JP2001350162A - 可逆性画像表示媒体 - Google Patents

可逆性画像表示媒体

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JP2001350162A
JP2001350162A JP2000173091A JP2000173091A JP2001350162A JP 2001350162 A JP2001350162 A JP 2001350162A JP 2000173091 A JP2000173091 A JP 2000173091A JP 2000173091 A JP2000173091 A JP 2000173091A JP 2001350162 A JP2001350162 A JP 2001350162A
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英稔 宮本
Kisho Amarigome
希晶 余米
Masahiko Matsuura
昌彦 松浦
Hiroshi Mizuno
博 水野
Takaharu Kurita
隆治 栗田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 (1)書き換え可能(2)低エネルギーで画
像形成でき、(3)コントラストに優れ、(4)高解像
度である画像表示を得る。 【解決手段】 少なくとも一方が光透過性を有する2枚
のシート121、122と、該シートの間に形成された
現像剤収容セル124と、該各セルに内包された乾式現
像剤DLとを有しており、乾式現像剤DLは、流動化剤
として無機微粒子が添加されている可逆性画像表示媒
体。該無機微粒子はBET比表面積が80m 2 /g〜3
00m2 /gの範囲にある。乾式現像剤DLは、前記セ
ルに該セル容積に対して20vol%〜50vol%収
容されている。現像剤DLは、互いに帯電極性の異な
る、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少なくとも2
種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子WP、BPを
含んでいるものを例示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像表示媒体、特に
書き換え可能(つまり画像形成、画像消去、一旦形成し
た画像の書き換えのいずれも可能)の可逆性画像表示媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、コンピュータ、ワードプロセッサ
等により作成した文章、図形等の表示はCRTディスプ
レイ等のディスプレイで表示したり、プリンタで紙等の
媒体に出力表示する等によりなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、CRTディス
プレイ等のディスプレイによる画像表示では、ディスプ
レイに表示される画像は、紙等にプリンタ等によって表
示された画像と比べると解像度が低く、鮮明、精細な画
像を得るには限界がある。また、ディスプレイによる画
像表示では比較的解像度が低いことや、ディスプレイか
らの発光により長時間の目視作業では眼が非常に疲れや
すい。
【0004】この点、紙等の画像表示媒体に文字、図形
等を表示する場合には、高解像度で鮮明に画像表示で
き、画像を見るにあたってその画像は人目に優しい。
【0005】これらが原因で、コンピュータ、ワードプ
ロセッサ等により作成した文章、図形等の表示は、その
文章等が完成したものであるときは勿論のこと、その文
章等が一時的に見読に供されれば足りるような場合や、
ドラフト(原稿、草稿)のように未だ訂正が加えられる
可能性のある段階にあるごとき場合でも、殆どの場合、
紙等の媒体にプリンタ等によって出力表示される。
【0006】そして、画像表示された紙等の媒体は用済
みとなったあとは廃棄されたり、焼却されたりし、多く
の資源が消費されている。プリンタ等においてはトナ
ー、インク、熱転写シート等の消耗品が多量に消費され
ている。さらに、新しい紙等の表示媒体、トナー、イン
ク等を得るためにさらにそれらの資源、それらの製作エ
ネルギーが必要となる。
【0007】そこで本発明は、次の利点を有する書き換
え可能の可逆性画像表示媒体を提供することを課題とす
る。 (1)書き換え可能(つまり画像形成、画像消去、一旦
形成した画像の書き換えのいずれも可能)であり、よっ
て従来の画像表示に関係する紙等の画像表示媒体、現像
剤、インク等の消耗品の使用を低減することができ、そ
れだけ今日の環境負荷低減に応えることができる。 (2)低エネルギーで画像形成でき、それだけ今日の環
境負荷低減に応えることができる。 (3)コントラストに優れた画像を形成できる。 (4)高解像度で画像表示することも可能である。 (5)画像表示、画像消去、画像の書き換えを円滑に行
える。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次の第1及び第
2の各可逆性画像表示媒体を提供する。 <第1の可逆性画像表示媒体>所定のギャップをおいて
対向する、少なくとも一方が光透過性を有する2枚のシ
ートと、前記2枚のシートの間に形成された1又は2以
上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された乾式現
像剤と、を有しており、前記乾式現像剤は、流動化剤と
して無機微粒子が添加されており、該無機微粒子はBE
T比表面積が80m2/g〜300m2/gの範囲にある可
逆性画像表示媒体。
【0009】この可逆性画像表示媒体における前記無機
微粒子の添加は現像剤に添加されていてもよいが(換言
