JP2001358336A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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泰幸 鎌田
Hiroyuki Kawahara
博之 河原
Ichiro Nakao
一郎 中尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソース/ドレイン領域と配線とを接続するた
めのコンタクトホールがソース/ドレイン領域とSTI
構造との境界部分を跨ぐように形成される場合におい
て、その境界部分に生じる段差に起因する電流リークの
発生を抑制する。 【解決手段】 MOS型トランジスタおよびトレンチ分
離構造41を覆う層間絶縁膜36中に形成されたコンタ
クトホールが、MOS型トランジスタのソース・ドレイ
ン領域34の一部およびトレンチ分離構造41の一部に
達し、その開口部内にソース・ドレイン領域34に接触
するコンタクト用電極プラグ49が形成されている。素
子領域の上面とトレンチ分離構造41の上面との間に形
成された段差の側面に絶縁性サイドウォールスペーサ5
0が形成され、ソース/ドレイン領域34と電極プラグ
49との間の電流リークパスを遮断している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の素子間分離のため、従
来、LOCOSが広く使用されてきた。しかし、LOC
OSにはバーズビークの問題が伴うため、超LSIの素
子分離には不向きである。LOCOSに代わる素子分領
構造としてSTI(Shallow Trench Isolation)構造が
提案されている。STI構造は、シリコン基板の分離領
域に比較的に浅いトレンチ(深さ:0.2〜0.6μ
m)を形成し、そのトレンチ内をSiO2膜で埋めむこ
とによって形成される。
【0003】STI構造は、ソース/ドレイン領域の面
積が狭い場合、言い換えると、ゲートのエッジと素子領
域のエッジとの間隔が狭い場合に、LOCOSに取って
代わる分離技術である。従って、STI構造の採用は、
ゲートのエッジと素子領域のエッジとの間隔が例えば
0.7μm程度以下の微細なトランジスタが集積された
半導体装置の分離技術として大きな意義を有することに
なる。
【0004】図1(a)〜(d)を参照しながら、ST
I構造を備えた従来の半導体装置の製造方法を説明す
る。
【0005】まず、図1(a)に示す構造を作製する。
この構造は、シリコン基板1の分離領域に形成されたト
レンチ10と、トレンチ10内を埋め込むSiO2膜1
1とを有しており、トレンチ10およびSiO2膜11
によってSTI構造が形成されている。
【0006】分離領域に囲まれた領域は素子領域または
活性領域として機能する。図1(a)の構造は、素子領
域に形成されたゲート絶縁膜2、ゲート絶縁膜2上に形
成されたゲート電極3、およびシリコン基板1の表面に
形成されたソース/ドレイン領域4を備えている。これ
らはMOS型トランジスタの構成要素である。図1
(a)では、素子領域および分離領域の両方を覆うよう
にしてSiO2膜5aが堆積されている。
【0007】次に、図1(b)に示すように、SiO2
膜5aをエッチバックすることによって、SiO2膜5
aの一部をゲート電極3の側面に残置させ、これによっ
てサイドウォールスペーサ5bを形成する。この後、ゲ
ート電極3およびサイドウォールスペーサ5bをマスク
とするイオン注入工程を実行し、ソース/ドレイン領域
4の高濃度部分を形成する。サイドウォールスペーサ5
bの下方に位置するソース/ドレイン領域4の低濃度度
部分はLDDとして機能することになる。
【0008】このSiO2膜5aのエッチングに際し
て、STI構造の最上部、すなちわトレンチ10内のS
iO2膜11の最上部もエッチングされてしまう。その
結果、素子領域の上面とSiO2膜11の上面との間に
段差(レベル差)が生じてしまう。この段差は、20〜
100nm程度の大きさを持つと考えられる。
【0009】次に、図1(c)に示すように、これらの
構造を層間絶縁膜6で覆った後、層間絶縁膜6の所定部
分をエッチングし、その部分にコンタクトホール12を
形成する。このエッチングに際して、SiO2膜11の
上部がエッチングされ、上記段差が更に大きくなる。こ
の時点での段差の大きさは、50〜200nm程度に達
する。
【0010】近年、ソース/ドレイン領域4の接合深さ
は益々浅くなる傾向にある。STI構造を採用する意義
のあるような集積度の半導体装置の場合、ソース/ドレ
イン領域4の接合深さは、30〜150nm程度であ
る。これは、上記段差の大きさに比較して小さい。従っ
て、図1(c)に示す工程段階において、ソース/ドレ
イン領域4のpn接合部は段差の側面で露出することに
なる。
【0011】次に、図1(d)に示すように、層間絶縁
膜6のコンタクトホール12は、タングステンなどの金
属プラグ13によって埋め込まれる。この金属プラグ1
3は層間絶縁膜6上に形成された不図示の上層配線とソ
ース/ドレイン領域4との間の電気的導通を実現する役
割を果たす。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ソース/ドレイン領域
4のpn接合部の一部は、図1(d)に示すように、金
属プラグ13と直接的に接触している。このため、矢印
で模式的に示す経路を介して大きな電流リークが発生す
る。
【0013】図2(a)および(b)は、相対的に広い
面積を有するソース/ドレイン領域上において相対的に
狭いコンタクトホールを形成し、そのコンタクトホール
内を金属プラグ13で埋め込んだ状態を示している。集
積度の低い半導体装置にあっては、このような構成を採
用することが可能であった。この場合、金属プラグ13
はソース/ドレイン領域4の上面と接触しており、ソー
ス/ドレイン領域4のpn接合部分とは接触していな
い。そのため、金属プラグ13を介した電流リークは生
じない。図2(b)に示す距離Zが0.8μm程度以上
の場合、金属プラグ13を分離領域上にはみ出さないよ
う形成することは充分に可能であったが、距離Zが0.
