JP2001341614A - ショルダアジャスタ装置 - Google Patents

ショルダアジャスタ装置

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JP2001341614A
JP2001341614A JP2000163839A JP2000163839A JP2001341614A JP 2001341614 A JP2001341614 A JP 2001341614A JP 2000163839 A JP2000163839 A JP 2000163839A JP 2000163839 A JP2000163839 A JP 2000163839A JP 2001341614 A JP2001341614 A JP 2001341614A
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JP
Japan
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adjuster
slider
garnish
rail
shoulder
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JP2000163839A
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English (en)
Inventor
Mutsumi Sugimoto
睦美 杉本
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MUTSUMICHI KENKYUSHO KK
Original Assignee
MUTSUMICHI KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アジャスタレールの薄形の要請に対応するとと
もに、構成部品の減少、組付性の改善等を図り、短時間
で安定的にかつスムーズに組み立てることができ、コス
トダウンも図れるショルダアジャスタ装置を提供する。 【解決手段】センタピラー等の車体取付部に固定され、
車体取付部に沿って延設されるアジャスタレール2と、
アジャスタレールに長手方向に沿ってスライド可能に装
着されたスライダ3と、スライダの表面側に装着された
ガーニッシュ4と、ガーニッシュおよびスライダをアジ
ャスタレールの長手方向所定位置で選択的に停止させる
ラッチ機構とを備える。スライダおよびガーニッシュに
ウェビングアンカ5を取付ける。アジャスタレールを偏
平な湾曲板状に構成するとともに、スライダを、アジャ
スタレレールと略合致する板状で、かつそのスライダの
幅方向両側縁部に設けた被嵌部20bを介してアジャス
タレールの両側に全体として偏平状態を維持して組付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車に搭載される
ショルダアジャスタ装置に係り、特に搭乗者の座高に応
じてウェビングアンカの高さ位置を調節可能としたショ
ルダアジャスタ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車には搭乗者の安全を守り、その確
保を図るためシートベルト装置の装着が義務付けられて
いる。このシートベルト装置を操作して搭乗車がシート
ベルト(ウェビング)をセットする際、搭乗者の座高如
何によっては、ウェビングによるいわゆる首吊り現象が
生じるおそれがある。この首吊り現象を防止し、快適な
ドライブを保証するために、ウェビングアンカの高さ位
置を搭乗者の座高に合せて位置調節することができるシ
ョルダアジャスタ装置が種々提案されている。
【0003】この種のショルダアジャスタ装置の中に
は、本発明者がショルダアジャスタ装置として提案した
特開平2−279445号公報あるいは特開平5−29
4208号公報のシートベルトアンカ装置、ウェビング
アンカ装置等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のショルダアジャ
スタ装置は、センタピラー等の車体取付部に固定される
