JP2001329249A - パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法 - Google Patents

パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法

Info

Publication number
JP2001329249A
JP2001329249A JP2000153903A JP2000153903A JP2001329249A JP 2001329249 A JP2001329249 A JP 2001329249A JP 2000153903 A JP2000153903 A JP 2000153903A JP 2000153903 A JP2000153903 A JP 2000153903A JP 2001329249 A JP2001329249 A JP 2001329249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packing
resin composition
lid
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000153903A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kakehi
雅典 筧
Takayuki Tagawa
孝之 田川
Yoshinari Kato
良也 加藤
Shigeru Yoshida
茂 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP2000153903A priority Critical patent/JP2001329249A/ja
Publication of JP2001329249A publication Critical patent/JP2001329249A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール性が良好でかつ安全性を有する無公害
で、低コストのパッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の
製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 天蓋1の環状溝部2内にオレフィン系樹
脂に少なくとも発泡剤、架橋剤を含み、可塑剤を含有し
ない粒径0.1〜3mmのミニペレットからなるパッキ
ン用樹脂組成物3を投入した後、加熱することによっ
て、天蓋1の環状溝部2にソリッドな発泡体のパッキン
を一体に成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパッキン用樹脂組成
物とパッキン付蓋の製造方法に係り、詳しくはシール性
が良好でかつ安全性を有する無公害なパッキン用樹脂組
成物とパッキンを付着させたペール管等の蓋であるパッ
キン付蓋の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】天蓋と円筒状の胴部からなるペール缶、
いわゆるパッキング缶においては、円筒状胴体の上端凸
部と嵌合する天蓋内面環状溝部に胴部に納めた内容物の
気密性と漏洩防止のため、ゴムや樹脂からなる環状発泡
シール材をパッキンとして使用している。
【0003】なかでも現在最も多く使われているパッキ
ンの代表的なものには、軟質塩化ビニルに発泡剤を配合
したものがある。この場合の製造方法としては液状の塩
ビゾルの供給である。具体的には、板金成形加工された
天蓋内面の環状溝部に直接液状の塩ビゾル をノズル開
閉により一定量計量して注型した後、オープン発泡炉の
ような加熱オーブ゛ンに移されてキュアーした後、塩ビ
発泡パッキン付きの天蓋が出来上がる。このようにペー
ル缶の天蓋の板金加工ラインにパッキン材の注型ライン
と加熱発泡ラインを組み合わせることにより連続ライン
での加工が可能となり、生産性が高く安価なので塩ビゾ
ル製パッキンは広く採用されていた。
【0004】このような塩ビ製パッキンに代わって天然
ゴム製パッキンが使われていた。この場合の製造法とし
ては棒状の押出発泡品を環状に接着して製造するものが
多い。具体的には、ゴムや発泡剤等配合剤混練する工
程、連続押出成形加硫により発泡ストランド(紐状)に
する工程、定寸カットする工程、接着剤(共糊)塗布す
る工程、ジョイントして環状ゴムパッキンを得る工程、
天蓋溝にめくれ防止用の接着剤を塗布する工程、そして
最後に天蓋に手組みで組込み込む工程からなっている。
【0005】また、その他の素材とその製造法として
は、2液混合するポリウレタン、ポリエーテル系ゴム
(液状ゴム)などの液状物を天蓋内面の環状溝部に注型
して、パッキンを製造しているが、原料費高で天然ゴム
同様使用実績は少ない。また、天然ゴムに代表される発
泡済みのストランドリング供給の他に、未発泡ストラン
ドを熱溶着により環状接合して天蓋成形ラインへ供給す
る方式が提案された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、塩ビゾル製パ
