JP2001340920A - フレキシブルチューブの製造装置 - Google Patents

フレキシブルチューブの製造装置

Info

Publication number
JP2001340920A
JP2001340920A JP2000163536A JP2000163536A JP2001340920A JP 2001340920 A JP2001340920 A JP 2001340920A JP 2000163536 A JP2000163536 A JP 2000163536A JP 2000163536 A JP2000163536 A JP 2000163536A JP 2001340920 A JP2001340920 A JP 2001340920A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mandrel
seal
seal member
flexible tube
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000163536A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Tanaka
鴻二 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamamoto Suiatsu Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto Suiatsu Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamamoto Suiatsu Kogyosho Co Ltd filed Critical Yamamoto Suiatsu Kogyosho Co Ltd
Priority to JP2000163536A priority Critical patent/JP2001340920A/ja
Publication of JP2001340920A publication Critical patent/JP2001340920A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力室両側のシール部における封止を損なう
ことなく長期間に亘って安定した成形を行わせることが
できるようにする。 【解決手段】 マンドレル2の中途に環状のシール部材
7を外嵌し、マンドレル2先端の大径部2a外周のシール
リング6と、シール部材7外周のシールリング22との間
に成形用の液圧を導入する圧力室を構成する。シール部
材7を軸長方向への移動不可に固定し、マンドレル2を
軸長方向への移動可能に支持し、バランスシリンダ8に
連結する。このバランスシリンダ8に圧力室に導入され
る液圧を導入し、マンドレル2に圧力室内での作用力と
逆向きの力を加え、このマンドレル2が、移動金型4の
移動に応じて追随移動するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸長方向の中途部
を波形に成形してなるフレキシブルチューブを製造する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体輸送用の配管系においては、内部流
れの作用による振動、外部からの加振による振動等、種
々の形態の振動が発生する虞れがあり、これらの振動に
起因する各部の損傷を未然に防止するための対策が必要
であり、この種の対策の一つとして、配管系の中途にフ
レキシブルチューブを介装し、該フレキシブルチューブ
の変形により前記振動を吸収する構成が広く採用されて
いる。
【0003】このような目的に使用されるフレキシブル
チューブの一つに、図7にその断面を示す如く、円管状
をなすチューブの周壁を屈曲成形し、軸長方向に適宜の
ピッチ毎に並ぶ複数(本図においては4つ)の波形突起
10,10…を形成してなるフレキシブルチューブ1があ
る。このフレキシブルチューブ1は、波形突起10,10…
の形成域の両側に残した管状部11,11の端部を、溶接、
フランジ結合等の適宜の接合手段により他の配管に接続
して配管系の中途に介装し、該配管系の振動を、前記波
形突起10,10…夫々の弾性変形により吸収すべく用いら
れる。
【0004】以上の如きフレキシブルチューブ1は、従
来から、図8及び図9に模式的に示す如く構成された装
置を用いて製造されている。この装置は、図示の如く、
マンドレル2と、該マンドレル2の外側に軸長方向に並
設された固定金型3、移動金型4及び中間金型5,5…
とを備えて構成されている。
【0005】マンドレル2は、フレキシブルチューブ1
の素材となる素材チューブSの嵌め込みが可能な外径を
有する円筒体であり、軸長方向への移動不可に固定され
ている。マンドレル2の先端側外周には、所定の長さに
