JP2001502543A - 組換えヘモグロビン調製物においてプロトポルフィリンixのレベルを減少させる方法 - Google Patents

組換えヘモグロビン調製物においてプロトポルフィリンixのレベルを減少させる方法

Info

Publication number
JP2001502543A
JP2001502543A JP10519561A JP51956198A JP2001502543A JP 2001502543 A JP2001502543 A JP 2001502543A JP 10519561 A JP10519561 A JP 10519561A JP 51956198 A JP51956198 A JP 51956198A JP 2001502543 A JP2001502543 A JP 2001502543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hemoglobin
pix
gene
hemh
protoporphyrin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP10519561A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001502543A5 (ja
Inventor
エル. ハーシュバーガー,チャールズ
シー. フライ,クリストファー
エイ. ベスト,エレイン
Original Assignee
バクスター バイオテック テクノロジー エス.エイ.アール.エル.
イーライ リリー アンド カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バクスター バイオテック テクノロジー エス.エイ.アール.エル., イーライ リリー アンド カンパニー filed Critical バクスター バイオテック テクノロジー エス.エイ.アール.エル.
Publication of JP2001502543A publication Critical patent/JP2001502543A/ja
Publication of JP2001502543A5 publication Critical patent/JP2001502543A5/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/88Lyases (4.)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/795Porphyrin- or corrin-ring-containing peptides
    • C07K14/805Haemoglobins; Myoglobins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Abstract

(57)【要約】 本発明は、減少した量のプロトポルフィリンIXを含む組換えヘモグロビン溶液、およびこのようなヘモグロビン溶液を生成する方法に関する。これらの方法は、適切な宿主細胞においてhemH遺伝子を過剰発現させることによるか、または宿主細胞においてhemHの産生を増加させることによって(例えば、hemH遺伝子の宿主細胞の染色体への組み込みによるか、またはhemH遺伝子を天然に有する宿主細胞において遺伝子の複数のコピーを挿入することによる)、達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 組換えヘモグロビン調製物において プロトポルフィリンIXのレベルを減少させる方法 本発明は、一般的に、組換えヘモグロビンを産生する方法に関し、そしてより 詳細には、プロトポルフィリンIXを含有するヘモグロビンの発現を減少させる方 法に関する。発明の背景 患者に献血を輸血することが、いつも実用的であるかまたは望ましいわけでは ない。これらの状況において、赤血球代用物の使用が望ましい。このような産物 は、赤血球が行うように、酸素を輸送するのに必要である。 患者が出血している場合、通常、損失した体液容量の全体を置換することが必 要である。しかし、通常、損失したヘモグロビンの全てを置換する必要はない。 ヘモグロビン置換治療の初期の目的は、肺から末梢組織へ酸素を輸送することで ある。ヘモグロビン投与はまた、血漿容量を増加および維持し、そして血液粘度 を減少させる。多くの容量拡大コロイドおよびクリスタロイド溶液が、現在市販 されているが、酸素を輸送し得るものはない。この能力を有する現在の唯一の治 療は、ヒト血液輸血である。 遺伝子操作技術は、多数の生物学的発現系(例えば、昆虫細胞株、トランスジ ェニック細胞、酵母系、および細菌系)において、異種タンパク質の発現を可能 にしてきた。ヘモグロビンの発現は特に、トランスジェニックブタ(Loganら、W O 92/22646)、酵母(De Angeloら、WO 93/08831およびWO 91/16349;Hoffmanら 、WO 90/13645)、および細菌E.coli系(Hoffmanら、WO 90/13645)において実 証されている。これらの異種系におけるヘモグロビンの発現は、有用なレベルで 達成され得るが、最終産物のヘモグロビンの実用的な使用に必要な純度の最高レ ベルへの精製は、困難なままである。夾雑しているヘモグロビンのイソ型の除去 は、これらのイソ型が、時々、ヘモグロビンの所望の形態とともに同時精製する とい う点で、特に困難である。 ヘモグロビン(Hb)は、2つのαおよび2つのβグロビンユニットから構成さ れる四量体タンパク質分子である。αおよびβグロビンサブユニットは会合して 、2つの安定なα/β二量体を形成し、これは次に緩く会合して、ヘモグロビン 四量体を形成する。ヒトヘモグロビンAo(天然に存在するかまたは本来のヘモグ ロビンとしてもまた知られる)は、2つのαグロビンサブユニット(a1、a2)お よび2つのβサブユニット(b1,b2)から構成されるヘテロ四量体である。alと a2またはb1とb2との間に配列差異はない。未酸化(「デオキシ」または「緊張」 についての「T」)状態において、サブユニットは四面体を形成する。a1b1およ びa2b2境界面は、酸素が結合する間、比較的固定したままであるが、a1b2および a2b1境界面でかなりの流動が存在する。