JP2001348578A - 炭素系化石燃料とバイオマスのガス化装置およびガス化方法 - Google Patents

炭素系化石燃料とバイオマスのガス化装置およびガス化方法

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文彦 木曽
Toru Akiyama
穐山  徹
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森原  淳
Fumihiko Hanayama
文彦 花山
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発電プラントの燃料として用いることができる
炭素系化石燃料とバイオマスのガス化装置の提供。 【解決手段】炭素系化石燃料とバイオマスをガス化する
ガス化装置において、炭素系化石燃料のガス化装置の下
流にバイオマスのガス化装置を配置したことを特徴とす
る炭素系化石燃料とバイオマスのガス化装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭等の炭素系化
石燃料とバイオマスのガス化装置およびガス化方法、並
びに、該生成ガスによりガスタービンを駆動して発電す
る発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】石炭,石油,天然ガス等の有機燃料物質
を水の臨界条件を越えた条件下で酸化反応させて発電す
る方法は、周囲環境に対する影響が少ないと云う利点が
ある(特開平10−132201号公報)。
【0003】また、炭素系化石燃料を用いた発電プラン
トの二酸化炭素の排出量を低減するためには、バイオマ
スなどのクリーンな燃料を加える方法が有効である。
【0004】従来の石炭などの炭素系化石燃料とバイオ
マスを用いて発電するプラントでは、炭素系化石燃料と
バイオマスを混合し、ガス化装置へ投入する方式が用い
られてきた。
【0005】ここで、炭素系化石燃料とは、歴青炭,褐
炭,泥炭などの石炭、重質油、石油残渣、タール、天然
ガス等のことを云う。バイオマスは、量的にある程度ま
とまって存在する生物由来の有機資源のことを云い、例
えば、木材や農作物、海藻や、これらを利用したあとの
有機廃棄物の総称で、具体的にはもみ殻、藁、さとうき
び殻、バカス、材木工場残渣、間伐材、落ち葉などがあ
る。
【0006】これまでの石炭・バイオマス発電プラント
は、発電燃料として石炭にバイオマスを重量比で10〜
20%(上限)加えた点を除けば、基本的に石炭ガス化
発電プラントと同系統のものであり、石炭ガス化装置、
ガス精製装置、ガスタービン発電装置等で構成される。
【0007】石炭に対するバイオマスの添加比率が20
%を超える場合は、発電プラントの機器の改造が必要と
なる。しかし、石炭にバイオマスを添加してガス化する
場合には、バイオマスも石炭灰の溶融温度まで上げなけ
ればならず、バイオマス割合が高い場合には不経済とな
る。
【0008】これを回避する方法として、ガス化炉内に
石炭ガス化領域とバイオマス領域とを形成する方法(特
開平11−302665号公報)があるが、この方法で
は純酸素の使用が必須であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭素
系化石燃料とバイオマスのガス化装置の提供にある。
【0010】また、本発明の他の目的は、ガスタービン
を駆動して発電する発電プラントにおいて、炭素系化石
燃料に対するバイオマスの割合が多い場合(例えば、バ
イオマスが重量で40〜60%)でも低コスト・高効率
の発電プラントを提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、上記発電プラ
ントの運転方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の要旨は次のとおりである。
【0013】〔1〕 炭素系化石燃料とバイオマスをガ
ス化するガス化装置において、炭素系化石燃料のガス化
装置の下流にバイオマスのガス化装置を配置したことを
特徴とする炭素系化石燃料とバイオマスのガス化装置。
【0014】〔2〕 炭素系化石燃料とバイオマスをガ
ス化するガス化装置において、炭素系化石燃料ガス化装
置の下流に熱回収装置を設置し、該熱回収装置により炭
素系化石燃料のガス化に伴なう発生熱を水蒸気として回
収し、該水蒸気をバイオマスガス化装置に供給してバイ
オマスをガス化するよう構成したことを特徴とする炭素
系化石燃料とバイオマスのガス化装置。
【0015】〔1〕あるいは〔2〕によって、炭素系化
石燃料の反応領域とバイオマスの反応領域を分けること
により、上記両者を同一領域で反応させる場合よりもバ
イオマス量の割合を増すことが可能となる。
【0016】炭素系化石燃料は、酸素を含む酸化剤でガ
ス化する。石炭ガス化装置の運転圧力は常圧〜約3MP
aで運転することが可能である。
【0017】炭素系化石燃料のガス化装置は、反応炉内
で生成する灰を溶融し、スラグとして排出するために十
分な温度領域を確保することができる。炭素系化石燃料