亘って凹所20が周設されており、該凹所20の両側(先端
側及び基端側)の外周には、Oリング等のシールリング
22,22が巻着され、外側に嵌め込まれた素材チューブS
の内面を液密に封止するシール部が構成されている。こ
のように両側を封止された凹所20の内部には、マンドレ
ル2の軸心部に形成された導圧孔21を介して高圧の液体
(一般的には高圧水)が導かれるようにしてある。
【0006】固定金型3、移動金型4及び中間金型5,
5…は、軸心を含む一面内にて2つ割り可能に構成され
た環状体である。固定金型3及び移動金型4は、得るべ
き波形突起10の半部に相当する凹所を夫々の一面の内周
縁に沿って備え、これらの凹所の形成面を対向させ、軸
長方向に所定長離隔して配してある。固定金型3は、そ
の一部を示す固定フレームFに移動不可に固定され、ま
た移動金型4は、他面に当接するプレスヘッド40により
押圧されて固定金型3に向けて移動する構成としてあ
る。
【0007】また中間金型5,5…は、前記波形突起10
の半部に相当する凹所を夫々の両面の内周縁に沿って備
えており、共通の支持杆50,50…により軸長方向への接
離自在に支え、夫々の間に介装された押しばね51,51…
により夫々の間隔を略一定に保って固定金型3と移動金
型4との間に並設されている。
【0008】素材チューブSは、マンドレル2の外側に
先端側から嵌め込まれ、相互に離反した状態にある固定
金型3、移動金型4及び中間金型5,5…により外側か
ら掴持せしめてセットされる。このとき素材チューブS
の内側には、前記凹所20の両側のシール部により封止さ
れた圧力室が構成され、前記固定金型3は、前記圧力室
の基端側のシール部の外側に、移動金型4は、同じく先
端側のシール部の外側に夫々位置し、また中間金型5,
5…は、前記圧力室の外側に位置する。
【0009】このようにセットされた素材チューブS
は、両側を封止された圧力室の内部に前記導圧孔21を介
して高圧水を導入し、前記プレスヘッド40により移動金
型4を押圧移動せしめることより成形される。図8に
は、成形初期の状態が示され、図9には、成形完了後の
状態が示されている。
【0010】図8に示す如く素材チューブSは、前記圧
力室内に導入される高圧水の圧力により、固定金型3、
移動金型4及び中間金型5,5…の当接部間にて外側に
膨れ出すように変形し、また、移動金型4及び中間金型
5,5…は、夫々の間の押しばね51,51…の縮短を伴っ
て固定金型3に向けて移動せしめられ、図9に示す如く
固定金型3に突き合わされる結果、前記素材チューブS
は、各金型の合わせ部に形成された凹所の内面に沿って
変形し、夫々の凹所に対応する波形突起10,10…が形成
されて、図7に示すフレキシブルチューブ1が製造され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の如き
フレキシブルチューブの製造装置においては、マンドレ
ル2の先端側のシール部におけるシール位置が、成形の
前後において、図8及び図9に示すA点から、図9に示
すB点にまで移動することとなり、この移動の間、当該
シール部のシールリング22が、移動金型4による押し付
け下にて素材チューブSの内面に対して摺動する結果、
早期に摩耗することが避けられず、所望の封止性能を確
保するために、前記シールリング22の頻繁な交換を強い
られるという難点があった。
【0012】実際の操業において前記シールリング22の
交換は、 200〜300 本前後の素材チューブSを成形する
毎に必要であり、この交換に要する手間及び時間、並び
に交換用のシールリング22のコストが、フレキシブルチ
ューブ1の製造コストの増大を招く要因となっている。
【0013】そこで従来から、耐摩耗性に優れた材料製
のシールリング22を用い、また、成形途中の素材チュー
ブSとシールリング22との摺動部に潤滑油を供給して摺
動抵抗を軽減する対策が施されている。ところが、この
対策を施したとしても、シールリング22の寿命を2倍程
度に延ばし、該シールリング22の交換なしに成形可能な
素材チューブSの本数を 500本前後にまで増すのが限界
である上、耐摩耗性に優れたシールリング22が高価であ
り、更に、前記摺動部への潤滑油の供給のための手間が
必要となることから、満足すべき製造コストの低減効果
は得られない。
【0014】また、図9においては、図示の都合上、シ
ールリング22によるシール位置B点から移動金型4まで
の間の部分(図中のC部)において、素材チューブSが
外側から拘束されていない状態としてあるが、この場
合、前記C部が圧力室内の高圧水の作用により外側に膨
れ出すように変形し、またシールリング22による封止状
態も保てない。そこで実際には、移動金型4をプレスヘ
ッド40の側に厚肉化するか、又は移動金型4とプレスヘ
ッド40との間に拘束用の筒形部材を介装して、シールリ
