JP2001330051A - 等速自在継手 - Google Patents

等速自在継手

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JP2001330051A
JP2001330051A JP2000148403A JP2000148403A JP2001330051A JP 2001330051 A JP2001330051 A JP 2001330051A JP 2000148403 A JP2000148403 A JP 2000148403A JP 2000148403 A JP2000148403 A JP 2000148403A JP 2001330051 A JP2001330051 A JP 2001330051A
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Japan
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joint member
ball
guide groove
constant velocity
velocity universal
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JP2000148403A
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Akira Nakagawa
亮 中川
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/22Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
    • F16D3/223Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
    • F16D2003/22303Details of ball cages

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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 等速自在継手の軽量化、コンパクト化 【解決手段】 内側継手部材2の軸方向幅(W)は、最
大作動角を47°として、案内溝2bの中心O2とトル
ク伝達ボール3の中心O3とを結ぶ線分の長さ(PC
R)との比Rw(=W/PCR)が0.69≦Rw≦
0.84の範囲内の値になるように設定されている。こ
れにより、継手が最大作動角46°を取った場合でも、
トルク伝達ボール3と案内溝2bとの接触楕円が案内溝
2bからはみ出すことがなく、内側継手部材2の強度及
び耐久性、ひいては継手の強度、耐久性、負荷容量、及
び高角性を確保することができる。同時に、内側継手部
材2の鍛造性を向上させて加工コストの低減を図り、ま
た、軸方向幅(W)を可及的に小さくして、継手の重
量、軸方向寸法、材料コストの低減を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動軸と従動軸と
が角度を取ったときでも、回転トルクを等速で伝達する
ことができる等速自在継手に関し、特に自動車のドライ
ブシャフトの連結用継手として好適である。
【0002】
【従来の技術】自動車のドライブシャフトの連結構造は
車両懸架方式によって異なるが、例えば独立懸架方式を
採用している車両ではデファレンシャル(終減速装置)
が車体側に取り付けられるため、ドライブシャフトの両
端をそれぞれ自在継手を介してデファレンシャルとアク
スル(車軸)に連結している。そして、サスペンション
の動きに追随したドライブシャフトの変位を可能にする
ため、車輪側の連結部ではドライブシャフトの角度変位
を許容し、車体側の連結部ではドライブシャフトの角度
変位及び軸方向変位を許容する構造にしている。
【0003】上記の自在継手としては、現在、等速自在
継手が多く使用されており、車輪側の連結部はツェパー
型などの二軸間の角度変位のみを許容する固定型等速自
在継手を使用し、車体側の連結部はダブルオフセット
型、トリポード型、クロスグルーブ型などの二軸間の角
度変位及び軸方向変位を許容する摺動型等速自在継手を
使用している。
【0004】図6は、ドライブシャフトの連結用継手と
して従来より使用されている固定型等速自在継手(ツェ
パー型等速自在継手:ボールフィックスドジョイント)
を示している。この等速自在継手は、球面状の内径面1
