JP2001357605A - ディスク装置のスキュー調整方法 - Google Patents

ディスク装置のスキュー調整方法

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JP2001357605A
JP2001357605A JP2000179171A JP2000179171A JP2001357605A JP 2001357605 A JP2001357605 A JP 2001357605A JP 2000179171 A JP2000179171 A JP 2000179171A JP 2000179171 A JP2000179171 A JP 2000179171A JP 2001357605 A JP2001357605 A JP 2001357605A
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disk
turntable
skew
optical pickup
base
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JP2000179171A
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Susumu Yamamoto
晋 山本
Takeshi Fujii
健 藤井
Minoru Fujita
稔 藤田
Noboru Hidaka
昇 日高
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スキュー調整作業の簡素化を図り、機械的精
度を高くせずにディスク装置の薄形化を図る。 【解決手段】 移動手段6によって一半径線162方向
に光ピックアップ5を移動させ、ターンテーブル4に載
置されたディスクDを回転軸線163まわりに回転しな
がら光ピックアップ5からディスクDにレーザ光を照射
して、ディスクDに記憶される情報を再生するディスク
装置において、ターンテーブル4は基体3に固定ねじ1
81と第1および第2調整ねじ182,183とによっ
てタンジェンシャル方向およびラジアル方向に傾動可能
に設け、第2調整ねじ183によってタンジェンシャル
方向の傾きを調整した後に、第1調整ねじ182によっ
てラジアル方向の傾きを調整し、光ピックアップ5の光
軸197がディスクDの記録面に対して垂直となるよう
にスキュー調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルビデオデ
ィスク(Digital Video Disc, 略称DVD)などのディ
スクの記録面と光ピックアップから照射されるレーザ光
の光軸とが垂直になるように前記ディスクの傾きを調整
するディスク装置のスキュー調整方法に関する。
【0002】本発明において、スキューとは、ディスク
の記録面に照射されるレーザ光の光軸と前記ディスクの
記録面とが成す相対角度を言い、スキュー調整とは、前
記ディスクの記録面と光軸とが成す相対角度が垂直とな
るようにターンテーブルと光ピックアップとの相対的位
置を調整して、光軸精度を向上するための調整手順を言
う。
【0003】
【従来の技術】図14は、従来の技術のディスク装置の
スキュー調整方法を説明するための図である。近年、車
載用オーディオ機器などとして用いられるDVD記録再
生装置などのディスク装置は、直径12cmまたは8c
mのポリカーボネート(略称PC)製のディスク基板3
01の一表面に微少な凹凸を設け、その上にアルミニウ
ムを蒸着して反射膜302を形成し、一半径線303に
沿って半径方向内方から半径方向外方へ移動する光ピッ
クアップ304の対物レンズ305からレーザ光を照射
して、前記反射膜302によるレーザ反射光の変化から
信号を読取って、音響および影像などの情報を再生する
ことができるように構成されている。
【0004】このような情報が記録されるディスク30
6の反射膜302には、前記情報が書込まれた領域とし
て長円形のピット307が同心円状に形成され、このピ
ット307の最小長さLminが、CDではたとえば
0.87μmであるのに対して、DVDではたとえば
0.40μmであり、また各ピット307の半径線方向
のトラックピッチと呼ばれるラジアル間隔ΔlRADは、
CDでは1.6μmであるのに対し、DVDではたとえ
ば0.74μmに選ばれ、このようにDVDはCDに対
してピット307の最小長さLminおよびラジアル方
向の間隔ΔlRADはそれぞれ約半分以下とされている。
【0005】したがってディスク306がDVDである
とき、上記のような微少なピット307から光ピックア
ップ304によって確実に信号を読取る必要があるた
め、対物レンズ305によって絞込まれるレーザ光の微
少なスポット308をピット307上に正確に照射し得
る能力が要求され、そのために光ピックアップ304か
らディスク306に照射されるレーザ光の光軸309は
反射膜302の記録面に対して高い垂直度が要求される
とともに、光ピックアップ304の一半径線303に沿
う移動方向に対しても、高いスキュー精度が要求され、
この精度はCDのたとえば7倍以上とされる。
【0006】図15は、従来の技術のディスク装置のス
キュー調整方法の手順を説明するための基体311を斜
め下方から見た斜視図である。前述したように、高いス
キュー精度が要求されるDVDの記録再生装置では、光
ピックアップ304を前記一半径線303方向に移動す
るために、送り軸312と案内レール313とが前記一
半径線303と平行に設けられる。送り軸312の軸線
方向両端部は軸受314,315によって軸支され、半
径方向内方寄りに配置される一方の軸受314は固定ね
じ316によって基体311に固定され、半径方向外方
