JP2001327480A - 磁気共鳴映像装置 - Google Patents
磁気共鳴映像装置Info
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Abstract
S/Nを犠牲にすることなく、N/2アーチファクト、
血流アーチファクトを低減すること。 【解決手段】静磁場中の被検体にRFパルスを発生する
送信コイル2と、勾配磁場パルスを発生する勾配コイル
3と、RFパルスにより被検体の核スピンを1回励起
し、それに続いて複数のエコーを連続的に発生させるた
めに送信コイルと勾配コイルを制御するシーケンス制御
部10と、エコーを受信する複数の独立した受信コイル
41,42と、エコーの中の奇数エコーに基づいて受信
コイルにそれぞれ対応する複数の奇数画像を発生し、エ
コーの偶数エコーに基づいて受信コイルにそれぞれ対応
する複数の偶数画像を発生し、複数の受信コイルの複数
の感度分布に基づいて複数の奇数画像を合成して第1画
像を発生し、複数の感度分布に基づいて複数の偶数画像
を合成して第2画像を発生する計算機12とを具備す
る。
Description
Spin Echo)やEPI(Echo Plan
ar Imaging)に代表されるマルチエコー高速
撮影法を用いる磁気共鳴映像装置に関する。
することによりエコーを連続的に発生させ、一回の励起
で1枚の画像再構成に必要なデータのすべてを収集する
撮影方法であり、例えば、50msで1枚の画像撮像が
終了するため心臓などの動く臓器の瞬時撮像が可能であ
る。なお、一回の励起後に連続的に発生する一連のエコ
ーは、一般的に、マルチエコー又はエコートレインと呼
ばれている。また、FSEは反転高周波パルス(一般的
には180°パルス)を連続的に印加することにより、
エコーを連続的に発生させるものである。
ーモア周波数は、当該プロトンの位置の磁界強度に比例
する。上述したようにEPIでは、マルチエコーを発生
させるために、正負に交番する傾斜磁場を用いている。
従って、奇数番目に発生するエコーと偶数番目に発生す
るエコーとで、静磁場不均一による位置ズレの向きが反
対になる。これによりN/2アーチファクトが生じやす
い。なお、Nはエンコードステップの数である。
トの説明図である。まず、図1に示すように、奇数番目
のエコーと、偶数番目のエコーとを別々にフーリエ変換
する。エンコードステップ数が半分になるので、図1に
示すように、折り返り現象(aliasing)が起き、その結
果、データ数Nの半分の距離に折り返り画像(偽像)が
生じる。この偽像は、図2に示すように、奇数番目のエ
コーから生成した画像と、偶数番目のエコーから生成し
た画像とを加算することにより、原理的には消える。
影響は、奇数番目のエコーと、偶数番目のエコーとで周
波数軸に関して逆向きに利いてくるため、周波数軸方向
の位置シフトが逆向きになる。その結果、上記加算によ
り得られる画像には、図3に示すように、偽像が部分的
に残留する。これがいわゆるN/2アーチファクトと呼
ばれるものである。
均一性の他にも、装置の不安定性等様々な不確定な要因
により起こるため、完全に除去することは現実的に不可
能である。このN/2アーチファクトをソフトウエア処
理にて除去する方法も多数考案されているが、それら
は、繰り返し処理が必要で処理時間がかかるという問題
や、画像上に折り返し部分がない場所が必要等、利用上
に制限があった。また、次に述べる、血流アーチファク
トも同時に低減できる方法としては提案されていなかっ
た。
血流アーチファクトの関係について述べる。まず血流イ
メージングは、勾配磁界中を移動するスピンが静止スピ
ンに対して位相差を持つという現象を利用して、流れに
対して感度が制御された像を形成できるようにする一種
のMR像形成方法である。
像法では、血流アーチファクトを生じ易いという問題が
ある。マルチエコー撮像法は、even−echo r
ephasing(以下、EERと略す)という現象が
あるが、これは周知の通り、一定速度の流れの場合、エ
コーの位相が偶数番目でリフォーカスし、奇数番目では
ある一定の位相シフトを持つと共にディフェイズを起こ
す現象である。従って、偶数番目と奇数番目のエコーの
両方で画像再構成を行うと、位相が1エコーごとに変化
するので、血流アーチファクトが生じるという問題があ
った。
たN/2アーチファクトの問題をあわせて解決する方法
として、従来、奇数番目のエコーと偶数番目のエコーと