1aに6本の曲線状の案内溝11bを軸方向に形成した
外側継手部材11と、球面状の外径面12aに6本の曲
線状の案内溝12bを軸方向に形成し、内径面に歯型
(セレーション又はスプライン)を有する嵌合部12c
を形成した内側継手部材12と、外側継手部材11の案
内溝11bとこれに対応する内側継手部材12の案内溝
12bとが協働して形成される6本のボールトラックに
配された6個のトルク伝達ボール13と、トルク伝達ボ
ール13を保持する保持器14とで構成される。
【0005】外側継手部材11の案内溝11bの中心A
は内径面11aの球面中心に対して、内側継手部材12
の案内溝12bの中心Bは外径面12aの球面中心に対
して、それぞれ、軸方向に等距離だけ反対側(同図に示
す例では中心Aは継手の開口側、中心Bは継手の奥部
側)にオフセットされている。そのため、案内溝11b
とこれに対応する案内溝12bとが協働して形成される
ボールトラックは、軸方向の一方(同図に示す例では継
手の開口側)に向かって楔状に開いた形状になる。外側
継手部材11の内径面11aの球面中心、内側継手部材
12の外径面12aの球面中心は、いずれも、トルク伝
達ボール13の中心を含む継手中心面O内にある。
【0006】外側継手部材11と内側継手部材12とが
角度θだけ角度変位すると、保持器14に案内されたト
ルク伝達ボール13は常にどの作動角θにおいても、角
度θの2等分面(θ/2)内に維持され、継手の等速性
が確保される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、図6に示
す6個ボールの固定型等速自在継手と同等以上の強度、
負荷容量及び耐久性を確保しつつ、より一層のコンパク
ト化、軽量化を実現するため、8本のボールトラックと
8個のトルク伝達ボールを備えた固定型等速自在継手を
既に提案している(特願平8−259484号等)。
【0008】本発明の目的は、継手の強度、負荷容量、
耐久性、及び高角性に配慮しつつ、上記の既提案に係る
等速自在継手をさらに軽量、コンパクトにすると共に、
コスト性の向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、球面状の内径面に軸方向に延びる8本の
案内溝を形成した外側継手部材と、球面状の外径面に軸
方向に延びる8本の案内溝を形成し、内径面に軸部と歯
型嵌合する嵌合部を形成した内側継手部材と、外側継手
部材の案内溝とこれに対応する内側継手部材の案内溝と
が協働して形成される8本のボールトラックに配された
8個のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持す
る保持器とを備え、ボールトラックが軸方向の一方に向
かって楔状に開き、内側継手部材の軸方向幅(W)と、
内側継手部材の案内溝の中心とトルク伝達ボールの中心
とを結ぶ線分の長さ(PCR)との比Rw(=W/PC
R)が0.69≦Rw≦0.84である構成を提供す
る。
【0010】ここで、「内側継手部材の軸方向幅
(W)」は、内側継手部材の案内溝の軸方向寸法を基準
とする。
【0011】0.69≦Rw≦0.84としたのは以下
の理由による。
【0012】先ず、ボールトラックの本数およびトルク
伝達ボールの配置数を8とした場合、内側継手部材の外
径面の円周方向幅(L:案内溝間の外径面の円周方向寸
法:図3および図4参照)は、図6に示す従来継手(6
個ボールの固定型等速自在継手)に比べて相対的に小さ
くなる。さらに、外径面の円周方向寸法(L)の最小値
は内側継手部材の軸方向幅(W)と関係し{円周方向幅
(L)は軸方向に一様ではなく、軸方向中央部から両端
部にかけて漸減し、両端部で最小値をとる。}、内側継
手部材の軸方向幅(W)が大きい程、外径面の円周方向
寸法(L)の最小値は小さくなる。一方、内側継手部材
を鍛造によって予備成形する場合、外径面の円周方向幅
(L)の最小値が小さすぎると、成形型内で素材が充分
に流動し得ないために、案内溝および外径面が精度良く
仕上がらない。また、金型の寿命も短くなる。実験の結
果、良好な成形精度および金型寿命が得られる外径面の
円周方向幅(L)の最小値(δ:継手サイズによって異
なる。)が存在することが確認されており、内側継手部
材の軸方向幅(W)は、この最小値(δ)を確保できる
寸法以下にする必要がある。
【0013】すなわち、図4に示す幾何学的な関係か
ら、内側継手部材2の外径面2aと案内溝2bとの境界
部(肩部)の座標は、下記の2つの式を解くことにより
求めることができる(肩部および端面のチャンファは考
