JP2001342177A - フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2001342177A
JP2001342177A JP2001095499A JP2001095499A JP2001342177A JP 2001342177 A JP2001342177 A JP 2001342177A JP 2001095499 A JP2001095499 A JP 2001095499A JP 2001095499 A JP2001095499 A JP 2001095499A JP 2001342177 A JP2001342177 A JP 2001342177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
group
substituted
nitrogen
containing aromatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001095499A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Nakatsuka
史朗 中塚
Mitsuki Okazaki
光樹 岡崎
Masakatsu Nakatsuka
正勝 中塚
Teruyuki Nagata
輝幸 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2001095499A priority Critical patent/JP2001342177A/ja
Publication of JP2001342177A publication Critical patent/JP2001342177A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyridine Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 含窒素芳香族N−オキシド化合物と、一
般式(B) (式中、R1〜R4はそれぞれ独立に、アルキル基また
はアリール基を示す。また、R1とR3は、互いに結合
して5員環または6員環を形成していてもよく、さら
に、R1とR2またはR3とR4が互いに結合して1個
または2個の複素環を形成していてもよい。)で表され
る化合物を用いてなるフルオロ置換含窒素芳香族化合物
の製造方法。 【効果】 温和な条件下で実施可能なフルオロ置換含窒
素芳香族化合物の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フルオロ置換含窒
素芳香族化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フルオロ置換含窒素芳香族化合物は、医
薬あるいは農薬の中間体として有用なことが知られてい
る。従来、このようなフルオロ置換含窒素芳香族化合物
の製造方法としては、いくつかの方法が提案されてい
る。
【0003】例えば、アミノ化含窒素芳香族化合物
を、無水フッ化水素中、亜硝酸ナトリウムでジアゾフッ
素化する方法(J. Fluorine Chem.,
38、435、1988)、 ハロゲノ置換含窒素芳香族化合物を、常圧下、0〜2
00℃で無水フッ化水素と反応させる方法(特開平4−
124176号公報)、 ベンゾニトリル中で、相間移動触媒を用いてハロゲノ
置換含窒素芳香族化合物をフッ化カリウム等のアルカリ
金属フルオリドと150〜350℃で反応させる方法
(特開平4−164068号公報)、 ハロゲノ核置換アルキルピリジニウム塩類をアルカリ
金属フルオリドと反応させる方法(特開平8−2086
09号公報)、が提案されている。
【0004】しかしながら、前記の製造方法は、反応
制御が困難であり、爆発の危険性が高く、工業的な規模
で実施するのは困難である。また、の製造方法は、無
水フッ化水素の金属、ガラスに対する腐食性が高く、ま
たその取り扱いも容易ではない。の製造方法は、反応
性が小さなアルカリ金属フルオリドをフッ素化剤として
用いるために、その反応は、通常、加圧下において、約
200℃以上の高温で、且つ長時間必要とし、温和な条
件での製造方法とは言い難い。さらに、の製造方法
は、アミノ化含窒素芳香族化合物を経由する反応であ
り、前段階で、目的とするフルオロ置換含窒素芳香族化
合物に対応する原料であるアミノ化含窒素芳香族化合物
を得る必要がある。また、〜の製造方法は、ハロゲ
ノ置換含窒素芳香族化合物を経由する反応であり、前段
階で、目的とするフルオロ置換含窒素芳香族化合物に対
応する原料であるハロゲノ置換含窒素芳香族化合物を得
る必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
のような特殊な設備や過酷な反応条件を必要としない、
フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法を提供する
ことである。本発明のもう一つの課題は、目的とするフ
ルオロ置換含窒素芳香族化合物を製造するに際し、対応
するアミノ化含窒素芳香族化合物、あるいはハロゲノ含
窒素芳香族化合物を用いることなく、フルオロ置換含窒
素芳香族化合物を製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フルオロ
置換含窒素芳香族化合物の製造方法に関し鋭意検討を行
った結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、含窒素芳香族N−オキシド化合物と、一般式
(B)[化3]
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1〜R4はそれぞれ独立に、ア
ルキル基またはアリール基を示す。また、R1とR3
は、互いに結合して5員環または6員環を形成していて
もよく、さらに、R1とR2またはR3とR4が互いに
結合して1個または2個の複素環を形成していてもよ
い。)で表される化合物を反応させることを特徴とする
フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法、に関する
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明に係る含窒素芳香族N−オキシド化
合物とは、分子中に含まれるN−オキシド基を1個以上
含有する含窒素芳香族化合物である。含窒素芳香族N−
オキシド化合物としては、好ましくは、1〜4個、より
好ましくは、1〜2個、特に好ましくは、1個含有する
含窒素芳香族化合物である。
【0011】本発明において、好ましい含窒素芳香族N
−オキシド化合物としては、例えば、ピリジン−N−オ
キシド誘導体、ピリミジン−N−オキシド誘導体、ピラ
ジン−N−オキシド誘導体、ピリミジン−N,N’−ジ
オキシド誘導体、またはピラジン−N,N’−ジオキシ
ド誘導体を挙げることができ、より好ましくは、ピリジ
ン−N−オキシド誘導体である。
【0012】特に好ましい含窒素芳香族N−オキシド化
合物としては、一般式(A−1)[化4]
【0013】
【化4】
【0014】〔式中、R11〜R15はそれぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置
換または未置換のアルキル基、置換または未置換のアル
ケニル基、置換または未置換のアリール基、置換または
未置換の飽和あるいは不飽和のアルコキシ基、あるいは
置換または未置換のアリールオキシ基を表し、また、R
11〜R15から選ばれる隣接する基は互いに結合し
て、置換している炭素原子と共に、ヘテロ原子を含んで
いてもよい芳香族環または脂肪族環を形成していてもよ
い。(但し、R11およびR15の少なくとも一方は水
素原子を表す。)〕で表される化合物である。
【0015】一般式(A−1)中、R11〜R15はそ
れぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、置換または未置換のアルキル基、置換または未
置換のアルケニル基、置換または未置換のアリール基、
置換または未置換の飽和あるいは不飽和のアルコキシ
基、あるいは置換または未置換のアリールオキシ基を表
し、また、隣接するR11〜R15同士が、2以上結合
してヘテロ原子を含んでもよい芳香族環または脂肪族環
を形成してもよく、ただし、R11かR15の少なくと
も一方は水素原子である。尚、本明細書においては、ア
リール基とは、炭素環式芳香族基(例えば、フェニル
基、ナフチル基)、および複素環式芳香族基(例えば、
ピリジル基)を包含するものである。
【0016】R11〜R15のアルキル基、アルコキシ
基は、置換基を有していてもよく、例えば、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アリール基で置換されていてもよ
い。
【0017】R11〜R15のアリール基、アリールオ
キシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基で置換されていても
よい。好ましくは、R11〜R15は、水素原子、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜10の置換
または未置換の飽和あるいは不飽和のアルキル基、炭素
数6〜12の置換または未置換のアリール基、炭素数7
〜12の置換または未置換のアラルキル基、炭素数1〜
10の置換または未置換の飽和あるいは不飽和のアルコ
キシ基、炭素数6〜12の置換または未置換のアリール
オキシ基であり、より好ましくは、水素原子、1〜6の
置換または未置換の飽和アルキル基、炭素数6〜12の
