JP2001508435A - ミエロペプチドおよびそれらの医療用途 - Google Patents
ミエロペプチドおよびそれらの医療用途Info
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- Y02A50/30—Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change
Abstract
(57)【要約】
X1−Pro、Pro−X2またはX1−Pro−X2を含む4〜10個のアミノ酸からなるペプチド。ここに、X1およびX2は独立して、Lys、Arg、His、Asp、Glu、AsnおよびGlnのうちから選ばれ、他のアミノ酸は独立して、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Nle、Nva、Pro、Phe、Tyr、Trp、Cys、Met、SerおよびThrのうちから選ばれる。これらのペプチドはLVCYPQ、FRPRIMTP、VVYPD及びVDPPを含み、ブタ骨髄細胞培養によって得られ、免疫刺激及び抗ウイルス性を有する。
Description
【発明の詳細な説明】
ミエロペプチドおよびそれらの医療用途発明の属する分野
この発明は、ミエロペプチドおよびそれらの医療用途に関するものである。発明の背景
イミュノロジカル・レターズ、47:199−203(1995)およびWO
−A−9618652においてミハイロヴァらが報告しているように、種々の動
物およびヒトの骨髄細胞は、ミエロペプチド(MP類)と呼ばれる一群の生体調
節ペプチドを産生している。MP類は、免疫制御、分化およびオピエート様とい
う広いスペクトルの機能的活性を有している。それらは、種々の抗原に対する抗
体産生を2〜3倍に刺激し、いくつかの免疫障害を矯正する。MP類は、健康な
ドナーおよび白血病のドナーから誘導された骨髄および末梢血球の分化に影響を
与える。それらは、ヒト白血病HL−60細胞系における終期分化を誘導し、痛
覚に対する影響を示す。
より詳しくは、ミハイロヴァらは、免疫制御性を有する2つの特異的なヘキサ
ペプチド、すなわちFLGFPT(MP−1)およびLVVYPW(MP−2)
を報告している。WO−A−9618652は、抗腫瘍活性をもつ式Y1−Y2−
Y3−Tyr−Pro−Trpのヘキサペプチドを開示している。1つの例がM
P−2である。発明の要約
ブタ骨髄細胞培養の上澄みから、逐次の固相抽出およびHPLCによって、さ
らなるペプチドが単離された。これらの新規ペプチドは、Pro−Xおよび/ま
たはX−Proを含む4〜10個のアミノ酸からなるタイプのものであり、Xは
親水性アミノ酸であり、典型的には他のものは疎水性アミノ酸からなる。
それら新規ペプチドは治療上の有用性をもつ。たとえば、それらは、免疫刺激
または抗ウイルス作用が求められる場合に使用しうる。とくに、それらは、イン
ターフェロン(類)の産生を誘発し、HIVを含めてのウイルスの複製を抑制し
、それにより哺乳動物に保護効果をもたらし、また細菌感染に対する免疫抵抗性
を増強する。発明の詳細な説明
上に示した通り、慣用的操作を用いて、天然の供給源から、いくつかの新規ペ
プチドが得られた。本発明のそれらおよび他のペプチドは、当業者には既知の合
成操作、たとえば周知の固相法によって調製することもできる。
新規ペプチドの種々の好ましい特徴は請求項で定義する。それらは、テトラ、
ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ、ノナまたはデカペプチドであってよい。具体
例は、LVCYPQ(以下MP−3)、FRPRIMTP(MP−4)、VVYP
D(MP−5)およびVDPP(MP−6)であり、これらのペプチドに関する
データを以下に示す。結果から明らかなように、これらのペプチドは一様な特性
を有しているのではない。しかし、ある特定の応用面にどれが最適であるかを知
るための適当な試験を行いうることは明らかであろう。
本発明のペプチドは、既知の担体または希釈剤を用いて、任意の適当なタイプ
の医薬処方とすることができ、たとえばアジュバント(佐剤)とともにまたはア
ジュバントなしで投与するための溶液または分散液とすることができる。ペプチ
ドの投与量は、投与経路、病状の重篤度、患者の年齢および健康状態などの因子
にかんがみて選択する。熟練した医師ならば、たとえば以下の結果に述べられて
いる有効量に基づいて、適切な量を選択できるであろう。MP−3はマクロファージの食作用を刺激する。
マウス腹膜マクロファージによるオプソニン処理ヒツジ赤血球(SRBC)の