ッキンを使用した場合には、燃焼廃棄物処理時にダイオ
キシン発生の恐れがあった。また、低粘度のトルクコン
バーター用オイル(ATオイル)などを内容物とした缶
に使用するパッキンでは、塩ビパッキンの成分である可
塑剤が抜け出して肉やせする結果、シール性が失われて
内容物が漏洩する問題があった。更に、可塑剤の抽出は
内容物を可塑剤により汚すことになり内容物が品質劣化
する。特に、食品用途の内容物にあっては食品衛生上好
ましいものではなかった。
【0007】また天然ゴム製パッキンの場合には、その
加工工程が多くトータルの生産性が低く加工費高で塩ビ
パッキンに比べかなり価格高であった。従って、特に低
粘度オイル等漏洩が問題となる用途以外では積極的な使
用に至っていないのが現状である。更に、パッキンの断
面幅が缶溝幅に対し十分に大きくない場合には、十分な
接着力が得られないため、パッキンが剥れやすく、また
ラグ缶での異形溝部、即ち蓋同士の重なり防止のため数
箇所えぐっている部分で隙間が生じ、シール圧が低下し
密着性が悪くなり、最も重要な機能であるシール性に問
題があった。この問題解決のために、ボリュームの大き
いパッキンとしなければならず原材料費がかさみ価格高
になってしまっていた。
【0008】その他の素材を使用した場合には、エンド
レス加工コストがかさみ価格高になり、また溶融流動性
(MI値)の低い樹脂や低発泡倍率の場合、異形溝部へ
の投入がショートする問題があった。
【0009】本発明はこのような問題に対処するもので
あり、シール性が良好でかつ安全性を有する無公害で、
低コストのパッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本願は請求項1の
発明では、溝内に投入し加熱することでソリッドな発泡
体のパッキンを成形するパッキン用樹脂組成物であり、
オレフィン系樹脂に少なくとも発泡剤、架橋剤を含み、
可塑剤を含有しない粒径0.1〜3mmのミニペレット
である粒状のパッキン用樹脂組成物にある。この発明で
は、塩素フリー、可塑剤レスによる無公害性、低粘度オ
イルに対する耐漏洩性、食品用途の内容物に対する食品
安全性といった塩ビゾル供給では解決できない問題点が
解消できる。また、ミニペレットの粒状体であるため、
異形溝へも完全投入できるレベリングが確保でき、シー
ル性が十分に発揮できる。
【0011】本願請求項2記載の発明は、オレフィン系
樹脂100重量部に対して、発泡剤が0.5〜5重量
部、架橋剤が0.04〜2重量部であるパッキン用樹脂
組成物にある。
【0012】本願請求項3記載の発明は、オレフィン系
樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体であるパッキン用樹
脂組成物にあり、エチレン酢酸ビニル共重合体を使用す
ると、耐薬品性を確保しつつ、塩素フリー、可塑剤レス
による無公害性、低粘度オイルに対する耐油性、耐漏洩
性、食品用途の内容物に対する食品安全性といった塩ビ
ゾル供給では解決できない問題点が解消できる。
【0013】本願請求項4記載の発明は、パッキン用樹
脂組成物を溝内に投入し加熱発泡することでパッキンを
成形したパッキン付蓋の製造方法において、オレフィン
系樹脂に少なくとも発泡剤、架橋剤を含み、可塑剤を含
有しない粒径0.1〜3mmのミニペレットからなるパ
ッキン用樹脂組成物を蓋の溝内に投入した後、加熱する
ことによって、溝にソリッドな発泡体のパッキンを一体
に成形するパッキン付蓋の製造方法にあり、塩素フリ
ー、可塑剤レスによる無公害性、低粘度オイルに対する
耐漏洩性、食品用途の内容物に対する食品安全性が確保
でき、またミニペレットの粒状体であるため、異形溝へ
も完全投入できるレベリングが確保できる結果、シール
性が十分に発揮できる。
【0014】本願請求項5記載の発明は、天蓋内面の環
状溝部と胴体の上端凸部と嵌合させた缶の天蓋内面の環
状溝部内にパッキンを成形する方法において、上記天蓋
の環状溝部にオレフィン系樹脂に少なくとも発泡剤、架
橋剤を含み、可塑剤を含有しない粒径0.1〜3mmの
ミニペレットからなるパッキン用樹脂組成物を投入した
後、加熱することによって、環状溝部にソリッドな発泡
体のパッキンを一体に成形するものであり、塩素フリ
ー、可塑剤レスによる無公害性、低粘度オイルに対する
耐漏洩性、食品用途の内容物に対する食品安全性を確保
でき、またミニペレットの粒状体であるため、異形溝へ
も完全投入できるレベリングが確保でき、シール性が十
分に発揮できる。
【0015】本願請求項6記載の発明は、オレフィン系
樹脂100重量部に対して、発泡剤が0.5〜5重量
部、架橋剤が0.04〜2重量部であるパッキン付蓋の
製造方法にある。
【0016】本願請求項7記載の発明は、オレフィン系
樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体であるパッキン付蓋
の製造方法にあり、耐薬品性を確保しつつ、塩素フリ
ー、可塑剤レスによる無公害性、低粘度オイルに対する
耐油性、耐漏洩性、食品用途の内容物に対する食品安全