アジャスタレールが直線形状に構成されるため、湾曲し
た車体取付部にアジャスタレールを安定的に取り付ける
ことが困難であったり、また、ショルダアジャスタ装置
の部品点数が多く、その組立が複雑で時間を要するとと
もに、自動化が困難で組付けをスムーズに行なうことが
できず、コストアップの要因となっていた。
【0005】ところで、自動車の仕様等によって、ショ
ルダアジャスタ装置の薄形化、特にアジャスタレールの
薄肉化の要請がある。従来ではレール構造として厚さ方
向寸法が大きく、簡単にはこの要請に対処することがで
きなかった。
【0006】アジャスタレールの薄肉化を図ろうとする
と、レール自体の強度、衝撃に対する変形によるエネル
ギ吸収能不足等の問題であるほか、各部品構成の大幅な
変更、部品数増加の可能性等の新たな問題も生じるが、
これまではこのような場合に対応できる構成が知られて
いない。
【0007】さらに、従来のショルダアジャスタ装置で
は、スライドアッセンブリの組付性が良好でない上に、
スライド位置決め手段のコイルスプリングを収容する
が、このコイルスプリングを安定的に位置決めさせて収
容することが困難であったり、また、ラッチ手段は組付
性が良好でないスライドアッセンブリに装着されるた
め、安定的に組み付けることができなかったり、振動騒
音の問題等もあった。
【0008】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、アジャスタレールの薄形の要請に対応するとと
もに、構成部品の減少、組付性の改善等を図り、短時間
で安定的にかつスムーズに組み立てることができ、コス
トダウンも図れるショルダアジャスタ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、センタピラー等の車体取付部
に固定され、この車体取付部に沿って延設されるアジャ
スタレールと、このアジャスタレールに長手方向に沿っ
てスライド可能に装着されるスライダと、このスライダ
の表面側に装着されるガーニッシュと、このガーニッシ
ュおよび前記スライダを前記アジャスタレールの長手方
向所定位置で選択的に停止させるラッチ機構とを備え、
前記スライダおよびガーニッシュにウェビングアンカを
取付けるようにしたショルダアジャスタ装置において、
前記アジャスタレールを偏平な湾曲板状に構成するとと
もに、前記スライダを、前記アジャスタレレールと略合
致する板状で、かつそのスライダの幅方向両側縁部に設
けた被嵌部を介して前記アジャスタレールの両側に全体
として偏平状態を維持して組付けてなることを特徴とす
るショルダアジャスタ装置を提供する。
【0010】請求項2の発明では、請求項1記載のショ
ルダアジャスタ装置において、アジャスタレールの長手
方向に沿う両端部が車体側への取付部として中間部分に
段差をもって構成されるとともに、板幅方向両側縁部は
僅かの段差をもって翼状に立上り、この部分にスライダ
が外側から被嵌されていることを特徴とするショルダア
ジャスタ装置を提供する。
【0011】請求項3の発明では、請求項1または2記
載のショルダアジャスタ装置において、アジャスタレー
ルにスライダおよびガーニッシュを所定位置で停止させ
るためのラッチ機構は、前記アジャスタレールに形成さ
れた複数のロック孔と、前記ガーニッシュ側からスプリ
ングによって弾性的に突出し前記アジャスタレールのロ
ック孔に挿入されるラッチピンとを有し、このラッチピ
ンは前記アジャスタレールのロック孔の縁部と、このロ
ック孔に先端が入り込む形で前記アジャスタレールから
突出した傾斜片部の先端表面位置との間に停止保持され
る構成とされていることを特徴とするショルダアジャス
タ装置を提供する。
【0012】請求項4の発明では、請求項1から3まで
のいずれかに記載のショルダアジャスタ装置において、
ラッチピンはアジャスタレール側と反対側の端部に楔状
の連結軸部を有し、この連結軸部がガーニッシュ側に配
置されるラッチピン操作用のボタンに直接圧入すること
により一体的に構成されてなることを特徴とするショル
ダアジャスタ装置を提供する。
【0013】請求項5の発明では、請求項1から4まで
