JP2001506927A - 波形面リングを形成する方法及び装置 - Google Patents

波形面リングを形成する方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 円滑な面を有する波形面リング及びこの波形面リングを製造する方法。特に、この方法は面表面と周表面とを備えたリング素材を提供する工程と、リング素材の周表面に所定の力を作用させる工程とを有する。この力はリング素材の面表面を第1の変形パターンに変形させる。次いで、リング素材の周表面に力を作用させた状態で、リング素材の面表面が処理される。最後に、リング素材の周表面から力を除去し、リングの面表面を緩ませて第2の変形パターンをとらせる。波形面リング組立体はまた回転シャフトのまわりに装着される向き合ったリングを含むように提供される。一方のリングは他方のリングに関して静止し、リングの1つはラップ盤により処理された波形面を有する。このリングはシールリング又はスラストリングとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 波形面リングを形成する方法及び装置 発明の背景 本発明は一般にメカニカルシールに関し、特に、液体及びガス環境において作 動する波形面シールリングを有するメカニカルシールに関する。 ポンプ、コンプレッサ等を含む回転部分を有する種々の機械内で漏洩を防止す るためにメカニカルシールが産業界において長年にわたって使用されている。も っと最近では、波形面を備えたメカニカルシールをこれらの機械に使用して漏洩 を最小限に抑えると共に、静的及び動的な荷重支持を提供している。波形面シー ルリングの例は米国特許第4,836,561号及び同第4,887,395号 各明細書に記載されている。 第1図は従来の波形面メカニカルシールを組み込んだポンプ組立体の断面図を 示す。略述すれば、ポンプはハウジング10と、回転シャフト12と、波形面シ ール係合リング14と、平坦面主リング16と、バネ18と、O−リングの如き 副シール20とを有する。回転シャフトは主リング及び係合リングを貫通して延 びる。主リングはシャフトと一緒に回転するが、係合リングはハウジングに関し て固定される。バネはシールを形成するために主リングを係合リングの方へ押圧 する。特に、係合リング14及び主リング16は、漏洩流の量を制限するように 2つのリング14、16間に狭いギャップ又はこれらリングの接触を維持するこ とにより、2つのリング14、16間の摺動インターフェイス15をシールする 主要な機能を果たす。 波形面係合リング14を第2図に誇張して詳細に示す。リングの波形面は多数 の円周方向の波部22を有する。各対の波部は半径方向に傾斜した領域24によ り分離される。係合リングの面は更に、その内周辺に位置する隆起した実質上平 坦な円周方向のダム26を有する。波部は底部28と頂部30とを有し、これら は係合リングの外径部分で最も顕著となっている。各底部は傾斜領域の関連する 底部に一致する。波部の頂部は高さにおいてダムとほぼ整合し、波部の振幅はダ ムの方へ半径方向内方に進むにつれてゼロまで減少する。波部及び傾斜領域は、 漏洩を最小限に抑えるようにダムが主リングの表面に当接した状態で、係合リン グと主リングとの間の潤滑性を高める傾向を有する。 波形面シールリングの表面仕上げはガスシール応用において特に重要である。 特に、極めて円滑な表面を有する波形面シールリングは漏洩を少なくし、かつ一 層大なる荷重支持を提供する。上述の波形面シールリングの形状は、第3図に示 すように、砥石車36を有する研削盤34を用いて硬質のリング材料32を研削 することにより形成される。研削盤及びプロセスは上記米国特許明細書に十分詳 細に記載されている。この研削盤はほぼ許容できるが、8ないし10μin(ミ クロンインチ)Ra(Raは粗さ平均を表す)又はそれ以上の表面仕上げを生じさ せてしまう。研削プロセスはまた長時間を消費し、高価である。 極めて円滑な表面仕上げにて部品を製造できる1つの機械はラップ盤である。 しかし、商業的に入手できるラップ盤は極めて円滑な平坦表面即ちラップ表面し か形成できないという制限を有する。従って、ラップ盤は極めて小さな表面粗さ の波形面シールリングを直接製造できない。 それ故、円滑なラップ面を有する波形面リングの要求があり、このような円滑 なラップ面を有する波形面リングを製造する方法の要求があることを認識すべき である。本発明はこの要求を満たす。 発明の概要 本発明は円滑なラップ面を有する波形面リング、及び、このような円滑なラッ プ面を有する波形面リングを製造する方法を提供する。特に、本発明は面表面と 周表面とを有するリング素材を提供する工程と、リングの周表面に所定の力を作 用させる工程とを有する波形面リングの製造方法に関する。この力はリング素材 の面表面を第1の変形パターンに変形させる。次いで、リング素材の周表面に力 を作用させた状態で、リング素材の面表面が処理される。最後に、リングの周表 面から力を除去し、リングの面表面を緩めて(即ち、解除して)第2の変形パタ ーンをとらせる。本発明はまた回転シャフトのまわりに装着された別のリングと の間に摺動インターフェイスを形成する波形面リングを組み込んだ組立体を提供 する。 本発明の一層詳細な態様においては、第2の変形パターンは第1の変形パター ンに対して実質上鏡像関係を有し、処理はリング素材の面表面をラッピング即ち 表面研削する工程を含む。本発明の更に別の一層詳細な態様においては、リング の周表面への所定の力の付加は、所定の寸法の剛直なバンドを提供する工程と、 バンドとリングとの間に所定の温度差を生じさせる工程とを含む。次いで、温度 差を維持しながら、バンドに係合するようにリングの周表面を位置決めする。次 いで、温度差を減少させ、バンドとリングの周表面との接触を生じさせ、シール リングの縁表面に力を作用させる。本発明の更に他の一層詳細な態様においては 、リングはシールリング又はスラストリングとする。 本発明の主要な利点は従来得られるものよりも一層円滑な表面仕上げで波形面 リングを有利に製造できることである。従って、本発明の方法により製造された 好ましい波形面シールリングは改善された漏洩特性及び従来得られるものよりも 一層大なる荷重支持を有する。方法はまた、ラップ盤又は表面研削盤を含む、平 坦な表面のみを得ることのできる精密機械による波形表面の製造を有利に可能に する。 本発明の他の特徴及び利点は例示として本発明の原理を示す添付図面に関連す る好ましい実施の形態の以下の説明から明らかとなろう。 図面の簡単な説明 次の図面は本発明の好ましい実施の形態を示す。このような図面において、 第1図は従来の波形面メカニカルシールを含むポンプ組立体の一部の断面図、 第2図は、第1図の波形面シールリングの斜視図、 第3図は、第1図の波形面シールリングを製造するための研削盤の斜視図、 第4図は本発明に係る波形面メカニカルシールを有するポンプ組立体の一部の 断面図、 第5図は本発明の波形面メカニカルシールリングの斜視図、 第6図は、第5図の波形面メカニカルシールリングを製造するために使用され るシールリング素材及び収縮バンドの部分断面斜視図、 第7図は、第6図のシールリング素材上に配置した収縮バンドの部分断面斜視 図、 第8図はシールリング素材上の第1の理想的な収縮バンドにより生じる運動を 示す概略図、 第9A図及び第9B図は、シールリング素材にそれぞれ接触する前及び後パッ ドを示す第2の理想的な収縮バンドにより生じる運動を示す概略図、 第10図は、第9A図及び第9B図に従って形成された波形面シールリング及 び主リングの断面図、 第11図は波形/傾斜/ダム式の面シールリングの外径部分近傍及び内径部分 でのダムの近傍におけるシールリングの高さの円周方向の寸法を示す図、 第12A図及び第12B図は、シールリング素材にそれぞれ接触する前及び後 パッドを示す、第7図のシールリング素材上に装着された収縮バンドの概略図、 第13図は本発明に係るスラスト軸受を有するポンプ組立体の一部の断面図で ある。 好ましい実施の形態の説明 ここで、図面特に第4−7図を参照すると、好ましくは、本発明は波形面シー ルリング100として具体化される。好ましい実施の形態においては、波形面シ ールリングはハウジング54内でシャフト52に装着されたメカニカルシール5 0に関連する。波形面シールリング100はハウジングに装着され、位置決めピ ン56がハウジングに関する波形面シールリングの回転を阻止する。非密封性O −リング又はガータースプリングの如き保持リング58がハウジングに関して波 形面シールリングを位置決めし、第2のO−リング60がハウジングに関して波 形面シールリングの後側をシールする。 メカニカルシール50はまた、回転面シールリングホルダ64と、回転面シー ルリング66とを備えた回転面シールリング組立体62を有する。