JP2001354975A - 石炭ガス化および灰溶融炉、および複合発電システム - Google Patents

石炭ガス化および灰溶融炉、および複合発電システム

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JP2001354975A JP2000177008A JP2000177008A JP2001354975A JP 2001354975 A JP2001354975 A JP 2001354975A JP 2000177008 A JP2000177008 A JP 2000177008A JP 2000177008 A JP2000177008 A JP 2000177008A JP 2001354975 A JP2001354975 A JP 2001354975A
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Hiroshi Fukuhara
広嗣 福原
Hidekazu Fujimura
秀和 藤村
Yasushi Iwai
康 岩井
Zensuke Tamura
善助 田村
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Hitachi Ltd
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭火力等で発生する石炭灰の処理方法に関
して、石炭ガス化炉により自己の石炭灰を溶融するだけ
でなく、その数倍の灰の減容化と無害化を行い、さらに
高効率で環境性にも優れた発電を行わせる灰溶融に最も
適するガス化方式、ガス化炉運転方法、石炭灰の供給方
法および発電システムを提供する。 【解決手段】 酸化剤として酸素80を用い、石炭ガス
化炉1のガス化反応室2を上下に2段3A、3Bに分割
し、灰350を下段ガス化室3Bに供給し、下段ガス化
室の酸素/石炭比を従来より高く設定して灰を溶融スラ
グ化し、上段ガス化室3Aに供給する酸素/石炭比は逆
に従来より小さくして、トータルの酸素供給量をできる
だけ抑えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭および灰の溶
融装置および複合発電システムに係り、特に、石炭灰や
その他の焼却灰、フライアッシュ等の処理と、これらの
灰処理システムを利用して効率的に石炭ガス化発電を行
う複合発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】石炭火力発電所で発生した灰の処理は、
従来、灰捨て場に捨てられていたが、かさ密度が小さい
ため容積が大きく、処理場の確保も次第に困難になって
きている。また、捨てられる灰は水溶出性であり、環境
面でも問題を抱えている。
【0003】そのため、灰の有効利用についても研究は
されているが、特に海外炭フライアッシュは、石炭性状
やプラント等でその品質が異なり、灰有効利用の開発
は、なかなか進んでいないのが現状である。その中で最
後まで残った焼却灰や飛灰(フライアッシュ)を溶融し
てガラス状のスラグにし、減容化と無害化を図るための
炉の開発も進んできている。
【0004】灰を溶融する炉として、既存技術の一つ
に、加圧2段噴流床空気吹き石炭ガス化炉がある。ガス
化炉を上下2室に分け、灰の溶融安定排出が可能な高温
燃焼を得るコンバスタ部(下段の高空気比部)と、コン
バスタ部の高温ガスを有効利用しガス化反応を行うリダ
クタ部(上段の低空気比部)とから構成される。
【0005】このような構成では、ガス化炉下段に位置
するコンバスタ部にて石炭中の灰分を溶融スラグ化し、
その上段に位置するリダクタ部にて、供給された石炭と
下段の高温燃焼ガスを用いてガス化が行われる。
【0006】上段の反応に伴う吸熱作用により急冷させ
るとともに、そこで発生した未燃チャーを回収し、下段
のコンバスタ部に戻してそのチャーの未燃分を石炭とと
もに燃焼させ、その燃焼熱で石炭およびチャー中の灰分
を溶融させるものであった(三菱重工技報 VOL.3
3 No.1(1996)参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年の廃棄物処理の関
心の高さとあいまって、石炭火力発電から出るフライア
ッシュや、種々の石炭灰の処理が問題になってきてい
る。すなわち、前述のように、フライアッシュや焼却灰
の処理として、溶融炉で処理して減容化ならびに無害化
することが求められている。
【0008】本発明の意図の一つである灰の溶融という
観点から見た場合、上記空気吹きガス化炉では、灰を溶
融するための熱量を確保するためには、空気中の窒素も
加熱しなけれがならないので、それだけ燃料および空気
量が増加する。
【0009】そのため、ガス化炉を出るガス流量が大幅
に増加し、後流側設備のシンガスクーラ、チャー回収装
置、およびガス精製設備の負担増となり、大量の灰の溶
融に使用するには、熱効率面からみて得策とはいえない
問題がある。
【0010】勿論、酸素吹きガス化炉でも、灰の溶融ス
ラグ化は空気吹きガス化炉同様に行われているが、酸素
を酸化剤としているため、高ガス化効率は達成されやす
い反面、ガス化反応後も温度が高いため、発生ガスの一
部を低温循環させ、冷却させなければならない問題があ
る。
【0011】冷却が不十分の場合、高温の溶融スラグの
一部がそのまま後流まで流れ、付着する可能性もあっ
た。さらに、還元雰囲気で温度が高くなり易いため、シ
アン化物(HCN)の発生量が増えるなどの問題もあっ
た。
【0012】また、ガス化炉とは別の溶融炉の開発も進
んでいるが、コストが高く操作も難しいなど、小規模自
治体や産業廃棄物処理業者が行うには限界がある。特
に、溶融炉で発生した高温熱を効率よくボイラで回収し
て、有効に発電に利用するまでには至っていない。
【0013】本発明の課題は、これまでの石炭ガス化炉
にみられたように、供給した石炭中の灰を溶融するだけ
でなく、その数倍の量の灰を処理し、さらに高効率な発
電を行わせるために、石炭ガス化炉による灰溶融と、ガ
スタービンもしくは蒸気タービン発電用燃料ガスの生成
を、できるだけ少ない燃料および酸化剤供給量で提供す
ることである。
【0014】そして、発電プラントの熱効率の低下を極
力抑え、また、石炭ガス化発電の問題点の一つであった
