JP2001346052A - 色変換方法および色変換装置 - Google Patents

色変換方法および色変換装置

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JP2001346052A JP2000161871A JP2000161871A JP2001346052A JP 2001346052 A JP2001346052 A JP 2001346052A JP 2000161871 A JP2000161871 A JP 2000161871A JP 2000161871 A JP2000161871 A JP 2000161871A JP 2001346052 A JP2001346052 A JP 2001346052A
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武久 田中
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睦子 二梃木
Katsuhiro Kanamori
克洋 金森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力デバイスの色域を最大限に活用し
た良好な色域変換装置を提供すること。 【解決手段】 本発明は、出力デバイスの色域外の色
の割合などの画像の特徴量を利用して、色域変換、もし
くは明度変換、もしくはその双方の方法を変更するよう
にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像処理機
器において、正確に色を再現する際に必要となる色変換
方法および色変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スキャナ、パソコン、カラープリンタ、
カラーコピー機、モニタ等のカラー画像の入力、加工、
印刷、表示等を行うデバイスはそれぞれ扱える色の範囲
が限られている。この扱える色の範囲を色域と呼んでい
る。また、各デバイスで想定する入力画像の色空間はデ
バイス毎に異なっている場合が多い。
【0003】したがって、これらのデバイスの内部やデ
バイス間でカラー画像を扱う場合には、そのデバイスで
扱える色域にカラー画像の色を変換する色域変換と、そ
のデバイスの想定する色空間での量に変換する狭義の色
変換処理が必要となる。これらの変換を広義の色変換と
呼ぶ。
【0004】例えばカラーコピー機ではスキャナで入力
したカラー画像を印刷するが、スキャナの色域と実際に
印刷できる色域とは異なる。このため、色域変換が必要
となる。
【0005】また、近年ではパソコンにスキャナ、モニ
タ、カラープリンタを接続し、スキャナで入力したカラ
ー画像をモニタで修正しカラープリンタで印刷するとい
った作業が一般的になってきている。よって、これら接
続された機器の間での色変換が必要となっている。
【0006】モニタからプリンタの色変換の一例を説明
すると、モニタ固有の色空間であるRGBを一旦デバイス
に依存しないCIE L*a*b*空間(以下、CIELAB空間と略記
する)における値に変換する。さらに、その値をプリン
タで再現できる色にCIELAB空間において色域変換する。
そして、その結果をプリンタの入力信号であるCMYKに変
換する。
【0007】このとき、RGBからCIELAB空間への変換
と、CIELAB空間からCMYKへの変換は、いろいろなRGB
値、CMYK値で実際に画像を表示または印刷し、それを測
色した結果からルックアップテーブルや線形変換の係数
を決めることにより実現されている。
【0008】しかし、CIELAB空間におけるモニタの色を
プリンタの色に変換する色域変換は、モニタとプリンタ
の色域が大きく異なるため、原理的に正確な色の再現は
不可能で、近似的に色を再現することしかできない。
【0009】従来より、この色域変換方法として各種の
アルゴリズムが提案されてきた。例えば、特開昭60−
105376号公報に記載されているものがある。
【0010】この公報には、ソースデバイス、つまり色
変換元のデバイスの色が、ターゲットデバイス、つまり
色変換先のデバイスの色域外にある場合には、無彩色軸
上の点とソースデバイスの色とを結ぶ線分と、ターゲッ
トデバイスの色域表面との交点に対応する色にソースデ
バイスの色を変換することにより色域変換を行うカラー
画像出力装置が記載されている。
【0011】一般に、色域変換を行うためには、ある色
が色域内か外かを判定する必要がある。しかし、それに
対して本公報では、全てのデバイスの色域内の色をテー
ブルとして保持する方法を開示している。ところが、通
常R、G、Bそれぞれに8ビットの情報を持つ近年のデ
バイスにおいては、保持するデータ量が膨大になってし
まうため、この手法は実用的でない。
【0012】また、ギャマット マッピング アルゴリ
ズム ベースト オン サイコフィジカル エクスペリ
メント、モロビックおよびルオ、第5回カラー画像会議
(Jan Morovic and M. Ronnier Luo, "Gamut Mapping
Algorithms Based on Psychophysical Experiment", Th
e Fifth Color Imaging Conference: Color Science,Sy
stems, and Applications, 1998.)には、特開昭60−
105376号公報と類似の方法を含めた各種の色域変
換の方法の比較が行われている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の色域変換は、タ
ーゲットデバイス、つまり出力デバイスの色域のみか、
それに加えてソースデバイス、つまり入力デバイスの色
域を利用して色域変換を行っている。そして、クリッピ
ングでは出力デバイス色域外の色は全て色域表面に変換
されるため、グラデーションなどが良好に再現されない
という課題がある。また一方では、画像の色の分布は画
