JP2001352990A - 多機能塩基配列及びそれを含む人工遺伝子 - Google Patents

多機能塩基配列及びそれを含む人工遺伝子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然には存在しない産業上有用な人工タンパ
ク質を創出する上で必要とされる、塩基配列の読み枠を
異にした場合に2以上の機能を有する多機能塩基配列か
らなるマイクロ遺伝子やこれらを重合した人工遺伝子
や、人工遺伝子の翻訳産物である人工タンパク質を提供
すること。 【解決手段】 所定の機能を有するアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列のすべての組合せの中から、前記所定の
機能を有するアミノ酸配列の読み枠とは異なる読み枠に
おいて、前記所定の機能と同一又は異なる生物機能を有
し、かつ3つの読み枠のすべてにストップコドンが存在
しない塩基配列を計算科学的手法により選択して作製し
たマイクロ遺伝子を複数の読み枠が出現するように重合
して人工遺伝子を製造し、この人工遺伝子の翻訳産物で
ある人工タンパク質を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩基配列の読み枠
を異にした場合に2以上の機能を有する多機能塩基配列
や、該多機能塩基配列が複数の読み枠が出現するように
結合している人工遺伝子や、該人工遺伝子の翻訳産物で
ある人工タンパク質又はその誘導体等に関する。
【0002】
【従来の技術】分子進化工学の誕生により、生命反応の
根幹を形成するタンパク質あるいはそれらをコードする
遺伝子DNAを、実験室の中で人工的に創り出すことが
行われている。この技術により、自然には存在しない新
たな活性を持った酵素・タンパク質や、天然のタンパク
質とは大きく構造の異なるタンパク質を産み出すことが
可能となり、医療領域や工学領域への様々な応用が期待
されている。分子進化工学では、タンパク質又はそれを
コードする遺伝子を構成するアミノ酸又はヌクレオチド
のブロック単位のランダムな重合体プールの中から、目
的とする活性を持つ分子を選び出す操作が行われる。例
えば、Szostakらのグループは、100塩基の長さをも
つランダムな配列をもったDNA集団をDNA合成機で
作製し、このDNA集団をインビトロでRNAに転写
し、1013の多様性をもつRNA集団を用意し、このR
NA集団の中から特定の色素に特異的に結合するRNA
分子を選択し、どのような配列構造を有するRNA分子
が与えられた機能を満足するかについて報告している
(Nature,346:818-822,1990)。Szostakらのグループは
さらに同様のアプローチで、リガーゼ活性といったより
複雑な活性をもつRNA分子を創出することに成功して
いる(Science,261:1411-1418,1993)。
【0003】一方、遺伝子は小さな遺伝子が繰り返し重
合して誕生したのではないかという仮説があり(Proc.N
atl.Acad.Sci.USA,80:3391-3395,1983)、また、単純な
繰り返し構造に富むポリペプチドは安定な二次構造を取
りやすいと考えられるので、大きなタンパク質や遺伝子
を対象とする分子進化工学では、短い構造単位を繰り返
し重合させ巨大分子を合成する技術が要求されている
(Nature,367:323-324,1994)。短いDNA単位の繰り返
し重合体を得る方法として、ローリング・サークル合成
法が報告されている(Proc,Natl,Acad.Sci.USA,92:4641
-4645,1995)が、この方法はリン酸化反応、連結反応、
重合反応、二本鎖形成反応などのステップを何段階も経
なければならないため、反応系が複雑である。
【0004】そこで本発明者らは、効率的かつ単純にマ
イクロ遺伝子の繰り返し重合体を作製する方法として、
少なくとも一部の配列が互いに相補しているオリゴヌク
レオチドA及びオリゴヌクレオチドBに、DNAポリメ
ラーゼを作用させて重合反応を行うことを特徴とするマ
イクロ遺伝子重合法(特開平9−322775号公報)
を提案している。
【0005】また、絹タンパク質やエラスチン等の天然
タンパク質の反復単位に類似する反復単位を有するアミ
ノ酸ポリマーをコードするDNA(特開平10−145
86号公報)や、繰返しアミノ酸配列を有する人工タン
パク質をコードする遺伝子カセット(米国特許第508
9406号明細書)や、アミノ酸の繰返し配列を有する
大ポリペプチド作製用の合成反復DNA(米国特許第5
641648号明細書)や、アミノ酸の繰返し単位を有
するペプチドをコードするDNA配列(米国特許第57
70697号明細書)や、アミノ酸の反復配列を含む大
ポリペプチド作製用の合成反復DNA(米国特許第58
30713号明細書)が知られている。また、6つの読
み枠の1つがαヘリックス構造を形成しやすいDNA断
片をデザインし、そこから作成したライブラリーが高頻
度に安定なタンパク質をコードすることや、同様に、6
つの読み枠の中の1つがβストランド構造を形成しやす
いDNA断片をデザインすることが報告(Proc,Natl,Ac
ad.Sci.USA,94:3805-3810,1997)されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、産業
上有用な人工タンパク質を創出する上で必要とされる、
塩基配列の読み枠を異にした場合に2以上の機能を有す
る多機能塩基配列や、該多機能塩基配列が複数の読み枠
が出現するように結合している人工遺伝子や、かかる人
工遺伝子の翻訳産物である人工タンパク質又はその誘導
体等を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】DNAやRNAといった
核酸、あるいは短いペプチドを対象とした、機能性人工
分子の創出は、ランダムな配列をもったDNA集団(ラ
イブラリー)を出発点として、その中から目的とする機
能をもった分子を選択してくるという基本戦略が採用さ
れるが、このシステムをそのまま高分子のタンパク質の
創出に用いると、ランダムな配列をもったDNAに翻訳
停止コドン(TAA、TAG、TGA)が高頻度に生
じ、結果的には短いペプチドしか産生しないライブラリ
ーが得られるにすぎず、タンパク質の創出には実際上使
用することができない。しかし、前記本発明者によるマ
イクロ遺伝子重合法(特開平9−322775号公報)
によると、マイクロ遺伝子に乱雑さを加えながらタンデ
ムに重合することにより、得られた重合体は複数の読み
枠のコンビナトリアル(組み合わせ的)な性質をもち、
非常に大きな多様性を有することになる。しかも、この
マイクロ遺伝子重合法では、用いるマイクロ遺伝子が、
予めどの読み枠にも翻訳停止コドンが出現しないように
デザインすることが可能であり、前述した、ランダムな
配列をもったDNAが高頻度にもつ翻訳停止コドン問題
を回避することができることがわかった。
【0008】マイクロ遺伝子重合法で作成されたライブ
ラリーの場合、分子多様性をもつとはいうものの、その
全体の性質は、最初に用いるマイクロ遺伝子の配列に大
きく依存することから、ブロック単位に用いるマイクロ
遺伝子のデザインの仕方によっては、作成される人工遺
伝子ライブラリーをある方向に特化することが可能とな
る。しかし、例えば、免疫活性が十分強いエイズウイル
ス中和抗原タンパク質、基本免疫を賦活化する活性のあ
る人工タンパク質、単核ファゴサイトからTNF−αの
放出を誘導しかつ血中で安定な人工タンパク質、ヒトの
免疫系の監視をすり抜けるような人工タンパク質骨格等
の生物機能を有する人工タンパク質を作製するのに必要
なマイクロ遺伝子をデザインするためには、高速計算機
やゲノム情報を十分に利用することが必要であることも
わかった。
【0009】以上の知見に基づいて、本発明者は、機能
性人工タンパク質を発現することができる人工遺伝子を
マイクロ遺伝子重合法により創出することができないか
と考え、エイズウイルス中和抗原タンパク質を基本生物
機能として有し、これに加えてαヘリックス構造を形成
しやすい性質など二次構造を形成しやすいという生物機
能を有するペプチドを異なる読み枠にコードする複数生
物機能を有する単一マイクロ遺伝子を計算科学的手法に
よりデザインすることを試みた。なお、エイズウイルス
中和抗原タンパク質とαヘリックス形成能力を2つの生
物機能として選んだのは、エイズウイルスのもつgp1
20タンパク質のループ3と呼ばれる領域に対する抗体
のいくつかがウイルス中和活性をもつことや、通常該ル
ープ3領域がgp120タンパク質の内部に隠れており
該ループ3に対する抗体が得にくいことや、合成したル
ープ3中和抗原ペプチドでは免疫原性が弱く抗体が期待
したようには得られないことがよく知られており、少な
くともいくつかの部分でループ3ペプチド配列を有し、
全体がαヘリックス骨格で安定に支えられている免疫原
性の強い人工タンパク質を創出し、かかる人工タンパク
質を免疫源として用いることにより、中和抗体の候補と
なる抗ループ抗体が得られる可能性があるということに
よる。
【0010】まず、エイズウイルスの中和抗原として知
られているペプチド「RKSIRIQRGPGRTFV
TIGKI」を読み枠の1つにコードするマイクロ遺伝
子をデザインすることとした。例えば、最初のR(アル
ギニン)には「CGT」「CGC」「CGA」「CG
G」「AGA」「AGG」の6つのコドンが対応するが
この中から特定のコドンを選択し、次のK(リシン)に
は「AAA」「AAG」の2つのコドンが対応するがこ
の中から特定のコドンを選択し、以下同様にして特定の
コドンを順次選択しマイクロ遺伝子をデザインする場
合、上記中和抗原ペプチドを読み枠の1つにコードする
塩基配列は、コドンの縮重から約1,651億種あるこ
とになる。また、単一マイクロ遺伝子はプラス鎖及びマ
イナス鎖に各3種の読み枠をもつことから、6種の異な
るペプチドをコードすることができることになり、例え
ば、同じ方向の異なる2つの読み枠では、上記中和抗原
ペプチドとは全く異なる2つのペプチドがコードされる
ことになる。そこで、同じ方向の他の読み枠2つのいず
れかで「二次構造を形成しやすい」という性質を有する
ペプチドをコードする塩基配列を、上記約1,651億
種の塩基配列の中から計算機により検索することにし
た。
【0011】計算機としてSunのEnterpris
e250を用いて実行したところ、約1,651億種の
塩基配列全てを同時に計算するには無理があることがわ
かったので、上記中和抗原ペプチドの両端を削除した
「IRIQRGPGRTFVT」の13個のアミノ酸か
らなるペプチドについて計算することとした。1つの読
み枠でこのペプチドをコードする可能性のある塩基配列
を全て計算機内に書き出したところ、約5億種の塩基配
列が作成された。これら5億種の塩基配列の、同じ方向
の他の2つの読み枠を翻訳し、終止コドンが現れて翻訳
が途中でストップするものや、ペプチド配列として重複
するものを除いた、約1,506万種のペプチド配列の
集団を計算機の中に作成した。次に、この約1,506
万種のペプチドの中から「二次構造を形成しやすい」と
いう性質をもつペプチドを、二次構造予測プログラムを
用いて個別に計算してスコアづけを行った。この計算に
1週間以上要したが、得られた結果をスコアの高い順に
ソートしたところ、第2読み枠でαヘリックスを非常に
形成しやすい塩基配列として、「ATACGCATTC
AGAGAGGCCCTGGCCGCACTTTTGT
TACT」を選択することができた。
【0012】上記計算は、エイズウイルス中和抗原ペプ
チド20アミノ酸残基の真ん中部分13アミノ酸残基に
ついて実施したので、未計算の両端部分についても同様
