JP2001349366A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents
減衰力調整式油圧緩衝器Info
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Abstract
縮み側の減衰力特性の組合わせを2つの組合わせの中か
ら選択できるようにする。 【解決手段】 シリンダ2にピストン3を嵌装する。ピス
トン3に主油液通路6を設ける。ピストンロッド4にバイ
パス通路9を設け、バイパス通路9に逆止弁11,12を設け
る。逆止弁11,12をバイパスする油液通路13,14および
ポート15,16を設ける。シャッタ17に、ポート15,16に
整合する非円形の開口部18,19を設ける。シャッタ17の
回転位置によって、ポート15,16と開口部18,19の各々
の整合により油液通路13,14の通路面積を調整する。伸
び行程時は逆止弁11が閉じ油液通路13により減衰力が発
生し、縮み行程時は逆止弁12が閉じ油液通路14により減
衰力が発生する。ポート15,16に整合する開口部18,19
の大小を切換えることにより、伸び側と縮み側の減衰力
特性の組合わせを切換えることができる。
Description
装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器に関するもの
である。
油圧緩衝器には、路面状況、走行状況等に応じて乗り心
地や操縦安定性をよくするために減衰力を適宜調整でき
るようにした減衰力調整式油圧緩衝器がある。
ば実開昭58−70533号公報に記載されたもののよ
うに、油液を封入したシリンダ内に、ピストンロッドが
連結されたピストンを摺動可能に嵌装し、このピストン
により画成されるシリンダ内の2室を第1および第2の
油液通路で連通させ、第1の油液通路には比較的大きな
減衰力を発生する減衰力発生機構(オリフィス、ディス
クバルブ等)を設け、第2の油液通路には比較小さな減
衰力を発生する減衰力発生機構および第2の油液通路を
開閉する減衰力調整弁を設けたものがある。
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よって、シリンダ内の油液が主に第2の油液通路を流通
して伸び縮み側共に小さな減衰力を発生し、減衰力特性
はソフト特性となる。減衰力調整弁を閉じた場合、ピス
トンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動によって、
シリンダ内の油液が第1の油液通路のみを流通して伸び
縮み側共に大きな減衰力を発生し減衰力特性はハード特
性となる。このように、減衰力調整弁を開閉することに
より減衰力特性を切換えることができる。
は、シリンダ内の2室を連通させる第2の油液通路とし
て互いに反対方向の油液の流通のみを許容する逆止弁を
有する2つの油液通路を設け、さらに、この2つの油液
通路の通路面積をそれぞれ調整する一対の開口部を有す
るシャッタを設け、シャッタにより2つの油液通路の通
路面積を調整することによって伸び側と縮み側とで異な
る減衰力特性が得られるようにしたものが記載されてい
る。
来の減衰力調整式油圧緩衝器では、次のような問題があ
る。
たものでは、減衰力切換え前後の伸び側と縮み側との減
衰力特性の組み合わせが一定となっている。また、特開
昭61−75008号公報に記載されたものでは、シャ
ッタに設けられた一対の開口部によって2つの油液通路
の通路面積を調整するため、伸び側と縮み側との減衰力
特性の組合わせの選択範囲が小さい。
性を向上させるためには、様々な路面状況、走行状況等
に対応して減衰力特性を切換える必要があるので、上記
従来の減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力調整範囲では充
分対応できないという問題を生じる。
であり、伸び側と縮み側の減衰力特性の組合わせをシャ
ッタの回転位置に応じて複数の組合わせの中から選択で
きるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を提供すること
を目的とする。
めに、請求項1の発明に係る減衰力調整式油圧緩衝器