像により大きく異なるため、線形圧縮や非線形圧縮と呼
ばれる色域変換方法を利用した場合、最悪の場合出力デ
バイスの色域外の色が画像には含まれていないにも関わ
らず、不必要な圧縮をしてしまうという課題がある。
【0014】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、画像の特徴に関わらず良好に色域変換できる色変
換方法および色変換装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の色変換方法は、
色域変換対象の画像の色が出力デバイスの色域外にどの
ように分布しているかにより、色域変換方法または明度
変換方法を変更するものである。
【0016】このように、画像の色の分布により色域変
換方法または明度変換方法を変更することで、良好な色
変換方法が得られる。また、上述した画像の色の分布に
よりまず明度を変換し、さらに必要に応じて従来の入出
力デバイス色域のみに依存する色域変換を行ったり、上
述した色域変換方法を利用することにより、良好な色変
換方法が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様にかかる色変
換方法は、出力デバイスの色域外となる色を有する色域
変換対象の画像の画素が前記画像の全画素数に占める割
合により、前記色域外となる前記画素を前記色域内に入
るように変換する色域変換方法を変更することを特徴と
する。
【0018】このように、画像のデバイス色域外の色の
割合の大小により色域変換方法を変更することにより、
画像の性質に合った適切な色変換を実行できる。また、
これにより良好な色域変換方法を実現できるという作用
を有する。
【0019】本発明の第2の態様にかかる色変換方法
は、出力デバイスの色域外となる色を有する色域変換対
象の画像の画素から前記色域境界までの距離の平均によ
り、前記色域外となる前記画素を前記色域内に入るよう
に変換する色域変換方法を変更する。
【0020】このように、画像の色がデバイス色域外に
どのように分布しているかにより色域変換方法を変更す
ることにより、画像の性質に合った適切な色域変換を実
行できる。また、これにより良好な色変換方法を実現で
きるという作用を有する。
【0021】本発明の第3の態様にかかる色変換方法
は、出力デバイスの色域外となる色を有する色域変換対
象の画像の画素から前記色域境界までの距離の平均と、
前記距離の標準偏差とにより、前記色域外となる前記画
素を前記色域内に入るように変換する色域変換方法を変
更することを特徴とする。
【0022】このように、画像の色がデバイス色域外に
どのように分布しているかにより色域変換方法を変更す
ることにより、画像の性質に合った適切な色域変換を実
行できる。また、これにより良好な色変換方法を実現で
きるという作用を有する。
【0023】本発明の第4の態様にかかる色変換方法
は、出力デバイスの色域の内の点から前記色域の外とな
る色を有する色域変換対象の画像の画素までの距離と、
前記色域内の点と前記色域外となる色を有する前記画素
とを結ぶ直線と前記色域境界との交点から前記色域内の
点まで距離との比の平均により、前記色域外となる前記
画素を前記色域内に入るように変換する色域変換方法を
変更することを特徴とする。
【0024】このように、画像の色がデバイス色域外に
どのように分布しているかにより色域変換方法を変更す
ることにより、画像の性質に合った適切な色域変換を実
行できる。また、これにより良好な色変換方法を実現で
きるという作用を有する。
【0025】本発明の第5の態様は、第1の態様から第
4の態様のいずれかの色変換方法において、クリッピン
グ、線形圧縮、または非線型圧縮のいずれかを使用した
色域変換方法から採用する色域変換方法を変更すること
を特徴とする。
【0026】このような色域変換方法から採用する色域
変換方法を選択することにより、効率的にかつ良好に色
域変換ができる。
【0027】本発明の第6の態様にかかる色変換方法
は、出力デバイスの色域外となる明度を有する色域変換
対象の画像の画素が前記画像の全画素数に占める割合に
より、前記色域外となる明度を有する前記画素の明度を
前記色域内に入るように変換する明度変換方法を変更す
ることを特徴とする。
【0028】このように、画像のデバイス色域外の色の
割合の大小により明度変換を変更して、その後に必要に
応じて、彩度や色相を含む色域変換を行うことにより、
画像の性質に合った適切な色域変換を実行できる。ま
た、これにより良好な色変換方法を実現できるという作
用を有する。
【0029】本発明の第7の態様にかかる色変換方法
は、出力デバイスの色域外となる明度を有する色域変換
対象の画像の画素から前記色域境界までの距離の平均に
より、前記色域外となる明度を有する前記画素を明度を
前記色域内に入るように変換する明度変換方法かを変更
することを特徴とする。
【0030】このように、画像の色がデバイス色域外に
どのように分布しているかにより明度変換を変更して、
その後に必要に応じて、彩度や色相を含む色域変換を行
うことにより、画像の性質に合った適切な色域変換を実
行できる。また、これにより良好な色変換方法を実現で
きるという作用を有する。
【0031】本発明の第8の態様にかかる色変換方法
は、出力デバイスの色域外となる明度を有する色域変換
対象の画像の画素から前記色域境界までの距離の平均
と、前記距離の標準偏差とにより、前記色域外となる明
度を有する前記画素の明度を前記色域内に入るように変
換する明度変換方法を変更することを特徴とする。
【0032】このように、画像の色がデバイス色域外に
どのように分布しているかにより明度変換を変更して、
その後に必要に応じて、彩度や色相を含む色域変換を行
うことにより、画像の性質に合った適切な色域変換を実
行できる。また、これにより良好な色変換方法を実現で
きるという作用を有する。
【0033】本発明の第9の態様にかかる色変換方法
は、出力デバイスの色域の内の点から前記色域の外とな
