JP2001348374A - 2−ピロリドン誘導体の製造方法 - Google Patents
2−ピロリドン誘導体の製造方法Info
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- JP2001348374A JP2001348374A JP2000168724A JP2000168724A JP2001348374A JP 2001348374 A JP2001348374 A JP 2001348374A JP 2000168724 A JP2000168724 A JP 2000168724A JP 2000168724 A JP2000168724 A JP 2000168724A JP 2001348374 A JP2001348374 A JP 2001348374A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】効率的かつ安全性の高い2−ピロリドン誘導体
の新規製法を提供する。 【解決手段】原料である4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ
ブタン酸エステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を反応させ
てハロゲンをニトロ基で置換した後、触媒存在下、水素
を添加して該ニトロ基を還元すると同時にエステル基と
の間で分子内環化反応を行なわしめることにより、目的
物たる2−ピロリドン誘導体を製造する。
の新規製法を提供する。 【解決手段】原料である4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ
ブタン酸エステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を反応させ
てハロゲンをニトロ基で置換した後、触媒存在下、水素
を添加して該ニトロ基を還元すると同時にエステル基と
の間で分子内環化反応を行なわしめることにより、目的
物たる2−ピロリドン誘導体を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬、農薬等の合成
中間体として有用な2−ピロリドン誘導体の製造方法に
関する。
中間体として有用な2−ピロリドン誘導体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】2−ピロリドン誘導体は、医薬、農薬な
どの合成中間体として有用な有機化合物である。それゆ
え本誘導体の製造法に関する報告は数多く多種多様であ
るが、その中で代表的な製法とよべるものの一つとして
4−ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体
を原料に用いる製造法がある。
どの合成中間体として有用な有機化合物である。それゆ
え本誘導体の製造法に関する報告は数多く多種多様であ
るが、その中で代表的な製法とよべるものの一つとして
4−ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体
を原料に用いる製造法がある。
【0003】例えば(1)4−クロロ−3−ヒドロキシ
ブタン酸エステルとベンジルアミンとから合成す方法
(特開平1−45360号公報)や、(2)4−クロロ
−3−ヒドロキシブタン酸エステルとアジ化ナトリウム
とから合成する方法(特許2962402号公報)等が
挙げられる。
ブタン酸エステルとベンジルアミンとから合成す方法
(特開平1−45360号公報)や、(2)4−クロロ
−3−ヒドロキシブタン酸エステルとアジ化ナトリウム
とから合成する方法(特許2962402号公報)等が
挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の合成法は工業化を考慮すると次のような問題点があ
る。すなわち、(1)の方法では、ピロリドン骨格形成
後、アミド窒素上のベンジル基の除去工程が必要となる
が、通常、本工程を収率よく達成するためには処理温度
等において過酷な条件を要することを考慮すると工業化
には不向きである。また、(2)の方法は、4−クロロ
−3−ヒドロキシブタン酸エステルにアジド基を導入す
る際に加熱を必要としているが、一般に、低級アジド化
合物が爆発性に富むことを考慮すると危険性が大きく工
業化には不向きである。
の合成法は工業化を考慮すると次のような問題点があ
る。すなわち、(1)の方法では、ピロリドン骨格形成
後、アミド窒素上のベンジル基の除去工程が必要となる
が、通常、本工程を収率よく達成するためには処理温度
等において過酷な条件を要することを考慮すると工業化
には不向きである。また、(2)の方法は、4−クロロ
−3−ヒドロキシブタン酸エステルにアジド基を導入す
る際に加熱を必要としているが、一般に、低級アジド化
合物が爆発性に富むことを考慮すると危険性が大きく工
