JP2001331964A - 収差補正ユニット、光ピックアップ装置及び記録再生装置 - Google Patents

収差補正ユニット、光ピックアップ装置及び記録再生装置

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JP2001331964A
JP2001331964A JP2000152271A JP2000152271A JP2001331964A JP 2001331964 A JP2001331964 A JP 2001331964A JP 2000152271 A JP2000152271 A JP 2000152271A JP 2000152271 A JP2000152271 A JP 2000152271A JP 2001331964 A JP2001331964 A JP 2001331964A
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electrode
correction unit
voltage
aberration correction
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JP2000152271A
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Masakazu Ogasawara
昌和 小笠原
Masayuki Iwasaki
正之 岩崎
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Pioneer Electronic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度な収差補正が可能で高性能な収差補正
ユニット、光ピックアップ装置及び記録再生装置を提供
する。 【解決手段】 互いに対向する第1電極層及び第2電極
層と、第1電極層及び第2電極層間に設けられ、印加電
圧に応じて配向状態が変化する液晶素子と、を有し、第
1電極層は第1電極層を含む平面内の所定基準軸に対し
て軸対称なストライプ状の複数の電極を含み、第2電極
層は所定基準軸に略直交する基準軸に対して軸対称で少
なくとも一部が湾曲したストライプ状の複数の電極を含
み、第1電極層及び第2電極層の各電極の形状、電極の
各々への所定電圧の印加によって光路中において生じた
収差が補正されるように定められている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクなどの
情報記録媒体の記録再生装置、及び当該記録再生装置に
用いられる収差補正ユニット、光ピックアップ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】光学的に情報記録又は情報再生が行われ
る情報記録媒体として、CD(Compact disc)、DVD
(Digital Versatile Disc)等の光ディスクが知られて
おり、再生専用の光ディスク、情報を追記録することが
可能な追記型光ディスク、情報の消去及び再記録が可能
な書き換え型光ディスク等、種類の異なる光ディスクが
開発されている。また、光ディスクの高密度化と、その
高密度化に対応するピックアップ装置と情報記録再生装
置の研究開発が進められている。
【0003】この光ディスクの高密度化に対応するた
め、ピックアップ装置に備えられている対物レンズの開
口数(numerical aperture :NA)を大きくすることに
より、照射径の小さな光ビームを光ディスクに照射する
ことが考えられている。また、短波長の光ビームを用い
ることで、高密度化に対応することが考えられている。
ところが、対物レンズの開口数NAを大きくしたり、短
波長の光ビームを用いると、光ディスクによる光ビーム
への収差の影響が大きくなり、情報記録及び情報再生の
精度を向上させることが困難になるという問題が生じ
る。
【0004】例えば、対物レンズの開口数NAを大きく
すると、光ディスクに対する光ビームの入射角度範囲が
広くなるため、入射角度に依存した量である複屈折量の
光ディスク瞳面での分布幅も大きくなる。このため、こ
の複屈折に起因する球面収差の影響が大きくなるという
問題を生じる。また、光ディスクの製造工程において生
