JP2001341108A - 集成コルク材の着色体および集成コルク材の着色体の製造方法 - Google Patents

集成コルク材の着色体および集成コルク材の着色体の製造方法

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JP2001341108A
JP2001341108A JP2000165241A JP2000165241A JP2001341108A JP 2001341108 A JP2001341108 A JP 2001341108A JP 2000165241 A JP2000165241 A JP 2000165241A JP 2000165241 A JP2000165241 A JP 2000165241A JP 2001341108 A JP2001341108 A JP 2001341108A
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cork
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Michio Kureyama
道夫 呉山
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KUREYAMA KORUKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コルク材の特性を生かしながら所望の色に鮮
やかに着色でき、さらに意匠面に模様を付与できる集成
コルク材の着色体および集成コルク材の着色体の製造方
法を提供する。 【解決手段】 粒径が0.5mm以下に微粒化又は粉末
化された微粒状コルク材1bと、該微粒状コルク材1b
と混練して該微粒状コルク材同士1b,1b,…を結合
一体化させる接着剤3と、着色剤Tと、を具備し、前記
微粒状コルク材同士1b,1b,…を一体化した集成コ
ルク材が前記着色剤Tで着色されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒状コルク材、
また必要に応じて塊状コルク材を加えて、これらを結合
一体化させた集成コルク材を高濃度に着色することがで
きる集成コルク材の着色体および集成コルク材の着色体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コルク樫の樹皮にできるコルクは、従
来、その特性を生かして葡萄酒のコルク栓やガスケッ
ト,缶蓋等に利用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、コルク材は
水や空気を通さないスベリン成分等によって塗料を塗っ
てもはじかれて色に染まらず、その用途が限られてい
た。コルク材自身の木質調の色で許容される場合はよい
が、カラフルな意匠面が要求される商品についての展開
は難しかった。接着剤に色を付けて粒状コルク材を集成
した盤状体があるにはあるが、コルク材の粒度が大き
く、その盤状体はコルク色が勝り、全体色がくすんでい
た。また、模様が付与された集成コルク材はこれまでな
かった。
【0004】本発明は上記問題点を解決するもので、コ
ルク材の特性を生かしながら所望の色に鮮やかに着色で
き、さらに意匠面に模様を付与できる集成コルク材の着
色体および集成コルク材の着色体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1に記載の発明の要旨は、粒径が0.5mm以下
に微粒化又は粉末化された微粒状コルク材と、該微粒状
コルク材と混練して該微粒状コルク材同士を結合一体化
させる接着剤と、着色剤と、を具備し、前記微粒状コル
ク材同士を一体化した集成コルク材が前記着色剤で着色
されてなることを特徴とする集成コルク材の着色体にあ
る。ここで、「着色剤」とは、集成コルク材を着色でき
るものをいう。例えば、顔料,塗料,染料などがある。
「粒径」とは相当直径をいう。請求項2の発明たる集成
コルク材の着色体は、請求項1で、微粒状コルク材に、
さらに粒径が5mm以上の塊状コルク材が加えられたこ
とを特徴とする。請求項3に記載の発明の要旨は、着色
剤と粒径が0.5mm以下に微粒化又は粉末化された微
粒状コルク材とを容器内に充填後、これらを余熱しなが
ら混合,攪拌し、次いで、接着剤を該容器内に注入し、
前記コルク材と前記着色剤と前記接着剤との混合物を攪
