JP2001351727A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

Info

Publication number
JP2001351727A
JP2001351727A JP2000168700A JP2000168700A JP2001351727A JP 2001351727 A JP2001351727 A JP 2001351727A JP 2000168700 A JP2000168700 A JP 2000168700A JP 2000168700 A JP2000168700 A JP 2000168700A JP 2001351727 A JP2001351727 A JP 2001351727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wire
wire
wire holding
pieces
holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000168700A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Matsumoto
慎一 松本
Yoshiaki Yamano
能章 山野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2000168700A priority Critical patent/JP2001351727A/ja
Publication of JP2001351727A publication Critical patent/JP2001351727A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Connections By Means Of Piercing Elements, Nuts, Or Screws (AREA)
  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆部の樹脂材質に拘らず、充分な直交保持
力でもって電線を保持することが可能な電線保持部を備
えたコネクタを提供する。 【解決手段】 各電線保持片21間で互いに対向し合う
第二電線抑え片23の先端部間の間隔寸法cが、芯線部
14の直径寸法rの半分以下に設定し、電線保持片21
間の電線12を抜け難くし直交保持力を高める。第二電
線抑え片23の幅寸法を第一電線抑え片22の幅寸法よ
り小さくして弾性変形を容易にし、電線12の電線保持
片21間への装着を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電線端部をその
電線の軸方向に対し直交する方向に異動規制して保持す
るための電線保持部を備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のコネクタの平面図、図7は
図6のA−A断面図である。
【0003】このコネクタでは、複数の電線1が平面上
に並置され、各電線1の端部が、Uスロット状の圧接刃
5に形成された切込みに圧入されてその電線1の芯線部
6と圧接刃5との導通が得られる構成となっている。ま
た、各電線1の端部の被覆部2が、両側の電線保持片3
間に収容配置され、その各電線保持片3の上端部にそれ
ぞれ形成された電線抑え片4により上方向に対し抜止め
保持される構成となっている。
【0004】かかる構成のコネクタを開示する文献とし
て、特公昭57−35546号公報及び実開昭63−7
7266号公報を挙げておく。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なコネクタと電線1との接続性試験において、その電線
保持力は、電線1をその軸方向へ引張った際の抜止め保
持力(以下、真直保持力という)と、電線1をその軸方
向と直交する上方へ引張った際の抜止め保持力(以下、
直交保持力という)によって評価される。
【0006】そして、上述のようなコネクタでは、その
真直保持力は、主として圧接刃5が被覆部2に食込んで
芯線部6を圧接保持する力によって決定され、また、そ
の直交保持力は、主として一対の電線保持片3の電線抑
え片4が電線1の被覆部2を抜止め保持する力によって
決定される。
【0007】ところが、このうち直交保持力について
は、電線1の被覆部2が比較的変形し易い樹脂材料によ
り形成されているため、充分な保持力を得ることが出来
ない傾向にある。
【0008】特に、近年、次のような背景により、EV
A(エチレン酢酸ビニル共重合体)樹脂をベースとする
被覆用樹脂の開発が行われている。
【0009】即ち、近年、地球環境保全に対する意識が
高まり、家電リサイクル法が施行され、また、法律や会
