JP2001509838A - グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーの製造方法 - Google Patents
グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
供給および導出手段を有する反応器中でのポリエステルオリゴマーの存在下におけるグリシジル(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和モノマーとの溶剤を用いない連続共重合により、1000〜6000g/molの数平均分子量(Mn)を有するグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーを製造する方法である。ここで、ポリエステルオリゴマー、またはグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーとポリエステルオリゴマーとの混合物が、最初に95:5〜50:50の重量比で導入され、そしてグリシジル(メタ)アクリレート、さらなるモノマー、さらなるポリエステルオリゴマー、および必要に応じフリーラジカル開始剤が加えられ、形成されたコポリマーの添加および導出は、所望の組成物の形成のために要求される滞留時間が達成されるような方法で有効とされ、そしてここで、グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーおよびポリエステルオリゴマーの混合物の最初の導入の場合には、添加が、コポリマーとオリゴマーとの間の比率が保たれるような方法で有効とされる。
Description
【発明の詳細な説明】
グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーの製造方法
この発明は、狭い分子量分布を持つ低分子量グリシジル(メタ)アクリレート
コポリマーの連続的な製造方法に関するものである。
低分子量のアクリル系ポリマーを製造することについては、多数の方法が知ら
れている。所望の分子量および分布の達成は、適用される制御方法のタイプ(非
連続的、半連続的、連続的操作)により、そして反応条件(たとえば反応温度)
および選択される材料系(溶媒、開始剤、連鎖移動剤)により影響を受ける。か
くして、溶媒や開始剤のタイプおよび濃度、および連鎖移動剤は、所期の分子量
および分布を達成するように、合目的的に選択される。
特に非連続的および半連続的な方法は、望まない組成または微細構造を有する
ホモポリマーまたはコポリマーの望まない量が形成されることがあるため、必ず
しも複雑さなしには遂行されない。
ポリエステルオリゴマーの存在下における(メタ)アクリルポリマーの半連続
的製造が、当業者に知られている。該ポリマーは、通常の方法に従って行われる
フリーラジカル重合によって製造され、そこでは、(メタ)アクリルポリマーの
合成に使われるモノマー混合物の少なくとも一部、好ましくは少なくとも半量が
、与えられた反応温度において最初のポリエステルレジンに加えられる。重合反
応は、公知のフリーラジカル開始剤を用いることによって開始される。重合時に
は、モノマーは、分割してあるいは時間を遅らせて加えることもできる。ポリエ
ステルレジンは、好ましくは、有機溶媒中のあるいはラッ
カー工業において通常使われている溶媒中の溶液の形態で、最初に導入される。
一般に、このタイプのプロセスは、有機溶媒を用いて行われる。さらに、操作
の半または非連続モードは、所望の微細構造を持つ化学的に均一なコポリマーの
限られた取得のみに許される。加えて、ある種の応用に要求される狭い分子量分
布は、困難を伴ってのみ達成される。
EP−A−0206072には、低分子量のアクリルポリマーの製造のための
半連続的操作プロセスが示されている。一般に、溶媒として働くポリマー材料が
最初に導入され、反応温度に加熱される。ついでビニルモノマー成分およびフリ
ーラジカル開始剤が連続的方法で加えられる。各成分の添加の後、反応はそれが
完結されるまで続けられ、その後にのみ反応生成物が単離される。ビニルモノマ
ー成分は、たとえば、通常の(メタ)アクリレート、スチレン誘導体またはグリ
シジル(メタ)アクリレートからなる。溶媒として働くポリマー材料は、少なく
とも200、好ましくは少なくとも1000g/molの分子量を有する。それは、
好ましくは、ビニルモノマー成分のまたはポリマー生成物の官能基と実質的に反
応しない官能基を含む。そのポリマー材料は、たとえば、ポリエステルポリオー
ルからなる。重合を高い反応温度および高い供給速度の組み合わせで行うことは
、全くのところ低分子量で非ゲル化反応生成物を結果として招くけれども、均一
な生成物は、反応条件を確立する念入りな手段を講じることによってのみ達成さ
