JP2001352149A - マルチワイヤ配線板用の布線装置およびマルチワイヤ配線板の製造方法 - Google Patents

マルチワイヤ配線板用の布線装置およびマルチワイヤ配線板の製造方法

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JP2001352149A
JP2001352149A JP2000168021A JP2000168021A JP2001352149A JP 2001352149 A JP2001352149 A JP 2001352149A JP 2000168021 A JP2000168021 A JP 2000168021A JP 2000168021 A JP2000168021 A JP 2000168021A JP 2001352149 A JP2001352149 A JP 2001352149A
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Kazunari Tsukada
一就 塚田
Atsushi Takahashi
淳 高橋
Masami Kashiwazaki
正美 柏崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度のマルチワイヤ配線板を断線を発生さ
せることなく製造できる布線装置を提供する。 【解決手段】 絶縁被覆電線を接着剤付き絶縁基板上に
はわせると同時に溶着することによって、多重配線パタ
ーンを形成する布線装置は、絶縁被覆電線を供給するフ
ィーダと、絶縁被覆電線を絶縁基板上に押圧しつつ所定
の方向にはわせてゆくスタイラスと、前記スタイラスと
フィーダの間に位置し、絶縁被覆電線にこの絶縁被覆電
線の外径の6倍以上のたるみを持たせるダンサローラ
と、たるみ量を検出するエンコーダと、検出されたたた
るみ量に応じてフィーダの回転速度を制御するコントロ
ーラとを備える。コントローラは、検出されたたるみ量
が小さくなると、フィーダの回転数を上げ、たるみ量が
大きくなると、フィーダの回転数を下げ、フィーダとス
タイラスの間のたるみ量が絶縁被覆電線の外径の6倍以
上であるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に多重配線
(マルチワイヤ)を形成するための布線装置およびマル
チワイヤ配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、マルチワイヤ配線板は、接着剤付
きの絶縁基板上に、絶縁被覆した金属配線をはわせると
同時に、接着してゆき、配線パターンを形成することに
よって製造される。このとき、複数の配線が交差する場
合、先に配線された既配線を乗り越えて、新たな配線が
敷かれる。
【0003】図6は、このような従来の方法でマルチワ
イヤ配線板を製造する様子を示す。図6の例では、すで
に三重に交差して接着されている絶縁被覆された銅線6
1を乗り越えて、現在接着中の絶縁被覆銅線62を敷い
てゆく。絶縁被覆銅線61はフィータ603からワイヤ
ガイド604によって案内され、スタイラス601によ
ってその配線方向が制御される。具体的には、基板上の
位置を特定するXY座標上の位置データに基づき、X軸
移動テーブル(図示せず)とY軸移動機構(図示せず)
を制御して、新たな配線を敷くための始点603に布線
装置のヘッドを合わせる。図6に示すスタイラス601
やフィーダ603は、ヘッド内に含まれている。その位
置から配線を敷いてゆく方向を、たとえば、配線レイア
ウトデータなどから割り出し、ヘッドの向きを設定す
る。その後、ヘッドを所定位置まで下げて、スタイラス
601で絶縁被覆銅線62を押圧して、銅線62のう
ち、接着剤付き基板と接触する側の面を基板上に固定し
てゆく。このとき、スタイラス601に超音波振動を加
えると、基板上の接着剤が振動によって加熱され、活性
化されて接着力が高まる。必要な長さの絶縁被覆銅線6
2をフィーダ603によって供給しつつ、所定の方向に