拌した後、その容器のまま又は該混合物を別の成形容器
に移し、前記接着剤を硬化させてコルク材同士を結合一
体化させることを特徴とする集成コルク材の着色体の製
造方法にある。請求項4の集成コルク材の着色体の製造
方法は、請求項3で、コルク材と接着剤と着色剤との混
合物を高周波加熱又はマイクロ波加熱することにより接
着剤を硬化させることを特徴とする。
【0006】請求項1の発明のごとく、粒径が0.5m
m以下に微粒化又は粉末化された微粒状コルク材を使用
すると、コルク材にあってもその外周面の僅かなスキン
層は着色剤が浸透することから、その粒径が小さくなる
ことによって微粒状コルク材の染まる割合が高まり、鮮
明で濃く着色された集成コルク材の着色体ができる。コ
ルク材は染まらないとされていた点は、コルク材を微粉
化することにより着色可能になる。請求項2の発明のご
とく、粒径が5mm以上の塊状コルク材が加えられる
と、塊状コルク材の大半が着色剤で染まらないので、塊
状コルク材が意匠面に模様となって現れる集成コルク材
の着色体を造ることができる。請求項3の発明のごと
く、微粒状コルク材と着色剤を容器内に充填後、予めこ
れらを余熱しながら混合,攪拌すると、この余熱によっ
て着色剤が軟化し、コルク材に浸透する。さらに、混
合,攪拌するので、コルク材に一層浸透し易くなる。そ
の結果、微粒状コルク材に鮮明な着色を施すことができ
る。請求項4の発明のごとく、コルク材と着色剤と接着
剤との混合物を高周波加熱又はマイクロ波加熱すること
により接着剤を硬化させると、高周波加熱又はマイクロ
波加熱で分子摩擦を引き起こすので、着色剤(色素)が
より一層コルク材の細胞内へ入り込みやすくなる。そし
て、高周波加熱又はマイクロ波加熱を採用するので、容
器内に充填された混合物を内部まで均等に加熱可能とな
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の集成コルク材の着
色体および集成コルク材の着色体の製造方法について詳
述する。図1〜図6は、本発明に係る集成コルク材の着
色体および集成コルク材の着色体の製造方法の一形態
で、図1はペン立てに適用した集成コルク材の着色体の
斜視図、図2,図3は図1の拡大図で、図2が接着剤の
着色に顔料を用いたもの、図3が接着剤の着色に塗料を
用いたものである。図4は煉瓦の代替用ブロックに用い
た集成コルク材の着色体の斜視図、図5は履き物の下部
に用いた集成コルク材の着色体の斜視図、図6は図4の
ブロックを接合しブロック積層体にした集成コルク材の
着色体の斜視図である。
【0008】(1)集成コルク材の着色体 本発明は、コルク材1と接着剤3と着色剤Tとを具備
し、顔料2等の着色剤Tで先に微粒状コルク材1bを染
めて、その後に接着剤3を加え、該接着剤3によって微
粒状コルク材同士1b,1b,…を結合一体化させた集
成コルク材である。さらに、微粒状コルク材1bに塊状
コルク材1aを加えて一体化した集成コルク材である。
該集成コルク材は、例えば図1のようなペン立てのよう
な所定形状にして商品化される。コルクは、コルク樫の
外皮にある分裂組織のコルク質組織から得られる組織層
で、スベリン,リグニン,セルロース,タンニン,ロウ
等を組成とする。軽量で弾性特性を有し、またスベリン
によってコルクの植物細胞壁が湿潤されており、該スベ
リンのもつ不浸透性の特性によってコルク自身を着色す
るのは極めて困難となっている。塊状コルク材1aや微
粒状コルク材1bは、従来、顔料2や塗料4等の着色剤
Tによって色が染まらないと考えらてきたが、本発明者
は先に微粒状コルク材1bと着色剤Tをブレンドし、そ
の後、接着剤3でコルク材1を固めたとき、コルク材外
周面に0.3μmほど該色付き接着剤が浸透することを
見い出した。そして、粒径を0.5mm以下に微粒化又
は粉末化した微粒状コルク材1bを用いることによっ
て、コルク材の比表面積が大きくなり、コルク材を固め
た集成コルク材の着色体が色鮮やかに着色されるのを確
認し本発明に至ったものである。塊状コルク材1aをさ
らに加えれば、コルク材1の軽量特性を高めつつ該塊状
コルク材1aの木質部分が製品に模様としてちりばめら
れて優れた美観のある集成コルク材の着色体が出来上が
るのを確認したものである。
【0009】本実施形態で用いるコルク材1は、粒径が
5mm以下(0を除く)の微粒状コルク材1bと、粒径
が5mm以上の大きさにチップ化した塊状コルク材1a
と、からなる。微粒状コルク材1bは粉砕機等で微粒化