の種類によって異なるが、灰の融点は1300℃前後で
ある。ガス化装置を安定に運転するためには灰の融点よ
り150〜200℃高い温度に維持することが望まし
い。この炭素系化石燃料ガス化時の熱によってバイオマ
スをガス化する。
【0018】炭素系化石燃料ガス化時の熱をバイオマス
のガス化に利用する方法には、直接法と間接法がある。
【0019】直接法は、炭素系化石燃料ガス化装置の下
流にバイオマス反応装置を設置し、この部分に炭素系化
石燃料ガス化ガスを直接導入して、炭素系化石燃料ガス
化ガスとバイオマス、および、ガス化するのに必要な酸
素を含む酸化剤を直接接触させる。
【0020】バイオマスをガス化したガスの主成分はメ
タンであり高カロリーガスである。炭素系化石燃料をガ
ス化して得られたガスが低カロリーであっても、上記の
高カロリーのバイオマスガス化ガスと混合することによ
り、ガスタービンを安定運転するために十分なカロリー
が得られる。従って、炭素系化石燃料ガス化装置の酸化
剤としては空気で十分である。
【0021】一方、間接法は、炭素系化石燃料ガス化装
置の下流に熱回収装置を設置し、炭素系化石燃料ガス化
時の熱を水蒸気として回収する。この水蒸気と燃料バイ
オマスとをバイオマスガス化装置に導入する。
【0022】バイオマスのガス化装置内は25〜35M
Pa、400〜600℃の条件とする。この条件では水
蒸気は超臨界状態となり、バイオマスのガス化反応が進
行する。さらに、脱硫装置は炭素系化石燃料ガス化装置
の下流にのみ設置する。バイオマスは酸素分を多く含む
ので、酸化剤としては水蒸気があればよく、酸素を別途
添加する必要はない。
【0023】また、バイオマスをガス化したガスの主成
分はメタンであり高カロリーである。このため、炭素系
化石燃料の生成ガスが低カロリーであっても、高カロリ
ーのバイオマスの生成ガスと混合することにより、ガス
タービンの安定運転に十分なカロリーが得られる。従っ
て、炭素系化石燃料ガス化装置の酸化剤として空気を用
いることが可能となる。なお、炭素系化石燃料を部分酸
化する酸素を含む酸化剤としては、ガスタービン圧縮機
からの抽気空気を用いることができる。
【0024】本発明のガス化装置を用いた発電プラント
において、制御が必要ものには発電出力、炭素系化石燃
料ガス化装置の圧力、バイオマスガス化装置の圧力、ガ
スタービンの入口圧力がある。
【0025】発電出力はガスタービン入口に設けた流量
調節弁で制御する。炭素系化石燃料ガス化装置の圧力は
炭素系化石燃料の供給量で制御し、バイオマスガス化装
置の圧力はバイオマスの供給量で制御する。また、ガス
タービン入口の圧力はバイオマスガス化装置出口に設け
た流量調節弁で制御する。
【0026】バイオマスを予熱するためには、ガスター
ビンの排ガスをバイオマス予熱装置に導き、間接熱交換
によりバイオマスを予熱する。
【0027】図4において、バイオマスのガス化に、ガ
スタービンへの供給ガス圧力よりも高い圧力が必要な場
合は、バイオマスガス化装置300で得られた生成ガス
43を膨張タービンと同軸に接続された圧縮機380を
駆動して、炭素系化石燃料ガス化装置で得られた生成ガ
スを加圧し、ガスタービン発電装置400に供給する。
【0028】圧力調整装置出口の炭素系化石燃料の生成
ガスの圧力制御には、バイオマスの生成ガスを圧力調整
装置の膨張タービンを通さず、膨張タービン入口から出
口へとバイパスする配管を設け、この配管に設置した流
量調節弁で炭素系化石燃料の生成ガスの圧縮機出口圧力
を制御する。
【0029】なお、本発明の炭素系化石燃料の代表的な
ものとしては、歴青炭、褐炭、泥炭などの石炭、重質油
等がある。また、バイオマスとしては、木材、植物、農
耕副産物等があり、これらの粉末、チップ等が用いられ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】図6を例に炭素系化石燃料として
石炭を用いた場合を説明する。なお、化石燃料としては
歴青炭、バイオマスとしては落ち葉を用いて説明する。
表1は、その代表的な組成の一例を示す。
【0031】
【表1】
【0032】従来の石炭・バイオマス発電プラントは、
発電燃料として石炭に加えるバイオマスは10〜20%
(重量比)である点を除けば、基本的に石炭ガス化発電
プラントと同系統のものである。図6において石炭ガス
化装置100は、石炭ホッパ110、ロータリーバルブ
111、エジェクタ112、石炭ガス化炉120、生成
ガス冷却部131、熱回収装置132を備えている。
【0033】石炭ホッパ110は、微粉砕した石炭1を
加圧して保管するものである。石炭に対して添加できる
バイオマスの比率は最大10〜20%で、これ以上の添
加は、発電プラントの改造が必要となる。
【0034】微粉石炭および微粉バイオマスは、ロータ
リーバルブ111により必要量が取り出され、エジェク
タ112で石炭搬送用空気31の流れに乗り、石炭ガス
化炉120に供給される。搬送用空気31は、ガスター
ビン圧縮機420からの加圧空気49を利用する。
【0035】石炭1は、石炭ガス化炉120で加圧空気
49中に含まれる酸素と反応してガス化され、一酸化炭
素と水素を主成分とする生成ガス34となる。