慮していない。)。案内溝面の方程式: (X+eX2 +{(Y2 +Z2 1/2 −(PCR+e
Y )}2 =(αR)2 外径面の方程式: X2 +Y2 +(Z−f)2 =R ここで、 X、Y、Z:座標 PCR:案内溝2bの中心O2とトルク伝達ボール3の
中心O3とを結ぶ線分の長さ eX :案内溝2bの円弧中心のPCD中心からのオフセ
ット量 eY :案内溝2bの円弧中心のPCD中心からのオフセ
ット量 α:接触率 f:案内溝2bの中心O2のオフセット量 R:トルク伝達ボール3の半径 上記の2つの式から外径面の円周方向幅(L)を求め、
両端部でL=δの条件を満たす内側継手部材の軸方向幅
(W1)を求める。上述した理由から、内側継手部材の
鍛造性を向上させるためには、軸方向幅(W)はW≦W
1の条件を満たす必要がある。また、この条件を満たす
ことにより、内側継手部材の重量、軸方向寸法、材料コ
ストの低減にもなる。
【0014】次に、内側継手部材の軸方向幅(W)を決
定するにあたり、角度変位時におけるトルク伝達ボール
の案内溝に対する軸方向相対移動を考慮する必要があ
る。すなわち、上記により、内側継手部材の軸方向幅
(W)はW≦W1を満たす範囲で可及的に小さくするの
が望ましいが、軸方向幅(W)を必要以上に小さくしす
ぎると、角度変位時に、トルク伝達ボールと内側継手部
材の案内溝との接触楕円が該案内溝からはみ出してしま
い、局部的に応力が集中することにより、該案内溝に偏
摩耗や欠け等が生じることが懸念される。そこで、内側
継手部材の強度及び耐久性を確保するため、継手が最大
作動角を取った場合でも、トルク伝達ボールとの接触楕
円が案内溝からはみ出さないような内側継手部材の軸方
向幅(W)の限界値(W0)を求め、W≧W0の条件を満
たすように軸方向幅(W)を設定する。尚、最大作動角
は継手が機能上取り得る最大の変位角であり、実用作動
角域は通常この最大作動角よりも小さい範囲に設定され
る。
【0015】以上により、内側継手部材の軸方向幅
(W)の最適範囲はW0≦W≦W1になる。ただ、(W
0)、(W1)の値は継手サイズごとに異なるので、より
一般的な基準とするためには、継手サイズと関連する基
本寸法との関係において求める必要がある。また、(W
0)は最大作動角によっても変わってくる。そこで、継
手の高角化を達成する観点から最大作動角を47°に設
定し、種々の継手サイズごとに(W0)、(W1)を求
め、案内溝の中心とこれに配されるトルク伝達ボールの
中心とを結ぶ線分の長さ(PCR)との比Rw(=W/
PCR)を求めた。その結果、0.69≦Rw≦0.8
4の条件が得られ、これが内側継手部材の軸方向幅
(W)の最適範囲を示す基準となることが見出された。
【0016】また、本発明は、球面状の内径面に軸方向
に延びる8本の案内溝を形成した外側継手部材と、球面
状の外径面に軸方向に延びる8本の案内溝を形成し、内
径面に軸部と歯型嵌合する嵌合部を形成した内側継手部
材と、外側継手部材の案内溝とこれに対応する内側継手
部材の案内溝とが協働して形成される8本のボールトラ
ックに配された8個のトルク伝達ボールと、トルク伝達
ボールを保持する保持器とを備え、ボールトラックが軸
方向の一方に向かって楔状に開き、かつ、外側継手部材
および内側継手部材の各案内溝にそれぞれ直線状の溝底
を有するストレート部が設けられ、内側継手部材の軸方
向幅(W)と、内側継手部材の案内溝の中心とトルク伝
達ボールの中心とを結ぶ線分の長さ(PCR)との比R
w(=W/PCR)が0.80≦Rw≦0.93である
構成を提供する。
【0017】0.80≦Rw≦0.93は、上述した発
明の等速自在継手におけるRwの範囲と同様の基準で定
めたものである。ただし、この発明の等速自在継手は外
側継手部材および内側継手部材の各案内溝にそれぞれ直
線状の溝底を有するストレート部が設けられているの
で、上述した発明の等速自在継手に比べて最大作動角を
大きくすることができる。そのため、継手の高角化を達
成する観点から、Rwの最小値を定める際の基準となる
最大作動角を50°に設定している。
【0018】以上の構成において、トルク伝達ボールの
ピッチ円径(PCDBALL)と直径(DBALL)との比r1
(=PCDBALL/DBALL)は3.3≦r1≦5.0の範
囲内の値とすることができる。3.3≦r1≦5.0と
した理由は、外側継手部材等の強度、継手の負荷容量お
よび耐久性を従来継手(6個ボールの固定型等速自在継
手)と同等以上に確保するためである。すなわち、等速
自在継手においては、限られたスペースの範囲で、トル