れる。その上、未反応のビニルモノマー成分が、反応混合物中にたとえば反応混
合物に対し10重量%までの量存在するかも知れない。
US4414370、US4529787およびUS4546160によれば
、狭い分子量分布を持つ低分子量ビニルポリマーが、ビニルモノマー混合物を連
続的に、高い反応温度および特定の流れ速度で、未反応ビニルモノマーとそこか
ら得られたビニルポリマーとの溶融混合物に加えることにより製造される。反応
生成物の形成に加えて、これは、反応ゾーン中に保持される特定量の反応混合物
を許容する。反応生成物は、モノマー成分がそこから供給されるのと同じ速度で
、反応ゾーンから導出される。未反応のモノマーは、反応系に戻されることによ
って再使用される。溶媒、たとえば高級芳香族アルコール、グリコールエーテル
およびグリコールエステルの使用によって、生成物の粘度は減じられ、反応パラ
メーターは必要に応じ調整される。
本発明の目的は、狭い分子量分布を持つ低分子量グリシジル(メタ)アクリレ
ートコポリマーを、いかなる付加的な溶媒の使用しない連続法により製造するこ
とにある。同時に、モノマー変換率は可能な限り完全とされるべきである。
この目的は、低分子量グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーが、低分子
量ポリエステルの存在下に、グリシジル(メタ)アクリレートを含むモノマー混
合物から連続的に製造されるという方法によって達成されることを見い出した。
もし数種のポリエステルオリゴマーが使われるならば、それらはグリシジル(
メタ)アクリレートコポリマーの製造の間混合物として存在するか、あるいはポ
リエステルの個々のものまたはいくつかが使われ、残りのポリエステルは後の時
点で添加される。
グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーは、連続的なフリーラジカル重合
によって製造される。この目的のため、ポリエステルオリゴマーのみが、あるい
はグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーとポリエステルオリゴマーとの混
合物が、コポリマーとオリゴマーとの比が95:5〜50:50となるように最
初に反応容器内に導入され、反応温度に加熱され、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、さらにはビニルモノマーおよびオリゴエステル、必要に応じフリーラジカ
ル開始剤が、連続的に加えられる。もしコポリマーおよびポリエステルオリゴマ
ーの混合物が最初に導入されるならば、グリシジル(メタ)アクリレートコポリ
マーとオリゴエステルとの間の比率が95:5〜50:50、好ましくは70:
30から55:45、特に好ましくは60:40に常に保たれるような方法で、
添加がなされることが有効である。
固定された流れ速度を確立することは、好ましくは、モノマー、オリゴエステ
ルおよび必要に応じフリーラジカル開始剤の少なくとも10分間の反応容器中で
の滞留時間を許容し、その時間内にグリシジル(メタ)アクリレートコポリマー
が形成される。同時に、選択された流れ速度は、与えられた恒量のモノマー混合
物がリアクターゾーンに残ることを確かにする。形成されたグリシジル(メタ)
アクリレートコポリマーは、モノマー混合物およびオリゴエステルがそこに供給
されるのと同じ流れ速度で反応混合物から連続的に回収される。
重合温度は、使用されるモノマー組成にもよるが、たとえば180〜280℃
の範囲で変えられる。この温度範囲内で、分子量、分散指数、純度および変換率
のような所望の特性との間の関係が、最も好ましいものとなる。温度が280℃
を越えるときは、好ましくない黄変、解重合および好ましくない副生成物を生ず
るおそれがある。
このプロセスは、20バールまでの圧力で行われる。原則的には、圧力の使用
なしに操作することもまた可能である。
さらに、付加的な圧力もまた、たとえば補助物質としてガスを用いることによ
って適用され、それにより反応温度の低減が達成されうる。
滞留時間、およびかくして反応時間は、反応器を通しての反応体およびオリゴ
エステルまたは反応生成物の流れ速度を調節することによってコントロールされ
る。高い流れ速度は反応体間の反応時間を減ずる。逆も同様である。特に高めら
れた残り時間のケースにおいては、グリシジル(メタ)アクリレートコポリマー
の分子量は、本発明によって確立された温度範囲以内で、本発明により低められ
る。本発明のコポリマーの分子量もまた、与えられた滞留時間の間、本発明の温
度範囲内で反応温度を高めることによって低められる。
狭い分布を持つ所望の低い分子量と共に、モノマー変換率のレベルを可能な限
り高くすることを確かにすることができるようにするためには、リアクターのタ
イプにもよるが、2〜10分の最小値を持つ平均滞留時間が便利である。20〜
