JP2001501628A - N―置換化アザ複素環式化合物 - Google Patents

N―置換化アザ複素環式化合物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般式(I)(式中、X,Y,Z,R1,R1a,R2,R2a,p,r及びsは本記載において詳細に定義される)の新規なN−置換化アザヘテロ環式化合物に、それらを調製するための方法に、それらを含む組成物に、並びにそれらの、C線維が神経原性の痛み又は炎症を誘発することにより病態生理学的役割を果たしている疼痛、痛覚過敏及び/又は炎症症状の臨床的治療のための使用、及びそれらの、インスリン拮抗作用性ペプチドの分泌及び循環により引きおこされるもしくはそれらに関連する症状を治療するための使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 N−置換化アザ複素環式化合物 発明の分野 本発明は、置換化アルキル鎖がN−置換基の一部を構成している新規のN−置 換化アザ複素環式カルボン酸又はその塩;その調製のための方法;そられを含む 組成物;C線維が神経痛もしくは炎症を誘導することにより病理生理学的役割を 担っている疼痛、痛覚過敏及び/もしくは炎症症状の臨床学的処置のための組成 物を調製するための化合物の利用;並びにかかる疼痛、痛覚過敏及び/又は炎症 症状の処置のための方法に関連する。本発明は更に血液グルコース値を降下させ る、及び/又はCGRPもしくはアミリンの如きインスリン拮抗作用性ペプチドの分 泌、循環もしくは作用を抑制するための本化合物の利用にも関連し、ここで本化 合物はC線維含有ニューロペプチドを妨害することがわかった。かくして、本化 合物はグルコース寛容及び高齢関連肥満症の改善のための非インスリン依存性真 性糖尿病(NIDDM)のインスリン耐性の処置に利用できうる。 発明の背景 神経系は炎症応答に強力な作用を及ぼす。知覚神経の逆行性刺激は局部血管拡 張をもたらして血管浸透性を高め(Janecsoら、Br.J.Pharmacol.1967,31,13 8-151)、そして似たような応答が知覚神経の中に存在することのわかっているペ プチドの注射を経て観察される。このデーター及びその他のデーターより、知覚 神経から放出されるペプチドは皮膚、関節、尿管、目、髄膜、胃腸及び呼吸管の 如き組織における幾多の炎症を媒介することが推定される。かくし て、知覚神経ペプチドの放出及び/又は活性の阻害は例えば関節炎、皮膚炎、鼻 炎、ぜん息、膀胱炎、歯肉炎、血栓性静脈炎、緑内障、胃腸病又は片頭痛の処置 において有用でありうる。 更に、骨格筋グリコーゲンシンセターゼ活性及び筋グルコース代謝に対するCG RPの潜在的な作用は、このペプチドが神経興奮による神経筋接続部から放射され るという認識と合わさって、CGRPがホスホリル化グルコースをグリコーゲン貯蔵 体から解糖及び酸化経路へと導くことにより骨格筋グルコース代謝において生理 学的な役割を果たしうることを示唆する(Rossettiら、Am.J.Physiol.264,E 1-E10,1993)。このペプチドは生理学的状況、例えば運動における細胞内グル コース通行の重要な生理学的モジュレーターであり得、そしてNIDDM又は高齢関 連肥満症の如きCGRPの循環血漿レベルが著しく上昇した病理生理学的症状におい てインスリン作用及び骨格筋グリコーゲンシンセターゼを降下させるのにも寄与 しうる。かくして、ニューロペプチダーゼCGRPの放出及び/又は活性の阻害は2 型糖尿病又は高齢に関係するインスリン耐性の処置において有用でありうる。 米国特許第4,383,999号及び第4,514,414号、並びにEP 236,342号及びEP 231,9 96号において、N−(4,4−ジ置換化−3−ブテニル)アザ複素環式カルボン 酸のいくつかの誘導体がGABA取り込みのインヒビターとして請求されている。EP 342,635号及びEP 374,801号においては、オキシムエーテル基及びビニルエーテ ル基がN−置換基の一部を構成しているN−置換化アザ複素環式カルボン酸がGA BA取り込みのインヒビターとしてそれぞれ請求されている。更に、WO 9107389及 びWO 9220658において、N−置換化アザ環式カルボン酸がGABA取り込みインヒビ ターとして請求されている。EP 221,572号は1−アリールオキシアルキルピリジ ン−3−カルボン酸がGA BA取り込みのインヒビターであると請求している。 1996年10月10日公開のWO 9631472,WO 9631473及びWO 9631483はN−置換化ア ザ複素環式化合物を開示している。 発明の概要 本発明は一般式Iの化合物に関連し、ここでX,Y,Z,M1,M2,R1〜R2 0 ,p,q,r,s,n,m及びuは発明の詳細な説明の章に定義してある。 本化合物は、C線維が病理生理学的役割を担う全ての疼痛、痛覚過敏及び/又 は炎症症状、例えば神経痛、炎症、片頭痛、ニューロパシー、かゆみ及びリウマ チ様関節炎に関連する徴候、並びにインスリン拮抗作用性ペプチドの分泌及び循 環により引き起こされる又は関連する徴候、例えば非インスリン依存性真性糖尿 病(NIDDM)及び高齢関連肥満症の処置、予防、消失、緩和又は軽減のために有用 である。 別の観点において、本発明はその範囲の中に、活性成分として少なくとも1種 の一般式Iの化合物又はその薬理学的に許容される塩を、薬理学的に許容される 担体又は希釈剤と一緒に含んで成る薬理組成物を含む。 本発明の別の観点において、C線維が病理生理学的役割を担う疼痛、痛覚過敏 及び/又は炎症症状、例えば神経痛、炎症、片頭痛、ニューロパシー、かゆみ及 びリウマチ様関節炎の処置の方法、並びにインスリン拮抗作用性ペプチドの分泌 及び循環により引き起こされる又は関連する徴候、例えば非インスリン依存性真 性糖尿病(NIDDM)及び高齢関連肥満症の処置の方法を提供する。この処置方法は それを必要とする被検体における上記徴候のいづれかの処置として言及すること ができ、それは神経学的に有効な量の本発明の化合物 又はその薬理学的に許容される塩を前記被検体に投与する工程を含んで成る。 本発明の更なる観点はC線維が病理生理学的役割を担う全ての疼痛、痛覚過敏 及び/又は炎症症状、例えば神経痛、炎症、片頭痛、ニューロパシー、かゆみ及 びリウマチ様関節炎の処置、並びにインスリン拮抗作用性ペプチドの分泌及び循 環により引き起こされる又は関連する徴候、例えば非インスリン依存性真性糖尿 病(NIDDM)及び高齢関連肥満症の処置のための薬理組成物の調製のための本発明 の化合物の利用に関連する。 更なる目的は以下の説明から一層明らかとなるであろう。 発明の詳細な説明 従って、本発明は、式I: 〔式中、R1,R1a,R2及びR2aは独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメ チル、ヒドロキシ、C1-6−アルキル、C1-6−アルコキシ又はメチルチオ、−NR1 R8又は−SO2NR7R8(ここで、R7及びR8は独立して水素又はC1-6−アルキルで ある)であり; Xは、任意の結合、オルト−フェニレン、−O−,−S−,−C(R9R10)−,− (C=O)−,−N(R3)−,−(S=O)−,−CH2−(C=O)−,−(C=O )−CH2−,−N(R4)−(C=O)− ,−(C=O)−N(R4)−,−O−CH2−,−CH2−O−,−S−CH2−,−CH2− S−,−CH2CH2−,−CH=CH−,−O−CH2−O−,−(CH2)N(R3)−,−N(R3)(C H2)−,−N(CH3)SO2−,−SO2N(CH3)−,−CH(R10)CH2−,−CH2CH(R10)−,−C H=CH−CH2−,−CH2−CH=CH−,−CH2CH2CH2−又は−CH2−O−CH2−であり、 ここでR9は水素又はC1-6−アルキルであり、R10は、C1-6−アルキル、又は ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アルキルもしくはC1-6− アルコキシで任意に置換されたフェニルであり、R4及びR3は独立して、水素、 C1-6−アルキル又はハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アル キルもしくはC1-6−アルコキシで任意に置換されたフェニルであり; Yは、−O−,−S(O)q−(ここでqは0,1又は2である),又は−N(R5)− (ここで、R5は水素又はC1-6アルキルである)であり; sは0又は1であり、pは0又は1であり、但しs又はpは同時に0であって はならず; rは1,2,3又は4であり; Zは、 (式中、nは0,1又は2である) から選択され; R11は、水素、C1-6−アルキル、C1-6−アルコキシ、又は水素、トリフルオ ロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アルキルもしくはC1-6−アルコキシで任意に置 換されたフェニルであり; R12は、−(CH2)mOH又は−(CH2)uCOR17であり、ここでmは0,1,2,3, 4,5又は6であり、uは0又は1であり、R17は−OH,−NHR20又はC1-6−ア ルコキシであり、R20は水素又はC1-6−アルキルであり; R13は、水素、ハロゲン,トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アルキ ル又はC1-6−アルコキシであり; R14は水素又はC1-6−アルキルであり; BはC1-6−アルキレン、C2-6−アルケニレン又はC2-6−アルキニレンであ り; 18は、(式中、M1及びM2は独立してC又はNである) から選択され; R19は水素、C1-6−アルキル、フェニル又はベンジルであり; R15は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ又はシアノであり; R16は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、−(CH2)mCO R17,−(CH2)mOH又は−(CH2)mSO2R17(ここで、mは、0,1又は2である)で あるか、又は R16は、 から選択される〕 のN−置換化アザ複素環式化合物又はその医薬として許容される塩に関する。 