向けて絶縁被覆銅線62をスタイラス601で基板上に
押圧、接着してゆく。終点65に達したなら、カッタ6
05によって絶縁被覆銅線2を切断する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フィーダ603は、移
動量の1〜2倍の長さを押し出せる力で絶縁被覆銅線を
供給しているが、既配線が交差している交差部64で
は、高さ方向の長さが余分に必要となる。スタイラス6
01が交差部64を通過する時間は、通常2〜3msecで
あり、このわずかな時間に高さ方向で必要となる絶縁被
覆銅線62をフィーダ603で供給するには装置の応答
性の面で難しい。このため、交差部64で絶縁被覆銅線
62が引き伸ばされ、それが過大になると、断線してし
まう。断線は、図6に示すように、張力が最大となるス
タイラス601による押圧点と交差部64の頂上との間
で発生する。断線は、交差が二重、三重、四重と増える
につれて、頻繁に発生するようになる。
【0005】従来の布線装置で用いているフィーダ60
3は、その回転力は配線速度に応じて変調制御されてい
る。すなわち、配線速度が速い場合は回転力を高くし、
配線速度が遅い場合は、回転力を低くする。フィーダ6
03に用いているモータの応答性は、4〜5msecが限界
である。フィーダ603からスタイラス601に絶縁被
覆銅線62を導くためにワイヤガイド604を用いてい
るが、この間にたるみはなく、絶縁被覆銅線62には常
に0〜2グラム程度の張力が加わっている。
【0006】上述したように、スタイラスが601が交
差部64を通過する時間は2〜3msecであり、この間
に、高さ方向の増量分に見合った絶縁被覆銅線64を供
給すること、すなわち、供給速度を瞬時に増大させて供
給することは非常に困難であり、交差部64における断
線を免れられなかった。
【0007】そこで、本発明は、基板上に絶縁被覆銅線
を配線する際に、交差部においても、絶縁被覆銅線が断
線することなく、かつ、高密度の配線パターンを実現す
ることのできる布線装置を提供することを第1の目的と
する。
【0008】また、このような布線装置を用いたマルチ
ワイヤ配線板の製造方法の提供を第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の布線装置は、絶縁被覆電線を接着剤付き絶
縁基板上にはわせてゆくと同時に溶着し、配線パターン
を形成するマルチワイヤ配線板の製造に使用される。こ
の布線装置は、絶縁被覆電線を供給するフィーダと、絶
縁被覆電線を絶縁基板上に押圧しつつ所定の方向にはわ
せてゆくスタイラスと、前記スタイラスとフィーダの間
に位置し、絶縁被覆電線にこの絶縁被覆電線の外径の6
倍以上のたるみを持たせるダンサローラと、たるみ量を
検出するエンコーダと、検出されたたたるみ量に応じて
フィーダの回転速度を制御するコントローラとを備え
る。
【0010】コントローラは、検出されたたるみ量が小
さくなると、フィーダの回転数を上げ、たるみ量が大き
くなると、フィーダの回転数を下げ、フィーダとスタイ
ラスの間のたるみ量が常に絶縁被覆電線の外径の6倍以
上であるように制御する。
【0011】本発明の別の特徴として、布線装置は、絶
縁被覆電線を供給するフィーダと、フィーダから供給さ
れた絶縁被覆電線を絶縁基板上に押圧しつつ所定の方向
にはわせてゆくスタイラスと、前記フィーダとスタイラ
スの間に位置し、絶縁被覆電線をその外径の6倍以上の
たるみ量でたるませてスタイラスに送る送りローラと、
前記たるませた絶縁被覆電線の最下端位置を検出するセ
ンサと、検出した位置に応じてフィーダの回転速度を制
御するコントローラとを備える。位置検出レーザとし
て、たとえば、光センサやレーザセンサを用いる。
【0012】このように、絶縁被覆電線を供給するフィ
ーダと、絶縁被覆電線を基板上に溶着してゆくスタイラ
スの間に、常時十分なたるみがもたせてあるので、絶縁
被覆電線が交差する部分での高さ方向の増分量を、補償
することができる。また、あらかじめ十分なたるみを持
