JP2001352774A - リニアモータ式自動扉のブレーキ処理方法 - Google Patents

リニアモータ式自動扉のブレーキ処理方法

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JP2001352774A
JP2001352774A JP2000173953A JP2000173953A JP2001352774A JP 2001352774 A JP2001352774 A JP 2001352774A JP 2000173953 A JP2000173953 A JP 2000173953A JP 2000173953 A JP2000173953 A JP 2000173953A JP 2001352774 A JP2001352774 A JP 2001352774A
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door
speed
moving
brake
linear motor
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JP2000173953A
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English (en)
Inventor
Mitsumasa Mizuno
光政 水野
Jun Saito
潤 斎藤
Hironobu Hori
堀  宏展
惠章 ▲濱▼本
Keisho Hamamoto
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】扉にブレーキをかける際に扉の逆方向への移動
を防止する。 【解決手段】扉6の位置を検出する位置センサブロック
3と、位置センサブロック3の出力から扉6の移動速度
を算出して扉6の移動速度を目標速度と略一致させるよ
うに制御する制御部43と、扉6の衝突判定のための種
々の閾値等を記憶する記憶部45とを備える。ブレーキ
開始時点t0の移動速度V2よりも小さく、且つ目標速
度よりも大きいブレーキ終了速度Vxが記憶部45に予
め設定してある。制御部43は、位置検出信号から算出
した移動速度Vがブレーキ終了速度Vxを下回れば、出
力部42からコイル11への通電を停止し、扉6と鴨居
51及び敷居53との間に生じる摩擦力等により減速し
て扉6を停止させてブレーキ処理を終了する。このた
め、扉6が逆方向へ移動してしまうことが防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータを駆
動源として扉を開閉する自動扉に関し、扉の移動速度を
減速するブレーキ処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は本発明者らが既に提案しているリ
ニアモータ式自動扉の全体構成を示しており、引き戸式
の扉6の上部に永久磁石21を具備する可動子2を取り
付け、外枠5の一部を構成して扉6の上部を保持する鴨
居51に、可動子2と対向するように固定子1を設けて
いる。また、鴨居51には後述する制御回路ブロック4
が配設されている。なお、外枠5は鴨居51を上枠と
し、鴨居51の両端部に設けられて縦枠となる方立52
と、鴨居51と対向するように建物の床面に設置されて
下枠となる敷居53とで構成される。而して、扉6は鴨
居51と敷居53により長手方向に移動可能なように略
保持され、鴨居51と2つの方立52と敷居53に四方
を囲まれた範囲内で移動可能となる。
【0003】ここで、扉6を移動させるリニアモータ
は、図3に示すように、コイル11及び鉄心12からな
り進行方向に沿って複数個配列された電磁石、各電磁石
を磁気的に結合する固定子ヨーク13で構成される固定
子1と、進行方向に沿って複数の磁極が交互に異極とな
るように電磁石と対向して配設された永久磁石21、永
久磁石21の磁極22同士を磁気的に結合する可動子ヨ
ーク23で構成される可動子2と、固定子1に対する可
動子2の相対的な位置を検出する複数の位置センサ31
を具備した位置センサブロック3と、永久磁石21との
相互作用により可動子2を移動させる推力を生じさせる
ように位置センサブロック3により検出した可動子2の
位置に応じたタイミングで各コイル11への通電を制御
する制御回路ブロック4とを備えている。
【0004】固定子ヨーク13は軟磁性材料により可動
子2の移動方向に沿った長尺形状に形成され、電磁石を
固着するための複数の穴(図示せず)が一定間隔で列設
されている。また、コイル11は合成樹脂等の絶縁性材
料により形成されたコイルボビン14の周囲に巻回され
ており、このコイルボビン14の中央部に設けた円筒形