の一方だけを用いる、フライバック法という方法が考案
されている。しかしながら、この方法は約半分のエコー
しか用いないため、データの収集効率が低下する、撮像
時間(データ収集時間)が延長する、同一撮像時間であ
れば、空間分解能が低下するなどの問題があった。
化する方法として、近年、マルチRFコイルの感度分布
を用いた再構成法が注目を集めている(10th An
n.Scientific Meeting SMR
M.1240,1991参照)。この方法は、1枚の画
像再構成に必要なエンコードステップ数を減らして撮像
を行ない、その結果生じる折り返しを、マルチRFコイ
ルの各々のコイル感度分布が異なることを利用して分解
し、折り返しのない画像を得る方法である。通常の撮像
に比べ、基本的にコイル数に反比例してエンコードステ
ップ数を減らせるため、撮像時間の短縮化を図ることが
可能である。以下に、その概略について述べる。
像をI0(x,y)と表し、それぞれのコイルに由来す
る画像をI1(x,y)、I2(x,y)と表し、各R
Fコイルの感度分布をS1(x,y)、S2(x,y)
と表すものとする。また、撮像領域のエンコード方向の
長さをDとし、エンコードステップ数は、K空間上の1
ラインごとに間引くようにして合計で1/2に減らして
撮像するものと仮定する。この場合、D/2の折り返し
が生じ、折り返しの生じている画像I1(x,y)、I
2(x,y)は、以下のように記述される。
を掛けて、
Nコイルの場合はN×Nの行列式で表わされる。但し、
マルチエコーを用いた撮像法の場合、このマルチRFコ
イルの感度分布を用いる再構成法を用いても、基本的に
奇数エコーと偶数エコーとを同時に用いるため位相差は
維持されており、マルチエコーの血流アーチファクトを
低減させることはできない。
傾斜磁場を用いてマルチエコーを生じさせ、データ収集
及び再構成を行うため、N/2アーチファクトが残りや
すいという問題があった。また、EPIやFSEなどの
マルチエコーを用いる高速撮像法の場合、偶数番目のエ
コーと奇数番目のエコーで位相が異なるため血流アーチ
ファクトが生じ易いという問題があった。
チエコーを用いた撮像法において、撮像時間及びS/N
を犠牲にすることなく、N/2アーチファクトの解消、
血流アーチファクトの低減、および血流抽出能の向上を
実現することにある。
置は、静磁場中に置かれた被検体に対して高周波磁場パ
ルスを発生する送信コイルと、前記被検体に対して勾配
磁場パルスを発生する勾配コイルと、所定のパルスシー
ケンスに従って、前記高周波磁場パルスにより前記被検
体の核スピンを1回励起し、それに続いて複数のエコー
を連続的に発生させるために、前記送信コイルと前記勾
配コイルを制御するシーケンサと、前記エコーを受信す
る複数の独立した受信コイル、前記エコーの中の奇数エ
コーに基づいて前記受信コイルにそれぞれ対応する複数
の奇数画像を発生し、前記エコーの偶数エコーに基づい
て前記受信コイル(複数)にそれぞれ対応する複数の偶
数画像を発生し、前記複数の受信コイルの複数の感度分
布に基づいて前記複数の奇数画像を合成して第1画像を
発生し、前記複数の感度分布に基づいて前記複数の偶数
画像を合成して第2画像を発生する計算機とを具備す
る。
施例について詳細に説明する。 (構成)図4は本実施例に係る磁気共鳴映像装置の構成
を示している。静磁場磁石1は、例えば円筒形状を有
し、その内部領域(撮像領域)に静磁場を発生する。こ
の静磁場には、傾斜磁場コイル3が傾斜磁場コイル電源
5から電力供給を受けて発生する3種の傾斜磁場が重畳
される。また、体軸方向に感度分布が長いホールボディ
型RF送信コイル2は、送信部7から高周波電流を供給
されることにより上記撮影領域に高周波磁場を発生す
る。シーケンス制御部10は、高周波磁場パルス及び勾
配磁場パルスがパルスシーケンスに応じた順番で発生す
るために、所定のパルスシーケンスに従って送信コイル
2及び傾斜磁場コイル電源5を制御する。これにより、
被検体から磁気共鳴信号(ここではエコー)が発生す
る。ここでは、パルスシーケンスは、フリップ角が例え
ば90°の高周波磁場パルスで核スピンを1回励起した
後に、複数のエコーを連続的に発生させるいわゆるマル
チエコーパルスシーケンスが採用される。マルチエコー
パルスシーケンスは、典型的には、EPI(エコープラ
ナーイメージング)法、又はFSE(高速スピンエコ
ー)法である。ここではEPIとして説明する。