寄りの他方の軸受315は第1調整ねじ317によって
基体311に近接しまたは離反する方向に変位可能に取
付けられる。
【0007】また前記案内レール313の半径方向内方
寄りの長手方向一端部付近は、第2調整ねじ318によ
って、さらに半径方向外方寄りの長手方向他端部付近は
第3調整ねじ319によってそれぞれ基体311に近接
しまたは離反する方向に変位可能に取付けられる。これ
らの第1〜第3調整ねじ317〜319を基体311に
対して螺進または螺退させることによって送り軸312
および案内レール313を基体311に対して近接しま
たは離反する方向に変位させ、前記光ピックアップ30
4を走行位置に応じて微少変位させ、光軸309がディ
スク306の記録面310に対して常に垂直となるよう
に調整している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
第1〜第3調整ねじ317〜319を個別に螺進および
螺退させて、前記光軸309がディスク306の記録面
310に対して垂直を成し、ジッタ値が所定の値未満に
達するまで調整作業を行わなければならず、このような
調整作業に多くの時間と労力とを要するという問題があ
る。また前記他方の軸受315および案内レール313
は、第1〜第3調整ねじ317〜319によって所定の
スキュー精度が得られるまで締付けられているため、こ
の締付け力に対して充分な強度を有しなければならず、
軸受315および案内レール313の構成が大形化およ
び複雑化し、ディスク装置を薄形化することができない
という問題がある。さらに送り軸312および案内レー
ル313の平行度をたとえば0.1程度に抑えるため
に、各軸受314,315および案内レール313の取
付け位置周辺の平面度などの各部品の精度を高精度化す
る必要があり、各部品に要求される機械的精度が高くな
ってしまうという問題がある。
【0009】本発明の目的は、上述の技術的課題を解決
し、スキュー調整作業の簡素化を図り、送り軸を軸支す
る各軸受、案内レールおよび基体の機械的精度を高くせ
ずに、ディスク装置を薄形化することができるようにし
たディスク装置のスキュー調整方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、基体に、移動手段と、この移動手段によって予め定
める一半径線方向に移動される光ピックアップと、前記
一半径線に垂直な回転軸線まわりに回転駆動されるター
ンテーブルとが設けられ、前記ターンテーブルは、その
回転軸線が前記基体にタンジェンシャル方向およびラジ
アル方向に傾動可能に設けられ、このターンテーブルに
載置されるディスクに対して、前記光ピックアップから
照射されるレーザ光の光軸が相対的に垂直となるよう
に、光ピックアップとターンテーブルとの前記タンジェ
ンシャル方向およびラジアル方向の傾きを調整するディ
スク装置のスキュー調整方法において、ターンテーブル
の傾きを、ディスクの周縁部の最も基体に近接する部位
が、基体に対して間隔をあけて離間する予め定める第1
の傾斜状態となるように、前記タンジェンシャル方向の
傾きを調整した後、次に前記ディスクの周縁部の最も基
体に近接する部位が、基体に対して間隔をあけて離間す
る予め定める第2の傾斜状態となるように、前記ラジア
ル方向の傾きを調整することを特徴とするディスク装置
のスキュー調整方法である。
【0011】本発明に従えば、光ピックアップの向きを
変えずに、したがって光ピックアップからディスクの記
録面に照射されるレーザ光の光軸の傾きを変化させず
に、ターンテーブルの向きをタンジェンシャル方向およ
びラジアル方向に変化させて、前記光軸に対するディス
クの記録面の傾きを調整するようにしたので、スキュー
調整作業の作業工程の数が少なくてすみ、スキュー調整
作業に手間を要せず、簡素化を図ることができる。また
ターンテーブルの傾きを調整するにあたって、先ずタン
ジェンシャル方向の傾きを調整した後、ラジアル方向の
傾きを調整するので、調整幅の広いピットの長手方向の
調整を先に行い、調整幅の小さいトラックピッチ方向の
調整を後から行うことになり、タンジェンシャル方向の
調整がラジアル方向の調整に及ぼす影響を少なくして、
調整作業に要する手間を格段に少なくし、スキュー調整
作業の簡素化を図ることができる。さらに前記従来の技
術に関連して述べたように、送り軸の各軸受、案内レー
ルおよび基体などの各部品の機械的精度をむやみに高く
する必要がなくなり、これらの部品の精度のみに頼った
スキュー調整に比べて構成の複雑化および大形化が防が
れ、ディスク装置を薄形化することが可能となる。
【0012】請求項2記載の本発明は、第1および第2
の傾斜状態は、ディスクの周縁部に予め定める厚みの摺
動片が設けられるスキュー調整用ディスクを用いて、前
記摺動片の基体への接触によって判断されることを特徴
とする。
【0013】本発明に従えば、ディスクの周縁部に予め
定める厚みの摺動片が設けられるスキュー調整用ディス
クを用いて、前記タンジェンシャル方向の傾きの調整に
対するディスクの第1の傾斜状態、およびラジアル方向
の傾きの調整に対するディスクの第2の傾斜状態を前記
摺動片の基体の接触によって容易に判断することができ
るので、前記タンジェンシャル方向およびラジアル方向
の少なくともいずれか一方の調整によって、ディスクの
周縁部が基体に接触し、または所定の間隔を確保できな
いという不具合を防止することができる。
【0014】請求項3記載の本発明は、第1および第2
の傾斜状態は、ジッタ値が予め定める値未満となる状態
に選ばれることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、請求項1または2記載の
スキュー調整方法において、ジッタ値によって前記第1
