JP2001353819A - 加熱溶融型包装用フィルム - Google Patents

加熱溶融型包装用フィルム

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JP2001353819A
JP2001353819A JP2000178717A JP2000178717A JP2001353819A JP 2001353819 A JP2001353819 A JP 2001353819A JP 2000178717 A JP2000178717 A JP 2000178717A JP 2000178717 A JP2000178717 A JP 2000178717A JP 2001353819 A JP2001353819 A JP 2001353819A
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Japan
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packaging film
type packaging
ethylene
heat
copolymer
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JP2000178717A
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Tomohiro Yokota
知宏 横田
Takaaki Kobayashi
貴晃 小林
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、加熱溶融釜内において容易に溶融
して良好に道路表示材と混合するとともに、得られる収
納袋の開口部の閉止を低温で確実に行え、更に、フィル
ム同士がひっつく、所謂ブロッキングが発生しない加熱
溶融型包装用フィルムを提供する。 【解決手段】 本発明の加熱溶融型包装用フィルムは、
中間層の両面に表面層が積層一体化されてなる加熱溶融
型包装用フィルムであって、上記中間層は、融点が10
0℃以下であるエチレンとエステル結合を有するビニル
単量体との共重合体からなるとともに、上記表面層は、
融点が100℃以下であるエチレンとエステル結合を有
するビニル単量体との共重合体100重量部と、粒径が
10μm以上のアンチブロッキング材0.1重量部以上
とからなるか、又は、融点が100〜125℃であるエ
チレンとエステル結合を有するビニル単量体との共重合
体若しくは融点が100〜125℃であるポリエチレン
からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路表示材料を収
納する収納袋を形成するための加熱溶融型包装用フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から横断歩道や車両通行帯等の道路
表示は、石油樹脂等の粘結樹脂に酸化チタン等の顔料、
炭酸カルシウムやガラスビース等の充填材を含有させて
なる粉体状の道路表示材を溶融状態にして描かれてい
る。
【0003】上記道路表示材料を用いて道路上に道路表
示を描くには、金属缶やポリエチレンフィルム製の収納
袋内に収納された道路表示材を加熱溶融釜内に移しか
え、この釜で上記道路表示材を加熱溶融させ、この溶融
状態の道路表示材を用いて道路上に道路表示が描かれ
る。
【0004】しかしながら、上記金属缶やポリエチレン
フィルム製袋内に収納された道路表示材を加熱溶融釜に
移しかえる時に道路表示材が舞い上がることがあり、衛
生上好ましくないといった問題点があるとともに、道路
表示材を収納していた金属缶やポリエチレンフィルム製
袋を別途処分する必要があるといった問題点もあった。
【0005】そこで、特開昭57−204868号公報
には、道路表示材の収納袋を直鎖状低密度ポリエチレン
から形成し、使用にあたっては、道路表示材を収納袋か
ら取り出すことなく収納袋ごと加熱溶融釜に供給し、直
鎖状低密度ポリエチレン製の収納袋を加熱溶融釜内で加
熱、溶融させて道路表示材に混合させることが提案され
ている。
【0006】ところが、上記直鎖状低密度ポリエチレン
製の収納袋は、加熱溶融釜内での溶融分散性が悪く酸化
劣化により加熱溶融釜内に塊となって道路表示材の溶融
を妨げてしまうといった問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、加熱溶融釜
内において容易に溶融して良好に道路表示材と混合する
とともに、得られる収納袋の開口部の閉止を低温で確実
