JP2001353875A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

インクジェット印刷装置

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JP2001353875A
JP2001353875A JP2000179698A JP2000179698A JP2001353875A JP 2001353875 A JP2001353875 A JP 2001353875A JP 2000179698 A JP2000179698 A JP 2000179698A JP 2000179698 A JP2000179698 A JP 2000179698A JP 2001353875 A JP2001353875 A JP 2001353875A
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JP
Japan
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ink
ink flow
light
printing apparatus
flow paths
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Application number
JP2000179698A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Imai
良一 今井
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Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライン状のインクジェットデバイスを備えた
インクジェット印刷装置において、コゲ現象によるイン
クの突出不良を無くす。 【解決手段】 インクジェットデバイス30の本体32
に複数のインク流路35を形成する。インクを熱吸収材
が含有されたものとし、各インク流路35に対して印刷
する画像に応じて選択的にレーザ光Lを照射する。レー
ザ光Lが照射されたインクは熱吸収材により加熱され、
これにより、光が照射されたインク流路35内のインク
はノズル孔38から突出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット印
刷装置に関し、詳しくは印刷用紙の全幅に亘ってノズル
孔を有するライン状インクジェットデバイスを備えたイ
ンクジェット印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なインクジェット印刷装置におい
ては、印刷用紙の搬送方向(副走査方向)に複数(3〜
128個)のノズル孔が形成されたインクジェットデバ
イスを有し、副走査方向に直交する主走査方向にインク
ジェットデバイスを走査させることにより印刷を行って
いる。このため、従来のインクジェット印刷装置におい
ては、インクジェットデバイスを往復駆動させるための
機構が必要であった。
【0003】しかしながら、インクジェットデバイスの
往復移動機構を印刷装置に設けると、装置の構成が複雑
となるとともに、印刷時の騒音も大きく、また装置の機
械的寿命が短くなってしまうという問題がある。また、
往復走査を行う必要があることから、印刷に長時間を要
するものとなっている。さらに、インクジェットデバイ
スの主走査を繰り返すことにより、ノズルの数に応じた
幅を有する走査ラインを副走査方向に繋げて印刷用紙全
面に対して印刷を行うものであるため、各走査ラインの
つなぎ目が連続せず、印刷により得られた画像に主走査
方向に延在する縞模様が現れてしまうという問題もあ
る。
【0004】このため、ノズル孔を主走査方向に印刷用
紙の幅分並設させたライン状インクジェットデバイスを
備えたインクジェット印刷装置が提案されている。この
ようなライン状のインクジェットデバイスを用いること
により、インクジェットデバイスを往復移動させる機構
が不要となるため、従来のインクジェット印刷装置にお
ける騒音、装置の寿命が短い、および印刷に長時間を要
するといった問題を解決できる。また、主走査を行う必
要がないため、走査ラインのつなぎ目が目立つことがな
くなり、これにより印刷画像への縞模様の発生も防止で
きる。
【0005】ところで、上述したようなインクジェット
印刷装置(ライン状インクジェットデバイスを備えたも
のも含む)においては、下記のようにしてノズル孔から
インクが突出される。図20はインクジェット印刷装置
におけるインクの突出を説明するための図であり、イン
ク流路の長軸に沿った断面図である。図20に示すよう
に、インク流路101には不図示のインク供給手段から
インク102が供給され、ノズル孔103よりインクが
突出されるものである。また、インク流路101にはイ
ンク102を加熱するためのヒータ104が設けられて
いる。まず、図20(a)に示すように、ヒータ104
によりインク流路101内のインクを加熱すると、ヒー
タ104から気泡105が発生する。さらに加熱を続け
ると図20(b)に示すように気泡105が成長する。
【0006】気泡105が成長すると、図20(c)に
示すように気泡105の分のインクが矢印B,C方向に
押し退けられるが、インク流路101においては、ノズ
ル孔103に向けて与圧が作用しているため、インク1
02は矢印B方向にのみ押し退けられる。これにより、
図20(d)および(e)に示すように、インク滴10
6が突出する。突出と同時に気泡105は収縮を始め
る。そして、図20(f)に示すように突出した分のイ
ンクが毛細管現象によりインク供給手段から供給され、
突出動作が終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにインクを突出させるには、ヒータを用いてイン
