JP2001502664A - 細胞、組織、器官及び生物体の貯蔵保存用ガラス化溶液 - Google Patents

細胞、組織、器官及び生物体の貯蔵保存用ガラス化溶液

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JP2001502664A JP10512916A JP51291698A JP2001502664A JP 2001502664 A JP2001502664 A JP 2001502664A JP 10512916 A JP10512916 A JP 10512916A JP 51291698 A JP51291698 A JP 51291698A JP 2001502664 A JP2001502664 A JP 2001502664A
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Abstract

(57)【要約】 本出願に記載したガラス化による保存方法は、従来の方法より高い温度での試料の保存を提供し、細胞、多細胞組織、器官及び生物体に適用し得る。本発明の方法は、ガラス化非浸透性補助溶質(アミノ酸、ベタイン、炭水化物又は水性溶液中の浸透性低温保護剤の化学ポテンシャルを有効に低減するその他の非浸透性補助溶質)、浸透性低温保護剤及び非浸透性低温保護剤(ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、デキストラン、ヒドロキシエチルデンプン、フィコール(Ficol)等)の溶液を調製し、試料をガラス化溶液と接触させ、試料を保存温度で保存することを包含する。本方法はさらに、ガラス化保存溶液の方法で調製した再水和溶液中で保存試料を再水和する工程を含む。本発明はさらに、本方法と関連して記載したようなガラス化溶液及び再水和溶液を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞、組織、器官及び生物体の貯蔵保存用ガラス化溶液1.発明の分野 本発明は、ガラス化による細胞及び多細胞試料の長期貯蔵保存に関する。本発 明は、ガラス化及び再水和溶液の最適化とともに、ガラス化及び再水和の手法を 提供するものである。2.関連技術の説明 伝統的凍結法による細胞及び多細胞試料の低温保存は、滅多にないわけではな い。しかしながら、氷結晶化の強損傷作用は、単細胞及び多細胞試料の低温保存 のためのこのような低温貯蔵法の有効性を制限している。ガラス化は、氷結晶の 生成を伴わない冷却中の試料の凝固を利用する低温保存のための代替的アプロー チである(Fahy et al.,1984)。単細胞(赤血球、幹細胞、精子、大腸菌(E. Coli)、酵母菌及びその他の細胞性微生物等)及び多細胞試料のガラス化による 低温保存は、慣用的には、液体N2中で−196℃での低温保存試料の保存を提 供するものである。しかしながら、冷蔵又はそれ以上の温度での長期貯蔵保存の ための信頼できる方法が近年必要とされている。本発明者(Bronshtein,V.L.,1 995a)が取り扱った従来の技術のいくつかの一般的に容認された誤解及び欠陥の ために、これらの方法の開発ができなかった、と我々は考えている。脱水の作用 低温での氷生成は、試料が十分に脱水された場合にのみ、避け得る。脱水は、 細胞を損傷することが公知である。脱水の損傷作用は、浸透圧(濃度)の増大に 伴って増大し、ガラス化溶液が浸透性低温保護剤を含有するか否かに大いに依っ ている。例えば、細胞は普通は、1mol/lより高い濃度で非浸透溶質のみを 含有する溶液中では平衡を保つことができない。しかしながら、多くの種類の細 胞が、より高濃度で浸透性低温保護剤を含有する溶液中で平衡を容易に耐容し得 る。これは、低温保護剤の浸透が脱水損傷から細胞を保護するためである。 ここで、脱水が、実際に、非常に有害であり得る細胞容積の低減を意味しない 、ということに留意することが重要である(Maryman,H.T.,1967,Maryman,H.T .,1970)。「脱水」という用語は、水の除去、又は浸透圧の増大を意味する。 この用語を間違って用いると、いくつかの誤解を生じる。例えば、下記のように 、脱水それ自体は強力な損傷因子ではない。脱水は、本発明にしたがって実行す れば、保護因子でさえある。 