すれば現像剤を一旦調製した上でその現像剤に添加され
てもよいが)、少なくとも一種の現像粒子に添加されて
いる方が望ましい(換言すれば少なくとも一種の現像粒
子に予め添加されたうえで、その現像粒子を用いて現像
剤が形成されている方が望ましい)。 <第2の可逆性画像表示媒体>所定のギャップをおいて
対向する、少なくとも一方が光透過性を有する2枚のシ
ートと、前記2枚のシートの間に形成された1又は2以
上の現像剤収容セルと、前記各セルに内包された乾式現
像剤と、を有しており、前記乾式現像剤は、前記セルに
該セル容積に対して20vol%〜50vol%収容さ
れている可逆性画像表示媒体。
【0010】かかる第1、第2の可逆性画像表示媒体の
特徴を併せ有する可逆性画像表示媒体もまた本発明に係
る可逆性画像表示媒体である。
【0011】本発明に係る第1、第2のいずれの可逆性
画像表示媒体の場合も、代表例として現像粒子が形成し
ようとする画像に応じて印加される電界(静電場)によ
り駆動されて画像が形成される電界駆動型の可逆性画像
表示媒体を挙げることができる。
【0012】また電界駆動型可逆性画像表示媒体の例と
して、 a)電荷注入可能の現像粒子に電荷を注入し、この電荷
注入された現像粒子を電界駆動する可逆性画像表示媒体
や、 b)現像剤が、互いに帯電極性の異なる、且つ、互いに
光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯電
性を有する乾式現像粒子を含んでいる可逆性画像表示媒
体を挙げることができる。
【0013】後者の摩擦帯電性乾式現像粒子を含む画像
表示媒体は、内包された現像粒子が摩擦帯電している状
態で該現像粒子に対し表示しようとする画像に対応させ
て画素ごとに所定の静電場を形成することで、クーロン
力にて該現像粒子を移動させて現像を行い、画像を表示
することができる。セルに内包された現像粒子が摩擦帯
電した状態を得るには、現像粒子をセルに内包するに先
立って混合攪拌等により摩擦帯電させたのちセルに内包
したり、現像粒子をセルに内包してから何らかのエネル
ギー付与によりセル内で混合攪拌して摩擦帯電させた
り、或いはそれらの双方により摩擦帯電させればよい。
【0014】本発明に係る可逆性画像表示媒体は、画像
形成のための電界乃至静電場の形成は、例えば可逆性画
像表示媒体の2枚のシートのうち一方のシートの外表面
に直接又は間接的に(例えば静電潜像担持体に形成した
静電潜像を転写して)静電潜像を形成し、或いは該シー
ト外表面に外部で形成した静電潜像を接触させ、該静電
潜像に基づいて形成できる。静電場の形成はシート外表
面への静電潜像の形成或いは接触と同時的になされて
も、その後になされてもよい。かかる静電場は、例えば
静電潜像を形成するシートとは反対側のシートにバイア
ス電圧を印加したり、該反対側シートを接地するなどし
て該反対側シートを静電場形成のための所定電位に設定
することで行える。
【0015】また、第1、第2のいずれの可逆静画像表
示媒体も、電界形成のための電極を有していてもよい。
例えば、可逆性画像表示媒体における光透過性を有する
一方の前記シートに電極(好ましくは透明電極)を形成
するとともに他方のシートにも該電極に対向する電極を
形成してもよい。この場合には、該両電極間に電圧を印
加して該両電極間に表示しようとする画像に対応させて
画素ごとに所定の静電場を形成することで、クーロン力
にて現像粒子を移動させて画像を表示することができ
る。画像を消去したり、書き換えたりすることもでき
る。或いはさらに例えば他方のシート内面の電極は画素
ごとに形成された個別電極群からなっていてもよい。
【0016】本発明に係る可逆性画像表示媒体による
と、一旦画像表示したあとでも異なる静電場を付与した
り、交番電場を付与したり、磁性粒子が含まれていると
きには振動磁界を付与するするなどして画像を消去でき
るし、異なる静電場を付与することで一旦形成した画像
を書き換えることもできる。
【0017】従って一旦画像表示された画像表示媒体を
廃棄する必要はない。また、現像剤は前記セルに内包さ
れており、消費されないし、外部からの現像剤の供給を
要しない。これらにより従来における画像表示にまつわ
る紙等の画像表示媒体、現像剤等の消耗品の使用を大幅
に低減することができる。
【0018】また、従来の電子写真方式の画像形成のよ
うにトナーを紙等のシートに熱で溶かして定着するよう
なことが不要であり、従来のこの種の画像形成で必要と
される作像エネルギーの大半を節約できる。
【0019】かくして今日の環境負荷低減に応えること
ができる。
【0020】前記の摩擦帯電性乾式現像粒子を含む画像
表示媒体の場合には、前記セルに内包される現像剤は、
光学的反射濃度の異なる(別の言い方をすれば、「コン
トラストの異なる」或いは「色の異なる」)少なくとも
2種類の現像粒子を含んでおり、しかもその現像粒子は
乾式の現像粒子であって一方の種類の現像粒子による他
方の種類の現像粒子の隠蔽度が良好であるから、コント
ラスト良好に画像表示できる。
【0021】またさらに、セルに内包される現像剤は互
いに帯電極性の異なる少なくとも2種類の相互摩擦帯電
可能の帯電性乾式現像粒子を含んでおり、画像表示にあ
たっては摩擦帯電により互いに逆極性に帯電した現像粒
子がクーロン力をうけて移動するため、この点でもコン
トラスト良好に画像表示でき、また前回表示の残像が発
生し難い。
【0022】従来知られている書き換え可能の電気泳動
型ディスプレイやツイストボール型ディスプレイと比べ
てもコントラストをより高くできる。
【0023】またさらに、乾式現像粒子は、例えば既述
の電気泳動型画像表示に用いる表示液における導電性ト
ナーと比べると、液体を介在させないため沈降、擬集が
