JP2001345117A - 集合電池用断熱容器及び放熱量調節方法 - Google Patents

集合電池用断熱容器及び放熱量調節方法

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JP2001345117A JP2000164615A JP2000164615A JP2001345117A JP 2001345117 A JP2001345117 A JP 2001345117A JP 2000164615 A JP2000164615 A JP 2000164615A JP 2000164615 A JP2000164615 A JP 2000164615A JP 2001345117 A JP2001345117 A JP 2001345117A
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heat insulating
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Toshiyuki Kawaguchi
敏幸 川口
Isamu Takeuchi
勇 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱容器の上面側から所望の放熱量を得ら
れ、特殊な機材や専門の作業者を必要としない簡便な操
作によって放熱量を制御し得る、簡単な構造の放熱量調
節手段を備えた低コストな集合電池用断熱容器とその断
熱容器を用いた放熱量調節方法を提供すること。 【解決手段】 電池モジュール6を収納する、上面が開
放された箱体19に蓋体15を被せて成る集合電池用断
熱容器11であって、集合電池用断熱容器11内におい
て、電池モジュール6の上面部と、蓋体15の下面部と
の間に、放熱量を調節するための、層高が可変である空
気層10を有する集合電池用断熱容器11の提供、及
び、集合電池用断熱容器11内において、電池モジュー
ル6の上面部と、蓋体15の下面部との間に空気層10
を形成し、蓋体15を垂直移動させて、空気層10の層
高を変更する集合電池用断熱容器11の放熱量調節方法
の提供による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電池モジュール
を収納する集合電池用断熱容器、及び集合電池用断熱容
器の放熱量調節方法に関する。更に詳細には、複数のナ
トリウム−硫黄単電池を相互に接続してなり、発熱量が
徐々に増加する電池モジュールを収納する箱型の集合電
池用断熱容器、及び集合電池用断熱容器の放熱量調節方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】 ナトリウム−硫黄電池(以下、NAS
電池という。)は、約300℃の高温で運転される高温
二次電池である。先ず、ナトリウム−硫黄集合電池(以
下、集合電池という。)全体の構成について、図2に示
す従来の集合電池の一例により概説する。
【0003】 図2に示す集合電池は、上面が開放され
た箱体19に、下面が開放された、外壁12、中空層1
3、内壁14から成る蓋体15を被せて構成された断熱
容器内に、複数の単電池4を立設集合し、相互に接続し
た電池モジュール6を収納してなるものである。
【0004】 断熱容器には、容器内の高温状態を保持
する必要があるため、容器外へのエネルギー損失が出来
る限り少ないことが要求される。従って、一般に断熱材
として用いられる、発泡スチロールや、ロックウール、
ガラスウール、セラミックウール等の単なる繊維状断熱
板により作られた一般断熱容器ではなく、より断熱性が
高く、容器による占有容積も少ない、真空断熱容器21
が好適に用いられる。
【0005】 又、単電池4内には、活物質である金属
ナトリウム及び硫黄が固体電解質管により隔離収納され
ていて、箱体19の内部底面に敷設された図2には示さ
れない電気ヒータで、真空断熱容器21内部を300〜
350℃に加熱することにより、両活物質を溶融し、両
活物質の電気化学反応により、所定のエネルギーを得る
仕組みとなっている。更に、単電池4の破損、異常加
熱、或いは活物質の漏洩等への対応として、珪砂が真空
断熱容器21内の間隙部に充填されている。
【0006】 真空断熱容器21の箱体19と蓋体15
とは、壁をステンレス板で構成し、その壁内には中空層
13が形成されていて、ガラス繊維、ロックウール等の
熱伝導率の小さい素材からなる繊維状物を接着剤等で板
状に固化せしめた断熱板が装填されている。
【0007】 壁内に形成された中空層13は、真空バ
ルブによって外部空間と連通していて、真空ポンプ等の
排気手段を接続して壁内を排気した後に真空バルブを閉
鎖すれば、電池モジュール6を外部空間から隔離する壁
に断熱性の高い真空層が形成され、真空断熱容器21内