および第2の傾斜状態が判断されるので、光ピックアッ
プによって操作されるディスクの半径方向内方端から半
径方向外報端にわたる記録領域全体にわたって所定の読
取り精度を達成することができる。これによってディス
クに記録される情報の再生時において、CDなどに比べ
て高いスキュー精度が要求されるDVDなどの高い圧縮
率で情報が圧縮して記録されるディスクであっても、要
求される再現性を、簡単なスキュー調整作業によって達
成することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態のデ
ィスク装置1を上方から見た断面図であり、図2は図1
の下方から見て拡大して示すディスク装置1の断面図で
ある。車載用オーディオ装置などとして実現されるディ
スク装置1は、ディスクに記録される音楽および画像な
どの情報を再生し、またはディスクに前記情報を記録す
るための装置である。ディスクは、たとえばDVDであ
って、ポリカーボネート製のディスク基板の表面に微小
な凹凸を設け、その上にアルミニウムを蒸着した反射膜
を形成し、光ピックアップからのレーザ光を照射して、
凹凸によるレーザ反射光の変化から信号を読取って再生
する。
【0017】ディスク装置1は、基本的に、ハウジング
2、基体3、ターンテーブル4、光ピックアップ5、光
ピックアップ移動手段6、ホルダ7、ホルダ移動手段
8、案内部材9、挿入排出用ローラ10、一対のローラ
支持アーム11a,11b、およびローラ駆動手段12
を含む。ターンテーブル4、光ピックアップ5、光ピッ
クアップ移動手段6、ホルダ7、ホルダ移動手段8、案
内部材9、挿入排出用ローラ10、各ローラ支持アーム
11a,11b、およびローラ駆動手段12は、基体3
に設けられる。
【0018】前記ハウジング2は、前記基体3、ターン
テーブル4、光ピックアップ5、光ピックアップ移動手
段6、ホルダ7、ホルダ移動手段8、案内部材9、挿入
排出用ローラ10、各ローラ支持アーム11a,11b
およびローラ駆動手段12が収容され、正面壁13、背
後壁14、上壁15、底壁16、および各側壁17,1
8を有する。正面壁13には、直径8cmのディスクD
1および直径12cmのディスクD2(総称する場合に
はディスクDと記す)を選択的に挿入することができる
横方向(図1および図2の左右方向)に細長い開口部2
1が形成される。上壁15には、リンクピン22によっ
て連結される一対の位置決めレバー23a,23bと、
一方の位置決めレバー23bの角変位によって、挿入さ
れたディスクD1,D2のサイズを検出する2つのディ
スクサイズ検出スイッチSW1,SW2とが設けられ
る。
【0019】各位置決めレバー23a,23bは、取付
ピン24a,24bによって図1の紙面に垂直な軸線ま
わりに角変位自在に設けられ、他方の位置決めレバー2
3aは引張りばね25によって前記開口部21a側に延
びるアーム部分26a,26bが相互に近接する方向に
ばね付勢している。各アーム部分26a,26bの図1
における下方の先端部には、図2の正面から見た断面図
に示されるように、前記開口部21に連通するディスク
通過経路内に突出する当接ピン27a,27bがそれぞ
れ設けられる。
【0020】たとえば直径8cmのディスクD1は挿入
すると、各当接ピン27a,27bにディスクD1の外
周面が当接して相互に離反する方向に押圧し、これによ
って一方の位置決めレバー23bに設けられる第2のア
ーム部分28が第1のディスクサイズ検出スイッチSW
1の作動片を押圧し、これによってディスクD1が挿入
されたことを検出することができる。また各位置決めレ
バー23a,23bはリンクピン22によって連結され
るので、上記のようにしてディスクD1を挿入したとき
各位置決めレバー23a,23bの角変位量は相等しく
され、ディスクD1を前記ディスク通過経路の中心線2
9上に配置するいわゆるセンターリングを行うことがで
きる。また直径12cmのディスクD2を挿入すると、
各位置決めレバー23a,23bは前記ディスクD1を
挿入したときに比べてさらに外側方へ角変位し、前記第
2のアーム部分28によって各ディスクサイズ検出スイ
ッチSW1,SW2の各作動片が押圧され、直径12c
mのディスクD2が挿入されたことを検出することがで
きるように構成されている。
【0021】前記ハウジング2の底壁16には、ハウジ
ング2からの振動を吸収するために、複数(本実施の形
態では3)の弾性支持手段31a〜31cを介して、前
記基体3が支持される。この基体3は、前記ハウジング
2の底壁16とほぼ平行に配置される底板32と、底板
32の幅方向(図1および図2の左右方向)両端部から
上方に直角に屈曲して立上がる一対の側板33,34と
を有する。これらの側板33,34には図1の紙面に垂
直な上下方向に延びる昇降案内溝35〜37が形成され
る。
【0022】図3は図2の右方から見たディスク装置1
の断面図であり、図3(1)は挿入排出用ローラ10が
下降した状態を示し、図3(2)は挿入排出用ローラ1
0が上昇した状態を示す。図4は、図2の左方から見た
ディスク装置1の断面図であり、図4(1)は挿入排出
用ローラ10が下降した状態を示し、図4(2)は挿入
排出用ローラ10が上昇した状態を示す。図3(1)お
よび図4(1)はディスクDの装填完了状態に相当し、
図3(2)および図4(2)はディスクDの挿入または
排出状態に相当している。図1をも参照して、前記ホル
ダ7は、各昇降案内溝35〜37にそれぞれ移動自在に
嵌まり込む昇降案内ピン41〜43を有し、ディスクを
保持した状態で、図3(1)および図4(1)に示され
る挿入排出位置と、図3(2)および図4(2)に示さ
れる装填完了位置とにわたって上下に移動可能に設けら
れる。
【0023】前記ホルダ移動手段8は、出力軸にウオー