の貫通穴に鉄心12を挿着することで電磁石が構成され
ている。そして、このように構成された複数個の電磁石
を、固定子ヨーク13に設けた上記穴に鉄心12の一端
側に突設した突起を嵌合し、かしめ等の適宜の方法で固
着することによって固定子1が構成してある。なお、コ
イル11の相数は3相としてあり、これらのコイル11
をY結線し、2相ずつ通電する方式を採用している。
【0005】可動子2を構成する永久磁石21は移動方
向において複数の磁極22が交互に異極になるように設
けられており、隣接する磁極22の間の距離(間隔)は
一定(=L[mm])となっている。この可動子2は1
つの磁性体に複数の磁極22ができるように着磁して形
成するか、複数個の永久磁石を可動子ヨーク23に取り
付けることによって形成される。なお、複数個の永久磁
石を可動子ヨーク23に取り付けた構造においては、各
永久磁石がそれぞれ1つの磁極を構成する。
【0006】ここで、固定子1において隣接する一対の
電磁石間の距離(間隔)を一定(=5L/3[mm])
として配列してあり、さらに可動子2の長さと移動距離
に応じた一定間隔毎に、電磁石の間隔を上記一定距離5
L/3よりも永久磁石21の磁極22の2極分(=2
L)だけ広くした空間が設けてあって、この空間に位置
センサブロック3が配置される(図3参照)。
【0007】位置センサブロック3は、プリント基板3
2上に位置センサ31を3個配置してなり、絶縁材料製
のスペーサ33を介して固定子ヨーク13にネジ止め等
により固着されている。位置センサ31として、磁極2
2が切り替わる時点でホール素子のアナログ出力がハイ
レベルとローレベルに切り替えるようにした回路をホー
ル素子に一体化したホールICを用いている。この位置
センサブロック3はスペーサ33を介して固定子ヨーク
13にネジ止め等により固着されており、スペーサ33
によって鉄心12とほぼ同じ高さに配置されている。
【0008】一方、制御回路ブロック40は、図4に示
すように直流電源から成る電源部41と、例えば逆起防
止用ダイオードDが逆並列に接続された6つのスイッチ
素子Qのブリッジ回路で構成されコイル11の各相(U
相、V相、W相の3相)を切り換える出力部42と、出
力部42の各スイッチ素子Qをスイッチング制御する制
御部43と、制御部43に対して扉6の移動を開始させ
るための起動信号を出力する起動スイッチ44と、後述
する衝突判定用の閾値等を記憶するための不揮発性メモ
リ(EEPROM)からなる記憶部45とを備えてい
る。また、制御部43は、例えばCPUを主構成要素と
し、起動スイッチ44が閉成されてCPUの入力ポート
に起動信号が入力されると、位置センサ31からの位置
検出信号を入力し、所定のプログラムに基づいて出力部
42のスイッチ素子Qを順次オンオフする。この制御回
路ブロック40により、固定子1の3相のコイル11の
内の2つの相のコイル11に常時電流を流すことによ
り、永久磁石21を有する可動子2との間で可動子2の
長手方向に沿って移動する進行磁界を発生し、この進行
磁界によって永久磁石21との間で大略直線的な長手方
向に向けて移動し得る推力を得ることができる。
【0009】ところで、位置センサブロック3は本来コ
イル11の各相を切り替えるタイミングを検出するため
のものであって、図5(a)〜(c)に示すようにU,
V,Wの各相に対応した3個の位置センサ31から出力
されるパルス状の信号を検出信号として出力している。
而して、各位置センサ31の検出信号のパターンがL/
3[mm]毎に切り替わるため、制御部43においては
何れかの相の検出信号の立ち上がりに同期して立ち上が
るとともに何れかの相の検出信号の立ち下がりに同期し
て立ち下がるようなパルス信号を作成して位置検出信号
としている(図5(d)参照)。すなわち、永久磁石2
1の隣接する磁極22の間隔は一定(=L[mm])で
あるから、上記位置検出信号のパルス数をカウントする
ことにより基準位置(例えば、扉6の全開位置又は全閉
位置)からの移動距離として扉6の位置を知ることがで
きる。但し、何れの位置センサ31の検出信号も変化し
ない範囲では扉6の移動を知ることができないから、位
置検出の精度はL/3[mm]となる。
【0010】また、起動スイッチ44は扉6を動作させ
るためのトリガ信号(起動信号)を出力するスイッチ
で、人が操作する押釦スイッチやワイヤレスリモコン、
あるいは検知エリア内の人の存非を検知して上記起動信
号(検知信号)を出力する人体検知センサ等の種々の構
成が可能である。
【0011】ところで、固定子1において位置センサブ
ロック3に隣接する電磁石以外は、隣接する各一対の電
磁石の間隔を一定として配列してあり、また、可動子2
の磁極22の間隔も一定としてある。可動子2の磁極2