業化には不向きである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意検討した結果、上記問題を有し
ない、すなわち、効率的でかつ安全性の高い2−ピロリ
ドン誘導体を製造する新たな方法を見出し本発明を完成
するに至った。
点を解決するために鋭意検討した結果、上記問題を有し
ない、すなわち、効率的でかつ安全性の高い2−ピロリ
ドン誘導体を製造する新たな方法を見出し本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、下記式(1)
【化4】 (式中、Xはハロゲン原子、R1は水素原子もしくは水
酸基の保護基を、R2は炭素数1〜6のアルキル基をそ
れぞれ意味する。)で表される4−ハロゲノ−3−ヒド
ロキシブタン酸エステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を反
応させて下記式(2)
酸基の保護基を、R2は炭素数1〜6のアルキル基をそ
れぞれ意味する。)で表される4−ハロゲノ−3−ヒド
ロキシブタン酸エステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を反
応させて下記式(2)
【化5】 (式中、R1、R2はそれぞれ前掲と同じものを意味す
る。)で表される3−ヒドロキシ−4−ニトロブタン酸
エステル誘導体とし、これに触媒の存在下、水素を添加
してニトロ基を還元するとともに環化反応を行わせるこ
とを特徴とする下記式(3)
る。)で表される3−ヒドロキシ−4−ニトロブタン酸
エステル誘導体とし、これに触媒の存在下、水素を添加
してニトロ基を還元するとともに環化反応を行わせるこ
とを特徴とする下記式(3)
【化6】 (式中、R1は前掲と同じものを意味する。)で表され
る2−ピロリドン誘導体の製造方法である。
る2−ピロリドン誘導体の製造方法である。
【0007】はじめに、原料である式(1)で表現され
る4−ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導
体について説明する。
る4−ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導
体について説明する。
【0008】式(1)中、Xで表されるハロゲン原子と
しては、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、中でも塩
素原子、臭素原子が好ましく用いられる。
しては、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、中でも塩
素原子、臭素原子が好ましく用いられる。
【0009】R1で表される水酸基の保護基としては、
ベンジル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル
等のアラルキル基、アセチル、プロピオニル、ベンゾイ
ル等のアシル基、テトラヒドロピラニル、メトキシメチ
ル、1−エトキシエチル等のエーテル基、トリメチルシ
リル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル等
のシリル基が挙げられるが、シリル基が好ましく、中で
もt−ブチルジメチルシリルが最も好ましい。
ベンジル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル
等のアラルキル基、アセチル、プロピオニル、ベンゾイ
ル等のアシル基、テトラヒドロピラニル、メトキシメチ
ル、1−エトキシエチル等のエーテル基、トリメチルシ
リル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル等
のシリル基が挙げられるが、シリル基が好ましく、中で
もt−ブチルジメチルシリルが最も好ましい。
【0010】置換基R2は炭素数1から6のアルキル基
であり、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、t−
ブチル、ペンチル基等であってよいが、中でもメチル基
またはエチル基が好ましい。
であり、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、t−
ブチル、ペンチル基等であってよいが、中でもメチル基
またはエチル基が好ましい。
【0011】次に、本発明におけるニトロ化反応につい
て説明する。式(1)で表される4−ハロゲノ−3−ヒ
ドロキシブタン酸エステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を
反応させることによって、式(2)で表される3−ヒド
ロキシ−4−ニトロブタン酸エステル誘導体を得ること
ができる。
て説明する。式(1)で表される4−ハロゲノ−3−ヒ
ドロキシブタン酸エステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を
反応させることによって、式(2)で表される3−ヒド