のいずれかに記載のショルダアジャスタ装置において、
スライダの一端にガーニッシュ固定片を設けるととも
に、ガーニッシュには前記ガーニッシュ固定片に係止さ
れる係止部を設け、これらを前記スライダのスライド方
向に沿う移動により重合させるとともに、前記スライダ
の他端に設けたアンカナットとこれに対応して前記スラ
イダに設けられた筒状部分とを両者の板厚方向に嵌合さ
せることにより前記スライダとガーニッシュとを一体的
に組立ててなることを特徴とするショルダアジャスタ装
置を提供する。
【0014】請求項6の発明では、請求項1から5まで
のいずれかに記載のショルダアジャスタ装置において、
ガーニッシュのアジャスタレール側の部位に、前記スラ
イダとアジャスタレールとの嵌合度よりも密接した嵌合
度で前記アジャスタレールに嵌合するブラケットを設け
てなることを特徴とするショルダアジャスタ装置を提供
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るショルダアジ
ャスタ装置の一実施形態について、図面を参照して説明
する。図1〜図3は全体構成を示す図であり、図4〜図
30は部品構成を示す図である。
【0016】これらの図に示すように、本実施形態のシ
ョルダアジャスタ装置1は大別して、車体に固定される
縦長なアジャスタレール2と、このアジャスタレール2
に沿って昇降できるスライダ3と、このスライダ3の表
面側に配置されて一体に昇降できるガーニッシュ4とに
より構成され、スライダ3にウェビングアンカ5が取付
けられている。
【0017】図1および図9〜図12はアジャスタレー
ル2を詳細に示している。これらの図に示すように、ア
ジャスタレール2は金属製で全体として平板状に形成さ
れており、取付けるべき車体のピラーに対応して長手方
向(上下方向)に沿って緩やかに湾曲している。また、
車体に固定される上下端部に対して中間部分が車内側に
浮く状態となるように、アジャスタレール2の上下端部
と中間部分との間には板厚方向で段差が設けられてい
る。
【0018】さらに、アジャスタレール2の板幅方向両
側縁部はスライダ3を外側から被せる被嵌部としてレー
ル本体部分から僅かの段差をもって翼状に立上りその先
端側が本体部分と略平行に延在している。これらのアジ
ャスタレール2の長手方向の湾曲形状と両側縁部の折曲
形状は断面二次モーメントを考慮して各方向の引張荷重
発生時の捩りや曲げに十分耐え、かつ平面方向からの加
圧衝撃に対するエネルギの変形吸収が良好に行える設定
としてある。
【0019】また、アジャスタレール2の両端部にはボ
ルト挿通用の取付孔6がそれぞれ穿設してあり、これら
の取付孔6を介して挿通したボルト7によりアジャスタ
レール2が車体に固定されるようになっている。なお、
アジャスタレール2の下端側の取付孔6近傍には、切り
起こし片により形成されたスライダ停止用のストッパ部
8が設けてある。
【0020】アジャスタレール2の中央部分には長手方
向に間隔的に所定数のロック孔9が形成され、後述する
ラッチピンを選択的に受けることによりスライダ3の位
置決め、ひいてはウェビングアンカ5の高さ調整が行え
るようにしてある。
【0021】ロック孔9は本実施形態において上下に5
個形成されており、最上部のロック孔9aは単純貫通孔
であるが、それ以外の4個のロック孔9にはラッチ爪状
の傾斜片部10がその上方に配置し、後述するラッチピ
ンの先端をその傾斜片部10の斜面上で停止保持できる
とともに、上向きのラッチピン移動のみがその斜面に沿
って容易に行える一方、下向きのラッチピン移動はロッ
ク孔9の下側縁部の係止により、一定以上抜き動作させ
なければ行えないようになっている。
【0022】図1、図2および図13〜図23はスライ
ダ3およびそれに取付けられる部品を詳細に示してい
る。これらの図に示すように、スライダ3は、アジャス
タレール2の幅およびそれに取付けられる部品よりも若
干幅広な略長方形状の平板部3aと、その幅方向両側縁
に折曲形成した被嵌部3bとにより、偏平な断面C状の
者として金属により構成されている。このスライダ3の
平板部3aがアジャスタレール2の表面と対向し、両側
縁の折曲部分からなる被嵌部3bがアジャスタレール2