Xが、任意の結合、−C(R9R10)−,−(C=O)−,−N(R3)−,−CH2−(C =O)−,−(C=O)−CH2−,−N(R4)−(C=O)−,−(C=O)−N(R4 )−,−O−CH2−,−CH2−O−,−S−CH2−,−CH2−S−,−(CH2)N(R3)− ,−N(R3)(CH2)−,−N(CH3)SO2−,−SO2N(CH3)−,−CH(R10)CH2−,−CH2CH( R10)−,−CH=CH−CH2−,−CH2−CH=CH−又は−CH2CH2CH2−(式中、R9は水 素又はC1-6−アルキルであり、R10はC1-6− アルキル又はハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アルキルも しくはC1-6−アルコキシで任意に置換されたフェニルであり、R4及びR3は独 立して水素又はC1-6−アルキルである)であり、R1,R2,Y,s,p,r及 びZが上述の通りである式Iの化合物はWO 9631472,WO 9631473及びWO 9631483 から周知である。 式Iの化合物は幾何学的及び光学的異性体として存在し得、そして分割された 純粋の立体異性体もしくは部分精製された立体異性体又はそれらのラセミ混合物 としての全ての異性体が本発明の範囲に属する。異性体は標準的な方法、例えば クロマトグラフィー技術又は適当な塩の分別結晶化により分割されうる。 好ましくは、式Iの化合物は個々の幾何学的又は光学的異性体として存在する 。 本発明に係る化合物は任意的に薬理学的に許容される酸付加塩、又はカルボン 酸基がエステル化されない場合、薬理学的に許容される金属塩、又は任意的にア ルキル化されたアンモニウム塩として存在しうる。 かかる塩の例には無機及び有機酸付加塩、例えば塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、 リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩 、シュウ酸塩又は類似の薬理学的に許容される無機又は有機酸付加塩が挙げられ 、そして当業者に公知のJournal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)に記 載の薬理学的に許容される塩が挙げられる。 また、本化合物が形成することのできる上記の酸付加塩の水和物も含まれる。 酸付加塩は化合物の合成の直接産物として得られうる。他方、その遊離塩基を 適当な酸含有溶媒に溶かし、そして得られる塩をその 溶媒のエパポレーションにより、又は沈殿もしくは結晶化により単離することが できうる。 式Iの化合物は薬理学的に許容される酸付加塩の形態で、可能なら金属又は低 級アルキルアンモニウム塩として投与してよい。かかる塩は遊離塩基形態とほぼ 同程度の活性を示す。 上記の構造式及び本明細書全体を通じて、以下の用語は以下の意味を有する: 本明細書において単独で又は組合せて用いる語「C1-6アルキル」とは、直鎖 又は枝分れした、1〜6個の炭素原子を有する飽和炭化水素鎖、例えばメチル、 エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル 、tert−ブチル、n−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、4−メ チルペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、1,2−ジメチルプロピル、2, 2−ジメチルプロピル及び1,2,2−トリメチルプロピルを意味する。 本明細書において単独で又は組合わせて用いる用語“C1-6−アルコキシ”と は、エーテル酸素からのその遊離原子価結合を有するエーテル酸素を通して連結 したC1-6−アルキル基を含み、1〜6の炭素原子を有する直鎖又は枝分れした 一価の置換基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト キシ、ペントキシを意味する。 用語“ハロゲン”とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。 本発明の好ましい実施形態において、R1,R1a,R2及びR2aは独立して、水 素、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6−アルキル又はメチルチオであり、 好ましくはR1,R1a,R2及びR2aは独立して、水素、ハロゲン、メチル又はメ チルチオである。 本発明の他の好ましい実施形態において、Xは、オルト−フェニレン、−O− ,−S−,−(S=O)−,−CH2CH2−,−CH=CH−,−O−CH2−O−又は−C H2−O−CH2−であり、好ましくはXは−O−又は−S−である。 本発明の他の好ましい実施形態において、Yは、−O−又は−S(O)q−(式中 、qは0である)から選択される。 本発明の他の好ましい実施形態において、rは1又は2である。 本発明の他の好ましい実施形態において、Zは、 (式中、R12及びR13は先に定義された通りである) から選択される。 本発明の他の好ましい実施形態において、R12は−(CH2)qCOR17(式中、pは 0又は1であり、R17は−OHである)である。 本発明のなお他の好ましい実施形態においてR13は水素である。 本発明に包含される化合物の典型例は、 1−(2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イルオキシ) −1−エチル)−(3R)−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−4−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チ エピン−10−イルオキシ)−1−エチル)−4−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(8−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(8−メチルチオ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン− 10−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕オキセピン−10−イ ルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピ ン−10−イルスルファニル)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(11H−ジベンズ〔b,f〕〔1,4〕オキサチエピン−11−イル メチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2−クロロ−7−フルオロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔 b,f〕チエピン−10−イルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2,4−ジクロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕 チエピン−10−イルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 又はこれらの医薬として許容される塩が挙げられる。 式Iの新規の化合物は知覚C線維の末梢及び中枢終末からのニューロペプチド の放出に関わる神経性炎症を阻害することが実証され た。実験的には、これはヒスタミン誘導化足水腫の動物モデルにおいて実証でき (Amannら、Europ.J.Pharmacol.279,227-231,1995)、それにおいて式Iの新 規化合物は強い阻害作用を示す。式Iの化合物はC線維が神経痛又は炎症を誘導 することにより病理生理学的役割を担う全ての疼痛、痛覚過敏及び/又は炎症症 状、即ち、片頭痛、術後痛、火傷、挫傷、後ヘルペス性疼痛(ゾスター)、及び 急性炎症に一般的に関わる疼痛により代表される疼痛症状;様々なニューロパシ ー(糖尿病、後外傷、毒素)、神経痛、リウマチ様関節炎、脊椎炎、痛風、炎症 性腸疾患、乾癬、癌性痛、慢性頭痛、せき、ぜん息、かゆみ、慢性膵臓炎、炎症 性皮膚病、例えば乾癬及び自己免疫皮膚炎、骨粗しょう症疼痛により代表される 慢性疼痛及び/又は炎症症状の処置に利用されうる。 更に、一般式Iの化合物は糖尿病のob/obマウスにおけるグルコース寛容を改 善せしめること、及びこれが末梢神経終末からのCGRPの放出の降下をもたらしう ることが実証された。かくして、一般式Iの化合物はNIDDM及び高齢関連肥満症 の処置において利用されうる。実験的には、これは一般式Iの化合物による事前 の経口処置の有無でのob/obマウスへのグルコースの皮下投与により実証されて いる。 