120分の平均滞留時間は、好ましくは、たとえば連続的に操作する撹拌タンク
を用いることで確立され、30〜90分が特に好ましい。2000g/molの分子
量Mnが、たとえば、温度230℃および滞留時間65分で達成される。
重合反応は、溶媒の使用なしに遂行される。溶媒は、本発明により使われるポ
リエステルオリゴマーによって置換される。
重合反応は、好ましくは、少量のフリーラジカル開始剤を用いるこ
とによって開始される。モノマー混合物の所望のグリシジル(メタ)アクリレー
トコポリマーへの完全な変換を達成し、同時に望ましくない副反応をなくすため
に、かくして迅速で効率的でかつ経済的な重合プロセスを達成するために、重合
開始剤の使用をできるだけ減少することが有利である。開始剤を使用するときは
、開始剤のタイプおよび量は、それらが反応の終了時には完全に消費されるよう
に選択される。開始剤は、たとえば、モノマー混合物に、当初のモノマー重量に
対し0〜4重量%の量で加えられる。
フリーラジカル開始剤の例は、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキ
サイド、ヒドロパーオキサイド、パーエステル、パーオキシジカーボネート、パ
ーケタール、ケトンパーオキサイド、アゾ化合物およびCC開裂開始剤である。
反応は、特に好ましくは、開始剤の使用なしに行われる。
分子量を制御するため、少量の慣用の連鎖移動剤が付加的に用いられてもよい
。連鎖移動剤の例は、メルカプタン、チオグリコールエステル、塩素化炭化水素
、クメンである。
反応温度、滞留時間および反応混合物組成のような本発明における重合条件は
、1000〜6000g/molの間、特に2000〜3000g/molの間の数平均分
子量Mn(ポリスチレンを校正物質として用いたゲル・パーミエーション・クロマ
トグラフィーにより測定)を持ち、90〜95%のモノマー変換率、および2以
下の分散指数を持つ本発明によるグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーの
形成を可能にする。
本発明のグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーは、好ましくは、−5〜
50℃、好ましくは0〜40℃の範囲のガラス転移温度を持つ。該コポリマーは
、好ましくは、10〜350mg KOH/gの水酸基価および0〜2.5mg KOH/gの酸価を
有する。本発明のグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーは、好ましくは、
いかなる酸基を含まない。
グリシジル(メタ)アクリレートに加えて、さらなるモノマーが、グリシジル
(メタ)アクリレートコポリマーを製造するためのモノマーとして使用されうる
。たとえば、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、非官能化(メ
タ)アクリレートおよびさらなる非官能化モノマーの使用がなされてもよい。
「(メタ)アクリル」の表現は、アクリルおよび/またはメタクリルを意味す
る。
次の化合物は、使用されるヒドロキシ官能性モノマーの例を構成する。
(メタ)アクリル酸のようなα,β−不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキル
エステル、たとえば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ブタンジオール
モノアクリレート、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンとの反応からの反応
生成物、
グリシジル(メタ)アクリレートと飽和短鎖脂肪酸とのアダクト、
高度に分岐したモノカルボン酸のグリシジルエステルのアグクト、たとえばカ
ーデュラE(バーサチック酸のグリシジルエステル)と、不飽和COOH官能性
化合物、たとえば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸とのアダクト、
カーデュラEと、たとえばマレイン酸無水物のような不飽和酸無水物とのアグ
クト、および、
グリシジル(メタ)アクリレートと、飽和分岐または非分岐脂肪酸、たとえば
酪酸、カプロン酸、パルミチン酸との反応からの反応生成物。
非官能化(メタ)アクリレートの例は、たとえばエチルヘキシル(メタ)アク
リレート、デシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレートお
よびtert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートのような長鎖分岐または
非分岐のアルキル(メタ)アクリレートである。