Bryant、G.et al.(1992)に示されているように、ガラス化溶液中での脱水中 の非負荷試料の損傷は、生物学的高分子と膜との間の距離が脱水の結果小さくな った場合に、その間に生じる水和力により引き起こされる。細胞に浸透性低温保 護剤を負荷すると、細胞内低温保護剤がこれらの力を減少させるために、その後 の脱水から保護される、と考えられる。したがって、高浸透圧に対して脱水中の 細胞を保護するには、かなりの量の細胞内低温保護剤が必要である。この理由の ために、ガラス化溶液中での脱水の強力な損傷作用を低減するために、脱水前に 浸透性低温保護剤(ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコール( EG)、プロピレングリコール(PG)、グリセロール等)の負荷溶液中で生物 学的試料を平衡させるということを、Rallは提案した(Rall W.F.et al.,1985 a)。残念ながら、負荷による保護作用は、ガラス化溶液中での付加平衡の時間 の増大に伴って、有意に低減する。一般に、この作用は、高濃度の細胞内低温保 護剤の直接的毒性作用として誤って解釈されている。ガラス化溶液の明白な毒性 細胞内低温保護剤がサイトゾルをガラス化するのに役立つという一般的な確信 、並びにいくつかの細胞内低温保護剤は脱水中に細胞を保護するために必要であ るという事実に基づいて、細胞内部への低温保護剤の浸透は有益な現象であると 考えられる。文献中で考えられたこの浸透の負の局面は、低温保護剤の直接的化 学毒性に関連する(Fahy et al.,1990)。毒性は低温保護剤の濃度(細胞内部 の低 温保護剤の量ではなく)に比例すると考えられるため、毒性を最小限にするため に3つの基本的アプローチ(詳細に関しては、Steponkus,P.L.et al.,1992の レビューを参照)が提案された。 1.異なる低温保護剤の混合物を使用すること。 2.「毒性中和剤」として作用し得る成分を付加すること。 3.低濃度でガラスを形成する溶質を同定すること。 しかしながら、Fahyは、今日までの毒性についての生化学的試験が毒性のメカ ニズムを適切に実証していない、ということを見出した(Fahy et al.,1990)。 これは実際には、典型的浸透性低温保護剤(EG、PG)グリセロール及びDM SO)の直接的化学毒性が小さい、ということを意味する。したがって、Fahy等 (1990)の結論に同意して、低温保護剤の毒性についての現在の考え方は本気で 修正する必要がある。 近年、Langis,R.等(1990)は、脱水工程後の単離ライムギプロトプラストの 存続がガラス化溶液の濃度というよりむしろ浸透性(osmolarity)の作用である 、ということを立証した。この観察を基礎にして、Steponkus,P.L.等(1992) は、より低浸透性を有する低毒性溶液を処方するための代替的戦略を考察した。 前記のように、細胞は、浸透性低温保護剤を負荷されていた場合、数分間、高 濃縮ガラス化溶液中で脱水に耐容し得る。しかしながら、ガラス化溶液中での長 時間の平衡中、細胞生存数は平衡時間の増大に伴って低減する。細胞に浸透性低 温保護剤を負荷すると、脱水時間が短い場合にはガラス化溶液中での脱水後に生 じる損傷が防止されるため、損傷は主に浸透性に依ることが示唆される。しかし ながら、脱水後に達する細胞内低温保護剤の濃度はガラス化溶液の浸透性の増大 に伴って増大するため、既存の実験観察は、脱水胚の損傷が細胞内低温保護剤の 濃度増大の結果であるか、あるいは浸透圧の増大の結果であるのかという疑問に は答えていない。しかしながら、いずれの場合も、損傷が脱水時間に伴って増大 する理由に関する疑問は答えが得られていない。それは、多細胞試料の脱水完了 に要する時間は個々の細胞の場合よりも実質的に長いため、非常に重要である。 Bronshteyn,V.L.等(1994)及びSteponkus,P.L.等(1994)は、負荷低浸透 性を有する低毒性溶液を処方するための代替的戦略を考察した。前記のように、 細 胞は、浸透性低温保護剤を負荷されていた場合には高濃縮ガラス化溶液中で数分 間、脱水に耐え得る。しかしながら、それより長時間のガラス化溶液中で平衡中 は、細胞生存数は平衡時間の増大に伴って低減する。