の計算をおこない、それらの結果を合わせてマイクロ遺
伝子「デザイン−25」を得ることができた。このマイ
クロ遺伝子「デザイン−25」は、その読み枠の1つに
中和抗原配列をコードし、他の読み枠2つに終止コドン
をもたず、さらに、そのうちの1つにαヘリックスを形
成しやすい性質のペプチドをコードし、「エイズウイル
ス中和抗原性」と「構造形成能力」といった2つの生物
機能構造が潜源化したマイクロ遺伝子ということができ
る。次に、かかるマイクロ遺伝子「デザイン−25」
を、前記本発明者によるマイクロ遺伝子重合法(特開平
9−322775号公報)を利用して重合し、「中和抗
原配列」と「αヘリックスを形成しやすい配列」とが複
雑に組み合わさった種々の人工遺伝子からなる人工遺伝
子ライブラリーを作製した。これら人工遺伝子ライブラ
リーを用いて種々の人工タンパク質を大腸菌で発現さ
せ、全体としてはαヘリックスの構造に支えられなが
ら、その中のところどころにエイズウイルス中和抗原配
列をもつ人工タンパク質が得られることを確認し、本発
明を完成するに至った。
【0013】すなわち本発明は、塩基配列の読み枠を異
にした場合、該塩基配列が2以上の機能を有することを
特徴とする多機能塩基配列(請求項1)や、塩基配列
が、2本鎖の塩基配列であることを特徴とする請求項1
記載の多機能塩基配列(請求項2)や、塩基配列が、D
NAであることを特徴とする請求項1又は2記載の多機
能塩基配列(請求項3)や、塩基配列が、RNAである
ことを特徴とする請求項1又は2記載の多機能塩基配列
(請求項4)や、塩基配列が、線状の塩基配列であるこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の多機能塩
基配列(請求項5)や、塩基配列の読み枠が、1つずつ
ずれた3つの読み枠のすべてにストップコドンが存在し
ないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の多
機能塩基配列(請求項6)や、塩基配列の6つの読み枠
のすべてにストップコドンが存在しないことを特徴とす
る請求項2〜6のいずれか記載の多機能塩基配列(請求
項7)や、多機能塩基配列を重合したときの連結部にス
トップコドンが生起することがないことを特徴とする請
求項6又は7記載の多機能塩基配列(請求項8)や、2
以上の機能が、2以上の生物機能であることを特徴とす
る請求項1〜8のいずれか記載の多機能塩基配列(請求
項9)や、生物機能が、二次構造を形成しやすい機能、
中和抗体を誘導する抗原機能、免疫を賦活化する機能、
細胞増殖を促進又は抑制する機能、癌細胞を特異的に認
識する機能、プロテイン・トランスダクション機能、細
胞死誘導機能、抗原決定残基呈示機能、金属結合機能、
補酵素結合機能、触媒活性機能、蛍光発色活性機能、特
定の受容体に結合してその受容体を活性化する機能、信
号伝達に関わる特定の因子に結合してその働きをモジュ
レートする機能、生体高分子を特異的に認識する機能、
細胞接着機能、細胞外へタンパク質を局在化させる機
能、特定の細胞内小器官にターゲットする機能、細胞膜
に埋め込まれる機能、アミロイド繊維形成機能、繊維性
タンパク質の形成機能、タンパク質性ゲル形成機能、タ
ンパク質性フィルム形成機能、単分子膜形成機能、自己
集合機能、粒子形成機能、又は、他のタンパク質の高次
構造形成を補助する機能であることを特徴とする請求項
9記載多機能塩基配列(請求項10)や、塩基配列が、
15〜500の塩基又は塩基対からなることを特徴とす
る請求項1〜10のいずれか記載の多機能塩基配列(請
求項11)や、多機能塩基配列を重合するための修飾が
施されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれ
か記載の多機能塩基配列(請求項12)や、天然由来の
塩基配列が結合されていることを特徴とする請求項1〜
12のいずれか記載の多機能塩基配列(請求項13)に
関する。
【0014】また本発明は、所定の機能を有するアミノ
酸配列をコードする塩基配列のすべての組合せの中か
ら、前記所定の機能を有するアミノ酸配列の読み枠とは
異なる読み枠において、前記所定の機能と同一又は異な
る機能を有する塩基配列を選択することを特徴とする2
以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法(請求項
14)や、所定の機能と同一又は異なる機能を有する塩
基配列を、計算科学的手法により選択することを特徴と
する請求項14記載の2以上の機能を有する多機能塩基
配列の製造方法(請求項15)や、計算科学的手法が、
生物機能予測プログラムを用いたときのスコアーによっ
て評価・選択する手法であることを特徴とする請求項1
5記載の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方
法(請求項16)や、塩基配列が、2本鎖の塩基配列で
あることを特徴とする請求項14〜16のいずれか記載
の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法(請
求項17)や、塩基配列が、DNAであることを特徴と
する請求項14〜17のいずれか記載の2以上の機能を
有する多機能塩基配列の製造方法(請求項18)や、塩
基配列が、RNAであることを特徴とする請求項14〜
17のいずれか記載の2以上の機能を有する多機能塩基
配列の製造方法(請求項19)や、塩基配列が、線状の
塩基配列であることを特徴とする請求項14〜19のい
ずれか記載の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製
造方法(請求項20)や、塩基配列の読み枠が、1つず
つずれた3つの読み枠のすべてにストップコドンが存在
しないことを特徴とする請求項14〜20のいずれか記
載の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法
(請求項21)や、塩基配列の6つの読み枠のすべてに
ストップコドンが存在しないことことを特徴とする請求
項17〜21のいずれか記載の2以上の機能を有する多
機能塩基配列の製造方法(請求項22)や、多機能塩基
配列を重合したときの連結部にストップコドンが生起す
ることがないことを特徴とする請求項21又は22記載
の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法(請
求項23)や、2以上の機能が、2以上の生物機能を有
することを特徴とする請求項14〜23のいずれか記載
の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法(請
求項24)や、生物機能が、二次構造を形成しやすい機
能、中和抗体を誘導する抗原機能、免疫を賦活化する機
能、細胞増殖を促進又は抑制する機能、癌細胞を特異的
に認識する機能、プロテイン・トランスダクション機
能、細胞死誘導機能、抗原決定残基呈示機能、金属結合
機能、補酵素結合機能、触媒活性機能、蛍光発色活性機
能、特定の受容体に結合してその受容体を活性化する機
能、信号伝達に関わる特定の因子に結合してその働きを
モジュレートする機能、生体高分子を特異的に認識する
機能、細胞接着機能、細胞外へタンパク質を局在化させ
る機能、特定の細胞内小器官にターゲットする機能、細
胞膜に埋め込まれる機能、アミロイド繊維形成機能、繊
維性タンパク質の形成機能、タンパク質性ゲル形成機
能、タンパク質性フィルム形成機能、単分子膜形成機
能、自己集合機能、粒子形成機能、又は、他のタンパク
質の高次構造形成を補助する機能であることを特徴とす
る請求項24記載の2以上の機能を有する多機能塩基配
列の製造方法(請求項25)や、塩基配列が、15〜5
00の塩基又は塩基対からなることを特徴とする請求項
14〜25のいずれか記載の2以上の機能を有する多機
能塩基配列の製造方法(請求項26)や、さらに多機能
塩基配列を重合するための修飾を施すことを特徴とする
請求項14〜26のいずれか記載の2以上の機能を有す
る多機能塩基配列の製造方法(請求項27)や、さらに
天然由来の塩基配列を結合することを特徴とする請求項
14〜27のいずれか記載の2以上の機能を有する多機
能塩基配列の製造方法(請求項28)や、請求項14〜
28のいずれか記載の2以上の機能を有する多機能塩基
配列の製造方法により製造することができる2以上の機
能を有する多機能塩基配列(請求項29)に関する。
【0015】さらに本発明は、請求項1〜13のいずれ
か記載又は請求項29記載の多機能塩基配列の1種又は
2種以上が、複数の読み枠が出現するように結合してい
ることを特徴とする人工遺伝子(請求項30)や、30
〜100000の塩基又は塩基対からなることを特徴と
する請求項30記載の人工遺伝子(請求項31)や、請
求項1〜13のいずれか記載又は請求項29記載の多機
能塩基配列の1種又は2種以上を、複数の読み枠が出現
するようにコンビナトリアルに重合することを特徴とす
る人工遺伝子の製造方法(請求項32)や、2本鎖多機
能塩基配列の一端に特定のDNA配列「A」、他端に特
定のDNA配列「B」を付加し、DNA配列「A」及び
「B」にそれぞれ相補的な配列を少なくとも一部含むD
NA配列「a」及び「b」を調製し、該DNA配列
「a」と「b」とが連結した一本鎖DNAを用いて前記
2本鎖多機能塩基配列のリガーゼ反応を行うことを特徴
とする請求項32記載の人工遺伝子の製造方法(請求項
33)や、多機能塩基配列の全部又は一部からなり、少
なくとも一部の配列が互いに相補している2つの塩基配
列にポリメラーゼを作用させてポリメラーゼ連鎖反応を
行うことを特徴とする請求項32記載の人工遺伝子の製
造方法(請求項34)や、請求項30又は31記載の人
工遺伝子が発現ベクターに組み込まれていることを特徴
とする人工遺伝子発現ベクター(請求項35)や、人工
遺伝子が、天然遺伝子と結合された人工遺伝子であるこ
とを特徴とする請求項35記載の人工遺伝子発現ベクタ
ー(請求項36)や、請求項35又は36記載の人工遺
伝子発現ベクターが宿主細胞に導入されていることを特
徴とする人工遺伝子発現ベクター含有細胞(請求項3
7)や、宿主細胞が大腸菌であることを特徴とする請求
項37記載の人工遺伝子発現ベクター含有細胞(請求項
38)や、請求項30又は31記載の人工遺伝子の翻訳
産物として得られることを特徴とする人工タンパク質又
はその誘導体(請求項39)や、翻訳が、無細胞発現系
で行われることを特徴とする請求項39記載の人工タン
パク質又はその誘導体(請求項40)や、翻訳が、細胞
発現系で行われることを特徴とする請求項39記載の人
工タンパク質又はその誘導体(請求項41)や、細胞
が、請求項37又は38記載の人工遺伝子発現ベクター
含有細胞であることを特徴とする請求項41記載の人工
タンパク質又はその誘導体(請求項42)や、人工タン
パク質の誘導体が、人工糖タンパク質、人工ホスホリピ
ッドプロテイン、人工ポリエチレングリコール修飾タン
パク質、人工ポルフィリン結合タンパク質又は人工フラ
ビン結合タンパク質であることを特徴とする請求項39
〜42のいずれか記載の人工タンパク質又はその誘導体
(請求項43)や、請求項30又は31記載の人工遺伝
子の翻訳産物の中から機能性分子をスクリーニングする
ことを特徴とする人工タンパク質又はその誘導体の製造
方法(請求項44)や、請求項39〜43のいずれか記
載の人工タンパク質又はその誘導体と、マーカータンパ
ク質及び/又はペプチドタグとを結合させた融合タンパ
ク質又はその誘導体(請求項45)や、請求項39〜4
3のいずれか記載の人工タンパク質又はその誘導体発現
能を有するトランスジェニック非ヒト動物(請求項4
6)や、請求項39〜43のいずれか記載の人工タンパ