短鎖および中鎖アルキル(メタ)アクリレートの例は、メチル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ドデシ
ル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートである。好ましい
モノマーは、メチル(メタ)アクリレートおよびプチル(メタ)アクリレートで
ある。
さらなる非官能化モノマーの例は、モノビニル芳香族化合物、たとえばスチレ
ン、ビニルトルエン、クロロスチレン、メチルスチレン、ビニルフェノール、お
よびα,α−ジアルキル置換分岐脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルであり
、同様に、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル酸、クロトン酸のアル
キルエステルや、酢酸ビニルである。スチレン、およびたとえばビニルトルエン
のようなスチレン誘導体が、好適に使用される。
ポリ不飽和モノマーのようなさらなるモノマーも、必要に応じて使用される。
ポリ不飽和モノマーの例は、たとえばヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのような少なくとも2つの重合
可能なオレフィン性不飽和二重結合を有するモノマーである。このタイプのモノ
マーは、モノマー混合物中に、モノマーの合計重量に対して5重量%よりも少な
い割合で含まれるのが好都合である。
グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキル
エステル、非官能化(メタ)アクリレートおよびさらなる非官能化モノマーのモ
ノマー混合物の使用が好適になされ、特に好ましいモノマー混合物は、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、非官能化(メタ)アクリレートおよびさらなる非官能
化モノマーからなる。
割合は、下記の範囲内で、たとえば、
3〜80重量% グリシジル(メタ)アクリレート、
0〜30重量% (メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、
20〜80重量% 非官能化(メタ)アクリレート、および
0〜80重量% さらなる非官能化モノマー
で変えられる。ここでモノマーの合計はそれぞれのケースにおいて100%であ
る。たとえば、30〜35重量%のスチレン、20〜50重量%のグリシジル(
メタ)アクリレートおよび20〜45重量%のブチルアクリレートからなるモノ
マー組成物が使われる。
本発明に従って使用されるポリエステルオリゴマーは、200〜2000、特
に好ましくは500〜1000g/molの数平均分子量Mn、120〜460mg KOH/
g、特に好ましくは150〜280mg KOH/gの水酸基価、同様に、0〜5mg KO
H/gの酸価を好ましく
は有する。ポリエステルオリゴマーは、好ましくは、本発明によるモノマーのそ
れらまたはそのコモノマーと実質的に非反応性である官能基を含む。ポリエステ
ルオリゴマーは、たとえば、当業者になじみのある慣用のプロセスに従って、た
とえば慣用のエステル化触媒の存在下に、そしてたとえば180〜250℃の昇
温された温度で、たとえば溶融物として、ポリカルボン酸と多価アルコールとの
ポリ縮合によって製造される。
適当なポリカルボン酸またはその無水物は、たとえば、フタル酸無水物、ヘキ
サヒドロフタル酸/無水物、シクロヘキサンジカルボン酸、マレイン酸/無水物
、コハク酸/無水物、アジビン酸、セバシン酸、脂肪酸3量体(trimeric fatty
acids)およびこれらのおよび他の酸の混合物である。適当な多価アルコールは、
たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキ
サンジオール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびこれらのおよび他の多価
アルコールの混合物である。
モノカルボン酸、1価アルコールおよびヒドロキシカルボン酸もまた使用され
る。モノカルボン酸の例は、安息香酸、ヘキサヒドロ安息香酸や、ステアリン酸
、パルミチン酸のような水素化工業グレード脂肪酸である。1価アルコールの例
は、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、ドデカノール、オクタノール、お
よびたとえばラウリルアルコールのような天然および合成脂肪アルコールである
。ヒドロキシカルボン酸の例は、ジメチルプロピオン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石
酸およびε−カプロラクトンである。