好ましくは、 ホルダ64は2つの部品、即ち、L字状のバネホルダスリーブ67及びシールリ ング駆動子69を有する。バネホルダスリーブ67はボア即ち穴68内に位置し た止めネジ(図示せず)によりシャフトに固定される。バネホルダスリーブの半 径方向に延びた脚部70はバネ72を収容するための複数の軸方向に延びる空所 を有する。シールリング駆動子69は半径方向に延びる脚部74と、軸方向に延 びる脚部76とを有し、後者はバネホルダスリーブ67の軸方向に延びる脚部7 8から半径方向に離間し、回転面シールリング66を収容するための空所80を 形成する。 シールリング駆動子の軸方向に延びる脚部76は駆動係合のために回転面シー ルリング66上の軸方向の溝(図示せず)に係合する複数の軸方向に延びるタブ 82を有する。シールリング駆動子の半径方向に延びる脚部74はバネ72の他 端を収容するための複数の空所86を画定する環状突起84を有する。図示しな いが、突起84の半径方向の外端は、バネホルダスリーブ67の空所内に収容さ れてそれと駆動係合する延長部を形成するように複数の位置においてバネホルダ の方へ軸方向に延びることができる。 波形面シールリング及び回転面シールリングは漏洩流の量を制限するように2 つのリングの面間に狭いギャップ又はこれらリングの接触を維持することにより 、2つのリング間の摺動インターフェイス88をシールする主要な機能を果たす 。波形シールリングはメカニカルシールの静止側上に位置するが、回転シール面 リングのためにも利用できることを認識すべきである。 波形面シールリング100は熱膨張可能な伸縮バンド104及びラップ盤(図 示せず)を利用するプロセスにより製造される円滑な上表面102を有する。好 ましくは、この波形面シールリングの円滑な表面は約4μinRa又はそれ以下 、一層好ましくは、改善された漏洩特性及び一層大なる荷重支持を可能にする約 2μinRaの粗さを有する。 第5図に示すように、シールリング100は第2図に示すシールリング14と 同じ一般形状を有する。特に、シールリング100の上表面102は円筒状の内 縁表面106と円筒状の外縁表面108との間を延びる。内縁表面は、シャフト 又はシールリングに関連して使用される機構の他の素子を収容するために、シー ルリングを貫通する通路を画定する。シールリングの外縁表面はシールリングの 上表面の外周辺部から下方に垂直に延びる。好ましくは、シールリングは炭化タ ングステン、炭化ケイ素、セラミック又は金属、又は、適当な強度及び耐摩耗性 を有する他の材料の如き比較的硬質の材料で作られる。このような硬質の材料が 使用されるので、このシールリングは「硬質面」シールリングとして一般に参照 される。 シールリング102の上表面即ち面は、半径方向に傾斜する領域112により それぞれ分離された多数の円周方向の波部110を有する。シールリングの上表 面の内側周辺部は隆起した実質上平坦な円周方向のダム114を形成する。半径 方向に傾斜した領域の水平からの最大角度は角度φ0として第5図に示す。波部 は底部116と頂部118とを有し、これらはシールリングの外径部分で最も顕 著となっている。各底部は傾斜領域の関連する底部に一致する。波部の頂部は高 さにおいてダムとほぼ整合し、従って、波部の振幅120はダム114の方へ半 径方向内方に進むにつれてゼロまで減少する。 ここで、第6、7図を参照して、波形面シールリング100の好ましい製造装 置及び方法を説明する。この方法はシールリング素材122、熱膨張可能な収縮 バンド104及び普通に利用できるラップ盤(図示せず)を用いて実行される。 シールリング素材は平坦な上面表面124と、平坦な下表面126と、半径方向 内側の周表面128と、半径方向外側の周表面130とを有し、これらの周表面 は上表面と下表面との間を延びる。 収縮バンド104は円形であり、好ましくは、17−4PHステンレス鋼又は 大きな降伏強さを有する任意の他の材料から作られる。収縮バンドは上面表面1 32と、下即ち後表面134と、半径方向内側の円筒状表面136とを有し、円 筒状表面はそこから半径方向内方へ突出する前パッド138及び後パッド140 を具備する。シールリング上での適切な波形パターンの形成を容易にするため、 前及び後パッドは円周方向で離間し、交互の態様で位置していて、前パッドが収 縮バンドの上面表面132に隣接し、次いで、後パッドが収縮バンドの後表面1 34に隣接して位置し、これを繰り返すようになっている。収縮バンドは軸方向 においてシールリングより短い。すなわち、表面136はシールリングの表面1 30より短い。この差はほんの数千分の1インチでよい。図を明瞭にするため、 第5、6図は円形の収縮バンドの一部のみを示すことを諒解されたい。 後に詳説するが、加熱により収縮バンド104を膨張させ、その内側にシール リング素材122を配置する。次いで、収縮バンドを冷却し、シールリング素材 の外縁表面のまわりに接触させて、この縁表面に圧縮力を選択的に加え、シール リング素材の上表面124を第1の波形パターンへと変形させる。シールリング 素材が収縮バンドよりも高く軸方向に延びているので、上表面124が突出して 、ラッピングのために露出する。次いで、シールリング素材及び取り付けられた 収縮バンドを、シールリング素材のこの時点で波形となった上表面をラッピング するためのラップ盤上に配置する。シール素材の上表面は、それが平坦となり、 好ましくは約2μinRaの表面粗さを有するまで、ラッピングされる。ラッピ ングが完了した後、加熱により収縮バンドを膨張させ、シールリング素材から収 縮バンドを取り外ず。収縮バンドを取り外した後、シールリング素材のラッピン グされた平坦な上表面が緩み、第1の波形パターンに対して実質上鏡像関係とな る第2の波形パターンをとらせる。シールリングの面表面上のこの第2の波形パ ターンは第5図に示すシール14の波形面である。第7図に示すリング素材の面 表面が第2の波形パターンに対して鏡像関係となる第1の波形パターンに変形せ しめられることに留意すべきである。図を明瞭にするため、第7図には第1の波 形パターンは示さない。 上述のように、前述の特殊な方法は従来の波形面シールよりも一層円滑な表面 仕上げを有する波形面シールの製造を可能にする。このような円滑な波形面シー ルは、特にガスシールの応用に使用した場合に、改善された漏洩特性及び一層大 なる荷重支持を有利に提供する。 ここで、収縮バンド104及びシールリング素材122の変形特性の背景とな る理論を説明する。これに関し、第8図はシールリング素材の横断面の重心(cen troid)144のまわりの局部モーメントを生じさせる第1の理想的な収縮バンド 142を示す。理想的な収縮バンドは上述の内方に突出した前及び後パッド13 8、140を有しない。シールリング素材の重心のまわりに生じる局部モーメン トmθは次式により計算できる。 ここに、mθはシールの重心のまわりのモーメント、φ0は与えられた波部の最 大傾斜、Eはヤング率、Jχは曲り梁と等価の慣性モーメント、nは波部の数、 γcはリング素材の壁の重心に対する半径、Aは剛性比である。 剛性比Aは次の式により表される。 ここに、Gは剛性率、Jθは慣性極モーメントである。 上述の式から、モーメントが波部(第5図)の数の二乗の関数であること明ら かである。従って、応力に対する考慮がリング素材122(第6図)内に形成で きる波部の数を制限する。換言すれば、特定の波部の振幅に必要なモーメントが 一定に保たれる場合は、このような振幅の波部の数を増大させるのに必要な力を 加えるのが困難になろう。その理由は、モーメントを生じさせるのに必要な力が 波部の数の二乗として増大するからである。 第2の理想的な収縮バンド146の前バッド138及び後パッド140の効果 を第9A図及び第9B図に概略的に示す。この第2の理想的な収縮バンドの前及 び後パッドは同じ寸法を有し、従って、各パッドとリング素材122の外側周表 面130との間の締め代は等しい。収縮バンドがシールリング素材122のまわ りで圧縮されたとき、パッドの半径方向内方の端部はシールリング素材の半径方 向外側周表面130に接触する。リング素材上での波形変形パターンの形成を容 易にするため、各波部110に対して2つのカウンター(対向)回転モーメント が必要となり、従って、必要なパッドの数はリング素材上に形成すべき波部の数 の2倍になる。これに関し、第9A図は収縮バンド146の前パッドにより発生 される局部モーメントmθ1を示し、第9B図は収縮バンド146の後パッドに より発生される局部モーメントmθ2を示す。後に説明するが、好ましい波形形 状を形成するためには、前パッドとリング素材の外側周表面との間の一層の締め 代が望ましい。 第10図は、第9A図及び第9B図の改良された収縮バンド146により形成 された結果としての波形面シールリング148の第5図の波形頂部118におけ る横断面を示す。