2の1極分の長さがL[mm]であり、電磁石を一定ピ
ッチで配置してある部位における電磁石間の距離は、5
L/3になるように構成してある。また、位置センサブ
ロック3における隣接した位置センサ31同士の間隔を
2L/3としてある。
【0012】図3におけるU,V,Wの記号は各電磁石
(コイル11)の相(励磁相)を示している。ここで、
マイナス(−)が付加されている相のコイル11は、マ
イナスが付加されていない同相のコイル11と巻線方向
が逆向きになっていることを意味している。例えば、U
に対応するコイル11に上から見て右回りに通電される
ときは、−Uに対応するコイル11には左回りに通電さ
れる。つまり、コイル11の巻方向を同じ向きにしてお
けば、図示例ではコイル11をU,−V、W、−U、
V、−Wの順で配列してあり、これらのコイル11を2
相ずつ順次通電することにより、U,V→V,W→W,
U→U,Vというように循環的に通電する。また、それ
ぞれのコイル11はY結線されていることから、マイナ
スが付加されていないもの同士またはマイナスが付加さ
れているもの同士の2相は逆向きに通電される。例え
ば、図3においてU,Wが励磁されるときに、Uに対応
するコイル11とWに対応するコイル11とは逆向きに
通電される。言い換えると、固定子1において隣接して
いる2個ずつのコイル11が同時に同じ向きに通電さ
れ、通電されている2個のコイル11の組の左右に隣接
しているコイル11には通電されず、通電されないコイ
ル11を挟んで左右両側のコイル11の組は互いに逆向
きに通電されることになる。
【0013】ここで、制御部43の速度制御について簡
単に説明する。例えば、記憶部45には図6に示すよう
に加速時、等速時、減速時等における移動速度の目標値
(目標速度)が予め記憶させてあり、制御部43では、
実際の扉6の移動速度が記憶部45から読み出した目標
速度に略一致するように出力部42の各スイッチ素子Q
のデューティ比を可変している。具体的には制御部43
のCPUから与えられるデューティ指令値に応じてスイ
ッチ素子Qのデューティ比が決定される。すなわち、制
御部43のCPUは位置検出信号のパルス幅t[秒]を
計測し、このパルス幅tと位置検出信号のパターンの切
り替わりピッチL/3[mm]からL/(3t)[mm
/秒]として扉6の移動速度を算出し、算出した移動速
度と目標速度との差(偏差)を求め、例えば、今回まで
のサンプリングで求めた偏差に対してそれぞれの偏差の
値に応じた制御ゲイン(一般的なPI制御における比例
ゲイン)を乗算した値を加算して得た新たなデューティ
指令値に応じてスイッチ素子Qのデューティ比を可変す
ることにより、偏差を減少させて扉6の移動速度を目標
速度に略一致させるように制御している。なお、各偏差
に応じた制御ゲインは予め記憶部45に記憶させてあ
る。
【0014】ここで、図6に示した移動速度の目標速度
を示す曲線(以下、「速度カーブ」という)は、等速時
の目標速度V2まで加速し、目標速度V2で一定時間等
速動作した後、終端手前で一旦停止するように減速し、
終端までの残りの距離を低速で徐行動作する事を示して
いる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、速度センサ
を用いずに位置センサ31のみを用いた場合、上述のよ
うに移動速度の算出は、過去2回の位置検出の時間間隔
(位置検出信号のパルス幅)でその間の移動距離を除算
したものとして算出している。そのため、移動速度が小
さい場合には上記2回の位置の間の時間が長くなるた
め、検出誤差が大きくなる。例えば、磁極22の1極分
の長さLを24[mm]とした場合、位置の検出は8
[mm]毎となるため、移動速度も同様に8[mm]移
動するまで算出することができず、その間はそれ以前の
速度検出時に算出された値が保持されることになる。従
って、減速時に算出される速度は誤差が大きくなるとと
もに、実際の速度よりも大きくなる。
【0016】而して、リニアモータで扉6を開閉する際
に目標速度が検出されるまで逆方向の推力を出力し続け
ると、速度測定の誤差のため、ブレーキ処理終了時の実
際の速度が目標速度より低下してしまうという問題があ
った。例えば、図7のような目標速度カーブでブレーキ
をかけて最終目標速度をゼロとし、扉6を停止するとい
う処理を行う場合、移動速度が小さくなると8[mm]
移動する間は移動速度の算出ができないため、逆方向に
推力をかけ続けてしまい、移動速度が負になり逆方向に
動いた後初めて制御回路ブロック4により移動速度がゼ
ロになったことが算出されてリニアモータの出力を停止
するため、ブレーキ処理により扉6が停止位置で停止せ
ずに実際には逆方向に少し戻ってしまうことになる。ま