捕食現象(食作用)を、NBT試験(酸化的バースト(群発)の間にマクロファ
ージにより放出されたスーパーオキシドアニオン類によるニトロブル−テトラゾ
リウムの還元)で測定した。腹膜細胞はマウス(CBAxC57Bl)F1から
得て、96ウエルの平底プレートを用い、各ウエルごとに(1x106細胞/ウ
エル)199培地中で平板培養した。空気中5%のCO2雰囲気中、37℃で2
時間のインキュベーションののち、加温したハンクの平衡塩類溶液(BSS)
で激しく洗って非付着性細胞を除去した。100μLノNBT溶液(1mg/mL
)、50μlのオプソニン処理SRBCの1%懸濁液および濃度10-6〜10-18
g/mLノMP−3、MP−1またはMP−2をウエルに加えた。対照ウエルに
はMP類を加えなかった。37℃で1時間のインキュベーションののち、細胞を
BSSで洗い、10%ホルマリン溶液で固定した。10分後、細胞を蒸留水で洗
い、乾燥した。不溶性のブルーホルマザンを、まず60μL/ウエルの2M K
OHを、つぎに70μL/ウエルのジメチルスルホキシド(DMSO)を加えて
、可溶化した。つぎに、ウエルの内容物を混合して、完全に可溶化させた。最終
溶液は強い明るい(トルコ玉の)青緑色を有していた。OD620をELISAリ
ーダーマルチスキャンMCC/340で読み取った。MP類で処理した各々のウ
エルにおける食作用のレベルを対照ウエルのそれ(100%)と比較した。
MP−1およびMP−2とは対照的に、MP−3は用量依存的にマクロファー
ジの食作用を刺激した。用量曲線は2頂性をもっていた。250%までの極大刺
激が10-8〜10-7g/mLの用量で起こる。マクロファージ刺激のピークがも
う一つある(10-16〜10-17g/mLの用量で)。これの効果は余り顕著では
ないが、統計的に有意である(p<0.05)。
MP−3によるマクロファージの食作用の刺激は感染動物におけるそれの保護
効果をきたすと結論できる。MP−3はサルモネラ・ティフィムリウム感染マウスの生存を増進する。
MP−3を、0.5x10-4g/マウスおよび1x10-6g/マウスの用量で
用いて、(CBAxC57BL)F1マウス1/pに接種した。24時間後、こ
れらのマウスを種々用量のサルモネラ・ティフィムリウム(マウスチフス菌)4
15(102、103、104または105細菌細胞/マウス)で感染させた。対照
群のマウスには食塩液を接種した。各群は10匹のマウスからなっていた。各マ
ウスの寿命を21日間にわたって追跡した。
使用した両用量でMP−3の顕著な保護効果が得られた。対照で100%致死
のレベル(105および104細菌細胞/マウス)で、MP−3処置群での生存率
は70〜90%であった。対照で50%致死のレベル(102細菌細胞/マウス
)
で、MP−3処置マウスのすべてが生きていた。このことは、MP−3が、その
マクロファージ食作用刺激能により、動物を細菌感染から防御することを示唆し
ている。MP類は致死的細菌感染に対して抵抗性を誘発する。
(CBAxC57BL)F1起源の実験室マウスに、100LD50のサルモネ
ラ・ティフィ、実際には微生物体1000個を腹腔内注射して、急性細菌感染を
誘発させた。この感染は進行の急速な敗血症を惹起し、かかるチャレンジから3
日以内に100%の動物が死亡した。
プラシーボ対照動物には、チャレンジの24時間前に、0.85%NaCl溶
液0.2mLを腹腔内または皮下に注射した。つぎに、これらの動物を、100
LD50のS.ティフィを用いて同様に感染処理した。すべての対照動物は、なん
らの前処置も施さないでチャレンジしたかのように、3日以内に死亡した。これ
に対し、100LD50のS.ティフィによる致死的チャレンジの24時間前にM
P−3、MP−4、MP−5またはMP−6の腹腔内または皮下注射を用いて行
ったマウスの前処置は、動物のほとんどを救った。MPの保護作用は用量依存的
であった。
マウス1匹当たり1〜10pgで用いたMP類は、致死量のサルモネラにより
その後のチャレンジから動物の90〜100%を防御した。腹腔内および皮下の
両注射経路は、MP類を用いての前処置にまったく有効であることが示された。MP−4は白血病細胞の終期分化を誘発する。
急性骨髄性白血病患者の骨髄細胞からHL−60細胞系を得た。これらの細胞
は、激しく増殖する骨髄性単芽球である。それらは、適切な刺激物質の存在下で
のみ、顆粒球または単球経路へと分化できる。
ヒト骨髄性HL−60系をつぎの標準培地中で維持した:熱不活化ウシ胎仔血
清15%(v/v)、20mM HEPES、2mM L−グルタミンおよび50
