JP2001354977A - 改質燃料の製造方法、燃料の改質方法、改質燃料の製造に用いる活性化された無機組成物、及び燃料改質器 - Google Patents

改質燃料の製造方法、燃料の改質方法、改質燃料の製造に用いる活性化された無機組成物、及び燃料改質器

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JP2001354977A
JP2001354977A JP2000176026A JP2000176026A JP2001354977A JP 2001354977 A JP2001354977 A JP 2001354977A JP 2000176026 A JP2000176026 A JP 2000176026A JP 2000176026 A JP2000176026 A JP 2000176026A JP 2001354977 A JP2001354977 A JP 2001354977A
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Katsufumi Mabuchi
香津文 馬渕
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NAGATAYA KK
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 燃焼機関や燃焼装置の性能を向上可能な改質
燃料の製造方法を提供する。 【解決手段】 火成岩などの無機組成物原料を焼成し
て、活性化した無機組成物6aにガソリンなど原料燃料
8を接触させ、燃料分子の分子量を小さくしたり、燃料
分子の電子状態等を変える改質燃料の製造方法。活性化
した無機組成物は無機組成物原料を、無機と有機の材料
を交互積層した電磁波反射箱内に設置、又は導電体コイ
ルの地磁気低減装置の近傍に設置して活性化したもので
ある方法。また焼成条件が700〜800℃で6〜8h
又は1000〜1300℃で4〜6hである方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改質燃料の製造方
法、燃料の改質方法、改質燃料の製造に用いる活性化さ
れた無機組成物、及び燃料改質器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、α線、β線やγ線等の電磁波(放
射線)の効果が注目されている。かかる電磁波は、例え
ば、詳細は解明されていないが健康に良い効果をもたら
すマイナスイオンを発生させるといわれており、又、電
磁波が照射された物質を変化させて様々な効果をもたら
すことが期待されている。ところで、上記した電磁波を
発生させるためには、従来はラジウムやラドン等の放射
性元素を用いることが必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たラジウムやラドンは放射性元素であるので、所定の認
可を受けた者でなければ取扱うことはできず、一般の使
用に広く普及させることは難しい。従って、電磁波を種
々の物質に照射する際の適用範囲に限界がある。
【0004】一方で、従来から、エンジン等の燃焼機関
や燃焼装置の燃費を向上させたり、不完全燃焼を低減し
たり排気ガス中の有害成分(NOxなど)や黒煙(パー
ティクル)を低減することが研究されているが、エンジ
ン自体の構造を変えたり、高価な排気ガス浄化装置を準
備したり、あるいはオクタン化の高い燃料を準備する必
要があり、燃費向上や排気ガスの改善を容易に行なうこ
とが困難であった。
【0005】本発明は、燃焼機関や燃焼装置の向上等を
行なう際における上記した課題を解決し、燃焼機関や燃
焼装置の性能を容易に向上させることが可能な改質燃料
の製造方法、燃料の改質方法、改質燃料の製造に用いる
活性化された無機組成物、及び燃料改質器の提供を目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の改質燃料の製造方法は、活性化された
無機組成物に原料燃料を接触させる工程を有することを
特徴とする。このような構成によれば、活性化された無
機組成物原料が発する電磁波により、燃料が容易に改質
される。
【0007】前記活性化された無機組成物は、無機組成
物原料を焼成してなることが好ましい。前記活性化され
た無機組成物は、無機組成物原料を、無機材料と有機材
料を交互に積層してなる電磁波反射箱の内部に設置して
活性化してなることが好ましい。前記活性化された無機
組成物は、無機組成物原料を、導電体をコイル状に巻回