ング22の外側を拘束できるようにしており、特に、波形
突起10,10…を多数備える長尺のフレキシブルチューブ
1を製造する装置においては、移動金型4の厚肉化、又
は前記拘束用の筒形部材の追加が装置の大型化を招来す
るという問題があった。
【0015】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、圧力室両側のシール部に用いられているシール
リングが素材チューブに対して摺動せず、これらのシー
ル部における封止を損なうことなく長期間に亘って安定
した成形を行わせることができ、製造コストの大幅な低
減を図ることが可能であり、またコンパクトに構成し得
るフレキシブルチューブの製造装置を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフレキシブ
ルチューブの製造装置は、筒形をなすマンドレルと、該
マンドレルの外側に軸長方向への接離自在に並設された
複数の金型とを備え、前記マンドレルに外嵌され、該マ
ンドレルの2か所に設けたシール部により内面を封止さ
れた素材チューブの外側を前記複数の金型により掴持
し、前記シール部間の圧力室に液圧を導入しつつ各金型
を接近させて突き合わせ、前記液圧の作用により外側に
膨れ出す前記素材チューブの周壁を各金型の合わせ形状
に沿わせて波形に屈曲成形するフレキシブルチューブの
製造装置において、前記マンドレルに摺動自在に外嵌さ
れて前記2か所のシール部の一方を構成する環状のシー
ル部材と、前記マンドレル及びシール部材の一方に連結
され、その内部に導入される前記液圧の作用により前記
マンドレル又はシール部材に前記金型の接近方向と同向
きの力を加えるバランスシリンダと、前記マンドレル及
びシール部材の他方を移動不可に拘束する手段とを具備
することを特徴とする。
【0017】本発明においては、圧力室の一側のシール
部をマンドレルに摺動自在に外嵌された環状のシール部
材により構成し、他側のシール部をマンドレルの一部に
構成して、シール部材又はマンドレルを移動不可に拘束
すると共に、マンドレル又はシール部材をバランスシリ
ンダに連結し、このバランスシリンダに素材チューブの
内側の圧力室に加圧のために導入される液圧を導入し
て、マンドレル又はシール部材に金型の接近方向と同向
きの力を加え、該マンドレル又はシール部材に圧力室の
内部において作用する力を相殺する。この状態で素材チ
ューブの成形のために金型を接近させると、バランスシ
リンダに連結されたマンドレル又はシール部材は、夫々
のシール部における摩擦抵抗により金型との間に素材チ
ューブを挾持した状態で移動し、マンドレル側のシール
部及びシール部材側のシール部が素材チューブの内面に
対して摺動せず、両シール部での封止が損なわれること
なく良好に維持される。
【0018】また本発明の第2発明に係るフレキシブル
チューブの製造装置は、前記バランスシリンダが、前記
マンドレルの外側を同軸的に囲繞する環状をなして構成
してあることを特徴とする。
【0019】この発明においては、前述した作用をなす
バランスシリンダをマンドレルの外側を囲繞する環状の
シリンダとして構成し、マンドレルの周囲にコンパクト
に配置する。
【0020】更に本発明の第3発明に係るフレキシブル
チューブの製造装置は、前記バランスシリンダの受圧面
積が、これに連結されたマンドレル又はシール部材の前
記圧力室内での受圧面積と略等しく設定してあることを
特徴とする。
【0021】この発明においては、バランスシリンダの
受圧面積を、素材チューブの内側の圧力室でのマンドレ
ル又はシール部材の受圧面積と略等しくし、これらへの
作用力を有効に相殺して、シール部の摩擦によるこれら
の移動を確実に行わせる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1及び図2は、本発明に
係るフレキシブルチューブの製造装置(以下本発明装置
という)の要部の構成を模式的に示す側断面図である。
【0023】本発明装置は、図7に示す如く、軸長方向
に所定のピッチ毎に複数の波形突起10,10…が並ぶフレ
キシブルチューブ1を製造するものであり、図8及び図
9に示す従来のフレキシブルチューブの製造装置と同様
に、筒形をなすマンドレル2と、該マンドレル2の外側
に軸長方向に並設された複数の金型(固定金型3、移動
金型4及び中間金型5,5…)とを備えて構成されてい
る。
【0024】マンドレル2は、フレキシブルチューブ1
の素材となる円管状をなす素材チューブSの嵌め込みが
可能な外径を有する先端側の大径部2aと、これに同軸的
に連設された小径部2bとを備える円筒体である。大径部
2aの外周には、後述の如く構成されたシールリング6が
巻着され、これの外側に嵌合する素材チューブSの内面
をシールするシール部が構成されている。
【0025】また小径部2bには、大径部2aと略等しい外
