JP2001503108A - ふるい分けパネルとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネル、及びその製造方法に関する。ふるい分けパネル（１）は、ふるい分け円筒体のジャケット表面の一部になるよう意図されている。各ふるい分けパネルは一体に形成され、ふるい分け開口（４）を備え、耐摩耗性の非溶接性材料で作られる。

Description

【発明の詳細な説明】 ふるい分けパネルとその製造方法 本発明は、繊維材料をふるい分けるためのふるい分け装置、及びこのふるい分 け装置の製造方法に関する。 セルロース材料の繊維懸濁液などの繊維物質のふるい分けには、繊維物質から 結束繊維の形をなす粗粒、繊維束、またはその他の不純物を分離するという目的 がある。ふるい分けは通常、固定式又は回転式のふるい分け円筒体を含むふるい 分け装置において実施される。ふるい分け円筒体には、不純物ではない繊維が通 過することのできる孔又はスロットが設けられている。 この種のふるい分け円筒体は通常、金属板に孔を開けるかスロットを付けてか ら、金属板を円筒形に形成することによって製造される。できるだけ大きな開き 面積、すなわち孔あけされたふるい分け円筒体表面部分を得るために、孔または スロットを互いに密集して配置しなければならず、また同時に円筒体の強度も維 持しなければならない。これは非常に精密な作業を必要とする。 特に、ある場合には孔をあけた円筒体よりも有利であるスロット付き円筒体の 製造では、スロットの間に残る材料が薄くなるので、強度に関連する困難性が発 生する。従って、スロットを短くして互いにある間隔を取ってスロットを付けな ければならず、これが開き面積を制限することになる。 この問題を解決する一つの方法は、環状の縁で適所に保持された多数の棒材で 円筒体を形成することである。しかし、これは複雑で高価なふるい分け円筒体製 造方法である。また円筒体全体にわたって均一なスロット幅にすることも困難で ある。 この問題は本発明によれば、共にふるい分け円筒体を形成する多数のふるい分 けパネルでふるい分け装置を形成することによって解決される。パネルを一体に 形成した後にふるい分け開口をパネルに形成することによって、ふるい分けパネ ルを個別に製造する。その後、複数のパネルを一つのふるい分け円筒体に組み立 てる。 本発明の特徴は添付の特許請求の範囲から明らかになる。 パネルの形成は、適当な合金またはセラミック材料、例えば酸化アルミニウム からなる材料の鋳造、押出し成形、圧縮成形などによって実施される。材料は耐 摩耗性かつ非溶接性でなけ ればならない。パネルを形成した後に、適当な方法でパネルに孔またはスロット の形状のふるい分け開口を設ける。これは、例えばウォーター切削、レーザ切削 、又は電子切削によって達成することができる。ふるい分け開口の表面をさらに 改良するために、これらを例えば湿式研磨によって研磨することができる。 次にこの方法を、本発明の実施形態を例解する添付の図面を参照して詳しく説 明する。 第１図は、本発明によるふるい分けパネルを示す図である。 第２図は、第１図におけるＩＩ−ＩＩに沿ったふるい分けパネルの断面図であ る。 第１図に示すふるい分けパネルは、ふるい分け円筒体のジャケットの一部分で ある。複数のふるい分けパネルを組み立てることによって、一つのふるい分け円 筒体が形成される。各パネル１はシェル鋳造法による鋳造によって形成されるこ とが好ましい。鋳込型は最終パネルの望みの形状を有する。第２図に、一つの側 に深い軸方向の流路２、他の側に溝３を有するふるい分け表面の断面を示す。 鋳造の後に、パネルの流路２の中に孔又はスロット４の形の ふるい分け開口を設ける。ふるい分け開口をウォーター切削、レーザ切削、又は 電子切削によって高い精度で切ることによって、０．１〜１ｍｍの孔直径又はス ロット幅を達成できる。ふるい分け開口の表面は、研磨、例えば湿式研磨によっ て改善することができる。ふるい分け開口に多少の摩耗性粒子、例えばかんらん 石砂からなる懸濁液を強制通過させることによって、ばりの除去と研磨の効果が 得られる。この効果を増すために、開口に懸濁液を反復して方向を変えて流すこ とが好ましい。これによって、ふるい分け開口のサイズを変えることも可能であ る。 本発明は、スロット付きのふるい分け円筒体が、高い寸法精度と大きな開き面 積を有しながら、強度を低下させることなく製造できることを示唆する。ふるい 分けパネルを適当な方法で、例えば溶接、ねじ接合、パネルを一緒に保持する支 持リングを用いるようなものによって、一つの円筒体に組み立てられる。 