特に、前及び後収縮バンドパッド138、140とリング素材 122の外側周表面130との間の締め代が等しいので、結果としての波形頂部 150はシールの内径位置に位置する平坦なダム114と水平に整合しない。こ れらの波形頂部の高さはシールリングの外径部分に向かうにつれて増大し、外径 部分において、シールリングはシール機構の主リング16と係合する。リング素 材が平坦にラッピングされ、リング素材が収縮バンドにより最初に形成された波 形パターンに対して鏡像関係をとることができるように収縮バンドが取り外され た場合に、これらの波形頂部が形成される。この結果、波形面係合リングの外径 部分のみが主リングと接触する。このような形状は望ましくない。その理由は、 係合シールリング148の面を横切る著しい円錐形状が、同様の円錐形状に、ま たは、対向する面の分離を生じさせるのに十分な流体力学的な荷重支持を発生さ せるような程度までに、主リングを摩耗させてしまうからである。これはまた望 ましくない形状である。その理由は、摩耗発生(wear-in)プロセスからの主リン グ及び係合リングの面損傷がそれらの表面の粗さを増大させ、リフトを悪化させ る虞れがあるからである。また、主リングと係合リングとの間の摩耗により生じ る屑もまた、膜作動(film running)高さを減少させて、更なる摩耗を生じさせる 虞れがある。後述するが、この不適切な形状は修正することができる。これに関 し、第11図は外径部分(「OD線」)の近傍及び内径部分(「ID線」)での ダムの近傍における波形面リングの修正形状の円周方向の寸法を示す。外径部分 は波形形状を有するが、波部は波形面シールの内径部分でのダムの位置において 顕著ではない。 波形面シールリング100の適正な作動と抵触する波形頂部118の高さに関 連する上述の問題点は後パッド140より長い前パッド138を有するように収 縮バンドを形状づけることにより補正される。換言すれば、前パッドは後パッド の距離よりも大きな距離だけ半径方向内方に延び、従って、後パッドに比べてシ ールリング素材122に対する一層大なる締め代を生じさせる。第12A図及び 第12B図は拡大された前パッドを備えた収縮バンド104を概略的に示す。最 終的に波部の頂部118となる部分は平坦であり(第12B図)、この部分にお いて、シールリング素材122は収縮バンド104の後パッド140により歪め られる。ラッピングを行い収縮バンドを取り外した後、各波部の頂部がこの平坦 な部分と鏡像関係になることを思い起こせば、平坦な部分の鏡像も同様に平坦と なることを認識すべきである。従って、好ましい収縮バンド104のパッド形状 は、同様に平坦か或いは許される範囲内で凹状又は凸状となる波形頂部118を 生じさせる。 シールリング素材122上に所望数の波部110を生じさせると共に、方法は また出来上がった波形面シールリング上の平坦な円周方向のダムを提供しなけれ ばならない。ダムは、上述の対向回転モーメントが軸方向においてゼロの偏向を 生じさせるような半径方向の位置において形成される。対向回転モーメントはリ ングの内側縁表面の内径より小さな半径方向の位置で互いに片寄る(オフセット する)ことができ、この位置はシールリング100上の位置ではない。換言すれ ば、ある状況下での波部の振幅120はシールリングの内径部分でゼロに減少し ない。円周方向のダムが形成される位置の半径を計算するため、いくつかの式が 分析される。 歪んでいない位置からのリングの重心の軸方向の変位のための式は次の通りで あり、 ダムの半径のための式は次の通りである。 ここに、ν0は重心の軸方向の変位、rdはダムの半径である。 モーメントmθのための第1の式と共に上述の式を整理すると、ダムの半径を 表現する次の式を得ることができる。 上記の式は波形の数(n)がダム114の位置に強い影響を与えることを示す。 更に、mθが式に含まれていないため、ダムの位置は幾何学形状の関数となり、 シールリング素材122の負荷の関数とはならない。 収縮バンド104からの接触力は次の式から実質上計算できる。ここに、pは接触圧力、aはシールリングの内径、bはシールリングの外径、c は収縮バンドの外径、E0は収縮バンド材料のヤング率、Eiはシールリング材 料のヤング率、μ0は収縮バンド材料のポアソン比、μ1はシールリング材料のポ アソン比、δは半径方向の締め代である。 この式は出来上がる波形面シールリング100の公差を調整するために使用す ることができる。特に、収縮バンド104は所望の接触圧力のために大きな締ま りばめを利用することにより公差効果を最小にするように設計できる。一定の接 触圧力に対して、収縮バンドの内側フープ応力が増大できる場合にのみ締め代を 増大させることができる。これは、収縮バンドの半径方向横断面を減少させるこ とにより達成される。例えば、300μin(in=インチ≒25.4mm)の 振幅を有する波部を形成するために0.008インチ(約0.203mm)の直 径方向の締め代を有するように設計された収縮バンドに対しては、0.001イ ンチ(約0.025mm)の合計公差が±18μin即ち12%の波部の振幅の 偏差を生じさせる。このような設計から、製造プロセスについての優れた反復性 を期待できる。 波形面シールリング100の好ましい特性の範囲は次の通りである。 波部の振幅:50ないし500pin 波形頂部での傾斜:200μ(凸半径)から400μ(凹半径) ダムの半径:シールリングの内径からシールリングの半径方向の幅の50 % 波部の数:3ないし10 上述の式を使用することにより、波形面シールリングの最終形状を生じさせる ために、収縮バンド104に締め代並びに所望の波部の振幅及び幾何学形状を適 合させるように反復プロセスを使用できることを認識すべきである。上述の式の 代わりに、コンピュータを基礎とする有限要素分析を遂行して、必要な締め代及 び収縮バンドやリング素材の特定の形状により生じる出来上がり変形パターンの 予測を補助することもできる。 上述の説明に鑑み、波形面シール100を製造する好ましい方法を容易に理解 できよう。収縮バンド104は、オーブン、誘導電気ヒータ又は他の適当な装置 により、好ましくは500ないし700°F(260ないし約371℃)の間の 温度までバンドを加熱することによって膨張せしめられる。特殊な応用に使用さ れる収縮バンドの特殊な材料の熱膨張特性に応じて、収縮バンドの材料を劣化さ せるような温度よりも低い任意の温度に収縮バンドを加熱することができる。次 いで、シールリング素材122を高温で膨張した収縮バンドの内側に配置し、冷 却により収縮バンドが収縮するときに、収縮バンドのパッド138、140をシ ールリング素材の外側周表面130に接触させる。収縮バンドが常温に冷えて収 縮したとき、パッドはシールリング素材の外側周表面に選択的に力を作用させ、 シールリング素材の面表面124を第1の波形パターンへと変形させる。次いで 、収縮バンドの上方に僅かに突出したシールリング素材のこの時点で波形の上表 面をラッピングするための商業的に入手できるラップ盤上に、シールリング素材 及び取り付けられた(この時点で常温の)収縮バンドを配置する。次いで、シー ルリング素材の上表面が平坦となり、好ましくは約2μinRaの表面仕上げを 有するようになるまでラッピングすることにより、シールリング素材の上表面を 処理する。代わりに、面が光学的に平坦に見えるような平坦な状態を示すまでシ ールリング素材の上表面をラッピングすることができ、または、上表面を表面グ ライングーで研削することができる。特殊な応用にとって必要なら、同様の表面 仕上げを与える他のプロセスを利用することができる。ラッピングが完了した後 、収縮バンドを迅速に加熱してこれを膨張させ、バンドをシールリングから分離 する。収縮バンドをシールリング100から取り外した後、シールリングのラッ ピングされた平坦な面表面は緩み、第1の波形パターンに対して実質上鏡像関係 となる第2の波形パターンをとる。シールリングの上表面上のこの第2の波形パ ターンは第5図の波形面シールリング100である。上述の式によって述べたよ うに、パッドの数及びシールリングの幾何学形状は、仕上がったシールリングの 上表面が平坦を維持し、円周方向のダム114を形成するように、選択される。 液体シール応用を含む特殊な応用の要求に従って、収縮バンド104を加熱す る代わりに、冷却によりシールリング素材を収縮させることができ、次いでバン ドの内側に素材を配置して加熱により膨張させることができることを認識すべき である。更に、シールリング素材の内側円筒状表面128により画定された穴内 に冷却された収縮バンドを配置することができる。収縮バンドの温度が増大する と、バンドは膨張し、シールリング素材の内側表面に力を作用させ、変形パター ンを生じさせる。シールリング素材の内側縁上への収縮バンドの配置は、膨張す る収縮バンドにより加えられる引張り応力に耐えるのに十分な引張り強度特性を 有する材料によりシールリング素材を作った場合にのみ有効であることに留意さ れたい。 