性を確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のパッキン用樹脂組成物
は、溝内に投入し加熱することでソリッドな発泡体のパ
ッキンを成形する粒状体であり、オレフィン系樹脂に少
なくとも発泡剤、架橋剤を含み、可塑剤を含有しない粒
径0.1〜3mmのミニペレットからなる粒状体であ
る。
【0018】ここで使用するオレフィン系樹脂は、エチ
レン酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンホモポリマ
ー、α−オレフィンとのブロックあるいはランダム共重
合体、ポリエチレン等があり、なかでもエチレン酢酸ビ
ニル共重合体が好ましい。
【0019】エチレン酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニ
ル共重合量が15〜30重量%、MI値(溶融流動性)
が10〜25g/10分(JIS K6730)の範囲
にあるものであり、これにより耐薬品性を確保しつつ、
無公害性、低粘度オイルに対する耐油性、耐漏洩性、食
品用途の内容物に対する食品安全性といった塩ビゾル供
給では解決できない問題点が解消できる。
【0020】発泡剤としては、アゾ・ジ・カーボンアミ
ド、ジ・ニトロソ・ペンタメチレンテトラミン、4,
4’−オキシビス・ベンゼン・スルフォニル・ヒドラジ
ン等からなる化学発泡剤、あるいはマイクロバルーン等
の中空ビーズを添加したものである。具体的には、化学
発泡剤を粉体混合してもよいし、組成物を混練するのと
同時に添加してもよい。この時の混練温度は発泡剤の分
解温度以下、好ましくは20℃以上低い温度がよい。
【0021】発泡剤の添加量は、オレフィン系樹脂10
0重量部に対して0.5〜5重量部、好ましくは0.8
〜3重量部である。0.5重量部未満の場合には、発泡
効果が少なく、一方、5重量部を越えると発泡倍率が上
りすぎシール圧の不足により液漏れが発生しやすくな
る。
【0022】架橋剤としては有機過酸化物が用いられる
もので、通常、ゴム、樹脂の架橋に使用されているもの
で、具体的にはジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、
1.1−t−ブチルペロキシ−3.3.5−トリメチル
シクロヘキサン、2.5−ジ−メチル−2.5−ジ(t
−ブチルペロキシ)ヘキサン、2.5−ジ−メチル−
2.5−ジ(t−ブチルペロキシ)ヘキシン−3、ビス
(t−ブチルペロキシジ−イソプロピル))ベンゼン、
2.5−ジ−メチル−2.5−ジ(ベンゾイルペロキ
シ)ヘキサン、t−ブチルペロキシベンゾアート、t−
ブチルペロキシ−2−エチル−ヘキシルカーボネートな
どが用いられる。その添加量はオレフィン系樹脂100
重量部に対して0.04〜2重量部、好ましくは0.4
〜1.2重量部である。0.04重量部未満の場合に
は、架橋が十分に行われず、一方、1.2重量部を越え
ると十分な弾性が得られなくなる。
【0023】また、有機過酸化物による架橋効率を高め
るため公知の共架橋剤(TAIC、TAC、マレイミ
ド、キノンジオキシム、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、硫黄など)を併用しても良い。
【0024】他に、フェノールとリン系の酸化防止剤を
併用して使用するが、特に限定されるものではない。ま
た、光安定剤としては、ラジカル捕捉剤であるヒンダー
ドアミン、ベンゾトリアゾール系のものが使用されるこ
ともある。顔料は通常の有機、無機のものが使用され
る。更に、脂肪酸金属塩等の滑剤や炭酸カルシウム、タ
ルク等の充填剤等が必要に応じて添加される。
【0025】しかし、本発明のパッキン用樹脂組成物で
は、鉱物油系オイル、植物油系オイル、合成軟化剤、合
成可塑剤等の可塑剤を添加してはならない。これは缶の
内容物、特にオイル類に触れたパッキンが可塑剤を抽出
し、この可塑剤がパッキンを硬化させあるいは肉やせさ
せてシール性を低下させ、また可塑剤が内容物を汚した
り品質を劣化させることがある。
【0026】これらの配合物の混合は所定の混合物をV
型ブレンダー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等を用
いてドライブレンドしたものを原料供給ホッパーより供
給し、120〜250°Cの範囲に温度調節した二軸押
出機で溶融混練して押出し、押出機出口に水中ホットカ
ット装置を設けることや、ストランドを延伸させ高速カ
ッターで切断する高速ストランドカット方式により、粒
径0.1〜3mmのミニペレットを容易に量産すること
ができる。粒径がこの範囲であると、凹凸の少ない滑ら
かな表面に仕上ることができ、缶に入れた内容物の液漏
れを防止することができる。
【0027】粒径が0.1mm未満の場合には、蓋への
投入、自然落下時及び加熱までの工程において容易に空
気中に飛散、拡散してしまい溝部内への投入ができな
く。他方3mmを超えると、凹凸が大きくなり滑らかな
表面を形成することができず、シール性も低下する。
【0028】しかして、天蓋内面の環状溝部と胴体の上
端凸部と嵌合させた缶の天蓋内面の環状溝部内にパッキ