石炭ガス化炉から出るシアン化物やアンモニア等の有害
物質の発生を、同時に低減できるような灰溶融に適した
ガス化方式、ガス化炉運転方法、石炭灰の供給方法など
を踏まえた複合発電システムを提供することである。
【0015】
【発明を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明が採用した要旨は次のとおりである。すなわ
ち、本発明の石炭ガス化および灰溶融炉は、石炭をガス
化する上下2段のガス化反応部を有する噴流床ガス化炉
と、上下2段のガス化反応部に酸化剤を供給する酸化剤
供給手段と、下段のガス化反応部に灰を供給する灰供給
手段とを備え、下段のガス化反応部の酸化剤/石炭比率
を高めて、灰を溶融スラグ化させることにより、石炭の
ガス化と同時に、従来に比べて大量の灰を溶融できるよ
うにした。
【0016】また、本発明の複合発電システムは、石炭
をガス化する上下2段のガス化反応部を有する噴流床ガ
ス化炉と、噴流床ガス化炉からの生成ガスを利用して発
電するガスタービンまたは蒸気タービンとを備え、噴流
床ガス化炉の上下2段のガス化反応部に酸素を供給する
酸素供給手段と、下段のガス化反応部に灰を供給する灰
供給手段と、上下2段のガス化反応部の酸素/石炭比率
をそれぞれ調整する酸素/石炭比率調整手段とを備え、
灰の供給量の増減にしたがって、上下2段のガス化反応
部の酸素/石炭比率をそれぞれ調整することにより、大
量の灰の溶融と発電とを効率的に行わせるようにした。
【0017】以下、具体的に説明する。 (1)酸化剤として酸素を用い、石炭ガス化炉のガス化
反応室を上下2段に分割し、下段ガス化室は下部がスラ
グ取出し口を介して水槽を含む冷却部(クエンチ部)と
つながっている。外部からの灰を下段ガス化室に供給
し、供給した灰の顕熱および融解熱といった吸熱作用を
利用することにより、下段の酸素/石炭比を従来より高
く設定できるようにした。また、溶融スラグは前述のス
ラグ取出し口からクエンチ部に流下させるようにした。
【0018】(2)上記ガス化反応室の上段側に供給す
る酸素/石炭比は、逆に従来の灰を供給しない場合より
小さくして、トータルの酸素供給量をできるだけ抑える
運転を行えるようにした。
【0019】(3)灰の搬送はもちろん、石炭や回収し
たチャーなどを気流搬送する気体として、二酸化炭素ガ
スを用いるようにした。二酸化炭素は不活性ガスである
が、高温のガス化炉内では酸化剤の役割を果たすため、
プラント効率面でプラス効果がある。
【0020】(4)灰供給の際には灰の融点を降下させ
る物質を供給する。これにより、種々の性状を有する灰
を効率的に溶融でき、また、灰の融点が下げられるた
め、炉壁への熱負荷が軽減できることになり、炉の信頼
性向上につながる。
【0021】以下に、本発明の作用原理を詳述する。ガ
ス化炉のガス化反応部下段に供給した灰を溶融させるた
めには、灰の顕熱と融解熱に相当する熱量分を補う必要
がある。その温度にまで高めるための顕熱と融解熱が必
要になるため、石炭だけを供給する場合よりも、灰を供
給した部分(下段)の反応部では、余計に酸化剤を加え
て石炭と酸素の燃焼反応を進めて熱量を得なければなら
ない。
【0022】したがって、好ましくは、酸化剤としては
空気よりも酸素の方が、空気中の窒素分の温度上昇に伴
う熱量を加えなくてすむため、反応および熱効率的に有
利となる。すなわち、灰を溶融するには下段への酸素量
を増やし、酸素/石炭比を高めて、下段における燃焼量
を高め、発生する熱量を増加させることによって達成さ
れる。
【0023】これは見方を変えれば、これまで酸素量を
増すと温度が高くなり過ぎるため、酸素供給量に限界が
あったが、本発明では灰をガス化室下段に導入すること
により、酸素量を増し、発生熱量を増しても、温度の上
昇を従来並みに抑えることが可能となる。
【0024】この結果、二酸化炭素(CO)や水(H
O)の発生量は、従来に比較して酸素量が増えている
ため増加することができる。また、下段での溶融スラグ
はすぐ下のクエンチ部にスムーズに流下させることがで
きる。
【0025】そして、この下段で発生したCOやH
Oが、上段反応部では石炭中のC分のガス化反応に寄与
する。すなわち、上段反応部では、その分だけ酸素量が
減ることと、吸熱反応が増えることにより、上段反応部
での反応温度が低下する。
【0026】すなわち、ガス化反応部を上下2つの反応
室に分けて、下段の反応室にのみ灰を供給することによ
り、灰が下段の温度上昇を緩和し、また、下段ガス中に
含まれるCOやHOなどの、ガス化反応に必要な化
学種の量を増加させることにつながる。つまり、C
、HOがより多く下段から上段に流入するため、
下記に示す化学反応(吸熱反応)が進むことにな
る。
【0027】 CO+C→2CO ……………… HO+C→H+CO ……………
【0028】すなわち、酸素が減り、温度が結果的に下
がっても、上記反応がCO、HOの増加により進む
ことになるため、ガス化反応を従来どおり維持できるこ
とになる。したがって、下段への灰供給は、結果的に上
段の酸素量を従来より減らせることにつながり、トータ
ル酸素量の増加を極力抑えた運転が可能となる。
【0029】また、これに伴い、上段で主に発生するH
CNの低減も同時に図ることができる。すなわち、HC
Nは還元性雰囲気が強い場では、温度が低いほど平衡濃
度は低くなる(なお、上段に比べて還元性の弱い温度の
高い下段では、NHと同様にHCNも発生量は少なく
問題とはならない)。したがって、HCNの発生量を抑
えるためには、上段において、できるだけ酸素の供給量
を低減して温度を低くする必要がある。
【0030】前述のように、CO、HOがより多く
下段から上段に流入するため、酸素が減り、また、吸熱
反応が進むために温度が下がり、HCNの濃度低減が図
られることになる。この結果、ガス精製における吸収液
寿命の向上、あるいは水洗設備コストの低減や、HCN
処理設備のコスト低減が図られることになる。
【0031】さらに、灰の供給により、新たなガス化炉
の温度制御を行うことができる。つまり、微妙なガス化
炉下段の温度調整を灰の増減で行うのである。これま
で、下段の温度調節は、下段に供給する酸素量の増減に
より行っていたが、酸素/石炭比が変化するため、少し
の酸素量変化に対してもガス化反応も変化するため、温