たせてあるため、交差を乗り越える場合にも、フィーダ
とスタイラスの間に異常な張力が生じることはなく、配
線の際の伸びや変形を最小にすることができる。さら
に、従来の装置で問題になっていた断線を解消し、配線
の品質を向上することができる。
【0013】本発明のさらに別の特徴として、マルチワ
イヤ配線板の製造方法は、まず、絶縁被覆された電線
を、その外径の6倍以上のたるみ量を有するようにし
て、接着剤付き絶縁基板上に供給する。絶縁被覆電線
を、接着剤付き絶縁基板上に押圧しつつ所定の方向には
わせてゆく。絶縁被覆電線のたるみ量を継続的あるいは
断続的に検出する。そして、接着剤付き絶縁基板上にす
でに敷かれている配線の交差部を乗り越える際に、前記
検出されたたるみ量に基づき、絶縁被覆電線のたるみ量
がその外径の6倍以上に維持されるように、絶縁被覆電
線の送り速度を調節する。
【0014】このようなマルチワイヤ配線板の製造方法
によれば、配線途中で断線が起こることもなく、配線の
信頼性を高めることができる。
【0015】本発明のその他の特徴、効果は、以下で図
面を参照して述べる詳細な説明によりさらに明確にな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態にか
かる布線装置10を示す。布線装置10は、ヘッド10
0と、Y軸移動機構111と、X軸移動テーブル112
と、超音波発振器113を有する。ヘッド100内に、
スタイラス101と、絶縁被覆銅線114を供給するフ
ィーダ103と、フィーダ103とスタイラス101の
間に位置し、絶縁被覆銅線114に所定量のたるみを与
えるダンサロール107と、ダンサロールの垂直位置を
測定することによって絶縁被覆銅線114のたるみ量を
検出するエンコーダ108を有する。ヘッダ内には、さ
らに、絶縁被覆電線114をフィーダ103からスタイ
ラス101に導くワイヤガイド104と、スタイラス1
01に加圧力を与えるトルクモータ102と、絶縁被覆
電線を適宜切断するカッタ105が収容される。
【0017】超音波発振器113は、スリップリング1
21を介して発振コイル106に直流電流と交流電流を
与える。スタイラス101は、発振コイル106による
振動を受けて、25KHzで超音波振動する。
【0018】ヘッド100は、Y軸移動機構111上に
位置するヘッド取り付け部117に取り付けられてい
る。ヘッド取り付け部117は、上下移動機構110
と、回転機構119を有する。X軸移動テーブル112
上には、接着剤付き絶縁基板115が設置され、この基
板115上に、絶縁被覆電線が、所定の配線パターンで
形成されることになる。
【0019】X軸移動テーブル112と、Y軸移動機構
111は、絶縁基板115上の位置をXY座標で表わし
た位置データに基づいて制御される。X軸移動テーブル
112は、スタイラス101の先端が、絶縁基板115
上で配線を開始すべき点に位置するように、絶縁基板1
15をヘッド100に対して相対移動させる。ヘッド取
り付け部117内の回転機構119は、配線パターンの
設計データから絶縁被覆電線114を敷いてゆく方向を
割り出し、ヘッド100の向きをその方向に合わせる。
その後、上下移動機構110は、ヘッド100を所定位
置まで下げる。これにより、スタイラス101が絶縁被
覆銅線114を押圧し、絶縁被覆銅線114が絶縁基板
115と接触する側の端面を、接着剤付き絶縁基板11
5に押しつける。この状態で、超音波発振器113によ
りスタイラス101に超音波振動を与えると、絶縁基板
115上の接着剤が振動により加熱され、活性化されて
接着力が高められる。
【0020】X軸テーブル112を配線設計データに基
づいて移動させることにより、スタイラス101が絶縁
基板115に対して相対的に移動し、絶縁被覆銅線11
4をはわせると同時に、溶着してゆく。
【0021】図2は、絶縁基板上にすでに配線されてい
る既配線の交差部4を乗り越えて、絶縁被覆銅線114
を基板上に配線してゆく様子を示す。図6に示す従来の