浸透性低温保護剤の細胞へ の負荷は、脱水時間が短い場合には、ガラス化溶液中での脱水時間後に生じる損 傷を防御するために、損傷は浸透性に主によっていることが示唆される。しかし ながら、脱水後に達する細胞内低温保護剤の濃度はガラス化溶液の浸透性の増大 に伴って増大するため、既存の実験観察は、損傷が細胞内低温保護剤の濃度増大 の結果であるか、あるいは浸透圧の増大の結果であるのかという疑問には答えて いない。いずれの場合も、損傷が脱水時間に伴って増大する理由に関する答えは 示されていない。この答えは、多細胞試料の脱水完了に要する時間は個々の細胞 の場合よりも実質的に長いため、非常に重要である。 Bronshteyn,V.L.等(1994)及びSteponkus,P.L.等(1994)は、負荷キイロ ショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)胚に関するエチレングリコール ベースのガラス化の見かけの毒性の有意部分が胚内エチレングリコールの化学毒 性又はガラス化溶液の浸透圧よりむしろエチレングリコールの浸透(胚内部のエ チレングリコールの質量の増大)に関連する、ということを示唆する。ガラス化 溶液中での平衡中の低温保護剤の浸透の損傷作用は、マウス胚を用いて実施され た試験でも実証された(Zhu,S.E.et al.,1993;Tachikawa,S.et al.,1993; 及びKasai,M.et al.,1990)。この毒性作用は、負荷細胞からの水の流出後、 細胞内部の低温保護剤の浸透圧及び濃度が細胞外部とほぼ等しくなるため、低温 保護剤の細胞内浸透圧又は生化学的毒性の増大に関連しない。 高濃度の浸透性低温保護剤を含有するガラス化溶液中での平衡中の細胞膜を通 過する浸透性低温保護剤の流入が、低温保存後、引き続いて行われる低温保護剤 の洗浄中に起こる細胞損傷の主因である、と考えられる。細胞内部への低温保護剤浸透のキネティクス Kedem,0.等(1958)の古典的研究後、細胞内部への低温保護剤浸透に関与す る熱力学的力は、ガラス化溶液の組成とは無関係に細胞膜を通過する低温保護剤 濃度勾配に比例する、ということが一般的に受け入れられた。しかしながら、Br on shteyn,V.L.等(1994)は、アミノ酸(グリシン及びグルタミン酸)並びに炭水 化物(スクロース及びソルビトール)がキイロシヨウジヨウバエ胚内部へのエチ レングリコールの浸透を有意に減少させる、ということを見出した。アミノ酸の 防止作用は、1重量%のグルタミン酸+0.5重量%のグリシンが、42重量% のエチレングリコールを含有するガラス化溶液中での3時間までの平衡中の胚内 部へのエチレングリコールの浸透を実際に防止したため、印象的であった。炭水 化物の防止作用は、その約4分の1であった。これらの観察は、Kedem,0.等( 1958)が記載したアプローチ及びこのモデルを基礎にして得られた定性的結論 がガラス化溶液中での平衡中の細胞内部への低温保護剤の浸透を分析し、予測す るのに用い得ない、ということを示す。低温保護剤とタンパク質との相互作用 Timasheff,S.N.(1993)は、低温保存中にタンパク質を変性から防御するあ る種のコーティング又はシェルを低温保護剤が形成するという考えを批判した。 彼の批判は、Gekko,K.等(1981)、Lee,J.C.等(1981)の論文、並びに低温保 護剤がタンパク質の表面から排除されるということを報告するその他の出版物に 基づいていた。Bronshtein,V.L.(1995b)は、Timasheffと彼の協同研究者の 前記の結諭が2つの理由から疑わしいと提起した。第一に、Timasheffと彼の協 同研究者の透析実験における熱力学的平衡は、透析袋内部の流体静力学的圧力が 袋の外部の圧力と等しい場合には、得られない。流体静力学的圧力におけるこの 差の作用は極わずかであるという示唆は正しくない。第二に、アミノ酸は、細胞 外水性溶液中の低温保護剤の化学ポテンシャルを低減することにより、細胞内部 への低温保護剤の浸透を制限する(Bronshteyn and Steponkus,1994)。したが って、低温保護剤はタンパク質の表面に吸着し、タンパク質を水和する水分子に 部分的に取って代わる。水和の水の量、即ち低温保護剤の分子にタンパク質表面 で置き換えられる水の量は、低温保護剤の濃度の増大に伴って増大する。 