8μm程度を下回るように集積度が向上すると、金属プ
ラグ13を分離領域上にはみ出さないよう形成すること
は困難になる。
【0014】また、図2(a)および(b)に示す構成
の場合は、コンタクトホールを形成するためのエッチン
グによってトレンチ内のSiO2膜11がエッチングさ
れることもない。更に、従来はソース/ドレイン領域4
の接合深さXも比較的に大きかったため、素子領域20
の上面とSiO2膜11の上面とのレベル差Yがソース
/ドレイン領域4の接合深さXよりも小さかった。こう
したことから、従来は、仮にコンタクトホールの位置が
ずれ、それによって金属プラグ13が素子領域と分離領
域との境界を横切ったとしても、ソース/ドレイン領域
4のpn接合部が金属プラグ13に接触することはな
く、図1(d)に示すようなリーク経路は形成されなか
った。
【0015】しかしながら、素子寸法の微細化が進展
し、図1(a)〜(d)に示す製造方法を採用すること
になれば、従来は問題にならなかった経路で電流リーク
が発生することがわかった。
【0016】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、ソース/ドレイン領域と配線
とを接続するためのコンタクトホールがソース/ドレイ
ン領域とSTI構造との境界部分を跨ぐように形成され
る場合において、その境界部分に生じる段差に起因する
電流リークの発生が抑制された半導体装置およびその製
造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体装置
は、素子領域および分離領域を有する半導体基板と、素
子領域に形成され、1つのゲート電極と該ゲート電極の
側壁に形成されたサイドウォールスペーサとを有するM
OS型トランジスタと、分離領域に形成されたトレンチ
と該トレンチ内に埋め込まれた絶縁物とからなるトレン
チ分離構造と、MOS型トランジスタおよびトレンチ分
離構造の上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に形成さ
れ、MOS型トランジスタのソース/ドレイン領域の各
領域に到達する第1の開口部および第2の開口部を有す
る層間絶縁膜と、層間絶縁膜に形成された第1の開口部
および第2の開口部を介してソース/ドレイン領域にそ
れぞれ接触する電極とを備え、絶縁膜は層間絶縁膜のエ
ッチストップ層となる材料により形成されており、第1
の開口部および第2の開口部は、対応するソース/ドレ
イン領域各領域の一部と該一部に隣接するトレンチ分離
構造の一部とにそれぞれ跨る領域上に形成されている。
【0018】好ましい実施形態では、絶縁膜がサイドウ
ォールスペーサの上に直接に形成されている。
【0019】また、好ましい実施形態では、絶縁膜とサ
イドウォールスペーサとが同一膜種の絶縁膜からなる。
【0020】また、好ましい実施形態では、層間絶縁膜
および絶縁物がシリコン酸化膜から形成され、絶縁膜お
よびサイドウォールスペーサがシリコン窒化膜から形成
されている。
【0021】また、好ましい実施形態では、第1の開口
部および第2の開口部がサイドウォールスペーサの一部
をもさらに除去して形成されている。
【0022】本発明による半導体装置の製造方法は、半
導体基板の分離領域に形成されたトレンチと該トレンチ
内に埋め込まれた絶縁物とからなるトレンチ分離構造
と、トレンチ分離構造に囲まれた半導体基板の素子領域
に形成された1つのゲート電極を有するMOS型トラン
ジスタとを形成する工程(a)と、工程(a)の後に、
分離領域および素子領域の上に酸化膜を堆積する工程
(b)と、工程(b)の後に、MOS型トランジスタの
側壁上にサイドウォールスペーサを形成する工程(c)
と、工程(c)の後に、酸化膜およびサイドウォールス
ペーサの上にエッチストップ層となる絶縁膜を堆積する
工程(d)と、絶縁膜の上に層間絶縁膜を形成する工程
(e)と、絶縁膜をエッチストップ層として、層間絶縁
膜におけるMOS型トランジスタのソース/ドレイン領
域の各領域の一部と該一部に隣接するトレンチ分離構造
の一部とにそれぞれ跨る領域の上側部分に対してエッチ
ングを行なうことにより、層間絶縁膜に第1の開口部お
よび第2の開口部を形成する工程(f)と、層間絶縁膜
に形成された第1の開口部および第2の開口部内の底面
に露出する絶縁膜をエッチングした後、さらに、露出し
た酸化膜をエッチングして、ソース/ドレイン領域の表
面を露出させる工程(g)と、層間絶縁膜に形成された
第1の開口部および第2の開口部を介してソース/ドレ
イン領域に接触する電極を形成する工程(h)とを包含
する。
【0023】好ましい実施形態では、工程(d)におい
て、絶縁膜がサイドウォールスペーサの上に直接に形成
される。
【0024】また、好ましい実施形態では、絶縁膜とサ
イドウォールスペーサとが同一膜種の絶縁膜からなる。
【0025】また、好ましい実施形態では、層間絶縁膜
および絶縁物がシリコン酸化膜から形成され、絶縁膜お
よびサイドウォールスペーサがシリコン窒化膜から形成
されている。
【0026】また、好ましい実施形態では、工程(f)
において、第1の開口部および第2の開口部をサイドウ
ォールスペーサの一部の上に跨るように形成し、工程
(g)において、第1の開口部および第2の開口部内の
底面に露出する絶縁膜をエッチングした後、さらに、露
出したサイドウォールスペーサを除去し、その後露出し
た酸化膜をエッチングして、ソース/ドレイン領域の表
面を露出させる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0028】(第1の実施形態)図3(a)〜(c)な
らびに図4(a)および(b)を参照しながら、本実施
形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する。
【0029】まず、図1(a)および(b)を参照しな
がら説明した公知のプロセスを経て、図3(a)に示す
構造を作製する。この構造は、p型シリコン基板31の
分離領域に形成された深さ0.2〜0.6μm程度のト
レンチ40と、トレンチ40内を埋め込むSiO2膜4
1とを有しており、トレンチ40およびSiO2膜41
によってSTI構造が形成されている。