ク質又はその誘導体発現能を有するトランスジェニック
植物(請求項47)や、請求項39〜43のいずれか記
載の人工タンパク質又はその誘導体を有効成分として含
有することを特徴とする各種疾病に対する治療薬(請求
項48)や、請求項39〜43のいずれか記載の人工タ
ンパク質又はその誘導体を有効成分として含有すること
を特徴とする各種疾病に対する診断薬(請求項49)
や、請求項39〜43のいずれか記載の人工タンパク質
又はその誘導体を有効成分として含有することを特徴と
する人工生体組織(請求項50)や、請求項39〜43
のいずれか記載の人工タンパク質又はその誘導体を有効
成分として含有することを特徴とする人工タンパク質性
高分子材料(請求項51)に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の多機能塩基配列として
は、塩基配列の読み枠を異にした場合、該塩基配列が2
以上の機能を有する塩基配列であれば特に制限されるも
のではなく、塩基配列としては、1本鎖又は2本鎖のD
NA配列又はRNA配列を具体的に例示することがで
き、また、これらは線状構造あるいは環状構造のどちら
でもよいが、重合方法が確立されている線状構造のもの
が好ましい。また、本発明の多機能塩基配列としては、
塩基配列の読み枠が1つずつずれた3つの読み枠のすべ
てにストップコドンが存在しないことが、特に2本鎖か
らなる塩基配列の場合は塩基配列の6つの読み枠のすべ
てにストップコドンが存在しないことが好ましい。さら
に、かかる多機能塩基配列を重合したときの連結部(結
合部)にストップコドンが生起することがない塩基配列
が特に好ましい。
【0017】本発明の多機能塩基配列が有する機能は、
その塩基配列の全部又は一部の翻訳産物が有する機能
と、その全部又は一部の塩基配列自体が有する機能に大
別することができ、上記翻訳産物が有する機能として
は、αヘリックス形成等の二次構造を形成しやすい機
能、ウイルス等の中和抗体を誘導する抗原機能、免疫賦
活化する機能(Nature Medicine,3:1266-1270,1997)、
細胞増殖を促進又は抑制する機能、癌細胞を特異的に認
識する機能、プロテイン・トランスダクション機能、細
胞死誘導機能、抗原決定残基呈示機能、金属結合機能、
補酵素結合機能、触媒活性機能、蛍光発色活性機能、特
定の受容体に結合してその受容体を活性化する機能、信
号伝達に関わる特定の因子に結合してその働きをモジュ
レートする機能、タンパク質,DNA,RNA,糖など
の生体高分子を特異的に認識する機能、細胞接着機能、
細胞外へタンパク質を局在化させる機能、特定の細胞内
小器官(ミトコンドリア、葉緑体、ERなど)にターゲ
ットする機能、細胞膜に埋め込まれる機能、アミロイド
繊維形成機能、繊維性タンパク質の形成機能、タンパク
質性ゲル形成機能、タンパク質性フィルム形成機能、単
分子膜形成機能、自己集合機能、粒子形成機能、他のタ
ンパク質の高次構造形成を補助する機能等を具体的に例
示することができる。なお、本発明において「生物機
能」という用語は、これら「塩基配列の全部又は一部の
翻訳産物が有する機能」を意味する。また、上記塩基配
列そのものが有する機能としては、金属結合機能、補酵
素結合機能、触媒活性機能、特定の受容体に結合してそ
の受容体を活性化する機能、信号伝達に関わる特定の因
子に結合してその働きをモジュレートする機能、タンパ
ク質,DNA,RNA,糖などの生体高分子を特異的に
認識する機能、RNAを安定化させる機能、翻訳の効率
をモジュレートする機能、特定遺伝子の発現を抑制する
機能などを例示することができる。
【0018】本発明の2以上の機能を有する多機能塩基
配列の製造方法としては、所定の機能を有するアミノ酸
配列をコードする塩基配列のすべての組合せの中から、
前記所定の機能を有するアミノ酸配列の読み枠とは異な
る読み枠において、前記所定の機能と同一又は異なる機
能を有する塩基配列を選択する多機能塩基配列の製造方
法であれば特に制限されるものではないが、所定の機能
としては前記の生物機能が好ましく、また所定の機能と
異なる生物機能が多様性を与えうる点で好ましい。上記
所定の機能を有するアミノ酸配列としては、所定の機能
を有するアミノ酸配列であれば全て包含され、単一のア
ミノ酸配列に限定されるものではなく、例えば所定の機
能を有するアミノ酸配列が3つ存在する場合には、該3
つのアミノ酸配列をコードする塩基配列のすべての組合
せの中から、多機能塩基配列が選択されることになる。
かかる所定の機能を有するアミノ酸配列としては、例え
ば前記エイズウイルス中和抗原の配列や、白血球に対す
るサイトカインであるαケモカインがもつGlu−Le
u−Arg等のモチーフ構造などの既知の配列の他に、
該既知配列に1又は2以上のアミノ酸が欠失、置換又は
付加され、かつ該既知配列と同様な機能を有する配列
や、各生物間でよく保存されている特定の生物機能に関
する共通配列や、既存のヒトタンパク質に忌避されてい
るアミノ酸配列からなるヒト免疫系の監視をすり抜ける
可能性がある配列など未知の配列を例示することができ
る。
【0019】本発明の多機能塩基配列の大きさとしては
特に制限されるものではないが、15〜500の塩基又
は塩基対、特に15〜200の塩基又は塩基対、さらに
15〜100の塩基又は塩基対の大きさの塩基配列が、
DNA合成を安定して行えるという点で好ましい。ま
た、本発明の多機能塩基配列として、前記マイクロ遺伝
子のランダム重合体作成方法(特開平9−154585
号公報)やマイクロ遺伝子重合法(特開平9−3227
75号公報)等により重合するための修飾が施されてい
る多機能塩基配列や、天然由来の塩基配列が結合されて
いる多機能塩基配列を用いることもできる。
【0020】そして、所定の機能と同一又は異なる生物
機能を有する塩基配列は、コンピューターを用いる計算
科学的手法により選択することができ、より具体的に
は、生物機能予測プログラムを用いたときのスコアーに
よって選択する手法を例示することができる。上記生物
機能予測プログラムとしては、タンパク質やペプチドの
生物機能とタンパク質やペプチドの一次構造との相関を
統計的に処理して作成したプログラムを例示することが
でき、例えば、ペプチドの二次構造形成能力は文献(St
ructure, Function, and Genetics 27:36-46 ,1997)記
載の方法を用いて評価することができる。この方法を用
いることにより与えられたペプチド配列の、各残基位置
での予想されるαヘリックス、βストランドの形成可能
性が数値化される(可能性が高いほど大きな値)。与え
られたペプチド配列の全ての残基の、αヘリックス、β
ストランドの形成可能性値をそれぞれ合計した値を、与
えられたペプチド配列のαヘリックスの形成のしやす
さ、βストランドの形成のしやすさの値として計算し、
評価に用いることができる。その他、機能予測プログラ
ムとして、例えば「PROSITE」(Nucleic Acids Res.,27:
215-219,1999)に登録されている既知のモチーフとの類
似性を検出する場合における「Motiffindプログラム」
(Protein Sci.,5:1991-1999,1996)等のタンパク質ファ
ミリーデータベースや、天然タンパク質との類似性から
機能を予測する場合における類似性検索プログラム「bl
ast」(J.Mol.Biol.,215:403-410,1990)や、信号伝達系
のいろいろなタンパク質因子との類似性を計算する場合
における「SMART」プログラム(Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,95:5857-5864,1998)や、細胞外や細胞内小器官へタン
パク質を局在化させる能力を評価する場合における「PS
ORT」プログラム(Biochem.Sci.,24:34-35,1999) や、細
胞膜に埋め込まれる能力を評価する場合における「SOSU
I」プログラム(Bioinformatics,4:378-379,1998)などを
挙げることができる。
【0021】また、種類の異なる2以上の多機能塩基配
列をリガーゼ等を用いて結合させることにより、あるい
は多機能塩基配列と天然由来の塩基配列とをリガーゼ等
を用いて結合させて本発明の多機能塩基配列とすること
もできる。また、本発明の多機能塩基配列の一部を個別
に作製し、その後これらをリガーゼ等を用いて結合させ
ることにより本発明の多機能塩基配列とすることもでき
る。そして、以上の本発明の多機能塩基配列の製造方法
により製造される2以上の機能を有する多機能塩基配列
もまた、本発明の多機能塩基配列に含まれる。
【0022】本発明の人工遺伝子は、上記の多機能塩基
配列の1種又は2種以上を、複数の読み枠が出現するよ
うにコンビナトリアルに重合することにより製造するこ
とができる。複数の読み枠が出現するようにコンビナト
リアルに重合する方法としては、前述の本発明者により
開発された特開平9−154585号公報記載の方法、
すなわち2本鎖多機能塩基配列の両端に互いに異なる特
定のDNA配列を付加し、この特定のDNA配列にそれ
ぞれ相補的な配列を少なくとも一部含むDNA配列を調
製し、該それぞれ調製したDNA配列を連結した一本鎖
DNAを用いて前記多機能塩基配列のリガーゼ反応を行
うことを特徴とする複数のマイクロ遺伝子を用いるマイ
クロ遺伝子のランダム重合方法や、特開平9−3227
75号公報記載の方法、すなわち少なくとも一部の配列
が互いに相補しているオリゴヌクレオチドA及びオリゴ
ヌクレオチドBに、DNAポリメラーゼを作用させてポ
リメラーゼ連鎖反応を行うことを特徴とする単一マイク
ロ遺伝子を繰り返し重複するマイクロ遺伝子重合法を具
体的に例示することができる。
【0023】本発明の人工遺伝子発現ベクターとして
は、組み込まれた人工遺伝子を目的細胞等で発現し得る
発現ベクターであれば特に制限されるものではなく、発
現ベクターとしては、例えばpKC30、pTrc99
A、pBluescriptII、pSV2−neo、p
CAGGS、pcDL−SR α296、pG−1、p
Ac373、pQE−9、pET−3a等の発現ベクタ
ーを具体的に挙げることができる。前記ベクターは必要
に応じて複製起点、選択マーカー、プロモーターや、必
要に応じてRNAスプライス部位、ポリアデニル化シグ
ナル等が付加されていてもよい。上記複製起点として
は、SV40、アデノウイルス、ウシパピローマウイル
ス、ColE1、R因子、F因子、ARS1等の由来の
ものを例示することができ、プロモーターとしては、レ
トロウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、
SV40等のウイルス由来のプロモーターや、染色体由
来のEF1−αプロモーターや、バクテリオファージλ
由来のプロモーターや、trp、lpp、lac、ta
c等のプロモーターを例示することができる。また、選
択マーカー遺伝子としては、本発明の人工遺伝子発現ベ
クター含有細胞をスクリーニングすることができるもの
であればどのようなものでもよく、例えば、ネオマイシ
ン耐性遺伝子、ピューロマイシン耐性遺伝子、ハイグロ
マイシン耐性遺伝子、ジフテリアトキシン耐性遺伝子、
β−galとneoRの融合遺伝子(β−geo)、カ
ナマイシン耐性遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子、テト
ラサイクリン耐性遺伝子等を具体的に挙げることができ
る。
【0024】また、上記人工遺伝子として、生物活性を
有するペプチドをコードする遺伝子やGFP等の標識物
質をコードする遺伝子などの天然遺伝子が適宜位置関
係、例えば上流域、下流域、中間域で、適宜割合で結合