式Iの化合物は下記の方法により調製し得る: 1,R1a,R2,R2a,X,Y,r,p及びsが先に定義される通りであり、 Wが適切な脱離基、例えばハロゲン、p−トルエンスルホネート又はメシレート である式IIの化合物は、Zが先に定義される式IIIのアザ化合物と反応させるこ とができる。このアルキル化反応は、塩基、例えば水素化ナトリウム又は炭酸カ リウム及び触媒、例えばヨウ化アルカリ金属の存在下で、用いる溶媒についての 還流温度までの温度で、例えば1〜120時間、溶媒、例えばアセトン、ジブチル エーテル、2−ブタノン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラ ン(THF)又はトルエン中で行うことができる。R17がアルコキシであるエステル を調製したなら、R17がOHである式Iの化合物は、アルカリ金属水酸化物水溶液 及びアルコール、例えばメタノール又はエタノールの混合物中で、例えば約0.5 〜6時間、好ましくは室温でエステル基を加水分解することにより調製すること ができる。 式II及びIIIの化合物は当業者周知の方法により容易に調製されうる。 一定の状況下で、上記の方法において利用する中間体、例えば式IIIの化合物 を適当な保護基で保護する必要がありうる。カルボン酸基は例えばエステル化し てよい。かかる基の導入及び除去は「Prot ective Groups in Organic Chemistry」J.F.W.McOrnie編(New York,1973) に記載されている。薬理学的方法 I.ヒスタミン誘導足水腫 ラットのヒスタミン足水腫試験をAmannら(Europ.J.Pharmaco1.279,227-23 1,1995)に本質的に記載の通りに実施した。簡単にまとめると、250〜300gの雄 Sprague-Dawleyラットをペントバルビタールナトリウムで麻酔し、そして32℃( セッ氏)に加熱した机の上に載せた。10分後、ヒスタミン(50μl、3mg/ml) を右後足に注射し、そしてその20分後、足の膨れを水プレチスモグラフィー(Ug o Basile)により測定した。試験化合物は麻酔をかける15分前に腹腔内投与した 。II .CGRPの放出降下 生後16週のob/ob雌マウスにグルコース(2g/kg)を皮下注射した。その後 の血液グルコースをグルコースオキシダーゼ法により尾静脈血液で測定した。試 験終了時に動物を断頭に処し、そして大動脈血液を集めた。免疫反応性CGRPはラ ジオイムノアッセイにより血漿中で測定した。2グループの動物を利用した。一 のグループはビヒクル処置し、そして他方のグループには試験前5日間にわたり 飲料水を介して式Iの化合物(100mg/l)を与えた。 いくつかの代表的な化合物についてのヒスタミン誘導水腫応答の阻害について の値を表lに示す。表 1 1.0mg/kgにおけるヒスタミン誘導疼痛応答の阻害 薬理組成物 本発明は式Iの化合物又はその薬理学的に許容される塩を含んで成る薬理組成 物にも関連し、そして通常かかる組成物は薬理担体又は希釈剤も含む。本発明の 化合物を含む組成物は慣用の技術により調製し得、及び慣用の形態、例えばカプ セル、錠剤、溶液又は懸濁物である。 採用する薬理担体は慣用の固体又は液体担体であってよい。固体担体の例はラ クトース、テラアルバ、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカ シア、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸である。液体担体の例はシロ ップ、ピーナッツ油、オリーブ油及び水である。 同様に、担体又は希釈剤には任意の当業界公知の徐放材、例えばグリセリルモ ノステアレート又はグリセリルジステアレートを、単独で、又はワックスとの混 合物において含みうる。 投与ルートは、当該活性化合物を適当な又は所望の作用部位にまで効率的に輸 送する任意のルート、例えば経口、鼻口、肺又は非経腸ルート、例えば直腸、デ ポット、経皮、皮下、鼻内、筋肉内、局所、静脈内、尿道内、眼性溶液又はオイ ントメントであってよく、経口ルートが好ましい。 経口投与のために固体担体を利用するなら、この調製品を錠剤化、粉末又はペ レット状態でハードゼラチンカプセルの中に詰めるか、又はトローチ又はロゼン ジの形態にしてもよい。固体担体の量は 幅広く変えてよいが、通常は約25mgに約1gであろう。溶液担体を使用するなら 、この調製品はシロップ、エマルション、ソフトゼラチンカプセル又は無菌注射 用液体、例えば水性又は非水性液体懸濁物又は溶液の形態であってよい。 経鼻投与のためには、この調製品は液体担体、特にエアゾール適用のための水 性担体の中に溶解又は懸濁された式Iの化合物を含みうる。この担体は添加剤、 例えば可溶化剤、例えばプロピレングリコール、界面活性剤、吸収増強剤、例え ばレシチン(ホスファチジルコリン)又はシクロデキストリン、又は保存剤、例 えばパラベンを含みうる。 非経腸投与のために特に適当なのは注射用溶液又は懸濁物であり、好ましくは 当該活性化合物がポリヒドロキシル化カストール油の中に溶解している水性溶液 である。 タルク及び/又は炭水化物担体又はバインダー等を有する錠剤、糖衣錠、又は カプセルが経口投与のために極めて適当である。錠剤、糖衣錠又はカプセルのた めに好ましい担体にはラクトース、コーンスターチ及び/又はポテトスターチが 挙げられる。シロップ又はエリキシールが甘味ビヒクルを使用できる場合に利用 されうる。 慣用の錠剤化技術により調製し得る典型的な錠剤は以下を含みうる:コア: コーティング: HPMC 約9mg*Mywacett 9-40T 約0.9mg *フィルムコーティング用の可塑剤として用いるアシル化モノグリセリド 本発明の化合物は、C線維が病理生理学的役割を担っている全ての疼痛、痛覚 過敏及び/又は炎症性症状に関連する徴候、例えば神経痛、炎症、片頭痛、ニュ ーロパシー、かゆみ及びリウマチ様関節炎、並びにインスリン拮抗性ペプチドの 分泌及び循環により引き起こされる又は関連する徴候、例えば非インスリン依存 性真性糖尿病(NIDDM)又は高齢関連肥満症の処置、予防、消失、緩和又は軽減 を必要とする哺乳動物、特にヒトに投与してよい。かかる哺乳動物には家畜、例 えば家庭用ペット、及び非家畜、例えば野生動物の双方の動物が含まれる。 本発明の化合物はそのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩の形態で、薬理 学的に許容される担体又は希釈剤と協同的に、同時に、又は一緒に、特に、且つ 好ましくはその薬理組成物の形態で、経口、直腸又は非経口(皮下を含む)ルー トによるかにかかわらず、有効な量で投与してよい。 上記の徴候のため、用量は採用する式Iの化合物、その投与モード及び所望す る療法に依存して変わるであろう。しかしながら、一般に、満足たる結果は約0. 5mg〜約1000mg、好ましくは約1mg〜約500mgの式Iの化合物の用量で、好都合に は1日1〜5回、任意的に徐放形態を介して得られる。通常、経口投与のために 適当な剤型は、約0.5mg〜約1000mg、好ましくは約1mg〜約500mgの式Iの化合物 を、薬理担体又は希釈剤と混合されて含んで成る。 適当な用量域は上述の通り、投与のモード、投与の形態、投与を施す徴候、関 与の被検体及び関与の被検体の体重、並びに担当の医 師又は獣医の好み及び経験に通常依存して変わるであろう。 一般に、本発明の化合物は、単位剤型当り50〜200mgの活性成分を薬理学的に 許容される担体の中に又は一緒に含んで成る単位剤型の中に分散されている。 通常、経口、経鼻、肺、又は経皮投与のために適当な剤型は、約0.5mg〜約100 0mg、好ましくは約1mg〜約500mgの式Iの化合物を、薬理学的に許容される担体 又は希釈剤と混合されて含んで成る。 本明細書に記載の任意の新規の特徴又は特徴の組合せは本発明の本質であると 考える。実施例 式Iの化合物を調製するための方法及びそれらを含む調製品を以下の実施例に おいて更に説明するが、それらは本発明を限定するものではない。 以降、TLCは薄層クロマトグラフィーであり、TLC中に溶離液又は溶離液の一部 としてクロロホルムが用いられる限り、その用いた溶離液はアンモニアを飽和さ せたクロロホルムである。CDCl3は重水素クロロホルム、そしてDMSO−d6はヘキ サ重水素ジメチルスルホキシドである。化合物の構造は元素分析又はNMRにより 確認し、ここで表題の化合物中の特徴的なプロトンを表示するピークを適宜示し ている。1H NMRシフト(δH)はppmで示す。m.p.は融点であり、そして℃で示 し、そして補正していない。カラムクロマトグラフィーはW.C.Stillら、J.Or g.Chem.(1978),43,2923-2925に記載の通りの技術を利用し、Merckシリカゲ ル60(Art.9385)で実施した。出発材料として用いた化合物は公知の化合物であ るか、又は周知の方法により容易に調製できる化合物である。 実施例1 1−(2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−(3R)−ピペリジンカルボン酸アセテート 10−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン(10g、0.041mol 、Monatshefte 96,182,1965に記載されるように調製)をゆっくりと2−ブロ モエタノール(44g、0.35mol)及び粉末状炭酸カリウム(10g、0.072mol)に 室温で加えた。6時間、撹拌した後、ジクロロメタン(15ml)を加え、その混合 物を3時間、50℃に加熱した。冷却した後、ジクロロメタン(35ml)を加え、そ の混合物をろ過した。ジクロロメタンをエパポレートして、過剰な2−ブロモエ タノールを真空で蒸留して除去した。