JP2001503995A - 安定なトランスジェニック植物内のキメラGa14転写因子による特異的遺伝子活性化 - Google Patents

安定なトランスジェニック植物内のキメラGa14転写因子による特異的遺伝子活性化

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Abstract

(57)【要約】 Gal4キメラ転写因子を利用する、安定に形質転換されたトランスジェニック植物細胞内での遺伝子発現を調節するための方法が記載される。

Description

【発明の詳細な説明】 安定なトランスジェニック植物内のキメラGal4転写因子による特異的遺伝子 活性化 発明の分野 本発明は、2構成成分系を用いる導入遺伝子発現の調節法、ならびに一層具体 的には、1)Gal4結合部位および場合によっては追加的調節要素を含むプロ モーター、および2)Gal4 DNA結合ドメインおよび活性化ドメインを含 むキメラ転写因子を含む、安定に形質転換された植物に特異的な系に関する。 発明の背景 病害虫耐性を初めとする多種多様の形質についての作物の改善、ならびに油、 スターチ、もしくは蛋白質組成のような殻粒品質の改善は、新規もしくは改変さ せた遺伝子(導入遺伝子)を植物ゲノム内に導入することにより達成され得る。 導入遺伝子を初めとする遺伝子の発現は一般的には、蛋白質/DNAおよび蛋白 質/蛋白質相互作用という複合体の組み合わせを通してプロモーターにより制御 される。プロモーターは、構成的であるか、または発生中の特異的組織もしくは 時期に限定されるかのいずれかとなる発現様式を伝達することができる。導入遺 伝子発現のための現存のプロモーターを用いることで達成可能となる発現の種類 には限界がある。一つの限界は達成可能な発現レベルである。プロモーター強度 に限界があるため、導入された遺伝子の比較的高い発現を必要とする形質を取得 するのは困難である。第二の限界は、利用される特別 なプロモーターにより付与される発現のパターンは、同一のプロモーター依存的 発現パターンが世代から世代へと付与されてゆくという点で非柔軟的となること である。 所定の形質を伝達するためには、形質伝達性導入遺伝子発現を後の世代では違 う様式で行うように調節する能力を有することが所望される。種子の生育能にと って有害な副作用を有するが、それが子実産物においては所望される形質がその 一例である。例えば殻粒内に、種子の生育能にとっては有害である、蛋白質、ス ターチ、もしくは他の物質(更なる栽培のために種子が利用されることのない産 物)を産生させるために植物種子を使用することが企図され得る。この場合には 、殻粒生産の時期になるまで育種系統内では不活性状態をとる形質付与性導入遺 伝子を保持することが所望される。その後にその殻粒内で形質遺伝子を活性化さ せるためには新規の種類の発現系が必要とされる。 導入遺伝子発現の現行法におけるもう一つの限界は、トランスジェニック殻粒 内では複数の導入遺伝子を調和させた状態で調節することが出来ないことである 。複数の遺伝子の調和的調節を指令する同一プロモーターの多重コピーは、リピ ート誘導性遺伝子サイレンシング(repeat induced gene silencing)(Ye and Signer,1996,Proc.N ational Acad.Sci.93:10881−10886)もしくは 別の同時サプレッション手段を介する遺伝子不活化をもたらし得る。従って、複 数の導入遺伝子を調和的に調節する手段が所望される。 転写活性化は、エンハンサーおよびプロモーター要素と相互作用する転写因子 を介して最初に介在を受ける。そういったDNA要素への転写 因子の結合が転写開始のための重要な段階を構成する。転写因子の構造および機 能の解析により、これら蛋白質の内の多くは、特異的DNA結合ドメインおよび 個別かつ独立して作用する活性化ドメインでできているモジュラー蛋白質構造を 有すること(すなわち、そういった蛋白質はモジュラーであることがしばしばで ある)が判明している。研究者により、ヘテロドメインを組み合わせることがで き、得られる合成アクチベーターは哺乳類細胞内で機能性を示すことが見いださ れている。こういったアクチベーターの一例は、Gal4 DNA結合ドメイン のVP16の活性化ドメインとの融合により産生される蛋白質である。 各転写因子はプロモーター内の特異的結合配列に結合し、そして転写複合体の 一部であるコアクチベーターおよび/または蛋白質との相互作用を通して、リン クされているコーディング領域の発現を活性化させる。異なる蛋白質に由来する DNA結合ドメインと活性化ドメインをリンクさせてキメラ転写因子を産生する ことができる。これまでに調査されている一つの転写因子は酵母の転写因子Ga l4であり、これはDNA結合ドメインおよび活性化ドメインよりなる。天然の Gal4は881のアミノ酸からなる蛋白質であり、これは酵母であるS.ケレ ビシアエ(cerevisiae)におけるガラクトース異化作用に必要 とされる遺伝子の転写アクチベーターである。蛋白質はUASGと称される上流 活性化配列に特異的に結合し、そして互いに異なる様式で転写される遺伝子GA L1およびGAL10の転写を活性化させる。 2構成成分転写因子/標的プロモーター系を用いると、現存のプロモーターで の導入遺伝子発現の既述の限界に対処することができる。例えば、Gal4 D NA結合ドメインを含むキメラ転写因子を、2構成成 分遺伝子発現系の基本として用いることができる。事実、Gal4 DNA結合 ドメインおよび多種多様の活性化ドメインを含むキメラ転写因子がトランジエン トアッセイにおいて植物細胞にうまく用いられているが、安定な形質転換体には なっていない。 それ自体の活性化ドメインの内の一つもしくは二つに融合させた酵母Gal4 DNA結合ドメインは、タバコのプロトプラストにおけるトランジエントアッ セイではプロモーター内にGal4結合部位が存在する状態で、クロラムフェニ コールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)レポーター遺伝子の発現を活性化 することができた(Ma et al.,1988 Nature 334,p 631−633)。この発現レベルはCaMV 35Sプロモーターにより指令 されるものに類似していた。Ga14 DNA結合ドメインおよび大腸菌(coli)DNA断片によりコードされる活性化ドメインからなるキメラ転写 因子も発現を活性化させた。 Gal4 DNA結合ドメイン、およびGBF1のプロリンリッチ活性化ドメ イン(これはアラビドプシス サリアナ(Arabidopsis thali ana )のG−box結合転写因子である)からなるキメラ転写因子はダイズ細 胞培養プロトプラストを用いるトランジエントアッセイにおいて検査した際には 、Gal4結合部位がプロモーター内に存在する状態でルシフェラーゼレポータ ー遺伝子の発現を活性化させた(Schindler et al.,1992 EMBO J 11 p1275−1289)。活性化された発現はGal4 /大腸菌(coli)活性化ドメイン因子によりもたらされたものより劣 っていた。未処理Gal4蛋白質によっては活性化は全く観察されず、こ の現象は不十分な翻訳もしくは蛋白質の不安定性による可能性があることによる と推測された。 Gal4 DNA結合ドメインおよびPvAlfの活性化ドメイン(このPv Alfはファセオルス ブルガリス(Phaseolus vulgaris) の種子特異的転写因子である)からなるキメラ転写因子はGal4結合部位がプ ロモーター内に存在する状態ではインゲンマメの子葉細胞内でのトランジエント アッセイではCATレポーター遺伝子の発現を活性化した(Bobb et a l.,1995 Plant J.8 p101−113)。 Gal4 DNA結合ドメインの影響は、GUSとNPTIIレポーター遺伝 子を含み、Gal4部位がそれらのプロモーター内に存在する安定に形質転換さ れたタバコ植物においては全く検出されなかった(Reuchek et al .,1995 Plant Cell Reports 14 p773−77 6)。Gal4 DNA結合ドメイン蛋白質の発現は全く検出されなかった。 1996年8月9日に開示されたカナダ特許出願第2,150,039号は、 天然のGal4をトランスアクチベーターとして用いるトランスジェニック植物 における遺伝子発現を制御する方法を記載している。具体的にはこの特許出願は 、Gal4部位がプロモーター内に存在するGUSレポーター遺伝子が、構成的 CaMV35Sプロモーターから発現されるGal4蛋白質による標的化を受け る例を開示している。これら2つの構成成分はアラビドプシス(Arabido psis )の根細胞内に同時導入され、そしてカルス培養物から成長する葉組織 をアッセイした。この葉物質をGUSについてのみ染色した際には、葉脈がレポ ーター活性の発現について陽性であった。これらの結果は葉全体および全ての組 織における構成的発現の期待とは一致しない。言い換えると、予期された結果は 、GUSの発現は35Sプロモーターから直接発現されるGUSの例とは区別出 来ないはずであった(Benfey et al.,EMBO J 9:168 5−1696(1990);Odell et al.,Nature 313 :810−812(1985))。従って葉脈内でのみ検出された発現は、35 Sプロモーターにより制御される記載の系の機能にはよらないことが可能性とし て考えられる。葉脈内での発現は、葉脈内での発現を指令する内因性調節配列へ の隣接するGUSの組込みによるものであるかも知れず(Sundaresan et al.,1995,Genes & Development 9:1 797−1810;Topping et al.,1994 Plant J .5:895−903)、あるいはGUSコーディング領域に操作的に連結され るプロモーターからのバックグラウンド発現によるものであるかも知れない。G al4トランスアクチベーターが発現され、そしてGUS発現を制御するように 機能しているということは全く示されておらず、なぜならGal4トランスアク チベーターは同時導入され、そしてGal4部位プロモーターを活性化させるた めに個別に添加されないためである。この結果により先に論議されるように他の 研究者により見いだされたものと同様に、Gal4でのトランス活性化系の不首 尾が示される。 Gal4キメラ転写因子/標的プロモーター系はトランジエントアッセイでは 植物細胞内で機能しうることが知られているものの、安定に形質転換された植物 内でのこの種の系を使用する試みについての失敗例も しくは決定的でない例のみが報告されているに過ぎない。従って2構成成分系に ついて導入遺伝子発現を調節する必要性が依然として存在する。このような系が 利用可能であれば、1992年5月29日に公開された国際公開第WO 92/ 08341号を有するPCT出願(この開示は引用により本明細書に取り込まれ る)に記載されているもののような他の技術を用いて生産場所においてのみその 形質遺伝子の発現を誘導することができる。