JP2001333970A - 多用途充填式芳香器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】必要に応じて液状芳香剤・精油を容易に充填・
補充し、携帯・担持に適するよう漏出の恐れをなくし、
単に芳香のみならず、芳香のもつ消臭、防虫、殺菌、鎮
痛、鎮静等の機能を日常のあらゆる用途に使用できるよ
うにする手段を提供する。 【構成】空孔１２内に挿入された、綿、ウレタン、木等
の浸透性材１３に、液状芳香剤・精油を充填、含浸し芳
香穴１４から漏出することなく芳香を得、さらに、液状
芳香剤・精油の補充は、空孔１３を閉塞する紐体１５の
付帯した密閉栓１６の脱着により簡便且つ安全に行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、所望により好みの液状
芳香剤・精油を容易に充填し、持続的に繰り返し芳香を
楽しみ、消臭作用、芳香による精神衛生上の安定等を得
ることを提供する。

【０００２】

【従来の技術】従来の芳香器は容器内部に固形あるいは
液状の芳香物質を収容し、据置状態で自然揮発、加熱揮
発、空気流動揮発による単なる芳香のための容器であっ
た。また、携帯可能なものとしては、特開平０８―１３
１５２８号や特開平０９―０８４６２８号に記載された
ものがある。その他、浴場に浮かべて使用する芳香器と
して特開平１１―３４２１９１号があげられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記刊
行物記載の特開平０８―１３１５２８号や特開平０９―
０８４６２８号は携帯できるという以外は単なる芳香器
にすぎず、また特開平１１―３４２１９１号記載のもの
も浴場に浮かべるという以外はやはり単なる芳香器にす
ぎない。さらに、特開平１１―３４２１９１号記載のも
のは液状の天然芳香油を注入穴に補充するのみで、速や
かな芳香の促進については考慮されておらず、注入穴に
補充した天然芳香油の漏出に対する対策も施されていな
い。すなわち、例に上げたものはいずれも芳香器として
の用途の域に止まっているものである。

【０００４】従って、本発明は上記の問題点に着目して
なされたもので、所望の液状芳香剤・精油を好みに応じ
て容易に充填し芳香を楽しむばかりでなく、携帯・担持
に適するよう液状芳香剤・精油の漏出の恐れをなくし、
液状芳香剤・精油がもつ芳香以外の消臭、防虫、殺菌、
鎮痛、鎮静等の機能を日常のあらゆる用途に使用できる
ようにする手段を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的は、本発明の多
用途充填式芳香器具により達成される。すなわち、請求
項１記載の多用途充填式芳香器具は、綿、ウレタン、木
等の浸透性材が挿入されている空孔と直結する少なくと
も１ヶ所の芳香穴及び開閉を容易にするための紐体が付
帯した、空孔を閉塞する密閉栓をもって、形成してなる
ことを特徴とする。

【０００６】また、請求項２記載の多用途充填式芳香器
具は、綿、ウレタン、木等の浸透性材が挿入されている
任意の数の空孔と直結する任意の数の芳香穴及び開閉を
容易にするための紐体が付帯した、任意の数の空孔を閉
塞する任意の数の密閉栓をもって、形成してなることを
特徴とする。更に、請求項3記載の多用途充填式芳香器
具は前記空孔に液状芳香剤・精油を充填してなることを
特徴とする。

【０００７】

【作用】請求項１記載の多用途充填式芳香器具は、綿、
ウレタン、木等の浸透性材が挿入されている空孔と直結
する少なくとも1ヶ所の芳香穴及び開閉を容易にするた
めの紐体が付帯した、空孔を閉塞する密閉栓をもち、ま
た請求項２記載の多用途充填式芳香器具は、綿、ウレタ
ン、木等の浸透性材が挿入されている任意の数の空孔と
直結する任意の数の芳香穴及び開閉を容易にするための
紐体が付帯した、任意の数の空孔を閉塞する任意の数の
密閉栓をもっているため、使用目的に応じて外形形状に
加工を施せば、芳香器のみならず、マウスパット、枕、
室内・浴場の芳香器、アクセサリー、ハンガー、足踏み
器・指圧器等の健康関連器具、家具類の部材など広範な
用途に適用できる。

