴヌクレオ チド配列は5'-GACTGTGCCTCGAGK(NNK)5xxx(NNK)5TCT AGACGTGTCAGT-3'で、xxxは それぞれの固定残基にたいする上に示されたコドンである。それに加えて、固定 されたC(TGC)の前の10のランダムな残基のライブラリーは側面が同じ配置で 構成されていた。これは"X10C"ライブラリーとされている。5'-ACTGACACGTCTAGA -3'の配置をもつオリゴヌクレオチドは一本鎖DNAを二本鎖に変換するプライ マーとして使われた。 カロライナワークショップライブラリー(CWL)は12-a.a."偏向していない "(一定の残基がない)ペプチドファージライブラリーであり、すべてのアミノ 酸がNNKによってコードされている。UL44 特異的なファージのアフィニティーセレクション UL44かGSTUL44はマイクロ力価プレート(Costar)の上でタンパク1マイクログ ラムを200マイクロリッター0.1M NaHCO3のなかで、pH8.5、4度で一晩培養する ことにより、固定された。プレート上の残りのタンパク結合部位は1%BSA 150マ イクロリッターを0.1M NaHCO3の中に加え、1時間室温でプレートを培養するこ とによりブロックされた。それからプレートを300マイクロリッターのTBST (100mM Tris-Cl,pH7.5,150mM NaCl,0.1% tween-20)で5回洗った。それか らファージライブラリーが200マイクロリッターのTBSTの中のウェルに加えられ 、5時間室温で培養された。ウェルは5回TBSTで洗われて、ファージを200マイ クロリッターの50mMグリシンでpH2.0、10分間培養することによって溶出させた 。溶出液は、pH7.0の200mM NaHP04バッファー200マイクロリッターで中和され試 験管に移された。それからファージを大腸菌DH5aF'の一晩培養したものの100倍 希釈を含む2XYTブロス5mlに溶出したファージを加えることにより増幅させた。 そのカルチャーは触媒とともに37度で一晩置いた。次の朝3000xgで10分間SS-3 4ローターで遠心分離することによりバクテリアが取り除かれた。増幅されたフ ァージを含む上澄み100マイクロリッターはそれからアフィニティー精製の次の ラウンドに使われた。 UL44と結合するファージの装飾は、2ラウンドから始まるアフィニティーセレ クション過程中、DH5aF'上に白いプラークを形成した非特異的なファージをを含 めることによりモニターされた。それぞれのセレクションラウンドにおいて平板 培養したらすぐにX-galとIPTGの存在下にファージを平板培養することによって プラークの青白比がモニターされた。われわれのライブラリー由来のファージは 青、非特異的なコントロールファージは白プラークとして現れた。もし特別なラ イブラリーがターゲットに結合するファージにエンリッチされたら、それらは選 択的にコントロールファージより多く保持されるはずで、これは青白プラーク比 に反映されている(表5)。このデータに基づいてわれわれはGSTUL44が標的タ ンパクとして使われるときにD、F、N、W、X10C、CWL(カロライナワークショッ プライブラリー)ライブラリーから個々の分離菌を試した。96ファージのうち87 ファージがGSTUL44に結合し、このうち86ファージがほかのGST融合タンパクに結 合し、一つはGSTUL44融合に特異的だった。それゆえ、融合タンパクのGST成分を 認識するペプチドを発現するファージを得ることは比較的簡単である。しかし、 タンパクのUL44部分に特異的なファージを分離することもでき、これは、われわ れが一つのポリペプチドの多数のドメインを標的にしていることを示すものであ る。 融合タンパクのUL44部分に結合する分離ファージの数を増やすために、われわ れはトロンビンで融合を断ち、フリーUL44を選別過程の標的として使った。ライ ブラリーのすべてのバインダーの分布を査定するために、われわれはそれぞれの ライブラリーから16の個々のファージをテストした。ファージの大部分はUL44 に特別な結合性を示したが、X10Cライブラリー由来のファージはELISAファージ 中でずっと強いシグナルを発した(表6)。 ファージがUL44にたいしてどれほど特異的であるかを決定するために、われわ れは様々な標的に対して23の分離菌の結合性を査定した。2つのファージ集団 が見つかった:1つめはトロンビンに切られたUL44とGSTUL44を認識したが、2 つめはトロンビンに切られたUL44しか認識しなかった。これら23のファージす べてが自動DNA配列分析機にかけられ、結果は以下の通りである。 Immulon4Rプレート上でGSTUL44とトロンビン切断UL44にたいして、またCOVALINK Rプレート上でトロンビン切断GSTUL44にたいしてパンニングから分離されたもの 二つの重要なポイントは配列分析中に説明されている。はじめに、我々がいか にして標的を固定化するかに関わらず、われわれはX10Cライブラリーから全く同 じペプチドを表すファージを断続的に分離した。これらのファージは同じDNA 配列を有し、ライブラリーの複雑さと理論的に可能な配列の複雑さのおかげで、 われわれはおそらく断続的に全く同じファージを分離していた可能性が高い。こ のペプチドを表すファージはGSTUL44とトロンビン切断UL44の両方に結合する。 つぎに、第二集団由来のファージはトロンビン切断GSTUL44のみを認識する多様 な集団を表している。これらのペプチドのうちゲンバンクあるいはSWISS-PROTデ ータベースのなかの既知のタンパクに関連しているものは皆無のようである。 この選別法で分離されたファージは生物的に関連のある部位に特異的であり、 またそれらはタンパク中の異なる部位を標的としているということを証明するた めに、われわれはタンパクの中のGST部分とグルタチオン(GSH)を認識するファー ジで競争実験をおこなった。X10Cライブラリーから束縛されたペプチドを表示す るUL44に特異的なファージに結合する部位をマップするために、われわれはこの ファージを線状二重鎖DNAに結合する競争をさせた。基質とファージへの結合 特異性を示すために、両方のファージを両方の基質と競争させた。マイクロ力価 プレートはGSTUL44タンパクでコートされ、上述の通りにブロックされた。GST部 位あるいは融合のUL44部分に特異的なファージはそれから別々のウェルに加えら れ、同時にGSHかDNAの様々な濃度の溶液が加えられた。結果は表7に示されてい る。これらのファージは同じアフィニティーセレクションランから分離されたこ とを覚えていることが重要である。これは明らかに、ファージの結合は量依存的 にGSHと競争していたため、GST特異的なファージは酵素の活性部位に結合するこ とを示す。ここで使われたGSH濃縮はUL44特異的ファージの同じGSTUL44タンパク への結合には影響はなかった。逆に、UL44特異的ファージはUL44ポケットに結合 するDNAに結合し、DNAの増加によって用量依存的に競争された。DNAの 同じ濃度もGST特異的ファージの同じGSTUL44融合タンパクへの結合にほとんど影 響はなかった。ファージ表示由来のペプチドを用いたCMV UL44に対する酵素関連分光測光測定法 (ELSA) イミュロン4(cat.# 011-010-3855)96-ウェルプレートはDynatechより手に入れ た。ウシ血清、アルブミン(BSA)(A2153)、ストレプタヴィジンアルカリンフォス ファターゼ(SA-AP)(S2890)、Tween-20(P1379)、P−ニトロフェニルフォスフェ ートタブレット(pNPP)(N-1891,N-2770)はSigmaより手に入れた。リン酸緩衝サ リン溶液(PBS)(21600-010)はGibco-BRLより手に入れた。超純粋グリセロール(#1 6374)はUSBより手に入れた。ビオチニレートされた代用リガンドは適切な溶媒( 水または10%アセトニトリル)による1mMストック溶液として用意された。SA-AP はPBSを含んだ10%グリセロールの1mg/mlのストック溶液として用意され、-80度 で一部保存された。結合ファージの表面に表示されたペプチドに対応するペプチ ド(H -Ser -Gly -Ser -Gly -Glu -His -Val -Cys -Ser -Trp -Gly -Trp -Gly -A rg -Cys -OHとビオチン-H -Ser -Gly -Ser -Gly -Glu -His -Val -Cys -Ser -Trp -Gly -Trp -Gly -Arg -Cys -OH))(下線部残基は上記のX10Cペプチド由来であり、 Ser-Gly-Ser-Gly単位がリンカーである)はAnaSpec,Incにいよって合成された 。 標的タンパクはマイクロ力価ウェルのなかでそれぞれのウェルにつき0.5-2.0 マイクログラムを0.1M NaHCO3 100マイクロリッターのなかで4度で一晩培養す ることによって固定化した。(研究によりウェルごとに0.5マイクログラムの標 的タンパクという条件が至適タンパク結合を生み出すことが示されている。)標 的タンパクが除かれ、ウェルは室温で1時間0.1M NaHCO3の中で準備された1%BSA 200マイクロリッターでブロックされた。ブロックしている1時間の間に、SA-A P:代用リガンド共役体が、標的タンパクウェルごとにSA-AP2マイクログラムと ビオチニレートされた代用リガンド50pmolを混ぜることにより準備された。(こ れはビオチニレートペプチドとビオチン結合部位の1:1比に相当する。)その混 合物は室温で15-20分培養した後、トリアミノメタン緩衝サリン−トゥイーン− 20(TBST)トリ塩酸、pH8.0、150mM NaCl、0.05%トゥイーンー20で希釈し、 ウェルごとに共役体が100マイクロリッターあるようにした。代用リガンドのよ り低濃度のものに対しては、無関係のビオチニルペプチドが滴定され、ビオチニ ルペプチドの全体量を50pmol/well、そして全SA-APを2マイクログラム/wellに 保った。ブロックした後、ウェルはいったん200マイクロリッターのTBSTで洗わ れた。それから代用リガンド:SA-AP共役体が加えられ(100マイクロリッター/wel l)、室温で二時間培養した。それからウェルは300マイクロリッターで5回、Bio Rad 1575イミュノウォッシュプレートウォッシャーを用いて洗われた。その定量 法はpNPPを100マイクロリッター加え室温で15-20分培養することによって発展し た。吸光 率は450nmだった。 表8はファージ表示由来のペプチドが特異的にUL44に結合することを表してい る。唯一の重要な結合はGST-UL44へのものであって、ストレプタビジンやGST、G ST-SrcSH3融合タンパクではない。これは、このペプチドによって認識される構 造はUL44であって、GST標識ではないことを示唆する。この結合は時間そして用 量依存的である(表9&10)。結合は代用リガンド濃度とプレート上の標的タ ンパク濃度に依存している。プレートに結合する標的タンパクはだいたいタンパ ク0.5マイクログラム/wellで飽和する。このペプチドのUL44への結合はビオチニ レートされていない同じペプチドと特異的に競合する(表11)。結論 われわれはGSTUL44融合タンパクに特異的に結合する偏向したペプチドライブラ リー由来のペプチドを表示しているファージを分離した。これらのファージは2 つのうち1つのドメインに結合する:融合物のGST部分のGSH結合部位かまたはUL 44融合体のDNA結合部位である。ファージはそれぞれの部位に特異的であり、そ れぞれのリガンドに結合するのに競合しうる。UL44領域に結合するDNAに結合す るファージと同じ配列のペプチドもまたUL44に特異的に結合する。この結合は、 ペプチドと親ファージの間の競合アッセイか、ストレプタビジンアルカリンホス ファターゼ共役体(SA-AP)を用いて事後に見つけられるビオチニレートペプチド を使うことによって示すことができる。 この共役体はUL44のDNA結合に結合するものを探すために、多くの低分子量複 合体をスクリーニングするのに使える。これはいくつかの方法によって行うこと ができる。一番目の方法はここに示されたアッセイを用いるものである。はじめ に、標的タンパク、この場合UL44かUL44融合タンパクを固い表面(すなわちマイ クロ力価プレート)上で固定する。ペプチドはSA-APと混合し、この混合物は低 分子量複合物と同時に固定化した標的を含むウェルに加えられる。