クを加熱する必要があることから、ヒータの表面にイン
ク成分が付着するいわゆるコゲ現象が発生する。このた
め、長時間印刷を行っていると、コゲ現象によりインク
流路が詰まり、インクの突出不良を引き起こすという問
題がある。
【0008】とくに、ライン状インクジェットデバイス
を備えたインクジェット印刷装置の場合、インク流路が
複数存在するため、コゲ現象が発生する蓋然性が高く、
その結果、インクの突出不良が発生し安いという問題が
ある。また、全てのインク流路のヒータを均一な性能を
有するように構成することは困難であることから、イン
ク流路毎にインクの突出性能に差異が生じてしまうおそ
れもある。また複数のヒータに電力を供給するための配
線が複雑なものとなるため、製造コストが増大し、その
結果装置が高価なものとなってしまうという問題があ
る。さらに、ヒータの配線が複雑であるため、ライン状
インクジェットデバイスのサイズが大型化してしまうと
いう問題もある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、インクの突出不良のないインクジェット印刷装置を
提供することを目的とするものである。
【0010】また、本発明は、安価に装置を構成できる
インクジェット印刷装置を提供することをも目的とする
ものである。
【0011】さらに、本発明は、インクジェットデバイ
スを小型化できるインクジェット印刷装置を提供するこ
とをも目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるインクジェ
ット印刷装置は、ノズル孔を有する複数のインク流路を
並設させてなるライン状インクジェットデバイスを備え
たインクジェット印刷装置において、前記各インク流路
に選択的に光を照射することにより、該各インク流路内
のインクを加熱して、該各インク流路に供給されたイン
クを前記ノズル孔から突出させる光照射手段を備えたこ
とを特徴とするものである。
【0013】なお、本発明によるインクジェット印刷装
置においては、前記光を吸収して熱に変換する材料が前
記インクに含有されてなることが好ましい。
【0014】この場合、前記各インク流路の所定位置に
のみ前記光を照射するよう、前記インク流路に照射され
る光を遮光する遮光部材が設けられてなることが好まし
い。
【0015】また、本発明によるインクジェット印刷装
置においては、前記各インク流路の前記光が照射される
部分に、前記光を吸収して熱に変換する熱変換部材が設
けられてなることが好ましい。
【0016】この場合、前記熱変換部材が、前記各イン
ク流路の所定位置にのみ設けられてなることが好まし
い。
【0017】ここで、インク流路に光を照射するに際し
ては、照射位置がノズル孔の近傍であると、突出するイ
ンクの量が少なくなり、逆に光の照射位置からノズル孔
までの距離が長いと、インクとインク流路内壁との流動
摩擦が大きくなるため、インクの突出力が減少してしま
う。したがって、「所定位置」とは、その位置に光を照
射してインクを加熱することにより、適切な量のインク
を適切な突出力により突出可能な位置のことをいう。
【0018】また、本発明によるインクジェット印刷装
置においては、前記各インク流路内のインクを前記イン
ク孔に向けて与圧する与圧手段をさらに備えることが好
ましい。
【0019】さらに、本発明によるインクジェット印刷
装置においては、前記光照射手段は、レーザ光を発する
半導体レーザ光源と、該レーザ光源を前記各インク流路
が並設される方向に偏向する偏向手段とを備えてなるも
のとしてもよい。
【0020】この場合、前記光照射手段は、前記レーザ
光の断面形状の長軸方向と前記各インク流路が延在する
方向とが一致するように、前記レーザ光を前記各インク
流路に照射する手段であることが好ましい。
【0021】また、本発明によるインクジェット印刷装
置においては、前記光照射手段は、前記複数のインク流
路のそれぞれに光ビームを照射する複数の発光素子を、
前記各インク流路が並設される方向に並設した発光素子
アレイを備えてなるものとしてもよい。
【0022】ところで、各インク流路の加工誤差によ
り、各インク流路を完全に同一寸法に形成することは困
難である。このため、各インク流路に同一光量の光を照
射しても、突出されるインクの量が全てのインク流路に
おいて同一とはならないものである。例えば、インク流
路が細ければ、インクと流路内壁との流動摩擦が増加し
てインクの突出力が低下し、その結果インク突出量が少
なくなる。したがって、各インク流路のインクに対する
加熱量を、インク流路毎に制御可能とすることが好まし
い。
【0023】なお、「加熱量を制御する」とは、各イン
ク流路から突出されるインク量が略同一となるように、
各インク流路に加えられる熱量を制御することをいう。
【0024】ここで、インク流路毎に加熱量を制御する
には、各インク流路に照射される光の光量を変更する方
法を採用できる。また、熱変換部材を用いた場合には熱
変換部材の受光面積をインク流路毎に変更する方法を採
用できる。さらに、遮光部材を用いた場合には遮光部材
による遮光面積をインク流路毎に変更する方法を採用で
きる。
【0025】また、本発明によるインクジェット印刷装
置においては、前記ライン状インクジェットデバイスを
複数備え、該複数のライン状インクジェットデバイスの
それぞれに異なる色のインクを供給するものとしてもよ
い。
【0026】一方、従来のインクジェット印刷装置にお
いては、フルカラー印刷の場合、イエロー、マゼンタ、
シアンの各色を混色して印刷を行っているが、印刷され
る画像のカラーバランスの調整は、各色のインクの突出
量を変更して各色のγ特性を変更することにより行って
いる。具体的には、各インク流路に設けられたヒータへ
の通電時間を制御して、インクの突出量を変更してい