【０００８】これに加えて、空孔内部と直結する芳香穴
により芳香を楽しめることは勿論、空孔に液状芳香剤・
精油を充填しても、内部に綿、ウレタン、木等の浸透性
材が挿入されているため、空孔及び芳香穴から不意に漏
出する恐れがない。しかも、空孔を閉塞する紐体が付帯
した密閉栓の脱着により液状芳香剤・精油の充填、補充
が容易に行える。なお、本発明で用いる器具はステンレ
ス等の金属、陶器、素焼き、ガラス、プラスチック類、
又は木材からなる芳香器具を指し、またインテリアに適
した意匠を有するもの、マウスパット、枕、室内・浴場
の芳香器、アクセサリー、ハンガー、足踏み器・指圧器
等の健康関連器具、家具類の部材を含む。空孔の形成は
掘削でもよいし、凸型による成形でも構わない。

【０００９】また、多用途充填式芳香器具の空孔内部に
充填される香料は、合成化学物質でもよいが、精油を使
用することで香りに対する安心感を与えることができ、
所謂アロマセラピーまで応用の範囲を広げることができ
る。因みに精油としてはラベンダー、ローズマリー、ペ
パーミント、グレープフルーツ、オレンジ、ベルガモッ
ト、シダーウッド、サンダルウッド、パチュリー、マン
ダリン、レモングラス、ユーカリ、ヒノキ等が示され
る。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の多用途充填式芳香器具を実施
例に基づいて説明する。まず、請求項１記載の多用途充
填式芳香器具に係わる実施例を図１に示す。この多用途
充填式芳香器具１０は、適当な長さ及び幅、厚みを持
ち、目的、用途に応じた意匠を施されている。材に空け
られた空孔１２には、綿、ウレタン、木等の浸透性材１
３が挿入されており、空孔と直結する芳香穴１４及び開
閉を容易にするための紐体１５が付帯した、空孔を閉塞
する密閉栓１６とからなる。

【００１１】空孔１２内に挿入された、綿、ウレタン、
木等の浸透性材１３は図１１に示すように、液状芳香剤
・精油を充填されて含浸されてある。液状芳香剤・精油
は含浸されているため、芳香穴１４から漏出することな
く芳香を放つ。さらに、液状芳香剤・精油を補充するに
は、空孔１３を閉塞する紐体１５の付帯した密閉栓１６
は脱着が簡便であり、また、いうまでもなく含浸してい
る液状芳香材・精油は漏出することがない。すなわち、
空孔１２への液状芳香剤・精油の充填は、容易に且つ安
全に行うことができる。

【００１２】このような多用途充填式芳香器具１０は、
液状芳香剤・精油が浸透性材１３に含浸されて、空孔１
２内にあるため、躯体１１の外形形状を用途・目的に応
じて、適当な長さ、幅、厚みを持たせて加工すれば、担
持型の芳香器は勿論、マウスパット、枕、室内・浴場の
芳香器、アクセサリー、ハンガー、足踏み器・指圧器等
の健康関連器具、家具類の部材として用いることが可能
である。要するに、芳香の存在を普遍的に演出したいも
のに幅広く適用できる。

【００１３】図１の多用途充填式芳香器具の変更例を図
２に示す。この多用途充填式芳香器具２０は躯体２１の
外形形状をテーパー状に加工し、ツボ押し器具とした例
である。芳香穴２４は空孔２２と直結して躯体２１に対
して垂直に空けられている。

【００１４】図２０の多用途充填式芳香器具の変更例を
図３に示す。この多用途充填式芳香器具３０は躯体３１
の外形形状を図２０より平たくし、テーパー状に加工し
てある。密閉栓３６は躯体３１上部に開口された深溝３
７に収納され、躯体３１上部とフラットな構造になって
いる。この場合も、密閉栓３６は付帯された紐体３５に
より、容易に開閉される。

【００１５】更に多用途充填式芳香器具１０の変更例を
図４に示す。この多用途充填式芳香器具４０は躯体４１
の外形形状が手首などを乗せやすい適当な幅、長さ厚み
をもっており、平板状の部材４７に接着材、ネジ・釘等
もって取り付ければ、例えば芳香のあるマウスパットと
して利用でき、ペパーミントなどの鎮痛作用のある精油
を用いれば精神的なリラックスは元より、手首の疲れの
緩和にも効果を発揮する。この場合も、空孔４２内には
浸透性材４３が挿入されており、芳香穴４４が空孔４２
と直結している。