Crow,J.H.等(1990)は、乾燥中のタンパク質の安定化が糖とタンパク質との 間の引力のために起きるということを彼等は見出しために、凍結及び脱水は異な る応力ベクトルである、と示唆した。本発明人は、タンパク質表面(及び生物学 的膜)での溶液のガラス化(「シェル」)は、凍結及び乾燥保存に等しく通用す る防御の一般的メカニズムである、と確信する。低温での細胞内非晶質状態の安定性に及ぼす細胞内低温保護剤の作用 Steponkus,P.L.等(1992)は、ガラス化溶液の浸透性の低減が、脱水時間が 数分又はそれ未満である場合には、ガラス化溶液中での脱水の損傷作用を低減さ せるということを示した。しかしながら、低温保存後に細胞を生存させるには、 細胞外溶液及びサイトゾルの両方を首尾良くガラス化する必要がある。この理由 のために、Steponkus等(1992)は、負荷工程のためのより良好な低温保護剤は 、低浸透性を有するガラス化溶液中での脱水後にサイトゾルの安定なガラス化を 可能にするものである、ということを示唆した。この示唆は、細胞内部の低温保 護剤の存在がサイトゾルをガラス化するのに役立つ、という一般的確信を反映し ていた。しかしながら、我々の最近の研究(Bronshtein、準備中)は、最大凍結 脱水化ウシ血清アルブミン(BSA)溶液のガラス化温度がTg=−20℃であ ることを示した。これらの試験では、Tgは、氷融解吸熱の検出可能な開始の温 度として概算された。したがって、タンパク質溶液中のTgは、浸透性低温保護 剤の溶液中でのTgよりはるかに高い。これは、低温保護剤を含有しない脱水化 細胞質の安定性が、同一浸透圧を有する浸透性低温保護剤の溶液の場合よりはる かに高いことを示唆する。これは、順化ライムギ葉から得られるプロトプラスト に関して得られた観察(Steponkus et al.,1992;Langis and Steponkus,1990 )と一致する。彼らは、「エチレングリコールを負荷されたプロトプラストは、 液体窒素中での保存後に最大生存数を達成するには、エチレングリコールを負荷 されなかったものより大きい脱水を受けねばならない」、ということを見出した 。BronshteynとSteponkus(1993)は、ガラス化溶液中での脱水後に非負荷キイ ロショウジョウバエ胚での胚内凍結が、5℃/分で冷却中に2.125M エチ レングリコールを負荷したものと比較して有意に低い温度で起きることを見出し た。したがって、従来の見地とは逆に、細胞質中への低分子低温保護剤の付加は 細胞質の安定性を低減する。このように、本発明は、前記のような従来技術とは 逆の科学的理論に基づいている。 したがって、低分子低温保護剤の使用が低温保存法に有害であり得るという新 たに発見された事実を説明する細胞及び多細胞試料を低温保存するための保存方 法及び低温保護剤を提供することが、本発明の目的である。本発明のさらに別の 目的は、試料中のガラス化細胞外間隙による保存方法及び保存のためのガラス化 溶液を提供することである。 発明の概要 本発明は、試料を、浸透性低温保護剤、非浸透性低温保護剤及び試料中に浸透 する浸透性低温保護剤の量を制限する非浸透性補助溶質を含有するガラス化溶液 に接触させる工程を含む、細胞又は多細胞試料の保存方法を提供するものである 。本方法は、さらに、低温保護剤が試料の細胞から除去されるように、負荷試料 を非浸透性補助溶質、並びに任意に浸透性低温保護剤及び非浸透性再水和低温保 護剤を含有する再水和溶液と接触させることにより、試料を非負荷とする工程を 含む。さらに、低温保護剤は、段階的に、直線的に、又は所望のプロフィールに したがって、負荷又は非負荷され得る。 本発明はさらに、前記方法と一緒に用いるためのガラス化及び再水和溶液を提 供するものである。 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、生物学的試料を保存するための方法及びこの方法を達成するための 組成物を提供するものである。適切な試料は、単細胞(赤血球、幹細胞、精子、 大腸菌(E.Coli)、酵母菌及びその他の細胞性微生物等)又は多細胞組織(皮 膚、血管、器官、胚等)である。本明細書中に記載した方法、ガラス化溶液及び 再水和溶液は、ガラス化及び再水和溶液の毒性を最小にし、細胞内及び細胞外ガ ラス化温度を高める。 