その油状残留物をベンゼン(100ml)に溶 かし、水で洗い(3×70ml)、乾燥させて(K2CO3)、その溶媒をエパポレート して油として13.8gの粗10−(2−ブロモエトキシ)−10,11−ジヒドロジベン ゾ〔b,f〕チエピンを供した。 上述の粗臭化物(6.1g、0.018mol)、(R)−3−ピペリジンカルボン酸エス テルタートレート(6.0g、0.02mol)、炭酸カリウム(8.2g、0.06mol)及びアセト ン(100ml)の混合物を20時間、撹拌しながら還流温度に加熱した。その混合物を ろ過し、溶媒を真空下でエパポレートした。その油状の残留物を溶離液としてベ ンゼンを用いてシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、5.3gの1 −(2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イルオキシ)− 1−エチル)−(3R)−ピペリジンカルボン酸エチ ルエステルを油として供した。 TLC:Rf=0.45(SiO2:クロロホルム) 上述のエステル(4.9g、0.0119mol)をエタノール(30ml)に溶かし、5N水酸 化ナトリウム(5ml)を加えた。その混合物を20時間、室温で撹拌して、エーテ ルを真空でエパポレートした。水(50ml)、次に酢酸(7ml)を加え、その混合 物をジクロロメタン(100ml)で抽出した。その有機相を乾燥させ(MgSO4)、その溶 媒を真空でエパポレートした。その残留物をジエチルエーテルと共に破砕し、そ の固体をろ過により単離して乾燥させ、アモルファス固体として4.0g(76%) のタイトル化合物を供した。 M.p.82−89℃. 計算値(C22H25NO3S,CH3COOH): C,64.99%;H,6.59%;N,3.16%;S,7.23%;測定値; C,65.13%;H,6.49%;N,2.99%;S,7.48%. 実施例2 1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸水素オキサレート 無水ベンゼン(100ml)中の2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕 チエピン−10−オール(10g、38mmol、Coll.Czech.Chem.Commun.33,1852 ,1968に記載されるのと同様に調製)、2−ブロモエタノール(7.5g、60mmol) 及び炭酸カリウム(5g、 38mmol)に、ボロントリフルオライドエーテレート(5.7g、40mmol)を10〜14℃ で滴下して加え、1.5時間、10〜14℃で撹拌を続けた。その混合物を10℃に冷や し、冷却水(50ml)を滴下して加えた。その有機層を分離し、水で洗い(3×50 ml)、乾燥させた(Na2SO4)。その溶媒を真空でエパポレートし、その残留した 油(12.9g、92%)を次のステップにおいて更なる精製なしで用いた。 N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中の上述のブロマイド(11.2g、29mm ol)、3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル(4.7g、30mmol)及び炭酸カリ ウム(8.3g、60mol)の混合物を60℃で6時間、加熱した。冷やした後、水(150ml) 及びトルエン(15Oml)を加え、その相を分離し、そしてその水性相をトルエン(10 0ml)で抽出した。それら組み合わせた有機相を乾燥させ(K2CO3及びNa2SO4)、そ の溶媒を真空でエパポレートした。その油状の残留物(13.6g)を、溶離液とし てベンゼンを用いて、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製した 。これにより、9.05g(68%)の1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロー ジベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジ ンカルボン酸エチルエステルを供した。 TLC:Rf=0.5(SiO2:クロロホルム) エタノール(10ml)中の上述のエステル(2.63g、6mmol)に、水中の水酸化 カリウム(0.85g、15mmol)の溶液を加え、生じた混合物を3.5時間、還流温度で 加熱した。エタノールを真空でエパポレートし、水(20ml)及び酢酸(1ml)を 加えた。その混合物を、クロロホルム(2×15ml)で抽出し、その有機抽出液を 乾燥させ(Na2SO4)、真空でエパポレートした。その残留物(2.7g)を対応する 水素オキサレートに変換した。 M.p.95−99℃. 計算値(C22H24ClNO3S,(COOH)2): C,56.74%;H,5.16%;Cl,6.98%;N,2.76%;S,6.31%; 測定値: C,56.88%;H,5.19%;Cl,7.00%;N,2.72%;S,6.60%. 実施例3 1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−4−ピペリジンカルボン酸水素オキサレート 乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(25ml)中の10−(2−ブロモエトキシ) −2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン(5.19g、14mmol 、実施例2に記載されるのと同様に調製)、4−ピペリジンカルボン酸エチルエ ステル(2.20g、14mmol)及び無水炭酸カリウム(4.70g、34mmol)を6時間、 60〜66℃で撹拌した。室温に一晩、放置した後、ベンゼン(50ml)及び水(50ml )を加え、その相を分離した。その有機層を水で洗い(2×50ml)、乾燥させ(K2 CO3)、真空でエパポレートした。その油状の残留物を溶離液としてベンゼンを 用いてシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製し、4.28g(68%) の油状の1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピ ン−10−イルオキシ)−1−エチル)−4−ピペリジンカルボン酸エチルエステ ルを供した。その油を乾燥アセトン(40ml)に溶かし、シュウ酸二水和物(1.76 g、14mmol)及びエーテルを加え、そして形成された シュウ酸水素塩をアセトン及びエーテルの混合物から結晶化した。 TLC:Rf=0.4(SiO2:クロロホルム/メタノール=150:1) エタノール(15ml)中の上述のシュウ酸水素エチルエステルの溶液に、水酸化 カリウム(13%、7ml)を加え、その混合物を3.5時間、還流温度に加熱した。 エタノールをエパポレートし、その残留物を水(20ml)に溶かし、そしてpHを酢 酸で5.5に調節した。その混合物をクロロホルム(45ml)で抽出し、その有機層 を乾燥させ(Na2SO4)、真空でエパポレートした。その油状残留物をアセトン( 15ml)に溶かし、シュウ酸(0.50g、4mmol)での処理の後に、1.55g(81%) のタイトル化合物を供した。 M.p.114−117℃. 計算値(C22H24ClNO3S,0.5H2O,(COOH)2): C,55.75%;H,5.26%;Cl,6.86%;N,2.71%;S,6.20%; 測定値: C,55.57%;H,5.18%;Cl,6.86%;N,2.76%;S,6.14%. 実施例4 1−(2−(2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−4−ピペリジンカルボン酸水素オキサレート 無水ベンゼン(25ml)中の2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕 チエピン−10−オール(3.63g、15mmol、Ger.Offen.2,336,130,1974に記載の 通り調製)及び2−ブロモエタノール (2.5g、20mmol)の溶液に、無水ベンゼン(10ml)中のボロントリフルオリド エーテレート(2.25g、15.8mmol)の溶液を15分にわたって10〜15℃で滴下して 加えた。その反応混合物を2時間、10〜15℃で撹拌し、水(18ml)を加えた。そ の有機層を分離し、水で洗い(2×25ml)、乾燥させ(Na2SO4)、真空でエパポ レートして3.83g(73%)の粗10−(2−ブロモエトキシ)−2−メチル−10, 11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピンを供した。それは、更なる精製なしに 次のステップに用いた。 乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(16ml)中の上述のブロマイド(3.83g、 11mmol)、4−ピペリジンカルボン酸エチルエステル(1.71g、11mmol)及び炭 酸カリウム(3.04g、22mmol)を室温で1時間、撹拌し、次に40℃で4時間、撹 拌した。その反応混合物をベンゼン(100ml)で希釈し、水で洗い(2×50ml)、 そしてその有機層を乾燥させた(K2CO3)。真空でのエパポレーションの後、油状 の残留物を、溶離液としてベンゼンを用いてシリカゲルでのカラムクロマトグラ フィーにより精製した。これは、4.28g(68%)の1−(2−(2−メチル−10 ,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イルオキシ)−1−エチル) −4−ピペリジンカルボン酸エチルエステルを油として供した。