る。ここで、本発明においては、各インク流路に光を照
射することによりインクを加熱してインクを突出させて
いるものである。したがって、各色のインクに対応した
インクジェットデバイスへの加熱量を、インクジェット
デバイス毎に制御してカラーバランスの調整を行うこと
が好ましい。
【0027】
【発明の効果】本発明のインクジェット印刷装置によれ
ば、光照射手段によって各インク流路に光を照射するこ
とにより、各インク流路内のインクを加熱するようにし
たため、ヒータを用いてインクを加熱することによるコ
ゲ現象の発生を防止できる。したがって、コゲ現象によ
るインク突出不良を無くして、安定してインクを突出さ
せることができる。また、従来のインクジェット装置の
ようにヒータを設ける必要がないため、ヒータに電力を
供給するための配線が不要となり、これにより、装置の
製造コストを低減でき、さらにはヒータの配線が不要で
あることから、装置をコンパクトに構成することができ
る。
【0028】また、インク流路の所定位置にのみ光を照
射することにより、適切にインクを突出させることがで
き、これにより、安定してインクを突出させることがで
きる。
【0029】また、光を吸収して熱に変換する材料をイ
ンクに含有させることにより、インクを内部から加熱す
ることができるため、インクが突出されるまでの時間を
短縮することができ、これにより印刷の高速化を図るこ
とができる。
【0030】さらに、インク流路内のインクをインク孔
に向けて与圧する与圧手段を設けることにより、インク
の逆流を防止でき、またノズル孔に空気が入り込むこと
を防止することができる。したがって、インクを安定し
て吐出させることができる。
【0031】ところで、光照射手段として半導体レーザ
光源を用いた場合、レーザ光はガウシアンビームの伝搬
理論にしたがって広がり、その広がり角はビームウエス
トの半径に略反比例する。ここで、ビームウエストの大
きさは半導体レーザを構成する半導体の活性領域の寸法
により決定されるが、半導体レーザの活性層は非対称の
形状をなしているため、レーザ光源から発せられたレー
ザ光の断面は長円形状あるいは楕円形状となることが知
られている。このため、レーザプリンタにおいては、レ
ーザ光の断面を真円形状とするために、補正レンズが用
いられていたが、この補正レンズは非常に高価なもので
ある。本発明によれば、光照射手段として半導体レーザ
を用いても、各インク流路に照射されるレーザ光が重な
り合わなければ、レーザ光の断面を真円する必要はない
ため、補正レンズのような高価な手段を用いる必要がな
くなり、これにより装置を安価に構成することができ
る。
【0032】この際、レーザ光の長軸方向をインク流路
が延在する方向と一致させることにより、インク流路ひ
いてはノズル孔の間隔を小さくすることができ、これに
より本発明によるインクジェット印刷装置により得られ
る画像の解像度を向上させることができる。
【0033】また、ビームアレイにより各インク流路に
光を照射することにより、半導体レーザ光源を用いた場
合のように、レーザ光を偏向させるための手段を設ける
必要がなくなり、また、光路長も必要でないため、装置
を簡易かつコンパクトに構成することができる。さら
に、光ビームを走査する時間が不要となるため、印刷を
高速に行うことができる。
【0034】また、各インク流路の加熱量をインク流路
毎に制御可能とすることにより、各インク流路の加工誤
差により、各インク流路から突出されるインク量が異な
るものとなる場合であっても、インク突出量を略同一の
ものとすることができる。したがって、インクの突出を
安定して行うことができる。
【0035】さらに、複数のライン状インクヘッドデバ
イスを備え、各ライン状インクジェットデバイスのそれ
ぞれに異なる色のインクを供給することにより、カラー
印刷を行うことができる。この際、各インクジェットデ
バイスへの加熱量をインクジェットデバイス毎に制御可
能とすることにより、各色のインクジェットデバイスに
おけるインク突出量を制御してカラーバランスの調整を
行うことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態について説明する。
【0037】図1は本発明の第1の実施形態によるイン
クジェット印刷装置の構成を示す図である。図1に示す
ように、本発明の第1の実施形態によるインクジェット
印刷装置は、レーザ光Lを出射する半導体レーザからな
るレーザ光源1と、レーザ光Lを平行光とするためのコ
リメータレンズ2と、ポリゴンモータ3により矢印A方
向に回転駆動されてレーザ光Lを反射偏向するポリゴン
ミラー4と、ポリゴンミラー4により反射偏向されたレ
ーザ光Lを後述するインクジェットデバイス30上の主
走査方向(図1における矢印x方向)に結像させるため
のfθレンズ6と、ポリゴンミラー4により反射偏向さ
れたレーザ光Lの一部を矢印x方向とは反対方向に反射
するミラー7と、ミラー7により反射されたレーザ光L
を検出する同期検知センサ8と、インクジェットデバイ
ス30のインク供給口31にインクを供給するインクタ
ンク9と、印刷用紙10を副走査方向(矢印y方向)に
搬送する一対の給紙ローラ11と、給紙ローラ11を駆
動する給紙モータ12と、インクジェットデバイス30
のインクが突出する部分と対向する位置にあるプラテン
ローラ13と、印刷がなされた印刷用紙10を案内する
ガイドローラ14とを備えてなる。
【0038】図2は本発明の第1の実施形態によるイン
クジェット印刷装置を駆動する駆動回路の構成を示す概
略ブロック図である。図2に示すように、この駆動回路
は、パソコンなどの外部機器20からの指示によりイン
クジェット印刷装置を駆動するものであり、外部機器2
0と接続されるインターフェース回路21と、ポリゴン
モータ3の回転を制御するためのポリゴンモータ制御回
路22と、レーザ光源1を駆動するためのレーザ駆動回