ル2の内側に配置される。RF受信コイルアレイ4は、
RF送信コイル2よりも感度分布の空間的な幅が狭い複
数のRF受信コイル41,42を有する。複数のRF受
信コイル41,42は、例えば体軸方向にそって整列さ
れる。体軸方向は、典型的にはスライス軸に対応する。
ここでは説明の便宜上、RF受信コイルアレイ4は、第
1のRF受信コイル41と、第2のRF受信コイル42
とから構成されているものと仮定するが、RF受信コイ
ルの数が2より多くてもよい。
2RF受信コイル42とを介して複数のエコーを受信
し、増幅、検波及びAD変換を含む前処理を施してデー
タ収集部11に出力する。データ収集部11は、第1,
第2RF受信コイル41,42の区別及び各エコーの発
生順番を関連付けてエコーデータを収集する。
れたエコーデータに基づいて後述する手順に従ってMR
画像データを発生する。
コーと第2RF受信コイルを介して受信されたエコーと
を再構成処理にかけることで、N/2アーチファクトが
無くしかも血流信号を強調した画像と、N/2アーチフ
ァクトが無くしかも血流信号を抑圧した画像と、N/2
アーチファクト及び血流アーチファクトの低減され、し
かもS/N低下のない画像との3種類の画像の取得を実
現している。画像ディスプレイ29は、これらの画像を
表示するために設けられている。
手順を示している。まず、EPI又はFSEのマルチエ
コーパルスシーケンスに従って、複数のエコーが連続的
に発生する。EPIであれば、図6、図7に示すよう
に、1回の励起後、傾斜磁場を正負両極性間で振動させ
ることにより、複数のエコーを連続的に発生させる。ま
た、図8に示すように、FSEでは、反転高周波パルス
(一般的には180°パルス)を連続的に印加すること
により、エコーを連続的に発生させる。
4の第1RF受信コイルと第2RF受信コイルとを介し
てデータ収集部11により個別に行われる。
を介して収集されたエコートレインを、奇数番目に収集
したエコーのセットd1oと、偶数番目に収集したエコー
のセットd1eとに分ける。同様に、計算機12は、第2
RF受信コイルを介して収集されたエコートレインを、
奇数番目に収集したエコーのセットd2oと、偶数番目に
収集したエコーのセットd2eとに分ける。
基づいて、2次元フーリエ変換(2DFT)により、画
像I1o(x,y) を発生する。計算機12は、エコーセット
d1eに基づいて、2次元フーリエ変換(2DFT)によ
り、画像I1e(x,y) を発生する。計算機12は、エコー
セットd2oに基づいて、2次元フーリエ変換(2DF
T)により、画像I2o(x,y) を発生する。計算機12
は、エコーセットd2eに基づいて、2次元フーリエ変換
(2DFT)により、画像I2e(x,y) を発生する。この
ように4つのエコーセットd1o,d1e,d2o,d2eか
ら、4種類の画像I1o(x,y) ,I1e(x,y) ,I2o(x,y)
,I2e(x,y) がそれぞれ発生される。受信エコーを奇
数エコーと偶数エコーとに分離したため各々の画像デー
タはエンコードステップ数が1/2になるので、これら
4種類の画像には、Dを再構成領域のエンコード方向の
長さとして、D/2の折り返りが生じている。
ットから再構成した画像I1o(x,y)と、第2RF受信コ
イルの奇数エコーセットから再構成した画像I2o(x,y)
とを、第1RF受信コイルの感度分布行列S1(x,y)の逆
行列と、第2RF受信コイルの感度分布行列S2(x,y)の
逆行列とを用いてアンフォールド処理をすることによ
り、奇数エコーのみからなる折り返りのない奇数画像I
0o(x,y) が生成される。
セットから再構成した画像I1e(x,y) と、第2RF受信
コイルの偶数エコーセットから再構成した画像I2e(x,
y) とから、第1RF受信コイルの感度分布行列S1(x,
y)の逆行列と、第2RF受信コイルの感度分布行列S2
(x,y)の逆行列とを用いてアンフォールド処理をするこ
とにより、奇数エコーのみからなる折り返りのない偶数
画像I0e(x,y) が生成される。
cientific Meeting SMRM.12
40,1991他)にある通りであり、概略手法は従来
説明の項で述べた通りである。
テップを減らして撮像する代わりに、EPIデータを奇
数と偶数の2つに分け、奇数エコーセットd1o,d2o及
び偶数エコーセットd1e,d2eの全てを計算対象とす
る。このように、奇数エコーセットと偶数エコーセット
とに分けると、各々セットは、ちょうどエンコードステ