した地磁気低減装置の近傍に設置して活性化してなるこ
とが好ましい。
【0008】前記焼成工程における焼成条件は、焼成温
度700〜800℃で焼成時間6〜8時間、又は焼成温
度1000〜1300℃で焼成時間4〜6時間であるこ
とが好ましい。前記無機組成物原料は、天然石であるこ
とが好ましい。前記無機組成物原料は、火成岩であるこ
とが好ましい。
【0009】本発明の燃料の改質方法は、活性化された
無機組成物に原料燃料を接触させることを特徴とする。
【0010】本発明の改質燃料の製造に用いる活性化さ
れた無機組成物は、無機組成物原料を焼成して活性化す
ることを特徴とする。本発明の改質燃料の製造に用いる
活性化された無機組成物は、無機組成物原料を、無機材
料と有機材料を交互に積層してなる電磁波反射箱の内部
に設置して活性化することを特徴とする。本発明の改質
燃料の製造に用いる活性化された無機組成物は、無機組
成物原料を、導電体をコイル状に巻回した地磁気低減装
置の近傍に設置して活性化することを特徴とする。
【0011】本発明の燃料改質器は、前記活性化された
無機組成物を、燃料系統のいずれかの部分に設置してな
ることを特徴とする。前記燃料改質器は、前記活性化さ
れた無機組成物を、燃料フィルタ又は燃料タンクに設置
してなることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の改質燃料の製造方
法の第1の実施の形態について、図1を参照して説明す
る。図1において、ガソリンタンク(燃料タンク)50
a、フューエルフィルタ50b、フューエルポンプ50
c、キャニスタ50d,ツーウェイバル50e、及びこ
れらの間の所定の燃料配管により、エンジンの燃料系統
50が構成される。又、当該燃料系統50における、フ
ューエルポンプ50cとキャニスタ50d間にエンジン
(燃焼機関)60が配置されることにより、燃料系統5
0からエンジン60に燃料(ガソリン)8が供給され、
燃焼機関の運転がなされている。この実施形態において
は、詳しくは後述する製造方法によって製造される、活
性化された無機組成物6aがガソリンタンク50aに設
置され、両者が燃料改質器を構成している。活性化され
た無機組成物6aはタブレット状に形成(焼成)され、
ガソリンタンク50aの底部に投入されている。
【0013】本発明が適用される原料燃料は特に制限さ
れることはなく、ガソリン、軽油、重油、天然ガス等の
ガス等が挙げられる。とりわけ、エンジン等の内燃機関
に代表される燃焼機関の運転や暖房器具(燃焼装置)に
用いる燃料に対して本発明を適用すると、燃焼機関や暖
房器具の燃費向上、不完全燃焼防止の点で好ましい。な
お、本発明の燃料を用いる燃焼機関としては例えばガソ
リンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関が挙げ
られ、燃焼装置としては、例えば石油暖房装置や焼却炉
が挙げられる。
【0014】燃料系統に活性化された無機組成物を設置
する態様についても特に制限されることはなく、例えば
上記したように燃料タンクに無機組成物(の粒状体やタ
ブレット)を(非固定で)設置すればよい。なお、この
場合、例えば燃料タンク(容量60〜80リットル)
に、厚み5mm、直径20mm程度のタブレット(錠
剤)状の無機組成物を10個(1個10gとして全体で
100g)程度設置すると燃料6と無機組成物との接触
面積が増えるのでよい。又、上記タブレットに代えて、
無機組成物の粉末を所定の粘着材を介して燃料タンク等
に付着させてもよい。なお、好ましくは、燃料系統50
のうち、燃料に圧力がかかっている部分(ガソリンタン
ク50aからフューエルポンプ50cに至る経路)に活
性化された無機組成物を設置するのがよい。この理由は
不明であるが、燃料に圧力がかかって、活性化された無
機組成物が燃料8とよく接触し、燃料改質作用がより進
展するためと考えられる。
【0015】ところで、活性化された無機組成物に燃料
8が接触すると、燃料が改質して燃費向上や不完全燃焼
防止などの効果が生じる理由は不明であるが、例えば次
のことが考えられる。つまり、活性化された無機組成物
から生じる(後述する)α線、β線やγ線等の電磁波
(放射線)が、燃料の分子鎖を切断して燃料分子の分子
量を小さくしたり、燃料分子の電子状態を変えて反応性
に富む状態にしたりすることが挙げられる。そして、こ
のようなことにより、ガソリンの場合にはオクタン価が
高くなったり発火点(点火時間)が短縮することが挙げ
られる。
【0016】次に、本発明の改質燃料の製造方法の第2