路23と、給紙モータ12を駆動するためのモータ駆動
回路24と、同期検知センサ8からの検出信号が入力さ
れ、ポリゴンモータ制御回路22、レーザ駆動回路23
およびモータ駆動回路24を制御する制御回路25と、
インターフェース回路21、ポリゴンモータ制御回路2
2、レーザ駆動回路23、モータ駆動回路24および制
御回路25に電力を供給する電源回路26とを備える。
【0039】図3はインクジェットデバイス30の構成
を示す部分斜視図である。図3に示すように、インクジ
ェットデバイス30は、本体32と、ノズル孔板33
と、ガラス板34とを備える。本体32には、複数のイ
ンク流路35と、インク供給口31から供給されるイン
クを保持するインク溜まり36と、インク供給口31か
ら供給されるインクが直接インク流路35に供給されな
いようにするための複数のバリア37とが形成されてい
る。ノズル孔板33は本体32のインク流路35に連通
する側面に配設されるものであり、複数のインク流路3
5に対応する位置に複数のノズル孔38が形成されてい
る。なお、ガラス板34は各インク流路35を分離する
ために本体32に接着されている。
【0040】ノズル孔38およびインク流路35のピッ
チは任意に設定することができるが、200〜400d
piの密度を有するものとすることが好ましい。
【0041】ここで、インク溜まり36にはインクタン
ク9よりインクが供給されていることから、インク流路
35内のインクにはノズル孔38に向けて与圧が作用し
ていることとなる。
【0042】また、インク溜まり36に供給されたイン
クの圧力は、バリア37により拡散されるため、インク
の圧力は各インク流路35に均一に作用する。したがっ
て、インクは各インク流路35に均一に充填されること
となる。
【0043】レーザ光Lは、ガラス板34を介してイン
ク流路35における一点鎖線で示す部分に選択的に点
灯、消灯を繰り返して照射される。ここで、本実施形態
においては、インクとしてカーボンなどの熱吸収材を分
散させたものを使用する。
【0044】ここで、インク流路35にレーザ光Lを照
射するに際しては、照射位置がノズル孔38の近傍であ
ると突出するインクの量が少なくなり、逆に照射位置か
らノズル孔38までの距離が長いと、インクとインク流
路内壁との流動摩擦が大きくなるため、インクの突出力
が減少してしまう。したがって、適切な量のインクを適
切な突出力により突出可能な位置にレーザ光Lが照射さ
れることとなる。
【0045】なお、インクジェットデバイス30として
は、図3に示すものに限定されるものではない。図4は
インクジェットデバイスの他の態様を示す図であり、
(a)は正面図、(b)は平面図である。図4に示すイ
ンクジェットデバイス30Aは、インク流路35を断面
半円形状とし、ノズル孔板33を使用することなく本体
32にインク流路35に連通するノズル孔38を直接形
成したものである。また、バリア37の形状を長円柱状
としたものである。なお、図4(b)に示す一点鎖線が
レーザ光Lの主走査線である。このように、本体32に
直接ノズル孔38を形成することにより、インク流路3
5とノズル孔38との位置合わせを行う必要がなくな
り、これによりインクジェットデバイス30の加工を容
易に行うことができる。
【0046】図5はインクジェットデバイスのさらに他
の態様を示す図であり、(a)は拡大正面図、(b)は
平面図である。図5に示すインクジェットデバイス30
Bは、2つのインク供給口31a,31bからインク溜
まり36にインクを供給するようにし、小型のバリア3
7を複数設けたものである。なお、図5(b)に示す一
点鎖線がレーザ光Lの主走査線である。
【0047】図6はインクジェットデバイスのさらに他
の態様を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は
(a)のI−I線断面図である。図6に示すインクジェ
ットデバイス50は、レーザ光Lの進行方向にインクを
突出させるものであり、本体52と、ガラス板54とを
備える。本体52には、複数のインク流路55と、イン
ク供給口51から供給されるインクを保持するインク溜
まり56と、ノズル孔58とが形成され、さらに、ノズ
ル孔58に対応する位置にチェンバー60が形成されて
いる。そして、チェンバー60にレーザ光Lを照射する
ことにより、チェンバー60内において気泡B3を発生
させて、ノズル孔58よりインクを突出させるようにし
たものである。
【0048】図6に示すインクジェットデバイス50に
おいては、インク流路55を比較的短くすることができ
るため、インク流路におけるインク詰まりの発生を防止
することができる。また、本体52に直接ノズル孔58
を形成することにより、インク流路55とノズル孔58
との位置合わせを行う必要がなくなり、これによりイン
クジェットデバイス50の加工を容易に行うことができ
る。
【0049】ここで、本実施形態によるインクジェット
デバイス30からのインクの突出動作について説明す
る。図7はインクの突出動作を説明するための図であ
る。まず、図7(a)に示すように、ガラス板34を介
してインク流路35にレーザ光Lが照射されると、レー
ザ光Lはインクに分散されている熱吸収材により熱に変
換され、複数の核気泡B1が発生する。さらに加熱を続
けると図7(b)に示すように核気泡B1が集まって膜
気泡B2となる。そして、膜気泡B2が成長すると、図
7(c)に示すように膜気泡B2の分のインクが矢印
B,C方向に押し退けられる。ここで、インクジェット
デバイス30にはインクタンク9からインクが供給され
ているため、インク流路35内のインクにはインク孔3
8に向けて与圧が作用されていることとなる。したがっ
て、インク流路35内のインクは矢印B方向にのみ押し
退けられる。なお、この時点すなわちインクが突出する
直前に、レーザ光Lのインク流路35への照射を終了す
る。
