JP2001338622A - 密閉型電池の製造方法 - Google Patents

密閉型電池の製造方法

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JP2001338622A
JP2001338622A JP2000161480A JP2000161480A JP2001338622A JP 2001338622 A JP2001338622 A JP 2001338622A JP 2000161480 A JP2000161480 A JP 2000161480A JP 2000161480 A JP2000161480 A JP 2000161480A JP 2001338622 A JP2001338622 A JP 2001338622A
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sealed battery
laser welding
manufacturing
welding apparatus
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JP2000161480A
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Yukichi Uesugi
勇吉 上杉
Hiroshi Hosokawa
弘 細川
Nobukazu Yamanishi
伸和 山西
Yasutomo Iwata
恭朋 岩田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時間当たりのレーザー溶接速度を高くするこ
とにより、密閉型電池の製造コストを低減でき、且つレ
ーザー溶接する際に発電要素に対する熱的影響を最小限
に止めることにより、電池性能が低下するのを抑制する
ことができる密閉型電池の製造方法の提供を目的として
いる。 【解決手段】 レーザー溶接装置からレーザービームを
連続して照射することによりシーム溶接を行う密閉型電
池の製造方法において、上記レーザー溶接装置の集光レ
ンズ13として2焦点加工レンズを用い、且つこの2焦
点加工レンズ13から出射する2つのレーザービーム1
4・15をオーバラッップさせることにより、レーザー
スポット形状がレーザーの走査方向に長手形状となるよ
うにすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー溶接装置を
用いてシーム溶接を行う密閉型電池の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、密閉型電池においては、発電要素
が収納された有底筒状の外装缶とこの外装缶の開口端に
配置された封口蓋との嵌合部、及び/又は、上記封口蓋
に形成された電解液注入口とこの電解液注入口を塞ぐ封
止板との嵌合部において、レーザー溶接装置を用いてシ
ーム溶接を行うような方法が提案されている。具体的に
は、図10に示すように、断面形状が円形の光ファイバ
ー51から出射されるレーザービームを、コリメートレ
ンズ52で平行な光束に変え、集光レンズ52で集光さ
せることにより、レーザースポット形状が円形のレーザ
ービームを被加工物54(例えば、外装缶と封口蓋との
嵌合部)の表面に投射するものである。そして、図11
(a)(b)に示すように、上記のようなレーザービー
ムの投射を繰り返すことによりシーム溶接を行ってい
た。
【0003】この場合、図11(a)(b)に示すよう
に、レーザースポット55・56のスポット間距離L5
を長くすると、被加工物54に、レーザービームによる
溶込みが小さい部分57が生じ、このため、十分な封止
がなされなくなるという問題がある。
【0004】そこで、図12(a)(b)に示すよう
に、レーザースポット55・56のスポット間距離L5
を短くし、レーザースポット55・56のオーバーラッ
プ率〔図12において、オーバーラップしている部分の
長さ(レーザースポット径L6−スポット間距離又は1
パルス当たりのレーザーヘッドの移動距離L5 )L7
レーザースポット径L6 ×100(%)で算出〕を70
%程度に規制して、レーザービームによる溶込みが小さ
い部分が生じるのを防止していた。
【0005】しかしながら、レーザー溶接装置には最大
繰り返し数(時間当たり、レーザービームを照射できる
回数)に制限があるため、上記の如くオーバーラップ率
を大きくすると、時間当たりのレーザー溶接速度が低く
なって、レーザー溶接に要する時間が長くなるというこ
とから、密閉型電池の製造コストが高くなるという課題
を有していた。また、オーバーラップ率を大きくする