社ごとで環境負荷物質の制定がなされたりしている。
【0010】ところが、電線の被覆部の材料として一般
的に用いられてきたPVC(ポリ塩化ビニル)樹脂は、
その燃焼時に有害ガスが発生するという問題がある。
【0011】そこで、電線の燃焼時に発生する有害ガス
を抑制して上述のような環境保全の要請に応えるため、
電線の被覆部の材料として、オレフィン系材料に難燃剤
としてノンハロゲン系難燃剤である水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミ等の無機系難燃剤を添加した材料の使
用の可否が検討されている。
【0012】ここで、電線を製造する際には、UL(Un
derwriers'Laboratories.Inc:米国火災保険協会)に規
定される厳しい難燃規格(VW−1)やCSA(Canadi
an Standards Association:カナダ規格協会)の規格値
を満足させるため多量の無機系難燃剤を添加し、かつ、
引張強度や伸びの規格を満たさなければならない。
【0013】このため、各電線製造メーカにおいては、
オレフィン系材料のなかでも、難燃剤の取込みがよく又
はポリマー自身でも比較的難燃性のよいEVA樹脂をベ
ースとする被覆用樹脂の開発が行われているのであり、
これらの樹脂では上記UL・CSA規格値を満足させる
難燃性が確保される。
【0014】ところが、このようにEVA樹脂をベース
とする樹脂は、従来一般的に用いられてきたPVC樹脂
に比べて非常に柔らかい。このため、EVA樹脂をベー
スとする樹脂が被覆された電線1を上述のようなコネク
タに保持させた場合に、その電線1をコネクタの上方へ
引張ると、図8に示すように、その被覆部2が電線抑え
片4に当接して容易に変形し、電線1が電線保持片3間
から抜出てしまうことになり、特に、充分な直交保持力
を得ることが出来ないことになる。
【0015】例えば、PVC樹脂を被覆した電線1で
は、直交保持力が16N程度であったのが、比較的柔ら
かいノンハロゲン樹脂を被覆した電線1では、直交保持
力が12N程度と小さくなってしまう。
【0016】そこで、この発明の課題は、被覆部の樹脂
材質に拘らず、充分な直交保持力でもって電線を保持す
ることが可能な電線保持部を備えたコネクタを提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、芯線部の周囲に被覆部が形成
された電線の端部の被覆部をその電線の軸方向に対し直
交する方向に異動規制して保持する電線保持部を備えた
コネクタであって、前記電線保持部が、前記電線の被覆
部を上方より挿入可能な間隔寸法をあけて前記電線の軸
方向と直交する方向に対向するようにしてコネクタハウ
ジング部に並設された少なくとも一対の電線保持片と、
前記各電線保持片の先端部からそれぞれの隣の電線保持
片側に向けて突設された第一電線抑え片と、前記各第一
電線抑え片に対して前記電線の軸方向にずらして並設さ
れて、前記各電線保持片の先端部からそれぞれの隣の電
線保持片側に向けて突設された第二電線抑え片とを備
え、一対の前記第一電線抑え片の先端部間の間隔寸法
が、前記電線の前記被覆部の直径寸法より小さく、且つ
前記電線の芯線部の直径寸法より大きく設定され、一対
の前記第二電線抑え片の先端部間の間隔寸法が、前記電
線の芯線部の直径寸法未満に設定され、前記第二電線抑
え片の前記電線の軸方向に沿う幅寸法が、前記第一電線
抑え片の幅寸法より小さく設定されたものである。
【0018】請求項2に記載の発明は、一対の前記第二
電線抑え片の先端部間の間隔寸法が、前記電線の芯線部
の直径寸法のほぼ半分に設定されたものである。
【0019】請求項3に記載の発明は、導電性部材によ
り形成され前記電線の端部が挟込まれることによりその
電線の芯線部と導通を得るための圧接刃が、前記電線保
持部に対して当該電線の軸方向にずらせた位置で前記コ
ネクタハウジング部にさらに設けられたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一の実施の形態
に係るコネクタについて説明する。
【0021】図1はこのコネクタを示す平面図、図2は
図1のB−B断面図、図3は図1のC−C断面図、図4
は第一電線抑え片22及び第二電線抑え片23の位置関
係を表す斜視図をそれぞれ示している。
【0022】このコネクタは、図1ないし図4に示すよ
うに、ハウジング部11の前部に、電線12の端部の被
覆部13に食込んで芯線部14を圧接保持するための芯
線保持部15がハウジング部11の幅方向に沿って複数
並設されると共に、ハウジング部11の後部に、それぞ
れ電線12の端部の被覆部13を保持するための電線保
持部16がハウジング部11の幅方向に沿って複数並設
されてなる。
【0023】ここで、保持対象となる電線12について
説明しておくと、電線12としては、導電性を有する芯