【0050】これにより、図7(d)および(e)に示
すように、ノズル孔38からインク滴39が突出する。
突出と同時に膜気泡B2は収縮を始める。そして、突出
した分のインクが毛細管現象によってインク流路35に
供給され、突出動作が終了する。
【0051】なお、本実施形態においては、レーザ光L
の発振波長と、インクに含有される熱吸収材の波長熱吸
収特性のピーク波長とを一致させることが好ましい。す
なわち、熱吸収材の波長熱吸収特性は、図8のグラフG
1に示すようにある特定の波長において最も高くなるこ
とから、レーザ光Lの発振波長の特性が図8のグラフG
2に示すようにグラフG1のピーク波長と一致するよう
にレーザ光源を選択することにより、インクを効率よく
加熱することができる。なお、あるいは、先にレーザ光
源を選択しておき、レーザ光の発振波長の特性とピーク
波長が一致する波長熱吸収特性を有する熱吸収材を選択
してもよい。
【0052】次いで、本実施形態の動作について説明す
る。
【0053】まず、外部機器20から印刷すべき画像デ
ータS0がインターフェース回路21を介して制御回路
25に入力される。画像データS0は制御回路25にお
いて画像処理が施されて、画像処理後の画像データに基
づいて、レーザ駆動回路23が制御されて、レーザ光源
1の点灯および消灯の制御が行われる。一方、制御回路
25からの指示によりポリゴンモータ制御回路22およ
びモータ駆動回路24が制御されて、ポリゴンモータ3
および給紙モータ12が駆動される。この給紙モータ1
2の駆動により、給紙ローラ11が駆動されて、印刷用
紙10が矢印y方向に副走査される。
【0054】レーザ光源1から出射されたレーザ光Lは
コリメータレンズ2により平行光とされ、ポリゴンモー
タ3により矢印A方向に回転駆動されるポリゴンミラー
4によって反射偏向され、さらにfθレンズ6を透過し
てインクジェットデバイス30を主走査する。なお、レ
ーザ光Lの一部はミラー7により反射されて同期検知セ
ンサ8において検知される。同期検知センサ8からは同
期信号が出力され、この同期信号は制御回路25に入力
され、ここで主走査開始点を表す同期信号として利用さ
れる。
【0055】レーザ光源1はレーザ光Lが照射されるイ
ンク流路35の位置に応じてその点灯および消灯が制御
されており、レーザ光Lが照射されたインク流路35か
らは、図7に示すようにインク滴39が突出し、これに
より印刷用紙10に対して印刷が行われる。
【0056】このように、本実施形態においては、レー
ザ光Lによりインク流路35内のインクを加熱するよう
にしたため、従来のインクジェット印刷装置のように、
ヒータを用いてインクを加熱することにより生じるコゲ
現象を防止できる。したがって、本実施形態によれば、
コゲ現象によるインク突出不良を無くして、安定してイ
ンクを突出させることができる。また、従来のインクジ
ェット装置のようにヒータを設ける必要がないため、ヒ
ータに電力を供給するための配線が不要となり、これに
より、装置の製造コストを低減でき、さらにはヒータの
配線が不要であることから、装置をコンパクトに構成す
ることができる。
【0057】また、インク流路35の所定位置(図3に
示す一点鎖線の位置)にレーザ光Lを照射することによ
り、適切にインクを突出させることができる。
【0058】さらに、インク流路35内のインクはイン
クタンク9によりインク孔38に向けて与圧が作用され
ているため、インクの逆流を防止でき、またノズル孔3
8に空気が入り込むことを防止することができる。
【0059】また、インクに熱吸収材が含有されている
ため、インクを内部から加熱することができ、これによ
り、インクの突出速度を向上させ、印刷の高速化を図る
ことができる。
【0060】ここで、一般的に知られているように、半
導体レーザのようなシングルモードレーザから発せられ
るレーザ光は、ガウシアンビームの伝搬理論にしたがっ
て広がり、その広がり角はビームウエストの半径に略反
比例する。ここで、ビームウエストの大きさは半導体レ
ーザを構成する半導体の活性領域の寸法により決定され
るが、半導体レーザの活性層は非対称の形状をなしてい
るため、レーザ光源1から発せられたレーザ光Lの断面
は、図9(a)、(b)に示すように、楕円形状または
長円形状(以下長円形状とする)となる。このため、上
記実施形態においては、コリメータレンズ2を使用し
て、レーザ光Lの断面を略真円となるようにしている
が、コリメータレンズ2は非常に高価である。
【0061】したがって、コリメータレンズ2を使用す
ることなく、レーザ光源1から発せられた断面が楕円形
状または長円形状のレーザ光Lをそのまま用いて、イン
クジェットデバイス30にレーザ光Lの照射を行うよう
にしてもよい。
【0062】この場合、各インク流路35に照射される
レーザ光Lが重なり合わなければよいが、図10の一点
鎖線に示すように、レーザ光Lの断面の長軸方向とイン
ク流路35が延在する方向とを一致させることが好まし
い。なお、図10においては、バリア37の形状を円柱
状としている。
【0063】このように、レーザ光Lの断面の長軸方向
をインク流路35が延在する方向と一致させることによ
り、インク流路35ひいてはノズル孔38の間隔を小さ
くすることができ、これにより、得られる画像の解像度
を向上させることができる。
【0064】なお、インク流路35におけるレーザ光L
の照射位置は、インクを適切に突出可能な位置とする必
要があるが、図10に示すように断面が楕円形状または
長円形状のレーザ光Lをインク流路35に照射した場
合、レーザ光Lの照射範囲がインク流路35の広範囲に
亘ることから、適切にインクを突出させることができな
くなるおそれがある。このため、図11に示すように、
インク流路35の所望位置にのみレーザ光Lが照射され
るように、ガラス板34に断熱マスク板41を配設する
ことが好ましい。なお、図3に示すインクジェットデバ