ム44が固定されるモータ45と、ウオーム44の回転
を伝達する第1〜第10歯車46a〜46jと、第10
歯車46jに同軸に設けられるビニオン47と、ビニオ
ン47が噛合するラック48と、ラック48が固定さ
れ、上記の各側壁17,18とほぼ平行に設けられる作
動片55と、各側壁17,18および作動片55とほぼ
平行に設けられ、作動片55の変位に伴って変位される
一対の移動体49a,49bとを有する。したがってモ
ータ45によって各移動片49a,49bを、その長手
方向となるハウジングの前後方向(図1の上下方向)に
変位させることができる。
【0024】前記移動体49a,49bには、各側板3
3,34の昇降案内溝35〜37をそれぞれ挿通して突
出する昇降案内ピン41〜43がそれぞれ嵌まり込む摺
動案内溝50〜52が形成される。各移動体49a,4
9bは、各摺動案内溝50〜52に臨んで、ホルダ7を
上昇させるときに各昇降案内ピン41〜43を下方から
押圧する上昇案内面53と、ホルダ7を下降させるとき
に各昇降案内ピン41〜43を上方から下方へ押圧する
下降案内面54とを有し、これらの案内面53,54は
移動体49a,49bの長手方向一端部(正面側端部,
前側)から他端部(背後側端部)になるにつれて下方に
傾斜する傾斜領域と、この傾斜領域の両側に連なる水平
領域とを有する。
【0025】また作動片55は、ディスクDがホルダ7
内に供給されていない状態では、ラック48とピニオン
47とが噛合しないように、かつディスクDがホルダ7
内に供給されと、ラック48がピニオン47と噛合する
ように、作動レバー69で変位されるように構成され、
ラック48がピニオン47噛合した状態では、モータ4
5によって作動片55を駆動し、各移動体49a,49
bを移動させることができる。このようなホルダ移動手
段8によって、前記ホルダ7を図3(1)および図4
(1)に示される装填完了位置と図3(2)および図4
(2)に示される挿入排出位置とにわたって挿入方向B
1および排出方向B2に移動することができる。
【0026】前記基体3の図3(1)および図4(1)
に示される挿入排出位置に配置されたホルダ7よりもデ
ィスクDの挿入方向A1上流側(図1の下方)には、前
記案内部材9が設けられる。この案内部材9の両側に
は、各側板33,34に形成されるピン孔59,60に
矢符C1方向および矢符C2方向に角変位自在に嵌まり
込むピン61,62がそれぞれ形成される。案内部材9
の挿入方向A1上流側の遊端部側の両端部63a,63
bには引張ばね65a,65bの各一端部が係止され、
引張ばね65a,65bの各他端部は基体3に係止され
る。このような引張ばね65a,65bによって案内部
材9は矢符C2方向、すなわち前記遊端部をディスクD
の通過経路に近接する方向にばね付勢されている。
【0027】このような案内部材9の下方には、前記挿
入排出用ローラ10が案内部材9の各ピン61,62の
角変位軸線に平行な軸線まわりに回転自在に設けられ
る。この挿入排出用ローラ10は、各ローラ支持アーム
11a,11bの遊端部に軸支されるローラ軸66と、
ローラ軸66に同軸に固定され、可撓性および弾発性を
有する材料から成るローラ本体67とを有する。前記可
撓性および弾発性を有する材料は、たとえば硬度55°
のシリコンゴムが用いられ、後処理として温度200
℃、時間5.5時間で2次加硫され、外周面は梨地状に
処理されて、粗面状にされている。
【0028】前述の各ローラ支持アーム11a,11b
は、前記挿入排出用ローラ10よりも挿入方向A1上流
側で前記基体3に矢符E1方向および矢符E2方向に角
変位自在に連結される。具体的には、各ローラ支持アー
ム11a,11bには、基端部にピン56a,56bが
形成され、基体3の32の両側部から上方に立上がる支
持壁57a,57bには、ピン孔58a,58bが形成
される。各ローラ支持アーム11a,11bのピン56
a,56bが各支持壁58a,58bのピン孔58a,
58bに嵌まり込んで、各ローラ支持アーム11a,1
1bが、案内部材9の角変位軸線と平行な角変位軸線6
8まわりに、矢符E1方向および矢符E2方向に角変位
自在に連結される。
【0029】この各ローラ支持アーム11a,11b
は、ローラ駆動手段12によって前記矢符E1,E2方
向に角変位駆動される。ローラ駆動手段12は、ホルダ
移動手段8と連動して、ディスク挿入時には、各ローラ
支持アーム11a,11bを上方へ角変位させるととも
に、挿入排出用ローラ10を挿入回転方向に回転し、デ
ィスク排出時には、各ローラ支持アーム11a,11b
を上方へ角変位させるとともに、挿入排出用ローラ10
を前記排出回転方向に回転し、ディスク装填時には、各
ローラ支持アーム11a,11bを下方へ角変位させ
る。
【0030】本実施の形態では、ローラ駆動手段12
は、前記ホルダ移動手段8を含み、さらに第7歯車46
gと同軸に設けられる第1ねじ歯車78a、第1ねじ歯
車78aと噛合する第2ねじ歯車78b、および第2ね
じ歯車78bの回転を伝達する第11歯車46k〜第1
3歯車46mを含む。第13歯車46mは、ローラ軸6
6に固定されている。
【0031】前記移動体49a,49bには、各ローラ
支持アーム11a,11bの遊端部に支持されるローラ
軸66の両端部が嵌まり込む摺動案内溝38a,38b
が形成される。各移動体49a,49bは、各摺動案内
溝38a,38bに臨んで、各ローラ支持アーム11
a,11bを上方(矢符E1方向)に角変位させるとき
にローラ軸66を下方から押圧する上昇案内面39と、
各ローラ支持アーム11a,11bを下方(矢符E2方
向)に角変位させるときにローラ軸66を上方から下方
へ押圧する下降案内面40とを有し、これらの案内面3
9,40は移動体49a,49bの長手方向一端部(正