置換または未置換のアリール基、炭素数1〜6の置換ま
たは未置換の飽和アルコキシ基、炭素数6〜12の置換
または未置換のアリールオキシ基である。
【0018】R11〜R15の具体例としては、例え
ば、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−
デシル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシ
ル基、シクロヘキシルメチル基、フルオロメチル基、ト
リフルオロメチル基、メトキシメチル基、2−メトキシ
エチル基、3−イソプロポキシプロピル基、4−イソブ
トキシヘキシル基、2−クロロシクロヘキシルオキシ
基、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニル−n−プ
ロピル基、クミル基、4−メチルベンジル基、4−クロ
ロベンジル基、6−フェニル−n−ブチル基、プロペニ
ル基、3−ブテニル基、4−メトキシ−2−ブテニル
基、スチリル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナ
フチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル
基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4
−エチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、
3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニ
ル基、3−メチル−4−エチル−5−n−プロピルフェ
ニル基、4−ヘキシルフェニル基、2−メトキシフェニ
ル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル
基、4−エトキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニ
ル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、
4−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、
3,5−ジクロロフェニル基、2−クロロ−4−メチル
フェニル基、3−クロロ−4−メチルフェニル基、3−
クロロ−4−メトキシフェニル基、3−シアノフェニル
基、5−クロロ−2−ナフチル基、2−ピリジル基、3
−ピリジル基、4−ピリジル基、4−メチル−2−ピリ
ジル基、4−ニトロ−2−ピリジル基、4−クロロ−2
−ピリジル基、2−フルオロ−4−ピリジル基、メトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、n−デシルオキシ基、2−フェノ
キシエトキシ基、ベンジルオキシ基、ベンジルプロポキ
シ基、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メ
トキシフェノキシ基、1−ナフトキシ基、5−クロロ−
2−ナフトキシ基等が挙げられるが、本発明はこれらの
例に制限されるものではない。
【0019】また、R11〜R15から選ばれる隣接す
る基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、
ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族環、または脂肪族
環を形成していてもよく、好ましくは炭素数6〜12の
置換または未置換の芳香族環、あるいは炭素数5〜10
の置換または未置換の脂肪族環を形成していてもよい。
【0020】係る芳香族環の具体例としては、例えば、
ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環などが挙げられ
る。
【0021】係る脂肪族環の具体例としては、例えば、
シクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロオクテン
環、シクロデセン環などが挙げられる。
【0022】尚、芳香族環、脂肪族環は置換基を有して
いてもよく、例えば、R11〜R15で挙げた置換基で
単置換または多置換されていてもよい。
【0023】本発明に係る含窒素芳香族N−オキシド化
合物の具体例としては、例えば、ピリジン−N−オキシ
ド、2−クロロピリジン−N−オキシド、4−クロロピ
リジン−N−オキシド、3,5−ジブロモピリジン−N
−オキシド、3−ブロモ−4−クロロピリジン−N−オ
キシド、4−ニトロピリジン−1−オキシド、2−シア
ノピリジン−1−オキシド、3−シアノピリジン−1−
オキシド、4−シアノピリジン−1−オキシド、2−ピ
コリン−N−オキシド、3−ピコリン−N−オキシド、
4−ピコリン−N−オキシド、2,4−ルチジン−N−