じる層厚のばらつきによっても収差が発生する。
【0005】こうした収差の影響を低減するため、従
来、収差補正用の液晶ユニットを備えたピックアップ装
置が提案されている。このような液晶ユニットとして
は、例えば、特開平10−20263号公報に開示され
ているものがある。図1は、上記した液晶ユニットの一
例を模式的に示している。この液晶ユニットは、互いに
対向する透明電極A、B間に液晶素子Cを挟んだ構造を
有し、透明電極A、B間の印加電圧を調節することで液
晶素子Cの配向状態を変化させ、一方の透明電極A(又
はB)側に入射する光が液晶素子C中を通る際に、その
光に対して配向状態に応じた複屈折変化を与えて他方の
透明電極B(又はA)側に射出するようになっている。
【0006】更に、透明電極A、Bの少なくとも一方
は、例えば、複数の透明電極a1、a2、a3とb1、
b2、b3に分割して形成され、また透明電極a1、a
2、a3同士が電気的に分離されると共に、透明電極b
1、b2、b3も互いに電気的に分離されている。この
ため、互いに正対関係にある透明電極間、例えば透明電
極a1、b1間と、透明電極a2、b2間と、透明電極
a3、b3間に、それぞれ異なった電圧を印加すると、
液晶素子Cに複数の異なった配向状態に調節することが
でき、入射する光に対してそれぞれの配向状態に応じた
複屈折変化を同時に与えるようになっている。すなわ
ち、液晶ユニットの配向状態を液晶ユニット面内で適宜
に調節することで、光路中に生じた収差分布を補正する
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の収差補正ユニッ
トでは、上記したように、液晶ユニットに設けられた複
数の電極の形状を収差の分布形状に応じて同心円状と
し、各電極に異なる電圧を印可していた。しかしなが
ら、内周部に位置する電極に接続するための引出線の配
線が困難であるという問題があった。従って、また、電
極の分割数を増やすことが困難なため高精度な収差補正
ができないという問題があった。
【0008】本発明は、こうした従来技術の課題を克服
するためになされたものであり、その目的とするところ
は、高精度な収差補正が可能な高性能な収差補正ユニッ
ト、光ピックアップ装置及び記録再生装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による収差補正ユ
ニットは、記録媒体に光ビームを照射し、記録媒体によ
って反射された反射光を導く光学系の光路中において生
じた収差を補正する収差補正ユニットであって、互いに
対向する第1電極層及び第2電極層と、第1電極層及び
第2電極層間に設けられ、印加電圧に応じて配向状態が
変化する液晶素子と、を有し、第1電極層は第1電極層
を含む平面内の所定基準軸に対して軸対称なストライプ
状の複数の電極を含み、第2電極層は所定基準軸に略直
交する基準軸に対して軸対称で少なくとも一部が湾曲し
たストライプ状の複数の電極を含み、第1電極層及び第
2電極層の各電極の形状は、電極の各々への所定電圧の
印加によって光路中において生じた収差が補正されるよ
うに定められていることを特徴としている。
【0010】また、本発明による収差補正ユニットは、
記録媒体に光ビームを照射し、記録媒体によって反射さ
れた反射光を導く光学系の光路中において生じた収差を
補正する収差補正ユニットであって、互いに対向する第
1電極層及び第2電極層と、第1電極層及び第2電極層
間に設けられ、印加電圧に応じて配向状態が変化する液
晶素子と、を有し、第1電極層は第1電極層を含む平面
内の所定基準軸に対して軸対称なストライプ状の複数の
電極を含み、第2電極層は所定基準軸に略直交する基準
軸に対して軸対称で少なくとも一部が湾曲したストライ
プ状の複数の電極を含み、第1電極層及び第2電極層の
各電極への印加電圧は、電極の各々への当該電圧の印加
によって光路中において生じた収差が補正されるように
定められていることを特徴としている。
【0011】本発明による収差補正ユニットは、記録媒
体に光ビームを照射し、記録媒体によって反射された反
射光を導く光学系の光路中において生じた収差を補正す
る収差補正ユニットであって、互いに対向する第1の電
極層間に設けられて第1の電極層への電圧の印加により
通過する光に対して位相変化を生じせしめる液晶素子を