ロキシ−4−ニトロブタン酸エステル誘導体を得ること
ができる。
【0012】使用できる亜硝酸の金属塩としては、例え
ば亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸銀または
これらの混合物が挙げられるが、亜硝酸ナトリウムが特
に好ましく用いられる。亜硝酸の金属塩の使用量は4−
ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体に対
して1〜5当量が好ましく、更に好ましくは1〜2.5
当量である。この場合、過剰に使用しても収率に影響し
ないが経済的に好ましくない。
ば亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸銀または
これらの混合物が挙げられるが、亜硝酸ナトリウムが特
に好ましく用いられる。亜硝酸の金属塩の使用量は4−
ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体に対
して1〜5当量が好ましく、更に好ましくは1〜2.5
当量である。この場合、過剰に使用しても収率に影響し
ないが経済的に好ましくない。
【0013】本ニトロ化において使用できる溶媒として
は、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、ヘキサメチルホスホルアミドなどの
非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメ
タン、ジクロロエタン、クロロホルムなどの塩素系溶
媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒ならびにこ
れらの混合溶媒等を挙げることができる。非プロトン性
極性溶媒が好ましく、ジメチルスルホキシドが最も好ま
しい。
は、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、ヘキサメチルホスホルアミドなどの
非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエ
タン、ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメ
タン、ジクロロエタン、クロロホルムなどの塩素系溶
媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒ならびにこ
れらの混合溶媒等を挙げることができる。非プロトン性
極性溶媒が好ましく、ジメチルスルホキシドが最も好ま
しい。
【0014】反応は−20℃から還流温度の範囲であっ
てよい。
てよい。
【0015】この反応は無触媒でも進行するが反応促進
剤を更に添加してもよい。特に式(1)中、Xが塩素の
場合において好ましく用いられる。例えばN,N−ジメ
チルアミノピリジンや、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリ
ウム等のヨウ化物、臭化ナトリウム、臭化カリウム等の
臭化物、テトラメチルアンモニウムクロリド、トリメチ
ルベンジルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム
塩、18−クラウン−6等のクラウンエーテルから選ば
れる反応促進剤を添加することができ、これにより反応
が加速され得る。中でも、ヨウ化ナトリウム、臭化ナト
リウム、4−ジメチルアミノピリジンが好ましい。これ
らの反応促進剤の添加量は、4−ハロゲノ−3−ヒドロ
キシブタン酸エステルに対して0.01〜1.0当量が
好ましい。
剤を更に添加してもよい。特に式(1)中、Xが塩素の
場合において好ましく用いられる。例えばN,N−ジメ
チルアミノピリジンや、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリ
ウム等のヨウ化物、臭化ナトリウム、臭化カリウム等の
臭化物、テトラメチルアンモニウムクロリド、トリメチ
ルベンジルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム
塩、18−クラウン−6等のクラウンエーテルから選ば
れる反応促進剤を添加することができ、これにより反応
が加速され得る。中でも、ヨウ化ナトリウム、臭化ナト
リウム、4−ジメチルアミノピリジンが好ましい。これ
らの反応促進剤の添加量は、4−ハロゲノ−3−ヒドロ
キシブタン酸エステルに対して0.01〜1.0当量が
好ましい。
【0016】次に、本発明におけるニトロ基の還元およ
びそれにつづく環化反応について説明する。本発明のニ
トロ化反応により得られた式(2)で表される3−ヒド
ロキシ−4−ニトロブタン酸エステル誘導体に、触媒存
在下、水素を添加することにより、ニトロ基が還元され
るとともに環化反応が速やかに進行し、一挙に目的とす
る式(3)で表される2−ピロリドン誘導体が得られ
る。
びそれにつづく環化反応について説明する。本発明のニ
トロ化反応により得られた式(2)で表される3−ヒド