波形/傾斜/ダム式のリングのための別の応用は第13図に示すスラスト軸受 組立体200に関連している。スラスト軸受組立体200は内部にシャフト20 4を有するポンプハウジングの如きハウジング202内に装着される。カバー板 206がハウジングの端部を閉塞する。好ましくは、シャフトにシャフトスリー ブ208を固定する。シャフトスリーブはネジ付きナット212によりシャフト 上に位置せしめられたワッシャ210に当接する。スラスト軸受組立体は回転リ ングホルダ214と、これに関連する回転スラストリング216と、静止のリン グホルダ218と、これに関連する静止のスラストリング220とを有する。回 転リングホルダはシャフトにキー止めされるか又は他の方法で連結でき、静止の ホルダはハウジングにキー止めされるか又は他の方法で連結できる。 好ましくは、スラストリングは第5図に示す波形面シールリングに関連して説 明した位置決めピンと同様の位置決めピンによりそれぞれのホルダに装着される 。好ましい実施の形態においては、静止のスラストリングは波形/傾斜/ダム形 状を有するが、波形/傾斜/ダムはまた回転スラストリング上に使用することが できる。更に、波形面シールリングと同様、波形面スラストリングは好ましくは 炭化タングステン、炭化ケイ素、セラミック又は金属、又は、適当な強度及び耐 摩耗性の他の材料の如き比較的硬質の材料で作られる。 作動において、シャフトの回転中、静止のスラストリング上の波部は回転及び 静止のスラストリングの面間で流体を圧縮する収斂する領域を形成する。流体の 圧縮は流体動力学的な荷重支持を発生させ、面を引き離すように持ち上げ、摩擦 を減少させる。静止のスラストリング上のダムは面間から排出される流体の量を 減少させることにより荷重支持を増大させる。 本発明の特定の形態を図示し、説明したが、本発明の精神及び要旨を逸脱する ことなく種々の修正が可能であること明らかである。従って、請求の範囲を除い て、本発明は制限されるものではない。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年7月31日(1998.7.31) 【補正内容】 [翻訳文第2頁の差し替え] ムの方へ半径方向内方に進むにつれてゼロまで減少する。波部及び傾斜領域は、 漏洩を最小限に抑えるようにダムが主リングの表面に当接した状態で、係合リン グと主リングとの間の潤滑性を高める傾向を有する。 波形面シールリングの表面仕上げはガスシール応用において特に重要である。 特に、極めて円滑な表面を有する波形面シールリングは漏洩を少なくし、かつ一 層大なる荷重支持を提供する。上述の波形面シールリングの形状は、第3図に示 すように、砥石車36を有する研削盤34を用いて硬質のリング材料32を研削 することにより形成される。研削盤及びプロセスは上記米国特許明細書に十分詳 細に記載されている。この研削盤はほぼ許容できるが、0.203ないし0.2 54μm(8ないし10μin(ミクロンインチ))Ra(Raは粗さ平均を表す )又はそれ以上の表面仕上げを生じさせてしまう。研削プロセスはまた長時間を 消費し、高価である。 極めて円滑な表面仕上げにて部品を製造できる1つの機械はラップ盤である。 しかし、商業的に入手できるラップ盤は極めて円滑な平坦表面即ちラップ表面し か形成できないという制限を有する。従って、ラップ盤は極めて小さな表面粗さ の波形面シールリングを直接製造できない。 [翻訳文第3頁の差し替え] 本発明の主要な利点は従来得られるものよりも一層円滑な表面仕上げで波形面 リングを有利に製造できることである。従って、本発明の方法により製造された 好ましい波形面シールリングは改善された漏洩特性及び従来得られるものよりも 一層大なる荷重支持を有する。方法はまた、ラップ盤又は表面研削盤を含む、平 坦な表面のみを得ることのできる精密機械による波形表面の製造を有利に可能に する。 本発明の他の特徴及び利点は例示として本発明の原理を示す添付図面に関連す る好ましい実施の形態の以下の説明から明らかとなろう。 図面の簡単な説明 次の図面は本発明の好ましい実施の形態を示す。このような図面において、 第1図は従来の波形面メカニカルシールを含むポンプ組立体の一部の断面図、 第2図は、第1図の波形面シールリングの斜視図、 第3図は、第1図の波形面シールリングを製造するための研削盤の斜視図、 第4図は本発明に係る波形面メカニカルシールを有するポンプ組立体の一部の 断面図、 第5図は本発明の波形面メカニカルシールリングの斜視図、 第6図は、第5図の波形面メカニカルシールリングを製造するために使用され るシールリング素材及び収縮バンドの部分断面斜視図、 第7図は、第6図のシールリング素材上に配置した収縮バンドの部分断面斜視 図、 [翻訳文第5頁の差し替え] 8から半径方向に離間し、回転面シールリング66を収容するための空所80を 形成する。 シールリング駆動子の軸方向に延びる脚部76は駆動係合のために回転面シー ルリング66上の軸方向の溝82に係合する複数の軸方向に延びるタブを有する 。シールリング駆動子の半径方向に延びる脚部74はバネ72の他端を収容する ための複数の空所86を画定する環状突起84を有する。図示しないが、突起8 4の半径方向の外端は、バネホルダスリーブ67の空所内に収容されてそれと駆 動係合する延長部を形成するように複数の位置においてバネホルダの方へ軸方向 に延びることができる。 波形面シールリング及び回転面シールリングは漏洩流の量を制限するように2 つのリングの面間に狭いギャップ又はこれらリングの接触を維持することにより 、2つのリング間の摺動インターフェイス88をシールする主要な機能を果たす 。波形シールリングはメカニカルシールの静止側上に位置するが、回転シール面 リングのためにも利用できることを認識すべきである。 波形面シールリング100は熱膨張可能な伸縮バンド104及びラッブ盤(図 示せず)を利用するプロセスにより製造される円滑な上表面102を有する。好 ましくは、この波形面シールリングの円滑な表面は約0.107μm(4μin )Ra又はそれ以下、一層好ましくは、改善された漏洩特性及び一層大なる荷重 支持を可能にする約0.0508μm(2μin)Raの粗さを有する。 第5図に示すように、シールリング100は第2図に示すシールリング14と 同じ一般形状を有する。特に、シールリング100の上表面102は円筒状の内 縁表面106と円筒状の外縁表面108との間を延びる。内縁表面は、シャフト 又はシールリングに関連して使用される機構の他の素子を収容するために、シー ルリングを貫通する通路を画定する。シールリングの外縁表面はシールリングの 上表面の外周辺部から下方に垂直に延びる。好ましくは、シールリングは炭化タ ングステン、炭化ケイ素、セラミック又は金属、又は、適当な強度及び耐摩耗性 を有する他の材料の如き比較的硬質の材料で作られる。このような硬質の材料が 使用されるので、このシールリングは「硬質面」シールリングとして一般に参照 される。 [翻訳文第6頁の差し替え] シールリング102の上表面即ち面は、半径方向に傾斜する領域112により それぞれ分離された多数の円周方向の波部110を有する。シールリングの上表 面の内側周辺部は隆起した実質上平坦な円周方向のダム114を形成する。半径 方向に傾斜した領域の水平からの最大角度は角度φ0として第5図に示す。波部 は底部116と頂部118とを有し、これらはシールリングの外径部分で最も顕 著となっている。各底部は傾斜領域の関連する底部に一致する。波部の頂部は高 さにおいてダムとほぼ整合し、従って、波部の振幅120はダム114の方へ半 径方向内方に進むにつれてゼロまで減少する。 ここで、第6、7図を参照して、波形面シールリング100の好ましい製造装 置及び方法を説明する。この方法はシールリング素材122、熱膨張可能な収縮 バンド104及び普通に利用できるラッブ盤(図示せず)を用いて実行される。 シールリング素材は平坦な上面表面124と、平坦な下表面126と、半径方向 内側の周表面128と、半径方向外側の周表面130とを有し、これらの周表面 は上表面と下表面との間を延びる。 収縮バンド104は円形であり、好ましくは、17−4PHステンレス鋼又は 大きな降伏強さを有する任意の他の材料から作られる。収縮バンドは上面表面1 32と、下即ち後表面134と、半径方向内側の円筒状表面136とを有し、円 筒状表面はそこから半径方向内方へ突出する前パッド138及び後パッド140 を具備する。シールリング上での適切な波形パターンの形成を容易にするため、 前及び後パッドは円周方向で離間し、交互の態様で位置していて、前パッドが収 縮バンドの上面表面132に隣接し、次いで、後パッドが収縮バンドの後表面1 34に隣接して位置し、これを繰り返すようになっている。収縮バンドは軸方向 においてシールリングより短い。すなわち、表面136はシールリングの表面1 30より短い。