JP2001349948A - X線発光素子 - Google Patents
X線発光素子Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 X線を照射して発光を行うX線発光素子であ
って、透光性、発光輝度・効率、耐放射線に優れたX線
発光素子を得る。 【解決手段】 基板11上にバンドギャップを有するG
aN等の半導体層12を有し、そのバンドギャップの障
壁エネルギ以上のX線を照射することで、前記半導体層
12において発光することを特徴とする。X線で直接励
起して発光するため、優れた輝度・効率をもつX線発光
素子が得られる。また、半導体層12として薄膜単結晶
を利用することで透光性に優れ、これを自由に制御する
ことができる。また、半導体層12でのバンドギャップ
を利用することで高い発光輝度及びその効率をもち、か
つ特定の波長の発光のみが得られる。さらに、X線の波
長に依存せず利用できる。結晶成長は容易であり加工性
に優れ、高い結晶性を有するため、耐放射線に優れてい
る。また、半導体層12を基板11上に形成すること
で、外部からの衝撃にも強い発光素子が実現できる。
って、透光性、発光輝度・効率、耐放射線に優れたX線
発光素子を得る。 【解決手段】 基板11上にバンドギャップを有するG
aN等の半導体層12を有し、そのバンドギャップの障
壁エネルギ以上のX線を照射することで、前記半導体層
12において発光することを特徴とする。X線で直接励
起して発光するため、優れた輝度・効率をもつX線発光
素子が得られる。また、半導体層12として薄膜単結晶
を利用することで透光性に優れ、これを自由に制御する
ことができる。また、半導体層12でのバンドギャップ
を利用することで高い発光輝度及びその効率をもち、か
つ特定の波長の発光のみが得られる。さらに、X線の波
長に依存せず利用できる。結晶成長は容易であり加工性
に優れ、高い結晶性を有するため、耐放射線に優れてい
る。また、半導体層12を基板11上に形成すること
で、外部からの衝撃にも強い発光素子が実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線を用いて可視領
域を含む波長領域の光を発光する発光素子(ここではX
線発光素子と称する)に関し、特に半導体薄膜を用いた
X線発光素子に関するものである。
域を含む波長領域の光を発光する発光素子(ここではX
線発光素子と称する)に関し、特に半導体薄膜を用いた
X線発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線発光素子は、X線位置モニタ、X線
増感紙、X線検出器に利用されている。例えば、X線検
出器に用いられるX線発光素子として、特開昭58−2
04088号公報に記載のようなシンチレーション検出
器に用いられたものがある。このシンチレーション検出
器は、例えば、X線CT(コンピュータトモグラフィ)
に用いており、X線を検体に照射し、検体を透過したX
線をシンチレーション検出器で検出して発光する。そし
て、この発光をフォトダイオード等で受光して電気信号
に変換し、この電気信号をコンピュータ処理すること
で、検体のCT像を得ることが可能である。このような
X線発光素子(シンチレーション検出器)として、前記
した公報では、Gd,Prを含む希土類酸硫化物セラミ
ックスが用いられている。あるいは、従来の他の技術と
して、NaI,CsIなどのヨウ化物、また、PbWO
4 などが用いられている。
増感紙、X線検出器に利用されている。例えば、X線検
出器に用いられるX線発光素子として、特開昭58−2
04088号公報に記載のようなシンチレーション検出
器に用いられたものがある。このシンチレーション検出
器は、例えば、X線CT(コンピュータトモグラフィ)
に用いており、X線を検体に照射し、検体を透過したX
線をシンチレーション検出器で検出して発光する。そし
て、この発光をフォトダイオード等で受光して電気信号
に変換し、この電気信号をコンピュータ処理すること
で、検体のCT像を得ることが可能である。このような
X線発光素子(シンチレーション検出器)として、前記
した公報では、Gd,Prを含む希土類酸硫化物セラミ
ックスが用いられている。あるいは、従来の他の技術と
して、NaI,CsIなどのヨウ化物、また、PbWO
4 などが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来のX線発光素子では、次のような問題が生じてい
る。先ず、希土類セラミックスは混合する硫化剤、フラ
ックス材料などによって透光性に問題があることが知ら
れている。また、NaI,CsIは潮解性があり、耐放
射線に問題がある。PbWO4 は高エネルギX線用の
材料として有望であるが、大量の単結晶を作製すること
は容易ではない。また、発光波長帯は広く、特定の波長