【００１６】更に多用途充填式芳香器具４０の変更例を
図５に示す。この多用途充填式芳香器具５０は躯体５１
の外形形状は頭部などを乗せやすい適当な幅、長さ厚み
をもっており、枕として利用できる。ラベンダーなどの
鎮静作用を示す精油を用いれば安眠に効果を発揮する。
この場合も、空孔５２内には浸透性材５３が挿入されて
おり、芳香穴５４が空孔５２と直結している。

【００１７】更に多用途充填式芳香器具５０の変更例を
図６に示す。この多用途充填式芳香器具６０は躯体６１
に吊り下げ可能なように紐体あるいは鎖状６６のものが
取り付けられており、躯体６１の外形形状に適当な意匠
を施し、適当な幅、長さ厚みを持たせれば、ネックレス
などのアクセサリーから、吊り下げ使用の可能な室内の
芳香器具まで幅広く利用できる。この場合も、空孔６２
内には浸透性材６３が挿入されており、芳香穴６４が空
孔６２と直結している。

【００１８】次に請求項2記載の多用途充填式芳香器具
に係わる実施例を図７に示す。この多用途充填式芳香器
具７０は躯体７１に空孔７２、７３、７４を持ち、各々
に浸透性材７５、７６、７７が挿入されており、また芳
香穴７８、７９、８０が各々空孔７２、７３、７４と直
結している。空孔７２、７３、７４を閉塞する密閉栓８
１、８２、８３には紐体８４、８５、８６が付帯して形
成されている。この多用途充填式芳香器具７０でも、液
状芳香剤、精油の充填、補充は容易であり、液状芳香
剤、精油は空孔７２、７３、７４に挿入された浸透性材
７５、７６、７７に含浸されてあるため、芳香穴７８、
７９、８０からの漏出は元より、補充時においても漏出
することはなく、芳香の効果も失われない。

【００１９】このような多用途充填式芳香器具７０は、
任意の数の空孔７２、７３、７４を持ち、任意の数の浸
透性材７５、７６、７７が挿入されてあり、任意の数の
芳香穴７８、７９、８０と任意の数の紐体８４、８５、
８6が付帯した密閉栓８１、８２、８３により形成され
ている。これらの任意の数の空孔には同種の液状芳香
剤、精油を充填、補充できることは勿論、各々の空孔に
異種の液状芳香剤、精油を充填、補充することも可能で
ある。このことは「嗅覚は短時間で疲労するが、ある芳
香に対して疲労しても、異種の芳香に対しては失われな
い。」という選択的疲労を示す嗅覚のメカニズムによ
り、異種芳香による長時間の嗅覚持続を可能にする。

【００２０】更に多用途充填式芳香器具７０の変更例を
図８に示す。この多用途充填式芳香器具９０は躯体９１
の外形がハンガー状に加工されており、空孔９２、９３
には浸透性材９４、９５が挿入されており、空孔９２、
９３に液状芳香剤、精油を充填、補充すれば空孔９２、
９３と直結した芳香穴９６、９７より芳香が得られる。
液状芳香剤、精油は空孔９２、９３に挿入された浸透性
材９４、９５に含浸されてあるため、漏出することがな
く、また空孔９２、９３を閉塞する紐体９８、９９が付
帯した密閉栓１００、１０１により充填、補充が容易で
ある。このような多用途充填式芳香器具９０を用いれ
ば、衣類に用いるハンガーとして利用しても、液状芳香
剤、精油により衣類が侵害されることなく、好みの芳香
を衣類に移せるばかりでなく、用いる液状芳香剤、精油
の選択により防虫効果も期待できる。勿論この場合は、
図２０に示したと同様に密閉栓１００、１０１は躯体９
１上部とフラットになるよう深溝１０２、１０３内に収
容されている。