面側端部,前側)から他端部(背後側端部)になるにつ
れて下方に傾斜する傾斜領域と、この傾斜領域の両側に
連なる水平領域とを有する。
【0032】このようなローラ駆動手段12によって、
各ローラ支持アーム11a,11bを、前記ホルダ7と
連動して、ホルダ7が挿入排出位置にあるときの図3
(1)および図4(1)に示される上限位置と、ホルダ
7が装填完了位置にある図3(2)および図4(2)に
示される下限位置とにわたって矢符E1方向および矢符
E2方向に移動することができる。各ローラ支持アーム
11a,11bは、ホルダ7が挿入方向B1に変位する
とき矢符E2方向に角変位され、ホルダ7が排出方向B
2に変位するとき矢符E1方向に角変位される。
【0033】挿入排出ローラ11は、各ローラ支持アー
ム11a,11bが上方に角変位された状態では、第1
3歯車46mが第12歯車46lと噛合し、各ローラ支
持アーム11a,11bが下方に角変位された状態で
は、第13歯車46mは第12歯車46lと噛合しな
い。各ローラ支持アーム11a,11bが上方に角変位
された状態にあるとき、挿入排出ローラ10は、ディス
クDの下面に弾発的に当接することができ、モータ45
からの動力が伝達されて、回転されることによって、デ
ィスクDを移動させることができる。ディスクDを挿入
方向A1に移動させる挿入時には、挿入排出用ローラ1
0は、挿入方向A1に沿った挿入回転方向に回転駆動さ
れ、ディスクDを排出A2に移動させる排出時には、挿
入排出用ローラ10は、排出方向A2に沿った排出回転
方向に回転駆動される。
【0034】ディスク装置1では、ローラ駆動手段12
によって挿入排出用ローラ10およびローラ支持アーム
11a,11bを駆動し、ホルダ移動手段8によってホ
ルダ7を移動させることによって、開口部21部分的に
挿入された位置にあるディスクDをターンテーブル4に
乗載される位置まで移動ことができ、かつターンテーブ
ル上のディスクを開口部21から部分的に突出する位置
まで移動させることができる。ディスクDがターンテー
ブル4に乗載された状態で、モータが内臓されたターン
テーブル4によってディスクDを回転し、モータ30、
モータ79の出力軸の回転を伝達する第14〜第17歯
車46n〜46q、および第17歯車46qが固定され
る送り軸80を有する光ピックアップ移動手段6によっ
て、光ピックアップ5をディスクの半径方向に移動しな
がら光ピックアップ5によって、ディスクDを再生し、
またはディスクDに記録することができる。このような
ディスクDの再生および記録時には、挿入排出用ローラ
10は、ディスクDから下方に退避している。
【0035】図5は、図1〜図4に示されるディスク装
置1の一部の分解斜視図であり、図6は図5の下方から
見たディスク装置1の一部の底面図である。前述したよ
うに基体3には、光ピックアップ移動手段(以下、単に
「移動手段」という場合がある)6と、この移動手段6
によって予め定める一半径線162方向に平行な移動方
向G1,G2に移動される光ピックアップ5と、前記一
半径線162に垂直な回転軸線163まわりに回転駆動
されるターンテーブル4とが設けられる。
【0036】前記一半径線162は、ディスクDの挿入
方向A1および排出方向A2に対して角度45°を成
し、挿入方向A1下流側に向ってディスクDの移動経路
から離反する方向に傾斜している。前記移動手段6は、
送り軸80と、送り軸80の軸線方向両端部を軸支する
一対の軸受165,166と、送り軸80をその軸線ま
わりに送り方向G1に対応する回転方向H1および送り
方向G2に対応する回転方向H2に回転する送りモータ
30と、送りモータ30の出力軸の回転を送り軸80に
減速して伝達する第14〜第17歯車から成る歯車列1
68と、送り軸80の軸線に平行な案内レール169と
を含む。
【0037】送り軸80および案内レール169間に
は、前記光ピックアップ5が搭載される移動体171が
配置され、この移動体171の一側部には案内レール1
69に移動自在に嵌まり込んで案内される摺動片172
が設けられ、移動体171の他側部には板ばねから成る
嵌合片173が設けられる。送り軸80は、その外周部
に螺旋状の送り溝が形成されており、この送り溝には前
記嵌合片173の嵌合部分174が弾発的に嵌まり込
み、送り軸80の回転によって送り軸80の軸線方向に
案内され、光ピックアップ5を搭載した移動体171は
矢符G1方向および矢符G2方向に直線移動させること
ができるように構成されている。
【0038】ターンテーブル4は、ターンテーブル本体
175と、このターンテーブル本体175を回転軸線1
63まわりに回転駆動するディスクモータ176と、デ
ィスクモータ176が搭載されて支持される支持板17
7とを有する。ターンテーブル本体175およびディス
クモータ176の前記回転軸線163は、支持板177
に垂直であり、共通な一直線を成す。支持板177に
は、前記一半径線162および回転軸線163を含む仮
想一平面に関して前記案内レール169が配置される側
の一側部には、前記一半径線162に沿う方向の両端部
に軸孔178,179がそれぞれ形成される。また支持
板177の前記仮想一平面に関して送り軸80が配置さ
れる他側部側には、この仮想一平面に関して前記前記一
版罫線162に沿う方向の一端部に形成される一方の軸
孔178と対称に軸孔180が形成される。
【0039】図7は、図5の下方から見たディスク装置
1の一部の分解斜視図である。前述した一対の軸受16
5,166、送りモータ30および案内レール169
は、図示しないビスなどによって基体3の下面に固定さ
れる。またターンテーブル4は、支持板177の第1の
軸孔178には固定ねじ181の軸部が挿通され、第2
の軸孔179には第1調整ねじ182の軸部が挿通さ