装置と異なり、スタイラス101とフィーダ103の間
にダンサロール107が配置され、スタイラス101に
導かれる絶縁被覆銅線114にあらかじめ充分なたるみ
を持たせている。このたるみ量は、絶縁被覆銅線114
の外径の6倍以上の長さである。
【0022】いま、スタイラスが3重に交差している既
配線の交差部4を乗り越える場合、基板の平坦面上には
わせるために供給する配線分量に加えて、交差部4の高
さに対応する垂直方向の分量が必要になる。このとき、
絶縁被覆銅線114は、フィーダ103とスタイラス1
01の間であらかじめ十分な量のたるみを有するので、
交差部4の垂直方向の2倍に対応する分量を、フィーダ
103の送り速度(すなわち回転数)を瞬時に変えなく
とも、スタイラス101の先端部に供給することができ
る。
【0023】ダンサロール107による絶縁被覆銅線1
14のたるみ分から、交差部4の高さの2倍に対応する
分量が補給されたので、ダンサロール107の位置は、
図2で点線で示す位置まで上昇し、たるみ量が減少す
る。エンコーダ108は、ダンサロール107に接続さ
れており、ダンサロール107の垂直位置からたるみ量
を検出する。検出されたたるみ量は、コントローラ10
9に供給され、コントローラ109は、検出されたたる
み量に応じて送りモータ123を制御し、たるみ量がも
と通り外径の6倍以上になるようにフィーダ103の回
転数を調整する。
【0024】すなわち、たるみ量が小さくなれば、フィ
ーダ103へのモータ出力を大きくし、たるみ量が大き
くなれば、フィーダ103へのモータ出力を小さくす
る。これにより、常時、フィーダ103とスタイラス1
01との間で絶縁被覆銅線114のたるみ量を6倍以上
に維持することができる。また、たるみ量をもとの量に
もどすためにモータ出力を調整するだけなので、交差部
4の通過と同時にフィーダ103の送り速度を変化させ
るような急峻な応答性を必要としない。すなわち、装置
の従来通りの応答性を利用しつつ、絶縁被覆銅線114
を絶縁基板115上に良好に配線することができる。
【0025】スタイラス101が、次の交差部を通過す
るときには、すでにたるみ量は外径の6倍の量にもどっ
ているので、ここでも、交差部の高さ方向の増分量をた
るみでまかなうことができるので、絶縁被覆銅線114
の張力が急激に増大することを回避することができる。
【0026】絶縁被覆銅線114が終点5に達したら、
上下移動機構110を制御して、カッタ105を絶縁基
板115の接着剤と絶縁被覆銅線114の界面まで降下
させ、絶縁被覆銅線114を切断する。
【0027】図2の例では、既配線が3重に交差する例
を示しているが、二重交差あるいは交差しない配線上に
新たな配線を行う場合にも、本発明の布線装置は良好に
適用される。図4は、交差配線の例を図4に示す。現状
では、四重交差が交差配線の限界とされており、断線発
生の確率ももっとも高くなる。本発明の布線装置によれ
ば、四重交差配線を行う場合にも、断線が生じることな
く、良好に配線することができる。
【0028】図3は、図2に示したヘッダ内の構成の変
形例を示す。図3の例では、ダンサロールを用いずに、
フィーダ103と、送りローラ302とにより、絶縁被
覆銅線114を単に空中でたるませている。この場合
も、絶縁被覆銅線114のたるみ量は、その外径の6倍
以上の量を確保する。絶縁被覆銅線114のたるみ量を
検出するために、エンコーダに代えて、光センサ301
を用いる。光センサ301は、下方に垂れ下がったたる
み部分の最下端の垂直位置を光学的に検出する。検出さ
れた垂直位置に基づいて、コントローラ109は送りモ
ータ123を制御し、たるみ量が外径の6倍以上に維持
されるようにフィーダ103の回転数を調整する。すな
わち、検出された絶縁被覆銅線114のたるみ部の最下
端位置が、基準位置より高くなると、モータ出力を増大
させてフィーダ103の送り量を増やす。最下端位置が
基準位置より下がると、モータ出力を下げる。これによ
り、常時、たるみ量を絶縁被覆銅線114の外径の6倍