る明度を有する色域変換対象の画像の画素までの距離
と、前記色域内の点と前記色域外となる明度を有する前
記画素とを結ぶ直線と前記色域境界との交点から前記色
域内の点まで距離との比の平均により、前記色域外とな
る明度を有する前記画素の明度を前記色域内に入るよう
に変換する明度変換方法を変更する。
【0034】このように、画像の色がデバイス色域外に
どのように分布しているかにより明度変換を変更して、
その後に必要に応じて、彩度や色相を含む色域変換を行
うことにより、画像の性質に合った適切な色域変換を実
行できる。また、これにより良好な色変換方法を実現で
きるという作用を有する。
【0035】本発明の第10の態様にかかる色変換方法
は、請求項6から請求項9のいずれかに記載の明度変換
方法で変換した後の画像を、請求項1から請求項5のい
ずれかに記載の色域変換方法により色域変換することを
特徴とする。
【0036】このように、画像の色がデバイス色域外に
どのように、もしくはどの程度分布しているかにより明
度変換を変更した後に、彩度や色相を含む色域変換を
も、画像の色がデバイス色域外にどのように、もしくは
どの程度分布しているかにより変更して実行することに
より、画像の性質に合った適切な色域変換を実行でき
る。また、これにより良好な色変換方法を実現できると
いう作用を有する。
【0037】本発明の第11の態様は、色域変換対象の
画像の色が出力デバイスの色域外にどのように分布して
いるかにより、前記色域外となる前記画素を前記色域内
に入るように変換する色域変換方法を選択し、選択した
色域変換方法で前記画像の色域変換をする色域変換手段
と、を具備したことを特徴とする色変換装置である。
【0038】以下、本発明の実施の形態について添付図
面を参照しながら説明する。まず、図1を使用して本発
明の色変換システムについて説明する。
【0039】パソコン101には、記憶手段に記憶され
たソフトウェア(プログラム)により、各制御部を制御
するCPU102が設けられている。記憶手段として
は、ハードディスク103(以下、HDDという)、ワ
ークメモリであるRAM104および外部記憶媒体であ
るCD−ROM105が設けられている。各種ソフトウ
ェアはCD−ROM105に格納されている。ソフトウ
ェアはCD−ROM105からHDD103にダウンロ
ード後、CPU102により実行される。また、本発明
の色変換方法を実行するソフトウェアもCD−ROM1
05に格納されており、CPU102がこのソフトウェ
アを読みこむことにより、CPU102が色変換装置と
して機能するようになっている。
【0040】また、PC101には、画像をPC101
に入力する装置であるモニタ106、スキャナ107、
デジタルカメラ108と、画像をPC101から出力す
るプリンタ109が設けられている。
【0041】また、以下の各実施の形態においては、モ
ニタ106からプリンタ109へのCIELAB空間における
色域変換を想定する。つまり、モニタ106を入力デバ
イス、プリンタ109を出力デバイスとし、モニタ10
6の色域内のCIELAB値をプリンタ109の色域内のCIEL
AB値に変換する。広義の色変換としては、本色変換装置
の前後に画像の各画素のモニタ106のRGB値のCIELAB
値への変換、色域変換後のCIELAB値からプリンタ109
のCMYK値への変換が必要となるが、これらの手法につい
ては、物理的なモデリング手法や、3次元ルックアップ
テーブル、ニューラルネットワークなどによる方法が既
に一般に使用されているため、説明を省略する。
【0042】なお、以下の実施の形態では、CIELAB空間
を利用しているが、これに限定されるものではなく、CI
ECAM97s等のその他の色空間を利用しても良い。
【0043】また、以下の実施の形態では、モニタ10
6からプリンタ109への色域変換を想定しているが、
これに限定されるものではなく、スキャナ107からプ
リンタ109や、CRTモニタから液晶モニタへの色変換
など、あらゆるカラー画像機器間の色域変換に利用する
ことができる。
【0044】なお、以下の各実施の形態においては、パ
ソコン101上でのソフトウェアにより、色変換装置を
実現することを想定しているが、これに限定されるわけ
ではなく、例えばLSI等のハードウェアで実現しても良
い。
【0045】(実施の形態1)図2は、本発明の実施の
形態1にかかる色変換装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0046】本色変換装置201には、色域外割合判定
部202が設けられている。色域外割合判定部202
は、色域変換対象の画像、つまり入力デバイスの画像の
各画素のCIELAB値(以下、L、a、bで各要素値を示す)
と、出力デバイスの色域情報とを受け取る。そして、色
域外割合判定部202は、色域変換対象の画像の各画素
の色が出力デバイスの色域内か外かを判定する。そし
て、色域外割合判定部202は、この判定結果から、色
域変換対象の画像の出力デバイスの色域外となる画素の
色域変換対象の画像の全画素に占める割合(以下、色域
外割合と呼ぶ)を計算し、出力する。
【0047】また、本色変換装置201には、明度変換
部203が設けられている。明度変換部203は、色域
外割合判定部202から画像の色域外割合と、色域変換
対象の画像の各画素のCIELAB値とを受け取る。そして、
明度変換部203は、色域外割合の値に応じた異なる方
法で、色域変換対象の画像の各画素のCIELAB値の明度
(L)のみを変換する。そして、明度変換部203は、
その変換結果を、色域外割合判定部202に入力すると
ともに、色域変換部204に入力する。
【0048】色域変換部204は、色域外割合判定部2
02から明度変更後の画像の色域外割合と、明度変換部
203から明度変換後の画像の各画素のCIELAB値とを受
け取る。そして、色域変換部204は、色域外割合の値
に応じた異なる方法で、明度変換後の画像の各画素のCI
ELAB値を変換し、その結果を画像の各画素の色の色域変