の両側縁に外側から被嵌され、そのアジャスタレール2
の長手方向に沿ってスライド移動することができる。
【0023】平板部3aの中央部分には長手方向に沿っ
て離間する位置に2つの孔11,12が穿設されてい
る。一方の孔11は使用状態で上方に位置し、後述する
ラッチピンを挿通するための孔であり、この孔11はア
ジャスタレール2と対向する側に向って窪む凹状部分の
底部中央に形成してある。
【0024】他方の孔12は使用状態で下方に位置し、
この孔12には、ウェビングアンカ5を枢支するアンカ
ボルトを螺合させるためのアンカナット13が圧挿固定
されている。アンカナット13は、その端部にフランジ
を有する筒状のもので、スライダ3の裏面側(アジャス
タレール2側)から孔12に圧入されて表面側に突出
し、フランジ部分がスライダ3の裏面に圧接した状態で
スライダ3と一体となっている。
【0025】なお、スライダ3の上端部側は平板部3a
の全体よりも若干幅狭となって長手方向に突出してお
り、スライダ上昇時のストッパ14として裏面側に傾斜
し、またストッパ14の中央位置には、ガーニッシュ4
を固定するためのガーニッシュ固定片15が表面側に向
って切起こし形成されている。
【0026】図1,2および図24〜図30は、ガーニ
ッシュ4を詳細に示している。これらの図に示すよう
に、ガーニッシュ4は樹脂成形型で、アジャスタレール
2およびスライダ3を車内側から覆う全体として長尺平
板状のものであり、その長手方向中央部分に形成した箱
状ケース16の部分がスライダ3に固定されてスライダ
3と一体移動できるようになっている。なお、4aはガ
ーニッシュ4の裏面側に設けられたリブである。
【0027】すなわち、ガーニッシュ4はスライダ3の
表面側に密接状態で重合し、そのケース16部分に上下
2つの対スライダ取付点が設けられている。
【0028】上部取付点は、ケース16の内底部に突設
した厚肉係止部17である。この厚肉係止部17は、使
用状態下向きに肉厚が漸減する傾斜表面を有する舌片状
のものであり、前述したスライダ3のガーニッシュ固定
片15の裏面側に食い込む形で嵌合される。この嵌合操
作は、ガーニッシュ4をスライダ3の表面に沿って落と
し込む状態でスライド移動させることによって容易に行
うことができる。スライダ3のガーニッシュ固定片15
は、この厚肉係止部17の表面形状に対応して湾曲して
おり、両者は一定以上の加圧力で強く食い込む。これに
より、上部取付点において簡単な操作で容易かつ迅速に
ガーニッシュ4がスライダ3に対して縦方向で位置決め
されるとともに、この両者の接合面が互いに離間するこ
とが防止される。
【0029】下部取付点は、ガーニッシュ4のケース1
6部下位側に設けられた対アンカナット嵌合部としての
筒状段部18である。すなわち、ガーニッシュ4のケー
ス16部下位側には、スライダ3に取付けたアンカナッ
ト13の外周面部分に被嵌される厚肉な筒状段部18が
一体に形成されている。この筒状段部18の上端面はア
ンカナット13の先端面と略一致している。そこで、例
えば前述した上部取付点によって位置決めをした後で、
この筒状段部18をアンカナット13に被嵌させ、この
部分をウェビングアンカ5とともにアンカボルト19に
よってアンカナット13に螺合することにより、ガーニ
ッシュ4の下位の部分をスライダ3上に締結して圧接固
定することができる。このように、上下取付点によりス
ライダ3上にガーニッシュ4を一体化することができ
る。
【0030】また、ガーニッシュ4の裏面側には、スラ
イダ3の長手方向両端の隅角部に位置して、4個のブラ
ケット20が一体形成してある。これらのブラケット2
0は、スライダ3の両側に設けたアジャスタレール2に
対する被嵌部3bと同様に、そのレール両側縁部に被嵌
される突起として形成されている。各ブラケット20
は、アジャスタレール2の表面側に当接する当接部分2
0aと、アジャスタレール2の側縁部から裏面側に回り
込む形で被嵌される被嵌部20bとからなっており、こ
れらの両者によるアジャスタレール2の表裏面への圧接
によって、ガーニッシュ4は4点でアジャスタレール2
に対しても保持される。
【0031】これらのブラケット20のアジャスタレー