そのエチルエス テル(4.28g、9.3mmol)をアセトン(9ml)に溶かし、シュウ酸二水和物(0.26g )を加えた。その混合物を還流温度で短く加熱し、冷やした後、その沈殿をろ過 してとり、アセトン及びジエチルエーテルの混合物から再結晶化して2.38g(40 %)のシュウ酸水素塩を供した。 TLC:Rf=0.6(SiO2:クロロホルム/メタノール=150:1) エタノール(9ml)中の上述のシュウ酸水素エステル(1.03g、2mmol)及び 水酸化カリウムの16%溶液(3.6ml)の混合物を4時間、還流温度に加熱した。エ タノールを真空下でエパポレートし、そ の残留物を水(15ml)に溶かした。pHを酢酸(1ml)で5.5に調節し、その混合物 をクロロホルム(30ml)で抽出した。その有機層を水で洗い(4×10)、乾燥さ せ(Na2SO4)、真空でエパポレートした。その残留したアモルファス固体(0.79 g、99%)をアセトン(7.5ml)に溶かし、シュウ酸二水和物(0.26g)を40℃で 加え、その混合物を一晩、放置した。その沈殿をろ過して除き、アセトンから再 結晶化してタイトル化合物を供した。 M.p.112−116℃. 計算値(C23H27NO3S,(COOH)2): C,61.58%;H,5.99%;N,2.87%;S,6.58%;測定値: C,61.11%;H,5.96%;N,2.74%;S,6.48%. 実施例5 1−(2−(2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸水素オキサレート N,N−ジメチルホルムアミド(14ml)中の10−(2−ブロモエトキシ)−2 −メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン(3.41g、9mmol、実 施例4に記載の通り調製)、3−ピペリジンカルボン酸エチルエステル(1.41g 、9mmol)及び無水炭酸カリウム(2.5g、18mmol)を8時間、50℃で撹拌し、一 晩、放置した。冷却した後、ベンゼン(40ml)及び水(90ml)を加え、それらの 相を分離した。その有機相を木炭で処理し、乾燥させ(Na2SO4)、 真空でエパポレートした。その油状残留物(3.85g)を、溶離液としてベンゼン を用いてシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製した。これにより 、2.6g(68%)の1−(2−(2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b, f〕チエピン−10−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸エ チルエステルを油として供した。そのエチルエステル(2.6g、6.1mmol)をアセト ン(9ml)に溶かし、シュウ酸二水和物(0.77g、6.1mmol)を加え、そしてその 混合物を40℃に加熱した。冷やした後、生じた沈殿をろ過して除き、アセトン( 50ml)及びエタノール(20ml)の混合物から再結晶化して1.28g(33%)の水素 オキサレートを供した。 TLC:Rf=0.45(SiO2:クロロホルム/メタノール=150:1) エタノール(9ml)中の上述のシュウ酸水素エステル(1.03g、2mmol)及び 水酸化カリウムの14%溶液(4.6ml)の混合物を6.5時間、還流温度で撹拌した。エ タノールをエパポレートし、その残留物を水(15ml)に溶かし、酢酸(1.5ml)でp H5.5に酸性化した。その溶液をクロロホルム(80ml)で抽出し、水(15ml)で洗 い、乾燥させ(Na2SO4)、真空でエパポレートした。油状残留物を熱いアセトン (20ml)に溶かし、シュウ酸二水和物(0.265g、2.1mmol)を加えた。冷やした後 、エーテル(20ml)を加えた。その沈殿をろ過して除き、2−プロパノール及び エーテルの混合物から結晶化した。 0.82g(84%)のタイトル化合物を供した。 M.p.102−104℃. 計算値(C23H27NO3S,0.5H2O,(COOH)2): C,60.46%;H,6.09%;N,2.82%;S,6.46%;測定値: C,60.50%;H,6.05%;N,2.69%;S,6.85%. 実施例6 1−(2−(8−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チ エピン−10−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸水素オキ サレート 8,10−ジクロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン(10g、35 .6mmol、Coll.Czech.Chem.Commun.33,183,1968に記載されるように調製) を、撹拌しながら20℃で、2−ブロモエタノール(44g、0.352mol)及び粉末状 炭酸カリウム(10g、0.072mol)の混合物にゆっくりと加えた。6時間後、ジク ロロメタン(15ml)を加え、その混合物を3時間、50℃に加熱した。冷やした後 、ジクロロメタン(35ml)を加え、その混合物をろ過した。ジクロロメタンをエ パポレートし、過剰な2−ブロモエタノールを真空で蒸留した。その油状残留物 をベンゼンに溶かし(100ml)、水で洗い(3×70ml)、乾燥させて(K2CO3)、そ の溶媒をエパポレートして13.0gの粗8−クロロ−10−(2−ブロモエトキシ) −10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピンを油として供した。 上述の粗ブロマイド(12.1g、32.7mmol)、3−ピペリジンカルボン酸エチル エステル(5.0g、31.8mmol)、炭酸カリウム(5.0g、36.2mmol)、ヨウ化カリウム (0.5g)及びアセトン(100ml)を20時間、撹拌下で還流温度で加熱した。その混合 物をろ過してその溶媒を真空でエパポレートした。その油状残留物を、溶離液と して酢酸エチルを用いて、シリカゲル(100g)でのカラムクロマトグラフィーに より精製して9.7gの1−(2−(8−クロロ−10,11−ジヒドロ−ジベンゾ〔 b,f〕チエピン−10−イルオキシ)−1−エチ ル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルを油として供した。 TLC:Rf=0.50(SiO2:クロロホルム/メタノール=150:1) 上述のエステル(5.4g、12.1mmol)をエタノール(50ml)に溶かし、5N水酸 化ナトリウム(5ml)を加え、その混合物を20時間、室温で撹拌した。エタノー ルを真空でエパポレートし、水(50ml)及び酢酸(7ml)を加え、その混合物を ジクロロメタン(100ml)で抽出した。その有機相を乾燥(MgSO4)及び溶媒を真空で エパポレートした。その残留物をアセトンに溶かし、シュウ酸で処理して3.8g (62%)のタイトル化合物を供した。 M.p.190−192℃. 計算値(C22H24ClNO3S,(COOH)2): C,56.74%;H,5.16%;N,2.76%;Cl,6.98%;S,6.31%; 測定値: C,56.86%;H,5.33%;N,2.59%;Cl,6.87%;S,6.31%. 実施例7 1−(2−(8−メチルチオ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン− 10−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸水素オキサレート タイトル化合物を、実施例6のタイトル化合物について記載されるのと同様に 、8−メチルチオ−10−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン (10g、34.1mmol、Coll.Czech.Chem .Commun.33,1895,1968に記載されるように調製)を出発材料として用いて調 製した。 M.p.166−169℃. 計算値(C23H27NO3S2,(COOH)2): C,57.78%;H,5.63%;N,2.70%;S,12.34%;測定値: C,57.55%;H,5.62%;N,2.44%;S,12.00%. 実施例8 (R)−1−(2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕オキセピン−10−イ ルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸ヒドロクロライド 10〜15℃で、15分にわたり、乾燥ベンゼン(5ml)中のボロントリフルオリド エチルエーテレート(1.66g、11.6mmol)を、乾燥ベンゼン(20ml)中の10,11 −ジヒドロジベンズ〔b,f〕オキセピン−10−オール(2.29g、10.8mmol、Co ll.Czech.Chem.Commun.34,2258(1969)に記載されるように調製)及び2− ブロモエタノール(2.13g、17mmol)の撹拌した溶液に滴下して加えた。撹拌を 1.5時間、10〜15℃で続けた。その反応混合物を冷水(15℃、15ml)で止め、そ の有機相を水で洗い(3×30ml)、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空でエパポ レートした。その残留した油状の原材料(2.77g)、10−(2−ブロモエトキシ )−10,11−ジヒドロジベンズ〔b,f〕オキセピンを、更なる精製なしに次の 反応ステップに用いた。 乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の上述のブロマイド(2.77g、8 .7mmol)、(R)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルタートレート(1.4 2g、9mmol)及び粉末状炭酸カリウム(1.56g、10mmol)の混合物を、最初に4 0〜48℃で7時間、次に室温で一晩、撹拌した。その混合物をベンゼン(80ml) で希釈し、水(3×30ml)で洗った。その有機層を乾燥させ(炭酸カリウム)、 真空でエパポレートした。その油状の残留物(3.31g)を、最初にベンゼン、次 にクロロホルムを溶離液として用いてシリカゲル(70g)でのクロマトグラフィ ーにより精製した。そのクロロホルム画分は、1.75g(54%)の(R)−1−( 2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕オキセピン−10−イルオキシ)エチ ル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルを含んでいた。 TLC:Rf=0.3(SiO2:アンモニア/メタノール=1:1で乾燥させたクロロ ホルム) 室温下で撹拌しながら、エタノール(17ml)中の上述のエチルエステル(1.7g、 4.3mmol)の溶液を20時間、4N水酸化ナトリウム(11ml、43mmol)で処理した。 エタノールをエパポレートし、その油状残留物を水に溶かした(80ml)。その溶 液をエーテルで抽出し(3×50ml)、その水性層を最初に木炭(0.5g)で、次に シリカゲル(2g)でろ過した。ジクロロメタン(350ml)を加え、その混合物を 6N塩酸(7.5ml)を用いてpH1に酸性化した。その有機層を乾燥させ(MgSO4)、真 空でエパポレートし、乾燥アセトン(2×20ml)で2回、はぎとった。その粗生 成物(1.3g)を乾燥アセトン(20ml)に溶かし、激しく撹拌中の乾燥エーテル(15 0ml)に極めてゆっくりと滴下して加えた。その混合物を室温で1時間、撹拌した 。その沈殿をろ過して除き、乾燥エーテルで洗い(4×25ml)、乾燥させて1.27 g(73%)のタイトル化合物を供した。 M.p.106−112℃. 計算値(C22H25NO4,HCl,0.5H2O): C,63.99%;H,6.59%;N,3.39%;Cl,8.59%;測定値: C,63.93%;H,6.57%;N,3.17%;Cl,8.29%. 実施例9 (R)−1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピ ン−10−イルスルファニル)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸ヒドロクロラ イド 乾燥エタノール(20ml)中にナトリウム(0.3g、13mmol)を溶かすことにより 調製したナトリウムエトキシドの溶液に、2−クロロ−10,11−ジヒドロジベン ゾ〔b,f〕チエピン−10−イルチオール(3.6g、13mmol、Coll.Czech.Chem .Commun.54,1403,1989に記載のように調製)を加え、その混合物を60℃で30 分、撹拌した。2−ブロモエタノール(2.0g、16mmol)を加え、その混合物を2 時間、還流温度で加熱した。エタノールをエパポレートし、ベンゼン(60ml)及 び水(25ml)を加えた。その有機相を分離し、1Mの炭酸カリウム(3×20ml) 及び水(3×30ml)で洗ってpH6.5にし、乾燥させ(炭酸カリウム)、真空でエ パポレートした。残留した油(4.5g)を、溶離液としてベンゼンを用いて、シリ カゲル(100g)でのカラムクロマトグラフィーにより精製して2−(2−クロロ −10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イル−スルファニル)エ タノールを定量的収率で供した。 TLC:Rf=0.46(SiO2:クロロホルム)。 乾燥トルエン(20ml)中のメタンスルホニルクロライド(2.02g、20mmol)の 溶液を、乾燥トルエン(100ml)中の上述のアルコール(4.16g、12.9mmol)及び トリエチルアミン(4.05g、40mmol)の溶液に、8〜15℃で0.5時間にわたり、滴 下して加えた。撹拌を0.5時間、8〜15℃で、次に6時間、室温で続けた。その混 合物を水(4×100ml)で洗い、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空でエパポレー トして油として定量的収量で対応するメシレートを供した。 乾燥アセトン(100ml)中の上述のメシレート(5.16g、12.8mmol)の溶液に、( R)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルタートレート(2.26g、14.4mm ol)及び炭酸カリウム(2.1g、15mmol)を加えた。その反応混合物を室温で一晩 、撹拌し、次に還流温度で5時間、撹拌した。冷やした後、その沈殿をろ過して 除き、そのろ液を真空でエパポレートした。その残留物(6.45g)を、溶離液と して最初にベンゼン、次にクロロホルムを用いてシリカゲル(150g)でのカラム クロマトグラフィーにより精製して、4.24g(71%)の(R)−1−(2−(ジ ベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イルスルファニル)エチル)−3−ピペリジン カルボン酸エチルエステルを供した。 TLC:Rf=0.18(SiO2:クロロホルム)。 その溶離塩基を乾燥アセトン(25ml)中のシュウ酸二水和物(1.26g、10mmol )で処理し、2−プロパノールから再結晶化した後、3.9g(69%)のエチルエ ステル水素オキサレートを供した。 エタノール(35ml)中の上述のエチルエステル水素オキサレート(3.3g、6m mol)及び4N水酸化ナトリウム(15ml、60mmol)の混合物を室温で一晩、撹拌 し、次に還流温度で0.5時間、撹拌した。15℃に冷やした後、ジクロロメタンを 加え、その混合物を6N塩酸 (12ml)を用いてpH1に酸性化した。その有機層を分離し、乾燥させ(MgSO4)、 真空でエパポレートした。その固体残留物をアセトン及びエーテルの1:1混合 物(50ml)で破砕し、ろ過して除き、そして乾燥エーテルで洗って(2×25ml) 、2.44g(94%)のタイトル化合物を供した。 M.p.220−224℃(エタノール/ジエチルエーテル). 計算値(C22H24ClNO2S2,HCl): C,56.16%;H,5.36%;Cl,15.07%;N,2.98%;S,13.63%; 測定値: C,56.35%;H,5.65%;Cl,15.04%;N,2.68%;S,13.31%.実施例10 (R)−1−(11H−ジベンズ〔b,f〕〔1,4〕オキサチエピン−11−イル メチル)−3−ピペリジンカルボン酸ヘミマレエート 11−ブロモメチル−11H−ジベンズ〔b,f〕〔1,4〕オキサチエピン(6. 15g、20mmol、Coll.Czech.Chem.Commun.50,1484,1985に記載のされるの と同様に調製)、(R)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルタートレー ト(4.7g、30mmol)及びクロロホルム(10ml)の混合物を温めて溶解させた。次 にその溶液を室温で1週間、放置し、次に7時間、還流温度に加熱した。冷やし た後、その混合物をベンゼンで希釈し、5%アンモニアで洗った。その有機相を 乾燥させ(炭酸カリウム)、エパポレートした。その残留物を、最初にベンゼン 、次にジエチルエーテルを溶離液として 用いてシリカゲル(55g)でのカラムクロマトグラフィーにより精製して4.1g (53%)の(R)−1−(11H−ジベンズ〔b,f〕〔1,4〕オキサチエピン −11−イルメチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルを油して供した 。 TLC:Rf=0.50(SiO2:クロロホルム/エタノール/水酸化アンモニウム= 20:1:0.05) 上述のエステル(4.1g、10.7mmol)をエタノール(70ml)に溶かし、5N水酸 化ナトリウム(5ml)を加えた。その混合物を室温に3日、放置し、次にエタノ ールを真空でエパポレートして水(50ml)を加えた。その混合物をジエチルエー テルで抽出し、その相を分離した。酢酸(4ml)を加え、その混合物をジクロロ メタンで抽出した(5×50ml)。それら組み合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgS O4)、その溶媒を真空でエパポレートした。その残留物をジエチルエーテルに溶 かし、ジエチルエーテル中のマレイン酸で中和した。そのアモルファス状の沈殿 をろ過して除き、乾燥させた。これは、3.95g(77%)のタイトル化合物を供し た。 計算値(C20H21NO3S,0.5C4H4O4,0.5H2O): C,59.99%;H,5.45%;N,2.91%;S,6.67%;測定値: C,60.19%;H,5.64%;N,2.67%;S,6.54%. 