ク伝達ボールのピッチ円径(PCDBALL)を大幅に変更
することは困難である。そのため、r1の値は主にトル
ク伝達ボールの直径(DBALL)に依存することになる。
r1<3.3であると(主に直径DBALLが大きい場
合)、他の部品(外側継手部材、内側継手部材等)の肉
厚が薄くなりすぎて、強度の点で懸念が生じる。逆にr
1>5.0であると(主に直径DBALLが小さい場合)、
負荷容量が小さくなり、耐久性の点で懸念が生じる。ま
た、トルク伝達ボールと案内溝との接触部分の面圧が上
昇し(直径DBALLが小さくなると、接触部分の接触楕円
が小さくなるため)、案内溝の溝肩エッジ部分の欠け等
の要因になることが懸念される。
【0019】3.3≦r1≦5.0とすることにより、
外側継手部材等の強度、継手の負荷容量および耐久性を
従来継手と同等以上に確保することができる。より好ま
しくは、3.5≦r1≦5.0の範囲内の値に設定する
のが良い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
従って説明する。
【0021】図1及び図2は、本発明の第1の実施形態
に係る固定型等速自在継手を示している。この実施形態
の等速自在継手は、球面状の内径面1aに8本の曲線状
の案内溝1bを軸方向に形成した外側継手部材1と、球
面状の外径面2aに8本の曲線状の案内溝2bを軸方向
に形成し、内径面に歯型(セレーション又はスプライ
ン)を有する嵌合部2cを形成した内側継手部材2と、
外側継手部材1の案内溝1bとこれに対応する内側継手
部材2の案内溝2bとが協働して形成される8本のボー
ルトラックに配された8個のトルク伝達ボール3と、ト
ルク伝達ボール3を保持する保持器4とで構成される。
内側継手部材2の嵌合部2cには、ドライブシャフト5
の軸端部が歯型嵌合(セレーション嵌合又はスプライン
嵌合)される。
【0022】この実施形態において、外側継手部材1の
案内溝1bの中心O1は内径面1aの球面中心に対し
て、内側継手部材2の案内溝2bの中心O2は外径面2
aの球面中心に対して、それぞれ、軸方向に等距離Fだ
け反対側(同図に示す例では、中心O1は継手の開口
側、中心O2は継手の奥部側)にオフセットされてい
る。そのため、案内溝1bとこれに対応する案内溝2b
とが協働して形成されるボールトラックは、軸方向の一
方(同図に示す例では継手の開口側)に向かって楔状に
開いた形状になる。
【0023】保持器4の外径面4aの球面中心、およ
び、保持器4の外径面4aの案内面となる外側継手部材
1の内径面1aの球面中心は、いずれも、トルク伝達ボ
ール3の中心O3を含む継手中心面O内にある。また、
保持器4の内径面4bの球面中心、および、保持器4の
内径面4bの案内面となる内側継手部材2の外径面2a
の球面中心は、いずれも、継手中心面O内にある。従っ
て、案内溝1bの中心O1のオフセット量Fは、中心O
1と継手中心面Oとの間の軸方向距離、案内溝2bの中
心O2のオフセット量Fは、中心O2と継手中心面Oと
の間の軸方向距離になり、両者は等しい。
【0024】外側継手部材1と内側継手部材2とが角度
θだけ角度変位すると、保持器4に案内されたトルク伝
達ボール3は常にどの作動角θにおいても、角度θの2
等分面(θ/2)内に維持され、継手の等速性が確保さ
れる。
【0025】トルク伝達ボール3のピッチ円径(PCD
BALL)と直径(DBALL)との比r1(=PCDBALL/D
BALL)は、前述した理由から、3.3≦r1≦5.0の
範囲内の値に設定されている。ここで、トルク伝達ボー
ルのピッチ円径(PCDBALL)は、PCRの2倍の寸法
である(PCDBALL=2×PCR)。外側継手部材1の
案内溝1bの中心O1とトルク伝達ボール3の中心O3
を結ぶ線分の長さ、内側継手部材2の案内溝2bの中心
O2とトルク伝達ボール3の中心O3を結ぶ線分の長さ
が、それぞれPCRであり、両者は等しい。
【0026】また、外側継手部材1の外径(DOUTER
と内側継手部材2の嵌合部2cの歯型(セレーション又
はスプライン)のピッチ円径(PCDSERR)との比r2
(=DOUTER /PCDSERR)は、2.5≦r2<3.5
の範囲内の値に設定されている。これは次の理由によ
る。すなわち、内側継手部材2の嵌合部2cの歯型のピ
ッチ円径(PCDSERR)は、ドライブシャフト5の強度
等との関係で大幅に変更することはできない。そのた
め、r2の値は、主に外側継手部材の外径(DOUTER
に依存することになる。r2<2.5であると(主に外
径DOUTERが小さい場合)、各部品(外側継手部材、内