光を利用することが難しいという問題がある。
た従来のX線発光素子では、次のような問題が生じてい
る。先ず、希土類セラミックスは混合する硫化剤、フラ
ックス材料などによって透光性に問題があることが知ら
れている。また、NaI,CsIは潮解性があり、耐放
射線に問題がある。PbWO4 は高エネルギX線用の
材料として有望であるが、大量の単結晶を作製すること
は容易ではない。また、発光波長帯は広く、特定の波長
光を利用することが難しいという問題がある。
【0004】本発明の目的は透光性に優れ、発光輝度・
効率が高く、かつ耐放射線に優れたX線発光素子を提供
することである。また、透光性を自由に制御できること
を目的とする。また、特定の発光波長が利用でき、しか
も用いるX線波長に依存しないX線発光素子を提供する
ことである。さらに加工性に優れ、素子として利用しや
すいことを目的とするものである。
効率が高く、かつ耐放射線に優れたX線発光素子を提供
することである。また、透光性を自由に制御できること
を目的とする。また、特定の発光波長が利用でき、しか
も用いるX線波長に依存しないX線発光素子を提供する
ことである。さらに加工性に優れ、素子として利用しや
すいことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のX線発光素子
は、バンドギャップを有する半導体層を有し、前記バン
ドギャップの障壁エネルギ以上のX線を照射することで
発光する構成である。ここで、前記半導体層は薄膜単結
晶で構成される。また、前記半導体層は高い透光性を有
し、その膜厚によって透光度が制御される。
は、バンドギャップを有する半導体層を有し、前記バン
ドギャップの障壁エネルギ以上のX線を照射することで
発光する構成である。ここで、前記半導体層は薄膜単結
晶で構成される。また、前記半導体層は高い透光性を有
し、その膜厚によって透光度が制御される。
【0006】本発明のX線発光素子にかかる半導体層と
して、III-V族半導体で構成されることを特徴とする。
すなわち、前記半導体層としてGaNで構成されること
を特徴とする。また、前記半導体層は、X線の吸収が小
さい材料からなる基板上に積層されて形成されることが
好ましい。
して、III-V族半導体で構成されることを特徴とする。
すなわち、前記半導体層としてGaNで構成されること
を特徴とする。また、前記半導体層は、X線の吸収が小
さい材料からなる基板上に積層されて形成されることが
好ましい。
【0007】本発明の発光素子はバンドギャップを有す
る半導体を用い、X線で直接励起して発光しているの
で、優れた輝度・効率をもつX線発光素子が得られる。
また、半導体層として薄膜単結晶を利用することで透光
性に優れ、これを自由に制御することができる。また、
半導体層でのバンドギャップを利用することで高い発光
輝度及びその効率をもち、かつ特定の波長の発光のみが
得られる。さらに、用いるX線の波長に依存せず利用で
きる。結晶成長は容易であり加工性に優れ、高い結晶性
を有するため、耐放射線に優れている。また、基板上に
半導体層を形成することで、外部からの衝撃にも強いこ
とを特徴とする。
る半導体を用い、X線で直接励起して発光しているの
で、優れた輝度・効率をもつX線発光素子が得られる。
また、半導体層として薄膜単結晶を利用することで透光
性に優れ、これを自由に制御することができる。また、
半導体層でのバンドギャップを利用することで高い発光
輝度及びその効率をもち、かつ特定の波長の発光のみが
得られる。さらに、用いるX線の波長に依存せず利用で
きる。結晶成長は容易であり加工性に優れ、高い結晶性
を有するため、耐放射線に優れている。また、基板上に
半導体層を形成することで、外部からの衝撃にも強いこ
とを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明にかかるX線発光素子
の概略構成図である。本X線発光素子10は、基板11
と、前記基板11上に積層された所要のバンドギャップ
を有する半導体層12と、前記半導体層12を覆う保護
層13から構成されている。前記基板11には、X線の
吸収が小さい材料、例えばサファイア等の結晶が用いら
れる。また、前記半導体層12は前記基板11の表面上
に結晶成長法によって半導体薄膜単結晶膜を成長させて
形成されている。半導体層の材料は原理的にバンドギャ
ップをもつ半導体であればよい。特に、III-V族化合物
半導体、ダイヤモンドなど比較的広いバンドギャップを
もつものが適している。さらに、前記保護層13は前記
半導体層12の自然劣化を防ぐ役割をもち、酸化膜や窒
化膜で構成される。
参照して説明する。図1は本発明にかかるX線発光素子
の概略構成図である。本X線発光素子10は、基板11
と、前記基板11上に積層された所要のバンドギャップ
を有する半導体層12と、前記半導体層12を覆う保護
層13から構成されている。前記基板11には、X線の