ップ数を半分に減らして撮像したケースと等しくなる。
従って、マルチRFコイルに関わる再構成手法が適用で
き、別々の画像を得ることが可能となる。
(x,y) それぞれに対して以下の関係式が得られる。
行列を掛けて、
ド処理)。
y) と奇数画像I0e(x,y) とはそれぞれ異なった特徴を
有している。特に、血流に関して大きな違いがある。こ
こで、撮像対象として一定流速で流れている血流を仮定
する。
呼ばれるように流れによる位相分散がリフォーカスされ
た偶数エコーセットから再構成された画像であり、従っ
て血流の描出能が高く、血流アーチファクトも少ない。
つまり画像I0e(x,y) は、血流強調画像としての臨床上
の有効性を備えている。
位相分散を受けた奇数エコーセットから再構成された画
像であるため、フロー部分の描出能が低い、つまり血流
抑圧画像として臨床上の有効性を備える。
けているが、その位相シフト量は各エコーとも一定であ
り、偶数エコーと奇数エコーを同時に用いた場合にくら
べ、位相の不連続性、つまり1エコーおきに位相シフト
ゼロとある一定量の位相シフト量が交互に現れるという
現象が少ないため、こちらも、血流アーチファクトは少
ない。また、N/2アーチファクトの面から見ても、各
々、奇数又は偶数の片側エコーのみからなる画像のた
め、N/2アーチファクトは原理的に生じない。
と偶数画像I0e(x,y) とを合成して1枚の最終画像I0
(x,y) を得る。具体的には、奇数画像I0o(x,y) と偶数
画像I0e(x,y) との二乗和の平方根により、最終画像I
0(x,y) を得る。この最終画像I0(x,y) は、血流アーチ
ファクト及びN/2アーチファクトの無い画像I0o(x,
y) 、I0e(x,y) から合成されたものであるため、当然
のこととして、血流アーチファクト、N/2アーチファ
クトはない。しかも、各々の画像I0o(x,y) 、I0e(x,
y) は、エンコードステップ数が半分に減っているた
め、S/Nが1/√2に低下しているが、合成された最
終画像では、S/Nは低下しない。このように、S/N
を犠牲にせず、かつ、撮像速度も犠牲にせずに、血流ア
ーチファクト、N/2アーチファクトのない良好な画像
が得られる。
(x,y) と、偶数画像I0e(x,y) とを用いて、血流の情報
を示す画像を得ることも可能である。例えば、奇数エコ
ーセットに由来する奇数画像I0o(x,y) と、偶数エコー
セットに由来する偶数画像I0e(x,y) との位相差を求
め、血流等の移動体の速度を反映した位相画像、若しく
は、その時使用した傾斜磁場強度を用いて速度の絶対値
に換算して速度画像を得ることもできる。具体的には、
まず、血流等の移動体が、速度vの定速で初期位置x0
から、時刻tでの位置x(t) =v・t+x0 まで移動し
たとき、その移動に伴う位相シフトθは、
Gは印加する傾斜磁場の強度、Tは傾斜磁場パルスGの
印加時間である。ここで簡単のために、x0 =0とする
と、
コーのリフォーカシング効果により、基本的に、位相シ
フトは生じない。ただし、装置の不完全性等による他の
要因による位相誤差θ0 は含んでいる。一方、奇数画像
I0o(x,y) は、移動に伴って、
の奇数画像I0o(x,y) にも、偶数画像I0e(x,y) と同様
に、装置の不完全性等による他の要因による位相誤差θ
0 が含まれている。装置の不完全性等による他の要因に
よる位相誤差θ0 を除去し、血流等の移動体の速度成分
による位相差を求めるために、偶数画像I0e(x,y) と奇
数画像I0o(x,y) との位相差を求める。ここで、偶数画
像I0e(x,y) の実数部をIre(x,y)even と表し、偶数画
像I0e(x,y) の虚数部をIim(x,y)even と表し、奇数画
像I0o(x,y) の実数部をIre(x,y)oddと表し、奇数画像
I0o(x,y) の虚数部をIim(x,y)oddと表すと、偶数画像
I0e(x,y) と奇数画像I0o(x,y) はそれぞれ次のように
与えられる。
る。ここでは図9に示すように、4つのRF受信コイル
C1,C2,C3,C4が配置されるものとする。ま
た、図10に示すように、y軸に関して位相エンコード
Ge1をかけると共に、スライス方向(z軸)にも位相
エンコードGe2をかけるものとする。Ge1のエンコ
ードステップ数をMとし、Ge2方向には通常のマルチ
RFコイルを用いた高速化方法を適用するとしてエンコ