ンを成形する方法においては、図1に示すように天蓋1
の環状溝部2にオレフィン系樹脂に少なくとも発泡剤、
架橋剤を含み、可塑剤を含有しない粒径0.1〜3mm
のミニペレットである粒状のパッキン用樹脂組成物3を
投入する。
【0029】この場合、環状溝部2への投入については
重量式フィーダー、スクリューコンベアなどを通して所
定量計量された分だけ投入すれば良い。そして、環状溝
部2内へ均一に分散良く投入するためにはノズルのセッ
ティング(位置・形状・数)、天蓋の回転操作(回転数
・パターン、バイブレーション)などでコントロール可
能である。
【0030】そして、この天蓋1を190〜230°C
に温度調節された加熱装置、例えばオーブンの中に2〜
4分間設置して発泡させた後、加熱装置から取り出して
室温下で放置して冷却した。図2に示すように、天蓋1
の環状溝部2には、パッキン5が一体に成形され、1.
5〜4倍に膨張した表面が滑らかな発泡体であり、天蓋
の環状溝部と胴体の上端凸部と嵌合させた場合には、胴
体内に収容した液状の内容物を十分にシールすることが
できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 実施例1 表1に示す配合物をタンブラーでドライブレンドしたも
のを、二軸押出機(池貝鉄鋼社製、PCM45)の原料
供給ホッパーより供給し、シリンダー温度210°C、
スクリュー回転数300rpmで混練し、そしてこの二
軸押出機の押出し口に接続した水中カットペレタイザー
(GALA社製)を用いて直径0.5〜0.75mmの
ほぼ丸い形状のミニペレットを得た。
【0032】この粒状のミニペレット15gを20l入
りペール缶の外径約300mmの上蓋に設けた環状溝部
に充填し、全周に均一になるようにした。この蓋を20
0°Cのオーブン中に約3分間入れた後、取り出して室
温下で放置して冷却し、約2倍に発泡したパッキン付き
の蓋を得た。
【0033】パッキンは溝部の広い個所、狭い個所にも
充分に充填し、かつ表面も滑らかで均一な高さを有して
いた。このようにして得た蓋を用い、内容物として灯油
を入れた缶を締めた後、上下逆にして24時間放置した
が、シール部から灯油の漏れがないことを観測した。こ
れはペレットの径を小さくすることによって、滑らかな
表面に仕上ることができ、缶に入れた内容物の液漏れを
防止できたものである。
【0034】また、上記パッキンを長さ3cmの棒状に
切り取って、下記の方法で耐油性の試験を行った。その
結果を表1に併記する。尚、耐油性の試験は、所定量の
トルクコンバーター用オイル(自動車のATオイル番手
#32)を入れた試験管を50〜55°Cに温度調節し
たオイルバスの中に浸け、試験管の中にパッキンのカッ
トサンプルを10日間浸漬させた後、カットサンプルの
体積変化率、即ち(浸漬後の体積−浸漬前の体積)を浸
漬前の体積で除した値(%)であり、硬度変化率も同様
にして求めた。した。
【0035】実施例2 表1に示す配合物を実施例1と同様にタンブラーでドラ
イブレンドしたものを二軸押出機によって混練し、そし
てこの二軸押出機の押出し口に接続した水中カットペレ
タイザーで直径0.5〜0.75mmのほぼ丸い形状の
ミニペレットを得た。そして、この粒状のミニペレット
15gを20l入りペール缶の外径約300mmの上蓋
に設けた環状溝部に充填し、全周に均一になるようにし
た。この蓋を200°Cのオーブン中に約3分間入れた
後、取り出して室温下で放置して冷却し、約2倍に発泡
したパッキン付きの蓋を得た。
【0036】そして、実施例1と同様の方法でパッキン
のシール性評価を行うとともに、上記パッキンを長さ3
cmの棒状に切り取って、前述の方法で耐油性の試験を
行った。その結果を表1に併記する。
【0037】実施例3 表1に示す配合物(ポリエチレン配合)を実施例1と同
様にタンブラーでドライブレンドしたものを二軸押出機
によって混練し、そしてこの二軸押出機の押出し口に接
続した水中カットペレタイザーで直径0.5〜0.75
mmのほぼ丸い形状のミニペレットを得た。そして、こ
の粒状のミニペレットを用いて、実施例1と同様な方法
で約2倍に発泡したパッキン付きの蓋を得た。そして、
実施例1と同様の方法でパッキンのシール性評価を行う
とともに、耐油性の試験を行った。その結果を表1に併
記する。
【0038】
【表1】
【0039】その結果、実施例1及び2ともにシール効
果と耐油性が良好であるが、実施例2の配合物Bを使用
した方が耐油性に優れていることが判る。実施例3のポ
リエチレン配合を使用した場合には、耐油性が良好であ
るが、上蓋の締付け力(シール圧)が実施例に比べて小
さくシール効果がやや劣っているけれども使用可能であ
る。
【0040】比較例1 実施例1の配合物を同様に二軸押出機によって混練し、
そしてこの二軸押出機の押出し口に接続した水中カット
ペレタイザーで直径3.0〜3.5mmのほぼ丸い形状
のミニペレットを得た。この粒状のミニペレット15g
を20l入りペール缶の外径約300mmの上蓋に設け
た環状溝部に充填し、全周に均一になるようにした。こ
の蓋を200°Cのオーブン中に約3分間入れた後、取
り出して室温下で放置して冷却し、約2倍に発泡したパ