径を有する円環状のシール部材7が軸長方向への摺動自
在に外嵌されている。該シール部材7の外周には、Oリ
ング等のシールリング22が巻着され、これの外側に嵌合
する素材チューブSの内面を前記シールリング6から離
れた位置にてシールするシール部が構成されており、こ
のシール部と前記大径部2a側のシール部との間に液密に
封止された圧力室が形成されている。該圧力室は、マン
ドレル2の軸心部に形成された導圧孔21に連通され、後
述する成形の過程において、前記導圧孔21を介して高圧
の液体(一般的には高圧水)が導入されるようになして
ある。
【0026】以上の如く構成されたシール部材7は、筒
形の連結部材70を介して、その一部を示す固定フレーム
Fに連結され、軸長方向への移動不可に固定されてい
る。一方、前記シール部材7の内側に挿通されたマンド
レル2は、図示しない支持手段により軸長方向への移動
自在に支持されており、該マンドレル2の小径部2bの外
側には、前記シール部材7の外嵌位置よりも基端側にバ
ランスシリンダ8が構成されている。
【0027】バランスシリンダ8は、軸長方向の移動を
固定フレームFにより拘束して前記小径部2bに外嵌され
た環状のシリンダ室80と、該シリンダ室80の内部に軸長
方向への摺動自在に嵌合されたピストン81とを備えてお
り、該ピストン81に連結されたピストンロッド82は、マ
ンドレル2の先端側に向けてシリンダ室80の外部に延長
され、この延長端は、小径部2bの該当位置に周設された
係合突起2cに、マンドレル2の先端側から係合させてあ
る。
【0028】図3は、バランスシリンダ8の構成部分近
傍の拡大断面図である。本図に示す如く、ピストン81に
より軸長方向に分割されたシリンダ室80のマンドレル2
の先端側の半室は、小径部2bの該当位置を半径方向に貫
通する連通孔83と、シリンダ室80の内周面に所定の長さ
に亘って形成された凹溝84とを介してマンドレル2の軸
心部に形成された前記導圧孔21に連通され、該導圧孔21
内の液圧が導入されている。一方、シリンダ室80の基端
側の半室は、外気に連通されて低圧状態に保たれてい
る。この構成により、シリンダ室80に嵌合されたピスト
ン81は、前記導圧孔21、連通孔83及び凹溝84を介して導
入される液圧の作用によりマンドレル2の基端側に向け
て押圧されることとなり、この押圧力は、前記ピストン
ロッド82及び係合突起2cを介してマンドレル2に伝えら
れ、該マンドレル2に基端側に向かう力が加えられる。
【0029】一方、導圧孔21の内部の液圧は、前述の如
くマンドレル2の先端側の圧力室に導入され、前記大径
部2aの内側端面にも作用しており、この作用によりマン
ドレル2は、その先端側に向けて、即ち、バランスシリ
ンダ8からの作用力と逆向きに押圧される。バランスシ
リンダ8の内部での前記液圧の受圧面積、即ち、前記ピ
ストン81の面積は、前記圧力室の内部での前記液圧の受
圧面積、即ち、大径部2aの内側端面の面積と略等しく設
定してあり、夫々の受圧によりマンドレル2に加わる逆
向きの力が相互にバランスするように構成されている。
これによりマンドレル2は、前記液圧の作用下において
も、わずかな外力の作用により軸長方向に移動させるこ
とが可能である。
【0030】なおバランスシリンダ8は、一般的に使用
される円筒形のシリンダにより構成することも可能であ
るが、この場合、前述した受圧面積の確保のために大径
のシリンダが必要となり、図示の如く、マンドレル2の
外側を囲繞する環状のバランスシリンダ8とすることに
よりコンパクトな配置が可能となる。
【0031】図4は、大径部2a側のシール部の構成を示
す拡大断面図である。図示の如くシールリング6は、大
径部2aの外面に周設された凹溝60の内部に、矩形断面を
有する封止リング6aと、内向きU字形の断面を有する押
えリング6bとを、マンドレル2の先端側からこの順に装
着し、両者間にスペーサリング6cを挾持して構成されて
いる。前記凹溝60は、押えリング6bの装着位置に開口す
る連通孔61により、マンドレル2の軸心部に形成された
前記導圧孔21に連通されており、該導圧孔21の内部の液
圧が前記凹溝60の内部に導入されるようにしてある。
【0032】このように凹溝60内に導入される液圧は、
該当位置に装着された押えリング6bに作用し、該押えリ
ング6bは、U字形の開口部を広げるように拡開変形し、
スペーサリング6cを介して封止リング6aの側面を押圧す
る。この押圧により封止リング6aは、側面幅を減じるよ
うに変形し、この変形に伴う弾性反発力により素材チュ
ーブSの内面に強く押し付けられる。
【0033】図4(a)は、前記液圧が導入されていな
い状態を、図4(b)は、前記液圧が導入されている状
態を夫々示している。図4(b)の状態となったとき、
素材チューブSの内面は、前記封止リング6aの前述した
押し付けにより確実に封止される。またこのとき、前記