酸化(「オキシ」または「R」または「 弛緩」)状述において、サブユニット間の距雌は増加する。サブユニットは、フ ァンデルワールス力、水素結合、およびデオキシについては塩橋によって、非共 有結合的に結合される。 完全に機能的な正常すなわち天然のヘモグロビンにおいて、ヘム分子は、各α およびβグロビンに取り込まれる。ヘムは、鉄原子の周りに配位された有機巨大 分子である。ヘムはまた、ヘモグロビンにおける補因子であり、そして可溶性ヘ モグロビンを形成するのに必要である。鉄原子を欠如しているヘム基は、プロト ポルフィリンIX(PIX)として公知であり、そして非官能基(配位子に結合し得 ない)である。PIXは、ヘモグロビンの1つ以上のaおよびbサブユニットに取 り込まれるが、PIX含有サブユニットは、酸素または他の配位子を結合および放 出する能力を欠如する。全ての補欠分子族が、ヘムではなくプロトポルフィリン IXである場合、ヘモグロビンは酸素を結合または放出し得ず、それゆえ非官能性 である。 E.coliおよび関連する細菌において、ヘムb(これは、「プロトヘム(protohe me)」、「プロトポルフィリンIX第1鉄」としてもまた公知であり、そして本明 細書中で「ヘム」としてもまた称される)は、呼吸、および酸素の反応種の解毒 に必須である。ヘムbは、b型シトクロム、カタラーゼ、およびペルオキシダーゼ についての必須補因子として貢献する。 ヘムbの生合成は、12までの遺伝子産物を含む複合分岐経路を介して生じる。 非組換えE.coli細胞において、ヘム経路の巨大なプールの蓄積が中間に存在する か、または遊離ヘムは細胞に有害である。例えば、hemHをコードする遺伝子にお いて特定の変異を有するE.coli細胞は、鉄をPIXに挿入するそれらの能力におい て損なわれる。このようなhemH変異体は、PIXの巨大なプールを蓄積し、そして 光感受性である。Miyamotoら、J.Mol.Biol.,219:393〜398(1991)およびMiyamot oら、FEBS Letter,310:246〜248(1992)。ヘムは、細胞膜の脂質およびタンパク 質成分に酸化損傷を引き起こす傾向を有するので、ヘムは、通常は、遊離ヘムと してではなく、細胞におけるタンパタ質と会合していることが見いだされる。 hemH遺伝子座は、E.coliのヘム生合成経路において最終遺伝子を示す。遺伝子 は、鉄を前駆体ポルフィリン分子に付加し、それゆえ、PIXをヘムに変換する原 因となるフェロケラターゼタンパク質をコードする。 上記で議論したように、PIX取り込みは、機能を低下したかまたは無機能のヘ モグロビンを産生する。それゆえ、組換えヘモグロビンにおいてPIX形成を制御 する必要性が存在する。本発明はこの必要性を満たし、そしてその上に関連する 利点を提供する。発明の要旨 本発明は、宿主細胞においてhemHの過剰発現によってPIX含有ヘモグロビンを 減少させる方法に関する。方法は、hemH遺伝子の過剰発現を伴わない組換えヘモ グロビンの産生と比較して、少なくとも50%のPIXレベルを減少し得る。適切な 宿主細胞は、細菌細胞、好ましくはE.coliを含む。過剰発現は、hemH遺伝子発現 を増加させるのに十分強力なプロモーター(例えばPtac16、Ptac17、PlacUV5、 またはPlac(down))の挿入によって達成され得る。Ptacプロモーターは、特に 良好に機能する。 hemH遺伝子自身の操作はまた、hemHの発現を増加させた。hemH遺伝子の複数の コピーおよびhemH遺伝子の変異体は、減少したPIXを生じるhemH遺伝子の過剰発 現に使用され得る。宿主の染色体への遺伝子の組み込みもまた、本発明の方法に 有用である。 本発明はさらに、約10%未満のPIX含有ヘモグロビン、好ましくは約6%未満 のPIX含有ヘモグロビン、および最も好ましくは約1%未満のPIX含有ヘモグロビ ンを有する、実質的にPIXを含まないヘモグロビン溶液に関する。図面の簡単な説明 図1は、hemH遺伝子およびPtac17プロモーターを保有するpSFH2366についての プラスミド構築物を示す。 図2は、エピソームおよび染色体組み込み研究のために使用される構築物変数 を示す。 図3は、pMAK705についてのプラスミド構築物を示す。発明の詳細な説明 本発明は、hemH遺伝子を過剰発現させることによって、組換えヘモグロビン溶 液におけるPIXレベルを減少させる方法に関する。これらの方法は、例えば、強 力なプロモーターを挿入して、hemH遺伝子の増加した発現を駆動し、増加したレ ベルのhemHタンパク質を産生することによって達成され得る。あるいは、本発明 の方法は、hemH遺伝子および適切なオペロン(hemH遺伝子の発現を駆動する適切 なプロモーターを含む)を含むベクターを、宿主細胞の染色体に組み込むことに よって達成される。さらなる実施態様において、この方法は、hemH遺伝子の複数 のコピーを、hemH遺伝子を天然に含む宿主細胞に挿入することによって達成され 得る。 以前に記載したように、細菌、特にE.coliにおいて発現される組換えヘモグロ ビンは、異なる型のヘモグロビン分子の混合物を生じる。分子の大部分は、補欠 分子族としてプロトヘムプロトポルフィリン第一鉄を含むが、ヘモグロビン分子 の小さな画分は、プロトヘムの位置においてPIXを取り込む。プロトヘムの位置 において3つ以下のPIXの置換を含むヘモグロビン分子は、4つのプロトヘム基 を含む分子よりも減少した熱安定性を有する。ヘモグロビンを含むこれらのPIX は、WO 96/15151に記載される熱不活化工程の間、溶解物から選択的に除去され 得る。それにもかかわらず、さらなる精製の前の溶解物からのPIX含有ヘモグロ ビンの減少または排除は有利である。 WO 96/15151において議論されるように、ヘミンは、E.coli細胞からのヘモグ ロビンの産生において、外因的に補充され得る。しかし、組換え的に産生したヘ モグロビンに取り込まれるPIXは、外来生遺伝子に由来する分解産物ではないよ うである。PIX夾雑物は、E.coli宿主細菌によって合成されると考えられる。 PIX形成についての2つの経路が可能である。これらの経路の両方は、酵素フ ェロケラターゼ(これは、hemH遺伝子によってコードされる)を必要とすること が予測される。