ロキシ−4−ニトロブタン酸エステル誘導体に、触媒存
在下、水素を添加することにより、ニトロ基が還元され
るとともに環化反応が速やかに進行し、一挙に目的とす
る式(3)で表される2−ピロリドン誘導体が得られ
る。
【0017】ニトロ基を還元するために用いられる触媒
としては、ニトロ化合物の還元反応に使用される触媒で
あれば制限なく使用できるが、特にパラジウム、白金、
ニッケル等の、金属系触媒が好ましい。また、これらの
触媒は、金属単体でも、また活性炭等に担持されている
ものでもよい。好ましい触媒としては、5%〜10%パ
ラジウム−炭素触媒、3%〜5%白金−炭素触媒が例示
され得るが、収率および経済性を考慮すると5%〜10
%パラジウム−炭素触媒が、最も好ましい。
としては、ニトロ化合物の還元反応に使用される触媒で
あれば制限なく使用できるが、特にパラジウム、白金、
ニッケル等の、金属系触媒が好ましい。また、これらの
触媒は、金属単体でも、また活性炭等に担持されている
ものでもよい。好ましい触媒としては、5%〜10%パ
ラジウム−炭素触媒、3%〜5%白金−炭素触媒が例示
され得るが、収率および経済性を考慮すると5%〜10
%パラジウム−炭素触媒が、最も好ましい。
【0018】還元に使用される水素源としては、例えば
水素ガス、ぎ酸、またはぎ酸アンモニウム等を使用でき
るが、水素ガスが最も好ましい。
水素ガス、ぎ酸、またはぎ酸アンモニウム等を使用でき
るが、水素ガスが最も好ましい。
【0019】また、当該還元および環化反応において使
用できる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−
ブタノール等のアルコール系溶媒、水媒体ならびにこれ
らの混合溶媒等が挙げられるが、アルコール系、特にメ
タノールが最も好ましい。
用できる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ジグライム、トリグライム、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−
ブタノール等のアルコール系溶媒、水媒体ならびにこれ
らの混合溶媒等が挙げられるが、アルコール系、特にメ
タノールが最も好ましい。
【0020】反応温度は室温からその溶媒の還流温度の
範囲であってよい。なお、当該反応は常圧に限らず、必
要に応じ加圧下で行なうことも可能である。
範囲であってよい。なお、当該反応は常圧に限らず、必
要に応じ加圧下で行なうことも可能である。
【0021】このようにして得られた4−ヒドロキシ−
2−ピロリドンは通常の精製法、例えば再結晶によって
高純度、高収率で単離できる。
2−ピロリドンは通常の精製法、例えば再結晶によって
高純度、高収率で単離できる。
【0022】原料として用いる4−ハロゲノ−3−ヒド
ロキシブタン酸エステル誘導体として光学活性な4−ハ
ロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体を用い
る場合は光学活性な2−ピロリドン誘導体を合成するこ
とができる。例えばS体の4−クロロ−3−ヒドロキシ
ブタン酸エステルを使用すればS体の4−ヒドロキシ−
2−ピロリドンが得られる。R体の場合も同様である。
また、反応中顕著なラセミ化反応は起らず高光学純度の
ピロリドンを合成することができる。
ロキシブタン酸エステル誘導体として光学活性な4−ハ
ロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エステル誘導体を用い
る場合は光学活性な2−ピロリドン誘導体を合成するこ
とができる。例えばS体の4−クロロ−3−ヒドロキシ
ブタン酸エステルを使用すればS体の4−ヒドロキシ−
2−ピロリドンが得られる。R体の場合も同様である。
また、反応中顕著なラセミ化反応は起らず高光学純度の
ピロリドンを合成することができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、化学反応式中、TBSはt−ブチルジメチル
シリル基をさす。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、化学反応式中、TBSはt−ブチルジメチル
シリル基をさす。
【0024】実施例1 a)R−3−ヒドロキシ−4−ニトロブタン酸メチルの
製造 R−3−ヒドロキシ−4−ヨードブタン酸メチル10.
0g(40.98mmol,光学純度98.8%e.
e.)、DMSO100mLの混合物に、亜硝酸ナトリ
ウム6.22g(90.15mmol)を加え、室温で
8時間撹拌した。反応終了後、反応液に水を加え、酢酸
エチルにて抽出し、有機層を、水、飽和食塩水にて順次
洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶媒
を留去し、標題のR−3−ヒドロキシ−4−ニトロブタ
ン酸メチル5.21g(粗収率77.9%)を得た。
製造 R−3−ヒドロキシ−4−ヨードブタン酸メチル10.