イス30にも同様に断熱マスク板41を設けてもよい。
【0065】また、上記実施形態においては、インクに
熱吸収材を含有させてレーザ光Lの照射によりインク自
身で熱を発生させているが、熱吸収材を含有しないイン
クを用いることもできる。この場合、図12に示すよう
に、ガラス板34のインク流路35に対応する位置に光
を吸収して熱に変換する熱変換部材42を設ければよ
い。
【0066】ここで、熱変換部材42は、炭素を含んだ
樹脂やガラスからなる。炭素を含んだガラスは、水にガ
ラス粉を分散させたガラスペーストに炭素微粒子を分散
させたものを焼成することにより形成できる。また、薄
い金属板に炭素微粒子を含んだ炭素系塗料を塗布するこ
とにより熱変換部材42を形成してもよい。
【0067】このように、熱吸収材を含有しないインク
を使用して、インクジェットデバイス30に熱変換部材
42を設けることによっても、レーザ光Lの熱変換部材
42への照射によって、インク流路35内のインクが加
熱されるため、上記図7に示すように気泡を発生させ
て、ノズル孔38からインクを突出させることができ
る。
【0068】なお、コリメータレンズ2を使用すること
なくレーザ光Lをインク流路35に照射する場合におい
ては、図13に示すように、インク流路35上において
適切にインクを突出可能な所定位置に熱変換部材42を
設けることが好ましい。
【0069】ところで、各インク流路の加工精度の誤差
により、各インク流路を完全に同一寸法に形成すること
は非常に困難である。このため、同一光量の光を照射し
ても、突出されるインクの量が全てのインク流路におい
て同一とはならないものである。例えば、インク流路が
細ければ、インクと流路内壁との流動摩擦が増加して、
インクの突出力が低下し、その結果インク突出量が少な
くなる。したがって、各インク流路に照射される光の光
量すなわちインクへの加熱量を、インク流路毎に制御可
能とすることが好ましい。
【0070】具体的には、熱吸収材を含有させたインク
を使用する場合には、インク流路35の加工誤差に応じ
て、各インク流路35に照射されるレーザ光Lの光量を
変更すべく、図14に示すように断熱マスク板41によ
り各インク流路35毎にレーザ光Lの照射面積を変更す
る。ここで、各インク流路35におけるレーザ光Lの照
射面積が大きいほどインクへの加熱量が大きくなること
から、細いインク流路35ほどレーザ光Lの照射面積を
大きくすることにより、各インク流路35から突出され
るインク量を略一定のものとすることができる。
【0071】なお、熱吸収材を含有しないインクを使用
する場合には、インク流路35の加工誤差に応じて、各
インク流路35のインクに加えられる熱量を変更すべ
く、図15に示すように各インク流路35毎に熱変換部
材42の面積を変更する。これにより、各インク流路3
5における熱変換部材42の面積が大きいほどインクへ
の加熱量が大きくなることから、細いインク流路35ほ
ど熱変換部材42の面積を大きくすることにより、各イ
ンク流路35から突出されるインク量を略一定のものと
することができる。
【0072】なお、インク流路毎にレーザ光Lの光量を
変更することによっても、各インク流路35に照射され
るレーザ光Lの光量を変更できる。
【0073】また、上述した各インクジェットデバイス
においては、レーザ光源1から発せられるレーザ光Lを
インク流路35に照射しているが、図16に示すよう
に、レーザ光源1に代えて、各インク流路35に対応す
る発光素子46をライン状に配列した発光素子アレイ4
7を用いて各インク流路35に光を照射してもよい。こ
のように、発光素子アレイ47を使用することにより、
レーザ光Lを偏向させるためのポリゴンミラー4等を設
ける必要がなく、また、光路長も必要でないため、装置
を簡易かつコンパクトに構成することができる。さら
に、レーザ光Lを用いた場合と比較して、レーザ光Lを
走査する必要がないため、印刷を高速に行うことができ
る。
【0074】次いで、本発明の第2の実施形態について
説明する。上記第1の実施形態においては、1つのイン
クジェットデバイス30のみを使用して単色にて印刷を
行うインクジェット印刷装置について説明したが、第2
の実施形態によるインクジェット印刷装置は複数のイン
クジェットデバイスを使用してカラー印刷を行うもので
ある。図17は、本発明の第2の実施形態によるインク
ジェット印刷装置の要部構成を示す図である。図17に
示すように、本発明の第2の実施形態によるインクジェ
ット印刷装置は、レーザ光源1と、不図示のポリゴンモ
ータにより矢印E方向に回転駆動されるポリゴンミラー
44と、シアン、マゼンタおよびイエローのそれぞれの
色に対応したインクを突出させるインクジェットデバイ
ス61,62,63とを備えてなる。なお、インクジェ
ットデバイス61,62,63の構成については、上記
図3から図6および図10から図15のいずれのものを
も採用することができる。
【0075】ポリゴンミラー44は、その回転軸Dに対
する傾斜角度が異なる3つの面44a,44b,44c
をこの順序で連続して配列した6つの反射面を有する。
ここで、面44aの傾斜角度θ1は面44aに照射され
たレーザ光Lがインクジェットデバイス61に向けて反
射される角度、面44bの傾斜角度θ2は面44bに照
射されたレーザ光Lがインクジェットデバイス62に向
けて反射される角度(ここでは0度)、面44cの傾斜
角度θ3は面44cに照射されたレーザ光Lがインクジ
ェットデバイス63に向けて反射される角度である。
【0076】次いで、第2の実施形態の動作について説
明する。図18は第2の実施形態の動作説明図である。
レーザ光源1から出射されたレーザ光Lは矢印E方向に
回転駆動するポリゴンミラー44に照射される。ポリゴ
ンミラー44の面44aに照射されたレーザ光Lは図1
8(a)に示すようにレーザ光Lに対して角度θ1の反