【0036】石炭ガス化炉120に供給する空気量は、
石炭中に含まれる灰分を溶融するのに十分な温度の領域
が、ガス化炉120内に形成されるように調整する。石
炭灰の溶融温度は石炭の種類によっても異なるが、一般
に1300℃前後のものが多い。溶融した灰分は生成ガ
スと分離され、スラグ21として炉外へ排出される。
【0037】ガス化炉120の出口のガス温度は130
0℃以上の高温なので、この熱は石炭ガス化炉上部に設
けた生成ガス冷却部131と、熱回収装置132とで水
蒸気として回収する。これにより冷却された生成ガス3
5は、ガス精製装置200に送られる。
【0038】ガス精製装置200は、脱塵機能、脱硫機
能、微量成分除去機能を有する。脱塵方法としては、本
例ではサイクロン210とフィルタ220とを組合わせ
ている。
【0039】脱塵された生成ガス36から、さらに硫黄
分、微量有害成分を除去するために、水洗塔230と化
学吸収塔240とを用いる。水洗塔230へは洗浄水6
が供給され、塩化水素などの微量成分が除去され、化学
吸収塔240へはメチルジエタノールアミンなどの吸収
液7が供給され、硫化水素が吸収されるようになってい
る。
【0040】ガスタービン発電装置400は、燃焼器4
10、圧縮機420、タービン430、発電機440を
備え、外部の空気3を圧縮機420で圧縮し、この圧縮
空気47により石炭ガス化ガス38を燃焼器410中で
燃焼する。この高温高圧の燃焼ガス48をタービン43
0に導き、該燃焼ガスが膨張する時に放出するエネルギ
ーをタービン430により運動エネルギーに変換し、発
電機440を駆動して電力11を得る。
【0041】図6には示さなかったが、発電効率を上げ
るために、石炭ガス化装置300の熱回収部131,熱
回収装置132で得られた蒸気、および、ガスタービン
発電装置400の排ガス67の熱を回収した蒸気とを、
スチームタービンに供給して発電する複合発電が一般的
に行われている。
【0042】上記の従来技術による発電方法は、炭素系
化石燃料比率が高い場合には、これまで一般的に用いら
れていたガス化装置を、大きく変更する必要はなく有効
である。即ち、バイオマスは、石炭に比べて微粒子化が
困難であり、石炭よりも気流搬送に必要なガス量を増や
す必要がある。
【0043】上記の場合、生成ガスの発熱量が低下する
ので、ガスタービンの燃焼に十分なカロリーのガスを製
造するためには、酸化剤として酸素を用いることが必須
となる。酸化剤が空気の場合と酸素の場合とを比較する
と、後者がプラントの熱効率は上昇するが、酸素製造装
置が必要となり、プラントコストが増加する。
【0044】次に、バイオマスは硫黄分が少ないので、
バイオマスをガス化したガスに対する脱硫は不要となる
が、炭素系化石燃料と同時にガス化装置へ供給すると、
それだけ多くの生成ガスを脱硫装置に通す必要が生じ
る。即ち、バイオマス割合の増加に伴い、脱硫装置を大
きくする必要が生じるために不経済となる。
【0045】また、バイオマスは灰分が少ないので、ガ
ス化装置で灰分を溶融させてスラグとして取り出す必要
がない。さらにまた、バイオマスのガス化時には、石炭
などの炭素系化石燃料をガス化する場合のように、ガス
化炉内に灰分が溶融する高温領域を形成する必要がな
い。従って、バイオマスは石炭よりも低温でガス化が可
能であり、バイオマスのガス化は、石炭のガス化よりも
高効率となる。
【0046】しかし、石炭にバイオマスを添加してガス
化する場合には、バイオマスも石炭灰の溶融温度まで上
げなければならず、バイオマス割合が高い場合には不経
済となる。
【0047】そこで、炭素系化石燃料に対するバイオマ
スの割合が高い場合、バイオマスのためにガス化装置を
新たに設ける方法がある。この従来方式を図7を用いて
示す。
【0048】炭素系化石燃料ガス化装置100に加え、
同様の仕様のバイオマスガス化装置300が設置され
る。この場合、バイオマスの添加割合が2割を超えても
運転可能であるが、炭素系化石燃料ガス化装置とバイオ
マスガス化装置とが独立しており、炭素系化石燃料のガ
ス化装置、バイオマスのガス化装置共に高温状態でガス
化する必要があり、燃料の一部を高温に維持するために
バイオマスが消費する。従って、炭素系化石燃料とバイ
オマスとを同時に用いることによる相乗効果がなく、効
率向上は望めない。また、それぞれの装置に熱回収装置
の設置が必要であるなど、コストアップにつながる。
【0049】次に、本発明のガス化装置並びにそのガス
化方法について実施例に基づき説明する。
【0050】〔実施例 1〕本実施例では炭素系化石燃
料として石炭(歴青炭)を用い、炭素系化石燃料のガス
化圧力を2.5〜3MPaとした場合の例を図1に示
す。
【0051】石炭ガス化装置100は、石炭ホッパ11
0、ロータリーバルブ111、エジェクタ112、ガス
化炉120、生成ガス冷却部131、熱回収装置132
を備えている。
【0052】石炭ホッパ110は、微粉砕した石炭1を
加圧して保管するものであり、ロータリーバルブ111
により必要量が取り出され、エジェクタ112で石炭搬
送用空気31の流れに乗り、石炭ガス化炉120へ供給