は、油液が封入されたシリンダ(2)と、該シリンダ(2)内
に摺動可能に嵌装され前記シリンダ内を2室(2a,2b)に
画成するピストン(3)と、一端側が前記ピストン(3)に連
結され他端側が前記シリンダ(2)の外部まで延ばされた
ピストンロッド(4)と、前記2室(2a,2b)を連通する減衰
力発生機構(7)を有する主油液通路(6)と、前記2室(2a,
2b)を連通するバイパス通路(9)と、該バイパス通路(9)
に設けられ、互いに反対方向の油液の流通のみを許容す
る第1の逆止弁(11)および第2の逆止弁(12)と、前記第
1の逆止弁(11)をバイパスする第1の油液通路(13)と、
前記第2の逆止弁(12)をバイパスする第2の油液通路(1
4)と、側壁に前記第1、第2の油液通路(13,14)のそれ
ぞれに連通する第1、第2のポート(15,16)を有する円
筒状のガイド部材(10)と、該ガイド部材(10)に回転可能
に嵌合され、側壁に前記第1、第2のポート(15,16)の
それぞれに整合する第1、第2の開口部(18,19)を有す
る円筒状のシャッタ(17)とを備え、前記第1の開口部(1
8)は、前記シャッタ(17)の側壁の異なる回転角範囲に設
けられた複数の異なる非円形形状の開口部(18a,18b)か
らなり、該複数の開口部(18a,18b)は、前記シャッタ(1
7)の所定の回転角範囲で前記第1のポート(15)と選択的
に整合可能であり、前記第2の開口部(19)は、前記シャ
ッタ(17)の側壁の異なる回転角範囲に設けられた複数の
異なる非円形形状の開口部(19a,19b)からなり、該複数
の開口部(19a,19b)は、前記シャッタ(17)の所定の回転
角範囲で前記第2のポート(16)と選択的に整合可能であ
り、前記シャッタ(17)の一の回転角範囲を選択して、前
記第1及び第2のポート(15,16)をそれぞれ前記第1及び第
2の開口部(18,19)の各々の複数の開口部(18a,18b,19a,1
9b)のうちの1つに整合させて一の減衰力特性を選択し、
前記選択した一の回転角範囲で、前記一の減衰力特性を
ソフト特性からハード特性に調整し、他の回転角範囲を
選択して、他の減衰力特性をソフト特性からハード特性
に調整し、前記他の減衰力特性のソフト特性は、前記一
の減衰力特性のソフト特性よりも大きく、かつ、前記一
の減衰力特性のハード特性より小さく、前記他の減衰力
特性のハード特性は、前記一の減衰力特性のハード特性
よりも大きいことを特徴とする。このように構成したこ
とにより、シャッタの回転角範囲を選択して、ガイド部
材の第1及び第2ポートにそれぞれ整合させる第1及び第2
の開口部の各々の複数の開口部のうちの1つを決定し、
一の回転角範囲でシャッタを回転させることによって、
一の減衰力特性においてソフト特性からハード特性の間
で減衰力を調整し、また、他の回転角範囲でシャッタを
回転させることによって、他の減衰力特性においてソフ
ト特性からハード特性の間で減衰力を調整する。また、
請求項2の発明に係る減衰力調整式油圧緩衝器は、油液
が封入されたシリンダ(2)と、該シリンダ(2)内に摺動可
能に嵌装され前記シリンダ内を2室(2a,2b)に画成する
ピストン(3)と、一端側が前記ピストン(3)に連結され他
端側が前記シリンダ(2)の外部まで延ばされたピストン
ロッド(4)と、前記2室(2a,2b)を連通する減衰力発生機
構(7)を有する主油液通路(6)と、前記2室(2a,2b)を連
通するバイパス通路(9)と、該バイパス通路(9)に設けら
れ、互いに反対方向の油液の流通のみを許容する第1の
逆止弁(11)および第2の逆止弁(12)と、前記第1の逆止
弁(11)をバイパスする第1の油液通路(13)と、前記第2
の逆止弁(12)をバイパスする第2の油液通路(14)と、側
壁に前記第1、第2の油液通路(13,14)のそれぞれに連
通する第1、第2のポート(15,16)を有する円筒状のガ
イド部材(10)と、該ガイド部材(10)に回転可能に嵌合さ
れ、側壁に前記第1、第2のポート(15,16)のそれぞれ
に整合する第1、第2の開口部(18,19)を有する円筒状
のシャッタ(17)とを備え、前記第1のポート(15)は、前
記ガイド部材(10)の側壁の異なる回転角範囲に設けられ
た複数の異なる非円形形状の開口部からなり、該複数の