度が敏感に反応することによる制御面の難しさがある。
【0032】本発明において、灰の増減による温度調整
は、酸素/石炭比は殆ど変化せず、灰量と正比例の関係
にある灰の顕熱や融解熱が変化するだけなので、下段反
応部の温度調節がより容易に、また、温度変化も緩やか
になるため、よりきめの細かい調節が可能になる。
【0033】また、従来の方法では、下段の酸素流量を
調整することにより、トータルの酸素量も変化するた
め、生成ガスの発熱量の変動が大きくなる可能性があっ
た。また、酸素流量の変化もあり、酸素製造設備を含め
て運転が非常に複雑であった。本発明では、トータルの
酸素量を変える必要がないため、燃料の発熱量変化も小
さくできるし、酸素製造設備に与える影響もない。
【0034】このほか、灰を供給した効果としては、上
記のように上段供給酸素量が減るために上段温度は下が
る。これまで、灰の付着対策のために、リサイクルガス
をガス化反応部出口において供給して冷却を行っていた
が、そのリサイクルガス量を上段温度の低下により減ら
すことができる。
【0035】この結果、リサイクルガスの搬送や昇圧の
ための圧縮機容量、ガス精製設備における水洗塔容量、
洗浄水量の低減など、設備面でのコスト低減が図られ
る。しかも上段での温度が下がることは、ガス化炉の冷
却面からみて、炉のコンパクト化にもつながる。
【0036】さらに、二酸化炭素の使用は、上記作用に
とどまらず、以下の点についても効果を発揮する。 (1)二酸化炭素は石炭やチャー搬送条件下では不活性
ガスであるが、COの酸素原子2個は、高温のガス化
炉内では酸化剤の役割を果たすため、その分だけガス化
炉に供給する酸素量の低減につながる。その結果、空気
分離設備の原料空気圧縮機、酸素圧縮機の流量がともに
減少するため、その分の圧縮機動力が低減し、プラント
効率面でプラス効果が出る。
【0037】(2)液化炭酸ガスを使用することによ
り、気化装置で気化するだけで3MPa以上の圧力の二
酸化炭素を容易に発生できる。従来の窒素搬送では、空
気分離設備からの窒素を昇圧するために圧縮機が必要で
あったが、二酸化炭素では不要となり、設備コスト、補
機動力低減につながる。なお、液化炭酸ガスの気化に必
要なエネルギーは、熱効率に影響を及ぼすほどの量では
ない。
【0038】(3)上記(1)で述べたように、二酸化
炭素のC原子の一部はCOの発生に寄与するため、結果
的に石炭ガス化ガスの発熱量は窒素搬送よりも高くな
る。同一石炭量から発生する生成ガス量は減少するが、
(流量×発熱量)は増加する。ただし、石炭ガス化炉と
熱回収ボイラから回収される熱量は酸素を減らし、上段
温度を下げたことから低減することになるが、発電効率
の面から見た場合、発熱量の効果の方が大きくなる。
【0039】(4)搬送用窒素が不要になることによ
り、空気分離設備からの窒素に余裕が出るため、空気分
離設備の運転は酸素純度と流量だけを満足すればよいの
で、運転操作がより簡単になる。また、余分な窒素は、
チャーフィルターの逆洗やガス化炉およびシンガスクー
ラのスートブローに活用できるため、ガス化設備の信頼
性向上にもつながる。
【0040】
【発明の実施の形態】[実施形態1]図1、2に、本発
明の石炭灰処理と石炭ガス化複合発電を、同時に行う方
法の第1の実施形態を示す。図1は、その中の石炭供給
設備およびガス化炉周りの灰供給系、灰処理方法を含む
石炭ガス化方法の詳細を示し、図2は、図1のガス化設
備から発生したガスを用いて発電まで行うプラントの全
体構成を示す。
【0041】ここで、先ず石炭灰の溶融と石炭ガス化ガ
スを発生させる図1に示す本発明のガス化設備について
説明する。ガス化炉本体1のガス化反応室2は、上段3
Aと下段3Bの各反応空間を有する。上段には上段バー
ナ4Aが備わり、下段には下段バーナ4Bがそれぞれ複
数個、ガス化反応室2の周囲に備わる。
【0042】粉砕機(図示せず)により微粉化された石
炭は、それぞれ上段用および下段用石炭に分けられる。
上段用の石炭100Aは、分級機5Aにかけられたの
ち、上段石炭常圧ホッパ6A、続いて上段石炭ロックホ
ッパ7Aを介して、上段石炭フィードホッパ8Aから、
エジェクタ9Aにより上段バーナ4Aに導かれる。
【0043】下段用石炭100Bも同様にして下段バー
ナに導かれる。石炭を該バーナまで搬送するために気流
搬送が行われるが、作用媒体として、窒素90A、90
Bが、それぞれエジェクタ9A、9Bに送り込まれ、石
炭の搬送を行う。
【0044】また、上下段バーナ4A、4Bには、石炭
の他、酸化剤として酸素が供給される。酸素は空気分離
設備10で製造される。ここで空気は酸素と窒素に分離
されるが、分離された酸素80は、酸素分配器11で分
けられ、上段用酸素81Aは上段バーナ4Aに、下段用
酸素81Bは下段バーナ4Bに送られる。
【0045】ガス化反応室2では、石炭と酸素が反応し
て生成した生成ガス200が発生する。反応室を出た生
成ガス200は、ガス化炉上部の熱回収部12で、炉壁
まわりに設置された水冷管14により冷却された後、ガ
ス化炉本体を出て、シンガスクーラ35でさらに400
℃前後まで冷却される。
【0046】冷却後の生成ガス201は、チャー回収装
置(脱塵フィルタ、サイクロン等)24に送られ、ここ
で固形物であるチャーとガスとが分離される。分離後の
生成ガス203は、後述するよう、精製処理を施して複
合発電システムのガスタービンの燃料ガスとして使用さ
れる。
【0047】分離されたチャー300は、チャーロック
ホッパ25を介して、チャーフィードホッパ26からチ
ャーバーナ36を通って再びガス化反応室2に送られ
る。このチャーを搬送するため、石炭と同様に窒素90
Cが用いられ、エジェクタ27に送り込まれ、チャー・
窒素混相流301となる。
【0048】次に、石炭灰の供給について説明する。石
炭火力発電所等で発生したフライアッシュなどの石炭灰
350は、貯蔵容器28から常圧ホッパ29、続いてロ
ックホッパ30を介して加圧され、灰フィードホッパ3
1からエジェクタ32に導かれる。
【0049】エジェクタ32には、搬送用媒体として窒
素90Dが送られ、ここで灰・窒素混相流302とな
る。灰・窒素混相流302は、チャー・窒素混相流30
1とガス化炉に導入される前に混合させ、チャー・灰・
窒素混相流303となってチャーバーナ36に供給され
る。
【0050】この灰とチャーを途中で混合させて搬送す