射角度により反射される。そしてこの反射光L1は、シ
アンに対応するインクジェットデバイス61を走査し、
これにより、印刷用紙にはシアンのインクによる印刷が
行われる。
【0077】ポリゴンミラー44がさらに回転すると、
レーザ光Lはポリゴンミラー44の面44bに照射され
る。面44bに照射されたレーザ光Lは図18(b)に
示すようにレーザ光Lに対して角度θ2(=0度)の反
射角度により反射される。そしてこの反射光L2は、マ
ゼンタに対応するインクジェットデバイス62を走査
し、これにより、印刷用紙にはマゼンタのインクによる
印刷が行われる。
【0078】ポリゴンミラー44がさらに回転すると、
レーザ光Lはポリゴンミラー44の面44c照射され
る。面44cに照射されたレーザ光Lは図18(c)に
示すようにレーザ光Lに対して角度θ3の反射角度によ
り反射される。そしてこの反射光L3は、イエローに対
応するインクジェットデバイス63を走査し、これによ
り、印刷用紙にはイエローのインクによる印刷が行われ
る。
【0079】以下、ポリゴンミラー44の回転に応じて
インクジェットデバイス61,62,63に対して反射
光L1〜L3が交互に走査されてカラー印刷が行われ
る。
【0080】ここで、第2の実施形態においては、イン
クジェットデバイス61,62,63から突出される各
色のインクが同一の走査ライン上に位置するように、印
刷用紙の副走査が制御される。
【0081】なお、上記第2の実施形態においては、シ
アン、マゼンタおよびイエローの3色の印刷を行うイン
クジェット印刷装置について説明したが、これらの3色
にブラックを加えて4色の印刷を行うこともできる。
【0082】また、上記第2の実施形態においては、イ
エロー、マゼンタ、シアンの各色を混色して印刷を行っ
ているが、印刷される画像のカラーバランスを調整する
ために、各色のインクに対応したインクジェットデバイ
ス61,62,63に照射される光の光量を、インクジ
ェットデバイス毎に制御して、インクジェットデバイス
61,62,63のインクの突出量を変更することが好
ましい。この制御の態様としては、熱吸収材を含有させ
たインクを使用する場合には、図14に示すような断熱
マスク板41により、レーザ光Lの照射面積をインクジ
ェットデバイス61,62,63毎に変更する。また、
熱吸収材を含有しないインクを使用する場合には、図1
5に示すような熱変換部材42の面積をインクジェット
デバイス61,62,63毎に変更する。さらに、イン
クジェットデバイス61,62,63毎にレーザ光Lの
光量を変更してもよい。
【0083】さらに、上記第2の実施形態においては、
レーザ光源1を用いてインクジェットデバイス61,6
2,63にレーザ光Lを照射しているが、各インクジェ
ットデバイス61,62,63に、図16に示す発光素
子アレイ47を設けることにより、各インクジェットデ
バイス61,62,63に光を照射してもよい。
【0084】次いで、本発明の第3の実施形態について
説明する。図19は、本発明の第3の実施形態によるイ
ンクジェット印刷装置の構成を示す概略図である。な
お、図19においては、図1に示す第1の実施形態によ
るインクジェット印刷装置と同一の構成については同一
の参照番号を付し、詳細な説明は省略する。図19に示
すように、第3の実施形態によるインクジェット印刷装
置は、ポリゴンモータ4におけるレーザ光Lの反射位置
と反射されたレーザ光Lの走査位置との距離が、走査ラ
イン上において同一となるように湾曲されたインクジェ
ットデバイス70を備え、インクジェットデバイス70
の曲率に適合するように印刷用紙をも湾曲させて矢印y
方向に副走査するようにしたものである。
【0085】ここで、インクジェットデバイス70は、
レーザ光Lの進行方向にインクを突出させるものであ
り、上記図6に示すタイプのインクジェットデバイスと
同様のものが用いられる。なお、このインクジェットデ
バイス70としては、インクに熱吸収材を含有させたも
の、および熱吸収材が含有されていないインクを使用し
てレーザ光Lの走査位置に熱変換部材を設けるものであ
ってもよい。
【0086】このように、第3の実施形態においては、
インクジェットデバイス70を湾曲させるとともに、印
刷用紙をも湾曲させて印刷を行うものであるため、上記
第1の実施形態のように、高価なfθレンズを設ける必
要がなくなり、これにより装置の製造コストを低減する
ことができる。また、fθレンズ特有の歪みもなくなる
ため、画像の直線性も良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるインクジェット
印刷装置の構成を示す図
【図2】本発明の第1の実施形態によるインクジェット
印刷装置を駆動する駆動回路の構成を示す概略ブロック
【図3】インクジェットデバイスの構成を示す部分斜視
【図4】インクジェットデバイスの他の態様を示す図
【図5】インクジェットデバイスの他の態様を示す図
【図6】インクジェットデバイスの他の態様を示す図
【図7】インクの突出動作を説明するための図
【図8】熱吸収材の波長熱吸収特性、およびレーザ光の
発振波長を示すグラフ
【図9】レーザ光の断面形状を示す図
【図10】長円形状の断面を有するレーザ光をインクジ
ェットデバイスに走査する状態を示す部分斜視図
【図11】断熱マスク板を備えたインクジェットデバイ
スの構成を示す部分斜視図
【図12】熱変換部材を備えたインクジェットデバイス
の構成を示す部分斜視図
【図13】熱変換部材を備えたインクジェットデバイス
の構成を示す部分斜視図
【図14】各インク流路へのレーザ光の照射面積を変更
するようにしたインクジェットデバイスの構成を示す部
分斜視図
【図15】インク流路毎に熱変換部材の面積を変更する
ようにしたインクジェットデバイスの構成を示す部分斜
視図
【図16】発光素子アレイによりインク流路に光を照射
するようにしたインクジェットデバイスの構成を示す部