【0030】トレンチ40に囲まれた領域は素子領域
(または活性領域)として機能する。図3(a)の構造
は、素子領域に形成されたゲート絶縁膜32、ゲート絶
縁膜32上に形成されたゲート電極(ゲート長:0.1
3〜0.25μm、ゲート幅:2.0μm程度)33、
および素子領域の表面に形成されたソース/ドレイン領
域34を備えている。ソース/ドレイン領域34は、相
対的に不純物濃度の低い部分と高い部分とから構成され
ている。また、ゲート電極33の両側面はSiO 2膜か
ら形成されたサイドウォールスペーサ35bによって覆
われている。これらはMOS型トランジスタの構成要素
である。
【0031】図3(a)の構造において、素子領域の上
面とSiO2膜41の上面との間には段差が形成されて
いる。本実施形態の場合、図3(a)に示す工程段階に
おける段差の大きさは、20〜100nm程度である。
段差の大きさは、製造プロセス条件に応じて、50nm
程度の範囲で変動する。ソース/ドレイン領域34のチ
ャネル長方向サイズ(図2(b)の距離Zに相当するサ
イズ)は、本実施形態の場合、0.1〜0.7μm程度
であり、接合深さは30〜150nm程度である。
【0032】次に、図3(b)に示すように、これらの
構造をシリコンナイトライドなどからなる絶縁膜(厚
さ:50nm)45で覆った後 図3(c)に示すよう
に、絶縁膜45上に層間絶縁膜(厚さ:0.5〜1.0
μm)36をCVD法等によって堆積する。層間絶縁膜
36の上面はCMP(化学的機械研磨)法で平坦化する
ことが好ましい。
【0033】絶縁膜45は、層間絶縁膜36の材料とは
異なる材料から形成する。より詳細には、層間絶縁膜3
6をエッチングする際に、絶縁膜45がエッチストップ
層として機能する材料から形成することが好ましい。層
間絶縁膜36としてシリコン酸化膜や低誘電率有機膜、
またはこれらの多層膜を用いる場合、絶縁膜45はシリ
コンナイトライド膜から形成することが好ましい。エッ
チング選択比を充分に大きくすることが容易だからであ
る。また、絶縁膜45はカバレッジの良い膜であること
が好ましいため、好適にはCVD法によって堆積され
る。
【0034】絶縁膜45は、ソース/ドレイン領域34
と金属プラグとの間の電気的絶縁を達成する機能を発揮
する。絶縁膜45が薄すぎると、この機能が劣化するた
め、絶縁膜45の厚さは少なくとも20nmは必要であ
ると考えられる。また、絶縁膜45が厚すぎると、オー
バーエッチングするための時間が大きくなり、その分、
SiO2膜41のほり下がりも大きくなってしまうとい
う弊害が生じ得るため、絶縁膜45の厚さは100nm
以下であることが好ましい。結局、絶縁膜45の好まし
い厚さの範囲は、20〜100nmである。
【0035】次に、公知のリソグラフィ技術を用いて、
図3(c)に示すように、コンタクトホールの位置と形
状を規定する開口部47を備えたレジストマスク46を
層間絶縁膜36上に形成する。この後、例えばCF4
のSiO2エッチング用ガスを用いて圧力3Paのもと
RFパワーを500Wというエッチング条件のもと、図
4(a)に示すように層間絶縁膜36をエッチングし、
それによってコンタクトホール48を層間絶縁膜36中
に形成する。このコンタクトエッチングは絶縁膜45の
表面が露出するまで実行する。本実施形態の絶縁膜45
はシリコンナイトライドから形成されているため、コン
タクトエッチングによって絶縁膜45のエッチングはほ
とんど起こらず、絶縁膜45はエッチストップ層として
機能する。層間絶縁膜36をその厚さ分だけエッチング
するために必要なエッチング時間を充分に越える時間、
コンタクトエッチングを行い(オーバーエッチングの実
行)、コンタクトホール48の底面に露出する絶縁膜4
5上にシリコン酸化膜の残さがほとんど残らないようす
ることができる。
【0036】本実施形態では、コンタクトホール48の
サイズを例えば0.16〜0.3μm径とする。このサ
イズは、ソース/ドレイン領域34のチャネル長方向サ
イズ(図2(b)の距離Zに相当するサイズ)に比較し
て、50〜100%程度の大きさを持つ。
【0037】次に、絶縁膜45に対する異方性の強いエ
ッチングを行う。図4(a)に示すように、このエッチ
ングによって、コンタクトホール48の底面に位置する
絶縁膜45の大部分は除去されるが、段差の近傍に位置
する部分はサイドウォールスペーサ45bとして残存
し、段差の側面を覆う。この絶縁膜45から形成された
サイドウォールスペーサ45bの厚さは、20〜100
nm程度である。
【0038】上記異方性エッチングは、例えばCl2
CHF3等のSiNエッチング用ガスを用いて圧力5P
aのもとRFパワーを250Wとして実行されるため、
トレンチ40内のSiO2膜41はほとんどエッチング
されない。このため、図3(a)に示されている段差の
大きさは、図4(a)に示すエッチング工程によって増
加しない。
【0039】次に、図4(b)に示すように、コンタク
トホール48の内部をタングステンなどの導電性プラグ
49によって埋め込む。この導電性プラグ49は層間絶
縁膜36上に形成された不図示の上層配線とソース/ド
レイン領域34との間の電気的導通を実現するドレイン
電極としての役割を果たす。導電性プラグ49は、例え
ばスパッタ法でタングステン膜を堆積した後、CMP
(化学的機械研磨)法などの平坦化技術を用いて不要部
分を削除することによって形成され得る。他に、選択成
長法によって導電性プラグ49を形成しても良い。いず
れにしても、導電性プラグ49は、ソース/ドレイン領
域34の上面と接触しており、そこで電気的コンタクト
が実現している。
【0040】このように本実施形態によれば、ソース/
ドレイン領域34のpn接合部のうち段差の側面上に位
置する部分がサイドウォールスペーサ45bによって覆
われているため、ソース/ドレイン領域34のpn接合
部は導電性プラグ49と接触していない。サイドウォー
ルスペーサ45bは絶縁性を有しているため、図1
(d)の矢印で模式的に示すような経路で電流リークは
生じない。
【0041】(第2の実施形態)図5(a)〜(d)を
参照しながら、本実施形態にかかる半導体装置の製造方
法を説明する。
【0042】まず、図1(a)〜(c)を参照しながら