他の場合には、2構成成分系を用い て所望の組織もしくは細胞種類特異性を有するプロモーターからの発現レベルを 、その所望される組織もしくは細胞種類特異性を保持しながら増幅させることが できてよい。2構成成分系を用いて更には複数の導入遺伝子を調和的に調節して よい。更には、例えば高リシンおよび/またはメチオニン含有量を有する蛋白質 の発現のような形質を達成するためには高レベル蛋白質産物が必要とされ、そし てそれがその後に種子のアミノ酸構成成分を改善することが出来る特性のためは 、既知のプロモーターではこれまでには取得されなかった発現レベルを達成する 発現系が所望される。 発明の要約 本発明は、 a)5’−3’方向で (1)少なくとも一つのGal4結合配列に操作的に連結されるプロモータ ー; (2)プロモーターに操作的に連結されたコーディング配列もしくはその相 補体;および (3)コーディング配列もしくはその相補体に操作的に連結されたポリアデ ニル化シグナル配列;ただしそのプロモーターが最小プロモー ターである場合には、Gal4結合配列はその最小プロモーターの上流に位置す る: を含む第一キメラ遺伝子;ならびに b)5’−3’方向で (1)プロモーター; (2)Gal4転写アクチベーターのDNA結合ドメインをコードするDN A配列; (3)(2)のDNA配列に操作的に連結される転写活性化ドメインをコー ドするDNA配列;および (4)(3)のDNA配列に操作的に連結されるポリアデニル化シグナル配 列; を含む第二キメラ遺伝子、 を植物細胞のゲノム内へ組み入れることを含む、安定に形質転換させたトランス ジェニック植物細胞内での遺伝子発現を調節するための方法に関し、この場合、 第二キメラ遺伝子の発現は第一キメラ遺伝子の発現を調節する。 他の態様では、第一遺伝子は更には少なくとも一つの調節因子を含むことがで きる。 図面および配列表の簡単な説明 本特許出願は、カラーで仕上げられた少なくとも一つの図面を含む。カラー図 面(一つもしくは複数)を伴う本特許のコピーは、請求および必要料金の支払い により、特許商標庁により提供されるであろう。 図1は、pGEM9Zf内にキメラG4G遺伝子を含むプラスミドpG4Gの 地図である。G4G遺伝子は、Gal4結合部位、−65ファ セオリンプロモーター領域およびリーダー、GUSコーディング領域、ならびに ファセオリン3’ポリアデニル化シグナル配列領域からなる。 図2は、プラスミドpPhG4Gの地図である。これはpG4Gからの改変物 であり;G4G遺伝子の上流に添加されたファセオリンプロモーターの5’上流 領域からの追加的配列を有する。 図3は、本研究に用いられる合成プロモーターとの比較を行い、そしてGal 4要素間と他の調節要素との組み合わせ物示す図である。 図4は、プラスミドpPh/P−G4Alfの地図である。これは、キメラP h/P−Gal4−PvAlf遺伝子が既に導入されているプラスミドpUC1 8である。このキメラ遺伝子は、ファセオリンプロモーターおよびリーダー、G al4 DNA結合ドメイン(BD)、PvAlf活性化ドメイン(AD)、な らびにファセオリン3’シグナル配列領域からなる。 図5は、プラスミドp35S−G4Alfの地図である。これは、キメラp3 5S−Gal4−PvAlf遺伝子が既に導入してあるプラスミドpUC18で ある。このキメラ遺伝子は図3に示されているものと同様のものであるが、ファ セオリンプロモーターに代わる35Sプロモーターおよびクロロフィルa/b結 合性蛋白質リーダーの置換を伴う。 図6は、pPh/P−G4VP16の地図である。これは、キメラPh/P− Gal4−PV16遺伝子が既に導入してあるプラスミドpUC18である。こ のキメラ遺伝子は図3に示されているものと同様のものであるが、PvAlf活 性化ドメインに代わるVP16活性化ドメインの置換を伴う。 図7は、プラスミドp35S−Ga4VP16の地図である。これは、 キメラp35S−Gal4−VP16遺伝子が既に挿入されているプラスミドp UC18である。この遺伝子は図4に示されているものと同じであるが、PvA lf活性化ドメインに代わるVP16活性化ドメインの置換を伴う。 図8は、この研究に用いられるキメラGal4アクチベーターをコードする異 なる発現カセットを示す。 図9は、トランスジェニックタバコ種子内でのキメラトランスアクチベーター Ph/P−G4VP16によるpZBL3からのGUSレポーター遺伝子の特異 的活性化を証明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポータ ー系統(pZBL2 2C、11A、4B;pZBL3 2A、6A、4B、3 D)ならびに異なるPh/P−G4VP16エフェクター系統(14A、15A 、および13B)との間に作成した。 図10は、トランスジェニックタバコ種子内でのキメラトランスアクチベータ ー35S−G4VP16によるpZBL3からのGUSレポーター遺伝子の特異 的活性化を証明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポータ ー株(pZBL2 2C、11A、4B;pZBL3 2A、6A、4B、3D )ならびに異なる35S−G4VP16エフェクター系統(12A、5A、およ び20A)との間に作成した。 図11は、トランスジェニックタバコ種子内でのPh/P−G4Alfによる pZBL3からのGUSレポーター遺伝子の特異的活性化を証明する蛍光アッセ イの結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポーター系統(pZBL2 2C、1 1A、4B;pZBL3 2A、6A、4B、 3D)ならびに異なるPh/P−G4VP16エフェクター系統(17A、14 A、および3B)との間に作成した。 図12は、トランスジェニックタバコ種子内での35S−G4Alfによるp ZBL3からのGUSレポーター遺伝子の特異的活性化を証明する蛍光アッセイ の結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポーター系統(pZBL2 2C、11 A、4B;pZBL3 2A、6A、4B、3D)ならびに異なる35S−G4 Alfエフェクター系統(1A、4A、および1B)との間に作成した。 図13は、トランスジェニックタバコ種子内でのPh/P−G4VP16によ るpZBL5およびpZBL6からのGUSレポーター遺伝子の特異的活性化を 証明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポーター系統(p ZBL5 3F、2C、1E;pZBL63B、4F、8E)ならびに異なるP h/P−G4VP16エフェクター系統(14A、15A、および13B)との 間に作成した。−410Ph/P−GUSを含む一つの高度に発現されるトラン スジェニック系統を、高レベルの種子特異的発現を生じる対照として用いた。3 5S−GUSの一つの高度に発現されるトランスジェニック系統も対照として用 いた。 図14は、トランスジェニックタバコ種子内での35S−G4VP16による pZBL5およびpZBL6からのGUSレポーター遺伝子の特異的活性化を証 明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポーター系統(pZ BL5 3F、2C、1E;pZBL6 3B、4F、8E)ならびに異なる3 5S−G4VP16エフェクター系統(12A、5A、および20A)との間に 作成した。−410Ph/ P−GUSを含む一つの高度に発現されるトランスジェニック系統を、高レベル の種子特異的発現を生じる対照として用いた。35S−GUSの一つの高度に発 現されるトランスジェニック系統も対照として用いた。 図15は、トランスジェニックタバコ種子内でのPh/P−G4Alfによる pZBL5およびpZBL6からのGUSレポーター遺伝子の特異的活性化を証 明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポーター系統(pZ BL5 3F、2C、1E;pZBL6 3B、4F、8E)ならびに異なるP h/P−G4A1fエフェクター系統(17A、14A、および3B)との間に 作成した。−410Ph/P−GUSを含む一つの高度に発現されるトランスジ ェニック系統を、高レベルの種子特異的発現を生じる対照として用いた。35S −GUSの一つの高度に発現されるトランスジェニック系統も対照として用いた 。 図16は、トランスジェニックタバコ種子内での35S−G4Alfによるp ZBL5およびpZBL6からのGUSレポーター遺伝子の特異的活性化を証明 する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポーター系統(pZB L5 3F、2C、1E;pZBL6 3B、4F、8E)ならびに異なる35 S−G4Alfエフェクター系統(1A、4A、および1B)との間に作成した 。−410Ph/P−GUSを含む一つの高度に発現されるトランスジェニック 系統を、高レベルの種子特異的発現を生じる対照として用いた。35S−GUS の一つの高度に発現されるトランスジェニック系統も対照として用いた。 図17は、トランスジェニックタバコ種子内でのPh/P−G4VP16によ るpZBL7、pZBL8、pZBL9、およびpZBL10からのGUSレポ ーター遺伝子の特異的活性化を証明する蛍光アッセイ の結果を示す。遺伝交雑物を、異なるレポーター系統(pZBL7 1A:pZ BL8 4A、1D;pZBL9 3F、4F、7A;およびpZBL10 1 1H、6D、7C)ならびに異なるPh/P−G4VP16エフェクター系統( 14A、15A、および13B)との間に作成した。−410Ph/P−GUS を含む一つの高度に発現されるトランスジェニック系統を、高レベルの種子特異 的発現を生じる対照として用いた。35S−GUSの一つの高度に発現されるト ランスジェニック系統も対照として用いた。 図18は、トランスジェニックタバコ種子内での35S−G4VP16による pZBL7、pZBL8、pZBL9、およびpZBL10からのGUSレポー ター遺伝子の特異的活性化を証明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を 、異なるレポーター系統(pZBL7 1A;pZBL8 4A、1D;pZB L9 3F、4F、7A;およびpZBL10 11H、6D、7C)ならびに 異なる35S−G4VP16エフェクター系統(12A、5A、および20A) との間に作成した。−410Ph/P−GUSを含む一つの高度に発現されるト ランスジェニック系統を、高レベルの種子特異的発現を生じる対照として用いた 。35S−GUSの一つの高度に発現されるトランスジェニック系統も対照とし て用いた。 図19は、トランスジェニックタバコ種子内でのPh/P−G4Alfによる pZBL7、pZBL8、pZBL9、およびpZBL10からのGUSレポー ター遺伝子の特異的活性化を証明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を 、異なるレポーター系統(pZBL7 1A;pZBL8 4A、1D;pZB L9 3F、4F、7A;およびp ZBL10 11H、6D、7C)ならびに異なるPh/P−G4Alfエフェ クター系統(17A、14A、および3B)との間に作成した。