フェロケラターゼ(hemH遺伝子によってコードされる)は、鉄の PIXへの挿入を触媒して、ヘムを形成する。hemH遺伝子の配列はまた、Miyamoto ら、J.Mol.Biol.219:393〜398(1991)に記載される。フェロケラターセのタンパ タ質配列は、その配列が多くの種において十分保存されていることが確認されて いる。E.coliフェロケラターゼは、Hemophilus influenzaeフェロケラターゼに 対してアミノ酸レベルで51%の同一性およびBradyrhizobium japoncium(グラム 陰性細菌)由来のフェロケラターゼに対して43%の同一性、そしてグラム陽性細 菌Bacillus subtilis由来のフェロケラターゼに対して23%の同一性を示す。 1つの経路(「正方向反応」)において、PIXは蓄積する。なぜなら、E.coli 産生したPIXのプロトヘムへのフェロケラターゼによる変換が、ゆっくりとした 反応であるからである。別の経路において、フェロケラターゼは、鉄のプロトヘ ムからの除去を触媒し、これは、細胞によって産生され得るかまたは外因的に補 充され得、PIXの蓄積を生じる(「逆方向反応」)。「正方向反応」がPIXの供給 源である場合が考えられ、次いで、PIXの細胞内プールを減少し、そして汚染し たPIX含有ヘモグロビン種のレベルを減少するためのhemHの過剰発現が予測され る。逆に、「逆方向反応」がPIXの供給源である場合、次いで、hemHの過剰発現 は、PIXおよびPIX含有ヘモグロビンのレベルを増加することが予測される。 組換えヘモグロビン、特にrHb1.1(pSGE72)および種々のレベルのフェロケラ ターゼを発現するE.coli株が構築された。株産生の詳細は、以下の実施例に記載 される。結果は、驚くべきことに、PIXが「正方向反応」によって作製され、そ してhemHの過剰発現が、PIX-ヘモグロビン種を減少するための有用な方法である ことを示した。 それゆえ、本発明は、hemH遺伝子を過剰発現すること(これは、ヘム生合成ヘ ム経路における最終工程である)が、あまりPIXを含まないヘモグロビンを生じ るという驚くべき発見に関する。それゆえ、PIX含有ヘモグロビンを減少するた めの方法が提供される。本発明はさらに、実質的にプロトポルフィリンIXを含ま ないヘモグロビン溶液、および本発明の方法によって得られる薬学的組成物に関 する。 本特許の解釈を補助するために、以下の用語は、本特許を通して以下の意味を 有する: 「ヘモグロビン」または「ヘモグロビシ様タンパク質」は、(a)2つのαグ ロピン様および2つのβグロビン様ポリペブチド、(b)1つのジαグロビン様 および2つのジβグロビン様ポリペプチド、(c)2つのαグロビン様および1 つのジβグロビン様ポリペプチド、(d)1つのジαグロビン様および1つのジ βグロビン様ポリペプチド、(e)1つの融合したα/βグロビン様ポリペプチ ドならびに分離したαおよびβグロビン様ポリペプチド、または(f)2つの融 合したα/βグロビン様ポリペプチド、からなる1つ以上のヘテロ四量体を含む 。1つの四量体のポリペプチドは、別の四量体のポリペプチドに架橋され得るか または遺伝的に融合され得る。ヘモグロビンは、4つ以上のグロビンサブユニッ トまたはドメインを含む場合、多量体であるといわれる。用語「多量体」は、そ れにより、八量体ヘモグロビン(2つの連結した四量体)、ならびにより高度な 多量体を含む。ヘモグロビンまたはヘモグロビン様タンパク質ヘモグロビンにお いて、天然または組換え供給源のどちらに由来しようと、RまたはT状態のいずれ かにおいて、各αおよびβグロビン様ポリペプチドは、ヘムまたはプロトポルフ ィリンIX補欠分子族を含み得、そしてそれゆえ、酸素を結合する能力を有する。 「組換えヘモグロビン」は、α様グロビンポリペプチドおよびβ様グロビンポ リペプチドを含み、その少なくとも1つが、組換えDNA分子によって生じるグロ ビン遺伝子の発現によって得られ、ヘモグロビンが従来のヘモグロビンまたは変 異種のいずれであっても、このようなヘモグロビン遺伝子および/またはヘモグ ロビンタンパク質が天然に見いだされる細胞とは異なる細胞(すなわち、ヘモグ ロビン遺伝子は、それが発現される宿主に対して異種である)においてヘモグロ ビンタンパク質を産生するヘモグロビン遺伝子の発現を生じることを意味する。 それゆえ、ヒト赤血球とは異なる任意の細胞における任意のヒトヘモグロビン遺 伝子の発現は、組換えヘモグロビン(例えば、細菌、酵母、非ヒト赤血球(erth yrocyte)哺乳動物細胞および昆虫)であるとみなされる。さらに、無脊椎動物 の任意の種における脊椎動物ヘモグロビンの発現、または発現されるヘモグロビ ンが天然に存在する脊椎動物細胞とは異なる任意の脊椎動物細胞が、組換えヘモ グロビンであるとみなされる。さらに、天然に存在する種とは異なる任意の種に おける任意の天然に存在するヘモグロビン変異体の発現は、組換えヘモグロビン であるとみなされる。任意の種における任意の天然に存在しないヘモグロビンの 発現は、組換えヘモグロビンであるとみなされる。 「配位子ヘモグロビン」は、任意の配位子が結合される少なくとも1つのヘム 補欠分子族を有するヘモグロビンを意味する。一般的な配位子としては、O2、CO2 、NO、CO、HCN、などが挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、配位 子は、ヘムポケットに結合するものである。一般的な好ましい配位子としては、 O2、CO、NOなどが挙げられるがこれらに限定されない。 「オキシヘモグロビン」は、各機能的酸素結合部位が酸素分子に結合している ヘモグロビンを意味する。 「デオキシヘモグロビン」または「非配位子ヘモグロビン」は、配位子が、α グロビン、βグロビン、および/または任意の機能性ヘム補欠分子族に結合して いない任意のヘモグロビンを意味する。 「プロトポルフィリンIX含有ヘモグロビン」は、1つ以上のヘム補欠分子族が 鉄原子を含まない任意のヘモグロビンを意味する。 「R状態ヘモグロビン」は、ヘモグロビンの高親和性状態、および配位子がヘ ムポケットで結合されているときのヘモグロビンの優性形態である。配位子は代 表的には酸素であり、従ってこの状態は、「オキシ」または「R」(弛緩するた め)状態として知られている。R状態において、サブユニット間の距離は、T状態 ヘモグロビンにおける距離に比例して増加される。 