JP2001354915A - 被着体の接着構造及び被着体の剥離方法 - Google Patents
被着体の接着構造及び被着体の剥離方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】効率よく、短時間に剥離することが可能な被着
体の接着構造及び被着体の剥離方法を提供する。 【解決手段】被着体の接着構造は、被着体同士を接着す
る接着層に、高周波誘導によって発熱する加熱材箔を挟
んで積層して設けている。被着体の剥離方法は、被着体
の接着構造を有する被着体同士の接着部を、高周波誘導
によって加熱して被着体同士を剥離する。
体の接着構造及び被着体の剥離方法を提供する。 【解決手段】被着体の接着構造は、被着体同士を接着す
る接着層に、高周波誘導によって発熱する加熱材箔を挟
んで積層して設けている。被着体の剥離方法は、被着体
の接着構造を有する被着体同士の接着部を、高周波誘導
によって加熱して被着体同士を剥離する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被着体の接着構
造及び被着体の剥離方法に関する。
造及び被着体の剥離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】被着体同士を接着剤によって接合するこ
とが行なわれており、この被着体同士を剥離するには、
接着剤を分解するために加熱したり、軟化させるために
溶剤に浸漬していた。
とが行なわれており、この被着体同士を剥離するには、
接着剤を分解するために加熱したり、軟化させるために
溶剤に浸漬していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、熱による分
解法は、接着接合された被着体同士全体を加熱するため
効率が悪く、時間がかかる。また、溶剤によって軟化さ
せる方法は、分解に時間がかかることや、環境上あるい
は作業上の問題があり、多大なコストを必要とする。特
に、構造用接着剤硬化物は溶剤だけでは分解までには至
らず、その他の方法を併用する必要がある。
解法は、接着接合された被着体同士全体を加熱するため
効率が悪く、時間がかかる。また、溶剤によって軟化さ
せる方法は、分解に時間がかかることや、環境上あるい
は作業上の問題があり、多大なコストを必要とする。特
に、構造用接着剤硬化物は溶剤だけでは分解までには至
らず、その他の方法を併用する必要がある。
【0004】熱による分解が迅速で確実であるが、被着
体同士全体を加熱するところに問題があり、接着剤硬化
物だけを加熱することができれば、これらの問題は解決
される。
体同士全体を加熱するところに問題があり、接着剤硬化
物だけを加熱することができれば、これらの問題は解決
される。
【0005】また、従来、電磁接着と呼ばれる接着剤中
に鉄系金属粉を混入させ、高周波誘導加熱によって硬化
させるという方法が提案され、硬化させる場合には、高
くても150℃程度の温度で十分なため、比較的低濃度
の微粒子で済むが、分解する場合には接着面の全面を密
に加熱する必要があり、相当量の微粒子濃度が必要とな
る。このときの微粒子濃度は接着剤の性能に与える影響
が無視できず、実用にはならない。
に鉄系金属粉を混入させ、高周波誘導加熱によって硬化
させるという方法が提案され、硬化させる場合には、高
くても150℃程度の温度で十分なため、比較的低濃度
の微粒子で済むが、分解する場合には接着面の全面を密
に加熱する必要があり、相当量の微粒子濃度が必要とな
る。このときの微粒子濃度は接着剤の性能に与える影響
が無視できず、実用にはならない。
【0006】この発明は、かかる実情に鑑みてなされた
もので、効率よく、短時間に剥離することが可能な被着
体の接着構造及び被着体の剥離方法を提供することを目
的としている。
もので、効率よく、短時間に剥離することが可能な被着
体の接着構造及び被着体の剥離方法を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0008】請求項1に記載の発明は、『被着体同士を
接着する接着層に、高周波誘導によって発熱する加熱材
箔を挟んで積層して設けたことを特徴とする被着体の接
着構造。』である。
接着する接着層に、高周波誘導によって発熱する加熱材
箔を挟んで積層して設けたことを特徴とする被着体の接
着構造。』である。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、被着体同
士を接着する接着層に、高周波誘導によって発熱する加
熱材箔を挟んで積層して設けており、接着性能を低下さ
せることなく、分解時の加熱も速やかに行って高周波誘
導によって加熱して被着体同士を剥離することができ
る。また、被着体同士を接着するときに、外部から加え
る高周波誘導によって加熱するエネルギーを小さくする
と、接着層を硬化することができる。
士を接着する接着層に、高周波誘導によって発熱する加
熱材箔を挟んで積層して設けており、接着性能を低下さ