芳香族炭化水素を含まず、かつポリカルボン酸、たとえばヘキサヒ
ドロフタル酸無水物や、2価アルコール、たとえば1,6−ヘキサンジオールに
基くポリエステルオリゴマーの使用が、好ましくはなされる。
当業者にとってなじみのある連続操作のための反応器が、このプロセスを遂行
するのに適している。それらの反応器は、たとえば、モノマーおよび他の反応物
、たとえば助剤物質のための供給手段や、最終生成物のための導出手段からなる
。適当な反応器の例は、連続的に操作される撹拌タンク、チューブ状反応器、ま
たは異なる反応器の組み合わせである。
本発明によれば、モノマーおよび他の供給材料の連続的供給および最終生成物
の連続的導出を通して連続的操作を可能にし、かつさらには、部分的にのみなら
ず完全に満たすときでも(たとえば溢れさすときでも)操作される反応器を用い
ることが好都合である。このタイプの反応器中で、内容物の連続的な完全な混合
が、たとえば、1またはそれ以上の撹拌機で撹拌することによって、および/ま
たは、いくらかの内容物の反応器からの連続的な除去および反応器への連続的な
バックの連続的なバック導入によって、遂行される。
本発明による工程は、狭い分子量分布を持つ低分子量グリシジル(メタ)アク
リレートを結果としてもたらす。ポリエステルオリゴマーの存在下に、実質的に
連鎖移動剤およびフリーラジカル開始剤の不存在下に、かつ溶媒なしで、このプ
ロセスを遂行することにより、モノマーの実質的に完全な変換を達成することが
可能となる。最小限の量の未反応モノマーは、この反応の過程または反応の完了
後に反応プロセスに戻すことができる。高い反応温度および滞留時間のような反
応条件は、同様に高レベルのモノマー変換率に貢献し、その結果、
本発明の低分子量でゲルのないグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーをも
たらす。
さらにまた、特に、連続的に操作され、オーバーフローし、かつ連続的に完全
に混合される反応器の使用を通して、常に均一な生成物組成を有する低分子量グ
リシジル(メタ)アクリレートコポリマーを得ることが可能である。
本発明に従って製造されるグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーは、そ
れ単独で、あるいはさらなるバインダーおよび必要に応じ架橋剤と混合して、た
とえば、ラッカー組成物のためのバインダーとして使用されうる。
本発明において使用されるポリエステルオリゴマー中における本発明により製
造されるグリシジル(メタ)アクリレートコポリマーの存在は、ラッカー組成物
の製造に慣例的に要求される溶解および分散ステージがなしで済まされるように
、ラッカー組成物中での使用に準備ができている形態におけるその利用を確かに
する。さらにまた、本発明のプロセスは、グリシジル(メタ)アクリレートコポ
リマーとポリエステルオリゴマーとの間の相溶性を促進する。
一般的に言えば、本発明により製造されるグリシジル(メタ)アクリレートコ
ポリマーは、粉体コーティング組成物における使用のためにも適している。
次の実施例は、特定のモノマー、反応条件および反応生成物に関連して、本発
明による連続操作方法を述べたものである。
1.実施例
オリゴエステルの合成:
1603gのヘキサンジオール、1394gのヘキサヒドロフタル酸無水物お
よび3gの次亜リン酸が、水分離器、還流コンデンサおよび撹拌機を備えた4リ
ットルの三ツ口フラスコ中に導入され、その中で溶融される。混合物は、酸価が
2mg KOH/g樹脂固形分に達するまで、還流および水分離下に最高240℃に加熱
される。得られた生成物は、5000mPas/25℃の粘度および多くても50ヘイ
ズ(Hazen)のカラーインデックスを有する。
モノマー混合物の製造:
以下において使用されるモノマー混合物は、30重量%のスチレン、35重量
%のブチルアクリレートおよび35重量%のグリシジルメタクリレートから構成
される。
連続重合:
440gのオリゴエステルが、油加熱可能な二重ジャケット、アンカーアジテ
ータ、供給流および導出流を制御しかつレベル制御手段を満たすための2つの定
量ポンプを備えた撹拌された1リットルステンレススチール製の反応器中に供給
され、反応温度にまで加熱される。230℃に達した後、モノマー混合物および
オリゴエステルの供給流と反応組成物の導出流が、62分の滞留時間に結果とし
てもたらされるような方法で確立される。310分後に採取されたサンプルは、
モノマー特定変換率が、スチレンに対し91%、グリシジルメタクリレートに対
し89%、ブチルアクリレートに対し84%であることが
明らかにされる。アクリレートの数平均分子量は2600g/mol、重量平均分子
量は4100g/mol、および分散インデックスD=Mw/Mnが1.6であることが測定
された。
実施例2
ラッカーの製造