線部14の周囲に、樹脂を押出被覆して被覆部13を形
成したものが用いられる。芯線部14としては、銅或は
軟銅線の単線よりなるものや、複数本の素線を撚り合わ
せたものが用いられる。尚、複数本の素線を撚り合わせ
て芯線部14を形成した場合には、その断面略円形状の
形態の安定性及びその径方向への圧縮非容易性という観
点から、1本の素線を中心にしてその周囲に6本の素線
を配置して撚り合わせた計7本の素線よりなる芯線部1
4を用いるのが好ましく、また、そのなかでも、芯線部
14を撚り合わせて圧縮したものを用いるのが好まし
い。また、被覆部13を構成する樹脂としては、PVC
樹脂或はEVA樹脂をベースとする樹脂を用いることが
できるが、本コネクタでは、比較的柔らかいEVA樹脂
をベースとするノンハロゲン樹脂等の樹脂により被覆部
13を形成した場合に、特にその効果を発揮するもので
ある。
【0024】コネクタの各構成要素の説明に戻ると、上
記各電線保持部16は、ハウジング部11の幅方向に一
対の電線保持片21が設けられ、各電線保持片21の先
端部にそれぞれ第一電線抑え片22が突出形成されると
共に、各電線保持片21の後部の先端部に各第一電線抑
え片22に対応してそれぞれ第二電線抑え片23が突出
形成される。
【0025】一対の電線保持片21は、それらの間に電
線12の直径寸法Rよりもやや大きな間隔寸法b(図
2)をあけてハウジング部11の底部の上面に立設され
ており、それら電線保持片21間に前記電線12を収容
配置可能に構成される。
【0026】尚、本実施の形態のコネクタでは、ハウジ
ング部11の幅方向に沿って複数の電線保持片21が立
設され、それぞれの電線保持片21間に電線12が収容
保持される構成となっており、つまり、ハウジング部1
1の幅方向に沿って設けられた複数の電線保持部16の
うち所定の電線保持部16の電線保持片21がその隣の
電線保持部16の電線保持片21として共用される構成
となっている。
【0027】また、各第一電線抑え片22について一対
の電線保持片21の関係で説明すると、各第一電線抑え
片22は、それぞれ各電線保持片21の先端部にそれぞ
れの隣の電線保持片21側に向けて下向き(各電線保持
片21の基端側に内向き)に傾斜するように突出形成さ
れた均一な厚さの小板片状部材に形成される。尚、各電
線保持片21を、下向きに垂下がるように傾斜する小板
片状部材としているのは、後述するように電線12の接
続作業性を考慮したものであるが、必ずしもその形状に
限られるものではない。
【0028】そして、各電線保持部16における一対の
電線保持片21間で互いに対向し合う第一電線抑え片2
2の先端部間の間隔寸法aが各電線12の被覆部13の
直径寸法Rよりも小さくなるように設定され、且つ電線
12の芯線部14の直径寸法rより大きく設定され、例
えば、被覆部13の直径寸法Rが1.0mmの場合に間
隔寸法aが0.3〜0.5mmに設定される。これによ
り、一対の電線保持片21間に電線12が収容配置され
た状態で、各第一電線抑え片22の先端部が当該収容配
置された電線12の被覆部13の斜め上方に位置する構
成となっている。
【0029】第二電線抑え片23は楔形状に形成され、
それぞれ各電線保持片21の先端部の後部にそれぞれの
隣の電線保持片21側に向けて下向き(各電線保持片2
1の基端側に内向き)に傾斜するように突出形成され
る。
【0030】そして、各電線保持部16における一対の
電線保持片21間で互いに対向し合う第二電線抑え片2
3の先端部間の間隔寸法c(図3)は、第一電線抑え片
22の先端部間の間隔寸法aより小さく設定され、且つ
各電線12の芯線部14の外径寸法rの半分以下となる
ように設定され、例えば、芯線部14の外径寸法rが
0.48mmである場合には、第二電線抑え片23の先
端部間の間隔寸法cは0.24mmに設定される。これ
により、一対の電線保持片21間に電線12が収容配置
された状態で、各第二電線抑え片23の先端部が当該収
容配置された電線12の被覆部13に圧接する構成とな
っている。
【0031】また、各第一電線抑え片22と第二電線抑
え片23の関係を説明すると、第一電線抑え片22と第
二電線抑え片23とはその付け根の部分のみが電線保持
片21の先端部に連接されて片持ち梁状に支持されてお
り、両抑え片22,23の中間部及び先端部は前後に分
割され、これら両抑え片22,23同士が相互に干渉す
ることなく独立して撓み変形可能に構成されている。ま
た、図1の如く、第二電線抑え片23の幅寸法dは、第
一電線抑え片22の幅寸法eよりも小さく設定してお
り、例えば、第一電線抑え片22の幅寸法eが0.75
mmである場合には、第二電線抑え片23の幅寸法dが
0.5mmに設定される。
【0032】また、上記各芯線保持部15は、前記各電
線保持部16に対応してその前方位置に設けられてお