部の温度は確実に保持される。
【0008】 即ち、真空断熱容器21は、多孔質の断
熱板が装填されている真空の中空層13を備えた壁によ
って電池モジュール6を外部空間から隔離する構造を採
った容器であって、真空断熱容器21の壁がそれ自体、
気密性を有しており、上記のように、この壁内に真空層
を形成しているため、装填された多孔質の断熱板と、こ
の真空層とが断熱手段となり、一般の固体の断熱材のみ
を断熱手段とした場合に比して熱伝導が少なく、断熱性
が高い。
【0009】 さて、近年、NAS電池の実用化が進む
につれ、単電池及び集合電池を大型化したり、或いは断
熱容器内に単電池を高密度充填することによって、単位
体積当たりのエネルギー密度を向上させたり、或いは単
電池等に使用する部材点数を削減することが行われてき
ていて、充放電時に伴う発熱は、より大きくなってきて
いる。しかしながら、集合電池においては、断熱容器内
部の温度が発熱により上昇した際に何らかの制御手段を
用いてヒータ加熱を停止することは可能であるが、通常
は冷却機能までは備えていない。
【0010】 従って、断熱性が高い真空断熱容器を用
いると、集合電池の発熱量が真空断熱容器の熱損失を上
回り、真空断熱容器内部への蓄熱を生じる場合がある。
発熱と熱損失とのバランスが崩れ、蓄熱が生じると、集
合電池の真空断熱容器の内部温度が上昇し過ぎたり、或
いは充放電が終了しても真空断熱容器内部が初期温度に
戻らない等の不具合の原因となる。
【0011】 更に、NAS電池は長期間使用すると単
電池の劣化により内部抵抗が増加し、集合電池内部のジ
ュール損が増加する。即ち、単電池の劣化が進行するに
つれて、真空断熱容器内部に蓄積される熱も経時的に増
大する。
【0012】 このような現象に対しては適切な放熱が
必要となる。放熱を行う方法として、真空断熱容器の全
ての面について一様に、外部空間に対する断熱性を低下
させることも考えられるが、真空断熱容器側面(即ち、
真空断熱容器外周側)の断熱性が低下すると側面近傍
の、電池モジュール外側に配置された単電池と、電池モ
ジュールの中心近傍に配置された単電池との間で温度差
が大きくなるため、単電池間の電流バラツキが大きくな
り、個々の単電池の能力が十分に発揮できなくなる等の
問題があり好ましくない。
【0013】 一方、加熱用の電気ヒータが設置されて
いる真空断熱容器底面の断熱効果を低下させると、電気
ヒータから真空断熱容器外部への熱損失が大きくなる問
題があり好ましくない。従って、真空断熱容器として
は、少なくとも真空断熱容器の側面及び底面の断熱性を
確保しつつ、所望の放熱性を有していることが好まし
い。
【0014】 このような要求に対し、従来は、真空断
熱容器の側面及び底面に比して上面側を出来る限り薄く
構成することにより、単電池間の温度分布や電気ヒータ
から容器外部への熱損失を防止しつつ、放熱量の増加を
図っていた。又、単電池の劣化に伴う真空断熱容器内部
の蓄熱量の経時的な増加に対しては、蓄熱量の増加を予
想して、定期的に真空断熱容器上面の真空度を低下させ
て上面側の熱伝導率を上昇させることにより放熱量を調
整していた。
【0015】 真空度を低下させる方法は、図3に示す
ように、真空ポンプ7を接続し、プラグ開閉治具にて真
空封止プラグ3を開放して、真空計9で真空度を確認し
ながら、接続配管5の途中に設けられたリークバルブ2
より真空断熱容器1の壁内の空洞部に、真空度を目標値
まで低下させるのに必要な所定量のガスを注入するとい
う方法をとっていた。
【0016】 尚、従来殆ど用いられていないが、真空
断熱容器ではない、一般の発泡スチロールや、ロックウ
ール、ガラスウール、セラミックウール等の繊維状断熱
板を使用した一般断熱容器の場合には、放熱量の増加
は、真空断熱容器と同様に断熱容器の側面及び底面に比
して上面側を出来る限り薄く構成することにより行い、
断熱容器内部の蓄熱量の経時的な増加に対しては、断熱
材の厚さを変えることによっての対応が考えられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述
の方法では、種々の問題があった。真空断熱容器の場合
に、放熱量を増加させるためには、その都度、真空度を
変更するという煩雑な操作を伴う。この真空度変更は、
作業に時間がかかるため、多数の真空断熱容器の真空度
を変更するのには長期間の作業が必要となる。又、モジ
ュール電池は、架台を用いて多段に積み上げた状態で屋
外等に設置されるため、上段に積まれたモジュール電池
を収納する真空断熱容器についてその真空度を変更する
場合、高所での作業が必要となり、上記のような真空度
変更方法では配管の接続作業等に危険性がある。更に、
この真空度変更方法は、真空ポンプ等の特殊な機材と専
門の作業者を必要とし、高コストであるという問題もあ
る。更に又、真空度変更による放熱量の調節では放熱量