されたものを用いることもできる。この場合の天然遺伝
子として、用いる発現ベクターに予め組み込まれている
天然遺伝子を使用することもできる。
【0025】本発明の人工遺伝子発現ベクター含有細胞
としては、上記人工遺伝子発現ベクターが導入されてい
る宿主細胞であれば特に制限されるものではなく、かか
る宿主細胞としては、動物細胞、植物細胞、微生物細胞
を挙げることができる。上記動物細胞としては、ドロソ
フィラS2、スポドプテラSf9等の昆虫細胞や、L細
胞、CHO細胞、COS細胞、HeLa細胞、C127
細胞、BALB/c3T3細胞(ジヒドロ葉酸レダクタ
ーゼやチミジンキナーゼなどを欠損した変異株を含
む)、BHK21細胞、HEK293細胞、Bowes
メラノーマ細胞等を例示することができ、植物細胞とし
ては、シロイヌナズナ、タバコ、トウモロコシ、コム
ギ、イネ、ニンジン、大豆などから株化した植物細胞等
を例示することができる。また、微生物細胞としては、
大腸菌、放線菌、枯草菌、ストレプトコッカス、スタフ
ィロコッカス等の細菌原核細胞や、酵母、アスペルギル
ス等の真菌細胞を例示することができるが、材料や知見
が豊富でかつストップコドンの1つアンバーコドン(T
AG)をセリン、グルタミンあるいはチロシンとして翻
訳するサプレッサー変異(supD,supE,supF)をもってい
る大腸菌が好ましい。
【0026】また、かかる人工遺伝子発現ベクターの宿
主細胞への導入は、Davisら(BASICMETHODS IN MOLECUL
AR BIOLOGY, 1986)及びSambrookら(MOLECULAR CLONIN
G:A LABORATORY MANUAL, 2nd Ed., Cold Spring Harbor
Laboratory Press, ColdSpring Harbor, N.Y., 1989)
などの多くの標準的な実験室マニュアルに記載される方
法、例えば、リン酸カルシウムトランスフェクション、
DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、ト
ランスベクション(transvection)、マイクロインジェク
ション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、エ
レクトロポレーション、形質導入、スクレープローディ
ング (scrape loading)、弾丸導入(ballistic introduc
tion)、感染等により行うことができる。
【0027】本発明の人工タンパク質又はその誘導体と
しては、上記人工遺伝子の翻訳産物として得られるタン
パク質やその誘導体であれば特に制限されるものではな
く、かかる人工遺伝子の翻訳は、無細胞発現系あるいは
細胞発現系で行うことができる。上記無細胞発現系とし
ては、大腸菌S30抽出液を用いる無細胞タンパク質合
成系、コムギ胚芽無細胞タンパク質合成系等を例示する
ことができ、また細胞発現系としては前記人工遺伝子発
現ベクター含有細胞を培養することにより実施すること
ができる。また、上記人工タンパク質の誘導体として
は、糖タンパク質、ホスホリピッドプロテイン、ポリエ
チレングリコール修飾タンパク質、ポルフィリン結合タ
ンパク質、フラビン結合タンパク質などを挙げることが
できる。
【0028】本発明の融合タンパク質又はその誘導体と
しては、人工タンパク質又はその誘導体とマーカータン
パク質及び/又はペプチドタグとが結合しているもので
あればどのようなものでもよく、マーカータンパク質と
しては、従来知られているマーカータンパク質であれば
特に制限されるものではなく、例えば、アルカリフォス
ファターゼ、抗体のFc領域、HRP、GFPなどを具
体的に挙げることができ、またペプチドタグとしては、
Mycタグ、Hisタグ、FLAGタグ、GSTタグな
どの従来知られているペプチドタグを具体的に例示する
ことができる。かかる融合タンパク質又はその誘導体
は、常法により作製することができ、Ni−NTAとH
isタグの親和性を利用した人工タンパク質等の精製
や、人工タンパク質の検出や、人工タンパク質等に対す
るリガンドの定量、人工タンパク質に関わる疾患の診断
用マーカーなどとして、また当該分野の研究用試薬とし
ても有用である。さらに、上記人工遺伝子、人工タンパ
ク質をコードするDNA、人工タンパク質、人工タンパ
ク質とマーカータンパク質及び/又はペプチドタグとを
結合させた融合タンパク質、人工遺伝子発現ベクター、
人工遺伝子発現ベクター含有細胞等は、各種疾患に対す
る治療薬に有用である。
【0029】本発明のトランスジェニック非ヒト動物と
しては、人工タンパク質又はその誘導体発現能を有する
非ヒト動物であれば特に制限されるものではなく、ま
た、本発明のトランスジェニック植物としては、人工タ
ンパク質又はその誘導体発現能を有する植物であれば特
に制限されるものではない。そして、本発明における非
ヒト動物としては、マウス、ラット等の齧歯目動物など
の非ヒト動物を具体的に挙げることができ、また、本発
明のトランスジェニック植物としては、イネ、小麦、ト
ウモロコシ、大豆、タバコ、ニンジン等の農作物などの
植物を具体的に挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0030】以下、人工タンパク質又はその誘導体をコ
ードする遺伝子が染色体上で発現する非ヒト動物の作製
方法を、人工タンパク質又はその誘導体のトランスジェ
ニックマウスを例にとって説明する。例えば、人工タン
パク質又はその誘導体のトランスジェニックマウスは、
人工タンパク質又はその誘導体をコードするDNAにチ
キンβ−アクチン、マウスニューロフィラメント、SV
40等のプロモーター、及びラビットβ−グロビン、S
V40等のポリA又はイントロンを融合させて導入遺伝
子を構築し、該導入遺伝子をマウス受精卵の前核にマイ
クロインジェクションし、得られた卵細胞を培養した
後、仮親のマウスの輸卵管に移植し、その後被移植動物
を飼育し、産まれた仔マウスから前記DNAを有する仔
マウスを選択することによりかかるトランスジェニック
マウスを創製することができる。また、DNAを有する
仔マウスの選択は、マウスの尻尾等より粗DNAを抽出
し、導入した人工タンパク質又はその誘導体をコードす
るDNAをプローブとするドットハイブリダイゼーショ
ン法や、特異的プライマーを用いたPCR法等により行
うことができる。また、メンデルの法則に従い出生して
くるホモ接合体非ヒト動物には、人工タンパク質又はそ
の誘導体発現型とその同腹の野生型とが含まれ、これら
ホモ接合体非ヒト動物における発現型とその同腹の野生
型を同時に用いることによって、各種診断等を個体レベ
ルで正確な比較実験をすることができる。
【0031】次に、上記人工タンパク質又はその誘導体
のトランスジェニック植物の作製方法について説明す
る。例えば、本発明の人工遺伝子がインテグレイトされ
た植物体発現ベクターを、シロイヌナズナ、タバコ、ト
ウモロコシ、小麦、イネ、ニンジン、大豆などから樹立
した植物株化細胞に導入し、この遺伝子導入された細胞
株を植物体へ再生させることにより、トランスジェニッ
ク植物を得ることができる。トランスジェニック植物の
形態としては、植物体の他、プロトプラスト、カルス、
植物体の部分(リーフディスク、ヒポコチル等)を挙げる
ことができる。また、宿主植物細胞へのベクターの導入
法としては、アグロバクテリウム法が好適であるがその
他にも、例えば、ポリエチレングリコール法、エレクト
ロポレーション法、パーティクルガン法などを用いるこ
とができる(モデル植物の実験プロトコール、秀潤社
(1996))。また、本発明のトランスジェニック植物の
種子、塊根、切穂、メリクローン等を用いると、目的と
する植物体を量産することが可能となる。
【0032】以下、トランスジェニックイネ植物を例に
挙げてより具体的に説明する。完熟種子からカルス誘導
を行い、これに人工タンパク質又はその誘導体のcDN
Aを導入したアグロバクテリウムを感染させる。これら
カルスとアグロバクテリウムとを共培養した後、選抜培
地に移し培養する。約3週間後カルスを再分化培地に移
し、再分化するまで培養する。4、5日馴化させた後ポ
ットに移すことで形質転換体を再生させることができる
(モデル植物の実験プロトコール、秀潤社(1996))。
その他、ニンジン、タバコ等の再生の方法としては、そ
れぞれ加藤、庄野博士等の方法(植物組織培養の技術
朝倉書店(1983))を具体的に挙げることができる。ま
た、人工タンパク質又はその誘導体をコードするDNA
が導入されたトランスジェニック植物の選択は、かかる
植物体内から粗DNAを抽出し、ノーザンブロット法に
より、あるいは、導入した人工タンパク質又はその誘導
体をコードするDNAをプローブとするドットハイブリ
ダイゼーション法や、特異的プライマーを用いたPCR
法等により行うことができる。
【0033】前記人工タンパク質又はその誘導体を有効
成分として含有させることにより、各種疾病に対する治
療薬や診断薬とすることができる。人工タンパク質又は
その誘導体は、細胞中や細胞膜に存在する形態でも使用
することができ、例えば、細胞膜を得る方法としては、
F. Pietri-Rouxel(Eur.J.Biochem.,247:1174-1179,199
7)らの方法などを用いることができる。また、人工タ
ンパク質又はその誘導体を細胞培養物から回収し精製す
るには、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽
出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグラフィー、
ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用
クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ
ー、ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーおよび
レクチンクロマトグラフィーを含めた公知の方法、好ま
しくは、高速液体クロマトグラフィーが用いられる。特
に、アフィニティークロマトグラフィーに用いるカラム
としては、例えば、人工タンパク質に対するリガンドを
結合させたカラムや、後述するように本発明の人工タン
パク質に通常のペプチドタグを付加した場合は、このペ
プチドタグに親和性のある物質を結合したカラムを用い
ることにより、人工タンパク質を得ることができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 実施例1 HIVウイルスの一群の亜種がもつgp120タンパク
質の部分配列である、配列番号1に示されるアミノ酸配
列からなるペプチドをコードする塩基配列を読み枠の1
つとし、かつ同方向の他の読み枠2つのうちの少なくと
も1つの読み枠で2次構造を形成しやすいアミノ酸配列
からなるペプチドをコードすることができるマイクロ遺
伝子をデザインするために、図1に示すフローチャート
にしたがってマイクロ遺伝子を構築した。計算機の処理
能力を考慮して、配列番号1に示される20アミノ酸残
基を、互いに一部重複する部分配列である3つのアミノ
酸配列、すなわち配列番号2、配列番号3、配列番号4
にそれぞれ示される3つのアミノ酸配列からなるペプチ
ドに分割し、それぞれについて計算を実行した。
【0035】配列番号3に示されるアミノ酸配列からな
るペプチドをコードする塩基配列の場合、まず読み枠の
1つに配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるペプ
チドをコードすることのできる全ての塩基配列(塩基長
は13×3=39)である約5億種の塩基配列を計算機
