JP2001507655A - 作動リングを備えたステアリング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 自動車のための”ステアリングホイール”装置であって、操舵動作をもたらすための作動部材及び操舵動作を車輪に伝えるためのステアリングリンクを備えている装置が提供されている。本発明に従って、ステアリング装置は、作動部材が非回転の”ステアリングホイール”（１）から構成されており、この”ステアリングホイール”のリム（２）内には、リム（２）に対して可動の帯状又はチェーン状の作動リング（３）及び作動リング（３）のための電気又は電子位置信号を発するための測定値変換装置（４）が設けられており、ステアリングリンクは、位置信号の関数として、電気又は電子調節装置によって制御される調節駆動装置によって作動せしめられる。調節駆動装置への特定の操舵値を電気的又は電子的な伝達と組み合わせた、提案された”ステアリングホイール”と操舵車輪との間の機械的非結合は、最初の操舵動作と操舵される車輪の回転角との間の伝達比の形成及び”ステアリングホイール”上の表示及び作動装置と車体の動きとの間の信号の伝達に関して大きな利点をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】 作動リングを備えたステアリング装置 本発明は、操舵動作の導入のための作動部材を備え操舵動作を車輪に伝えるた めのステアリングリンクを備えた自動車のためのステアリング装置に関する。 公知のステアリング装置は、手で回転させることができ且つストッパからスト ッパまで通常は３．５〜４．５回転させることができるステアリングホイールか らなり、このステアリングホイールの回転動作は、ステアリングギヤを介して機 械的に直接ステアリングリンクに伝えられ、操舵車輪の方向角度を生じる。この ようなステアリング装置は、自動車の開発の当初から種々の形態で使用されてき ており、エネルギの消費をより少なくするように改良するために、バスやトラッ クにおいては、直径の大きいステアリングホイールから離れて、ストッパからス トッパまでより多く回転させる物が設けられ得る。更に、特に前輪駆動の乗用車 においては、空気圧補助ステアリング装置が所謂パワーステアリング装置として 広く使用されている。 ステアリングホイールと操舵車輪との間の直接的な機械的結合もまた実際には 種々の不利な点を有する。まず第１には、緩衝装置が間に差し込まれているにも 拘わらず、路面の凹凸は、より大きい又はより小さい強度の振動としてステアリ ングホイールまで伝えられ、これは、不快であるばかりでなくより長い旅行での より大きな疲れにつながる。更なる不利な点は、初めからのこのようなステアリ ング装置の設計においては、特定の伝達比率の決定がなされなければならず、こ の決定は、一人の人は、道路との不十分な接触によって欠点を発見し、別の人に とっては、同じ伝達率が依然として遥かに大きな力を必要とすることにある。更 に、一方では、自動車道路を前方に真っ直ぐに運転する際における種々の要件及 び、他方では、従来のステアリング装置においては、パーキングは十分に果たす ことができず、また、かなりの高い技術的な浪費によってのみ果たすことができ る。 このことに加えて、近年のステアリングホイールにおいては、著しく多くの作 動装置が、手をステアリングホイールから離す必要なく届くように配列されてい るという事実もある。従来のステアリング装置においては、このような作動装置 の信頼性は、回転可能なステアリングホイールから車体の固定部品まで個々の命 令が信頼性高く伝達されるという事実に依っている。このことに対してもまた、 全範囲の証明された技術的な解決の可能性が実際には既に存在するが、破壊され る信頼性が残っており、そのうちの多くは、ステアリングホイールに組み込まれ る作動装置が著しく増加する場合にオーバーロードとなる。 従って、最初に述べたタイプのステアリング装置の指示する問題点は、上記し た不利な点が起こり得ず、ほとんどの種々の要件に容易に適合することができ、 信号の伝達が困難性を与えることなくほとんどの種々の目的のための複数のレバ ー及びキーを作動部材上に容易に配列することができることである。 