JP2001506359A - セラミックヒーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 セラミックヒーターは、中央内孔が設けられ、エンジンのシリンダヘッドに固定するための手段を有する金属本体と、テーパ状胴部を有するセラミックヒーター部分と、セラミックヒーター部分の芯部に電気接続される導体とを備えている。中央内孔は、セラミックヒーター部分を内部にくさび状に受け取って金属本体に電気接続させると共に、セラミックヒーター部分の先端チップを金属本体から長手方向に離れた位置に位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】 セラミックヒーター 発明の分野 本発明はセラミックヒーターに関する。特に、本発明はディーゼルエンジン用 のグロープラグとして使用されるセラミックヒーターのセラミックチップの新規 なテーパ構造に関する。 発明の背景 セラミックヒーターは当該技術分野で周知である。グロープラグのセラミック ヒーターチップは一般的に、金属本体またはハウジングにろう付けされた円筒形 部材である。しかし、高い燃焼室の圧力及び温度のためにろう付けが破損しやす い。 さらに、そのような円筒形セラミックヒーターチップは、通常の使用中に炭素 被膜で厚く覆われるようになる。グロープラグの整備が必要な場合、グロープラ グをシリンダヘッドから抜き取らなければならない。セラミックチップ上に蓄積 した炭素は、セラミックチップがシリンダヘッド内に固定する傾向にある。整備 員が金属本体を取り外す時、セラミックチップが金属本体から離脱してシリンダ ヘッド内に残ることがしばしばあり、これは非常に望ましくない。 米国特許第５，０８４，６０７号に開示されているように、グロープラグの本 体の内孔内にセラミックヒーターチップを確実に保持するできるように機械的結 合構造を改良することによってこの問題に取り組む試みが行われている。しかし 、この提案されている構造では、余分な精密部品を製造する必要があり、このた めにグロープラグのコストが増加する。 発明の概要 従来技術の欠点は、グロープラグの本体の内孔にくさび状に係合するテーパ状 セラミックヒーターチップを有するセラミックヒーターを提供することによって 解決できる。 本発明の１つの態様によれば、中央内孔が設けられ、エンジンのシリンダヘッ ドに固定するための手段を有する金属本体と、テーパ状胴部を有するセラミック ヒーター部分と、セラミックヒーター部分の芯部に電気接続される導電手段と、 セラミックヒーター部分を中央内孔の内部に摩擦固定して金属本体に電気接続さ せると共に、セラミックヒーター部分の先端チップを金属本体から長手方向に離 れた位置に位置決めする取り付け手段とを備えたセラミックヒーターが提供され ている。 本発明の別の態様によれば、中央内孔が設けられ、エンジンのシリンダヘッド に固定するための手段を有する金属本体と、テーパ状胴部を有するセラミックヒ ーター部分と、セラミックヒーター部分の芯部に電気接続される導体と、中央内 孔にはまって、セラミックヒーター部分を中央内孔の内部に摩擦固定して金属本 体に電気接続させると共に、セラミックヒーター部分の先端チップを金属本体か ら長手方向に離れた位置に位置決めする環状リングとを備えたセラミックヒータ ーが提供されている。導体は、内孔に挿通されてセラミックヒーター部分の芯部 に電気接続している。絶縁キャップが内孔を閉鎖しており、導体はこのキャップ を貫通している。環状リングは、セラミックヒーター部分のテーパにはめ合わさ れるテーパを付けた内孔を備えている。環状リングは、中央内孔の先端部のフラ ンジに当接している。中央内孔にエポキシを充填して、セラミックヒーター部分 を金属本体の先端部内に固定している。 本発明の別の態様によれば、中央内孔を有する金属本体と、セラミックヒータ ーに電気接続されると共に金属本体から絶縁された導体とを備えたグロープラグ 用のセラミックヒーターが提供されている。セラミックヒーターは、中央内孔の 内部に摩擦係合して金属本体に電気接続されるテーパ状胴部を有している。 本発明のさらなる態様によれば、中央内孔にはめ込まれた環状リングを有する グローブラグが提供されている。環状リングは、セラミックヒーター部分のテー パ状胴部にはめ合わされるテーパを付けた内孔を有している。 本発明のさらなる態様によれば、テーパを付けた環状内孔を有するグロープラ グが提供されている。