せることなく、分解時の加熱も速やかに行って高周波誘
導によって加熱して被着体同士を剥離することができ
る。また、被着体同士を接着するときに、外部から加え
る高周波誘導によって加熱するエネルギーを小さくする
と、接着層を硬化することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、『前記被着体同
士は、前記加熱材箔のキュリー点より高い耐熱温度であ
ることを特徴とする請求項1に記載の被着体の接着構
造。』である。
士は、前記加熱材箔のキュリー点より高い耐熱温度であ
ることを特徴とする請求項1に記載の被着体の接着構
造。』である。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、被着体同
士は、加熱材箔のキュリー点より高い耐熱温度であり、
被着体同士に悪影響を与えることなく、高周波誘導によ
って加熱材箔を加熱して被着体同士を剥離することがで
きる。
士は、加熱材箔のキュリー点より高い耐熱温度であり、
被着体同士に悪影響を与えることなく、高周波誘導によ
って加熱材箔を加熱して被着体同士を剥離することがで
きる。
【0012】請求項3に記載の発明は、『前記被着体同
士は、少なくとも一方が高周波誘導によって発熱しない
材料であることを特徴とする請求項1に記載の被着体の
接着構造。』である。
士は、少なくとも一方が高周波誘導によって発熱しない
材料であることを特徴とする請求項1に記載の被着体の
接着構造。』である。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、被着体同
士は、両方が高周波誘導によって発熱するような材料の
場合には、被着体自身が発熱するため適用しがたいが、
少なくとも一方が高周波誘導によって発熱しない材料で
あり、高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離す
ることができる。
士は、両方が高周波誘導によって発熱するような材料の
場合には、被着体自身が発熱するため適用しがたいが、
少なくとも一方が高周波誘導によって発熱しない材料で
あり、高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離す
ることができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、『請求項1乃至
請求項3に記載の被着体の接着構造を有する被着体同士
の接着部を、高周波誘導によって加熱して被着体同士を
剥離することを特徴とする被着体の剥離方法。』であ
る。
請求項3に記載の被着体の接着構造を有する被着体同士
の接着部を、高周波誘導によって加熱して被着体同士を
剥離することを特徴とする被着体の剥離方法。』であ
る。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、接着性能
を低下させることなく、分解時の加熱も速やかに行って
高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離すること
ができる。
を低下させることなく、分解時の加熱も速やかに行って
高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の被着体の接着構
造及び被着体の剥離方法の実施の形態を、図面に基づい
て説明するが、この発明は、この実施の形態に限定され
ない。
造及び被着体の剥離方法の実施の形態を、図面に基づい
て説明するが、この発明は、この実施の形態に限定され
ない。
【0017】図1は被着体の接着構造を示す断面図であ
る。この発明の実施の形態では、被着体1,2同士を接
着する接着層3に、高周波誘導によって発熱する加熱材
箔4を挟んで積層して設け、サンドイッチ構造にしてい
る。
る。この発明の実施の形態では、被着体1,2同士を接
着する接着層3に、高周波誘導によって発熱する加熱材
箔4を挟んで積層して設け、サンドイッチ構造にしてい
る。
【0018】図2は被着体の接着工程を示す工程図であ
る。
る。
【0019】被着体1に接着剤30を塗布し(図2
(a))、この接着剤30を塗布した後、高周波誘導に
よって発熱する加熱材箔4を接着剤30の上に置き(図
2(b))、さらに加熱材箔4の上に接着剤31を塗布
し(図2(c))、この接着剤31に被着体2を接着し
(図2(d))、被着体1,2同士を接着する接着層3
を設け、高周波誘導によって発熱する加熱材箔4を挟ん
で積層し、サンドイッチ構造にしている。
(a))、この接着剤30を塗布した後、高周波誘導に
よって発熱する加熱材箔4を接着剤30の上に置き(図
2(b))、さらに加熱材箔4の上に接着剤31を塗布
し(図2(c))、この接着剤31に被着体2を接着し
(図2(d))、被着体1,2同士を接着する接着層3
を設け、高周波誘導によって発熱する加熱材箔4を挟ん
で積層し、サンドイッチ構造にしている。