と、当該部分で発電要素に対する熱的影響が大きくなる
ため、電池性能が低下するおそれがあるという課題も有
していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を考慮したものであって、時間当たりのレーザー溶接
速度を高くすることにより、密閉型電池の製造コストを
低減でき、且つレーザー溶接する際に発電要素に対する
熱的影響を最小限に止めることにより、電池性能が低下
するのを抑制することができる密閉型電池の製造方法の
提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1記載の発明は、レーザー溶
接装置からレーザービームを連続して照射することによ
りシーム溶接を行う密閉型電池の製造方法において、上
記レーザービームのレーザースポット形状が、レーザー
の走査方向に長手形状となっていることを特徴とする。
【0008】このように、レーザースポット形状がレー
ザーの走査方向に長手形状となるようにしてシーム溶接
を行えば、1回のパルス当たりのレーザー照射により溶
接される部分が長くなるので、レーザービーム間のオー
バーラップ率を従来と同様とした場合であっても、時間
当たりのレーザー溶接速度を高くすることができ、この
結果、密閉型電池の製造コストを低減できる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記レーザー溶接装置の集光レンズ
として、レーザーの副走査方向のレーザー光を圧縮する
シリンドリカルレンズを用いることを特徴とする。この
ように、レーザーの副走査方向のレーザー光を圧縮シリ
ンドリカルレンズを用いれば、レーザースポット形状
が、レーザーの走査方向に長手形状となるので、上記効
果が十分に発揮される。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記レーザー溶接装置の集光レンズ
に楕円又は矩形状のレーザービームを入射させることを
特徴とする。このように、レーザー溶接装置の集光レン
ズに楕円又は矩形状のレーザービームを入射させれば、
やはりレーザースポット形状が、レーザーの走査方向に
長手形状となるので、上記効果が十分に発揮される。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記レーザー溶接装置の集光レンズ
として2焦点加工レンズを用い、且つこの2焦点加工レ
ンズから出射される2つのレーザービームをオーバーラ
ップさせることを特徴とする。上記構成であれば、2つ
のレーザービームのオーバーラップ部分は、熱が両レー
ザービームから伝播してくるため、オーバーラップ率を
70%未満とした場合であっても溶込みが小さい部分が
生じることがない。したがって、従来のレーザー溶接方
法と比べて、レーザー溶接速度が2倍以上になる。
【0012】また、上記目的を達成するために、本発明
のうちで請求項5記載の発明は、レーザー溶接装置を用
いてシーム溶接を行う密閉型電池の製造方法において、
上記レーザー溶接装置のレーザースポット形状が円形の
レーザービームを、オーバーラップさせることなく2つ
照射する第1ステップと、上記レーザー溶接装置のレー
ザーヘッド1を所定量だけ移動して、前回のレーザー照
射位置とオーバーラップさせつつレーザービームを2つ
照射することを繰り返し行う第2ステップとを有するこ
とを特徴とする。
【0013】このように、1パルス目でレーザービーム
をオーバーラップさせることなく2つ照射した後、次の
パルスで前回のレーザー照射位置とオーバーラップさせ
てレーザービームを2つ照射すれば、1パルスでレーザ
ー溶接される部分を長くする場合と同様の作用、効果が
あるので、時間当たりのレーザー溶接速度を高くするこ
とができ、密閉型電池の製造コストを低減できる。
【0014】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の発明において、上記レーザー溶接装置の集光レンズ
として2焦点加工レンズを用いることを特徴とする。こ
の場合、2焦点加工レンズの焦点距離を長くしておけ
ば、1回のパルスでレーザービームをオーバーラップさ
せることなく2つ照射できるので、上記の効果が発揮さ
れる。
【0015】また、請求項7記載の発明は、請求項5記
載の発明において、上記レーザー溶接装置の集光レンズ
を離間させて2つ配置し、且つ各集光レンズにレーザー
ビームを入射させることを特徴とする。このような構成
であっても、1回のパルスでレーザービームをオーバー
ラップさせることなく2つ照射できるので、上記の効果
が発揮される。
【0016】また、請求項8記載の発明は、請求項5、