に行え、更に、フィルム同士がひっつく、所謂ブロッキ
ングが発生しない加熱溶融型包装用フィルムを提供す
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1に記載の
加熱溶融型包装用フィルムについて説明する。請求項1
に記載の加熱溶融型包装用フィルムは、中間層の両面に
表面層が積層一体化されてなる加熱溶融型包装用フィル
ムであって、上記中間層は、融点が100℃以下である
エチレンとエステル結合を含むビニル単量体との共重合
体からなるとともに、上記表面層は、融点が100℃以
下であるエチレンとエステル結合を含むビニル単量体と
の共重合体100重量部と、粒径が10μm以上のアン
チブロッキング材0.1重量部以上とからなることを特
徴とする。
【0009】上記中間層を構成する融点が100℃以下
であるエチレンとエステル結合を含むビニル単量体との
共重合体に用いられるエステル結合を含むビニル単量体
としては、例えば、酢酸ビニル等のビニルエステル;メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、イソブチルアクリレート、グリシジルアク
リレート、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリ
レート、イソブチルメタクリレート等の(メタ)アクリ
レート;マレイン酸ジエチル等の不飽和カルボン酸エス
テル等が挙げられ、(メタ)アクリレート、酢酸ビニル
が好ましく、これらは単独で用いられても併用されても
よい。
【0010】そして、上記エチレンとエステル結合を含
むビニル単量体との共重合体の融点は、高いと、加熱溶
融型包装用フィルムから得られる収納袋の加熱溶融釜内
での溶融速度が低下して作業性が低下するので、100
℃以下に限定され、80〜98℃が好ましい。なお、上
記エチレンとエステル結合を含むビニル単量体との共重
合体の融点は示差走査式熱量計により測定した際におけ
る最大吸熱ピーク温度をいう。
【0011】又、上記エチレンとエステル結合を含むビ
ニル単量体との共重合体中におけるエチレン含有量は、
多いと、加熱溶融型包装用フィルムから得られる収納袋
の低温におけるヒートシール性が低下することがあり、
又、少ないと、加熱溶融型包装用フィルムの腰が弱くな
り、加熱溶融型包装用フィルムから得られる収納袋の開
口部を開口した状態に確実に保持しておくことができ
ず、収納袋に道路表示材を収納する際の作業性が低下す
ることがあるので、60〜95重量%が好ましく、70
〜95重量%がより好ましい。
【0012】上記エチレンとエステル結合を含むビニル
単量体との共重合体のメルトフローレートは、大きい
と、加熱溶融型包装用フィルムの機械的強度が低下する
ことがあり、又、小さいと、加熱溶融型包装用フィルム
から得られる収納袋を加熱溶融釜で溶融させた際に道路
表示材との混合性が低下することがあるので、0.1〜
20g/10分が好ましく、0.5〜10g/10分が
より好ましい。なお、上記エチレンとエステル結合を含
むビニル単量体との共重合体のメルトフローレートは、
JIS K7210に準拠して温度190℃、荷重2
1.2Nの条件下で測定されたものをいう。
【0013】又、上記表面層を構成するエチレンとエス
テル結合を含むビニル単量体との共重合体は、上記中間
層を構成するエチレンとエステル結合を含むビニル単量
体との共重合体と同様のものが用いられる。
【0014】そして、上記表面層に添加されるアンチブ
ロッキング材としては、シリカ、ゼオライト、ガラスビ
ーズ、炭酸カルシウム、タルク等の無機充填材、ポリア
クリル酸ビーズ、架橋ポリメチルメタクリレートビー
ズ、ポリスチレンビーズ、アクリルシリコーンビーズ等
の有機充填材が挙げられる。
【0015】上記アンチブロッキング材の粒径は、小さ
いと、加熱溶融型包装用フィルムのブロッキングが生じ
易くなるので、10μm以上に限定され、10〜15μ
mが好ましい。
【0016】そして、上記アンチブロッキング材の加熱
溶融型包装用フィルム中における含有量は、少ないと、
加熱溶融型包装用フィルムのブロッキングが生じ易くな
るので、エチレンとエステル結合を含むビニル単量体と
の共重合体100重量部に対して0.1重量部以上に限
定され、0.1〜10重量部が好ましい。
【0017】上記加熱溶融型包装用フィルムを構成する
表面層及び中間層には、加熱溶融型包装用フィルムの物
性を損なわない範囲内において、酸化防止剤;ステアリ
ン酸アミド、エルカ酸アミド等の滑剤;帯電防止剤;中
和剤;耐候剤;顔料等を添加してもよい。