以上となるように維持することができる。この構成にお
いても、図2の構成で達成されるのと同様の効果が達成
される。
【0029】このような布線装置を使用して、マルチワ
イヤ配線板を製造する場合は、まず、絶縁被覆された電
線114を、その外径の6倍以上のたるみ量を有するよ
うにして、接着剤付き絶縁基板115上に供給する。次
に、この絶縁被覆電線114を、接着剤付き絶縁基板1
15上に押圧しつつ、所定の方向にはわせてゆく。絶縁
被覆電線14のたるみ量を継続的あるいは所定間隔で検
出する。接着剤付き絶縁基板上にすでに敷かれている配
線の交差部を乗り越える際に、検出されたたるみ量に基
づいて、絶縁被覆電線114のたるみ量が、その外径の
6倍以上に維持されるように、絶縁被覆電線114の送
り速度を調節する。
【0030】この方法で製造されるマルチワイヤ配線板
は、交差部においても断線がなく、配線板の信頼性が向
上する。
【0031】<実験例>上述した本発明の布線装置を用
いて、マルチワイヤ配線板を作成する場合の、たるみ量
と断線発生率との関係を調べた。
【0032】絶縁基板として、厚さ0.3mmのI−6
71(日立化成工業株式会社製、商品名)に厚さ80μ
mの接着材AS−U01(日立化成工業株式会社製、商
品名)を120℃でロールラミネートしたものを用い
た。絶縁被覆銅線として、直径80μmの銅線に、ポリ
イミド樹脂であるPyre‐ML-RC5057(デュポン社製、商
品名)を塗布してから350℃で8分間乾燥する工程を
繰り返し、最終的に23μmの厚さにコーティングし
た。さらにその表面に接着剤であるHAW−216D
(日立化成工業株式会社製、商品名)を塗布し、200
℃で1分間乾燥する工程を繰り返し、厚さ15μmの外
皮を形成した。このような絶縁被覆銅線の外径は、約
0.15mmである。
【0033】図5は、上述した絶縁被覆銅線と、図2に
示すダンサロールを用いた構成の布線装置とを使用し、
たるみ量を変化させて、断線発生率を調べた結果を示
す。図中、たるみ量(mm)が0というのは、従来の布
線装置に対応する。各たるみ量ごとに、1万個のマルチ
配線板を形成して、その四重交差部での断線発生をカウ
ントした。
【0034】図5の表から明らかなように、たるみ量が
ゼロの場合、1万個中、121でl段線が発生した。絶
縁被覆銅線の外径(0.15mm)の3倍強のたるみ量
(すなわち0.5mmのたるみ量)では、まだ13個の
断線が発生する。外径の6倍である0.9mmのたるみ
量をもたせた場合に、断線がまったく発生しなかった。
この実験結果から、絶縁被覆銅線を常にその外径の6倍
以上のたるみをもたせてスタイラスに供給することによ
り、多重交差部を有するマルチワイヤ配線を良好に形成
できることがわかる。したがって、布線装置の応答性を
極端に向上させなくとも、マルチワイヤ配線板の品質お
よび信頼性を向上することが可能になる。
【0035】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の布線装
置によれば、断線を排除して高密度のマルチワイヤ配線
板を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる布線装置の概略構
成図である。
【図2】図1に示す布線装置のフィーダとスタイラスと
の間の構造を示す図である。
【図3】図2の構造の変形例を示す図である。
【図4】マルチワイヤ配線の交差配線例を示す図であ
る。
【図5】図1の布線装置を用い、絶縁被覆銅線のたるみ
量と断線発生率との関係を示す表である。
【図6】従来の布線装置のフィーダとスタイラスとの間
の構造を示す図である。
【符号の説明】