る方法は、チャーバーナの数を増やさない場合に有効で
ある。灰の供給量によっては、バーナ設計上、容量が足
りない場合が出てくるが、そのときは灰とチャーをそれ
ぞれ別々に搬送すればよい。
【0051】すなわち、チャーはチャーバーナ36から
噴出させ、灰は専用バーナをチャーバーナの近傍に設置
する。なお、チャーバーナ36にはチャーのガス化反応
を促進させるために、空気分離設備の酸素分配器11か
ら酸素81Cを送り込む場合もある。
【0052】次に、ガス化反応室2の下段3B、上段3
Aのそれぞれで生じている現象について説明する。ガス
化炉ガス化室下段3Bに供給した灰を溶融させるために
は、灰の顕熱と融解熱に相当する熱量分を補う必要があ
る。
【0053】それには、下段反応空間3Bへの酸素量を
増やし、つまり、これまで灰を外部から供給しなかった
場合に比べて、下段の酸素/石炭比を高めて、下段にお
ける燃焼量を高め、発生する熱量を増加させることによ
って達成される。すなわち、酸素分配器11の上下段設
定比率を、灰の供給がない場合と比べて下段への酸素供
給量を増やす運転を行う。
【0054】この結果、下段反応空間3Bに供給された
石炭およびチャー中の未燃カーボンと、酸素とが反応
し、その燃焼熱により、灰の溶融温度以上(1600〜
1700℃)の高温となり、供給灰と下段石炭中の灰分
(数%〜10数%含有)が溶融する。
【0055】ガス化炉1には、噴流床型で最下部に下段
反応空間3Bに隣接してスラグ取出口33が設けられて
おり、溶融した灰が炉壁およびスラグ取出口33を伝わ
って流下するようになっている。流下した溶融スラグは
クエンチ(冷却)部34において水槽16に落ち、そこ
で冷却および水砕される。
【0056】水槽16は、冷却水400をポンプ19で
循環させることによって低温に保たれ、炉からの輻射
熱、スラグの持ち込む顕熱による温度上昇によって、水
が蒸発することを防ぐようになっている。
【0057】水槽で冷却および水砕された後、スラグ1
5は、モーター18で駆動するクラッシャ17により、
さらに微細化され、スラグホッパ20に貯えられた後、
スラグ分離機21で、スラグ分離水403とガラス質に
覆われた完全な非水溶出性の無害なスラグ15とを分離
し、スラグ15は、スラグコンベア22からスラグバン
カ23に送られ、そこから取り出される。
【0058】このスラグ15は非水溶出性のため、フラ
イアッシュに比べて取り扱いが容易であり、また容積に
おいてもフライアッシュの1/2程度なため、灰捨て場
も半分ですむなど、環境面からも優れている。
【0059】なお、従来の石炭ガス化炉のように炭種が
定まっている場合は、石炭中の灰の溶融温度の推定が可
能であるため、融点降下剤(フラックス)の投入の是非
は予めわかっており、また、灰処理量も本発明のように
多くはないので、必要性は少なかった。
【0060】しかし、本発明においては、供給する灰の
性状は必ずしも一定とは限らない。そのため、溶融温度
も様々であり、したがって、特に溶融温度の高い灰の場
合に備えて、灰ホッパー29には融点降下剤(フラック
ス)の一つである石灰石370を供給できる装置は必須
のものとなる。
【0061】下段3Bでの灰溶融量の増加により、炉壁
への負荷が最も懸念されるわけであるが、石灰石を導入
することにより灰の融点が下げられるため、この下段で
の熱負荷が軽減できることになり、炉の信頼性向上につ
ながる。
【0062】一方、下段反応部3Bでのガス化反応であ
るが、ガス化反応は、石炭100B中の揮発分のカーボ
ンが酸素によりCOを生成したり、他の揮発分である水
素がHを生成する。石炭中の固定カーボンは、揮発分
に比べてガス化が難しくなるが、高温で酸素量も多いこ
とから全てガス化し、未燃カーボンはほとんど発生しな
いと考えられる。
【0063】特に、下段に灰を供給した場合は、酸素が
より増えるため、石炭中のカーボンや水素が、酸素と反
応する割合が灰供給無しのケースよりも一層高まる。こ
の結果、主ガス成分であるCO、Hに対して、さらに
酸化が進んだCO、HOの割合が増えることにな
る。
【0064】この下段反応部3Bで発生した生成ガス1
10は、続いて上段反応部3Aに入る。上段反応部3A
では、上段の石炭100Aが上段酸素81Aと反応し、
主ガス成分であるCO、Hを生成するが、上段は下段
に比べて酸素量を少なくし、上段反応部3Aの温度を灰
溶融温度よりも低くしなければならない。
【0065】上段温度は低下し、酸素量も少なくなる
が、上段石炭100A中の揮発分のCはCOになる。ま
た、残った固定カーボンCは、酸素の他、下段からの生
成ガス110のCOとHOと反応し、さらにガス化
反応を進める働きをする。ただし、固定カーボン全部を
ガス化することは難しく、未燃カーボンが灰と一緒にチ
ャーとなり、生成ガスと同伴してガス化炉から出て行
く。(下式参照)
【0066】 CO+C→2CO ……………… HO+C→H+CO ……………
【0067】ところで、灰の供給により、下段側におい
て酸素量が増えたため、前述のように、CO、H
量が増加する。これが、下流側である上段反応空間部3
Aにおいて供給された石炭中のCと、上記反応に寄与す
るため、上段から供給する酸素は、その分少なくてすむ
ことになる。
【0068】すなわち、上段の供給酸素の量を減らして
も、下段からの生成ガス110のCO、HOの働き
で、従来と同じガス化反応を維持できることになる。こ
のように、下段への灰供給は、結果的に上段の酸素量を
従来より減らせることにつながり、トータル酸素量の増
加を極力抑えた運転が可能となる。
【0069】ここで、表1に、石炭灰を供給しないケー
ス(ベース)、供給灰/石炭比20%(ケース1)、同
40%(ケース2)のそれぞれの場合におけるガス化運
転条件とガス化特性を示す。
【0070】
【表1】
【0071】石炭中の灰分濃度は10%としているた
め、ケース1ではベースの灰処理量の3倍、ケース2で
は5倍の灰を処理することになる。上段と下段の石炭比
は50/50と一定である。
【0072】下段反応部3Bの出口温度を1720℃に
保つように、水冷壁14で冷却される。また、この下段
反応部3Bにおける水冷壁を通しての伝熱量は一定であ
る。また、上段反応部3Aで発生する未燃カーボン量
は、どのケースも同一である。
【0073】上記のような条件を満たすガス化炉運転方