含む第1の液晶ユニットと、互いに対向する第2の電極
層間に設けられて第2の電極層への電圧の印加により通
過する光に対して位相変化を生じせしめる液晶素子を含
む第2の液晶ユニットと、互いに対向する第1の電極層
のうち1の電極層は1の電極層を含む平面内の所定基準
軸に対して軸対称なストライプ状の複数の電極を含み、
互いに対向する第2の電極層のうち1の電極層は所定基
準軸に略直交する基準軸に対して軸対称で少なくとも一
部が湾曲したストライプ状の複数の電極を含み、第1の
電極層及び第2の電極層の各電極の形状は、電極の各々
への所定電圧の印加によって、光路中において生じた収
差が補正されるように定められていることを特徴として
いる。
【0012】また、本発明による収差補正ユニットは、
記録媒体に光ビームを照射し、記録媒体によって反射さ
れた反射光を導く光学系の光路中において生じた収差を
補正する収差補正ユニットであって、互いに対向する第
1の電極層間に設けられて第1の電極層への電圧の印加
により通過する光に対して位相変化を生じせしめる液晶
素子を含む第1の液晶ユニットと、互いに対向する第2
の電極層間に設けられて第2の電極層への電圧の印加に
より通過する光に対して位相変化を生じせしめる液晶素
子を含む第2の液晶ユニットと、互いに対向する第1の
電極層のうち1の電極層は当該1の電極層を含む平面内
の所定基準軸に対して軸対称なストライプ状の複数の電
極を含み、当該互いに対向する第2の電極層のうち1の
電極層は所定基準軸に略直交する基準軸に対して軸対称
で少なくとも一部が湾曲したストライプ状の複数の電極
を含み、第1の電極層及び第2の電極層の各電極への印
加電圧は、電極の各々への当該電圧の印加によって光路
中において生じた収差が補正されるように定められてい
ることを特徴としている。
【0013】本発明による光ピックアップ装置は、上記
した収差補正ユニットを備えた光ピックアップ装置であ
って、光ビームを発する光源と、記録媒体によって反射
され収差補正ユニットを透過した光ビームを検出する光
検出器と、を有することを特徴としている。本発明によ
る光ピックアップ装置は、上記した光ピックアップ装置
を備えた記録再生装置であって、第1電極層及び第2電
極層の各電極に所定電圧を印可する電圧印可手段を有す
ることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を参照しつ
つ詳細に説明する。なお、以下の説明に用いられる図に
おいて、実質的に等価な構成要素には同一の参照符を付
している。 [第1の実施例]図2は、本発明の第1の実施例である
情報記録再生装置に設けられた収差補正装置の構成を模
式的に示す図である。
【0015】図2において、光ピックアップ装置PU
は、レーザ光H1を射出する光源1と、ビームスプリッ
タ3、収差補正光学ユニット(以下、単に収差補正ユニ
ットと称する)4、対物レンズ5、集光レンズ6、光検
出器7を備えて構成され、これらの光学要素1〜7は光
軸OAに沿って配置されている。光ピックアップ内のレ
ーザ光源1から照射された光ビームH1は光ディスク9
により反射され、反射光は光検出器7で検出される。検
出されたRF信号はRF振幅強度検出器11(以下、単
にRF振幅検出器と称する)に送られる。RF振幅検出
器11は、受け取ったRF信号の包絡線を検出してRF
振幅信号として制御部12に送出する。制御部12は、
受信したRF振幅信号に基づいて、収差補正ユニット4
を駆動する液晶駆動部14に制御信号を供給する。液晶
駆動部14は、当該制御信号に応じて収差補正ユニット
4に印加すべき駆動電圧を生成し、収差補正ユニット4
へ供給する。
【0016】収差補正ユニット4は、電界によって電気
光学効果を生じる電気光学素子を有している。より具体
的には、液晶駆動部14によって印加される駆動電圧の
大きさに応じて複屈折変化を生じる液晶素子(以下、単
に液晶と称する)を有している。より詳細には、この収
差補正ユニット4は、図3に示すように、液晶19の両
側にそれぞれ液晶配向膜21、22、絶縁層23、2
4、電極層17、18及び2枚の透明なガラス基板等の
絶縁基板15、16が形成されている。
【0017】電極層17、18の間に駆動電圧Vが印加
されると、その駆動電圧Vによって生じる電界Eに応じ
て液晶19内の液晶分子の配向が変化する。その結果、
液晶19中を通る光は、液晶19の複屈折を受けて位相