発生し難く、この点でも画像表示のコントラストの低下
が起こり難く、また長期にわたり安定した画像表示を行
える。現像粒子の沈降、擬集が発生し難いから、前回表
示の残像も生じ難い。さらに乾式現像粒子は液中の現像
粒子と比べると、帯電性能の経時変化が少ないからこの
点でも長期にわたり安定した画像表示を行える。
【0024】またさらに、各セルに内包された少なくと
も2種類の現像粒子が摩擦帯電により互いに逆極性に帯
電している状態で該現像粒子に対し静電場を形成して画
像表示を行うので、該粒子が移動しやすく、従ってそれ
だけ画像表示のための駆動電圧は低く済み、この点でも
低エネルギーで画像表示できる。
【0025】また本発明に係る可逆性画像表示媒体は、
従来のCRTディスプレイ等による画像表示と比べる
と、高解像度で眼にやさしく画像表示できる。
【0026】また本発明に係る第1の可逆性画像表示媒
体では、それに内包された現像剤に流動化剤として無機
微粒子が添加されており、該無機微粒子はBET比表面
積が80m2/g〜300m2/gの範囲にある。
【0027】これにより、現像剤の流動性が高められて
おり、それだけ現像粒子の駆動を速く確実に行うことが
でき、従って画像表示、画像消去、画像の書き換えを円
滑に行える。
【0028】既述のとおり流動化剤は少なくとも一種の
現像粒子に予め添加してあってもよい。例えば前記の摩
擦帯電性乾式現像粒子を含む画像表示媒体の場合、すな
わち、現像剤が、互いに帯電極性の異なる、且つ、互い
に光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯
電性を有する乾式現像粒子を含んでいる画像表示媒体の
場合には、該2種類の現像粒子のうち少なくとも一方に
予め流動化剤を添加しておいて、その流動化剤添加現像
粒子ともう一種の現像粒子とを混合してもよい。該2種
類の現像粒子として磁性粒子と非磁性粒子とを用いると
きには、非磁性粒子に添加することが好ましい。
【0029】いずれにしても使用可能な流動化剤として
は、電子写真方式の画像形成で用いる現像剤に一般的に
添加される無機微粒子でよく、例えばシリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシ
ウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、
酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ
土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アン
チモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バ
リウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、
窒化ケイ素などを挙げることができる。
【0030】特にシリカ、酸化アルミニウム、二酸化チ
タン、フッ化マグネシウム等の微粉末が好ましく、また
流動化剤を単独或いは組み合わせて添加してもよい。
【0031】流動化剤として用いる無機微粒子はBET
比表面積が80m2/g〜300m2/gの範囲のものとす
る。BET比表面積がこの範囲を外れてくると、適当な
流動性が得られず、十分な現像性が得られなくなる。こ
の条件に適った流動化剤として次のものを例示できる。
【0032】すなわち、AEROSIL(アエロシ゛ル) 130、AEROSIL
200、AEROSIL200V 、AEROSIL200CF、AEROSIL300、AEROS
IL300CF、TT600 、MOX80 、MOX170、COK84 、R202、R97
2、R974、R805、R812、Aluminum Oxide C(以上いずれ
も日本アエロジル社製)、タラノックス−500(タル
コ社製)、H2000(ワッカー社製)等である。
【0033】本発明に係る第2の可逆性画像表示媒体で
は、乾式現像剤は、現像剤収容セルに該セル容積に対し
て20vol%〜50vol%収容されている。現像剤
収容量をこの範囲に設定してあることで、画像表示に支
障なく現像剤の流動性が高められており、それだけ現像
粒子の駆動を速く確実に行うことができ、従って画像表
示、画像消去、画像の書き換えを円滑に行える。
【0034】充填密度が20%より少なくなってくる
と、セル内の空間が大きくなり、例えば白ベタ表示時に
おいて下層の着色(例えば黒色)粒子層が透けて見える
など、コントラストの低下の原因となる。また、表示媒
体を傾けたり振ったりした場合に、現像剤が偏り、画像
品位の低下の原因となる。
【0035】一方、充填密度が大きくなるほど、セル内
の空隙が減少し、現像粒子の移動抵抗が大きくなるため
画像表示速度が低下する。特に、充填量が50%を超え
てくると、例えば画像表示時に白色粒子と着色(例えば
黒色)粒子の層分離が完全に行われず、コントラスト低
下の原因となる。従って、セルにおける現像剤の充填密
度は20vol%〜50vol%程度が好ましく、表示
速度などの面からは、25vol%〜40vol%程度
がより好ましい。
【0036】本発明に係る可逆性画像表示媒体、特にク
ーロン力で現像粒子を駆動する電界駆動型の可逆性画像
表示媒体においては、現像粒子の少なくとも一つを磁性
粒子としてもよい。例えば前記の摩擦帯電性乾式現像粒
子を含む画像表示媒体においては、互いに帯電極性の異
なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少なくとも
2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子のうち少な
くとも一方は磁性粒子としてもよい。