【0018】次に、上記加熱溶融型包装用フィルムの製
造方法を説明する。上記加熱溶融型包装用フィルムの製
造方法としては、特に限定されず、例えば、中間層を構
成するエチレンとエステル結合を含むビニル単量体との
共重合体を一の押出機に供給し溶融混練する一方、表面
層を構成するエチレンとエステル結合を含むビニル単量
体との共重合体及びアンチブロッキング材を所定割合で
押出機に供給し溶融混練して多層に押出し、インフレー
ションフィルム法やTダイフィルム法等により加熱溶融
型包装用フィルムを製造する方法が挙げられる。
【0019】又、得られた加熱溶融型包装用フィルム
は、例えば、正面縦長長方形状に切断形成された上で上
下方向の中央部から二つ折りにし、これら前後フィルム
部の左右端縁部同士を溶融一体化することにより上端部
が開口した道路表示材を収納するための加熱溶融型収納
袋を製造することができる。
【0020】なお、上記道路表示材としては、従来から
用いられているものであれば、特に限定されず、例え
ば、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、ポリアミド
樹脂、飽和ポリエステル樹脂、キシレン樹脂、水素添加
ロジン、植物油性変性アルキッド樹脂等の変性アルキッ
ド樹脂等からなる樹脂成分に、珪砂、炭酸カルシウム、
寒水石、ガラス粉、アルミナ等の無機充填材、酸化チタ
ン、亜鉛華、リトホン、鉛白、カドミウム、耐熱黄鉛等
の顔料、ガラスビーズ等の反射材等を添加してなるもの
が挙げられる。
【0021】そして、上記の如くして製造された加熱溶
融型収納袋内に上記道路表示材を収納した上で前後フィ
ルム部の対向上端部同士を溶融一体化することによって
上記収納袋の上端開口部を閉止して上記収納袋内に上記
道路表示材を密封した状態に収納し、所定場所に保管し
ておくことができる。
【0022】この時、上記収納袋を構成する加熱溶融型
包装用フィルムは、表面層及び中間層が共に融点が10
0℃以下のエチレンとエステル結合を含むビニル単量体
との共重合体から形成されているので適度な腰を有し、
該収納袋の上端開口部を開口した状態に確実に保持して
収納袋内への道路表示材の収納作業を円滑に行えるとと
もに、低温におけるヒートシール性に優れ、収納袋内に
道路表示材を収納した後に上端開口部を低温で確実に溶
融封止することができる。
【0023】しかも、上記収納袋を構成する加熱溶融型
包装用フィルムの表面層には、エチレンとエステル結合
を含むビニル単量体との共重合体100重量部に対して
粒径が10μm以上のアンチブロッキング材が0.1重
量部以上添加されているので、収納袋同士を重ね合わせ
た状態で高温環境下に長期間に亘って保存した場合にあ
っても収納袋同士がひっついたりするといった所謂ブロ
ッキング現象は発生しない。
【0024】しかして、上記道路表示材を使用する時
は、上記収納袋を開封して該収納袋内から道路表示材を
取り出すことなく、上記収納袋内に道路表示材を収納し
た状態のまま該収納袋ごと加熱溶融釜内に供給する。
【0025】すると、上記収納袋は加熱溶融釜内で加熱
溶融されて塊状になることなく円滑に且つ確実に溶融し
加熱溶融釜内に均一に分散するとともに、収納袋内に収
納されていた道路表示材が外部に放出され加熱溶融釜内
で加熱溶融され、そして、上記溶融状態のエチレンとエ
ステル結合を含むビニル単量体との共重合体は溶融状態
の道路表示材と円滑に且つ確実に混合し、道路表示材の
溶融を阻害することはない。
【0026】次に、請求項2に記載の加熱溶融型包装用
フィルムについて説明する。請求項2に記載の加熱溶融
型包装用フィルムは、中間層の両面に表面層が積層一体
化されてなる加熱溶融型包装用フィルムであって、上記
中間層は、融点が100℃以下であるエチレンとエステ
ル結合を含むビニル単量体との共重合体からなるととも
に、上記表面層は、融点が100〜125℃であるエチ
レンとエステル結合を含むビニル単量体との共重合体又
は融点が100〜125℃であるポリエチレンからなる
ことを特徴とする。
【0027】上記中間層を構成する融点が100℃以下
であるエチレンとエステル結合を含むビニル単量体との
共重合体は、請求項1に記載の加熱溶融型包装用フィル
ムの中間層を構成するエチレンとエステル結合を含むビ
ニル単量体との共重合体と同様のものが用いられる。
【0028】又、上記表面層は、融点が100〜125
℃であるエチレンとエステル結合を含むビニル単量体と
の共重合体又は融点が100〜125℃であるポリエチ
レンからなる。上記エチレンとエステル結合を含むビニ
ル単量体との共重合体に用いられるエステル結合を含む