6又は7記載の発明において、上記レーザービームの焦
点間隔は、上記レーザービームのスポット間距離の奇数
倍となるように規制し、且つ上記レーザーヘッドの移動
距離は、上記スポット間距離の偶数倍となるように規制
することを特徴とする。
【0017】このように、レーザーヘッドの移動距離を
スポット間距離の偶数倍とすると、レーザースポット周
りに蓄積される熱が少なくなる。したがって、上記請求
項1で記載した如く、時間当たりのレーザー溶接速度を
高くすることができるという効果の他に、発電要素に対
する熱的影響を最小限に止めることができるので、電池
性能が低下するのを抑制することができるという効果も
発揮される。また、レーザーヘッドの移動距離をスポッ
ト間距離の偶数倍とする一方、レーザービームの焦点間
隔をスポット間距離の奇数倍となるように規制している
ので、レーザーヘッドを移動させつつ複数回レーザービ
ームを照射した場合であっても、レーザービームが完全
に重なって照射されるのを防止できる。
【0018】また、請求項9記載の発明は、請求項1、
2、3、4、5、6、7又は8記載の発明において、上
記レーザー溶接装置を用いてシーム溶接を行う部位が、
発電要素が収納された有底筒状の外装缶とこの外装缶の
開口端に配置された封口蓋との嵌合部、及び/又は、上
記封口蓋に形成された電解液注入口とこの電解液注入口
を塞ぐ封止板との嵌合部であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】〔第1の形態〕本発明の第1の形
態を、図1〜図7に基づいて、以下に説明する。図1は
第1の形態の製造方法により作製された密閉型電池の斜
視図、図2は図1のA−A線矢視部分断面図、図3は封
止板及びパッキングを取り除いた際の密閉型電池の斜視
図、図4は第1の形態にかかるレーザーヘッドの構造を
示す説明図、図5(a)は第1の形態にかかるレーザー
ビームの照射状態を示す説明図、同図(b)は第1の形
態にかかる被加工物の溶込み状態を示す説明図、図6は
第1の形態の変形例にかかるレーザーヘッドの構造を示
す説明図、図7(a)は第1の形態の変形例にかかるレ
ーザービームの照射状態を示す説明図、同図(b)は第
1の形態の変形例にかかる被加工物の溶込み状態を示す
説明図である。
【0020】図1に示すように、本発明に係る角型の密
閉型電池は、有底方形筒状の外装缶1を有しており、こ
の外装缶1内には、LiCoO2 を主体とする正極と、
黒鉛を主体とする負極と、これら両電極を離間するセパ
レータとから成る渦巻き状の発電要素(図示せず)が収
納されている。また、上記外装缶1内には、エチレンカ
ーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)
とが体積比で4:6の割合で混合された混合溶媒に、L
iPF6 が1M(モル/リットル)の割合で溶解された
電解液が注入されている。
【0021】ここで、上記外装缶1の開口部には、封口
蓋2がレーザー溶接されており、これによって電池が封
口される。また、上記封口蓋2には、図3に示すよう
に、貫通孔7aとこの貫通孔7aと連通する凹部7bと
から成る電解液注入口7及び、正極端子3が設けられて
いる。上記電解液注入口7の貫通孔7aには、図3に示
すように、ゴム製のパッキング5が挿入されており、こ
のパッキング5は封止板4により電池内部方向(図2中
B方向)に押圧されて、電解液が電池外に漏れるのを阻
止している。上記封止板4は上記凹部7aの上端にレー
ザー溶接されている。
【0022】上記構造の密閉型電池を、以下のようにし
て作製した。先ず、アルミ箔製正極芯体の両面に、Li
CoO2 を主成分としその他黒鉛、カーボンブラック、
N−メチル−2ピロリドンに溶かしたポリフッ化ビニリ
デンから成る正極活物質(スラリー)を塗布した後、圧
延、乾燥することにより正極を作製した。これと平行し
て、銅箔製負極芯体の両面に天然黒鉛粉末を主成分と
し、その他N−メチル−2ピロリドンに溶かしたポリフ
ッ化ビニリデンからなる負極活物質を塗布した後、圧
延、乾燥することにより負極を作製した。次に、上記正
極と負極とをポリエチレン製のセパレータを介して偏平
渦巻き状に巻回することにより発電要素を作製した。
【0023】次いで、外装缶1内に上記発電要素を挿入
した後、外装缶1の開口端に封口蓋2を嵌め込み、更
に、外装缶1と封口蓋2とをレーザー溶接した(図1に
おける太線部17)。この後、封口蓋2の電解液注入口
7から電解液を注入した後、電解液注入口7の貫通孔7
aにパッキング5を挿入した。しかる後、パッキング5
を押圧しつつ、貫通孔7aと連通する凹部7bの上端に
封止板4を嵌め込んだ後、凹部7bの周縁の封口蓋2と