ル2に対する嵌合クリアランスは、スライダ3とアジャ
スタレール2とのクリアランスよりも小さい値に設定さ
れている。したがって、ともに金属製であるスライダ3
とアジャスタレール2との接合ガタに比較して、樹脂製
ガーニッシュ4と金属製アジャスタレール2との接合ガ
タが全体として小さくなるので、振動等によって発生す
るスライダ3とアジャスタレール2との金属接触音を防
止することができる。
【0032】以上のように、スライダ3とガーニッシュ
4とは一体となってアジャスタレール2にスライド可能
に組み付けられ、そのスライド位置が下記のラッチ機構
によって定められ、ウェビングアンカ5の高さ調節が可
能となる。
【0033】図1,2および図18〜図24はラッチ機
構およびその構成部品を詳細に示している。これらの図
に示すように、ラッチ機構は、アジャスタレール2のロ
ック孔9に挿入されるラッチピン21、このラッチピン
21をロック孔9側に付勢するスプリング22、このス
プリング22の弾性力に抗してラッチピン21をロック
孔9から抜き操作するための把持操作用のボタン23等
によって構成されている。
【0034】ラッチピン21はアジャスタレール2のロ
ック孔9に挿入される短円柱状のピン部24と、このピ
ン部24の上端に形成されたフランジ部25と、このフ
ランジ部25の上方に突出する楔状の連結軸部26とを
有する金属製の一体部品として構成されており、ピン部
24がスライダ3の表面側から孔11を通してアジャス
タレール2側に挿通される。
【0035】フランジ部25はスライダ3の孔11の周
辺位置の凹部表面に当接して、ピン部24がアジャスタ
レール2側に一定量突出した状態で停止させるピン部突
出ストッパとなるとともに、スプリング22受けとして
機能する。スプリング22は、ラッチピン21の連結軸
部26の外側に装着される圧縮コイルスプリングであ
り、このスプリング22の先端はセットリング27によ
りガーニッシュ4の内部に固定される。連結軸部26
は、ガーニッシュ4に形成された空間部に配置され、操
作用のボタン23に加熱圧入され、楔形状によって抜出
し不能に一体化される。
【0036】すなわち、ボタン23は、例えば略四角箱
形の摘みとして樹脂により構成されており、その外表面
には凹部が形成されて指が掛かり易くしてある。また、
ボタン23は係止爪23aを有し、ガーニッシュ4内に
この係止爪23aを介して係止できるようになってい
る。このボタン23の内部中央位置にラッチピン21の
連結軸部26を挿入するための太径筒状のピン保持部2
8が形成されており、このピン保持部28内に連結軸部
26が圧入固定されるものである。
【0037】一方、ラッチピン21の先端のピン部24
は、スライダ3の孔11からアジャスタレール2のロッ
ク孔9に向ってスプリング22の弾性力により突出す
る。そして、アジャスタレール2の最上部のロック孔9
aに対しては完全に挿入することができ、その挿入状態
においては、ボタン23の引抜き操作を行わない限り、
縦状態に設置されるアジャスタレール2の上下方向には
ピン部24の移動が許容されない。
【0038】また、最上部のロック孔9a以外のロック
孔9に対しては、ピン部24の先端は、この各ロック孔
9に設けられている傾斜片部10上と、ロック孔9の下
縁部分とに当接した状態で停止する。この場合には、ア
ジャスタレール2に沿う下方への移動はボタン23によ
るラッチピン21の引抜きを行わない限り行なわれない
が、上方への移動は、スライダ3に対するアジャスタレ
ール2に沿う押上げ力のみを与えることにより、ピン部
24の先端が傾斜片部10の表面に沿って次第に持ち上
げられる状態となって行うことができる。
【0039】なお、スプリング22を保持するセットリ
ング27は、ガーニッシュ4の内側に設けられた縦壁2
9の下端に形成された断面逆擂鉢状の受け部に保持され
る。これにより、スプリング22の圧縮保持を行い、こ
のスプリング22が当接するフランジ部25を介してラ
ッチピン21をレール側に付勢する。ボタン23は、こ
の保持されたスプリング22の弾性力に抗して引抜き方
向に操作することになる。
【0040】本実施形態では、ラッチピン21と操作用