た、図7に示すように算出された移動速度(同図中にお
ける曲線イ)は実際の移動速度(同図中における直線
ロ)より大きくなる傾向にあるため、目標速度カーブ
(同図中における直線ハ)より早く減速してしまう。
【0017】一方、制御回路ブロック4には、移動中に
扉6が障害物に衝突して跳ね返ると扉6を停止したり跳
ね返った方向にそのまま進ませることで衝突位置から離
すなどの安全のための機能を持たせることがあるが、上
述のようなブレーキ処理によって扉6が逆方向へ移動し
た場合、衝突によって跳ね返ったと判定してしまい停止
などの誤動作を起こすという問題があった。
【0018】請求項1の発明は上記前者の問題に鑑みて
為されたものであり、その目的とするところは、リニア
モータに逆方向への推力を発生させて扉にブレーキをか
ける際に扉が逆方向へ移動してしまうことを防止したリ
ニアモータ式自動扉のブレーキ処理方法を提供すること
にある。
【0019】また請求項2の発明は上記後者の問題に鑑
みて為されたものであり、その目的とするところは、請
求項1の発明の目的に加えて、扉にブレーキをかけた際
に仮に扉が逆方向へ移動してしまった場合に扉が障害物
に衝突したと誤判定することを防止したリニアモータ式
自動扉のブレーキ処理方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、位置センサにより鴨居に対する
扉の位置を検出し、検出した位置の変化量から扉の移動
距離を算出し、算出された移動距離及び移動に要した時
間から扉の移動速度を計算し、扉の位置と移動速度に基
づいて扉を移動させるリニアモータの出力を制御して扉
の移動速度を目標速度に略一致させながら扉を開閉する
自動扉のブレーキ処理方法において、現在の移動方向と
逆の方向へリニアモータにより推力を加えて扉の速度を
低下させることにより移動中の扉にブレーキをかけて所
定の目標速度まで減速する際に、扉の移動速度が前記目
標速度より大きい値に設定されたブレーキ処理終了速度
を下回れば逆方向推力の発生を停止することを特徴と
し、ブレーキ処理により目標速度まで扉の移動速度を低
下させる場合に速度測定誤差によるブレーキ終了の遅れ
から移動速度が減少しすぎてしまうという可能性が減少
し、扉が逆方向へ移動してしまうことを防止することが
できる。
【0021】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ブレーキ処理中にブレーキ開始時点での移動方向と
逆方向に扉が移動した場合に当該逆方向への移動距離が
所定の閾値以上であれば扉が障害物に衝突したものと判
定し、逆方向への移動距離が閾値未満であれば衝突と判
定しないことを特徴とし、請求項1の発明の作用に加え
て、ブレーキ処理終了速度の値によってはリニアモータ
による逆方向への推力によって扉の移動方向が反転して
逆方向への移動が起こる可能性があるため、逆方向への
扉の移動を所定距離だけ許容することで逆方向へ移動し
た場合でも扉が障害物に衝突したと誤判定することを防
止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のブ
レーキ処理方法を実施形態により詳細に説明する。但
し、本発明に係るブレーキ処理方法を実現するリニアモ
ータ式自動扉は、従来技術で説明した本発明者らが提案
済みのものと同一の構成を有しているので、その構成に
ついては同一の符号を付して図示並びに説明を省略す
る。
【0023】従来例でも説明したように制御回路ブロッ
ク4の記憶部45には、図6に示すように加速時、等速
時、減速時等における目標速度を示す速度カーブが予め
記憶させてあり、制御部43では、実際の扉6の移動速
度が記憶部45から読み出した目標速度の速度カーブに
略一致するように出力部42の各スイッチ素子Qのデュ
ーティ比を可変している。ここで、扉6の移動速度Vは
位置検出信号の立ち上がり時間(又は立ち下がり時間)
t1から立ち下がり時間(又は立ち上がり時間)t2ま
での時間間隔、すなわちパルス幅t(=t2−t1)
[秒]と位置検出信号のパターンの切り替わりピッチL
/3[mm]からV=L/(3t)[mm/秒]として
算出される。但し、低速度に対応するためにパルス幅t
に上限値tmaxを設けておき、パルス幅tが上限値tmax
を越える場合には移動速度Vをゼロとする。従って、扉
6が停止状態から移動を開始するときには、最初の位置
検出信号のパルスでは移動速度Vの計算はできないた
め、移動速度を0[mm/秒]とする。その後、扉6が
さらに移動して位置検出信号が得られたときに移動速度
Vが算出される。
【0024】ところで、扉6の全体の移動距離から適当
な減速開始位置を計算し、移動中の扉6がその減速開始