封止板4とをレーザー溶接した(図1における太線部1
9・19)。これにより、密閉型電池が製造される。
【0024】ここで、上記外装缶1と封口蓋2、及び、
の凹部7bの周縁の封口蓋2と封止板4とのレーザー溶
接は、図4に示すようなレーザー溶接装置を用いた。こ
のレーザー溶接装置は、図示しないレーザー発振器とレ
ーザーヘッド10とを有している。このレーザーヘッド
10は、上記レーザー発振器からのレーザービームを導
く断面形状が円形の光ファイバー11と、この光ファイ
バー11から出射されるレーザービーム12を集光させ
る集光レンズ13とから成る。また、上記集光レンズ1
3には2焦点加工レンズが用いられており、図5(a)
に示すように、上記集光レンズ13からの2つのレーザ
ービームはレーザーの走査方向(図4図5(a)中C方
向)に並び、且つ2つのレーザースポット形状14・1
5がオーバーラップするような構成である。そして、こ
のようなレーザービームの照射を1パルス行う毎にレー
ザーヘッド10を移動させて(この場合のオーバーラッ
プ率は70%以下)、更にレーザービームを照射するこ
とによりレーザー溶接が行われる。
【0025】このようにして、レーザー溶接した場合に
は、図5(b)に示すように、被加工物(外装缶1と封
口蓋2等)16に、溶込みが小さい部分が生じなく、し
かも1回のパルスで形成されるレーザースポット形状
が、レーザーの走査方向に長手形状となっているので、
レーザー溶接速度が高くなって、短時間で完全な封止が
完了する。
【0026】尚、レーザービームをレーザーの走査方向
に長手形状とするには、上記の方法に限定するものでは
なく、以下に示すようなものであっても良い。 (1)図6に示すように、集光レンズ13としてレーザ
ーの副走査方向のレーザービームを圧縮するシリンドリ
カルレンズを用いる方法。このようなレーザー溶接装置
でレーザー溶接した場合には、レーザービームの形状
は、図7(a)に示すように、略矩形状或いは略楕円形
状となってレーザーの走査方向に長手形状となり、且つ
図7(b)に示すように、溶込みが小さい部分が生じな
いので、短時間で十分な封止がなされることになる。
尚、図6における18は光ファイバー11から出射され
るレーザービームを平行な光束に変えるためのコリメー
トレンズであり、本発明においては必須の構成要素では
ない。また、図4に示すレーザー溶接装置に、コリメー
トレンズを装着することも可能である。
【0027】(2)図6の光ファイバー11の出射口の
形状を楕円又は矩形状として、集光レンズ13(この場
合、集光レンズ13はシリンドリカルレンズではなく、
通常の1焦点加工レンズを用いる)に楕円又は矩形状の
レーザービームを入射させるような方法。このような方
法であっても、レーザービームの形状は、図7(a)に
示すように、略矩形状或いは略楕円形状となってレーザ
ーの走査方向に長手形状となる。また、電池としては、
上記リチウムイオン電池に限定するものではなく、いず
れの電池であっても、レーザー溶接装置にてシーム溶接
するような電池であれば、本発明を適用することが可能
である。
【0028】〔第2の形態〕本発明の第1の形態を、図
8及び図9に基づいて、以下に説明する。図8は第2の
形態にかかるレーザーヘッドの構造を示す説明図、図9
は(a)〜(e)は第2の形態の方法によりレーザー溶
接する場合のレーザースポット形状を順をおって説明す
る際の説明図である。光ファイバー11を途中で分岐さ
せた光ファイバー11a・光ファイバー11bから、そ
れぞれレーザービーム12・12を照射し、それらレー
ザービーム12・12に対応する位置にコリメートレン
ズ18・18と集光レンズ13・13(この集光レンズ
13は2焦点加工レンズやシリンドリカルレンズではな
く、通常のレンズ)を設けた。
【0029】このようなレーザー溶接装置を用いてレー
ザー溶接する場合には、先ず図9(a)に示すように、
レーザースポット形状21・22が円形のレーザービー
ムを2つ照射する。この際、レーザースポット形状21
・22はオーバーラップすることなく、並設するような
構成であり、またレーザービームの焦点間隔〔図9
(a)中のL1 〕はレーザービームのスポット間距離
〔最も隣接しているレーザービームの焦点間隔のことで
あり、図9(a)中のL2 〕の5倍となるように設定さ
れている。
【0030】次に、レーザーヘッド10を移動させた
後、レーザースポット形状23・24が円形のレーザー
ビームを2つ照射した。この際、レーザーヘッド10の
移動距離〔図9(b)中のL3 〕はレーザービームのス
ポット間距離〔図9(a)中のL2 〕の2倍となるよう
に設定されている。この後、図9(c)(d)に示すよ
うに、上記と同様にして、レーザービームを2つづつ照