れ、第3の軸孔180には第2調整ねじ183の軸部が
挿通される。
【0040】支持板177の各軸孔178〜180を挿
通した固定ねじ181および各調整ねじ182,183
の各軸部には、圧縮コイルばね184〜186がそれぞ
れ装着され、基体3の下面に立設されるボス187〜1
89の各ねじ孔に螺着される。このようにして支持板1
77が基体3に取付けられた状態では、ターンテーブル
本体175が基体3のほぼ中央部に形成される透孔19
0を介して上方に突出している。ターンテーブル本体1
75の上部には、環状のディスク載置面191が形成さ
れる。このディスク載置面191は、回転軸線163に
垂直な仮想一平面と同一平面を成す。
【0041】図8は図5の切断面線VIII−VIII
から見た組立て状態における断面図であり、図9は図8
のセクションIXの拡大断面図である。前記移動体17
1に搭載される光ピックアップ5は、基本的に、レーザ
ダイオード(略称LD)などによって実現されるレーザ
光源192とレーザ光源192から発振されたレーザ光
を直角に屈曲し、ディスクDによる反射光を透過するハ
ーフミラー193と、ハーフミラー193によって反射
されたレーザ光をディスクDの上述のように形成される
反射膜164の記録面194に集光する対物レンズ19
5と、記録面194によって反射されたレーザ反射光を
前記ハーフミラー193を介して受光する受光素子19
6とを有する。ディスクDは、ターンテーブル4の前記
ディスク載置面191上に載置され、その下面は光ピッ
クアップ5の上面から上下に間隔ΔL1をあけて離間し
ている。
【0042】図10はスキュー調整用ディスクDmを示
す図であり、図10(1)はスキュー調整用ディスクD
mの側面図であり、図10(2)はスキュー調整用ディ
スクDmの底面図である。上記のディスク装置1におい
て、光ピックアップ5の光軸197とディスクDの記録
面194とが垂直となるようにターンテーブル4、した
がってディスクDの傾きを調整するスキュー調整が行わ
れる。このスキュー調整には、スキュー調整用ディスク
Dmが用いられる。
【0043】このスキュー調整用ディスクDmは、ディ
スクDの下面198の周縁部に、周方向に等間隔をあけ
て90°毎に4つの摺動片199が固着される。各摺動
片199の厚みTは、たとえば0.6mmに選ばれ、た
とえば合成樹脂から成る。このようなスキュー調整用デ
ィスクDmは、図11の簡略化した断面図に仮想線で示
されるように、ターンテーブル4が傾斜していると、基
体3の上面200に摺動片199が接触するため、その
摺動音または摺動状態もしくはそれらの両者によって、
調整作業者はスキュー調整用ディスクDmが傾斜してい
ることを容易に認識することができる。
【0044】このようなスキュー調整は、ディスクのね
じれとジッタ特性との両方を考慮して、ラジアル方向の
スキュー調整に対しては0.2°までの規制が設けられ
ている。ディスクDの擦れに関しては、スキュー調整時
の角度規制によって、ディスクDの調整振れが0.48
8mm以下に調整され、これによって面振れディスクな
どの最悪の条件であっても、基体3の上面200にディ
スクDが接触して擦れることが確実に防止される。また
ジッタ特性に関しては、スキュー調整時の角度調整によ
って、光ピックアップ5のスキュー精度が最低の場合を
想定しても、0.1%程度のジッタ特性の低下であり、
この程度では読取り性能に大きな影響を与えるおそれは
なく、スキュー調整によって必要な読取り性能を確保す
ることができる。
【0045】図12は、スキュー調整手順を説明するた
めのフローチャートである。先ずステップs1でスキュ
ー調整作業が開始され、光ピックアップ5の支持板17
7は固定ねじ181および各調整ねじ182,183を
一旦締付けた後、第1および第2調整ねじ182,18
3を約1.5回螺退させて戻し、スキューの粗調整を行
う。第1調整ねじ182は、ラジアル方向のスキュー調
整に用いられ、第2調整ねじ183はタンジェンシャル
方向のスキュー調整に用いられる。
【0046】ステップs2で、タンジェンシャル方向の
スキュー調整が開始され、第2調整ねじ183を回転さ
せてタンジェンシャル方向、すなわち回転軸線163に
垂直な仮想一平面上において、一半径線162に平行な
軸線まわりの接線方向のスキュー調整を行い、ジッタ値
が最良になるように第2調整ねじ183を螺進し、また
は螺退させて調整する。次にステップs3で、ジッタが
最小値になるか、または摺動片199が基体3の上面2
00に接触するかを見極め、ジッタ値が最小に達する
か、あるいは摺動片199が基体3の上面200に接触
した場合には、ステップs5へ移り、タンジェンシャル
方向のスキュー調整作業を終了する。またジッタ値が最
小値に達せず、また摺動片199が基体3の上面200
に接触する場合には、ステップs4で第1および第2調
整ねじ182,183を調整時よりも大きな回動量で回
転させてターンテーブル4を角変位させ、再びステップ
s3でジッタ値が最小に達するかまたは摺動片199が
基体3の上面200に接触しないかを確認する。
【0047】こうして、ステップs3でジッタ値が最小
値に達し、かつ摺動片199が基体3の上面200に接
触しないように調整され、タンジェンシャル方向の調整
作業が終了すると、ステップs6でラジアル方向の調整
作業が開始される。回転軸線163に垂直な仮想一平面
上において、一半径線162に垂直な軸線まわりの半径
線方向のスキュー調整であるラジアル方向のスキュー調
整には、第1調整ねじ182が用いられる。この第1調
整ねじ182を微小量だけ回動させながら、ステップs
7でジッタ値が最小値に達し、かつ摺動片199が基体
3の上面200に接触しないかを確認する。このような