封止リング6aは、素材チューブSに加わる軸長方向の作
用力に対し大なる摩擦抵抗力を発生することとなる。
【0034】以上の作用をなす封止リング6aは、弾性に
富むと共に、前記押し付け時に大なる摩擦抵抗力を生じ
る材料製であることが望ましく、例えば、ウレタンゴム
製のリングが用いられる。また押えリング6bは、内向き
U字形の特殊な断面を有することから成形性に優れた材
料であることが望ましく、シール材の材料として一般的
に用いれられているNBR(ニトリロブタジエンゴム)
製とすればよい。更にスペーサリング6cは、押えリング
6bの変形を封止リング6aに均等に伝える作用をなすもの
であり、樹脂材等の硬質材料製とするのが望ましい。
【0035】以上の如きマンドレル2の外側に並設され
た固定金型3、移動金型4及び中間金型5,5…の構成
は、図8及び図9に示す従来のフレキシブルチューブの
製造装置におけるそれらと同様であり、図8及び図9に
おけると共通の参照符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0036】以上の如く構成された本発明装置におい
て、素材チューブSは、マンドレル2の先端側から大径
部2a及びシール部材7の外周に嵌め込まれ、相互に離反
した状態にある固定金型3、移動金型4及び中間金型
5,5…により外側から掴持せしめた状態にセットされ
る。このとき素材チューブSの内側には、大径部2aとシ
ール部材7との間に、シールリング6とシールリング22
とにより液密に封止された圧力室が構成され、固定金型
3は、シール部材7の外側において、また移動金型4
は、大径部2aの外側において素材チューブSを夫々掴持
し、これらの間に並設された中間金型5,5…は、前記
圧力室の外側において所定の間隔毎に並び、夫々の位置
にて素材チューブSを掴持する。
【0037】このようにセットされた素材チューブS
は、マンドレル2の軸心部に形成された導圧孔21を介し
て前記圧力室の内部に高圧水を導入する一方、移動金型
4を固定金型3に向けて接近移動せしめ、これらを複数
の中間金型5,5…を介して突き合わせることにより成
形される。図1には、成形初期の状態が、図2には、各
金型が突き合わされた成形完了後の状態が夫々示されて
いる。
【0038】図1に示す如く素材チューブSは、これの
内側の圧力室内に導入される高圧水の圧力により、固定
金型3、移動金型4及び中間金型5,5…の当接部間に
て外側に膨れ出すように変形し、この加圧状態下での前
記プレスヘッド40の押圧により、移動金型4及び中間金
型5,5…が、夫々の間の押しばね51,51…の縮短を伴
って略等しい間隔を保って移動せしめられ、図2に示す
如く、固定金型3と移動金型4との間に中間金型5,5
…が挾持された態様に相互に突き合わされる結果、前記
素材チューブSは、各金型の合わせ部に形成された凹所
の内面に沿って変形し、夫々の凹所に対応する波形突起
10,10…が形成されて、図7に示す如きフレキシブルチ
ューブ1が製造される。
【0039】このように製造されたフレキシブルチュー
ブ1は、前記圧力室への高圧水の導入を絶った後、外側
を掴持する前記固定金型3、移動金型4及び中間金型
5,5…の夫々を分離させて、マンドレル2に沿って先
端側に抜き出すことにより取り出される。
【0040】本発明装置においては、以上の如く行われ
る成形の間、前記圧力室に導入される液圧が前記バラン
スシリンダ8にも導入されており、該バランスシリンダ
8の動作により、素材チューブSの内側を支えるマンド
レル2に、圧力室内での作用力とバランスする力が、前
記移動金型4及び中間金型5,5…の接近移動の方向と
同向きに加えられている。これにより、軸長方向への移
動自在に支持された前記マンドレル2は、先端側の大径
部2aに巻装されたシールリング6と素材チューブSの内
面との間の摩擦抵抗力の作用により、前記大径部2aの外
側を掴持する移動金型4の接近移動に伴って軸長方向に
移動せしめられる。
【0041】なお、マンドレル2先端の前記圧力室の内
圧は、素材チューブSの変形に伴う内容積の変化に応じ
て変動するが、この変動は、前記導圧孔21に連通するバ
ランスシリンダ8の内部にも発生するから、前記マンド
レル2への作用力の相殺関係は良好に維持され、該マン
ドレル2の移動は、移動金型4の移動に追随して確実に
生じる。
【0042】従って、大径部2aによる素材チューブS内
面のシール位置は、図1に示す成形初期の状態から、図
2に示す成形完了の状態に至るまでの間変化せず、当該
シール部のシールリング6が、素材チューブSの内面に
対して摺動し、摩耗する虞れが殆どなく、前記シール部
における封止性能を長期に亘って良好に維持することが
できる。また大径部2a側のシールリング6は、図4に示
す如く構成され、連通孔61を介して凹溝60内に導入され
る液圧の作用により素材チューブSの内面に強く押し付