吸収が小さい材料、例えばサファイア等の結晶が用いら
れる。また、前記半導体層12は前記基板11の表面上
に結晶成長法によって半導体薄膜単結晶膜を成長させて
形成されている。半導体層の材料は原理的にバンドギャ
ップをもつ半導体であればよい。特に、III-V族化合物
半導体、ダイヤモンドなど比較的広いバンドギャップを
もつものが適している。さらに、前記保護層13は前記
半導体層12の自然劣化を防ぐ役割をもち、酸化膜や窒
化膜で構成される。
【0009】このような概略構成のX線発光素子10に
対して、前記半導体層12のバンドギャップの障壁エネ
ルギ以上のX線を照射することで、半導体層12での発
光が生じる。図2は前記X線発光素子の発光原理を示す
図である。前記半導体層12は、フェルミ準位を介して
価電子帯21と伝導帯22と呼ばれるエネルギ準位があ
る。この二つのエネルギ準位のエネルギ差がバンドギャ
ップ23に相当する。ここに、高輝度X線24、すなわ
ち前記バンドギャップ23のエネルギ差以上のエネルギ
を有するX線を照射することで、価電子帯21にある電
子25が連続的に励起され、伝導帯22に移る。その結
果、価電子帯21にはホール26が生じ、これは伝導帯
22の電子27が緩和することで埋められる。このとき
バンドギャップ23に相当する波長をもつ発光28が起
こることになる。したがって、前記発光28の波長は、
前記バンドギャップ23に相当する非常に狭い波長幅の
ものになる。
対して、前記半導体層12のバンドギャップの障壁エネ
ルギ以上のX線を照射することで、半導体層12での発
光が生じる。図2は前記X線発光素子の発光原理を示す
図である。前記半導体層12は、フェルミ準位を介して
価電子帯21と伝導帯22と呼ばれるエネルギ準位があ
る。この二つのエネルギ準位のエネルギ差がバンドギャ
ップ23に相当する。ここに、高輝度X線24、すなわ
ち前記バンドギャップ23のエネルギ差以上のエネルギ
を有するX線を照射することで、価電子帯21にある電
子25が連続的に励起され、伝導帯22に移る。その結
果、価電子帯21にはホール26が生じ、これは伝導帯
22の電子27が緩和することで埋められる。このとき
バンドギャップ23に相当する波長をもつ発光28が起
こることになる。したがって、前記発光28の波長は、
前記バンドギャップ23に相当する非常に狭い波長幅の
ものになる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例として、図3を参照して、
GaN単結晶薄膜を用いたX線発光素子30について説
明する。図3において、100μmの厚さのサファイア
基板31上に、厚さ1μmのGaNバッファ層32を例
えば低温CVD法で形成する。その上に、SiO2 膜
をCVD法により全面に形成し、かつこのSiO2膜を
選択的にエッチングしてSiO2 ストライプ33を形
成する。このSiO 2 ストライプ33は、〈11− 0
0〉若しくは〈112− 0〉に形成した。さらに、そ
の上に、GaN膜34をMOCVD法により成長する。
成長したMOCVD GaN膜34の膜厚は8μmであ
った。なお、その上にSiO2 膜あるいはSiN膜の
保護膜を形成するが、ここでは図示は省略している。
GaN単結晶薄膜を用いたX線発光素子30について説
明する。図3において、100μmの厚さのサファイア
基板31上に、厚さ1μmのGaNバッファ層32を例
えば低温CVD法で形成する。その上に、SiO2 膜
をCVD法により全面に形成し、かつこのSiO2膜を
選択的にエッチングしてSiO2 ストライプ33を形
成する。このSiO 2 ストライプ33は、〈11− 0
0〉若しくは〈112− 0〉に形成した。さらに、そ
の上に、GaN膜34をMOCVD法により成長する。
成長したMOCVD GaN膜34の膜厚は8μmであ
った。なお、その上にSiO2 膜あるいはSiN膜の
保護膜を形成するが、ここでは図示は省略している。
【0011】そして、作製したX線発光素子30のGa
N膜34に対して表面の面垂直方向から高いエネルギ密
度をもつ波長0.0826nmの放射光X線を照射し、X線発
光素子30で発光した光の波長分布と輝度を測定した。
図4は、測定した発光強度の波長依存性を示す。GaN
のバンドギャップに相当する 364nm付近に鋭いピーク
が得られた。発光輝度は蛍光灯よりもはるかに強かっ
た。なお、本実施例におけるX線の輝度(エネルギ密度
に対応る)は、1014光子数/秒であり、本願発明者
によれば、1011光子数/秒以上の輝度を有するX線
であれば、発光が可能であることが確認されている。ま
た、同様に本願発明者によれば、波長0.20664 〜0.04n
mのX線をX線発光素子30に照射することによって発
光が可能であることを確認している。
N膜34に対して表面の面垂直方向から高いエネルギ密
度をもつ波長0.0826nmの放射光X線を照射し、X線発