の実施の形態について、図2を参照して説明する。この
図においては、燃料系統における改質器(フューエルフ
ィルタ)のみを表示するが、燃料系統の全体構成は上記
図1と同様である。
【0017】図2において、フューエルフィルタ50b
の内部に、活性化された無機組成物6bが設置され、両
者が燃料改質器を構成している。より詳しくは、円筒状
のフューエルフィルタ50bの筐体52内部上側にはフ
ィルタ54が配置され、IN側から筐体52内部に流入
した燃料8は、フィルタ54を通過してゴミ等が除去さ
れた後、OUT側から流出するようになっている。本発
明においては、筐体52内部下側に当該筐体52より小
径円筒状のネット70が配置され、筐体52の内面とネ
ット70外面で区画される領域に、ボール状(直径9〜
12mm程度)の活性化された無機組成物6bが充填さ
れ、IN側から流入した燃料が無機組成物2bと接触し
て改質された後、OUT側から流出するようになってい
る。なお、図3に示すように、ネット70を用いる代わ
りに、例えばタブレット状(三角形断面とするとよい)
の活性化された無機組成物6cを、フューエルフィルタ
50bの筐体52の下部側内面に貼付してもよい。又、
図中56はドレンボルトを示す。
【0018】ところで、本発明に用いる活性化された無
機組成物(6a,6b、6c)は、通常は図4に示すよ
うにして製造される。この図において、無機組成物原料
2を粘土4と混合して焼成することにより、活性化が行
なわれる。
【0019】無機組成物原料2としては、例えばセラミ
ックスや岩石(主として、元素O、Si、Al、Fe、
Ca、Mg、Na、K、Pb、Ti、Cuを含む)を用
いることができる。この無機組成物は、いずれも微量の
放射性元素が含まれているものであり、ここから通常で
もわずかな電磁波(α線、β線、γ線)を発している。
そこで、天然石、特に火成岩を用いると、放射性元素の
含有量が多くなるので好ましい。とりわけ、火成岩のう
ち深成岩がより好ましい。これらに含まれる放射性元素
としては、例えばトリウム(Th)、ラジウム(R
a)、ラドン(Rn)、タリウム(Tl)が挙げられ
る。なお、放射性元素の含有量は極めて微量であり、安
全性に問題とはならない。又、活性化を促進させるた
め、無機組成物原料2を平均粒径50μm以下の粒状体
とすることが好ましい。さらに、無機組成物原料2に、
希土類元素(周期表3Aに属するもの及びランタノイ
ド)を混合したものを用いて活性化された無機組成物を
製造してもよい。混合比は、無機組成物原料2の10重
量部に対し、希土類元素1重量部程度とするとよい。
【0020】そして、無機組成物原料2を焼成すること
により、無機組成物から放射される電磁波(α線、β
線、γ線)の量が増え、無機組成物が活性化される。こ
の原因は不明であるが、例えば、無機組成物原料2の酸
化が何らかの原因となることも推定される。無機組成物
原料2を焼成する条件としては、焼成温度700〜80
0℃で焼成時間6〜8時間、又は焼成温度1000〜1
300℃で焼成時間4〜6時間とすることが好ましい。
この時の焼成雰囲気は、酸化を進行させるため大気中で
よい。
【0021】なお、上記したように、無機組成物原料2
に粉状体を、粘土4と混合して焼成すると、理由は不明
であるが、活性化がより進行する。粘土としては、深成
岩質のものがよく、例えば多治見や瀬戸で算出される粘
土が好適に用いられる。
【0022】本発明に用いる活性化された無機組成物
は、又、図5に示すようにして製造することもできる。
この図において、無機組成物原料2が、後述する立方体
形状の電磁波反射箱10の内部に設置されて活性化され
る。
【0023】電磁波反射箱10の壁面は、詳しくは図6
に示す断面構造を有し、無機材料(鉄板)10aと有機
材料(絹布)10bを交互に積層してなり、表裏面には
いずれも無機材料10aが存するようになっている。無
機材料と有機材料を交互に積層した場合に、理由は不明
であるが、無機組成物原料2から放射される電磁波(α
線、β線やγ線等の放射線)をよく反射するようになる
と推定される。従って、無機材料10aとしては、導電
体、より好ましくは上記した鉄板を用いるとよい。又、
有機材料10bは、上述の絹布の他、綿布、紙等を用い
ることができる。なお、この実施形態では、無機材料と
有機材料を6層対にして積層しているが、好ましくは、
積層対の数を6〜10程度とするとよい。
【0024】図5に戻り、無機組成物原料2は、立方体
形状の電磁波反射箱10の内部における中心付近に設置
され、電磁波Rを発している。この場合、電磁波反射箱