が変化する。すなわち、その偏光状態(位相)は、液晶
19に印加される駆動電圧Vによって制御することがで
きる。また、この収差補正ユニット4は、双方向の光透
過性を有しており、絶縁基板15、16のどちら側を対
物レンズ5側に向けて配置してもよいようになってい
る。
【0018】上記した収差補正ユニット4の構成につい
て図面を参照しつつ以下に詳細に説明する。図4は、収
差補正ユニット4の一方の電極層17に形成された複数
の透明分割電極の形状を示している。電極層17は、図
3に示した収差補正ユニット4の一つの軸(すなわち、
x軸)に平行な中心線A−Aに対して軸対称な直線スト
ライプ状の分割電極、すなわち、2組の分割電極Yi
(i=0,1,2,・・・,n)を有している。尚、図
中の破線は光ピックアップの光学系の有効光路径を示し
ている。
【0019】分割電極Yiの各々は、線A−Aに直交す
る電極層17の一辺(例えば、辺17A)近傍の端部に
おいて各分割電極に電圧を印加するための引出線に接続
されている。また、分割電極Yi(i=0,1,2,・
・・,n)の各々にはこの引出線を介して各駆動電圧y
i(i=0,1,2,・・・,n)が印加される。ま
た、収差補正ユニット4の他方の電極層18は、図5に
示すように、複数の透明分割電極から構成されている。
すなわち、電極層18は、収差補正ユニット4のy軸に
垂直な軸(すなわち、x軸)に平行な中心線B−Bに対
して軸対称で一部が湾曲したストライプ状の分割電極、
すなわち、2組の分割電極Xi(i=0,1,2,・・
・,n)を有している。
【0020】電極層17の各分割電極Yiと同様に、分
割電極Xiの各々は、線B−Bに直交する電極層18の
一辺(例えば、辺18A)近傍の端部において各分割電
極に電圧を印加するための引出線に接続されている。各
分割電極Xi(i=0,1,2,・・・,n)にはそれ
ぞれ駆動電圧xi(i=0,1,2,・・・,n)が印
加される。
【0021】図6は、本実施例による収差補正ユニット
4を示す斜視図であり、上記した電極層17及び18の
相対的な配置、すなわち各基準軸が互いに直交するよう
に配されている様子を示している。なお、図の簡便さの
ため、液晶配向膜21、22及び絶縁層23、24は省
略している。このように構成された収差補正ユニット4
において、電極層17及び電極層18の分割電極Yi、
Xiに電圧を印加することによって、光路中に生じる球
面収差を補正するには、液晶19を通過する光に円形状
の(すなわち、半径rのn乗に比例する)位相変化を生
じせしめるようにしなければならない。
【0022】ここで、本実施例の収差補正ユニット4の
作用を説明するための比較例として、例えば、図7に示
すように、双方の電極層17A及び17Bが上記した電
極層17と同様な互いに平行な直線ストライプ状の分割
電極からなる収差補正ユニット4Aの収差補正について
説明する。液晶19を通過する光に生じる位相変化φ
は、等価的に各電極層への電圧印加による位相変化成分
φ1及びφ2の和(すなわち、φ=φ1+φ2)として
与えられる。この場合、各電極層の分割電極はx軸又は
y軸に平行な直線ストライプ形状であるので、位相変化
成分φ1及びφ2はそれぞれy又はxのみの関数とな
る。従って、次式で表されるように、位置(x,y)に
おける位相変化成分がそれぞれy又はxの2次関数とな
るようにすることができる。 φ1=W22 (1) φ2=W22 (2) ここで、W2は所定の2次の収差係数であり、xy平面
の原点は光路の光軸と当該光軸に垂直な平面との交点と
している。
【0023】よって、液晶19を通過する光に生じる位
相変化φは、半径rの2次関数として次式で与えられ
る。 φ=W22+W22=W22 (3) 従って、双方の電極層の分割電極をいずれも平行な直線
ストライプ形状とすることにより2次のデフォーカスに
よる波面形状を補正することができる。しかしながら、
前述のように、φ1及びφ2がそれぞれy又はxのみの
関数であるので、例えば、半径の4乗に比例する4次の
球面収差を補正するように各位相変化成分を定めること
はできない。
【0024】ここで、例えば、4次の球面収差を補正す
るためには、位相変化φ(すなわち、各位相変化成分の
和)が半径rに対して4次関数となるようにする必要が
ある。図5に示すように、電極層の一方(電極層18)