換後の値として、つまり本発明にかかる色変換装置の出
力として、出力デバイスに出力する。
【0049】以下、図3を参照しながら、実施の形態1
にかかる色域外割合判定部202の動作を説明する。図
3は実施の形態1にかかる色域外割合判定部の処理のPA
D図である。以下、図3に沿って、色域外割合判定部2
02における色域外割合の計算法について説明する。
【0050】最初に色域外の色の数をカウントするカウ
ンタCの値を0にする(ST301)。次に、全ての画素
のCIELAB値に対して出力デバイスの色域外か否かを次の
ように判定していく処理に移行する。
【0051】最初に、入力された画素のCIELAB値と、CI
ELAB空間においてL、a、bのそれぞれの値が50、0、0で
ある中心点からの距離D1
【0052】
【数1】 で計算する(ST302)。次に、上述した中心点と、
この中心点と入力された画素のCIELAB値とを結ぶ直線が
出力デバイスの色域表面と交わる点との間の距離D2を計
算する(ST303)。距離D2の計算には、多層パーセ
プトロンなどの学習法を利用するため、詳細な説明は省
略する。
【0053】次に、距離D1と距離D2を比較し(ST30
4)、距離D1の方が大きい場合にはその画素の色は色域
外と判定し、Cに1を加える(ST305)。以上のよ
うにして、全ての画素のCIELAB値に対して出力デバイス
の色域外か否かの判定を行い、色域外の画素の数をカウ
ントする。
【0054】そして最後にCを画像の全ての画素数で割
り、その値R1を色域外割合として出力する(ST30
6)。
【0055】また、色域外割合判定部202は、明度変
換部203の処理終了後に、明度を変換した画像のCIEL
AB値を入力されて改めて色域外割合R2を計算する。R2
計算はR1の計算と同様のため、説明を省略する。
【0056】以下、明度変換部203における明度変換
の計算法について説明する。
【0057】明度変換部203では全ての画像の画素の
CIELAB値に対して、次のようにして色域外割合R1の値に
より明度の変換方法を切り替えて、明度L値を変換す
る。
【0058】まず、R1が0.1より小さい場合には、色域
外の色の割合が少ないことを意味する。この場合、色域
外の色の割合が少ないため変換後の画像の階調性が損な
われないので、簡便な変換方法であるクリッピングを使
用する。その場合には明度Lは出力デバイスの色域の最
低のL値であるLminにクリッピングする。つまり、LがL
minより小さい場合には、LはLminに設定し、それ以外の
場合はLは変換しない。
【0059】なお、本実施例では、R1が0.1より小さい
場合に、クリッピングを用いて変換したが、R1の値はこ
の値以外であっても、変換後の画像の階調性が損なわれ
ないような画像に相当する値であればよい。よって、R1
の値は入力デバイスと出力デバイスの色域の大きさ応じ
て変更しても良い。
【0060】次に、0.1<R1<0.4の場合には、画
像の全体の明るさのバランスを保って圧縮するために、
【0061】
【数2】 でLを線形に圧縮する。これは、一般に色域外の画素の
割合が小さい画像は写真であることが多く、写真におい
ては全体の明るさのバランスを保って圧縮することが好
まれるからである。
【0062】なお、本実施例では、0.1<R1<0.4
場合に、線形圧縮を用いて変換したが、R1の値はこの値
以外であっても全体の明るさのバランスを保って圧縮す
ることが好まれるような画像に相当する値であればよ
い。よって、R1の値は入力デバイスと出力デバイスの色
域の大きさ応じて変更してもよい。
【0063】それ以外の場合には、出力デバイスの色域
の彩度を最大限に活用できるように、画像の明度をあま
り上げないで圧縮するために
【0064】
【数3】 でLを非線形に圧縮する。これは、一般に色域外の画素
の割合が大きい画像はCGやビジネスグラフィックスであ
る場合が多く、暗い色が比較的少なく、かつ、出力デバ
イスの色域の彩度を最大限に活用するためには、あまり
明度を上げない方が望ましいからである。
【0065】なお、本実施例では、R1が0.4より大き
い場合に、非線形圧縮を用いて変換したが、R1の値はこ
の値以外であってもあまり明度を上げない方が望ましい
画像に相当する値であればよい。よって、R1の値は入力
デバイスと出力デバイスの色域の大きさ応じて変更して
もよい。
【0066】以上のようにして、明度変換部203は色
域外割合R1の値に応じて明度の変換方法を切り替えなが
ら、明度L値を変更する。
【0067】次に、色域変換部204の動作について説
明する。色域変換部204は色域外割合判定部202で
計算された色域外割合R2により色域変換方法を切り替え
ながら、明度変換後の画像の各画素のCIELAB値を変換す
る。
【0068】まず、R2が0.1より小さい場合には、簡
便な方法であるクリッピングを用いても色の階調性が失
われる可能性が少ないため、出力デバイスの色域外の色
をクリッピングにより出力デバイスの色域の表面の色に
変換する。そして、その他の場合には、クリッピングで
は色の階調性が失われる可能性が高いため、色の階調性
を保つことができる非線形圧縮により出力デバイスの色
域内の色に変換する。
【0069】なお、本実施例では、R1が0.1より小さ
い場合には、クリッピングを用いて変換したが、R1の値
はこの値以外であってもクリッピングを用いても色の階
調性が失われる可能性が少ない画像に相当する値であれ
ばよい。よって、R1の値は入力デバイスと出力デバイス
の色域の大きさ応じて変更してもよい。
【0070】以下、クリッピング、非線形圧縮の方法に
ついて図4を参照しながら説明する。図4は、色域変換
方法を説明するために、3次元空間を明度を含む平面で
切断した断面図である。横軸はCIELAB空間の彩度、縦軸
は明度を表す。また、Iは入力デバイス、つまりモニタ
106のCIELAB色、CはCIELAB空間における(50,0,0)
の点、Si、Soはそれぞれ、直線CIとモニタ106の色域