ビニル単量体としては、例えば、酢酸ビニル等のビニル
エステル;メチルアクリレート、エチルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、グ
リシジルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、イソブチルメタクリレート等の
(メタ)アクリレート;マレイン酸ジエチル等の不飽和
カルボン酸エステル等が挙げられ、(メタ)アクリレー
ト、酢酸ビニルが好ましく、これらは単独で用いられて
も併用されてもよい。
【0029】そして、上記エチレンとエステル結合を含
むビニル単量体との共重合体の融点は、高いと、加熱溶
融型包装用フィルムから得られる収納袋の加熱溶融釜内
での溶融速度が低下して作業性が低下し、又、低いと、
加熱溶融型包装用フィルムのブロッキングが生じ易くな
るので、100〜125℃に限定され、100〜120
℃が好ましい。なお、上記エチレンとエステル結合を含
むビニル単量体との共重合体の融点は示差走査式熱量計
により測定した際における最大吸熱ピーク温度をいう。
【0030】又、上記エチレンとエステル結合を含むビ
ニル単量体との共重合体中におけるエチレン含有量は、
多いと、加熱溶融型包装用フィルムから得られる収納袋
の低温におけるヒートシール性が低下することがあり、
又、少ないと、加熱溶融型包装用フィルムの腰が弱くな
り、該加熱溶融型包装用フィルムから得られる収納袋の
開口部を開口した状態に確実に保持しておくことができ
ず、収納袋に道路表示材を収納する際の作業性が低下す
ることがあるので、60〜95重量%が好ましく、70
〜95重量%がより好ましい。
【0031】上記エチレンとエステル結合を含むビニル
単量体との共重合体のメルトフローレートは、大きい
と、加熱溶融型包装用フィルムの機械的強度が低下する
ことがあり、又、小さいと、加熱溶融型包装用フィルム
から得られる収納袋を加熱溶融釜で溶融させた際に道路
表示材との混合性が低下することがあるので、0.1〜
20g/10分が好ましく、0.5〜10g/10分が
より好ましい。なお、上記エチレンとエステル結合を含
むビニル単量体との共重合体のメルトフローレートは、
JIS K7210に準拠して温度190℃、荷重2
1.2Nの条件下で測定されたものをいう。
【0032】又、上記ポリエチレンとしては、例えば、
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等が挙
げられる。上記ポリエチレンの融点は、高いと、加熱溶
融型包装用フィルムから得られる収納袋の加熱溶融釜内
での溶融速度が低下して作業性が低下し、又、低いと、
加熱溶融型包装用フィルムのブロッキングが生じ易くな
るので、100〜125℃に限定され、100〜120
℃が好ましい。なお、上記ポリエチレンの融点は示差走
査式熱量計により測定した際における最大吸熱ピーク温
度をいう。
【0033】上記ポリエチレンのメルトフローレート
は、大きいと、加熱溶融型包装用フィルムの機械的強度
が低下することがあり、又、小さいと、加熱溶融釜で溶
融させた際に道路表示材との混合性が低下することがあ
るので、0.1〜20g/10分が好ましく、0.5〜
10g/10分がより好ましい。なお、上記ポリエチレ
ンのメルトフローレートは、JIS K7210に準拠
して温度190℃、荷重21.2Nの条件下で測定され
たものをいう。
【0034】上記加熱溶融型包装用フィルムを構成する
表面層及び中間層には、加熱溶融型包装用フィルムの物
性を損なわない範囲内において、酸化防止剤;ステアリ
ン酸アミド、エルカ酸アミド等の滑剤;帯電防止剤;中
和剤;耐候剤;顔料等を添加してもよく、又、上記表面
層には、請求項1に記載の加熱溶融型包装用フィルムの
表面層に添加されるアンチブロッキング材が添加されて
もよい。
【0035】次に、上記加熱溶融型包装用フィルムの製
造方法を説明する。上記加熱溶融型包装用フィルムの製
造方法しては、特に限定されず、例えば、中間層を構成
するエチレンとエステル結合を含むビニル単量体との共
重合体を一の押出機に供給し溶融混練する一方、表面層
を構成するエチレンとエステル結合を含むビニル単量体
との共重合体又はポリエチレンを押出機に供給し溶融混
練して多層に押出し、インフレーションフィルム法やT
ダイフィルム法等により加熱溶融型包装用フィルムを製
造する方法が挙げられる。
【0036】上記の如くして得られた加熱溶融型包装用
フィルムにおける表面層の厚みは、厚いと、加熱溶融釜
での溶融速度が低下して作業性が低下したり、或いは、