結合のための 時間のあと、ウェルはバッファーで洗われ、共役体のための基質(RNPP)が加えら れ、ウェルの中のどの共役体でもクリアな基質を色のついた生成物に変えること ができるようになる。色の量はウェル中のSA-APの量の比例している。もし代用 リガンド:SA-AP複合体と同じ場所で低分子量複合体が標的と結合している のなら、ペプチド-SA-AP複合体が同じ場所を占めているはずがないから色の量が 減ったことがわかる。これは潜在的な薬物誘導の同定になるだろう。この方法は 大量の複合体(1,000 - 1,000,000)をスクリーニングする自動化フォーマットの 中で使用できる。というのは、代用リガンドと同じ場所に標的に結合し標識代用 リガンドが標的に結合するのを妨げる性質をもつからである。これははじめに複 合体が加えられ、代用リガンドが加えられる前に結合する、あるいは逆にはじめ に代用リガンドが標的に結合し、複合体が加えられ、代用リガンドの置換がモニ ターされるという方法で行われる。ここのペプチドはプレコンプレックスフォー マット(上述の通り)で使われるか、単一リガンドとして使われそれから第二段 階でみつけられる。 この実施例はウイルスタンパク上の生物学的に関連のある部位を標的にした代 用リガンドを分離するためのファージ表示の使用と潜在的な治療薬物誘導の発見 のために小さい分子の大量情報処理選別においてこのリガンドを使う有用性を説 明する。似たような実験は抗ウイルス療法の標的となるいかなるウイルスタンパ クを用いてもできる。これは、他のヘルペスウイルスと同様CMVをも含むが、増 殖の分類や方法にかかわらず、他のどのウイルスタンパクでも同様である。必要 なものはウイルスタンパクの材料だけである。この場合、タンパクはバクテリア の中の標的をクローニングしたり発現させたりして供給された。クローンされた タンパクは、バクテリア、イースト、バクロウイルス、ヴァクシニアウイルス、 CHO細胞(chinese hamster ovary cells)、HeLa、線維芽細胞、アデノウイルス、 あるいは潜在的な代用リガンドに活性型コンホメーションを与えるような方法で 標的タンパクが産生されるような発現系ならどのようなものにおいても発現しう る。タンパクはin vitroで、網赤血球や酵母菌などRNAからタンパクへの翻訳の ための酵素を経た機序のもととなるあらゆる材料の溶解産物との接合体のなかの どのRNAポリメラーゼを用いた転写と翻訳によっても作ることができる。もし標 的タンパクが十分小さかったら、あるいは合成計画が新しく考案されることがで きるなら、標的も完全に合成分子となることができる。生物活性試験 (仮説) 上述のように、一般的にはペプチドは細胞の形質膜を通過しない。リポソーム 、 電気穿孔法、微細注入法などの技術によって、ペプチドを細胞内に運ぶことはで きるが、われわれは進行因子と相互作用するペプチドの生物物理的効果を評価す るためにわれわれがはじめに用いた方法のようにペプチドの細胞内運搬には頼ら ないアッセイを使うことを計画した。このin vitroアッセイははじめはHSV-1系 で発達した(Hernandez & Lehman,1990)が、われわれはそのアッセイをHCMV複製 系に適用し、確認しようと思う。In vitroのHSV-1系は3つのウイルスにコード されたタンパクを使用している:DNAポリメラーゼ(HSV UL30)、進行因子(HSV UL 42)、そして一重鎖DNA結合タンパク(HSV UL29)である。In vitroでの複製系に使 われた鋳型は、オリゴヌクレオチドプライマー(5'-GTT TTCCCAGTCACGAC-3')が強 化された一重鎖M13mp18 DNAである。オリゴヌクレオチドはたいていはDNA配列に 使われ、商業的に流通している(New England BioLabs)。それゆえ、複製アッセ イは開始点非依存的なである。HSV-1ポリメラーゼと一重鎖DNA結合タンパクはM1 3 DNAに強化されたプライマーを伸長し様々な長さの鎖を生成するが、M13環状DN Aの完全な長さにプライマーが伸長した完全な二重鎖DNAはあまり産生されない。 対照的に、進行因子を加えると、大部分の生成物は完全な長さの二重鎖M13 DNA である。様々な長さ対完全な長さのDNA産物はアガロースゲル中の反応産物の 電気穿孔的分離法によってモニターされる(Hernandez & Lehman,1990)。 ErtlとPowell(1992)はHCMVポリメラーゼとバキュロウィルス感染Sf9細胞から 得た組替えタンパクとして精製した進行因子はプライマー延長反応を協同しあい 、さらに進行因子はアッセイでポリメラーゼ活性を刺激することを示した。 同様に、Weiland et al(1994)はE.coliで生産されたHCMV UL44進行因子はプライ マー伸長アッセイでHCMV DNAポリメラーゼ活性を高めることを示した。我々は次 のようにして、HCMVシステムで開始点非依存的プライマー伸長アッセイを行う。 HCMVポリメラーゼ(UL54)と一重鎖DNA結合タンパク(UL57)の符号配列は上述した ように進行因子(UL44)のためHCMVゲノミックDNAから増幅される。UL54とUL57符 号領域は自動DNA配列分析により保証され、pBlueBacHis2(インビトロジェン) でクローニングされる。プラスミドはSf9細胞で複製タンパクの発現のためバキ ュロウィルス組替えを構築するために使われる。発現タンパクは 5’末に2つの符号を有し、1つはXプレスリーダーペプチド(Asp Leu Tyr A sp Asp Asp Asp Lys)でありエライザアッセイでモノクロナール抗体を用い て容易に検出され、他方は2価のカチオンに高い親和性を持つ6つのヒスチジン 結合部位を含む。一段階としてニッケル−キレート樹脂を用いて組替えタンパク を精製できる。HSV-1複製アッセイと同等のHCMVは精製されたタンパクを用いて 最適化される。 もし我々がビトロで開始点非依存的プライマー伸長アッセイを首尾よく達成し たなら、相互作用を動揺させる能力を試験するため、反応過程の要因と相互に作 用することを示したペプチドを滴定する。全てでなくとも多くのペプチド過程要 因の相互作用はポリメラーゼー過程要因やDNA−過程要因相互作用よりかなり 低い親和性を持つが、ペプチド相互作用により影響を見るように強いるため非常 に過剰のペプチドを使用することができる。我々はまた、他の要因の添加前に過 程要因との相互作用の機会をペプチドに与えるため反応物の添加の順を変えるこ とができる。いくつかのペプチドは過程要因の必須相互作用を妨害する。;そし て、結果としてプライマーの延長反応過程を阻害する。阻害効果の特異性は哺乳 類DNAポリメラーゼα(Q−セファロースと2本鎖DNAセルロースを用いて 逐次クロマトグラフィによりヒーラ細胞から部分的に精製された、Owsian ka et al.,1993)か、又は、M13−プライマー複合体でE.c oli クレノーポリメラーゼ(市販品)を阻害する活性ペプチドの能力を試験 することによりアッセイされる。HSV−1システムにおいてこのタイプのアッ セイに対する前例がある。Owsianka et al.(1993)はHS V−1の過程因子(過程因子と結合する我々のペプチドに対する反対の「センス 」)のセグメントに対応する一連の15メル ペプチドをアッセイし、プライマ ーの延長反応を阻害する1つのペプチドを同定し、細胞DNAポリメラーゼと比 較してビールスに対する特異性を示した。HCMV複製反応を阻害するペプチド は、この提案のフェーズIIにある連続性を妨害する可能性を持つ組合せライブ ラリーからの小分子の同定するためハイスループット ペプチドディスプレイス メントによる探索に利用される。 我々は、HSV−1とHCMVポリメラーゼ/過程因子複合体の類似的性質と 大変に似たシステムを用いたErtlとPowell(1992)とWeila nd et al(1994)の報告があるならHCMVポリメラーゼの連続性 をモニターするため、ビトロの起源より独立したプライマー延長アッセイは確立 されることに自信がある。しかしながら、もし、組替え蛋白質が活性状態には見 えないなら、5’エピトープ標識は機能を妨害していると最初は予想できる。潜 在的問題に取り組むために、我々はエンテロキナーゼ分解でエピトーブ標識を取 り除ける。そして、もし機能を持った生産物を生じないなら、HSV−1蛋白質 (HernandezとLehman,1990)、続いてHCMV蛋白質(E rtl et al.,1991;Ertl and Powell,1992 )で行ったように、標準クロマトグラフィー手順により昆虫細胞抽出物より非標 識蛋白質を精製できる。我々は活性HCMV蛋白質を生産できないということは 起こりそうないが、2つの代わりの取り組みを考えよう。昆虫細胞がポリメラー ゼ、過程因子、1本鎖DNA結合蛋白質とヘリカーゼ/プリマーゼ複合体(Sk aliterとLehman,1994)を発現しているバキュロウィルスの混 合物で感染させた時、昆虫細胞の抽出物は環状プラスミドの型の起源と無関係の 複製のスポンサーとなることがHSV−1システムでは示されている。このアッ セイを成し遂げるために、HCMVヘリカーゼ/プリマーゼサブユニット(UL 105,UL70,UL101−102)をバキュロウィルスベクターでクロー ンし、上にあげHSV−1蛋白質と同等なHCMV蛋白質を発現しているバキュ ロウィルスの混合物で感染し、抽出物を生産し、その活性を試験する。それから 、ペプチドは抽出物において起源と無関係の複製を阻害する能力を試験される。 代わりとして、HCMV oriLyt−依存性の複製を再構成するため必要と される11個の因子の完全なセットを発現している一連のプラスミドを細胞は感 染させられる(PariとAnders,1993;Pari et al., 1993)。電気穿孔法によってペプチドは細胞の中へ導入され、機能的な小ポ リペプチドを高い効率で細胞へ導入するのに使われ(Kashanchi et al.,1992)反応の阻害能力が試験される。HCMV UL44の特異的機能性ドメインと結合する化合物の小分子、組合せ ケミカルライブラリーの探索(仮説) 組合せケミカルライブラリーはUL44の巨大分子相互作用を防止する化合物 を同定するために探索される。上に記述したベンゾジアゼピンライブラリーと他 の化学的多様性を持ったライブラリーを探索する。 化合物ライブラリーは個々の化合物をGST−44融合物でコートしたマイク ロタイタープレートウェルに置き、分子プローブを添加して探索される。 探索アッセイでビオチン化ペプチドをプローブとして使用できる一方、ペプチド や蛋白質モジュールがバクテリアアルカリフォスファターゼ(BAP)(上に記 載)と融合された発現ベクターpMYを用いることによって化合物探索にとって 、これはより使用者友好的になることを見出した。BAP融合蛋白質は酵素とペ プチド又はドメインの両方の活性を保持している。代表的な各々のクラスのUL 44ペプチドリガンドとBAP蛋白質を融合し(オリゴヌクレオチドから組み立 てられたDNA断片を挿入して)、ハイスループットスクリーニングアッセイを 組み立てるため融合蛋白質を用いた。もし化合物が拮抗的にBAP−リガンド融 合物と固定化されたUL44蛋白質の結合を阻害するなら、ウェルはカラー変色 ではクリアーのまま残るだろう。;一方、化合物がドメインに結合しないなら、 BAP−リガンド融合蛋白質は固定化標的に結合し、強い黄色へと変化していく 。 リガンド/BAP融合蛋白質もまたFLAGエピトープを符号しているので、 化合物の影響をリガンド/BAP融合物と固定化FLAGmAb M1との結合 で調べることにより、どんな明らかな非特異的活性に対する試験をも我々は調べ た各々の化合物のコントロールウェルとして含める 結合活性を有する特異的化合物が同定されたなら、多方面にわたる生化学的な そしてビールスの成長研究により、それらは特徴づけられる。我々の目的はUL 44機能的ドメインの各々で働くリード化合物の同定である。もしこれを成し遂 げたなら、共働作用活性の組合せを試験すべきである。 それに従って、プログラムは同定された化合物の構造に基づく第二世代の組合 せケミカルミニライブラリーの開発の進歩になる。我々はナノモルの範囲で活性 を持つ化合物を同定するように努める。 実施例2:プロテインキナーゼ CβIIに結合するペプチドを発現するファージ の単離 プロテインキナーゼは細胞内の重要な調節因子でありまたシグナル伝達の中心 的役割を果たしている。最も重要な役割の一つはプロテインキナーゼCの調節で ある。そのさまざまなアイソザイムは細胞増殖を調節する多くの過程に関与し、 それゆえ、抗腫瘍剤としての魅力的なターゲットになっている。