のボタン23とを、そのラッチピン21の楔状の連結軸
部26とそのボタン23のピン保持部28との加圧連結
によって一体化したことにより、従来これらの連結に必
要としていた連結部品を不要とし、部品点数を削減する
ことができる。
【0041】また、ガーニッシュ4には、アンカボルト
19の取付部を車内側から見えないように覆うカバー3
0が取付けられる。このカバー30は、ガーニッシュ4
と同様の樹脂部材によって冠状に構成されており、ガー
ニッシュ4に対し、複数の爪状の係止部31,32によ
って係止されている。すなわち、ガーニッシュ4のアン
カボルト19取付部には、前述した厚肉係止部17から
一体に立上る係止壁33が形成されており、この係止壁
33は上下端部に角部を有している。そして、カバー3
0には、この係止壁33の上下端部に係止される爪状の
係止部31,32が形成され、ガーニッシユ4の表面側
からの加圧力により、これらの係止部31,32が係止
壁33の上下端部に抜外れ不能に係止されるようになっ
ている。
【0042】以上の構成を有するスライダ3およびガー
ニッシュ4がアジャスタレール2上にスライド可能に嵌
装され、アジャスタレール2の上下端が車体にボルト7
を介して固定される。上端取付け用のボルト7には、L
形金具等からなるストッパ34が組付けられ、スライダ
3が最大限上昇した時(図3の状態)、このストッパ3
4にスライダ3の上端のストッパ13が当接するように
なっている。
【0043】組立手順を示すと、以下の通りである。
【0044】まず、ガーニッシュ4にボタン23を組付
けて係止爪23aを介して係止するとともに、セットリ
ング27をガーニッシュ4内に嵌込んでおく。この状態
からスプリング22とともにラッチピン21をガーニッ
シュ4側に導入し、そのラッチピン21の連結軸部26
をボタン23のピン保持部28に圧入する。これによ
り、ラッチピン21、ボタン23およびガーニッシュ4
が一体的に組付けられる。
【0045】次いでスライダ3のガーニッシュ固定片1
5をガーニッシュ4の厚肉係止部17に係止し、スライ
ダ3に予め取付けたアンカナット13をガーニッシュ4
の筒状段部18内に嵌合し、これによりガーニッシュ4
とスライダ3とを組立てる。
【0046】このようにして一体化されたガーニッシュ
4とスライダ3とを、アジャスタレール2の端部側か
ら、被嵌部3bおよびブラケット20を介してそれぞれ
嵌合する。そして、ウェビングアンカ5をアンカボルト
19によって取付けた後、カバー30を装着し、これに
よりショルダアジャスタ装置が組立てられる。この後、
車体への取付け、ウェビングの取付等を行うようにす
る。
【0047】本実施形態によれば、アジャスタレール2
を偏平な湾曲板状に構成するとともに、スライダ3を、
アジャスタレレール2と略合致する板状で、かつそのス
ライダ3の幅方向両側縁部に設けた被嵌部3bを介して
アジャスタレール2の両側に全体として偏平状態を維持
して組付けてなるものであるから、ショルダアジャスタ
装置が全体としてコンパクトな構成となる。
【0048】また、アジャスタレール2の長手方向に沿
う両端部が車体側への取付部として中間部分に段差をも
って構成されるとともに、板幅方向両側縁部は僅かの段
差をもって翼状に立上り、この部分にスライダ3が外側
から被嵌される構成としたことより、偏平な構成であり
ながらも十分な強度を有するものとなる。
【0049】また、アジャスタレール2にスライダ3お
よびガーニッシュ4を所定位置で停止させるためのラッ
チ機構は、アジャスタレール2に形成された複数のロッ
ク孔9と、ガーニッシュ4側からスプリング22によっ
て弾性的に突出しアジャスタレール2のロック孔9に挿
入されるラッチピン21とを有し、このラッチピン21
はアジャスタレール2のロック孔9の縁部と、このロッ
ク孔9に先端が入り込む形でアジャスタレール2から突
出した傾斜片部10の先端表面位置との間に停止保持さ
れる構成としたので、ラッチピン21が安定した状態で
停止し、振動等による騒音の発生防止が有効に図れる。
【0050】さらに、ラッチピン21はアジャスタレー
ル2側と反対側の端部に楔状の連結軸部26を有し、こ