表面層の一部が溶融せずに加熱溶融釜内に滞留すること
があり、又、薄いと、加熱溶融型包装用フィルムの製造
の際に表面層を中間層表面にムラなく積層一体化させる
ことができないことがあるので、加熱溶融型包装用フィ
ルムの全厚みに対する二つの表面層の合計厚み割合が5
〜20%となるように調整することが好ましく、7〜1
5%となるように調整することがより好ましい。
【0037】又、得られた加熱溶融型包装用フィルム
は、請求項1に記載の加熱溶融型包装用フィルムと同様
の要領で道路表示材の加熱溶融型収納袋に形成すること
ができる。なお、上記道路表示材としては、特に限定さ
れず、例えば、上述したものと同様のものが挙げられ
る。
【0038】そして、上記の如くして製造された加熱溶
融型収納袋内に上記道路表示材を収納した上で前後フィ
ルム部の上端部同士を溶融一体化することによって上記
収納袋の上端開口部を閉止して上記収納袋内に上記道路
表示材を密封した状態に収納し、所定場所に保管してお
くことができる。
【0039】この時、上記収納袋を構成する加熱溶融型
包装用フィルムは、中間層が融点が100℃以下のエチ
レンとエステル結合を含むビニル単量体との共重合体か
ら形成されているとともに、表面層が融点が100〜1
25℃であるエチレンとエステル結合を含むビニル単量
体との共重合体又は融点が100〜125℃であるポリ
エチレンから形成されているので適度な腰を有し、該収
納袋の上端開口部を開口した状態に確実に保持して収納
袋内への道路表示材の収納作業を円滑に行えるととも
に、低温におけるヒートシール性に優れ、収納袋内に道
路表示材を収納した後に上端開口部を低温で確実に溶融
封止することができる。
【0040】しかも、上記収納袋を構成する加熱溶融型
包装用フィルムの表面層は、融点が100〜125℃で
あるエチレンとエステル結合を含むビニル単量体との共
重合体又は融点が100〜125℃であるポリエチレン
から構成されているので、収納袋同士を重ね合わせた状
態で高温環境下に長期間に亘って保存した場合にあって
も収納袋同士がひっついたりするといった所謂ブロッキ
ング現象は発生しない。
【0041】しかして、上記道路表示材を使用する時
は、上記収納袋を開封して該収納袋内から道路表示材を
取り出すことなく、上記収納袋内に道路表示材を収納し
た状態のまま該収納袋ごと加熱溶融釜内に供給する。
【0042】すると、上記収納袋は加熱溶融釜内で加熱
溶融されて塊状になることなく円滑に且つ確実に溶融し
加熱溶融釜内に均一に分散するとともに、収納袋内に収
納されていた道路表示材が外部に放出され加熱溶融釜内
で加熱溶融され、そして、上記溶融状態のエチレンとエ
ステル結合を含むビニル単量体との共重合体及びポリエ
チレンは溶融状態の道路表示材と円滑に且つ確実に混合
し、道路表示材の溶融を阻害することはない。
【0043】
【実施例】(実施例1)中間層を構成するエチレン−エ
チルアクリレート共重合体(融点=97℃、エチルアク
リレート含有量=9重量%、メルトフローレート=5.
0g/10分)を一の押出機に供給して溶融混練する一
方、表面層を構成するエチレン−エチルアクリレート共
重合体(融点=97℃、エチルアクリレート含有量=9
重量%、メルトフローレート=5.0g/10分)10
0重量部と、粒径が15μmのガラスビーズ0.3重量
部と、ステアリン酸アミド0.1重量部とを他の押出機
に供給して溶融混練し、インフレーションフィルム法に
より中間層の両面に表面層が積層一体化されてなる厚さ
200μmの加熱溶融型包装用フィルムを作製した。な
お、加熱溶融型包装用フィルムの中間層の厚みは180
μmであり、二つの表面層の厚みの夫々は10μmであ
った。
【0044】(実施例2)中間層を構成するエチレン−
メチルメタクリレート共重合体(融点=100℃、メチ
ルメタクリレート含有量=10重量%、メルトフローレ
ート=7.0g/10分)を一の押出機に供給して溶融
混練する一方、表面層を構成するエチレン−エチルアク
リレート共重合体(融点=100℃、エチルアクリレー
ト含有量=10重量%、メルトフローレート=7.0g
/10分)100重量部と、粒径が10μmの合成シリ
カ0.5重量部と、エルカ酸アミド0.15重量部とを
他の押出機に供給して溶融混練し、インフレーションフ
ィルム法により中間層の両面に表面層が積層一体化され
てなる厚さ200μmの加熱溶融型包装用フィルムを作
製した。なお、加熱溶融型包装用フィルムの中間層の厚
みは180μmであり、二つの表面層の厚みの夫々は1
0μmであった。
【0045】(比較例1)ガラスビーズの添加量を0.