射し〔図9(c)ではレーザースポット形状25・26
が円形のレーザービームを照射し、図9(d)ではレー
ザースポット形状27・28が円形のレーザービームを
照射する〕、更にこのような方法で照射を続けると、図
9(e)に示すようなレーザー溶接がされる。
【0031】尚、レーザービームを2つ照射する方法と
しては上記の方法に限定するものではなく、例えば前記
図4に示したように、集光レンズ13として2焦点加工
レンズを用いれば良い。但し、この場合には、図4で示
した場合より、レーザービームの焦点間隔〔図9(a)
中のL1 〕が長くなるように2焦点加工レンズを加工す
る必要がある。
【0032】また、レーザービームの焦点間隔〔図9
(a)中のL1 〕はレーザービームのスポット間距離
〔図9(a)中のL2 〕の5倍となるように設定した
が、これに限定するものではない。但し、奇数倍である
のが望ましい。更に、レーザーヘッド10の移動距離
〔図9(b)中のL3 〕はレーザービームのスポット間
距離〔図9(a)中のL2 〕の2倍となるように設定し
たが、これに限定するものではない。但し、偶数倍であ
るのが望ましい。加えて、第1の形態と同様に、コリメ
ートレンズ18は、本発明においては必須の構成要素で
はない。
【0033】
【実施例】〔実施例〕実施例としては、上記発明の実施
の形態1に示す方法と同様の方法にて作製した電池を用
いた。このようにして作製した電池を、以下、本発明電
池Aと称する。
【0034】〔比較例〕従来の技術で示した方法と同様
にして電池を作製した。このようにして作製した電池
を、以下、比較電池Xと称する。
【0035】〔実験〕レーザー溶接装置を用いて上記本
発明電池A及び比較電池Xを作製する際、1パルス当た
りの加工エネルギー、1パルス当たりの移動距離、レー
ザー溶接における最高溶接速度、レーザー照射の繰り返
し数、レーザー溶接装置で用いた出力とを調べたので、
その結果を下記表1に示す。尚、レーザー溶接装置の出
力等の条件は、以下の通りである。 ・レーザー溶接装置の最大出力:500W ・レーザー照射の最大繰り返し数:300pulse/sec ・レーザースポット径:0.5mm ・隣接するレーザースポットのオーバーラップ率:70
【0036】
【表1】
【0037】上記表1から明らかなように、比較電池X
では、レーザー照射の繰り返し数をレーザー溶接装置の
最大値(300pulse/sec )とした場合であっても、レ
ーザー溶接装置における最高溶接速度は45mm/secであ
って非常に低く、しかも、レーザー溶接装置の最大出力
の60%〔レーザー溶接装置で用いた出力(300W)
/レーザー溶接装置の最大出力(500W)×100〕
しか用いていない。
【0038】これに対して、本発明電池Aでは、レーザ
ー溶接装置の最大値(300pulse/sec )以下とした場
合(具体的には、250pulse/sec )であっても、レー
ザー溶接装置における最高溶接速度は75mm/secであっ
て非常に高くなっている。このように、レーザー照射の
繰り返し数が小さくてもレーザー溶接装置における最高
溶接速度が高くなるのは、レーザースポット形状がレー
ザーの走査方向に長手形状であるため、1パルス当たり
の移動距離が大きくなっていることによるものと考えら
れる。尚、1パルス当たりの加工エネルギーは2J/puls
e と大きくなっているが、レーザー照射の繰り返し数が
小さいので、レーザー溶接装置の最大出力内での加工が
可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
時間当たりのレーザー溶接速度を高くすることにより、
密閉型電池の製造コストを低減でき、且つレーザー溶接
する際に発電要素に対する熱的影響を最小限に止めるこ
とにより、電池性能が低下するのを抑制することができ
るといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の形態の製造方法により作製された密閉型
電池の斜視図。
【図2】図1のA−A線矢視部分断面図。
【図3】封止板及びパッキングを取り除いた際の密閉型
電池の斜視図。
【図4】第1の形態にかかるレーザーヘッドの構造を示
す説明図。
【図5】同図(a)は第1の形態にかかるレーザービー
ムの照射状態を示す説明図、同図(b)は第1の形態に
かかる被加工物の溶込み状態を示す説明図。
【図6】第1の形態の変形例にかかるレーザーヘッドの
構造を示す説明図
【図7】同図(a)は第1の形態の変形例にかかるレー
ザービームの照射状態を示す説明図、同図(b)は第1
の形態の変形例にかかる被加工物の溶込み状態を示す説
明図。
【図8】第2の形態にかかるレーザーヘッドの構造を示
す説明図。