ー410Ph/ P−GUSを含む一つの高度に発現されるトランスジェニック系統を、高レベル の種子特異的発現を生じる対照として用いた。35S−GUSの一つの高度に発 現されるトランスジェニック系統も対照として用いた。 図20は、トランスジェニックタバコ種子内での35S−G4Alfによるp ZBL7、pZBL8、pZBL9、およびpZBL10からのGUSレポータ ー遺伝子の特異的活性化を証明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物を、 異なるレポーター系統(pZBL7 1A;pZBL8 4A、1D;pZBL 9 3F、4F、7A;およびpZBL10 11H、6D、7C)ならびに異 なる35S−G4Alfエフェクター系統(1A、4A、および1B)との間に 作成した。−410Ph/P−GUSを含む一つの高度に発現されるトランスジ ェニック系統を、高レベルの種子特異的発現を生じる対照として用いた。35S −GUSの一つの高度に発現されるトランスジェニック系統も対照として用いた 。 図21は、トランスジェニックタバコ実生内での35S−G4Alfもしくは 35S−G4VP16による−65−GUSおよびPhG4GからのGUSレポ ーター遺伝子の特異的活性化を証明する蛍光アッセイの結果を示す。遺伝交雑物 を、異なるレポーター系統(−65−GUS 5C、PhG4G 17C、5A )ならびに異なる35S−G4Alf系統(1A、1B、4A)もしくは35S −G4VP16エフェクター系統(12A、5A、21A、および20A)との 間に作成した。3 5S−GUSを含む一つの高度に発現されるトランスジェニック系統を、高レベ ルの種子特異的発現を生じる対照として用いた。 配列番号1は、Gal4結合部位のための共通配列である。 配列番号2〜6は、サッカロミセス ケレビシアエ(Saccharomyc es cerevisiae)内のガラクトース異化のための遺伝子のプロモー ター内に見いだされる天然に存在するGal4結合部位の配列である。 配列番号7は、実施例3に用いられるRY−G−box−RY要素のコア配列 である。 配列番号8は、グリシニン2プロモーター内に見いだされるCACAboxの 配列である。 配列番号9はレグミンbox要素の配列である。 配列番号10〜12は、異なるレグミンおよびグリシニン遺伝子のプロモータ ー内の既知の様々なRY boxの配列である。 配列番号13は、実施例4に用いられるGy2要素のコア配列である。 配列番号14〜16は、ABAおよびVP1に応答性を付与することが知られ ているDNAセグメントである。 配列番号17は、実施例5に用いられるEm調節要素のコア配列である。 配列番号18は、実施例6に用いられるC1調節要素のコア配列である。 配列番号19は、実施例7に用いられるG−box調節要素である。 配列番号20および21は、実施例8に用いられるCHS Unit1調節要 素の重要構成成分である。 配列番号22は、実施例7に用いられるCHS Unit1である。 配列番号23および24は、実施例1に記載されるGal4結合部位カッセッ トを形成するのに用いられるオリゴヌクレオチドである。 配列番号25および26は、実施例3に記載される種子特異的RY−G−bo x−RY調節要素カセットを形成するのに用いられるオリゴヌクレオチドである 。 配列番号27および28は、実施例4に記載されるグリシニン2調節要素カセ ットを形成するのに用いられるオリゴヌクレオチドである。 配列番号29および30は、実施例5に記載されるEm調節要素カセットを形 成するのに用いられるオリゴヌクレオチドである。 配列番号31および32は、実施例6に記載されるC1調節要素カセットを形 成するのに用いられるオリゴヌクレオチドである。 配列番号33および34は、実施例7に記載される構成的G−box調節要素 を形成するのに用いられるオリゴヌクレオチドである。 配列番号35および36は、実施例8に記載されるCHS Unit1調節要 素カセットを形成するのに用いられるオリゴヌクレオチドである。 生物学的寄託 以下のプラスミドはブダペスト条約(the Budapest Treat y)の規約にのっとり、the American Type Culture Collection(ATCC),12301Parklawn Driv e,Rockville,MD 20852、に寄託してあり、以下の受託番号 がつけられている:プラスミド 受託番号 寄託日 pZBL1 ATCC 209128 1997年6月24日 発明の詳細な記述 用語「本質的に類似する」は、一つもしくは複数のヌクレオチド塩基内での変 化がDNA結合ドメインの結合の際、核酸断片の機能に本質的には影響を及ぼさ ない核酸断片を意味する。「実質的に類似する」は更には、一つもしくは複数の アミノ酸の置換をもたらすが、DNA配列によりコードされる蛋白質の機能特性 には影響を及ぼさない一つもしくは複数のヌクレオチド塩基内の一つの改変をも 意味する。従って「本質的に類似する」アミノ酸配列は、等価な機能を有する蛋 白質を特定するものである。従って、本発明は特定の例示配列より多くのものを 包含する。 用語「遺伝子」は、コーディング配列の前(5’非コーディング配列)および 後(3’非コーディング配列)にある調節配列を初めとする特別な蛋白質もしく は機能的RNAを発現する核酸断片を意味する。「キメラ遺伝子」は、天然には 一緒には見いだされない調節配列とコーディング配列、または天然には隣接しな い蛋白質の部分もしくは天然には隣接しないプロモーターの部分をコードする配 列を含むいずれかの遺伝子を意味する。従ってキメラ遺伝子は、異なる起源に由 来する調節配列およびコーディング配列、または同一の起源に由来するが、天然 に見いだされるものとは違った様式に配置されている調節配列およびコーディン グ配列を含んでよい。「内因性遺伝子」は、ある生物のゲノム内の天然の位置に 存在する生来の遺伝子を意味する。「外来性」遺伝子は、宿主生物内には通常は 見いだされないが、遺伝子導入により宿主生物内に導入される遺伝子を意味する 。外来性遺伝子は、非生来遺伝子もしくはキメ ラ遺伝子内に挿入される生来遺伝子を含み得る。「導入遺伝子」は、形質転換手 法によりゲノム内に導入されている遺伝子である。 「コーディング配列」は、特異的アミノ酸配列をコードするDNA配列を意味 する。「調節配列」は、コーディング配列の上流(5’非コーディング配列)、 配列内、もしくは配列の下流(3’非コーディング配列)に位置するヌクレオチ ド配列を意味し、そしてこれは会合するコーディング配列の転写、RNAプロセ シングもしくは安定性、または翻訳に影響を及ぼす。調節配列は、プロモーター 、翻訳リーダー配列、イントロン、およびポリアデニル化シグナル配列を含む。 「プロモーター」は、コーディング配列もしくは機能的RNAの発現を調節す ることに関与するDNA配列を意味する。一般的にはコーディング配列はプロモ ーター配列の3’側に位置する。「プロモーター」は、TATA−boxを含ん でなるDNA配列である最小プロモーターおよび転写開始の部位を特定するため に作用する他の配列を含み、ここに発現の調節を目的として調節要素が付加され る。「プロモーター」は更には、最小プロモーターに加え、コーディング配列も しくは機能的RNAの発現を調節することが可能な調節要素を含むヌクレオチド 配列をも意味する。この種類のプロモーターは、近位および一層遠位にある上流 要素からなり、後者の要素はエンハンサーと称されることがしばしばある。従っ て「エンハンサー」は、プロモーター活性を刺激し得るDNA配列であり、そし てそのプロモーターの生来の要素もしくはプロモーターレベルもしくはプロモー ターの組織特異性を増強するために挿入された異種要素であってよい。プロモー ターは、生来の遺伝子からその全体が由来するか、または天然に見いだされる異 なるプロモーターに由来する異 なる要素からできているか、または合成DNAセグメントを含んでいてさえよい 。当業者には、異なるプロモーターは異なる組織もしくは細胞の種類内での、ま たは発生の異なる段階で、または異なる環境条件に応答して、ある遺伝子の発現 を指令しうるものと理解される。たいていの時期において、たいていの細胞の種 類で遺伝子を発現させるプロモーターは共通して「構成的プロモーター」と称さ れる。植物細胞で有用な様々な種類の新規プロモーターは常時発見されており; 多数の例が、Okamuro and Goldberg,Biochemis try of Plants 15:1−82,1989による編集物に見いだ しうる。更には、たいていの場合においては制御配列の明確な境界は完全には特 定されていないため、様々な長さのDNA断片が同一のプロモーター活性を有し うるものと理解される。 「調節要素」は、プロモーター活性を決定する際に役割を演じるDNA配列を 意味し、すなわち調節要素は調節配列の活性を決定する際に役割を演じることが できる。調節要素は、発現のレベル、発現の組織/細胞の種類の特異性、および /または発育に際しての発現のタイミングに影響を及ぼしうる。「調節要素」は プロモーターの一部であってよいか、または最小プロモーターの上流に位置して よい。調節要素として見なされるDNA配列は、転写因子の結合のための標的部 位であるとして示されている配列、ならびに特性は特定されてはいないが、それ がプロモーターから欠損すると発現に影響が及ぼされるために、ある機能を有す ることが知られている配列を含む。「構成的」調節要素は、植物のたいていの組 織に、植物発育周期のたいていの時期を通して発現を指令するものである。「種 子特異的」調節要素は、種子の発育の間に種子組織内で の発現を指令するものである。種子組織の異なる種類、もしくは種子発育の異な る段階において発現を指令してよい、異なる種類の種子特異的調節要素が存在す る。 「翻訳リーダー配列」は、遺伝子のプロモーター配列とコーディング配列との 間に位置するDNA配列を意味する。翻訳リーダー配列は、翻訳開始配列の上流 の完全にプロセシングされたmRNA内に存在する。翻訳リーダー配列は、mR NAへの初期転写物のプロセシング、mRNAの安定性、もしくは翻訳効率に影 響を及ぼしてよい。(Turner,R.and Foster,G.D.(1 995)Molecular Biotechnology 3:225)。 「3’非コーディング配列」は、コーディング配列の下流に位置するDNA配 列を意味し、そしてポリアデニル化シグナル配列およびmRNAプロセシングも しくは遺伝子発現に影響を及ぼすことができる調節シグナルをコードする他の配 列を含む。ポリアデニル化シグナルは通常はポリアデニル酸部分(tract) のmRNA前駆体の3’末端への添加に影響を及ぼすことを特徴とする。異なる 3’非コーディング配列の使用は、Ingelbrecht et al.,P lant Cell 1:671−680,1989、により例示される。 用語「操作的に連結される」は、あるものの機能がもう一方により影響を受け るような、ある単一核酸断片上の核酸配列の会合を意味する。