μg/mLゲンタマイシンを加えたRPMI−1640培地。初期細胞濃度は2
x105細胞/mLであった。細胞を、空気中5%CO2の雰囲気中37℃で培養
した。MP−4を1x10-2〜1x102g/mLの濃度で培養系に加えた。
3日間培養後、細胞を新鮮な培地で洗い、再インキュベートした。3日後、各培
養物を、培養終結の4時間前に、3H−チミジンおよび14C−グリシンにより標
識化した。培養6日目に細胞を集め、それらのDNA(3H)および蛋白質(14
C)の放射能を測定した。3つずつの培養中の毎分平均計数値(cpm)を分析
した。
染色体DNA合成の減少およびヒストンを除く総蛋白質合成の増加が分化過程
に特徴的であることが知られている。3H/14C取り込み比の変化から、MP−
4がHL−60細胞における分化過程を誘発することを知ることができた。未分
化細胞HL−60に対するMP−4の作用は用量依存的である。最適用量は0.
1〜5.0μg/mLである。
MP−4処理HL−60細胞の形態分析により、これらの結果が確認された。
幼若細胞のなかに約60%の成熟形態(単球−マクロファージ)があった。MP
−4の分化作用は、既知の分化因子であるホルボールミリステートアセテートお
よび成熟誘導剤(Tリンパ球分化因子)のそれと匹敵していた。MP−4は、白
血病HL−60細胞の単球経路での分化終期分化を誘発すると結論できる。マウスでのMP類により誘発された血清インターフェロンの増加
体重18〜20gの1.5〜2か月齢非近交系白色雄性マウスの腹腔に、1回
量0.01、0.1、1または10μg(マウス1匹当たり)のMP−3、MP
−4、MP−5またはMP−6を注射した。実験動物群の各々は、同用量の製剤
を投与された25匹のマウスからなっていた。注射から4、24、48、72ま
たは96時間後に、各実験群のマウス5匹を屠殺し、それらの血清試料をプール
し、プールした血清のインターフェロン活性を測定するまで、−60℃で凍結保
存した。その測定は、脳心筋炎ウイルス(EMV)に感染させたインビトロ細胞
培養中の血清の抗ウイルス活性を試験することによって行った。
より詳細には、L929線維芽細胞系の細胞培養を、10%FBS補足アルフ
ァ−MEM培地中で生育させた。培地0.1mLに懸濁させた200000個の
細胞の培養を、96ウエルマイクロプレートに入れ、5%CO2雰囲気中37℃
でインキュベートした。L929細胞培養を、用量100TCIC50の樹立実験
室系のEMVを用いて、感染させた。感染から24時間後に、細胞形態上の細胞
病理学的損傷を記録した。
FBS含有アルファーMEM培地を用いて、各血清試料の2倍希釈液を作成し
た。EMV感染時点で、L929細胞培養を含む各マイクロウエルに、所定希釈
血清試料の0.1mLを加えた。
24時間のうちにEMVにより惹起されたL929細胞の損傷を観察して、ウ
イルス感染の50%阻止を与える最高血清希釈度を記録した。かかる最高希釈度
の逆数を、単位/mLで表した血清のインターフェロン力価とした。
対照マウス群では、公知インターフェロンインジューサのうちの最強のものを
用いた。すなわち、それらの血清インターフェロン増加作用によってMP類と比
較すべき陽性対照として、ニューカッスル病ウイルス(NDS)およびリドスチ
ンを用いた。
1回注射後、マウス血清中に早期(4時間)および後期(48時間)インター
フェロンの2相の認めうる増加が観察され、0.1μgのMP−4で、40およ
び80単位/mLの血清インターフェロンレベルに達した。
0.01μgのMP−5の1回注射は、後期(48時間)血清インターフェロ
ンのきわめて強度の増加をもたらした。血清インターフェロン力価は、今までに
知られている最強のインターフェロン誘発剤の一つであるリドスチンに特徴的な
レベルである320単位/mLに達した。
MP−3およびMP−6は、マウス血清中に後期インターフェロンを弱く誘発
した。1〜10μgのMP−3および0.1〜1μgのMP−6の1回注射から
48時間後に、それぞれ20および40単位/mLのレベルが達成された。MP類のインビトロでの抗ウイルス活性
インビボで血清インターフェロンの増加を誘発できるので、MP類は、恐らく
、インビトロの適当な細胞培養中でインターフェロン合成を誘発するであろう。
そうであれば、これを、活発に複製しているウイルスで感染させたときのインビ
トロの細胞培養中でのこれらの化合物の抗ウイルス作用に従ってモニターできる
。
脳心筋炎ウイルス(EMV)に急性感染させたインビトロL929マウス細胞
培養をモデルとして用いて、哺乳動物細胞でのインターフェロン合成を誘導する