ードステップ数はM/2で変化するとする。なお、ここ
では、説明の便宜上、Ge1のエンコードステップ数
は、Ge2のエンコードステップ数と同じMとして説明
するが、実際には、Ge1のエンコードステップ数はM
1で、Ge2のエンコードステップ数M2と相違する。
図11には3次元の場合の画像生成手順を示している。
これら4つのコイルC1,C2,C3,C4によりそれ
ぞれ独立してデータ収集が行われる。4つのコイルC
1,C2,C3,C4により収集されたデータをそれぞ
れrawC1、rawC2、rawC3、rawC4と
する。各データを2次元の場合と同様に偶数データセッ
トrawC1-e、rawC2-e、rawC3-e、raw
C4-eと、奇数データセットrawC1-o、rawC2
-o、rawC3-o、rawC4-oとに分離する。そし
て、各データセットをそれぞれ個々に3次元フーリエ変
換処理(3DFT)にかける。これにより偶数画像Im
C1-e、ImC2-e、ImC3-e、ImC4-eと、奇数
画像ImC1-o、ImC2-o、ImC3-o、ImC4-o
とが得られる。Ge1方向に関しては奇数データと偶数
データとに分離し、またGe2方向にはエンコード数を
1/2にしているので、両方向にアンダーサンプリング
が生じて、これら画像には、図12に示すように、Ge
1とGe2との2方向に折り返りが発生する。なお、d
は、エンコード方向Ge1,Ge2の長さとする。な
お、ここでは説明の便宜上、dは各エンコード方向で同
じとしているが、各エンコード方向で互いに異なる長さ
を持つ場合には、それぞれの方向の長さd1,d2を与
える。
生じている場合のアンフォールド処理について説明す
る。各コイルの感度分布を、Scl1、Scl2、Sc
l3、Scl4とすると、各コイルの画像Icl1、I
cl2、Icl3、Icl4は、次のように与えられ
る。I0 は、折り返りのない元の画像である。
る。
ことで求めることができる(アンフォールド処理)。
数画像とに対してそれぞれ適用することで、偶数画像I
0-e(x,y)と、奇数画像I0-o(x,y)とが得られる。偶数画
像I0-e(x,y) は、いわゆるEERと呼ばれるように流
れによる位相分散がリフォーカスされた偶数エコーセッ
トから再構成された画像であり、従って血流の描出能が
高く、血流アーチファクトも少ない。つまり画像I0e
(x,y)は、血流強調画像としての臨床上の有効性を備え
ている。一方、奇数画像I0-o(x,y)は、血流による位相
分散を受けた奇数エコーセットから再構成された画像で
あるため、フロー部分の描出能が低い、つまり血流抑圧
画像として臨床上の有効性を備える。
とを二乗和により合成することでS/Nの低下しない合
成画像I0-synthを求めるようにしてもよい。また、位
相差を求めて流れの情報を抽出するようにしてもよい。
のエコーをGe1に関しては奇数エコーと偶数エコーと
に分けて処理し、一方、Ge2に関してはエンコードス
テップM/2でデータ収集していたが、Ge2に関して
はエンコードステップMでデータ収集する場合、コイル
は2つでよい。
ジングの場合にも適用可能である。つまり、上記説明で
は、シングルスライスであるが、選択励起を用いた撮影
法において、繰り返し時間内に他のスライスの励起及び
エコー収集を繰り返すマルチスライス型パルスシーケン
スで収集したエコーから、第1、第2RFコイル各々に
対応する奇数画像I1o,I2oを複数スライス各々に関し
て個別に再構成し、同様に第1、第2RFコイル各々に
対応する偶数画像I1e,I2eを複数スライス各々に関し
て個別に再構成し、第1、第2RFコイル各々に対応す
る奇数画像I1o,I2oを2つのコイルの感度分布に基づ
いてアンフォールド処理して奇数画像I0oを生成し、第
1、第2RFコイル各々に対応する偶数画像I1e,I2e
をそれぞれのコイルの感度分布に基づいてアンフォール
ド処理して偶数画像I0eを作成し、奇数画像I0oと偶数
画像I0eとを合成して最終画像I0を複数スライス各々
関して個別に生成する。
ついても同様に適用可能である。たとえば、多重180
度パルスを用いてマルチエコーを発生させる、シングル
ショットFSE法や、ハーフフーリエ法を併用するFS
E等でも同様に適用可能である。
ルチコイル数を増やすことにより、同様に対応可能であ
る。例えば、シングルショットの場合は、2つのRFコ
イルで、また2ショットの場合は、4つのRFコイルを
用いればよい。つまり、Nショットの場合には、2×N