ッキン付きの蓋を得た。
【0041】得られたパッキンは実施例1に比べて溝部
の広い個所、狭い個所の充填がやや劣っていいるととも
に表面の凹凸が見られた。この蓋を用い、実施例1と同
様に液漏れテストを実施したが、蓋の締付け部にわずか
に灯油の漏れが認められた。これはパッキンの表面の凹
凸が大きいと考えられる。このことから、ミニペレット
の粒径は重要な要因になっていることが判った。
【0042】
【発明の効果】以上のように本願の各請求項記載の発明
によれば、オレフィン系樹脂に少なくとも発泡剤、架橋
剤を含み、可塑剤を含有しない粒径0.1〜3mmのミ
ニペレットである粒状のパッキン用樹脂組成物及びこれ
を用いたパッキン付蓋の製造方法にあり、塩素フリー、
可塑剤レスによる無公害性、低粘度オイルに対する耐油
性、耐漏洩性、食品用途の内容物に対する食品安全性と
いった塩ビゾル供給では解決できない問題点が解消で
き、またミニペレットの粒状体であるため、異形溝へも
完全投入できるレベリングが確保できる結果、シール性
が十分に発揮できるといった優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパッキン付蓋の製造方法におい
て、天蓋の環状溝部に粒状のパッキン用樹脂組成物を投
入したところを示す天蓋の断面図である。
【図2】本発明に係るパッキン付蓋の製造方法におい
て、天蓋の環状溝部にパッキンを一体に成形したところ
を示す天蓋の断面図である。
【符号の説明】
1 天蓋 2 環状溝部 3 パッキン用樹脂組成物 5 パッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:24 B29L 31:56 B29L 31:56 C08L 23:00 C08L 23:00 B29C 67/22 (72)発明者 吉田 茂 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 3E084 HA03 HB04 HC03 4F074 AA17A AA17B AA22A AA24A AD08 BA13 BA16 BA18 CA23 CC04Y DA39 4F212 AA03 AA10 AB02 AB03 AC01 AG20 AH13 AH57 UA01 UB01 UG01 4H017 AA04 AA39 AB07 AB10 AC02 AC13 AD01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溝内に投入し加熱することでソリッドな
    発泡体のパッキンを成形するパッキン用樹脂組成物であ
    り、オレフィン系樹脂に少なくとも発泡剤、架橋剤を含
    み、可塑剤を含有しない粒径0.1〜3mmのミニペレ
    ットであることを特徴とするパッキン用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 オレフィン系樹脂100重量部に対し
    て、発泡剤が0.5〜5重量部、架橋剤が0.04〜2
    重量部である請求項1記載のパッキン用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 オレフィン系樹脂がエチレン酢酸ビニル
    共重合体である請求項1または2記載のパッキン用樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 パッキン用樹脂組成物を溝内に投入し加
    熱発泡することでパッキンを成形したパッキン付蓋の製
    造方法において、オレフィン系樹脂に少なくとも発泡
    剤、架橋剤を含み、可塑剤を含有しない粒径0.1〜3
    mmのミニペレットからなるパッキン用樹脂組成物を蓋
    の溝内に投入した後、加熱することによって、溝にソリ
    ッドな発泡体のパッキンを一体に成形することを特徴と
    するパッキン付蓋の製造方法。
  5. 【請求項5】 天蓋内面の環状溝部と胴体の上端凸部と
    嵌合させた缶の天蓋内面の環状溝部内にパッキンを成形
    するパッキン付蓋の製造方法において、上記天蓋の環状
    溝部にオレフィン系樹脂に少なくとも発泡剤、架橋剤を
    含み、可塑剤を含有しない粒径0.1〜3mmのミニペ
    レットからなるパッキン用樹脂組成物を投入した後、加
    熱することによって、環状溝部にソリッドな発泡体のパ
    ッキンを一体に成形することを特徴とするパッキン付蓋
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 オレフィン系樹脂100重量部に対し
    て、発泡剤が0.5〜5重量部、架橋剤が0.04〜2
    重量部である請求項4または5記載のパッキン付蓋の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 オレフィン系樹脂がエチレン酢酸ビニル
    共重合体である請求項4または5記載のパッキン付蓋の
    製造方法。