05重量部としたこと以外は実施例1と同様にして加熱
溶融型包装用フィルムを作製した。
【0046】(実施例3)中間層を構成するエチレン−
酢酸ビニル共重合体(融点=95℃、酢酸ビニル含有量
=10重量%、メルトフローレート=4.0g/10
分)を一の押出機に供給して溶融混練する一方、表面層
を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体(融点=10
5℃、酢酸ビニル含有量=5重量%、メルトフローレー
ト=4.0g/10分)100重量部と、粒径が5μm
の合成シリカ0.2重量部と、ステアリン酸アミド0.
1重量部とを他の押出機に供給して溶融混練し、インフ
レーションフィルム法により中間層の両面に表面層が積
層一体化されてなる厚さ200μmの加熱溶融型包装用
フィルムを作製した。なお、加熱溶融型包装用フィルム
の中間層の厚みは170μmであり、二つの表面層の厚
みの夫々は15μmであった。
【0047】(実施例4)中間層を構成するエチレン−
エチルアクリレート共重合体(融点=97℃、エチルア
クリレート含有量=9重量%、メルトフローレート=
5.0g/10分)を一の押出機に供給して溶融混練す
る一方、表面層を構成する低密度ポリエチレン(融点=
113℃、メルトフローレート=5.0g/10分)1
00重量部と、粒径が5μmの合成シリカ0.2重量部
と、ステアリン酸アミド0.1重量部とを他の押出機に
供給して溶融混練し、インフレーションフィルム法によ
り中間層の両面に表面層が積層一体化されてなる厚さ2
00μmの加熱溶融型包装用フィルムを作製した。な
お、加熱溶融型包装用フィルムの中間層の厚みは180
μmであり、二つの表面層の厚みの夫々は10μmであ
った。
【0048】(実施例5)中間層を構成するエチレン−
メチルメタクリレート共重合体(融点=100℃、メチ
ルメタクリレート含有量=10重量%、メルトフローレ
ート=7.0g/10分)を一の押出機に供給して溶融
混練する一方、表面層を構成する直鎖状低密度ポリエチ
レン(融点=120℃、メルトフローレート=7.0g
/10分)100重量部と、粒径が5μmの合成シリカ
0.2重量部と、エルカ酸アミド0.1重量部とを他の
押出機に供給して溶融混練し、インフレーションフィル
ム法により中間層の両面に表面層が積層一体化されてな
る厚さ200μmの加熱溶融型包装用フィルムを作製し
た。なお、加熱溶融型包装用フィルムの中間層の厚みは
180μmであり、二つの表面層の厚みの夫々は10μ
mであった。
【0049】(実施例6)中間層の厚みが160μm、
二つの表面層の厚みの夫々が20μmとなるように調整
したこと以外は実施例4と同様にして加熱溶融型包装用
フィルムを作製した。
【0050】(比較例2)表面層を構成する樹脂とし
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体(融点=95℃、酢
酸ビニル含有量=10重量%、メルトフローレート=
4.0g/10分)を用いたこと以外は実施例3と同様
にして加熱溶融型包装用フィルムを得た。
【0051】(比較例3)表面層を構成する樹脂とし
て、直鎖状低密度ポリエチレン(融点=127℃、メル
トフローレート=5.0g/10分)を用い、ステアリ
ン酸アミドの代わりにエルカ酸アミドを用いたこと以外
は実施例4と同様にして加熱溶融型包装用フィルムを得
た。
【0052】得られた加熱溶融型包装用フィルムの耐ブ
ロッキング性及び溶融性を下記の方法で測定し、その結
果を表1に示した。
【0053】(耐ブロッキング性)加熱溶融型包装用フ
ィルムを縦1320mm×横540mmの正面縦長長方
形状に切断形成し、このフィルムを上下方向の中央部か
ら二つ折りにして前後フィルム部とし、これら前後フィ
ルム部の対向左右端縁部同士を溶融一体化させることに
よって上端開口部を有する収納袋を作製した。この要領
で収納袋を100枚作製し、これら収納袋を上下方向に
重ね合わせて40℃で7日間放置した。この放置後の収
納袋同士のひっつきの有無及び収納袋の上端開口部にお
ける前後フィルム部同士のひっつきの有無を目視観察
し、下記基準により判断した。 1・・・フィルム同士が完全にひっついており、引き剥
がすとフィルムが破れた。 2・・・フィルム同士がひっついており、引き剥がす際
に抵抗を感じた。 3・・・フィルム同士が一部ひっついており、引き剥が
す際にフィルム同士がひっついた部分で抵抗を感じた。 4・・・フィルム同士が一部ひっついている様子はあっ