実施例1の連続重合プロセスから得られたレジン50部が、酸価210g/mol
を有する市場で入手される酸性ポリエステル50部と混合され、キシレン/酢酸
ブチルの1:1の混合物で25秒AK4のスプレー粘度に希釈される。
電気泳動的にエレクトロコートされたシート(市場で入手可能な水性ベースラ
ッカーでコートされたもの)が、ついで、スプレーガンおよび上述のラッカーを
用いて40μmの乾燥フィルム厚にコートされた。そのシートは140℃で25
分間熱処理される。得られたクリアラッカーフィルムは、高光沢で非常に良好な
レベリング表面によって特徴付けられる。
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フロントページの続き
(72)発明者 フロスバッハ,カルメン
ドイツ連邦共和国 デー―42287 ヴッパ
ータール マーペ 41
(72)発明者 バンデルマン,フリードヘルム
ドイツ連邦共和国 デー―42555 ヴェル
ベルト エルステルンヴェーク 19
(72)発明者 ウォルフ,アウレル
ドイツ連邦共和国 デー―45279 エッセ
ン ザクセンリング 99b
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ポリエステルオリゴマーの存在下において、1またはそれ以上のグリシジ ル(メタ)アクリレートを、1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーと共 重合することによる、1000〜6000g/molの数平均分子量(Mn)を有する グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーの製造方法であって、 共重合が、供給および導出手段を備えた反応器中で、溶媒の不存在下に連続的 になされること、 ここで、ポリエステルオリゴマーまたはグリシジル(メタ)アクリレートコポ リマーとポリエステルオリゴマーとの混合物が、コポリマーのオリゴマーに対す る重量比が95:5〜50:50となるように最初に導入され、そしてグリシジ ル(メタ)アクリレート、さらなるモノマー、さらなるポリエステルオリゴマー 、および必要に応じフリーラジカル開始剤が加えられること、 ここでグリシジル(メタ)アクリレート、さらなるモノマー、さらなるポリエ ステルオリゴマー、および必要に応じてのフリーラジカル開始剤の添加、および 形成されたコポリマーの導出は、所望の組成物の形成のために要求される滞留時 間が達成されるような方法で有効とされること、 そしてここで、グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーおよびポリエステ ルオリゴマーの混合物の最初の導入の場合には、添加が、コポリマーとオリゴマ ーとの間の比率が保たれるような方法で有効とされること、 を特徴とする。 2.平均滞留時間が10〜120分であることを特徴とする請求項1記載の方 法。 3.180〜280℃の温度で遂行されることを特徴とする請求項1または2 記載の方法。 4.グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーとポリエステルオリゴマーと の重量比が70:30〜55:45であることを特徴とする請求項1〜3の1つ に記載の方法。 5.数平均分子量(Mn)が200〜2000g/molであるポリエステルオリゴ マーが用いられることを特徴とする請求項1〜4の1つに記載の方法。 6.モノマーの合計がそれぞれのケースにおいて100重量%であるとすると き、 3〜80重量%のグリシジル(メタ)アクリレート、 0〜30重量%の1またはそれ以上の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキ ルエステル、 20〜80重量%の1またはそれ以上の非官能化(メタ)アクリレート、お よび 0〜80重量%の1またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマーのモノマー 混合物で遂行されることを特徴とする請求項1〜5の1つに記載の方法。 7.モノマーおよびさらなる供給材料の連続的供給および最終生成物の連続的 導出が行われる反応器が用いられること、ここで反応器は、1またはそれ以上の 撹拌機の使用を通して、および/または、反応器の内容物の一部を反応器から取 り出しかつ反応器中に戻す連続的再循環によって、完全に充分でかつ連続的な完 全な混合が反応器中でもたらされるときに、操作されることを特徴とする請求項 1〜6の1 つに記載の方法。 8.コーティング組成物を製造するための請求項1〜7の1つによる方法によ り得られたコポリマーの使用。
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