「T状態ヘモグロビン」は、サブユニットがテトラヘドロンを形成する非酸化 (「デオキシ」または「緊張」の「T」)状態を意味する。a1b1およびa2b2境界 面 は、酸素結合の間、比較的固定されたままであるが、a1b2およびa2b1境界面にk なりの流動が存在する。 「rHb1.1」は、1つのジα様グロビンおよび2つのβ様グロビンを意味し、こ こで、2つのα様グロビンは、第1のα様グロビンのC末端と第2のα様グロビ ンのN末端との間の単一のグリシンによって接続され、β様グロビンは最長老の 変異bN108→Kを含み、そして第1のα様グロビンおよびβグロビンは、N末端で Val→met変異を含む。 「実質的にPIXを含まないヘモグロビン」は、ヘモグロビン溶液において無意 味なレベルのプロトポルフィリンIX含有ヘモグロビンが、特定の有用性について の適合性および/または活性に悪影響しないプロトポルフィリンIX含有ヘモグロ ビンのレベルであることに関する。好ましくは、ヘモグロビン溶液におけるプロ トポルフィリンIX含有ヘモグロビンの量は、全ヘモグロビンの約10%未満、より 好ましくは全ヘモグロビンの約6%未満であり、より好ましくは全ヘモグロビン の約1%未満である。最も好ましくは、ヘモグロビン溶液におけるプロトポルフ ィリンIX含有ヘモグロビンは、例えば、以下の実施例に記載される所定の測定技 術において、プロトポルフィリンIXの検出限界より下である(すなわち、約0.4 %の検出限界)。 組換えヘモグロビンを作製するための一般的な方法は現在公知である。所望の ヘモグロビンのサブユニットをコードする遺伝子は、クローン化され、適切な発 現ベクターに配置され、そして生物(例えば、微生物、動物、または植物)ある いは培養動物または植物細胞または組織に挿入され得る。これらの生物は、標準 的な組換えDNA技術を用いて産生され得る。ヒトαおよびβグロビン遺伝子は、 それぞれ、Liebhaberら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1980)77;7054〜7058、および Marottaら、Journal of Biological Chemistry(1977)252;5040〜5053によって、 クローン化および配列決定されている。野生型ならびに変異体のαおよびβグロ ビンの両方の発現のための技術、ならびにヘモグロビンへのそれらのアセンブリ は、S.J.Hoffman、米国特許第5,028,588号、ならびにK.NagaiおよびHoffman,S.J .ら、PCT/US90/02654、Townes,T.M.およびMcCune,S.L.,PCT/US91/09624、なら びにDe Angelo,J.ら、PCT/US91/02568およびPCT/US91/08108および欧州特許出願 第 87116556.9およびPCT/US90/02654(全てを本明細書中で参考として援用する)に 示される。 フェロケラターゼ変異体はまた、本発明に有用である。例えば、hemH225変異 体は、スレオニン-15からメチオニンに変化する。当業者は、本明細書中に提供 される以下のガイダンスに有用な他のhemH変異体を容易に決定し得る。 pSFH2367(SGE2885)(E.coli HemH遺伝子がE.coli plac UV5プロモーターか ら発現される、pACYC184由来プラスミド)を含むE.coli株SGE1464の誘導体は、 以下の表1に示されるように、15リットルファーメンターにおいて、コントロー ル株(SGE1464)の半分の量のPIX rHbl.1を産生した。PIX含有ヘモグロビン種に おけるこの驚くべき50%の減少は、PIXを含まないヘモグロビンの収率において 有意な改良を生じる。例えば、6.56%〜3.30%のPIXの減少は、PIXを含まないヘ モグロビンにおいて約12%の改良を生じる。好ましくは、実質的にPIXを含まな いヘモグロビン溶液は、約10%未満のPIX、より好ましくは約6%未満のPIX、お よび最も好ましくは約1%未満のPIXを含む。 株は、rHbl.1効力にネガティブに影響することなくPIXレベルを減少するレベ ルで、HemHタンパク質を同時発現するように設計された。pACYC184ベースのベク ター骨格を用いるエピソーム研究のために、一連のプロモーターが、変動する転 写強度で挿入された。これらの株は、フェロケラターゼ活性について、実施例4 に記載の亜鉛-メソポルフィリン(mesoporphyrin)アッセイを用いて分析された 。研究の結果は、亜鉛産物(亜鉛メソポルフィリン)の増加レベルと以下のよう に 増加したプロモーター強度との間の相関関係を示した:Ptac16>Ptac17>PlacUV 5>Plac>Plac(down)。 好ましくは、有用なプラスミドは、hemH遺伝子の(種々のプロモーターの制御 下で)所望の発現宿主の染色体への組み込みを可能にするように設計される。こ の組み込みは、pMAK705ベース誘導体を用いて達成され得る。組み込みは、E.col iのgalE遺伝子座に「標的され」、従って成分は、gal表現型を保有する。組み込 まれた株は、ファーメンターにおいて次いで評価され、そしてrHbl.1効力にネガ ティブに影響することなく、PIXを含有するグロビンの量を40%付近まで減少す ることが示された。 本発明のさらなる実施態様において、複数コピーのhemH遺伝子は、hemHタンパ ク質の産生を増大させるために、所望の宿主細胞に挿入され得る。当業者に公知 の任意の従来の方法または他の方法が、このような複数のコピーを挿入するため に使用され得る。 次いで、産生された実質的にプロトポルフィリンIXを含まないヘモグロビン溶 液は、当該分野で公知のさらなる精製技術に供されて、他のヘモグロビンおよび 非ヘモグロビン夾雑物が、実質的にプロトポルフィリンIXを含まないヘモグロビ ン溶液からさらに除去され、非常に純粋なヘモグロビン溶液が生じ得る。さらな る精製のための技術は、例えば、WO 96/15151(本明細書中で参考として援用さ れる)に記載されるものであり得る。 本発明の実質的にPIXを含まない組換えヘモグロビンは、多数のインビトロま たはインビボ適用のために使用され得る。