の連結軸部26がガーニッシュ4側に配置されるラッチ
ピン操作用のボタン23に直接圧入することにより一体
的に構成されるので、これらの連結構造が簡単であり、
部品数の減少も図れる。
【0051】また、スライダ3の一端にガーニッシュ固
定片15を設けるとともに、ガーニッシュ4にはガーニ
ッシュ固定片15に係止される厚肉係止部17を設け、
これらをスライダ3のスライド方向に沿う移動により重
合させるとともに、スライダ3の他端に設けたアンカナ
ット13とこれに対応してスライダ3に設けられた筒状
段部18とを両者の板厚方向に嵌合させ、これによりス
ライダ3とガーニッシュ4とを一体的に組立てるので、
これらの組立てに格別の部品を要しない。
【0052】さらにまた、ガーニッシュ4のアジャスタ
レール2側の部位に、スライダ3とアジャスタレール2
との嵌合度よりも密接した嵌合度でアジャスタレール2
に嵌合するブラケット20を設けたことにより、金属相
互の接触を抑制して騒音防止が図れ、そのための余分な
騒音防止用の緩衝材等も必要とならない。
【0053】
【発明の効果】以上で詳述したように本発明によれば、
アジャスタレールの薄形の要請に対応することができる
とともに、構成部品の減少、組付性の改善等を図り、短
時間で安定的にかつスムーズに組み立てることができ、
コストダウンも図れる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショルダアジャスタ装置の一実施
形態を示す全体断面図。
【図2】図1の右側面図。
【図3】図1の状態からスライダが下降した状態を示す
説明図。
【図4】前記実施形態におけるラッチ機構部を示す拡大
断面図で、ボタンを引上げた状態を示す図。
【図5】前記実施形態における図4の状態からボタンの
引上げを外したロック状態を示す図。
【図6】前記実施形態におけるアジャスタレールとガー
ニッシュとの接合を示す図。
【図7】前記実施形態におけるアンカナット部を拡大し
て示す断面図。
【図8】前記実施形態における構成部品を示す分解斜視
図。
【図9】前記実施形態におけるアジャスタレールを示す
平面図
【図10】図9の中央部縦断面図。
【図11】図9のA−A線断面図。
【図12】図9のB−B線断面図。
【図13】前記実施形態におけるスライダを示す断面
図。
【図14】図13の中央部縦断面図。
【図15】図13のC−C線断面図。
【図16】前記実施形態におけるアンカナットを示す断
面図。
【図17】図16の中央部縦断面図。
【図18】前記実施形態におけるラッチピンを示す正面
図。
【図19】図18の側面図。
【図20】図18の平面図。
【図21】前記実施形態におけるボタンを示す断面図。
【図22】図21の側面図。
【図23】図22の底面図。
【図24】前記実施形態におけるガーニッシュを示す平
面図。
【図25】図24のD−D線断面図。
【図26】図24の底面図。
【図27】図24のE−E線断面図。
【図28】図24のF−F線断面図。
【図29】図25のG−G線断面図。
【図30】図25のH−H線断面図。
【符号の説明】
1 ショルダアジャスタ装置 2 アジャスタレール 3 スライダ 3a 平板部 3b 被嵌部 4 ガーニッシュ 4a リブ 5 ウェビングアンカ 6 取付孔 7 ボルト 8 ストッパ部 9 ロック孔 9a 最上部のロック孔 10 傾斜片部 11 孔 12 孔 13 アンカナット 14 ストッパ 15 ガーニッシュ固定片 16 ケース 17 厚肉係止部 18 筒状段部 19 アンカボルト 20 ブラケット 20a 当接部 20b 被嵌部 21 ラッチピン 22 スプリング 23 ボタン 23a 係止孔 24 ピン部 25 フランジ部 26 連結軸部 27 セットリング 28 ピン保持部 29 縦壁 30 カバー 31 係止部 32 係止部 33 係止壁 34 ストッパ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センタピラー等の車体取付部に固定さ
    れ、この車体取付部に沿って延設されるアジャスタレー
    ルと、このアジャスタレールに長手方向に沿ってスライ
    ド可能に装着されるスライダと、このスライダの表面側