分斜視図
【図17】本発明の第2の実施形態によるインクジェッ
ト印刷装置の要部構成を示す図
【図18】第2の実施形態の動作を説明するための図
【図19】本発明の第3の実施形態によるインクジェッ
ト印刷装置の構成を示す図
【図20】従来のインクジェットデバイスにおけるイン
クの突出動作を説明するための図
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 コリメータレンズ 3 ポリゴンモータ 4,44 ポリゴンミラー 6 fθレンズ 7 ミラー 8 同期検知センサ 9 インクタンク 10 印刷用紙 11 給紙ローラ 12 給紙モータ 13 プラテンローラ 14 ガイドローラ 30,30a,30b,50,61,62,63,70
インクジェットデバイス 31,51 インク供給口 32,52 本体 33 ノズル孔板 34 ガラス板 35,55 インク流路 36,56 インク溜まり 37 バリア 38,58 ノズル孔 41 断熱マスク板 42 熱変換部材 46 発光素子 47 発光素子アレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA01 EA11 EA21 EA24 EB03 EB06 EC06 EC37 FA03 FA13 HA05 HA17 2C057 AF02 AF65 AF91 AG05 AG08 AG16 AG30 AG99 AH20 AL03 AL40 AM03 AM40 AN01 AR12 BA03 BA13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル孔を有する複数のインク流路を
    並設させてなるライン状インクジェットデバイスを備え
    たインクジェット印刷装置において、 前記各インク流路に選択的に光を照射することにより、
    該各インク流路内のインクを加熱して、該各インク流路
    に供給されたインクを前記ノズル孔から突出させる光照
    射手段を備えたことを特徴とするインクジェット印刷装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光を吸収して熱に変換する材料が
    前記インクに含有されてなることを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記各インク流路の所定位置にのみ前
    記光を照射するよう、前記インク流路に照射される光を
    遮光する遮光部材が設けられてなることを特徴とする請
    求項2記載のインクジェット印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記各インク流路の前記光が照射され
    る部分に、前記光を吸収して熱に変換する熱変換部材が
    設けられてなることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記熱変換部材が、前記各インク流路
    の所定位置にのみ設けられてなることを特徴とする請求
    項4記載のインクジェット印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記各インク流路内のインクを前記イ
    ンク孔に向けて与圧する与圧手段をさらに備えたことを
    特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のインク
    ジェット印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記光照射手段は、レーザ光を発する
    半導体レーザ光源と、該レーザ光源を前記各インク流路
    が並設する方向に偏向する偏向手段とを備えてなること
    を特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のイン
    クジェット印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記光照射手段は、前記レーザ光の断
    面形状の長軸方向と前記各インク流路が延在する方向と
    が一致するように、前記レーザ光を前記各インク流路に
    照射する手段であることを特徴とする請求項7記載のイ
    ンクジェット印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記光照射手段は、前記複数のインク
    流路のそれぞれに光ビームを照射する複数の発光素子
    を、前記各インク流路が並設される方向に並設した発光
    素子アレイを備えてなることを特徴とする請求項1から
    6のいずれか1項記載のインクジェット印刷装置。
  10. 【請求項10】 前記各インク流路内のインクに対す
    る加熱量を、前記インク流路毎に制御可能としたことを
    特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載のインク
    ジェット印刷装置。
  11. 【請求項11】 前記ライン状インクジェットデバイ
    スを複数備え、該複数のライン状インクジェットデバイ
    スのそれぞれに異なる色のインクが供給されてなること
    を特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載のイ
    ンクジェット印刷装置。
  12. 【請求項12】 前記各ライン状インクジェットデバ
    イスのインクに対する加熱量を、前記インクジェットデ
    バイス毎に制御可能としたことを特徴とする請求項11
    記載のインクジェット印刷装置。
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