このようなインビトロ適用は、例えば 、インビトロで酸素レベルを維持することによる細胞培養における細胞増殖の増 強のための、本発明の組成物による酸素の送達を含む(DiSorboおよびReeves,P CT公開WO 94/22482、本明細書中で参考として援用される)。さらに、本発明の ヘモグロビンは、酸素の除去を必要とする溶液から酸素を除去するため(Bonave nturaおよびBonaventura、米国特許第4,343,715号、本明細書中で参考として援 用される)、そして分析アッセイおよび器具使用(Chiang、米国特許第5,320,96 5号、本明細書中に参考として援用する)ならびに当業者に公知である他のこの ようなインビトロ適用についての参照標準として使用され得る。 さらなる実施態様において、本発明の実質的にPIXを含まないヘモグロビンは 、治療用適用における使用のために処方され得る。本発明のヘモグロビンに適切 な処方物の例は、Milneら、WO 95/14038およびGerberら、PCT/US95/10232(両方 を本明細書中で参考として援用する)に記載される。本発明の薬学的組成物は、 例えば、皮下、静脈内、または筋肉内注射、局所的もしくは経口投与、血液置換 物として有用な大容量非経口溶液などによって投与され得る。本発明の薬学的組 成物は、任意の従来の手段によって、例えば、経口またはエアロゾル投与によっ て、経皮または粘膜吸着によって、あるいは注射によって投与され得る。 例えば、本発明のヘモグロビンは、赤血球が使用される任意の適用において、 または酸素送達が所望される任意の適用のために、赤血球についての置換体とし て有用な組成物において使用され得る。赤血球置換物として処方される本発明の このようなヘモグロビンは、血液量が欠失し、そして体液量または酸素保持能力 のいずれかまたはその両方が置換されなければならない、出血、外傷、および手 術の処置のために使用され得る。さらに、本発明のヘモグロビンは、薬学的に受 容可能に作製され得るので、本発明のヘモグロビンは、酸素を送達する血液置換 物としてだけでなく、巨大なヘモグロビンタンパク質分子の存在に起因して膨張 圧を提供する単純な容量の増量剤としても使用され得る。さらなる実施態様にお いて、本発明のヘモグロビンは、当該分野で公知の方法によって架橋され得、そ して管外遊出を制限するかまたはヘモグロビンベース血液の置換物のコロイド浸 透圧を減少させることが所望される状況に使用され得る。従って、本発明のヘモ グロビンは、過剰の管外遊出に関連し得る有害な影響を減少しながら、赤血球置 換体として酸素を輸送するために作用し得る。 酸素送達因子としての本発明のヘモグロビンの代表的な用量は、患者の体重1 キログラムあたり、2mg〜5g以上の細胞外ヘモグロビンであり得る。従って、 ヒト患者についての代表的な用量は、数グラム〜350グラム以上であり得る。各 剤形の個々の用量に含まれる活性成分の単位含量は、それ自体が有効量を構成す る必要はないことが認識される。なぜなら、必要な有効量は、注射などのような 複数の投与の適用によって到達され得るからである。投薬の選択は、利用される 剤形、処置される状態、および当業者の決定に従って達成される特定の目的に依 存する。 本発明のヘモグロビンの投与は、ヘモグロビン使用の目的に依存して、数秒間 から数時間にわたって生じ得る。例えば、酸素送達ビヒクルのように、投与の通 常の時間経過は、可能な限り迅速である。血液置換物としてのヘモグロビン溶液 についての代表的な注入速度は、約100ml/時間〜約3000ml/時間であり得る。 さらなる実施態様において、本発明のヘモグロビンは、貧血である患者にさら なる酸素運搬能力を提供すること、および/またはPCT公開WO 95/24213に記載の ように造血を刺激することの両方によって、貧血を治療するために使用され得る 。造血を刺激するために使用される場合、投与速度はゆっくりであり得る。なぜ なら、ヘモグロビンの投薬量は、出血を処置するのに要求され得る投薬量より十 分小さいからである。それゆえ、本発明のヘモグロビンは、患者への高容量のヘ モグロビンの投与を必要とする適用のため、ならびに本発明のヘモグロビンの小 容量のみが投与される状況において使用され得る。 本発明のヘモグロビンの血管系における分布は、赤血球のサイズによって限定 されないので、本発明のヘモグロビンは、赤血球が浸透できない領域に酸素を送 達するために使用され得る。これらの領域は、赤血球の流れに対する障害物の下 流に位置する任意の組織領域(例えば、血栓、鎌状赤血球閉塞、動脈閉塞、血管 形成用バルーン、手術用器機使用の下流領域)、酸素飢餓を被るかまたは低酸素 である任意の組織などを含み得る。さらに任意の型の組織虚血は、本発明のヘモ グロビンを用いて処置され得る。このような組織虚血としては、例えば、発作、 突発性発作、一過性脳虚血発作、心筋気絶および冬眠、急性または不安定狭心症 、突発性アンギナ、梗塞などが挙げられる。身体において広範に分布するので、 本発明のヘモグロビンはまた、薬物を送達するため、およびインビボ画像化のた めに使用され得る。 本発明のヘモグロビンはまた、外科手順の間に取り出される血液の置換物とし て使用され得る。ここで、患者の血液は取り出され、そして手術の終わりまたは 回復の間の再注入(急性正常血液量血液希釈または血液増加(hemoaugmentation ))のために保存される。さらに、本発明のヘモグロビンは、与えられる酸素運 搬能力のいくらかを置換するのに作用することによって、手術の前に予め与え られ得る(predonate)血液の量を増加させるのに使用され得る。 以下の実施例は、本発明の例示を意図するが、本発明を限定することを意図し ない。 実施例 実施例1 粗プロトポルフィリンIX含有ヘモグロビン溶液中の プロトポルフィリンIX含有量を測定する方法 ヘモグロビンサンプル中のプロトポルフィリンIX(PIX)含有量の決定を、逆 相カラム上でのグロビンからのヘムおよびプロトポルフィリンIXの分離に基づく HPLC(高速液体クロマトグラフィー)分析によって達成する。サンプルを、分析 の前に、約1mg/mlヘモグロビンに希釈する。全てのヘム化合物を、同じ色因子 で定量することを確実にするために、溶液中の全てのヘムを、分析前にヘミンに 酸化する。この酸化を、カラムにサンプルを注入する直前に、K3[Fe(CN)6]とヘ モグロビンサンプルとを混合してヘム中のFe2+をFe3+に酸化することによって達 成する。