開口部は、前記シャッタ(17)の所定の回転角範囲で前記
第1の開口部(18)と選択的に整合可能であり、前記第2の
ポート(16)は、前記ガイド部材(10)の側壁の異なる回転
角範囲に設けられた複数の異なる非円形形状の開口部か
らなり、該複数の開口部は、前記シャッタ(17)の所定の
回転角範囲で前記第2の開口部(19)と選択的に整合可能
であり、前記シャッタ(17)の一の回転角範囲を選択し
て、前記第1及び第2の開口部(18,19)をそれぞれ前記第1
及び第2のポート(15,16)の各々の複数の開口部のうちの
1つに整合させて一の減衰力特性を選択し、前記選択し
た一の回転角範囲で、前記一の減衰力特性をソフト特性
からハード特性に調整し、他の回転角範囲を選択して、
他の減衰力特性をソフト特性からハード特性に調整し、
前記他の減衰力特性のソフト特性は、前記一の減衰力特
性のソフト特性よりも大きく、かつ、前記一の減衰力特
性のハード特性より小さく、前記他の減衰力特性のハー
ド特性は、前記一の減衰力特性のハード特性よりも大き
いことを特徴とする。このように構成したことにより、
シャッタの回転角範囲を選択して、その第1及び第2の開
口部がそれぞれ整合するガイド部材の第1及び第2のポー
トの各々の複数の開口のうちの1つを決定し、一の回転
角範囲でシャッタを回転させることによって、一の減衰
力特性においてソフト特性からハード特性の間で減衰力
を調整し、また、他の回転角範囲でシャッタを回転させ
ることによって、他の減衰力特性においてソフト特性か
らハード特性の間で減衰力を調整する。
基づいて詳細に説明する。第1実施形態を図1ないし図
5を用いて説明する。図1に示すように、減衰力調整式
油圧緩衝器1は、油液が封入されたシリンダ2内にピス
トン3が摺動可能に嵌装されており、このピストン3に
よってシリンダ2内がシリンダ上室2aとシリンダ下室2b
との2室に画成されている。ピストン3には、ピストン
ロッド4の一端側が貫通されており、ピストンロッド4
は、その先端部に円筒状の通路部材5が螺着されてピス
トン3に固定されている。ピストンロッド4の他端側
は、シリンダ2の端部に設けられたロッドガイド(図示
せず)およびシール部材(図示せず)に挿通され、シリ
ンダ2の外部まで延ばされている。また、シリンダ2に
は、ピストンロッド4がそのストロークにともないシリ
ンダ2内に侵入、退室した分の油液の出入りを補償する
リザーバ室(図示せず)が設けられている。
ダ下室2bとを連通させる主油液通路6が設けられてお
り、ピストン3の端面には主油液通路6内の油液の流動
を制御して減衰力を発生させるオリフィスおよびディス
クバルブからなる減衰力発生機構7(減衰力大)が設け
られている。
上室2aに連通し、ピストンロッド4の軸方向に沿って延
ばされ、他端側がシリンダ下室2b側の通路部材5内に連
通する油液通路8が設けられており、油液通路8および
通路部材5によってシリンダ上室2aとシリンダ下室2bと
を連通させるバイパス通路9が構成されている。
が嵌合されている。ガイド部材10のシリンダ上室2a側の
端部には、ガイド部材10内からシリンダ上室2a側への油
液の流通を許容し、その反対方向の油液の流通を阻止す
る第1の逆止弁11が設けられており、ガイド部材10のシ
リンダ下室2b側の端部には、ガイド部材10内からシリン
ダ下室2b側への流通を許容し、その反対方向の流通を阻
止する第2の逆止弁12が設けられている。
リンダ上室2a側に連通して第1の逆止弁11をバイパスす
る油液通路13およびシリンダ下室2b側に連通して第2の
逆止弁12をバイパスする油液通路14が形成されており、
ガイド部材10の側壁には、油液通路13に連通する一対の
第1のポート15および油液通路14に連通する一対の第2
のポート16が設けられている。
が回転可能に嵌合されている。シャッタ17の側壁には、
非円形形状の一対の第1のポートであるポート15に対向
する部位に第1の開口部である開口部18が設けられてお
り、また、一対の第2のポートであるポート16に対向す
る部位に第2の開口部である開口部19が設けられてい
る。
図2に示すように、開口部18は、シャッタ17の側壁の周
方向に沿って一方に行くにつれて開口が大きくなるよう