実施例11 (R)−1−(2−(2−クロロ−7−フルオロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔 b,f〕チエピン−10−イルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸ヒド ロクロライド ジクロロメタン(24ml)中の2,10−ジクロロ−7−フルオロ−10,11−ジヒ ドロジベンゾ〔b,f〕チエピン(4.14g、13.8mmol,Coll.Czech.Chem.Com mun.40,2887,1975に記載の通り調製)の溶液に、2−ブロモメタノール(17.0 g、136mmol)を加え、次に乾燥炭酸カリウム(6.25g、45mmol)を加えた。その 反応混合物を40℃で1時間、撹拌し、更なるジクロロメタン(30ml)を加え、そ の無機塩をろ過して除き、そのろ液を真空でエパポレートした。これは、油とし て5.35g(100%)の10−(2−ブロモエトキシ)−2−クロロ−7−フルオロ−1 0,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピンを供した。 N,N−ジメチルホルムアミド(25ml)中の上述のブロマイド(5.35g、13.8 mmol)、(R)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルタートレート(2.5g 、16mmol)及び炭酸カリウム(3.0g、22mmol)を12時間、65〜72℃で撹拌し、真空 に一晩、放置した。その反応混合物をベンゼン(150ml)で希釈し、水で洗った (4×30ml)。その有機層を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空でエパポレート して油状の残留物(5.72g)を供し、それを更に、溶離液としてベンゼン及びク ロロホルムを用いてシリカゲル(100g)でのカラムクロマトグラフィーにより精 製した。その主要画分は、油として、4.0g(61%)の(R)−1−(2−(2 −クロロ−7−フルオロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ) エチル)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルを供した。 TLC:Rf=0.52(SiO2:アンモニアで飽和させたクロロホルム/クロロホル ム/メタノール=5:1:0.02) その遊離塩基(4.0g、8.6mmol)を、2−プロパノール(10ml)及びエーテル( 20ml)中のシュウ酸二水和物(1.2g、9.3mmol)を用いて対応する水素オキサレー トに変換した。収量:4.1g(88%)。 96%エタノール(22ml)中の上述のエチルエステル水素オキサレート(2.2g、 3.97mmol)及び5N水酸化ナトリウム(6ml)の混合物を21時間、室温で撹拌した 。エタノールを真空でエパポレートし、その残留物を水(65ml)に溶かし、ジエ チルエーテル(2×50ml)で洗った。ジクロロメタン(250ml)をそのアルカリ水 性相に加え、その混合物を5N塩酸でpH1に酸性化した。15分、撹拌した後、そ の有機層を分離し、乾燥させ(MgSO4)、真空でエパポレートした。その残留物を アセトン及びエーテルの混合物(1:1)と共に破砕した(3×25ml)。その固 体生成物をろ過して除き、エーテルで洗い(2×10ml)、1.24g(53%)のタイ トル化合物を供した。 M.p.130−134℃. 計算値(C22H23ClFNO3S,HCl,0.5H2O): C,54.89%;H,5.23%;N,2.91%;Cl,14.73%;F,3.95%;S,6.66%;測 定値: C,55.17%;H,5.29%;N,2.74%;Cl,14.43%;F,4.05%;S,6.72%. 実施例12 (R)−1−(2−(2,4−ジクロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕 チエピン−10−イルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸ヒドロクロラ イド ジクロロメタン(20ml)中の2,4,10−トリクロロ−10,11−ジヒドロジベ ンゾ〔b,f〕チエピン(2.5g、8.6mmol、Coll.Czech.Chem.Commun.46,78 1,1981に記載される通りに調製)、2−ブロモメタノール(12.5g、100mmol)及 び炭酸カリウム(4.0g、30mmol)を1時間、40℃で撹拌させた。その固体をろ過 して除き、そのろ液を真空でエパポレートした。その残留物(3.4g)をジエチル エーテル及び軽油の混合物(1:1)(40ml)に溶かし、1週間、冷蔵庫内に放置 し、単離した後、2.6g(80%)の10−(2−ブロモエトキシ)−2,4−ジク ロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピンを供した。 N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の上述のブロミド(2.5g、6.2mmol) 、(R)−3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルタートレート(1.7g、11mmo l)及び乾燥炭酸カリウム(2.8g、20mmol)の混合物を18時間、50℃で撹拌し、ベ ンゼン(60ml)で希釈し、水で洗い(5×30ml)、乾燥させ(硫酸ナトリウム) 、真空でエパポレートした。その油状残留物(3.63g)を、溶離液としてベンゼ ン及びクロロホルムを用いてシリカ(70g)でのカラムクロマトグラフィーによ り精製した。これは、2.63g(89%)の(R)−1−(2−(2,4−ジクロロ −10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イルオキシ)エチル)− 3−ピペリジンカルボン酸エチルエステルを油として供した。 TLC:Rf=0.64(SiO2:アンモニアで飽和したクロロホルム/ メタノール=300:1)。 その遊離塩基を2−プロパノール(3ml)及びエーテル(14ml)中のシュウ酸 二水和物(0.76g、6mmol)での処理により対応する水素オキサレートに変換し た。これは、1.7g(48%)のシュウ酸水素塩を供した。 上述のエチルエステル水素オキサレート(1.58g、2.77mmol)、96%エタノー ル(16ml)及び5N水酸化ナトリウム(4ml)の混合物を4時間、40℃で撹拌し 、次に室温で一晩、撹拌した。ジクロロメタン(250ml)を加え、次に5N塩酸( 4ml)を加えてpH1にした。15分、撹拌した後、その有機層を分離し、乾燥させ (MgSO4)、真空でエパポレートした。その固体残留物をアセトン及びエーテルの 混合物(1:1)と共に破砕し(3×30ml)、ろ過して除き、乾燥エーテルで洗 い(2×10ml)、1.1g(81%)のタイトル化合物を供した。 M.p.168−172℃. 計算値(C22H23Cl2NO3S,HCl,0.25H2O): C,53.56%;H,5.01%;N,2.64%;Cl,21.56%;S,6.50%; 測定値: C,53.66%;H,5.02%;N,2.73%;Cl,21.14%;S,6.61%.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/06 A61P 25/06 29/00 29/00 C07D 405/12 C07D 405/12 411/06 411/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ホールベ,ロルフ デンマーク国,デーコー―3490 クビスト ガールト,ニボバイ 6 (72)発明者 アンデルセン,クヌート エリク デンマーク国,デーコー―2765 スメル ム,ネーデルンデン 122 (72)発明者 オルセン,ウフェ バン デンマーク国,デーコー―2625 バーレン スベク,ホールスブレト 111 (72)発明者 ポリフカ,ツデネク チェッコ国,150 00 プラハ 5 ズボ ロフスカ 23 (72)発明者 バレンタ,ウラジミール チェッコ国,140 00 プラハ 4 バル トスコバ 1367/8 (72)発明者 シンデラル,カレル チェッコ国,140 00 プラハ 4 オル ブラエフトバ 50

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式I: 〔式中、R1,R1a,R2及びR2aは独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメ チル、ヒドロキシ、C1-6−アルキル、C1-6−アルコキシ又はメチルチオ、−NR1 R8又は−SO2NR7R8(ここで、R7及びR8は独立して水素又はC1-6−アルキルで ある)であり; Xは、任意の結合、オルト−フェニレン、−O−,−S−,−C(R9R10)−,− (C=O)−,−N(R3)−,−(S=O)−,−CH2−(C=O)−,−(C=O )−CH2−,−N(R4)−(C=O)−,−(C=O)−N(R4)−,−O−CH2−,− CH2−O−,−S−CH2−,−CH2−S−,−CH2CH2−,−CH=CH−,−O−CH2− O−,−(CH2)N(R3)−,−N(R3)(CH2)−,−N(CH3)SO2−,−SO2N(CH3)−,− CH(R10)CH2−,−CH2CH(R10)−,−CH=CH−CH2−,−CH2−CH=CH−,−CH2CH2 CH2−又は−CH2−O−CH2−であり、ここでR9は水素又はC1-6−アルキルであ り、R10は、C1-6−アルキル、又はハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキ シ、C1-6−アルキルもしくはC1-6−アルコキシで任意に置換されたフェニルで