テーパは、セラミックヒーター部分のテーパ状胴部にはめ 合わされる形状である。 図面の説明 本発明の実施例を示す図面において、 第１図は、本発明のセラミックヒーターの側部断面図であり、 第２図は、第１図の実施例のセラミックヒーターのテーパ状セラミックチップ と金属本体の内孔との相互連結部分の詳細な断面図であり、 第３図は、第２実施例のセラミックヒーターのテーパ状セラミックチップと金 属本体の内孔との相互連結部分の詳細な断面図である。 発明の説明 本発明のセラミックヒーターが、第１図に全体的にグロープラグ１０として示 されている。グロープラグ１０は、中央長手方向内孔１４を貫設した剛直な金属 本体１２を有している。円周方向に延出したリップまたはフランジ１６が、胴部 １８の先端部で内孔１４の内部に延出している。胴部１８に雄ねじ２０が設けら れて、グロープラグ１０をディーゼルエンジン（図示せず）のシリンダヘッドの 雌ねじ付き内孔に螺着すなわち固定できるようにしている。本体１２はまた、本 体１２を機械的に回転させるための六角ナット形の頭部２２を有している。 セラミックヒーター部分２４は、全体的にテーパ状の胴部を有している。セラ ミックヒーター部分２４の先端部２６は、当該技術分野では周知の従来構造を有 している（例えば、米国特許第５，５１９，１８７号、第４，７４２，０９５号 及び第３，０４，７７８号を参照されたい）。一般的にセラミックヒーター部分 ２４は、セラミックロッド芯部２８と、環状セラミック管状部材３０と、管状部 材３０に焼結されたセラミック外管３２とを含む３層を有している。 導電性ワイヤ３４として図示されている導電手段が、内孔１４の中心を貫通し ており、金属本体１２から絶縁されている。非金属絶縁キャップ３６が、内孔１ ４の基端部にはめ込まれている。コネクタキャップ３８が、導電性ワイヤ３４の 露出端部にはめ付けられている。導電性ワイヤ３４は、絶縁キャップ３６を貫通 してセラミックヒーター部分２４のセラミックロッド芯部２８まで延在している 。 セラミックヒーター部分２４の基端部が導電性環状スリーブ４０として図示さ れている取り付け手段に当接しているため、先端チップ２６は金属本体１２から 所定距離だけ長手方向に延出している。スリーブ４０の内孔表面には、セラミッ クヒーター部分２４のテーパにはめ合わされるテーパが付けられている。内孔１ ４の非金属絶縁キャップ３６とセラミックヒーター部分２４の基端部との間の空 隙にエポキシ樹脂フィラー４２が充填されている。 組み付ける際は、導電性スリーブ４０を内孔１４に同軸的に挿入して、胴部１ ８の先端部のリップ１６に当接させる。次に、セラミックヒーター部分２４を内 孔１４に挿入して、導電性環状スリーブ４０の内部にくさび状に摩擦係合させる ことによって、セラミックヒーター部分２４を本体１２に電気接続させる。導電 性ワイヤ３４の先端部をセラミックヒーター部分２４のセラミックロッド芯部２ ８の端部内孔４４に固定的にはめ込んでそれに電気接続させる。内孔１４にエポ キシ樹脂フィラー４２を充填して、その内部で硬化させる。エポキシ４２は、セ ラミックヒーター部分２４を金属本体１２に摩擦係合状態に固定して電気接続さ せる。エポキシ樹脂フィラー４２を硬化させる間、非金属絶縁キャップ３６を導 電性ワイヤ３４の端部にはめ付けて導電性ワイヤ３４を支持する。次に、コネク タキャップ３８を導電性ワイヤ３４の基端部にかぶせる。 本発明のセラミックヒーターは、既存のグロープラグの代わりに従来通りに使 用することができる。グロープラグ１０の寸法は、そのグロープラグ１０を使用 する個々のディーゼルエンジンによって決まることは、容易に理解されるであろ う。 グロープラグ１０をシリンダヘッドから取り外す際に、セラミックヒーター部 分２４と導電性環状スリーブ４０との間のくさび状はめ合いが、本体１２をシリ ンダヘッドから引き外している時にセラミックヒーター部分２４に確かなくさび 的固定力を与えてそれを取り外すことができるようにすることは明らかである。 確かなくさび的固定力は、セラミックヒーター部分２４が本体１２から外れてシ リンダヘッド内に残ることを防止する。 第３図を参照すると、本発明の第２実施例が示されている。金属本体５０が、 中央内孔５４を有する胴部５２を備えている。内孔５４の先端部に、セラミック ヒーター部分２４のテーパにはめ合わされるテーパを付けた内周表面５６として 示されている取り付け手段が設けられている。セラミックヒーター部分２４は、 くさび状にテーパ状表面５６に摩擦係合する。