法としては、図1の酸素分配器11により酸素の上/下
段の分配比を変えて、灰の供給量が増えるほど下段の酸
素/石炭比を大きくし、上段の酸素/石炭比を小さくす
ることにより達成される。
【0074】しかも、トータルの酸素供給量の増加は、
ケース2でも4%の増加にとどめることができる。な
お、この酸素の増加量は、同量の灰をガス化炉ではなく
て、燃料として石炭を完全燃焼させて溶融させる場合に
必要となる酸素の1/2以下である。
【0075】また、灰の供給量が増えるにしたがって、
特に、上段断熱温度の低下が大きくなるが、これに伴い
上段で主に発生するHCN平衡濃度の低減も、ケース2
で約60%以上低減する。これは、HCNが還元性雰囲
気の強い場では、温度が低いほど平衡濃度は低くなるた
めである。
【0076】HCNは、後述するガス精製設備の脱硫液
の劣化にとって、悪影響を及ぼす物質である。このHC
Nの発生量の減少により、ガス精製における吸収液寿命
の向上あるいは水洗設備コストの低減や、HCN処理設
備のコスト低減が図られることになる。
【0077】表1における生成ガスの発熱量は、灰供給
量が増すに従い減少する。これは酸素量が増えたことに
よる影響である。また、回収熱量(ガス化炉の水冷壁か
らの伝熱量と前述のシンガスクーラ35からの伝熱量の
合計)も、同じく減少する傾向を示すが、これは、上段
の断熱温度が低下したため、ガス化炉1の熱回収部12
での伝熱量が低下した影響である。
【0078】上記生成ガスの発熱量および回収熱量は発
電効率に影響する。そこで、図2において、本発明にお
ける石炭ガス化複合発電について説明する。図1にて説
明したように、ガス化炉1のガス化反応部2で発生した
生成ガス200は、熱回収部12で冷却され、約100
0℃のガス化炉出口ガス202となって排出される。
【0079】このガス化炉出口ガス202は、シンガス
クーラ35の伝熱管36にて蒸気を発生する。また、ガ
ス化炉熱回収部12およびガス化反応部2の炉壁周囲全
面にめぐらした伝熱管14でも蒸気発生を行う。
【0080】シンガスクーラ35を出た約400℃まで
冷却された生成ガス201は、チャー回収装置(サイク
ロン24)において、ガスと一緒に同伴されてきた固形
物であるチャーを分離回収する。回収されたチャー30
0は、前述したように、供給された石炭灰350と一緒
にガス化炉へ戻される。
【0081】空気分離設備10には、空気圧縮機40に
よって大気空気510の圧力を高められた、原料となる
べき空気500が送り込まれ、設備内に備わる精留塔
(上下2塔方式)で酸素と上塔窒素、下塔窒素に分離さ
れる。
【0082】酸素80は酸素圧縮機41により昇圧され
た後、上段用酸素81Aと下段用酸素81Bとに分配さ
れ、ガス化反応室2に供給される。また下塔の窒素91
は圧縮機42により昇圧された後、前述のように、石炭
およびリサイクルチャー300、供給灰350の搬送用
流体として使われる。
【0083】チャー回収装置24を出た生成ガス203
はガス精製設備に送られる。ガス精製設備における主要
な機器は、水洗浄塔、硫化カルボニル転換器、硫化水素
吸収塔、再生塔並びに、熱交換器類等である。
【0084】先ず熱交換器50で冷却され、水洗塔51
にて煤塵のほか、ハロゲン化物、HCN、NHなどの
微量ガス成分が除去される。アンモニア、ハロゲン化物
は後流側機器の触媒や硫化水素吸収液の劣化の原因にも
なるため、水洗塔での除去が必要となる。この水洗過程
で最終的に、生成ガス204は約120〜140℃に冷
却される。
【0085】洗浄後の生成ガスの一部は、リサイクルガ
ス206となって、噴出管13(図1)を介して生成ガ
ス200の冷却に使用され、下流側で生成ガス200に
同伴して流れてきた微細な溶融灰の付着を防止する。
【0086】本発明では表1に見られるように、上段断
熱温度が低下するため、冷却に用いるリサイクルガス2
06の量が少なくてすみ、リサイクルガスブースター
(図示せず)の容量低減につながる。
【0087】また、上段温度が下がることと、リサイク
ルガス206の低減に伴い、ガス化炉出口ガス202の
流量が減少するため、ガス化炉熱回収部12およびシン
ガスクーラ35の伝熱面積が低減し、ガス化炉やシンガ
スクーラのコンパクト化、チャー回収装置24、水洗塔
51などの容量も低減でき設備コストが低下する。
【0088】残りのガス207は硫化カルボニル転化器
52に送られ、生成ガス中のCOSをHSに転化す
る。硫化カルボニル転換器52は、COSをガス中の水
分と反応させて硫化水素に転換する触媒を充填した反応
容器である。
【0089】この触媒は160℃から250℃の温度範
囲で作用する。COS転化後の生成ガス208は吸収塔
53にてMDEA吸収液によりHSが除去される。ま
た、吸収塔の運転温度は約40℃〜50℃で作用する。
【0090】脱硫後の生成ガス208は前述の熱交換器
50にて加熱され、ガスタービン燃焼器58に、中カロ
リー程度の燃料209として送り込まれる。硫化水素を
吸収した塔出口液(リッチ液)210は、熱交換器55
で80℃〜90℃に加熱された後、再生塔54頂部に送
られ、リボイラにて発生させた水蒸気600と塔内を接
触しながら、硫化水素、二酸化炭素を始め、吸収された
ガスが脱離する。
【0091】再生塔54を出た吸収液220は、再び先
の熱交換器55で冷却され、約40℃で吸収塔53に戻
される。脱離ガス250は石膏回収設備の燃焼炉56に
送られ、そこで硫化水素が酸化され、SOあるいは一
部SOとなる。
【0092】燃焼炉56からの燃焼ガス260は吸収塔
57に送られ、硫黄酸化物がやはり塔内に供給した石灰
石360や、空気と反応して石膏270を生成する。吸
収塔57から出る排ガス280は煙突59に送られ大気
に放出される。
【0093】ガスタービン燃焼器58には、燃料ガスと
空気分離設備10の上塔窒素92を圧縮機43で昇圧後
の窒素93が送り込まれ、空気圧縮機44で大気空気5
30を圧縮した空気520で燃焼する。高温燃焼ガス2
30はガスタービン45を回転させ、発電機46により
発電する。
【0094】ガスタービン出口排ガス231は、排熱回
収ボイラ60にて熱回収により冷却された後、煙突59
を経て大気に放出される。排熱回収ボイラ60で発生し
た蒸気は、先のガス化炉1およびシンガスクーラ35で
発生した蒸気と合わせて、蒸気タービン(図示せず)に