けられた状態にあるから、前述したシール位置の変化を
より確実に抑え、封止性能を一層高めることが可能とな
る。
【0043】これにより本発明装置においては、前記シ
ールリング6の交換を必要とせずに4000本前後の素材チ
ューブSを連続成形することが可能であり、 500本前後
の連続成形が限界であった従来の装置と比較した場合、
劣化したシールリング6の交換に要する手間及び時間が
軽減され、また交換用のシールリング6の必要コストが
軽減されることとなり、フレキシブルチューブ1の製造
コストを大幅に削減することが可能となる。
【0044】図5及び図6は、本発明装置の他の実施の
形態を示す側断面図である。この装置は、図1及び図2
に示す装置と同様、マンドレル2と、該マンドレル2の
外側に軸長方向に並設された固定金型3、移動金型4及
び中間金型5,5…とを備えて構成されている。マンド
レル2の先端部外周には、該マンドレル2先端の大径部
2aと、小径部2bに軸長方向への摺動自在に外嵌された環
状のシール部材7とにより両側を封止された圧力室が構
成され、該圧力室の内部には、マンドレル2の軸心部に
形成された導圧孔21を介して高圧水が導入されている。
【0045】この実施の形態においては、前記マンドレ
ル2が、その基端部を固定フレームFに固定され、軸長
方向への移動不可に拘束されており、該マンドレル2先
端の大径部2aには、Oリング等の一般的なシールリング
22が巻着されて一側のシール部を構成している。一方、
前記シール部材7は、マンドレル2の基端側に小径部2b
の外側を囲繞するように構成された環状のバランスシリ
ンダ8に筒形の連結部材70を介して連結されており、該
シール部材7の外周には、前記図4に示す如く構成され
たシールリング6が巻着され他側のシール部を構成して
いる。
【0046】バランスシリンダ8には、前記導圧孔21内
の液圧が連通孔83を介して導入されており、前記シール
部材7には、マンドレル2の先端側に向かう力が加えら
れるようにしてある。一方、前記導圧孔21内の液圧は、
マンドレル2の先端側の圧力室にも導入され、前記シー
ル部材7の端面をマンドレル2の基端側に向けて押圧し
ており、前記バランスシリンダ8からの作用力は、この
押圧力とバランスするように構成されている。これによ
りシール部材7は、前記液圧の作用下においても、わず
かな外力の作用により軸長方向に移動することができ
る。
【0047】また前記固定金型3、移動金型4及び中間
金型5,5…は、図1及び図2に示す実施の形態とは異
なり、マンドレル2先端の大径部2aの外側に固定金型3
が、シール部材7の外側に移動金型4が夫々配置され、
これらの間に中間金型5,5…が並設されている。
【0048】以上の如く構成された本発明装置において
も、マンドレル2の先端側から大径部2a及びシール部材
7の外周に素材チューブSを嵌め込み、相互に離反した
状態にある固定金型3、移動金型4及び中間金型5,5
…により外側から掴持せしめた状態にセットした後、大
径部2aとシール部材7との間に形成された圧力室内に導
圧孔21を介して高圧水を導入すると共に、移動金型4を
固定金型3に向けて移動させ、これらを中間金型5,5
…を介して突き合わせ、各金型の合わせ部に沿って素材
チューブSを成形する手順によりフレキシブルチューブ
1を製造する。図5には、成形初期の状態が、図6に
は、各金型が突き合わされた成形完了後の状態が夫々示
されている。
【0049】本発明装置においては、以上の如く行われ
る成形の間、前記圧力室に導入される液圧が前記バラン
スシリンダ8にも導入されており、該バランスシリンダ
8の動作により前記シール部材7に、圧力室内での作用
力とバランスする力が前記移動金型4及び中間金型5,
5…の接近移動の方向と同向きに加えられている。これ
により、軸長方向への移動を可能としてある前記シール
部材7は、外周に巻装されたシールリング6と素材チュ
ーブSの内面との間の摩擦抵抗力により、移動金型4の
接近移動に伴って軸長方向に移動せしめられる。
【0050】而して、前記シール部材7による素材チュ
ーブS内面のシール位置は、図5に示す成形初期の状態
から、図6に示す成形完了の状態に至るまでの間変化せ
ず、シールリング6の摩耗を抑え、前記圧力室の封止状
態を長期に亘って良好に維持することが可能となり、フ
レキシブルチューブ1の製造コストを大幅に削減するこ
とができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明装置において
は、素材チューブ成形のための液圧が導入される圧力室
の一側のシール部を、素材チューブ内側のマンドレルに
摺動自在に外嵌された環状のシール部材により、他側の
シール部をマンドレルの一部に夫々構成し、該マンドレ
ル又はシール部材をバランスシリンダに連結して金型の
接近方向と同向きの力を加え、前記シール部材又はマン