【0037】このように磁性粒子を内包した画像表示媒
体は、画像形成にあたり、磁場に媒体を通過させること
で現像剤を攪拌でき、これにより媒体の初期化、画像形
成のための現像剤の流動性惹起、摩擦帯電性乾式現像粒
子を含む画像表示媒体においては帯電性の向上等が可能
となる。
【0038】現像粒子に所望の磁性をもたせるには、例
えば、磁性体粒子、磁性体粉末等の磁性体材料を現像粒
子を構成するバインダー樹脂中に所定量分散させるとよ
い。
【0039】かかる磁性体材料としては、強磁性体や、
それを含む合金、化合物等を例示できる。さらに言え
ば、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の鉄、コ
バルト、ニッケル、マンガン等の合金や化合物、その他
の強磁性合金等、従来から知られている磁性体材料を含
め各種磁性体材料を使用できる。
【0040】磁性体材料の形状としては、粒状、針状、
薄片状等種々の形状のなかから適宜選択採用できる。
【0041】現像粒子製造に採用できる材料を後ほどま
とめて例示する。
【0042】なお前記の電気泳動型ディスプレイとは、
2枚の基板をスペーサを介して間隔を開けて対向配置し
て密封空間を形成し、該空間に電気泳動能のある粒子を
それと色の異なる分散媒中に分散させた表示液を充填し
たもので、画像に応じた電界を付与して表示液中の粒子
を泳動させることで、粒子の色若しくは分散媒の色で画
像表示を行うものである。
【0043】またツイストボール型ディスプレイとは、
例えばジリコン(gyricon)ベースの電子紙ディ
スプレイとして知られているもので、通常シート状で、
例えば米国特許第4,126,854号及び米国特許第
4,143,103号に開示されている媒体である。一
方の半球面と他方の半球面とが異なる色を呈する2色球
体が液体又は液状ワックス等で囲繞された状態で絶縁性
保持媒質におけるキャビティに封入され、画像に応じた
外部電界の付与により、該キャビティ内で2色球体がそ
の電気的異方性に従って回転することで画像表示を行
う。
【0044】本発明に係る第1、第2のいずれの可逆性
画像表示媒体においても、2枚のシートのそれぞれは、
厚さに比べて面積が大きく、面的に広がりのあるものを
指し、合成樹脂、ガラス等種々の材料で形成することが
でき、柔軟性を有するもの、可撓性を有するもの、ガラ
ス板のように可撓性に乏しいもの等のいずれでもよく、
2枚のシートのうち少なくとも一方(画像観察側のシー
ト)が画像を視認できるように光透過性を有していれば
よい。双方のシートが光透過性を有していてもよい。
【0045】また前記乾式現像剤の前記現像剤収容セル
内での横方向の移動を抑制するための現像剤移動抑制部
材を前記2枚のシート間に設けてもよい。当然のことな
がら、セルを形成している仕切り壁も現像剤の横方向の
移動を抑制する。
【0046】また前記現像剤収容セルを形成している前
記仕切り壁及び(又は)前記現像剤移動抑制部材が前記
2枚のシート間ギャップを所定のギャップに維持するス
ペーサを兼ねていてもよい。2枚のシート間ギャップを
所定のギャップに維持する専用のスペーサを仕切り壁や
現像剤移動抑制部材とは別途に設けてもよい。
【0047】かかる現像剤移動抑制部材を設けることで
セル内の現像粒子の偏りが抑制され、それだけ画像ムラ
の少ない高品質の画像を表示できる。またスペーサによ
り2枚のシート間ギャップが所定のものに維持されるこ
とで、画像ムラの少ない画像表示ができる。現像剤移動
抑制部材の形状は柱状部材、壁状部材など任意である。
【0048】電極の有無に拘らず、可逆性画像表示媒体
における現像剤収容セルの数、大きさ、形状、分布、配
列(規則的、不規則)等については、画像表示できるの
であれば特に制限はない。現像剤移動抑制部材や専用ス
ペーサについても同様である。
【0049】仕切り壁、現像剤移動抑制部材、専用スペ
ーサのそれぞれは、例えば2枚のシートの少なくとも一
方に少なくとも一部を接着等にて接合固定したり、シー
トと成形等により一体的に形成することができる。しか
し、仕切り壁、現像剤移動抑制部材、専用スペーサのそ
れぞれは、2枚のシートのうち一方又は双方に接着固定
されたり、シートと一体的に形成されたりせず、2枚の
シート間に、少なくとも一方のシートに対し動かないよ
うに配置されているだけでもよい。
【0050】現像剤収容セルの形状については、連続溝
タイプ、独立タイプ等を挙げることかできる。
【0051】シート、セル仕切り壁、現像剤移動抑制部
材、スペーサ等の材質は特に限定されない。しかし例え
ば媒体表面(シート表面)に画像表示のために静電潜像
を形成する場合には、少なくとも該静電潜像を形成する
シートについては絶縁性シートとする。反対側のシート
については、電極の有無に拘らず、絶縁性シートでも、
そうでなくてもよい。絶縁性シートとする場合において
これを接地電位としたり、これにバイアス電圧を印加す
る必要があるときには、その絶縁シートのままでもよい
が、例えばシート外面に導電性膜を形成したり、反対側
シート全体を導電性を有する材料や、導電性材料を含む
材料で形成してもよい。このようにすると、容易に、該
シートを接地して接地電位にしたり、該シートにバイア
ス電圧を印加できる。また、電極の有無に拘らず、反対
側シートが絶縁性シートであってその外面に導電性膜を
形成してある場合や、該反対側シートそれ自身が導電性
シートであるときは、他からの電荷の遮蔽効果があり、
画像表示した媒体を重ねるようなときでも、画像が崩れ
にくく、画像をそれだけ安定に保持することができる。
【0052】以下に現像粒子製造に採用できる材料を例
示しておく。 ・バインダー樹脂 通常結着剤として使用されるものであれば特に限定され
ない。電子写真用トナーに用いられる結着樹脂が代表例
として挙げられる。