例えば、あるプロ モーターが、あるコーディング配列に操作的に連結されているとは、そのプロモ ーターがそのコーディング配列の発現に影響を及ぼすことができる(すなわち、 そのコーディング配列は、そのプロモーターの転写制御下にある)場合である。 コーディング配列は、セン スもしくはアンチセンス方向で調節配列に操作的に連結され得る。 用語「機能的RNA」は本明細書で用いられる際には、アンチセンスRNA、 リボザイム、もしくは翻訳されない他のRNAを意味する。 用語「発現」は本明細書に用いられる場合には、センス(mRNA)もしくは アンチセンスRNAの転写を意味する。発現は更には、mRNAのポリペプチド への翻訳をも意味する。 本明細書に用いられる際には、「Gal4結合部位」は、配列番号1に示され るヌクレオチド配列、またはGal4 DNA結合ドメインが結合し得る本質的 に類似するいずれかの配列を意味する。言い換えると、用語「Gal4結合部位 」および「Gal4結合配列」は本明細書では互換可能に用いられる。 Gal4結合部位は、酵母GAL1およびGAL10遺伝子の発現を制御する上 流活性化配列(Upstream Activation Sequence) (UASG)内に見いだされる4つのGal4部位およびGAL7プロモーター 内に見いだされる一つのGal4部位からなる共通配列である(Giniger et al.,(1985)Cell 40:767−774)。もともとの Gal4部位配列は配列番号2〜6に示される。 これらの異なる配列は、Gal4の結合能力を維持しながらもGal4結合部位 内に作成し得る変異物の幾つかを示し、そして本質的には類似する配列と見なさ れる。 本明細書に用いられる際には「Gal4結合部位プロモーター」は、少なくと も一つのGal4部位に操作的に連結されるプロモーターを意味する。従って「 Gal4結合部位プロモーター」は、限定されるものではないが、少なくとも一 つのGal4結合配列と最小プロモーター、少なくとも一つのGal4結合配列 および最小プロモーターを有する追加的調節要素、少なくとも一つのGal4結 合配列が添加されているプロモーター、または少なくとも一つのGal4結合配 列および追加的調節要素が添加されているプロモーターなどの組み合わせ物を含 んでよい。 本明細書に用いられる際には「活性化ドメイン」は、転写に対して剌激効果を 有する蛋白質ドメインを意味する。天然の活性化ドメインはDNA結合ドメイン に融合し得る転写因子の部分であり、そして転写刺激効果を有することが示され ている。天然の活性化ドメインは改変させることができ、この場合、アミノ酸は 転写刺激効果を変化させることなく置換もしくは欠失を受ける(Cress a nd Triezenberg,1991,Science 251:87−9 0;Drysdale et al.,1995,Molecular and Cellular Biology 15:1220−1233)。 「形質転換」は、宿主生物のゲノム内への核酸断片の移行を意味し、これによ り遺伝的に安定な遺伝形質がもたらされる。形質転換を受けた核酸断片を含む宿 主生物体は、「トランスジェニック」生物として引用される。植物の形質転換の 方法の例は、アグロバクテリウム(Agro bacterium)により介在される形質転換(De Blaere et al.,(1987)Meth.Enzymol.143:277)、および粒 子加速化もしくは「遺伝子銃」形質転換技術(Klein et al.(19 87)Nature(London)327:70−73;米国特許第4,94 5,050号)を含む。 本発明は、安定に形質転換された植物内で機能するGal4キメラ転写因子/ 標的プロモーター系を初めて提供する。具体的には本発明は、植物細胞のゲノム 内に: a)5’−3’方向で (1)少なくとも一つのGal4結合配列に操作的に連結されるプロモータ ー; (2)プロモーターに操作的に連結されたコーディング配列もしくはその相 捕体;および (3)コーディング配列もしくはその相補物に操作的に連結されたポリアデ ニル化シグナル配列;ただしそのプロモーターが最小プロモーターである場合に は、Gal4結合配列はその最小プロモーターの上流に位置する; を含む第一キメラ遺伝子;ならびに b)5’−3’方向で (1)プロモーター; (2)Gal4転写アクチベーターのDNA結合ドメインをコードするDN A配列; (3)(2)のDNA配列に操作的に連結される転写活性化ドメインをコー ドするDNA配列;および (4)(3)のDNA配列に操作的に連結されるポリアデニル化シグナル配 列; を含む第二キメラ遺伝子、 が組み入れられることを含む、安定に形質転換させたトランスジェニック植物細 胞内での遺伝子発現を調節する方法に関し、この場合、第二キメラ遺伝子の発現 が第一キメラ遺伝子の発現を調節する。 他の態様では、第一遺伝子は更には少なくとも一つの調節要素を含み得る。 第一キメラ遺伝子内のGal4結合部位プロモーターは、第二キメラ遺伝子に より産生されるキメラ転写因子の存在下で活性化される。あるプロモーター中で のDNA結合部位の多重コピーの存在がプロモーターの有効性を増大することが できることは当業者にはよく知られている(Carey et al.,199 0 Nature 345:361)。従って第一キメラ遺伝子中のGal4結 合部位プロモーターは、配列番号1に記載される配列、もしくは本質的には類似 する配列を有する少なくとも一つのGal4結合部位を含む。キメラ転写因子を コードする第二キメラ遺伝子は、Gal4のDNA結合ドメインをコードする配 列(これはGal4蛋白質の内の少なくともアミノ末端147アミノ酸を含む) もしくは本質的に類似する配列を含む。この活性化ドメインは、転写を刺激する ことができるいずれかのアミノ酸配列であり得る。活性化ドメインは一般的には 転写因子もしくはコアクチベーターに由来し、そして転写にかかわる他の蛋白質 と相互作用する蛋白質の部分であり、そのことにより転写過程を刺激する。従っ て、転写を刺激することができるいずれかの活性化ドメインを用いて本発明を実 施することがで きる。好ましい活性化ドメインは酸性転写活性化ドメインであるはずである。こ のような活性化ドメインは、限定される訳ではないが、単純疱疹ウイルスVP1 6蛋白質からのもの(Triezenberg et al.,1988 Ge nes Dev.2:718)およびファセオルス ブルガリス(Phaseo lus vulgaris)PvAlf蛋白質からのもの(Bobb et a l.,1955 The Plant Journal 8:101)を含むこ とができる。例えば双子葉植物もしくは単子葉植物細胞のような、現在形質転換 することができるか、もしくは将来形質転換可能となるであろういずれかの植物 細胞を用いて本発明を実施することができる。双子葉植物細胞の例は、限定され る訳ではないが、ダイズ、トマト、ジャガイモ、タバコ、ナタネの脂肪種子、ヒ マワリ、綿、アルファルファ、エンドウ、テンサイ、ヒヨコマメ、レンズマメ、 ハウチマメ、リママメを含む。単子葉植物細胞の例は、限定される訳ではないが 、トウモロコシ、小麦、ライ麦、大麦、米、オオモロコシを含む。 Gal4結合部位プロモーターを含む第一キメラ遺伝子、およびキメラGal 4 DNA結合ドメイン/活性化ドメイン転写因子をコードする第二キメラ遺伝 子を、当業者にはよく知られる技術を用いて植物細胞のゲノム内に導入すること ができる。これらの方法は、限定される訳ではないが、(1)例えば粒子衝撃も しくは電気穿孔のような直接DNA取り込み(Klein et al.(19 87)Nature(London)327:70−73:米国特許第4,94 5,050号)、ならびに(2)アグロバクテリウム(Agrobacteri um)により媒介される形質転換(De Blaere et al.,(1 987)Meth.Enzymol.143:277)を含む。 目的の遺伝子に操作的に連結されるGal4結合部位プロモーターを含む第一 キメラ遺伝子および、Gal4 DNA結合ドメイン/活性化ドメイン転写因子 を含む第二キメラ遺伝子は、本発明を実施するために用いられる2つの個別の構 成成分である。これらキメラ遺伝子の各々を、一つの構成成分を宿す形質転換体 が第二構成成分を宿す形質転換体から区別されるように植物種のゲノム内に個別 に形質転換させることができる。その後にこの2つの構成成分を、2つの個別の 構成成分を宿す2つの形質転換体の遺伝交雑により、一つの植物のゲノム内に合 わせ入れることができる。従って第一および第二キメラ遺伝子は、(a)第一構 築物で植物細胞を形質転換すること、(b)第二構築物で第二植物細胞を形質転 換すること、(c)(a)および(b)における形質転換植物細胞から繁殖力の ある成熟した植物を育てること、ならびに(d)形質転換植物を遺伝的に交雑さ せて、そのゲノムが第一および第二構築物を含む子孫を産生すること、により植 物細胞のゲノム内に合わせ入れることができる。 別法では、この2つの構築物は、同一細胞内に同時に両方の構成成分を形質転 換させることにより同一ゲノム内に一緒に導入されてよい。更に別の手法は、一 つの構成成分を単独でゲノム内に形質転換させ、その後に既にその第一構成成分 を宿す細胞の第二構成成分での形質転換を行うことである。 従って別の態様では、本発明は本発明の方法を用いて形質転換される植物、お よびそのような植物から取得される種子に関する。 Gal4結合部位プロモーターを含む導入遺伝子の転写を調節する目 的には、このプロモーターを、非翻訳リーダー、コーディング領域、3’非翻訳 配列、およびポリアデニル化シグナル配列に操作的に連結させる。別法では、コ ーディング領域を機能的RNAを産生する配列により置換させてよく、次にはそ の機能的RNAがアンチセンス、同時抑制、もしくは他の遺伝子発現技術により 遺伝子発現の調節を媒介してよい。 キメラGal4 DNA結合ドメイン/活性化ドメイン転写因子は、いずれか の構成的、組織特異的、もしくは発育的に調節されるプロモーターにより調節さ れてよい。この調節因子が次には、Gal4結合部位プロモーター、すなわち少 なくとも一つのGal4結合配列に操作的に連結されるプロモーター、を含む導 入遺伝子の発現を調節する。Gal4結合部位プロモーターは最低でも、少なく とも一つのGal4結合部位、およびTATA boxを含む。追加的要素がG al4結合部位プロモーター内に存在してよく、その例はCAAT box、ま たはキメラGal4 DNA結合ドメイン/活性化ドメイン転写因子以外の一つ もしくは複数の転写因子のための結合部位である。動物系では、同一プロモータ ーへの転写因子の幾つかの組み合わせ物の標的化が、発現レベルに対して相乗作 用を奏しうることが知られている(Lin et al.,1990 Natu re 345:359)。 本2構成成分系による遺伝子活性化の更なる増強は、Gal4結合部位プロモ ーター内もしくは最小プロモーターの上流の他の調節要素の添加により取得する ことができる。このような追加的調節要素は限定される訳ではないが、種子特異 的要素、構成的要素、およびエンハンサーであり得る。種子発生中の遺伝子の発 現を調節することに関与する多種多様の要素が同定されている。