説明した公知のプロセスを経て、図5(a)に示す構造
を作製する。この構造は、基本的には、図3(a)の構
造と同様であるが、層間絶縁膜36が基板31の上面を
覆っている点と、層間絶縁膜36上に開口部47を備え
たレジストマスク46が形成されている点で異なる。レ
ジストマスク46は、通常のリソグラフィ技術によって
形成され、開口部47は、層間絶縁膜36中に形成すべ
きコンタクトホールの位置と形状を規定する。
【0043】次に、例えばCF4等のSiO2エッチング
用ガスを用いて圧力3PaのもとRFパワーを500W
というエッチング条件のもと、図5(b)に示すように
層間絶縁膜36をエッチングし、それによってコンタク
トホール48を層間絶縁膜36中に形成する。このコン
タクトエッチングはシリコン基板31の表面(ソース/
ドレイン領域34)が露出するまで実行する。このコン
タクトエッチングによってSTI構造中のSiO2膜4
1のエッチングが生じ、段差の大きさが50〜200n
m程度に増加する。
【0044】レジストマスク46を除去した後、図5
(c)に示すように、コンタクトホール48の内壁およ
び段差側面上に絶縁性サイドウォールスペーサ50を形
成する。この絶縁性サイドウォールスペーサ50は、シ
リコンナイトライドなどからなる絶縁膜(厚さ:10〜
50nm)で図5(b)の構造を覆った後、この絶縁膜
に対して異方性の強いエッチングを行うことによって形
成される。
【0045】次に、図5(d)に示すように、コンタク
トホール48内をタングステンなどの導電性プラグ49
によって埋め込む。導電性プラグ49は層間絶縁膜36
上に形成された不図示の上層配線とソース/ドレイン領
域34との間の電気的導通を実現するドレイン電極とし
ての役割を果たす。導電性プラグ49は、例えば、スパ
ッタ法でタングステン膜を堆積した後、CMP(化学的
機械研磨)法などの平坦化技術を用いて不要部分を削除
することによって形成され得る。他に、選択成長法によ
って導電性プラグ49を形成しても良い。この実施形態
においても、導電性プラグ49はソース/ドレイン領域
34の上面と接触しており、そこで電気的コンタクトが
実現している。
【0046】このように本実施形態によっても、ソース
/ドレイン領域34のpn接合部のうち段差の側面上に
位置する部分が絶縁性サイドウォールスペーサ50によ
って覆われているため、ソース/ドレイン領域34のp
n接合部は導電性プラグ49と接触していない。その結
果、図1(d)の矢印で模式的に示すような経路で電流
リークは生じない。
【0047】図6を参照しながら、本発明の半導体装置
の平面レイアウト例を説明する。図6からわかるよう
に、アイランド状の素子領域60が分離領域に囲まれて
おり、分離領域にはSTI構造用トレンチ41が形成さ
れている。簡単のため、図6では単一の素子領域60だ
けが記載されているが、現実にはシリコン基板表面に多
数の素子領域60が配列している。ゲート電極33は配
線形状を有しており、素子領域60を横切っている。コ
ンタクトホール48は、素子領域60とトレンチ41と
の境界部分を横切るようにパターニングされる。電極と
ソース/ドレイン領域との間に電気的コンタクトは、素
子領域60とコンタクトホール48とが重なり合う領域
(現実のコンタクト領域)において達成される。この現
実のコンタクト領域の面積は、コンタクトホールの断面
積よりも小さい。もしコンタクトホール48を素子領域
60からトレンチ41へはみ出さないように形成しよう
とすると、コンタクトホール48はゲート電極33に重
なるようにパターニングされるか、あるいは図示されて
いる大きさの半分程度以下の大きさに縮小して形成され
ることになる。コンタクトホール48の大きさをこれ以
上に縮小することは困難であるため、図6に示すよう
に、素子領域60と分離領域との境界を横切る比較的に
広い領域上にコンタクトホール48を配置させることが
好ましい。
【0048】(第3の実施形態)次に、図7(a)〜
(c)および図8(a)〜(c)を参照しながら本発明
による半導体装置の他の実施形態を説明する。
【0049】まず、図7(a)に示す構造を作製する。
この構造は、シリコン基板71の分離領域に形成された
トレンチ(深さ:0.4μm)と、トレンチ内を埋め込
むSiO2膜72とを有しており、トレンチおよびSi
2膜72によってSTI構造が形成されている。分離
領域に囲まれた領域は素子領域または活性領域として機
能する。図7(a)の構造は、素子領域に形成されたゲ
ート絶縁膜73、ゲート絶縁膜73上に形成されたゲー
ト電極74、ゲート電極74上に設けられた絶縁膜7
5、およびシリコン基板71に形成されたソース/ドレ
イン領域76を備えている。これらはMOS型トランジ
スタの構成要素である。更に、素子領域および分離領域
の両方を覆うようにしてSiO2膜(厚さ:0.1μ
m)77が形成され、そのSiO2膜77上にはシリコ
ンナイトライド膜(厚さ:0.5μm)78が堆積され
る。SiO2膜77およびシリコンナイトライド膜78
は、例えばCVD法等によって形成されるが、SiO2
膜77は熱酸化法によっても形成され得る。
【0050】次に、図7(b)に示すように、シリコン
ナイトライド膜78に対する異方性の高いエッチングを
行うことによって、シリコンナイトライド膜78の大部
分を除去し、シリコンナイトライド膜78からなるサイ
ドウォールスペーサ78bをゲート電極構造の側壁に形
成する。エッチング条件は、例えばCl2+CHF3等の
SiNエッチング用ガスを用いて圧力5PaのもとRF
パワーを250Wである。チャネル長方向に沿って計測
したサイドウォールスペーサ78bのサイズは、10〜
50nmとなる。このエッチング条件のもとでは、シリ
コンナイトライド膜78の下に位置していたSiO2
77はほとんどエッチングされない。
【0051】次に、図7(c)に示すように、図7
(b)の構造を覆う第2のシリコンナイトライド膜(厚
さ:0.05μm)82をCVD法によって堆積した
後、その上に層間絶縁膜(厚さ:1μm)79をCVD
法によって堆積する。次に、リソグラフィ技術およびエ
ッチング技術を用いて、で層間絶縁膜79中にコンタク
トホール80を形成する。コンタクトホール80は、レ
イアウト上、図6に示す位置に形成されるが、その実際