オキシド、3,5−ルチジン−N−オキシド、2,3−
ジメチルピリジン−N−オキシド、2−エチルピリジン
−N−オキシド、4−エチルピリジン−N−オキシド、
4−tert−ブチルピリジン−N−オキシド、4−
(5−ノニル)−ピリジン−N−オキシド、5,6,
7,8−テトラヒドロキノリン−N−オキシド、4−
(3−フェニルプロピル)ピリジン−N−オキシド、2
−フェニルピリジン−N−オキシド、4−フェニルピリ
ジン−N−オキシド、2−メトキシピリジン−N−オキ
シド、3−メトキシピリジン−1−オキシド、4−メト
キシピリジン−N−オキシド、4−エトキシピリジン−
N−オキシド、4−(ベンジルオキシ)ピリジン−N−
オキシド、4−フェノキシピリジン−N−オキシド、2
−(4−メトキシフェニル)ピリジン−N−オキシド、
5−クロロ−2−メチルピリジン−N−オキシド、3,
5−ジクロロ−4−シアノピリジン−1−オキシド、4
−クロロ−2,3,5−トリメチルピリジン−N−オキ
シド、2−ブロモ−4−ニトロピリジン−1−オキシ
ド、3−ブロモ−4−ニトロピリジン−1−オキシド、
3,5−ジブロモ−4−ニトロピリジン−1−オキシ
ド、2,5−ジブロモ−4−ニトロピリジン−1−オキ
シド、2−ブロモ−5−メチル−4−ニトロピリジン−
1−オキシド、5−ブロモ−2−メチルピリジン−N−
オキシド、3−ブロモ−4−メチルピリジン−N−オキ
シド、3−ブロモ−2,5−ジメチルピリジン−N−オ
キシド、3−ブロモ−5−メトキシピリジン−N−オキ
シド、3−ヨード−4−ニトロピリジン−1−オキシ
ド、4−ニトロ−2−ピコリン−1−オキシド、4−ニ
トロ−3−ピコリン−1−オキシド、4−ニトロ−2−
エチルピリジン−1−オキシド、4−ニトロ−2,3−
ルチジン−1−オキシド、3−エチル−4−ニトロピリ
ジン−1−オキシド、2,3,5−トリメチル−4−ニ
トロピリジン−1−オキシド、2−メトキシ−5−ニト
ロピリジン−1−オキシド、4−シアノ−2,3−ルチ
ジン−1−オキシド、4−(1−シアノ−1,2−ジフ
ェニルエチル)ピリジン−1−オキシド、3−シアノ−
4−トリフルオロメチルピリジン−1−オキシド、4−
メトキシ−3−メチルピリジン−N−オキシド、4−メ
トキシ−2,6−ジメチルピリジン−N−オキシド、キ
ノリン−N−オキシド、4−ニトロキノリン−1−オキ
シド、5−ニトロキノリン−1−オキシド、3−メチル
キノリン−N−オキシド、5−メトキシキノリン−N−
オキシド、11H−インデノ(1,2−B)キノリン−
N−オキシド、イソキノリン−N−オキシド、3−クロ
ロイソキノリン−N−オキシド、4−ブロモイソキノリ
ン−N−オキシド、5−ニトロイソキノリン−1−オキ
シド、3−メチルイソキノリン−N−オキシド2,2'
−ビピリジン−N−オキシド、4−ニトロ−2,2'−
ビピリジン−1−オキシド、4'−ニトロ−2,2'−ビ
ピリジン−1−オキシド、4,4'−ジニトロ−2,2'
−ビピリジン−1−オキシド、2,2'−ビピリジン−
N,N'−ジオキシド、4,4'−ビピリジン−N,N'
−ジオキシド、4,4'−ジニトロ−2,2'−ビピリジ
ン−1,1'−ジオキシド、4,4'−ジメトキシ−2,
2'−ビピリジン−N,N'−ジオキシド、4,6−ジメ
チルピリミジン−1−オキシド、ピラジン−N−オキシ
ド、ピラジン−N,N’−ジオキシド等が挙げられる
が、これらに限られるものではない。
【0024】一般式(B)中、R1〜R4はそれぞれ独
立に、アルキル基またはアリール基を表す。R1〜R4
の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、フェニル基、1−ナフチル
基、2−ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチ
ルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェ
ニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル
基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフ
ェニル基、3,5−ジメチルフェニル基等が挙げられる
が、これらの例に制限されるものではない。また、R1
とR3は、互いに結合して5員環または6員環を形成し
ていてもよく、さらに、R1とR2またはR3とR4が
互いに結合して1個または2個の複素環を形成していて
もよい。
【0025】一般式(B)で表される化合物は、具体例
として、例えば、ビス−ジメチルアミノ−ジフルオロメ
タン、ビス−ジエチルアミノ−ジフルオロメタン、ビス
−ジプロピルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(イ
ソプロピル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n