例えば、RY− G−box−RY調節要素 は種子貯蔵蛋白質およびレクチン遺伝子プロモーター内に共通に見いだされてお り、そしてダイズグリシニンおよびβ−コングリシニン種子貯蔵蛋白質プロモー ター、ならびにインゲンマメ(French bean)β−ファセオリン種子 貯蔵蛋白質プロモーター内での種子特異的遺伝子発現の正の調節にとって必要で ある(Leliever et al.,1992,P1ant Physio l.98:387−391:Bustos et al.,1991 EMBO J.10:1469−1476;Kawagoe et al.,1994 Plant J.5:885−890;Bobb et al.,1997 N ucleic Acids Research 25:641−647;Dic kinson et al.,1998,Nucleic Acids Res earch 16:371;Fujiwara and Beachy 199 4,Plant Molecular Biology 24:261−272 ;Chamberland et al.,1992,Plant Molec ular Biology 19:937−949)。異なる天然のプロモータ ー内に見いだされるRY−G−box−RY要素の配列は変異を有するが、特別 なヌクレオチド配列:CATGCAW(「RY」の特徴)およびCACGTG( 「G−box」)の存在により識別され得る。配列番号7に示されるRY−G− box−RY要素、または本質的に類似する配列の一つもしくは複数のコピーを Gal4結合部位プロモーター内もしくは最小プロモーターの上流に導入して、 植物内の種子特異的遺伝子発現のレベルを増加させることができる。 ダイズグリシニン2遺伝子プロモーターからのグリシニン2(Gy2)調節要素 はCACA要素とレグミンboxの両方を含み、そしてこのプロモーターの高レ ベルでの種子特異的遺伝子発現にとって必要である(Leliever et al.,1992,Plant Physiol.98:387−391)。C ACAおよびレグミンbox要素として認識されるヌクレオチドは各々配列番号 8および9に示される。 異なるレグミンおよびグリシニン遺伝子のプロモーター内にはレグミンboxの RY box内に変異が存在する。例が配列番号10〜12に示される(Dic kinson et al.,1988、Nucleic Acids Res .16:371)。 配列番号13に示されるGy2要素、もしくは本質的に類似する配列の一つもし くは複数のコピーをGal4結合部位と組み合わせて用いても、植物内の種子特 異的遺伝子発現レベルを増加させることができる。 小麦のEm遺伝子プロモーターからの、Em1a、Em2、およびEm1b要 素を初めとするEm調節要素はアブシシン酸(ABA)による調節に、そしてト ウモロコシのプロトプラストを用いる一過性アッセイではトウモロコシ転写因子 VP1に強力に連結している(Marcotte et al.,1989、P lant Cell 1:969− 976;Vasil et al.,1995,Plant Cell 7:1 511−1518)。ABAおよびVP1の両方が種子生育中の遺伝子発現の調 節に関与している。ABAおよびVP1応答性要素として認識される核酸セグメ ントが配列番号14〜16に示される。 配列番号17に示されるEm要素、または本質的に類似する配列の一つもしくは 複数のコピーをGal4結合部位と組み合わせて用いても、植物内での種子特異 的遺伝子発現のレベルを増加させることができる。 トウモロコシC1遺伝子プロモーターからのGT要素およびSph1要素を初 めとするC1調節要素は、ABA調節とVP1トランス−活性化とに必須である (Hattori et al.,1992,Gene & Developm ent 6:609−618;Kao et al.,1996,Plant Cell 8:1171−1179)。配列番号18に示されるC1要素、また は本質的に類似する配列の一つもしくは複数のコピーをGal4結合部位と組み 合わせて用いても、植物内での種子特異的遺伝子発現のレベルを増加させること ができる。 G−box(CACGTG)は多くの多様な植物遺伝子プロモーター内に見い だされる6量体要素である。標的部位に対して異なる結合特異性および親和性を 有する多くの異なる種類のG−box結合因子が存在 する。ACGTコアをフランクする配列はG−box結合因子の結合特異性に影 響を及ぼす(Menkens et al.,1995,TIBS 20:50 6−510;Katagiri and Chua,1992,Trends in Genetics 8:22−27;Foster and Chua, 1994,FASEB 8:192−200)。配列番号19に示されるG−b oxモチーフを含むDNAセグメント、または本質的に類似する配列の一つもし くは複数のコピーをGal4結合部位と組み合わせて用いても、植物内での構成 的遺伝子発現もしくは組織特異的遺伝子発現のレベルを増加させることができる 。 異なるG−box配列とGal4結合部位との間の組み合わせにより、異なる組 織および器官内での植物遺伝子発現の多様性および特異性をもたらすことができ る。パセリからのカルコンシンターゼ遺伝子プロモーターのCHS Unit1 は、光応答性における特異的遺伝子活性化に必要とされる光誘導性要素である( Weisshaar et al.,1991,EMBO J.10:1777 −1786;Menkens et al.,1995,TIBS 20:50 6−510)。光応答性にとって重要であるとして認識されるこの要素のヌクレ オチドが配列番号20および21に示される。 配列番号22に示されるCHS Unit1、または本質的に類似する配列の一 つもしくは複数のコピーを、特にGal4結合部位と組み合わせた形で用いて構 成的遺伝子発現のレベルを増加させることができる。 該2構成成分系により遺伝子活性化を改善することができる別の種類の調節要 素はエンハンサー要素である。いずれかのエンハンサーを、Gal4結合部位プ ロモーター(場合によってはRY−G−box−RY要素を含む)、Gy2要素 、Em要素、C1要素、G−box要素、もしくはCHS Unit1要素に添 加することができる。エンハンサーの例は、ファセオリンプロモーターからのA Tリッチエンハンサー(van der Geest et al.,1994 The Plant Journal 6 p413−423;van de r Geest et al.,1997,Plant Molecular Biology 33:553−557)、オクトピンシンターゼ遺伝子からの OCSエンハンサー(Greve et al.,1983、J.of Mol ecular and Applied Genetics 1:499−51 1)、およびカリフラワーモザイクウイルス(Cauliflower Mos aic Virus)35S プロモーターからのエンハンサー(Odell et al.,1988,Plant Molecular Biology 10:263−272)である。 本明細書に用いられる標準的組換えDNAおよび分子クローニング技術は当該 技術分野ではよく知られており、そして、Sambrook,J.,Frits ch,E.F.and Maniatis,T.Molecular Clon ing:A Laboratory Manual ;Cold Spring Harbor Laboratory Press:Cold Spring Harbor,198 9(本明細書中これ以降は「Maniatis」)に一層完全に記載される。 本キメラ遺伝子を含むプラスミドベクターは、当業者によく知られる従来の技 術を用いて構築される。プラスミドベクターの選択は、宿主植物を形質転換させ るのに用いられる方法および所望される選択マーカーに依存する。当業者は、そ のキメラ遺伝子を含む宿主細胞をうまく形質転換、選択、および増殖させる目的 でプラスミドベクター上に存在しなければならない遺伝子因子をよく認識してい る。当業者は更には、異なる独立の形質転換現象が発現の異なるレベルおよびパ ターンをもたらし(Jones et al.,EMBO J.4:2411− 2418、1985;De Almeida et al.,MGG 218: 78−86,1989)、そしてそのため所望される発現レベルおよびパターン を提示する系統を取得する目的には複数の現象をスクリーニングしなければなら ないことをも認識するであろう。このようなスクリーニングは、DNAのサザン (Southern)分析、mRNA発現のノザン(Northern)分析、 蛋白質発現のウエスタン(Western)分析、もしくは表現型分析のような 、当業者によく知られる従来の技術を用いて達成されてよい。 本発明は、安定に形質転換された植物内での導入遺伝子発現を調節する方法を 提供することにより導入遺伝子の発現の有用な方法に改良を加える。本発明の方 法は、1)共通に用いられる高度に発現される種子貯蔵蛋白質遺伝子プロモータ ーから発現されるレベルより高い発現レベル、2)交雑後の穀物内の発現の活性 化、3)複数の導入遺伝子の同調調節、および4)組織特異的もしくは発生的に 調節されるプロモーターの発現 パターンを維持しながらの発現レベルの増幅、を達成するための方法を提供する 。 実施例 本発明は更には、以下の実施例に特定され、それらの実施例中では、他に特に 記載がない限り全ての割合およびパーセンテージは重量によるものであり、そし て度数は摂氏である。これらの実施例は、本発明の好ましい態様を示しながらも 説明のみとして与えられることは理解されるべきである。先の論議およびこれら の実施例から当業者は本発明の主要な特徴を確認することができ、そして本発明 の精神および範囲から逸脱することなく本発明の様々な変更物および改変物を、 様々な使用法および条件にそれらを適用させることを目的として作成することが できる。 実施例1 Gal4結合部位プロモーター−GUSレポーター遺伝子の構築 4つのGal4結合部位および5’〜−65にまで伸長するファセオリン最小 プロモーターからなるプロモーターを、ベータ−グルクロニダーゼ(GUS)コ ーディング領域およびファセオリン3’ポリアデニル化シグナル配列領域の5’ 側に構築した。G4Gと称されるこのキメラ遺伝子の4つのセグメントは以下の ものでできている:(1)配列番号1に記載されるGal4 DNA結合部位の 共通配列の4つのコピーを含むオリゴヌクレオチド(Brasselman e t al.,1993、PNAS 90:1657)および末端制限部位。これ らのオリゴヌクレオチドは、配列番号23および24に示される配列を有する。 これら2つのオリゴヌクレオチドのアニーリングからもたらされる二本鎖DNA 断片は、5’BamHI部位および3’PstI部位を有する。 (2)ファセオリンプロモーターの−65から転写開始部位に関する+77まで 伸長するNsiI−NcoI断片。このNcoI部位は予め加えられている(S lightom et al.,1991 Plant Mol Biol M an B16:1)。PstIおよびNsiI末端をアニールし、そして制限部 位を再生させることなく連結させる。 (3)ウイダ(uida)コーディング領域を含むNciI−EcoRI断片( GUS;Jefferson et al.,1987 EMBO J 6:3 901)。(4)ファセオリンポリアデニル化シグナル配列領域を含む1.2k bのEcoRI−HindIII断片(Slightom et al.,19 91 Plant Mol Biol Man B16:1)。プラスミドpG EM9Zf内の5’BamHI部位に添加されたNotIおよびXbaIを有す るキメラG4G遺伝子はpG4Gと称される(図1)。 このキメラ遺伝子を、BamHI−SalI断片として、HindIII部位 の3’側のSalI部位の添加の後にアグロバクテリウム ツ メファキエンス(Agrobacterium tumefaciens)のバ イナリーベクターpZBL1内にクローン化してpZBL3を作成した。pZB L1はpBR322からの複製起点、細菌性nptIカナマイシン耐性遺伝子、 シュードモナス アエルギノサ(Pseudomonas aeruginos )プラスミドpVS1の複製起点および安定化起点(Itoh et al. ,1984)、van der Elzenら、1985、により記載されるT −DNA境界(この場合、右側の境界断片の一部であるOCSエンハンサー(O CSプロモーターの−320〜−116に伸展する;Greve et al. ,1983,Journal of Molecular and Appli ed Genetics 1:499−511)が除去されている)、およびカ ナマイシン耐性植物選択マーカーとして作用するためのNos/P−nptII −Ocs3’遺伝子を含む。プラスミドpZBL1はATCCに寄託してあり、 そして受託番号209128を有する。 プロモーター内のGal4結合部位を有する第二キメラ遺伝子は。4つのGa l4結合部位の5’側に位置するDNA断片の添加を用いてG4Gと同一の様式 で構築した。この追加的DNA断片はファセオリンプロモーターの上流部分に由 来し、そして−1471のEcoRI部位と−391にあるNsiI部位とが結 合する1.08キロベースのDNA断片であり、そしてマトリックス付着領域お よびATリッチエンハンサーを含む(Tim Hall,Texas A & M Universityから取得した;van der Geest et al.,1994 The Plant Journal 6 p413−42 3,van der Geest and Hall,1997,Pl ant Molecular Biology 33:553−557)。この DNA断片の部分配列(−890〜−391)が利用可能であり(GenBan k 受託番号#J01263 M13758)、これから完全なEcoRI− si I断片を単離するためにプローブを作成することができる。これらの配列を 含むPstI(ポリリンカー部位)−NsiI断片を、NotI−XbaI断片 として除去し、そしてその後にG4G遺伝子に添加してPhG4Gを作成できる ように、pGEM9ZfベクターのNsiI部位内にクローン化した。バイナリ ーベクター中にPhG4G遺伝子を構築するためには、まずBamHI部位をP hG4G遺伝子の5’側に添加し、そしてその後にファセオリンプロモーター上 流配列(Ph5’)を含むBamHI−BamHI断片を、バイナリーpZBL 3ベクター内のGal4部位の上流のBamHI部位内にクローン化してpZB L7を形成した。Ph5’断片の正しい方向を制限酵素分析により確認した。 GUSコーディング領域に融合されたファセオリン−65最小プロモーターお よびファセオリン3’ポリアデニル化シグナル配列領域からなる対照構築物であ る−65−GUSは、ファセオリン−65プロモーターおよびGUSコーディン グ領域を含むNsiI−XbaI断片を、ファセオリン3’領域を含むXbaI −HindIII断片と共にpSP72ベクターのPstIおよびHindII I部位内に融合させることにより作成した。Gal4部位を全く有さないこのキ メラ遺伝子をBamHI−XhoI断片として、バイナリーベクターpZBL1 内のBamHIおよびSalI部位内にクローン化させてpZBL2を作成した 。 実施例2 キメラGal4転写アクチベーターの構築 キメラGal4−PvAlf転写アクチベーターは、−410ファセオリンプ ロモーター(Ph/P−G4Alf)もしくは35Sプロモーター−Cabリー ダー(35S−G4Alf)のいずれかの制御下で構築した。Ph/P−G4A lfキメラアクチベーター遺伝子は4つのセグメント:(1)−410にまで伸 長し、そして+77までのリーダー配列を含むファセオリンプロモーターの49 4bpのHindIII−NcoI断片(Slightom et al.,1 991 Plant Mol Biol Man B16:1)、(2)Gal 4 DNAドメインのN−末端147アミノ酸をコードするNcoI−SmaI 断片(Ma et al.,1988 Nature 334:631)、(3 )PvAlf活性化ドメインのN末端243アミノ酸をコードするSmaI− al I断片(Bobb et al.,1995 Plant J 8 p10 1−113)、(4)ファセオリン3’配列を含む1.2kbのSalI−Hi nd III断片、を有する。35S−G4Alfキメラアクチベーター遺伝子内 では、35SプロモーターおよびCabリーダーからなる1.4kbのHind III−NcoI断片を用いてPh/P−G4Alfキメラ遺伝子中の−410 ファセオリンプロモーターおよびリーダー配列を置換した。CaMV 35Sプ ロモーター+クロロフィルa/b結合性蛋白質(cab)リーダーは、cab遺 伝子22Lに由来する60bpの非翻訳リーダーDNA断片に操作的に連結され る転写開始部位を8bp越える(3’側に)ところにまで伸長する35Sプロモ ーター配列を含む(Harpster et al.1988 Mol.Gen .Genet 212:182)。 他のキメラGal4−VP16転写アクチベーターも、−410ファセオリン プロモーター(Ph/P−G4VP16)もしくは35Sプロモーター−Cab リーダー(35S−G4VP16)のいずれかの制御下で作成した。Gal4 DNA結合性ドメインのN−末端147アミノ酸および単純疱疹(Herpes simplex)ウイルスVP16活性化ドメインのC−末端78アミノ酸( Triezenberg et al.,1988 Genes and De v.2:718)の双方をコードする696bpのNcoI−BamHI(Ba HI平滑末端化させてあるもの)断片をPh/P−G4Alfもしくは35S −G4AlfのNcoI部位およびSmaI部位内にクローン化させてG4Al fセグメントを置換した。 各キメラアクチベーター遺伝子をまずHindIII断片として、BamHI とXbaIポリリンカー部位の間に付加された第二KpnI部位を有するpSK ベクターのHindIII部位内にクローン化した。その後にこのキメラアクチ ベーター発現カセットをKpnI断片として切り出し、そしてバイナリーベクタ ーpZ5KADのKpnI部位内にクローン化してpZ5KAD−Ph/P−G 4Alf、pZ5KAD−35S−G4Alf、pZ5KAD−Ph/P−G4 VP16、pZ5KAD−35S−G4VP16を作成した。このバイナリーベ クターpZ5KADはPBR322からの複製起点、細菌性カナマイシンnpt I耐性遺伝子、シュードモナス(Pseudomonas)プラスミドpVS1 の複製および安定化領域(Itoh et al.,1984)、T−DNAボ ーダー(van den Elzen et al.,1985)、ならびにス ルホニル尿素耐性植物選択マーカーとして作用 させるための35S/P−ALSR−ALS3’遺伝子を含む。 各バイナリーベクター構築物をアグロバクテリウム ツメファキエンス(Ag robacterium tumefaciens)LBA4404内に形質転 換させ、その後にそれをタバコの葉組織の接種に用いた。トランスジェニックタ バコ植物は本質的にはDe Blaere et al.,1987 Meth .Enzymol.143:277、の手法により取得した。形質転換された苗 状の選択は、20〜50ppbのクロロスルフォンもしくは100mgのカナマ イシン/l上でのいずれかで実施した。苗状を、20mgのクロロスルフォン/ lもしくは100mgカナマイシン/lのいずれかの上で根付かせた。 実施例3 種子特異的RY−G−box−RY調節要素のGal4結合部位プロモーターへ の添加 2コピーのRY−G−box−RY要素共通配列(Conceicao an d Krebbers,1994 Plant J.5:493−505;Bu stos et al.,1991 EMBO J.10:1469−1479 ;Kawagoe et al.,1994 Plant J.5:885−8 90;Bobb et al.,1997 Nucleic Acids Re search 25:641−647;Dickinson et al.,1 988,Nucleic Acids Research 16:371;Fu jiwara and Beachy 1994,Plant Molecul ar Biology 24:261−272;Camberland et al.,1992,Plant Molecular Bi ology 19:937−949)および末端制限BamHI部位を含むオリ ゴヌクレオチドを設計した。これらのオリゴヌクレオチドは、配列番号25およ び26に示される配列を有する。これら2本のオリゴヌクレオチドのアニーリングによりもたらされる二本鎖DN A断片は、5’および3’の両末端にBamHI部位を有する。5’BamHI 部位は完全なものであり、これをクローニングの後に再びBamHIで切断する ことができる。3’BamHI部位は連結用にのみ用いることができる。アニー ルされたDNA断片を直接、G4GのGal4結合部位の4つのコピーの上流のBam HI部位内にクローン化して、(RY−G−Box−RY)2−G4Gを 形成した。Gal4部位の上流のこのRY−G−box−RY要素の直接の方向 をBamHI消化により確認した。キメラ(RY−G−box−RY)2−G4 G遺伝子をBamHI−SalI断片としてバイナリーベクターpZBL1内に クローン化して、実施例1に記載される要領でpZBL4を作成した。 実施例4 グリシニン2調節要素のGal4結合部位プロモーターへの添加 マメ科植物のグリシニン2遺伝子からのグリシニン(Glycini n)2(Gy2)要素(CACA要素プラスレグミンbox)(Lelievr e et al.,1992,Plant Physiology 98:38 7−391)を2コピー、および末端制限BamHI部位を含むオリゴヌクレオ チドを設計した。これらのオリゴヌクレオチドは配列番号27および28に示さ れる配列を有する。 これら2本のオリゴヌクレオチドのアニーリングによりもたらされる二本鎖D NA断片は、5’および3’の両末端にBamHI部位を有する。 アニールされたDNA断片をG4G内の4コピー分のGal4結合部位の上流 のBamHI部位中に直接クローン化して、実施例3に記載される要領で(Gy 2)2−G4Gを形成した。 