の上限が制限され、所望の放熱量を得ることができない
ことが生じるという問題点もある。
【0018】 真空断熱容器ではない、一般断熱容器の
場合に、断熱容器内部の蓄熱量の経時的な増加に対して
行う断熱材の厚さを変えるという方法は、実際には適切
な具体的手段が無く、現実的に放熱量の調節は困難であ
る。
【0019】 本発明は、上述のような従来の断熱容器
の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とす
るところは、従来技術の問題を解決することにあり、よ
り特定すれば、断熱容器の上面側から所望の放熱量を得
ることが可能であって、特殊な機材や専門の作業者を必
要としない簡便な操作により、放熱量を所望のレベルに
制御し得る、簡単な構造の放熱量調節手段を備えた低コ
ストな集合電池用断熱容器、及びその断熱容器を用いた
放熱量調節方法を提供することにある。
【0020】 本発明者らは、上記の目的を達成するた
めに、集合電池用の断熱容器について種々検討した結
果、上面が開放された箱体に下面が開放された蓋体を被
せてなり、電池モジュールを外部から隔離する箱形の集
合電池用断熱容器において、電池モジュールの上面、よ
り詳細には、電池モジュールが収納される箱体に満たさ
れた、異常加熱に対応すべく充填される充填砂の上界面
と、蓋体の下面部、より詳細には、蓋体の内壁の水平
部、との間に予め所定の空間を持って空気層を形成し、
蓋体を上下に移動させて空気層の層高を変更し、この空
気層がもたらす断熱効果を制御し得る手段を備える集合
電池用断熱容器、及びその集合電池用断熱容器の放熱量
調節方法の提供により、上記の目的を達成出来ることを
見出した。
【0021】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、電池モジュールを外部から隔離する、電池モジュー
ルを収納した箱体に蓋体を被せて成る集合電池用断熱容
器であって、集合電池用断熱容器内において、電池モジ
ュールの上面部と、蓋体の下面部との間に、放熱量を調
節するための、層高が可変である空気層を有することを
特徴とする集合電池用断熱容器が提供される。空気層の
層高を変更する手段として、蓋体を垂直移動させる昇降
手段を備えていることが好ましい。昇降手段は、楔形挿
入治具やジャッキであることが好ましい。
【0022】 又、本発明によれば、電池モジュールが
格納された、箱体に蓋体を被せて成る集合電池用断熱容
器の、放熱量を調節する方法であって、集合電池用断熱
容器内において、電池モジュールの上面部と、蓋体の下
面部との間に空気層を形成し、蓋体を垂直移動させて、
空気層の層高を変更することを特徴とする集合電池用断
熱容器の放熱量調節方法が提供される。蓋体の垂直移動
には、楔形挿入治具、又はジャッキが好適に用いられ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】 本発明は、電池モジュールを収
納した集合電池用断熱容器において、NAS電池の能力
が安定して十分に発揮され無駄な熱損出が少ないよう
に、従来と同様に、電気ヒータの備わる断熱容器内の下
面と反対側の面、即ち、断熱容器の上面からの放熱を基
本とするとともに、その放熱ルートである断熱容器内の
上面に、予め空気層を形成し、この空気層の層高を変更
することで、この空気層の持つ断熱性を制御し、放熱量
を調節することに特徴がある。
【0024】 このような構成により、単電池間の温度
分布を均一として単電池間の電流バラツキを抑え、電気
ヒータから断熱容器外部への熱損失を防止しつつ、断熱
容器内の蓄熱を抑制可能となる。又、集合電池の発熱量
と断熱容器の熱損失(即ち、放熱量)を均衡させること
により、充放電中のヒータ加熱時間が減少するため効率
アップを図ることが出来る。
【0025】 本発明の断熱容器の形状は、電池モジュ
ールを収納し得る箱型である限りにおいて特に限定され
ず、例えば、箱形容器の開放した一の側面を蓋体により
封止する形状であってもよいが、図2と同様に、上面が
開放された箱体に、下面が開放された蓋体を被せた形状
のものを、特に好適に用いることが出来る。
【0026】 このような形状であれば、箱体、蓋体と
もに従来と同様の断熱容器として構成し、断熱容器内に
空気層を設け、この空気層の層高を可変とする機構を付
加するのみという軽微な改良により、本発明の効果を得
ることが出来るからである。
【0027】 本発明の集合電池用断熱容器は、上記の
ように空気層を設け空気層の層高を可変とする機構を持
つ断熱容器であればよいため、容易に従来の断熱容器に
本発明の、空気層を設け空気層の層高を可変とする機構
を、付加したものとすることが出来る。この場合、空気
層による断熱効果以外の断熱手段は如何なる手段でもよ
い。即ち、従来の繊維状断熱板等を使用した一般断熱容