内に作成し、この配列集団の中から、同方向の他の2つ
の読み枠に終止コドンをもたない約1,135万種の塩
基配列を計算機内で選び出した。次に、これら選び出さ
れた塩基配列の読み枠1と同方向の他の2つの読み枠の
コードする全てのアミノ酸配列約2,270万種を計算
機内に作成し、このアミノ酸配列からなるペプチド集団
の中から同じアミノ酸配列をもった重複配列を除き、そ
れぞれ異なる配列をもつペプチド集団約1,506万種
を選び出した。このそれぞれのペプチド集団に対して、
そのαヘリックス、あるいは、βシートの二次構造形成
能力を前記の二次構造予測プログラムを用いたスコアー
によって評価し、二次構造形成能力が高いと予想される
ペプチドの中から、配列番号5に示されるアミノ酸配列
からなるペプチドを選定した。このペプチドは、配列番
号6に示される塩基配列の第2読み枠にコードされるア
ミノ酸配列であり、αヘリックス構造を形成しやすい配
列と予想された。
【0036】配列番号2に示されるアミノ酸配列からな
るペプチドをコードする塩基配列についても、上記同様
の計算を実行し、第1読み枠で、配列番号2に示される
アミノ酸配列からなるペプチドを、第2読み枠でαヘリ
ックスを形成する可能性が高いペプチドをコードし、か
つ、そのペプチドの4番目から6番目のアミノ酸配列
が、上記配列番号5に示されるアミノ酸配列の1番目か
ら3番目のアミノ酸配列に一致する、配列番号7に示さ
れるアミノ酸配列からなるペプチドを選び出した。この
ペプチドは、配列番号8に示される塩基配列の第2読み
枠にコードされるアミノ酸配列である。
【0037】配列番号4についても上記同様の計算を実
行し、第1読み枠で、配列番号4に示されるアミノ酸配
列からなるペプチドを、第2読み枠でαヘリックスを形
成する可能性が高いペプチドをコードし、かつ、そのペ
プチドの1番目から3番目のアミノ酸配列が、配列番号
5の11番目から13番目のアミノ酸配列に一致する、
配列番号9に示されるアミノ酸配列からなるペプチドを
選び出した。このペプチドは、配列番号10に示される
塩基配列の第2読み枠にコードされるアミノ酸配列であ
る。
【0038】上記の操作で得られた配列番号6、配列番
号8、配列番号10にそれぞれ示される塩基配列を、重
複を考慮しながら連結し、配列番号11に示される塩基
配列を有するマイクロ遺伝子「デザイン−25」を得
た。このデザインされたマイクロ遺伝子は、図2に示す
ように、第1読み枠でHIVウイルスの一群の亜種がも
つgp120タンパク質の部分配列をコードし、第2読
み枠で、αヘリックス構造を形成しやすいペプチドの配
列をコードする。なお、マイクロ遺伝子デザイン−25
の場合、マイクロ遺伝子のマイナス鎖(配列番号11に
示される塩基配列に対して相補的な配列)に関しては、
終止コドンの出現の回避などの制限を加えていない。
【0039】上記のデザインされたマイクロ遺伝子「デ
ザイン−25」を出発材料とし、前記特開平9−322
775号公報記載の高分子マイクロ遺伝子重合体の作成
方法の技術を用いて、マイクロ遺伝子重合体ライブラリ
ーを作製した。なお、重合の基礎となるオリゴヌクレオ
チドAとして、配列番号12に示される塩基配列からな
るKY−1197を、オリゴヌクレオチドBとして、配
列番号13に示される塩基配列からなるKY−1198
をそれぞれ合成して用いた。これら34ヌクレオチドか
らなるオリゴヌクレオチドAの3′側10残基と、36
ヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドBの3′側1
0残基とが、ともに3′端を除いて互いに相補的な配列
として構成されている。
【0040】上記オリゴヌクレオチドAとオリゴヌクレ
オチドBとを用いた重合反応の条件は、50μLの反応
容量では以下の通りである。 KY−1197 20pmol KY−1198 20pmol KCl 10 mM (NH4)2SO4 10 mM Tris−HCl(pH8.8) 10 mM MgSO4 2 mM TritonX−100 0.1 % 2.5mM dNTP 7 μL 上記反応液を94℃で10分間処理した後、DNAポリ
メラーゼ(ニューイングランドバイオラブス社製「Ve
ntR」)を5.2ユニット加えた。
【0041】重合反応は、パーキン・エルマー社の24
00ジーンアンプPCRシステムを用いて行った。反応
条件は、94℃で10秒間熱変性させ、66℃で60秒
間アニーリングと伸張反応を行うというサイクルで55
サイクル繰り返し、最後の伸張反応を66℃で7分間行
った。重合反応産物として得られた本発明の人工遺伝子
をプラスミドベクターpTZ19R(Protein Eng.,1:67
-74,1986)にクローニングし、その挿入DNA断片の塩
基配列をシークエンサー(パーキン・エルマー社)を用
いて決定した。クローニングされたDNA断片のうちの
いくつかを図3に示す。図3に示されるpTH127の
挿入塩基配列を配列番号14に、pTH145の挿入塩
基配列を配列番号15に、pTH171の挿入塩基配列
を配列番号16に、pTH176の挿入塩基配列を配列
番号17にそれぞれ示す。
【0042】上記マイクロ遺伝子重合体である人工遺伝
子を大腸菌内で発現させるために、プラスミドベクター
pTZ19Rにクローニングした24種の挿入DNA断
片を切りだし、方向、読み枠などを考慮しながら、方
向、読み枠を選んで発現させることができる発現プラス
ミドベクターシリーズpKS600〜pKS605のい
ずれか1つに再クローニングした。この6種の発現プラ
スミドベクターpKS600〜pKS605は、キアゲ
ン社から発売されている読み枠を1つずつずらした発現
ベクターシリーズであるpQE−9、pQE−10、p
QE−11のクローニングサイトを改変したもので、プ
ラス鎖とマイナス鎖のそれぞれ3読み枠、合計6種の読
み枠のいずれかにより翻訳産物を大腸菌の中で大量発現
させることができるように作製したものである。この人
工遺伝子が挿入された発現プラスミドベクターpTH1
77〜pTH200が導入された大腸菌を、発現誘導剤
であるIPTG存在条件下で培養することにより、配列
番号1に示されるアミノ酸配列の全部、あるいは一部を
もつ人工タンパク質が得られた。翻訳産物のペプチド配
列のいくつかを図4に示す。
【0043】図4から、マイクロ遺伝子「デザイン−2
5」のもつ複数の読み枠の翻訳産物が複雑に入り交じっ
た種々の人工タンパク質が得られることがわかる。図4
に示される前記pTH127に挿入された人工遺伝子を
pKS601に再クローニングして得られたpTH17
7から産生されるタンパク質のアミノ酸配列を配列番号
18に示す。また、前記pTH145に挿入された人工
遺伝子をpKS601に再クローニングして得られたp
TH181から産生されるタンパク質のアミノ酸配列を
配列番号19に、pTH171に挿入された人工遺伝子
をpKS601に再クローニングして得られたpTH1
84から産生されるタンパク質のアミノ酸配列を配列番
号20に、pTH176に挿入された人工遺伝子をpK
S601に再クローニングして得られたpTH185か
ら産生されるタンパク質のアミノ酸配列を配列番号21
にそれぞれ示す。
【0044】前記24種の人工遺伝子が挿入された発現
ベクターpTH177〜pTH200を大腸菌XL1B
lue株内に導入し、IPTGで誘導後、15−25%
グラジュエントゲルを用いたSDSポリアクリルアミド
電気泳動法により、その細胞抽出液を解析した。結果を
図5に示す。図5中の分子量マーカーは、大きいものよ
り97,400、66,267、42,400、30,
000、20,100、14,400であり、人工遺伝
子の翻訳産物である人工タンパク質は「●」印で示され
ている。また、発現ベクターpKS600〜pKS60
5は、N末端にポリヒスチジン残基を付加するタイプの
発現ベクターであり、このポリヒスチジン領域に親和性
をもつ樹脂を利用することにより精製が可能である。図
5で観察された人工タンパク質のうちpTH184とp
TH185をクロンテック社のTALON樹脂を用い精
製した結果を図6に示す。
【0045】実施例2 HIVのtatと呼ばれる遺伝子産物は、細胞に接触させ
ると細胞内部に導入されるというプロテイン・トランス
ダクション(protein transduction)活性を有してお
り、現在ではそのN末端の配列がプロテイン・トランス
ダクション活性に関わり、このアミノ酸配列を種々のタ
ンパク質のN末端に融合させて、当該タンパク質を細胞
内へ導入させることが報告されている(Science,285:15
69-1572,1999)。そこで、配列番号22で示される上記
N末端のアミノ酸配列を出発情報として、図1のフロー
に従い、マイクロ遺伝子を実施例1と同様にデザインし
た。この配列番号23で示される塩基配列を有するマイ
クロ遺伝子は、第2読み枠がプロテイン・トランスダク
ション活性を有する配列番号22で示されるアミノ酸配
列を、第1読み枠がαヘリックス構造を形成しやすい配
列番号24で示されるアミノ酸配列をそれぞれコードし
ている。
【0046】他方、アポトーシス信号伝達系のいくつか
のタンパク質がもつモチーフとして知られている「BG
3」モチーフをもつNoxaタンパク質を、アデノウイルス
ベクターなどで人為的に細胞に導入すると細胞死が誘導
されることが知られている(Science,288:1053-1058,20
00)。このNoxaタンパク質は100アミノ酸残基からな
り、上記「BG3」モチーフ以外の領域の種間での保存
性は低く、全体がαヘリックスに富むタンパク質である
ことから、アポトーシス信号伝達系に作用し、細胞死誘
導活性を有するアミノ酸配列として上記「BG3」モチ
ーフを用いた。配列番号25で示されるアミノ酸配列か
らなる「BG3」モチーフを出発情報として、図1のフ
ローに従い、マイクロ遺伝子を実施例1と同様にデザイ
ンした。この配列番号26で示される塩基配列を有する
マイクロ遺伝子は、第1読み枠が細胞死誘導活性を有す
ると考えられる配列番号25で示されるアミノ酸配列
を、第3読み枠がαヘリックス構造を形成しやすい配列
番号27で示されるアミノ酸配列をそれぞれコードして
いる。
【0047】次に、前記配列番号23で示される塩基配
列を有するマイクロ遺伝子と、上記配列番号26で示さ
れる塩基配列を有するマイクロ遺伝子を結合させ、配列
番号28で示される塩基配列を有するマイクロ遺伝子
「デザイン−26」をデザインした。マイクロ遺伝子
「デザイン−26」の第1読み枠(配列番号29)は、
αヘリックス構造を形成しやすいアミノ酸配列と「BG
3」モチーフが融合しており、上記Noxaタンパク質と類
似の活性を有する可能性が大きい。また、第2読み枠
(配列番号30)にはプロテイン・トランスダクション
活性を有するアミノ酸配列が含まれており、第3読み枠
(配列番号31)にはαヘリックス構造を形成しやすい
アミノ酸配列が含まれている。
【0048】実施例3 プロテイン・トランスダクション活性と細胞死誘導活性
を異なる読み枠に有するマイクロ遺伝子「デザイン−2
7」を、実施例2と同様に構築した。この配列番号32
で示される塩基配列を有するマイクロ遺伝子「デザイン
−27」の第1読み枠(配列番号33)は、αヘリック
ス構造を形成しやすいアミノ酸配列と「BG3」モチー
フが融合しており、上記Noxaタンパク質と類似の活性を
有する可能性が大きい。また、第3読み枠(配列番号3
4)は、プロテイン・トランスダクション活性を有する
アミノ酸配列とαヘリックス構造を形成しやすいアミノ
酸配列が融合した配列から構成されている。
【0049】
【発明の効果】本発明の、塩基配列の読み枠を異にした
場合に2以上の機能を有する多機能塩基配列や該多機能