り、それぞれ前後に一対の圧接刃15aを備える。
【0033】各圧接刃15aは、金属等の導電性板材に
電線12の端部を挟込み可能な切込みが形成された板状
部材に形成される。そして、電線12の端部を各圧接刃
15aの切込みに上方より圧入して挟込むことにより、
当該圧接刃15aが被覆部13に食込んで電線12がそ
の軸方向に位置決めした状態で保持される構成となって
いる。また、この際、当該圧接刃15aが被覆部13に
食込んで内部の芯線部14に圧接され、当該芯線部14
が圧接刃15aと導通を得た状態となる。
【0034】尚、この圧接刃15aは、例えば、その隣
で他の電線12の芯線部14と導通を得るための圧接刃
15aと一体成形されることにより、2つの電線12を
相互に電気的に接続するために用いられたり、或は、そ
の圧接刃15aに一体形成されたピン状端子をハウジン
グ部11の外部に突出させることにより、プリント配線
基板上の配線にはんだ付して当該配線と電気的に接続す
るために用いられる。
【0035】このように構成されたコネクタにおいて、
電線12の接続保持作業は次のように行われる。
【0036】まず、その電線12を上方より押込むよう
にしてその端部の被覆部13を、所定の電線保持部16
の一対の電線保持片21間に収容配置すると共に、当該
電線12を前記所定の電線保持部16に対応する一対の
圧接刃15aの切込みに圧入して挟込ませる。
【0037】この場合、当該被覆部13を一対の電線保
持片21間にその上方から押込むと、被覆部13が一対
の第一電線抑え片22及び一対の第二電線抑え片23の
上面側の傾斜面に当接して、それぞれ一対の第一電線抑
え片22及び第二電線抑え片23がさらに下向きに傾斜
するように弾性変形すると共に、一対の電線保持片21
が外側に開くように弾性変形し、また、あわせて電線1
2自体もその径方向に圧縮変形する。
【0038】この際、一対の第二電線抑え片23同士の
間隔寸法c(図3)が、一対の第一電線抑え片22同士
の間隔寸法a(図1)よりも小さく設定されており、両
抑え片22,23の幅寸法が仮に同等であれば第二電線
抑え片23の反発力が第一電線抑え片22の反発力より
過大となって弾性変形が困難になるおそれがあるが、第
二電線抑え片23の幅寸法dを第一電線抑え片22の幅
寸法eより小さく形成しているので、第二電線抑え片2
3の弾性変形を第一電線抑え片22の弾性変形と同程度
に行うことが可能となり、電線12の装着の作業性を低
下させる事態を防止できる。
【0039】そして、電線12の被覆部13がさらに下
方に押込まれ、各第一電線抑え片22及び第二電線抑え
片23が被覆部13を乗越えると、電線12及びそれぞ
れ一対の第一電線抑え片22及び第二電線抑え片23と
電線保持片21とが原形に復帰し、電線12の被覆部1
3が一対の電線保持片21間であってそれぞれ一対の第
一電線抑え片22及び第二電線抑え片23の先端部より
も下方の位置に収容配置される。
【0040】このようにして電線12の接続保持作業が
終了する。
【0041】かかる状態において、一対の電線保持片2
1間に収容配置された電線12が各電線保持片21の上
方へ離脱するためには、当該電線12が一対の第一電線
抑え片22及び一対の第二電線抑え片23の先端部間を
通過して上方へ抜出る必要がある。
【0042】この場合、各第一電線抑え片22及び第二
電線抑え片23は各電線保持片21の先端部から下向き
傾斜するように突出して形成されているため、電線12
の被覆部13が第一電線抑え片22及び第二電線抑え片
23に当接した状態で電線12がさらに上方に持上げら
れても、各第一電線抑え片22及び第二電線抑え片23
及び各電線保持片21自体が拡開するように弾性変形さ
せる力は作用し難く、従って、電線12が一対の第一電
線抑え片22及び一対の第二電線抑え片23の先端部間
を通過して上方へ抜出るためには、電線12自体が第一
電線抑え片22及び第二電線抑え片23の先端部間を通
過可能な程度までその径方向に大きく圧縮変形する必要
がある。
【0043】特に、電線12の被覆部13の材質として
比較的柔らかいノンハロゲン樹脂を採用した場合に、こ
の電線12の上方への抜けを防止するために第一電線抑
え片22だけでは不十分であっても、この第一電線抑え
片22の他に、先端部間の間隔寸法cが各電線12の芯
線部14の外径寸法rの半分以下と狭く設定された第二
電線抑え片23を設けているので、電線12が第二電線
抑え片23間を通過するためには、電線12の被覆部1
3部分が圧縮変形するだけでは足らず、芯線部14をも
大きく圧縮変形する必要があり、しかも、この芯線部1
4としては、銅或は軟銅線の単線よりなるものや、複数
本の素線を撚り合わせたものが用いられるため、その径
方向に圧縮変形し難い性質を有している。
【0044】従って、電線12の被覆部13の材質がた