な形状となっており、一対のポート15のおのおのに対向
させて周方向に互いに 180°ずらした位置に設けられた
一対の開口部18a と、開口部18a に対して90°ずらした
位置に設けられた一対の開口部18b の2組からなってい
る。また、開口部19は、シャッタ17の側壁の周方向に沿
って一方に行くにつれて開口が小さくなるような形状で
あり、一対のポート16のおのおのに対向させて周方向に
互いに 180°ずらした位置に設けられた一対の開口部19
a と、開口部19a に対して90°ずらした位置に設けられ
た一対の開口部19b との2組からなっている。ここで、
開口部18a は、開口部18b よりも開口面積が大きく、ま
た、開口部19a は、開口部19b よりも開口面積が大きく
設定されている。
積が最大となり、ポート16と開口部19aとの通路面積が
最小となるシャッタ17の位置(図2中に二点鎖線で示す
位置)を回転角0°とすると、シャッタ17の回転角(回
転角範囲)が0°から90°の間であるとき、ポート15と
開口部18aおよびポート16と開口部19aが整合して第1お
よび第2の油液通路13,14がシャッタ17の回転角に応じ
た通路面積で連通され、また、シャッタの回転角(回転
角範囲)が90°から180°の間であるとき、ポート15と開
口部18bおよびポート16と開口部19bが整合して第1およ
び第2の油液通路13,14がシャッタ17の回転角に応じた
通路面積で連通されるようになっている。
おり、操作ロッド20は、ピストンロッド4に沿って減衰
力調整式油圧緩衝器1の外部まで延ばされている。そし
て、減衰力調整式油圧緩衝器1の外部からアクチュエー
タ(図示せず)等により、操作ロッド20を介してシャッ
タ17を回転させることができるようになっている。
は伸び行程時を示し、左側は縮み行程時を示しており、
矢印は油液の流れの方向を示している。
について次に説明する。ピストン速度が小さく主油液通
路6内の圧力が減衰力発生機構7の開弁圧力に達しない
場合には、ピストンロッド4の伸縮にともないシリンダ
2内の油液がバイパス通路9を流通することによって減
衰力が発生する。このとき、伸び行程時には、バイパス
通路9内の油液がシリンダ上室2a側からシリンダ下室2b
側へ流れるので、第1の逆止弁11が閉じ第2の逆止弁12
が開いて油液が第1の油液通路13を流通してポート15と
開口部18との通路面積に応じて減衰力が発生する。ま
た、縮み行程時には、バイパス通路9内の油液がシリン
ダ下室2b側からシリンダ上室2a側へ流れるので、第1の
逆止弁11が開き第2の逆止弁12が閉じて油液が第2の油
液通路14を流通してポート16と開口部19との通路面積に
応じて減衰力が発生する。ピストンロッド4の伸縮によ
るピストン速度が大きくなり主油液通路6内の圧力が上
昇すると減衰力発生機構7が開弁することにより減衰力
が発生する。
よって操作ロッド20を操作してシャッタ17の回転角を変
化させ、ガイド部材10のポート15,16とシャッタ17の開
口部18,19との整合による通路面積を変化させることに
より、減衰力特性を調整する。
ト15と開口部18a との通路面積(第1の油液通路13の通
路面積)が大きく、また、ポート16と開口部19a との通
路面積(第2の油液通路14の通路面積)が小さいので、
伸び側行程時は、減衰力が小さなソフト特性よりの減衰
力特性となり、縮み行程時は、減衰力が大きなハード特
性よりの減衰力特性となる。
°までは、回転角が大きくなるにつれて、ポート15と開
口部18a との通路面積(第1の油液通路13の通路面積)
は小さくなり、また、ポート16と開口部19a との通路面
積(第2の油液通路14の通路面積)は大きくなるので、
図3中に実線で示すように、伸び側の減衰力特性は、徐
々にハード特性よりとなり、縮み側の減衰力特性は、徐
々にソフト特性よりとなる。
の間では、ポート15と開口部18b とが整合して第1の油
液通路13が連通され、ポート16と開口部19b とが整合し
て第2の油液通路14が連通される。そして、回転角が0
°から90°までの場合と同様に回転角に応じて減衰力特
性が変化する。このとき、開口部18b ,19b は、開口部
18a ,19a より開口面積が小さく設定されているので、