ヘム、プロトポルフィリンIX、およびグロビンの溶出を、だんだん非極 性の緩衝液勾配によって達成する(例えば、水/TFAからアセトニトリル)。ヘ ミンおよびプロトポルフィリンIXのスペクトルは類似しており、それぞれ、398n mおよび405nmの吸収極大を有する。396nmで、ヘムおよびプロトポルフィリンIX についての色因子はほとんど等しく、それゆえ、各ピーク下の領域は、各成分の 相対含有量に直接対応する。0.4%未満のプロトポルフィリンIXのレベル(プロ トポルフィリンIX/ヘム+プロトポルフィリンIX)を、好ましい分析方法論の検 出限界より下にあるとみなす。スペクトル測定を、約390〜410nmの範囲のいずれ においても、同様の結果を伴って行い得る。 実施例2 A.エピソームヘモグロビン発現 ヘモグロビンを、WO 95/15151(本明細書中で参考として援用される)に本質 的に記載されるように、hemH遺伝子を過剰発現するのに必要な改変を行って産生 した。当業者は、酵素フェロケラターゼが過剰発現される株を産生するための改 変を容易に決定し得る。ヘモグロビンを産生するために使用したベクターは、以 下を含んでいた: pSGE720プラスミドは、WO 97/04110に記載される。プラスミドpSFH2337は、Pt ac16プロモーターによって駆動される発現を伴って、pACYC184バックグラウンド においてhemH遺伝子を含む。プラスミドpSFH2337は、プラスミドpSGE590からの 発現カセットを、BanHI/ClaIフラグメントとしてpACYC184(ATCC 37033)にサブ クローン化することによって構築した。この構築物は、上流を含まないが、下流 の転写ターミネーターを有する。Ptac17プロモーターを、BamHI/NdeIアダプター を介して、HemH発現を駆動するpSFH2337(pACYC184/hemHベース)骨格にクロー ン化して、pSFH2366プラスミドを構築した(図1)。プラスミドpSFH2367、pSFH 2368、およびpSFH2369を、BamHI/NdeIアダプターを介して、pSFH2337に同様にク ローン化したが、それぞれ、PlacUV5プロモーター、Placプロモーター、およびP lac(下流)プロモーターを有した。クローニング改変物を図2に示す。 B.組込みプロトコル 所望のプラスミド(pMAK705)を、従来の方法に従って、所望の株に形質転換 し、そして抗生物質選択下で30℃にて一晩増殖させた。得られた培養物を、OD60 0 =0.05まで希釈し直し、そしてOD600=0.2まで増殖させた。次いで、培養物を、1 0-3、10-4、および10-5に希釈し、そして100μLを、適切な抗生物質選択を有す るL寒天にプレートした。プレートした培養物を、44℃にて一晩増殖させた。シ ングルコロニーを拾い、そして30℃にて選択しながら一晩増殖させた(除去)。 培養物を継代し、そして3回の継代について継代培養を続けながら、44℃にて選 択を伴わずに(回復)増殖させた。シングルコロニーを、L寒天(選択なし)に 画線することによって選択した。各コロニーを、選択を有するかまたは有さない L寒天にパッチして、回復を確認した。次いで、コロニーを、所望の表現型につ いてスクリーニングした。 組込みのための構築改変体を図2に示す。提案された組込み体の遺伝的構築物 を、PCR分析によって確認した。 C.結果 実施例4 フェロケラターゼアッセイ 以下の逆相HPLC(RP-HPLC)パラメーターを使用して、フェロケラターゼアッ セイを行った: A)移動相 1)移動相A(0.1M酢酸アンモニウム、pH5.15+/-0.03、2リットル容量) 2)移動相B(50%メタノール:50%アセトニトリル、2リットル容量) B)器具 1)20〜100μL容量が可能な可変ループを有する冷却(5〜10℃)自動注入 器、 または適切なシリンジ注入器。クエンチ反応の注入容量=100μL。 2)1.0〜1.2ml/分までの流速を生じ得る勾配HPLCシステム。 3)ガードカラム−Betasil C8滴下ガードカラム(Keystone Scientific)。 4)分析カラム−Betasil C8(150mm×4.6mm)(Keystone Scientific)。 5)399nmに設定したUV検出器。 6)勾配結果一覧表: 注釈:勾配傾斜は変更されないべきである。緩衝液Bの開始%は、Znメソ ポルフィリンピークについて600〜900秒の保持時間を得るために調整され 得る。 7)50℃に設定したカラムオーブン。 アッセイにおいて、1mlの細胞ペレットを、1mlの50mM TrisおよびDTT(pH8. 0)に添加し、そして60秒間超音波処理して、細胞を溶解させた。次いで、超音 波処理した物質を遠心分離して、細胞抽出物を回収した。細胞抽出物(フェロケ ラターゼ)を、好気条件下で37℃にて10分間、Zn+2およびメソポルフィリンに添 加して、Znメソポルフィリンを形成し、そして続いてEtOH/EDTA/DMSOでクエンチ して、RP-HPLCによるZnメソポルフィリンの分析を可能にした。このアッセイを 用いる利点は、(1)Znは+2の好ましい原子価で存在するので、反応は嫌気条件 を要求しない;(2)37℃にて10分間の反応時間;(3)2連のサンプル泳動は 、良好な再現性を示す;(4)5サンプル/日から30サンプル/日まで増加した サンプルロード能力;(5)反応をメタノール、EDTA、およびDMSOでクエンチし 、そしてそれゆえ、いずれの危険な化学物質も必要としなかった;そして(6) 20分間のRP-HPLCでの検出による増加した感度、を含んでいた。 本発明の前述の説明は、例証および説明の目的のための例示である。当業者に は、本発明の精神および範囲を逸脱せずに、変更および改変が可能であることが 明らかである。以下の請求の範囲は、全てのこのような変更物および改変物を包 含すると解釈されることが意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ハーシュバーガー,チャールズ エル. アメリカ合衆国 インディアナ 46140, グリーンフィールド,ハーモニー トレイ ル ウエスト 1475 (72)発明者 フライ,クリストファー シー. アメリカ合衆国 インディアナ 47401, ブルーミントン,ウッズ エッジ ベンド 3818 (72)発明者 ベスト,エレイン エイ. アメリカ合衆国 コロラド 80303,ボル ダー,モンロー ドライブ ナンバーディ ー 4160