JP2000153903A 2000-05-25 2000-05-25 パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法 Pending JP2001329249A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000153903A JP2001329249A (ja) 2000-05-25 2000-05-25 パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000153903A JP2001329249A (ja) 2000-05-25 2000-05-25 パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001329249A true JP2001329249A (ja) 2001-11-27

Family

ID=18659077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000153903A Pending JP2001329249A (ja) 2000-05-25 2000-05-25 パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001329249A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008100452A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Yukio Tsuchiya パッキン付き製造蓋の製造方法及び製造装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008100452A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Yukio Tsuchiya パッキン付き製造蓋の製造方法及び製造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2802274B2 (ja) シラン架橋剤の押出機への固体供給
CN1104463C (zh) 烯烃热塑性弹性体泡沫制品及其制备方法
FI70916C (fi) Med vatten uppskummat och med silan tvaerbundet polyolefinskumoch foerfarande foer framstaellning av detta
CA3021622C (en) Molecular modification of polyethylene resin
TW200602419A (en) Elastomeric compositions containing fluoropolymer blends
CN1203540A (zh) 添加剂涂布的树脂组合物
CN100482723C (zh) 烯属热塑性弹性体发泡体和制备它的烯属热塑性弹性体组合物
CN101805486B (zh) 一种热塑性橡胶海绵
JPH0673222A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物の発泡方法
CN1618854A (zh) 聚烯烃树脂发泡体用组合物、其发泡体、和发泡体的制法
CN108795064A (zh) 一种热塑性弹性体冰箱门封条材料及制备方法
CN86103485A (zh) 热塑性弹性体组合物
CA2190678A1 (en) Process for preparing elastomeric compounds from granular elastomers and polymers and articles manufactured therefrom
CN104045959B (zh) 一种热塑性弹性体发泡材料及其制备方法
KR900016348A (ko) 에틸렌-1-올레핀 공중합체 및 고무의 열탄성 조성물
EP0848730A1 (en) Biodegradable plastic material and a method for its manufacture
EP0712891A1 (en) Thermoplastic elastomer powder, molding method of the same, and molded article comprising the same
CN104672885A (zh) 一种用于petg粘合包胶的tpv合金材料及其制备方法
JP2001329249A (ja) パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法
CN102241854A (zh) 一种废旧聚丙烯和橡胶制备的泡沫塑料片材及其制备方法
CN112194853A (zh) 一种易油墨染印的tpv及其制作方法
JP2001335061A (ja) パッキン付蓋の製造方法
JP2001335773A (ja) パッキン用樹脂組成物とパッキン付蓋の製造方法
CN1304467C (zh) 聚烯烃类树脂发泡体的模内发泡成型方法
JPH10182896A (ja) 吹込み成形可能な動的に加硫されたアロイ