本方法は、試料又は検体を低温保存又はガラス化溶液と接触させる工程を含む 。低温保存溶液は、浸透性(即ち、低分子)低温保護剤、非浸透性(即ち、高分 子) 低温保護剤及びガラス化溶液中の浸透性低温保護剤の化学ポテンシャルを有効に 低減する非浸透性補助溶質を含有する。高分子非浸透性低温保護剤の付加は、細 胞外部の低温保存溶液のガラス化温度を高める。補助溶質は、細胞内部を移動す る浸透性低温保護剤の量を制限し、それによって低温保存溶液中の脱水試料中の 細胞内タンパク質の浸透性低温保護剤に対する質量/質量比を増大させる。これ は、低温保存溶液の既定浸透圧に関する細胞内ガラス化温度を高める。 添加される補助溶質の量が多い程、試料内部に浸透する低温保護剤の量は少な くなる。細胞内部のタンパク質/低温保護剤比が大きいほど、細胞内ガラス化温 度は高くなる。しかしながら、細胞を脱水から保護するためには、試料の細胞内 部にほぼ最小量の低温保護剤が必要である。このため、添加され得る補助溶質の 濃度が限定される。低温保存溶液に添加され得る補助溶質の最大濃度は、低温保 存溶液中で細胞を脱水から保護するのに必要な低温保護剤の最小量に依っている 。補助溶質の最大濃度は、すべての特定の種類の浸透性低温保護剤、低温保存溶 液の浸透圧、補助溶質の種類及び試料の種類に関して、実験的に判明している。 前記のように、本発明は、冷蔵又はそれより高い温度での細胞及び多細胞試料 の貯蔵保存のための方法を提供する。細胞外部のガラス化温度を高くするために 、低温保存溶液は高分子低温保護剤、例えばデキストラン、デンプン、ポリエチ レングリコール、ポリビニルピロリドン、フィコール(Ficol)、ペプチドなど を含有する必要がある。 水性溶液中の浸透性低温保護剤の化学ポテンシャルを低減する補助溶質として は、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない: 1.アミノ酸:グリシン、アラニン、グルタミン酸、プロリン、バリン、ヒド ロキシ−1−プロリン、β−アミノプロピオン酸、アミノ酪酸、β−アミノカプ ロン酸、アミノイソ酪酸、N−メチルグリシン、ノルバリン、及び>0.1mo l/lの濃度で水に可溶性であるその他のもの、並びに>0.1mol/lの濃 度で水に可溶性のアミノ酸の誘導体(サルコシン、イミノジ酢酸、ヒドロキシエ チルグリシン等)。 2.ベタイン類:ベタイン及び>0.1mol/lの濃度で水に可溶性のその 他のベタイン類。 3.炭水化物:単糖類(アルドース及びケトース)、グリセルアルデヒド、リ キソース、リボース、キシロース、ガラクトース、グルコース、ヘキソース、マ ンノース、タロース、ヘプトース、ジヒドロキシアセトン、ペンチュロース、ヘ キシュロース、ヘプチュロース、オクチュロース等、並びにそれらの誘導体; a.アミノ糖:D−リボース、3−アミノ−3−デオキシ−、キトサミン、 フコサミン等; b.アルジトール及びイノシトール:グリセロール、エリスリトール、アラ ビニトール、リビトール、マンニトール、イジトール、ベチトール、イノシトー ル等; c.>0.1mol/lの濃度で水に可溶性のアルドン酸、ウロン酸及びア ルダル酸;そして d.二糖類(スクロース、トレハロース等)。 4.糖アルコール(ソルビトール等)。 高い細胞内ガラス化温度を得るためには、細胞は実質的に脱水されねばならな い。脱水は、細胞内部の高分子間の大きな反発力のために、細胞を損傷する。こ れらの力を低減するためには、少量の低温保護剤が細胞内部に存在する必要があ る。しかしながら、細胞内部の低温保護剤の量は、ガラス化溶液の毒性作用を低 減し、そして細胞内ガラス化温度を高めるよう、できるだけ低く保持すべきであ る。これらの要件はすべて、浸透性(即ち、低分子)及び非浸透性(即ち、高分 子)低温保護剤の混合物を、低温保存溶液中の浸透性低温保護剤の化学ポテンシ ャルを有効に低減する非浸透性補助溶質(0.1〜0.6mol/lの濃度のア ミノ酸、ベタイン、糖等)とともに含有する低温保存溶液を用いることにより、 達成され得る。 低温保存(ガラス化)溶液中での脱水後、試料の細胞の内部及び外部の両方で ガラス化温度より低い温度で、細胞は保存され得る。