の平面形状は、矩形ではなく円または長円であってもよ
い。未コンタクトホール80を形成するために行う層間
絶縁膜79のエッチングは、例えばCF4等のSiO2
ッチング用ガスを用いて圧力3PaのもとRFパワーを
500Wというエッチング条件で実行される。このた
め、層間絶縁膜79の下地シリコンナイトライド膜82
は、ほとんどエッチングされず、エッチストップ膜とし
て機能する。層間絶縁膜79のエッチングが終了したと
き、コンタクトホール80の底面にはシリコンナイトラ
イド膜82が存在している。
【0052】次に、シリコンナイトライドを選択的にエ
ッチングする異方性の高い条件で、コンタクトホール8
0内の底部に存在していたシリコンナイトライド膜82
およびサイドウォールスペーサ78bをコンタクトホー
ル80内から除去する(図8(a))。このエッチング
によって、コンタクトホール80の底部にSiO2膜7
7があらわれる。
【0053】次に、図8(b)に示すように、コンタク
トホール80の底部に位置するSiO2膜77を選択的
にエッチングし、ソース/ドレイン領域76の表面を露
出させる。SiO2膜77は、その厚さが0.1μmと
薄く形成されているため、比較的短時間でほぼ完全にソ
ース/ドレイン領域76上から除去される。このため、
SiO2膜77のエッチングによって、トレンチ内のS
iO2膜72が深く掘り下げられることは無い。従っ
て、ソース/ドレイン領域76の上面とトレンチ内Si
2膜72の上面との間に大きな段差は形成されず、ソ
ース/ドレイン領域76のpn接合部が段差側面に現れ
ることもない。言い換えると、ソース/ドレイン領域7
6のpn接合部は、トレンチ内のSiO2膜72によっ
て完全に覆われている。
【0054】次に、図8(c)に示すように、コンタク
トホール内に金属プラグ81を埋め込み、電極として機
能する金属プラグ81とソース/ドレイン領域76との
コンタクトを達成する。図8(c)からわかるように、
ソース/ドレイン領域76と基板71との間に金属プラ
グ81を介した電流リークの経路は形成されない。
【0055】なお、SiO2膜77の好ましい厚さ範囲
は、20〜50nmである。また、第2のシリコンナイ
トライド膜82の好ましい厚さ範囲は20〜50nmで
ある。
【0056】(第4の実施形態)次に、図9(a)およ
び(b)を参照しながら本発明による半導体装置の更に
他の実施形態を説明する。
【0057】図9(a)は、ソース/ドレイン領域がシ
リコン基板上にエピタキシャル成長したシリコン層に形
成されている半導体装置の断面を示している。
【0058】この半導体装置は、前述の実施形態と同様
に、p型シリコン基板91の素子領域に形成されたMO
S型トランジスタと、分離領域に形成されたトレンチ分
離構造92とを備えている。この実施形態に特徴的な点
は、シリコン基板91の素子領域上にエピタキシャル成
長したシリコン層97が有しており、そのシリコン層9
7がMOS型トランジスタのソース/ドレイン領域とし
て機能する点にある。
【0059】MOS型トランジスタのゲート構造は、シ
リコン基板91上に形成されたゲート絶縁膜93と、ゲ
ート絶縁膜93上に形成されたゲート電極94と、ゲー
ト電極94上に形成された絶縁層95とを有している。
このゲート構造の側面はサイドウォール絶縁膜96によ
って覆われている。MOS型トランジスタおよびトレン
チ分離構造は、比較的に薄いシリコンナイトライド膜9
9と比較的に厚い層間絶縁膜100によって覆われてい
る。層間絶縁膜99には開口部が形成され、この開口部
はMOS型トランジスタのソース・ドレイン不純物拡散
層の一部およびトレンチ分離構造の一部に達している。
層間絶縁膜100の開口部内には電極プラグ101設け
られ、この電極プラグ101はソース・ドレイン不純物
拡散領域にコンタクトしている。
【0060】図9(a)の構造では、シリコン層97に
ドープされたn型不純物がシリコン基板91の表面より
基板内部にまで浅く拡散し、ソース/ドレイン領域のた
めのn型不純物層とシリコン基板91との間でpn接合
98を形成している。
【0061】この実施形態でも、素子領域の上面とトレ
ンチ分離構造の上面との間には段差が形成されており、
ソース・ドレイン不純物拡散層の少なくとも一方が段差
の側面に達しているが、段差の側面と電極101との間
には絶縁性サイドウォールスペーサ99bが挿入されて
いる。絶縁性サイドウォールスペーサ99bは、図3〜
図4を参照しながら説明した方法と同様の方法で製造さ
れる。
【0062】図9(b)は、図9(a)の半導体装置を
改変した装置である。図9(b)の装置と図9(a)の
装置との間の相違点は、以下の二点にある。
【0063】まず、図9(a)の装置では、ソース/ド
レイン領域のための不純物拡散層がシリコン基板91に
まで達していたが、図9(b)の装置では、ソース/ド
レイン領域のための不純物拡散層がシリコン層97の内
部に存在している。
【0064】次に、図9(a)の装置では、絶縁性サイ
ドウォールスペーサ99bがコンタクトホールの内側面
には存在していなかったが、図9(b)の装置では、絶
縁性サイドウォールスペーサ102がコンタクトホール
の内側面に存在している。このような絶縁性サイドウォ
ールスペーサ102は、図5を参照しながら説明した方
法で形成できる。
【0065】図9(b)の半導体装置によれば、ソース
/ドレイン領域がシリコン層97の内部に形成されてい
るため、ゲート電極94の下方に形成されるチャネル
と、ソース/ドレイン領域との間に比較的に大きなオフ
セット領域を形成できる。
【0066】(第5の実施形態)以下に、図10(a)
から(g)を参照しながら、本発明の半導体装置の製造
方法の他の実施形態を説明する。図では、単一のNチャ
ネルMOS型トランジスタが記載されているが、現実に
は、多数のトランジスタが同一基板上に集積される。
【0067】まず、図10(a)に示すように、公知の
製造工程によってP型シリコン基板201の選択された
領域にSTI構造202を形成した後、ゲート酸化膜
(厚さ:3〜8nm)203を形成する。STI構造2
02は、シリコン基板201の主面における分離領域
(フィールド領域)に形成される。シリコン基板201