【００２１】更に多用途充填式芳香器具９０の変更例を
図９に示す。この多用途充填式芳香器具１１０は躯体１
１１が例えば箪笥のような箱体の部材として用いられて
いる。この場合も空孔、浸透性材、芳香穴、密閉栓、紐
体は任意の数でよく、空孔１１２には浸透性材１１３が
挿入されており、空孔１１２に液状芳香剤、精油を充
填、補充すれば空孔１１２と直結した芳香穴１１４より
芳香が得られる。液状芳香剤、精油は空孔１１２に挿入
された浸透性材１１３に含浸されてあるため、漏出する
ことがなく、また１１２を閉塞する紐体１１５が付帯し
た密閉栓１１６により充填、補充が容易である。このよ
うな多用途充填式芳香器具１１０を用いれば、収納家具
類の、とりわけ新品の時に問題となるホルムアルデヒド
等のマスキングあるいは中和に役立つとともに、収納し
た衣類等に好みの芳香を衣類に移せるばかりでなく、用
いる液状芳香剤、精油の選択により防虫効果も期待で
き、当然液状芳香剤、精油により衣類が侵害されること
もない。勿論この場合も、図20に示したと同様に密閉栓
１１６は躯体１１１上部とフラットになるよう深溝１１
７内に収容されているため、密閉栓１１６が箪笥等の開
閉の障害になることはない。

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
及び請求項２記載の多用途充填式芳香器具は、いずれも
綿、ウレタン、木等の浸透性材を挿入した空孔に直結す
る芳香穴及び紐体の付帯した密閉栓によって形成される
構造であるため、液状芳香剤、精油の漏出の恐れがな
く、外形形状を目的、用途に応じた適当な長さ、幅、厚
み、意匠を持たせて加工すれば、携帯・担持型の芳香器
は勿論、マウスパット、枕、室内・浴場の芳香器、アク
セサリー、ハンガー、足踏み器・指圧器等の健康関連器
具、家具類の部材として用いることが可能であり、広範
な用途に使用することができる。

【００２２】更に浸透性材を挿入した空孔に液状芳香
剤、精油を充填・補充することにより、芳香穴から芳香
を楽しむことができ、前記各種用途において選択的に液
状芳香剤、精油を用いれば芳香とともに衣類の防虫等に
も適用できるなど、さらに用途が広くなり、香りの存在
を普遍的に演出したい日常のあらゆる用途に適用するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例に係わる多用途充填式芳香器具を示す
図である。

【図２】図１に示す多用途充填式芳香器具の変更例を示
す図である。

【図３】図２に示す多用途充填式芳香器具の変更例を示
す図である。

【図４】図１に示す多用途充填式芳香器具の別実施例を
示す図である。

【図５】図４に示す多用途充填式芳香器具の変更例を示
す図である。

【図６】更に図１に示す多用途充填式芳香器具の別実施
例を示す図である。

【図７】別実施例に係わる多用途充填式芳香器具を示す
図である。

【図８】図７に示す多用途充填式芳香器具の変更例を示
す図である。

【図９】図８に示す多用途充填式芳香器具の別実施例を
示す図である。

【図１０】実施例の多用途充填式芳香器具に使用する紐
体付帯の密閉栓を示す図である。

【図１１】実施例の多用途充填式芳香器具に液状芳香
剤、精油を充填・補充してあることを示す図である。

【符号の説明】

１０、７０ 多用途充填式芳香器具 １２、７２、７３、７４ 空孔 １３、７５、７６、７７ 綿、ウレタン、木等の浸透
性材 １４、７８、７９、８０ 芳香穴 １５、８１、８２、８３ 紐体 １６、８４、８５、８６ 密閉栓 １１１ 液状芳香剤、精油

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】材に空けられた、綿、ウレタン、木等の浸
   透性材が挿入されている空孔と直結する少なくとも１ヶ
   所の芳香穴及び開閉を容易にするための紐体が付帯し
   た、空孔を閉塞する密閉栓をもって、形成してなること
   を特徴とする多用途充填式芳香器具。
2. 【請求項２】材に空けられた、綿、ウレタン、木等の浸
   透性材が挿入されている任意の数の空孔と直結する任意
   の数の芳香穴及び開閉を容易にするための紐体が付帯し
   た、任意の数の空孔を閉塞する任意の数の密閉栓をもっ
   て、形成してなることを特徴とする多用途充填式芳香器
   具。
3. 【請求項３】前記空孔に液状芳香剤・精油を充填してな
   ることを特徴とする請求項１または請求項２記載の多用
   途充填式芳香器具。