のRFコイルを用いればよい。
めに必要なRFコイル数(シングルショットの場合、1
方向あたり2以上のRFコイル)よりも多くのRFコイ
ルを用いることで、空間分解能を落とすことなく、撮像
時間の短縮を図ることができるようになる。
する複数の画像から少なくとも2以上のRFコイルの感
度分布を使って画像を生成するため、N/2アーチファ
クト及び血流アーチファクトの問題に関して、奇数番目
と偶数番目のエコーを別々に再構成処理にかけること
で、撮像時間及びS/Nを犠牲にすることなく、解決し
ている。なお、偶数画像は血流強調傾向があり、また奇
数画像は逆に血流抑圧傾向があり、臨床上有効である。
さらに、これら画像を合成することで、N/2アーチフ
ァクト及び血流アーチファクトの無いしかもS/N低下
のない画像を得ることができる。さらに、上記アーチフ
ァクトを低減するために必要なRFコイル数(シングル
ショットの場合、1方向あたり2以上のRFコイル)よ
りも多くのRFコイルを用いることで、空間分解能を落
とすことなく、撮像時間の短縮を図ることができる。
ものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲
で種々変形して実施することが可能である。さらに、上
記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される
複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の
発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構
成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。
撮像法において、撮像時間及びS/Nを犠牲にすること
なく、N/2アーチファクトの解消、血流アーチファク
トの低減、および血流抽出能の向上を実現することがで
きる。
エコーとを別々にフーリエ変換にかける処理の説明図。
番目のエコーの画像との加算処理の説明図。
不均一等を原因として残留する部分的な偽像の説明図。
図。
チャート。
スシーケンスの一例としてのEPIパルスシーケンスを
示す図。
スシーケンスの一例としてのFSEパルスシーケンスを
示す図。
す図。
ーケンスを示す図。
すフローチャート。
す図。
Claims (15)
- 【請求項1】 静磁場中に置かれた被検体に対して高周
波磁場パルスを発生する送信コイルと、 前記被検体に対して勾配磁場パルスを発生する勾配コイ
ルと、 所定のパルスシーケンスに従って、前記高周波磁場パル
スにより前記被検体の核スピンを1回励起し、それに続
いて複数のエコーを連続的に発生させるために、前記送
信コイルと前記勾配コイルを制御するシーケンサと、 前記エコーを受信する複数の独立した受信コイル、 前記エコーの中の奇数エコーに基づいて前記受信コイル
にそれぞれ対応する複数の奇数画像を発生し、前記エコ
ーの偶数エコーに基づいて前記受信コイル(複数)にそ
れぞれ対応する複数の偶数画像を発生し、前記複数の受
信コイルの複数の感度分布に基づいて前記複数の奇数画
像を合成して第1画像を発生し、前記複数の感度分布に
基づいて前記複数の偶数画像を合成して第2画像を発生
する計算機とを具備することを特徴とする磁気共鳴映像
装置。 - 【請求項2】 前記計算機は、前記第1画像と前記第2
画像とを合成して第3画像を発生することを特徴とする
請求項1記載の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項3】 前記計算機は、前記第1画像と前記第2
画像との二乗和の平方根をとることにより第3画像を発
生することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴映像装
置。 - 【請求項4】 前記計算機は、前記第1画像と前記第2
画像とから前記被検体内の移動体の移動速度を表す位相
画像を発生することを特徴とする請求項1記載の磁気共
鳴映像装置。 - 【請求項5】 前記計算機は、前記奇数エコーから前記
奇数画像を前記受信コイルごとに再構成し、前記偶数エ
コーから前記偶数画像を前記受信コイルごとに再構成す
ることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項6】 前記エコー各々に、前記受信コイル各々