この可能性を調 べるために我々はヒトプロテインキナーゼCβIIに特異的な代用物リガンドの単 離を行った。 プロテインキナーゼCβIIを産生するバキュロウィルスはL.Ballus( Sphinx Pharmaceutical Corp.)より得た。また、 実施例1に示すように固定化した。ファージのアフィニティ選別は実施例1に示 すように少し方法を変えて行った。遊離を行うには最初前もって50℃に暖めた pH2.0のグリシン緩衝液で処理し、すぐに前もって暖めたpH12の100 mMエタノールアミン緩衝液を10分間流すと効率よくなることがわかった。遊 離したファージをプールし、中和し、96穴アレイに置かれた2mlのメガ力価 プレートにE.coli DHFaF‘を含む1mlの2X YTで増幅した。 結果: 我々は95の別個のファージ(CWLより得た7つを除いてそれぞれのライブ ラリーより8つ)を試験し、D,F,X10Cライブラリーに結合能力の可能性 があることを見出した。これらのライブラリーより得たさらなるファージの試験 も行い23の結合可能性があるファージを見出した。我々はさらに別の7つの蛋 白に対するファージの試験を行い結合の特異性をも確信した。強いシグナルと特 異性よいことが13クローンに見出した。これらよりDNAを単離し、自動化さ れた配列決定方法により配列が決められた。DNA配列は比較され、翻訳され、 ファージにコードされたペプチドの配列を以下に示す。 ペプチドは3つのクラスに分けられる。第一の、そして最も大きなクラスは、 X10Cライブラリーからのペプチドであり、2つのシステイン残基によりなさ れた4つのアミノ酸のループにより特徴づけられている。2つ目のペプチドのグ ループもまたX10Cライブラリーよりのものであり、2残基ループによって特 徴づけられている。保持されている配列はヘキサペプチドであり、残基での変化 はペプチドのうちの一つがバリンがイソロイシンへ置き換わったことである。第 三のグループはもともとの配列を保持していない3つのペプチドからなっている 。 親和力を高める目的のために異なるクローンを相対的順に置き換えるために、 我々はファージの濃度を減じた一連のファージELISAを行った。結果は表1 2に示す。ファージはかなり広い範囲の結合親和力を持っており、最高結合の半 分を持つには0.5μlから10μlのファージ上清液が必要であった。 我々が単離した人工のリガンドを標的として真核細胞のプロテインキナーゼを この例は用いる。上に示したペプチド配列は同じ場所に結合する低分子の探索に 容易に用いられる。人工リガンドは実施例1で議論したどんな方法にも用いられ る。標的として他のどんな細胞酵素をも用いることができる。酵素機能の一つ以 上の補因子や調節因子の存在下でもこのような選択は行うことができる。PKC の場合には、酵素祖を活性化するために、ダイアシルグリセロールやホルボール エステルの存在下、選別をすることができた。これは酵素が異なったコンフォメ ーションをとり、得られたリガンドを変えるからであろう。既知のリガンドを用 いてファージを溶出することによって特異的部位の標的へこの戦略を変えられる 。 これをするために、私はすべての結合と増殖段階を前に述べたように行うが、溶 出段階は大量の天然のリガンド(フォルボール)の存在下、さらに保温すること にした。その代わりに、最初天然のリガンドを加え、次にファージを加えること によって、最後の選別からのプールされたファージをソートできた。天然のリガ ンドの結合はファージの特異的部位への結合を阻止するが、ほかへの結合は阻止 しない。つぎに結合していないファージを含む上清を取り、それぞれの結合を調 べた。このようにして、特異的既知部位に対するファージを増やすことができる 。これらのファージの配列分析によりリガンドの結合部位を表わすペプチドクラ スターを生じる。 代わりのものを見つけようとする場合、化合物が手に入れられるならばこの方 法を使うことができる。この場合、それぞれの選別時にファージは化合物と共に 溶出されるか、最後の選別からのファージが結合する前に標的は化合物によって 阻止される。これらの方法のどちらも化合物により阻止された部位へ結合する人 工のリガンドを生ずる。これらのリガンドはハイスループットスクリーニング( HTS)に用いられ、同じか重なる場所に結合するさらなる化合物を見出せる。実施例3.ヒトMDM2に結合するペプチドの単離 ヒトMDM2 cDNAからGST表現ベクターへのサブクローニング MDM2(マウスダブルミニュート蛋白)は腫瘍抑制遺伝子p53の蛋白生産 を阻害することによって、細胞増殖を調節する。正常細胞ではp53はDNA損 傷と調節不可能な細胞増殖のセンサーとして働き、細胞周期を止めたりプログラ ムされた細胞死(アポトーシス)を起こすことによって多くの遺伝子産物を活性 化し細胞増殖を阻止する。MDM2はp53のN末と相互作用を起こし、これら の遺伝子を活性化するのを防ぐ。こうしてMDM2の過剰発現は調節不可能な細 胞増殖を招く。このシステムへの薬理学的介在の一つの可能性はMDM2とp5 3相互作用を阻止することである。この相互作用の小分子阻害剤を見出すため考 えられた探索方法を形式化したこれらの代用リガンドを用いることを目標として 、ファージディスプレイを用いることにより、p53とMDM2相互作用の代用 リガンドの単離を企てた。 親和性選別の融合蛋白を生産するために、BamHIとEcoRVで消化し、 pGSThMDM2を産生するためにBamHIとSmaIで切ったpGEX5X−1( ファルマシア)へcDNAを結合することによりpQE11−hMDSからMD M2 cDNAをサブクローンした。MDM2の最初の139アミノ酸に融合し たGSTを表現する削除された構成物はBsrGIとXhoIでpGSTh M DM2を消化し、端をクレノウで処理し、再結合させて得られた。すべてのクロ ーンは制限酵素マッピングとDNA配列分析により確かめられた。融合蛋白は生 産者からの標準プロトコールにより生成され、トロンビンで切断され使われる。MDM2結合蛋白を示すファージの親和性選別 増幅の例以外の実施例1,2で用いたと同じテクニックを用いたファージの選別 は、200μlの結合反応容器で1から100μlのファージ上清と同等にファ ージを希釈して2から3回単離した後、ファージエライザを行うことによってモ ニターされた。プールエライザによってモニターされた結合物の増幅 3回の選別の後、結合ファージの増幅を示したライブラリーはHとWライブラ リーであった。95クローンを試験しHライブラリーからは48個、Wライブラ リーからは47個であった。強い結合を示したのは、Hライブラリーからは5個 、Wライブラリーからは28個であった。いろいろな種類の蛋白に対するこれら の33個のファージの特異性を調べた結果、それらの17個が結合して強いシグ ナルを与え、また、特異性も有していた。示されたファージのDNA配列は決定 され、下に示す。これらのペプチド配列は2つのグループに分けられる。第一のグループはそれ自 体共通の配列FxDyWqdLを有し、上流の残基は完全に保持されている。こ の配列は完全にヒトやマウスのp53蛋白と同じであり、生化学的研究や結晶学 の研究(leng et al 1995 and Kussie et al 1996)によりhMDM2のN末と相互作用をもつことが示されている。も う一つのペプチドはお互い限定的な相同性を持ち、p53やジーン銀行にある他 の蛋白からのペプチド配列とは同じではない。結論: これらの実験により、今回の場合はMDM2とp53との蛋白同士の相互作用 であるが、生物学的相互作用を模したリガンドを同定するために、コンビナトリ アル・ペプチド・ライブラリーの利用が示された。これらの実験で得られたペプ チドは明らかにp53のもともとの配列を反映しており、MDM2と関係する残 基部分がマウスとヒトのp53と同等である。Leng,P.,D.R.Bro wn,C.V.Shivakumar,S.Deb and S.P.Deb. (1995).MdM2のN末の130番目のアミノ酸はp53で仲介される翻 訳過程の活性化を十分阻害する。Oncogene 10:1275−1282 . Kussie,P.H.,S.Gorina,V.Marechal,B.E lenbaas,J.Moreau,A.J.Levine,Pavletic h,N.P.(1996).p53腫瘍抑制形質活性化領域へ結合するmdm2 ガン蛋白の構造 サイエンス 274:948−953。実施例4:E.coliプロリンtRNA合成酵素(ProRS)に結合するペ プチドの単離 トランスファーRNA合成酵素はtRNA分子が特異的なアミノ酸にATP依 存的に結合するのを触媒する。これらの結合したtRNAは翻訳過程で新しい蛋 白質の生産に使われる。これらの酵素はすべての生物において成長に必要とされ 、バクテリアからヒトでは全く異なっている。従って抗微生物化合物として魅力 的な標的となる。我々はE.coliプロリン合成酵素に対する代用リガンドの 単離とこれらの代用リガンドが酵素の活性部位への標的となっているかどうか調 ベる方法を確立した。 ファージ表示E.coli.ProS結合ペプチドの親和性選別 ファージの選別は実施例3と同じ技術を使用した。 プール・エライザによりモニターされた結合物の増幅 3回の選別の後で、結合ファージを非常に増幅させたただ一つのライブラリーは X10Cライブラリーであった。標的に対する結合を95のクローンで調べ、3 4のクローンについては種々の蛋白質に対して作用を見た。配列はこのうち30 から得ており下に示す。 我々は次に標的に結合した単離ファージで効率化を確認するために第二の親和 性選抜をおこなった。第一の選抜とのただ一つの違いは結合に対する時間を4℃ 、で終夜としたことである。我々は再びX10Cライブラリーの増幅を観察し、 Pライブラリーの増幅も少し認められた。PおよびX10Cライブラリーからの 個々の単離したものの試験を行い、配列分析により20を分析した。X10Cよ り得た全ての9つの配列は初めの探索より得た最も多いものと同じであった。P ライブラリーより得た全ての11クローンは同じであり、下に示すペプチドを符 号化していた。第三の選抜も第一の場合と同様に行った。X10CとPライブラ リーから得たファージを試験した。今回は以前の選抜で見出されたものの他、い くつかの新しい配列を生じた。: 頻回スクリーニングライブラリーの配列(SRリンカー−ランダムペプチド− SRリンカー) 単離されたそれぞれのファージは内外のループでいくつかの保持された残基を 持ち8残基の干渉したループ構造で2つのシステインで強いられたペプチドの構 造を示す。Pライブラリーから単離された一つのクローンは同じ制限されたもの を含んでいる。表示されたペプチドを符号化しているDNAのコードされた構造 はこのファージはX10Cライブラリーからの混ざり物ではないことを示してい る。X10Cライブラリーの固定化されたC残基はTGCコードを使うが、Pラ イブラリーから単離されたファージでは、このC残基はTGTコードで符号化さ れており、明らかにこのクローンは本当にPライブラリーより生じたものである ことを示している。 最もよく単離されるファージに対応するペプチドは合成され、実施例1に示す ようにエライザで使用された。図13にはペプチドはE.coli ProRS に特異的であり、TPは他のペプチドには結合しないことを示している。この相 互作用は同じ配列をもつビオチン化されていないペプチドによって用量依存的に 阻止される(図14)。さらに、ProRSへのこのペプチドの結合は時間とペ プチドの濃度依存的である(図15)。 これらのファージから設計されたペプチドにより答えられるだろう一つの質問 はそれらが標的蛋白質のランダムな領域に向けられているかどうか、あるいは他 の生物学的相互作用を有する活性部位や領域に向けられているかどうかである。 上のエライザで用いられたペプチドは標的への酵素活性への影響を評価するため 負荷試験に加えられた。必要とされたペプチドとの予備保温時間は長く(約53 0μMのペプチドを用いて50%阻害するための時間は約1.5時間)、ペプチ ドは効果的に酵素活性を阻害し、そのKi値は500μM以上であつた。この阻 害はプロリンに対して拮抗的であり、これらのペプチドは酵素の活性部位に向け られている。我々は標識の他の領域に結合するペプチドを表現するようなどんな ファージも単離していない。 この例はいくつかの重要な点を示している。第一に、バクテリアの蛋白質、こ の場合はE.coliからの蛋白質、に結合するペプチドを示すファージを単離 できる。