よる発電を行う。
【0095】なお、この高温高圧の発生蒸気は、灰の供
給元である石炭火力発電所に導き、そこで発電に使用す
ることもできる。その場合は、該発電所と同一敷地内に
本発明の設備を設置すればよい。
【0096】このような発電方法を行う場合、上記表1
の生成ガス発熱量の低下、並びにガス化炉熱回収量の低
下は、発電効率の低下を招き、表1中のケース2で約2
〜3ポイント低下する。
【0097】しかしながら、石炭ガス化複合発電は高効
率発電システムであるが故に、たとえ効率が多少低下し
ても、それでも他の発電方式に比べて遜色ないことが示
される。むしろ本発明のような方式をとらず、単に灰溶
融に必要な熱量を石炭燃焼で行う場合に必要となる石炭
量まで考慮すると、効率低下の程度は、さらに小さなも
のになる。
【0098】次に、本発明になる灰処理・複合発電シス
テムにおける排水処理設備について、さらに、図2を用
いて説明を続ける。前述のように、水洗塔51における
洗浄後の排水410には、チャー回収装置24で除去で
きなかった固形物の他、アンモニア、シアン化物、ハロ
ゲン化物等微量ガス成分が含まれている。
【0099】洗浄後排水410は排水処理設備の排水ピ
ット61に溜められる。ピット排水420は凝集沈降処
理装置62に送られ、沈殿物421を脱水機66にかけ
てケーキ430として取リ出す。凝集沈降処理装置62
を出た排水440は、排水ストリッパ63で排水中に溶
け込んでいたアンモニア、シアン他の微量ガスが加熱脱
気され、脱離したガス290は前記燃焼炉56に送ら
れ、可燃分は燃焼する。
【0100】排水ストリッパ63を出た排水450は、
処理水タンク64に貯えられ、リサイクル水460とし
て再び水洗塔に供給される。排水のうちの余剰排水分4
51が、COD他高度処理装置65で処理を施された
後、環境規制値をクリアした処理済の放流水470とし
て系外に放流される。
【0101】ここで、前述の表1で説明した灰供給によ
るHCN低減の効果について説明する。ガス化炉1での
HCNの発生量が少なくなると、水洗塔51でのHCN
吸収を促進するためのpH調整が軽減される。また、吸
収塔53のMDEA吸収液の寿命が向上するため、液交
換頻度の減少や再生作業の軽減が図られ、運転コストの
低減につながる。
【0102】また、排水処理設備の排水ストリッパ63
においては、HCNとNHを脱離させるが、NH
アルカリであるのに対し、HCNは酸性ガスである。こ
のため、水への吸収性能や、脱気性能におけるpH依存
性などは、逆な特性を有している。
【0103】すなわち、それぞれ脱離に適したpH域が
異なるために、両方を満足するpHの運転域が非常に狭
くなり、これまではpH調整が難しく、実用上の問題が
あったが、HCNが減ることにより、pH運転域の幅が
広がり、pH調整作業が軽減される。
【0104】また、NHを完全に脱離できる高pH域
でのストリッパ運転が可能になるため、リサイクル水中
のNH濃度が減少することにより、ガス精製の水洗塔
でのNH吸収の信頼性が向上し、ひいては、再生塔5
4でのアンモニア化合物の析出が抑制されるため、再生
塔トレイの目詰まりなどが防止できる。
【0105】また、シアンは特別管理型産業廃棄物に属
し、排水420中のシアン濃度が高いと、複雑なHCN
分解処理プロセスが必要となるが、その処理負担も軽減
できることになる。
【0106】[実施形態2]次に、本発明の第2の実施
形態を説明する。実施形態2は、実施形態1におけるプ
ラント熱効率の低下を改善するとともに、ガス化炉にお
けるアンモニアの発生をも抑制することを意図するもの
である。図3に、その構成を示す。
【0107】実施形態1では、石炭100A、100
B、リサイクルチャー300、および供給灰350の気
流搬送に、空気分離装置10の窒素を使用していたが、
実施形態2では、液化炭酸ガスタンク70を設置し、こ
れを気化器71で3MPa以上の高圧ガスとして取出
し、上記固形物の気流搬送用媒体72として運用する。
【0108】表2は、実施形態2におけるガス化特性と
運転条件を示し、前記表1のケース1における気流搬送
媒体が窒素の場合と、気流搬送媒体を二酸化炭素にした
本例の場合とを比べて表わしている。
【0109】
【表2】
【0110】先ず、CO搬送により酸素供給量が低減
する。これはCOに含まれる酸素原子が、ガス化反応
に寄与するために減少したと考えられる。また、最大の
特徴として、アンモニアの平衡濃度が減少しており、ガ
ス化炉1のガス化反応室2の窒素濃度低減の効果と考え
る。
【0111】すなわち、アンモニアの発生は、搬送用流
体が二酸化炭素のため、N分は石炭中N分だけとなり、
ガス化反応部でのN濃度が低くなるため、NHの発生
量は従来の窒素搬送に比べて減少することになる。ま
た、HCN濃度については、さらに大きく低減してい
る。これもシアンの形成に必要な窒素の濃度低減による
効果と、上段断熱温度の低下とが原因と考えられる。
【0112】発電面からみると、生成ガスの発熱量が増
加し、反面、回収熱量は減少するが、発電端効率では約
0.7ポイント向上する。また、酸素量が減り、原料空
気圧縮機40および酸素圧縮機41の動力低減、ガス化
炉への気流搬送用窒素の昇圧用圧縮機が不要になるな
ど、動力の低減により、送電端では約1ポイント効率が
改善されることが期待される。
【0113】CO搬送の場合のガス化炉運転として
は、下段3Bにおける酸素/石炭比はほとんど変化させ
ないで、上段の酸素/石炭比を小さくする運転となる。
この結果、下段3Bでの断熱温度は変化しないが、上段
3Aの断熱温度は低下する傾向を示す。
【0114】ここで、CO気流搬送の効果の一つであ
るアンモニアの低減が、石炭ガス化発電にとって、どの
ような効果を及ぼすのかを説明する。ガス化炉で発生す
るアンモニアのたどる流れは以下の3つである。
【0115】第一は、ガス精製設備水洗塔51で除去さ
れ、排水処理設備において排水ストリッパ63により、
加熱脱気されたアンモニアガス。第二は、ガス精製設備
で除去されずに精製ガス中に残り、ガスタービン燃料ガ
ス209に残るアンモニア。第三は、ガス精製設備の吸
収塔53にて、MDEA吸収液に吸収され、再生塔54
で阻害物質NHSH等を析出するか、あるいは脱硫装
置の再生塔54にて脱気され、硫化水素や炭酸ガスを主
成分とする再生排ガス250中に存在するアンモニア。