4 配線交差部 10 布線装置 100 ヘッド 101 スタイラス 102 トルクモータ 103 フィーダ 104 ワイヤガイド 105 カッタ 106 発振コイル 107 ダンサロール 108 エンコーダ 109 コントローラ 110 上下移動機構 111 Y軸移動機構 112 X軸移動テーブル 113 超音波発振器 114 絶縁被覆銅線 115 接着剤付き絶縁基板 117 ヘッド取り付け部 301 光センサ 302 送りローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏崎 正美 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 Fターム(参考) 5E343 BB24 BB69 CC01 DD65 FF30 GG08 GG20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁被覆電線を接着剤付きの絶縁基板上
    に供給するフィーダと、 前記絶縁被覆電線を、前記接着剤付き絶縁基板上に押圧
    しつつ所定の方向にはわせてゆくスタイラスと、 前記スタイラスとフィーダの間に位置し、前記絶縁被覆
    電線に絶縁被覆電線の外径の6倍以上のたるみを持たせ
    るダンサローラと、 前記絶縁被覆電線のたるみ量を検出するエンコーダと、 検出されたたたるみ量に応じて、前記フィーダの回転数
    を制御するコントローラとを備えることを特徴とするマ
    ルチワイヤ配線板用の布線装置。
  2. 【請求項2】 前記コントローラは、検出されたたるみ
    量が小さくなると、フィーダの回転数を上げ、たるみ量
    が大きくなると、フィーダの回転数を下げ、フィーダと
    スタイラスの間のたるみ量が絶縁被覆電線の外径の6倍
    以上であるように制御することを特徴とする請求項1に
    記載のマルチワイヤ配線板用の布線装置。
  3. 【請求項3】 絶縁被覆電線を接着剤付きの絶縁基板上
    に供給するフィーダと、 前記絶縁被覆電線を、前記接着剤付き絶縁基板上に押圧
    しつつ所定の方向にはわせてゆくスタイラスと、 前記スタイラスとフィーダの間に位置し、絶縁被覆電線
    をその外径の6倍以上のたるみ量でたるませてスタイラ
    スに送る送りローラと、 前記たるませた絶縁被覆電線の最下端位置を検出するセ
    ンサと、 検出位置に応じて、前記フィーダの回転数を制御するコ
    ントローラとを備えることを特徴とするマルチワイヤ配
    線板用の布線装置。
  4. 【請求項4】 前記コントローラは、検出位置が基準位
    置より高くなるとフィーダの回転数を上げ、検出位置が
    基準位置より下がるとフィーダの回転数を下げて、フィ
    ーダとスタイラスの間のたるみ量が絶縁被覆電線の外径
    の6倍以上であるように制御することを特徴とする請求
    項3に記載のマルチワイヤ配線板用の布線装置。
  5. 【請求項5】 絶縁被覆された電線を、その外径の6倍
    以上のたるみ量を有するようにして、接着剤付き絶縁基
    板上に供給するステップと、 前記絶縁被覆電線を、前記接着剤付き絶縁基板上に押圧
    しつつ所定の方向にはわせるステップと、 前記絶縁被覆電線のたるみ量を検出するステップと、 前記接着剤付き絶縁基板上にすでに敷かれている配線の
    交差部を乗り越える際に、前記検出されたたるみ量に基
    づき、絶縁被覆電線のたるみ量がその外径の6倍以上に
    維持されるように、絶縁被覆電線の送り速度を調節する
    ステップとを含むマルチワイヤ配線板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記絶縁被覆電線を接着剤付き絶縁基板
    上にはわせるステップは、絶縁被覆電線に超音波振動を
    与えながら絶縁基板上に押圧し、所定の方向に溶着して
    ゆくことを特徴とする請求項5に記載のマルチワイヤ配
    線板の製造方法。
JP2000168021A 2000-06-05 2000-06-05 マルチワイヤ配線板用の布線装置およびマルチワイヤ配線板の製造方法 Pending JP2001352149A (ja)

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