【0053】例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹
脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポ
キシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、フッ
素系樹脂、シリコン系樹脂ならびにこれらの共重合体、
ブロック重合体、グラフト重合体、及びポリマーブレン
ドなどを用いることができる。
【0054】ガラス転移点Tgはかなり高くてもよく、
場合によっては熱可塑性樹脂である必要はない。 ・着色剤 着色剤としては、以下に示すような、有機又は無機の各
種、各色の顔料、染料が使用可能である。
【0055】黒色顔料としては、カーボンブラック、酸
化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭など
がある。
【0056】黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミ
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロ
ー、ニッケルチタンエロー、ネーブルスエロー、ナフト
ールエローS、バンザーイエローG、バンザーイエロー
10G、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、
キノリンエローレーキ、パーマネントエローNCG、タ
ートラジンレーキなどがある。
【0057】橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGKなどがある。
【0058】赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレ
ッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッ
チングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリ
アントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレー
キB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bな
どがある。
【0059】紫色顔料としては、マンガン紫、ファスト
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。
【0060】青色顔料としては、紺青、コバルトブル
ー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、
フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイ
ブルー、インダスレンブルーBCなどがある。
【0061】緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化
クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレ
ーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
【0062】白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、
アンチモン白、硫化亜鉛などがある。
【0063】体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリ
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイトなどがある。
【0064】また塩基性、酸性、分散、直接染料などの
各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズ
ベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルーな
どがある。
【0065】これらの着色剤は、単独で或いは複数組合
せて用いることができる。
【0066】特に白黒表示においては、黒色着色剤とし
てカーボンブラックが、白色着色剤として二酸化チタン
が好ましい。
【0067】また、特に白色顔料を溶融結着樹脂(バイ
ンダー樹脂)と混練して、その混練物から現像粒子を得
る場合、白色顔料の使用量は、十分な白色度を得るため
に、白色粒子の原料モノマー100重量部に対して、1
0重量部以上、好ましくは、20重量部以上であること
が望ましく、白色顔料の十分な分散性を確保するため
に、60重量部以下、好ましくは50重量部以下である
ことが望ましい。白色顔料が60重量部を超えてくる
と、顔料と結着樹脂との結着性、顔料の分散性が悪化
し、また白色顔料が10重量部未満であると他の色の現
像粒子の十分な隠蔽性が得られない。
【0068】また、黒色着色剤としてはカーボンブラッ
クが好ましいが、現像粒子に磁性を持たせるような場合
にはマグネタイト、フェライト等の磁性体粒子及び磁性
体微粉末を着色剤として用いることもできる。 ・荷電制御剤 荷電制御剤としては、現像粒子に摩擦帯電にて電荷を与
えるものであれば特に制限はない。
【0069】正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン
染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム
塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が
挙げられる。