位置に到達したら制御部43が出力部42を制御してリ
ニアモータに扉6の移動方向と逆方向の推力を発生さ
せ、図1に示すように予め設定されている目標速度(同
図中の直線ハ参照)と、位置センサ31の位置検出信号
に基づいて算出される扉6の移動速度(同図中における
曲線イ参照)とを一致させるべく、リニアモータの出力
を制御するブレーキ処理を行っている。上述のように制
御部43では、現在の移動速度Vは位置センサ31によ
る位置検出の間隔L/3[mm]を前々回の位置検出時
間t1と前回の位置検出時間t2の時間差で除算するこ
とによりV=L/3(t2−t1)として算出してお
り、現時点の目標速度Vtとの偏差Vt−Vとこれまで
の目標速度と移動速度Vとの誤差の累積からリニアモー
タへの出力を計算して出力部42を制御している。
【0025】ここで本実施形態では、図1に示すように
ブレーキ開始時点の移動速度V2よりも小さく、且つ目
標速度(扉6を停止する場合で有ればゼロ)よりも大き
い適当な大きさのブレーキ終了速度Vxが記憶部45に
予め設定してある。而して制御部43は、位置検出信号
から算出した移動速度Vがブレーキ終了速度Vxを下回
れば、出力部42からコイル11への通電を停止する。
コイル11への通電が停止すれば扉6にはリニアモータ
による推力が発生しなくなるが、慣性によってそのまま
移動し続け、扉6と鴨居51及び敷居53との間に生じ
る摩擦力等により減速してやがて停止することになり、
制御部43は扉6が停止する(移動速度がゼロになる)
ことでブレーキ処理を終了する。このように制御部43
は扉6が慣性で停止するまでの間、出力部42からコイ
ル11への通電を行わずに待機しており、従来のように
扉6が停止するまで速度制御を行ったときのように扉6
が逆方向へ移動してしまうことが防止できるものであ
る。なお、移動速度がブレーキ終了速度Vxを下回った
時点から摩擦などにより扉6が停止する時点までの移動
距離は、摩擦力の大きさや扉6の重量などによって変化
するため、実際の使用状況で実験などを行うことにより
ブレーキ終了速度Vxを適当な値に調整すればよい。
【0026】ところで、摩擦力による減速では扉6の移
動方向が逆転することはないが、減速の割合が小さいた
めに扉6の停止距離(ブレーキ処理を開始した時点から
扉6が停止する時点までの移動距離)が長くなってしま
うため、ブレーキ終了速度Vxをできるだけ小さい値に
設定することが望ましい。しかしながら、ブレーキ終了
速度Vxの値を小さくし過ぎると移動速度の算出誤差な
どの影響で従来例と同様にブレーキ処理の終了が遅れて
扉6が逆方向に移動してしまう可能性がある。一方、制
御部43では移動中の扉6が逆方向へ移動した場合に
は、扉6が障害物に衝突して跳ね返ったものとして衝突
の判定を行っているから、上述のようにブレーキ処理終
了の遅れによる扉6の逆方向への移動を障害物との衝突
と誤判定し、扉6を逆方向へ強制的に移動するなどの安
全対策を行ってしまう誤動作が生じる虞がある。
【0027】そこで本実施形態の制御部43では、ブレ
ーキ処理中にブレーキ開始時点での移動方向と逆方向に
扉6が移動した場合に逆方向への移動距離が所定の閾値
以上であれば扉6が障害物に衝突したものと判定し、逆
方向への移動距離が閾値未満であれば衝突と判定しない
ようにしている。すなわち、ブレーキ時には適当な大き
さの逆転許容距離を設け、それ以下の距離だけ扉6が逆
方向に戻っても衝突と見なさないこととしているので、
ブレーキ終了速度Vxの設定値が適当でないために扉6
が逆方向へ移動した場合でも扉6が障害物に衝突したと
誤判定することが防止でき、扉6を強制的に逆方向へ移
動させると言った誤動作の発生を防ぐことができる。
【0028】但し、ブレーキ処理終了後には扉6を低速
で終端まで移動するという動作(徐行動作)を行うた
め、制御部43において徐行動作中に衝突検出を行い、
実際に衝突が起こって扉6が停止又は逆方向に移動した
場合の安全措置を行うことにより、実際の衝突の際にも
安全に扉6を開閉させることができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1の発明は、位置センサにより鴨
居に対する扉の位置を検出し、検出した位置の変化量か
ら扉の移動距離を算出し、算出された移動距離及び移動
に要した時間から扉の移動速度を計算し、扉の位置と移
動速度に基づいて扉を移動させるリニアモータの出力を
制御して扉の移動速度を目標速度に略一致させながら扉
を開閉する自動扉のブレーキ処理方法において、現在の
移動方向と逆の方向へリニアモータにより推力を加えて
扉の速度を低下させることにより移動中の扉にブレーキ
をかけて所定の目標速度まで減速する際に、扉の移動速
度が前記目標速度より大きい値に設定されたブレーキ処