塩基配列が複数の読み枠が出現するように結合している
人工遺伝子を用いると、自然には存在しない産業上有用
な人工タンパク質を探し出す(創り出す)ことができ
る。また、本発明は、タンパク質性の刺激応答ゲルや自
己集合能力のあるナノスケールのタンパク質構造体の作
製等材料工学の分野や、接着タンパク質のモチーフなど
を埋め込んで、細胞増殖の土台となるような人工マトリ
ックスタンパク質の創出等再生医学の分野で応用するこ
とができる。
【0050】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> JAPAN SCIENCE AND TECHNOLOGY CORPORATION <120> Multifunctional base sequence and artificial genes which comprise the said sequence <130> 11-321 <140> <141> <160> 34 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 20 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 1 Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe Val Thr 1 5 10 15 Ile Gly Lys Ile 20 <210> 2 <211> 6 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 2 Arg Lys Ser Ile Arg Ile 1 5 <210> 3 <211> 13 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 3 Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe Val Thr 1 5 10 <210> 4 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 4 Phe Val Thr Ile Gly Lys Ile 1 5 <210> 5 <211> 13 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 5 Tyr Ala Phe Arg Glu Ala Leu Ala Ala Leu Leu Leu Leu 1 5 10 <210> 6 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 6 atacgcattc agagaggccc tggccgcact tttgttact 39 <210> 7 <211> 6 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Desighed Peptide <400> 7 Glu Arg Ala Tyr Ala Phe 1 5 <210> 8 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 8 cgaaagagca tacgcatt 18 <210> 9 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 9 Leu Leu Leu Leu Glu Arg Tyr 1 5 <210> 10 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 10 tttgttacta ttggaaagat a 21 <210> 11 <211> 60 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 11 cgaaagagca tacgcattca gagaggccct ggccgcactt ttgttactat tggaaagata 60 <210> 12 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthesized Base Sequence <400> 12 cgaaagagca tacgcattca gagaggccct ggca 34 <210> 13 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthesized Base Sequence <400> 13 tatctttcca atagtaacaa aagtgcggcc agggca 36 <210> 14 <211> 221 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 14 cgaaagagca tacgcattca gagaggccct ggccgcactt ttgttactat tggcgaaaga 60 gcatacgcat tcagagaggc cctggccgca cttttgttac tattggacga aagagcatac 120 gcattcagag aggccctggc cgcacttttg ttactattgg aaagatcgaa agagcatacg 180 cattcagaga ggccctggcc gcacttttgt tactattgga g 221 <210> 15 <211> 323 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 15 gaaaaagcat acgcattcag agaggccctg gccgcacttt tgttactatt ggaaagatag 60 agcatacgca ttcagagagg ccctggccgc acttttgtta ctattggaaa gatagcatac 120 gcattcagag aggccctggc cgcacttttg ttactattgg cgaaagagca tacgcattca 180 gagaggccct ggccgcactt ttgttactat tgcgaaagag catacgcatt cagagaggcc 240 ctggccgcac ttttgttact attgggcgaa agagcatacg cattcagaga ggccctggcc 300 gcacttttgt tactattgga aag 323 <210> 16 <211> 326 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 16 cgaaagagca tacgcattca gagaggccct ggccgcactt ttgttactat tggaagcgaa 60 agagcatacg cattcagaga ggccctggcc gcacttttgt tactattgga aacgaaagag 120 catacgcatt cagagaggcc ctggccgcac ttttgttact attggcgaaa gagcatacgc 180 attcagagag gccctggccg cacttttgtt actattggaa agacgaaaga gcatacgcat 240 tcagagaggc cctggccgca cttttgttta ctattggaaa gatacgaaag agcatacgca 300 ttcagagagg ccctggccgc actttt 326 <210> 17 <211> 327 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 17 cgaaagacat acgcattcag agaggccctg gccgcacttt tgttactatt ggcgaaagag 60 catacgcatt cagagaggcc ctggccgcac ttttgttact attggcgaaa gagcatacgc 120 attcagagag gccctggccg cacttttgtt actattggaa agcgaaagag catacgcatt 180 cagagaggcc ctggccgcac ttttgttact attggaaagc gaaagagcat acgcattcag 240 agaggccctg gccgcacttt tgttactatt ggcgaaagaa catacgcatt cagagaggcc 300 ctggccgcac ttttgttact attggcg 327 <210> 18 <211> 94 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 18 Met Arg Gly Ser His His His His His His Gly Ser Val Asp Gly Thr 1 5 10 15 Pro Lys Glu His Thr His Ser Glu Arg Pro Trp Pro His Phe Cys Tyr 20 25 30 Tyr Trp Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe 35 40 45 Val Thr Ile Gly Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg 50 55 60 Thr Phe Val Thr Ile Gly Lys Ile Glu Arg Ala Tyr Ala Phe Arg Glu 65 70 75 80 Ala Leu Ala Ala Leu Leu Leu Leu Leu Glu Gly Asp Leu Gly 85 90 <210> 19 <211> 128 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 19 Met Arg Gly Ser His His His His His His Gly Ser Val Asp Gly Thr 1 5 10 15 Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe Val Thr 20 25 30 Ile Gly Lys Ile Glu His Thr His Ser Glu Arg Pro Trp Pro His Phe 35 40 45 Cys Tyr Tyr Trp Lys Asp Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg 50 55 60 Thr Phe Val Thr Ile Gly Glu Arg Ala Tyr Ala Phe Arg Glu Ala Leu 65 70 75 80 Ala Ala Leu Leu Leu Leu Leu Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly 85 90 95 Pro Gly Arg Thr Phe Val Thr Ile Gly Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln 100 105 110 Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe Val Thr Ile Gly Lys Gly Asp Leu Gly 115 120 125 <210> 20 <211> 130 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 20 Met Arg Gly Ser His His His His His His Gly Ser Val Asp Gly Thr 1 5 10 15 Pro Lys Glu His Thr His Ser Glu Arg