を電極層17の基準軸(x軸)に直交する基準軸(y
軸)に対して軸対称で少なくとも一部が湾曲したストラ
イプ状とすることによって、液晶19を通過する光に生
じる位相変化φが半径rの4次関数となるようにするこ
とができる。
【0025】図8及び図9は、それぞれ電極層17及び
電極層18の分割電極Yi、Xiに、分割電極の形状に応
じて予め計算された所定の電圧を印加した場合の各位相
変化成分φ1及びφ2を模式的に示している。 φ1=W44 (4) φ2=W44+2W422 (5) ここで、W4は所定の4次の収差係数であり、xy平面
の原点は光路の光軸と当該光軸に垂直な平面との交点と
している。
【0026】よって、液晶19を通過する光に生じる位
相変化φは、次式で与えられる。 φ=W44+2W422+W44=W24 (6) 従って、少なくとも一方の電極層の分割電極を非直線状
に形成することにより4次の球面収差を補正することが
できる。
【0027】また、位相変化成分φ1及びφ2を同一に
するようにしてもよく、この場合、各位相変化成分は次
式で与えられる。 φ1=W44+W422 (7) φ2=W422+W44 (8) 上記した例においては、所定電圧を印加して一定の球面
収差を補正する場合について説明したが、各分割電極へ
の印加電圧を調整することによって種々の球面収差、例
えば、異なる光ディスクによる球面収差、又は記録再生
中において変化する球面収差を補正することも可能であ
る。
【0028】また、4次の球面収差を補正する場合を例
に説明したが、上記したのと同様な方法により、パラメ
ータを変更することで4次以上の高次の球面収差を補正
することも可能である。なお、前述のように、位相変化
φ(すなわち、位相変化成分φ1及びφ2)は液晶19
に印加される電界分布、すなわち、電極層17及び電極
層18の各分割電極の形状及び各分割電極への印加電圧
によって定まるが、かかる電界分布は周知の方法により
電磁界方程式を解くことによって、例えば、コンピュー
タ等を用いて容易に数値計算が可能である。[第2の実
施例]図10は、本発明の第2の実施例である収差補正
ユニットの構成を模式的に示す図である。本実施例が前
述の第1の実施例と異なるのは、収差補正ユニット4が
2つの収差補正素子31A、31Bから構成されている
点である。
【0029】収差補正素子31Aの一方の電極層32A
は全体がITO層からなる透明電極であり、他方の電極
層37は第1の実施例の電極層17と同様な、x軸に平
行な直線ストライプ形状の分割電極を有している。電極
層32A及び電極層37の間には液晶39Aが挟まれ封
入されている。なお、図の簡便さのため、液晶配向膜及
び絶縁層は省略している。また、収差補正素子31Bの
一方の電極層32Bは全体がITO層からなる透明電極
であり、他方の電極層38は第1の実施例の電極層18
と同様な、一部が湾曲したストライプ状の分割電極を有
している。電極層32B及び電極層38の間には液晶3
9Bが挟まれ封入されている。
【0030】このように、2つの収差補正素子31A、
31Bに分割して液晶39A及び39Bを通過する光に
それぞれ位相変化を与えるように収差補正ユニットを構
成しても第1の実施例と同様に高次の球面収差を補正す
ることが可能である。 [その他の実施例]第1の実施例に示した4次の球面収
差に限らず、本発明は一般に高次の球面収差の補正に適
用することができる。例えば、6次、8次、4次+6
次、4次+6次+8次、・・・・等である。このような
高次の球面収差を補正するのに用いることができる一般
的な手順を、4次+6次の球面収差を補正する場合を例
に以下に説明する。
【0031】4次+6次の球面収差を補正するには、液
晶19を通過する光に与える面内の位相変化が半径rの
4乗及び6乗に比例する位相変化の和となるようにすれ
ばよい。すなわち、液晶19を通過する光に生じる位相
変化φが次式で与えられるようにすればよい。 φ=W44+W66 =W44+2W422+W44+W66+3W642 +3W624+W66 (9) 次に、このように求めた位相変化φを2つの電極層への
電圧印加による等価的な位相変化成分φ1及びφ2に分
割する。その際、引出線を有効光路径内に設けなくても
良いように、いずれの位相変化成分も閉じた形状になら
ないようにする必要がある。そのためには、いずれか一
方の位相変化成分がx又はyのみの関数とならないよう