の主面のうちSTI構造202が形成されていない領域
はトランジスタの活性領域のために使用される。公知の
方法を用いて、ゲート絶縁膜203を形成した後、下層
N型多結晶シリコン層(厚さ:100〜300nm)2
04および上層キャップ層(厚さ:50〜200nm)
205を含むゲート構造をゲート酸化膜203上に形成
する。このゲート構造は、薄膜堆積工程、リソグラフィ
工程およびエッチング工程を経て形成される。チャネル
長方向に沿って計測したゲート構造のサイズ、すなわち
ゲート長Lは、例えば0.1〜0.2μmに設定され、
ゲート幅W(チャネル幅)は例えば1〜10μmに設定
され得る。なお、本実施形態のキャップ層205は二酸
化シリコン(SiO2)から形成している。キャップ層
205はシリコンナイトライド(Si34等)やその他
の絶縁性材料から形成しても良い。
【0068】図10(a)の構造の上面全体を不図示の
窒化膜(厚さ:30〜100nm)で覆った後、異方性
ドライエッチングによって窒化膜の不要部分を除去す
る。こうして、図10(b)に示すように、ゲート構造
の側面に窒化膜から形成した側壁保護層206を配置す
る。側壁保護層206の厚さは、堆積する窒化膜の厚さ
や異方性ドライエッチングの条件によって高い精度で調
整可能である。
【0069】次に、図10(c)に示すように、選択エ
ピタキシャル成長技術を用いて、厚さ50nm程度のP
型単結晶シリコン層207をシリコン基板201上に成
長させる。この選択成長は、例えば、ジシランガス(3
sccm)、ジボランガス(0.01sccm)、およ
び塩素ガス(0.02sccm)の原料ガスを使用し、
温度は630℃で実行することができる。この温度では
ジシランガスが熱分解され、露出シリコン上にシリコン
のエピタキシャル成長が進行する。塩素ガスは、酸化膜
または窒化膜上に同時成長してしまう非晶質シリコン層
を除去するために導入される。なお、ジシランガスの代
わりにシランガスその他のシリコン化合物ガスを用いて
もよい。また、P型ドーパントガスとして、ジボランの
代わりにボランその他のホウ素化合物ガスを用いても良
い。また、塩素ガスの代わりに他の塩素化合物ガスを用
いてもよい。
【0070】次に、図10(d)に示すように、シリコ
ンナイトライドからなるサイドウォールスペーサ208
で段差側面を覆う。サイドウォールスペーサ208は、
例えばCVD法等によってシリコンナイトライド膜を堆
積した後、その膜に対する異方性の高いエッチングを行
うことによって、ゲート電極構造の側壁およびP型単結
晶シリコン層207の側壁上に形成される。
【0071】次に、図10(e)に示すように、選択エ
ピタキシャル成長技術を用いて、厚さ100nm程度の
単結晶シリコン層209をP型単結晶シリコン層207
上に成長させる。この選択成長は、例えば、ジシランガ
ス(10sccm)、および塩素ガス(0.04scc
m)の原料ガスを使用し、温度は630℃で実行した。
原料ガスの種類については、P型単結晶シリコン層20
7について述べたことがあてはまる。説明の簡単化のた
め、上記2種類の選択成長工程によって形成した多層膜
を「積層構造」と称することにする。本実施形態では、
積層構造の高さはゲート構造の高さにほぼ等しくなよう
に設定されている。このため、図10(e)に示すよう
に、積層構造、ゲート構造、およびサイドウォールスペ
ーサの各上面は実質的に同一レベルに位置することにな
るので、トランジスタの平坦性を向上させる。このた
め、層間絶縁膜でトランジスタを覆った後、化学的機械
研磨(CMP)によって平坦化しやすいという利点があ
る。
【0072】この「積層構造」に対して、ドーズ量2×
1015cm-2の砒素(As)イオンを40keVのエネ
ルギーで注入した後、例えば950度30秒程度の熱処
理を行う。その結果、ソース/ドレイン拡散層を「積層
構造」内に形成する。なお、砒素イオンの代わりに燐等
の他のN型不純物イオンを用いてもよい。ソース/ドレ
イン拡散層は、「積層構造」の上面から「積層構造」の
下部層、すなわち単結晶シリコン層207の内部にまで
広がっている。言いかえると、上記イオン注入によって
積層構造内に導入されたN型ドーパントは、単結晶シリ
コン層209の全体に拡散するとともに、単結晶シリコ
ン層207の上部分にも拡散している。このため、エピ
タキシャル成長直後はP型であった単結晶シリコン層2
07の上部がN型化され、単結晶シリコン層207の内
部にPN接合が形成される。本実施形態では、ソース/
ドレイン拡散層209とチャネル領域との間に、P型単
結晶シリコン層207の一部がP型のまま存在してい
る。言いかえると、ソース/ドレイン拡散層は、チャネ
ル領域からオフセットしている。
【0073】厚さ50nm程度のチタン膜を図10
(e)の構造上に堆積した後、650℃60秒の熱処理
によってチタンシリサイド膜を「積層構造」上に形成し
てもよい。この場合、未反応チタンを硫酸過水で除去し
た後、900℃10秒の熱処理を行い、それによってチ
タンシリサイド膜を低抵抗化する。
【0074】次に、図10(f)に示すように、層間絶
縁膜210をシリコン基板201上に堆積した後、コン
タクトホール211を層間絶縁膜210内に設ける。こ
のコンタクトホール211は、素子領域と分離領域との
境界部分を横切るように形成され、「積層構造」の側面
およびSTI構造の表面を露出させる。
【0075】次に、図10(g)に示すように、コンタ
クトホール211を介してソース/ドレイン領域に接触
する導電性プラグ(ソース/ドレイン電極)212を形
成する。この後、通常の製造工程を経て、更に多層配線
が形成される。
【0076】本実施形態の製造方法によれば、ソース/
ドレイン領域が形成される「積層構造」のうち、pn接
合が位置するP型単結晶シリコン層207の側面が絶縁
性のサイドウォールスペーサ208で覆われている。そ
のため、ソース/ドレイン領域のpn接合部は導電性プ
ラグ212と接触せず、図1(d)の矢印で模式的に示
すような経路で電流リークは生じない。
【0077】また、この製造方法によれば、積層型ソー
ス/ドレインのための構造を、図10(c)および
(e)で示すように、2段階のエピタキシャル成長工程
によって形成している。最初の単結晶シリコン層207