0g(40.98mmol,光学純度98.8%e.
e.)、DMSO100mLの混合物に、亜硝酸ナトリ
ウム6.22g(90.15mmol)を加え、室温で
8時間撹拌した。反応終了後、反応液に水を加え、酢酸
エチルにて抽出し、有機層を、水、飽和食塩水にて順次
洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下、溶媒
を留去し、標題のR−3−ヒドロキシ−4−ニトロブタ
ン酸メチル5.21g(粗収率77.9%)を得た。
【化7】
【0025】b)R−4−ヒドロキシ−2−ピロリドン
の製造 で得られたR−3−ヒドロキシ−4−ニトロブタン酸
メチルの5.21gを、メタノール50mLに溶解し、
5%パラジウム−炭素500mgを加え、水素ガス気流
下、室温で12時間撹拌した。反応終了後、混合物より
パラジウム−炭素を濾別し、減圧下、溶媒を留去した。
得られた粗生成物を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶
し、白色結晶のR−4−ヒドロキシ−2−ピロリドン
3.14g(2工程通算収率75.8%,光学純度9
8.8%e.e.)を得た。
の製造 で得られたR−3−ヒドロキシ−4−ニトロブタン酸
メチルの5.21gを、メタノール50mLに溶解し、
5%パラジウム−炭素500mgを加え、水素ガス気流
下、室温で12時間撹拌した。反応終了後、混合物より
パラジウム−炭素を濾別し、減圧下、溶媒を留去した。
得られた粗生成物を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶
し、白色結晶のR−4−ヒドロキシ−2−ピロリドン
3.14g(2工程通算収率75.8%,光学純度9
8.8%e.e.)を得た。
【化8】
【0026】実施例2 a)S−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4
−ニトロブタン酸メチルの製造 S−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ク
ロロブタン酸メチル10.0g(37.48mmol,
光学純度98.3%e.e.)、DMSO100mLの
混合物にヨウ化ナトリウム561mg(3.748mm
ol)、亜硝酸ナトリウム5.17g(74.96mm
ol)を加え、室温で10時間撹拌した。反応終了後、
反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を、
水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグネシウムにて
乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、標題のS−3−(t
−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ニトロブタン酸
メチル8.60g(粗収率82.7%)を得た。
−ニトロブタン酸メチルの製造 S−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ク
ロロブタン酸メチル10.0g(37.48mmol,
光学純度98.3%e.e.)、DMSO100mLの
混合物にヨウ化ナトリウム561mg(3.748mm
ol)、亜硝酸ナトリウム5.17g(74.96mm
ol)を加え、室温で10時間撹拌した。反応終了後、
反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を、
水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグネシウムにて
乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、標題のS−3−(t
−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ニトロブタン酸
メチル8.60g(粗収率82.7%)を得た。
【化9】
【0027】b)S−4−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−2−ピロリドンの製造 で得られたR−3−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−4−ニトロブタン酸メチル8.60gを、メタノ
ール100mLに溶解し、5%パラジウム−炭素1.0
gを加え、水素ガス気流下、室温で17時間撹拌した。
反応終了後、混合物よりパラジウム−炭素を濾別し、減
圧下、溶媒を留去した。得られた粗生成物を酢酸エチル
−ヘキサンより再結晶し、白色結晶のS−4−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−2−ピロリドン6.50
g(2工程通算収率80.5%,光学純度98.3%
e.e.)を得た。
オキシ)−2−ピロリドンの製造 で得られたR−3−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−4−ニトロブタン酸メチル8.60gを、メタノ
ール100mLに溶解し、5%パラジウム−炭素1.0
gを加え、水素ガス気流下、室温で17時間撹拌した。
反応終了後、混合物よりパラジウム−炭素を濾別し、減
圧下、溶媒を留去した。得られた粗生成物を酢酸エチル
−ヘキサンより再結晶し、白色結晶のS−4−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−2−ピロリドン6.50
g(2工程通算収率80.5%,光学純度98.3%
e.e.)を得た。
【化10】
【0028】実施例3 a)R−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4
−ニトロブタン酸メチルの製造 R−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ヨ
ードブタン酸メチル10.0g(27.91mmol,
光学純度98.5%e.e.)、DMSO100mLの
混合物に亜硝酸ナトリウム3.85g(55.82mm
ol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応終了後、
反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を、
水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグネシウムにて
乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、標題のR−3−(t
−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ニトロブタン酸
メチル6.58g(粗収率85.0%)を得た。
−ニトロブタン酸メチルの製造 R−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ヨ
ードブタン酸メチル10.0g(27.91mmol,
光学純度98.5%e.e.)、DMSO100mLの
混合物に亜硝酸ナトリウム3.85g(55.82mm
ol)を加え、室温で12時間撹拌した。反応終了後、
反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を、
水、飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸マグネシウムにて
乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、標題のR−3−(t
−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ニトロブタン酸
メチル6.58g(粗収率85.0%)を得た。
【化11】
【0029】b)R−4−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−2−ピロリドンの製造 で得られたR−3−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−4−ニトロブタン酸メチル6.58gを、メタノ
ール100mLに溶解し、5%パラジウム−炭素1.0
gを加え、水素ガス気流下、室温で22時間撹拌した。
反応終了後、混合物よりパラジウム−炭素を濾別し、減
圧下、溶媒を留去した。得られた粗生成物を酢酸エチル
−ヘキサンより再結晶し、白色結晶のR−4−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−2−ピロリドン4.94
g(2工程通算収率82.2%,光学純度98.5%
e.e.)を得た。
オキシ)−2−ピロリドンの製造 で得られたR−3−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−4−ニトロブタン酸メチル6.58gを、メタノ
ール100mLに溶解し、5%パラジウム−炭素1.0
gを加え、水素ガス気流下、室温で22時間撹拌した。
反応終了後、混合物よりパラジウム−炭素を濾別し、減
圧下、溶媒を留去した。得られた粗生成物を酢酸エチル
−ヘキサンより再結晶し、白色結晶のR−4−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−2−ピロリドン4.94
g(2工程通算収率82.2%,光学純度98.5%
e.e.)を得た。
【化12】
Claims (6)
- 【請求項1】下記式(1) 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、R1は水素原子もしくは水
酸基の保護基を、R2は炭素数1〜6のアルキル基をそ
れぞれ意味する。)で表される4−ハロゲノ−3−ヒド
ロキシブタン酸エステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を反
応させて下記式(2) 【化2】 (式中、R1、R2はそれぞれ前掲と同じものを意味す
る。)で表される3−ヒドロキシ−4−ニトロブタン酸
エステル誘導体とし、これに触媒の存在下、水素を添加
してニトロ基を還元するとともに環化反応を行わせるこ
とを特徴とする下記式(3) 【化3】 (式中、R1は前掲と同じものを意味する。)で表され
る2−ピロリドン誘導体の製造方法。 - 【請求項2】ハロゲン原子であるXが、塩素原子または
臭素原子である請求項1に記載の2−ピロリドン誘導体
の製造方法。 - 【請求項3】亜硝酸の金属塩が、亜硝酸ナトリウム、亜
硝酸カリウム、亜硝酸銀、またはこれらの混合物である
請求項1または2のいずれかに記載の2−ピロリドン誘
導体の製造方法。 - 【請求項4】4−ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エ
ステル誘導体に、亜硝酸の金属塩を反応させる際に、反
応促進剤を添加することを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載の2−ピロリドン誘導体の製造方法。 - 【請求項5】反応促進剤が、ヨウ化ナトリウム、臭化ナ
トリウム、4−ジメチルアミノピリジン、またはこれら
の混合物である請求項4に記載の2−ピロリドン誘導体
の製造方法。 - 【請求項6】4−ハロゲノ−3−ヒドロキシブタン酸エ
ステル誘導体が光学活性体であり、製造される2−ピロ
リドン誘導体が光学活性体である請求項1〜5のいずれ
かに記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000168724A JP2001348374A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 2−ピロリドン誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000168724A JP2001348374A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 2−ピロリドン誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001348374A true JP2001348374A (ja) | 2001-12-18 |
Family
ID=18671691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000168724A Pending JP2001348374A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 2−ピロリドン誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001348374A (ja) |
-
2000
- 2000-06-06 JP JP2000168724A patent/JP2001348374A/ja active Pending
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