される。搬送用のガスとしては空気の他に、窒素や二酸
化炭素が利用可能である。
【0053】ガス化のための酸化剤としては、酸素を利
用してもよい。本実施例では、低コスト化のためにガス
タービン圧縮機420から抽気した加圧空気49を利用
した。石炭1は、石炭ガス化装置121で空気中に含ま
れる酸素と反応してガス化され、一酸化炭素と水素を主
成分とする生成ガス34となる。
【0054】石炭ガス化炉120へ供給する空気量は、
石炭中に含まれる灰分を溶融するのに十分な温度の領域
が、ガス化炉内に確保されるように調整する。石炭灰の
溶融温度は石炭の種類によって異なるが、1300℃前
後のものが多い。溶融した灰分は生成ガスと分離され、
スラグ21として炉外へ排出される。
【0055】ガス化炉出口のガス温度は1300℃以上
の高温である。この高温ガスはバイオマスガス化装置1
22に供給される。バイオマス2は以下のように供給さ
れる。なお、本実施例では、バイオマスとして木材、植
物、農耕副産物の混合物(重量比1:1:1)のチップ
を用いた。
【0056】バイオマス供給ホッパ110bは、微粉砕
したバイオマス2を加圧して保管するものであり、ロー
タリーバルブ111bにより必要量が取り出され、エジ
ェクタ112bで石炭搬送用空気33bの流れに乗り、
石炭ガス化炉120へ供給される。
【0057】生成ガスの顕熱は熱回収装置132で水蒸
気として回収する。冷却された生成ガス35は、ガス精
製装置200へ供給される。
【0058】ガス精製装置200は脱塵機能、脱硫機
能、微量成分除去機能を有する。脱塵方法としては、本
実施例では、サイクロン210とフィルタ220を組合
わせた方式を採用した。また、本実施例では系統を図示
していないが、サイクロン210で回収されたダスト2
2およびフィルタで回収されたダスト23は、未燃の炭
素分を含むので、これらは石炭ガス化炉120へリサイ
クルして、石炭中の炭素分の全量がガスに転換されるよ
うにした。
【0059】このリサイクルは、一般的に実施されてい
る方式で、脱塵装置としては、この他にも、例えば、流
動層を用いてダストを回収する方式などが利用可能であ
る。
【0060】脱塵された生成ガス36から、さらに硫黄
分、微量有害成分を除去するために、本実施例では水洗
浄塔230と化学吸収塔240を用いた。水洗浄塔23
0へは洗浄水6が供給され、塩化水素などの微量成分が
除去される。化学吸収塔240へは、メチルジエタノー
ルアミンなどの吸収液7が供給されており、硫化水素が
吸収される。
【0061】また、脱硫方式には、物理吸収あるいは化
学吸収を用いる湿式ガス精製方式、酸化鉄などを用いる
乾式脱硫方式がある。
【0062】精製された石炭ガス化ガス38は、ガスタ
ービン発電装置400に送られる。ガスタービン発電装
置400は、燃焼器410、圧縮機420、タービン4
30、発電機440から構成される。
【0063】ガスタービン発電装置400では、空気3
を圧縮機420で圧縮し、この圧縮空気47によりガス
化ガス48を燃焼器410にて燃焼する。この高温高圧
の燃焼ガス48をタービン430に導き、燃焼ガス48
が膨張する時に放出するエネルギーをタービン430に
より運動エネルギーに変換し、発電機440を駆動して
電力11を得る。
【0064】図1には示していないが、発電効率を上げ
るために、石炭ガス化装置の熱回収装置で得られた蒸気
およびガスタービン発電装置の排ガス67の熱を回収し
た蒸気を、スチームタービンに供給して発電する複合発
電が一般的に行われている。
【0065】〔実施例 2〕本実施例では炭素系化石燃
料として石炭(歴青炭)を用い、炭素系化石燃料のガス
化圧力を2.5〜3MPaとする場合の例を図2に示
す。
【0066】石炭ガス化装置100は石炭ホッパ11
0、ロータリーバルブ111、エジェクタ112、石炭
ガス化炉120、生成ガス冷却部131、熱回収装置1
32からなる。
【0067】石炭ホッパ110に保管された微粉砕され
た石炭1は、ロータリーバルブ111により必要量が取
り出され、エジェクタ112で石炭搬送用空気31の流
れに乗り、石炭ガス化炉120へ供給される。搬送用の
ガスとしては空気の他に、窒素や二酸化炭素が利用可能
である。
【0068】ガス化のための酸化剤としては、純酸素を
利用することもできるが、本実施例では、ガスタービン
圧縮機420から抽気した加圧空気49を利用した。石
炭は石炭ガス化炉120で空気中に含まれる酸素と反応
してガス化され、一酸化炭素と水素を主成分とする生成
ガス34となる。
【0069】石炭ガス化炉120へ供給する空気量は、
石炭中に含まれる灰分を溶融するのに十分な温度の領域
がガス化炉内に確保されるように調整する。石炭灰の溶
融温度は石炭の種類によって異なるが、1300℃前後
のものが多い。溶融した灰分は生成ガスと分離され、ス
ラグ21として炉外へ排出される。
【0070】ガス化炉出口のガス温度は1300℃以上
の高温なので、この熱は石炭ガス化炉120の上部に設
けた生成ガス冷却部131および熱回収装置132で蒸
気として回収する。冷却された生成ガス35は、ガス精
製装置200へ供給される。
【0071】生成ガス35は、サイクロン210とフィ