本発明によるふるい分けパネルで製造されたふるい分け円筒体には高い精度と 高い強度を持たせることができる。この円筒体は取り付けが簡単であり、長い耐 用寿命をもたらす耐摩耗性の非常に高い材料で形成することができる。開口が高 い精度を 有するので、ふるい分けの結果を改善することができる。 本発明はもちろん上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図の 範囲内で変更することができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の４第４項 【提出日】平成９年１２月９日（１９９７．１２．９） 【補正内容】 請求の範囲 １．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネル（１）であって、一体に形 成されて、ふるい分け開口（４）を備えていることと、円周方向に見てふるい分 け円筒体のジャケットの一部になるよう意図されていることと、及び耐摩耗性の 非溶接性材料で作られていることとを特徴とするふるい分けパネル。 ２．一つの側に軸方向の流路（２）、反対側にグルーブ（３）を備えていること と、及び流路（２）の底部にはふるい分け開口（４）が設けられていることとを 特徴とする請求の範囲第１項に記載のふるい分けパネル。 ３．ふるい分け開口（４）が０．１〜１ｍｍの開きを有することを特徴とする前 記請求の範囲第１項又は第２項に記載のふるい分けパネル。 ４．ふるい分け開口（４）が長手方向のスロットとして形成されていることを特 徴とする前記請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載のふるい分けパ ネル。 ５．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネルを製造する方法であつて、 ふるい分けパネルは耐摩耗性の非溶接性材料 で個別に一体に形成されることと、その後にふるい分けパネルにふるい分け開口 を設けることとを特徴とするふるい分けパネルの製造方法。 ６．ふるい分けパネルが鋳造、押出し成形、又は圧縮成形によって形成されるこ とを特徴とする請求の範囲第５項に記載の方法。 ７．ウォーター切削、レーザ切削、又は電子切削によって、ふるい分けパネルに ふるい分け開口を設けることを特徴とする請求の範囲第５項又は第６項に記載の 方法。 ８．ふるい分けパネルが、片側に軸方向の流路、反対側に溝を備えて形成され、 その後にチャネルの底部にふるい分け開口が作成されることを特徴とする請求の 範囲第５項に記載の方法。 ９．ふるい分け開口の表面が湿式研摩によって改良されることを特徴とする請求 の範囲第５項に記載の方法。 【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年９月１５日（１９９８．９．１５） 【補正内容】 請求の範囲 １．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネル（１）であって、一体に形 成されて、ふるい分け開口（４）を備えていることと、円周方向に見てふるい分 け円筒体のジャケットの一部になるよう意図されていることと、及び耐摩耗性の 非溶接性材料で作られていることとを特徴とするふるい分けパネル。 ２．一つの側に軸方向の流路（２）、反対側に溝（３）を備えていることと、及 び流路（２）の底部にはふるい分け開口（４）が設けられていることとを特徴と する請求の範囲第１項に記載のふるい分けパネル。 ３．ふるい分け開口（４）が０．１〜１ｍｍの開きを有することを特徴とする前 記請求の範囲第１項又は第２項に記載のふるい分けパネル。 ４．ふるい分け開口（４）が長手方向の溝として形成されていることを特徴とす る記請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載のふるい分けパネル。 ５．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネルを製造する方法であって、 ふるい分けパネルが、円周方向に見てふるい 分けシリンダの一部となるように意図されており、耐摩耗性の非溶接性材料で個 別に一体に形成されることと、その後にふるい分けパネルにふるい分け開口が設 けられることとを特徴とするふるい分けパネルの製造方法。 ６．ふるい分けパネルが鋳造、押出し成形、又は圧縮成形によって形成されるこ とを特徴とする請求の範囲第５項に記載の方法。 ７．ウォーター切削、レーザ切削、又は電子切削によって、ふるい分けパネルに ふるい分け開口を設けることを特徴とする請求の範囲第５項又は第６項に記載の 方法。 ８．ふるい分けパネルが、一つの側に軸方向の流路、反対側に溝を備えて形成さ れ、その後にチャネルの底部にふるい分け開口が作成されることを特徴とする請 求の範囲第５項に記載の方法。 ９．ふるい分け開口の表面が湿式研摩によって改良されることを特徴とする請求 の範囲第５項に記載の方法。 【手続補正書】 【提出日】平成１１年２月１０日（１９９９．２．１０） 【補正内容】 請求の範囲 １．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネル（１）であって、一体に形 成されて、ふるい分け開口（４）を備えていることと、円周方向に見てふるい分 け円筒体のジャケットの一部になるよう意図され、溶接なしで一緒に保持される よう意図されていることと、及び耐摩耗性の材料で作られていることとを特徴と するふるい分けパネル。 ２．一つの側に軸方向の流路（２）、反対側に溝（３）を備えていることと、及 び流路（２）の底部にはふるい分け開口（４）が設けられていることとを特徴と する請求の範囲第１項に記載のふるい分けパネル。 ３．ふるい分け開口（４）が０．１〜１ｍｍの開きを有することを特徴とする前 記請求の範囲第１項又は第２項に記載のふるい分けパネル。 ４．ふるい分け開口（４）が長手方向のスロットとして形成されていることを特 徴とする記請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載のふるい分けパネ ル。 ５．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネルを製造す る方法であって、ふるい分けパネルが、円周方向に見てふるい分けシリンダの一 部となるように意図されており、耐摩耗性の材料で個別に一体に形成されること と、その後にふるい分けパネルにふるい分け開口が設けられて、溶接なしにふる い分けシリンダに組み付けられるように設計されていることとを特徴とするふる い分けパネルの製造方法。 ６．ふるい分けパネルが鋳造、押出し成形、又は圧縮成形によって形成されるこ とを特徴とする請求の範囲第５項に記載の方法。 ７．ウォーター切削、レーザ切削、又は電子切削によって、ふるい分けパネルに ふるい分け開口を設けることを特徴とする請求の範囲第５項又は第６項に記載の 方法。 ８．ふるい分けパネルが、一つの側に軸方向の流路、反対側に溝を備えて形成さ れ、その後に流路の底部にふるい分け開口が作成されることを特徴とする請求の 範囲第５項に記載の方法。 ９．ふるい分け開口の表面が湿式研摩によって改良されることを特徴とする請求 の範囲第５項に記載の方法。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネル（１）であって、一体に形 成されて、ふるい分け開口（４）を備えていることと、ふるい分け円筒体のジャ ケットの一部になるよう意図されていることと、及び耐摩耗性の非溶接性材料で 作られていることとを特徴とするふるい分けパネル。 ２．一つの側に軸方向の流路（２）、反対側に溝（３）を備えていることと、及 び流路（２）の底部にはふるい分け開口（４）が設けられていることとを特徴と する請求の範囲第１項に記載のふるい分けパネル。 ３．ふるい分け開口が０．１〜１ｍｍの開きを有することを特徴とする前記請求 の範囲第１項又は第２項に記載のふるい分けパネル。 ４．ふるい分け開口（４）が長手方向のスロットとして形成されていることを特 徴とする前記請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載のふるい分けパ ネル。 ５．繊維材料をふるい分けるためのふるい分けパネルを製造する方法であって、 ふるい分けパネルは耐摩耗性の非溶接性材料 で個別に一体に形成されることと、その後にふるい分けパネルにふるい分け開口 を設けることとを特徴とするふるい分けパネルの製造方法。 ６．ふるい分けパネルが鋳造、押出し成形、又は圧縮成形によって形成されるこ とを特徴とする請求の範囲第５項に記載の方法。 ７．ウォーター切削、レーザ切削、又は電子切削によって、ふるい分けパネルに ふるい分け開口を設けることを特徴とする請求の範囲第５項又は第６項に記載の 方法。 ８．ふるい分けパネルが、一つの側に軸方向の流路、反対側に溝を備えて形成さ れ、その後に流路の底部にふるい分け開口が作成されることを特徴とする請求の 範囲第５項に記載の方法。 ９．ふるい分け開口の表面が湿式研摩によって改良されることを特徴とする請求 の範囲第５項に記載の方法。