減衰力特性は、図3中に破線で示すように、伸び側、縮
み側共に回転角が0°から90°の場合に対してハード特
性よりの特性となる。
°とした場合と、90〜 180°とした場合とで、伸び側、
縮み側の減衰力特性の組合わせを2つの組合わせの中か
ら選択することができる。
シャッタ17の開口部18,19は、それぞれガイド部材10お
よびシャッタ17の直径方向に対して対称な位置に配置さ
れているため、シャッタ17に作用する油液の圧力がバラ
ンスされるので、シャッタ17を円滑に回転させることが
できる。
に、シャッタ17の開口部18および19を60°ずつずらして
配置した3種類の開口部18a ,18b ,18c および19a ,
19b ,19c とすることにより、シャッタの回転角0〜60
°,60°〜 120°または 120°〜 180°とした場合の3
通りの減衰力特性の組合わせを選択することができる。
このようにした場合の減衰力特性を図5に示す。図5
中、実線は回転角0〜60°、破線は60°〜 120°、一点
鎖線は 120°〜 180°とした場合の減衰力特性を示す。
また、開口部の数をさらに増やすことにより減衰力特性
の組合わせの選択範囲を多くすることができる。
および図6ないし図10を用いて説明する。第2実施形態
は、図1に示す第1実施形態に対してガイド部材のポー
トおよびシャッタの開口部が異なるのみであるから、以
下、第1実施形態と同様の部材には同一の番号を付し異
なる部分についてのみ詳細に説明する。
は、第1の油液通路13に連通する第1のポートとして、
一対のポート15a およびポート15a に対して90°ずらし
て位置する一対のポート15b が設けられており、また、
第2の油液通路14に連通する第2のポートとして、一対
のポート16a およびポート16a に対して90°ずらして位
置する一対のポート16b が設けられている。ここで、ポ
ート15b はポート15aより小さく、また、ポート16b は
ポート16a より小さく設定されている。図7はガイド部
材10の平面図である。
図9に示すように、シャッタ17の側壁にはポート15a ,
15b に対向して一対の第1の開口部18が設けられてお
り、また、ポート16a ,16b に対向して一対の第2の開
口部19が設けられている。開口部18は、シャッタ17の側
壁の周方向に沿って一方に行くにつれて開口が大きくな
るような非円形形状であり、互いに周方向に 180°ずら
した位置に設けられている。また、開口部19は、シャッ
タ17の側壁の周方向に沿って一方に行くにつれて開口が
小さくなるような形状であり、互いに周方向に互いに 1
80°ずらした位置に設けられている。
積を最大にし、ポート16a が開口部19との通路面積を最
小にする位置(図2中に二点鎖線で示す位置)となるシ
ャッタ17の位置を回転角0°とすると、シャッタ17の回
転角が0°から90°の間では、ポート15a と開口部18お
よびポート16a と開口部19が整合して第1および第2の
油液通路13,14がシャッタ17の回転角に応じた通路面積
で連通されるようになっている。このとき、ポート15b
およびポート16b は、シャッタの17の側壁によって閉鎖
される。また、シャッタの回転角が90°から 180°の間
では、ポート15b と開口部18およびポート16b と開口部
19が整合して第1および第2の油液通路13,14がシャッ
タ17の回転角に応じた通路面積で連通されるようになっ
ている。このときポート15a およびポート16a は、シャ
ッタの17の側壁によって閉鎖される。
について次に説明する。シャッタ17の回転角が0〜90°
の場合、大径のポート15a と開口部18および大径のポー
ト16a と開口部19が整合することにより第1および第2
の油液通路13,14がシャッタ17の回転角に応じて比較的
大きな通路面積で連通され、第1実施形態と同様に図10
中に実線で示すようなソフト特性よりの減衰力特性とな
る。また、シャッタ17の回転角が90〜 180°の場合、小
径のポート15b と開口部18および小径のポート16b (小
径)と開口部19が整合することにより第1および第2の
油液通路13,14がシャッタ17の回転角に応じて比較的小
さな通路面積で連通され、第1実施形態と同様に図10中