【0070】負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸
金属錯体、含金属アゾ染料、含金(金属イオンや金属原
子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合
物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジ
ル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げ
られる。
【0071】その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チ
タン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の
含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、
弗素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として
用いることができる。 ・磁性体 既述のとおり。 ・抵抗調整剤 抵抗調整剤としては、着色剤と同等なものもあり、薄片
状、繊維状、粉末状等の各種形状の金属酸化物、グラフ
ァイト、カーボンブラック等を推奨できる。磁性粒子の
場合には、磁性粉末の添加量でも抵抗調整が可能であ
る。
【0072】次に現像粒子の製造例について説明する。
【0073】前記した様なバインダー樹脂、磁性粉、着
色剤、荷電制御剤、抵抗調整剤及びその他の添加剤等の
中から必要なものを選択し、それらを所定量ずつ十分混
合後、加圧ニーダや2軸混練装置等により加熱混練し、
冷却後、ハンマーミル、カッターミル等により粗粉砕す
る。次いで、ジェットミル、オングミル等によりさらに
微粉砕化した後、風力分級機等を用いて所定の平均粒径
になるまで分級し、現像粒子を得る。
【0074】このようにして得られた、例えば異なる帯
電極性、異なるコントラスト(光学的反射濃度)の粒子
を、所定の割合で混合攪拌することにより、所定の帯電
量を有する現像剤を調製することができ、摩擦帯電性乾
式現像粒子を内包する電界駆動型の可逆性画像表示媒体
の現像剤として採用できる。
【0075】このとき流動性向上剤等の第3成分(粒
子)を添加、混合してもかまわないことは既述のとおり
である。
【0076】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。
【0077】図1及び図2に乾式帯電粒子内包型の可逆
性画像表示媒体の1例を示す。図1(A)は可逆性画像
表示媒体12の画像表示前の断面図であり、図1(B)
は画像表示時の1例の断面図である。図2は媒体12の
一部を切り欠いて示す平面図である。
【0078】図1及び図2に示す画像表示媒体12は、
全体が矩形の媒体であり、第1シート121、第2シー
ト122及びこれら両シート間の隔壁123を含んでい
る。第1シート121と隔壁123とは透明なポリエチ
レンテレフタレート(PET)を加熱型押し成形して一
体的に形成されている。第2シート122も透明なPE
Tシートであり、その外面には導電性膜としてアルミニ
ウム蒸着層13を形成してある。
【0079】隔壁123は媒体12の縦方向辺と平行に
延びる複数本の縦仕切り壁123aからなり、各隣り合
う縦仕切り壁の間に現像剤収容セル124が提供されて
いる。各セル124には相互に摩擦帯電した白色現像粒
子WP及び黒色現像粒子BPを含む現像剤DLが収容さ
れている。
【0080】媒体12の周縁部において両シート12
1、122はヒートシールされて封止部120とされて
いる。封止部120のうち縦仕切り壁123aの長手方
向における両端部に連設されて各セルの両端部を封止し
ている部分120aはセル124を形成する仕切り壁を
兼ねている。
【0081】各セルは密閉されており、該セルから現像
剤DLが漏れ出ることはない。
【0082】隔壁123(仕切り壁123a)は両シー
ト121、122間を所定のギャップに維持するスペー
サを兼ねている。
【0083】シート121は平均厚さ25μmである。
各仕切り壁123aは幅α=20μm、高さh=100
μm、隣り合う仕切り壁間隔pt=200μmである。
現像剤DLは両シート貼り合わせ前に各セル124に3
0vol%の充填率で収容され、その後シート121上
の縦仕切り壁123aの上端面に光硬化性接着剤123
bを薄く塗布し、その上から厚み30μmのアルミニウ
ム蒸着シート122を密着させ、紫外線照射により該接
着剤を硬化させ、さらに両シートの周縁部をヒートシー
ルしてある。
【0084】前記セルにおける現像粒子及び現像剤の詳
細は次のとおりである。 ・白色現像粒子WP 熱可塑性ポリエステル樹脂(軟化点121℃、ガラス転
移点67℃)100重量部と、酸化チタン(石原産業社
製:CR−50)40重量部と、負荷電制御剤としてサ
リチル酸亜鉛錯体(オリエント化学社製:ボントロンE
−84)5重量部とをヘンシェルミキサーで十分に混合
した後、2軸押し出し機で混練後冷却した。該混練物を
粗粉砕し、その後ジェット粉砕機で粉砕し、風力分級し
て、体積平均粒径10.3μmの白色微粉末を得た。そ
の後に疎水性シリカ微粒子(日本アエロジル社製:アエ
ロジルR−972)0.3重量部を加え、ヘンシェルミ
キサーにより混合処理を行い次表1に示す白色現像粒子
WP1を得た。
【0085】また、この白色現像粒子の製造において疎
水性シリカ微粒子(日本アエロジル社製:アエロジルR
−972)の添加に代えて、表3に示す流動化剤をそれ
ぞれ0.3重量部を添加した白色現像粒子WP2〜6も
調製した(表3参照)。
【0086】
【表1】