にすればよい。例えば、一方の電極層を第1の実施例に
おける電極層17と同様に、平行な直線ストライプ形状
の分割電極を有する場合の例としては、以下の式で表さ
れるように位相変化成分φ1及びφ2を定めればよい。 φ1=W44+W66 (10) φ2=2W422+W44+3W642 +3W624+W66 (11) このようにして、一般に高次の球面収差を補正するため
の印加電界分布、すなわち、電極形状及び印加電圧を定
めればよい。なお、上記の例は、一方の電極層が直線ス
トライプ形状の分割電極を有する場合の例であるが、必
ずしもこれに限らない。例えば、図11に示すように、
両方の電極層が、少なくとも一部が湾曲したストライプ
状の分割電極を有しているように構成してもよい。ま
た、位相変化φの分割の仕方は多数あり、上記した条件
を満たす限りはどのように分割してもよい。
【0032】以上、詳細に説明したように、本発明によ
れば、引出線を有効光路径内に設けずに済み、多数の分
割電極を形成することができるので、高精度に収差を補
正することができる。なお、上記した実施例において直
交するx軸及びy軸を2つの電極層の基準軸とした場合
を例に説明したが、これらの2軸は実質的に直交してい
ればよい。また、第1及び第2電極層を共にn個の電極
に分割した場合について説明したが、第1及び第2電極
層の各分割電極数は異なっていてもよい。
【0033】上記した実施例は例示であり、様々に改変
して又は組み合わせて適用することができる。
【0034】
【発明の効果】上記したことから明らかなように、本発
明によれば、高精度な収差補正が可能な高性能な収差補
正ユニット、光ピックアップ装置及び再生装置を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶ユニットの一例を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例である情報記録再生装置
に設けられた収差補正装置の構成を模式的に示すブロッ
ク図である。
【図3】図2の収差補正ユニットの構成を示す斜視図で
ある。
【図4】図3の収差補正ユニットの一方の電極層に形成
された複数の透明分割電極の形状を模式的に示す図であ
る。
【図5】図3の収差補正ユニットの他方の電極層に形成
された複数の透明分割電極の形状を模式的に示す図であ
る。
【図6】本発明の第1の実施例である収差補正ユニット
の各電極層の相対的な配置を模式的に示す斜視図であ
る。
【図7】図6に示す本発明の第1の実施例である収差補
正ユニットの作用を説明するための比較例である収差補
正ユニットの斜視図である。
【図8】図4に示す収差補正ユニットの一方の電極層に
電圧を印加した場合の位相変化成分を模式的に示すグラ
フである。
【図9】図5に示す収差補正ユニットの他方の電極層に
電圧を印加した場合の位相変化成分を模式的に示すグラ
フである。
【図10】本発明の第2の実施例である収差補正ユニッ
トの構成を模式的に示す図である。
【図11】両側の電極層が、共に少なくとも一部が湾曲
したストライプ状の分割電極を有する収差補正ユニット
の斜視図である。
【主要部分の符号の説明】
1 光源 3 ビームスプリッタ 4 収差補正ユニット 5 対物レンズ 6 集光レンズ 7 光検出器 11 RF振幅検出器 12 制御部 14 液晶駆動部 15,16 絶縁基板 17,18 電極層 19 液晶 21,22 液晶配向膜 23,24 絶縁層 PU ピックアップ装置

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に光ビームを照射し、前記記録
    媒体によって反射された反射光を導く光学系の光路中に
    おいて生じた収差を補正する収差補正ユニットであっ
    て、 互いに対向する第1電極層及び第2電極層と、 前記第1電極層及び前記第2電極層間に設けられ、印加
    電圧に応じて配向状態が変化する液晶素子と、を有し、 前記第1電極層は前記第1電極層を含む平面内の所定基
    準軸に対して軸対称なストライプ状の複数の電極を含
    み、前記第2電極層は前記所定基準軸に略直交する基準
    軸に対して軸対称で少なくとも一部が湾曲したストライ
    プ状の複数の電極を含み、 前記第1電極層及び前記第2電極層の各電極の形状は、