10を立方体形状にし、その中心に無機組成物原料2を
設置しているので、無機組成物原料2は電磁波反射箱1
0の内面(反射面)に対して対称な位置に存することに
なる。従って、電磁波反射箱10で反射された電磁波R
が無機組成物原料2へ戻って吸収される確率が高くな
り、無機組成物原料2がより活性化する(電磁波の発生
率が高くなる)と推定される。このように、電磁波反射
箱における対称位置に無機組成物原料2を設置するため
には、電磁波反射箱10の形状を、上記した立方体の
他、球とすることが好ましい。又、活性化に要する処理
時間は数分とすればよい。
【0025】さらに、本発明に用いる活性化された無機
組成物は、図7及び図8に示すようにして製造すること
もできる。
【0026】図7において、銅線を筒形コイル状に巻回
した地磁気低減装置20の筒内面に無機組成物原料2を
通過させることにより、活性化がなされる。地磁気低減
装置20は、当該地磁気低減装置20近傍に作用する地
磁気に対して反対向きの磁界が生じるよう、コイルに誘
導電流が流れるようになっている。このため、地磁気低
減装置20を構成するコイルの終端20a、20bを、
導線30で互いに導通させることが好ましい。コイルの
巻き数としては、3巻き〜13巻き程度とすればよい。
このようにして、地磁気低減装置20の近傍では地磁気
の影響が低減され、理由は不明であるが、かかる地磁気
が低減された領域に無機組成物原料2を設置すると、無
機組成物原料2が活性化することが判明している(電磁
波の発生率が高くなる)。なお、この実施形態では、地
磁気低減装置20は、筒部の両端部から中心に向かって
縮径になっていて、筒部の長さ約1500mm、両端部
の直径約1000mm、中心部の直径約300mmに構
成されている。そして、筒部の長さが長いほど、無機組
成物原料2の活性化効果が大きい。又、筒部の長さによ
って活性化に必要な処理度合が異なるが、上記した例で
は、通常、地磁気低減装置20に1回無機組成物原料2
を通すことで、活性化が終了する。
【0027】図8に示す場合では、地磁気低減装置22
は、同一平面上に巻回され、それぞれ反対向きに巻回さ
れた2つのコイルが繋がった構成を備えている。そし
て、この地磁気低減装置22の上記平面上に、例えば紙
袋に収容した状態で粒状の無機組成物原料2が設置さ
れ、活性化される。この実施形態においても、コイルの
終端22a、22bを、導線32で互いに導通させるこ
とが好ましい。コイルの巻き数としては、3巻き〜13
巻き程度とすればよい。なお、無機組成物原料2を収容
する容器としては、上記した紙が好ましく、ビニルやプ
ラスチック容器は好ましくない。この理由としては、ビ
ニルやプラスチックが電気を通し難いため、無機組成物
原料2の活性化に不利に働くことが考えられる。又、活
性化に要する処理時間は数分とすればよい。
【0028】なお、上記した無機組成物原料2の活性化
工程の前工程又は後工程に、無機組成物原料2を焼成す
る工程を設けてもよく、このようにすると、活性化がよ
り進展する。このときの焼成条件についても、上述の図
4における焼成条件と同様にするとよい。又、活性化工
程の後で、粉状の無機組成物原料2を粘土と混合して焼
成すると、さらに活性化が進展するので好ましい。
【0029】
【実施例】1.無機組成物原料の調製 Fe:43.7重量%、Pb:17.2重量%、Ca:
23.5重量%、Ti:8.1重量%、Cu:2.4重
量%、K:5.1重量%からなる深成岩を粉状にして無
機組成物原料2とした。
【0030】2.活性化処理 上記無機組成物原料2を、図5に示す電磁波反射箱10
の内部における中心付近に3分間設置して活性化処理し
た。電磁波反射箱10は、鉄板10aと絹布10bを交
互に6層積層し、表裏面が鉄板であるものを用いた。
【0031】3.焼成 活性化処理した無機組成物を、深成岩からなる粘土と
1:1の重量比で混合し、焼成温度1050℃、焼成時
間4〜6時間で焼成して、タブレット状の活性化された
無機組成物を得た。タブレットを全部で16個作成した
(タブレット1個の重量は約2g)。
【0032】4.活性化された無機組成物から生じる電
磁波の測定 上記各タブレットから生じる電磁波の量について、α線
をシンチレーションカウンタ(発光物質:ZnS(A
g))で、β線をガスフローカウンタで、γ線をシンチ
レーションカウンタ(発光物質:NaI(Tl))で測
定した。
【0033】α線測定は、時間5分で行ない、ブランク
(自然)値として全計数4カウント、計数率0.8cp
m(カウント/分)を得た。又、検出限界計数率は1.