ドレルを軸長方向の移動不可に拘束したから、前記液圧
の導入下において素材チューブの成形のために金型を接
近移動させたとき、バランスシリンダに連結されたマン
ドレル又はシール部材が、夫々のシール部での摩擦抵抗
により金型の接近移動に追随して移動し、素材チューブ
との間の摩擦により損耗する虞れがなくなり、圧力室両
側のシール部での封止を損なうことなく長期に亘って安
定した成形を行わせ、フレキシブルチューブの製造コス
トの大幅な低減を図ることができると共に、シール部材
による封止状態を確保するための金型の厚肉化又は拘束
部材の追加が不要であり、装置の小型化を図ることがで
きる。
【0052】またマンドレル又はシール部材が連結され
るバランスシリンダを、マンドレルの外側を同軸的に囲
繞する環状のシリンダとして構成したから、該バランス
シリンダをマンドレルの周囲にコンパクトに配置するこ
とができ、更に、前記バランスシリンダの受圧面積を、
これに連結されたマンドレル又はシール部材の素材チュ
ーブ内側の圧力室での受圧面積と略等しくしたから、金
型の接近移動に追随したマンドレル又はシール部材の移
動を確実に行わせ、シール部の摩耗による封止性の劣化
を一層確実に防止することが可能となる等、本発明は優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の要部の構成を模式的に示す側断面
図である。
【図2】本発明装置の要部の構成を模式的に示す側断面
図である。
【図3】図1及び図2に示す装置におけるバランスシリ
ンダの構成部分近傍の拡大断面図である。
【図4】図1及び図2に示す装置における大径部側のシ
ール部の構成を示す拡大断面図である。
【図5】本発明装置の他の実施の形態を模式的に示す側
断面図である。
【図6】本発明装置の他の実施の形態を模式的に示す側
断面図である。
【図7】フレキシブルチューブの縦断面図である。
【図8】従来のフレキシブルチューブの製造装置の要部
の構成を模式的に示す側断面図である。
【図9】従来のフレキシブルチューブの製造装置の要部
の構成を模式的に示す側断面図である。
【符号の説明】
1 フレキシブルチューブ 2 マンドレル 3 固定金型 4 移動金型 5 中間金型 6 シールリング 7 シール部材 8 バランスシリンダ 10 波形突起 S 素材チューブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形をなすマンドレルと、該マンドレル
    の外側に軸長方向への接離自在に並設された複数の金型
    とを備え、前記マンドレルに外嵌され、該マンドレルの
    2か所に設けたシール部により内面を封止された素材チ
    ューブの外側を前記複数の金型により掴持し、前記シー
    ル部間の圧力室に液圧を導入しつつ各金型を接近させて
    突き合わせ、前記液圧の作用により外側に膨れ出す前記
    素材チューブの周壁を各金型の合わせ形状に沿わせて波
    形に屈曲成形するフレキシブルチューブの製造装置にお
    いて、 前記マンドレルに摺動自在に外嵌されて前記2か所のシ
    ール部の一方を構成する環状のシール部材と、 前記マンドレル及びシール部材の一方に連結され、その
    内部に導入される前記液圧の作用により前記マンドレル
    又はシール部材に前記金型の接近方向と同向きの力を加
    えるバランスシリンダと、 前記マンドレル及びシール部材の他方を移動不可に拘束
    する手段とを具備することを特徴とするフレキシブルチ
    ューブの製造装置。
  2. 【請求項2】 前記バランスシリンダは、前記マンドレ
    ルの外側を同軸的に囲繞する環状をなして構成してある
    請求項1記載のフレキシブルチューブの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記バランスシリンダの受圧面積は、こ
    れに連結されたマンドレル又はシール部材の前記圧力室
    内での受圧面積と略等しく設定してある請求項1又は請
    求項2記載のフレキシブルチューブの製造装置。
JP2000163536A 2000-05-31 2000-05-31 フレキシブルチューブの製造装置 Pending JP2001340920A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000163536A JP2001340920A (ja) 2000-05-31 2000-05-31 フレキシブルチューブの製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000163536A JP2001340920A (ja) 2000-05-31 2000-05-31 フレキシブルチューブの製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001340920A true JP2001340920A (ja) 2001-12-11