【0020】この被着体1,2同士を接着するときに、
外部から加える高周波誘導によって加熱材箔4を加熱
し、この加熱材箔4を加熱するエネルギーを小さくする
と、接着層3を硬化することができる。
外部から加える高周波誘導によって加熱材箔4を加熱
し、この加熱材箔4を加熱するエネルギーを小さくする
と、接着層3を硬化することができる。
【0021】図3は被着体の接着工程を示す他の実施の
形態の工程図である。
形態の工程図である。
【0022】この実施の形態では、高周波誘導によって
発熱する加熱材箔4の両面に接着剤30,31をプリコ
ートした接着フィルムFを作製しておき(図3
(a))、被着体1,2同士の接着にあたり、この接着
フィルムFを所望の形状に加工したものを被着体1,2
間において、被着体1,2同士を接着する接着層3を設
け(図3(b))、高周波誘導によって発熱する加熱材
箔4を挟んで積層し、サンドイッチ構造にしている。
発熱する加熱材箔4の両面に接着剤30,31をプリコ
ートした接着フィルムFを作製しておき(図3
(a))、被着体1,2同士の接着にあたり、この接着
フィルムFを所望の形状に加工したものを被着体1,2
間において、被着体1,2同士を接着する接着層3を設
け(図3(b))、高周波誘導によって発熱する加熱材
箔4を挟んで積層し、サンドイッチ構造にしている。
【0023】被着体1,2同士は、少なくとも一方が高
周波誘導によって発熱しない材料である。被着体1,2
同士は、両方が高周波誘導によって発熱するような材料
の場合には、被着体自身が発熱し、加熱材箔4を加熱す
ることができないため適用しがたいが、少なくとも一方
が高周波誘導によって発熱しない材料であると、高周波
誘導によって加熱材箔4を加熱して被着体1,2同士を
剥離することができる。
周波誘導によって発熱しない材料である。被着体1,2
同士は、両方が高周波誘導によって発熱するような材料
の場合には、被着体自身が発熱し、加熱材箔4を加熱す
ることができないため適用しがたいが、少なくとも一方
が高周波誘導によって発熱しない材料であると、高周波
誘導によって加熱材箔4を加熱して被着体1,2同士を
剥離することができる。
【0024】このように、被着体1,2同士を接着する
接着層3に、高周波誘導によって発熱する加熱材箔4を
挟んで積層して設けており、接着性能を低下させること
なく、分解時の加熱も速やかに行って高周波誘導によっ
て加熱して被着体同士を剥離することができる。
接着層3に、高周波誘導によって発熱する加熱材箔4を
挟んで積層して設けており、接着性能を低下させること
なく、分解時の加熱も速やかに行って高周波誘導によっ
て加熱して被着体同士を剥離することができる。
【0025】この被着体の剥離方法を、図4及び図5に
示す。
示す。
【0026】図4に示す実施の形態では、高周波発生装
置40の駆動で被着体2の接着部に非接触で対向して配
置した高周波コイル41に高周波(400KHz〜4M
KHz)を送り、高周波誘導によって加熱材箔4を加熱
して被着体1,2同士を剥離する。
置40の駆動で被着体2の接着部に非接触で対向して配
置した高周波コイル41に高周波(400KHz〜4M
KHz)を送り、高周波誘導によって加熱材箔4を加熱
して被着体1,2同士を剥離する。
【0027】この実施の形態では、被着体2は高周波誘
導によって発熱しない材料、例えば非鉄金属(合成樹
脂、セラミック類)の焼結品であり、被着体1は高周波
誘導によって発熱しない材料でも鉄等の高周波誘導によ
って発熱する材料でもよい。
導によって発熱しない材料、例えば非鉄金属(合成樹
脂、セラミック類)の焼結品であり、被着体1は高周波
誘導によって発熱しない材料でも鉄等の高周波誘導によ
って発熱する材料でもよい。
【0028】図5に示す実施の形態では、被着体1の筒
部に、被着体5が接着層3に、高周波誘導によって発熱
する加熱材箔4を挟んで積層して設けられている。
部に、被着体5が接着層3に、高周波誘導によって発熱
する加熱材箔4を挟んで積層して設けられている。
【0029】高周波発生装置40の駆動で被着体2の接
着部に非接触で対向して配置した高周波コイル41と、
被着体1の接着部に非接触で対向して配置した高周波コ
イル42とに高周波を送り、高周波誘導によって加熱材
箔4を加熱して被着体1,2,5同士を剥離する。
着部に非接触で対向して配置した高周波コイル41と、
被着体1の接着部に非接触で対向して配置した高周波コ
イル42とに高周波を送り、高周波誘導によって加熱材
箔4を加熱して被着体1,2,5同士を剥離する。
【0030】この実施の形態では、被着体1,2は高周
波誘導によって発熱しない材料、例えば非鉄金属(セラ
ミック類)の焼結品であり、被着体5は高周波誘導によ
って発熱しない材料でも鉄等の高周波誘導によって発熱
する材料でもよい。
波誘導によって発熱しない材料、例えば非鉄金属(セラ
ミック類)の焼結品であり、被着体5は高周波誘導によ
って発熱しない材料でも鉄等の高周波誘導によって発熱
する材料でもよい。