ジッタ値は、上記ステップs3と同様に求められ、また
摺動片199の基体3の上面200への接触および非接
触は、摺動音などによって確認される。
【0048】上述のようにしてステップs7で、第1調
整ねじ182の調整によって、ジッタ値が最小値に達し
ないか、あるいは摺動片199が基体3の上面200に
接触する場合には、ステップs8で上記のステップs4
と同様にしてターンテーブル4を角変位させ、再びステ
ップs7で第1調整ねじ182を微小量だけ回動させて
ジッタ値が最小値に達し、かつ摺動片199が基体3の
上面200に接触しなくなるまで調整作業が繰返され、
両者を満たすとステップs9でラジアル方向のスキュー
調整作業が終了し、ステップs10で全てのスキュー調
整作業が完了する。
【0049】このようにターンテーブル4の傾きを、デ
ィスクの周縁部の最も基体3に近接する部位が、基体3
に対して間隔をあけて離間する第1の傾斜状態となるよ
うに、タンジェンシャル方向の傾きを調整した後、次に
前記ディスクの周縁部の最も基体に近接する部位が、基
体3に対して間隔をあけて離間する第2傾斜状態となる
ように、ラジアル方向の傾きを調整する。第1および第
2の傾斜状態は、摺動片が設けられるスキュー調整用デ
ィスクDmを用いて、前記摺動片の基体への接触によっ
て判断され、および/またはジッタ値が予め定める値未
満となる状態に選ばれる。
【0050】図13に示されるように、図13(1)の
タンジェンシャル方向のスキュー調整量に対するジッタ
値の変化量が、図13(2)のラジアル方向のスキュー
調整量に対するジッタ値の変化量よりも大きく、同様の
調整量だけスキュー調整しても、タンジェンシャル方向
の調整をしたほうが、ジッタ値を小さくすることができ
る。したがってタンジェンシャル方向のスキュー調整を
先に行い、ラジアル方向のスキュー調整を後から行うこ
とによって、装置全体の寸法などによってスキュー調整
が制限される装置において、可及的にジッタ値が小さく
なる優れたスキュー調整をすることができる。
【0051】以上のように本実施の形態によれば、光ピ
ックアップ5の向きを変えずに、したがって光ピックア
ップ5からディスクDの記録面194に照射されるレー
ザ光の光軸197の傾きを変化させずに、ターンテーブ
ル4の向きをタンジェンシャル方向およびラジアル方向
に変化させて、前記光軸197に対するディスクDの記
録面194の傾きを調整するようにしたので、スキュー
調整作業の作業工程の数が少なくてすみ、スキュー調整
作業に手間を要せず、簡素化を図ることができる。また
ターンテーブル4の傾きを調整するにあたって、先ずタ
ンジェンシャル方向の傾きを調整した後、ラジアル方向
の傾きを調整するので、調整幅の広いピットの長手方向
の調整を先に行い、調整幅の小さいトラックピッチ方向
の調整を後から行うことになり、タンジェンシャル方向
の調整がラジアル方向の調整に及ぼす影響を少なくし
て、調整作業に要する手間を格段に少なくし、スキュー
調整作業の簡素化を図ることができる。さらに前記従来
の技術に関連して述べたように、送り軸80の各軸受1
65,166、案内レール169および基体3などの各
部品の機械的精度をむやみに高くする必要がなくなり、
これらの部品の精度のみに頼ったスキュー調整に比べて
構成の複雑化および大形化が防がれ、ディスク装置1を
薄形化することが可能となる。
【0052】また本実施の形態によれば、ディスクの周
縁部に予め定める厚みの摺動片199が設けられるスキ
ュー調整用ディスクDmを用いて、前記タンジェンシャ
ル方向の傾きの調整に対するディスクの第1の傾斜状
態、およびラジアル方向の傾きの調整に対するディスク
の第2の傾斜状態を前記摺動片の基体3の接触によって
容易に判断することができるので、前記タンジェンシャ
ル方向およびラジアル方向の少なくともいずれか一方の
調整によって、ディスクDの周縁部が基体3に接触し、
または所定の間隔を確保できないという不具合を防止す
ることができる。
【0053】また本実施の形態によれば、請求項1また
は2記載のスキュー調整方法において、ジッタ値によっ
て前記第1および第2の傾斜状態が判断されるので、光
ピックアップ5によって操作されるディスクDの半径方
向内方端から半径方向外報端にわたる記録領域全体にわ
たって所定の読取り精度を達成することができる。これ
によってディスクDに記録される情報の再生時におい
て、CDなどに比べて高いスキュー精度が要求されるD
VDなどの高い圧縮率で情報が圧縮して記録されるディ
スクDであっても、要求される再現性を、簡単なスキュ
ー調整作業によって達成することが可能となる。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、光ピッ
クアップを移動する移動手段によらず、ターンテーブル
の傾きを調整することによってスキュー調整が行われる
ので、構成の大形化および複雑化が防がれ、簡単な構成
で高精度のスキュー調整を行うことができ、ディスク装
置の薄形化が可能となる。またスキュー調整にあたって
タンジェンシャル方向の傾きを調整した後、ラジアル方
向の傾きを調整するようにしたので、可及的に少ない回
数で所定の精度に調整することができ、スキュー調整作
業の手間および時間を格段に削減することが可能とな
る。
【0055】請求項2記載の本発明によれば、ターンテ
ーブルの第1および第2の傾斜状態はスキュー調整用デ
ィスクによって判断されるので、容易かつ確実にディス
クと基体との接触を防止し得るようにターンテーブルの
傾きを調整することができ、これによって調整作業の手
間をより一層少なくすることができる。
【0056】請求項3記載の本発明によれば、ジッタ値
がたとえば最小値などの予め定める値未満となるよう
に、第1および第2傾斜状態が設定されるので、タンジ