ルタ220の組合わせで構成される脱塵装置で脱塵し
た。本実施例では系統を示していないが、サイクロン2
10で回収されたダスト22およびフィルタ220で回
収されたダスト22,23は未燃の炭素分を含むので、
これらは石炭ガス化炉へリサイクルして、石炭中の炭素
分の全量がガスに転換されるようにした。
【0072】脱塵された生成ガス36は、水洗浄塔23
0と化学吸収塔240とにより硫黄分、微量有害成分を
除去した。水洗浄塔230へは洗浄水6が供給されてお
り、塩化水素などの微量成分が除去される。化学吸収塔
へはメチルジエタノールアミンなどの吸収液7が供給さ
れており、硫化水素が吸収される。
【0073】バイオマスガス化装置300は、バイオマ
スホッパ310、バイオマススラリー調整装置320、
バイオマス供給ポンプ330、バイオマス予熱装置34
0、バイオマスガス化炉350、減圧装置360、気液
分離装置370を備える。
【0074】微粉砕されたバイオマスはバイオマスホッ
パ310に貯蔵される。バイオマス2は、バイオマスホ
ッパ310からバイオマススラリー調整装置320へ送
られ、ここで水5と混合されてバイオマススラリー40
となる。
【0075】バイオマス供給ポンプ330により加圧さ
れたバイオマススラリー41は、バイオマス予熱装置3
40に送出される。該予熱装置にはガスタービン発電装
置400の燃焼排ガス67が導かれ、バイオマススラリ
ー41を間接的に予熱する。予熱されたバイオマススラ
リー42はバイオマスガス化炉350へ供給される。
【0076】バイオマスガス化炉350へは水蒸気39
が供給されており、バイオマスは25〜35MPa、4
00〜600℃の超臨界状態の水蒸気と反応し、ガス化
される。この反応により、生成ガスの主成分はメタンと
水蒸気となる。
【0077】メタンと水蒸気を主成分とする生成ガス4
3は減圧装置360に導かれて減圧される。減圧された
生成ガス44は気液分離装置370に導かれる。減圧が
必要なのは、バイオマスのガス化圧力に比べ、下流に設
置するガスタービンの運転圧力が低いためである。
【0078】バイオマスガス化ガスを減圧すると水蒸気
の大部分は液体27として分離される。バイオマス中の
灰分、硫黄分もこの液体に溶け込み、メタンなどの成分
から分離される。
【0079】バイオマスガス化装置で得られた生成45
ガスは、ガス混合器500に供給される。ガス混合器5
00では、精製された石炭ガス化ガス38とバイオマス
ガス化ガス45が混合され、ガスタービン発電装置40
0に送られる。
【0080】ガスタービン発電装置400は、燃焼器4
10、圧縮機420、タービン430、発電機440か
ら構成される。ガスタービン発電装置400では、空気
3を圧縮機420で圧縮し、圧縮空気47によりガス化
ガス46を燃焼器410にて燃焼する。この高温高圧の
燃焼ガス48をタービン430に導き、この燃焼ガスが
膨張する時に放出するエネルギーによりタービン430
で運動エネルギーに変換し、発電機440を駆動して電
力11を得る。図2には記載されていないが、発電効率
を上げるために、石炭ガス化装置の熱回収装置で得られ
た蒸気、および、ガスタービン発電装置の排ガス67の
熱を回収した蒸気を、スチームタービンに供給して発電
する複合発電が一般に行われている。
【0081】〔実施例 3〕本実施例では図3を用いて
実施例1で示した発電プラントの運転制御方法を示す。
【0082】このプラントの主要な制御としては、ガス
タービンでの発電出力、石炭ガス化炉圧力、バイオマス
ガス化炉圧力、ガスタービン入口圧力がある。
【0083】発電出力の制御は、発電機440の発電出
力信号と、負荷指令612をコントローラ613に入力
し、発電出力が負荷指令と等しくなるように、ガスター
ビン入口の燃料流量調整弁614を操作することによっ
て行われる。
【0084】石炭ガス化炉120の圧力の制御は、石炭
ガス化炉出口の圧力を圧力計621により計測し、この
値と設定圧力622をコントローラ623に入力し、石
炭ガス化炉出口圧力が設定圧力に等しくなるように、ロ
ータリーバルブ111を操作することによって行われ
る。
【0085】バイオマスガス化炉350の圧力の制御
は、バイオマスガス化炉の出口圧力を圧力計631によ
り計測し、この値と設定圧力632をコントローラ63
3へ入力し、これらの値が等しくなるようにバイオマス
供給ポンプ(スラリーボンプ)330を操作することに
よって行われる。
【0086】ガスタービン入口圧力の制御は、ガスター
ビン入口圧力を圧力計641により計測し、この値と設
定圧力642をコントローラ643へ入力し、これらの
値が等しくなるように、バイオマスガス化装置に設けら
れた流量調節弁644を操作することによって行われ
る。
【0087】各コントローラにおいて、制御信号を作成
する方式としては、一般的に用いられている比例積分制
御方式などが利用できる。
【0088】〔実施例 4〕石炭ガス化反応の圧力に対
する依存性は小さく、常圧でも運転可能である。ガス化
炉を加圧することによる利点は機器容積の低減および熱
損失の低減である。そこで、従来の石炭ガス化装置とガ