器にも、壁内に真空層を形成した真空断熱容器にも、本
発明の空気層を設け空気層の層高を可変とする機構の付
加を適用することが可能である。
【0028】 しかしながら、NAS電池の電池モジュ
ールを収納する集合電池用断熱容器においては、出来る
限り容器外へのエネルギー損出が少ないことが要求され
るため、より断熱効果の高い真空断熱容器に本発明の、
空気層を設け空気層の層高を可変とする機構を、付加す
ることが好ましい。真空断熱容器に、空気層による放熱
量調節機能を付加することで、煩雑で時間、コストがか
かる真空度の変更作業を行わなくても、放熱量を増加さ
せることが出来る。
【0029】 又、真空度変更のみによる放熱量の調節
では、放熱量の上限は大気圧側で制限されるが、真空断
熱容器に空気層による放熱量調節機能を付加すること
で、更に放熱量を多くすることが出来る。例えば、集合
電池の発熱量と断熱容器の熱損出のバランスをとるため
に、放熱量を下げたい場合には真空度で調節しこれを上
げ、放熱量を上げたい場合には空気層の層高で調節しこ
れを下げる、といった調節が可能であり、放熱量の調節
範囲をより広くすることが可能である。
【0030】 以下、本発明の集合電池用断熱容器につ
いて、図面に示す、真空断熱容器に空気層による放熱量
調節機能を付加した一実施例を参照しながら、更に詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈される
べきものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにお
いて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改
良を加え得るものである。
【0031】 図1(a)、図1(b)に示すように、
本発明の集合電池用断熱容器11は、箱体19、及び蓋
体15は従来と同様に壁に真空層を形成していて、この
真空層によって断熱効果を得る断熱容器である。但し、
本発明の集合電池用断熱容器11は、断熱容器内におい
て、電池モジュール6の上面部と、蓋体15の下面部と
の間に、層高が可変である空気層10を有することにお
いて従来と異なる。空気層10は空気によってもたらさ
れる断熱効果を発揮し得るもので、その層高を変えるこ
とによって断熱性能も変えることが可能である。従って
放熱量の増加を図る場合には断熱効果を小さくする、即
ち空気層10の層高を下げ、放熱量の低減を図る場合に
は断熱効果を大きくする、即ち空気層10の層高を上げ
ればよい。
【0032】 空気層10の層高を変更する手段は、例
えば蓋体15を垂直移動させる昇降手段8を備えること
による。昇降手段8で蓋体15を垂直移動させることに
より、断熱容器内において、電池モジュール6の上面部
と、蓋体15の下面部との間に、空気層10を設けら
れ、且つその層高を可変とすることが出来る。又、蓋体
15を、水平を保ちながら、より詳細には電池モジュー
ル6の上面部分に平行に、垂直移動させることにより、
放熱量調節の前後で変わることなく、空気層10の全面
において均一に放熱が行われるので、単電池4間で温度
差が大きくなることなく単電池4間での電流バラツキも
生じないため、好ましい。
【0033】 本発明の集合電池用断熱容器11に備わ
る昇降手段8は、例えば蓋体15とベース16の間に、
楔形挿入治具、又はジャッキを、集合電池用断熱容器1
1の四つの側面のうち少なくとも二つの側面に備えたも
のである。昇降手段8を二つの側面に備える場合には、
安定して蓋体15を上げ下げするために、対向する二つ
の側面に備える必要がある。
【0034】 図4(a)、図4(b)に昇降手段8の
実施形態を示す。図4(a)は昇降手段8が楔形挿入治
具8aである側面図、図4(b)は昇降手段8がジャッ
キ8bである側面図である。他に、空圧シリンダーや電
気を利用して、自動若しくは半自動の昇降手段8とする
ことも可能であるが、高コストになるので好ましくな
い。
【0035】 又、従来の真空断熱容器21では蓋体1
5は真空状態の中空層13を備えた壁により構成される
ことが必須であるが、本発明の空気層10による放熱量
調節機能を付加した真空断熱容器11では、電池モジュ
ール6の上面部に断熱効果を持つ空気層10を備えてい
るため、蓋体15には必ずしも真空な中空層13を備え
る必要がなくなるという付帯的な効果を有する。即ち、
蓋体15には、従来に比して強度・剛性の高い材質、精
密な加工、或いは高度の溶接技術等も要求されないの
で、真空断熱容器11の製造が、より容易となり、製造
コストの低減に寄与することが可能となる。
【0036】
【実施例】 以下に、本発明を実施例に基づき説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0037】(実施例)50KWのNAS電池モジュー