実施例5 ABA−およびVPI−により調節されるEm調節要素のGal4結合部位プ ロモーターへの添加 2コピーのEm要素共通配列(小麦Emプロモーターの転写開始部位から、 −152〜−78に伸長する;Macrotte et al.,1989,P lant Cell 1:969−976;Vasil et al.,1995,Plant Cell 7:1511−1518)お よび末端制限BamHI部位を有するオリゴヌクレオチドを設計した。これらの オリゴヌクレオチドは配列番号29および30に示される配列を有する。これら2本のオリゴヌクレオチドのアニーリングによりもたらされる二本鎖DN A断片は、5’および3’の両末端にBamHI部位を有する。アニールされた DNA断片をG4G内の4コピーのGal4結合部位の上流のBamHI部位中 に直接クローン化して、実施例3に記載される要領で(Em)2−G4Gを形成 した。このキメラ(Em)2−G4G遺伝子をBamHI−SalI断片として バイナリーベクターpZBL1内にクローン化して、実施例1に記載される要領 でpZBL5を作成した。 実施例6 ABA−およびVP1−により調節されるC1調節要素のGal4結合 部位プロモーターへの添加 2コピーのC1要素(GT−要素およびSphI要素を含む)(Hattor i et al.,1992,Gene & Development 6:6 09−618;Kao et al.,1996,Plant Cell 8: 1171−1179)、および末端制限BamHI部位を含むオリゴヌクレオチ ドを設計した。これらのオリゴヌクレオチドは配列番号31および32に示され る配列を有する。これら2本のオリゴヌクレオチドのアニーリングによりもたらされる二本鎖DN A断片は、5’および3’の両末端にBamHI部位を有する。アニールされた DNA断片をG4G内の4コピーのGal4結合部位の上流のBamHI部位中 に直接クローン化して、実施例3に記載される要領で(C1)2−G4Gを形成 した。 実施例7 構成的G−box調節要素のGal4結合部位プロモーターへの添加 4コピーのG−box要素、TCCACGTGGC(Menkens et al.,1995,TIBS 20:506−510;Katagiri an d Chua,1992,Trends in Genetics 8:22− 27;Foster and Chua,1 994,FASEB 8:192−299)および末端制限BamHI部位を含 むオリゴヌクレオチドを設計した。これらのオリゴヌクレオチドは配列番号33 および34に示される配列を有する。 これら2本のオリゴヌクレオチドのアニーリングによりもたらされる二本鎖DN A断片は、5’および3’の両末端にBamHI部位を有する。アニールされた DNA断片をG4G内の4コピーのGal4結合部位の上流のBamHI部位中 に直接クローン化して、実施例3に記載される要領で(G−box)4−G4G を形成した。このキメラ(G−box)4−G4G遺伝子をBamHI−Sal I断片としてバイナリーベクターpZBL1内にクローン化して、実施例1に記 載される要領でpZBL6を作成した。 実施例8 光誘導性CHS Unit1調節要素のGal4結合部位プロモーターへの添加 パセリからのカルコンシターゼ遺伝子のCHS Unit1要素の2コピー( box1およびboxIIを含む;Weisshaar et al.,199 1,EMBO J.10:1777−1786;Menkens et al. ,1995,TIBS 20:506−51 0)および末端制限BamHI部位を含むオリゴヌクレオチドを設計した。これ らのオリゴヌクレオチドは配列番号35および36に示される配列を有する。 CGS Unit1要素の各コピーには下線を施し、そして保存されるヌクレオ チドは太文字でタイプしてある。これら2本のオリゴヌクレオチドのアニーリン グによりもたらされる二本鎖DNA断片は、5’および3’の両末端にBamH I部位を有する。アニールされたDNA断片をG4G内の4コピーのGal4結 合部位の上流のBamHI部位中に直接クローン化して、実施例3に記載される 要領で(CHS−Unit1)2−G4Gを形成した。 実施例9 ファセオリンAT−リッチエンハンサーの(RY−G−box−RY)2−Gal 4結合部位プロモーターへの添加 追加的エンハンサーDNA断片を(RY−G−box−RY)2−Gal4結 合部位の上流に導入した。実施例1に示されるように、このAT−リッチエンハ ンサーは、−1471のEcoRI部位から−391 のNsiI部位にまで伸長し、そしてマトリックス連結領域およびAT−リッチ エハンサー(Tim Hall、Texas A&M Universityよ り取得した;van der Geest et al.,1994,The Plant Journal 6 p413−423;van der Gee st and Hall,1997,Plant Molecular Bio logy 33:553−557)を含むファセオリンプロモーター(Ph5’ )の上流部分から由来していた。バイナリーベクター内にPh5’−(RY−G −Box−RY)2−G4Gを構築するため、実施例1に記載される要領でPh 5’を含むBamHI−BamHI断片をバイナリーpZBL4ベクター中の( RY−G−box−RY)2−Gal4の上流のBamHI部位内にクローン化 させてpZBL8を形成した。Ph5’断片の正しい方向を制限酵素分析により 確認した。 実施例10 ファセオリンAT−リッチエンハンサーの(Em)2−Gal4結合部位プロモ ーターへの添加 実施例9における要領で、ファセオリンAT−リッチエンハンサーは(Em)2 −Gal4結合部位プロモーター−GUSレポーター遺伝子内にも導入した。 バイナリーベクター内にPh5’−(Em)2−G4G遺伝子を構築するため、 実施例1に記載される要領でPh5’を含むBamHI−BamHI断片をバイ ナリーpZBL5ベクター内の(Em)2−Gal4部位の上流のBamHI部 位内にクローン化してpZBL9を形成した。Ph5’断片の正しい方向を制限 酵素分析により確認した。実施例11 ファセオリンAT−リッチエンハンサーの(G−box)4−Gal4結合部位 プロモーターへの添加 実施例9における要領で、ファセオリンAT−リッチエンハンサーは(G−b ox)4−Gal4結合部位プロモーター−GUSレポーター遺伝子内にも導入 した。バイナリーベクター内にPh5’−(G−box)4−G4G遺伝子を構 築するため、実施例1に記載される要領でPh5’を含むBamHI−BamH I断片をバイナリーpZBL6ベクター内の(G−box)4−Gal4部位の 上流のBamHI部位内にクローン化してpZBL10を形成した。Ph5’断 片の正しい方向を制限酵素分析により確認した。 実施例12 トランスジェニックタバコ植物の遺伝交雑 初期形質転換体を土壌に移し、そして14時間21℃での昼および10時間1 8℃での夜周期に維持してあり約80%の相対湿度、白色蛍光と白熱光との混合 光下にある成長用チャンバー内で成長させた。植物は成熟するまで成長させ、そ して手作業での授粉を、Wernsman,E.A.and D.F.Matz ingerによる、Hybridization of Crop Plant W.R.Fehr and H.H.Hadley,eds,pp657− 668(1980)、の手法の僅かな改変法を用いて実施した。簡潔には、雌の 親として用いられる予定の植物からの花を開花期の一日前に選択し;花冠を縦方 向に分割し、葯を除去し、柱頭を、その植物に関して開花させた雄親植物からの 花からの花粉で授粉させた。混入性花粉が柱頭に到達する のを防ぐため、一端がモデリング用クレー(modeling clay)には め込まれている4cmの長さのカクテル撹拌機を柱頭および花柱の上に走らせ、 そして花冠により適切な場所に保持した。各花には名札をつけた。さく果を成熟 するまで成長させ、そしてその後に収穫した。 遺伝交雑はR0世代(初期形質転換体)で、キメラ転写因子を保持するエフェ クター植物と、Gal4結合部位プロモーター−GUS遺伝子を保持するレポー ター植物との間で実施した。レポーター遺伝子を含む3つの独立するトランスジ ェニックタバコ植物を個別に、エフェクター遺伝子を保持する3つの個別のトラ ンスジェニック系統に交雑させた。レポーター植物は、エフェクターの非存在下 での遺伝子発現レベルについての対照として作用する野生型タバコ植物にも交雑 させた。 実施例13 種子内での導入遺伝子発現のアッセイ 遺伝交雑からのF1種子をGUS活性について分析した。各試料につき約10 0個の種子(30mg)を迅速に液体N2中で凍結し、そして0.5ml GU S溶解緩衝液(50mM NaH2PO4/Na2HPO4、pH7、10mM E DTA、0.1% Triton X−100、0.1% サルコシル(Sar kosyl)、10mM b−メルカプトエタノール(Mercaptoeth anol))中で挽いた。15分の4℃での高速遠心の後には上清を回収し、そ してアッセイまで−70℃に保存した。GUSアッセイについては、25μlの GUS溶解緩衝液を最初に、96−ウエル蛍光分光分析用マイクロタイタープレ ート(Titretek Fluoroplate;ICN Biomedic als)の各々のウエル中に添加した。各試料抽出物の1マイ クロリットルを各ウエル中の25μlのGUS溶解緩衝液中に添加した。新しく 調製したMUG基質(GUS溶解緩衝液中の1.7mM 4−メチルウンベリフ ェリル−b−D−グルクロニド(Sigma社))の150マイクロリットルを 各ウエルに添加した。この反応を、75μlの0.6M Na2CO3を、MUG 基質の添加後、0、30、60、および120分目に添加することにより停止さ せた。蛍光を検出し、そしてPerkin−Elmer LS−3B分光光度計 を用いて定量した。試料の活性を、MU標準の量(pモル)を測定された蛍光強 度に対してプロットすることにより構築された標準曲線から決定した。蛋白質ア ッセイを、マイクロタイタープレートプロトコールについての製造業者の手順書 に従い、Bio−rad Protein Assay System(Her cules,CA)を用いて同一の試料抽出物について実施した。 図9〜12に示されるように、ファセオリンプロモーターもしくは35Sプロ モーターのいずれかの制御下に置かれるキメラG4VP16およびG4Alf転 写因子は、特異的にGal4結合部位プロモーターを活性化した。この遺伝子活 性化は応答性プロモーター中の特異的Gal4結合部位を必要とし、なぜなら遺 伝子活性化は、そのプロモーター中にはGal4部位を含まない対照であるpZ BL2レポーター系統では検出されなかったためである。 例えば図9ではレーンI〜LSは、pZBL3系統2A(これはレポーター遺 伝子、すなわちGal4結合部位プロモーターにより稼働するGUS遺伝子を保 持する)を、野生型(WT)またはPh/P−G4VP16系統14A、15A 、もしくは13B(これらは野生型陰性対照 を例外として、種子特異的ファセオリンプロモーターの制御下に置かれるキメラ 転写因子を保持する)のいずれかの植物との交雑からもたらされるF1種子にお けるGUS活性を示す。