スタービンを用いる石炭ガス化発電プラントでは、石炭
ガス化装置の運用圧力は、もっぱらガスタービンの運用
圧力に規定されていた。
【0089】これに対し、本発明のバイオマスガス化装
置の運用圧力は25〜35MPaであり、ガスタービン
の運用圧力の約10倍である。バイオマスをガス化した
ガスをガスタービンの燃料とする場合には、生成ガスの
減圧が必要であり、プラント全体の効率を向上するため
には、この減圧に伴う放出エネルギーを有効に回収する
ことが必要である。
【0090】本実施例では、石炭ガス化炉の運転圧力を
ガスタービンの運用圧力以下とし、石炭ガス化ガスの圧
力上昇にバイオマスガス化ガス減圧時に放出されるエネ
ルギーを利用することで、エネルギー損失を低減する方
式である。
【0091】ここでは本方式を実施例1のプラントに適
用した例を示す。即ち、炭素系化石燃料として石炭(歴
青炭)を用いており、バイオマスガス化装置に供給する
蒸気は石炭ガス化装置から得る構成を基本としている。
【0092】基本構成は実施例1と同様なので、ここで
は実施例1と異なる部分を中心に図4を用いて説明す
る。
【0093】実施例1と異なるのは石炭ガス化装置10
0の部分とバイオマスガス化装置300の部分である。
【0094】まず、石炭ガス化装置100は石炭ホッパ
110、ロータリーバルブ111、エジェクタ112、
石炭ガス化炉120、生成ガス冷却部131、熱回収装
置132から構成される。この構成は実施例1と同様で
あるが、石炭ガス化炉を常圧で運転する場合には、石炭
ホッパをロックホッパ形式とする必要がなく、この部分
のコストは低減できる。しかし、ガス化炉運転圧力を常
圧とすると、単位容積あたりの石炭処理量が低下するの
で、加圧の場合に比べて石炭ガス化炉、下流のガス生成
装置などの装置容積は大きくなり、この部分のコストは
上昇する。
【0095】次に、バイオマスガス化装置300は、バ
イオマスホッパ310、バイオマススラリー調整装置3
20、バイオマス供給ポンプ330、バイオマス予熱装
置340、バイオマスガス化炉350、圧力調整装置3
80、減圧装置360、気液分離装置370を備えてい
る。
【0096】実施例1と異なるのは圧力調整装置380
が設置された点である。バイオマスガス化ガス43は、
圧力調整装置380に供給され、減圧される。一方、石
炭ガス化ガス38は、バイオマスガス化ガスが減圧され
る際のエネルギーにより加圧される。減圧されたバイオ
マスガス化ガス44は、さらに減圧装置360に供給さ
れ、ガスタービンの運用圧力に適合する圧力まで減圧さ
れる。
【0097】〔実施例 5〕本実施例では実施例4で示
した方式の運転制御方式を図5を用いて説明する。
【0098】このプラントの主要な制御としては、実施
例2で示したガスタービンでの発電出力、石炭ガス化炉
圧力、バイオマスガス化炉圧力、ガスタービン入口圧力
に加えて、石炭ガス化ガスの圧力調整装置380による
出口における圧力がある。
【0099】この制御には、バイオマスガス化ガス35
0の圧力調整装置380のバイパス配管、即ち、バイオ
マスガス化ガスの圧力調整装置入口から、圧力調整装置
出口を繋ぐ配管に設置された流量調節弁を用いる。
【0100】石炭ガス化ガスの圧力調整装置380によ
る出口の炭素系化石燃料ガス化ガス圧力は圧力計651
で計測し、この値と設定圧力652をコントローラ65
3に入力し、これら値が等しくなるように流量調整弁6
54を操作する。
【0101】ガスタービン入口の圧力を調節するための
流量調節弁644は、実施例2では気液分離装置の下流
に設置したが、本実施例では石炭ガス化ガスの圧力調整
装置380出口圧力を制御するための流量調節弁654
の設置が必要なので、この流量調節弁よりも上流に設置
している。なお、その他の制御方法は実施例2と同様で
ある。
【0102】バイオマスを約1,100℃で熱分解した
ガスは、水素10%,一酸化炭素58%,メタン29%
を含み、発熱量は約20,000kJ/Nm3である。空
気で石炭をガス化して得られたガスの発熱量は4,00
0kJ/Nm3であるが、バイオマスをガス化したガス
を混合することにより、酸素でガス化した場合のガスの
発熱量(10,000kJ/Nm3)と同等の発熱量のガ
スを得ることができる。
【0103】従って、従来より高温で駆動するガスター
ビンを発電装置として用いることが可能であり、発電効
率を向上することができる。
【0104】また、炭素系化石燃料をガス化するための
ガス化剤としてガスタービン抽気空気を利用すること
で、酸素製造装置が不要となる。
【0105】バイオマスを水蒸気を用いてガス化する方
式では、バイオマスガス化装置の下流に脱硫装置を設け
る必要ないので、コスト低減が可能である。
【0106】また、炭素系化石燃料とバイオマスをガス
化前に混合した場合は、炭素系化石燃料ガス化ガスだけ
でなく、バイオマスガス化ガスも灰の溶融温度まで上げ
る必要があったが、両者を個別にガス化する場合は、バ
イオマスガス化ガスの温度は、ガス化が進行するのに十
分な温度を維持すればよく、この温度は灰の溶融温度よ
りも低いので、炭素系化石燃料とバイオマスを混合して
からガス化する場合よりも高効率化が可能である。