能力、それゆえこれらの細胞でのウイルス感染を阻止する能力に関係したMP−
3、MP−4、MP−5およびMP−6の活性濃度を明らかにしようとした。L
929マウス線維芽細胞系を、上記の通りにして、インビトロで維持した。つぎ
の最終濃度を用いて、MP−3、MP−4、MP−5およびMP−6を3つずつ
の培養に添加した:培養1mL当たり500、250、125、63、31、1
6、8、4、2、1、0.5、0.25μg。対照インターフェロン誘発剤とし
てリドスチンを用いた。
注射から24または48時間後に、L929細胞培養を100TCID50のE
MVによって感染させた。つぎの24時間の間に、このウイルス感染はL929
細胞に劇的な損傷を及ぼした。培養をMP−3の存在下でプレインキュベートし
たとき、それは、100TCID50のEMVを用いてのその後のウイルス感染に
より惹起される損傷から細胞層を保護しなかった。これに対し、MP−5は、最
終濃度16μg/mL以上で添加したとき、当該ウイルスのL929細胞に対す
る破壊的影響を完全に排除した。MP−6も、4μg/mL以上の最終濃度で添
加したとき、そうであった。MP−5おMP−6の抗ウイルス作用は、0.5μ
g/mL以上で添加したリドスチンのそれと同等であった。。MP−4はまた、
ウイルスによるチャレンジの前に32μg/mL(またはより高い濃度)の当該
製剤の存在下で細胞を48時間暴露したのちに、ウイルスが惹起する損傷からL9
29細胞を保護した。インビトロのヒト細胞におけるMP類によるインターフェロン誘発
MP類のインターフェロン誘導能を、L41ヒト細胞系および健康なドナーの
末梢血球(PBC)培養の双方で調べた。L−41細胞は、10%FBSおよび
抗生物質を添加した培地199で維持した。培地1mL当たり200000個の
細胞を、24ウエルのプラスチック培養プレートのウエルに入れ、5%CO2雰
囲気中、37℃で生育させた。細胞の単層が形成されたとき、対照および実験イ
ンターフェロン誘発剤を所望濃度で培養中に導入した。24時間のインターフェ
ロン誘導後、培養上澄みを集め、インターフェロン含量を調べた。
健康ドナーのPBCは、96ウエル培養プレートのウエル中でインキュベート
し、培養に試験製剤を添加してから24時間後に培養上澄みを集めた。
集めた上澄みのインターフェロン活性を測定するために、上澄みの倍数希釈液
を調製し、100TCID50のEMVを用いて感染させた新鮮なL−41培養に
加えた。マウスL929細胞培養でのマウス血清のインターフェロン力価測定に
ついて上述したのと同様にして、上澄みのインターフェロンカ価を記録した。
1μg/mLのMP−3は、L41およびドナーPBCの両ヒト細胞による強
度のインターフェロン産生を誘発した。0.01μg/mLのMP−4は、L4
1細胞において、MP−3に匹敵するインターフェロン合成の誘導を示した。M
P−5は、低用量(0.001μg/mL)でドナーPBCでインターフェロン
を誘発し、高用量(1μg/mL)で、L−41細胞において活性であった。M
P−6は、L−41およびドナーPBCの双方において、比較的少量のインター
フェロンを誘発した。インビトロでのMP類によりHIV阻害
HIV感染ヒトTリンパ芽球細胞系であるMT4細胞のインビトロ培養を用い
て、MP−3、MP−4、MP−5およびMP−6の抗ウイルス活性を調べた。
感染性ウイルス源としてHT HIV27実験室ウイルス系を用いた。それは、
インビトロのMT4細胞において無損傷HIV−1感染粒子の産生を伴う慢性H
IV感染を惹起しえた。
HIV感染の強度およびMP類のそれぞれの抗HIV作用をつぎの基準に従っ
て評価した:
(a)HIVにより誘発された正常MT4細胞形態の変化(細胞変性効果);
(b)前もって蛍光抗HIV抗体で標識した細胞の発光(ルミネッセンス)顕微
鏡観察による感染MT4細胞中に見出されるHIV抗原;
(c)免疫蛍光法を用いてHIV感染MT4細胞培養培地中に検出されるHIV
蛋白質。
HIV感染MT4細胞を、10%FBSおよび2mM L−グルタミン添加R
PMI−1640培地中でインキュベートした。MT4細胞(培地1mL当たり
50万個)を、24ウエルのプラスチック培養プレートのウエルに入れ、4.5
%CO2雰囲気中、37℃で7日間保った。試験MP類の各々を培養プレートの
それぞれのウエルに加えた。培養1mL当たり0.1、0.5、1、5、10、
50および100μgの最終濃度を用いた。最終濃度0.1μg/mLのアジド
チミジン(シグマケミカル社)を、各々の実験の間、陽性抗ウイルス制御剤とし
て用いた。