−ブチル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(イソ
ブチル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(ter
t−ブチル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n
−ペンチル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n
−メチルシクロヘキシル)アミノ−ジフルオロメタン、
N,N−ジメチルアミノ−N’−メチル−N’−フェニ
ルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ピペリジノ−ジフ
ルオロメタン等のビス−ジアルキルアミノ−ジフルオロ
メタンや、2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチル−イ
ミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジエチル
−イミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジ
(n−プロピル)イミダゾリジン、2,2−ジフルオロ
−1,3−ジ(イソプロピル)イミダゾリジン、2,2
−ジフルオロ−1,3−ジ(n−ブチル)イミダゾリジ
ン等を挙げることができるが、本発明はこれらの例示化
合物に制限されるものではない。好ましくは、2,2−
ジフルオロ−1,3−ジメチル−イミダゾリジン、2,
2−ジフルオロ−1,3−ジブチルイミダゾリジンであ
り、さらに好ましくは、2,2−ジフルオロ−1,3−
ジメチル−イミダゾリジンである。
【0026】これらの一般式(B)で表される化合物
は、特開平11−322639号公報に記載されている
方法により製造することができる。すなわち、例えば、
クロロホルムアミジニウムクロリドとフッ化カリウム
を、アセトニトリル中で作用させることで、製造するこ
とができる。
【0027】本発明において、出発原料として用いる含
窒素芳香族N−オキシド化合物の種類に応じて、さまざ
まなフルオロ置換含窒素芳香族化合物を製造することが
できる。例えば、一般式(A−1)で表される化合物を
原料として用いた場合、一般式(C−1)または一般式
(C−2)[化5]
【0028】
【化5】
【0029】で表される化合物を製造することができ
る。尚、一般式(C−1)及び(C−2)において、R
11〜R15は、一般式(A−1)におけるR11〜R
15と同じ意味を表す。
【0030】本発明において、含窒素芳香族N−オキシ
ド化合物と一般式(B)で表される化合物との反応によ
って、フルオロ置換含窒素芳香族化合物を製造する場
合、通常、一般式(B)で表される化合物の使用量は、
含窒素芳香族N−オキシド化合物のN−オキシド基に対
して1当量以上あればよく、反応効率を考えると、1〜
10当量使用することが好ましい。含窒素芳香族N−オ
キシド化合物のN−オキシド基に対して1当量未満で
は、未反応の一般式(B)で表される化合物が残存し、
不十分である場合が多い。但し、一般式(B)で表され
る化合物の使用量は、これに制限されるものではなく、
フルオロ置換含窒素芳香族化合物の反応液からの精製工
程において、未反応の一般式(B)で表される化合物が
精製を困難にする場合、精製工程を容易に行うために、
含窒素芳香族N−オキシド化合物のN−オキシド基に対
して1当量未満の一般式(B)で表される化合物を反応
に用いることもできる。
【0031】尚、含窒素芳香族N−オキシド化合物と一
般式(B)で表される化合物との反応に際しては、有機
溶媒の不存在下で実施することもでき、さらには、有機
溶媒の存在下で実施することもできる。
【0032】本発明に用いる有機溶媒としては、反応に
対して不活性な有機溶媒であれば任意に使用することが
できる。係る有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、オ
クタン、デカンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系
溶媒、例えば、クロロベンゼン、o−クロロトルエン、
m−クロロトルエン、p−クロロトルエンなどのハロゲ
ン化芳香族炭化水素系溶媒、例えば、クロロホルム、エ
チレンジクロライドなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、
例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジブチルエ
ーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなどのエーテ
ル系溶媒、例えば、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノンなどの非プロトン性極性溶媒などを挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。尚、これ
らの有機溶媒は、単独で使用してもよく、あるいは複数
併用してもよい。
【0033】反応に際し、含窒素芳香族N−オキシド化
合物および一般式(B)で表される化合物は、それぞ
れ、そのまま(ニート)使用することもでき、さらには
有機溶媒に溶解した状態で使用することもできる。
【0034】また、反応効率を考慮すると、反応に用い
る含窒素芳香族N−オキシド化合物および一般式(B)
で表される化合物、さらには、有機溶媒は、水を含有し
ていないことが望ましく、所望に応じて、反応に先立っ
て、脱水処理を施すことは好ましい場合がある。
【0035】さらに、反応に際しては、含窒素芳香族N
−オキシド化合物、一般式(B)で表される化合物及び
反応生成物であるフルオロ置換含窒素芳香族化合物を得
る反応に悪影響を与えないものであれば任意に存在して
いてもよく、本発明の製造方法は、塩基、触媒等の存在
下で実施することもできる。
【0036】反応は、通常、常圧下で実施することがで
きるが、所望に応じて、減圧下または加圧下で実施する
こともできる。
【0037】反応は、含窒素芳香族N−オキシド化合物
及び一般式(B)で表される化合物の分解温度未満で、
かつ反応が効率よく進行する温度が好ましく、通常、4
0〜150℃、好ましくは、60〜120℃で実施され
る。
【0038】尚、反応速度は、例えば反応温度等の条件
によっても異なるが、反応の経過は、プロトンNMRス
ペクトル、ガスクロマトグラフィー(GC)、ガスクロ
マトグラフィー−マススペクトロメトリー(GC−M
S)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の公
知の分析手段により、含窒素芳香族N−オキシド化合
物、一般式(B)で表される化合物または/及び反応生
成物であるフルオロ置換含窒素芳香族化合物の変化率を
確認することができるので、反応時間は、これらの分析
手段により所望に応じて決定することができる。通常、
反応は、約1〜約48時間、より好ましくは、約2〜約
24時間で実施される。
【0039】また、含窒素芳香族N−オキシド化合物と
一般式(B)で表される化合物との反応は、アルゴンガ
ス、窒素ガス、ヘリウムガス等の不活性ガスの存在下で
実施することは好ましい。反応に用いる反応容器の材質
は、反応条件(温度・圧力)下で通常使用でき、含窒素
芳香族N−オキシド化合物、(B)及び有機溶媒、さら
には反応生成物などと反応しない材質のものから任意に
選択することができる。反応容器の材質としては、例え
ば、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはフ
ッ素樹脂〔例えば、テフロン(商品名)〕などを挙げる
ことができる。
【0040】含窒素芳香族N−オキシド化合物及び一般
式(B)で表される化合物の反応後は、反応溶液(反応
終了液)から、例えば、蒸留、抽出、分液または濃縮な
どの公知の方法、さらにはこれらの複数の方法を用い
て、目的とするフルオロ置換含窒素芳香族化合物を分
離、精製することができる。
【0041】本発明の具体的な実施態様としては、例え
ば、原料の含窒素芳香族N−オキシド化合物、および一
般式(B)で表される化合物を、所定のモル比で反応容
器に装入し、所定の反応温度で撹拌し続け、好ましくは
窒素などの不活性ガスの存在下、反応させる方法などを
挙げることができる。尚、有機溶媒の存在下で実施する
こともでき、その際、含窒素芳香族N−オキシド化合物
及び一般式(B)で表される化合物のどちらかまたは両
方を、あらかじめ有機溶媒に溶解して使用してもよく、
あるいはそのまま(ニート)使用することもできる。た
だし、本発明の実施態様は、ここに記述されたものに限
られるものではない。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、勿論、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0043】実施例1 2−フルオロピリジンの製造
例 ガラス製の50mlの三つ口フラスコ(反応容器)に撹
拌装置を取り付け、密閉し、窒素で充満した。次に、三
つ口フラスコに窒素を流しながら、ピリジン−N−オキ
シド(純正化学製:ピリジン−1−オキシド)6.0g
(0.063モル)を入れた後、この三つ口フラスコを
70℃のオイルバス中に浸して、撹拌しながらピリジン
−N−オキシドを融解させた。その後、2,2−ジフル
オロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン4.4g(0.