【0107】例えば、バイオマスを石炭に対する質量比
で50%混合する場合、本発明のバイオマスを石炭ガス
化炉下流(1,100℃)に供給する方法と、従来のバ
イオマスを石炭ガス化炉内(1,300℃)に供給する
方法とを比較すると、本発明の方法は従来方法に比べ
て、ガス化に必要な発熱量が投入された燃料の発熱量に
対する割合で5%低減できる。顕熱は蒸気として回収
し、蒸気タービンで電力に変換されるが、変換効率は約
30%なので、本発明の方法は従来方法よりも約3.5
%高効率である。
【0108】また、バイオマスのガス化に、炭素系化石
燃料ガス化時の発生熱を用いるので、炭素系化石燃料と
バイオマスとをそれぞれガス化する場合に比べて酸素消
費量が低減できるため、高効率の発電システムを構成す
ることができる。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、バイオマスをガス化し
たガスは、メタンを多く含む高カロリーガスなので、炭
素系化石燃料ガス化ガスが低カロリーの場合でも、バイ
オマスガス化ガスと混合することで、ガスタービンの安
定燃焼に十分なカロリーの生成ガスを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭素系化石燃料とバイオマスをガス化
して得られたガスを燃料とする発電プラントの一例を示
す構成図である。
【図2】本発明の炭素系化石燃料とバイオマスをガス化
して得られたガスを燃料とする発電プラントの一例を示
す構成図である。
【図3】炭素系化石燃料とバイオマスを燃料とし、炭素
系化石燃料ガス化炉から得られた水蒸気をバイオマスガ
ス化に用いた発電プラントの運転制御の一例を示す構成
図である。
【図4】炭素系化石燃料ガス化炉の運転圧力を常圧と
し、バイオマスガス化ガスの減圧時の放出エネルギーで
炭素系化石燃料ガス化ガスを加圧する発電プラントの一
例を示す構成図である。
【図5】図4の発電プラントの制御方法の一例を示す構
成図である。
【図6】炭素系化石燃料とバイオマスをガス化する前に
混合して燃料とする従来の発電プラントの一例を示した
図である。
【図7】炭素系化石燃料とバイオマスを個別に空気を用
いてガス化し発電する従来の発電プラントの一例を示す
構成図である。
【符号の説明】
1…石炭、2…バイオマス、3,31…空気、4,5…
水、6…洗浄水、7…吸収液、11…電力、21…スラ
グ、22,23…ダスト、27…液体、34,35,3
6,38,43,44,45…生成ガス、39…水蒸
気、40,41,42…バイオマススラリー、47…圧
縮空気、48…燃焼ガス、67…排ガス、100…石炭
ガス化装置、110a…石炭ホッパ、110b…バイオ
マスホッパ、111…ロータリーバルブ、112…エジ
ェクタ、120…石炭ガス化炉、122…バイオマスガ
ス化装置、131…生成ガス冷却部、132…熱回収装
置、200…ガス精製装置、210…サイクロン、22
0…フィルタ、230…水洗浄塔、240…化学吸収
塔、300…バイオマスガス化装置、310…バイオマ
スホッパ、320…バイオマススラリー調整装置、33
0…バイオマス供給ポンプ、340…バイオマス予熱装
置、350…バイオマスガス化炉、360…減圧装置、
370…気液分離装置、380…圧力調整装置、400
…ガスタービン発電装置、410…燃焼器、420…圧
縮機、430…タービン、440…発電機、500…混
合器、612…負荷指令、613…コントローラ、61
4…ガスタービン入口流量調節弁、621…出口圧力
計、622…設定圧力、623…コントローラ、641
…GT入口圧力計、642…GT入口設定圧力、643
…コントローラ、645…バイオマスガス化装置出口流
量調節弁、651…圧力計、652…設定圧力、653
…コントローラ、654…バイオマスガス化ガスバイパ
ス流量調節弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10J 3/48 C10J 3/48 F02C 3/28 F02C 3/28 7/22 7/22 A F23G 5/00 ZAB F23G 5/00 ZABE 5/46 ZAB 5/46 ZABZ 7/00 ZAB 7/00 ZABA (72)発明者 穐山 徹 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 森原 淳 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 花山 文彦 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 Fターム(参考) 3K065 AA18 AB02 AC20 BA06 JA03 JA13 4D004 AA02 AA04 AA12 BA03 CA27 CA36 CC01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素系化石燃料とバイオマスをガス化す
    るガス化装置において、炭素系化石燃料のガス化装置の
    下流にバイオマスのガス化装置を配置したことを特徴と