の成長においては、供給ガスの量が少ないため、成長速
度が約10nm/分と小さく、約5分の処理時間を要す
る。成長速度が遅い反面、成長膜の結晶性が良く、ほぼ
無欠陥で形成され得る。そのため、ソース/ドレイン拡
散層の接合面を単結晶シリコン層207内に形成すれ
ば、結晶欠陥に起因する接合リークの増大は生じない。
【0078】第2のシリコン層成長においては、供給ガ
スの量が比較的に多いため、成長速度を約20nm/分
に上昇させることができ、その成長を約5分で完了させ
ることができる。成長が早い(第1の成長のレートの2
倍のレート)反面、結晶性は比較的悪く、比較的に多く
の欠陥が発生するが、pn接合はこの結晶層内に位置し
ていないため、接合リーク等への影響はない。
【0079】積層型ソース/ドレインのためのシリコン
層を、上記実施形態の場合と同じ厚さになるまでエピタ
キシャル成長させるには、従来の1段階成長によれば、
約15分必要である。本実施形態では、対応するシリコ
ン層の成長に必要な時間は、従来技術の場合の約2/3
(約10分)に短縮される。
【0080】このよう本実施形態の製造方法によれば、
ガス流量を変えた2段階の条件で成長させることによっ
て、積層型ソース/ドレイン部のシリコン層の成長時間
を約2/3に短縮し、かつ接合リーク電流の増加を防止
することができる。
【0081】なお、本実施形態では、「積層構造」の上
層部分をエピタキシャル成長シリコン層から構成した
が、その代わりにエピタキシャル成長SiGe層を用い
ても良い。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、ソース/ドレイン領域
と配線とを接続するためのコンタクトホールがソース/
ドレイン領域とSTI構造との境界部分を跨ぐように形
成される場合において、その境界部分に段差が生じて
も、段差に起因する電流リークの発生を抑制することが
できる。
【0083】また、本発明によれば、ソース/ドレイン
領域と配線とを接続するためのコンタクトホールがソー
ス/ドレイン領域とSTI構造との境界部分を跨ぐよう
に形成される場合においても、その境界部分に段差が生
じること自体を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、STI構造を備えた従来の
半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図であ
る。
【図2】(a)は、相対的に広い面積を有するソース/
ドレイン領域上において相対的に狭いコンタクトホール
を形成し、そのコンタクトホール内を金属プラグ13で
埋め込んだ状態を示す断面図であり、(b)はその平面
レイアウト図である。
【図3】(a)から(c)は、本発明による半導体装置
の製造方法の第1の実施形態を示す工程断面図である。
【図4】(a)および(b)は、本発明による半導体装
置の製造方法の第1の実施形態を示す工程断面図であ
る。
【図5】(a)から(d)は、本発明による半導体装置
の製造方法の第2の実施形態を示す工程断面図である。
【図6】本発明による半導体装置の平面レイアウト例を
説明する。
【図7】(a)から(c)は、本発明による半導体装置
の製造方法の第3の実施形態を示す工程断面図である。
【図8】(a)から(c)は、本発明による半導体装置
の製造方法の第3の実施形態を示す工程断面図である。
【図9】(a)および(b)は、それぞれ、本発明によ
る半導体装置の他の実施形態を示す断面図である。
【図10】(a)から(g)は、本発明による半導体装
置の製造方法の第4の実施形態を示す工程断面図であ
る。
【符号の説明】
31 p型シリコン基板 32 ゲート絶縁膜 33 ゲート電極 34 ソース/ドレイン領域 35b SiO2サイドウォールスペーサ 36 層間絶縁膜 40 トレンチ 41 トレンチ内のSiO2膜 45 絶縁膜 46 レジストマスク 47 レジストの開口部 48 コンタクトホール 50 絶縁性サイドウォールスペーサ 71 シリコン基板 72 トレンチ内SiO2膜 73 ゲート絶縁膜 74 ゲート電極 75 絶縁膜 76 ソース/ドレイン領域 77 SiO2膜 78 シリコンナイトライド膜 78b サイドウォールスペーサ 79 層間絶縁膜 80 コンタクトホール 81 金属プラグ 82 第2のシリコンナイトライド膜 91 p型シリコン基板 92 トレンチ分離構造 93 ゲート絶縁膜 94 ゲート電極 95 絶縁層 96 サイドウォール絶縁膜 97 エピタキシャル成長シリコン層 99b 絶縁性サイドウォールスペーサ 100 層間絶縁膜 101 電極プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原 博之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中尾 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4M104 AA01 BB01 BB18 BB37 BB40 CC01 DD04 DD08 DD15 DD16 DD17 DD37 DD46 DD55 DD64 DD65 DD72 DD75 DD78 DD82 DD84 DD91 EE09 EE14 EE17 FF13 FF26 FF29 GG09 GG10 GG14 HH00 HH12 HH14 5F033 JJ19 KK01 KK03 KK06 KK27 LL04 NN12 PP07 PP15 QQ08 QQ09 QQ10 QQ11 QQ16 QQ19 QQ25 QQ37 QQ48 QQ59 QQ65 QQ70 QQ73 RR01 RR04 RR05 RR21 SS11 SS25 SS27 TT02 TT04 TT07 TT08 XX01 XX03 XX15 XX24 XX31 5F140 AA24 BA01 BF01 BF04 BG08 BG09 BG12 BG14 BG49 BG52 BG53 BG58 BH06 BH15 BH18 BH27 BJ07 BJ08 BJ11 BJ17 BJ27 BJ28 BK02 BK16 BK18 BK26 BK29 BK30 BK34 BK37 BK39 CB04 CC01 CC03 CC08 CC10 CC12 CE07 CE20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子領域および分離領域を有する半導体