    前記電極の各々への所定電圧の印加によって前記光路中
    において生じた収差が補正されるように定められている
    ことを特徴とする収差補正ユニット。
  2. 【請求項2】 記録媒体に光ビームを照射し、前記記録
    媒体によって反射された反射光を導く光学系の光路中に
    おいて生じた収差を補正する収差補正ユニットであっ
    て、 互いに対向する第1電極層及び第2電極層と、 前記第1電極層及び前記第2電極層間に設けられ、印加
    電圧に応じて配向状態が変化する液晶素子と、を有し、 前記第1電極層は前記第1電極層を含む平面内の所定基
    準軸に対して軸対称なストライプ状の複数の電極を含
    み、前記第2電極層は前記所定基準軸に略直交する基準
    軸に対して軸対称で少なくとも一部が湾曲したストライ
    プ状の複数の電極を含み、 前記第1電極層及び前記第2電極層の各電極への印加電
    圧は、前記電極の各々への当該電圧の印加によって前記
    光路中において生じた収差が補正されるように定められ
    ていることを特徴とする収差補正ユニット。
  3. 【請求項3】 mを自然数、nを4以下の自然数、
    2m,W2m+2,・・・,W2nを所定の収差係数、rを前
    記光路の光軸及び前記光軸に垂直な平面の交点を原点と
    したときの前記原点及び前記平面内の点間の距離とした
    ときに、前記第1電極層及び前記第2電極層の各電極へ
    の電圧印加によって前記液晶素子を通過する光に生じる
    位相変化が、 φ=W2m2m+W2m+22m+2+・・・+W2n2n と表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の収
    差補正ユニット。
  4. 【請求項4】 前記第1電極層は少なくとも一部が湾曲
    したストライプ状の電極を含むことを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか1に記載の収差補正ユニット。
  5. 【請求項5】 前記第1電極層及び前記第2電極層は互
    いに異なる電極形状を有することを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれか1に記載の収差補正ユニット。
  6. 【請求項6】 W4を所定の収差係数とし、x軸及びy
    軸を前記光路の光軸及び前記光軸に垂直な平面の交点を
    原点として前記平面内において直交する軸としたとき
    に、前記第1電極層及び前記第2電極層の各電極は、前
    記各電極への所定電圧印加によって前記液晶素子を通過
    する光に生じる位相変化が、 φ1=W44 φ2=W44+2W422 で表される前記第1電極層への電圧印加による位相変化
    成分φ1及び前記第2電極層への電圧印加による位相変
    化成分φ2の和となるような形状を有することを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1に記載の収差補正ユ
    ニット。
  7. 【請求項7】 W4及びW6を所定の収差係数とし、x軸
    及びy軸を前記光路の光軸及び前記光軸に垂直な平面の
    交点を原点として前記平面内において直交する軸とした
    ときに、前記第1電極層及び前記第2電極層の各電極
    は、前記各電極への所定電圧印加によって前記液晶素子
    を通過する光に生じる位相変化が、 φ1=W44+W66 φ2=2W422+W44+3W642+3W62
    4+W66 で表される前記第1電極層への電圧印加による位相変化
    成分φ1及び前記第2電極層への電圧印加による位相変
    化成分φ2の和となるような形状を有することを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1に記載の収差補正ユ
    ニット。
  8. 【請求項8】 記録媒体に光ビームを照射し、前記記録
    媒体によって反射された反射光を導く光学系の光路中に
    おいて生じた収差を補正する収差補正ユニットであっ
    て、 互いに対向する第1の電極層間に設けられて前記第1の
    電極層への電圧の印加により通過する光に対して位相変
    化を生じせしめる液晶素子を含む第1の液晶ユニット