たが、引き剥がす際に抵抗は感じなかった。 5・・・フィルム同士はひっついていなかった。
【0054】(溶融性)石油樹脂15重量%、炭酸カル
シウム60重量%、ガラスビーズ16重量%、二酸化チ
タン5重量%及び可塑剤4重量%からなる道路表示材9
9重量%と、加熱溶融型包装用フィルム1重量%とを攪
拌しながら温度220℃で溶融混合し、その時の混合状
態を目視観察し、下記基準により判断した。
【0055】 ◎・・・道路表示材と加熱溶融型包装用フィルムとは速
やかに溶融混合した。 ○・・・道路表示材と加熱溶融型包装用フィルムとは作
業上支障のない程度の時間内に溶融混合した。 ×・・・道路表示材と加熱溶融型包装用フィルムとは円
滑に溶融混合せず、その混合状態も悪かった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の加熱溶融型包装用フィルムは、
上記の如く、適度な腰を有しているとともに低温におけ
るヒートシール性に優れているので、上記加熱溶融型包
装用フィルムから得られる道路表示材の収納袋は、その
開口部を開口状態に確実に保持した状態で道路表示材の
収納作業を円滑に行えるとともにその開口部の封止作業
も低温において簡単に且つ確実に行うことができる。
【0058】しかも、上記加熱溶融型包装用フィルムは
耐ブロッキング性に優れているので、フィルム同士を高
温状態に長期間に亘って重ね合わせて保管しておいて
も、互いにフィルム同士がひっつくといった所謂ブロッ
キング現象は生じない。
【0059】又、上記加熱溶融型包装用フィルムは溶融
性に優れているので、道路表示材とともに加熱溶融釜に
投入された場合にあっても、上記加熱溶融型包装用フィ
ルムは円滑に且つ確実に溶融、分散して道路表示材と速
やかに混合し、道路表示材の溶融を妨げることはない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AA23 AD01 BA04 BA15 BB90 CA40 4F100 AG00H AK04A AK04B AK04C AK04J AK68A AK68B AK68C AK70A AK70B AK70C AK71A AK71B AK71C AL01A AL01B AL01C BA03 BA06 BA13 CA17B CA17C GB17 JA04A JA04B JA04C JL00 JL01 JL12 JL14 YY00A YY00B YY00C YY00H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間層の両面に表面層が積層一体化され
    てなる加熱溶融型包装用フィルムであって、上記中間層
    は、融点が100℃以下であるエチレンとエステル結合
    を含むビニル単量体との共重合体からなるとともに、上
    記表面層は、融点が100℃以下であるエチレンとエス
    テル結合を含むビニル単量体との共重合体100重量部
    と、粒径が10μm以上のアンチブロッキング材0.1
    重量部以上とからなることを特徴とする加熱溶融型包装
    用フィルム。
  2. 【請求項2】 中間層の両面に表面層が積層一体化され
    てなる加熱溶融型包装用フィルムであって、上記中間層
    は、融点が100℃以下であるエチレンとエステル結合
    を含むビニル単量体との共重合体からなるとともに、上
    記表面層は、融点が100〜125℃であるエチレンと
    エステル結合を含むビニル単量体との共重合体又は融点
    が100〜125℃であるポリエチレンからなることを
    特徴とする加熱溶融型包装用フィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016014075A (ja) * 2014-06-30 2016-01-28 日立マクセル株式会社 両面粘着テープおよび両面粘着テープ用基材
JP2018034464A (ja) * 2016-09-01 2018-03-08 積水フィルム株式会社 溶融フィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016014075A (ja) * 2014-06-30 2016-01-28 日立マクセル株式会社 両面粘着テープおよび両面粘着テープ用基材
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