    に装着されるガーニッシュと、このガーニッシュおよび
    前記スライダを前記アジャスタレールの長手方向所定位
    置で選択的に停止させるラッチ機構とを備え、前記スラ
    イダおよびガーニッシュにウェビングアンカを取付ける
    ようにしたショルダアジャスタ装置において、前記アジ
    ャスタレールを偏平な湾曲板状に構成するとともに、前
    記スライダを、前記アジャスタレレールと略合致する板
    状で、かつそのスライダの幅方向両側縁部に設けた被嵌
    部を介して前記アジャスタレールの両側に全体として偏
    平状態を維持して組付けてなることを特徴とするショル
    ダアジャスタ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のショルダアジャスタ装置
    において、アジャスタレールの長手方向に沿う両端部が
    車体側への取付部として中間部分に段差をもって構成さ
    れるとともに、板幅方向両側縁部は僅かの段差をもって
    翼状に立上り、この部分にスライダが外側から被嵌され
    ていることを特徴とするショルダアジャスタ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のショルダアジャ
    スタ装置において、アジャスタレールにスライダおよび
    ガーニッシュを所定位置で停止させるためのラッチ機構
    は、前記アジャスタレールに形成された複数のロック孔
    と、前記ガーニッシュ側からスプリングによって弾性的
    に突出し前記アジャスタレールのロック孔に挿入される
    ラッチピンとを有し、このラッチピンは前記アジャスタ
    レールのロック孔の縁部と、このロック孔に先端が入り
    込む形で前記アジャスタレールから突出した傾斜片部の
    先端表面位置との間に停止保持される構成とされている
    ことを特徴とするショルダアジャスタ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    ショルダアジャスタ装置において、ラッチピンはアジャ
    スタレール側と反対側の端部に楔状の連結軸部を有し、
    この連結軸部がガーニッシュ側に配置されるラッチピン
    操作用のボタンに直接圧入することにより一体的に構成
    されてなることを特徴とするショルダアジャスタ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
    ショルダアジャスタ装置において、スライダの一端にガ
    ーニッシュ固定片を設けるとともに、ガーニッシュには
    前記ガーニッシュ固定片に係止される係止部を設け、こ
    れらを前記スライダのスライド方向に沿う移動により重
    合させるとともに、前記スライダの他端に設けたアンカ
    ナットとこれに対応して前記スライダに設けられた筒状
    部分とを両者の板厚方向に嵌合させることにより前記ス
    ライダとガーニッシュとを一体的に組立ててなることを
    特徴とするショルダアジャスタ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    ショルダアジャスタ装置において、ガーニッシュのアジ
    ャスタレール側の部位に、前記スライダとアジャスタレ
    ールとの嵌合度よりも密接した嵌合度で前記アジャスタ
    レールに嵌合するブラケットを設けてなることを特徴と
    するショルダアジャスタ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100343098C (zh) * 2002-05-29 2007-10-17 有限会社睦道研究所 肩部调节器装置
JP2011079403A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Tokai Rika Co Ltd アンカ位置調節装置

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