に破線で示すようなハード特性よりの減衰力特性とな
る。
°または90〜 180°とすることにより、開口部18および
19に整合するポートを大径のポート15a および16a とす
るか、小径のポート15b および16b とするかを選択して
伸び側、縮み側の減衰力特性の組合わせを2つの組合わ
せの中から選択することができる。
と16b の大きさを変える代わりに、図8に示すように、
それらの軸方向の位置をずらして配置することによって
開口部18および19との整合により得られる通路面積を変
えるようしても同様の結果が得られる。また、ポートの
数をさらに増やすことにより、減衰力特性の組合わせの
選択範囲を多くすることができる。
および図11ないし図14を用いて説明する。第3実施形態
は、第1実施形態に対してガイド部材のポートおよびシ
ャッタの開口部が異なるのみであるから、以下、第1実
施形態と同様の部材には同一の番号を付し異なる部分に
ついてのみ詳細に説明する。
は、第1の油液通路13に連通する第1のポートとして一
対のポート15a ,15b および第2の油液通路14に連通す
る第2のポートとして一対のポート16a ,16b が設けら
れている。ここで、ポート15a とポート15b とは、ガイ
ド部材10の軸方向にL1だけずらして配置されており、ポ
ート16a とポート16b とはガイド部材10の軸方向にL2だ
けずらして配置されている。
15b に対向して一対の第1の開口部18a ,18b が設けら
れており、また、第2のポート16a ,16b に対向して一
対の第2の開口部19a ,19b が設けられている。開口部
18a ,18b は、シャッタ17の側壁の周方向に沿って一方
に行くにつれて開口が大きくなるような形状であり、互
いに周方向に 180°ずらした位置に設けられている。ま
た、開口部19a ,19bは、シャッタ17の側壁の周方向に
沿って一方に行くにつれて開口が小さくなるような形状
であり、周方向に互いに 180°ずらした位置に設けられ
ている。また、開口部18a ,18b は、ポート15a ,15b
に合せて互いにシャッタ17の軸方向にL1だけずらして配
置されており、開口部18a ,18b とポート15a ,15b と
はその中心が一致して整合するように配置されている。
同様に、開口部19a ,19b は、ポート16a ,16b に合せ
て互いにシャッタ17の軸方向にL2だけずらして配置され
ており、開口部19a ,19b とポート16a ,16b とはその
中心が一致して整合するように配置されている。
180°回転させると、図12に示すように、ポート15a と
開口部18b およびポート15b と開口部18a がその中心が
ずれた状態で整合し、また、ポート16a と開口部19b お
よびポート16b と開口部19aがその中心がずれた状態で
整合することにより、これらの整合による通路面積が上
記のように中心が一致して整合する場合に比して小さく
なるようになっている。
について次に説明する。
a 、ポート15b と開口部18b を整合させ、ポート16a と
開口部19a 、ポート16b と開口部19b 整合させると、第
1および第2の油液通路13,14がシャッタ17の回転角に
応じた通路面積で連通され、このとき、ポートと開口部
との中心が一致しているため比較的大きな通路面積が得
られるので図13中に実線で示すようなソフト特性よりの
減衰力特性となる。
に示すように、ポート15a と開口部18b 、ポート15b と
開口部18a を整合させ、ポート16a と開口部19b 、ポー
ト16b と開口部19a 整合させると、第1および第2の油
液通路13,14がシャッタ17の回転角に応じた通路面積で
連通され、このとき、ポートと開口部との中心がずれて
いるため通路面積が比較的小さくなるので図13中に破線
で示すようなハード特性よりの減衰力特性となる。
整合させるポートと開口部との組み合わせを変えること
によって、伸び側、縮み側の減衰力特性の組合わせを2
つの組合わせの中から選択することができる。
を 180°回転させ、同一のポート15,16と開口部18,19
の組合わせにより異なる減衰力特性を得られるので、少
ない開口の数ですみ、加工が容易になる。さらに、1つ