光素子30で発光した光の波長分布と輝度を測定した。
図4は、測定した発光強度の波長依存性を示す。GaN
のバンドギャップに相当する 364nm付近に鋭いピーク
が得られた。発光輝度は蛍光灯よりもはるかに強かっ
た。なお、本実施例におけるX線の輝度(エネルギ密度
に対応る)は、1014光子数/秒であり、本願発明者
によれば、1011光子数/秒以上の輝度を有するX線
であれば、発光が可能であることが確認されている。ま
た、同様に本願発明者によれば、波長0.20664 〜0.04n
mのX線をX線発光素子30に照射することによって発
光が可能であることを確認している。
【0012】次に、前記X線発光素子30の後側に電離
箱を設置して透過X線強度の変化を調べた。GaN膜3
4の膜厚8μmとサファイア基板31の膜厚100μm
の吸収率から、60%程度の透過率が得られた。次に、
耐放射線を測定するために照射前と照射後の(000
2)X線ロッキングカーブの測定を行った。結晶の完全
性をあらわすロッキングカーブの半値幅はX線照射前後
で0.06deg.であり、放射線による試料の劣化は観測
されなかった。
箱を設置して透過X線強度の変化を調べた。GaN膜3
4の膜厚8μmとサファイア基板31の膜厚100μm
の吸収率から、60%程度の透過率が得られた。次に、
耐放射線を測定するために照射前と照射後の(000
2)X線ロッキングカーブの測定を行った。結晶の完全
性をあらわすロッキングカーブの半値幅はX線照射前後
で0.06deg.であり、放射線による試料の劣化は観測
されなかった。
【0013】ここで、本発明にかかるX線発光素子は、
図1及び図3に示した構成に限られるものではなく、基
板上に半導体層としての半導体薄膜を形成した後に、当
該基板上から半導体薄膜を剥がしたものを利用してもよ
い。これにより、基板におけるX線の吸収の影響が少な
くなり、発光の効率をより高めることが可能になる。ま
た、半導体層を単一の材料ではなく複数の材料を規則的
に並べた超格子材料におきかえてもよい。また、半導体
層に用いる材料はGaNだけでなく、GaP,SiC,
3元系InGaN、Al1−X GaX As,Ga
1−x AsX P,In1−X GaX Pなどを利用し
てもよい。
図1及び図3に示した構成に限られるものではなく、基
板上に半導体層としての半導体薄膜を形成した後に、当
該基板上から半導体薄膜を剥がしたものを利用してもよ
い。これにより、基板におけるX線の吸収の影響が少な
くなり、発光の効率をより高めることが可能になる。ま
た、半導体層を単一の材料ではなく複数の材料を規則的
に並べた超格子材料におきかえてもよい。また、半導体
層に用いる材料はGaNだけでなく、GaP,SiC,
3元系InGaN、Al1−X GaX As,Ga
1−x AsX P,In1−X GaX Pなどを利用し
てもよい。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の発光素子
は、バンドギャップを有する半導体を利用し、X線で直
接励起して発光するため、優れた輝度・効率をもつX線
発光素子が得られる。また、半導体層として薄膜単結晶
を利用することで透光性に優れ、これを自由に制御する
ことができ、X線発光素子の主要な用途である、X線位
置モニタ、X線増感紙、X線検出器に利用することが可
能となる。また、半導体層でのバンドギャップを利用す
ることで高い発光輝度及びその効率をもち、かつ特定の
波長の発光のみが得られる。特に、特定の狭い波長帯の
み利用できるので電気的な変化も容易であり、画像読み
出し機として利用できる。さらに、X線の波長に依存せ
ず利用できる。結晶成長は容易であり加工性に優れ、高
い結晶性を有するため、耐放射線に優れている。また、
基板上に半導体層を形成することで、外部からの衝撃に
も強い発光素子が実現できる。
は、バンドギャップを有する半導体を利用し、X線で直
接励起して発光するため、優れた輝度・効率をもつX線
発光素子が得られる。また、半導体層として薄膜単結晶
を利用することで透光性に優れ、これを自由に制御する
ことができ、X線発光素子の主要な用途である、X線位
置モニタ、X線増感紙、X線検出器に利用することが可
能となる。また、半導体層でのバンドギャップを利用す
ることで高い発光輝度及びその効率をもち、かつ特定の
波長の発光のみが得られる。特に、特定の狭い波長帯の
み利用できるので電気的な変化も容易であり、画像読み
出し機として利用できる。さらに、X線の波長に依存せ
ず利用できる。結晶成長は容易であり加工性に優れ、高
い結晶性を有するため、耐放射線に優れている。また、
基板上に半導体層を形成することで、外部からの衝撃に
も強い発光素子が実現できる。
【図1】本発明のX線発光素子の概観構成を示す断面図
である。
である。
【図2】X線発光素子の発光原理を示すエネルギ準位図
である。