表面との交点、直線CIと出力デバイスであるプリンタ1
09の色域表面との交点である。また、MはCから距離DM
の直線CI上の点である。
【0071】以下、図4を参照しながらクリッピングに
ついて説明する。クリッピングにおいては、色域変換前
の色のCIELAB値が、出力デバイスの色域内の場合には何
もしない。一方、色域変換前の色のCIELAB値が、出力デ
バイスの色域外の場合、つまり、図4のIのような場合
には、IをSoに変換する。クリッピングは、プリンタの
色域表面のみ用いるため簡便であるが、図4の線分SoSi
上の点は全てSoに変換されるため、特に高彩度の色が多
い場合には階調性が損なわれてしまう。
【0072】一方、非線形圧縮の場合には、色域変換前
の色とCとの距離が距離DMより小さい場合には、何もし
ない。一方、色域変換前の色が線分MSi上にある場合に
は、MSiがMSoに対応するように線形に圧縮する。つま
り、図4のIの場合、変換後の色OとMとの距離Do
【0073】
【数4】 により計算する。ここでDiはMとIの距離、DMSiはMとSi
の間の距離、DMSoはMとSoの間の距離である。なお、ク
リッピング、非線形圧縮で必要な色域表面とCとの距
離、つまりDMSi、DMSoは多層パーセプトロンを利用した
学習法を使用するため、詳細な説明は省略する。
【0074】以上のようにして、色域変換部204は色
域外割合R2が閾値0.1よりも小さい場合、つまり、写
真と思われる場合には簡便なクリッピングを行う。そし
て、それ以外の場合、つまり、CGやビジネスグラフィッ
クスと思われる場合には非線形圧縮により色域変換を行
い、高彩度の色の多い画像において高彩度の色の階調性
を保った色域変換を行う。
【0075】以上のようにして、本実施の形態による色
変換装置は、画像のデバイス色域外の色の割合の大小に
より明度変換を変更して、画像の性質に合った適切な色
域変換を実行できる。また、これにより良好な色変換装
置を実現できるという作用を有する。
【0076】さらに、画像のデバイス色域外の色の割合
の大小により色域変換方法を変更することにより、画像
の性質に合った適切な色域変換を実行できる。また、こ
れにより良好な色変換装置を実現できるという作用を有
する。
【0077】また、画像の色がデバイス色域外にどのよ
うに、もしくはどの程度分布しているかによりまず明度
を変換し、さらに必要に応じて従来の入出力デバイス色
域のみに依存する色域変換を行ったり、上述した色域変
換方法を利用することにより、良好な色域変換方法が得
られるようになっている。これにより、画像の性質に合
った適切な色域変換を実行できる。また、これにより良
好な色変換方法を実現できる。
【0078】なお、実施の形態1では明度変換の後に再
度色域外割合を計算しているがこれに限定されるもので
はなく、最初に計算した色域外割合をそのまま用いても
よい。つまり、R2の代わりにR1を用いても良い。
【0079】(実施の形態2)図5は、本発明の実施の
形態2にかかる色変換装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0080】本色変換装置501には、色域外距離統計
量算出部502が設けられている。、色域外距離統計量
算出部502は、色域変換対象の画像の各画素のCIELAB
値と出力デバイスの色域情報とを受け取る。色域外距離
統計量算出部502は、色域変換対象の画像の各画素の
色が出力デバイスの色域内か外かを判定する。そして、
色域外距離統計量算出部502は、色域変換対象の画像
の各画素が出力デバイスの色域外の場合は、出力デバイ
スの色域表面からの距離(以下、色域外距離と呼ぶ)を
計算し、さらに色域外と判定した全画素における色域外
距離の平均Daveと標準偏差Saveを計算する。
【0081】明度変換部503は、色域外距離統計量算
出部502の出力である色域外距離の平均Daveおよび標
準偏差Saveと、色域変換対象の画像の各画素のCIELAB値
とを受け取り、色域外距離の平均Daveおよび標準偏差S
aveに応じた異なる方法で、CIELAB値の明度のみを変換
する。そしてその結果を、色域外距離統計量算出部50
2に入力するとともに、色域変換部504に入力する。
【0082】色域変換部504は、色域外距離統計量算
出部502の出力である色域外距離の平均Daveおよび標
準偏差Saveと、明度変換部503から明度変換後の画像
の各画素のCIELAB値とを受け取り、色域外距離の平均お
よび標準偏差に応じた異なる方法で、CIELAB値を変換
し、その結果を画像の各画素の色の色域変換後の値とし
て出力する。
【0083】以下、図6を参照しながら、色域外距離統
計量算出部502の動作を説明する。図6は、実施の形
態2にかかる色域外距離統計量算出部の処理のPAD図で
ある。以下、図6に沿って、色域外距離統計量算出部5
02における色域外距離の平均および標準偏差の計算法
について説明する。
【0084】最初に、色域外距離統計量算出部502
は、色域外の色の数をカウントするカウンタC、そして
一時変数のS、SSを0に初期化する(ST601)。次
に、全ての画素のCIELAB値に対して以下の計算を行う。
【0085】まず、入力された画素のCIELAB値と、CIEL
AB空間においてL、a、bのそれぞれの値が50、0、0であ
る中心点からの距離D1を計算する(ST602)。次
に、上述した中心点とこの中心点と入力された画素のCI
ELAB値とを結ぶ直線が出力デバイスの色域表面と交わる
点との間の距離D2を計算する(ST603)。D1、D2
計算は実施の形態1と同様に行うため、説明は省略す
る。
【0086】次に、距離D1と距離D2を比較し(ST60
4)、距離D1の方が大きい場合にはその画素の色は色域
外と判定し、Cに1を加える。さらに、Sに(D1−D2)を
加算し、SSに(D1−D2)の自乗を加算する(ST60
5)。
【0087】そして、最後にSをCで割り、色域外距離の
平均Dave1を計算し、
【0088】