この差はほんの数十万分の1メートル(数千分の1インチ)でよ い。図を明瞭にするため、第6、7図は円形の収縮バンドの一部のみを示すこと を諒解されたい。 後に詳説するが、加熱により収縮バンド104を膨張させ、その内側にシール リング素材122を配置する。次いで、収縮バンドを冷却し、シールリング素材 の外縁表面のまわりに接触させて、この縁表面に圧縮力を選択的に加え、シール リング素材の上表面124を第1の波形パターンへと変形させる。シールリング [翻訳文第7頁の差し替え] 素材が収縮バンドよりも高く軸方向に延びているので、上表面124が突出して 、ラッピングのために露出する。次いで、シールリング素材及び取り付けられた 収縮バンドを、シールリング素材のこの時点で波形となった上表面をラッピング するためのラップ盤上に配置する。シール素材の上表面は、それが平坦となり、 好ましくは約0.0508μm(2μin)Raの表面祖さを有するまで、ラッ ピングされる。ラッピングが完了した後、加熱により収縮バンドを膨張させ、シ ールリング素材から収縮バンドを取り外す。収縮バンドを取り外した後、シール リング素材のラッピングされた平坦な上表面が緩み、第1の波形パターンに対し て実質上鏡像関係となる第2の波形パターンをとらせる。シールリングの面表面 上のこの第2の波形パターンは第5図に示すシール14の波形面である。第7図 に示すリング素材の面表面が第2の波形パターンに対して鏡像関係となる第1の 波形パターンに変形せしめられることに留意すべきである。図を明瞭にするため 、第7図には第1の波形パターンは示さない。 上述のように、前述の特殊な方法は従来の波形面シールよりも一層円滑な表面 仕上げを有する波形面シールの製造を可能にする。このような円滑な波形面シー ルは、特にガスシールの応用に使用した場合に、改善された漏洩特性及び一層大 なる荷重支持を有利に提供する。 ここで、収縮バンド104及びシールリング素材122の変形特性の背景とな る理論を説明する。これに関し、第8図はシールリング素材の横断面の重心14 4のまわりの局部モーメントを生じさせる第1の理想的な収縮バンド142を示 す。理想的な収縮バンドは上述の内方に突出した前及び後パッド138、140 を有しない。シールリング素材の重心のまわりに生じる局部モーメントmθは次 式により計算できる。 ここに、mθはシールの重心のまわりのモーメント、φ0は与えられた波部の最 大傾斜、Eはヤング率、Jχは曲り梁と等価の慣性モーメント、nは波部の数、 γcはリング素材の壁の重心に対する半径、Aは剛性比である。 剛性比は次の式により表される。 [翻訳文第11頁の差し替え] 料のヤング率、μ0は収縮バンド材料のポアソン比、μ1はシールリング材料のポ アソン比、δは半径方向の締め代である。 この式は出来上がる波形面シールリング100の公差を調整するために使用す ることができる。特に、収縮バンド104は所望の接触圧力のために大きな締ま りばめを利用することにより公差効果を最小にするように設計できる。一定の接 触圧力に対して、収縮バンドの内側フープ応力が増大できる場合にのみ締め代を 増大させることができる。これは、収縮バンドの半径方向横断面を減少させるこ とにより達成される。例えば、7.62μm(300μin)の振幅を有する波 部を形成するために約0.203mm(0.008in)の直径方向の締め代を 有するように設計された収縮バンドに対しては、0.001インチ(約0.02 5mm)の合計公差が±0.457μm(18μin)即ち12%の波部の振幅 の偏差を生じさせる。このような設計から、製造プロセスについての優れた反復 性を期待できる。 波形面シールリング100の好ましい特性の範囲は次の通りである。 波部の振幅:1.27ないし12.7μm(50ないし500μin) 波形頂部での傾斜:200μ(凸半径)から400μ(凹半径) ダムの半径:シールリングの内径からシールリングの半径方向の幅の50 % 波部の数:3ないし10 上述の式を使用することにより、波形面シールリングの最終形状を生じさせる ために、収縮バンド104に締め代並びに所望の波部の振幅及び幾何学形状を適 合させるように反復プロセスを使用できることを認識すべきである。上述の式の 代わりに、コンピュータを基礎とする有限要素分析を遂行して、必要な締め代及 び収縮バンドやリング素材の特定の形状により生じる出来上がり変形パターンの 予測を補助することもできる。 上述の説明に鑑み、波形面シール100を製造する好ましい方法を容易に理解 できよう。収縮バンド104は、オーブン、誘導電気ヒータ又は他の適当な加熱 器により、好ましくは500ないし700°F(260ないし約371℃)の間 の温度までバンドを加熱することによって膨張せしめられる。特殊な応用に使用 さ [翻訳文第12頁の差し替え] れる収縮バンドの特殊な材料の熱膨張特性に応じて、収縮バンドの材料を劣化さ せるような温度よりも低い任意の温度に収縮バンドを加熱することができる。次 いで、シールリング素材122を高温で膨張した収縮バンドの内側に配置し、冷 却により収縮バンドが収縮するときに、収縮バンドのパッド138、140をシ ールリング素材の外側周表面130に接触させる。収縮バンドが常温に冷えて収 縮したとき、パッドはシールリング素材の外側周表面に選択的に力を作用させ、 シールリング素材の面表面124を第1の波形パターンへと変形させる。次いで 、収縮バンドの上方に僅かに突出したシールリング素材のこの時点で波形の上表 面をラッピングするための商業的に入手できるラッブ盤上に、シールリング素材 及び取り付けた(この時点で常温の)収縮バンドを配置する。次いで、シールリ ング素材の上表面が平坦となり、好ましくは約0.0508μm(2μin)Ra の表面仕上げを有するようになるまでラッピングすることにより、シールリン グ素材の上表面を処理する。代わりに、面が光学的な平坦として見えるような平 坦な状態を示すまでシールリング素材の上表面をラッピングすることができ、ま たは、上表面を表面グラインダーで研削することができる。特殊な応用にとって 必要なら、同様の表面仕上げを与える他のプロセスを利用することができる。ラ ッピングが完了した後、収縮バンドを迅速に加熱してこれを膨張させ、バンドを シールリングから分離する。収縮バンドをシールリング100から取り外した後 、シールリングのラッピングされた平坦な面表面は緩み、第1の波形パターンに 対して実質上鏡像関係となる第2の波形パターンをとる。シールリングの上表面 上のこの第2の波形パターンは第5図の波形面シールリング100である。上述 の式によって述べたように、パッドの数及びシールリングの幾何学形状は、仕上 がったシールリングの上表面が平坦を維持し、円周方向のダム114を形成する ように、選択される。 液体シール応用を含む特殊な応用の要求に従って、収縮バンド104を加熱す る代わりに、冷却によりシールリング素材を収縮させることができ、次いでバン ドの内側に素材を配置して加熱により膨張させることができることを認識すべき である。史に、シールリング素材の内側円筒状表面128により画定された穴内 に冷却された収縮バンドを配置することができる。収縮バンドの温度が増大する と、バンドは膨張し、シールリング素材の内側表面に力を作用させ、変形パター [翻訳文第13頁の差し替え] ンを生じさせる。シールリング素材の内側縁上への収縮バンドの配置は、膨張す る収縮バンドにより加えられる引張り応力に耐えるのに十分な引張り強度特性を 有する材料によりシールリング素材を作った場合にのみ有効であることに留意さ れたい。 波形/傾斜/ダム式のリングのための別の応用は第13図に示すスラスト軸受 組立体200に関連している。スラスト軸受組立体200は内部にシャフト20 4を有するポンプハウジングの如きハウジング202内に装着される。カバー板 206がハウジングの端部を閉塞する。好ましくは、シャフトにシャフトスリー ブ208を固定する。シャフトスリーブはネジ付きナット212によりシャフト 上に位置せしめられたワッシャ210に当接する。スラスト軸受組立体は回転リ ングホルダ214と、これに関連する回転スラストリング216と、静止のリン グホルダ218と、これに関連する静止のスラストリング220とを有する。回 転リングホルダはシャフトにキー止めされるか又は他の方法で連結でき、静止の ホルダはハウジングにキー止めされるか又は他の方法で連結できる。 好ましくは、スラストリングは第5図に示す波形面シールリングに関連して説 明した位置決めピンと同様の位置決めピンによりそれぞれのホルダに装着される 。好ましい実施の形態においては、静止のスラストリングは波形/傾斜/ダム形 状を有するが、波形/傾斜/ダムはまた回転スラストリング上に使用することが できる。更に、波形面シールリングと同様、波形面スラストリングは好ましくは 炭化タングステン、炭化ケイ素、セラミック又は金属、又は、適当な強度及び耐 摩耗性の他の材料の如き比較的硬質の材料で作られる。 