7cpm、検出限界となる放射性物質濃度は0.26B
q/gであった。
【0034】β線測定は、時間3分で行ない、ブランク
(自然)値として全計数68カウント、計数率22.7
cpm(カウント/分)を得た。又、検出限界計数率は
11.7cpm、検出限界となる放射性物質濃度は0.
52Bq/gであった。
【0035】γ線測定は、時間2分で行ない、ブランク
(自然)値として全計数907カウント、計数率45
3.5cpm(カウント/分)を得た。又、検出限界計
数率は63.9cpm、検出限界となる放射性物質濃度
は2.7Bq/gであった。
【0036】得られた結果を表1〜3に示す。なお、表
中、No1〜16は各タブレットを示し、全計数及び全
計数率はそれぞれ各タブレットの測定値を、正味計数率
は上記ブランク値を差し引いたときの各タブレットの測
定値を示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【0037】表1〜3から明らかなように、活性化処理
した無機組成物(タブレット)は、いずれも自然界で通
常放射される電磁波量より多い量の電磁波(放射線)を
発することがわかる。
【0038】5.改質ガソリンの特性評価 オクタン価100のガソリン(ハイオクガソリン)1リ
ットル当り1.5gの上記無機組成物(タブレット)を
投入し、6時間放置してガソリンの改質処理を施した。
測定温度15℃で上記改質ガソリンの成分及びオクタン
価を測定した。終点は、JIS−K2254に規定す
る、蒸留試験(常圧法)での蒸留フラスコ底部の試料
(ガソリン)が完全に気化した状態の温度計の最高の読
み(℃)をいう。ここでガソリンの終点が高いほど、高
融点の成分が多く、例えば分岐枝を有する成分が多くな
るので燃費が向上する傾向にある。さらに、ガソリンを
大気圧下、24時間放置して、体積の減少量(蒸発量)
を測定した。得られた結果を表4に示す。なお、比較例
1は、改質処理を施さない原料ガソリンを示す。
【表4】
【0039】表4から明らかなように、改質ガソリンを
用いた実施例1では比較例1に比べ、密度、蒸気圧、オ
クタン価、終点がともに高くなっている。さらには、蒸
気圧が高いにも拘わらず、蒸発量が少ない。
【0040】6.エンジン性能調査 上記無機組成物(タブレット)を燃料系統(燃料タン
ク)に投入し、約6時間放置後の、各種排気量のエンジ
ン付車両のエンジン性能を調査した。無機組成物の燃料
タンクへの設置量は、タンクに収容された燃料1L当り
のタブレット重量で規定した。調査項目として、燃費、
排気ガス中の法規制成分(有害成分)及び黒煙量を採用
した。
【0041】燃費測定は、ローラー距離測定器に実車を
設置し、時速80kmに相当する条件で燃費測定を行な
った場合(燃費測定1)と、実際の高速道路の所定区間
を、時速100kmで走行した場合(燃費測定2)で行
なった。又、調査に用いた車両は、数万km既走したも
のを用いた。
【0042】排気ガス中の法規制成分(NOx(窒素酸
化物)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素))は、
排出ガス試験法に定める11モード試験法によって測定
した。又、成分分析は、赤外線吸収法により行なった。
【0043】排気ガス中の黒煙(パーティクル)量は、
サンプリングした排気ガスを濾紙に受け、濾紙の汚れに
よる反射光量を光電素子で電流値として読み取り、0〜
100%の間の汚れ度合として評価した。数値が大きい
ほど黒煙量が多い。この測定法は、例えば日産アルティ
ア株式会社のディーゼルスモークメータを用いることが
できる。得られた結果を表5〜表8に示す。なお、比較
例は、上記無機組成物(タブレット)をエアクリーナに
設置しなかった場合を示す。
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0044】表5〜表8から明らかなように、実施例2
〜12は、それぞれ対応する比較例2〜4に比べて、燃
費が向上し、排気ガス中の法規制成分の量及び黒煙量が
大幅に低減した。ここで、改質ガソリン(実施例)で燃
費が向上する理由としては、上記したようにオクタン価
の向上や終点の長期化が考えられ、活性化された無機組
成物によって、ガソリンの分子構造が変わったものと推
定される。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエアクリ
ーナによれば、活性化されて電磁波を発する無機組成物
により燃料が改質され、燃料分子(の電子状態等)が容
易に変化する。そして、これにより燃焼状態が良好にな
り、燃焼機関や燃焼装置の性能向上、例えば燃費向上、
不完全燃焼の低減、排気ガス中の有害成分及び黒煙量の
低減等を達成することができる。
【0046】又、当該無機組成物の発する放射線の量
は、安全上の規定値よりは少なく、安全について問題と
なることもないとともに、法規制の対象ともならないの
で、容易に取扱うことができる。
【0047】さらには、上記無機組成物を燃料系統の種
々の位置に容易に設置することができるので、改質器の
製造コストや改造コストも低くて済み、実用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の改質燃料の製造方法の一実施形態、
及びこれに用いる改質器を示す図である。
【図2】 改質器の別の実施形態を説明する図である。
【図3】 改質器のさらに別の実施形態を説明する図で
ある。