それに加えて、偏向したライブラリーの利用は明らかに完全にランダム ライブラリーの使用に対して有利さを与えている。この蛋白質に特異的に結合す る全てのファージは束縛されたペプチドを表現し、これらのペプチドはX10C ライブラリーで増幅されている。結合ファージより単離したX10C以外のライ ブラリーでただ一つのものはPライブラリーであり、中心のP残基は我々が同定 した4つのペプチドのうち3つで保存されている。探索されたライブラリーの残 りの構造により、これらのどれもがProRSに結合するペプチドを増幅すると は期待されていない。例えば、最初のCの前のW残基は保持されているが、我々 のWライブラリーはWの位置のために正しいペプチドに増幅されているとは期待 されていない。それは両サイドが5つのランダムな残基で囲まれている。2つの C残基を介在する8残基ループで符号するに十分な残基はない。こうして結合物 のランダムな数より高い数を持つライブラリーはX10CとPライブラリーだけ であり、そのどちらも結合ファージを与えた。他のライブラリーはどんな結合フ ァージをも与えないことによってこの考えに助けを貸すことになる。この例が示 す第二の点は捕らえるに十分なほどの高い親和性を持って標的に結合する我々の 選別過程が持つファージ単離の効率性である。この方法で標的を探索した後には 、存在する結合ファージは単離できるという高い自身を持っている。 選択されたペプチドのクラスター分析により、標的蛋白質へ選択的に結合する ペプチドが存在することを示唆されている。もしペプチドが蛋白質のどんな表面 にも結合できるなら、おのおののペプチドは異なっており、ペプチド配列のクラ スターは存在しない。明らかに単離された全てのペプチドは同じ部位に結合する 。さらに、それらは蛋白質の利用可能な生物学的活性部位である、酵素の活性部 位に結合する。それゆえ、この過程で単離されたペプチドは標的蛋白の生物学的 に同等な部位を標的としている。 第四の、そして興味が持たれる点はジスルフィドを含むペプチドを単離したこ とによって示される。この特殊な蛋白質はE.coliより得られた。原核細胞 の内側ではジスルフィド結合は減じられている環境にある。ペプチドライブラリ ーにより、このことから表示されたペプチドは細胞内では直線的であり、細胞の 外にさらされた後では円形になることを意味している。このことはペプチドは選 別に使われた成熟ファージで示されたのと細胞の内では同じコンフォメーション を取らないことを意味している。もしE.coliの中で表現されたペプチドが E.coli蛋白質に結合し、その機能を阻害し、その蛋白質が必須のものであ るなら、そのペプチドはファージ表示ライブラリーを作り、増殖する過程におい て選別される。(なぜならこれらのファージはE.coliホストで成長する) この例で使われた全ての直線のライブラリーと対照的に、X10Cライブラリー は細胞の内側で異なったコンファメーションを示す環式ペプチドを表現しなけれ ばならない。それゆえ、問題の蛋白質、この場合はE.coliプロリンtRN A合成酵素には結合しない。 こうして、E.coli蛋白質に結合するペプチドを単離しようとするなら、 ペプチドそれ自体が束縛されなければならないし、ライブラリー構築や増殖時に 選択されなければならない。さらに、ラドナー(USP 5、223、409) により示唆されているように、システイン残基間の間隔が偶然選ばれたなら2個 ,4個、または6個の固定されたシステインを持つライブラリーを用いることは 成功をおさめることになろう。この場合は必要とされる間隔は8残基であるが、 このことは、前もってはわからないことである。全ての組み合わせで多くの異な ったライブラリーをつくり、探索することはやっかいなことである。このような 場 合、この文書の初めで述べたように、1個のシステインを固定し、各々の場所で 別に増殖するのが利点がある。このようにして、各々の場所でシステインを表現 するペプチドの数は増加するが、それぞれのクローンは一組のシステインを持ち 、全ての他の残基はランダムとなろう。実施例5.H.インフイルエンザ チロシン tRNA合成酵素 今まで述べたプロリンtRNA合成酵素で議論したように、チロシルtRNA 合成酵素は新しい抗生物質の標的として魅力的である。我々はこの合成酵素の代 用リガンドの単離とこれらのペプチドはこの酵素のどこに標的とされるかをきめ ることを試みた。 ファージ表示E.coli TyrRS 結合ペプチドの親和性選別 実施例3で使用したと同じ技術をもちいたファージの選択結果: 3回の選別の後、ファージ・エライザによりD,F,W,N,P,CWL,P HD7(ランダム7−mer,ニューイングランド バイオラボ)とPHD12 (ランダム7−mer,ニューイングランド バイオラボ)ライブラリーでの結 合ファージの増加が見られた。これらのライブラリーの各々から得たそれぞれの クローンは特異的結合を調べられ、表示されたペプチドはDNA配列から引出さ れた。結果を下に示す。ペプチド配列は4つの別々のグループに分類され、最初の2つのグループは多様 に関連したもの同士であり、あとの2つは各々1つの配列を含んでいる。グルー プ1と2にはいくつかの似た場所がある。それらは全て、中心にYXWPモチー フを含んでいる。Yはフリーのチロシンを模しており、WPはATPを模してい ると考えることもできる(Pは5員環糖を、Wは塩基として示される)。グルー プ1の集団はWを有しており、それは保持されたWPのすぐ下流の位置にあり、 しかし、これは普遍的ではない。一方、グループ2はさらに広く保持されたYW WPDWGモチーフを含み、これは次の位置にSをもつ傾向がある。 TyrRS1からTyrRS6に対応するペプチドは(上に示してある)合成 され、いくつかのアッセイを行った。ペプチドTyrRS1はビオチン化され、 上に示したように、標準的エライザとして用いられた。このペプチドはTyrR Sに特異的に結合し(図16)、他のペプチドは標的のTyrRSniha結合 せず(図17)、結合は時間と濃度に依存していた(図18−19)。 グループ1と2からのペプチドは結合に競合するかどうか、それらは重なり合 わない場所に結合するかどうか調べたかった。全てのペプチドは他のペプチドを 示すファージと結合すると同様に親ファージの結合に競合するためにつかわれた (TyrRS1−6)。すべてのペプチドは結合においてその対応する親ファー ジと競合することは明らかである。(下の表)さらに、グループ2からのペプチ ドはグループ1と2からのファージと結合において競合するが、グループ1から のペプチドはグループ2からのファージとは効果的には競合しない。このことは グループ1からのペプチドはよく結合し、グループ2からのペプチドはさらによ く結合し、グループ1からのペプチドが入り込み結合するのを阻止するというペ プチド結合のモデルと一致している。 配列の重なり合いは標的の特異的な場所でペプチドは相互作用をしていることを 強く示唆する。これは機能的に関連する部位なのだろうか?このには質問2つの 方法で述べられる。第一には酵素活性を阻害するかどうか見るためにペプチドを 標準的チャージングアッセイに加えた。グループ1と2からのペプチドは効果的 に酵素活性を阻害し、ATPとアミノ酸と競合的に阻害し、このことが達成され た。こうして、両方のクラスターからのペプチドは酵素活性部位を標的とし、そ れ自体効果的な阻害剤であった。 明らかにこれらのペプチドは標的とされる薬剤の相互作用の潜在的な領域に向 けられている。もしこのペプチドが低分子量の化合物により置き換えられるなら ば、化合物は薬剤のリード候補になる。この標的への効果的な阻害剤は我々の使 用に利用でき、Tyr tRNA反応の中間体を模している。これらの阻害剤は チロシルアデニル化合物である。そのような化合物のうちの1つについてファー ジの分裂能力試験を行った。単離された全てのファージとの標的相互作用である 。阻害剤はグループ1ファージの大部分に結合するファージに対して効果的な競 争者であることを確認した。 TyrRS1BペプチドがTyrRSに結合するのを阻害する化合物の能力を 調べた。混合物をマイクロタイター皿のウェルで固定化された標識に加える前に 種々の濃度の化合物が代用リガンドに加えられた場合を除いては標準的エライザ 法が用いられた。結果は図20に示される。化合物が代用リガンドの標的への結 合を用量依存的に阻害することは明らかである。関連化合物であるプロリルアデ ニレートは別な合成酵素(ProRS)の阻害剤であるが、これは代用リガンド の結合には影響を持たなかった。 この例は明らかにいくつかの重要な点を示している。第一には、ファージの表 面に示されたペプチドの大部分は蛋白質の活性領域の標的とされる。加えて、こ れらの実験は低分子量化合物が生物学的活性部位へ結合するのを検出するために ペプチドを基とした代用リガンドの使用の有用性を示している。このアッセイは 、蛋白質の機能について予備的知識がない時でさえ、酵素機能の潜在的阻害剤の ための数多くの化合物の試験に使用される。必要とされるのは、代用リガンドと 低分子間の結合の競争を検出できることである。実施例 6.トランスメンブレイン受容体への標的(仮説) 膜にかかる細胞受容体は生物学的活性蛋白質として正しいコンフォメーション をとるためにしばしば細胞膜に存在する。蛋白質の天然の形を標的とし人工のリ ガンドをみつけることを目的としたこれまでの技術に問題を生ずる。この問題に 対する1つの解決は受容体の選択を表現するために生きた細胞を用いることであ り、人工リガンドのライブラリーへの標的を提出する方法として生の細胞を使う ことである。この1つのシステムとしてゼノパス ラエヴィスからのオオサイト がある。先ず興味を持っている受容体をクローン化し、バクテリアかファージR NAポリメラーゼを用いてビトロで生産されるRNAからのベクターへ入れた。 このRNAはオオサイトに注入され、オオサイトは保温され蛋白質が生成された 。今は細胞表面に興味を持っている受容体があるオオサイト(多分1結合反応当 たり1−10)は人口リガンドのライブラリーと混合され結合が起こる。オオサ イトは非特異的な結合のリガンドを除くために洗われ、相互作用を壊すためにp H,塩濃度やその他の処理をしてリガンドは溶出される。リガンドはそれから増 幅され、さらなる選別にまわされる。 上に述べた正の選別は興味を持っている受容体に特異的なリガンドを生じさせ る。しかしながら、オオサイトの表面にある蛋白質に結合しているリガンドを除 くために負の選別を用いる必要がある。人工リガンドのプールをRNAが注入さ れていないため表面には天然のオオサイト蛋白質だけを提示しているオオサイト に結合することによって達成される。オオサイトに結合しているどんなリガンド も除かれ、上清に残っているリガンドは次に行う正の選別に用いられる。この負 の選別は正の選別のおこなわれる前後になされるか、または、選別過程に一回だ け必要とされる。どんな場合にも、考え方はオオサイト蛋白質に結合している人 工のリガンドを除くことであり、増幅されたリガンドのプールを興味を持ってい る受容体に結合するリガンドとすることである。 受容体に結合するリガンドの増幅は修飾されたエライザ法により感知される。 この場合注入され、受容体を表現しているオオサイトはマイクロタイター皿のウ ェルに置かれ、それぞれの人工リガンドが添加される。ペプチドを表現している ファージの場合、単離されたプラークより成長されたファージクローンが使われ た。オオサイトは洗浄され、リガンドは通常ホースラディシュパーオキシダーゼ やアルカリフォスファターゼのような酵素に結合した抗体により型どおりの方法 で検知される。負の対照として、注入されていないオオサイトが対照のウェルに ある同じクローンで処理され、シグナルが比較される。注入されたオオサイトを 含むウェルで高いシグナルを与えるクローンは陽性と判断され(特異的に受容体 と結合する)、両方のウェルで同じシグナルを持つものは通常、オオサイト表面 で蛋白質に結合する。結合するクローンは配列が決められ、共通の要素が比較さ れる。 他の表現システムも同様に働くとおもわれる。これらはバクテリア、イースト 、バキュロウィルス、バシニアウィルス、CHO細胞(チャイニーズハムスター 卵巣細胞)ヒーラ細胞、線維芽細胞、アデノウィルスや潜在的な代用リガンドに 活性コンフォメーションを提示する方法で標的蛋白質を生産する他の別な表現シ ステムを含んでいる。蛋白質はビトロでは転写や翻訳によりつくられ、レティキ ュロサイト、ウィートジャームやRNAから蛋白質へ翻訳する酵素的機械のほか の源などから得た消化物と共にいろいろな種類のRNAポリメラーゼを用いてつ くられる。