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.組換えヘモグロビンの産生において、プロトポルフィリンIX(PIX)含有ヘモ グロビンを減少させる方法であって、宿主細胞においてhemII遺伝子を過剰発現 させる工程を包含する、方法。 2.前記hemH遺伝子の過剰発現が、hemII遺伝子の発現を増加させるのに十分で あるように、プロモーターを前記宿主細胞に挿入することによって達成される、 請求項1に記載の方法。 3.前記プロモーターが、Ptac16、Ptac17、Plac、PlacUV5、またはPlac(down )である、請求項2に記載の方法。 4.前記プロモーターがPtacプロモーターである、請求項3に記載の方法。 5.前記hemH遺伝子が、天然に存在するhemH遺伝子の変異体である、請求項1〜 4に記載の方法。 6.前記hemH遺伝子の過剰発現が、該hemH遺伝子の複数のコピーを前記宿主細胞 に挿入することによって達成される、請求項1〜5に記載の方法。 7.前記hemH遺伝子の1コピーを、前記宿主細胞の染色体に組み込んで該hemH遺 伝子の発現を増加させる、請求項1に記載の方法。 8.前記宿主細胞が細菌細胞である、請求項1および7に記載の方法。 9.前記細菌細胞がE.coliである、請求項8に記載の方法。 10.前記PIXが、hemH遺伝子の過剰発現を伴わない組換えヘモグロビンの産生 と比較して、少なくとも50%減少される、請求項1に記載の方法。 11.該溶液中に約10%未満のPIX含有ヘモグロビンを有する、実質的にPIXを含 まないヘモグロビン溶液。 12.前記溶液が、前記溶液中に約6%未満のPIX含有ヘモグロビンを含む、請 求項11に記載のヘモグロビン溶液。 13.前記溶液が、前記溶液中に約1%未満のPIX含有ヘモグロビンを含む、請 求項11に記載のヘモグロビン溶液。
JP10519561A 1996-10-18 1997-10-17 組換えヘモグロビン調製物においてプロトポルフィリンixのレベルを減少させる方法 Ceased JP2001502543A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US2851696P 1996-10-18 1996-10-18
US60/028,516 1996-10-18
PCT/US1997/018950 WO1998017809A1 (en) 1996-10-18 1997-10-17 Methods of reducing the levels of protoporphyrin ix in recombinant hemoglobin preparations

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001502543A true JP2001502543A (ja) 2001-02-27
JP2001502543A5 JP2001502543A5 (ja) 2005-06-16

Family

ID=21843890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10519561A Ceased JP2001502543A (ja) 1996-10-18 1997-10-17 組換えヘモグロビン調製物においてプロトポルフィリンixのレベルを減少させる方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6136565A (ja)
EP (1) EP0954586A1 (ja)
JP (1) JP2001502543A (ja)
AU (1) AU4990697A (ja)
CA (1) CA2268278A1 (ja)
WO (1) WO1998017809A1 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0954586A1 (en) * 1996-10-18 1999-11-10 Baxter Biotech Technology S.A.R.L. Methods of reducing the levels of protoporphyrin ix in recombinant hemoglobin preparations
GB0000908D0 (en) * 2000-01-14 2000-03-08 Scient Generics Ltd Parallel free-space optical communications
US20050009029A1 (en) * 2001-12-12 2005-01-13 Frye Christopher Carl Expression system
DE10224750A1 (de) 2002-06-04 2003-12-24 Fresenius Medical Care De Gmbh Vorrichtung zur Behandlung einer medizinischen Flüssigkeit
CA2500741C (en) 2002-10-04 2017-02-28 Genencor International, Inc. Glucose transport mutants for production of biomaterial
US7935074B2 (en) 2005-02-28 2011-05-03 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Cassette system for peritoneal dialysis machine
US8197231B2 (en) 2005-07-13 2012-06-12 Purity Solutions Llc Diaphragm pump and related methods
MX2011003574A (es) * 2008-10-03 2011-08-12 Charlotte Mecklenburg Hospital Tratamiento de la infeccion hepatitis c con metaloporfirinas.