Pro Trp Pro His Phe Cys Tyr 20 25 30 Tyr Trp Lys Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr 35 40 45 Phe Val Thr Ile Gly Asn Glu Arg Ala Tyr Ala Phe Arg Glu Ala Leu 50 55 60 Ala Ala Leu Leu Leu Leu Leu Ala Lys Glu His Thr His Ser Glu Arg 65 70 75 80 Pro Trp Pro His Phe Cys Tyr Tyr Trp Lys Asp Glu Arg Ala Tyr Ala 85 90 95 Phe Arg Glu Ala Leu Ala Ala Leu Leu Phe Thr Ile Gly Lys Ile Arg 100 105 110 Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe Gly Ile Trp 115 120 125 Val Asn 130 <210> 21 <211> 132 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 21 Met Arg Gly Ser His His His His His His Gly Ser Val Asp Gly Thr 1 5 10 15 Pro Lys Asp Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe Val Thr 20 25 30 Ile Gly Glu Arg Ala Tyr Ala Phe Arg Glu Ala Leu Ala Ala Leu Leu 35 40 45 Leu Leu Leu Ala Lys Glu His Thr His Ser Glu Arg Pro Trp Pro His 50 55 60 Phe Cys Tyr Tyr Trp Lys Ala Lys Glu His Thr His Ser Glu Arg Pro 65 70 75 80 Trp Pro His Phe Cys Tyr Tyr Trp Lys Ala Lys Glu His Thr His Ser 85 90 95 Glu Arg Pro Trp Pro His Phe Cys Tyr Tyr Trp Arg Lys Asn Ile Arg 100 105 110 Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Thr Phe Val Thr Ile Gly Gly Gly Ser 115 120 125 Gly Leu Ile Asn 130 <210> 22 <211> 11 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 22 Tyr Gly Arg Lys Lys Arg Arg Gln Arg Arg Arg 1 5 10 <210> 23 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 23 gtacgggcgg aagaagcggc ggcagcggcg gcgc 34 <210> 24 <211> 11 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 24 Val Arg Ala Glu Glu Ala Ala Ala Ala Ala Ala 1 5 10 <210> 25 <211> 12 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 25 Leu Arg Arg Phe Gly Asp Lys Leu Asn Leu Arg Gln 1 5 10 <210> 26 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 26 ctgcggagat tcggcgacaa gctcaacttg cggcag 36 <210> 27 <211> 11 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 27 Ala Glu Ile Arg Arg Gln Ala Gln Leu Ala Ala 1 5 10 <210> 28 <211> 69 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 28 gtacgggcgg aagaagcggc ggcagcggcg gcgctgcgga gattcggcga caagctcaac 60 ttgcggcag 69 <210> 29 <211> 23 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 29 Val Arg Ala Glu Glu Ala Ala Ala Ala Ala Ala Leu Arg Arg Phe Gly 1 5 10 15 Asp Lys Leu Asn Leu Arg Gln 20 <210> 30 <211> 22 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 30 Tyr Gly Arg Lys Lys Arg Arg Gln Arg Arg Arg Cys Gly Asp Ser Ala 1 5 10 15 Thr Ser Ser Thr Cys Gly 20 <210> 31 <211> 22 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 31 Thr Gly Gly Arg Ser Gly Gly Ser Gly Gly Ala Ala Glu Ile Arg Arg 1 5 10 15 Gln Ala Gln Leu Ala Ala 20 <210> 32 <211> 72 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Base Sequence <400> 32 cgtatggccg caagaaacgc cgccaacgcc gccgcgctgc ggagattcgg cgacaagctc 60 aacttgcggc ag 72 <210> 33 <211> 24 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 33 Arg Met Ala Ala Arg Asn Ala Ala Asn Ala Ala Ala Leu Arg Arg Phe 1 5 10 15 Gly Asp Lys Leu Asn Leu Arg Gln 20 <210> 34 <211> 23 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed Peptide <400> 34 Tyr Gly Arg Lys Lys Arg Arg Gln Arg Arg Arg Ala Ala Glu Ile Arg 1 5 10 15 Arg Gln Ala Gln Leu Ala Ala 20
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロ遺伝子の自動デザインの計算作業のフ
ローの一例を示す図である。
【図2】デザインされた本発明の2本鎖多機能DNA配
列からなるマイクロ遺伝子とそれがコードするアミノ酸
配列を示す図である。
【図3】デザインされた本発明の人工遺伝子の一例を示
す図である。
【図4】デザインされた本発明の人工タンパク質の一例
を示す図である。
【図5】デザインされた本発明の人工遺伝子由来の人工
タンパク質を発現する大腸菌粗抽出液のSDSポリアク
リルアミドゲル電気泳動の結果を示す図である。
【図6】デザインされた本発明の人工遺伝子由来の人工
タンパク質精製物のSDSポリアクリルアミドゲル電気
泳動の結果を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 43/00 105 4C084 37/00 ZCC C07K 14/155 4H045 43/00 105 C12N 1/15 C07K 14/155 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 T C12P 21/02 Z G01N 33/15 33/68 33/50 C12R 1:93) (C12N 1/21 33/68 C12R 1:19) //(C12N 15/09 ZNA (C12P 21/02 C C12R 1:93) C12R 1:19) (C12N 1/21 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:19) A61K 37/02 (C12P 21/02 C12N 5/00 A C12R 1:19) C12R 1:93) Fターム(参考) 2B030 CA14 CA17 2G045 AA34 AA35 AA40 BB20 CB01 CB17 CB20 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 JA01 4B024 AA01 CA05 DA06 EA04 FA01 FA07 GA11 HA01 HA20 4B064 AG01 CA02 CA19 CC24 DA01 DA11 4B065 AA95Y AB01 BA02 BA24 CA24 CA44 CA53 4C084 AA06 AA13 BA33 BA34 BA37 BA42 NA14 ZB071 ZB212 ZB261 ZC551 4H045 AA10 BA10 CA01 EA05 EA20 FA72 FA74

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基配列の読み枠を異にした場合、該塩
    基配列が2以上の機能を有することを特徴とする多機能
    塩基配列。
  2. 【請求項2】 塩基配列が、2本鎖の塩基配列であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の多機能塩基配列。
  3. 【請求項3】 塩基配列が、DNAであることを特徴と
    する請求項1又は2記載の多機能塩基配列。
  4. 【請求項4】 塩基配列が、RNAであることを特徴と
    する請求項1又は2記載の多機能塩基配列。
  5. 【請求項5】 塩基配列が、線状の塩基配列であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の多機能塩基
    配列。
  6. 【請求項6】 塩基配列の読み枠が、1つずつずれた3
    つの読み枠のすべてにストップコドンが存在しないこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の多機能塩基
    配列。
  7. 【請求項7】 塩基配列の6つの読み枠のすべてにスト
    ップコドンが存在しないことを特徴とする請求項2〜6
    のいずれか記載の多機能塩基配列。
  8. 【請求項8】 多機能塩基配列を重合したときの連結部
    にストップコドンが生起することがないことを特徴とす
    る請求項6又は7記載の多機能塩基配列。
  9. 【請求項9】 2以上の機能が、2以上の生物機能であ
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の多機
    能塩基配列。
  10. 【請求項10】 生物機能が、二次構造を形成しやすい