032モル)を滴下ロートで5分かけて、ピリジン−N
−オキシド中に滴下した。続いて、上記フラスコ中を窒
素微加圧にしながら、110℃のオイルバス中、12時
間、撹拌した。その後、得られた反応終了液のガスクロ
マトグラフィー−マススペクトロメトリー(GC−M
S)分析の結果から、2−フルオロピリジンが生成(親
イオン 97)していたことを確認した。また、この反
応終了液を、塔頂圧力約5kPaの減圧蒸留より精製す
ることによって、目的生成物である2−フルオロピリジ
ンを0.42g(収率13.5%/2,2−ジフルオロ
−1,3−ジメチルイミダゾリジン)を得た。
【0044】実施例2 2−フルオロピリジンの製造
例 ガラス製の50mlの三つ口フラスコ(反応容器)に攪
拌装置を取り付け、密閉し、窒素で充満した。次に、三
つ口フラスコに窒素を流しながら、トルエン3mlを入
れた後、この三つ口フラスコを70℃のオイルバス中に
浸して、撹拌しながら、ピリジン−N−オキシド(純正
化学製:ピリジン−1−オキシド)1.5g(0.01
6mol)を入れた。その後、2,2−ジフルオロ−
1,3−ジメチルイミダゾリジン2.2g(0.016
mol)を滴下ロートで5分かけて滴下した。続いて、
上記フラスコ中を窒素微加圧にしながら、120℃のオ
イルバス中、12時間、撹拌した。その後、得られた反
応終了液のGC−MS(ガスクロマトグラフィー−マス
スペクトロメトリー)分析の結果から、2−フルオロピ
リジンが生成(親イオン 97)していたことを確認し
た。
【0045】実施例3 2−フルオロ−4−メチルピ
リジンの製造例 ガラス製の50mlの三つ口フラスコ(反応容器)に攪
拌装置を取り付け、密閉し、窒素で充満した。次に、三
つ口フラスコに窒素を流しながら、この三つ口フラスコ
を70℃のオイルバス中に浸して、撹拌しながら、4−
メチルピリジン−1−オキシド4.0g(0.037m
ol)を入れた。その後、2,2−ジフルオロ−1,3
−ジメチルイミダゾリジン7.2g(0.053mo
l)を滴下ロートで5分かけて滴下した。続いて、上記
フラスコ中を窒素微加圧にしながら、110℃のオイル
バス中、24時間、撹拌した。その後、得られた反応終
了液のGC−MS(ガスクロマトグラフィー−マススペ
クトロメトリー)分析の結果から、2−フルオロ−4−
メチルピリジンが生成(親イオン 111)していたこ
とを確認した。また、GC分析の結果、反応収率は30
%/4−メチルピリジン−1−オキシドであった。
【0046】実施例4 2−フルオロピリジンの製造
例 ガラス製の50mlの三つ口フラスコ(反応容器)に攪
拌装置を取り付け、密閉し、窒素で充満した。次に、三
つ口フラスコに窒素を流しながら、トリブチルアミン2
0mlを入れた後、この三つ口フラスコを70℃のオイ
ルバス中に浸して、撹拌しながら、ピリジン−N−オキ
シド2.00g(0.0211mol)を入れた。その
後、2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリ
ジン4.08g(0.0300mol)を滴下ロートで
5分かけて滴下した。その後、得られた反応終了液につ
いてGC−MS(ガスクロマトグラフィー−マススペク
トロメトリー)分析を行い、2−フルオロピリジンが生
成(親イオン 97)していたことを確認した。また、
反応終了液は2層に分離していたが、それぞれの層につ
いてGC分析を行なったところ、2−フルオロピリジン
の反応収率は40%/ピリジン−N−オキシドであっ
た。
【発明の効果】本発明により、温和な条件で実施可能な
フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法を提供する
ことが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 輝幸 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4C055 AA01 AA17 BA39 BB14 CA01 DA01 FA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含窒素芳香族N−オキシド化合物と、一
    般式(B)[化1] 【化1】 (式中、R1〜R4はそれぞれ独立に、アルキル基また
    はアリール基を示す。また、R1とR3は、互いに結合
    して5員環または6員環を形成していてもよく、さら
    に、R1とR2またはR3とR4が互いに結合して1個
    または2個の複素環を形成していてもよい。)で表され
    る化合物を反応させることを特徴とするフルオロ置換含
    窒素芳香族化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 含窒素芳香族N−オキシド化合物が、ピ
    リジン−N−オキシド誘導体、ピリミジン−N−オキシ
    ド誘導体、ピラジン−N−オキシド誘導体、ピリミジン
    −N,N’−ジオキシド誘導体、またはピラジン−N,
    N’−ジオキシド誘導体である請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 含窒素芳香族N−オキシド化合物が、一
    般式(A−1)[化2] 【化2】 〔式中、R11〜R15はそれぞれ独立に、水素原子、
    ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換または未置換
    のアルキル基、置換または未置換のアルケニル基、置換
    または未置換のアリール基、置換または未置換の飽和あ
    るいは不飽和のアルコキシ基、あるいは置換または未置
    換のアリールオキシ基を表し、また、R11〜R15か
    ら選ばれる隣接する基は互いに結合して、置換している
    炭素原子と共に、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香族
    環または脂肪族環を形成していてもよい。(但し、R1