【図4】 本発明に用いる活性化された無機組成物の製
造方法を説明する図である。
【図5】 活性化された無機組成物の製造方法の別の例
を説明する図である。
【図6】 電磁波反射箱の部分断面図である。
【図7】 活性化された無機組成物の製造方法のさらに
別の例を説明する図である。
【図8】 活性化された無機組成物の製造方法の他の例
を説明する図である。
【符号の説明】
2 無機組成物原料 4 粘土 6a、6b、6c 活性化された無機組成物 8 燃料(ガソリン) 10 電磁波反射箱 20,22 地磁気低減装置 50 燃料系統
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 27/04 C04B 35/00 E F23K 5/08 35/64 C (71)出願人 500240221 馬渕 香津文 愛知県犬山市大字橋爪字下地蔵下40番 (72)発明者 馬渕 香津文 愛知県犬山市大字橋爪字下地蔵下40番 Fターム(参考) 3K068 AA11 AB35 AB37 EA01 EA02 EA03 4G030 AA04 AA08 AA16 AA27 AA31 AA40 GA01 GA27 HA05 HA25 4H013 AA04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性化された無機組成物に原料燃料を接
    触させる工程を有することを特徴とする改質燃料の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記活性化された無機組成物は、無機組
    成物原料を焼成してなることを特徴とする請求項1に記
    載の改質燃料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記活性化された無機組成物は、無機組
    成物原料を、無機材料と有機材料を交互に積層してなる
    電磁波反射箱の内部に設置して活性化してなることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の改質燃料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記活性化された無機組成物は、無機組
    成物原料を、導電体をコイル状に巻回した地磁気低減装
    置の近傍に設置して活性化してなることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の改質燃料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記焼成工程における焼成条件は、焼成
    温度700〜800℃で焼成時間6〜8時間、又は焼成
    温度1000〜1300℃で焼成時間4〜6時間である
    ことを特徴とする請求項2に記載の改質燃料の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記無機組成物原料は、天然石であるこ
    とを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の活
    性化された無機組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記無機組成物原料は、火成岩であるこ
    とを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の活
    性化された無機組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 活性化された無機組成物に原料燃料を接
    触させることを特徴とする燃料の改質方法。
  9. 【請求項9】 無機組成物原料を焼成して活性化するこ
    とを特徴とする改質燃料の製造に用いる活性化された無
    機組成物。
  10. 【請求項10】 無機組成物原料を、無機材料と有機材
    料を交互に積層してなる電磁波反射箱の内部に設置して
    活性化することを特徴とする改質燃料の製造に用いる活
    性化された無機組成物。
  11. 【請求項11】 無機組成物原料を、導電体をコイル状
    に巻回した地磁気低減装置の近傍に設置して活性化する
    ことを特徴とする改質燃料の製造に用いる活性化された
    無機組成物。
  12. 【請求項12】 請求項9ないし11のいずれかに記載
    の活性化された無機組成物を、燃料系統のいずれかの部
    分に設置してなることを特徴とする燃料改質器。
  13. 【請求項13】 前記活性化された無機組成物を、燃料
    フィルタ又は燃料タンクに設置してなることを特徴とす
    る請求項12に記載の燃料改質器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015504500A (ja) * 2011-11-25 2015-02-12 フュエル・ソリューション・エス・ア 燃焼エンジン内での燃焼の前に化石燃料と水の混合物を処理する装置
JP2019210909A (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 株式会社セラフィム ディーゼルエンジン用の燃料改質装置

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