【0116】これらのアンモニアガスのうち、第二のア
ンモニアはガスタービンにて、第一と第三のアンモニア
は石膏回収設備燃焼炉56、あるいは第三のアンモニア
はフレアスタックにて、それぞれ燃焼することになる
が、そのとき、アンモニアからNOxが発生する。高温
燃焼時に発生するサーマルNOxと異なり、低温燃焼で
もアンモニアのN原子が酸素と結合するフューエルNO
xが主である。
【0117】アンモニアガスのフューエルNOxへの転
換率は決して低いものではなく、また、その転換率を抑
制することは難しいとされている。このため、環境面か
ら低NOx化を図るためには、発生元であるガス化炉で
のアンモニア発生量を抑えなければならない。
【0118】先に述べた再生塔54で発生する析出物N
SHは、再生塔トレイあるいは充填物の目詰まりを
引き起こし、最悪の場合、運転ができなくなる。これを
さけるためには、吸収塔53入口でのNH濃度をでき
るだけ低くすることが必要である。
【0119】そのために、上流の水洗塔51のアンモニ
ア吸収性能を高めることが必要となる。したがって、水
洗塔を2基備えたケースも考えられ、ガス精製設備コス
トにも影響する。すなわち、ガス精製にかかる負荷を軽
減する上でも、やはりガス化炉でのNH発生量を抑え
ることが重要である。
【0120】以上説明した実施形態2に見られるよう
に、二酸化炭素による気流搬送を行うことにより、窒素
を搬送媒体として使用する場合に生じる上記問題を、か
なり改善することができる。
【0121】[実施形態3]次に、本発明の第3の実施
形態を説明する。これまで述べた実施形態1および2
は、上段と下段の石炭供給配分は一定で、50対50で
あった。以下の実施形態3では、石炭配分の比率を変え
た運転を行う場合について、表3を用いて説明する。
【0122】
【表3】
【0123】表3には、先の表1のケース1で、上段/
下段石炭配分を変えた3ケース(ケース1‐A、ケース
1‐B、ケース1‐C)のガス化特性を示す。先ず上段
/下段石炭比を変えても、供給酸素量は一定でよく、同
程度の生成ガス発熱量および回収熱量を得ることができ
る。またNHやHCNの平衡濃度にも大きな差はな
い。
【0124】運転に関しては、上段と下段での酸素/石
炭比が、それぞれ変化することになる。すなわち、上段
への石炭割合が増えるに従い、上/下段の酸素配分は上
段への割合を増して、上段の酸素/石炭比を大きくす
る。
【0125】下段については、その分、逆に酸素量が減
少するが、下段の酸素/石炭比も増加するように酸素分
配比を操作し、下段の石炭供給量が減少した分、温度を
高める運転をして、灰溶融に必要な熱量を確保すること
が重要である。
【0126】ケース1−Aの下段の石炭量を低減した運
転は、下段に流入する固形物(石炭、供給灰、リサイク
ルチャー)の合計量が減少するため、固形物に対する下
段反応室3Bの空間容積を考えた場合、灰量が多い場合
には負荷的にみて楽な方向にいく。
【0127】逆に、上段の石炭量を低減したケース1−
Cは、下段での負担が大きくなるが、リサイクルチャー
量は減少するため、チャー回収装置24の負担が減るた
め、設備コストの低減につながる。
【0128】以上説明したように、本発明の各実施形態
によれば、できるだけ少ない燃料および酸化剤供給量
で、単に自己の石炭灰を溶融するだけでなく、その数倍
の灰を処理し、さらに高効率な発電も同時に行わせるこ
とができる。
【0129】また、石炭ガス化発電の問題点の一つであ
った石炭ガス化炉から出る有害物質であるシアン化物の
低減が図れるため、ガス精製設備の信頼性向上、排水処
理設備の軽減につながり運転コストが低減できる。
【0130】あるいは、石炭ガス化炉における温度制御
に灰の供給量制御により、従来の温度制御に伴う生成ガ
スの発熱量変動をより小さくした穏やかで、細かい制御
が可能になる。
【0131】また灰を供給した効果としては、上記のよ
うに上段供給酸素量が減るため、上段温度は下がること
になる。これは灰付着の面からみて、この対策のために
リサイクルガスをガス化反応部出口において供給してい
たが、そのガス量を温度低下により減らすことができ
る。
【0132】したがって、リサイクルガスの搬送・昇圧
のための圧縮機容量、ガス精製設備における水洗塔容
量、洗浄水量の低減など設備面でコスト低減が図られ
る。さらに、上段での温度が下がることは、ガス化炉の
冷却面からみて、炉のコンパクト化にもつながる。
【0133】さらに、二酸化炭素を、石炭や供給灰、あ
るいはチャーなどの搬送流体として用いることにより、
発電効率の改善、アンモニア発生量の抑制によるNOx
発生量の低減などが行える。
【0134】
【発明の効果】上述のとおり、本発明によれば、これま
での石炭ガス化炉にみられたように、供給した石炭中の
灰を溶融するだけでなく、その数倍の量の灰を処理し、
さらに高効率な発電を行わせるために、石炭ガス化炉に
よる灰溶融と、ガスタービンもしくは蒸気タービン発電
用燃料ガスの生成を、できるだけ少ない燃料および酸化
剤供給量で実施できる。
【0135】そして、発電プラントの熱効率の低下を極
力抑え、また、石炭ガス化発電の問題点の一つであった
石炭ガス化炉から出るシアン化物やアンモニア等の有害
物質の発生を、同時に低減できるような灰溶融に適した
ガス化方式、ガス化炉運転方法、石炭灰の供給方法など
を踏まえた複合発電システムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる灰溶融を行うガス化設備の一実施
形態を示す系統図である。
【図2】本発明になる灰溶融を行う石炭ガス化複合発電
システムの一実施形態を示す系統図である。
【図3】本発明になる灰溶融を行う石炭ガス化複合発電
システムの他の実施形態を示す系統図である。
【符号の説明】