又は粉末化して5mm以下の粒径のものにしている。微
粒状コルク材1bを粒径5mm以下とするのは、粒径が
5mmを越えると、微粒状コルク材1bの全体体積に対
する着色剤(色素)の浸透割合が低く、微粒状コルク材
1bを着色剤Tで着色してもくすんだ製品しか得られな
いからである。粒径が5mmを境に、微粒状コルク材1
bが色鮮やかに染められるのが実験で判った。また、コ
ルク材1を微粒化することによって容器内に充填された
コルク材の充填隙間が小さくなり、接着剤単独で占める
割合が減るので、コルク材1に比べて比重が大の接着剤
3を減らし、製品の軽量化を達成できるメリットがあ
る。ここでは、粒径が0.01mm〜5mm程度の微粒
状コルク材1bが使っている。コルク材1の形状は図示
のごとく不規則であり、前記粒径は相当直径を示す。相
当直径とは、不規則な形をした粒子でも、それに相当し
た球体の理想粒子を考え、その直径をもって粒子径とす
るものである。塊状コルク材1aは、粒径(相当直径)
が5mm以上の大きさにチップ化したもので、より好ま
しくは粒径が5mm〜30mmの範囲にあるものであ
る。塊状コルク材1aを粒径5mm以上とするのは、こ
れが組み込まれた集成コルク材の着色体としたときに、
該塊状コルク材1aを模様として際立たせるためで、ま
た集成コルク材の着色体を軽量化させるためである。粒
径が5mm未満の塊状コルク材1aとなると、集成コル
ク材の着色体の中に塊状コルク材1aがちりばめられて
もあまり目立たなくなる。逆に、塊状コルク材1aの粒
径が小さくなって、着色体の部分と混ざり合って色がく
すんでしまうからである。また粒径が小さくなる分、集
成コルク材の着色体に占める接着剤の量が多くなり、製
品重量が重くなる問題がある。塊状コルク材1aは、コ
ルク樫の樹皮を切断,切削、漂白等をしたものを破砕し
て直接製造してもよいが、コルクから天然コルク栓等の
コルク製品を造った後の残り屑を適当に破砕して前述の
大きさにしたものを通常用いる。微粒状コルク材1b
は、塊状コルクをさらに細かくしたもので、前記粒径範
囲にしたものである。本実施形態の集成コルクの着色体
では、塊状コルク材1a及び微粒状コルク材1bを用い
るが、微粒状コルク材1bだけを用いることも勿論で
き、本発明の範囲にある。
【0010】接着剤3はコルク材同士1,1,…を接合
一体化するものである。容器内に充填されたコルク材1
間にできる隙間を接着剤3で埋めて且つ該接着剤3によ
りコルク材同士1,1,…を接合一体化できればその種
類を問わない。接着剤3は着色剤Tによって色付きとな
る。本発明に使用される接着剤3には、熱可塑性樹脂系
接着剤,熱硬化性樹脂系接着剤3,エラストマー系接着
剤,混合形接着剤等がある。熱可塑性樹脂系接着剤3と
して、例えば酢酸ビニル樹脂エマルジョン,酢酸ビニル
樹脂溶液,塩化ビニル樹脂,エチレン−酢ビ共重合体,
ポリアミド接着剤等が用いられる。ポリエステルやポリ
ウレタンも熱可塑性接着剤の状態で使うこともある。熱
硬化性樹脂系接着剤としては、エポキシ樹脂,フェノー
ル樹脂,アミノ樹脂,尿素樹脂,メラミン樹脂,レゾル
シノールホルムアルデヒド樹脂,キシレン樹脂,フラン
樹脂等が用いられる。エラストマー系接着剤としては、
ニトリルゴム系接着剤,スチレンブタジエンゴム系接着
剤,クロロピレンゴム系接着剤等がある。混合形接着剤
は前記3つの接着剤3の欠点を補完した構造用接着剤3
である。
【0011】着色剤Tは集成コルク材に色を施すもの
で、例えば顔料2,塗料4,染料5等がある。これらの
いずれか又は組合せ品が微粒状コルク材1bに混ぜられ
てこれを着色する。顔料2,塗料4,染料5等の着色剤
Tは微粒状コルク材1bの少なくとも表層部を所定の色
に着色できれば、その種類は問わない。顔料2は水,油
等に不溶の白色又は有色の粉体である。顔料2には、例
えば赤色顔料2として弁柄,カドミレッド,パーマネン
ト4R,カーミン6B,ボルドー10B,ボンマーン等
があり、黒色顔料2としてカーボンブラック,アニリン
ブラック,鉄黒等がある。また、黄色顔料2として黄
鉛,カドミエロー,ベンジジンエロー,ハンザエロー等
があり、青色顔料2として群青,紺青,コバルトブル
ー,フタロシアニンブルー等があり、緑色顔料2として
クロムグリーン,フタロシアニングリーン等がある。染
料5は有機色素のうち所定の染色法によって通常繊維に
染着する有機色素である。有機化合物が可視領域で光り
を選択吸収することによって、残りの色が赤色,緑色,