【数5】 で標準偏差Save1を計算する(ST606)。
【0089】なお、色域外距離統計量算出部502は、
明度変換部503の処理終了後に、明度を変換した画像
のCIELAB値を入力されて改めてDave2、Save2を計算する
が、その計算はDave1、Save1の計算と同様のため、説明
を省略する。
【0090】以下、明度変換部503における明度変換
の計算法について説明する。
【0091】明度変換部503では全ての画像の画素の
CIELAB値に対して、次のようにして色域外距離の平均D
ave1、標準偏差Save1の値により明度の変換方法を切り
替えて、明度L値を変換する。実際には、(Dave1+
Save1)の値により明度の変換方法を切り替える。これ
は、(Dave1+ Save1)で色域外の画素の大半がどこまで分
布しているかの目安となるからである。
【0092】まず、(Dave1+ Save1)が出力デバイスの明
度の最小値Lminの半分よりも小さい場合には、出力デバ
イスの色域外に離れた色が少ないことを意味する。その
場合には、明度変換部503は明度Lを出力デバイスの
色域の最低のL値であるLminにクリッピングする。つま
り、LがLminより小さい場合には、LはLminに設定し、そ
れ以外の場合はLは変換しない。
【0093】そしてそれ以外の場合には、出力デバイス
の色域外に離れた色が多いことを意味するため、(数
3)にしたがって、非線形に明度を圧縮する。
【0094】以上のようにして、明度変換部503は色
域外距離の平均Dave1、標準偏差Sav e1の値に応じて明度
の変換方法を切り替えながら、明度L値を変更する。
【0095】次に、色域変換部504の動作について説
明する。色域変換部504は色域外距離統計量算出部5
02で計算された色域外距離の平均Dave2、標準偏差S
ave2により色域変換方法を切り替えながら、CIELAB値を
変換する。
【0096】まず、(Dave1+ Save1)が階調性が損なわれ
ても許容範囲であると考えられる閾値である値20より
も小さい場合は、クリッピングにより色域変換を行う。
その他の場合には、明度変換後の色を非線形圧縮により
出力デバイスの色域内の色に変換する。また、クリッピ
ング、非線形圧縮の方法は実施の形態1と同様の方法に
より行うため、説明は省略する。
【0097】なお、本実施の形態では、階調性が損なわ
れても許容範囲であると考えられる閾値として(Dave1+
Save1)の値に20を採用したが、階調性が損なわれても
許容範囲であると考えられる閾値はこれ以外の値であっ
ても良い。よって、閾値は入力デバイスと出力デバイス
の色域の大きさ応じて変更してもよい。
【0098】以上のようにして、色域変換部504は、
色域外距離の平均と標準偏差の和が階調性が損なわれて
も許容範囲であると考えられる閾値以下の場合にはクリ
ッピングを用いて、その他の場合は非線形圧縮を用い
て、明度変換後の色を出力デバイスの色域内の色に変換
する。
【0099】以上のようにして、実施の形態2による色
変換装置は、画像のデバイス色域外の色の色域外距離の
平均と標準偏差により明度変換を変更して、画像の性質
に合った適切な色域変換を実行できる。また、これによ
り良好な色変換装置を実現できるという作用を有する。
【0100】さらに、画像のデバイス色域外の色の色域
外距離の平均と標準偏差により色域変換方法を変更する
ことにより、画像の性質に合った適切な色域変換を実行
できる。また、これにより良好な色変換装置を実現でき
るという作用を有する。
【0101】なお、本実施の形態では、デバイス色域外
の画像の色のデバイス色域からの距離として、色域外距
離を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば
色域外の色に対してユークリッド距離を最小とする出力
デバイスの色域表面上の点とのユークリッド距離を、デ
バイス色域外の画像の色のデバイス色域からの距離とし
て用いても良い。
【0102】(実施の形態3)図7は、本発明の実施の
形態3にかかる色変換装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0103】本色変換装置701には、色域外距離比平
均算出部702が設けられている。色域外距離比平均算
出部702は、色域変換対象の画像の各画素のCIELAB値
と出力デバイスの色域情報とを受け取る。そして、色域
外距離比平均算出部702は、色域変換対象の画像の各
画素の色が出力デバイスの色域内か外かを判定する。そ
して、色域外距離比平均算出部702は、色域変換対象
の画像の各画素が出力デバイスの色域外の場合は、デバ
イス色域内の点とデバイス色域外の画素のCIELAB値との
距離と、このデバイス色域内の点とデバイス色域外の画
素のCIELAB値とを結ぶ直線と出力デバイス色域境界の交
点とこのデバイス色域内の点との距離との比(以下、色
域外距離比と呼ぶ)の平均を計算する。
【0104】デバイス色域内の点は、色域表面から等距
離にある点、つまり色域の重心が望ましく、一般的には
(50,0,0)の点を取る。しかし、また、デバイス色域内の
点は、(50,0,0)以外であっても、少し軸からずらして(5
5,2,2)などを用いてもよい。
【0105】明度変換部703は、色域外距離比平均算
出部702の出力である明度変換後の画像の色域外距離
比平均と、色域変換対象の画像の各画素のCIELAB値とを
受け取り、色域外距離比平均に応じた異なる方法で、CI
ELAB値の明度のみを変換する。そして明度変換部703
は、その結果を、色域外距離比平均算出部702に入力
するとともに、色域変換部704に入力する。
【0106】色域変換部704は、色域外距離比平均算
出部702の出力である色域外距離比平均と、明度変換
部703から明度変換後の画像の各画素のCIELAB値とを
受け取り、色域外距離比平均に応じた異なる方法でCIEL
AB値を変換し、その結果を画像の各画素の色の色域変換
後の値として出力する。
【0107】以下、図8を参照しながら、色域外距離比