とえ非常に柔らかいものであっても、その芯線部14自
体を圧縮変形させて、電線12を引抜くためには相当大
きな力を加える必要があり、よって、電線12の被覆部
13の樹脂材質に拘らず、当該電線12を充分な直交保
持力で保持することが可能となる。即ち、電線12の被
覆部13の樹脂材質に拘らず、当該電線12を充分な直
交保持力で保持することができる。
【0045】ところで、このように第二電線抑え片23
の先端部間の間隔寸法cを、芯線部14の直径寸法rの
半分以下という小さな寸法に設定すると、電線12を一
対の電線保持片21間に挿入する際には、電線12が第
二電線抑え片23間を通過できるように特に第二電線抑
え片23を大きく変形させる必要がある。このため、そ
の接続保持作業に大きな力を必要とし、また、特に第二
電線抑え片23が被覆部13に食込んで当該被覆部13
を破損させる恐れがある。
【0046】ところが、このコネクタでは、各第一電線
抑え片22の幅寸法eに較べて第二電線抑え片23の幅
寸法dを小さく設定しているので、第二電線抑え片23
を容易に変形させることができる。これにより、その接
続保持作業を容易に行うことができる上、第二電線抑え
片23が電線12の被覆部13に食込み難くなり、電線
12への損傷を防止することもできる。
【0047】そして、電線12の直交保持力に関して
は、前後各組の一対の第一電線抑え片22及び一対の第
二電線抑え片23が互いに共同することにより電線12
が保持されるため、特に問題はない。
【0048】
【表1】
【0049】ここで、表1は、第二電線抑え片23の先
端部間の間隔寸法cの有無や、第一電線抑え片22の先
端部間の間隔寸法a及びその幅寸法eを変更し、また第
二電線抑え片23を設けた場合についてはその先端部間
の間隔寸法c及びその幅寸法dを変更した場合の電線1
2の状態と直交保持力とを評価した結果を示す図であ
る。ここでは、この実施の形態の実施例(即ち、a=
0.5mm、c=0.24mm、e=0.75mm、d
=0.5mm)に対し、4つの比較例を比較している。
尚、電線12の被覆部13の材質としてはEVA樹脂を
ベースとするノンハロゲン樹脂を使用し、芯線部14の
直径寸法rは0.48mmである。
【0050】比較例1ないし比較例3では、第二電線抑
え片23を省略しており、第一電線抑え片22の幅寸法
eを、実施例中の第一電線抑え片22及び第二電線抑え
片23の幅寸法の合計値(d+e)と同等の1.25m
m(=0.5mm+0.75mm)としている。
【0051】そして、比較例1では、第一電線抑え片2
2の先端部間の間隔寸法aを0.5mmとしており、比
較例2では、第一電線抑え片22の先端部間の間隔寸法
aを0.4mmとし、比較例3では、第一電線抑え片2
2の先端部間の間隔寸法aを0.24mmとしている。
【0052】また比較例4では、実施例と同様に第二電
線抑え片23を設け、第一電線抑え片22の先端部間の
間隔寸法aを0.5mm、第二電線抑え片23の先端部
間の間隔寸法cを0.24mmとしている点も実施例と
同様であるが、第一電線抑え片22の幅寸法eを0.2
5mmとし、第二電線抑え片23の幅寸法dを1.0m
mとした。
【0053】比較例1,2では、第一電線抑え片22の
先端部間の間隔寸法aが被覆部13の外径寸法Rの半分
程度であり比較的広いため、電線12をハウジング部1
1に挿入する際に第一電線抑え片22によって被覆破れ
が発生することがあまりなく電線状態は良好であるが、
直交保持力は10N〜12Nと低い。
【0054】また、比較例3では、第一電線抑え片22
の先端部間の間隔寸法aが電線12の芯線部14の外径
寸法rの半分であり直交保持力は16Nと大きいもの
の、第一電線抑え片22の幅寸法eが大きいため、電線
12をハウジング部11に挿入する際に第一電線抑え片
22によって被覆破れが発生し、よって電線12が不良
状態になってしまう。
【0055】さらに、比較例4では、間隔寸法cの小さ
な第二電線抑え片23の幅寸法dを、間隔寸法aの大き
な第一電線抑え片22の幅寸法eより大きく設定してい
るので、直交保持力は16Nと大きいものの、電線12
をハウジング部11に挿入する際に第二電線抑え片23
によって被覆破れが発生し、よって電線12が不良状態
になってしまう。
【0056】これらに対し、実施例においては、間隔寸
法cの小さな第二電線抑え片23の幅寸法dを、間隔寸
法aの大きな第一電線抑え片22の幅寸法eより小さく
設定しているので、直交保持力を16Nと大きくしなが
らも、電線12の状態を良好に保つことができる。
【0057】尚、第一電線抑え片22及び第二電線抑え
片23の形状は、図3に示した形状に限られるものでは
なく、例えば図5の如く、必ずしも電線12に圧接する
ものでなくてもよい。また、第二電線抑え片23の先端
部の形状も、水平面状に切断したような端面を有して形