低温保存溶液中での脱水中 における損傷から細胞を保護するために、脱水前に浸透性低温保護剤の低濃度( 5〜40重量%)非損傷性溶液中に細胞を投入し得る。 保存後、試料は再水和され、正常生理学的媒質に戻される必要がある。言い換 えれば、細胞内低温保護剤は細胞から除去され、水と置き換えられるべきである 。 再水和中の損傷は、細胞が低温保存(ガラス化)溶液から再水和(洗浄)溶液に 移されるときに、細胞容積が初期細胞容積より増大するために起きる、と考えら れる。この損傷の可能性を回避するには、再水和溶液中に前記のような補助溶質 、例えば、アミノ酸、ベタイン、炭水化物、又は水溶液中の浸透低温保護剤の化 学ポテンシャルを有効に低減するその他の非浸透性補助溶質を含入しなければな らない。補助溶質は、0.1〜0.6mol/lの濃度で用いられる。さらに高 濃度の補助溶質は、細胞内低温保護剤の質量をより有効に制限するが、しかしな がら、この質量が極少量に達すると、脱水細胞は損傷される可能性がある。 本発明は、冷却中の細胞の安定ガラス化を得るために必要なガラス化溶液の浸 透圧を有意に低減させ、細胞損傷を増大させずにガラス化溶液中での細胞外及び 細胞内ガラス化温度並びに細胞平衡(脱水)時間を有意に増大させ得る。これは 、ガラス化溶液中での平衡中、保存及び再水和中、並びに細胞内低温保護剤の洗 い落とし中に生じる多数の関連問題を解決させ得る。 本明細書中に記載した低温保存工程で生き残る細胞の能力を改良するために、 低温保存溶液中の浸透性低温保護剤及びその他の成分の量を、低温保存溶液中で 段階的に、直線的に又は所望のプロフィールで、初期濃度(≧0%)から最適最 終濃度にまで増大し得る。低温保存溶液及びその成分の相対的量は、機械的に又 はマニュアルで制御される。同様に、再水和工程を最適化するために、再水和溶 液の内容物及び再水和工程の時機も同様に制御され得る。最適初期及び最終濃度 、並びに低温保存及び再水和溶液の成分の相対濃度を増大するための最適方法は 、経験的に確定される。 細胞内及び細胞外ガラス化温度を高めることにより、保存温度を冷蔵又は室温 にまで上げられ、それによって、細胞の長期貯蔵保存の方法を発展させることが 可能となる。 ガラス化溶液中での平衡時間が増大することにより、多細胞試料の脱水中に生 じる浸透圧勾配を低減し得る。これは、試料中の細胞の一部が他の部分より低い 程度に脱水される場合、その後の冷却中にそれは凍結し、損傷され得るために、 非常に重要なことである。 細胞内部の低温保護剤の量を制限することは、洗い落とし手順を簡単にし、輸 血又は移植前の細胞からの細胞内低温保護剤の洗浄を完全に回避させる。これは 、輸血、胚の移植及び人工授精専門医療サービスにとって非常に重要な業績であ る。 本発明の方法は、試料の脱水、試料の保存温度への冷却、試料の周囲温度への 加温、再水和、再水和溶液中での低温保護剤の洗い落とし、及び種々の医学的手 法(輸血、移植等)のための正常生理学的状態への復帰を包含する。 前記の本発明は、好ましい実施態様を参照しながら説明した。前述の詳細な説 明を読み且つ理解すれば、修正及び変更が可能であることは明らかになる。添付 の請求の範囲内又はその均等物の範囲内である限り、このような修正及び変更を すべて含むと解釈されるものとする。参考文献
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 試料中に浸透する浸透性低温保護剤の量を制限する能力によって特徴付 けられる非浸透性補助溶質を含有する溶液に、試料を接触させる工程を含む細胞 又は組織試料の保存方法。 2. 溶液がさらに浸透性低温保護剤及び非浸透性低温保護剤を含有する請求 項1記載の細胞又は組織試料の保存方法。 3. 浸透性低温保護剤、非浸透性低温保護剤及び非浸透性補助溶質を含有す る低温保存溶液に、試料を接触させる工程をさらに含む請求項1記載の細胞又は 組織試料の保存方法。 4. 低温保護剤が、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プロピレ ングリコール及びグリセロールよりなる群から選択される請求項2記載の細胞又 は組織試料の保存方法。 5. 非浸透性低温保護剤がデキストラン、デンプン、ポリエチレングリコー ル、ポリビニルピロリドン、フィコール(Ficol)及びペプチドよりなる群から 選択される請求項2記載の細胞又は組織試料の保存方法。 