培養から24時間に行った標準的細胞生存力試験は、MP−3、MP−4、M
P−5およびMP−6がインビトロで生育中のMT4細胞の認めうる損傷を惹起
させないことを示した。これらの4種の化合物のうち、MP−3でもっとも顕著
な抗HIV活性が認められた。1〜5μg/mLまたはそれより高い濃度のMP
−3の存在下では、HIVの複製が完全に停止された:かかる培養では、細胞変
性効果も、ウイルス蛋白質の産生も記録されなかった。10μg/mLのMP−
4の存在下で、HIV複製の50%阻害が観察された。MP−5およびMP−6
は、インビトロのMT4細胞培養におけるHIV複製に影響しなかった。アジド
チミジン(0.1μg/mL)は、それら感染MT−4細胞のおいてHIV複製
の100%阻害を惹起した。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M
W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY
,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM
,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E
S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID
,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,
LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M
G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT
,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,
TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V
N,YU,ZW
(72)発明者 フォニーナ,ラリッサ・エイ
ロシア国,モスクワ 103045,アル ユー
ジンスカヤ,4/5―230
(72)発明者 グリヤノフ,セルゲイ・エイ
ロシア国,モスクワ 103045,アナニエフ
スキー パー,4/2―62
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. X1−Pro、Pro−X2またはX1−Pro−X2を含む4〜10個のア ミノ酸からなるペプチド。ここに、X1およびX2は独立して、Lys、Arg、 His、Asp、Glu、AsnおよびGlnのうちから選ばれ、他のアミノ酸 は独立して、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Nle、Nva、Pr o、Phe、Tyr、Trp、Cys、Met、SerおよびThrのうちから 選ばれる。 2. 請求項1に規定した通りの他のアミノ酸から主としてなる請求項1のペプ チド。 3. N末端が、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Nle、Nva、 Phe、Tyr、Trp、CysおよびMetのうちから独立して選ばれた1、 2、3または4個のアミノ酸からなるものである請求項1または2のペプチド。 4. Pro−X2を含む先行請求項のいずれかのペプチド。 5. X2が末端アミノ酸である先行請求項のいずれかのペプチド。 6. X1−Proを含む請求項1〜3のいずれかのペプチド。 7. Z−X1−Proを含み、Zが末端であって、前記他のアミノ酸のいずれ かである請求項6のペプチド。 8. LVCYPQ(配列番号:3)であるかまたはこれを含む請求項1〜5の いずれかのペプチド。 9. FRPRIMTP(配列番号:4)であるかまたはこれを含む請求項1〜 3、6および7のいずれかのペプチド。 10. VVYPD(配列番号:5)であるかまたはこれを含む請求項1〜5の いずれかのペプチド。 11. VDPP(配列番号:6)であるかまたはこれを含む請求項1〜3、6 および7のいずれかのペプチド。 12. 骨髄の他の成分を含まない先行請求項のいずれかのペプチド。 13. 治療用途向けの先行請求項のいずれかのペプチド。 14. ウイルス感染または細菌感染もしくは免疫刺激を要する疾患の治療また は予防用医薬の製造のための先行請求項のいずれかのペプチドの使用。
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