【図9】同図(a)〜(e)は第2の形態の方法により
レーザー溶接する場合のレーザースポット形状を順をお
って説明する際の説明図。
【図10】従来の技術にかかるレーザーヘッドの構造を
示す説明図。
【図11】同図(a)は従来の技術にかかるレーザービ
ームの照射状態を示す説明図、同図(b)は従来の技術
にかかる被加工物の溶込み状態を示す説明図。
【図12】同図(a)は従来の技術にかかるレーザービ
ームの照射状態を示す説明図、同図(b)は従来の技術
にかかる被加工物の溶込み状態を示す説明図。
【符号の説明】
1:外装缶 2:封口蓋 4:封止板 5:パッキング 7a:貫通孔 7b:凹部 7:電解液注入口 10:レーザーヘッド 11:光ファイバー 13:集光レンズ 14:レーザースポット形状 15:レーザースポット形状
フロントページの続き (72)発明者 山西 伸和 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 岩田 恭朋 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA09 AA17 CC06 FF03 JJ25 JJ29

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー溶接装置からレーザービームを
    連続して照射することによりシーム溶接を行う密閉型電
    池の製造方法において、 上記レーザービームのレーザースポット形状が、レーザ
    ーの走査方向に長手形状となっていることを特徴とする
    密閉型電池の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記レーザー溶接装置の集光レンズとし
    て、レーザーの副走査方向のレーザー光を圧縮するシリ
    ンドリカルレンズを用いる、請求項1記載の密閉型電池
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記レーザー溶接装置の集光レンズに楕
    円又は矩形状のレーザービームを入射させる、請求項1
    記載の密閉型電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記レーザー溶接装置の集光レンズとし
    て2焦点加工レンズを用い、且つこの2焦点加工レンズ
    から出射する2つのレーザービームをオーバーラップさ
    せる、請求項1記載の密閉型電池の製造方法。
  5. 【請求項5】 レーザー溶接装置を用いてシーム溶接を
    行う密閉型電池の製造方法において、 上記レーザー溶接装置のレーザースポット形状が円形の
    レーザービームを、オーバーラップさせることなく2つ
    照射する第1ステップと、 上記レーザー溶接装置のレーザーヘッド1を所定量だけ
    移動して、前回のレーザー照射位置とオーバーラップさ
    せつつレーザービームを2つ照射することを繰り返し行
    う第2ステップと、 を有することを特徴とする密閉型電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記レーザー溶接装置の集光レンズとし
    て2焦点加工レンズを用いる、請求項5記載の密閉型電
    池の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記集光レンズを離間させて2つ配置
    し、且つ各集光レンズにレーザービームを入射させる、
    請求項5記載の密閉型電池の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記レーザービームの焦点間隔は、上記
    レーザービームのスポット間距離の奇数倍となるように
    規制し、且つ上記レーザーヘッドの移動距離は、上記ス
    ポット間距離の偶数倍となるように規制する、請求項
    5、6又は7記載の密閉型電池の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記レーザー溶接装置を用いてシーム溶
    接を行う部位が、発電要素が収納された有底筒状の外装
    缶とこの外装缶の開口端に配置された封口蓋との嵌合
    部、及び/又は、上記封口蓋に形成された電解液注入口
    とこの電解液注入口を塞ぐ封止板との嵌合部である、請
    求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の密閉型電
    池の製造方法。
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