適当な蛋白質の折りたたみを促進する環境では蛋白質を生産し単離す るにはそれらのことは有利である。1つの例はビトロの転写・翻訳反応でのカニ イン・パンクレアチック・ミクロソームである。もし標的蛋白質が十分小さかっ たり、合成スキームが新規に生産するように工夫されたなら、標的は完全に合成 分子でありうる。実施例7.代用リガンドとして核酸の単離と利用(仮説) ペプチドに基づく人工リガンドの利用はここで議論した薬剤探索の典型的であ り強力な方法である。しかしながら、ペプチドリガンドを単離するには難しい、 いくつかの標的がある。この場合、リガンドとしてDNAやRNAを基本とした アプタマーの利用が望まれ、特に、これにより非常に多くのDNAやRNAライ ブラリー(複雑さは1014以上)の仕事ができる。リガンドはいくつかの異なっ た探索方法で単離される。(米国特許 5,270,163;5,475,09 6;5,567,588;5,595,877;5,637,459)。例えば 、DNAライブラリーの最初のライブラリーはランダムコアとなる10から10 0塩基で側面を固める各々の両端の10から30塩基の配列を定義する。補足的 に両端の配列を定義するプライマーはライブラリーの増幅に使われ、タグを持つ (ビオチンのような)。増幅後には2本鎖DNAはマトリックス(ストレプタビジ ンアガロース)に結合し、1本鎖DNAを遊離するように変性される。リガンド を単離するために標的蛋白質は出発ライブラリーである1本鎖DNA(ssDN A)と保温され、アプタマーは結合に置かれる。蛋白質:アプタマー複合体は非 常に高い能力で蛋白質には結合するが一本鎖DNAへの親和性が低いニトロセル ロースか、又は、ナイロン膜でろ過され集められる。結合していないアプタマー は過剰の緩衝液でろ過を通して洗い除かれ、もともとの標的蛋白質に結合してい るアプタマーだけが残る。これらのアプタマーはいくつかの方法(pHショック 、フェノール抽出、SDS処理、熱処理)の1つを用いて溶出され、エタノール で沈殿され、次の選別に使うための新たなプールを合成するため、PCRにより 増幅される。 この過程は1から20回繰り返された。これを行う回数は、それぞれの回や他 の選別の回ごとに結合物の増幅の程度を検査して決められる。これはいくつかの 方法で成し遂げられる。最もよく用いられる方法はライブラリーの少しのパーセ ントを放射活性物質で標識し、各々の回、フィルターに残ったライブラリーの分 画を検査することである。別な方法はアプタマーを検出する増幅反応でプライマ ーを利用することである。この2つの例はローダミンとジゴキシゲニンである。 ローダミンは蛍光で直接検出され、DIGは酵素に、あるいは、蛍光の読み出し に直接的にあるいは間接的に連動させた抗体によって検出される。標識されたプ ライマーの使用により、プレートのウェルに標的蛋白質が固定化されている標準 的エライザ法で標的に結合したアプタマーの検出はなされ、アプタマーは加えら れ結合に付され上に述べたうちの1つにより検出される。 十分なレベルの増加が達成されたなら、最後のプールは増幅され、挿入物の迅 速な配列を可能にするプラスミドの中へクローンされる。ベクターでのそれらと 矛盾しないプライマーの制限部位を用いることによりこれはなされる。しかしな がら、生成物をTに標識されたベクターへクローンするためには熱的に安定な多 くのポリメラーゼによって加えられた付加的なA残基を利用するのが望ましい。 クローニングに使われる制限部位を含むアプタマーの可能性が故にこれは望まし いことである。そして、クローニングで全てあるいは一部のアプタマーの消失に なる。 個々の代用リガンドアプタマーは標識されたプライマーを使用してプラスミド DNAから増幅により準備される。結果として得たリガンドは特異性の対照とさ れるいくつかの他の無関係な蛋白質に対してと同様に標的蛋白質への結合活性が 試験される。標的蛋白質に特異的に結合し、強いシグナルを与えるクローンから 得たDNAは自動的DNA配列決定のため準備される。配列は並べられ、相同的 領域が検索される。直線的配列の相同的領域はアプタマーと標的の特異的な相互 作用を必要とする2次、3次構造を表示する。 薬剤のリードのための小分子ライブラリーの探索において、これらのリガンド を利用するために、前に述べたようにリガンドはローダミンかDIGで標識され た。その代わりに、ピットナーが記述しているように標識される(米国特許 5 、650、275と米国特許 5,641,629)。リードとなる薬剤の探索 は上の例に示す方法で核酸代用リガンドを用いてなされる。実施例 8.アグロバクテリウム フェセリス β−グルコシダーゼ、カルボキ シペプチダーゼ、アルコール デヒドロゲナーゼ、E.coli ProRSに 結合するペプチド ファージ表示を用いて単離されたペプチド代用リガンドの多くは、生物学的に 活性な部位に向けられていると発明者は信じる。これらは蛋白質―蛋白質相互作 用、蛋白質―リガンド相互作用の部位であり、酵素の活性部位、酵素の調節部位 である。一連の蛋白質でのこの現象を示すため、生物活性が検査できる種々の組 み合わせの酵素を選んだ。活性部位で代用リガンドが標的酵素に結合するなら、 酵素活性の効果的な阻害剤として行動するだろう。それに加えて、下に示すよう な多くの標的のように、阻害に向けた多くの活性部位が利用できる。これらを用 いることにより、標的と蛋白質間の相互作用の部位の地図にすることができる。 標的とされる酵素はアグロバクテリウム フェセリス β−グルコシダーゼにの 例)、豚すい臓から得たカルボキシペプチダーゼB(ベーリンガー・マンハイム cat#103 233)(実施例9)、アルコール デヒドロゲナーゼ(シグ マ cat#A3263)(実施例9)、E.coli ProRS(実施例 4 と9)、グリコーゲン フォスフォリラーゼ a、それとイースト・ヘキソキナ ーゼである。 親和性選別は蛋白質がいくつかの方法で提出されている以外は実施例3の方法 で行われた。まず第一に、蛋白質は前の例のように、イムロン4プレート(ダイ ネックス)に固定化された。しかしながら、追試験では標的に特異的に結合して いるファージを単離することができなかった。示された標的はイムロン4プレー トに結合した時大きく活性が減じていた。それはプラスチックに結合すると変性 すると思われる。この問題を避けるために、2つの方法が用いられ、どちらもビ オチン化蛋白質を利用していた。蛋白質(1mg)はddH2Oで10mMの貯 蔵溶液として新たに準備したサルフォNHS−LC−LCビオチン(ピアス、c at#21338)でビオチン化された。全ての蛋白質は塩分を含む燐酸緩衝液 に溶かした。ビオチン化試薬は蛋白質に対して17倍モル過剰に蛋白質溶液に添 加された。反応は室温で30分行われ、氷を30分間加えた。ビオチン化された 蛋白質は製造元の指示に従いセファデックスG−50マイクロースピンカラム (ファルマシア バイオテック cat#27−5335−01)を用いて過剰 のビオチン化試薬から分離された。蛋白質のアッセイはバイオ・ラドの蛋白質ア ッセイ試薬(cat#500−0006)を用いて行った。全ての蛋白質は1X PBSに10%グリセロールを加え−80℃で保存した。 アフィニティ精製の第一の方法では、ファージライブラリーは溶液として1μ gのビオチン化標的蛋白質と混合され、室温4時間保温された。ファージ・蛋白 質複合体はそれからビーズを加え、室温で30分間試験管を回して保温しストレ プタビジン パラマグネチックビーズ(プロメガ、cat#Z5482)上に捕 獲された。複合体は磁石を用いて試験管のふちに導かれ、ビーズは5mMのビオ チンを含むTBSTで洗浄された。ビーズは1回目の選別時に1回洗浄され、そ れぞれの選別時に3回洗浄された。ファージは溶出され、実施例3に記述したよ うに、逐次的手順により増幅された。アフィニティ精製の第二の方法では、ファ ージライブラリーは、第一にストレプタビジン パラマグネチックビーズ上に捕 獲された1μgのビオチン化標的蛋白質と混合された。蛋白質が結合した後には 、ストレプタビジン上の残っている結合部位をふさぐためビーズは一度5mMの ビオチンを含むTBSTで洗浄された。ライブラリーとビーズは次に室温で4時 間、回転させながら混合され、上のように溶出され、増幅された。ファージエラ イザは1μgのでマイクロタイタープレート(イムロン4、ダイネックス)を先 ずコートし、次にBSAでブロックして行われた。ビオチン化蛋白質は次にウェ ルに添加され、1時間、ストレプタビジンへの結合が行われた。プレートをTB STで洗浄し、ファージエライザに用いられた。結果: 次のペプチドは特異的にβ−グルコシダーゼに結合するファージ上に表示され ることが示された。 ペプチドは類似性より2つの集団に分けられる。固定化の異なった方法により蛋 白質は同じ結果を与える:両方の集団からのペプチドは溶液からまたは、ビーズ 表示標的から分離され、そして2つの方法から同一のペプチドが分離された。第 二の集団のペプチドは主にWとP固定の残基ライブラリーから単離され、保持さ れた配列でPWPモチーフと一致していた。第一のグループでペプチドを提示し ているファージはN,K、Rライブラリー由来であり、この集団の共通の配列と 一致していた。固定された残基ライブラリーが探索されたモチーフでたた1つ保 持されていた残基はDとWであった。両方の場合において、共通の配列は、これ らのライブラリーが標的に結合するペプチドを符号化するのを不可能にしてカル ボキシル末端側に対して5残基より大きく伸びている。 これらのペプチドを表示しているファージが酵素の活性部位に向けられている かどうか見るために、ファージとβ−グリコシダーゼ活性に対して活性部位指向 の不可逆的阻害剤であるコンデュリトールとの競争が行われた。標的は上のよう に固定化され、3mMコンデュリトールと3時間保温された。プレートはアスピ レートされ、標準のファージエライザが行われた。結果を図21に示す。グルー プ2からのファージの結合はコンデュリトールにより阻害されたがグループ1か らのファージによっては影響を受けなかった。コンデュリトールは低分子(分子 量162.1)であり、グループ2からのファージはコンデュリトールの結合部 位と重なり合わない活性部位の一部を認識するのは可能である。それゆえ少なく ともグループの1つは酵素の活性部位と結合するペプチドを表示する。 ファージの表面で表示されている次のペプチドはカルボキシペプチダーゼと特 異的に結合することが分った。 ファージの表面で表示されている次のペプチドはアルコールデヒドロゲナーゼと 特異的に結合することが分った。 これらの両方の標的に対して、集団に対してどんな明らかな共通性をも有しな いペプチドと同様にお互いの共通性を有し、集団性を持つペプチドがある。これ らのペプチドを表示するファージは結合に選択的である標的に対して大変特異的 である。交叉反応エライザアッセイによりそれらは試験した他のどんな標的より 特異的な標的に対して少なくとも10倍以上強いシグナルを与えることが示され た。 ファージの表面で表示されている次のペプチドはビオチン化されたProRS と特異的に結合することが分った。 これらの配列は標的がイムロン4プレートに直接固定化された実施例4にある ものとは明らかに異なっていた。プラスチックに結合することにより、蛋白質の コンフォメーションが変化し、歪められた結合部位を提示する可能性がある。溶 液中で結合するファージの選別は蛋白質のより天然の形と結合するペプチドを表 わしており、標的の天然のコンフォメーションをより良く示すものである。 同様なアフィニティ選別手順はグリコーゲンフォスフォリラーゼaとイースト ヘキソキナーゼを用いて行われた。この例での各々の標的に対して酵素活性はフ ァージ表示ペプチドの存否により、または効果的な阻害剤であるかどうか調べる ために合成ペプチドを用いることにより監視された。そのうえ、ファージ/合成 ペプチドと阻害剤あるいは基質の間の競争は同定された代用リガンドが標的の活 性部位に結合するかどうかを決めるために行われた。これらの代用リガンドは上 の例で述べたようにこれらの標的に対する低分子量の阻害剤を探索するために使 われる競合的結合アッセイを作り上げるために用いられた。ここに提示したデー タからいくつかの蛋白質はプラスチックへの結合に対する不活化に大変敏感であ ることが明らかである。ストレプタビディンでコートされたマイクロタイタープ レートやビーズの利用はビオチン化された標的蛋白質と共同で標的蛋白質の提示 に代わりの方法を提供する。他のものと同様エピトープ標識やリガンド:融合蛋 白質の組み合わせに対する抗体の利用などの標的提示の他の方法はファージの選 別と低分子量阻害剤の探索において有利である。