側継手部材等)の肉厚が薄くなりすぎて、強度の点で懸
念が生じる。一方、r2≧3.5であると(主に外径D
OUTERが大きい場合)、コンパクト化という目的も達成
できない。2.5≦r2<3.5とすることにより、外
側継手部材等の強度および継手の耐久性を従来継手(6
個ボールの固定型等速自在継手)と同等以上に確保しつ
つ、外径寸法をコンパクトにすることができる。
【0027】図3は、内側継手部材2を示している。内
側継手部材2の案内溝2bは、鋼材料から熱間鍛造又は
亜熱間鍛造によってほぼ所定形状に予備成形され、冷間
鍛造または研削加工によって最終形状に仕上げられる。
【0028】内側継手部材2の外径面2aの円周方向幅
(L)はL≧3.5mmであり、軸方向幅(W)は、最
大作動角を46°として、案内溝2bの中心O2とトル
ク伝達ボール3の中心O3とを結ぶ線分の長さ(PC
R:図4(b)参照)との比Rw(=W/PCR)が
0.69≦Rw≦0.84の範囲内の値になるように設
定されている。これにより、継手が最大作動角46°を
取った場合でも、トルク伝達ボール3と案内溝2bとの
接触楕円が案内溝2bからはみ出すことがなく、内側継
手部材2の強度及び耐久性、ひいては継手の強度、耐久
性、負荷容量、及び高角性を確保することができる。同
時に、内側継手部材2の鍛造性を向上させることで加工
コストの低減を図り、また、軸方向幅(W)を可及的に
小さくして、継手の重量、軸方向寸法、材料コストの低
減を図ることができる。
【0029】この実施形態の等速自在継手は、トルク伝
達ボール3の個数が8個であり、従来継手(6個ボール
の固定型等速自在継手)に比べ、継手の全負荷容量に占
めるトルク伝達ボール1個当りの負荷割合が少ないの
で、同じ呼び形式の従来継手に対して、トルク伝達ボー
ル3の直径(DBALL)を小さくし、外側継手部材1の肉
厚および内側継手部材2の肉厚を従来継手(6個ボール
の固定型等速自在継手)と同程度に確保することが可能
である。また、同じ呼び形式の従来継手(6個ボールの
固定型等速自在継手)に対して、比r2(=DOUTER
PCDSERR)を小さくして、従来継手(6個ボールの固
定型等速自在継手)と同等以上の強度、負荷容量および
耐久性を確保しつつ、外径寸法(DOUTER)の一層のコ
ンパクト化を図ることができる。例えば、嵌合部2cの
ピッチ円径(PCDSERR)を従来継手(6個ボールの固
定型等速自在継手)と等しくした場合、外径
(DOUTER)を呼び番号で2サイズダウンすることが可
能である。また、従来継手(6個ボールの固定型等速自
在継手)に比べて低発熱であることが実験の結果確認さ
れている。
【0030】さらに、内側継手部材2の軸方向幅(W)
を0.69≦Rw≦0.84の範囲内の値に設定してい
るので、既提案の等速自在継手(8個ボールの固定型等
速自在継手)に対して、内側継手部材2の軸方向寸法を
コンパクトにして、より軽量化、低コスト化を図ること
ができる。
【0031】図6は、本発明の第2の実施形態に係る等
速自在継手を示している。この実施形態の等速自在継手
が、上述した第1の実施形態の等速自在継手と異なる点
は、外側継手部材1の案内溝1bおよび内側継手部材2
の案内溝2bにそれぞれ直線状の溝底を有するストレー
ト部U1、U2を設けた点、内側継手部材2の軸方向幅
(W)と、案内溝2bの中心O2とトルク伝達ボール3
の中心O3とを結ぶ線分の長さ(PCR)との比Rw
(=W/PCR)を0.80≦Rw≦0.93にした点
にある。この実施形態の等速自在継手は、外側継手部材
1の案内溝1bおよび内側継手部材2の案内溝2bにそ
れぞれストレート部U1、U2を設けたことにより、上
述した第1の実施形態の等速自在継手に比べて最大作動
角を大きくすることができる。そのため、継手の高角化
を達成する観点から、Rwの最小値を定める際の基準と
なる最大作動角を50°に設定している。内側継手部材
2の案内溝2bは、鋼材料から熱間鍛造又は亜熱間鍛造
によってほぼ所定形状に予備成形され、冷間鍛造または
研削加工によって最終形状に仕上げられる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以下に示す効果を有する。
【0033】(1)内側継手部材の軸方向幅(W)を
0.69≦Rw≦0.84の範囲内の値に設定すること
により、継手が最大作動角46°を取った場合でも、ト
ルク伝達ボールと案内溝との接触楕円が該案内溝からは
み出すことがなく、内側継手部材の強度及び耐久性、ひ
いては継手の強度、耐久性、負荷容量、及び高角性を確
保することができる。同時に、内側継手部材の鍛造を向