ルを収納した、内寸で幅2000mm×長さ1600m
m×高さ640mmの、上面が開放された箱体に、下面
が開放された蓋体を被せた集合電池用の真空断熱容器を
用意した。この真空断熱容器の対向する二つの側面に、
蓋体を水平のまま持ち上げられるように、蓋体とベース
の間にジャッキを備え付け、真空断熱容器の箱体内にお
いて電池モジュールを埋めるように充填された充填砂の
上界面と、蓋体の内壁の水平部との間が、即ち空気層
が、全面において20mmになるように蓋体を持ち上げ
た。この状態で放熱量を測定すると、3800Wであっ
た。
【0038】(比較例)ジャッキを下げて、充填砂の上
界面と蓋体の下面との間がなくなるように、即ち空気層
が0mmとなるようにした以外は、実施例と同様な条件
として放熱量を測定した。この状態で放熱量を測定する
と、4100Wであった。
【0039】(考察)20mmの空気層を備えることに
よって、300Wの断熱効果が発揮されていた。このこ
とから、予め所定の層高の空気層を形成しておき、電池
モジュールが経年劣化する等で放熱量の増加が必要な場
合に、空気層の層高を下げることで断熱効果を弱めら
れ、放熱量の増加に対応可能なことが確認出来た。
【0040】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、特殊な機材や専門の作業者を必要としない簡便な操
作により、放熱量を所望のレベルに制御し得る、簡単な
構造の放熱量調節手段を備えた、低コストな集合電池用
断熱容器、及びその断熱容器を用いた放熱量調節方法が
提供され、多数の断熱容器の放熱量の調節が、短期間に
安全に低コストで行えるようになり、又、NAS電池そ
のものの低コスト化にも寄与し、NAS電池が電力貯蔵
・供給装置として、より広く普及し易くなるといった効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の集合電池用断熱容器の実施形態を示
す概略説明図で、図1(a)は側面断面図、図1(b)
は一部拡大側面図である。
【図2】 従来の真空断熱容器の一実施例を示す概略説
明図である。
【図3】 従来の真空断熱容器の真空度変更方法におけ
る機器配置を示す概略説明図である。
【図4】 本発明の集合電池用断熱容器の昇降手段の実
施形態を示す概略説明図であって、図4(a)は昇降手
段が楔形挿入治具である側面図、図4(b)は昇降手段
がジャッキである側面図である。
【符号の説明】
1,21…真空断熱容器、11…集合電池用断熱容器、
2…リークバルブ、3…真空封止プラグ、4…単電池、
5…接続配管、6…電池モジュール、7…真空ポンプ、
8…昇降手段、8a…楔形挿入治具、8b…ジャッキ、
9…真空計、10…空気層、12…外壁、13…中空
層、14…内壁、15…蓋体、16…ベース、18…充
填砂、19…箱体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E322 BA01 BA05 CA02 CA05 CA06 FA02 5H029 AJ01 AK05 AL13 AM15 BJ02 5H031 AA05 KK02 5H040 AA29 AS01 AT09 CC00 CC05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池モジュールを外部から隔離し、前記
    電池モジュールを収納する上面が開放された箱体に、蓋
    体を被せて成る集合電池用断熱容器であって、 前記集合電池用断熱容器内において、前記電池モジュー
    ルの上面部と、前記蓋体の下面部との間に、放熱量を調
    節するための、層高が可変である空気層を有することを
    特徴とする集合電池用断熱容器。
  2. 【請求項2】 前記空気層の層高を変更する手段とし
    て、前記蓋体を垂直移動させる昇降手段を備える請求項
    1に記載の集合電池用断熱容器。
  3. 【請求項3】 前記昇降手段が、楔形挿入治具、又はジ
    ャッキである請求項2に記載の集合電池用断熱容器。
  4. 【請求項4】 電池モジュールが格納された、箱体に蓋
    体を被せて成る集合電池用断熱容器の、放熱量を調節す
    る方法であって、 前記集合電池用断熱容器内において、前記電池モジュー
    ルの上面部と、前記蓋体の下面部との間に空気層を形成
    し、 前記蓋体を垂直移動させて、前記空気層の層高を変更す
    ることを特徴とする集合電池用断熱容器の放熱量調節方
    法。
  5. 【請求項5】 楔形挿入治具、又はジャッキにより前記
    蓋体の垂直移動を行う請求項4に記載の集合電池用断熱
    容器の放熱量調節方法。
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