    基板と、 前記素子領域に形成され、1つのゲート電極と該ゲート
    電極の側壁に形成されたサイドウォールスペーサとを有
    するMOS型トランジスタと、 前記分離領域に形成されたトレンチと該トレンチ内に埋
    め込まれた絶縁物とからなるトレンチ分離構造と、 前記MOS型トランジスタおよび前記トレンチ分離構造
    の上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜上に形成され、前記MOS型トランジスタの
    ソース/ドレイン領域の各領域に到達する第1の開口部
    および第2の開口部を有する層間絶縁膜と、 前記層間絶縁膜に形成された前記第1の開口部および第
    2の開口部を介して前記ソース/ドレイン領域にそれぞ
    れ接触する電極とを備え、 前記絶縁膜は前記層間絶縁膜のエッチストップ層となる
    材料により形成されており、 前記第1の開口部および第2の開口部は、対応する前記
    ソース/ドレイン領域各領域の一部と該一部に隣接する
    前記トレンチ分離構造の一部とにそれぞれ跨る領域上に
    形成されている半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁膜は、前記サイドウォールスペ
    ーサの上に直接に形成されている請求項1に記載の半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁膜と前記サイドウォールスペー
    サとは、同一膜種の絶縁膜からなる請求項1又は2に記
    載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記層間絶縁膜および前記絶縁物はシリ
    コン酸化膜から形成され、前記絶縁膜および前記サイド
    ウォールスペーサはシリコン窒化膜から形成されている
    請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1の開口部および第2の開口部
    は、前記サイドウォールスペーサの一部をもさらに除去
    して形成されている請求項1〜4のうちのいずれか1項
    に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 半導体基板の分離領域に形成されたトレ
    ンチと該トレンチ内に埋め込まれた絶縁物とからなるト
    レンチ分離構造と、前記トレンチ分離構造に囲まれた前
    記半導体基板の素子領域に形成された1つのゲート電極
    を有するMOS型トランジスタとを形成する工程(a)
    と、 前記工程(a)の後に、前記分離領域および前記素子領
    域の上に酸化膜を堆積する工程(b)と、 前記工程(b)の後に、前記MOS型トランジスタの側
    壁上にサイドウォールスペーサを形成する工程(c)
    と、 前記工程(c)の後に、前記酸化膜および前記サイドウ
    ォールスペーサの上にエッチストップ層となる絶縁膜を
    堆積する工程(d)と、 前記絶縁膜の上に層間絶縁膜を形成する工程(e)と、 前記絶縁膜をエッチストップ層として、前記層間絶縁膜
    における前記MOS型トランジスタのソース/ドレイン
    領域の各領域の一部と該一部に隣接する前記トレンチ分
    離構造の一部とにそれぞれ跨る領域の上側部分に対して
    エッチングを行なうことにより、前記層間絶縁膜に第1
    の開口部および第2の開口部を形成する工程(f)と、 前記層間絶縁膜に形成された前記第1の開口部および第
    2の開口部内の底面に露出する前記絶縁膜をエッチング
    した後、さらに、露出した前記酸化膜をエッチングし
    て、前記ソース/ドレイン領域の表面を露出させる工程
    (g)と、 前記層間絶縁膜に形成された前記第1の開口部および第
    2の開口部を介して前記ソース/ドレイン領域に接触す
    る電極を形成する工程(h)と、を包含する半導体装置
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(d)において、前記絶縁膜は
    前記サイドウォールスペーサの上に直接に形成される請
    求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記絶縁膜と前記サイドウォールスペー
    サとは、同一膜種の絶縁膜からなる請求項6又は7に記
    載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記層間絶縁膜および前記絶縁物はシリ
    コン酸化膜から形成され、前記絶縁膜および前記サイド
    ウォールスペーサはシリコン窒化膜から形成されている
    請求項6〜8のうちのいずれか1項に記載の半導体装置
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記工程(f)において、前記第1の
    開口部および第2の開口部は、前記サイドウォールスペ
    ーサの一部の上に跨るように形成し、 前記工程(g)において、前記第1の開口部および第2
    の開口部内の底面に露出する前記絶縁膜をエッチングし
    た後、さらに、露出した前記サイドウォールスペーサを
    除去し、その後露出した前記酸化膜をエッチングして、
    前記ソース/ドレイン領域の表面を露出させる請求項6
    〜9のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方
    法。
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JP2004152965A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法と半導体装置

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