【0087】・黒色現像粒子BP スチレン−nブチルメタクリレート系樹脂(軟化点13
2℃、ガラス転移点65℃)100重量部と、カーボン
ブラック(ライオン油脂社製、ケッチェンブラックE
C)12重量部と、シリカ(日本アエロジル社製 ♯2
00)1.5重量部と、マグネタイト系磁性粉(B−B
L−P チタン工業社製)200重量部とをヘンシェル
ミキサーで充分混合した後、ベント二軸混練装置で混練
した。
【0088】この混練物を冷却後フェザーミルで粗粉砕
した後、ジェットミルで微粉砕し、これを風力分級機で
分級して、次表2に示す体積平均粒径26μmの黒色磁
性粒子BPを得た。
【0089】
【表2】
【0090】・現像剤DLの調製 前記白色粒子WP1〜WP6のそれぞれ30gと黒色粒
子BPの70gとをポリエチレン製のボトルに入れ、ボ
ールミル架台にて回転させて30分間混合攪拌を行い6
種類の現像剤を調製した。いずれの現像剤においても白
色現像粒子WPは負に、黒色現像粒子BPは正に帯電し
ていた。
【0091】図1の可逆性画像表示媒体12において現
像剤DLとして、かかる6種類の現像剤のそれぞれを採
用し、現像剤収容セルへの現像剤充填率をいずれも30
vol%とした実施例媒体1〜4及び比較例媒体1、2
を作製した。これらを表3に示す。
【0092】さらに、図1の可逆性画像表示媒体12に
おいて現像剤DLとして現像剤(白色粒子WP1+黒色
粒子BP)を用い、現像剤収容セルへの該現像剤充填率
を種々変えた実施例媒体5〜9及び比較例媒体3、4を
作製した。これらを表4に示す。
【0093】そして、各実施例媒体、比較例媒体につい
て、図3に示す画像形成装置を用いて画像評価試験を行
った。
【0094】図3に示す装置はイオンフローヘッドH1
使用の画像形成装置である。
【0095】媒体搬送路の所定部位において該搬送路の
上側にイオンフローヘッドH1が、下側にヘッドH1に
対向する接地対向電極1が、ヘッドH1の上流側にタイ
ミングローラ対2が、ヘッドH1の下流側において搬送
路の下側に回転駆動される電極ローラ3が、そのさらに
下流側に搬送ローラ対4が配置されている。電極ローラ
3は接地されており、ローラ3から独立して回転駆動さ
れるマグネットローラ5が内蔵されている。
【0096】イオンフローヘッドH1の詳細は図4に示
してある。
【0097】イオンフローヘッドH1は、図4に拡大し
て示すように、コロナイオンを発生させるコロナイオン
発生部c2と、該発生部で発生するコロナイオンを媒体
12表面へ導くための書き込み電極e2と、正(又は
負)のコロナイオンを表示しようとする画像に応じて媒
体12表面の画素対応部分へ導くための電圧を書き込み
電極e2へ印加する書き込み電極制御回路f2とを含ん
でいる。
【0098】コロナイオン発生部c2はシールドケース
c21内にコロナワイヤc22を張設し、このワイヤに
高圧電源Pc2からプラス(又はマイナス)の電圧(例
えば正又は負の4kV〜10kV程度の電圧)を印加し
てコロナイオンを発生させるものである。コロナワイヤ
c22としては、例えば60μm〜120μm径の金メ
ッキタングステン線を使用できる。
【0099】書き込み電極e2は、媒体12に向けられ
るシールドケースc21の部分に臨設されており、上部
電極e21と下部電極e22とからなり、それらの中央
の透孔をコロナイオン流が通過できる。
【0100】電極制御回路f2は、制御電源Pc21、
バイアス電源Pc22及び制御部f21を含んでおり、
制御部f21は、媒体12へ向け導出しようとするイオ
ンの極性に応じたイオン引出し電圧を電極e21、e2
2に印加できる。
【0101】ここでは制御部f21の指示のもとに、上
部電極e21に正電圧を、下部電極e21に負電圧を印
加すると、正コロナイオンを媒体へ導くことができる
(図4(A))。上部電極e21に負電圧を、下部電極
e21に正電圧を印加すると、正コロナイオンを閉じ込
めておくことができる(図4(B))。
【0102】また書き込み電極e2に対向させて対向電
極(ここでは接地電極)1を設ける。
【0103】かくして電界駆動型の媒体12をタイミン
グローラ対2から書き込みのタイミングで送り出し、ヘ
ッドH1に対し相対的に移動させつつ、且つ、表示しよ
うとする画像に応じて、制御部f21の指示のもとに、
媒体12表面の複数の画素対応部分のうち表示しようと
する画像に応じた所定の画素対応部分については図4
(A)に示すように正コロナイオンを導き、他の画素に
ついては図4(B)に示すようにイオンの流出を阻止す
る。
【0104】このようにして画像を書き込める。
【0105】かかる画像形成装置により、画像部(ブラ
ック)の潜像電位が−400V、背景部(白色部)の潜
像電位が+400Vとなるように媒体12表面に静電潜
像を形成し、且つ、マグネットローラ5で現像粒子を攪
拌して画像形成するようにして、各可逆性画像表示媒体
12について、2cm×2cmサイズのソリッド(ブラ
ック)画像の書き込み、消去を繰り返した。
【0106】このようにいずれの可逆性画像表示媒体に
ついても、書き換え可能(つまり画像形成、画像消去、
一旦形成した画像の書き換えのいずれも可能)であり、
よって従来の画像表示に関係する紙等の画像表示媒体、
現像剤、インク等の消耗品の使用を低減することがで
き、それだけ今日の環境負荷低減に応えることができ、
さらに、低エネルギーで画像形成でき、それだけ今日の
環境負荷低減に応えることができることが分かる。
【0107】また、各実施例媒体、比較例媒体について
のかかる画像形成においては、10回ソリッド部のブラ
ック/ホワイト反転を繰り返したのちの、ソリッド部の
反射濃度(ブラック反射濃度B)と背景部(白色部)の
反射濃度(ホワイト反射濃度W)を測定し、画像濃度比
(反射濃度比)(B/W)を求めた。