    機能、中和抗体を誘導する抗原機能、免疫を賦活化する
    機能、細胞増殖を促進又は抑制する機能、癌細胞を特異
    的に認識する機能、プロテイン・トランスダクション機
    能、細胞死誘導機能、抗原決定残基呈示機能、金属結合
    機能、補酵素結合機能、触媒活性機能、蛍光発色活性機
    能、特定の受容体に結合してその受容体を活性化する機
    能、信号伝達に関わる特定の因子に結合してその働きを
    モジュレートする機能、生体高分子を特異的に認識する
    機能、細胞接着機能、細胞外へタンパク質を局在化させ
    る機能、特定の細胞内小器官にターゲットする機能、細
    胞膜に埋め込まれる機能、アミロイド繊維形成機能、繊
    維性タンパク質の形成機能、タンパク質性ゲル形成機
    能、タンパク質性フィルム形成機能、単分子膜形成機
    能、自己集合機能、粒子形成機能、又は、他のタンパク
    質の高次構造形成を補助する機能であることを特徴とす
    る請求項9記載多機能塩基配列。
  11. 【請求項11】 塩基配列が、15〜500の塩基又は
    塩基対からなることを特徴とする請求項1〜10のいず
    れか記載の多機能塩基配列。
  12. 【請求項12】 多機能塩基配列を重合するための修飾
    が施されていることを特徴とする請求項1〜11のいず
    れか記載の多機能塩基配列。
  13. 【請求項13】 天然由来の塩基配列が結合されている
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか記載の多機
    能塩基配列。
  14. 【請求項14】 所定の機能を有するアミノ酸配列をコ
    ードする塩基配列のすべての組合せの中から、前記所定
    の機能を有するアミノ酸配列の読み枠とは異なる読み枠
    において、前記所定の機能と同一又は異なる機能を有す
    る塩基配列を選択することを特徴とする2以上の機能を
    有する多機能塩基配列の製造方法。
  15. 【請求項15】 所定の機能と同一又は異なる機能を有
    する塩基配列を、計算科学的手法により選択することを
    特徴とする請求項14記載の2以上の機能を有する多機
    能塩基配列の製造方法。
  16. 【請求項16】 計算科学的手法が、生物機能予測プロ
    グラムを用いたときのスコアーによって評価・選択する
    手法であることを特徴とする請求項15記載の2以上の
    機能を有する多機能塩基配列の製造方法。
  17. 【請求項17】 塩基配列が、2本鎖の塩基配列である
    ことを特徴とする請求項14〜16のいずれか記載の2
    以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法。
  18. 【請求項18】 塩基配列が、DNAであることを特徴
    とする請求項14〜17のいずれか記載の2以上の機能
    を有する多機能塩基配列の製造方法。
  19. 【請求項19】 塩基配列が、RNAであることを特徴
    とする請求項14〜17のいずれか記載の2以上の機能
    を有する多機能塩基配列の製造方法。
  20. 【請求項20】 塩基配列が、線状の塩基配列であるこ
    とを特徴とする請求項14〜19のいずれか記載の2以
    上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法。
  21. 【請求項21】 塩基配列の読み枠が、1つずつずれた
    3つの読み枠のすべてにストップコドンが存在しないこ
    とを特徴とする請求項14〜20のいずれか記載の2以
    上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法。
  22. 【請求項22】 塩基配列の6つの読み枠のすべてにス
    トップコドンが存在しないことことを特徴とする請求項
    17〜21のいずれか記載の2以上の機能を有する多機
    能塩基配列の製造方法。
  23. 【請求項23】 多機能塩基配列を重合したときの連結
    部にストップコドンが生起することがないことを特徴と
    する請求項21又は22記載の2以上の機能を有する多
    機能塩基配列の製造方法。
  24. 【請求項24】 2以上の機能が、2以上の生物機能を
    有することを特徴とする請求項14〜23のいずれか記
    載の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法。
  25. 【請求項25】 生物機能が、二次構造を形成しやすい
    機能、中和抗体を誘導する抗原機能、免疫を賦活化する
    機能、細胞増殖を促進又は抑制する機能、癌細胞を特異
    的に認識する機能、プロテイン・トランスダクション機
    能、細胞死誘導機能、抗原決定残基呈示機能、金属結合
    機能、補酵素結合機能、触媒活性機能、蛍光発色活性機
    能、特定の受容体に結合してその受容体を活性化する機
    能、信号伝達に関わる特定の因子に結合してその働きを
    モジュレートする機能、生体高分子を特異的に認識する
    機能、細胞接着機能、細胞外へタンパク質を局在化させ
    る機能、特定の細胞内小器官にターゲットする機能、細
    胞膜に埋め込まれる機能、アミロイド繊維形成機能、繊
    維性タンパク質の形成機能、タンパク質性ゲル形成機
    能、タンパク質性フィルム形成機能、単分子膜形成機
    能、自己集合機能、粒子形成機能、又は、他のタンパク
    質の高次構造形成を補助する機能であることを特徴とす
    る請求項24記載の2以上の機能を有する多機能塩基配
    列の製造方法。
  26. 【請求項26】 塩基配列が、15〜500の塩基又は
    塩基対からなることを特徴とする請求項14〜25のい
    ずれか記載の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製
    造方法。
  27. 【請求項27】 さらに多機能塩基配列を重合するため
    の修飾を施すことを特徴とする請求項14〜26のいず
    れか記載の2以上の機能を有する多機能塩基配列の製造
    方法。
  28. 【請求項28】 さらに天然由来の塩基配列を結合する
    ことを特徴とする請求項14〜27のいずれか記載の2
    以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項14〜28のいずれか記載の2
    以上の機能を有する多機能塩基配列の製造方法により製
    造することができる2以上の機能を有する多機能塩基配
    列。
  30. 【請求項30】 請求項1〜13のいずれか記載又は請
    求項29記載の多機能塩基配列の1種又は2種以上が、
    複数の読み枠が出現するように結合していることを特徴
    とする人工遺伝子。
  31. 【請求項31】 30〜100000の塩基又は塩基対
    からなることを特徴とする請求項30記載の人工遺伝
    子。
  32. 【請求項32】 請求項1〜13のいずれか記載又は請
    求項29記載の多機能塩基配列の1種又は2種以上を、
    複数の読み枠が出現するようにコンビナトリアルに重合
    することを特徴とする人工遺伝子の製造方法。
  33. 【請求項33】 2本鎖多機能塩基配列の一端に特定の
    DNA配列「A」、他端に特定のDNA配列「B」を付
    加し、DNA配列「A」及び「B」にそれぞれ相補的な
    配列を少なくとも一部含むDNA配列「a」及び「b」
    を調製し、該DNA配列「a」と「b」とが連結した一
    本鎖DNAを用いて前記2本鎖多機能塩基配列のリガー
    ゼ反応を行うことを特徴とする請求項32記載の人工遺
    伝子の製造方法。
  34. 【請求項34】 多機能塩基配列の全部又は一部からな
    り、少なくとも一部の配列が互いに相補している2つの
    塩基配列にポリメラーゼを作用させてポリメラーゼ連鎖
    反応を行うことを特徴とする請求項32記載の人工遺伝
    子の製造方法。
  35. 【請求項35】 請求項30又は31記載の人工遺伝子
    が発現ベクターに組み込まれていることを特徴とする人
    工遺伝子発現ベクター。
  36. 【請求項36】 人工遺伝子が、天然遺伝子と結合され
    た人工遺伝子であることを特徴とする請求項35記載の
    人工遺伝子発現ベクター。
  37. 【請求項37】 請求項35又は36記載の人工遺伝子
    発現ベクターが宿主細胞に導入されていることを特徴と
    する人工遺伝子発現ベクター含有細胞。
  38. 【請求項38】 宿主細胞が大腸菌であることを特徴と
    する請求項37記載の人工遺伝子発現ベクター含有細
    胞。
  39. 【請求項39】 請求項30又は31記載の人工遺伝子
    の翻訳産物として得られることを特徴とする人工タンパ
    ク質又はその誘導体。
  40. 【請求項40】 翻訳が、無細胞発現系で行われること
    を特徴とする請求項39記載の人工タンパク質又はその
    誘導体。
  41. 【請求項41】 翻訳が、細胞発現系で行われることを
    特徴とする請求項39記載の人工タンパク質又はその誘
    導体。
  42. 【請求項42】 細胞が、請求項37又は38記載の人
    工遺伝子発現ベクター含有細胞であることを特徴とする
    請求項41記載の人工タンパク質又はその誘導体。
  43. 【請求項43】 人工タンパク質の誘導体が、人工糖タ
    ンパク質、人工ホスホリピッドプロテイン、人工ポリエ
    チレングリコール修飾タンパク質、人工ポルフィリン結
    合タンパク質又は人工フラビン結合タンパク質であるこ
    とを特徴とする請求項39〜42のいずれか記載の人工
    タンパク質又はその誘導体。
  44. 【請求項44】 請求項30又は31記載の人工遺伝子
    の翻訳産物の中から機能性分子をスクリーニングするこ
    とを特徴とする人工タンパク質又はその誘導体の製造方
    法。
  45. 【請求項45】 請求項39〜43のいずれか記載の人
    工タンパク質又はその誘導体と、マーカータンパク質及
    び/又はペプチドタグとを結合させた融合タンパク質又
    はその誘導体。
  46. 【請求項46】 請求項39〜43のいずれか記載の人
    工タンパク質又はその誘導体発現能を有するトランスジ
    ェニック非ヒト動物。
  47. 【請求項47】 請求項39〜43のいずれか記載の人
    工タンパク質又はその誘導体発現能を有するトランスジ
    ェニック植物。
  48. 【請求項48】 請求項39〜43のいずれか記載の人
    工タンパク質又はその誘導体を有効成分として含有する
    ことを特徴とする各種疾病に対する治療薬。
  49. 【請求項49】 請求項39〜43のいずれか記載の人
    工タンパク質又はその誘導体を有効成分として含有する
    ことを特徴とする各種疾病に対する診断薬。
  50. 【請求項50】 請求項39〜43のいずれか記載の人
    工タンパク質又はその誘導体を有効成分として含有する
    ことを特徴とする人工生体組織。
  51. 【請求項51】 請求項39〜43のいずれか記載の人
    工タンパク質又はその誘導体を有効成分として含有する
    ことを特徴とする人工タンパク質性高分子材料。
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