作動において、シャフトの回転中、静止のスラストリング上の波部は回転及び 静止のスラストリングの面間で流体を圧縮する収斂する領域を形成する。流体の 圧縮は流体力学的な荷重支持を発生させ、面を引き離すように持ち上げ、摩擦を 減少させる。静止のスラストリング上のダムは面間から排出される流体の量を減 少させることにより荷重支持を増大させる。 本発明の特定の形態を図示し、説明したが、請求の範囲に記載された本発明の 要旨を逸脱することなく種々の修正が可能であること明らかである。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年11月6日(1998.11.6) 【補正内容】 GB−A−2197040号明細書から、壁に関して回転可能な機械部品をシ ールするための摺動リングシールが知られており、このリングシールは、摺動リ ングを具備した着座リングを有し、着座リングは、摺動リングのシール摺動面が 互いに押し付けられ、互いに関して回転するように、相互に取り付けられ、各摺 動リングは、半径方向に作用する押圧力が摺動リングに加えられるように、焼ば めによりそのシールリングに取り付けられる。これにより、焼ばめによって摺動 リングの軸方向の周表面に接触したシールリングの軸方向の対向表面が周囲方向 において不連続となる。焼ばめの後、シールリングは摺動リング上に留まり、摺 動リングの摺動面の表面処理は行わない。 発明の概要 それ故、本発明の目的は円滑なラップ面を有する波形面リングを提供すること 、及び、このような円滑なラップ面を備えた波形面リングを製造する方法を提供 することである。 この目的は、波形面リングに関する請求の範囲第22項、第23項又は第24 項に記載されたような、及び、波形シールリング組立体に関する請求の範囲第2 6項に記載されたような波形面リングを製造する方法に関する請求の範囲第1項 又は第12項に記載されたような本発明により、達成される。 請求の範囲 1. 波形面リングを製造する方法において、 面表面(124)と周表面(130)とを備えたリング素材(122)を提供 する工程と; 上記リング素材(122)の面表面を第1の波形パターンに変形させるように 当該リング素材(122)の周表面(130)に所定の力を作用させる工程と; 上記面表面の所定の処理を行うように、上記リング素材(122)の周表面( 130)に力を作用させた状態で、当該リング素材(122)の面表面(124 )を処理する処理工程と; 上記リング素材(122)の周表面(130)から力を除去し、当該リング素 材(122)の面表面(124)を緩ませて第2の波形パターンをとらせる工程 と; を有することを特徴とする製造方法。 2. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記第1の波形パターンが上記 第2の波形パターンに対して実質上鏡像関係を有することを特徴とする方法。 3. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記処理工程が上記リング素材 (122)の面表面(124)をラッピング又は表面研削する工程を含むことを 特徴とする方法。 4. 請求の範囲第3項に記載の方法において、上記リング素材(122)の面 表面(124)が平坦になるまで、上記処理工程が続行することを特徴とする方 法。 5. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記リング素材(122)の周 表面(130)に所定の力を作用させる工程が、 所定の寸法の剛直なバンド(104)を提供する工程と; 上記バンド(104)と上記リング素材(122)との間に温度誘起寸法差を 生じさせる工程と; 上記温度誘起寸法差を維持しながら、上記バンド(104)と係合するように 上記リング素材(122)の周表面(130)を位置決めする工程と; 上記バンド(104)と上記リング素材(122)の周表面(130)との間 の接触を生じさせるように当該バンド(104)と当該リング素材(122)と の間の温度誘起寸法差を減少させて、該リング素材(122)の周表面(130 )に所定の力を作用させる工程と; を有することを特徴とする方法。 6. 請求の範囲第5項に記載の方法において、上記バンド(104)が面表面 (132)と、後表面(134)と、上記面表面(132)と上記後表面(13 4)との間を延びる所定の直径の貫通穴を画定する円筒状の内表面(136)と を有し、当該バンド(104)の当該面表面(132)が該バンド(104)の 当該後表面(134)よりも上記リング素材(122)の面表面(124)に一 層近くなるように画定されており、該バンドが更に当該リング素材(122)の 周表面(130)に係合するために該バンド(104)の上記内表面(136) から半径方向内方へ突出する複数のパッド(138、140)を有することを特 徴とする方法。 7. 請求の範囲第6項に記載の方法において、上記バンド(104)の上記円 筒状の内表面(136)が当該バンド(104)の上記面表面(132)に隣接 して位置する2つの円周方向で離間したパッド(138)と、該バンド(104 )の上記後表面(134)に隣接して位置する2つの円周方向で離間したパッド (104)とを含むことを特徴とする方法。 8. 請求の範囲第7項に記載の方法において、上記バンド(104)の上記面 表面(134)の最も近くに位置する上記パッド(138)が他の上記パッド( 140)よりも大きな距離だけ半径方向内方へ突出することを特徴とする方法。 9. 請求の範囲第5項に記載の方法において、上記バンド(104)と上記リ ング素材(122)との間に温度誘起寸法差を生じさせる工程が、当該バンド( 104)の内側での当該リング素材(122)の周表面の位置決めを可能にする ように該バンドの円周方向寸法が該リング素材(122)の円周方向寸法より大 きくなるまで、該バンド(104)を加熱する工程を含むことを特徴とする方法 。 10. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記第2の波形パターンが波 形/傾斜/ダム式のシールリングの第2の波形パターンであることを特徴とする 方法。 11. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記リング素材(122)の 周表面(130)に作用する力が当該リング素材(122)の周表面(130) 上で長手方向に離間した少なくとも2つの所定の位置に加えられることを特徴と する方法。 12. 波形面リングを製造する方法において、 面表面(124)と、上記リング(122)の周辺部に位置する周表面(13 0)とを備えたリング素材(122)を提供する工程と; 所定の寸法の剛直なバンド(104)を提供する工程と; 上記バンド(104)と上記リング素材(122)との間に所定の温度誘起寸 法差を生じさせる工程と; 上記温度誘起寸法差を維持しながら、上記バンド(104)と係合するように 上記リング素材(122)の周表面(130)を位置決めする工程と; 上記バンド(104)と上記リング素材(122)の周表面(130)との間 の接触を生じさせるように当該バンド(104)と当該リング素材(122)と の間の温度誘起寸法差を減少させて、該リング素材(122)の周表面(130 )に力を作用させ、該リング素材(122)の面表面(124)を第1の波形形 状に変形させる工程と; 上記リング素材(122)の周表面(130)に力を作用させた状態で、当該 リング素材(122)の面表面(124)から所定量の材料を除去する工程と; 上記リング素材(122)の周表面(130)から上記バンド(104)を取 り外し、当該リング素材(122)の面表面(124)を緩ませて第2の波形形 状をとらせる工程と; を有することを特徴とする製造方法。 13. 請求の範囲第12項に記載の方法において、上記リング素材(122) の面表面(124)から所定量の材料を除去する工程が、ラッピング又は表面研 削工程を含むことを特徴とする方法。 14. 請求の範囲第13項に記載の方法において、上記バンド(104)の取 り外しにより、上記リング素材(122)が第2の波形形状をとり、当該リング 素材(122)の面表面(124)から所定量の材料を除去する工程が、当該リ ングの面表面(124)が平坦になるまで、続行することを特徴とする方法。 15. 請求の範囲第12項に記載の方法において、上記バンド(104)が面 表面(132)と、後表面(134)と、上記面表面(132)と上記後表面( 134)との間を延びる所定の直径の貫通穴を画定する円筒状の内表面(136 )とを有し、当該バンド(104)の当該面表面(132)が該バンド(104 )の当該後表面(134)よりも上記リング素材(122)の面表面(124) に一層近くなるように画定されており、該バンド(104)が更に当該リング素 材(122)の周表面(130)に係合するために該バンド(104)の上記内 表面(136)から半径方向内方へ突出する複数のパッド(138、140)を 有することを特徴とする方法。 16. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記バンド(104)の上 記円筒状の内表面(136)が当該バンドの上記面表面(132)に隣接して位 置する2つの円周方向で離間したパッド(138)と、該バンド(104)の上 記後表面(134)に隣接して位置する2つの円周方向で離間したパッド(14 0)とを含むことを特徴とする方法。 17. 請求の範囲第16項に記載の方法において、上記バンド(104)の上 記面表面(132)の最も近くに位置する上記パッド(138)が他の上記パッ ド(140)よりも大きな距離だけ半径方向内方へ突出することを特徴とする方 法。 18. 請求の範囲第12項に記載の方法において、上記バンド(104)と上 記リング素材(122)との間に温度誘起寸法差を生じさせる工程が、当該バン ドの寸法が当該リング素材(122)の寸法より大きくなるまで、該バンド(1 04)を加熱する工程を含むことを特徴とする方法。 19. 請求の範囲第12項に記載の方法において、上記第2の波形形状が波形 /傾斜/ダム式のシールリングの第2の波形形状であることを特徴とする方法。 20. 請求の範囲第12項に記載の方法において、上記リング素材(122) の周表面(130)に作用する力が当該リング素材(122)の周表面(130 )上で長手方向に離間した少なくとも2つの所定の位置に加えられることを特徴 とする方法。 21. 請求の範囲第12項に記載の方法において、上記第2の波形形状が上記 第1の波形形状に対して実質上鏡像関係を有することを特徴とする方法。 22. 環状の面シールリングにおいて、 上記リング(100)の軸方向に向いた表面(102)上のシールリング面( 102)と; 上記シールリング面(102)上に位置し、実質上平坦な環状の円周方向表面 (114)を有し、当該シールリング面(102)の半径方向の幅より狭い半径 方向の幅を有ずるダム(114)と; 上記ダム(114)から半径方向に離れるにつれて振幅を増大させ、当該ダム (114)に向かうにつれて振幅を減少させる少なくとも2つの円周方向に位置 し予め形成された波部(110)であって、上記シールリング面(102)上に 高い領域(118)と低い領域(116)とを備えた波部と; 上記ダム(114)から半径方向に離れるにつれて下方へ傾斜する予め形成さ れた傾斜領域(112)であって、上記傾斜領域の最低領域が上記予め形成され た波部(110)の最低領域にほぼ一致する傾斜領域と; を有し、 上記シールリング面(102)がラッピングされた表面を有することを特徴と する環状の面シールリング。 23. ラッピングによりシールリングの面表面を処理することによって、請求 の範囲第1項ないし第21項のいずれかに記載の方法により得ることのできる環 状の面シールリングにおいて、 上記リング(100)の軸方向に向いた表面(102)上のシールリング面( 102)と; 上記シールリング面(102)上に位置し、実質上平坦な環状の円周方向表面 (114)を有し、当該シールリング面(102)の半径方向の幅より狭い半径 方向の幅を有するタム(114)と; 上記ダム(114)から半径方向に離れるにつれて振幅を増大させ、当該ダム (114)に向かうにつれて振幅を減少させる少なくとも2つの円周方向に位置 し予め形成された波部(110)であって、上記シールリング面(102)上に 高い領域(118)と低い領域(116)とを備えた波部と; 上記ダム(114)から半径方向に離れるにつれて下方へ傾斜する予め形成さ れた傾斜領域(112)であって、上記傾斜領域の最低領域が上記予め形成され た波部(110)の最低領域にほぼ一致する傾斜領域と; を有し、 上記シールリング面(102)が平坦な仕上げのラッピングされた表面を有す ることを特徴とする環状の面シールリング。 24. 環状の面シールリングにおいて、 上記リング(100)の軸方向に向いた表面(102)上のシールリング面( 102)と; 上記シールリング面(102)上に位置し、実質上平坦な環状の円周方向表面 (114)を有し、当該シールリング面(102)の半径方向の幅より狭い半径 方向の幅を有するダム(114)と; 上記ダム(114)から半径方向に離れるにつれて振幅を増大させ、当該ダム (114)に向かうにつれて振幅を減少させる少なくとも2つの円周方向に位置 し予め形成された波部(110)であって、上記シールリング面(102)上に 高い領域(118)と低い領域(116)とを備えた波部と; 上記ダム(114)から半径方向に離れるにつれて下方へ傾斜する予め形成さ れた傾斜領域(112)であって、上記傾斜領域の最低領域が上記予め形成され た波部(1109の最低領域にほぼ一致する傾斜領域と; を有し、 上記シールリング面(102)が約0.107μm(4μin)Ra以下の表 面粗さを有することを特徴とする環状の面シールリング。 25. 請求の範囲第22項ないし第24項のいずれかに記載の面シールリング において、上記リング(100)が大きなヤング率を有する材料から作られるこ とを特徴とする面シールリング。 26. 波形面リング組立体において、 室を画定する内側表面を有するハウジング(54;202)と; 上記ハウジング(54、202)内に装着された回転シャフト(52;204 )であって、上記回転シャフト(52;204)の少なくとも一部が上記室内へ 延びている回転シャフトと; それぞれが面表面を有する2つのリング(66、100;216、220)で あって、摺動インターフェイス(88)を画定するように上記面表面を向き合っ て整合させた状態で上記室内にて上記シャフト(52;204)のまわりに装着 され、一方のリング(66;216)が当該シャフト(52;204)と一緒に 回転するように該シャフトに装着され、他方のリング(100;220)が上記 ハウジング(54;202)に装着され、上記リング(66、100;216、 220)のうちの一方(100;220)が、請求の範囲第22項ないし第25 項のいずれかに記載されたようなリングであるような2つのリングと; を有することを特徴とする波形面リング組立体。 27. 請求の範囲第26項に記載のリング組立体において、上記波形面を有す る上記リング(100;220)がシールリングであることを特徴とするリング 組立体。 28. 請求の範囲第26項に記載のリング組立体において、上記波形面を有す る上記リング(100;220)がスラストリングであることを特徴とするリン グ組立体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 波形面リングを製造する方法において、 面表面と周表面とを備えたリング素材を提供する工程と; 上記リング素材の面表面を第1の変形パターンに変形させるように当該リング 素材の周表面に所定の力を作用させる工程と; 上記リング素材の周表面に力を作用させた状態で、当該リング素材の面表面を 処理する処理工程と: 上記リング素材の周表面から力を除去し、当該リング素材の面表面を緩ませて 第2の変形パターンをとらせる工程と; を有することを特徴とする製造方法。 2. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記第2の変形パターンが上記 第1の変形パターンに対して実質上鏡像関係を有することを特徴とする方法。3 . 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記処理工程が上記リングの面表 面をラッピング又は表面研削する工程を含むことを特徴とする方法。 4. 請求の範囲第3項に記載の方法において、上記リング素材の面表面が平坦 になるまで、上記処理工程が続行することを特徴とする方法。 5. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記リングの周表面に所定の力 を作用させる工程が、 所定の寸法の剛直なバンドを提供する工程と; 上記バンドと上記リングとの間に所定の温度差を生じさせる工程と; 上記温度差を維持しながら、上記バンドと係合するように上記リングの周表面 を位置決めする工程と; 上記バンドと上記リングの周表面との間の接触を生じさせるように当該バンド と当該リングとの間の温度差を減少させて、該リングの周表面に力を作用させる 工程と; を有することを特徴とする方法。 6. 請求の範囲第5項に記載の方法において、上記バンドが面表面と、後表面 と、上記面表面と上記後表面との間を延びる所定の直径の貫通穴を画定する円筒 状の内表面とを有し、当該バンドが更に上記リングの周表面に係合するために該 バンドの上記内表面から半径方向内方へ突出する少なくとも4つのパッドを有す ることを特徴とする方法。 