成されても良い。この場合、第二電線抑え片23の先端
面を電線12の被覆部13の外周面接線に平行に形成し
た上記実施の形態(図2参照)に較べて、電線12の上
方への抜けをより有効に防止できる。
【0058】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、各電線
保持片間で互いに対向し合う第二電線抑え片の先端部間
の間隔寸法が、芯線部の直径寸法の半分以下に設定され
ているため、電線保持片間に収容保持された電線をその
電線保持片間から抜出させるためには、その被覆部のみ
ならず芯線部をも大きく変形させる必要がある。従っ
て、電線の被覆部の樹脂材質に拘らず、当該電線を充分
な直交保持力で保持することができる。
【0059】また、このように第二電線抑え片の先端部
間の間隔寸法を、芯線部の直径寸法未満(例えば請求項
2のように芯線部の直径寸法のほぼ半分)という小さな
寸法に設定すると、電線を一対の電線保持片間に挿入す
る際には、各電線抑え片を大きく変形させて電線が電線
抑え片間を通過できるようにする必要があるため、その
接続保持作業が困難となる。ところが、このコネクタで
は、第二電線抑え片の幅寸法を、第一電線抑え片の幅寸
法より小さく設定されているので、第二電線抑え片を容
易に変形させることができ、従って、その接続保持作業
を容易に行うことができる。
【0060】請求項3に記載の発明によれば、導電性部
材により形成され電線の端部が挟込まれることによりそ
の電線の芯線部と導通を得るための圧接刃をさらに備え
た構成とすれば、その圧接刃により電線の芯線部と導通
を得ることができるとともに、圧接刃により電線の真直
保持力を確保できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係るコネクタを示
す平面図である。
【図2】図1のB−B断面図である。
【図3】図1のC−C断面図である。
【図4】第一電線抑え片及び第二電線抑え片の位置関係
を示す斜視図である。
【図5】この発明の一の実施の形態に係るコネクタを示
す断面図である。
【図6】従来例に係るコネクタを示す平面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】電線の抜け防止動作を示す図である。
【符号の説明】
11 ハウジング部 12 電線 13 被覆部 14 芯線部 15 芯線保持部 15a 圧接刃 16 電線保持部 21 電線保持片 22 第一電線抑え片 23 第二電線抑え片

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯線部の周囲に被覆部が形成された電線
    の端部の被覆部をその電線の軸方向に対し直交する方向
    に異動規制して保持する電線保持部を備えたコネクタで
    あって、 前記電線保持部が、 前記電線の被覆部を上方より挿入可能な間隔寸法をあけ
    て前記電線の軸方向と直交する方向に対向するようにし
    てコネクタハウジング部に並設された少なくとも一対の
    電線保持片と、 前記各電線保持片の先端部からそれぞれの隣の電線保持
    片側に向けて突設された第一電線抑え片と、 前記各第一電線抑え片に対して前記電線の軸方向にずら
    して並設されて、前記各電線保持片の先端部からそれぞ
    れの隣の電線保持片側に向けて突設された第二電線抑え
    片とを備え、 一対の前記第一電線抑え片の先端部間の間隔寸法が、前
    記電線の前記被覆部の直径寸法より小さく、且つ前記電
    線の芯線部の直径寸法より大きく設定され、 一対の前記第二電線抑え片の先端部間の間隔寸法が、前
    記電線の芯線部の直径寸法未満に設定され、 前記第二電線抑え片の前記電線の軸方向に沿う幅寸法
    が、前記第一電線抑え片の幅寸法より小さく設定された
    コネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコネクタであって、 一対の前記第二電線抑え片の先端部間の間隔寸法が、前
    記電線の芯線部の直径寸法のほぼ半分に設定されたコネ
    クタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のコネク
    タであって、 導電性部材により形成され前記電線の端部が挟込まれる
    ことによりその電線の芯線部と導通を得るための圧接刃
    が、前記電線保持部に対して当該電線の軸方向にずらせ
    た位置で前記コネクタハウジング部にさらに設けられた
    コネクタ。