平均算出部702の動作を説明する。図8は実施の形態
3にかかる色域外距離比平均算出部702の処理のPAD
図である。以下図8に沿って、色域外距離比平均算出部
702における色域外距離比平均の計算法について説明
する。
【0108】最初に、色域外距離比平均算出部702
は、色域外の色の数をカウントするカウンタC、そして
一時変数のGを0に初期化する(ST801)。次に、全
ての画素のCIELAB値に対して以下の計算を行う。
【0109】まず、色域外距離比平均算出部702は、
入力された画素のCIELAB値と、CIELAB空間においてL、
a、bのそれぞれの値が50、0、0である中心点からの距離
D1を計算する(ST802)。そして、色域外距離比平
均算出部702は、上述した中心点とこの中心点と入力
された画素のCIELAB値とを結ぶ直線が出力デバイスの色
域表面と交わる点との間の距離D2を計算する(ST80
3)。なお、D1、D2の計算は実施の形態1と同様に行う
ため、説明は省略する。
【0110】次に、色域外距離比平均算出部702は、
距離D1と距離D2を比較し(ST804)、距離D1の方が
大きい場合にはその画素の色は色域外と判定し、Cに1
を加える。さらに、GにD1/D2を加算する(ST80
5)。そして、最後にGをCで割り、色域外距離比平均G
ave1を計算する(ST806)。
【0111】なお、色域外距離比平均算出部702は、
明度変換部703の処理終了後に、明度を変換した画像
のCIELAB値を入力されて改めて色域外距離比平均Gave2
を計算するが、その計算は色域外距離比平均Gave1の計
算と同様のため、説明を省略する。
【0112】以下、明度変換部703における明度変換
の計算法について説明する。
【0113】明度変換部703では全ての画像の画素の
CIELAB値に対して、次のようにして色域外距離比平均G
ave1の値により明度の変換方法を切り替えて、明度L値
を変換する。
【0114】まず、色域外距離比平均Gave1が1.1より
も小さい場合には、入力された画像の色には出力デバイ
スの色域外で色域表面から離れた色が少ないことを意味
する。その場合には、画像を変換して階調性が損なわれ
ても許容範囲であると考えられるので明度Lは出力デバ
イスの色域の最低のL値であるLminにクリッピングす
る。つまり、明度LがLminより小さい場合には、明度Lは
Lminに設定し、それ以外の場合は明度Lは変換しない。
【0115】なお、本実施例では、色域外距離比平均G
ave1が1.1より小さい場合には、クリッピングを用い
て変換したが、色域外距離比平均Gave1の値はこの値以
外であってもクリッピングを用いても色の階調性が失わ
れる可能性が少ない画像に相当する値であればよい。よ
って、色域外距離比平均Gave1の値は入力デバイスと出
力デバイスの色域の大きさ応じて変更してもよい。
【0116】そしてそれ以外の場合には、出力デバイス
の色域外に離れた色が多いことを意味するため、(数
3)にしたがって、非線形に明度を圧縮する。
【0117】以上のようにして、明度変換部703は色
域外距離比平均Gave1の値に応じて明度の変換方法を切
り替えながら、明度L値を変更する。
【0118】次に、色域変換部704の動作について説
明する。色域変換部704は色域外距離比平均算出部7
02で計算された色域外距離比平均Gave2により色域変
換方法を切り替えながら、CIELAB値を変換する。
【0119】まず、色域変換部704は、色域外距離比
平均Gave2が1.1よりも小さい場合は、クリッピングに
より色域変換を行う。その他の場合には、明度変換後の
色を非線形圧縮により出力デバイスの色域内の色に変換
する。なお、クリッピングの方法は実施の形態1と同様
の方法により行うため、説明は省略する。
【0120】以下、非線形圧縮の方法を図4を参照しな
がら説明する。図4において色域変換前の色とCとの距
離が距離DMより小さい場合には、何もしない。
【0121】それ以外の場合は、まず距離CIを距離CSo
で割った値をDGを計算する。そして、DGが色域外距離比
平均Gave2よりも大きい場合には、DGを色域外距離比平
均Gav e2に設定しなおす。そして、変換後の色OとMとの
距離Do
【0122】
【数6】 となるように、線分CSo上の点Oを計算する。ここでDMSo
はMとSoの間の距離、DCS oはCとSoの間の距離である。な
お、距離DMSoは多層パーセプトロンを利用した学習法で
もとめる。
【0123】以上のようにして、色域変換部704は、
色域外距離比平均が階調性が損なわれても許容範囲であ
ると考えられる閾値以下の場合にはクリッピングを用い
て、その他の場合は非線形圧縮を用いて、明度変換後の
色を出力デバイスの色域内の色に変換する。また、非線
形圧縮の際には、入力デバイスの色域表面の代わりに、
画像の色域距離比平均から計算される仮想的な画像色域
を用いて圧縮を行うため、不必要な圧縮を回避すること
ができる。
【0124】以上のようにして、実施の形態3による色
変換装置は、画像のデバイス色域外の色の色域外距離比
平均により明度変換を変更して、画像の性質に合った適
切な色域変換を実行できる。また、これにより良好な色
変換装置を実現できるという作用を有する。
【0125】さらに、画像のデバイス色域外の色の色域
外距離比平均により色域変換方法を変更することによ
り、画像の性質に合った適切な色域変換を実行できる。
また、これにより良好な色変換装置を実現できるという
作用を有する。
【0126】なお、実施の形態3においては色域外距離
比の平均は、色域外の画素の色のみで平均を取ったが、
それに限定されるものではなく、色域内の色の場合は色
域外距離比を1として、全画素で平均をとっても良い。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像の特徴に関わらず良好な色域変換ができる色変換方
法および色変換装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる色域変換システムの構成図