ェンシャル方向およびラジアル方向のいずれの方向に対
しても光ピックアップによる走行が希望する高い精度を
実現することができ、希望する読取り性能を達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のスキュー調整方法が適
用されるディスク装置1を上方から見た断面図である。
【図2】図1の下方から見たディスク装置1の断面図で
ある。
【図3】図1の右方から見たディスク装置1の断面図で
あり、図3(1)は挿入排出用ローラ10が下降した状
態を示し、図3(2)は挿入排出用ローラ10が上昇し
た状態を示す。
【図4】図1の左方から見たディスク装置1の断面図で
あり、図4(1)は挿入排出用ローラ10が下降した状
態を示し、図4(2)は挿入排出用ローラ10が上昇し
た状態を示す。
【図5】図1〜図4に示されるディスク装置1の一部の
分解斜視図である。
【図6】図5の下方から見たディスク装置1の一部の底
面図である。
【図7】図5の下方から見たディスク装置1の一部の分
解斜視図である。
【図8】図5の切断面線VIII−VIIIから見た組
立て状態における断面図である。
【図9】図8のセクションIXの拡大断面図である。
【図10】スキュー調整用ディスクDmを示す図であ
り、図10(1)はスキュー調整用ディスクDmの側面
図であり、図10(2)はスキュー調整用ディスクDm
の底面図である。
【図11】ターンテーブル4にスキュー調整用ディスク
Dmが搭載された状態を示す簡略化した断面図である。
【図12】スキュー調整手順を説明するためのフローチ
ャートである。
【図13】スキュー調整量に対するジッタ特性の変化を
示す図であり、図13(1)はタンジェンシャル方向の
スキュー調整によるジッタ値の変化を示し、図13
(2)はラジアル方向のスキュー調整によるジッタ値の
変化を示す。
【図14】従来の技術のディスク装置のスキュー調整方
法を説明するための図である。
【図15】従来の技術のディスク装置のスキュー調整方
法の手順を説明するための基体311を斜め下方から見
た斜視図である。
【符号の説明】
1 ディスク装置 2 ハウジング 3 基体 4 ターンテーブル 5 光ピックアップ 6 光ピックアップ移動手段 7 ホルダ 8 ホルダ移動手段 9 案内部材 10 挿入排出用ローラ 12 ローラ駆動手段 30 送りモータ 80 送り軸 162 一半径線 163 回転軸線 165,166 軸受 168 歯車列 169 案内レール 171 移動体 172 摺動片 175 ターンテーブル本体 176 ディスクモータ 177 支持板 178〜180 軸孔 181 固定ねじ 182 第1調整ねじ 183 第2調整ねじ 184〜186 圧縮コイルばね 187〜189 ボス 191 ディスク載置面 197 光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 稔 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 日高 昇 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内 Fターム(参考) 5D109 CA03 5D117 AA02 CC07 KK01 KK08 KK18 5D118 AA14 BA01 CD06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体に、移動手段と、この移動手段によ
    って予め定める一半径線方向に移動される光ピックアッ
    プと、前記一半径線に垂直な回転軸線まわりに回転駆動
    されるターンテーブルとが設けられ、前記ターンテーブ
    ルは、その回転軸線が前記基体にタンジェンシャル方向
    およびラジアル方向に傾動可能に設けられ、このターン
    テーブルに載置されるディスクに対して、前記光ピック
    アップから照射されるレーザ光の光軸が相対的に垂直と
    なるように、光ピックアップとターンテーブルとの前記
    タンジェンシャル方向およびラジアル方向の傾きを調整
    するディスク装置のスキュー調整方法において、 ターンテーブルの傾きを、ディスクの周縁部の最も基体
    に近接する部位が、基体に対して間隔をあけて離間する
    予め定める第1の傾斜状態となるように、前記タンジェ
    ンシャル方向の傾きを調整した後、次に前記ディスクの
    周縁部の最も基体に近接する部位が、基体に対して間隔
    をあけて離間する予め定める第2の傾斜状態となるよう
    に、前記ラジアル方向の傾きを調整することを特徴とす
    るディスク装置のスキュー調整方法。
  2. 【請求項2】 第1および第2の傾斜状態は、ディスク
    の周縁部に予め定める厚みの摺動片が設けられるスキュ
    ー調整用ディスクを用いて、前記摺動片の基体への接触
    によって判断されることを特徴とする請求項1記載のデ
    ィスク装置のスキュー調整方法。
  3. 【請求項3】 第1および第2の傾斜状態は、ジッタ値
    が予め定める値未満となる状態に選ばれることを特徴と
    する請求項1または2記載のディスク装置のスキュー調
    整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009136697A2 (ko) * 2008-05-07 2009-11-12 엘지전자(주) 기록매체의 틸트 조정방법 및 조정장치
WO2010070922A1 (ja) * 2008-12-18 2010-06-24 パナソニック株式会社 ディスク装置

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