    する炭素系化石燃料とバイオマスのガス化装置。
  2. 【請求項2】 炭素系化石燃料とバイオマスをガス化す
    るガス化装置において、炭素系化石燃料のガス化装置の
    下流に熱回収装置を設置し、該熱回収装置により炭素系
    化石燃料のガス化に伴なう発生熱を水蒸気として回収
    し、該水蒸気をバイオマスのガス化装置に供給してバイ
    オマスをガス化するよう構成したことを特徴とする炭素
    系化石燃料とバイオマスのガス化装置。
  3. 【請求項3】 炭素系化石燃料とバイオマスのガス化方
    法において、炭素系化石燃料のガス化装置の下流にバイ
    オマスのガス化装置を設置し、炭素系化石燃料を酸素を
    含む酸化剤雰囲気中でガス化し、該ガス化の熱によりバ
    イオマスのガス化装置内のバイオマスをガス化すること
    を特徴とする炭素系化石燃料とバイオマスのガス化方
    法。
  4. 【請求項4】 炭素系化石燃料とバイオマスのガス化方
    法において、炭素系化石燃料のガス化装置の下流に熱回
    収装置を設け、炭素系化石燃料を酸素を含む酸化剤雰囲
    気中でガス化する際の発生熱を前記熱回収装置により水
    蒸気として回収し、該水蒸気をバイオマスのガス化装置
    に供給してバイオマスをガス化することを特徴とする炭
    素系化石燃料とバイオマスのガス化方法。
  5. 【請求項5】 炭素系化石燃料とバイオマスをガス化
    し、得られた生成ガスをガスタービン発電装置の燃料と
    した発電プラントであって、 前記炭素系化石燃料とバイオマスをガス化するガス化装
    置を備え、 該ガス化装置は、炭素系化石燃料のガス化装置の下流に
    バイオマスのガス化装置が配置されており、 前記炭素系化石燃料のガス化装置による生成ガスと、バ
    イオマスのガス化装置による生成ガスとをガスタービン
    発電装置の燃料としたことを特徴とする発電プラント。
  6. 【請求項6】 炭素系化石燃料とバイオマスをガス化
    し、得られた生成ガスをガスタービン発電装置の燃料と
    した発電プラントであって、 前記炭素系化石燃料とバイオマスをガス化するガス化装
    置を備え、炭素系化石燃料のガス化装置の下流に熱回収
    装置を設け、該熱回収装置により炭素系化石燃料のガス
    化に伴なう発生熱を水蒸気として回収し、該水蒸気をバ
    イオマスのガス化装置に供給してバイオマスをガス化す
    るよう構成し、炭素系化石燃料の生成ガスとバイオマス
    の生成ガスとをガスタービン発電装置の燃料としたこと
    を特徴とする発電プラント。
  7. 【請求項7】 バイオマスのガス化装置の上流にバイオ
    マス予熱装置を設け、該予熱装置にガスタービンの排ガ
    スを導き、該排ガスによりバイオマスを予熱するよう構
    成した請求項6に記載の発電プラント。
  8. 【請求項8】 炭素系化石燃料をガス化するための酸素
    を含む酸化剤に、ガスタービンの圧縮機の抽気空気を用
    いた請求項6に記載の発電プラント。
  9. 【請求項9】 炭素系化石燃料とバイオマスをガス化
    し、得られた生成ガスをガスタービン発電装置の燃料と
    し発電する発電プラントの運転方法において、炭素系化
    石燃料を酸素を含む酸化剤でガス化し、該ガス化時の発
    熱を熱回収装置により水蒸気として回収し、該水蒸気を
    バイオマスのガス化装置に導いてバイオマスをガス化
    し、該生成ガスを膨張タービンと圧縮機が同軸で接続さ
    れた圧力調整装置に導き、前記炭素系化石燃料のガス化
    装置で得られた生成ガスを前記圧縮機に供給し、バイオ
    マスの生成ガスを減圧すると同時に炭素系化石燃料の生
    成ガスを加圧してガスタービン発電装置に供給すること
    を特徴とする発電プラントの運転方法。
  10. 【請求項10】 バイオマスの生成ガスを圧力調整装置
    である膨張タービンに通さずに、膨張タービン入口から
    出口へとバイパスするバイパス配管を設けて、これに流
    量調節弁を設け炭素系化石燃料の生成ガスの圧縮機出口
    圧力を制御する請求項9に記載の発電プラントの運転方
    法。
  11. 【請求項11】 炭素系化石燃料とバイオマスをガス化
    し、得られた生成ガスを燃料として発電する発電プラン
    トの運転方法において、 炭素系化石燃料のガス化時の発熱を水蒸気として回収
    し、この水蒸気でバイオマスをガス化し、該生成ガスを
    ガスタービン発電装置に導き、該発電装置の出力をガス
    タービン入口に設けた流量調節弁で制御し、前記炭素系
    化石燃料のガス化装置の圧力を炭素系化石燃料の供給量
    で制御し、バイオマスのガス化装置の圧力をバイオマス
    の供給量で制御し、ガスタービン入口の圧力をバイオマ
    スのガス化装置出口に設けた流量調節弁で制御すること
    を特徴とする発電プラントの運転方法。
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