実施例 9(仮説) B7:CD28複合体の阻害剤の同定 背景 抗原提示細胞でのB7の表示は後の免疫応答の結果に決定的な役割を持つこと を暗示する生物学的文献が多くなっている。B7の表示はビトロで、さらに重要 なことはビボではT細胞のプライミングに対して強力なアジュバンドとなる。 このプライミングは少なくとも一部は、CD28を巻き込んで起こっていると いう重要な事実がある。CD28はB7に対して比較的高い親和性を持つ受容体 である。CD28のT細胞の表面での契約はcREL依存性経路で活性の増加を 招く。B7/CD28のB7に対する抗体との相互作用を防ぐことはシグナル伝 達を阻害し、効率的なT細胞の動き出しを阻害する。この相互作用を防ぐ化合物 は明らかに強い免疫学的な性質を有する。 分子プローブとしてのペプチド CD28のB7結合部位を特徴づけ、また、B7/CD28相互作用を防ぐ低分 子量化合物の探索を確立するため強力にしたファージ表示ペプチドライブラリー からCD28の小さなB7−代用リガンドを同定することを提案する。いくつか の理由からCD28結合ペプチドを発展させることを選んだ。1.融合蛋白質発現システムでのCD28の膜遠位部フラグメントのクローン化 と発現 CD28の細胞外ドメインはPCRを用いてCD28 cDNAからクローン される。PCRにより増幅された生成物(リンカーと共に)はTAプラスミド( インビトロジェン、サン・ジェイゴ、CA,pCRIIベクター、「オリジナル TAクローニングキット」)の中でクローン化された。つづいてそこに融合蛋白 質を生成するためにpGEX2Tベクター(ファルマシア)を挿入する。挿入物 の配列は自動配列決定機により確認される。つづいて、組み替えプラスミドを隠 しているバクテリアはGST−CD28細胞外ドメイン融合蛋白質を発現するた めに導入される。蛋白質はグルタチオン−アガロース(ファルマシア)単純なア フィニティクロマトグラフィにより精製される。 GST融合のように外部のドメインを生成するのに困難があるなら、CTLA 4−IgとCD28−Ig(Peach,1995#9)で首尾よく行われたよ うに、それをIg融合構成物でクローンする。我々はこの融合構成物を哺乳類細 胞で生産し、蛋白質Aディスクを用いて上清から精製する。2.CD28に結合するペプチドに対するバクテリオファージM13ランダムペ プチドライブラリーの探索 実施例1に述べたと同様な方法の範囲内でファージ表示ランダムペプチドライ ブラリーはアフィニティ選別技術を用いて固定化したGST−CD28融合蛋白 質への結合で探索される。 それぞれの単離物のGST−CD28融合蛋白質への結合は、ホースラディシ ュ パーオキシダーゼへ結合した抗ファージ羊抗体(ファルマシア)を用いて単 一酵素結合免疫吸着剤アッセイ(エライザ)によって評価される。 3.ファージ配列と共通CD28結合ペプチドの決定 既知のCD28結合リガンドであるB7.1とB7.2を用いた共通性検討 CD28結合蛋白質の共通配列は実施例4のUL44に記述したと同様な方法 で決定される。ほかのライブラリーからの配列と明らかに好ましいライブラリー からのファージの配列を比較することにより、最適のCD28結合蛋白質のリガ ンドを定義することができる。新規なCD28リガンドを同定するためにプロジ ットシステムとスイス蛋白質データベースの使用のように、これらの共通の配列 はコンピュータ検索では役に立つことが予想される。いくつかのCD28結合蛋 白質はB7.1とB7.2の範囲内において、CD28結合ドメインと類似性を 持つと予想される。発表(Peach,1995、#9)された観察に基づいて 、B7.1および/またはB7.2において、IgV重なりのGFCC'C”β −シート面とIgCドメインのABEDβ−シート面といくつかの構造類似性を みれると期待される。 ファージ表示により同定されたモチーフの結合活性は合成ペプチドにより確認 される。付加されたビオチン残基を持つペプチドを合成し、続いてエライザによ り相対的結合を調べ(Sparks,199 #108)、点を打つ。実際の Kd測定は蛍光ポーラリゼイションによってビオチン化されていないペプチドに 対して決定された。それに加えて、解離定数はBIAコア装置(ファルマシア) で定量された。真正のリガンドと類似性を持つ配列に加えて類似の配列を見出す ことが予想される。我々はさらに下に両方の配列を特徴づける。加えて、CD2 8の他の未知リガンドと類似した配列を同定する可能性があり、それはCD28 蛋白質の他の部位と結合するかもしれない。これらを性格づけることはCD28 を用いていままで未知のシグナル経路を示すかもしれないので特に興味深いこと である。 4.CD28依存性T細胞に基づくアッセイにおいてアゴニスト/アンタゴニス ト活性に対するペプチドの試験 刺激的リンパ球混合反応に対する樹状細胞(又はEBV形質転換B細胞)の能 力は我々の主な生物学的アッセイの基である。我々は5日目に両方の3H−Td rの取りこみを測定し、直接的に結合した抗体を用いてFACSにより2日目の IL−2(CD25)の誘導を続いて調べた。IL−2のアップレギュレーショ ンはT細胞の活性化において初期に起こる。それは増殖よりより速く、感受性の 高い読み出し情報を与える。 これらの実験を行うため、種々の数の刺激細胞の存在下、正常末梢血単球(P BMCs)と刺激細胞を保温する。IL−4とGMCSFでPBMCからの樹状 細胞を生長させることによりMHCが合わなかった個人から樹状細胞刺激物を用 意する(Romani,1994#119;Xu,1995#122)。そのよ うな培養物はかなりDCで増殖され、強力なMLC刺激物である。培養物はフロ ーサイトメトリーでクラスII+,B7+細胞の数が調べられる。培養物に濃度が増加 するようにペプチドが添加され、反応性が調べられる。負の対照は同様な大きさ とアミノ酸組成を持つ無関係なペプチドからなっている。PMAに加えてant i−CD28処理の組み合わせは正の対照として働き、最大のT細胞反応の指標 となる。すべてのデータは同一の試験を3回づつ行い、データは標準的統計法を 用いて分析された。 我々はアンタゴニストペプチドは用量―反応曲線を同等のT細胞反応に対して 高い刺激細胞濃度のほうへ移動させると期待している。アゴニスト活性を有する ペプチドは刺激細胞の数の低いほうへ用量反応を移動させられると期待される。 我々はこれらのペプチドはCD28を活性化するようなアゴニストとして機能す るか、CD28に依存する応答をふせぐアンタゴニストとして機能すると予想し ている。阻止活性を示せないどんなペプチドもT細胞を刺激するため副最適な濃 度のanti−CD3を用いてアゴニスト活性を試験された。アゴニストとして 働くペプチドは高められた活性を示す。抗CD28抗体はこれらの反応の対照と なる。 これらのデータは確認され、ペプチドの用量―反応曲線を用いて清書される。 ペプチドは単一濃度の刺激剤(最大の50%刺激を与える濃度添加)の下、種々 の濃度で培養へ加えられる。アゴニストは用量の増加と共にベースラインの上に 刺激が見られたが、アンタゴニストペプチドは濃度の増加と共に応答は減じてい る。これは低用量では阻害するが高用量では刺激した。MHC結合ペプチドはこ の特徴づけとともに報告される。(32) この計画の最も大きなつまずきはCD28細胞外ドメイン結合蛋白を得ること ができなかったことであろう。我々の以前の実験に基づき、CD28の一部は、 たとえ単量体であっても他の蛋白質(B7)に結合していることは明らかであっ たので、このようなことは起こらないと信じる。しかしながら、今回のように起 こり得ない場合でも、B7.1の細胞外ドメインとバクテリア アルカリフォス ファターゼ(BAP)との融合構成物つくる。もしGST−CD28に対するこ のドメインの親和性が大変高いなら(1μMより大きい)、我々は選択的にB7 配列に変化を起こさせ、化合物ライブラリー探索に使用可能な程度まで親和性を 低める。5.GST−CD28融合蛋白質に対する組合わせ化学リガンドのハイスループ ットスクリーニングの確立 B7/CD28アンタゴニストを同定するために組合せ化学ライブラリーが探 索された。これらの化合物はビボでB7/CD28機能を壊すために使用される 。我々は上に記述したベンゾジアゼピンライブラリーと仮説的実施例1にあるU L 44で記述したと同様に他の化学的多様性ライブラリーを探索した。 結合活性を有する特異的化合物が同定されたなら、機能的ドメイン(SH3, WWとPTBドメイン)の家族性だけでなくCD28の他の機能的共通性との交 叉反応性も試験する。我々は化合物がビオチン化されたペプチドリガンドの他の コントロール融合蛋白質だけでなくCTLA4の細胞外ドメインに結合するのを 妨げるかどうか試験することにより迅速に特異性を調べることができる。 ペプチドリガンドのCD28細胞外ドメインへの結合を拮抗的に阻害する化合 物は生物学的実験に使用される。(上参照) もしターゲット間で交叉反応性があるなら(これは全く可能である)同定され た化合物の構造に基づく第二世代の組合せ化学ミニライブラリーは生じる。これ らの目的を持って組み立てられたミニライブラリーのいくつかのものはCTLA 4へよりもより大きな特異性と多分より大きな親和性を持ってCD28ドメイン に結合すると期待される。我々はナノモルの範囲で活性を持つ化合物を同定しよ うとしている。 実施例10(仮説) アポトプティック−シスタンパクの拮抗物質の同定背景 アポトーシスとしても知られているプログラム細胞死は、正常および異常の両方 の細胞プロセスである。手足の指の形成、蛾の変態中における幼生の筋肉の破壊 、口の形成、誤ってつながった神経細胞の除去、および自己抗原として認知され ている胸腺細胞の除去といった、胎児成長中に起こる正常な細胞死について多く の例がある。細胞死のコントロールにおける欠陥は、自己免疫のいくつかの種類 、成長調節からのガン細胞の逸脱、およびウイルス性感染細胞の不死化の基礎と して記述されていて、少ないが挙げられている。このように、アポトーシスの分 子的な基礎を多くの科学者たちは、正常および異常な成長調節として理解するこ とを批判的に考えている。もし、細胞死に巻き込まれた分子を特定できることが できると、これを用いてアポトーシスを阻害あるいは誘発するするために使用す ることができる治療薬を開発するための高い価値をもった標的として役立つ。こ れらの薬品は、いくつかの種類の自己免疫性の病気の治療、バクテリアおよびウ イルス性感染との戦い、損傷した神経細胞の再生促進、およびガンとの戦いにお いて有用性があるかもしれない。 アポトーシスの開始において関係している多くの分子が知られている。これらは 、腫瘍壊死因子(TNF)受容体、神経成長因子(NGF)受容体、Fas受容 体(APO1およびCD95としても知られている)、種種の免疫細胞受容体、 Rb相互作用タンパク、線虫神経誘導タンパク、および胚軸形成に含まれている 二つのハエタンパクといった、タンパク質を含んでいる。TNF、NGF、およ びFas受容体(R)は、12のメンバーからなるTNFRタンパクファミリー のメンバーである。このファミリーの細胞外ドメインは、全て3から6のシステ インの豊富なドメインを共有している。細胞外ドメインが比較的保存的な一方で 、〜80アミノ酸ドメインを共有しているTNF、NG FR、およびFasR 分子の他は、細胞質内の領域は保存的ではない。機能分析(以下を参照)の結果 、このドメインは、これらの受容体の細胞死シグナリングにおいて中心的役割を 果たし、それゆえこのドメインはデスドメイン(DD)と名づけられた。異なる DD配列間のアミノ酸配列同一性のパーセントは〜30%ではあるが、結果配列 がD Dについて証明された。13の異なるDDの基本的構造の最新の比較についてが 、ケ イ・カウフマン博士によってウェブ上に公開された(http://ulrec3.unil. ch/domains/dd/index.html)。TNF、NGF、およびFas受容体の特異的D D配列の比較は、以下のアラインメントに見出すことができる。見られるように 、同一性の程度(空いているます)は低く、DDの全長にわたって分散している 。ごく少数の残基(すなわち、gly17、ile23、asp24、leu4 2、trp45、leu58、leu62、glu72)が、3種の全てのタン パク質中で保存(以下の太字)されている。 TNFおよびFas受容体の場合、これらのDDは細胞死を活性化させるのに重 大な意味を持つことが明らかにされている。