テーパ状表面５６は内孔５４に沿 って設けられているため、セラミックヒーター部分の先端チップ２６は金属本体 ５０から所定距離だけ長手方向に延出している。 以上に好適な実施例を詳細に説明したが、本発明の教示から逸脱することなく 変更が可能であることは、当該記述の専門家には理解されるであろう。そのよう な変更はすべて、本発明に含まれるものとする。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．中央内孔が設けられ、エンジンのシリンダヘッドに固定するための手段を有 する金属本体と、 テーパ状胴部を有するセラミックヒーター部分と、 該セラミックヒーター部分の芯部に電気接続される導電手段と、 前記セラミックヒーター部分を前記中央内孔の内部に摩擦固定して前記金属本 体に電気接続させると共に、前記セラミックヒーター部分の先端チップを前記金 属本体から長手方向に離れた位置に位置決めする取り付け手段とを備えたセラミ ックヒーター。 ２．前記取り付け手段は、前記中央内孔にはめ込まれた導電性環状スリーブを有 しており、該導電性環状スリーブは、前記セラミックヒーター部分のテーパには め合わされるテーパを付けた内孔を有している請求の範囲第１項に記載のセラミ ックヒーター。 ３．前記導電性環状スリーブは前記中央内孔の先端部のフランジに当接している 請求の範囲第２項に記載のセラミックヒーター。 ４．前記中央内孔にエポキシを充填して、前記セラミックヒーター部分を前記金 属本体に電気接続した状態で固定するようにした請求の範囲第１項に記載のセラ ミックヒーター。 ５．前記導電手段は、前記内孔に挿通されて前記セラミックヒーター部分に電気 接続している導体を有している請求の範囲第１項に記載のセラミックヒーター。 ６．前記内孔は、前記内孔を閉鎖する絶縁キャップを有しており、前記導体は該 キャップを貫通している請求の範囲第５項に記載のセラミックヒーター。 ７．前記取り付け手段は、前記中央内孔にはめ込まれた導電性環状スリーブを有 しており、該導電性環状スリーブは、前記セラミックヒーター部分のテーパには め合わされるテーパを付けた内孔を有している請求の範囲第６項に記載のセラミ ックヒーター。 ８．前記導電性環状スリーブは、前記中央内孔の先端部のフランジに当接してい る請求の範囲第７項に記載のセラミックヒーター。 ９．前記中央内孔にエポキシを充填して、前記セラミックヒーター部分を前記摩 擦はめ合い状態に固定するようにした請求の範囲第８項に記載のセラミックヒー ター。 １０．前記取り付け手段は、前記内孔のテーパ状内周表面であり、該テーパ状内 周表面は、前記セラミックヒーター部分のテーパにはめ合わされるテーパを有し ている請求の範囲第１項に記載のセラミックヒーター。 １１．前記導電手段は、前記内孔に挿通されて前記セラミックヒーター部分の芯 部に電気接続している導体を有している請求の範囲第１０項に記載のセラミック ヒーター。 １２．前記内孔は、前記内孔を閉鎖する絶縁キャップを有しており、前記導体は 該キャップを貫通している請求の範囲第１１項に記載のセラミックヒーター。 １３．前記テーパ状内周表面は、前記内孔の一部分に沿って配置されて前記セラ ミックヒーターの前記先端チップを位置決めするようにした請求の範囲第１２項 に記載のセラミックヒーター。 １４．中央内孔を有する金属本体と、セラミックヒーター部分に電気接続される と共に前記金属本体から絶縁された導体とを備えており、前記セラミックヒータ ー部分は、前記中央内孔の内部に摩擦係合して前記金属本体に電気接続されるテ ーパ状胴部を有しているエンジン用グロープラグ。 １５．前記グループラグが、前記中央内孔にはめ込まれた導電性環状スリーブを 備えており、該導電性環状スリーブは、前記セラミックヒーター部分のテーパ状 胴部にはめ合わされるテーパを付けた内孔を有している請求の範囲第１１項に記 載のエンジン用グロープラグ。 １６．前記導電性環状スリーブは、前記中央内孔の内部に延出して前記セラミッ クヒーター部分の先端チップを前記金属本体から長手方向に離れた位置に位置決 めするフランジに当接している請求の範囲第１２項に記載のセラミックヒーター 。 １７．前記中央内孔にエポキシを充填して、前記セラミックヒーター部分を前記 摩擦係合状態に固定するようにした請求の範囲第１３項に記載のセラミックヒー ター。 １８．前記内孔は、前記内孔を開鎖する絶縁キャップを有しており、前記導体は 該キャップを貫通している請求の範囲第１４項に記載のセラミックヒーター。