の減衰力特性を調整する角度が 180°とれるので、細か
い調整が可能となる。
に、シャッタ17の開口部18a ,18b および開口部19a ,
19b の片側をシャッタ17の同一円周に沿った形状とし、
シャッタ17をこの円周で分割される3つの部材から構成
することにより、それぞれの部材の接合面が平面とな
り、開口部18a ,18b ,19a ,19b の加工を容易にする
ことができる。
調整式油圧緩衝器によれば、減衰力特性を伸び側と縮み
側とで異なる組合わせで複数設定することができ、それ
らをシャッタの回転により選択的に切換えることができ
る。その結果、減衰力特性の調整範囲を広くすることが
できるという優れた効果を奏する。
る。
ある。
ッタの他の実施形態を示す展開図である。
特性を示す図である。
である。
部材の他の実施形態を示す縦断面図である。
る。
である。
とシャッタの開口部の配置を示す展開図である。
展開図である。
である。
開口部の他の実施形態を示す展開図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 油液が封入されたシリンダ(2)と、該シ
リンダ(2)内に摺動可能に嵌装され前記シリンダ内を2
室(2a,2b)に画成するピストン(3)と、一端側が前記ピス
トン(3)に連結され他端側が前記シリンダ(2)の外部まで
延ばされたピストンロッド(4)と、前記2室(2a,2b)を連
通する減衰力発生機構(7)を有する主油液通路(6)と、前
記2室(2a,2b)を連通するバイパス通路(9)と、該バイパ
ス通路(9)に設けられ、互いに反対方向の油液の流通の
みを許容する第1の逆止弁(11)および第2の逆止弁(12)
と、前記第1の逆止弁(11)をバイパスする第1の油液通
路(13)と、前記第2の逆止弁(12)をバイパスする第2の
油液通路(14)と、側壁に前記第1、第2の油液通路(13,
14)のそれぞれに連通する第1、第2のポート(15,16)を
有する円筒状のガイド部材(10)と、該ガイド部材(10)に
回転可能に嵌合され、側壁に前記第1、第2のポート(1
5,16)のそれぞれに整合する第1、第2の開口部(18,19)
を有する円筒状のシャッタ(17)とを備え、 前記第1の開口部(18)は、前記シャッタ(17)の側壁の異
なる回転角範囲に設けられた複数の異なる非円形形状の
開口部(18a,18b)からなり、該複数の開口部(18a,18b)
は、前記シャッタ(17)の所定の回転角範囲で前記第1の
ポート(15)と選択的に整合可能であり、前記第2の開口
部(19)は、前記シャッタ(17)の側壁の異なる回転角範囲
に設けられた複数の異なる非円形形状の開口部(19a,19
b)からなり、該複数の開口部(19a,19b)は、前記シャッ
タ(17)の所定の回転角範囲で前記第2のポート(16)と選
択的に整合可能であり、 前記シャッタ(17)の一の回転角範囲を選択して、前記第
1及び第2のポート(15,16)をそれぞれ前記第1及び第2の
開口部(18,19)の各々の複数の開口部(18a,18b,19a,19b)
のうちの1つに整合させて一の減衰力特性を選択し、前
記選択した一の回転角範囲で、前記一の減衰力特性をソ
フト特性からハード特性に調整し、他の回転角範囲を選
択して、他の減衰力特性をソフト特性からハード特性に
調整し、前記他の減衰力特性のソフト特性は、前記一の
減衰力特性のソフト特性よりも大きく、かつ、前記一の
減衰力特性のハード特性より小さく、前記他の減衰力特
性のハード特性は、前記一の減衰力特性のハード特性よ
りも大きいことを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。 - 【請求項2】 油液が封入されたシリンダ(2)と、該シ
リンダ(2)内に摺動可能に嵌装され前記シリンダ内を2
室(2a,2b)に画成するピストン(3)と、一端側が前記ピス
トン(3)に連結され他端側が前記シリンダ(2)の外部まで
延ばされたピストンロッド(4)と、前記2室(2a,2b)を連
通する減衰力発生機構(7)を有する主油液通路(6)と、前
記2室(2a,2b)を連通するバイパス通路(9)と、該バイパ
ス通路(9)に設けられ、互いに反対方向の油液の流通の