両方の受容体をコードしているcD NAクローンを種々の培養細胞株に導入すると、これらの細胞はTNFあるいは Fasリガンドの存在でアポトーシスを起こす(NagataおよびGolstein、1995) 。しかしながら、形質移入された受容体がこれらのDD中に突然変異を持つと、 細胞外シグナルの存在でアポトーシスは起こらない(タルターリアら、1993)。 ドメインのN末端から10程度あるいはC末端から3程度の少量のアミノ酸を切 断することによって不活性化する。さらに、TNFR DD(上記アラインメン ト)中の多くの残基(黒字)をアラニンで置換すると、受容体はもはや宿主細胞 においてアポトーシスをもたらさない。面白いことに、FasR中で自然発生す る突然変異が観察されている:リンパ球増殖および自己免疫症候群類似ヒト膠原 病を経験しているlprマウス中において、一のアミノ酸突然変異(V238に おける変化に等しい;ヒトFasRタンパク配列の)がFas受容体のDD中に ある(WatanabeFukunagaら、1992)。同様の表現型が、gldマウスにおいて起 こ っていて、ここではFasリガンドが欠損している(Takahashiら、1994)。こ のように、TNFおよびFasRの適切な役割は無処置のDDを必要とするのが 明らかである。MORT1/FADDおよびTRADDタンパクのどちらも、死 亡効果ドメイン(DED)と名づけられた付加的なモチーフを共有している。こ の〜80アミノ酸長ドメインは、実施例と18〜38%同一性である。DEDは 、このドメインがFADDから除去された場合には細胞死がブロックされるので 、細胞死において本質的な役割を果たす(Chinnaiyanら、1996)。 1.グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)と、数種の異なるプロテイン からの細胞死ドメインとの融合の作成標的として使用するために、GST細胞死 ドメイン融合タンパクを準備した。生物学的に適切な方法でDDにペプチドが結 合することを証明するために、DDの突然変異を不活性化することに対する感応 性をテストする。一のネガティブコントロールは、ヒトFas、TNF、および NGF受容体DDのマウスlpr突然変異の同等物(WatanabeFukunagaら、1992 )である。他の不活性突然変異は、文献中の記述に従ってDD中に導入すること ができる(Tartaglia、1993)。突然変異DDへのGSTの融合は、ペプチドD D相互作用の特異性を検査する試験におけるネガティブコントロールとして有用 である(すなわち、ペプチドリガンドは不活性化DDと、ほとんど結合せず、あ るいは全く結合しない)。突然変異は、クローニングのためのDDの構築中に一 対のオリゴヌクレオチドを除去することによって操作される。 2.GST細胞死ドメイン融合タンパクに結合するファージ置換ランダムペプチ ドライブラリからのペプチド配列同定仮説実施例1中のUL44のために述べた 方法と類似の方法で、ファージ置換ランダムペプチドライブラリをGSTDD融 合プロテインを用いてアフィニティ選択によってスクリーニングした。 ライブラリを標準的な技術に従ってスクリーニングする(Kayら、1993;Adeyお よびKay、1996)。手短には、数マイクログラムのGSTDD融合タンパクをE LISA方式マイクロタイタープレート中に固定する。過剰のタンパク(すなわ ち、BSA、ピアスケミカル スーパーブロック)を用いて非特異的タンパク結 合を阻害した後、約1011ファージをそれぞれのくぼみに加える。4℃で数時 間インキュベーションした後、タンパクファージ複合体を変性する200mMの グリシン(pH2)とともに液体をくぼみから捨てる。pHを中性にした後、バ クテリアを遊離したファージによって感染し、一晩培養した。感染細胞は〜10 00/分/バクテリアのファージを放出し、このため最終培地の滴定量はmlあ たり1012のプラーク形成である。これがスクリーニングの一ラウンドを形成 する。このプロセスを連続して三回繰り返し、生成したファージを隔離集団とし て成長させる。DDのアミノ酸配列同一性が31%未満なので、ペプチドリガン ドの各DD選択は変化することが予想される。最適なDDペプチドリガンドの描 写は可能性のある細胞リガンドのコンピューター探索に有用である(http://exp asy.hcuge.ch/sprot/scnpsit2.html)。加えて、モティーフの同定に成功すれば 、SH3(Sparksら、1996a)およびWW(未公開)ペプチドリガンドについて したように付加的な偏ったペプチドライブラリを作り、これは将来的に他のDD のペプチドリガンド特異性の定義を促進する。 モティーフについての結論は合成ペプチドによって確認される。ビオチン付与の ペプチドを合成し、次に酵素結合検定法(Sparksら、1994)およびドットブロッ ト法によって結合比を追跡する。実際のKd測定は、蛍光分極によって非ビオチ ン化ペプチドのために決定される;DDセグメントはトロンビン切断によってG STDD融合タンパクから分離され、そしてそのN末端にて蛍光される。選択的 に、もしペプチドリガンドがトリプトファンを欠いている場合、代わりに、ペプ チドDD複合体形成の最中にトリプトファンを持つDDの蛍光性質がモニターさ れる。加えて、解離定数はBIAコアシステムについて計量される。Karlsson、 Anal.Biochem.、228:274280(1995)およびReghavan、Structure、3:331-3(1995) 参照。他の標的分子についての実験に基づき、ファージディスプレーされたライ ブラリからのペプチドは10μMから10nM解離定数を持つと予測される。も しペプチドリガンドの各残基の重要性を決定し、そしてそれによって課題の標的 のためのより効果的なライブラリ設計を促進することが望まれるならば、一組の アラニン走査変異体を調製し、その親和性を測定する。 同様に合成ペプチドが競合試験に使用される。可溶性ペプチドを種々のGSTD D融合タンパクで培養した放射性(35Sメチオン標識)細胞ライセートに添加 する。類似の実験が行われて、SrcSH3ペプチドリガンドを用いて自然のリ ガンドと同じように結合することを示した(Sparksら、1994)。もしペプチドが DDに結合すると、グルタチオンアガロースからクロマトグラフィーによって回 収し、SDSPAGEによって分離し、オートラジオグラフするとき、細胞のタ ンパクがGSTDD融合タンパクに結合することはほとんどあるいは全くない。 もし、自然のリガンドに比して低親和性のために、ペプチドが相互作用をブロッ クし損なうとすると、多価フォーマット中で再試験する。ビオチン標識化ペプチ ドリガンドをストレプトアビジンと合成して、親和活性によってDDへのペプチ ドの親和性を高める。SH3領域へのペプチドリガンドを用いる実験中、ファー ジ置換ランダムペプチドライブラリから分離して、4へペプチドの結合価を上げ ることは見かけの親和力を上げる効果的な手段である。 3.COLTによってヒトλcDNA発現ライブラリをスクリーニングして、新 規の細胞死ドメイン含有タンパクを同定する薬が導くことの評価において関係が ある一つは交差反応性である。薬が、望んでいない標的と相互作用するために好 ましくない副作用を生じるということである。DDがいくらかの同一性を共有す ると仮定すれば、もっとも起こりうるDD特異的化合物の交差反応標的は、他の タンパク含有DDである。現在、9のDD含有プロテインのみが知られている。 他のDD含有プロテインをCOLT技術によって同定することができる(Sparks ら、1996b)。COLTは20以上のタンパク含有SH3ドメインを分離するた めに使用されており、その半分は新規である。公開されていない研究において、 我々はCOLTを用いてWWドメイン含有プロテインと同様にカルモジュリンフ ァミリーのメンバーを同定した。WWドメインは38アミノ酸の新しく記述され たタンパクモティーフであり、二つの保存されたトリプトファン残基によって特 徴付けられ(Sudolら、1995)、プロリンリッチに結合する(ChenおよびSudol、 1995)。COLTは、ヒトあるいは他のゲノム中の他のタンパク含有DDドメイ ンを同定する好ましい方法である。DDリガンドに一致するペプチドはビオチン を用いて合成され、ストレプトアビジン結合アルカリリン酸塩を合成し、λヒト cDNAライブラリをスクリーニングするのに用いられる。たとえばT細胞(Ju rkit)およびHeLa cDNAライブラリである。DD含有タンパクを発 現しているラムダプラークは、ペプチド複合体およびNBTおよびBCIPにさ らした時に青のプラークをニトロセルロースフィルター上に形成する。このよう なプラークのcDNA挿入断片は救出され(Shortら、1988)、このヌクレオチ ド配列はジデオキシ配列決定によって決定することができる。以下に記載するパ ラダイムに従ってタンパク含有DDをヒトゲノムから系統的にクローニングする ことを提案する。GSTDD融合タンパクとして発現された所定のDDのための ペプチドリガンドを同定する。ペプチドのビオチン標識化形をCOLTにおいて 使用して、タンパク含有DDをコードするcDNAクローンを分離する。そして 、その最適なペプチドリガンドを同定するために、GST融合タンパクとして新 規DDをサブクローニングおよび発現する。これらのリガンドは他の新規なタン パク含有DDをクローンするために順々に使用される。この反復的な方法では、 多くのDDをゲノムから同定することができる。このような収集は、薬の発見( 以下を参照)と同様に細胞死経路の他の可能性のある成分を同定する目的のため に重要である。最近、TNF、NGFおよびFas受容体DDドメインの機能を 妨害する薬物リードの産生について焦点を合わせている。高処理量スクリーニン グ(HTS)を、ベンゾジアゼビン、ペプチド、および他の小さな化学物質の組 み合わせのライブラリをスクリーニングするために使用する。このようなスクリ ーニングは、上述したように同定されたペプチドリガンドを酵素アルカリホスフ ァターゼ(AP)と融合し、次にペプチドリガンドAP融合がマイクロタイター プレートのくぼみに固定化されるGSTDDタンパクと結合することを阻害する 物質を探すことに基づいている。他のスクリーニングは、DDを直接APに融合 して、付与される化合物の組み合わせを持つビードを染色する。一の特定のタン パク含有DDに特異的な薬を産生するために、関係のないDDに対する薬物リー ドの交差反応性を試験することが重要である。もし交差反応性の試験が薬の発見 において早期に実施することができると、意図しない細胞タンパク含有DDとの 反応による最終生成物が持つ毒性を、より少なくする可能性がある。細胞死シス テムモデル中で、可能性のある薬はどれでも試験される。アポトーシス経路中に 含まれるタンパクの相互作用を阻害することによって働く薬物リードの発見は、 多数のヒトの病気の治療に有用であることがわかる。 実施例 11:エストロゲン受容体に対する代用リガンドの単離 核受容体はホルモンリガンドに結合する蛋白質でありDNAへの結合をおこさせ 、一部の遺伝子の発現を活性化する。核受容体の例にはエストルゲン受容体、レ チノイン酸受容体とグルココルチコイド受容体がある。これらの蛋白質は細胞増 殖のコントロールへの影響により薬理学的興味から重要である。例えば、その継 続的な増殖がエストロゲンの存在によっている腫瘍がある。 その機能により、核受容体は少なくとも2つの生物学的に関連する部位を持っ ている :ホルモン結合ポケットとDNA結合部位である。加えて、多くの受容 体は第三の蛋白質―蛋白質相互作用部位を提供するホモーとヘテロ二量体を形成 する。各々の場合、結合部位は非常に特異的である。:ホルモン結合ポケットは 特有なホルモンとのみ結合し、DNA結合部位は特異的な配列因子と相互作用し 、ある蛋白質のみ相互作用し二量体を形成する。 この例では代用リガンドはこれらのドメインのそれぞれについて単離され、結 果として得られる代用リガンドは受容体活性の小分子アゴニスト/アンタゴニス トを発見するための探索に使われる。方法 エストロゲン受容体はパンベラコーポレーションより購入し、イムロン4プレ ート(ティナテック)に直接固定化した。受容体に結合するファージのアフィニ ティ選別はTyrRSを用いた例に記述したように行った。多くのライブラリー はプールファージエライザを用いて増殖を示した。興味深いことに、X5LX5 ライブラリーはエストラジオールとの競合に感受性が高かった。それぞれのクロ ーンは各々の増加されたライブラリーからエストラジオールとの競合に対する感 受性だけでなくエストロゲン受容体に対する特異的結合も試験された。