6. 非浸透性補助溶質が、アミノ酸及びその誘導体;ベタイン;アルドース 単糖類、ケトース単糖類、アミノ糖、アルジトール、イノシトール、エイドン酸 、ウロン酸、アルダル酸、二糖類及び多糖類よりなる群から選択される炭水化物 ;並びに糖アルコールよりなる群から選択される請求項1記載の細胞又は組織試 料の保存方法。 7. 補助溶質溶液中の非浸透性補助溶質の総濃度が、細胞を実質的に損傷し ない最大可能濃度に等しい0.1〜0.7mol/lである請求項1記載の細胞 又は組織試料の保存方法。 8. 補助溶質がアミノ酸である請求項6記載の細胞又は組織試料の保存方法 。 9. 浸透性低温保護剤及び補助溶質の濃度を漸次増加させて試料に接触させ る2又はそれ以上の工程により実行される請求項2記載の細胞又は組織試料の保 存方法。 10. 浸透性低温保護剤及び補助溶質の濃度を所望のプロフィールにより初期 濃度から最終濃度に同時に漸次増加することにより実行される請求項2記載の細 胞又は組織試料の保存方法。 11. 再水和溶液が浸透性再水和低温保護剤をさらに含有する請求項2記載の 細胞又は組織試料の保存方法。 12. 試料内の低温保護剤が試料の細胞から除去されるように、試料中に浸透 する浸透性低温保護剤の量を制限する能力によって特徴付けられる非浸透性再水 和補助溶質を含有する再水和溶液に、保存試料を接触させることにより試料を再 水和する工程をさらに含む請求項11記載の細胞又は組織試料の保存方法。 13. 浸透性再水和低温保護剤が、ジメチルスルホキシド、エチレングリコー ル、プロピレングリコール及びグリセロールよりなる群から選択される請求項1 2記載の細胞又は組織試料の保存方法。 14. 再水和工程が浸透性再水和低温保護剤及び再水和補助溶質の濃度を所望 のプロフィールにより初期濃度から最終濃度に同時に低減することにより実施さ れる請求項12記載の細胞又は組織試料の保存方法。 15. 非浸透性再水和補助溶質が、アミノ酸及びその誘導体;ベタイン;アル ドース単糖類、ケトース単糖類、アミノ糖、アルジトール、イノシトール、エイ ドン酸、ウロン酸、アルダル酸、二糖類、及び多糖類よりなる群から選択される 炭水化物;並びに糖アルコールよりなる群から選択される請求項12記載の細胞 又は組織試料の保存方法。 16. 接触工程が室温又はそれ以上の温度で実施される請求項1記載の細胞又 は組織試料の保存方法。 17. 試料が4℃より高い温度で安定保存され得る請求項1記載の細胞又は組 織試料の保存方法。 18. 浸透性低温保護剤、非浸透性低温保護剤及び非浸透性補助溶質を含有す る、細胞又は組織試料の低温保存に使用するための低温保存溶液。 19. 浸透性低温保護剤が、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プ ロピレングリコール及びグリセロールよりなる群から選択される請求項18記載 の低温保存溶液。 20. 非浸透性低温保護剤が、デキストラン、デンプン、ポリエチレングリコ ール、ポリビニルピロリドン、フィコール(Ficol)及びペプチドよりなる群か ら選択される請求項18記載の低温保存溶液。 21. 非浸透性補助溶質が、アミノ酸及びその誘導体;ベタイン;アルドース 単糖類、ケトース単糖類、アミノ糖、アルジトール、イノシトール、エイドン酸 、ウロン酸、アルダル酸、二糖類及び多糖類よりなる群から選択される炭水化物 ;並びに糖アルコールよりなる群から選択される請求項18記載の低温保存溶液 。 22. 浸透性再水和低温保護剤及び非浸透性再水和補助溶質を含有する、低温 保存細胞又は組織試料の再水和に使用するための再水和溶液。 23. 浸透性再水和低温保護剤が、ジメチルスルホキシド、エチレングリコー ル、プロピレングリコール及びグリセロールよりなる群から選択される請求項2 2記載の再水和溶液。 24. 非浸透性再水和補助溶質が、アミノ酸及びその誘導体;ベタイン;アル ドース単糖類、ケトース単糖類、アミノ糖、アルジトール、イノシトール、エイ ドン酸、ウロン酸及びアルダル酸、二糖類及び多糖類よりなる群から選択される 炭水化物;並びに糖アルコールよりなる群から選択される請求項22記載の再水 和溶液。
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