上させ、加工コストの低減を図り、また、軸方向幅
(W)を可及的に小さくして、継手の重量、軸方向寸
法、材料コストの低減を図ることができる。
【0034】(2)外側継手部材および内側継手部材の
各案内溝にそれぞれそれぞれ直線状の溝底を有するスト
レート部を設けた構成では、継手の最大作動角を50°
にした場合でも、上記の効果を得ることができる。特に
高作動角を取ることができることにより、継手の車両搭
載性が向上するという効果もある。
【0035】(3)比r1(=PCDBALL/DBALL)を
3.3≦r1≦5.0とすることにより、従来の6個ボ
ール等速自在継手と同等以上の強度、負荷容量および耐
久性を確保しつつ、外径寸法のコンパクト化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る等速自在継手の
縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係わる等速自在継手
の横断面図である。
【図3】内側継手部材の正面図{図3(a)}、縦断面
図{図3(b)}である。
【図4】内側継手部材の幾何学モデル図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る等速自在継手の
縦断面図である。
【図6】従来の等速自在継手を示す縦断面図{図6
(a)}、{図6(b)}である。
【符号の説明】
1 外側継手部材1a 内径面1b 案内溝 2 内側継手部材2a 外径面2b 案内溝 3 トルク伝達ボール 4 保持器 5 ドライブシャフト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球面状の内径面に軸方向に延びる8本の
    案内溝を形成した外側継手部材と、球面状の外径面に軸
    方向に延びる8本の案内溝を形成し、内径面に軸部と歯
    型嵌合する嵌合部を形成した内側継手部材と、外側継手
    部材の案内溝とこれに対応する内側継手部材の案内溝と
    が協働して形成される8本のボールトラックに配された
    8個のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持す
    る保持器とを備え、 前記ボールトラックが軸方向の一方に向かって楔状に開
    き、 前記内側継手部材の軸方向幅(W)と、前記内側継手部
    材の案内溝の中心と前記トルク伝達ボールの中心とを結
    ぶ線分の長さ(PCR)との比Rw(=W/PCR)が
    0.69≦Rw≦0.84である等速自在継手。
  2. 【請求項2】 最大作動角が47°である請求項1記載
    の等速自在継手。
  3. 【請求項3】 球面状の内径面に軸方向に延びる8本の
    案内溝を形成した外側継手部材と、球面状の外径面に軸
    方向に延びる8本の案内溝を形成し、内径面に軸部と歯
    型嵌合する嵌合部を形成した内側継手部材と、外側継手
    部材の案内溝とこれに対応する内側継手部材の案内溝と
    が協働して形成される8本のボールトラックに配された
    8個のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持す
    る保持器とを備え、 前記ボールトラックが軸方向の一方に向かって楔状に開
    き、かつ、前記外側継手部材および内側継手部材の各案
    内溝にそれぞれ直線状の溝底を有するストレート部が設
    けられ、 前記内側継手部材の軸方向幅(W)と、前記内側継手部
    材の案内溝の中心と前記トルク伝達ボールの中心とを結
    ぶ線分の長さ(PCR)との比Rw(=W/PCR)が
    0.80≦Rw≦0.93である等速自在継手。
  4. 【請求項4】 最大作動角が50°である請求項3記載
    の等速自在継手。
  5. 【請求項5】 前記内側継手部材の案内溝が冷間鍛造に
    よって成形されたものである請求項1から請求項4の何
    れかに記載の等速自在継手。
  6. 【請求項6】 前記トルク伝達ボールのピッチ円径(P
    CDBALL)と直径(DBALL)との比r1(=PCDBALL
    /DBALL)が3.3≦r1≦5.0である請求項1から
    請求項5の何れかに記載の等速自在継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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