である。
【図3】本発明のX線発光素子の実施例の断面構成図で
ある。
ある。
【図4】図3のX線発光素子に波長0.0826nmのX線を
照射して得られる発光強度の波長分布特性図である。
照射して得られる発光強度の波長分布特性図である。
10 X線発光素子 11 基板 12 半導体層 13 保護層 21 価電子帯 22 伝導帯 23 バンドギャップ 24 高輝度X線 25 価電子帯の電子 26 価電子帯のホール 27 伝導帯の電子 28 発光 30 X線発光素子 31 サファイア基板 32 GaNバッファ膜 33 SiO2 ストライプ 34 MOCVD GaN膜
Claims (6)
- 【請求項1】 バンドギャップを有する半導体層を有
し、前記バンドギャップの障壁エネルギ以上のX線を照
射することで発光することを特徴とするX線発光素子。 - 【請求項2】 前記半導体層は薄膜単結晶で構成されて
いることを特徴とする請求項1に記載のX線発光素子。 - 【請求項3】 前記半導体層は高い透光性を有し、その
膜厚によって制御されることを特徴とする請求項2に記
載のX線発光素子。 - 【請求項4】 前記半導体層として、III-V族半導体で
構成されることを特徴とする請求項2または3に記載の
X線発光素子。 - 【請求項5】 前記半導体層としてGaNで構成される
ことを特徴とする請求項4に記載のX線発光素子。 - 【請求項6】 前記半導体層は、X線の吸収が小さい材
料からなる基板上に積層されて形成されていることを特
徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のX線発光
素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000171865A JP2001349948A (ja) | 2000-06-08 | 2000-06-08 | X線発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000171865A JP2001349948A (ja) | 2000-06-08 | 2000-06-08 | X線発光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001349948A true JP2001349948A (ja) | 2001-12-21 |
Family
ID=18674358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000171865A Pending JP2001349948A (ja) | 2000-06-08 | 2000-06-08 | X線発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001349948A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010517027A (ja) * | 2007-01-30 | 2010-05-20 | ユニベルシテ・クロード・ベルナール・リヨン・プルミエ | 生体内線量測定装置 |
WO2015050141A1 (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-09 | 日立アロカメディカル株式会社 | 半導体放射線検出器、それを用いた核医学診断装置、および半導体放射線検出器の製造方法 |
CN107316877A (zh) * | 2016-04-19 | 2017-11-03 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | X射线探测器及其制作方法 |
-
2000
- 2000-06-08 JP JP2000171865A patent/JP2001349948A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010517027A (ja) * | 2007-01-30 | 2010-05-20 | ユニベルシテ・クロード・ベルナール・リヨン・プルミエ | 生体内線量測定装置 |
WO2015050141A1 (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-09 | 日立アロカメディカル株式会社 | 半導体放射線検出器、それを用いた核医学診断装置、および半導体放射線検出器の製造方法 |
CN107316877A (zh) * | 2016-04-19 | 2017-11-03 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | X射线探测器及其制作方法 |
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