従って、レーンIはキメラ転写因子が提供されない場合 のバックグラウンドレベル発現を示し;J〜Lはその系の両方の構成成分が存在 する場合に取得された発現レベルの範囲を示す。全てが対照より明らかに高く、 キメラ転写因子がバックグラウンドレベル以上に転写を活性化することが示され る。更に進んだ交雑を3つの追加的pZBL3トランスジェニック系統を用いて 行った。レーンM〜Rは、レポーター系統pZBL3 6A、4B、および3D の、単一のPh/P−G4VP16系統14A(レーンN、P、R)ならびにW T対照(レーンM、O、Q)との交雑の結果を示す。再度キメラ転写因子は全て の交雑物においてバックグラウンドレベルをかなり上回りGUS発現を活性化さ せた。 この遺伝子活性化系の特異性も示した。レーンAおよびBは対照植物pZBL 2 2C(Gal4結合部位を欠く最小プロモーター)のWTもしくはPh/P −G4VP16系統14Aとの交雑からもたらされるF1種子におけるGUS活 性を示す。レーンC〜Fは、対照植物pZBL2 11AのWTもしくはPh/ P−G4VP16系統14A、15A、もしくは13Bとの交雑によりもたらさ れるF1種子におけるGUS活性を示す。レーンG〜Hは、対照植物pZBL2 4BとWTもしくはPh/P−G4VP16系統14Aとの交雑によりもたら されるF1種子におけるGUS活性を示す。 図10〜21は、図9について記載されるものに類似する方法で読まれる。 図13〜16に示されるように、ABA−およびVP1−により調節されるE m要素もしくは構成的に調節されるG−box要素もGal4結合部位と組み合 わせて用いた。ファセオリンプロモーターもしくは35Sプロモーターの制御下 に置かれるキメラG4VP16およびG4Alf転写因子は特異的に、安定なト ランスジェニックタバコ種子内でGUSレポーター遺伝子を発現させるのに用い られる(Em)2−Gal4結合部位プロモーター(pZBL5)もしくは(G −box)4−Gal4結合部位プロモーター(pZBL6)を活性化させた。 図13に示されるように、G−boxとGal4部位とを両方組み合わせること (pZBL6)により付与される遺伝子活性化のレベルは、Gal4部位単独( pZBL3)から取得されるものよりもはるかに大きくなる(図13におけるレ ーンN内のGUS活性のレベルを図9におけるレーンN内のものと比較する)。 レーンQは、高発現されたPh/P−GUS系統からの種子におけるGUS活性 のレベルを示す。これは−410ファセオリンプロモーターを含む、以前に記載 された(Odell et al.,1994 Plant Phys.106 :447)対照Ph/P−GUS系統である。レーンRは、Russell e t al.,1992 Mol.Gen.Genet.234:49、内に記載 されるpZ4loxAG形質転換体に由来する高発現された35S−GUS系統 からの種子におけるGUS活性を示す。図13レーンN、ならびに図14レーン O、および図15レーンPに示される2構成成分発現系の例での発現レベルはフ ァセオリンプロモーターのものよりも高くなる。これらの図における更に多くの 例での発現は35Sプロモーターのものよりも高くなる。 図17〜20は、Gal4部位(pZBL7)、(RY−G−Box−RY)2 −Gal4部位(pZBL8)、(Em)2−Gal4部位(pZBL9)、も しくは(G−box)4−Gal4部位(pZBL10)の上流に位置するファ セオリンプロモーターの5’領域からの追加的ATリッチエンハンサーを含むプ ロモーターの活性化を示す。ファセオリンプロモーターもしくは35Sプロモー ターのいずれかの制御下に置かれるキメラG4VP16およびG4Alf転写因 子は特異的にpZBL7、pZBL8、pZBL9、およびpZBL10内のG al4部位を活性化して安定なトランスジェニックタバコ種子内でGUSレポー ター遺伝子を発現させた。pZBL7、pZBL8、pZBL9、もしくはpZ BL10のWT植物への交雑からもたらされるF1種子内でのGUS活性のレベ ルは、これらの植物内のGUS遺伝子構築物からのバックグラウンド発現レベル を示す。種子特異的要素もしくは構成的要素、およびAT−リッチエンハンサー を含む2構成成分Gal4系内では、調節要素は一緒に機能して遺伝子発現を更 に活性化させ、そして遺伝子発現レベルを増加させる。 図9〜20に示されるように活性化レベルは異なる形質転換系列の間では異な っていた。最大の活性化は、Ph/P−G4VP16エフェクター系列(14A )もしくはPh/P−G4Alf系列(17A)をpZBL9 3F、4F、も しくはpZBL10 11H、7Cレポーター系列と交雑させた場合に達成され た(図17、レーンL、N、T、Z、図19、レーンL)。種子内におけるこの 2構成成分Gal4系により付与される最善の遺伝子発現レベルは、ファセオリ ンプロモーターにより付与されるものの約3倍高く(図17におけるレーンLお よびA’を 比較せよ)、そして35Sプロモーターよりも約15倍高い(図17のレーンL およびB’を比較せよ)。同様ではあるもののやや程度が下がるレベルでの活性 化は、35S−G4VP16および35S−G4Alfがエフェクターとして用 いられた場合に達成された(図18および20)。 従って、ある活性化ドメインと組合わされ、少なくとも一つのGal4結合部 位および場合によって存在する追加的調節要素、およびGal4 DNA結合ド メインに基づく本発明の2構成成分遺伝子調節系は、その系の双方の構成成分を 宿す種子内で遺伝子発現を活性化するのに成功した。最も効果的な系列は、高度 な活性を示すファセオリンプロモーターから得られるものよりも3倍高いレベル での発現を指令することができた。 実施例14 実生における導入遺伝子発現のアッセイ 遺伝交雑からのF1タバコ実生もGUS活性について分析した。分析を行った 各交雑物につき約50の種子を発芽させ、そして室温(20℃)での14日間の 蛍光下、湿潤させた砂の上で成長させた。実生(葉および根の両組織を含む)を 1.0mlのGUS溶解緩衝液中で挽いた。GUSアッセイおよび蛋白質アッセ イを先に記載される要領で実施した。図21に示されるように、35Sプロモー ターにより稼働されるG4AlfおよびG4VP16の両方が、安定なトランス ジェニックタバコ実生中での遺伝子発現を活性化させた。最高の活性化レベルは 、35S−G4VP16エフェクター系列とPhG4G 17Cレポーター系列 との間の遺伝交雑により達成された(レーンO、P)。タバコ実生におけ るこの2構成成分Gal4遺伝子発現系により付与される最高の遺伝子発現レベ ルは、35Sプロモーターにより付与されるものと同一レベルであった(レーン PとRを比較せよ)。バックグラウンドを上回る活性化は、Gal4結合部位が 全く提供されない場合には得られなかった(−65−5C、レーンA〜D)。特 異的遺伝子活性化は35S−G4Alfを有する実生において取得されたものの 、その程度は低めであった(レーンE〜L)。全ての場合において、レポーター もしくはエフェクター系列のいずれかについての異なる個別の形質転換体の使用 が異なる活性化レベルをもたらすことが観察され得る。当業者は、これをトラン スジェニック植物のファミリーにおいて共通に観察される「位置効果」の現れと して認識するであろう(Jones et al., EMBO J.4:24 11−2418,1985;De Almeida et al.,MGG 2 18:78−86,1989)。 従って、ある活性化ドメインと組合わされ、少なくとも一つのGal4結合部 位、および場合によっては存在する追加的調節要素、およびGal4 DNA結 合ドメインに基づく本発明の2構成成分調節系は、この系の双方の構成成分を宿 す実生における遺伝子発現をうまく活性化させた。最も効果的な系列は、高度な 活性を示す35Sプロモーターから取得されるものと同一レベルでの発現を指令 することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CU,CZ,EE,GE,GW,HU,I D,IL,IS,JP,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN, MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,US,UZ ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 安定に形質転換されたトランスジェニック植物細胞内での遺伝子発現を 調節するための: a)5’−3’方向で (1)少なくとも一つのGal4結合配列に操作的に連結されるプロモーター ; (2)プロモーターに操作的に連結されたコーディング配列もしくはその相 補体;および (3)コーディング配列もしくはその相補物に操作的に連結されたポリアデ ニル化シグナル配列;ただしそのプロモーターが最小プロモーターである場合に は、Gal4結合配列はその最小プロモーターの上流に位置する; を含む第一キメラ遺伝子;ならびに b)5’−3’方向で (1)プロモーター; (2)Gal4転写アクチベーターのDNA結合ドメインをコードするDN A配列; (3)(2)のDNA配列に操作的に連結される転写活性化ドメインをコー ドするDNA配列;および (4)(3)のDNA配列に操作的に連結されるポリアデニル化シグナル配 列; を含む第二キメラ遺伝子、 を植物細胞のゲノム内に組み入れることを含んでなる方法。 2. 請求の範囲1に記載の、第一遺伝子が更に少なくとも一つの調節要素を 含む方法。 3. 請求の範囲1に記載の、第一遺伝子が更に最小プロモーターおよびGa l4結合配列の上流に位置する少なくとも一つの調節要素を含む方法。 4. 請求の範囲2もしくは3に記載の、調節要素が種子特異的要素もしくは 構成的要素からなる群より選択される方法。 5. 請求の範囲4に記載の、調節要素が更にエンハンサーを含む方法。 6. 請求の範囲2もしくは3に記載の、調節要素が、RY−G−BOX−R Y、Em、C1、Gy2、G−Box、CHU Uint1、もしくはファセオ リンプロモーターの5’エンハンサーからなる群より選択される方法。 7. 請求の範囲1、2、もしくは3に記載の、第一および第二構築物を、( a)植物細胞を第一構築物で形質転換し、(b)第二植物細胞を第二構築物で形 質転換し、(c)(a)および(b)における形質転換させた細胞から繁殖性を 有する成熟した植物を成長させ、そして(d)形質転換させた植物を遺伝交雑さ せて、ゲノムが第一および第二構築物を含む子孫を産生させることにより植物細 胞内に組み合わせ入れる方法。 8. 請求の範囲1、2、もしくは3に記載の、転写活性化ドメインが酸性転 写活性化ドメインである方法。 9. 請求の範囲1、2、もしくは3に記載の、転写活性化ドメインをコード するDNA配列がPvAlfもしくはPV16からなる群より選択される転写因 子から得られる方法。 10. 発現が請求の範囲1、2、もしくは3の方法を用いて調節される少なく とも一つの遺伝子を有する形質転換された植物。 11. 請求の範囲10の植物から取得される種子。
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