あり、R4及びR3は独立して、水素、C1-6−アルキル又はハロゲン、トリフル オロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アルキ ルもしくはC1-6−アルコキシで任意に置換されたフェニルであり; Yは、−O−,−S(O)q−(ここでqは0,1又は2である),又は−N(R5)− (ここで、R5は水素又はC1-6アルキルである)であり; sは0又は1であり、pは0又は1であり、但しs又はpは同時に0であって はならず; rは1,2,3又は4であり; Zは、 (式中、nは0,1又は2である) から選択され; R11は、水素、C1-6−アルキル、C1-6−アルコキシ、又は水素、トリフルオ ロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アルキルもしくはC1-6−アルコキシで任意に置 換されたフェニルであり; R12は、−(CH2)mOH又は−(CH2)uCOR17であり、ここでmは0,1,2,3, 4,5又は6であり、uは0又は1であり、R17は−OH,−NHR20又はC1-6−ア ルコキシであり、R20は水素又はC1-6−アルキルであり; R13は、水素、ハロゲン,トリフルオロメチル、ヒドロキシ、C1-6−アルキ ル又はC1-6−アルコキシであり; R14は水素又はC1-6−アルキルであり; BはC1-6−アルキレン、C2-6−アルケニレン又はC2-6−アルキニレンであ り; 18は、 (式中、M1及びM2は独立してC又はNである) から選択され; R19は水素、C1-6−アルキル、フェニル又はベンジルであり; R15は水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ又はシアノであり; R16は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、−(CH2)mCO R17,−(CH2)mOH又は−(CH2)mSO2R17(ここで、mは、0,1又は2である)で あるか、又は R16は、 から選択される〕 の化合物又はその医薬として許容される塩。 2.Xが、オルト−フェニレン、−O−,−S−,−(S=O)−,−CH2CH2 −,−CH=CH−,−O−CH2−O−又は−CH2−O−CH2−であることを特徴とす る請求項1に記載の化合物。 3.Xが−O−又は−S−であることを特徴とする請求項2に記載の化合物。 4.R1,R1a,R2及びR2aが、独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメ チル、C1-6−アルキル又はメチルチオ、好ましくは水素、ハロゲン、メチル又 はメチルチオであることを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の化合物。 5.Yが−O−又は−S(O)q−(ここでqは0である)であることを特徴とす る先の請求項のいずれか一に記載の化合物。 6.rが1又は2であることを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の化 合物。 7.Zが、 (式中、R12及びR13は先に定義される通りである) から選択されることを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の 化合物。 8.R12が、−(CH2)pCOR17(ここで、pは0又は1であり、R17は−OHであ る)であることを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の化合物。 9.R13が水素であることを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の化合 物。 10.次の化合物: 1−(2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10−イルオキシ) −1−エチル)−(3R)−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−4−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−4−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(2−メチル−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(8−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン−10− イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 1−(2−(8−メチルチオ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピン− 10−イルオキシ)−1−エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕オキセピン−10−イ ルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2−クロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕チエピ ン−10−イルスルファニル)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2−クロロ−7−フルオロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔 b,f〕チエピン−10−イルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; (R)−1−(2−(2,4−ジクロロ−10,11−ジヒドロジベンゾ〔b,f〕 チエピン−10−イルオキシ)エチル)−3−ピペリジンカルボン酸; 又はこれらの医薬として許容される塩から選択される先の請求項のいずれか一に 記載の化合物。 11.(R)−1−(11H−ジベンズ〔b,f〕〔1,4〕オキサチエピン− 11−イルメチル)−3−ピペリジンカルボン酸又はその医薬として許容される塩 である化合物。 12.請求項1に記載の化合物を調製する方法であって、 a)式II:(式中、R1,R1a,R2,R2a,X,Y,p,s及びrは先に定義される通りで あり、Wは適切な脱離基、例えばハロゲン、p−ト ルエンスルホネート又はメシレートである)の化合物を、式III: HZ (III) (式中、Zは先に定義される通りである)の化合物と反応させて式Iの化合物を 形成するか、又は b)R17がC1-8−アルコキシである式Iの化合物を加水分解してR17がOHで ある式Iの化合物を形成する ことを特徴とする方法。 13.活性成分として請求項1〜11のいずれかに記載の化合物を、医薬的担体又 は希釈剤と一緒に含む医薬組成物。 14.神経原性の炎症を治療するために適した医薬組成物であって、有効量の請 求項1〜11のいずれかに記載の化合物を、医薬として許容される担体又は希釈剤 と一緒に含む医薬組成物。 15.ニューロパシーを治療するために適した医薬組成物であって、有効量の請 求項1〜11のいずれかに記載の化合物を、医薬として許容される担体又は希釈剤 と一緒に含む医薬組成物。 16.慢性関節リウマチを治療するために適した医薬組成物であって、有効量の 請求項1〜11のいずれかに記載の化合物を、医薬として許容される担体又は希釈 剤と一緒に含む医薬組成物。 17.血中グルコースを減少させ及び/又はCGRPの活性を阻害するために適した 医薬組成物であって、有効量の請求項1〜11のいずれかに記載の化合物を、医薬 として許容される担体又は希釈剤と一緒に含む医薬組成物。 18.片頭痛を治療するために適した医薬組成物であって、有効量の請求項1〜 11のいずれかに記載の化合物を、医薬として許容される担体又は希釈剤と一緒に 含む医薬組成物。 19.かゆみを治療するために適した医薬組成物であって、有効量の請求項1〜 11のいずれかに記載の化合物を、医薬として許容され る担体又は希釈剤と一緒に含む医薬組成物。 20.単位投与量当り、0.5mg〜1000mgの請求項1〜11のいずれかに記載の化合 物を含む請求項13〜19のいずれかに記載の医薬組成物。 21.治療の必要な被検体において神経原性の炎症を治療する方法であって、有 効量の請求項1〜11のいずれかに記載の化合物を前記被検体に投与することを含 む方法。 22.治療の必要な被検体において神経原性の炎症を治療する方法であって、請 求項20に記載の医薬組成物を前記被検体に投与することを含む方法。 23.神経原性の炎症を治療するための医薬組成物を調製するための請求項1〜 11のいずれかに記載の化合物の使用。 24.ニューロパシーを治療するための医薬組成物を調製するための請求項1〜 11のいずれかに記載の化合物の使用。 25.慢性関節リウマチを治療するための医薬組成物を調製するための請求項1 〜11のいずれかに記載の化合物の使用。 26.血中グルコースを減少させるため及び/又はCGRPの活性を阻害するための 医薬組成物を調製するための請求項1〜11のいずれかに記載の化合物の使用。 27.片頭痛の治療のための医薬組成物を調製するための請求項1〜11のいずれ かに記載の化合物の使用。 28.かゆみの治療のための医薬組成物を調製するための請求項1〜11のいずれ かに記載の化合物の使用。
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