【0031】この発明の接着層を形成する接着剤として
は、表1に示す熱硬化型接着剤と熱可塑型接着剤があ
る。表1において、分解温度は、ISO R871−6
8による分解温度(スイスにおける測定)である。
は、表1に示す熱硬化型接着剤と熱可塑型接着剤があ
る。表1において、分解温度は、ISO R871−6
8による分解温度(スイスにおける測定)である。
【0032】
【表1】 この発明に用いられる接着層を形成する接着剤は、有機
物からなる接着剤であれば特に種類を選ばないが、一例
として加熱硬化型エポキシ接着剤が好ましい。
物からなる接着剤であれば特に種類を選ばないが、一例
として加熱硬化型エポキシ接着剤が好ましい。
【0033】図6に加熱硬化型エポキシ接着剤の熱重量
測定データの例を示す。データから明らかなように、こ
の加熱硬化型エポキシ接着剤は300℃を越えるあたり
から熱分解が始まる。熱分解が始まる温度に到達すれ
ば、加熱材箔4と加熱硬化型エポキシ接着剤の界面にお
ける接着強度はほとんどなくなるため、その後は室温に
戻っても分解できる(単に、高温下の強度低下で分解を
するものと異なる)。なお、有機物を主成分とする接着
剤の硬化温度は、通常180℃以下であり、ここに示し
た接着剤は150℃30分で硬化させたものである。
測定データの例を示す。データから明らかなように、こ
の加熱硬化型エポキシ接着剤は300℃を越えるあたり
から熱分解が始まる。熱分解が始まる温度に到達すれ
ば、加熱材箔4と加熱硬化型エポキシ接着剤の界面にお
ける接着強度はほとんどなくなるため、その後は室温に
戻っても分解できる(単に、高温下の強度低下で分解を
するものと異なる)。なお、有機物を主成分とする接着
剤の硬化温度は、通常180℃以下であり、ここに示し
た接着剤は150℃30分で硬化させたものである。
【0034】この発明に用いられる高周波誘導によって
発熱する加熱材箔4としては、加熱材箔4の厚みには特
にこだわらないが、好ましくは数μm〜数mmである。
接着剤間に存在させ、接合面が二次元の場合には加熱材
箔厚は何mmでも良いが、一般の構造体の場合三次元に
なるのが普通であり、これに沿わせることを考慮すると
数μm〜数百μm程度が好ましい。
発熱する加熱材箔4としては、加熱材箔4の厚みには特
にこだわらないが、好ましくは数μm〜数mmである。
接着剤間に存在させ、接合面が二次元の場合には加熱材
箔厚は何mmでも良いが、一般の構造体の場合三次元に
なるのが普通であり、これに沿わせることを考慮すると
数μm〜数百μm程度が好ましい。
【0035】また、被着体は、加熱材箔4のキュリー点
より高い耐熱温度であり、被着体に悪影響を与えること
なく、高周波誘導によって加熱材箔4を加熱して被着体
同士を剥離することができる。
より高い耐熱温度であり、被着体に悪影響を与えること
なく、高周波誘導によって加熱材箔4を加熱して被着体
同士を剥離することができる。
【0036】加熱材箔4の材料はキュリー点できまり、
キュリー点が接着剤の熱分解開始温度以上であればどの
ようなものでも使用できる。なお、一般的な加熱材箔4
のキュリー点は670〜850℃程度であり、有機系接
着剤の熱分解開始温度を十分上回っているため問題な
い。
キュリー点が接着剤の熱分解開始温度以上であればどの
ようなものでも使用できる。なお、一般的な加熱材箔4
のキュリー点は670〜850℃程度であり、有機系接
着剤の熱分解開始温度を十分上回っているため問題な
い。
【0037】加熱材箔4として、例えばニッケル合金が
好ましく、合金元素によるニッケルのキュリー点は、m
ol%に対して直線的に変化する。ニッケルの飽和磁気
もキュリー点の変化と同様に変化し、添加元素の荷電子
数に比例している。しかし、鉄やコバルトではそれほど
単純ではない。種々の磁気的性質の合金化による変化を
Ni−Fe合金を典型的な例として図7に示す。
好ましく、合金元素によるニッケルのキュリー点は、m
ol%に対して直線的に変化する。ニッケルの飽和磁気
もキュリー点の変化と同様に変化し、添加元素の荷電子
数に比例している。しかし、鉄やコバルトではそれほど
単純ではない。種々の磁気的性質の合金化による変化を
Ni−Fe合金を典型的な例として図7に示す。
【0038】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明
では、被着体同士を接着する接着層に、高周波誘導によ
って発熱する加熱材箔を挟んで積層して設けており、接
着性能を低下させることなく、分解時の加熱も速やかに
行って高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離す
ることができる。また、被着体同士を接着するときに、
外部から加える高周波誘導によって加熱するエネルギー
を小さくすると、接着層を硬化することができる。
では、被着体同士を接着する接着層に、高周波誘導によ
って発熱する加熱材箔を挟んで積層して設けており、接
着性能を低下させることなく、分解時の加熱も速やかに