JP2000168700A 2000-06-06 2000-06-06 コネクタ Pending JP2001351727A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000168700A JP2001351727A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000168700A JP2001351727A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 コネクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001351727A true JP2001351727A (ja) 2001-12-21

Family

ID=18671670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000168700A Pending JP2001351727A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001351727A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7011543B2 (en) 2003-09-30 2006-03-14 J.S.T. Mfg, Co., Ltd. Electric connector
JP2012190621A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Molex Inc コネクタ
JP2019125431A (ja) * 2018-01-12 2019-07-25 日本圧着端子製造株式会社 圧接コネクタ
JP2019192369A (ja) * 2018-04-19 2019-10-31 株式会社デンソー 接続装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7011543B2 (en) 2003-09-30 2006-03-14 J.S.T. Mfg, Co., Ltd. Electric connector
JP2012190621A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Molex Inc コネクタ
JP2019125431A (ja) * 2018-01-12 2019-07-25 日本圧着端子製造株式会社 圧接コネクタ
JP7072184B2 (ja) 2018-01-12 2022-05-20 日本圧着端子製造株式会社 圧接コネクタ
JP2019192369A (ja) * 2018-04-19 2019-10-31 株式会社デンソー 接続装置
JP7047566B2 (ja) 2018-04-19 2022-04-05 株式会社デンソー 接続装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9166325B2 (en) Single element wire to board connector
WO2010024033A1 (ja) 端子金具及び端子金具の製造方法
JPH05152011A (ja) 圧着端子
JP2009152110A (ja) 圧着構造及び圧着方法
JP2006236854A (ja) 圧接結線用コネクタ
JPWO2008120632A1 (ja) コネクタ端子及び該コネクタ端子を備えたコネクタ
US11784426B2 (en) Electrical cable assembly, method and apparatus for making same and electrical terminal for same
JP2009123622A (ja) アルミ電線用圧着端子
JP2001351727A (ja) コネクタ
JPH08180909A (ja) 圧接コネクタ
EP1662615A2 (en) Electric connector
JP2006294572A (ja) 同軸ケーブルの電気コネクタ
US7644541B2 (en) Terminal for enameled electric wires
US7351100B2 (en) Electric connector
JP5754501B2 (ja) 中継コネクタ用端子製造方法
JP2005168176A (ja) 自動車用の電気接続箱
JP3976523B2 (ja) ピアッシング端子
JP2001176603A (ja) コネクタ
US5720626A (en) Contact spring
JP2001203008A (ja) コネクタ
JP2001176570A (ja) コネクタ
CN109638530B (zh) 电连接器
JP2010027505A (ja) 端子金具および端子金具付き電線
JP5151936B2 (ja) 端子金具及びその製造方法
JP2001176571A (ja) コネクタ