Family

ID=18667277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000163536A Pending JP2001340920A (ja) 2000-05-31 2000-05-31 フレキシブルチューブの製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001340920A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103182415A (zh) * 2011-12-28 2013-07-03 上海航天精密机械研究所 一种内高压成形的密封装置
CN106031934A (zh) * 2015-03-17 2016-10-19 天津市东浩软管科技有限公司 一种不锈钢软管出形工艺
CN113732156A (zh) * 2021-09-13 2021-12-03 哈尔滨奔马液压成型零部件有限公司 带自锁机构的大膨胀比变径薄壁管成形模具及其方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103182415A (zh) * 2011-12-28 2013-07-03 上海航天精密机械研究所 一种内高压成形的密封装置
CN106031934A (zh) * 2015-03-17 2016-10-19 天津市东浩软管科技有限公司 一种不锈钢软管出形工艺
CN106031934B (zh) * 2015-03-17 2017-12-26 天津市东浩软管科技有限公司 一种不锈钢软管出形工艺
CN113732156A (zh) * 2021-09-13 2021-12-03 哈尔滨奔马液压成型零部件有限公司 带自锁机构的大膨胀比变径薄壁管成形模具及其方法
CN113732156B (zh) * 2021-09-13 2024-04-05 哈尔滨奔马液压成型零部件有限公司 带自锁机构的大膨胀比变径薄壁管成形模具及其方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6920922B2 (ja) 成形方法及び成形装置
JP2011163523A (ja) 流体圧シリンダ
JP2010266054A (ja) 流体圧シリンダ
JP2018528867A (ja) 液圧式ワーク支持体用のクランプ機構
JP2009214154A (ja) バルジ成形方法およびバルジ成形装置
WO2018026022A1 (ja) 液量調整機構を備えた金属ベローズ管の成形方法、及び、その成形装置
CN110325773B (zh) 密封装置的制造方法及密封装置
EP1166912B1 (en) Method of manufacturing metallic bellows
JP5388319B2 (ja) 耐圧金属ベローズ及びその製造方法
JP2001340920A (ja) フレキシブルチューブの製造装置
NL8006109A (nl) Uit zuiger en cilinder bestaande inrichting met een hoofdzakelijk buisvormig huis.
WO2018191578A1 (en) Seal device for cylindrical component
US5007267A (en) Method and apparatus for manufacturing bellows pipe
WO2019230238A1 (ja) シールリング及び密封構造
JP2001334318A (ja) 液圧成形用ノズル
JP2006122943A (ja) 液圧成形用ノズルおよび液圧成形装置
JP2011136364A (ja) コルゲートチューブの製造方法
CN109807209A (zh) 一种型材或管材的弯曲设备和方法
WO2013011595A1 (ja) バルジ加工用の金属ベローズ成形方法、及び、その金属ベローズ成形装置
KR101417348B1 (ko) 하이드로포밍 장치
JP6990487B2 (ja) パイプ端部加工装置
WO2014016881A1 (ja) 流体機器用のダイアフラム構造
CN109404597A (zh) 用于使可移动管道朝向密封偏置的装置
JP2011177730A (ja) バルジ加工を用いた金属管の成形方法および成形装置
JPH03193224A (ja) 金属製蛇腹管の製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090908

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100105