行って高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離す
ることができる。また、被着体同士を接着するときに、
外部から加える高周波誘導によって加熱するエネルギー
を小さくすると、接着層を硬化することができる。
【0039】請求項2に記載の発明では、被着体同士
は、加熱材箔のキュリー点より高い耐熱温度であり、被
着体同士に悪影響を与えることなく、高周波誘導によっ
て加熱材箔を加熱して被着体同士を剥離することができ
る。
は、加熱材箔のキュリー点より高い耐熱温度であり、被
着体同士に悪影響を与えることなく、高周波誘導によっ
て加熱材箔を加熱して被着体同士を剥離することができ
る。
【0040】請求項3に記載の発明では、被着体同士
は、両方が高周波誘導によって発熱するような材料の場
合には、被着体自身が発熱するため適用しがたいが、少
なくとも一方が高周波誘導によって発熱しない材料であ
り、高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離する
ことができる。
は、両方が高周波誘導によって発熱するような材料の場
合には、被着体自身が発熱するため適用しがたいが、少
なくとも一方が高周波誘導によって発熱しない材料であ
り、高周波誘導によって加熱して被着体同士を剥離する
ことができる。
【0041】請求項4に記載の発明では、接着性能を低
下させることなく、分解時の加熱も速やかに行って高周
波誘導によって加熱して被着体同士を剥離することがで
きる。
下させることなく、分解時の加熱も速やかに行って高周
波誘導によって加熱して被着体同士を剥離することがで
きる。
【図1】被着体の接着構造を示す断面図である。
【図2】被着体の接着工程を示す工程図である。
【図3】被着体の接着工程を示す他の実施の形態の工程
図である。
図である。
【図4】被着体の剥離を示す図である。
【図5】被着体の他の実施の形態の剥離を示す図であ
る。
る。
【図6】加熱硬化型エポキシ接着剤の熱重量測定データ
の例を示す。
の例を示す。
【図7】Ni−Fe合金のキュリー点を典型的な例とし
て示す図である。
て示す図である。
1,2,5 被着体 3 接着層 4 加熱材箔 30,31 接着剤 40 高周波発生装置 41,42 高周波コイル F 接着フィルム
Claims (4)
- 【請求項1】被着体同士を接着する接着層に、高周波誘
導によって発熱する加熱材箔を挟んで積層して設けたこ
とを特徴とする被着体の接着構造。 - 【請求項2】前記被着体同士は、前記加熱材箔のキュリ
ー点より高い耐熱温度であることを特徴とする請求項1
に記載の被着体の接着構造。 - 【請求項3】前記被着体同士は、少なくとも一方が高周
波誘導によって発熱しない材料であることを特徴とする
請求項1に記載の被着体の接着構造。 - 【請求項4】請求項1乃至請求項3に記載の被着体の接
着構造を有する被着体同士の接着部を、高周波誘導によ
って加熱して被着体同士を剥離することを特徴とする被
着体の剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000179270A JP2001354915A (ja) | 2000-06-15 | 2000-06-15 | 被着体の接着構造及び被着体の剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000179270A JP2001354915A (ja) | 2000-06-15 | 2000-06-15 | 被着体の接着構造及び被着体の剥離方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001354915A true JP2001354915A (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=18680568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000179270A Pending JP2001354915A (ja) | 2000-06-15 | 2000-06-15 | 被着体の接着構造及び被着体の剥離方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2001354915A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009131732A (ja) * | 2007-11-28 | 2009-06-18 | Seiko Epson Corp | 接合体の剥離方法 |
JP2009286837A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Yazaki Corp | 接着体の分離方法及び分離装置 |
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