みを許容する第1の逆止弁(11)および第2の逆止弁(12)
と、前記第1の逆止弁(11)をバイパスする第1の油液通
路(13)と、前記第2の逆止弁(12)をバイパスする第2の
油液通路(14)と、側壁に前記第1、第2の油液通路(13,
14)のそれぞれに連通する第1、第2のポート(15,16)を
有する円筒状のガイド部材(10)と、該ガイド部材(10)に
回転可能に嵌合され、側壁に前記第1、第2のポート(1
5,16)のそれぞれに整合する第1、第2の開口部(18,19)
を有する円筒状のシャッタ(17)とを備え、 前記第1のポート(15)は、前記ガイド部材(10)の側壁の
異なる回転角範囲に設けられた複数の異なる非円形形状
の開口部からなり、該複数の開口部は、前記シャッタ(1
7)の所定の回転角範囲で前記第1の開口部(18)と選択的
に整合可能であり、前記第2のポート(16)は、前記ガイ
ド部材(10)の側壁の異なる回転角範囲に設けられた複数
の異なる非円形形状の開口部からなり、該複数の開口部
は、前記シャッタ(17)の所定の回転角範囲で前記第2の
開口部(19)と選択的に整合可能であり、 前記シャッタ(17)の一の回転角範囲を選択して、前記第
1及び第2の開口部(18,19)をそれぞれ前記第1及び第2の
ポート(15,16)の各々の複数の開口部のうちの1つに整合
させて一の減衰力特性を選択し、前記選択した一の回転
角範囲で、前記一の減衰力特性をソフト特性からハード
特性に調整し、他の回転角範囲を選択して、他の減衰力
特性をソフト特性からハード特性に調整し、前記他の減
衰力特性のソフト特性は、前記一の減衰力特性のソフト
特性よりも大きく、かつ、前記一の減衰力特性のハード
特性より小さく、前記他の減衰力特性のハード特性は、
前記一の減衰力特性のハード特性よりも大きいことを特
徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001110242A JP2001349366A (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001110242A JP2001349366A (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16424492A Division JP3215927B2 (ja) | 1992-05-30 | 1992-05-30 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001349366A true JP2001349366A (ja) | 2001-12-21 |
Family
ID=18962054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001110242A Pending JP2001349366A (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | 減衰力調整式油圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001349366A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1455111A3 (de) * | 2003-03-06 | 2004-12-15 | ThyssenKrupp Bilstein GmbH | Hydraulischer Schwingungsdämpfer für Kraftfahrzeuge |
-
2001
- 2001-04-09 JP JP2001110242A patent/JP2001349366A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1455111A3 (de) * | 2003-03-06 | 2004-12-15 | ThyssenKrupp Bilstein GmbH | Hydraulischer Schwingungsdämpfer für Kraftfahrzeuge |
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