この問題点を解決するために、作動部材が、回転不能な”ステアリングホイー ル”であって、そのリム内に同リムに対して可動である帯状又はチェーン状の作 動リングからなり、作動リングの電気又は電子位置信号を発生するための測定さ れた値の伝達装置が配列され、ステアリングリンクは、前記位置信号の関数とし て電気又は電子調節装置によって制御され得る調節駆動装置によって作動せしめ られるようになされた、ステアリング装置が提案されている。 本発明のステアリング装置においては、作動部材は既に回転することができな いけれども、”ステアリングホイール”という用語が引き続き使用されている。 しかしながら、これとは逆に、本発明の作動部材は、従来のステアリングホイー ルとして広く構成することができる。ステアリングリンクと機械的な結合をしな いこと及び操舵命令を電気的又は電子的に伝達することは、重要である。このた めに、帯状又はチェーン状の作動リングが設けられており、この作動リングは、 ステアリングホイールのリムに対して回転可能である。測定された値の伝達装置 によって、作動リングの電気的又は電子的な位置信号が発生され、この信号は、 電気又は電子調節装置内で、ステアリングギヤに作用する調節駆動装置のための 制御命令に変換される。 本発明によるステアリング装置は、回転不能な”ステアリングホイール”内に おいて、一般的な方法でエアーバッグ並びに作動及び表示装置が、固定要素から 可動要素への又はその逆の作動信号又は表示信号の伝達のための装置を設ける必 要なく、組み込むことができるという利点を有する。本発明によるステアリング 装置は、更に、極めて簡単な方法により、機械的な結合がない結果として、あら ゆる所望の伝達比率を実現することができるという大きな利点を有する。なぜな らば、この点に関しては、電子調節装置のソフトウエアに操作を加えればよいだ けだからである。更に、自動車道路を前方に直進するための極めて直接的な伝達 比率を選択すること及びパーキング動作のための正反対の設計範囲を提供するこ とは、容易に可能となる。 本発明の着想の好ましい展開は、請求項２〜７に記載されている。図１及び２ に示された例示的な実施形態の助けを借りて詳細を更に十分に説明する。 図１は、本発明によるステアリング装置の一つの実施形態の上面図である。 図２は、図１によるステアリング装置の部分断面図である。 図１には、従来の形状から外れた長円形の回転不能な”ステアリングホイール ”１が示されており、このステアリングホイールは、中心部分１５を有し、この 中心部分には、公知の方法でエアーバッグ１６及び種々のキー及び作動装置１７ ，１8が組み込まれている。更に、作動リング３の位置を運転者に指示する表示 装置１４もまた設けられている。リム２に組み込まれた作動リング３は、図１に おいては単に示されているだけであり、この作動リングの詳細は図２において見 ることができる。 この部分断面図においては、ステアリングホイールのリム２の領域のみが実質 的に示されており、作動リング３は、連結チェーン７と、作動リングに対して非 回転関係で結合されており且つ外側把持輪郭９を有するベルト８と、からなる。 作動リング３は、”ステアリングホイール”１のリム２内に変位可能に取り付け られており、運転者は、作動リング３を固定された”ステアリングホイール”１ のリム２に対して変位させることによって操舵動作を指令することができ、作動 リングの動きは、測定値の変換器４によって評価されて位置信号が発生される。 測定値変換器４は、図２に示されているように、作動リングと一緒に回転するバ ーコード担持体５と固定の読み取り装置か又はその他の物によって構成すること ができ、バーコードを有する小さい回転可能な円板１０及び固定の読み取り装置 から構成することができ、円板１０は、円板と一緒に回転するためのシャフト１ １上に配列されており、シャフト１１は、連結チェーンの担持体１３内に結合す る歯を有するはめ歯歯車１２を有している。このようにして、可逆的に特異な位 置信号を発生することができ、この信号は、電気又は電子調節装置によってステ アリングリンクを作動させるための調節駆動装置（図示せず）のための制御信号 に変換される。 