黄色等の色になってこれが肉眼で見えるとされる。塗料
4は液状物質で、物体表面に塗布し、溶媒の蒸発,化学
反応等によって物体表面に被膜を形成するものである
が、本発明の着色剤に用いることができる。透明塗料
(クリアー)と染料5や顔料2が練入された有色塗料が
あるが、本発明でいう塗料4は有色塗料である。塗料4
は一般に前記顔料2が塗料4中に微粒化分散されて安定
状態になるよう調整されている。
【0012】(2)集成コルク材の着色体の製造方法 集成コルク材の着色体の製造方法は、例えば次のように
して行われる。まず、容器(成型器,金型等を含む)内
に所定量の前記塊状コルク材1aと粒径が0.5mm以
下に微粒化又は粉末化された微粒状コルク材1bを充填
する。容器内に充填された塊状コルク材1a,微粒状コ
ルク材1bは充填層を形成し、その集合体としての組織
構造、具体的には塊状コルク材1aの間に微粒状コルク
材1bが詰まりながらも粒子間には空隙の量や形状等を
保有する。容器内に前記コルク材1を充填するのと相前
後して、所定量の着色剤Tをコルク材1が充填された容
器内へ注入する。着色剤Tは、集成コルク材(詳しくは
接着剤3)を緑色に着色させる場合、例えば東洋インキ
製造株式会社製の製品名:EM GREEN Gの顔料2
が用いられる。また、集成コルク材を赤色に着色させる
場合、例えばHoechst社製の製品名:Colanyl Red FGR 1
00 の顔料2が用いられる。
【0013】次に、容器内に充填された塊状コルク材1
aと微粒状コルク材1bと着色剤Tを余熱しながら混
合,攪拌する。この余熱で、着色剤Tが軟らかくなって
コルク材に浸透し易い状態となる。さらに、混合,攪拌
に伴って、コルク材1、特に微粒状コルク材1bの表層
から内部により深く浸透して該微粒状コルク材1bを着
色剤Tで着色していく。
【0014】続いて、接着剤を該容器内に注入する。本
実施形態では、接着剤3として尿素樹脂系接着剤を用
い、詳しくはアイカ工業株式会社製の型番:アイカユリ
UN−830を使用した。該接着剤3は、調合糊の増
粘性変化が少ない、ホルマリン臭気が少ない、貯蔵
安定性に優れ、合板用及びバインダー用樹脂として適し
ている。
【0015】コルク材1(塊状コルク材1a及び微粒状
コルク材1b)と接着剤3と着色剤Tとの配合比率は、
接着剤3や着色剤Tの種類によって多少変わり、コルク
材1が100重量部に対し、接着剤3(溶剤込み)は1
0〜100重量部、着色剤Tが1〜5重量部程度であ
る。コルク材1の比重が0.2〜0.3であることか
ら、製品(集成コルク材の着色体)の体積比率では圧倒
的にコルク材1が占めている。図2,図3では、引き出
し線が判りやすくなるよう接着剤3の占める面積が大き
く描かれているが、実際は塊状コルク材1a及び微粒状
コルク材1bがもっと密に充填されている。
【0016】しかる後、攪拌機等を使って容器内のコル
ク材1(塊状コルク材1a,微粒状コルク材1b)と着
色剤Tと接着剤3とを攪拌しながら均一化を図る。
【0017】その後、その容器のまま又はコルク材1と
着色剤Tと接着剤3との混合物を別の成形容器に移し、
接着剤3を硬化させてコルク材同士を結合一体化させ
る。ここで、接着剤3を硬化させるには、溶剤揮散形接
着剤3の場合、有機溶剤や水の放散を行う。熱風を送っ
て強制乾燥させたりする。化学反応形接着剤3では温度
を上げて反応速度を高め短時間で硬化させる方法等が採
られる。本実施形態で用いた尿素樹脂系接着剤3も加熱
乾燥により接着剤3の硬化を速め、生産性を高めること
ができるが、コルク材1は断熱材であり、表層部分だけ
が加熱されて均等に接着剤3を硬化するのは難しい。ま
た、コルク材1が木質であるので、表層部分がコゲたり
して品質低下を招きやすい状況下にある。こうしたこと
から、容器内のコルク材1と着色剤Tと接着剤3との混
合物を高周波加熱又はマイクロ波加熱することにより接
着剤3を硬化させるのがより好ましいとされる。混合物
全体に均等加熱して高品質のものを提供し且つ生産性を
高めることもできる。しかも、高周波加熱又はマイクロ
波加熱を採用すると、分子摩擦で着色剤Tのコルク細胞
へ浸透を促し、より好適となる。高周波加熱とは、10
〜100MHzの高周波の電磁エネルギーで加熱するこ
とをいい、ここでは、コルク材と接着剤と着色剤との混
合物混合物(詳しくは接着剤3)を加熱することにな
る。マイクロ波加熱とは、マイクロ波周波数ないしこれ