1 ガス化炉 3A、3B 上・下段ガス化反応部 4A、4B 上・下石炭バーナ 10 空気分離設備 11 酸素分配器 12 ガス化炉熱回収部 15 スラグ 17 クラッシャー 24 チャー回収装置 28 石炭灰貯蔵容器 33 スラグ取出し口 34 チャーバーナ 45 タービン 51 水洗塔 53 吸収塔 54 再生塔 56 燃焼炉 58 ガスタービン燃焼器 63 排水ストリッパ 70 液体炭酸ガス貯蔵タンク 80 酸素 91 搬送用窒素 100A、100B 石炭 200 生成ガス 209 燃料ガス 250 酸性排ガス 270 石膏 300 リサイクルチャー 350 石炭灰 360 石灰石 400 クエンチ水 410 洗浄後排水 460 リサイクル水 470 放流水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02C 3/28 F02C 3/28 6/00 6/00 A 7/22 7/22 D F22B 1/18 F22B 1/18 D F23J 1/00 F23J 1/00 B 15/00 F23R 3/30 15/04 F23J 15/00 B F23R 3/30 D (72)発明者 岩井 康 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 田村 善助 茨城県日立市城南町五丁目10番5号 Fターム(参考) 3G081 BA02 BA13 BB00 BC07 BD00 DA22 3K061 NB03 NB13 NB15 NB17 NB20 NB21 NB27 3K070 DA03 DA06 DA08 DA09 DA12 DA23 DA25 DA38 DA40 DA43 DA46 DA49 DA53 DA76 4H060 AA01 AA02 BB04 BB16 BB23 DD13 DD14 DD21 FF04 GG01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭をガス化する上下2段のガス化反応
    部を有する噴流床ガス化炉と、前記上下2段のガス化反
    応部に酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、前記下段の
    ガス化反応部に灰を供給する灰供給手段とを備え、前記
    下段のガス化反応部の酸化剤/石炭比率を高めて、前記
    灰を溶融スラグ化させる石炭ガス化および灰溶融炉。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の石炭ガス化および灰溶
    融炉を運転する運転方法において、前記灰の供給量の増
    加にしたがって、前記下段のガス化反応部の酸化剤/石
    炭比率を高めるとともに、前記上段のガス化反応部の酸
    化剤/石炭比率を低減するように運転することを特徴と
    する石炭ガス化および灰溶融炉の運転方法。
  3. 【請求項3】 石炭をガス化する上下2段のガス化反応
    部を有する噴流床ガス化炉と、前記噴流床ガス化炉から
    の生成ガスを利用して発電するガスタービンまたは蒸気
    タービンとを備え、前記噴流床ガス化炉の上下2段のガ
    ス化反応部に酸素を供給する酸素供給手段と、前記下段
    のガス化反応部に灰を供給する灰供給手段と、前記上下
    2段のガス化反応部の酸素/石炭比率をそれぞれ調整す
    る酸素/石炭比率調整手段とを備えてなる複合発電シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記生成ガスに含まれる未燃チャーを回
    収し、前記噴流床ガス化炉に再供給するチャー回収リサ
    イクル手段を有してなる請求項3に記載の複合発電シス
    テム。
  5. 【請求項5】 前記灰に、灰の融点を降下させる融点降
    下促進物質を混入させる混入手段を備えてなる請求項3
    または4に記載の複合発電システム。
  6. 【請求項6】 前記灰、微粉炭、またはリサイクルチャ
    ーの気流搬送用ガスとして、二酸化炭素を用いてなる請
    求項3、4または5に記載の複合発電システム。
  7. 【請求項7】 前記生成ガス中のアンモニア、ハロゲン
    化物、またはシアン化物のいずれかを含む微量ガスを除
    去するための水洗浄装置と、前記水洗浄装置の後流側に
    配置され、前記生成ガス中の硫化水素を除去するための
    脱硫装置と、前記水洗浄装置からの排水を処理する排水
    処理設備とを備えてなる請求項3〜6のうちいずれかに
    記載の複合発電システム。
  8. 【請求項8】 石炭をガス化する上下2段のガス化反応
    部を有する噴流床ガス化炉と、前記噴流床ガス化炉から
    の生成ガスを利用して発電するガスタービンまたは蒸気
    タービンとを備え、前記噴流床ガス化炉の上下2段のガ
    ス化反応部に酸素を供給する酸素供給手段と、前記下段
    のガス化反応部に灰を供給する灰供給手段と、前記上下
    2段のガス化反応部の酸素/石炭比率をそれぞれ調整す
    る酸素/石炭比率調整手段とを備えてなる複合発電シス
    テムの運転方法において、前記灰の供給量の増減にした
    がって、前記上下2段のガス化反応部の酸素/石炭比率
    をそれぞれ調整することにより、前記灰の溶融と発電と
    を同時に行わせるように運転することを特徴とする複合
    発電システムの運転方法。
  9. 【請求項9】 前記灰の供給量の増加にしたがって、前
    記下段ガス化反応部の酸素/石炭比率を高めるととも
    に、前記上段ガス化反応部の酸素/石炭比率を低減する
    ように運転する請求項8に記載の複合発電システムの運
    転方法。
  10. 【請求項10】 前記灰を石炭とともに前記下段ガス化
    反応部に送り込み、前記上段ガス化反応部の酸素/石炭
    比率を、灰を供給しない場合と同じかまたは小さくし
    て、灰を供給しない場合に発生する生成ガスにできるだ
    け近い発熱量を有する生成ガスを発生させるように運転
    する請求項8に記載の複合発電システムの運転方法。
  11. 【請求項11】 前記灰の供給量と前記酸素のトータル
    供給量とをそれぞれ一定で運転し、前記下段ガス化反応
    部では石炭量の増加にしたがって酸素量も増加させ、か
    つ、前記上下段のいずれのガス化反応部も、酸素/石炭
    比率が小さくなるように運転する請求項8に記載の複合
    発電システムの運転方法。
  12. 【請求項12】 前記下段ガス化反応部付近の温度を、
    前記灰の供給量によって調節する請求項8に記載の複合
    発電システムの運転方法。
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