    と、 互いに対向する第2の電極層間に設けられて前記第2の
    電極層への電圧の印加により通過する光に対して位相変
    化を生じせしめる液晶素子を含む第2の液晶ユニット
    と、 前記互いに対向する第1の電極層のうち1の電極層は前
    記1の電極層を含む平面内の所定基準軸に対して軸対称
    なストライプ状の複数の電極を含み、前記互いに対向す
    る第2の電極層のうち1の電極層は前記所定基準軸に略
    直交する基準軸に対して軸対称で少なくとも一部が湾曲
    したストライプ状の複数の電極を含み、前記第1の電極
    層及び前記第2の電極層の各電極の形状は、前記電極の
    各々への所定電圧の印加によって、前記光路中において
    生じた収差が補正されるように定められていることを特
    徴とする収差補正ユニット。
  9. 【請求項9】 記録媒体に光ビームを照射し、前記記録
    媒体によって反射された反射光を導く光学系の光路中に
    おいて生じた収差を補正する収差補正ユニットであっ
    て、 互いに対向する第1の電極層間に設けられて前記第1の
    電極層への電圧の印加により通過する光に対して位相変
    化を生じせしめる液晶素子を含む第1の液晶ユニット
    と、 互いに対向する第2の電極層間に設けられて前記第2の
    電極層への電圧の印加により通過する光に対して位相変
    化を生じせしめる液晶素子を含む第2の液晶ユニット
    と、 前記互いに対向する第1の電極層のうち1の電極層は前
    記1の電極層を含む平面内の所定基準軸に対して軸対称
    なストライプ状の複数の電極を含み、前記互いに対向す
    る第2の電極層のうち1の電極層は前記所定基準軸に略
    直交する基準軸に対して軸対称で少なくとも一部が湾曲
    したストライプ状の複数の電極を含み、前記第1の電極
    層及び前記第2の電極層の各電極への印加電圧は、前記
    電極の各々への当該電圧の印加によって前記光路中にお
    いて生じた収差が補正されるように定められていること
    を特徴とする収差補正ユニット。
  10. 【請求項10】 mを自然数、nを4以下の自然数、W
    2m,W2m+2,・・・,W2nを所定の収差係数、rを前記
    光路の光軸及び前記光軸に垂直な平面の交点を原点とし
    たときの前記原点及び前記平面内の点間の距離としたと
    きに、前記第1電極層及び前記第2電極層の各電極への
    電圧印加によって前記液晶素子を通過する光に生じる位
    相変化が、 φ=W2m2m+W2m+22m+2+・・・+W2n2n で表されることを特徴とする請求項8又は9に記載の収
    差補正ユニット。
  11. 【請求項11】 前記第1の電極層は少なくとも一部が
    湾曲したストライプ状の電極を含むことを特徴とする請
    求項8ないし10のいずれか1に記載の収差補正ユニッ
    ト。
  12. 【請求項12】 前記第1の電極層及び前記第2の電極
    層は互いに異なる電極形状を有することを特徴とする請
    求項8ないし11のいずれか1に記載の収差補正ユニッ
    ト。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1に記
    載の収差補正ユニットを備えた光ピックアップ装置であ
    って、 前記光ビームを発する光源と、 前記記録媒体によって反射され前記収差補正ユニットを
    透過した光ビームを検出する光検出器と、を有すること
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の光ピックアップ装
    置を備えた記録再生装置であって、前記第1電極層及び
    前記第2電極層の各電極に前記所定電圧を印可する電圧
    印可手段を有することを特徴とする記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003098615A1 (en) * 2001-08-24 2003-11-27 Sharp Kabushiki Kaisha Optical pickup device
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