多くの特 異的な結合ファージは単離され、これらの一部の結合はエストラジオールに感受 性が高かった。 この例はエストロゲン受容体に特異的なファージを単離できることとこれらの いくつかはエストラジオール結合ポケットに結合し、一方、他は標的の別な部位 に結合していることを示している。これらの1つはDNA結合ポケットであり、 もう1つは蛋白質の二量化部位である。 エストロゲン受容体の多様な独立した部位に結合するペプチドの配列を得るた めにこれらのファージを用いることば可能である。これらのペプチドは合成され 、前の例で記述したように受容体活性に対する小分子アゴニスト/アンタゴニス トを見出すための探索に使用される。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年5月29日(1998.5.29) 【補正内容】 請求の範囲 1.(a)標的タンパク質に結合するための複数の最初のメンバーリガンドから なる最初の組み合わせライブラリーをスクリーニングし、これによって1 またはそれ以上の標的結合リガンドを同定し、 (b)標的タンパク質に1またはそれ以上の標的結合リガンドを結合するこ とを阻害する能力に対し複数の二番目のメンバーリガンドからなる二番目の ライブラリーをスクリーニングし、これによって1またはそれ以上の阻害リ ガンドを得て、そして (c)最初の組み合わせライブラリーがペプチドからなるとき、ペプチドが 抗体様ドメインからならないことを条件として、どの阻害リガンドが標的タ ンパク質の生物活性を仲介するかを決定する、 各工程からなる結合パートナーへの標的タンパク質の結合の阻害によって標 的タンパク質の生物活性を仲介できるリガンドを同定する方法。 2. 最初の組み合わせライブラリーがペプチドおよび/またはペプトイドから なる請求項1記載の方法。 3. 最初の組み合わせライブラリーが核酸からなる請求項1記載の方法。 4. 最初の組み合わせライブラリーがペプチド、ペプトイドおよび/または核 酸からなり、二番目のライブラリーがない請求項1記載の方法。 5. 最初の組み合わせライブラリーが二番目のライブラリーよりも大きい多様 性をもつ請求項1記載の方法。 6. 二番目のライブラリーが組み合わせライブラリーである請求項1記載の方 法。 7. 工程(a)で得られた標的結合リガンドを、その生物活性を仲介するよう に標的タンパク質と相互作用する能力に対し適当な生物学系で試験し、有効 なリガンドのみをスクリーニングエ程(b)で用いる請求項1記載の方法。 8. 工程(b)で得られた阻害リガンドに試験をして、それらの阻害作用が標 的タンパク質を結合するかまたは標的結合リガンドを結合することにあるか どうかを決定する請求項1記載の方法。 9. 最初のライブラリーがペプチドライブラリーであり、二番目のライブラリ ーがベンゾジアゼピンライブラリーである請求項1記載の方法。 10. 最初のライブラリーが偏向ペプチドライブラリー、または、2またはそ れ以上の異なる偏向ペプチドライブラリーの組み合わせであるが、非偏向ペ プチドライブラリーではない請求項1記載の方法。 11. 標的タンパク質がヒトサイトメガロウィルスと結合したものである請求 項1記載の方法。 12. 標的タンパク質がDNAポリメラーゼ補助タンパク質UL44である請求項1 記載の方法。 13. 標的タンパク質が酵素である請求項1記載の方法。 14. 標的タンパク質がタンパク質キナーゼである請求項13記載の方法。 15. 標的タンパク質が転移RNA合成酵素である請求項13記載の方法。 16. 標的タンパク質がベーターグルコシダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、 またはアルコールデヒドロゲナーゼである請求項13記載の方法。 17. 標的タンパク質が貫膜受容体である請求項1記載の方法。 18. 標的タンパク質が核受容体である請求項1記載の方法。 19. 標的タンパク質がエストロゲン受容体である請求項18記載の方法。 20. 標的タンパク質の生物活性の仲介のための組成物の製造において、阻害 リガンドが標的タンパク質の生物活性を仲介することが先に知られていない との条件で、請求項1−19のいずれか1項記載の方法によって同定した阻 害リガンドの使用方法。 21. 各ライブラリーが1または2個の一定の残基を有し、各成分ライブラリ ーにおいて、ペプチドの中央50%内の最初の固定位置にて、最初の位置に割 り当てたアミノ酸か、前記成分ライブラリー内で一定であり、パネルの全ラ イブラリーでは同じではなく、そのようなライブラリー対ライブラリー変化 の結果として、予定した長さのすべての可能な造伝学的に符号化したペプチ ドを前記パネルが集合的に示す、偏向した組み合わせペプチドライブラリー の構造パネル。 22. 前記ペプチドが (Xaam−R1−(Xaan 式中、R1は最初の固定位置でのアミノ酸であり、mとnは2以上によっ て違わない形のものである請求項21記載のパネル。 23. 前記構造のパネルか、各ライブラリーでは、二番目の位置か一定に保持 されるが、この二番目の位置が最初の位置を除き全残基の位置を走査するよ うに、二番目の位置の位置選定が変えられ、これによってパネルがサブパネ ルからなり、前記最初と二番目の位置が固定され、各サブパネルでは、前記 二番目位置に割り当てたアミノ酸が前記成分ライブラリー内で一定であるが 、前記サブパネル内でライブラリーからライブラリーに変わる、請求項21 記載のパネル。 24. (Xaam−Cys (式中、mは5よりも大きいかまたは等しい) の形の偏向組み合わせペプチドライブラリー。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年12月3日(1998.12.3) 【補正内容】 請求の範囲 25. 最初の組み合わせライブラリーのリガンドがクロマトグラフィー支持体 、細胞、またはウイルスで表示される請求項1−19のいずれか1項記 載の方法。 26. ペプチドがクロマトグラフィー支持体、細胞、またはウイルスで表示さ れる請求項21記載の方法。 27. 工程(a)において、標的を結合するリガンドを分離し、または標的を 結合しないリガンドから識別する請求項1−19のいずれか1項記載の 方法。 28. (a)標的タンパク質に結合するための複数の最初のメンバーリガンド からなる最初の組み合わせライブラリーをスクリーニングし、これによ って1またはそれ以上の標的結合リガンドを同定し、 (b)標的タンパク質に1またはそれ以上の標的結合リガンドを結合す ることを阻害する能力に対し複数の二番目のメンバーリガンドからなる 二番目のライブラリーをスクリーニングし、これによって1またはそれ 以上の阻害リガンドを得て、そして (c) リガンドがペプチドであるとき、その長さが41個よりも大き くない標的タンパク質の生物活性をどの阻害リガンドが仲介するかを決 定する、 各工程からなる、結合パートナーへの標的タンパク質の結合を阻害して 標的タンパク質の生物活性を仲介できるリガンドを同定する方法。 29. リガンドが (Xaam−R1−(Xaan 式中、R1は最初の固定位置でのアミノ酸であり、mとnは独立して2 から20までの範囲である形のペプチドである請求項21記載のパネル 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ケイ,ブライアン,ケイ. アメリカ合衆国ノースカロライナ州 27514,チャペル ヒル,ウイステリアウ ェイ 18 (72)発明者 フレリンガー,ジェフリイ,エイ. アメリカ合衆国ノースカロライナ州 27516,チャペル ヒル,モンテレイ バ レイ ロード 1111 (72)発明者 ハイド―デルイシャア,ロビン,パリシュ アメリカ合衆国ノースカロライナ州 27516,チャペル ヒル,ポートスミス プレイス 205

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)標的結合リガンドに結合するための複数の最初のメンバーリガンドか らなる最初の組み合わせライブラリーをスクリーニングし、これによって1また はそれ以上の標的結合リガンドを同定し、 (b)標的タンパク質に1またはそれ以上の標的結合リガンドを結合するこ とを阻害する能力に対し複数の二番目のメンバーリガンドからなる二番目のライ ブラリーをスクリーニングし、これによって1またはそれ以上の阻害リガンドを 得て、そして (c) どの阻害リガンドが標的タンパク質の生物活性を仲介するかを決 定する、 各工程からなる結合パートナーへの標的タンパク質の結合の阻害によって標的タ ンパク質の生物活性を仲介できるリガンドを同定する方法。 2.最初の組み合わせライブラリーがペプチドおよび/またはペプトイドからな る請求項1記載の方法。 3.最初の組み合わせライブラリーが核酸からなる請求項1記載の方法。 4.最初の組み合わせライブラリーがペプチド、ペプトイドおよび/または核酸 からなり、二番目のライブラリーがない請求項1記載の方法。 5.最初の組み合わせライブラリーが二番目のライブラリーよりも大きい多様性 をもつ請求項1記載の方法。 6.二番目のライブラリーが組み合わせライブラリーである請求項1記載の方法 。 7.工程(a)で得られた標的結合リガンドを、その生物活性を仲介するように 標的タンパク質と相互作用する能力に対し適当な生物学系で試験し、有効な リガンドのみをスクリーニング工程(b)で用いる請求項1記載の方法。 8.工程(b)で得られた阻害リガンドに試験をして、それらの阻害作用が標的 タンパク質を結合するかまたは標的結合リガンドを結合することにあるかど うかを決定する請求項1記載の方法。 9.最初のライブラリーがペプチドライブラリーであり、二番目のライブラリ ーがベンゾジアゼピンライブラリーである請求項1記載の方法。 10.最初のライブラリーが偏向ペプチドライブラリー、または、2またはそれ 以上の異なる偏向ペプチドライブラリーの組み合わせであるが、非偏向ペプ チドライブラリーではない請求項1記載の方法。 11.標的タンパク質がヒトサイトメガロウィルスと結合したものである請求項 1記載の方法。 12.標的タンパク質がDNAポリメラーゼ補助タンパク質UL44である請求項1記 載の方法。 13.標的タンパク質が酵素である請求項1記載の方法。 14.標的タンパク質がタンパク質キナーゼである請求項13記載の方法。 15.標的タンパク質が転移RNA合成酵素である請求項13記載の方法。 16.標的タンパク質がベーターグルコシダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、ま たはアルコールデヒドロゲナーゼである請求項13記載の方法。 17.標的タンパク質が貫膜受容体である請求項1記載の方法。 18.標的タンパク質が核受容体である請求項1記載の方法。 19.標的タンパク質が核受容体である請求項18記載の方法。 20.標的タンパク質の生物活性の仲介のための組成物の製造において、阻害リ ガンドが標的タンパク質の生物活性を仲介することが先に知られていないと の条件で、請求項1−19のいずれか1項記載の方法によって同定した阻害 リガンドの使用方法。 21.各ライブラリーが1または2個の一定の残基を有し、各成分ライブラリー において、ペプチドの中央50%内の最初の固定位置にて、最初の位置に割り 当てたアミノ酸が、前記成分ライブラリー内で一定であり、パネルの全ライ ブラリーでは同じではなく、そのようなライブラリー対ライブラリー変化の 結果として、予定した長さのすべての可能な遺伝学的に符号化したペプチド を前記パネルが集合的に示す、偏向した組み合わせペプチドライブラリーの 構造パネル。 22.前記ペプチドが (Xaam−R1−(Xaan 式中、R1は最初の固定位置でのアミノ酸であり、mとnは2以上によっ て違わない形のものである請求項21記載のパネル。 23.前記構造のパネルが、各ライブラリーでは、二番目の位置が一定に保持さ れるが、この二番目の位置が最初の位置を除き全残基の位置を走査するよう に、二番目の位置の位置選定が変えられ、これによってパネルがサブパネル からなり、前記最初と二番目の位置が固定され、各サブパネルでは、前記二 番目位置に割り当てたアミノ酸が前記成分ライブラリー内で一定であるが、 前記サブパネル内でライブラリーからライブラリーに変わる、請求項21記 載のパネル。 24.(Xaa)m−Cys (式中、mは5よりも大きいかまたは等しい) の形の偏向組み合わせペプチドライブラリー。
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