より多少低い周波数の電磁エネルギーで加熱することを
いう。マグネトロンを発振源とした誘電加熱であり、マ
イクロ波を直接混合物に当て、混合物内にある水分を振
動させて、その振動によって生じる摩擦熱で混合物内部
から誘電加熱する。
【0018】接着剤3の硬化を終えた後、容器から脱型
すれば接着剤3でコルク材1が結合一体化して成形され
た集成コルク材の着色体を得る。集成コルク材の着色体
は着色剤Tにより所望の濃い濃度に染まっている。微粒
状コルク材1bが着色剤Tで濃く染まり、また該コルク
材同士の間隙にある接着剤3も着色剤Tで着色され、色
鮮やかに染まった集成コルク材の着色体となっている。
図1の集成コルク材の着色体は、後加工(切削加工)
で、ペン立ての形状に造ったものである。ペンの収納穴
6をくり抜いた切削屑等は粉砕してまたリサイクルされ
る。図3は、後加工で、所定大きさのブロックに仕立て
た集成コルク材である。図5は、履き物の下部形状に切
削加工したものになっている。図6は図3の色の違う種
々のブロックを接合させて建築部材等に用いるものであ
る。これらは一例であり、図視を省略するがその他、例
えばパソコンのマウスマット等にも用いることができ
る。なお、本実施形態では容器内で容量の大きな集成コ
ルク材の着色体を製造して、その後、切削加工等で最終
製品を造ったが、コルク材1と着色剤Tと接着剤3との
混合物を最終製品用成形容器に移し、その後、接着剤3
を硬化させて直接最終製品を成形しても勿論よい。
【0019】(3)効果 このように構成した集成コルク材の着色体および集成コ
ルク材の着色体の製造方法によれば、集成コルク材に鮮
やかな色がついて着色体になっているので、コルク材1
の素材の特徴を生かしながら今までにない意匠外観に優
れる装飾品,工芸品等を提供できる。意匠的装飾が求め
られる建築部材を初めとする様々なインテリア,エクス
テリア等の分野で利用できる。本発明は、まずコルク材
1と着色剤Tを混練し、コルク細胞に浸透させたのち接
着剤3と混ぜて加熱,乾燥させるものであり、従来品の
接着剤だけに着色するものとは根本的に異なっている。
本発明では、微粒状コルク材1bに含浸させることによ
って、製品は任意に色あいや濃度調整が可能になる。さ
らに、本集成材コルクの着色体に塊状コルク材1aが含
まれると、塊状コルク材1aは大半が染まらないので、
塊状コルク材1aの部分とその他の着色剤Tによる着色
部分の色彩り,配色が一層美しくなり、華やかさを付け
加える。図1のペン立てでは着色剤T付き接着剤3の色
と微粒状コルク材1bの色が混合して、プラスチック製
品にない渋くて高級感を漂う深い色合いを提供する。ま
た、製品に暖かみのある色をかもしだし、質感,風合い
にも優れる。塊状コルク材1a及び微粒状コルク材1b
を含んだ集成コルク材の着色体であると、塊状コルク材
1aが模様になり、さらに趣きを与える。そして、本集
成コルク材の着色体は、その主体がコルク材1で弾性が
あるので、間違ってペン先を下にして収納穴6へ放り込
んでもペンが傷まない。図4のような煉瓦代替ブロック
では、その外観の美しさもさることながら、例えばビル
の屋上などに設置するガーデニング等の煉瓦代替品に打
ってつけとなる。コルク材が占める割合が高いことから
極めて軽量であり、屋上などに本集成材コルクの着色体
に係るブロックを数多く載置しても建物に重量負担を強
いることがない。加えて、屋上などの屋外に該ブロック
を設置した場合、コルク材1が断熱性に優れるため、太
陽光を遮断して省エネに役立つようにもなる。ところ
で、コルク材が断熱性に富むことからこうしたブロック
や大容量の製品内部の接着剤3を硬化させるのは極めて
困難であるが、本発明では高周波加熱又はマイクロ波加
熱を採用しているので、大容量のものでも全体に亘って
均等加熱し製品内部の接着剤も速やかに硬化させること
ができる。高周波加熱又はマイクロ波加熱によって高品
質の大きなブロック体が成形でき、生産性に富み且つ色
鮮やかな立体形状の製品を提供できる。
【0020】また、図5の履き物下部に用いた場合、こ
の部分はすり減るのが常であるが、本発明の集成コルク
材の着色体は、表面塗装やコーティングと違って、すり
減ったり削っても同じ色合いのものが現れるので、見た
目に判らない長所がある。集成コルク材の着色体を建築
用ブロックや床材等に用いると、意匠面がカラフルにな
って見栄えが良くなり、製品に豪華さも備わる。集成コ
ルク材が着色されることによって風情も加わる。それで