【0108】画像評価結果についても表3、4に示す。
B/W比が5.0以上6.0未満を良好「○」、6.0
以上を非常に良好「◎」とした。B/W比が5.0未満
は不良「×」とした。
【0109】なお、ソリッド部、白色部の各反射濃度の
測定は、反射濃度計(コニカ社製:Sakura DE
NSITOMETER PDA−65)を用いて行っ
た。
【0110】現像粒子の平均粒径は、コールターマルチ
サイザー(コールター社製)を用い、280μmのアパ
チャーチューブで粒径別相対重量分布を測定して求め
た。
【0111】
【表3】
【0112】
【表4】
【0113】表3から分かるように、BETの比表面積
が比較例1のように小さすぎる場合、比較例2のように
大きすぎる場合のいずれについても、現像粒子の十分な
流動性が得られず、白ベタ部に黒色粒子も付着している
ことが観測され、そのため十分な画像コントラストが得
られなかった。
【0114】また表4から分かるように、比較例3のよ
うに現像剤の充填密度が小さすぎると、白ベタ部では下
層の黒色粒子層が見え、白ベタ部の反射濃度が増加し、
黒ベタ部では下層の白色粒子層が観測され、画像濃度が
低下した。
【0115】一方、比較例4のように現像剤の充填密度
が大きくなると、現像時の粒子の移動抵抗が大きくな
り、白ベタ部では黒色粒子が、黒ベタ部では白色粒子が
それぞれ同時に現像され、コントラストの低下を招くこ
とが明らかになった。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、次
の利点を有する書き換え可能の可逆性画像表示媒体を提
供することができる。 (1)書き換え可能(つまり画像形成、画像消去、一旦
形成した画像の書き換えのいずれも可能)であり、よっ
て従来の画像表示に関係する紙等の画像表示媒体、現像
剤、インク等の消耗品の使用を低減することができ、そ
れだけ今日の環境負荷低減に応えることができる。 (2)低エネルギーで画像形成でき、それだけ今日の環
境負荷低減に応えることができる。 (3)コントラストに優れた画像を形成できる。 (4)高解像度で画像表示することも可能である。 (5)画像表示、画像消去、画像の書き換えを円滑に行
える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可逆性画像表示媒体例を示す図で
あり、図(A)は画像表示前の断面図であり、図(B)
は画像表示時の1例の断面図である。
【図2】図1に示す画像表示媒体の、一部を切り欠いて
示す平面図である。
【図3】画像評価実験に使用した画像形成装置の概略構
成を示す図である。
【図4】図3の装置におけるイオンフローヘッドを拡大
して示す図であり、図(A)はイオンフロー状態を、図
(B)はイオンフロー停止状態を示している。
【符号の説明】
12 可逆性画像表示媒体 121、121 シート 123 隔壁 123a 縦仕切り壁 13 アルミニウム蒸着層 124 現像剤収容セル 120 封止部 123b 光硬化性接着剤 DL 現像剤 WP 白色現像粒子 BP 黒色現像粒子 α 仕切り壁123aの幅 h 仕切り壁123aの高さ pt 仕切り壁間隔 H1 イオンフローヘッド 1 対向電極 2 タイミングローラ対 3 電極ローラ 4 搬送ローラ対 5 マグネットローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 昌彦 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 水野 博 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 栗田 隆治 大阪府大阪狭山市狭山5−2232−3−2− 1116 Fターム(参考) 5C094 AA56 AA60 BA74 BA75 BA76 BA84 GA03 GA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のギャップをおいて対向する、少なく
    とも一方が光透過性を有する2枚のシートと、 前記2枚のシートの間に形成された1又は2以上の現像
    剤収容セルと、 前記各セルに内包された乾式現像剤と、 を有しており、 前記乾式現像剤は、流動化剤として無機微粒子が添加さ
    れており、 該無機微粒子はBET比表面積が80m2/g〜300m2
    /gの範囲にあることを特徴とする可逆性画像表示媒
    体。
  2. 【請求項2】前記無機微粒子は少なくとも一種の現像粒
    子に添加されている請求項1記載の可逆性画像表示媒
    体。
  3. 【請求項3】前記乾式現像剤は、前記セルに該セル容積
    に対して20vol%〜50vol%収容されている請
    求項1又は2記載の可逆性画像表示媒体。
  4. 【請求項4】所定のギャップをおいて対向する、少なく
    とも一方が光透過性を有する2枚のシートと、 前記2枚のシートの間に形成された1又は2以上の現像
    剤収容セルと、 前記各セルに内包された乾式現像剤と、 を有しており、 前記乾式現像剤は、前記セルに該セル容積に対して20
    vol%〜50vol%収容されている、 ことを特徴とする可逆性画像表示媒体。
  5. 【請求項5】前記現像剤は、互いに帯電極性の異なる、
    且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類
    の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子を含んでいる請求
    項1から4のいずれかに記載の可逆性画像表示媒体。
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