このような構造においては、ほとんど静的な位置信号が発生されるばかりでは なく、作動リンクの動的な動きが調節装置のための対応する動的な制御命令とな り、特有の操舵値が”配線（ライン）によって”操舵車輪に直接伝えられること が明らかである。 既に述べた利点から離れて、本発明の着想の実現においては、かなりの重要な 利点が更に実現される。なぜならば、”ステアリングホイール”は最早機械的な 力を伝達するように設計しなくてもよいからであり且つ操舵動作の機械的な伝達 のためにこれまで必要とされてきた機械的要素が排除されるからである。更に、 ”ステアリングホイール”は、より自由に設計することができ且つ組み込み及び 取り外しのためにより容易に置き換えることができるように配列することができ 、この点に関して、機械的な構造を特定するデータは、力の伝達を考慮に入れる 必要がないからである。最後に、ステアリングもまた、最早円形でなくてもよい ので、制限がより少なくなり、快適さの必要性の観点で構成することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クロイツァー，マルティン ドイツ連邦共和国デー―63839 クライン ヴァルシュタット，ヴェンデリヌスヴェー ク ２ (72)発明者 ボスラー，ハンス―ユルゲン ドイツ連邦共和国デー―64839 ミュンス ター，マイセンヴェーク 22 (72)発明者 ランダオ，ウルリヒ ドイツ連邦共和国デー―78048 ヴィリン ゲン―シュヴェニンゲン，コプスヴュール 68

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．操舵動作をもたらすための作動部材と、操舵動作を車輪に伝えるためのス テアリングリンクと、を備えた自動車のためのステアリング装置であって、 前記作動部材が、回転不能な”ステアリングホイール”であって、そのリム（ ２）内に同リムに対して可動の帯状又はチェーン状の作動リング（３）が設けら れた回転不能の”ステアリングホイール”からなり、作動リング（３）のための 電気又は電子位置信号を発生するために測定値伝達装置（４）が設けられ、ステ アリングリンクは、位置信号の関数として電気又は電子調節装置によって制御可 能な調節駆動装置によって作動せしめられる、ことを特徴とするステアリング装 置。 ２．請求項１に記載の装置であって、 前記位置信号を発生するための測定値伝達装置（４）が、作動リング（３）と 一緒に回転するバーコード担持体（５）と、バーコードのための固定の読み取り 装置（６）と、から構成されている装置。 ３．請求項１又は２に記載の装置であって、 前記作動リング（３）が、連結チェーン（７）と、連結チェーンに対して非回 転関係で結合され、外部把持輪郭（９）を有するベルト（８）と、から構成され ている装置。 ４．請求項３に記載の装置であって、 位置信号を発するための測定値伝達装置（４）が、バーコードを備えた小さい 回転可能な円板（１０）と、固定の読み取り装置（６）と、から構成されており 、前記円板（１０）は、シャフト（１１）と結合されて回転するように同シャフ ト（１１）上に配列されており、シャフト（１１）は、連結チェーン（７）の担 持体（１３）内に係合する歯を備えたはめ歯歯車（１２）を有している、装置。 ５．請求項１〜４のいずれか一の項に記載の装置であって、 ”ステアリングホイール”（１）内に表示装置（１４）が設けられており、同 表示装置（１４）は、運転者に作動リング（３）の位置を指示するようになされ た装置。 ６．請求項１〜５のいずれか一の項に記載の装置であって、 位置信号は、調節駆動装置のための制御命令が、”ステアリングホイール”の 回転角の関数として、多かれ少なかれ直接的な比例変換から外れるように、調節 装置内で処理することができることを特徴とする装置。 ７．請求項１〜６のいずれか一の項に記載の装置であって、 ”ステアリングホイール”（１）が中心部分（１５）を有し、同中心部分（１ ５）には、エアーバッグ（１６）並びにキー及び作動装置（１７〜１８）が組み 込まれている装置。