US8192401B2 (en) 2009-03-20 2012-06-05 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid pump systems and related components and methods
EP2453946B1 (en) 2009-07-15 2013-02-13 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid cassettes and related systems
US8720913B2 (en) 2009-08-11 2014-05-13 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Portable peritoneal dialysis carts and related systems
DE102010053973A1 (de) 2010-12-09 2012-06-14 Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh Medizinisches Gerät mit einer Heizung
US9694125B2 (en) 2010-12-20 2017-07-04 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid cassettes and related systems and methods
US9624915B2 (en) 2011-03-09 2017-04-18 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid delivery sets and related systems and methods
EP3006059B1 (en) 2011-04-21 2017-09-27 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid pumping systems and related devices and methods
US9186449B2 (en) 2011-11-01 2015-11-17 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Dialysis machine support assemblies and related systems and methods
US9610392B2 (en) 2012-06-08 2017-04-04 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid cassettes and related systems and methods
US9500188B2 (en) 2012-06-11 2016-11-22 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid cassettes and related systems and methods
US9561323B2 (en) 2013-03-14 2017-02-07 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Medical fluid cassette leak detection methods and devices
US10117985B2 (en) 2013-08-21 2018-11-06 Fresenius Medical Care Holdings, Inc. Determining a volume of medical fluid pumped into or out of a medical fluid cassette
WO2017100376A2 (en) 2015-12-07 2017-06-15 Zymergen, Inc. Promoters from corynebacterium glutamicum
US9988624B2 (en) 2015-12-07 2018-06-05 Zymergen Inc. Microbial strain improvement by a HTP genomic engineering platform
US11208649B2 (en) 2015-12-07 2021-12-28 Zymergen Inc. HTP genomic engineering platform
US10544411B2 (en) 2016-06-30 2020-01-28 Zymergen Inc. Methods for generating a glucose permease library and uses thereof
JP2019519242A (ja) 2016-06-30 2019-07-11 ザイマージェン インコーポレイテッド 細菌ヘモグロビンライブラリーを生成するための方法およびその使用
WO2022098745A1 (en) 2020-11-03 2022-05-12 Indi Molecular, Inc. Compositions, delivery systems, and methods useful in tumor therapy

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2050601C (en) * 1989-05-10 2000-09-19 Stephen J. Hoffman Production in bacteria and yeast of hemoglobin and analogues thereof
US5545727A (en) * 1989-05-10 1996-08-13 Somatogen, Inc. DNA encoding fused di-alpha globins and production of pseudotetrameric hemoglobin
US5665829A (en) * 1990-02-08 1997-09-09 The Secretary Of State For Defence In Her Britannic Majesty's Government Of The United Kingdom Of Gt. Britain & Northern Ireland Process for the polymerization of olefinic-containing monomers employing anionic initiators
US5840851A (en) * 1993-07-23 1998-11-24 Plomer; J. Jeffrey Purification of hemoglobin
US5665869A (en) * 1993-11-15 1997-09-09 Somatogen, Inc. Method for the rapid removal of protoporphyrin from protoporphyrin IX-containing solutions of hemoglobin
EP0954586A1 (en) * 1996-10-18 1999-11-10 Baxter Biotech Technology S.A.R.L. Methods of reducing the levels of protoporphyrin ix in recombinant hemoglobin preparations

Also Published As

Publication number Publication date
EP0954586A1 (en) 1999-11-10
US6136565A (en) 2000-10-24
AU4990697A (en) 1998-05-15
CA2268278A1 (en) 1998-04-30
WO1998017809A1 (en) 1998-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001502543A (ja) 組換えヘモグロビン調製物においてプロトポルフィリンixのレベルを減少させる方法
JP4399634B2 (ja) 増大した可溶性発現および/または低下した一酸化窒素の排出を伴うヘモグロビン変異体
US5840851A (en) Purification of hemoglobin
HUT70309A (en) Production and use of multimeric hemoglobins
JP3991057B2 (ja) 改変ヘモグロビン化合物およびその精製方法
FI90353B (fi) Plasmidi humaani mangaanisuperoksididismutaasin ilmentämiseksi bakteereissa sekä menetelmä entsymaattisesti aktiivisen humaani mangaanisuperoksididismutaasin tuottamiseksi ja talteenottamiseksi
EP2968478B1 (en) Compositions and methods for the treatment of carboxyhemoglobinemia
EP0362259A1 (en) METHOD FOR PRODUCING CYSTATIN-C OR MODIFICATIONS THEREOF AND DNA SEQUENCE FOR CARRYING OUT THIS METHOD.
US5246847A (en) Polypeptide analogs of human manganese superoxide dismutase and compositions and complexes thereof
JP7066067B2 (ja) 組み換えヘモグロビン、その製造方法およびその使用
US6171826B1 (en) Methods of controlling beta dimer formation in hemoglobin
US6150506A (en) Modified hemoglobin-like compounds and methods of purifying same
JP2001501473A (ja) 環状に改変されたグロビンを取り込んだ酸素結合ヘムタンパク質
WO1998008954A2 (en) Production of heme and recombinant hemoproteins
AU715073B2 (en) Hemoglobin mutants that reduce heme loss
Nishi et al. Novel Members of the Globin Family and Their Function Against Oxidative Stress
AU2478295A (en) Purification of hemoglobin
WO1998038211A2 (en) Permuted hemoglobin-like proteins

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041018

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20071219

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080129