理終了速度を下回れば逆方向推力の発生を停止するの
で、ブレーキ処理により目標速度まで扉の移動速度を低
下させる場合に速度測定誤差によるブレーキ終了の遅れ
から移動速度が減少しすぎてしまうという可能性が減少
し、扉が逆方向へ移動してしまうことを防止することが
できるという効果がある。
【0030】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ブレーキ処理中にブレーキ開始時点での移動方向と
逆方向に扉が移動した場合に当該逆方向への移動距離が
所定の閾値以上であれば扉が障害物に衝突したものと判
定し、逆方向への移動距離が閾値未満であれば衝突と判
定しないので、請求項1の発明の効果に加えて、ブレー
キ処理終了速度の値によってはリニアモータによる逆方
向への推力によって扉の移動方向が反転して逆方向への
移動が起こる可能性があるため、逆方向への扉の移動を
所定距離だけ許容することで逆方向へ移動した場合でも
扉が障害物に衝突したと誤判定することを防止できると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるブレーキ処理方法の説明図で
ある。
【図2】同上におけるリニアモータ式自動扉の全体構成
図である。
【図3】同上におけるリニアモータ式自動扉のリニアモ
ータの要部断面図である。
【図4】同上におけるリニアモータ式自動扉の概略回路
構成図である。
【図5】同上におけるリニアモータ式自動扉の位置検出
信号の説明図である。
【図6】同上におけるリニアモータ式自動扉の動作説明
図である。
【図7】従来のブレーキ処理方法の説明図である。
【符号の説明】
1 固定子 2 可動子 3 位置センサブロック 6 扉 31 位置センサ 43 制御部 45 記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 宏展 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 ▲濱▼本 惠章 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2E052 AA01 AA02 BA02 BA04 CA07 DA02 DB02 EA16 EB01 EC01 GA10 GB06 GB12 GB15 GC06 GD00 GD07 GD09 HA01 KA13 KA14 5H540 AA10 BA03 BB06 DD02 DD06 DD07 EE05 EE06 FA02 GG07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置センサにより鴨居に対する扉の位置
    を検出し、検出した位置の変化量から扉の移動距離を算
    出し、算出された移動距離及び移動に要した時間から扉
    の移動速度を計算し、扉の位置と移動速度に基づいて扉
    を移動させるリニアモータの出力を制御して扉の移動速
    度を目標速度に略一致させながら扉を開閉する自動扉の
    ブレーキ処理方法において、現在の移動方向と逆の方向
    へリニアモータにより推力を加えて扉の速度を低下させ
    ることにより移動中の扉にブレーキをかけて所定の目標
    速度まで減速する際に、扉の移動速度が前記目標速度よ
    り大きい値に設定されたブレーキ処理終了速度を下回れ
    ば逆方向推力の発生を停止することを特徴とするリニア
    モータ式自動扉のブレーキ処理方法。
  2. 【請求項2】 ブレーキ処理中にブレーキ開始時点での
    移動方向と逆方向に扉が移動した場合に当該逆方向への
    移動距離が所定の閾値以上であれば扉が障害物に衝突し
    たものと判定し、逆方向への移動距離が閾値未満であれ
    ば衝突と判定しないことを特徴とする請求項1記載のリ
    ニアモータ式自動扉のブレーキ処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009041247A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Toyota Auto Body Co Ltd リニアモータ式自動ドア
JP2014139636A (ja) * 2013-01-21 2014-07-31 Konica Minolta Inc 画像処理装置およびモーターの回転制御方法
CN108227589A (zh) * 2018-02-05 2018-06-29 芜湖美智空调设备有限公司 家用电器的运动结构阻滞检测装置、方法及家用电器

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