【図2】本発明にかかる実施の形態1の色変換装置の構
成を示すブロック図
【図3】本発明にかかる実施の形態1の色変換装置の色
域外割合判定部の処理のPAD図
【図4】本発明にかかる実施の形態1の色域変換の方法
を説明するために、3次元空間を明度を含む平面で切断
した断面図
【図5】本発明にかかる実施の形態2の色変換装置の構
成を示すブロック図
【図6】本発明にかかる実施の形態2の色変換装置の色
域外距離統計量算出部の処理のPAD図
【図7】本発明にかかる実施の形態3の色変換装置の構
成を示すブロック図
【図8】本発明にかかる実施の形態3の色変換装置の色
域外距離比平均算出部の処理のPAD図
【符号の説明】
201、501、701 色変換装置 202 色域外割合判定部 203、503、703 明度変換部 204、504、704 色域変換部 502 色域外距離統計量算出部 702 色域外距離比平均算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金森 克洋 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE17 CE18 DA17 DB02 DB06 DB09 DC25 5C077 MP08 PP36 PP37 PP46 PP61 PQ08 PQ12 PQ17 PQ18 PQ20 RR21 SS06 5C079 HB06 HB08 LA02 LA26 LA31 LB02 MA11 NA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力デバイスの色域外となる色を有する
    色域変換対象の画像の画素が前記画像の全画素数に占め
    る割合により、前記色域外となる前記画素を前記色域内
    に入るように変換する色域変換方法を変更することを特
    徴とする色変換方法。
  2. 【請求項2】 出力デバイスの色域外となる色を有する
    色域変換対象の画像の画素から前記色域境界までの距離
    の平均により、前記色域外となる前記画素を前記色域内
    に入るように変換する色域変換方法を変更することを特
    徴とする色変換方法。
  3. 【請求項3】 出力デバイスの色域外となる色を有する
    色域変換対象の画像の画素から前記色域境界までの距離
    の平均と、前記距離の標準偏差とにより、前記色域外と
    なる前記画素を前記色域内に入るように変換する色域変
    換方法を変更することを特徴とする色変換方法。
  4. 【請求項4】 出力デバイスの色域の内の点から前記色
    域の外となる色を有する色域変換対象の画像の画素まで
    の距離と、前記色域内の点と前記色域外となる色を有す
    る前記画素とを結ぶ直線と前記色域境界との交点から前
    記色域内の点まで距離との比の平均により、前記色域外
    となる前記画素を前記色域内に入るように変換する色域
    変換方法を変更することを特徴とする色変換方法。
  5. 【請求項5】 クリッピング、線形圧縮、または非線型
    圧縮のいずれかを使用した色域変換方法から採用する色
    域変換方法を変更することを特徴とする請求項1から請
    求項4のいずれかに記載の色変換方法。
  6. 【請求項6】 出力デバイスの色域外となる明度を有す
    る色域変換対象の画像の画素が前記画像の全画素数に占
    める割合により、前記色域外となる明度を有する前記画
    素の明度を前記色域内に入るように変換する明度変換方
    法を変更することを特徴とする色変換方法。
  7. 【請求項7】 出力デバイスの色域外となる明度を有す
    る色域変換対象の画像の画素から前記色域境界までの距
    離の平均により、前記色域外となる明度を有する前記画
    素を明度を前記色域内に入るように変換する明度変換方
    法かを変更することを特徴とする色変換方法。
  8. 【請求項8】 出力デバイスの色域外となる明度を有す
    る色域変換対象の画像の画素から前記色域境界までの距
    離の平均と、前記距離の標準偏差とにより、前記色域外
    となる明度を有する前記画素の明度を前記色域内に入る
    ように変換する明度変換方法を変更することを特徴とす
    る色変換方法。
  9. 【請求項9】 出力デバイスの色域の内の点から前記色
    域の外となる明度を有する色域変換対象の画像の画素ま
    での距離と、前記色域内の点と前記色域外となる明度を
    有する前記画素とを結ぶ直線と前記色域境界との交点か
    ら前記色域内の点まで距離との比の平均により、前記色
    域外となる明度を有する前記画素の明度を前記色域内に
    入るように変換する明度変換方法を変更することを特徴
    とする色変換方法。
  10. 【請求項10】 請求項6から請求項9のいずれかに記
    載の明度変換方法で変換した後の画像を、請求項1から
    請求項5のいずれかに記載の色域変換方法により色域変
    換することを特徴とする色変換方法。
  11. 【請求項11】 色域変換対象の画像の色が出力デバイ
    スの色域外にどのように分布しているかにより、前記色
    域外となる前記画素を前記色域内に入るように変換する
    色域変換方法を選択し、選択した色域変換方法で前記画
    像の色域変換をする色域変換手段と、を具備したことを
    特徴とする色変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010541356A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 オセ−テクノロジーズ・ベー・ヴエー 適応可能な黒点補正のための方法、装置、およびコンピュータプログラム

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