の識別情報、及び順番情報を関連つけるデータ収集部を
更に備えることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴映
像装置。 - 【請求項7】 前記パルスシーケンスは、周波数エンコ
ードを第1軸、位相エンコードを第2軸に関してかける
2次元FTに対応し、且つ前記勾配磁場の高速反転によ
り前記エコーを連続的に発生させるタイプのパルスシー
ケンスであることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴
映像装置。 - 【請求項8】 前記パルスシーケンスは、周波数エンコ
ードを第1軸、位相エンコードを第2軸と第3軸とに関
してかける3次元FTに対応し、且つ前記勾配磁場の高
速反転により前記エコーを連続的に発生させるタイプの
パルスシーケンスであることを特徴とする請求項1記載
の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項9】 前記パルスシーケンスは、周波数エンコ
ードを第1軸、位相エンコードを第2軸に関してかける
2次元FTに対応し、且つ反転RFパルスの連続的な印
加により前記エコーを連続的に発生させるタイプのパル
スシーケンスであることを特徴とする請求項1記載の磁
気共鳴映像装置。 - 【請求項10】 前記パルスシーケンスは、周波数エン
コードを第1軸、位相エンコードを第2軸と第3軸とに
関してかける3次元FTに対応し、且つ反転RFパルス
の連続的な印加により前記エコーを連続的に発生させる
タイプのパルスシーケンスであることを特徴とする請求
項1記載の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項11】 前記第2軸に関してかける位相エンコ
ードのステップ数は、前記第3軸に関してかける位相エ
ンコードのステップ数に対して前記受信コイルの数分の
1をかけた数に設定されることを特徴とする請求項8記
載の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項12】 前記パルスシーケンスは、複数のスラ
イスそれぞれから前記エコーを連続的に発生するマルチ
スライスに対応し、前記計算機は前記スライスごとに前
記第1画像と前第2画像とを発生することを特徴とする
請求項1記載の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項13】 静磁場中に置かれた被検体に対して高
周波磁場パルスを発生する送信コイルと、 前記被検体に対して勾配磁場パルスを発生する勾配コイ
ルと、 前記高周波磁場パルスにより前記被検体の核スピンを1
回励起し、それに続いて複数のエコーを連続的に発生さ
せるために、前記送信コイルと前記勾配コイルを制御す
るシーケンサと、 前記複数のエコーを受信する複数の独立した受信コイル
と、 前記受信コイルの感度分布に基づいて前記エコーの中の
奇数番目のエコーと偶数エコーとにそれぞれ対応する画
像を生成する計算機とを具備することを特徴とする磁気
共鳴映像装置。 - 【請求項14】 静磁場中に置かれた被検体に対して高
周波磁場パルスを発生する送信コイルと、 前記被検体に対して勾配磁場パルスを発生する勾配コイ
ルと、 前記高周波磁場パルスにより前記被検体の核スピンを1
回励起し、それに続いて複数のエコーを連続的に発生さ
せるために、前記送信コイルと前記勾配コイルを制御す
るシーケンサと、 前記複数のエコーを受信する複数の独立した受信コイル
と、 前記受信コイルの感度分布に基づいて前記エコーの中の
奇数番目のエコーに対応する画像を生成する計算機とを
具備することを特徴とする磁気共鳴映像装置。 - 【請求項15】 静磁場中に置かれた被検体に対して高
周波磁場パルスを発生する送信コイルと、 前記被検体に対して勾配磁場パルスを発生する勾配コイ
ルと、 前記高周波磁場パルスにより前記被検体の核スピンを1
回励起し、それに続いて複数のエコーを連続的に発生さ
せるために、前記送信コイルと前記勾配コイルを制御す
るシーケンサと、 前記複数のエコーを受信する複数の独立した受信コイル
と、 前記受信コイルの感度分布に基づいて前記エコーの中の
偶数番目のエコー二対応する画像を生成する計算機とを
具備することを特徴とする磁気共鳴映像装置。
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