いて、コルク材1のもつ防音性,保温性などの特質をそ
のまま生かすことができる。また、本発明の集成コルク
材の着色体を盤状にしてマウスパッドに適用すれば、着
色されてプラッスチック製品にない色あい,風合いに優
れる。そして、コルク材1を有していることから、その
摩擦抵抗が高い特徴を生かしてマウスを少し動かすだけ
で、ポインタを大きく動かすことができる。
【0021】尚、本発明においては、前記実施形態に示
すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で
種々変更できる。コルク材1,顔料2,接着剤3,塗料
4等の形状,大きさ,成分材料等は用途に合わせて適宜
選択できる。集成コルク材の着色体の製品(商品)も前
記実例に限らない。
【0022】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の集成コルク材の
着色体および集成コルク材の着色体の製造方法によれ
ば、コルク材の特性を生かしながら所望の色に鮮やかに
着色でき、さらに塊状コルク材を付加することによって
意匠面に該塊状コルク材がつくる模様が付与され、独特
の豊かで深みのある色彩りを提供でき優れた効果を発揮
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集成コルク材の着色体および集成
コルク材の着色体の製造方法の一形態で、ペン立てに適
用した集成コルク材の着色体の斜視図である。
【図2】図1の拡大図で接着剤の着色に顔料を用いたも
のである。
【図3】接着剤の着色に塗料を用いた図1の拡大図であ
る。
【図4】ブロックに用いた集成コルク材の着色体の斜視
図である。
【図5】履き物の下部に用いた集成コルク材の着色体の
斜視図である。
【図6】ブロック積層体に適用した集成コルク材の着色
体の斜視図である。
【符号の説明】
1 コルク材 1a 塊状コルク材(塊状のコルク材) 1b 微粒状コルク材(微粒状のコルク材) 2 顔料 3 接着剤 4 塗料 5 染料 T 着色剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が0.5mm以下に微粒化又は粉末
    化された微粒状コルク材と、該微粒状コルク材と混練し
    て該微粒状コルク材同士を結合一体化させる接着剤と、
    着色剤と、を具備し、前記微粒状コルク材同士を一体化
    した集成コルク材が前記着色剤で着色されてなることを
    特徴とする集成コルク材の着色体。
  2. 【請求項2】 前記微粒状コルク材に、さらに粒径が5
    mm以上の塊状コルク材が加えられた請求項1記載の集
    成コルク材の着色体。
  3. 【請求項3】 着色剤と粒径が0.5mm以下に微粒化
    又は粉末化された微粒状コルク材とを容器内に充填後、
    これらを余熱しながら混合,攪拌し、次いで、接着剤を
    該容器内に注入し、前記コルク材と前記着色剤と前記接
    着剤との混合物を攪拌した後、その容器のまま又は該混
    合物を別の成形容器に移し、前記接着剤を硬化させてコ
    ルク材同士を結合一体化させることを特徴とする集成コ
    ルク材の着色体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記コルク材と前記着色剤と前記接着剤
    との混合物を高周波加熱又はマイクロ波加熱することに
    より接着剤を硬化させる請求項3に記載の集成コルク材
    の着色体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009526884A (ja) * 2006-02-13 2009-07-23 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト コルク粉粒からの成形部材製造方法
JP2015181657A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 ヨネックス株式会社 シャトルコックのベース部の芯材、および、シャトルコックのベース部の芯材の製造方法
JP2019055486A (ja) * 2017-09-19 2019-04-11 内山工業株式会社 コルク栓の製造方法及びコルク栓

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