    1およびR15の少なくとも一方は水素原子を表
    す。)〕で表される化合物である請求項1記載の製造方
    法。
JP2001095499A 2000-03-29 2001-03-29 フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法 Pending JP2001342177A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001095499A JP2001342177A (ja) 2000-03-29 2001-03-29 フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000091703 2000-03-29
JP2000-91703 2000-03-30
JP2000093238 2000-03-30
JP2000-93238 2000-03-30
JP2001095499A JP2001342177A (ja) 2000-03-29 2001-03-29 フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001342177A true JP2001342177A (ja) 2001-12-11

Family

ID=27342861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001095499A Pending JP2001342177A (ja) 2000-03-29 2001-03-29 フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001342177A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ganem Strategies for innovation in multicomponent reaction design
KR101946681B1 (ko) 4-아미노-5-플루오로-3-할로-6-(치환된)피콜리네이트의 제조 방법
Barczak et al. Stereoselective synthesis of tetrasubstituted olefins through a halogen-induced 1, 2-silyl migration.
De Moliner et al. Novel application of α-azido aldehydes in multicomponent reactions: synthesis of triazolo-fused dihydrooxazinones via a passerini reaction–dipolar cycloaddition strategy
Zajc et al. Synthesis of fluoroolefins via Julia-Kocienski olefination
CN111704582B (zh) 一种法匹拉韦及其衍生物的制备方法
Ma et al. A domino azidation/C–H amination approach toward trifluoromethyl substituted imidazoles
Epifanov et al. One-pot deoxygenation and substitution of alcohols mediated by sulfuryl fluoride
McIntosh et al. Synthesis and computational analysis of densely functionalized triazoles using o-nitrophenylalkynes
Danoun et al. Sandmeyer trifluoromethylation
JP4430392B2 (ja) 2−ハロゲン−ピリジン−カルボン酸アミドの製造方法
Ni et al. A convenient access to allylic triflones with allenes and triflyl chloride in the presence of (EtO) 2P (O) H
US4973771A (en) Phase transfer catalysts
Rathnayake et al. Coupling Photocatalysis and Substitution Chemistry to Expand and Normalize Redox-Active Halides
Capurro et al. Visible-Light-Driven Solventylation Strategy for Olefin Functionalization
JP2001342177A (ja) フルオロ置換含窒素芳香族化合物の製造方法
JP2771994B2 (ja) プロペン酸誘導体の製造法
RU2222530C2 (ru) Способ получения 2-цианопиридинов
Honraedt et al. A Three-Component Reaction for the One-Pot Preparation of β-Amino-α, α-Difluoroketones from Trimethyl (trifluoromethyl) silane (CF3TMS), Acylsilanes and Imines
JP2008056612A (ja) アミノピリジン類の製造方法
CN113979869B (zh) 一种二氟苄基化试剂及其制备方法和应用
RU2266900C2 (ru) Способы получения производных 2-аминометилпиридина и 2-цианопиридина
JP2002348266A (ja) フルオロ置換芳香族化合物の製造方法
JP2006052204A (ja) 含フッ素芳香族化合物の製造方法
JP2002145852A (ja) フルオロ置換含硫化合物の製造方法