7. 請求の範囲第6項に記載の方法において、上記バンドの上記円筒状の内表 面が当該バンドの上記面表面に隣接して位置する2つの円周方向で離間したパッ ドと、該バンドの上記後表面に隣接して位置する2つの円周方向で離間したパッ ドとを含むことを特徴とする方法。 8. 請求の範囲第7項に記載の方法において、上記バンドの上記面表面の最も 近くに位置する上記パッドが他の上記パッドよりも大きな距離だけ半径方向内方 へ突出することを特徴とする方法。 9. 請求の範囲第5項に記載の方法において、上記バンドと上記リングとの間 に温度差を生じさせる工程が、当該リングの温度より大きな所定の温度に当該バ ンドを加熱する工程を含むことを特徴とする方法。 10. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記リングがシールリングで あることを特徴とする方法。 11. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記リングがスラストリング であることを特徴とする方法。 12. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記第2の変形パターンが波 形/傾斜/ダム式のシールリングの第2の変形パターンであることを特徴とする 方法。 13. 請求の範囲第1項に記載の方法において、上記リングの周表面に作用す る力が当該リングの周表面上で長手方向に離間した少なくとも2つの所定の位置 に加えられることを特徴とする方法。 14. 面表面と周表面とを備えたリング素材を提供する工程と; 上記リングの面表面の部分を第1の所定の波形形状に変形させるように当該リ ングの周表面に所定の力を作用させる工程と; 上記リングの周表面に力を作用させた状態で、当該リングの面表面をラッピン グする工程と; 上記リング素材の周表面から力を除去し、当該リング素材の面表面を緩ませて 第2の所定の波形形状をとらせる工程と; を有するプロセスにより準備されたラップ表面を有することを特徴とする波形傾 斜リング。 15. 波形面リングを製造する方法において、 面表面と、上記リングの周辺部に位置する周表面とを備えたリング素材を提供 する工程と; 所定の寸法の剛直なバンドを提供する工程と; 上記バンドと上記リングとの間に所定の温度差を生じさせる工程と; 上記温度差を維持しながら、上記バンドと係合するように上記リングの周表面 を位置決めする工程と; 上記バンドと上記リングの周表面との間の接触を生じさせるように当該バンド と当該リングとの間の温度差を減少させて、該リングの周表面に力を作用させ、 該リングの面表面を第1の波形形状に変形させる工程と; 上記リング素材の周表面に力を作用させた状態で、当該リングの面表面から材 料を除去する工程と; 上記リング素材の周表面から上記バンドを取り外し、当該リングのラッピング された面表面を緩ませて第2の波形形状をとらせる工程と; を有することを特徴とする製造方法。 16. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記リングの面表面から材 料を除去する工程が、ラッピング又は表面研削工程を含むことを特徴とする方法 。 17. 請求の範囲第16項に記載の方法において、上記リングの面表面が平坦 になるまで、当該リングの面表面から材料を除去する工程が続行することを特徴 とする方法。 18. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記バンドが面表面と、後 表面と、上記面表面と上記後表面との間を延びる所定の直径の貫通穴を画定する 円筒状の内表面とを有し、当該バンドが更に上記リングの周表面に係合するため に該バンドの上記内表面から半径方向内方へ突出する少なくとも4つのパッドを 有することを特徴とする方法。 19. 請求の範囲第18項に記載の方法において、上記バンドの上記円筒状の 内表面が当該バンドの上記面表面に隣接して位置する2つの円周方向で離間した パッドと、該バンドの上記後表面に隣接して位置する2つの円周方向で離間した パッドとを含むことを特徴とする方法。 20. 請求の範囲第19項に記載の方法において、上記バンドの上記面表面の 最も近くに位置する上記パッドが他の上記パッドよりも大きな距離だけ半径方向 内方へ突出することを特徴とする方法。 21. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記バンドと上記リングと の間に温度差を生じさせる工程が、当該リングの温度より大きな所定の温度に当 該バンドを加熱する工程を含むことを特徴とする方法。 22. 請求の範囲第15項に記載の方法において、11記リングがシールリン グであることを特徴とする方法。 23. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記リングがスラストリン グであることを特徴とする方法。 24. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記第2の波形形状が波形 /傾斜/ダム式のシールの第2の波形形状であることを特徴とする方法。 25. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記リングの周表面に作用 する力が当該リングの周表面上で長手方向に離間した少なくとも2つの所定の位 置に加えられることを特徴とする方法。 26. 請求の範囲第15項に記載の方法において、上記第2の波形形状が上記 第1の波形形状に対して実質上鏡像関係を有することを特徴とする方法。 27. 改善された環状の面シールリングにおいて、 上記リングの軸方向に向いた表面上のシールリング面と; 上記シールリング面上に位置し、実質上平坦な環状の円周方向表面を有し、当 該シールリング面の半径方向の幅より狭い半径方向の幅を有するダムと; 上記ダムから半径方向に離れるにつれて振幅を増大させ、当該ダムに向かうに つれて振幅を減少させる少なくとも2つの円周方向に位置し予め形成された波部 であって、上記シールリング面上に高い領域と低い領域とを備えた波部と; 上記ダムから半径方向に離れるにつれて下方へ傾斜する予め形成された傾斜領 域であって、上記傾斜領域の最低領域が上記予め形成された波部の最低領域にほ ぼ一致する傾斜領域と; を有し、 上記シールリング面がラッピングされた表面を有することを特徴とする環状の 面シールリング。 28. 改善された環状の面シールリングにおいて、 上記リングの軸方向に向いた表面上のシールリング面と; 上記シールリング面上に位置し、実質上平坦な環状の円周方向表面を有し、当 該シールリング面の半径方向の幅より狭い半径方向の幅を有するダムと; 上記ダムから半径方向に離れるにつれて振幅を増大させ、当該ダムに向かうに つれて振幅を減少させる少なくとも2つの円周方向に位置し予め形成された波部 であって、上記シールリング面上に高い領域と低い領域とを備えた波部と; 上記ダムから半径方向に離れるにつれて下方へ傾斜する予め形成された傾斜領 域であって、上記傾斜領域の最低領域が上記予め形成された波部の最低領域にほ ぼ一致する傾斜領域と; を有し、 上記シールリング面が約4μinRaの表面粗さを有することを特徴とする環 状の面シールリング。 29. 請求の範囲第31項に記載の面シールリングにおいて、上記リングが大 きなヤング率を有する材料から作られることを特徴とする面シールリング。 30. 波形面リング組立体において、 室を画定する内側表面を有するハウジングと; 上記ハウシング内に装着された回転シャフトであって、上記回転シャフトの少 なくとも一部が上記室内へ延びている回転シャフトと; それぞれが面表面を有する2つのリングであって、摺動インターフェイスを画 定するように上記面表面を向き合って整合させた状態で上記室内にて上記シャフ トのまわりに装着され、一方のリングが当該シャフトと一緒に回転するように該 シャフトに装着され、他方のリングが上記ハウジングに装着され、上記リングの うちの一方がその上に高い領域と低い領域とを具備した少なくとも2つの円周方 向に位置し予め形成された波部を備えた波形面を有する2つのリングと; を有し、 上記波形面を有する上記リングがラッピングされた表面を有することを特徴と する波形面リング組立体。 31. 請求の範囲第33項に記載のリング組立体において、上記波形面を有す る上記リングがシールリングであることを特徴とするリング組立体。 32. 請求の範囲第33項に記載のリング組立体において、上記波形面を有す る上記リングがスラストリングであることを特徴とするリング組立体。
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